JP2002093780A - プラズマ装置 - Google Patents

プラズマ装置

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JP2002093780A
JP2002093780A JP2000276179A JP2000276179A JP2002093780A JP 2002093780 A JP2002093780 A JP 2002093780A JP 2000276179 A JP2000276179 A JP 2000276179A JP 2000276179 A JP2000276179 A JP 2000276179A JP 2002093780 A JP2002093780 A JP 2002093780A
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conductor plate
plasma
plate
plasma device
patch antenna
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JP2000276179A
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Nobuo Ishii
信雄 石井
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Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマの分布を改善する。 【解決手段】 処理容器11内に高周波を放射するアン
テナ30は、共振器を構成する導体板32と地板31と
を有し、アンテナ30の導体板32は、放射される高周
波が円偏波となるように給電される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波によりプラ
ズマを生成して所定の処理を行うプラズマ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造において、酸化膜の形
成や半導体層の結晶成長、エッチング、またアッシング
などの処理を行うために、プラズマ装置が多用されてい
る。これらのプラズマ装置の中に、アンテナより処理容
器内へ高周波を導入して高密度プラズマを発生させる高
周波プラズマ装置がある。この高周波プラズマ装置は、
プラズマガスの圧力が比較的低くても安定してプラズマ
を生成することができるので、用途が広いという特色が
ある。
【0003】最近、この高周波プラズマ装置において、
処理容器内へ高周波を供給するアンテナとして、パッチ
アンテナの使用が研究されている。図10は、この高周
波プラズマ装置に使用される従来のパッチアンテナの一
構成例を示す図である。ここで、図10(a)はパッチ
アンテナを放射面側からみたときの平面図、図10
(b)は図10(a)に示したXIIb−XIIb′線方向
の断面図、図10(c)は図10(a)に対応する座標
系を示す図である。
【0004】このパッチアンテナは、図10(b)に示
すように、接地された導体板からなる地板531と、共
振器を構成する導体板532とを有している。地板53
1及び導体板532は誘電体板534の対向する二面に
形成されており、誘電体板534を貫通する導体線53
3によって導体板532の中心Oが地板531に接続さ
れている。導体板532の平面形状は、図10(a)に
示すよう、長辺の長さがL1、短辺の長さがL2の長方
形をしている。パッチアンテナ内の電磁界の波長をλg
とすると、長辺の長さL1はL1〜λg/2、短辺の長さ
L2はL2<L1に設定されている。ここで、導体板5
32の中心Oが座標系の原点にあり、導体板532の長
辺がx軸に、短辺がy軸に平行であるとする。
【0005】このパッチアンテナは、図10(b)に示
すように、同軸線路541を介して高周波電源545に
接続されている。ここで、同軸線路541の外部導体5
42は、地板531に接続されている。また、同軸線路
541の内部導体543は、地板542の開口部及び誘
電体板534を貫通して、導体板532におけるx軸上
の一点PPに接続されている。
【0006】図11は、このパッチアンテナによる電磁
波の放射原理を説明するための図である。ここで、図1
1(a)は導体板532を示す図、図11(b)は導体
板532におけるx軸方向の電流分布(点線)及び電圧
分布(実線)を示す図である。導体板532の長辺の長
さL1がおよそλg/2であるので、高周波電源545よ
り導体板532に供給された電流はx軸方向で共振して
定在波となり、その電流分布は図11(b)の点線で示
すように正弦波状となる。このように共振して定在波の
電流となるとき、図11(b)の実線で示すように、電
圧の波形は電流の波形に対して位相が90゜だけずれ
る。
【0007】図11(b)に示した状態では、導体板5
32の左端の電圧は正であるので、電気力線は導体板5
32より地板531へ向かう。これに対して、導体板5
32の右端の電圧は負であるので、電気力線は地板53
1より導体板532へ向かう。電気力線の方向は変位電
流の方向と同じであるので、磁流は図11(a)に示す
ようにy軸に平行に流れる。この磁流を波源としてパッ
チアンテナより電磁波が放射される。この電磁波はx軸
に平行な直線偏波となる。
【0008】図12は、このパッチアンテナが構成する
電界分布の概念図であり、図12(a)はxz面におけ
る電界分布、図12(b)はyz面における電界分布を
示している。上述したように、このパッチアンテナはx
軸に平行な直線偏波を放射するので、その電界分布は図
12に示すようになる。すなわち、xz面では図12
(a)に示すように比較的均一であるが、yz面では図
12(b)に示すように大きな偏りが発生する。yz面
における電界分布は、導体板532の中心Oにおける電
界が最大であり、中心Oから離れるにしたがって電界が
急激に弱まっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな空間分布をもつ電磁界でプラズマを生成すると、x
軸における電界が大きいので、x軸の下部領域のプラズ
マ密度がその周囲よりも高くなってしまう。したがっ
て、例えばこのようなパッチアンテナを用いた従来のプ
ラズマ装置でエッチング装置を構成した場合には、プラ
ズマ密度が高くなっている下の領域ほどエッチング処理
が速く進行するといったように、処理速度に偏りが生ず
るという問題があった。本発明はこのような課題を解決
するためになされたものであり、その目的は、パッチア
ンテナを用いたプラズマ装置が生成するプラズマの分布
を改善することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明のプラズマ装置は、処理容器内に高周
波を放射するアンテナが、処理容器内に配置された載置
台に対向配置され共振器を構成する導体板と、この導体
板における載置台と反対側に対向配置された地板とを有
し、アンテナの導体板は、放射される高周波が円偏波と
なるように給電されることを特徴とする。このようにア
ンテナから放射される高周波を円偏波とすることによ
り、処理容器内における電磁界の空間分布を従来より均
一にすることができる。ただし、アンテナから放射され
る高周波は完全な円偏波でなくてもよく、偏波率が少な
くとも50%以上、好ましくは70%以上の円偏波であ
ればよい。
【0011】ここで、導電板への給電に2つの給電線を
用いてもよい。つまり、2点給電により円偏波を生成し
てもよい。この場合、2つの給電線のそれぞれは、振幅
が等しく、位相が互いに90゜異なり、空間的に直交す
る2つの直線偏波が放射されるように給電してもよい。
これにより、アンテナから放射される高周波は円偏波と
なるので、処理容器内における電磁界の空間分布は更に
均一になる。また、導体板の平面形状が90゜回転対称
形状である場合、2つの給電線が、導体板の中心から略
等距離にありかつ中心からみて直交する2方向にある導
体板上の2点にそれぞれ接続され、等振幅かつ互いに9
0゜異なる位相で給電するようにしてもよい。
【0012】また、上述したプラズマ装置では、アンテ
ナの導電板への給電に1つの給電線を用いてもよい。つ
まり、一点給電により円偏波を生成してもよい。この場
合、導体板の平面形状をその中心からみた直交する2方
向の長さが異なる形状とし、導体板上における2方向に
挟まれた方向にある一点に給電線を接続すればよい。こ
の場合、導体板の平面形状は、円の周縁領域の一部を切
り欠いた形状であってもよいし、楕円形又は矩形であっ
てもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。ここでは、本発明による
プラズマ装置をエッチング装置に適用した場合を例に説
明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形
態であるエッチング装置の構成を示す図である。この図
1には、一部構成について断面構造が示されている。
【0014】図1に示したエッチング装置は、上部が開
口した円筒形状の処理容器11を有している。この処理
容器11は、アルミニウムなどの導電部材で形成されて
いる。処理容器11の上部開口には、厚さ20〜30m
m程度の石英ガラス又は(Al23 やAlNなどの)
セラミックなどからなる誘電板12が配置されている。
処理容器11と誘電板12との接合部はOリングなどの
シール部材13を介在させており、これにより処理容器
11内部の気密性を確保している。
【0015】処理容器11の底部には、セラミックなど
からなる絶縁板14が設けられている。また、この絶縁
板14及び処理容器11底部を貫通する排気口15が設
けられており、この排気口15に連通する真空ポンプ
(図示せず)により、処理容器11内を所望の真空度に
することができる。また、処理容器11の側壁には、処
理容器11内にArなどのプラズマガスを導入するため
のプラズマガス供給ノズル16と、エッチングガスを導
入するための処理ガス供給ノズル17とが上下に設けら
れている。これらのノズル16,17は石英パイプなど
で形成される。
【0016】処理容器11内には、エッチング対象の基
板(被処理体)21が上面に載置される載置台22が収
容されている。この載置台22は、処理容器11の底部
を遊貫する昇降軸23によって支持されており、上下動
自在となっている。載置台22はまた、マッチングボッ
クス25を介してバイアス用の高周波電源26に接続さ
れている。なお、処理容器11内の気密性を確保するた
め、載置台22と絶縁板14との間に、昇降軸23を囲
むようにベローズ24が設けられている。また、誘電板
12の上部には、この誘電板12を介して処理容器11
内に高周波を供給するパッチアンテナ30が配置されて
いる。このパッチアンテナ30は、誘電板12により処
理容器11から隔離されており、処理容器11内で生成
されるプラズマから保護されている。また、誘電板12
及びパッチアンテナ30の周囲はシールド材18によっ
て覆われている。
【0017】パッチアンテナ30は、接地された導体板
からなる地板31と、共振器を構成する導体板32とを
有している。この導体板32は地板31に対して所定の
間隔をもって対向配置され、その間隔はそれぞれの中心
を接続する導体柱33により保持されている。以上の地
板31、導体板32及び導体柱33は、銅又はアルミニ
ウムなどにより形成される。このような構成のパッチア
ンテナ30は、導体板32側が下となり誘電板12と対
向するように配置されている。
【0018】図2は、導体板32の一構成例を示す図で
あり、図2(a)は図1におけるII−II′線方向から見
たときの平面図、図2(b)は座標系を示す図である。
導体板32の平面形状は、一辺がおよそλg/2の正方形
をしている。λg はパッチアンテナ30内の電磁界の波
長を意味している。ここで、導体板32の中心Oが座標
系の原点にあり、導体板32の各辺はそれぞれx軸,y
軸に平行であるとする。この場合、導体板32の2つの
給電点P,Qは、それぞれx軸,y軸上にあり、かつ中
心Oから略等距離にある2点に設けられている。
【0019】図1に示すように、パッチアンテナ30の
給電には2本の同軸線路41A,41Bが用いられる。
同軸線路41A,41Bの外部導体42A,42Bは、
地板31に接続され、同軸線路41A,41Bの内部導
体(給電線)43A,43Bは、地板42の開口部を貫
通して導体板32上の給電点P,Qにそれぞれ接続され
ている。ただし、ここでは同軸線路41Bは、同軸線路
41Aよりも電気長が90°だけ長いものとする。これ
らの同軸線路41A,41Bは、それぞれマッチングボ
ックス44A,44Bを介して、給電用の高周波電源4
5に接続されている。この高周波電源45からは、周波
数が100MHz〜8GHzの高周波が出力される。ま
た、マッチングボックス44によってインピーダンスの
マッチングを図ることにより、電力の使用効率を向上さ
せることができる。
【0020】次に、図1に示したエッチング装置の動作
を説明する。基板21を載置台22の上面に載置した状
態で、処理容器11内を例えば0.01〜10Pa程度
の真空度にする。次に、この真空度を維持しつつ、プラ
ズマガス供給ノズル16からプラズマガスとしてArを
供給し、処理ガス供給ノズル17からCF4 などのエッ
チングガスを流量制御して供給する。処理容器11内に
プラズマガス及びエッチングガスが供給された状態で、
パッチアンテナ30の導体板32上の2つの給電点P,
Qに等振幅の電圧で給電する。このとき、同軸線路41
Bの電気長が同軸線路41Aよりも90°だけ長いの
で、給電点Qにおける給電位相は給電点Pよりも90°
だけ遅れることになる。
【0021】給電点Pに供給された電流はx軸方向で共
振し、図11を用いて説明したのと同じ原理で、x軸に
平行な直線偏波の高周波を放射する。一方、給電点Qに
供給された電流はy軸方向で共振し、同じくy軸に平行
な直線偏波の高周波を放射する。ただし、このy軸に平
行な直線偏波は、x軸に平行な直線偏波よりも位相が9
0°遅れている。これら2つの直線偏波は、振幅が等し
く、空間的に直交しており、しかも位相が90゜異なっ
ているので、円偏波となる。なお、図2(b)に示すz
軸の正方向へは右旋円偏波となる。
【0022】このように、パッチアンテナ30から放射
された高周波は円偏波となり、誘電板12を透過して処
理容器11内に導入される。この高周波は、処理容器1
1内に電界を形成してArを電離させることにより、処
理対象の基板21の上部空間Aにプラズマを生成する。
このエッチング装置では、載置台22に負電位がバイア
スされているので、生成されたプラズマからイオンが引
き出されて、基板21に対してエッチング処理が行われ
る。
【0023】図3は、パッチアンテナ30が構成する時
間平均をとった電界分布の概念図であり、図3(a)は
xz面における電界分布、図3(b)はyz面における
電界分布を示している。上述したように、このパッチア
ンテナ30が放射する高周波は円偏波となるので、その
電界分布は図3(a),(b)に示すようにxz面及び
yz面で同様のほぼ均一な分布となる。図12に示した
従来のパッチアンテナが構成する電界分布と比較すれ
ば、電界分布が改善されていることが分かる。このよう
な空間分布をもつ電磁界でプラズマを生成することによ
り、プラズマの分布も均一化されるので、基板21の全
域で均一な速度でエッチング処理を行うことができる。
【0024】なお、導体板32の平面形状は、図2に示
した正方形の他、円形などの90°回転対称形状(導体
板32の中心軸の周りに90゜回転させたときに重なる
形状)であってもよい。ただし、円形の場合には、直径
をおよそ1.17λg/2とするとよい。さらに言えば、導体
板32の平面形状は、長方形など、その中心Oからみた
直交する2方向の長さが異なる形状であってもよい。こ
の場合、2つの給電点P,Qにおける給電位相の差を9
0°とはせず、上記2方向の長さによって調整する。
【0025】また、図1に示したエッチング装置では図
2(b)に示すz軸の正方向に右旋円偏波を放射するよ
うにしたが、左旋円偏波を放射するには逆に同軸線路4
1Aの電気長を同軸線路41Bよりも90°だけ長くす
ればよい。また、パッチアンテナを構成する地板31及
び導体板32を、図4に示すように、セラミックなどか
らなる誘電体板34の対向する二面に形成するようにし
てもよい。これにより、パッチアンテナを小型化するこ
とができる。また、パッチアンテナが放射する高周波は
完全な円偏波でなくてもよい。図5に示すような長軸の
長さが2a、短軸の長さが2bである円偏波の偏波率を
b/a(×100)%と定義すると、偏波率が50%以
上、好ましくは70%以上の円偏波を生成することによ
り、プラズマの分布を改善することができる。
【0026】ここで、円偏波の偏波率の調整方法につい
て簡単に説明する。まず、互いに直交する2つの直線偏
波の位相差が90゜であるが、振幅値が互いに異なる場
合、2つの直線偏波をasin(ωt+π/2),bsin(ωt)と
表せば、偏波率は単に振幅値比b/a(×100)%で
求められる。したがって、70%以上の偏波率を得るに
は、振幅値比を70%以上にしておけばよい。また、互
いに直交する2つの直線偏波の振幅値が等しいが、位相
差が90゜でない場合、2つの直線偏波をsin(ωt−
θ),sin(ωt)と表せば、位相差θが90゜付近の値を
とるときの偏波率の位相差依存性は図6に示すようにな
る。したがって、70%以上の偏波率を得るには、位相
差θをおよそ70゜〜110゜程度に調整すればよい。
【0027】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態を説明する。第1の実施の形態では、パッ
チアンテナ30の2点に給電して円偏波を放射するよう
にしたが、1点のみの給電で円偏波を放射させることも
できる。図7は、本発明の第2の実施の形態であるエッ
チング装置の構成を示す図である。この図において、図
1と同一部分を同一符号をもって示し、適宜その説明を
省略する。図7に示すパッチアンテナ230は、地板2
31と、共振器を構成する導体板232と、この導体板
232の中心Oを地板231に接続する導体柱233と
を有している。
【0028】図8は、導体板232の一構成例を示す平
面図であり、図7におけるX−X′線方向から見たとき
の平面形状を示している。この図において、図2と同一
部分を同一符号をもって示し、適宜その説明を省略す
る。この導体板232の平面形状は、円232Aの周縁
領域の一部を切り欠いた形状をしている。より詳しく言
うと、円周とy軸とが交差する付近の2領域を矩形状に
切り欠いた形状をしている。切り欠き面積は円232A
の面積の3%程度とするとよい。なお、導体板232の
x軸方向の長さを1.17×λg/2とし、y軸方向の長さを
1.17×λg/2−2dとする。給電点Vは、x軸,y軸と
45゜の角度で交差する直線上の一点に設けられる。こ
の給電点Vには、図7に示すように、高周波電源45に
接続された同軸線路41の内部導体43が接続されてい
る。
【0029】高周波電源45より導体板232の給電点
Vに供給された電流は、x軸方向及びy軸方向にそれぞ
れ独立に流れる。このとき、y軸方向の長さは1.17×λ
g/2よりも2dだけ短いので、電磁界がみた誘電率が大
きくなり、y軸方向を流れる電流の位相が遅れる。この
位相遅れが90゜となるように2dの値と切り欠き部の
長さを設定することにより、導体板232のx軸方向及
びy軸方向に90゜の位相差で電流を流すことができる
ので、パッチアンテナ230より円偏波を放射させるこ
とができる。
【0030】なお、給電点Vは、x軸,y軸と45゜の
角度で交差する直線上の一点に設けられるとしたが、完
全な円偏波でなくてもよければx軸方向とy軸方向とに
挟まれた方向にある一点に給電点Vを設けてもよい。ま
た、導体板232の平面形状は図8に示した形状に限ら
れるものではなく、少なくとも導体板232の中心Oか
らみた直交する2方向の長さが異なる形状であればよ
い。したがって、例えば図9(a)に示すような楕円形
であってもよい。また、図9(b)に示すような、長辺
の長さL1がおよそλg/2であり、短辺の長さL2がお
よそλg/2未満である矩形であってもよい。
【0031】また、第1の実施の形態のように、地板2
31と導体板232との間に、図4と同様にセラミック
などからなる誘電体板を配置してもよい。これにより、
パッチアンテナを小型化することができる。以上では本
発明のプラズマ装置をエッチング装置に適用した場合を
例に説明したが、例えばプラズマCVD装置などの他の
プラズマ装置に適用してもよいことは言うまでもない。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプラズマ
装置は、共振器を構成する導体板とこの導体板に対向配
置された地板とを有するアンテナを用い、このアンテナ
から放射される高周波を円偏波とする。これにより、処
理容器内における電磁界の空間分布が従来より均一にな
るので、プラズマの分布を従来よりも均一化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態であるエッチング
装置の構成を示す図である。
【図2】 図1に示したパッチアンテナの導体板の一構
成例を示す平面図である。
【図3】 図1に示したパッチアンテナが構成する時間
平均をとった電界分布の概念図である。
【図4】 図1に示したパッチアンテナの変形例を示す
断面図である。
【図5】 円偏波の偏波率を説明するための図である。
【図6】 円偏波の偏波率の位相差依存性を示す図であ
る。
【図7】 本発明の第2の実施の形態であるエッチング
装置の構成を示す図である。
【図8】 図7に示したパッチアンテナの導体板の一構
成例を示す平面図である。
【図9】 図7に示したパッチアンテナの導体板の他の
構成例を示す平面図である。
【図10】 高周波プラズマ装置に使用される従来のパ
ッチアンテナの一構成例を示す図である。
【図11】 図10に示したパッチアンテナによる電磁
波の放射原理を説明するための図である。
【図12】 図10に示した従来のパッチアンテナが構
成する電界分布の概念図である。
【符号の説明】
11…処理容器、12…誘電板、13…シール部材、2
1…基板、22…載置台、30,130,230…パッ
チアンテナ、31,131,231…地板、32,13
2,232…導体板、41,41A,41B,141
A,141B,141C,141D…同軸線路、42,
42A,42B,142A,142B,142C,14
2D…外部導体、43,43A,43B,143A,1
43B,143C,143D…内部導体、45…高周波
電源、O…導体板の中心、P〜V…給電点。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気密な処理容器内に配置され被処理体を
    載置する載置台と、この載置台に対向配置され前記処理
    容器内に高周波を供給するアンテナとを備えたプラズマ
    装置において、 前記アンテナは、前記載置台に対向配置され共振器を構
    成する導体板と、この導体板の前記載置台と反対側に対
    向配置された地板とを有し、 前記導体板は、前記高周波が円偏波となるように給電さ
    れることを特徴とするプラズマ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプラズマ装置において、 前記導体板は、前記高周波が偏波率50%以上の円偏波
    となるように給電されることを特徴とするプラズマ装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のプラズマ装置にお
    いて、 さらに、前記導体板に給電する2つの給電線を有するこ
    とを特徴とするプラズマ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のプラズマ装置において、 前記2つの給電線のそれぞれは、振幅が等しく、位相が
    互いに90゜異なり、空間的に直交する2つの直線偏波
    が放射されるように給電することを特徴とするプラズマ
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のプラズマ装置において、 前記導体板の平面形状は、90゜回転対称形状であり、 前記2つの給電線は、前記導体板の中心から略等距離に
    ありかつ前記中心からみて直交する2方向にある前記導
    体板上の2点にそれぞれ接続され、等振幅かつ互いに9
    0゜異なる位相で給電することを特徴とするプラズマ装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載のプラズマ装置にお
    いて、 前記導体板の平面形状は、前記導体板の中心からみた直
    交する2方向の長さが異なる形状であり、 さらに、前記導体板上における前記2方向に挟まれた方
    向にある一点に接続され、前記導体板に給電する給電線
    を有することを特徴とするプラズマ装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のプラズマ装置において、 前記導体板の平面形状は、円の周縁領域の一部を切り欠
    いた形状であることを特徴とするプラズマ装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のプラズマ装置において、 前記導体板の平面形状は、楕円形又は矩形であることを
    特徴とするプラズマ装置。
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