JP2002098692A - 尿検査装置及び尿採取装置 - Google Patents

尿検査装置及び尿採取装置

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JP2002098692A
JP2002098692A JP2000294673A JP2000294673A JP2002098692A JP 2002098692 A JP2002098692 A JP 2002098692A JP 2000294673 A JP2000294673 A JP 2000294673A JP 2000294673 A JP2000294673 A JP 2000294673A JP 2002098692 A JP2002098692 A JP 2002098692A
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urine
toilet
pipe
flow path
liquid flow
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Hironori Yamazaki
洋式 山崎
Tetsuya Takada
哲也 高田
Hisami Katayama
久美 片山
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 尿が流れる液流路等でのカビや雑菌の繁殖を
防止して、メンテナンスコストの低減化を達成できる尿
検査装置を提供する。 【解決手段】 計測装置3から尿採取装置2までの尿が
流れる液流路P1,P2,Q1,Q2中に加熱液体を殺
菌用に所定時間供給する、加熱液体供給手段49,50
を有している。液流路P1,P2,Q1,Q2にカビ等
の栄養分となる尿が付着していても、加熱液体による殺
菌がなされるため、この液流路P1,P2,Q1,Q2
でのカビ等の繁殖は防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、尿成分を測定す
るために使用される尿検査装置及びこの尿検査装置に用
いられる尿採取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、尿検査装置には、図16で示さ
れるように、洋式便器100に取り付けられる尿採取装
置210と、尿採取装置210で採取された尿中から所
定の成分を分析して、その値を表示する計測装置220
と、尿採取装置210と計測装置220とをつなぐ配管
230等とを有するものが知られている。この尿検査装
置200では、尿採取装置210の採尿アーム221を
便器100内の待機位置から採取位置まで回動させ、こ
の採尿アーム221の一端側の採尿器221aで、便器
100内に排出された尿を受けて採取するとともに、こ
の採尿器221a中の尿を配管230を介して計測装置
220側に吸引して、この尿中の所定の成分を測定した
後、この尿を配管230を介して、尿採取装置210側
に戻し、便器100側に排出している。
【0003】また、この尿検査装置200では、便器1
00の後部に装着された洗浄タンク110中の洗浄水を
用いて、尿採取装置2の採尿器221aから、配管23
0を含めた計測装置220までの、尿が流れる配管内を
洗浄し、カビや雑菌が、尿を栄養分として、採尿器22
1aや配管中で繁殖するのを防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の尿検査装置200では、採尿器211aや尿が通る
配管を洗浄水により充分に洗浄できず、かつ、採尿器2
21a内には空気中のカビ等の胞子が入りやすいため、
時間の経過とともに、採尿器221aや配管中にカビ等
が繁殖して、これらが閉塞し、測定不能となることがあ
った。このため、従来の尿検査装置200では、定期的
に採尿アーム211や配管の取り替えが必要となり、メ
ンテナンスコストの上昇を招いてしまうという問題があ
った。また、アジ化ナトリウムのような制菌剤を配管中
等に充填することで、カビや雑菌の繁殖を抑える方法も
あるが、これらの定期的な補充は使用者にとって負担に
なっていた。
【0005】この発明は、上記問題点に鑑み、尿が流れ
る液流路等でのカビや雑菌の繁殖を防止して、メンテナ
ンスコストと人的負荷の低減化を達成できる尿検査装置
及び尿採取装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、尿を採取する尿採取装置と、尿採取装置で採
取した尿を吸引して、尿成分の測定を行うとともに、不
要となった尿等を尿採取装置側に排出する計測装置とを
有する尿検査装置において、計測装置から尿採取装置ま
での尿が流される液流路中に加熱液体を所定時間供給す
る、加熱液体供給手段を有していることである。
【0007】この発明では、加熱液体供給手段により、
尿が流される液流路中に、所定温度の加熱液体を所定時
間供給して、この液流路中の殺菌を行っているので、こ
の液流路中に栄養分となる尿が付着していても、この液
流路にカビや雑菌が繁殖してしまうことはない。この場
合、例えば、液流路中に、加熱殺菌条件として充分な、
80℃の加熱水を2秒間供給するとか、60℃の加熱水
を1分間供給して、液流路中のカビや雑菌を殺すこと等
が考えられる。
【0008】この発明の請求項2記載の発明は、請求項
1記載の発明の場合において、加熱液体供給手段は、液
流路全体に加熱液体を充填できる容量の加熱液体貯留部
を有していることである。
【0009】この発明の請求項3記載の発明は、請求項
1又は2記載の発明の場合において、尿採取装置は、便
器に排出される尿を採取できるように、便器への取付部
を有していることである。
【0010】この発明の請求項4記載の発明は、請求項
1乃至3の何れかに記載の発明の場合において、液流路
の形成手段周りには、加熱液体の温度低下を防止する保
温手段が設けられていることである。
【0011】この発明の請求項5記載の発明は、尿を採
取する尿採取装置と、尿採取装置で採取した尿を吸引し
て、尿成分の測定を行うとともに、不要となった尿等を
尿採取装置側に排出する計測装置とを有する尿検査装置
において、計測装置から尿採取装置までの尿が流される
液流路を、内部に光を透過させない材料を用いて形成し
ていることである。
【0012】この発明では、藻やカビ等の発芽が、栄養
分(尿)や水分以外に、光(太陽光)によっても促進さ
れるという観点から、尿の付着する液流路に光を当てな
いようにして、この液流路中におけるカビ等の繁殖を防
止している。
【0013】この発明の請求項6記載の発明は、請求項
1乃至5の何れかに記載の発明の場合において、尿を採
取する尿採取装置と、尿採取装置で採取した尿を吸引し
て、尿成分の測定を行うとともに、不要となった尿等を
尿採取装置側に排出する計測装置とを有する尿検査装置
において、計測装置から尿採取装置までの尿が流される
液流路の形成手段を、光を透過させないカバーで密閉す
るように覆っていることである。
【0014】この発明の請求項7記載の発明は、一端側
が便器側に回動可能に支持される採尿アームを、便器内
方の採取位置と便器リム部側の待機位置とに回動させ
て、この採尿アームの他端側に備えられた採尿器によ
り、便器内に排出される尿を受けて採取する尿採取装置
において、採尿アームに採尿器を回動可能に支持する弾
性手段を設けるとともに、採尿アームが待機位置に回動
すると、採尿器を弾性手段の弾性力に打ち勝つように回
動させて、この採尿器の尿取込口を下向きに向けさせる
案内手段を設けていることである。
【0015】この発明では、採尿アームが便器内方の採
取位置にある場合には、採尿器の尿取込口は、尿を充分
に取り込めるように、上向きに又は斜め上向きにある
が、採尿アームが便器リム部側の待機位置に回動する
と、採尿器の尿取込口は横に向けられ、この尿取込口か
ら空気中の藻やカビの胞子等が採尿器内に落下して付着
しやすい状況になることに鑑み、採尿アームが待機位置
に回動した場合に、採尿器を尿取込口が下を向くように
回動させて、この採尿器内での藻やカビ等の発生を減少
させるようにしている。すなわち、採尿アームが待機位
置に回動する場合に、採尿器を案内手段に当てることに
より、この採尿器を弾性手段の弾性力に抗しつつ回動さ
せて、尿取込口を下方に向けさせるとともに、採尿アー
ムが採取位置に回動する場合には、採尿器を弾性手段の
弾性力によって元の状態に回動させ、この採尿器の尿取
込口から便器内に排出される尿が取り込めるようにして
いる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照しつつ説明する。図1はこの発明の一実施の形
態に係る尿検査装置を示している。
【0017】尿検査装置1は、尿を採取して、尿中の尿
糖を測定するものであり、図1で示されるように、便器
100の便鉢空間V中に排出された尿を採取する尿採取
装置2と、便器100側方の床面F上に使用しやすいよ
うに設置され、尿採取装置2で採取した尿中の尿糖値の
測定等を行う計測装置3と、尿採取装置2側の配管及び
配線と計測装置3側の配管及び配線とを着脱自在に連結
する連結ユニット4と、便器100用の洗浄タンク11
0から計測装置3側へ洗浄水を供給するホースユニット
5とから構成されている。
【0018】ここで、計測装置3から連結ユニット4を
介して尿採取装置2まで延びる配管(液流路形成手段)
について説明すると、これらの配管には、図8で示され
るように、尿搬送管P1と、排出管P2と、洗浄水管P
3と、センサ出口管P4とがある。尿搬送管P1は、主
として、尿採取装置2で採取した尿を計測装置本体3A
側に送るものであり、排出管P2とセンサ出口管P4と
は、計測装置本体3A側で生じた尿を含む排水を尿採取
装置2側に送って、便器100に排出するためのもので
ある。また、洗浄水管P3は、計測装置3の洗浄水ポン
プ45(後述)で加圧された洗浄タンク110中の洗浄
水を、尿採取装置2側に送るためのものである。
【0019】なお、尿搬送管P1、排出管P2、洗浄水
管P3、センサ出口管P4は、湾曲自在な樹脂製の材料
から形成されているが、特に尿搬送管P1と排出管P2
とは、内部に光が透過しないように、遮光用顔料が加え
られた樹脂製の材料、又は内壁に金属メッキを施した樹
脂材料により形成されている。また、尿搬送管P1と排
出管P2とは、加熱洗浄水(後述)の温度低下を防止す
るために、外面が保温材で覆われている。
【0020】尿採取装置2は、図1で示されるように、
便器100のリム部101の一側部側に設置される便器
取付部としての支持ユニット10と、一端側が支持ユニ
ット10に回動可能に支持され、他端側が便器100の
便鉢空間V内に配置される採尿アーム20と、便器10
0のリム部101内面に沿うように設けられて、待機位
置ロ(後述)にある採尿アーム20の上方を覆い、採尿
アーム20を洗浄水を用いて洗浄するアームカバー30
と、尿搬送管P1、排出管P2、洗浄水管P3、センサ
出口管P4といった内部配管及び配線とから構成されて
いる。なお、温水洗浄便座等の便座は、この支持ユニッ
ト10やアームカバー30上に重ねるようにして、リム
部101上に設置される。
【0021】支持ユニット10は、図2で示されるよう
に、支持ボックス11と、固定具12と、アームモータ
13と、回転軸14と、給水ノズル15と、排出ノズル
16,17とを有している。
【0022】支持ボックス11は、便器100のリム部
101への取付部であり、配管や配線等を収納できるよ
うに中空に形成されている。この支持ボックス11は、
図4で示されるように、便器内方部11aと、便器外方
部11bと、便器上方部11cとから形成され、これら
によって下向きに、便器100のリム部101が差し込
まれる凹部11dが形成されている。この凹部11d
は、種々の便器100のリム部101が差し込めるよう
に、便器内方部11aと便器外方部11b間の距離がリ
ム部101の厚さよりやや大きめになるように形成され
ている。また、便器上方部11cは、便座を大きく持ち
上げないように、あるいは便座と接触しないように、で
きるだけ薄く形成されている。
【0023】支持ボックス11には、便器内方部11a
の外面に、洗浄水管P3が連結される給水ノズル15
と、排出管P2とセンサ出口管P4とがそれぞれ連結さ
れる排出ノズル16,17とが取り付けられているとと
もに、便器外方部11bの便器100外面に対向する面
に、固定具12とアームモータ13とが取り付けられて
いる。なお、支持ボックス11の下面側には、連結ユニ
ット4の接続部71(後述)が設けられており、尿採取
装置2の内部配管及び配線の一端側は、この接続部71
に集められている。
【0024】固定具12は、図4で示されるように、ね
じ部12aの一端につまみ部12bが形成され、他端に
軟質の加圧部12cが形成されたものであり、支持ボッ
クス11の便器外方部11bに形成された雌ねじ部(図
示せず)に、この便器外方部11bを貫通するようにね
じ込まれている。従って、つまみ部12bを回転して、
加圧部12cを便器100のリム部101に押圧すれ
ば、支持ボックス11は、固定具12と便器内方部11
aとで、リム部101を内外から挟みつけた状態になっ
て、便器100に固定される。
【0025】アームモータ13は、図3で示されるよう
に、採尿アーム20を、採尿器22(後述)が便器10
0の便鉢空間V下部側にくる採取位置イと、採尿器22
が便鉢空間Vのリム部101横にくる待機位置ロとに回
動させるものである。アームモータ13の出力軸は、図
2で示されるように、便器100の前後方向を向いたセ
ンターラインLにほぼ直交するように延びていて、この
出力軸に連結された回転軸14も支持ボックス11の便
器上方部11c中を同方向に延びている。
【0026】回転軸14は、図2で示されるように、支
持ボックス11の便器上方部11cを貫通し、貫通端に
採尿アーム20の一端側が固定されている。この回転軸
14には、切欠開口14aが形成され、この切欠開口1
4aから尿搬送管P1と信号線とが採尿アーム20内に
達するように差し込まれている。
【0027】給水ノズル15は、図6及び図7で示され
るように、アームカバー30側に水平に延びている。排
出ノズル16,17は、排水を便器100内に排出でき
るように、開口端を下に向けた状態で、支持ボックス1
1に取り付けられている。
【0028】採尿アーム20は、図2及び図3で示され
るように、一端側が支持ユニット10の回転軸14に取
り付けられ、下方への屈曲後、便器100のリム部10
1内面に沿うように曲げられたアーム部21と、アーム
部21の他端側に取り付けられ、採取位置イにある場合
に、便器100の便鉢空間Vに排出された尿を取り込む
採尿器22とから構成されている。この採尿アーム20
は、待機位置ロにある場合には、アーム部21が便鉢空
間V中のリム部101の側部側から前部側に沿って位置
決めされ、採尿器22が、尿取込口Kを斜め下向きに向
けた状態で、リム部101の前部側に位置決めされる
が、採取位置イにある場合には、アーム部21が便鉢空
間V中の下部側に向けられて、採尿器22が尿取込口K
を斜め上向きに向けた状態で、便鉢空間Vの下部側に位
置決めされる。
【0029】アーム部21は、図6で示されるように、
パイプ部21a中に、このパイプ部21aと略同一外径
を有した、弾性手段としての捩りコイルバネ21bを設
けたものである。パイプ部21aは、塑性変形容易な薄
い金属(例えば銅)製パイプの内面に、防カビ剤を添加
したエラストマーを焼き付けやディップによりコーティ
ングしたものである。捩りコイルバネ21bは、採尿器
22を充分に支持できる剛性を有したものであり、パイ
プ部21aと同芯状に配置されて、両端部がこのパイプ
部21aに固定されている。したがって、アーム部21
は、支持ユニット10側から採尿器22側まで、尿搬送
管P1や配線が内部を通過できるようになっているとと
もに、捩りコイルバネ21bの作用によって、端部に取
り付けられた採尿器22がアーム部21の中心線回りに
回動できるようになっている。なお、パイプ部21a
は、一定の強度と剛性とを有した塑性変形容易なもので
あれば、防カビ剤を添加した樹脂材で形成してもよい。
【0030】採尿器22は、図6で示されるように、凹
状の本体部22aの尿取込口Kが、樹脂製網を用いた網
目蓋22bで覆われているとともに、本体部22a内の
アーム部取付部22cに、尿搬送管P1に連結される吸
引ノズル22dと、信号線によって計測装置3に接続さ
れる尿検知電極22eとが設けられている。
【0031】アームカバー30は、図2及び図3で示さ
れるように、一端側が支持ユニット10に取り付けら
れ、他端側が、便器100のリム部101内面に沿うよ
うに、リム部101の前部側まで延びた後、リム部10
1上面側に支持される弓形のものである。このアームカ
バー30は、図4で示されるように、上板部31の両側
端側に下向きの側板部32,33が形成されたコの字形
の断面形状をしており、上板部31中に洗浄水流路R1
が形成され、この洗浄水流路R1から、下方の採尿アー
ム20に向かって、複数の噴射孔R2が形成されてい
る。なお、アームカバー30他端側は、支持板部34を
介してリム部101に支持されている。
【0032】アームカバー30の支持ユニット10側に
は、図5で示されるように、洗浄水流路R1に連通する
ように給水ノズル15が差し込まれており、給水ノズル
15からの洗浄水Wを、洗浄水流ロR1と噴射孔R2を
介して、待機位置ロにある採尿アーム20に噴射し、こ
の採尿アーム20を洗浄できるようになっている。ま
た、アームカバー30の支持板部34側には、図7で示
されるように、待機位置ロに移動してくる採尿器22に
係合して、この採尿器22を所定角度だけ回動させるカ
ム部35が形成されている。このカム部35は、上板部
31から側板部32にかけて円弧状に形成されており、
採尿器22の後面側に係合して、捩りコイルバネ21b
の弾性力に抗しつつ、採尿器22を尿取込口Kが下方を
向くように回動させる。
【0033】計測装置3は、ケーシング40(図1参
照)内に、図8で示されるように、ロータリバルブシリ
ンジ43(以下RVS43と記す)と、排泄物成分測定
センサとしての尿糖センサ44と、校正液タンク45
と、緩衝液タンク46と、洗浄水ポンプ47と、オーバ
ーフロー溜48と、加熱液体供給手段としての尿搬送管
用温水器49及び排出管用温水器50と、コントローラ
51と、配管及び配線等とが設けられたものである。
【0034】なお、ホースユニット5は、ホース5aの
一端側に洗浄タンク110内に差し込まれるストレーナ
5bが取り付けられたものであり、計測装置3の給水管
P5に接続される。
【0035】ケーシング40は、図1で示されるよう
に、上部に操作部41と表示部42とが設けられている
とともに、下部に連結ユニット4用の接続部71(後
述)が設けられている。なお、内部配管及び配線の一端
側は、この接続部71に集められている。
【0036】RVS43は、図9で示されるように、注
射器状のシリンジ43Aの上端側に、ロータリーバルブ
43Bが設けられたものであり、種々の液体の吸引と排
出とを精度よく行う吸引排出手段である。シリンジ43
Aは、シリンジモータ43aの回転によって、ピストン
43bをシリンダ43c中で往復動させ、シリンダ孔A
を介してシリンダ43c中への液の吸引とシリンダ43
cからの液の排出を行う。ロータリーバルブ43Bは、
シリンダ孔Aに連通する中央孔B1と90度屈曲した6
つの選択孔B2とを有するステータ43dと、ロータリ
ーバルブモータ43eによって回動され、ステータ43
dの中央孔B1と選択孔B2とを選択的に連通させるロ
ータ41fとから構成されている。
【0037】ステータ43dの選択孔B2の各端部は、
配管を介して、校正液タンク45と緩衝液タンク46と
に連通し、給水管P5とホースユニット5とを介して洗
浄タンク110に連通し、尿搬送管P1等を介して、採
尿アーム20側に連通し、排出管P2等を介して排出ノ
ズル16に連通し、センサ入口管P6を介して尿糖セン
サ44に連通している。したがって、RVS43は、モ
ータ43a,43eの作動により、尿、校正液、緩衝液
を所定量だけ尿糖センサ44側に搬送できるとともに、
不要な液を便器100側に排出したり、洗浄タンク11
0中の洗浄水で、配管やシリンジ43A中を洗浄して、
洗浄液を便器100側に排出できるようになっている。
【0038】尿糖センサ44は、酵素であるグルコース
オキシターゼ(GOD)を用い、トランスデューサとし
て過酸化水素電極を用いて、尿中の尿糖、すなわち、尿
中に含まれるグルコースを定量分析するものである。こ
の尿糖センサ44は、具体的には、採取された一定量の
尿と緩衝液との混合液から、尿中の尿糖を計測して、コ
ントローラ50に伝達する。この場合、分析に用いる酵
素(GOD)は時間の経過とともに活性を失い、出力が
経時的に低下するため、所定時間毎(例えば1日に1
回)、グルコースを所定濃度含む校正液によって、尿糖
センサ44の出力値の校正がなされる。
【0039】校正液タンク45は、校正液を所定量蓄液
するものであり、液レベルの検知器を有していて、液の
状態がコントローラ51に伝達されている。緩衝液タン
ク46は、KClや、NaCl及びリン酸等の緩衝剤を
含む緩衝液を所定量有すものであり、液レベルの検知器
を有していて、液の状態がコントローラ51に伝達され
ている。緩衝液は、尿糖分析時の電極の電位安定化を図
るとともに、支持塩としての機能を有している。
【0040】洗浄水ポンプ47は、入口側が給水管P5
に接続され、出口側が洗浄水管P3に接続されて、洗浄
タンク110中の洗浄水を加圧して、尿採取装置2の給
水ノズル15に送るためのものである。オーバーフロー
溜48は、RVS43のシリンジ43Aからの漏水やオ
ーバーフロー水を受けるためのものである。
【0041】尿搬送管用温水器49は、RVS43近傍
の尿搬送管P1中に設けられ、この尿搬送管P1と、フ
レキシブル管70の尿搬送路Q1(後述)中に、所定温
度(例えば、80度C)の洗浄水を殺菌用に所定時間
(例えば2秒間)だけ供給するものであり、排出管用温
水器50は、RVS43近傍の排出管P2中に設けら
れ、排出管P2と、フレキシブル管70の排出路Q2
(後述)中に、所定温度(例えば、80度C)の洗浄水
を殺菌用に所定時間(例えば2秒間)だけ供給するもの
でる。尿搬送管用温水器49と排出管用温水器50は、
同一の構成を有しており、図10で示されるように、管
状ヒータ62を有した加熱室60の上方に、温度スイッ
チ63とフロートスイッチ64とを有する加熱液貯留手
段としての貯湯室61が設けられたものである。なお、
貯湯室61は、例えば、尿搬送管用温水器49の場合に
は、尿搬送管P1内全体とフレキシブル管70の尿搬送
路Q1全体に80℃の洗浄水を充填できる容量を有して
いる。
【0042】管状ヒータ62は、加熱室60外の入口部
62aがRVS43に連通しているとともに、加熱室6
0内の部分にセラミック製の電気ヒータ62bが形成さ
れている。温度スイッチ63は、貯湯室61側に設けら
れており、貯湯室61内の洗浄水の温度が所定温度とな
るように、管状ヒータ62をON-OFFコントロールするた
めのものである。フロートスイッチ64は、貯湯室61
内に所定量の洗浄水が取り込まれたことを検知するもの
であり、管状ヒータ62の空焚きを防止するためのもの
である。なお、管状ヒータ62、温度スイッチ63、フ
ロートスイッチ64は、コントローラ51と電気的に接
続されている。
【0043】コントローラ51は、尿検査装置1の制御
を行うものであり、演算や制御を行う中央処理ユニット
としてのCPUと、制御プログラム等を記憶するROM
と、CPUの作業用メモリとして使用されるRAM等と
を有している。このコントローラ51は、操作部41や
他の制御機器からの入力と制御プログラムの内容に従っ
て、所定のタイミングでRVS43、アームモータ13
を作動させて、採取された尿中の尿糖値の算出や、この
尿糖値の表示部42への表示を行わせるとともに、校正
液を使用して尿糖センサ44の出力値の校正を行う機能
を有している。また、コントローラ51は、洗浄タンク
110からの洗浄水により、採尿アーム20、RVS4
3のシリンジ43A、尿搬送管P1、排出管P2等の洗
浄を行ったり、所定のタイミングで尿搬送管用温水器4
9や排出管用温水器50を作動させ、尿搬送管P1側の
液流路や排出管P2側の液流路に所定温度の洗浄水を所
定時間だけ供給し、これらの液流路の殺菌を行う機能を
有している。
【0044】連結ユニット4は、図11や図12で示さ
れるように、尿採取装置2と計測装置3間の配管及び配
線として機能する湾曲自在なフレキシブル管70と、こ
のフレキシブル管70の両端側(口金部70b)に着脱
自在に連結される、尿採取装置2側と軽装装置3側の接
続部71とから構成されている。
【0045】フレキシブル管70は、尿搬送管P1用の
液流路となる尿搬送路Q1と、排出管P2用の液流路と
なる排出路Q2と、洗浄水管P3用の液流路となる洗浄
水路Q3と、センサ出口管P4用の液流路となるセンサ
出口路Q4とを有するとともに、アームモーター13及
び尿検査電極26用の複数の電気配線Rを有している。
このフレキシブル管70は、レンコン状に多数の小路が
形成された湾曲自在なチューブ70a(図13参照)の
所定の小路に、アームモーター13及び尿検査電極26
用の電気配線Rを収納した後、これらの端部に口金部7
0bを取り付けたものである。口金部70bは、電気配
線R側や液流路側を管状に突出させて、接続部71に差
し込めるようにしたものである。なお、フレキシブル管
70の外面は、内部(尿搬送路Q1や排出路Q2)の温
度低下を防止するために、保温材(図示せず)で覆われ
ている。
【0046】ここで、チューブ70aは、ウレタン、E
PDM、又はTPE等のエラストマーを押出成形するこ
とにより形成される。この場合、エラストマーには、遮
光用顔料が加えられており、チューブ70a内に光が透
過しないようになっている。
【0047】接続部71は、尿採取装置2側のものが、
尿採取装置2中の内部配管及び配線とフレキシブル管7
0とを連結し、計測装置3側のものが、計測装置3中の
内部配管及び配線とフレキシブル管70とを連結する。
この接続部71には、図11や図14で示されるよう
に、フレキシブル管70の口金部70bを差し込んで、
密着接続できるように、尿搬送路Q1等の液流路側に液
漏れ防止用のOリング71aが設けられているととも
に、電気配線R側に導電材を圧着する圧着接合部71b
が設けられている。
【0048】また、フレキシブル管70には、図11や
図12で示されるように、チューブ70a端部の外周部
に、フレキシブル管70を接続部71に固定するための
引っ掛け部Hが、チューブ70aの長手方向に突出する
ように、例えば3つ形成されているとともに、接続部7
1の外周部にも、引っ掛け部Hに対応した位置に、引っ
掛け部Hの孔H1に差し込まれる突起Tが形成されてい
る。突起Tのフレキシブル管70側は、漸次高くなる傾
斜部T1となっているとともに、引っ掛け部Hは弾性変
形容易なエラストマーにて形成されるため、引っ掛け部
Hと突起Tとを位置合わせした状態で、フレキシブル管
70を接続部71側に移動すると、引っ掛け部Hが突起
Tの傾斜部T1に当たって外方に弾性変形し、口金部7
0bが接続部71中に差し込まれるとともに、突起Tが
引っ掛け部Hの孔H1に入り込んで、フレキシブル管7
0と接続部71とが離れないように接続される。また、
フレキシブル管70を接続部71から外すには、引っ掛
け部Hを外方に変形させ、口金部70bを接続部71か
ら引き抜けばよい。
【0049】つぎに、尿検査装置1のコントローラ50
による通常処理の動作を、図15を参照しつつ説明す
る。
【0050】まず、校正を開始すべきか否かが判断され
る(ステップS10)。例えば、1日の内の所定時刻に
校正時刻が設定されていて、この時刻になれば、尿糖セ
ンサ44の出力値の校正が自動的になされる。校正時刻
になっていなければ、使用者が操作部41のスタートス
イッチを操作したか否かが判断され(ステップS1
1)、使用者が便器100の便座上に着座して、スター
トスイッチを押せば、アームモータ13が作動して、採
尿アーム20が待機位置ロから採取位置イまで回動する
(ステップS12)。
【0051】つづいて、採尿アーム20側で尿が検知さ
れたか否かが判断され(ステップS13)、使用者が便
器100中に尿を排出して、採尿器22中に尿が溜めら
れると、尿検知電極26がこれを検知して、RVS43
による尿の吸引が行われる(ステップS14)。そし
て、吸引された所定量の尿がセンサ入口管P6側に押し
出された後、このセンサ入口管P6側に緩衝液が押し出
されることにより、緩衝液と混合した尿が尿糖センサ4
4に達し、糖濃度の測定がなされるとともに、採尿アー
ム20の待機位置ロへの回動がなされる(ステップS1
5)。この場合、採尿器22の尿取込口Kが下向きに回
動して、採尿器22へのカビ胞子等の落下付着が防止さ
れる。つづいて、表示部42に糖濃度の表示がなされる
とともに、RVS43により、センサ入口管P6側の尿
や緩衝液が、尿搬送管P1側に送られて、便器100中
に排出される。
【0052】つぎに、採尿アーム20と尿搬送管P1側
液流路の洗浄がなされる(ステップS16)。洗浄水ポ
ンプ45が作動して、待機位置ロにある採尿アーム20
にアームカバー30から洗浄水Wが噴射され、採尿アー
ム20の洗浄がなされる。また、洗浄タンク110中の
洗浄水を、RVS43により、尿搬送管P1に送り、こ
の尿搬送管P1内とフレキシブル管70の尿搬送路Q1
内の洗浄がなされる。そして、この洗浄の最終段階で、
尿搬送管用温水器49の管状ヒータ62が作動して、貯
湯室61内の洗浄水が所定の温度(例えば、5℃の温度
降下を考えて85℃)に達すると、RVS43が作動し
て、尿搬送管用温水器49の加熱室60内に洗浄水を送
り込むことにより、この尿搬送管用温水器49中の加熱
洗浄水を尿搬送管P1中に押し出す。
【0053】そして、80℃の洗浄水が採尿器22の吸
引ノズル22cに達した後、この洗浄水が2秒間以上吸
引ノズル22cから流れ出て、液流路の殺菌が行われる
か、又は、80℃の洗浄水が尿搬送管P1等の液流路に
おいて2秒間以上保持されて、この液流路の殺菌が行わ
れると、尿搬送管P1等の空引きを行う(ステップS1
7)。この空引きは、RVS43を作動させて、尿搬送
管用温水器49を含めた尿搬送管P1やフレキシブル管
70の尿搬送路Q1中等の洗浄水を排出管P2側に排出
することによりなされる。
【0054】つぎに、排出管P2側への洗浄水の充填
(排出管充填)を行う(ステップS18)。この排出管
充填は、RVS43を作動させて、排出管P2側に洗浄
水を送り込んで、この排出管P2側の液流路の洗浄を行
った後、排出管用温水器50の管状ヒータ62を作動さ
せ、貯湯室61内の洗浄水が所定の温度(例えば85
℃)に達すると、RVS43を作動させて、加熱室60
中に洗浄水を送り込み、この排出管用温水器50中の加
熱洗浄水を排出管P2中に押し出すことにより行う。そ
して、80℃の加熱洗浄水が、排出ノズル17に達する
と、この加熱洗浄水を、排出管P2側の液流路に2秒間
以上保持し、この液流路の殺菌を行う。なお、排出管P
2は、RVS43に吸引された余分な尿や校正液を便器
100側に排出したり、RVS43のシリンジ43A中
の洗浄液等を便器100側に排出するのに用いられる。
【0055】つづいて、センサ入口管P6やセンサ出口
管P4等に緩衝液を充填する緩衝液充填がなされる(ス
テップS19)。緩衝液充填は、RVS43を作動させ
て、緩衝液を、センサ入口管P6、尿糖センサ44、セ
ンサ出口管P4、フレキシブル管70のセンサ出口路Q
4に充填することによりなされる。緩衝液中には防菌、
防かび効果を有する成分(例えば、アジ化ナトリウム)
を有しているので、この緩衝液によってセンサ入口管P
6、尿糖センサ44、センサ出口管P4内でのカビや雑
菌の繁殖が防止される。
【0056】つづいて、RVS43のピストン43bの
位置出しや、ピストン43bのロック防止、ロータ41
fの位置出しを行う次回測定準備がなされた(ステップ
S20)後、ステップS10に戻される。
【0057】一方、ステップS10で校正を行う場合に
は、校正液タンク45中の校正液をRVS43にて吸引
して(ステップS21)、この校正液をセンサ入口管P
6側に押し出した後、センサ入口管P6側に緩衝液を押
し出すことにより、混合液が尿糖センサ44に達し、こ
の尿糖センサ44中の校正液の測定がなされて(ステッ
プS22)、尿糖センサ44の出力の校正がなされる。
そして、センサ入口管P6側の校正液や緩衝液が尿搬送
管P1を介して便器100に排出された後、ステップ1
6に移される。また、ステップS13で尿検知がなされ
ない場合には、尿検知まで所定の時間(例えば1分)が
経過したか否かが判断され(ステップS23)、所定時
間が経過すれば、採尿アーム20が待機位置ロへ回動し
(ステップS24)、尿搬送管P1等の洗浄(ステップ
S25)と空引き(ステップS26)、排出管P2側へ
の洗浄水の充填(ステップS27)がなされた後、ステ
ップS20に移される。
【0058】以上のように、この尿検査装置1では、尿
搬送管用温水器49や排出管用温水器50を設けて、加
熱洗浄水を、所定時間だけ、尿が流れる尿搬送管P1側
の液流路や排出管P2側の液流路に供給して、これらの
液流路中の殺菌を行っているので、尿搬送管P1や排出
管P2やフレキシブル管70内に尿や校正液が残存して
いても、これらの管P1,P2,70内で、カビや雑菌
が繁殖するのを防止できる。したがって、時間の経過に
伴って、尿搬送管P1や排出管P2やフレキシブル管7
0内が、カビや雑菌(例えば藻)の繁殖によって塞が
れ、使用できなくなるのを防止でき、これらの管P1,
P2,70の取り替えをなくしたり、又は、取り替え期
間を長くすることができる。
【0059】この場合、尿搬送管用温水器49や排出管
用温水器50は、尿搬送管P1側の液流路全体や排出管
P2側の液流路全体に加熱洗浄水を充填できる貯湯室6
1を有しているため、最初から所定温度の加熱洗浄水を
これらの液流路に供給でき、これらの液流路内を迅速に
殺菌できる。また、尿搬送管P1や排出管P2やフレキ
シブル管70の外面を保温材で覆って、加熱洗浄水が大
きく温度低下しないようにしているので、尿搬送管用温
水器49等から供給する加熱洗浄水の温度も必要温度
(80℃)からそれ程上げる必要はない。
【0060】また、この尿検査装置1では、尿搬送管P
1と排出管P2とフレキシブル管70とを、内部に光を
透過させない材料を用いて形成しているので、カビや雑
菌(例えば、藻)の胞子の発芽の条件(栄養分、水、
光)の1つである光をなくすことができ、これ等の管P
1,P2、70内におけるカビや雑菌の繁殖を防止する
ことができる。
【0061】さらに、この尿検査装置1では、採尿アー
ム20が待機位置ロに回動した場合に、採尿器22の尿
取込口Kが下向きになるように、この採尿器22を回動
させているので、空気中のカビや藻の胞子が採尿器22
内に落下して付着するのを防止でき、採尿器22内にカ
ビ等が繁殖するのを効果的に防止できる。
【0062】また、この尿検査装置1では、採尿アーム
20のアーム部21(パイプ部21a)を塑性変形容易
な薄い管で形成しているため、リム部101の湾曲形状
が異なる便器100に対しても、アーム部21の曲がり
具合を調整することにより、この採尿アーム20を便器
100側に簡単に取り付けることができ、多数種の採尿
アーム20を前もって作っておく必要がなく、採尿アー
ム20のコストの低減を図ることができる。この場合、
アーム部21(パイプ部21a)の管内には、防カビ剤
を添加したエラストマーをコーティングしているため、
管内に尿が付着しても、この管内にカビ等が繁殖するの
を防止できる。
【0063】さらに、この尿検査装置1では、尿採取装
置2や計測装置3側に、フレキシブル管70を着脱容易
に連結できる接続部71を設け、このフレキシブル管7
0により、尿採取装置2側の配管や配線と計測装置3側
の配管や配線とを連結するようにしているので、尿検査
装置1と計測装置3とを簡単に切り離すことができ、装
置1の取り扱いの容易化を図ることができるとともに、
これらの間の配管や配線の取り替えの容易化を図ること
ができる。この場合、フレキシブル管70をレンコン状
に多数の小路が形成されたチューブ70aを用いて形成
しているため、液流路にはこの小路が利用できるととも
に、配線もこの小路内に差し込めばよく、フレキシブル
管70の製作の容易化を図ることができる。
【0064】なお、この尿検査装置1では、尿搬送管用
温水器49等で使用する加熱液体は、加熱水に限らず、
水に殺菌性等を有する物質を混入したものを加熱したも
のであってもよいとともに、加熱水の場合には、温度を
60℃として、これを1分間以上尿搬送管P1側の液流
路や排出管P2側の液流路に通すか、又は、保持させ
て、尿搬送管P1側の液流路や排出管P2側の液流路を
殺菌するものであってもよい。
【0065】また、尿搬送管P1や排出管P2を光が透
過する材料で形成した場合でも、これらを覆う、採尿ア
ーム20のアーム部21や支持ボックス11、計測装置
3のケーシング40を、光を透過させない材料(例え
ば、遮光用顔料が加えられた材料や、金属メッキ等の遮
光手段を施した材料)にて形成するとともに、これらの
管P1,P2を、これらのアーム部21、支持ボックス
11、ケーシング40で密閉するように覆って、これら
の管P1,P2に光が当たらないようにしてもよい。こ
のことは、フレキシブル管70についても同様である。
【0066】さらに、加熱液体供給手段(尿搬送管用温
水器49や排出管用温水器50)を、尿搬送管P1や排
出管P2外に設け、コントローラ51によって制御され
る電磁弁等によって、加熱液体供給手段49,50か
ら、尿搬送管P1側の液流路や排出管P2側の液流路に
加熱洗浄水を供給してもよい。この場合、1台の加熱液
体供給手段から、電磁弁等を介して、尿搬送管P1側の
液流路や排出管P2側の液流路に、加熱洗浄水を供給し
てもよい。
【0067】また、この尿検査装置1では、測定成分と
して尿糖を例に上げて説明したが、タンパク質等の他の
尿成分を測定するセンサを、尿糖センサ44に代えて組
込んでもよい。
【0068】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の発明によれ
ば、加熱液体による殺菌効果により、尿が流れる液流路
中でのカビ等の繁殖が防止できるので、配管等のつまり
を防止でき、装置のメンテナンスコストや人的負荷の低
減化を達成することができる。
【0069】この発明の請求項2記載の発明によれば、
所定温度の加熱液体を直ちに液流路に供給でき、尿が流
れる液流路内を迅速に殺菌できる。
【0070】この発明の請求項3記載の発明によれば、
尿採取装置が便器側に固定されるため、この尿採取装置
を使用して効率的な尿の採取を行うことができる。
【0071】この発明の請求項4記載の発明によれば、
保温手段により、液流路中の加熱液体の温度低下を防止
でき、加熱液体供給手段出口の加熱液体の温度を下げる
ことができる。
【0072】この発明の請求項5及び6記載の発明によ
れば、液流路に光を当てないようにしているので、この
液流路中におけるカビ等の繁殖を防止でき、装置のメン
テナンスコストの低減化を達成することができる。
【0073】この発明の請求項7記載の発明によれば、
空気中にあるカビ等の胞子が採尿器内に落下して付着す
るのを防止できるので、採尿器内におけるカビ等の繁殖
を防止でき、装置のメンテナンスコストの低減化を達成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係る尿検査装置を便
器周りに設置した状態を示す図である。
【図2】尿採取装置の平面図である。
【図3】便器の内面側から見た尿採取装置の側面図であ
る。
【図4】図2のX−X矢視断面図である。
【図5】支持ユニット周りのアームカバーの側断面図で
ある。
【図6】採尿アームの採尿器周りの外観斜視図である。
【図7】アームカバーのカム部周りの断面図である。
【図8】尿検査装置中の機器、配管、配線を示すととも
に、信号の流れを示すブロック図である。
【図9】ロータリーバルブシリンジ(RVS)の説明図
である。
【図10】尿搬送管用温水器及び排出管用温水器の断面
図である。
【図11】連結ユニットのフレキシブル管と接続部との
連結前の断面図である。
【図12】フレキシブル管の正面図である。
【図13】フレキシブル管のチューブの断面図である。
【図14】連結ユニットのフレキシブル管と接続部との
連結後の断面図である。
【図15】尿検査装置の通常処理の説明用フローチャー
トである。
【図16】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 尿検査装置 2 尿採取装置 3 計測装置 10 支持ユニット(取付部) 20 採尿アーム 21b 捩りコイルバネ(弾性手段) 22 採尿器 35 カム部(案内手段) 49 尿搬送管用温水器(加熱液体供給手段) 50 排出管用温水器(加熱液体供給手段) 61 貯湯室(加熱液体貯留部) 100 便器 101 リム部 P1 尿搬送管(液流路の形成手段) P2 排出管(液流路の形成手段) イ 採取位置 ロ 待機位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/327 G01N 27/30 353R 27/416 27/46 338 (72)発明者 片山 久美 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D038 ZA03 2G045 AA36 CB03 DA31 JA02 JA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 尿を採取する尿採取装置と、前記尿採取
    装置で採取した尿を吸引して、尿成分の測定を行うとと
    もに、不要となった尿等を前記尿採取装置側に排出する
    計測装置とを有する尿検査装置において、 前記計測装置から前記尿採取装置までの尿が流される液
    流路中に加熱液体を所定時間供給する、加熱液体供給手
    段を有していることを特徴とする尿検査装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱液体供給手段は、前記液流路全
    体に前記加熱液体を充填できる容量の加熱液体貯留部を
    有していることを特徴とする請求項1記載の尿検査装
    置。
  3. 【請求項3】 前記尿採取装置は、便器に排出される尿
    を採取できるように、前記便器への取付部を有している
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の尿検査装置。
  4. 【請求項4】 前記液流路の形成手段周りには、前記加
    熱液体の温度低下を防止する保温手段が設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の尿検
    査装置。
  5. 【請求項5】 尿を採取する尿採取装置と、前記尿採取
    装置で採取した尿を吸引して、尿成分の測定を行うとと
    もに、不要となった尿等を前記尿採取装置側に排出する
    計測装置とを有する尿検査装置において、 前記計測装置から前記尿採取装置までの尿が流される液
    流路を、内部に光を透過させない材料を用いて形成して
    いることを特徴とする尿検査装置。
  6. 【請求項6】 尿を採取する尿採取装置と、前記尿採取
    装置で採取した尿を吸引して、尿成分の測定を行うとと
    もに、不要となった尿等を前記尿採取装置側に排出する
    計測装置とを有する尿検査装置において、 前記計測装置から前記尿採取装置までの尿が流される液
    流路の形成手段を、光を透過させないカバーで密閉する
    ように覆っていることを特徴とする尿検査装置。
  7. 【請求項7】 一端側が便器側に回動可能に支持される
    採尿アームを、便器内方の採取位置と便器リム部側の待
    機位置とに回動させて、この採尿アームの他端側に備え
    られた採尿器により、便器内に排出される尿を受けて採
    取する尿採取装置において、 前記採尿アームに前記採尿器を回動可能に支持する弾性
    手段を設けるとともに、前記採尿アームが前記待機位置
    に回動すると、前記採尿器を前記弾性手段の弾性力に打
    ち勝つように回動させて、この採尿器の尿取込口を下向
    きに向けさせる案内手段を設けていることを特徴とする
    尿採取装置。
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