JP2002095711A - リハビリ具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 指の開閉動作を回復させるリハビリ治療であ
って、該リハビリ治療を効率良く実行できるようにす
る。 【解決手段】 本発明は空気を注入して膨拡する風船体
１を有し、且つ、該風船体１の両端部には板体２，２が
止着され、更に、該風船体１の一端部に設けられている
注排気孔３に逆止弁４を介して空気注入具５を取付けた
リハビリ具を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はリハビリ具に関する
ものであり、特に、在宅看護を必要とする患者のうち、
指が閉塞して該指の開閉が不能になっている患者につい
ての指機能を回復させるようにしたリハビリ具に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
此種リハビリ具は存在しない。そこで、自らの力では閉
塞している指の拡開ができない患者の指のリハビリ治療
に際して、従来は治療師が閉塞している指を握持して強
制的に該指の拡開動作を実行し、之を根気良く長期に及
んでリハビリ治療を行っている。

【０００３】而して、上記リハビリ治療は治療師に多大
なる労力を負担させることになるばかりでなく、極めて
非効率的である。

【０００４】そこで、指の開閉動作を回復できるように
するためのリハビリ治療を効率良く実行でき、且つ、治
療師にも可及的に労力を与えないようにするために解決
せられるべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明
は該課題を解決することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するために提案せられたものであり、空気を注入して
膨拡する風船体を有し、且つ、該風船体の両端部には板
体が止着され、更に、該風船体の一端部に設けられてい
る注排気孔に逆止弁を介して空気注入具を取付けたリハ
ビリ具を提供するものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
１乃至図４に従って詳述する。図１に於いて、１は空気
を注入することによって膨拡し、空気を抜くことによっ
て収縮する風船体を示す。該風船体１の両端部には円盤
状の板体２，２が止着されている。

【０００７】又、該風船体１の一端部には空気の注入及
び排気に用いられる注排気孔３が設けられており、該注
排気孔３に逆止弁４の一端部が密嵌され、そして、該逆
止弁４の他端部に空気注入具５が取付けられている。該
空気注入具５は中空のゴム状体で形成され、掌に握持し
て握り締めることにより該ゴム体内の空気を前記逆止弁
４を介して前記風船体１内に供給し、そして、該風船体
１を膨拡させるように構成されている。

【０００８】又、前記一方の板体２側には、ナイロン繊
維等によって交編された婦人のタイツ様であって弾力性
の高い繊維体６の一端部が止着されており、そして、該
繊維体６の他端部は開放されている。図１に於いては、
該繊維体６は左方の板体２の左側部位に止着されている
が右側の板体２の右側部であってもよい。但し、該繊維
体６は必ずしも之を必要とするものではない。

【０００９】又、前記逆止弁４にはストップバルブ４ａ
が取付けられており、該ストップバルブ４ａを締め付け
ているとき、前記空気注入具５から風船体１に供給され
る空気が逆流せず、正確に風船体１内に注入されて該風
船体１が膨拡するように構成されている。而して、該ス
トップバルブ４ａは該逆止弁４の一側面に設けられてい
る排気孔４ｂを開閉できるように取付けられている。そ
こで、該ストップバルブ４ａを締め付けることにより該
排気孔４ｂが閉塞され、該ストップバルブ４ａの締め付
けを解脱することにより前記風船体１内の空気が排気さ
れて該風船体１が収縮するように構成されている。

【００１０】次に、本発明の使用例を図２乃至図４に従
って説明する。先ず、図２に示すように、前記風船体１
内の空気を完全に排気して直線状に形成する。次に、治
療師が閉塞している患者の指を強制的に拡げて各指によ
って直線状に形成された前記風船体１を掌内に配置す
る。然る後、治療師による前記指の強制的拡開動作を停
止することにより患者の指は閉塞した元の状態に移行す
る。然るときは、前記風船体１は患者の掌内にあって各
指の内側に直線状に配置されたことになる。このとき、
該風船体１の両端部に配設されている円盤状の板体２，
２は患者の親指及び小指側の双方の外側面に位置するこ
とになる。そこで、前記繊維体６の開放部を介して該繊
維体６を風船体１を握持している手の表面に被装するこ
とにより、該繊維体６の弾性により該風船体１を握持し
ている患者の手を固定することができる。

【００１１】然る後、図３に示すように前記空気注入具
５によって該風船体１内に空気を供給すれば、該風船体
１は患者の握持に抗して膨拡する。即ち、該風船体１の
膨拡作用は該患者の指を強制的に拡開させるのであり、
且つ、前記円盤状の板体２，２によって該風船体１の膨
拡作用は該板体２，２内に於いてのみ奏される。従っ
て、該風船体１がよじれて膨拡するようなことはない。
更に、前記繊維体６の被装によって指が各自に動くよう
なことも制止され、全部の指が該風船体１の膨拡時の作
用を一様に受けることになる。斯くの如く、この風船体
１の膨拡状態を所定時間維持し、或いは反覆利用するこ
とによりやがて患者の指の開閉動作ができるようにな
る。

【００１２】勿論、前記ストップバルブ４ａの閉塞状態
を解除することにより風船体１内の空気が排気されて該
風船体１が収縮するので、該風船体１を握持している指
から該風船体１を取り出すことができることは当然であ
る。

【００１３】尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない
限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該
改変されたものに及ぶことは当然である。

【００１４】

【発明の効果】この発明は上記一実施の形態にて詳述し
たように、指の拡開が不能になっている患者の指を風船
体の膨拡作用によって強制的に拡開させ、この動作を反
覆して実行することにより該患者の指の開閉動作が自然
に回復することになる。従って、従来のように治療師に
多大なる労力を与えることなく、極めて効率良く指のリ
ハビリができるようになる等、正に著大なる効果を奏す
る発明である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示しリハビリ具の正面
図。

【図２】本発明のリハビリ具の初期の使用状態を示す正
面図。

【図３】図２の状態から更に進んで使用している状態を
示す正面図。

【図４】図３の状態から更に進んで使用している状態を
示す正面図。

【符号の説明】

１ 風船体 ２ 板体 ３ 注排気孔 ４ 逆止弁 ５ 空気注入具 ６ 繊維体

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 空気を注入して膨拡する風船体を有し、
   且つ、該風船体の両端部には板体が止着され、更に、該
   風船体の一端部に設けられている注排気孔に逆止弁を介
   して空気注入具を取付けたことを特徴とするリハビリ
   具。