JP2002095995A - 非鉄金属選別機 - Google Patents

非鉄金属選別機

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JP2002095995A JP2000292592A JP2000292592A JP2002095995A JP 2002095995 A JP2002095995 A JP 2002095995A JP 2000292592 A JP2000292592 A JP 2000292592A JP 2000292592 A JP2000292592 A JP 2000292592A JP 2002095995 A JP2002095995 A JP 2002095995A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 永久磁石を備えた回転磁石体の支持機構や据
え付け作業が簡単でコストが安く、しかも回転磁石体を
安定して高速回転させることができる非鉄金属選別機を
提供する。 【解決手段】 コンベアベルト26の湾曲部27の内側
に、コンベアベルト26と隙間を設けて高速回転する回
転磁石体34を配置し、コンベアベルト26は回転磁石
体34の幅より広くなって、コンベアベルト26の両側
は、回転磁石体34の半径R1 より大きい曲率半径R3
の円弧上に配列され、しかも回転磁石体34の直径D1
より小さい直径D2 の複数のガイドローラ17によって
それぞれ支持され、回転磁石体34は、湾曲部27の曲
率半径R3 の中心より上側に偏心して配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンベアベルトに
よって搬送される、例えば非金属と非鉄金属等が混入し
た原料から非鉄金属を選別する非鉄金属選別機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、非金属と非鉄金属等が混入した原
料から非鉄金属を選別する非鉄金属選別機は、例えば特
公平08−004759号公報に開示されているよう
に、原料を搬送するベルトコンベアを備え、ベルトコン
ベアのコンベアベルトの折り返し部を案内するベルトド
ラムの内側に、回転磁石体を設けたものがある。回転磁
石体は、ベルトドラムよりも高速で回転駆動され、回転
磁石体の直径はベルトドラムより小さく形成し、かつ回
転磁石体をベルトドラムに対して偏心状態で配置してい
る。この場合、回転磁石体をベルトドラムの内側に偏心
状態で配置するために、ベルトドラムの中心から回転磁
石体の回転軸を揺動自在に支持するアームを設けて、ア
ーム上に高速回転する回転磁石体を支持している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の非鉄金属選別機では、高速回転する回転磁石体を、
回転磁石体より低速で回転するベルトドラムの内側に偏
心状態で支持しているが、ベルトドラムの内側にはベル
トドラムの回転軸があり、しかもベルトドラムが円筒状
になっていてスペースが極めて狭くなっている。そのた
め、回転磁石体をアームによって回転自在に支持すると
共に、アームの設置角度を決めて回転磁石体を所定の位
置に偏心させて固定するアームの取付け構造は極めて複
雑で、ベルトドラムの内側に据え付ける作業が難しく、
また回転磁石体とベルトドラムの内側との間隔の精度を
維持することが困難で、回転磁石体の支持機構の設備費
やメンテナンスの費用が高くなるという問題があった。
また、アームがベルトドラムの回転軸に支持され、更に
回転磁石体がアームを介して支持されているので、回転
磁石体の支持部材に高い剛性をもたせることが難しく、
回転磁石体が高速回転するときに振動や故障が発生し易
いという問題があった。本発明はこのような事情に鑑み
てなされたもので、永久磁石を備えた回転磁石体の支持
機構や据え付け作業が簡単でコストが安く、しかも回転
磁石体を安定して高速回転させることができる非鉄金属
選別機を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係る非鉄金属選別機は、コンベアベルトの湾曲部の内側
に、コンベアベルトと隙間を設けて高速回転する回転磁
石体を配置し、コンベアベルトによって搬送される原料
から非鉄金属片を選別する非鉄金属選別機であって、コ
ンベアベルトは回転磁石体の幅より広くなって、コンベ
アベルトの両側は、回転磁石体の半径より大きい曲率半
径の円弧上に配列され、しかも回転磁石体の直径より小
さい直径の複数のガイドローラによってそれぞれ支持さ
れ、回転磁石体は、湾曲部の曲率半径の中心より上側に
偏心して配置されている。これにより、コンベアベルト
の折り返し部の湾曲部は、複数のガイドローラによって
円弧状に支持され、湾曲部は内側が従来例の円筒状のベ
ルトドラムのように閉じられたスペースではなく、内側
に開放されたスペースを形成しているので、ガイドロー
ラは湾曲部の内側に設ける回転磁石体の支持機構とは全
く独立した支持機構によって支持することができる。し
たがって、回転磁石体は開放されたスペースの中で支持
機構を形成することができるので、回転磁石体の支持機
構は極めて簡単で、取付け作業が容易となると共に、回
転磁石体の高速回転が容易となり、回転磁石体とコンベ
アベルトの内側との間隔を維持することができ、非鉄金
属片の選別精度を高めることができる。
【0005】また、高速回転する回転磁石体は、コンベ
アベルトの湾曲部の曲率半径の中心より上側に偏心して
いるために、回転磁石体の上部はコンベアベルトの直線
部から湾曲部へ移行する部分に近接し、回転磁石体の上
部から下方に下がるに従って徐々にコンベアベルトの湾
曲部との間の間隙が大きくなっている。したがって、コ
ンベアベルトによって原料が搬送されて湾曲部に差しか
かると、原料中の非鉄金属片は、コンベアベルトの移動
速度より速い周速で高速回転する回転磁石体の移動磁界
の電磁誘導作用を受けて、非鉄金属片内に誘導電流を生
じ、移動磁界と誘導電流の相互作用によって、回転磁石
体の回転方向に推力を受け、コンベアベルトの湾曲部の
表面から非鉄金属片の重力と推力の合成力の方向に飛び
出す。原料中の非金属片は、回転磁石体の移動磁界の電
磁誘導作用を受けないので、非金属片の重力によってコ
ンベアベルトの湾曲部から下方に落下する。原料に鉄片
が混入した場合には、回転磁石体の移動磁界に吸引され
てコンベアベルトの湾曲部の表面を移動するが、湾曲部
の下方に至ると、湾曲部と回転磁石体との間隙が大きく
なって移動磁界の強さが弱くなり、鉄片の重力より吸引
力が小さくなるので、重力により落下する。このよう
に、非鉄金属片、非金属片、鉄片等の材質によってコン
ベアベルトの湾曲部から落下する場所が異なるので、原
料から非鉄金属片を選別することができる。
【0006】本発明に係る非鉄金属選別機において、回
転磁石体は、外周が円筒状の非磁性金属部材で覆われて
いてもよい。この場合、回転磁石体は、例えば回転ドラ
ムの外周にフェライト磁石や希土類磁石等の高エネルギ
ー積の材料からなる永久磁石を取付け、円周方向に交互
にN・S磁極を配列した構造に形成する。そして、永久
磁石の外周を円筒状の例えばステンレス鋼等の非磁性金
属部材で覆うことにより、例えば1000〜1800回
転/毎分程度の高速回転により永久磁石に遠心力が作用
しても、永久磁石が飛び出して破損するようなことはな
く、しかも誘導電流が発生することもなく、極めて安全
である。
【0007】本発明に係る非鉄金属選別機において、コ
ンベアベルトの両内側には、ガイドローラの外側端に掛
止する突出部を設けてもよい。この場合、コンベアベル
トの両内側の突出部がガイドローラの外側端によって掛
止されるので、コンベアベルトがガイドローラから外れ
ることはなく、確実にガイドローラによってコンベアベ
ルトの湾曲部をガイドすることができる。また、コンベ
アベルトの両内側に突出部を設けることにより、コンベ
アベルトの断面係数を増やし、剛性を高めて変形を防ぐ
ことができる。本発明に係る非鉄金属選別機において、
湾曲部に配置されるそれぞれのガイドローラには、対と
なる押圧ローラが設けられ、コンベアベルトを内外から
挟持するようにしてもよい。この場合、コンベアベルト
の湾曲部のベルト幅方向の両側は、ガイドローラと押圧
ローラによって挟持されるので、コンベアベルトの中央
部の原料の重力による弛みを少なくすることができ、コ
ンベアベルトが高速回転する回転磁石体と接触するよう
なことはなくなる。
【0008】本発明に係る非鉄金属選別機において、湾
曲部に配置されるそれぞれのガイドローラは、コンベア
ベルトの進行方向に対して僅少の角度で開き、通過する
コンベアベルトに幅方向の引っ張り力を与えるようにし
てもよい。この場合、コンベアベルトに幅方向に引っ張
り力が加えられるので、コンベアベルトの中央部に弛み
が生じることがなくなり、多量の原料を安定して搬送す
ることが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の第1の実施
の形態に係る非鉄金属選別機の側面図、図2は同正断面
図、図3は本発明の第2の実施の形態に係る非鉄金属選
別機の側面図、図4は同正断面図、図5は本発明の第3
の実施の形態に係る非鉄金属選別機のガイドローラの正
面図である。
【0010】図1、図2に示すように、本発明の第1の
実施の形態に係る非鉄金属選別機10は、搬送方向に長
く延びるベルトコンベア11を備えている。ベルトコン
ベア11の一方端(進行方向の端部)には、幅方向に間
隔を開けて配置したヘッド側架台12を設け、ヘッド側
架台12の上にはそれぞれ側面視して半月状の保持体1
3を取付け部材13Aを介して取付け、保持体13の外
周の円弧部14が外側(ベルトコンベア11の進行方
向)に向くように配置している。それぞれ両方の円弧部
14の外周には等間隔を開けて放射状、すなわち円弧部
14の外周に垂直方向に延びるブラケット15を対とな
るように取付けている。ブラケット15は、支持軸16
に回転自在に支持されたガイドローラ17を支持軸16
を介して両持ちで支持している。ベルトコンベア11の
他方端には、幅方向に間隔を開けて配置したテール側架
台18を設け、テール側架台18の上には軸受19を介
して支持されたプーリ軸20を有するテールプーリ21
が設けられている。テールプーリ21はプーリ軸20に
固定されたスプロケット22、チェーン23及び駆動モ
ータ24の出力軸に固定されたスプロケット25を介し
て、駆動モータ24によって駆動されるようにしてい
る。
【0011】複数のガイドローラ17とテールプーリ2
1にはエンドレスのコンベアベルト26が巻き掛けら
れ、円弧上に配列された複数のガイドローラ17に接触
するコンベアベルト26の各部分が連続して所定の曲率
半径の湾曲部27を構成し、コンベアベルト26の折り
返し部を形成している。したがって、湾曲部27の内側
は従来例の円筒状のベルトドラムのように閉じられたス
ペースではなく、内側に開放されたスペースを形成して
いる。コンベアベルト26のベルト幅方向の両側部の内
側(ガイドローラ17、テールプーリ21に接触する
側)には、ガイドローラ17の外側端に掛止する突出部
29がコンベアベルト26の全長にわたって設けられて
いる。コンベアベルト26のテールプーリ21側の上方
には非金属片30と非鉄金属片31を含む原料32をコ
ンベアベルト26上に供給するシュート33が設けら
れ、駆動モータ24によってテールプーリ21を回転駆
動することにより、コンベアベルト26を移動させ、シ
ュート33からコンベアベルト26上に供給された原料
32はガイドローラ17側に、例えば20〜80m/毎
分程度の速度で搬送される。
【0012】コンベアベルト26の湾曲部27の内側に
は、コンベアベルト26の内側と隙間を設けて高速回転
する回転磁石体34が配置されている。回転磁石体34
は、回転軸35に間隔を開けて固定された2枚の側板3
6と、側板36の間に設けられた支持ドラム37を備
え、回転軸35の両端部はヘッド側架台12上に軸受3
8を介して支持され、例えば1000〜1800回転/
毎分程度の回転数で駆動する駆動モータ39にカップリ
ング39Aを介して結合されている。なお、回転軸35
は半月状の保持体13の弦の部分に設けた切り欠き部1
3Bの中に装入されるようにしている。支持ドラム37
の外周には、例えばフェライト磁石や希土類磁石等の高
エネルギー積の磁性材料からなる永久磁石40を取付
け、円周方向に交互にN・S磁極が配列されるように着
磁されている。永久磁石40の外周は円筒状の、例えば
厚みが1〜2mm程度のステンレス鋼等の非磁性金属部
材41で覆って、その両側を側板36に溶接等により強
固に固定し、回転磁石体34が高速回転したときに永久
磁石40が遠心力によって、支持ドラム37から外れて
飛び出すのを防いでいる。なお、非磁性金属部材41に
は誘導電流が発生することもないので極めて安全であ
る。また、回転磁石体34の直径D1 はガイドローラ1
7の直径D2 より大きく、回転磁石体34の半径R1
(D1 /2)は湾曲部27の曲率半径R3 より小さく形
成している。また、回転磁石体34は、湾曲部27の曲
率半径R3 の中心より上側に偏心して配置され、回転磁
石体34の幅B1はコンベアベルト26の幅B2 より狭
く形成され、ベルト幅方向の両側のガイドローラ17の
間に配置されている。
【0013】ここで、本発明の第1の実施の形態に係る
非鉄金属選別機10の動作について説明する。先ず、回
転磁石体34を、例えば1000〜1800回転/毎分
程度の高速回転で回転し、駆動モータ24によってスプ
ロケット25、チェーン23、スプロケット22を介し
てテールプーリ21を駆動し、コンベアベルト26の上
部をテールプーリ21側からガイドローラ17側に移動
させる。次に、シュート33からコンベアベルト26上
に非金属片30、非鉄金属片31を含む原料32を供給
すると、原料32はガイドローラ17側、すなわち湾曲
部27に向かって搬送される。湾曲部27では、コンベ
アベルト26の両内側の突出部29がガイドローラ17
の外側端に掛止するので、コンベアベルト26がガイド
ローラ17から外れることはなく、コンベアベルト26
を湾曲部27でガイドローラ17によってガイドするこ
とができる。
【0014】コンベアベルト26によって原料32が搬
送されて湾曲部27に近づくと、原料32中の非鉄金属
片31は、コンベアベルト26の移動速度、例えば20
〜80m/毎分程度より速い周速(例えば1000〜1
800m/毎分程度)で高速回転する回転磁石体34の
移動磁界の電磁誘導作用を受ける。そして、非鉄金属片
31は、内部に誘導電流を発生し、移動磁界と誘導電流
の相互作用によって回転磁石体34の回転方向に推力を
受け、コンベアベルト26の湾曲部27の表面から非鉄
金属片31の重力と推力の合成力の方向に飛び出し、湾
曲部27から離れた位置に落下する。原料32中の非金
属片30は、回転磁石体34の移動磁界の電磁誘導作用
を受けないので、非金属片30の重力によってコンベア
ベルト26の湾曲部27から下方に落下する。原料32
に鉄片42が混入した場合には、回転磁石体34の移動
磁界に吸引されてコンベアベルト26の湾曲部27と共
に移動するが、湾曲部27の下方に至ると、湾曲部27
と回転磁石体34との間隙が大きくなって移動磁界の強
さが弱くなり、鉄片42の重力より移動磁界の吸引力が
小さくなるので、回転磁石体34の中心の真下付近に落
下する。したがって、移動磁界によって鉄片42に渦電
流が発生して発熱することもなく、コンベアベルト26
に損傷を与えることもなくなる。このように、原料32
に混入する要素は、非鉄金属片31、非金属片30、鉄
片42等の材質によってコンベアベルト26の湾曲部2
7から落下する場所が異なるので、原料32から非鉄金
属片31を確実に選別することができる。
【0015】図3、図4に示すように、本発明の第2の
実施の形態に係る非鉄金属選別機50は、第1の実施の
形態に係る非鉄金属選別機10の湾曲部27に配置され
たそれぞれのガイドローラ17に、対となる押圧ローラ
51を設け、コンベアベルト26の湾曲部27を内外か
ら挟持するようにしたものである。なお、第1の実施の
形態に係る非鉄金属選別機10と同一の構成要素につい
ては同一符号を付して説明する。すなわち、ヘッド側架
台12に固定した保持体13には、ガイドローラ17を
支持するブラケット15を設け、更にブラケット15と
同じ配置位置に、それぞれ円弧部14から外側に放射状
に延びる保持板52を設け、保持板52の先端部にはそ
れぞれブラケット53が圧縮ばね54、保持ロッド55
を介して保持板52の基部の方向に常時引っ張るように
付勢されて取付けられている。ブラケット53は支持軸
56に回転自在に支持された押圧ローラ51を支持軸5
6を介して両持ちで支持し、押圧ローラ51がそれぞれ
のガイドローラ17に対となるように配置して、ガイド
ローラ17と押圧ローラ51によってガイドローラ17
に巻き掛けられたコンベアベルト26のベルト幅方向の
両端部を内側と外側から圧縮ばね54の圧縮力により挟
持させている。これにより、コンベアベルト26は両端
部がガイドローラ17と押圧ローラ51によって挟持さ
れ、しかもベルト幅方向の両側に引っ張られた状態で原
料32を搬送するので、原料32の重力によってコンベ
アベルト26の中央部に弛みが生じることがなくなり、
高速回転する回転磁石体34と接触するようなことはな
くなる。
【0016】図5に示すように、本発明の第3の実施の
形態に係る非鉄金属選別機60は、第1の実施の形態に
係る非鉄金属選別機10の湾曲部27に配置されたそれ
ぞれのガイドローラ17をコンベアベルト26の進行方
向に対して僅少の角度で開き、ガイドローラ17の外側
が突出部29に掛止して、通過するコンベアベルト26
にベルト幅方向の引っ張り力を与えるようにしたもので
ある。なお、第1の実施の形態に係る非鉄金属選別機1
0と同一の構成要素については同一符号を付して説明す
る。すなわち、両側のヘッド側架台12にそれぞれ固定
した保持体13にブラケット61を僅少の、例えば1〜
5度程度の角度Aで互いに外側に傾けて取付け、ガイド
ローラ17がコンベアベルト26の進行方向に対して僅
少の角度で開くように支持軸16を介してガイドローラ
17をブラケット61に取付けている。この場合、ガイ
ドローラ17の外周面が僅かに外側に傾斜し、しかもガ
イドローラ17の外側が突出部29に掛止しているの
で、コンベアベルト26がガイドローラ17を押し付け
る力、すなわち、ガイドローラ17の外周面に垂直に作
用する力から角度Aによる幅方向の成分が生じて、コン
ベアベルト26を幅方向に引っ張る力が増加する。その
ため、コンベアベルト26の中央部に弛みが生じること
がなくなり、多量の原料32を安定して搬送することが
可能となる。
【0017】以上、本発明を前記実施の形態に係る非鉄
金属選別機について説明してきたが、本発明は、何ら前
記の実施の形態に記載の構成に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考
えられるその他の実施の形態や変形例も含むものであ
る。例えば、複数のガイドローラ17を配列した回転磁
石体34の半径R1 より大きい曲率半径の円弧は、複数
の曲率半径を有する円弧の組み合わせによって形成し、
例えば楕円の一部に近似した曲線に形成して、湾曲部が
複数のガイドローラによって形成される円弧の組み合わ
せの曲線に倣って形成されるようにしたものでもよい。
また、ガイドローラの外径は、コンベアベルトの中央側
に接触する直径(幅方向の内側の直径)を大きくし、コ
ンベアベルトの両側に接触する直径(幅方向の外側の直
径)を小さくして、ガイドローラをテーパー状に形成し
てもよい。また、前記実施の形態に係る非鉄金属選別機
では、ガイドローラ及び押圧ローラを支持軸を介してブ
ラケットに両持ちで支持させた例について説明したが、
ガイドローラ及び押圧ローラを支持軸を介してブラケッ
トに片持ちで支持するようにしてもよい。また、湾曲部
27に配置されたそれぞれのガイドローラ17をコンベ
アベルト26の進行方向ばかりではなく、コンベアベル
ト26の表面に垂直な面に対して僅少の角度で開くよう
に、ブラケットを介して保持体に保持させてもよい。
【0018】
【発明の効果】請求項1〜5記載の非鉄金属選別機にお
いては、コンベアベルトは回転磁石体の幅より広くなっ
て、コンベアベルトの両側は、回転磁石体の半径より大
きい曲率半径の円弧上に配列され、しかも回転磁石体の
直径より小さい直径の複数のガイドローラによってそれ
ぞれ支持され、回転磁石体は、湾曲部の曲率半径の中心
より上側に偏心して配置されているので、コンベアベル
トの湾曲部は内側が従来例の円筒状のベルトドラムのよ
うに閉じられたスペースではなく、内側に開放されたス
ペースが形成され、ガイドローラは湾曲部の内側に設け
る回転磁石体の支持機構とは全く独立した支持機構によ
って支持することができる。また、回転磁石体は開放さ
れたスペースの中で支持機構を形成することができるの
で、回転磁石体の支持機構は極めて簡単で、据え付け作
業が容易となり、コストが安くなると共に、回転磁石体
の高速回転が容易となり、回転磁石体とコンベアベルト
の内側との間隔を維持することができ、非鉄金属の選別
精度を高めることができる。
【0019】特に請求項2記載の非鉄金属選別機におい
ては、回転磁石体は、外周が円筒状の非磁性金属部材で
覆われているので、回転磁石体が高速回転して永久磁石
に大きい遠心力が作用しても、永久磁石が回転磁石体か
ら飛び出して破損するようなことはなく、しかも誘導電
流が発生することもなく、極めて安全である。請求項3
記載の非鉄金属選別機においては、コンベアベルトの両
内側には、ガイドローラの外側端に掛止する突出部が設
けられているので、コンベアベルトがガイドローラから
外れることはなく、確実にガイドローラによってコンベ
アベルトの湾曲部をガイドすることができる。
【0020】請求項4記載の非鉄金属選別機において
は、湾曲部に配置されるそれぞれのガイドローラには、
対となる押圧ローラが設けられ、コンベアベルトを内外
から挟持するようにしているので、コンベアベルトの中
央部の原料の重力による弛みを少なくすることができ、
コンベアベルトが高速回転する回転磁石体と接触するよ
うなことはなく、極めて安全にコンベアベルトを駆動す
ることができる。請求項5記載の非鉄金属選別機におい
ては、湾曲部に配置されるそれぞれのガイドローラは、
コンベアベルトの進行方向に対して僅少の角度で開き、
通過するコンベアベルトに幅方向の引っ張り力を与える
ようにしているので、コンベアベルトの中央部に弛みが
生じることがなくなり、多量の原料を安定して搬送する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る非鉄金属選別
機の側面図である。
【図2】同正断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る非鉄金属選別
機の側面図である。
【図4】同正断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る非鉄金属選別
機のガイドローラの正面図である。
【符号の説明】
10:非鉄金属選別機、11:ベルトコンベア、12:
ヘッド側架台、13:保持体、13A:取付け部材、1
3B:切り欠き部、14:円弧部、15:ブラケット、
16:支持軸、17:ガイドローラ、18:テール側架
台、19:軸受、20:プーリ軸、21:テールプー
リ、22:スプロケット、23:チェーン、24:駆動
モータ、25:スプロケット、26:コンベアベルト、
27:湾曲部、29:突出部、30:非金属片、31:
非鉄金属片、32:原料、33:シュート、34:回転
磁石体、35:回転軸、36:側板、37:支持ドラ
ム、38:軸受、39:駆動モータ、39A:カップリ
ング、40:永久磁石、41:非磁性金属部材、42:
鉄片、50:非鉄金属選別機、51:押圧ローラ、5
2:保持板、53:ブラケット、54:圧縮ばね、5
5:保持ロッド、56:支持軸、60:非鉄金属選別
機、61:ブラケット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンベアベルトの湾曲部の内側に、該コ
    ンベアベルトと隙間を設けて高速回転する回転磁石体を
    配置し、該コンベアベルトによって搬送される原料から
    非鉄金属片を選別する非鉄金属選別機であって、前記コ
    ンベアベルトは前記回転磁石体の幅より広くなって、該
    コンベアベルトの両側は、前記回転磁石体の半径より大
    きい曲率半径の円弧上に配列され、しかも前記回転磁石
    体の直径より小さい直径の複数のガイドローラによって
    それぞれ支持され、前記回転磁石体は、前記湾曲部の曲
    率半径の中心より上側に偏心して配置されていることを
    特徴とする非鉄金属選別機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の非鉄金属選別機におい
    て、前記回転磁石体は、外周が円筒状の非磁性金属部材
    で覆われていることを特徴とする非鉄金属選別機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の非鉄金属選別機に
    おいて、前記コンベアベルトの両内側には、前記ガイド
    ローラの外側端に掛止する突出部が設けられていること
    を特徴とする非鉄金属選別機。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の非
    鉄金属選別機において、前記湾曲部に配置されるそれぞ
    れのガイドローラには、対となる押圧ローラが設けら
    れ、前記コンベアベルトを内外から挟持していることを
    特徴とする非鉄金属選別機。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の非
    鉄金属選別機において、前記湾曲部に配置されるそれぞ
    れのガイドローラは、前記コンベアベルトの進行方向に
    対して僅少の角度で開き、通過する該コンベアベルトに
    幅方向の引っ張り力を与えていることを特徴とする非鉄
    金属選別機。
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