JP2002091542A - 工程管理装置および工程管理方法 - Google Patents

工程管理装置および工程管理方法

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JP2002091542A
JP2002091542A JP2000283323A JP2000283323A JP2002091542A JP 2002091542 A JP2002091542 A JP 2002091542A JP 2000283323 A JP2000283323 A JP 2000283323A JP 2000283323 A JP2000283323 A JP 2000283323A JP 2002091542 A JP2002091542 A JP 2002091542A
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JP2000283323A
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Masami Ichikawa
正見 市川
Masatoshi Sasaki
正俊 佐々木
Akio Matsuyama
章男 松山
Haruyuki Shimada
晴之 島田
Hidehiko Sakihama
秀彦 崎浜
Satoshi Nakamura
中村  聡
Masaru Watanabe
大 渡邊
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Original Assignee
Sharp Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産リードタイムを短くすること。 【解決手段】 複数の装置を含み、複数の連続する工程
に従ってワークを加工する製造ラインを管理する工程管
理装置であって、複数の装置それぞれで実行される少な
くとも1つの工程を複数の装置8ごとに記憶する工程定
義部と、工程定義部は、複数の連続する工程の1部を構
成する少なくとも1つの工程群を記憶し、工程群に含ま
れる工程を実行する装置からの割付要求(ステップS
1)に応じて、少なくとも1つの工程群において、ワー
クを連続して処理することが可能か否かを検出する検出
手段(ステップS2〜ステップS4)と、検出手段によ
り連続処理可能とされた場合にワークを割付けるワーク
割付手段(ステップS5)とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、工程管理方法に
関し、特に、半導体の製造工程などで代表される複数の
連続する工程に従ってワークを加工する製造ラインを管
理する工程管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の製造においては、一般に、成膜
工程−フォトリソ工程(レジストのパターン形成)−エ
ッチング工程(レジストパターンの転写)−レジスト剥
離工程一検査工程という一連のバターニングプロセス
(これを1サイクルと呼ぶ)でワークを処理することに
より、ワークに1つのパターンが形成される。このサイ
クルを繰り返し行ない、複数のパターンを形成すること
により半導体回路が完成する。
【0003】半導体の製造において、各工程の処理を行
なう設備は、トラブルやメンテナンスのために設備が停
止する頻度が多い。また、一旦停止すると、停止する期
間が長いため、他の設備を稼動させるために各工程で仕
掛りを確保しておく必要がある。例えば、フォトリソ工
程に仕掛りがない場合、成膜工程の設備がトラブルで停
止すると、フォトリソ工程に供給するワークがなくな
る。このため、フォトリソ工程を実行する装置で処理す
るワークがなくフォトリソ工程を実行する設備の稼動率
が下がる。その結果、ラインの生産能力が低下してしま
う。ところが、フォトリソ工程に供給するのに十分な数
の仕掛りを持っていれば、たとえ成膜工程の設備が停止
したとしてもフォトリソ工程は仕掛りの中からワークを
選択して処理を続けることができ、設備の稼動率は低下
しない。
【0004】この複数の仕掛りの中から処理すべきワー
クを選択するルールとしては、ディスバッチルールが用
いられている。これは、例えば、加工時間最小のワーク
を選択、納期までの期間が最も短いワークを選択、優先
度の最も高いワークを選択、仕掛り状態に最初に入った
ワークを選択、段取り替え時間の最小のワークを選択な
どのルールがあり、その工場、工程に適したルールが用
いられている。
【0005】また、特開平1−183347号公報に
は、後工程におけるワークの仕掛り量を予め定められて
いる基準値と比較し、前工程の着手順序を決定するワー
ク選択方法が記載されている。このワーク選択方法によ
れば、各工程の仕掛り数をある程度確保できるように、
工程へのワーク投入を行なっているので、設備の稼動率
を向上させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ディスパッチルールだけでは、設備の稼動率を高くする
ことはできるけれども、仕掛りが多いためにワークをラ
インに投入してから完成して排出されるまでにの期間
(生産リードタイム)が長くなってしまう。また、仕掛
りを保管するためのストッカが多く必要になるため、ク
リーンルームの面積や容積を大きくしなければならな
い。さらに、クリーンルームのランニングコストが高く
なしまう。
【0007】また、特開平1−183347号公報に記
載の技術は、設備の稼働率を向上させことはできるけれ
ども、工程全体の仕掛り数が多くなるため、生産リード
タイムが長くなってしまうといった問題がある。
【0008】この発明は上述の問題点を解決するために
なされたもので、この発明の目的の1つは、生産リード
タイムを短くすることが可能な工程管理装置および工程
管理方法を提供することである。
【0009】この発明の他の目的は、工程間の仕掛りを
低減することが可能な工程管理システムを提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めにこの発明のある局面によれば、工程関し装置は、複
数の装置を含み、複数の連続する工程に従ってワークを
加工する製造ラインを管理する工程管理装置であって、
複数の装置それぞれで実行される少なくとも1つの工程
を複数の装置ごとに記憶する工程記憶部と、工程記憶部
は、複数の連続する工程の1部を構成する少なくとも1
つの工程群を記憶し、工程群に含まれる工程を実行する
装置からの割付要求に応じて、少なくとも1つの工程群
において、ワークを連続して処理することが可能か否か
を検出する検出手段と、検出手段により連続処理可能と
された場合にワークを割付けるワーク割付手段とを備え
る。
【0011】この発明に従えば、複数の装置それぞれで
実行される少なくとも1つの工程が複数の装置ごとに記
憶され、複数の連続する工程の1部を構成する少なくと
も1つの工程群が記憶され、工程群に含まれる工程を実
行する装置からの割付要求に応じて、少なくとも1つの
工程群において、ワークを連続して処理することが可能
か否かが検出され、連続処理可能とされた場合にワーク
が割付けられる。このため、工程群において連続処理が
可能となるので、生産リードタイムを短くすることが可
能な工程管理装置を提供することができる。また、工程
間の仕掛りを低減することが可能な工程管理装置を提供
することができる。
【0012】好ましくは、工程管理装置は、複数の装置
の稼動状況を検出する装置状況検出手段をさらに備え、
検出手段は、工程群に含まれる工程を実行する装置の稼
動状況に基づき検出することを特徴とする。
【0013】この発明に従えば、複数の装置の稼動状況
が検出され、工程群に含まれる工程を実行する装置の稼
動状況に基づき、ワークを連続して処理することが可能
か否かが検出される。このため、稼動していない装置の
仕掛りが増加するのを防止することができる。
【0014】好ましくは、工程管理装置の検出手段は、
工程群に含まれる工程のうち割付要求をした装置で実行
される工程よりも下流の工程それぞれにおいて、該工程
を実行可能な装置が少なくとも1つ稼動している場合
に、連続処理可を検出することを特徴とする。
【0015】この発明に従えば、工程群に含まれる工程
のうち割付要求をした装置で実行される工程よりも下流
の工程それぞれにおいて、該工程を実行可能な装置が少
なくとも1つ稼動している場合に、連続処理可が検出さ
れる。このため、工程群の下流の工程の1つでも、その
工程を実行可能な装置がすべて稼動していない場合に、
その工程の仕掛りが増加するのを防止することができ
る。
【0016】好ましくは、工程管理装置の検出手段は、
工程群に含まれる工程のうち割付要求をした装置で実行
される工程よりも下流の下流工程における仕掛り数に基
づき、ワークを連続して処理することが可能か否かを検
出することを特徴とする。
【0017】この発明に従えば、工程群に含まれる工程
のうち割付要求をした装置で実行される工程よりも下流
の下流工程における仕掛り数に基づき、ワークを連続し
て処理することが可能か否かが検出される。このため、
工程群の下流の工程における仕掛りが増加するのを防止
することができる。
【0018】好ましくは、工程管理装置の検出手段は、
下流工程のすべてにおいて、仕掛り数が所定の値以下の
場合に、連続処理可を検出することを特徴とする。
【0019】この発明に従えば、下流工程のすべてにお
いて、仕掛り数が所定の値以下の場合に、連続処理可が
検出される。このため、工程群における仕掛りが増加す
るのを防止することができる。
【0020】好ましくは、工程管理装置のワーク割付け
手段は、割付けるべきワークが複数ある場合には、ワー
クに付された優先度に基づきワークを割付け、工程群に
含まれる工程のうち割付要求をした装置で実行される要
求工程よりも下流の下流工程を実行する装置の仕掛り数
に基づき、要求工程の仕掛りワークに付される優先度を
変更する第1優先度変更手段をさらに備える。
【0021】この発明に従えば、割付けるべきワークが
複数ある場合には、ワークに付された優先度に基づきワ
ークが割付けられ、工程群に含まれる工程のうち割付要
求をした装置で実行される要求工程よりも下流の下流工
程を実行する装置の仕掛り数に基づき、要求工程の仕掛
りワークに付される優先度が変更される。このため、工
程群における仕掛りを増加するのを防止することができ
る。
【0022】好ましくは、工程管理装置の検出手段は、
工程群に含まれる工程のうち割付要求をした装置で実行
される工程よりも下流の下流工程における仕掛り増減率
に基づき、ワークを連続して処理することが可能か否か
を検出することを特徴とする。
【0023】この発明に従えば、工程群に含まれる工程
のうち割付要求をした装置で実行される工程よりも下流
の下流工程における仕掛り増減率に基づき、ワークを連
続して処理することが可能か否かが検出される。このた
め、工程群における仕掛りを増加するのを防止すること
ができる。
【0024】好ましくは、工程管理装置のワーク割付け
手段は、割付けるべきワークが複数ある場合には、ワー
クに付された優先度に基づきワークを割付け、工程群に
含まれる工程のうち割付要求をした装置で実行される要
求工程よりも下流の下流工程を実行する装置の仕掛り数
の増減率に基づき、要求工程の仕掛りワークに付される
優先度を変更する第2優先度変更手段をさらに備える。
【0025】この発明に従えば、割付けるべきワークが
複数ある場合には、ワークに付された優先度に基づきワ
ークが割付けられ、工程群に含まれる工程のうち割付要
求をした装置で実行される要求工程よりも下流の下流工
程を実行する装置の仕掛り数の増減率に基づき、要求工
程の仕掛りワークに付される優先度が変更される。この
ため、工程群における仕掛りを増加するのを防止するこ
とができる。
【0026】この発明の他の局面によれば、工程管理方
法は、複数の装置を含み、複数の連続する工程に従って
ワークを加工する製造ラインを管理する工程管理方法で
あって、複数の装置それぞれで実行される少なくとも1
つの工程を複数の装置ごとに記憶するステップと、複数
の連続する工程は、複数の連続する工程の1部を構成す
る少なくとも1つの工程群を含み、工程群に含まれる工
程を実行する装置からの割付要求に応じて、少なくとも
1つの工程群において、ワークを連続して処理すること
が可能か否かを検出するステップと、検出手段により連
続処理可能とされた場合にワークを割付けるステップと
を含む。
【0027】この発明に従えば、複数の装置それぞれで
実行される少なくとも1つの工程が複数の装置ごとに記
憶され、複数の連続する工程の1部を構成する少なくと
も1つの工程群が記憶され、工程群に含まれる工程を実
行する装置からの割付要求に応じて、少なくとも1つの
工程群において、ワークを連続して処理することが可能
か否かが検出され、連続処理可能とされた場合にワーク
が割付けられる。このため、工程群において連続処理が
可能となるので、生産リードタイムを短くすることが可
能で、工程間の仕掛りを低減することが可能な工程管理
方法を提供することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の1つ
における工程管理装置を、図面を参照して説明する。な
お、図中同一符号は、同一または相当する部材を示す。
【0029】図1は本発明の実施の形態における工程管
理装置の概略構成を示すブロック図である。図1を参照
して、工程管理装置100は、各工程で次に処理するワ
ークを決定するためのワーク割付部1と、工程ごとに必
要な情報を定義する工程定義部2と、ワーク割付部1で
決定された結果に基づいて装置8等を制御する工程制御
部3と、工程管理部7より受信した装置8の稼動状況を
記憶する装置稼動情報部4と、工程ごとに仕掛り量を記
憶する工程仕掛り情報部5と、工程ごとに仕掛り増減率
情報を記憶する工程仕掛り増減率情報部6と、装置8の
状態を監視する工程管理部7とを含む。
【0030】工程制御部3と工程管理部7とは、装置8
とネットワークで接続されている。したがって、工程制
御部3および工程管理部7は、装置8と通信することに
より、種々の情報を送受信することができる。
【0031】工程定義部2は、工程ごとに連続処理の種
類、仕掛り基準値、優先度、仕掛り増加率、仕掛り減少
率を記憶する。ここで工程とは、ワークを加工処理する
ときの処理単位をいい、所定の順序を有する。1つの工
程は、少なくとも1つの装置による加工処理で構成され
る。また、複数の工程で1つの装置が用いられることも
ある。さらに、1つの工程に複数の装置が用いられるこ
ともある。
【0032】工程管理部7は、装置8の状態を監視す
る。そして、装置8の状態が稼動から停止、または、停
止から稼動に変化したときに、その状態の変化を稼動情
報として装置稼動情報部4に送る。装置稼動情報部4
は、工程管理部7より受信した稼動情報を工程ごとまた
は装置ごとに記憶する。装置稼動情報部4には、装置ご
とに現在の稼動情報が記憶される。
【0033】また、工程管理部7は、装置8で処理した
ワークの数量を、それぞれの装置8から受信する。そし
て、受信した装置8ごとのワークの処理数から、工程ご
との仕掛り数を管理する。さらに、仕掛り数量に変化の
あった工程の仕掛り数量は、工程仕掛り情報部5に送信
されて工程ごとに記憶される。また、仕掛り数が単位期
間当りに増減した率を表す仕掛り増減率は、工程仕掛り
増減率情報部6に送信されて工程ごとに記憶される。
【0034】ワーク割付部1は、工程定義部2に記憶さ
れている各工程の定義を用いて、装置稼動情報部4、装
置工程仕掛り情報部5、または、工程仕掛り増減率情報
部6の情報に基づいて、それぞれの装置で次に処理され
るべきワークを決定する。この割付処理については、後
で詳しく説明する。
【0035】工程制御部3は、各装置8で処理するワー
クが、ワーク割付部1で割り付けられたワークとなるよ
うに、各装置8、および、各装置8にワークを搬送する
搬送ユニットを制御する。制御は、工程制御部3からそ
れぞれの装置8および搬送ユニットに制御コマンドが送
信されることにより行なわれる。
【0036】次に、本実施の形態における工程管理装置
100で行なわれる割付処理について説明する。図2
は、本実施の形態における工程管理装置100で管理さ
れる工程と装置との関係を示す図である。ここでは、半
導体の製造工程を例に説明する。図2を参照して、製造
工程は、第1サイクルと第2サイクルりなり、第1サイ
クルの後に第2サイクルが行なわれる。
【0037】第1サイクルは、装置A1で成膜処理する
工程X1と、装置Bでフォトリソグラフ処理する工程X
2と、装置C1でエッチング処理する工程X3と、装置
Dでレジスト剥離処理する工程X4と、装置E1で検査
する工程X5とを含む。
【0038】第2サイクルは、装置A2で成膜処理する
工程Y1と、装置Bでフォトリソグラフ処理する工程Y
2と、装置C2でエッチング処理する工程Y3と、装置
Dでレジスト剥離処理する工程Y4と、装置E2で検査
する工程Y5とを含む。
【0039】半導体の製造工程では、成膜処理、フォト
リソグラフ処理、エッチング処理、レジスト剥離処理、
および、検査からなるサイクルが何回も繰り返される
が、ここでは、簡単のため第1サイクルと第2サイクル
の2回の繰り返しとしている。
【0040】装置Bと装置Dとは、装置A1,A2、装
置C1,C2、装置E1,E2に比べて、処理時間が約
半分となっている。このため、各工程での処理時間が同
じとなるように、工程間で処理時間のバランスがとられ
ている。
【0041】また、図2中で、工程X1の仕掛りワーク
をWX1で、工程X2の仕掛りワークをWX2で、工程
X3の仕掛りワークをWX3で、工程X4の仕掛りワー
クをWX4で、工程X5の仕掛りワークをWX5で表し
ている。同様に、工程Y1の仕掛りワークをWY1で、
工程Y2の仕掛りワークをWY2で、工程Y3の仕掛り
ワークをWY3で、工程Y4の仕掛りワークをWY4
で、工程Y5の仕掛りワークをWY5で表している。
【0042】本実施の形態における工程管理装置100
では、図2に示す連続する工程をまとめた連続処理が定
義される。連続処理とは、ワークに対する処理が連続し
て行なわれる工程のまとまりである。連続処理は、すべ
ての工程をまとめたものであってもよい。また、製造工
程を第1サイクルと第2サイクルとに分割して、それぞ
れを連続処理としてもよい。さらに、第1サイクルまた
は第2サイクルを分割してそれぞれのサイクルに複数の
連続処理を含むようにしてもよい。ここでは、第1サイ
クルと第2サイクルとが、それぞれ連続処理連続処理を
構成するものとする。即ち、工程X1、工程X2、工程
X3、工程X4および工程X5からなる第1サイクルが
1つの連続処理となり、工程Y1、工程Y2、工程Y
3、工程Y4および工程Y5からなる第2サイクルが1
つの連続処理となる。定義された連続処理は、工程定義
部2に記憶される。
【0043】図2に示した半導体の製造工程では、各装
置でワークの加工処理が完了すると、次にその装置で処
理するワークが選択されて、選択されたワークがその装
置に搬送される。各装置では、次々に搬送されてくるワ
ークの処理を行なうことで生産が進められる。
【0044】図3は、本実施の形態における工程管理装
置100の工程定義部2に記憶される工程定義テーブル
の一例を示す図である。図3を参照して、工程定義テー
ブルは、工程ごとに、連続処理の種類、仕掛り基準値、
優先度繰下値、優先度繰上値、仕掛り増加率の第1上限
値、仕掛り増加率の第2上限値、仕掛り減少率の第1下
限値および仕掛り減少率の第2下限値の項目のデータを
記憶する。
【0045】連続処理の種類は、その工程が属する連続
処理を示す。本実施の形態においては、第1サイクルと
第2サイクルそれぞれを連続処理に定義したので、第1
サイクルに属する工程の連続処理の種類は「1」とさ
れ、第2サイクルに属する工程の連続処理の種類は
「2」とされる。
【0046】仕掛り基準値は、工程で仕掛り中のワーク
として保持する基準の量である。本実施の形態において
は、すべての工程で仕掛り基準値を「10」としてい
る。
【0047】優先度繰下値は、ワークに付された優先度
を繰り下げするための基準となる値である。優先度繰上
値は、ワークに付された優先度を繰り下げするための基
準となる値である。仕掛り増加率の第1上限値、仕掛り
増加率の第2上限値、仕掛り減少率の第1下限値、およ
び、仕掛り減少率の第2下限値は、仕掛り増加率または
仕掛り減少率を用いて、ワーク割付処理において用いら
れる基準値である。
【0048】仕掛り増加率第1上限値は、仕掛り増減率
がゼロに近いかを判断する基準値であり、仕掛り増加率
第2上限値は増加傾向であることを判断する基準値であ
る。仕掛り減少率第1下限値は、仕掛り減少率がゼロに
近いかを判断する基準値であり、仕掛り減少率第2上限
値は減少傾向であることを判断する基準値である。
【0049】次に、各装置に対して次に処理するべきワ
ークを割付ける割付処理について説明する。図4は、本
実施の形態における工程管理装置100で行なわれる割
付処理の流れを示すフローチャートである。割付処理
は、おもにワーク割付部1で行なわれる。
【0050】図4を参照して、いずれかの装置から次に
処理するべきワークを割付ける旨の要求があったか否か
が判断される(ステップS1)。装置からのワーク割付
けの要求は、工程制御部3で受信される。
【0051】要求があった場合には、要求をした装置
(以下「要求装置」という)に割付可能なワークを選択
する仕掛りワーク選択処理が行なわれる(ステップS
2)。そして、連続処理の下流の工程における仕掛り数
量をチェックする仕掛り数量チェック処理が行なわれる
(ステップS3)。仕掛り数量チェック処理では、ワー
クの選択の可否判断とワークの優先度の変更とが行なわ
れる。
【0052】次のステップS4では、連続処理の下流の
工程における仕掛り増減率をチェックする仕掛り増減率
チェック処理が行なわれる。仕掛り増減率チェック処理
では、ワーク選択の可否判断とワークの優先度の変更と
が行なわれる。
【0053】そして、ステップS5において要求装置に
ワークを割付けるワーク割付処理が行なわれる。ステッ
プS5で要求装置にワークを割付けできたか否かが判断
され(ステップS6)、割付けできた場合には、ステッ
プS7に進み、そうでない場合には、ステップS8に進
む。ステップS8では5分間の待ち状態となり、その
後、ステップS2に進む。したがって、ステップS2か
らステップS6までの処理が、要求装置にワークが割付
けられるまで繰り返されることになる。
【0054】最後のステップS7では、要求装置が次に
処理を行なうべきワークを示すワーク情報を工程制御部
3に送る。工程制御部3は、このワーク情報を要求装置
と図示していない搬送制御部に送信する。搬送制御部で
は、ワーク情報の受信に応じてワークを要求装置に搬送
する。
【0055】図5は、図4のステップS2で行なわれる
仕掛りワーク選択処理の流れを示すフローチャートであ
る。図5を参照して、仕掛りワーク選択処理は、まず、
要求装置で実行可能な工程が属する連続処理の判定が行
なわれる(ステップS11)。要求装置で実行可能な工
程が属する連続処理とは、例えば、要求装置が装置C1
の場合には、装置C1が実行可能な工程は、工程X3の
みである。工程X3が属する連続処理は、第1サイクル
の工程(工程X1〜X5)である。また、要求装置が装
置Bの場合には、装置Bが実行可能な工程は、工程X2
と工程Y2の2つである。したがって、要求装置で実行
可能な工程が属する連続処理は、工程X2が属する第1
サイクルの連続処理(工程X1〜工程X5)と、工程Y
2が属する第2サイクルの連続処理(工程Y1〜工程Y
5)とである。
【0056】このように、要求装置で複数の工程を実行
可能な場合には、実行可能な複数の工程が属するすべて
の連続処理ごとに、以下のステップS12〜ステップS
16までの処理が行なわれる。ステップS11で判定さ
れた連続処理が複数ある場合には、ステップS12〜ス
テップS16までの処理が、連続処理ごとに繰り返し行
なわれる。
【0057】次のステップS12では、連続処理のうち
要求装置が実行可能な工程の下流工程を実行可能な装置
の稼動情報が読込まれる。要求装置が装置C1の場合を
例に説明すると、連続処理は、第1サイクルの工程(工
程X1〜X5)である。連続処理(工程X1〜X5)の
うち、工程X3の下流の工程は工程X4およびX5とな
る。そして、工程X4を実行可能な装置Dと工程X5を
実行可能な装置E1との稼動情報が装置稼動情報部4か
ら読出される。
【0058】また、要求装置が装置Bの場合には、装置
Bが実行可能な工程は、工程X2と工程Y2の2つであ
る。したがって、連続処理は、工程X2が属する第1サ
イクル(工程X1〜工程X5)と、工程Y2が属する第
2サイクル(工程Y1〜工程Y5)となる。連続処理を
第1サイクルの工程とした場合、工程X2の下流の工程
は工程X3、工程X4およびX5となる。そして、工程
X3を実行可能な装置C1、工程X4を実行可能な装置
D、および、工程X5を実行可能な装置E1の稼動情報
が装置稼動情報部4から読出される。一方、連続処理を
第2サイクルの工程とした場合、工程Y2の下流は工程
Y3、工程Y4およびY5となる。そして、工程Y3を
実行可能な装置C2、工程Y4を実行可能な装置D、お
よび、工程Y5を実行可能な装置E2の稼動情報が装置
稼動情報部4から読出される。
【0059】次のステップS13では、下流工程のうち
最初の下流工程が選択される。最初の下流工程は、下流
工程に含まれる工程であればいずれでも良い。そして、
選択された下流工程を実行可能な装置が稼動しているか
否かが判断される(ステップS14)。装置稼動情報部
4には、すべての装置について、停止しているか、また
は、稼動しているかの装置の状態が記憶されている。こ
の稼動情報に基づき判断される。ある工程を実行可能な
装置が稼動していれば稼動する装置ありと判断され、停
止していれば稼動する装置なしと判断される。本実施の
形態においては、1つの工程を1つの装置が実行可能な
例を説明しているが、1つの工程を複数の装置で実行可
能な場合には、次のように判断される。ある工程を実行
可能な装置が複数ある場合、複数の装置のうち1台でも
稼動する装置があれば稼動する装置があると判断され、
その工程を実行可能な装置のすべてが稼動していない場
合に稼動する装置がないと判断される。選択された下流
工程で、稼動する装置がないと判断された場合にはステ
ップS15に進み、そうでない場合には、ステップS1
8に進む。
【0060】ステップS15では、次に選択するべき次
の下流工程があるか否かが判断される。選択するべき次
の下流工程がある場合には、ステップS16で次の下流
工程が選択されてステップS14に進み、上述したステ
ップS14の処理が行なわれる。ステップS15で選択
するべき次の下流工程がないと判断された場合、すなわ
ち、下流工程のすべてについてステップS14の処理が
行なわれた場合には、ステップS17に進む。
【0061】ステップS17では、要求装置に割当てる
べきワークを選択する。ステップS18では、装置へ割
付けるワークが存在しないとしてワーク選択不可とす
る。ワーク選択の結果は、ワーク割付部1のメモリに記
憶される。
【0062】ここで、図2に示した工程と装置との関係
において、すべての装置のうち装置C1のみが停止して
いる場合を例に説明する。要求装置が装置Bで連続処理
が第1サイクルの場合、装置C1、装置Dおよび装置E
1の稼動情報がステップS12で読込まれる。ここで、
装置C1が停止しているので、要求装置である装置Bで
仕掛りワークWX2の加工処理をしたとしても仕掛りワ
ークWX3が増加するだけで、工程X3以降の加工処理
を進めることはできない。この場合には、装置Bにワー
クWX2を割付けることはできず、ワークの選択はされ
ない。割付けられないワークWX2は、ワーク割付部1
のメモリに記憶される。このように、装置BにワークW
X2が割付けられないので、工程X3の仕掛かりが増加
するのを防止することができる。
【0063】一方、要求装置が装置Bで連続処理が第2
サイクルの場合、装置C2、装置Dおよび装置E2の稼
動情報がステップS12で読込まれる。ここで、装置C
2、装置Dおよび装置E2が停止していないので、装置
Bで行なう工程Y2以降の加工処理を仕掛り量を増やす
ことなく続けることができる。この場合には、装置Bに
ワークWY2を割付けることができ、装置Bに割付ける
べきワークWY2が選択される。装置Bと選択されたワ
ークWY2とはワーク割付部1のメモリに記憶される。
【0064】このように、装置C1が停止していたとし
ても、装置C1が実行可能な工程X2は第1サイクルな
ので、第2サイクルの工程Y2以降の加工処理に影響は
ない。そして、装置BにワークWY2を割付けて工程Y
2による加工処理を行なったとしても、ワークWX3が
増加することなく、装置C2が必要とする仕掛りワーク
WY3を補充することができる。
【0065】次のステップS19では、他に処理すべき
連続処理があるか否かが判断され、ある場合にはステッ
プS12に進み、ない場合には仕掛りワーク選択処理を
終了する。
【0066】図6は、図4のステップS3で行なわれる
仕掛り数量チェック処理の流れを示すフローチャートで
ある。図6を参照して、仕掛り数量チェック処理は、ま
ず、要求装置で実行可能な工程が属する連続処理の判定
が行なわれる(ステップS21)。要求装置で実行可能
な工程が属する連続処理とは、例えば、要求装置が装置
Bの場合には、装置Bが実行可能な工程は、工程X2と
工程Y2の2つである。したがって、要求装置で実行可
能な工程が属する連続処理は、工程X2が属する第1サ
イクルの連続処理(工程X1〜工程X5)と、工程Y2
が属する第2サイクルの連続処理(工程Y1〜工程Y
5)とである。ステップS21で判定された連続処理が
複数ある場合には、ステップS22〜ステップS29ま
での処理が、連続処理ごとに繰り返し行なわれる。以
下、要求装置を装置Bとし、第1サイクルが選択された
場合について説明する。
【0067】次に、ワーク割付部1により、連続処理の
なかで、要求装置が実行する工程より下流の工程の仕掛
り数が仕掛り基準値と比較される(ステップS22)。
第1サイクルで要求装置Bの実行する工程は、工程X2
である。第1サイクルの中で、工程X2より下流の工程
は、工程X3、工程X4および工程X5である。工程X
2の仕掛かりワークWX2、工程X3の仕掛かりワーク
WX3、工程X4の仕掛かりワークWX4、および、工
程X5の仕掛かりワークWX5それぞれが、仕掛り基準
値と比較される。仕掛り基準値は、工程定義部2に記憶
される工程定義テーブル(図3参照)に示されるように
工程ごとに定義される値である。本実施の形態において
は、仕掛り基準値をすべての工程で同じ値にしている
が、異ならせるようにしてもよい。
【0068】下流の工程のいずれか1つにおいて、仕掛
り数が仕掛り基準値より小さい場合には、ステップS2
3に進み、そうでない場合にはステップS24に進む。
ステップS23では、ワーク選択可とされ、ステップS
24ではワーク選択不可とされる。もし仕掛りワークW
X3が仕掛り基準値より多ければ、仕掛りワークWXの
処理を進めても不必要に仕掛りワークWX3を増加させ
るだけある。このため、仕掛りワークWX2は選択不可
と判断される(ステップS24)。この判断結果は、ワ
ーク割付部1に記憶される。以上の例では、簡単のため
装置Bで行なわれる工程X2の次の工程X3の仕掛りワ
ークWX3が仕掛り基準値より多い場合について説明し
たが、工程X3の仕掛りワークWX3、工程X4の仕掛
りワークWX4、工程X5の仕掛りワークWX5のいず
れかが仕掛り基準値より大きければ、ステップS24に
進み、仕掛りワークWX2が選択不可とされる(ステッ
プS24)。
【0069】次に、ワーク割付部1により、連続処理の
なかで、要求装置が実行する工程より下流の工程の仕掛
り数が優先度繰下げ値と比較される(ステップS2
5)。ここでの下流工程は、要求装置を装置Bとする
と、第1サイクルで要求装置Bの実行する工程X2の下
流の下流工程は、工程X3である。工程X3の仕掛りワ
ークWX3が、優先度繰下げ値と比較される。工程X3
の仕掛りワークWX3が、優先度繰下げ値よりも小さい
場合には、ステップS26に進み、そうでない場合には
ステップS26を行なわず、ステップS27に進む。
【0070】優先度繰下げ値は、工程定義部2に記憶さ
れる工程定義テーブル(図3参照)に示されるように工
程ごとに定義される値である。本実施の形態において
は、優先度繰下げ値をすべての工程で同じ値にしている
が、異ならせるようにしてもよい。
【0071】ステップS26では、要求装置Bが実行可
能な工程X2の仕掛りワークWX2の優先度が1下げら
れる。この優先度は、ワーク割付部1に記憶される。こ
こで、優先度とは、1〜10までの10段階にワークに
付される優先度合いを示し、度合いが小さいほど優先度
が高く、度合いが大きいほど優先度が低い。例えば、仕
掛りワークWX2の優先度に5が設定されているとき
に、優先度が繰下げと判断されると、仕掛りワークWX
2の優先度が「4」に変更される。この優先度は、例え
ば、そのワークが技術検討のためのワークである場合に
は、優先度が低く設定される。また、ワークが製品ロッ
トである場合には、製品の機種により優先度を異ならせ
ることができる。さらに、納期までの期間の短い製品の
ワークは最優先で処理を進める必要があるので、優先度
が最も高く設定される。
【0072】ステップS27では、ワーク割付部1によ
り、連続処理のなかで、要求装置が実行する工程より下
流の工程の仕掛り数が優先度繰上げ値と比較される。こ
こでの下流工程は、要求装置を装置Bとすると、第1サ
イクルで要求装置Bの実行する工程X2の下流の下流工
程は工程X3である。工程X3の仕掛りワークWX3
が、優先度繰上げ値と比較される。工程X3の仕掛りワ
ークWX3が、優先度繰上げ値よりも小さい場合には、
ステップS28に進み、そうでない場合にはステップS
28を行なわず、ステップS29に進む。
【0073】優先度繰上げ値は、工程定義部2に記憶さ
れる工程定義テーブル(図3参照)に示されるように工
程ごとに定義される値である。本実施の形態において
は、優先度繰上げ値をすべての工程で同じ値にしている
が、異ならせるようにしてもよい。
【0074】ステップS28では、要求装置Bが実行す
る工程X2の仕掛りワークWX2の優先度が1上げられ
る。このワーク優先度は、ワーク割付部1に記憶され
る。
【0075】そして、次に処理すべき連続処理があるか
否かが判断され(ステップS29)、処理すべき連続処
理がある場合には、ステップS22に進み、そうでない
場合には処理を終了する。本実施の形態においては、第
1サイクルと第2サイクルと2つの連続処理があるの
で、この2つの連続処理について、上述したステップS
22〜ステップS28までの処理が繰り返し行なわれる
ことになる。
【0076】このように、仕掛りワークWX3が基準値
より少なければ、装置Bとしては、仕掛りワークWX2
を処理することになる。逆に、仕掛りワークWX3が基
準値より多ければ、装置Bとしては、仕掛りワークWX
2を処理しない。従って、仕掛りワークWX3を基準値
以上に増加させることなく、装置C1が必要とする仕掛
りWX3を補充することができる。
【0077】図7は、図4のステップS4で行なわれる
仕掛り増減率チェック処理の流れを示すフローチャート
である。図7を参照して、仕掛り増減率チャック処理
は、まず、要求装置で実行可能な工程が属する連続処理
の判定が行なわれる(ステップS21)。要求装置で実
行可能な工程が属する連続処理とは、例えば、要求装置
が装置Bの場合には、装置Bが実行可能な工程は、工程
X2と工程Y2の2つである。したがって、要求装置で
実行可能な工程が属する連続処理は、工程X2が属する
第1サイクル(工程X1〜工程X5)と、工程Y2が属
する第2サイクル(工程Y1〜工程Y5)とである。ス
テップS31で判定された連続処理が複数ある場合に
は、ステップS32〜ステップS42までの処理が、連
続処理ごとに繰り返し行なわれる。以下、要求装置を装
置Bとし、第1サイクルが選択された場合について説明
する。
【0078】次に、ワーク割付部1により、連続処理の
なかで、要求装置が実行する工程より下流の工程の仕掛
り増減率が増加率第2上限と比較される(ステップS3
2)。第1サイクルで要求装置Bの実行する工程は、工
程X2である。第1サイクルの中で、工程X2より下流
の工程は、工程X3、工程X4および工程X5である。
ステップS33では、工程X2のすぐ下流の工程X3に
おける仕掛かり増減率ΔWX3が増加率第2上限と比較
される。仕掛り増減率は、例えば一定期間内の仕掛り数
の増減数を用いることができる。増加率第2上限は、工
程定義部2に記憶される工程定義テーブル(図3参照)
に示されるように工程ごとに定義される値である。本実
施の形態においては、増加率第2上限をすべての工程で
同じ値にしているが、異ならせるようにしてもよい。
【0079】工程X3における仕掛かり増減率ΔWX3
が増加率第2上限よりも大きい場合には、ステップS3
7に進み、そうでない場合にはステップS33に進む。
仕掛り増減率△WX3が仕掛り増加率第2上限値以上で
あれば、仕掛りワークWX3が急速に増加しているとい
うことであり、工程X2の仕掛りワークWX2は選択不
可と判断する。この判断結果は、ワーク割付部1に記憶
される。
【0080】ステップS33では、さらに下流の工程が
あるか否かが判断され、さらに下流の工程がある場合に
はステップS34に進み、そうでない場合にはステップ
S36に進む。今、工程X2に対して工程X3よりさら
に下流の工程X4が存在するので、ステップS34に進
む。
【0081】ステップS34では、下流の工程における
仕掛かり増減率が増加率第1上限よりも小さく、かつ、
減少率第1下限より大きいか否かが判断される。判断の
結果、真の場合にはステップS35に進み、偽の場合に
はステップS36に進む。
【0082】工程X3における仕掛り増減率△WX3が
仕掛り増加率第1上限値より小さく、かつ、仕掛り減少
率第1下限値より大きい場合は、仕掛り増減率ΔWX3
がゼロに近い場合である。この場合には、工程X3にお
ける仕掛り増減率△WX3からは、仕掛りワークWX2
を選択可能か否かを判断できないので、さらに下流の工
程X4の仕掛り増減率で判断するため、ステップS35
に進み、判断処理をさらに下流の工程X4に移す。
【0083】工程X3の工程X3における仕掛り増減率
△WX3が仕掛り増加率第1上限値より小さく、かつ、
仕掛り減少率第1下限値より大きい場合は、さらに下流
の工程X4の仕掛り増減率ΔWX4が仕掛り増加率第2
上限値以上であれば(ステップS32でYES)、仕掛
りワークWX3を増加させてもその下流の工程X4の仕
掛りワークWX4を不必要に増加させるだけである。こ
のため、仕掛りワークWX2にあるワークは選択不可と
判断する(ステップS37)。これにより、仕掛りワー
クWX3の変化に柔軟に対応できるワークの割付けを行
なうことができる。
【0084】一方、ステップS36では、工程X2で仕
掛りワークWX2を選択可能とする。この判断結果は、
ワーク割付部1に記憶される。
【0085】次のステップS38では、工程X2のすぐ
下流工程X3における仕掛り増減率ΔWX3が、仕掛り
増加率第2上限よりも大きいか否かが判断される。大き
い場合には、ステップS41に進み、そうでない場合に
はステップS39に進む。
【0086】装置Bが実行可能な工程X2のすぐ下流の
工程X3における仕掛り増減率ΔWX3が仕掛り増加率
第2上限値以上であれば、仕掛りワークWX3が急速に
増加しているということであるので、工程X2における
仕掛りワークWX2の優先度を下げる。
【0087】そして、要求装置Bが実行可能な工程X2
の下流の工程X3における仕掛り増減率ΔWX3が、仕
掛り増加率第1上限より小さく、かつ、仕掛り減少率第
1下限より大きいか否かが判断される(ステップS3
9)。真の場合には、ステップS40に進み、そうでな
い場合には、ステップS40をスキップしてステップS
42に進む。
【0088】工程X3における仕掛り増減率ΔWX3
が、仕掛り増加率第1上限より小さく、かつ、仕掛り減
少率第1下限より大きい場合は、工程X3における仕掛
り増減率ΔWX3がゼロに近い場合であり、この場合に
は、仕掛りワークWX2のワークの優先度を上げる。こ
のワーク優先度は、ワーク割付部1に記憶される。
【0089】そして、次に処理すべき連続処理があるか
否かが判断され(ステップS42)、処理すべき連続処
理がある場合には、ステップS22に進み、そうでない
場合には処理を終了する。本実施の形態においては、第
1サイクルと第2サイクルと2つの連続処理があるの
で、この2つの連続処理について、上述したステップS
32〜ステップS41までの処理が繰り返し行なわれる
ことになる。
【0090】次に、ワーク割付部1により行なわれるワ
ーク割付処理について説明する。ワーク割付処理は、装
置Bが実行可能な工程X2またはY2の仕掛りワークW
X1,WY1の中から、工程X2または工程Y2毎に定
義されている所定のディスパッチルールに基づいて1つ
のワークを選択し、装置Bにワークを割付ける処理であ
る。このディスバッチルールは、例えば、段取り替え時
間を最短にするルール、処理時間を最短にするルール、
納期の早いものを優先するルール、前工程で処理した時
刻の早いものを優先するルールなどがあり、これらのル
ールが組合わされて用いられる。また、ディスパッチル
ールは、工程ごとに定めることができる。
【0091】本実施の形態においては、優先度の最も高
いワークを選択するルールを第1番目のルールとし、仕
掛り状態に最初に入ったワークを選択するルールを第2
番目のルールとしたディスパッチルールを用いている。
このディスパッチルールを、例えば工程X1に適用した
場合には、仕掛りワークWX1の中からワークを割り付
けるときに、まず優先度の最も高いワークが選択され
る。そして、優先度の最も高いワークが複数個ある場合
には、第2番目のルールによりワークが選択される。す
なわち、仕掛りWX1に投入された順にワークが選択さ
れる。
【0092】図8は、図4のステップS5で行なわれる
ワーク割付処理の流れを示すフローチャートである。こ
こでは、要求装置を装置Bとした場合について説明す
る。図8を参照して、要求装置で実行可能な工程が工程
定義部2より読み出される(ステップS51)。装置B
で実行可能な工程は、工程X2と工程Y2である。
【0093】そして、選択可能な仕掛りワークがピック
アップされる(ステップS52)。選択可能な仕掛りワ
ークとは、上述の仕掛りワーク選択処理、仕掛り数量チ
ェック処理、または、仕掛り増減率チェック処理のいず
れかで、選択不可とされなかった仕掛りワークである。
ステップS51でピックアップされた仕掛りワークのす
べてが、選択不可の場合には、要求装置にワークの割付
けが行なわれない。この場合には、以下の処理を行なわ
ず、ワーク割付処理を終了する。
【0094】工程X2の仕掛かりワークWX2と工程Y
2の仕掛かりワークWY2のうち、選択可能な仕掛りワ
ークがピックアップされる。ここでは、仕掛りワークW
Y2が選択不可とされ、仕掛りワークWX2が選択可能
とされてピックアップされた場合について説明する。こ
のように、仕掛りワークWY2が選択不可と判断されて
いる場合は、仕掛りワークWX2からのみワークが選択
されることになる。
【0095】次のステップS53では、ステップS52
でピックアップされた仕掛りワークWX2のうち、優先
度の最も高いワークがピックアップされる。優先度はワ
ーク割付部1に記憶されている。優先度を考慮してワー
クが選択されるので、例えば、装置Bにおいて仕掛りワ
ークWX2,WY2が選択可能であった場合、上述の仕
掛りワーク選択処理、仕掛り数量チェック処理、また
は、仕掛り増減率チェック処理において優先度を変更す
ることにより、連続処理を優先したワーク選択が実現で
きる。例えば、仕掛りワークWX2の優先度が仕掛りワ
ークWY2の優先度よりも高ければ、仕掛りワークWX
2が仕掛りワークWY2よりも優先して選択される。こ
のため、第1サイクルの連続処理のワークが優先して処
理される。
【0096】そして、ステップS53で優先度の最も高
いワークが複数あった場合には、次のステップS54に
おいて、先の工程X1での処理完了時刻の最も早いワー
クがピックアップされる。これにより、装置Bに割当て
るべき1つのワークがピックアップされる。
【0097】以上説明したように本実施の形態における
工程管理装置では、第1サイクルと第2サイクルとより
なる連続処理が定義され、それぞれの連続処理において
装置の稼動情報、仕掛り量および仕掛り増減率に基づい
てワークが割付けられる。このため、連続処理における
仕掛り数を最小限に維持しながら生産することができ
る。このため、それぞれの連続処理の処理時間が短くな
り、生産リードタイムが短くなる。また、連続処理内で
仕掛りを保管するストッカを少なくできるので、クリー
ンルームの面積および容積を小さくすることができ、ク
リーンルームのランニングコストを低くすることができ
る。
【0098】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における工程管理装置の
概略構成を示すブロック図である。
【図2】 本実施の形態における工程管理装置で管理さ
れる工程と装置との関係を示す図である。
【図3】 本実施の形態における工程管理装置の工程定
義部2に記憶される工程定義テーブルの一例を示す図で
ある。
【図4】 本実施の形態における工程管理装置100で
行なわれる割付処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図5】 図4のステップS2で行なわれる仕掛りワー
ク選択処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】 図4のステップS3で行なわれる仕掛り数量
チェック処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】 図4のステップS4で行なわれる仕掛り増減
率チェック処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】 図4のステップS5で行なわれるワーク割付
処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ワーク割付部、2 工程定義部、3 工程制御部、
4 装置稼動情報部、5 情報部、6 増減率情報部、
7 工程管理部、8 装置、100 工程管理装置。
フロントページの続き (72)発明者 松山 章男 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 島田 晴之 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 崎浜 秀彦 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 中村 聡 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 渡邊 大 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5B049 BB07 CC21 CC27 CC31 EE01 GG04 GG07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の装置を含み、複数の連続する工程
    に従ってワークを加工する製造ラインを管理する工程管
    理装置であって、 前記複数の装置それぞれで実行される少なくとも1つの
    工程を前記複数の装置ごとに記憶する工程記憶部と、 前記工程記憶部は、前記複数の連続する工程の1部を構
    成する少なくとも1つの工程群を記憶し、 前記工程群に含まれる工程を実行する装置からの割付要
    求に応じて、前記少なくとも1つの工程群において、ワ
    ークを連続して処理することが可能か否かを検出する検
    出手段と、 前記検出手段により連続処理可能とされた場合にワーク
    を割付けるワーク割付手段とを備えた、工程管理装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の装置の稼動状況を検出する装
    置状況検出手段をさらに備え、 前記検出手段は、前記工程群に含まれる工程を実行する
    装置の稼動状況に基づき検出することを特徴とする、請
    求項1に記載の工程管理装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、前記工程群に含まれる
    工程のうち前記割付要求をした装置で実行される工程よ
    りも下流の工程それぞれにおいて、該工程を実行可能な
    装置が少なくとも1つ稼動している場合に、連続処理可
    を検出することを特徴とする、請求項2に記載の工程管
    理装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、前記工程群に含まれる
    工程のうち前記割付要求をした装置で実行される工程よ
    りも下流の下流工程における仕掛り数に基づき、ワーク
    を連続して処理することが可能か否かを検出することを
    特徴とする、請求項1または2に記載の工程管理装置。
  5. 【請求項5】 前記検出手段は、前記下流工程のすべて
    において、仕掛り数が所定の値以下の場合に、連続処理
    可を検出することを特徴とする、請求項4に記載の工程
    管理装置。
  6. 【請求項6】 前記ワーク割付け手段は、割付けるべき
    ワークが複数ある場合には、前記ワークに付された優先
    度に基づきワークを割付け、 前記工程群に含まれる工程のうち前記割付要求をした装
    置で実行される要求工程よりも下流の下流工程を実行す
    る装置の仕掛り数に基づき、前記要求工程の仕掛りワー
    クに付される前記優先度を変更する第1優先度変更手段
    をさらに備えた、請求項1に記載の工程管理装置。
  7. 【請求項7】 前記検出手段は、前記工程群に含まれる
    工程のうち前記割付要求をした装置で実行される工程よ
    りも下流の下流工程における仕掛り増減率に基づき、ワ
    ークを連続して処理することが可能か否かを検出するこ
    とを特徴とする、請求項1、2または4に記載の工程管
    理装置。
  8. 【請求項8】 前記ワーク割付け手段は、割付けるべき
    ワークが複数ある場合には、前記ワークに付された優先
    度に基づきワークを割付け、 前記工程群に含まれる工程のうち前記割付要求をした装
    置で実行される要求工程よりも下流の下流工程を実行す
    る装置の仕掛り数の増減率に基づき、前記要求工程の仕
    掛りワークに付される前記優先度を変更する第2優先度
    変更手段をさらに備えた、請求項1に記載の工程管理装
    置。
  9. 【請求項9】 複数の装置を含み、複数の連続する工程
    に従ってワークを加工する製造ラインを管理する工程管
    理方法であって、 前記複数の装置それぞれで実行される少なくとも1つの
    工程を前記複数の装置ごとに記憶するステップと、 前記前記複数の連続する工程は、前記複数の連続する工
    程の1部を構成する少なくとも1つの工程群を含み、 前記工程群に含まれる工程を実行する装置からの割付要
    求に応じて、前記少なくとも1つの工程群において、ワ
    ークを連続して処理することが可能か否かを検出するス
    テップと、 前記検出手段により連続処理可能とされた場合にワーク
    を割付けるステップとを含む工程管理方法。
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