JP2002096155A - 鋳造方法及び装置 - Google Patents

鋳造方法及び装置

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JP2002096155A
JP2002096155A JP2000326197A JP2000326197A JP2002096155A JP 2002096155 A JP2002096155 A JP 2002096155A JP 2000326197 A JP2000326197 A JP 2000326197A JP 2000326197 A JP2000326197 A JP 2000326197A JP 2002096155 A JP2002096155 A JP 2002096155A
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casting
melting chamber
melting
metal
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Shiro Okamoto
志朗 岡本
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CASTING OKAMOTO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳巣の発生を抑えることのできる鋳造装置及
び方法を提供する。 【解決手段】 溶融室13にArガスを供給しながら、
アーク放電電極19によって金属Mの塊を溶かし、次い
で、シャッター15を開いて、溶融金属を、ノズル部材
41を通じて、鋳込み室11の鋳型33に注湯する。鋳
型33は、注湯口からキャビティ33aまで通じる小径
の注湯通路33bを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は金属の鋳造に関
し、より詳しくは、精密鋳造における鋳巣の発生を抑え
ることのできる鋳造方法及び装置に関する。
【0002】
【従来技術】鋳造品は、鋳巣によってその強度が大きく
低下することから、鋳造に際して細心の注意が必要であ
る。特に、精密鋳造品である指輪や義歯のような比較的
小型で且つ複雑な輪郭形状を備えた小物鋳造品を作る業
者は、鋳巣による製品強度の低下が商品価値を大幅に下
げることから、鋳巣の無い製品作りに多大な努力を払っ
ているのが実状である。
【0003】鋳造時に鋳型内にガスが存在するガスによ
ってできる。注湯に脱酸剤を入れて、鋳型内でのガスの
発生を抑えることが一般的に行われている。しかしなが
ら、脱酸剤はあくまで補助的な対応策にすぎず、根本的
な解決策であると言うことはできない。
【0004】本願発明者は、平成5年(1993)10
月20日に出願した特許出願(特願平5−262490
号)のなかで、原料である金属それ自体に前処理を施し
てガス発生原因物質を除去することにより、鋳造段階で
のガスの発生を抑えることを提案した(特開平7−11
6819号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者は、鋳造装
置及び方法の観点から更に検討を加えた結果、本願発明
を案出するに至ったものであり、本発明の目的は、鋳巣
の発生を抑えることのできる鋳造装置及び方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶融金属に圧
力を加えながら、ノズル孔を介して、一気に鋳型の中に
充填するようにしたことを特徴とする。すなわち、上記
の課題は、本発明の一つの観点によれば、金属を加熱し
てこれを溶かす溶融工程と、該溶融工程で生成された湯
に圧力を加えながら鋳型の中に充填する鋳込み工程とを
含み、該鋳込み工程では、前記湯に圧力を加えながらノ
ズル部材を通じて前記鋳型の中に充填することを特徴と
する鋳造方法を提供することによって達成される。
【0007】また、本発明の他の観点によれば、金属を
加熱して溶かすための溶融室と、前記溶融室の下方に位
置する鋳型と、該鋳型の注湯口に臨んで位置するノズル
部材と、該ノズル部材と前記溶融室との間に配置された
シャッタ手段と、を含み、前記溶融室で生成された前記
金属の溶湯を、前記シャッタ手段を開いて、前記鋳型の
中に充填するときに、前記溶湯に圧力を加えて前記ノズ
ル部材を介して前記鋳型の中に吐出させることを特徴と
する鋳造装置を提供することによって達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、ノズル部材として、ノ
ズル孔を挟んで分割可能であるのが、鋳造後の処理を容
易にするうえで好ましい。本発明の最も典型的な適用例
は、義歯などの歯科用鋳造品であるが、他に、指輪など
の装飾品にも適用することができる。適用する金属は、
特に限定されるものでないが、酸化し易い金属を使って
鋳造するときには、溶融室に不活性ガスを供給しながら
金属を溶融させるのがよい。溶融金属に圧力を加えなが
ら鋳型の中に充填するには、典型的には、溶融室の内圧
を高めればよい。
【0009】
【実施例】図1は、実施例の鋳造装置の縦断面図であ
る。この鋳造装置1は、上方に開放したベースタンク3
の上に位置し且つベースタンク3を閉塞する支持台5
と、該支持台5の上に位置し且つ該支持台5に設けられ
たロックネジ7により固定される上キャップ9とを有
し、これらの要素3、5、9を組み付けることにより、
支持台5の下方にベースタンク3によって鋳込み室11
が画成され、他方、支持台5の上方に上キャップ9によ
って溶融室13が画成される。支持台5は、これを上下
に貫通する断面円形の貫通孔5aを備え、この貫通孔5
aを通じて溶融室13と鋳込み室11とが連通されてい
る。
【0010】すなわち、鋳造装置1は、ベースタンク3
の上端開口に支持台5を着脱自在に嵌合させ、次いで、
支持台5の所定位置に上キャップ9を載置してロックネ
ジ7を締め付けることにより、この上キャップ9を支持
台5に脱着可能に固定することができる。そして、この
組み立てた状態では、鋳造装置1は、支持台5を挟ん
で、その上方に溶融室13を有し、支持台5の下方に鋳
込み室11を有し、これら溶融室13と鋳込み室11と
は、支持台5の貫通孔5aによって連通されている。
【0011】支持台5の貫通孔5aの上にはスライドシ
ャッタ15が横方向に移動可能に配設されている。スラ
イドシャッタ15は、上下に延びる断面円形の貫通孔1
5aを備えている。この貫通孔15aは、支持台5の貫
通孔5aと実質的に同じ径を有しているのがよい。図1
は、スライドシャッタ15が右ストローク端まで変位し
て、その貫通孔15aが支持台5の貫通孔5aから離れ
た状態を示している。同図から理解できるように、シャ
ッタ15が右ストローク端に位置したときには、このシ
ャッタ15によって、溶融室13と鋳込み室11との間
の連通関係が遮断された状態になる。
【0012】支持台5には、また、スライドシャッタ1
5の直ぐ上に、金属Mの塊を収容してこれを溶融させる
ための、所謂るつぼ17が、脱着自在に固定されてい
る。るつぼ17は、その中央部分に、上方に向けて拡径
したすり鉢状の上下に延びる貫通孔17aを備えてい
る。最も好ましくは、貫通孔17aの下端開口が、スラ
イドシャッタ15の貫通孔15aと実質的に同じ径を備
えているのがよい。るつぼ17の貫通孔17aを形成す
る側壁は、金属Mの塊を受け止める支持手段を構成する
ものであることから、るつぼ17の貫通孔17aの直径
は、投入する金属Mの塊の大きさを考慮に入れて決定す
べきである。
【0013】上キャップ9には、溶融室13に配置した
金属Mの塊を上方から臨むようにしてアーク放電電極1
9が搭載され、このアーク放電電極19を収容するケー
ス21は、上キャップ9の頂部分に着脱自在に固定され
ている。ケース21はポート23を有し、このポート2
3を通じて、図外のガス源からの不活性ガス(典型的に
はArガス)がケース21の中に導入され、この不活性
ガスは、図1の矢印Aで示すように、ケース21の下端
開口(図示せず)から溶融室13の中に供給される。図
に示す参照符号24は覗き窓を示し、この覗き窓24の
耐火ガラス25を通して外部から溶融室13の様子、特
に、金属Mの塊が溶ける様子を観察することができる。
【0014】支持台5には、また、この支持台5の下面
から下方に向けて延びる垂直アーム27が固設され、ま
た、この垂直アーム27の下端には、横方向に延びる水
平アーム29がボルト31によって固定されている。
【0015】水平アーム29は、鋳型33を支持するた
めの支持手段を実質的に構成するものである。すなわ
ち、水平アーム29の先端部分には、垂直方向の延びる
ネジ棒35が取り付けられ、このネジ棒35の上端に
は、鋳型支持プレート37が揺動可能に取り付けられて
いる。
【0016】鋳型33は、下方に向けて開放したシール
ドケース39によって、その上面及び側面が覆われてお
り、このシールドケース39は、鋳型支持プレート37
と協同して、鋳型33を気密に収容する手段を構成して
いる。
【0017】シールドケース39は、その上面の中央部
分に開口39aを有し、この開口39aにノズル部材4
1が嵌合されている。ノズル部材41は、全体としてほ
ぼ円柱の外形形状を有し、図3に示すその平面図から理
解できるように、上から見たときに半円状の2つの半割
ノズル部材43から構成されている。これら2つの半割
ノズル部材43は、基本的に、同一の構造を有する。
【0018】図4は、半割ノズル部材43の正面図であ
る。半割ノズル部材43は、例えば円形クリップ45を
用いて2つの半割ノズル部材43を一体化したときに互
いに対面する平坦な合わせ面47を備え、この合わせ面
47の中央部分に、上方に向けて拡開する半円錐状部分
49と、半円錐状部分49の下端から下方に延びる断面
半円状部分51とが形成されている。
【0019】2つの半割ノズル部材43を合体さること
によりノズル部材41を組み立てたときに、半割ノズル
部材43の半円錐状部分49は、上方に向けて拡径した
ロート状の貫通孔53を形成する。貫通孔53の上端開
口は、支持台5の貫通孔5aと実質的に同じ径を有して
いるのがよい。また、ロート状の貫通孔53の下端部分
は、上述した各半割ノズル部材43の断面半円状部分5
1によって、実質的に小径のノズル孔を構成する。
【0020】上述したポート23を通じて溶融室13に
導入されたArガスは、その一部が支持台5に設けられ
たバルブ59を通じて外部に放出される。バルブ59を
通って外部に放出されるArガスの流れを図1に矢印B
で示してある。
【0021】バルブ59は、横方向に延びる細長い形状
を有し、その右端部分の周りに配置したスプリング61
によって開弁方向(右方向)に付勢されている。すなわ
ち、バルブ59には、その左端面つまり溶融室13に開
口するリリーフ通路59bが形成されており、このリリ
ーフ通路59bは、バルブ59の途中部分で、半径方向
に延びてバルブ59の外周面に開放されている。
【0022】図1は、バルブ59が右ストローク端まで
移動した状態を示し、この状態では、リリーフ通路59
bと、バルブ59の周りのスリーブ63との間の隙間を
通じて、溶融室13の圧力の一部が外部に放出される。
【0023】バルブ59は、その左端に、フランジ59
aを備えており、このフランジ59aは、スライドシャ
ッタ15と係合している。すなわち、バルブ59は、実
質的に、スライドシャッタ15の一部を構成するもので
あり、このバルブ59の右端面に対面してアクチュエー
タ65が配設されている。
【0024】アクチュエータ65は、この中に駆動エア
を出し入れするためのポート65aを備えている。ポー
ト65aを通じてアクチュエータ65の中のエアを排気
すると、ピストンロッド67が右方動して、バルブ59
との係合が外れ、その結果、バルブ59は、スプリング
61の付勢力により右ストローク端まで移動する。これ
により、リリーフ通路59bを介して溶融室13内の圧
力の一部が外部に解放される。この状態では、バルブ5
9の右ストローク端への移動によりスライドシャッタ1
5が右方向に移動して、溶融室13と鋳込み室11との
間の連通関係が遮断された状態になる(図1)。
【0025】エア源(図示せず)からのエアがポート6
5aを通じてアクチュエータ65の中に供給されると、
ピストンロッド67が左方動して、バルブ59と係合し
て、このバルブ59をスプリング61のバネ力に抗して
左ストローク端まで押し込み、バルブ59を閉じる。ま
た、この状態では、バルブ59の左ストローク端への移
動により、スライドシャッタ15が左方に移動して、溶
融室13と鋳込み室11とが連通した状態になる(図
2)。
【0026】鋳型33は通気性を備え、例えばリン酸塩
系埋没材、石膏系埋没材、エチル系埋没材などの材料か
ら作られている。鋳型33の注湯通路33bは、また、
鋳型33の注湯口から下方向に延びてキャビティ33a
に連なる比較的小さな直径の通路形状を備えている点に
留意すべきである。この注湯通路33bは、上述したノ
ズル部材41の下端部分に形成されたノズル孔と実質的
に同一の径を備えているのが好ましい。鋳型33として
は、金属製のものであってもよく、割り型であれば、型
ハーフ同士の合わせ面で、実質的に、キャビティ内のガ
スを逃がすための通路を構成してもよく、また、鋳型
に、キャビティから外部に通じるガス逃がし通路を設け
るようにしてもよい。
【0027】また、装置1にあっては、上述した鋳型支
持プレート37の上面、つまり鋳型33の底面が直接的
に着座する支持面に複数のガス逃がし孔37aが開口さ
れ、このガス逃がし孔37aは通路37bを通じて鋳込
み室11に開放されている点に留意すべきである。
【0028】鋳造装置1の用いた鋳造品製造に関し、精
密鋳造品である義歯(指輪などの小物装飾品であっても
よい)を鋳造する場合を例にして、以下に説明する。
【0029】先ず、鋳型33及びノズル部材41を図1
のように配置し、ネジ棒35を操作して鋳型支持プレー
ト37を上昇動させて、鋳型33、ノズル部材41及び
支持台5を互いに密着させる。ノズル部材41と支持台
5との間の気密性を高めるために、代表的に図2に参照
符号71で示すシール部材をノズル部材41と支持台5
との間に介在させるのがよい。
【0030】次いで、るつぼ17の中に金属Mの塊を投
入した後に、上キャップ9を支持台5にしっかりと固定
する。以上で、金属Mの塊から鋳造品を作る準備が完了
する。金属Mとしては、歯科用金属であれば特に制限さ
れるものではないが、近時注目されている金属生体材料
である、Co−Cr、Ti合金、Mg合金であってもよ
い。
【0031】溶融室13の中にセットされた金属Mの塊
を加熱して溶かす段階では、バルブ59を図1に示す状
態にセットし(アクチュエータ65から駆動エアを排
気)、次いで、ポート23を通じて溶融室13の中にA
rガスを供給し続けて、溶融室13を約1〜2Kg/c
程度の加圧状態に保つ。
【0032】次いで、アーク放電電極15を放電させ
て、金属Mの塊を溶かす。金属Mの塊が溶融したら、ア
クチュエータ65に駆動エアを供給してバルブ59を閉
じる。この状態を表したのが図2である。バルブ59を
閉じるタイミング、つまり後に説明するように金属Mの
湯を鋳型33の中に充填するタイミングは任意である。
すなわち、金属Mが溶けた後でも、Arガスを供給し且
つその一部を排出しながらアーク放電し続けることによ
り、実質的に、金属Mを浄化することができる。これに
より、金属Mに内在するガス発生物質を取り除くことが
できる。
【0033】バルブ59を閉じることにより、溶融室1
3の内圧は逃げ場を失って上昇する。上昇したときの溶
融室13の圧力が、3〜5Kg/cmというような比
較的高圧となるように、ポート23から供給される不活
性ガスの量を予め調整しておくのが好ましい。
【0034】既に説明したように、バルブ59の閉じ動
作と同期してスライドシャッタ15は図1の状態から左
方動して、図2の状態、つまりスライドシャッタ15の
貫通孔59a、るつぼ17の貫通孔17a、支持台5の
貫通孔5aが同一軸線上に位置した状態となる左ストロ
ーク端をとる。
【0035】このスライドシャッタ15の開放動作に伴
って、るつぼ17の中の溶融金属Mは、溶融室13から
の圧力を受けながら、下方に向けて押し出され、ノズル
部材41の下端ノズル孔及び鋳型33の小径注湯通路3
3bを通って一気にキャビティ33a内に充填される。
【0036】この現象は、溶融金属の射出成形と呼ぶの
にふさわしい。このとき、キャビティ33a内に存在し
ていたガス(典型的には空気)は、鋳型33及び支持プ
レート37のガス逃がし孔37a及び通路37aを通じ
て鋳込み室3の中に放出される。このガス放出を促進さ
せるために、ベースタンク3にベント孔3aを設けてお
き、ベースタンク3が常に大気圧状態を維持するように
するのが好ましい。変形例として、ベースタンク3を大
容量に作れば、可能性として、ベント孔37aを省くこ
ともできる。
【0037】上述した実施例では、溶湯室13の圧力を
高圧にし、他方、鋳込み室11を大気圧状態に維持し
て、高圧の溶融室13から溶湯を鋳型33の中に充填す
るようにしたが、例えば、鋳型支持プレート37のガス
放出通路37bを積極的に真空引きするようにしてもよ
い。このような変形例では、溶融室13の圧力をそれ程
高圧にしなくても、溶融金属の射出成形に適した溶融室
13と鋳型33内との間の圧力差を生成することができ
る。
【0038】また、溶融金属の射出成形を確かなものに
するために、るつぼ17、支持台5、ノズル部材41の
各貫通孔17a、5a、41aを同一軸線上に配置する
のが最も好ましい。また、これらの孔17a、5a、4
1aの軸線と、鋳型33の注湯通路33bの軸線とを一
致させるように設計するのが最も好ましい。
【0039】以上の操作により、アーク放電によって溶
融した金属Mは、シャッター15が開くと同時に、相対
的に高圧の溶融室13から、ノズル部材41を通って勢
いよく鋳型33のキャビティ33aの中に一気に充填さ
れる。次いで、鋳型33はそのまま放置することによ
り、キャビティ33a内の金属が固化して、鋳造品であ
る義歯が出来る。
【0040】るつぼ17及びノズル部材41の材質は特
に限定されるものでないが、熱引けのよいCu金属であ
ってもよいし、セラミックスであってもよい。ちなみ
に、上記の実施例ではCu製のるつぼ17及びノズル部
材41を採用した。Cu製のノズル部材41の場合、現
象として、溶融金属がノズル部材41と接触する部分に
金属Mの薄い皮膜が出来たが、鋳造には全く影響が無か
った。この金属Mの薄い皮膜は、鋳造後に、ノズル部材
41を分解して、2つの半割ノズル部材43を分離させ
ることによって容易に取り除くことができる。
【0041】上記の操作において、鋳型33は、これを
加熱することなく常温のままで鋳込み室11の中にセッ
トした。ちなみに、従来のこの種の鋳造装置にあって
は、湯回り性を高めるために、鋳型を予め1000℃に
加熱した後に鋳込み室にセットしていたものである。
【0042】また、本発明の実施例によれば、鋳型33
をシールドケース39及び支持プレート37によって包
囲しているため、高圧で湯を鋳型33の中に吐出させて
も、鋳型33の破壊を招くことはない。
【0043】上述した本発明の実施例によれば、溶湯を
射出成形の如く勢いよく一気にキャビティ33aの中に
充填するため、鋳型に注湯する際のガスの巻き込み量を
低減することができるので、鋳巣の発生原因の一つを取
り去ることができる。
【0044】更に、本発明の実施例によれば、湯回りを
良くするために、従来のように鋳型33を予め加熱する
必要がなく、低温の鋳型33を用いることができるた
め、高温の鋳型33の中で金属が徐々に凝固する際に発
生し易いガスの発生を抑えることができることから、こ
の観点からも鋳巣の発生を抑えることができる。
【0045】また、鋳型33には、従来にあっては必須
とされた鋳込み口を設ける必要がないので、鋳型33か
ら取り出した鋳造品のうち、製品部分以外の除去しなけ
ればならない部分を小さくすることができ、同じ製品を
鋳造しようとするときに、従来に比べて、使用する金属
の量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の鋳造装置の縦断面図であり、金属の塊
を溶かすためにシャッタを閉じた状態を示す図である。
【図2】図1に対応する鋳造装置が、溶融室から鋳込み
室の鋳型の中に溶融金属を充填するためにシャッタを開
けた状態を示す図である。
【図3】図1の鋳造装置に含まれるノズル部材の平面図
である。
【図4】ノズル部材を構成する半割ノズル部材の正面図
である。
【符号の説明】
1 鋳造装置 11 鋳込み室 13 溶融室 15 スライドシャッタ 17 るつぼ 33 鋳型 33a 鋳型のキャビティ 33b 小径の注湯通路 37 鋳型支持プレート 37a ガス逃がし孔 39 シールドケース 41 ノズル部材 43 半割ノズル部材 M 金属

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属を加熱してこれを溶かす溶融工程
    と、 該溶融工程で生成された湯に圧力を加えながら鋳型の中
    に充填する鋳込み工程とを含み、 該鋳込み工程では、前記湯に圧力を加えながらノズル部
    材を通じて前記鋳型の中に充填することを特徴とする鋳
    造方法。
  2. 【請求項2】 金属を加熱してこれを溶かすための溶融
    室を準備する工程と、 前記溶融室に隣接して位置し、キャビティに通じ且つ外
    部に開放した開口を備えた小径の注湯通路を含む鋳型を
    準備する工程と、 前記鋳型の注湯通路の開口に密着した状態で位置するノ
    ズル部材を準備する工程とを有し、 前記溶融室で生成された湯に圧力を加えながら前記ノズ
    ル部材を介して前記鋳型の中に充填することを特徴とす
    る鋳造方法。
  3. 【請求項3】 前記溶融室に不活性ガスを供給する工程
    を更に含み、前記金属を加熱してこれを溶かすときに、
    不活性ガスを供給しつつその一部を前記溶融室の外部に
    排出することを特徴とする請求項2に記載の鋳造方法。
  4. 【請求項4】 金属を加熱してこれを溶かすための溶融
    室を準備する工程と、 前記溶融室に隣接して位置する鋳込み室を準備する工程
    と、 該鋳込み室の中に、キャビティに連なり且つ注湯口を備
    えた小径の注湯通路を含む鋳型を配置する工程と、 該鋳型をシールドケースの中に収容する工程と、 前記鋳込み室と前記溶融室との間に位置し、前記鋳型の
    注湯通路の開口に密着した状態で配置されたノズル部材
    を準備する工程と、 前記金属を加熱してこれを溶かすときに、前記溶融室に
    不活性ガスを供給しつつその一部を外部に放出する工程
    と、 前記溶融室で生成された湯を前記ノズル部材を介して前
    記鋳型の中に充填するときに、前記溶融室に前記不活性
    ガスを供給しつつ外部への放出を止めて前記溶融室の圧
    力を高めることを特徴とする鋳造方法。
  5. 【請求項5】 金属を加熱してこれを溶かすための溶融
    室を準備する工程と、 前記溶融室に隣接して位置する鋳込み室を準備する工程
    と、 前記溶融室と前記鋳込み室との間の連通関係を開閉する
    ためのシャッタを準備する工程と、 前記鋳込み室の中に、キャビティに通じ且つ外部に開放
    した開口を備えた小径の注湯通路を含む鋳型を配置する
    工程と、 前記鋳込み室の中に、前記鋳型の注湯通路の開口に臨ま
    せてノズル部材を配置する工程と、 前記シャッタを閉じて前記溶融室の中で金属を加熱して
    これを溶かすときに、前記溶融室に不活性ガスを供給し
    つつその一部を外部に放出する工程と、 前記シャッタを開いて、前記溶融室で生成された湯を前
    記ノズル部材を介して前記鋳型の中に充填するときに、
    前記溶融室に前記不活性ガスを供給しつつ外部への放出
    を止めて前記溶融室の圧力を高めることを特徴とする鋳
    造方法。
  6. 【請求項6】 金属を加熱して溶かすための溶融室と、 前記溶融室の下方に位置する鋳型と、 該鋳型の注湯口に臨んで位置するノズル部材と、 該ノズル部材と前記溶融室との間に配置されたシャッタ
    手段と、を含み、 前記溶融室で生成された前記金属の溶湯を、前記シャッ
    タ手段を開いて、前記鋳型の中に充填するときに、前記
    溶湯に圧力を加えて前記ノズル部材を介して前記鋳型の
    中に吐出させることを特徴とする鋳造装置。
  7. 【請求項7】 金属を加熱して溶かすための溶融室と、 前記溶融室の下方に位置する鋳型と、 該鋳型の注湯口に臨んで位置するノズル部材と、 前記鋳型を収容して該鋳型の破壊を防止するためのシー
    ルドケースと、 前記鋳型の底面が着座する支持面を備え、該支持面にガ
    ス逃がし孔が形成された鋳型支持手段と、 前記ノズル部材と前記溶融室との間に配置されたシャッ
    タ手段と、を含み、 前記溶融室で生成された前記金属の溶湯を、前記シャッ
    タ手段を開いて、前記鋳型の中に充填するときに、前記
    溶湯に圧力を加えて前記ノズル部材を介して前記鋳型の
    中に吐出させることを特徴とする鋳造装置。
  8. 【請求項8】 前記鋳型が、注湯口からキャビティまで
    延びる小径の注湯通路を有する、請求項6又は7に記載
    の鋳造装置。
  9. 【請求項9】 前記鋳型の前記注湯通路が、前記ノズル
    部材のノズル孔と実質的に同じ直径を有する、請求項6
    又は7に記載の鋳造装置。
  10. 【請求項10】 前記ノズル部材が、該ノズル部材のノ
    ズル孔を挟んで分割可能である、請求項9に記載の鋳造
    装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の
    鋳造方法によって製造された鋳造品。
  12. 【請求項12】 前記鋳造品が、義歯や装飾品などの比
    較的小型で且つ複雑な輪郭形状を備えた小物精密鋳造品
    である、請求項11に記載の鋳造品。
  13. 【請求項13】 請求項6〜10のいずれか一項に記載
    の鋳造装置に用いられるノズル部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012509767A (ja) * 2008-11-24 2012-04-26 ネマク ディリンゲン ゲー・エム・べー・ハー 金属溶融体から鋳造部品を鋳造する方法および装置

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JP2012509767A (ja) * 2008-11-24 2012-04-26 ネマク ディリンゲン ゲー・エム・べー・ハー 金属溶融体から鋳造部品を鋳造する方法および装置

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