JP2002096629A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2002096629A
JP2002096629A JP2000288481A JP2000288481A JP2002096629A JP 2002096629 A JP2002096629 A JP 2002096629A JP 2000288481 A JP2000288481 A JP 2000288481A JP 2000288481 A JP2000288481 A JP 2000288481A JP 2002096629 A JP2002096629 A JP 2002096629A
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chiller
heat
heat exchanger
energy
temperature
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JP2000288481A
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Atsuo Inoue
敦雄 井上
Masato Tsuboi
政人 坪井
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Sanden Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制動エネルギーを効率よく備蓄、回生でき、
吹出空気温度変動を小さく抑えることができ、必要な冷
房、暖房能力を適切に得ることのできる車両用空調装置
を提供する。 【解決手段】 空調ダクト内に設けられ、車室内に吐出
する空気と熱エネルギー移動媒体との間で熱交換する室
内熱交換器と、空調ダクト外に設けられ、発熱用の正
の、または吸熱用の負の熱エネルギーを発生する熱エネ
ルギー発生手段と、発生した熱エネルギーを蓄える蓄熱
手段とを備え、熱エネルギー発生手段および/または蓄
熱手段からの熱エネルギーを、熱エネルギー移動媒体を
通じて、室内熱交換器に伝達させるようにした熱エネル
ギー移動媒体循環回路を有する車両用空調装置におい
て、車両のアクセルが作動オンのとき、前記熱エネルギ
ー発生手段からのエネルギー発生量を、作動オフのとき
よりも低減することを特徴とする車両用空調装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用空調装置に
関し、とくに、車両の制動エネルギーを熱エネルギーと
して備蓄、回生し省動力化を達成できるようにした車両
用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】オットー機関、ディーゼル機関等の内燃
機関を有する車両、電動車両、および両者のハイブリッ
ド車両における車両用空調装置の省動力化が検討され始
めている。すなわち、自動車は、エンジンのアクセルオ
ン、オフにより頻繁に加減速を繰り返しているが、制動
エネルギーは、ブレーキディスクやドラムからの放熱、
エンジンブレーキによる回転数上昇(燃料消費)等によ
り、略100%損失エネルギーとして廃棄されている。
自動車の低燃費化は進んできているものの、車両用空調
装置、とくに車両用冷房装置との関連において、さらに
低燃費化すること、つまり、車両用冷房装置や車両用暖
房装置の省エネルギー化の検討が今後要求される可能性
が高い。このような観点から、先に本出願人により、制
動力を熱エネルギーとして備蓄、回生し、それを冷房や
暖房用エネルギーとして有効利用することにより、車両
用空調装置の省動力化を進めるようにした提案がなされ
ている(特開平11−115473号公報、特開平11
−115474号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、先に提案し
た特開平11−115473号公報、特開平11−11
5474号公報においては、室内熱交換器としての蒸発
器や凝縮器に溜まる冷媒や、該蒸発器や凝縮器自体の熱
容量を利用してエネルギーの備蓄、回生を行うようにし
ていたので、備蓄、回生される冷媒の熱容量に限界があ
り、省動力効果としても限界が生じるという問題が残さ
れている。
【0004】また、制動エネルギーの備蓄、回生の繰り
返しに伴う蒸発器や凝縮器の出口空気温度の変動を抑え
るために、室内熱交換器の下流側に設けたエアミックス
ダンパをコントロールするようにしているが、蒸発器や
凝縮器の出口空気温度の検知精度の向上が難しいため、
つまり、その平均温度を捉えにくいため、エアミックス
後の空気温度変動を抑えることが難しいという問題も残
されている。
【0005】そこで本発明の課題は、車両の制動エネル
ギーの備蓄、回生により空調装置に消費される動力の低
減を目指す車両用空調装置において、制動エネルギーを
備蓄、回生できるエネルギー容量を大きくすることがで
き、それによって省動力効果を高めることにある。
【0006】また、本発明の課題は、制動エネルギーの
備蓄、回生に用いる熱媒体を熱量制御の容易な流体とす
るとともに、その循環回路を備蓄、回生が容易な回路構
成とし、とくに備蓄、回生の繰り返しに伴う車両用空調
装置からの吹き出し空気温度の変動を抑制することにあ
る。
【0007】さらに、本発明の課題は、圧縮機の駆動が
制限を受けたり停止され、必要な冷房あるいは暖房能力
が得られにくくなる場合にも、十分に大きな備蓄、回生
エネルギー量を確保することにより、適切に備蓄したエ
ネルギーを放出でき、それによって必要な空調能力を確
保できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る車両用空調装置は、空調ダクト内に設
けられ、車室内に吐出する空気と熱エネルギー移動媒体
との間で熱交換する室内熱交換器と、空調ダクト外に設
けられ、発熱用の正の、または吸熱用の負の熱エネルギ
ーを発生する熱エネルギー発生手段と、発生した熱エネ
ルギーを蓄える蓄熱手段とを備え、熱エネルギー発生手
段および/または蓄熱手段からの熱エネルギーを、熱エ
ネルギー移動媒体を通じて、室内熱交換器に伝達させる
ようにした熱エネルギー移動媒体循環回路を有する車両
用空調装置において、車両のアクセルが作動オンのと
き、前記熱エネルギー発生手段からのエネルギー発生量
を、作動オフのときよりも低減することを特徴とするも
のからなる。すなわち、車両のアクセルが作動オン(加
速状態)のときには、作動オフ(減速状態)のときより
も低いエネルギー発生量とし、省動力効果が得られるよ
うにする。
【0009】この車両用空調装置においては、アクセル
が作動オフのとき、前記熱エネルギー発生手段により、
前記蓄熱手段に、前記室内熱交換器の目標制御温度を得
るために必要な前記熱エネルギー移動媒体の正または負
の熱エネルギー量よりも大きい熱エネルギー量の熱エネ
ルギーを蓄熱するようにすることが好ましい。備蓄され
た熱エネルギーは、必要に応じて放出され、該回生によ
り、備蓄された熱エネルギーが有効利用され、省動力効
果が得られる。
【0010】また、上記車両用空調装置においては、前
記熱エネルギー発生手段と前記蓄熱手段から室内熱交換
器へ移動する移動熱エネルギー量の比率を調節する手段
を有し、熱エネルギー発生手段から室内熱交換器へ移動
する熱エネルギー移動量と、蓄熱手段から室内熱交換器
へ移動する熱エネルギー移動量の比率を調節することに
より、室内熱交換器温度が室内熱交換器温度設定手段に
よる設定値となるように制御することが好ましい。すな
わち、備蓄された熱エネルギーを、そのときの室内熱交
換器温度が目標温度となるように、必要な量だけ、効率
よく有効に利用する。
【0011】このような本発明に係る車両用空調装置
は、より具体的には、たとえば、前記熱エネルギー発生
手段が、吐出容量を調節可能な圧縮機、室外熱交換器、
中間熱交換器、絞り装置が接続された冷凍サイクルから
なり、前記熱エネルギー移動媒体循環回路が、前記熱エ
ネルギー移動媒体としてのチラーで満たされ、室内熱交
換器、前記中間熱交換器、循環ポンプ、流量調節弁、前
記蓄熱手段としての蓄熱槽が接続され、中間熱交換器が
前記冷凍サイクル中における蒸発器または凝縮器として
機能して前記チラーと前記冷凍サイクル中の冷媒との間
で熱交換を行う回路からなり、該熱エネルギー移動媒体
循環回路としてのチラー回路は、中間熱交換器、蓄熱
槽、室内熱交換器、中間熱交換器の順にチラーが循環す
る回路と、蓄熱槽をバイパスする回路とを有し、蓄熱槽
側に流れるチラーとバイパス回路側を流れるチラーの流
量比率を調節可能な流量調節弁を有するものに構成でき
る。
【0012】このような構成の車両用空調装置において
は、車両のアクセルが作動オンのとき、前記圧縮機の容
量を低減し、前記流量調節弁を調節することにより室内
熱交換器入口チラー温度が目標値になるように制御し、
アクセルが作動オフのとき、前記圧縮機の容量調節によ
り、中間熱交換器出口チラー温度に相当するチラーエネ
ルギー量を少なくとも室内熱交換器入口チラー温度目標
値に相当するチラーエネルギー量よりも大きいチラーエ
ネルギー量設定値Aとなるように制御することが好まし
い。すなわち、圧縮機の容量と流量調節弁とをそれぞれ
最適に制御することにより、効率のよいチラーエネルギ
ーの備蓄、回生を達成できる。
【0013】また、車両のアクセルが作動オンのとき、
室内熱交換器入口チラー温度目標値に相当するチラーエ
ネルギー量が蓄熱槽出口温度に相当するチラーエネルギ
ー量と同等かそれよりも大きい場合、前記圧縮機の容量
調節により、中間熱交換器出口チラー温度に相当するチ
ラーエネルギー量が室内熱交換器入口チラー温度目標値
に相当するチラーエネルギー量となるように制御するこ
とが好ましい。すなわち、圧縮機の容量調節により、中
間熱交換器および室内熱交換器におけるチラーとの熱交
換を、最適な状態で行わせることができる。
【0014】さらに、車両のアクセルが作動オフのとき
には、中間熱交換器出口チラー温度の設定値に相当する
チラーエネルギー量の前記設定値Aが蓄熱槽出口側温度
に相当するチラーエネルギー量と同等かそれよりも小さ
い場合、前記圧縮機の容量調節により、中間熱交換器出
口チラー温度に相当するチラーエネルギー量が室内熱交
換器入口チラー温度目標値に相当するチラーエネルギー
量となるように制御することが好ましい。すなわち、圧
縮機の容量調節により、圧縮機の消費動力を必要最小限
に抑え、かつ、チラーエネルギーを効率よく、備蓄、回
生できるようにする。
【0015】このような車両用空調装置においては、圧
縮機が空調要求とは別に強制的に停止または、容量を低
減される場合、前記流量調節弁を調節することにより、
室内熱交換器入口チラー温度に相当するチラーエネルギ
ー量が目標値になるように制御することが好ましい。こ
れにより、圧縮機が強制的に停止または、容量を低減さ
れる場合にも、目標温度への精度の良い空調制御を達成
しつつ、備蓄していたチラーエネルギーを、その空調制
御に有効利用できる。
【0016】さらに、前記流量調節弁によりチラーが蓄
熱槽へ流入または蓄熱槽から流出するとき、流入または
流出しない場合に対して、循環されて室内熱交換器また
は中間熱交換器を通過するチラーの流量を低減させるよ
うにすることが好ましい。これにより、目標とする省動
力制御に必要な流量のチラーが効率よく流されることに
なる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一
実施態様に係る車両用空調装置における、冷房運転の場
合の回路構成を示しており、図2は暖房運転の場合の回
路構成を示している。図3は、冷房の場合の制御ブロッ
ク図、図4は、暖房の場合の制御ブロック図を、それぞ
れ示している。
【0018】図1および図2において、1は車両用空調
装置全体を示しており、空調ダクト2内に、室内熱交換
器3とエンジン冷却水4を使用するヒーター5が設けら
れている。外気導入口6と内気導入口7との吸気割合が
切替ダンパ8によってコントロールされ、送風機用モー
タ9によって回転駆動される送風機10によって吸入、
圧送される。室内熱交換器3は、冷房の場合は吸熱器と
して機能し、暖房の場合は放熱器として機能する。
【0019】室内熱交換器3の直下流には、室内熱交換
器出口空気温度センサ11が設けられている。ヒーター
5の直下流には、ヒーター5を通過する空気とバイパス
空気との混合割合をコントロールするエアミックスダン
パ12が設けられており、エアミックスダンパ12はエ
アミックスダンパコントローラ13によって開度制御さ
れる。
【0020】空調ダクト2の下流側には、車室内へと連
通可能な吹出口14、15、16が開口されており、各
吹出口14、15、16は、ダンパ17、18、19に
より開度調節されるようになっている。
【0021】室内熱交換器3には、空調ダクト2外に設
けられる熱エネルギー発生手段としての冷凍サイクル2
1で発生した、発熱用の正の、または吸熱用の負の熱エ
ネルギーを蓄える蓄熱手段としての蓄熱槽22を備えた
チラー回路23が接続されている。チラーは熱エネルギ
ー移動媒体を構成し、チラー回路23は、熱エネルギー
移動媒体循環回路を構成している。チラーとしては、熱
量制御が容易な流体、たとえばエチレングリコール水溶
液等が用いられる。
【0022】チラー回路23は、循環されるチラーと、
冷凍サイクル21中の冷媒との間で、中間熱交換器24
を介して熱交換し、熱交換されたチラーを流体ポンプ2
5により室内熱交換器3に循環させる。チラー回路23
の室内熱交換器3の入口側には、チラーの入口温度T3
を検知する温度センサ26が設けられており、中間熱交
換器24の出口側には出口温度T1 を検知する温度セン
サ27が設けられている。チラー回路23は、中間熱交
換器24の出口側と室内熱交換器3の入口側との間で流
量調整弁SV1、SV2を介して分岐されており、分岐
部に十分な容量を有する蓄熱槽22が設けられている。
この蓄熱槽22の出口側にも、出口チラー温度T2 を検
知する温度センサ28が設けられている。
【0023】冷凍サイクル21には、上記中間熱交換器
24とともに、室外熱交換器29が設けられており、可
変容量型圧縮機30(コンプレッサ)からの冷媒を、四
方弁31を介して循環させる。冷房時には、図1に示す
ように、圧縮機30からの冷媒が、四方弁31を介して
室外熱交換器29に送られ、絞り装置としての膨張弁3
2を経た後蒸発器として機能する中間熱交換器27に送
られてチラーとの熱交換が行われ、四方弁31を介して
圧縮機30に戻される。暖房時には、図2に示すよう
に、圧縮機30からの冷媒は、四方弁31を介して凝縮
器として機能する中間熱交換器27に送られ、チラーと
の熱交換が行われた後、膨張弁32を介して室外熱交換
器29に送られ、四方弁31を介して圧縮機30に戻さ
れる。
【0024】このような空調装置1を制御するメインコ
ントローラ33からは、送風機電圧コントローラ(ブロ
ワコントローラ)34を介して送風機モータ9に電圧制
御信号BLVが送られ、エアミックスダンパコントロー
ラ13にエアミックスダンパ12の開度制御信号AMD
が、流体ポンプ25用の流体ポンプコントローラ35に
流体ポンプ駆動制御信号POVが、流量調整弁SV1、
SV2用の流量調整弁コントローラ36に該弁SV1、
SV2の開度制御信号SV0が、圧縮機30に容量制御
信号Cvが、それぞれ送られる。
【0025】メインコントローラ33には、室内熱交換
器出口空気温度信号Te、中間熱交換器出口チラー温度
信号T1 、蓄熱槽出口チラー温度信号T2 、室内熱交換
器入口チラー温度信号T3 、室内温度設定器37で設定
された目標室内温度Tset、アクセル開度信号AC
C、室内温度信号Tr、外気温度信号Tam、日射量信
号Rsunがそれぞれ入力される。
【0026】なお、圧縮機30の容量可変方法は、回
転体動力源と連結させるクラッチの脱着による稼働率制
御、または、圧縮機回転数制御、または、外部から
の入力信号に基づき容量が可変する容量可変機構をもつ
圧縮機による制御が考えられる。本実施態様ではの方
法によった。
【0027】上記のように構成された車両用空調装置1
においては、図3(冷房の場合)、図4(暖房の場合)
に示すように制御される。
【0028】まず、冷房運転の場合には図3のブロック
図に示すように制御される。メインコントローラ33に
おいて、目標吹出し温度の演算が次式に基づいて行われ
る。 Toc=k(Tr−Tset)+f(Tam,Rsu
n,Tset)
【0029】また、送風機電圧出力演算が、 BLV=f(Toc) で行われ、エアミックスダンパ開度演算が AMD=f(Toc,Te,TW) で行われる。TWはヒーター入口水温で固定値とする。
【0030】また、中間熱交換器入口チラー温度目標値
Ttが、 Tt=f(Toc,POV,BLV) によって演算される。
【0031】そして、圧縮機(コンプレッサ)容量制御
信号Cv、流量制御弁開度信号SV0、流体ポンプ入力
電圧POVが、通常の場合、制御エネルギー回生の場
合、蓄熱の場合、圧縮機オフ回生(コンプオフ回生)の
場合に応じて、それぞれ図3に示すように、演算、制御
される。
【0032】すなわち、アクセルのオン、オフ、圧縮機
のオフの場合に応じて制御形態をまとめると、表1のよ
うになる。
【0033】
【表1】
【0034】すなわち、 a.駆動動力を必要とする時、即ちアクセルオンの場
合: <回生>蓄熱槽に貯められた熱エネルギーを冷房能力と
して取り出す代わりに、可変容量圧縮機を強制的に最小
容量運転とし省動力化を図る。この際、流量制御弁の制
御により、室内熱交換器入口チラー温度が目標温度にな
るように制御する。また、蓄熱槽の熱エネルギーを最大
限室内熱交換器にて熱交換させる為に、ウォーターポン
プ入力電圧をLoとして、チラーの循環流量を低下させ
る。
【0035】<通常>蓄熱槽の温度が前記チラー目標温
度よりも高くなった場合は、流量調整弁をSV1側全開
とし、可変容量圧縮機制御により、チラー目標温度を達
成する。尚、チラー目標温度は、乗員が希望する室内温
度となる為のチラー温度であり、目標室内温度、日射
量、外気温度、車内温度から求められる目標吹出し温度
と、ポンプ電圧、ブロワ電圧を参考に求められる。
【0036】b.駆動力を必要としない時、即ちアクセ
ルオフの場合: <蓄熱>制動力(=車両の慣性エネルギー)を利用し蓄
熱槽に熱エネルギーを蓄える。この際、可変容量圧縮機
は、中間熱交換器出口チラー温度が下限値Tminとな
るように可変容量圧縮機の容量調節にて制御し、最低温
度の(最高の冷熱エネルギーポテンシャル)チラーを蓄
熱槽に供給する。また、流量制御弁により、室内熱交換
器入口チラー温度が目標温度になるように制御する。ま
た、蒸発器の冷熱エネルギーを最大限室内熱交換器にて
取り出す為に、ウォーターポンプ入力電圧を低い設定値
=Loとして、チラーの循環流量を低下させる。
【0037】<通常>蓄熱槽の温度が下限値Tminよ
り低くなった場合は、蓄熱完了と判断し、流量調整弁を
SV1側全開とし、可変容量圧縮機制御により、チラー
目標温度を達成する。
【0038】c.コンプレッサ駆動源の停止、または、
車両駆動側要請によりコンプレッサが停止している場
合: <コンプオフ回生>圧縮機の冷房能力を期待できないの
で、蓄熱槽に蓄えられている冷熱エネルギーを回生す
る。この際、流量制御弁の制御により、室内熱交換器入
口チラー温度が目標温度になるように制御する。
【0039】同様に暖房の場合について制御形態をまと
めると、表2のようになる。
【0040】
【表2】
【0041】すなわち、a.駆動動力を必要とする時、
即ちアクセルオンの場合: <回生>蓄熱槽に貯められた熱エネルギーを暖房能力と
して取り出す代わりに、コンプレッサ容量を強制的に最
小とし省動力化を図る。この際、流量制御弁の制御によ
り、室内熱交換器入口チラー温度が目標温度になるよう
に制御する。また、蓄熱槽の熱エネルギーを最大限室内
熱交換器にて熱交換させる為に、ウォーターポンプ入力
電圧をLoとして、チラーの循環流量を低下させる。
【0042】<通常>蓄熱槽の温度が前記チラー目標温
度よりも低くなった場合は、流量調整弁をSV1側全開
とし、コンプレッサ容量制御により、チラー目標温度を
達成する。尚、チラー目標温度は、乗員が希望する室内
温度となる為のチラー温度であり、目標室内温度、日射
量、外気温度、車内温度から求められる目標吹出し温度
と、ポンプ電圧、ブロワ電圧を参考に求められる。
【0043】b.駆動力を必要としない時、即ちアクセ
ルオフの場合: <蓄熱>制動力(=車両の慣性エネルギー)を利用し蓄
熱槽に熱エネルギーを蓄える。この際、可変容量圧縮機
は、中間熱交換器出口チラー温度が上限値Tmaxとな
るように可変容量圧縮機の容量調節にて制御し、得られ
る最高温度の(最高の温熱エネルギーポテンシャル)チ
ラーを蓄熱槽に供給する。また、流量制御弁により、室
内熱交換器入口チラー温度が目標温度になるように制御
する。尚、凝縮器の熱エネルギーを最大限室内熱交換器
にて取り出す為に、ウォーターポンプ入力電圧を低い設
定値=Loとして、チラーの循環流量を低下させる。
【0044】<通常>蓄熱槽の温度が下限値Tmaxよ
り高くなった場合は、蓄熱完了と判断し、流量調整弁を
SV1側全開とし、コンプレッサ容量制御により、チラ
ー目標温度を達成する。
【0045】c.コンプレッサ駆動源の停止、または、
車両駆動側要請によりコンプレッサが停止している場
合: <コンプオフ回生>圧縮機の暖房能力を期待できないの
で、蓄熱槽に蓄えられている温熱エネルギーを回生す
る。この際、流量制御弁の制御により、室内熱交換器入
口チラー温度が目標温度になるように制御する。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両用空
調装置によれば、 (1)制動力を備蓄、回生できるエネルギー容量を大き
くし、省動力効果を高めることができる。 (2)制動力を備蓄する熱媒体を、流量制御容易な流体
とし、備蓄と回生の繰り返しに伴う、空調装置からの吹
出温度変動を緩和できる。 (3)圧縮機の駆動が停止または制限がかかり、必要な
冷房または暖房能力が得られないおそれが生じた場合
に、備蓄したエネルギーを放出して必要な空調能力を確
保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る車両用空調装置の冷
房運転の場合の概略構成図である。
【図2】図1の車両用空調装置の暖房運転の場合の概略
構成図である。
【図3】図1の車両用空調装置の冷房運転の場合の制御
ブロック図である。
【図4】図1の車両用空調装置の暖房運転の場合の制御
ブロック図である。
【符号の説明】
1 車両用空調装置 2 空調ダクト 3 室内熱交換器 4 エンジン冷却水 5 ヒーター 6 外気導入口 7 内気導入口 8 切替ダンパ 9 送風機用モータ 10 送風機 11 室内熱交換器出口空気温度センサ 12 エアミックスダンパ 13 エアミックスダンパコントローラ 14、15、16 吹出口 17、18、19 ダンパ 21 冷凍サイクル 22 蓄熱槽 23 チラー回路 24 中間熱交換器 25 流体ポンプ 26 室内熱交換器入口チラー温度センサ 27 中間熱交換器出口チラー温度センサ 28 蓄熱槽出口チラー温度センサ 29 室外熱交換器 30 可変容量型圧縮機 31 四方弁 32 膨張弁 33 メインコントローラ 34 送風機電圧コントローラ 35 流体ポンプコントローラ 36 流量調整弁コントローラ 37 室内温度設定器 SV1、SV2 流量調整弁

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調ダクト内に設けられ、車室内に吐出
    する空気と熱エネルギー移動媒体との間で熱交換する室
    内熱交換器と、空調ダクト外に設けられ、発熱用の正
    の、または吸熱用の負の熱エネルギーを発生する熱エネ
    ルギー発生手段と、発生した熱エネルギーを蓄える蓄熱
    手段とを備え、熱エネルギー発生手段および/または蓄
    熱手段からの熱エネルギーを、熱エネルギー移動媒体を
    通じて、室内熱交換器に伝達させるようにした熱エネル
    ギー移動媒体循環回路を有する車両用空調装置におい
    て、車両のアクセルが作動オンのとき、前記熱エネルギ
    ー発生手段からのエネルギー発生量を、作動オフのとき
    よりも低減することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 アクセルが作動オフのとき、前記熱エネ
    ルギー発生手段により、前記蓄熱手段に、前記室内熱交
    換器の目標制御温度を得るために必要な前記熱エネルギ
    ー移動媒体の正または負の熱エネルギー量よりも大きい
    熱エネルギー量の熱エネルギーを蓄熱することを特徴と
    する、請求項1の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記熱エネルギー発生手段と前記蓄熱手
    段から室内熱交換器へ移動する移動熱エネルギー量の比
    率を調節する手段を有し、熱エネルギー発生手段から室
    内熱交換器へ移動する熱エネルギー移動量と、蓄熱手段
    から室内熱交換器へ移動する熱エネルギー移動量の比率
    を調節することにより、室内熱交換器温度が室内熱交換
    器温度設定手段による設定値となるように制御すること
    を特徴とする、請求項1または2の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記熱エネルギー発生手段が、吐出容量
    を調節可能な圧縮機、室外熱交換器、中間熱交換器、絞
    り装置が接続された冷凍サイクルからなり、前記熱エネ
    ルギー移動媒体循環回路が、前記熱エネルギー移動媒体
    としてのチラーで満たされ、室内熱交換器、前記中間熱
    交換器、循環ポンプ、流量調節弁、前記蓄熱手段として
    の蓄熱槽が接続され、中間熱交換器が前記冷凍サイクル
    中における蒸発器または凝縮器として機能して前記チラ
    ーと前記冷凍サイクル中の冷媒との間で熱交換を行う回
    路からなり、該熱エネルギー移動媒体循環回路としての
    チラー回路は、中間熱交換器、蓄熱槽、室内熱交換器、
    中間熱交換器の順にチラーが循環する回路と、蓄熱槽を
    バイパスする回路とを有し、蓄熱槽側に流れるチラーと
    バイパス回路側を流れるチラーの流量比率を調節可能な
    流量調節弁を有することを特徴とする、請求項1ないし
    3のいずれかに記載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 車両のアクセルが作動オンのとき、前記
    圧縮機の容量を低減し、前記流量調節弁を調節すること
    により室内熱交換器入口チラー温度が目標値になるよう
    に制御し、アクセルが作動オフのとき、前記圧縮機の容
    量調節により、中間熱交換器出口チラー温度に相当する
    チラーエネルギー量を少なくとも室内熱交換器入口チラ
    ー温度目標値に相当するチラーエネルギー量よりも大き
    いチラーエネルギー量設定値Aとなるように制御するこ
    とを特徴とする、請求項4の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 車両のアクセルが作動オンのとき、室内
    熱交換器入口チラー温度目標値に相当するチラーエネル
    ギー量が蓄熱槽出口温度に相当するチラーエネルギー量
    と同等かそれよりも大きい場合、前記圧縮機の容量調節
    により、中間熱交換器出口チラー温度に相当するチラー
    エネルギー量が室内熱交換器入口チラー温度目標値に相
    当するチラーエネルギー量となるように制御することを
    特徴とする、請求項4または5の車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 車両のアクセルが作動オフのとき、中間
    熱交換器出口チラー温度の設定値に相当するチラーエネ
    ルギー量の前記設定値Aが蓄熱槽出口側温度に相当する
    チラーエネルギー量と同等かそれよりも小さい場合、前
    記圧縮機の容量調節により、中間熱交換器出口チラー温
    度に相当するチラーエネルギー量が室内熱交換器入口チ
    ラー温度目標値に相当するチラーエネルギー量となるよ
    うに制御することを特徴とする、請求項5または6のい
    ずれかに記載の車両用空調装置。
  8. 【請求項8】 圧縮機が空調要求とは別に強制的に停止
    または、容量を低減される場合、前記流量調節弁を調節
    することにより、室内熱交換器入口チラー温度に相当す
    るチラーエネルギー量が目標値になるように制御するこ
    とを特徴とする、請求項4ないし7のいずれかに記載の
    車両用空調装置。
  9. 【請求項9】 前記流量調節弁によりチラーが蓄熱槽へ
    流入または蓄熱槽から流出するとき、流入または流出し
    ない場合に対して、循環されて室内熱交換器または中間
    熱交換器を通過するチラーの流量を低減させることを特
    徴とする、請求項4ないし8のいずれかに記載の車両用
    空調装置。
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