JP2002091517A - モータ制御システム及びその通信用子局 - Google Patents

モータ制御システム及びその通信用子局

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JP2002091517A JP2000277648A JP2000277648A JP2002091517A JP 2002091517 A JP2002091517 A JP 2002091517A JP 2000277648 A JP2000277648 A JP 2000277648A JP 2000277648 A JP2000277648 A JP 2000277648A JP 2002091517 A JP2002091517 A JP 2002091517A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信用子局を交換するだけで、モータ制御装
置が通信プロトコルの変更に対応することができる安価
なモータ制御システム及びその通信用子局を提供するこ
と。 【解決手段】 所定の通信プロトコルPに基づいてシリ
アル信号及びパラレル信号を変換する変換回路25を通
信用子局7内に設ける。その通信用子局をモータ制御装
置2のコネクタ接続部2aに接続することにより、当該
モータ制御装置を通信プロトコルPの専用機にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータを制御する
モータ制御システムおよびその通信用子局に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、ダイレクトドライブ
モータ(以下「DDモータ」という。)の回転数や回転
量等を制御するモータ制御装置が広く知られている。そ
れらの制御装置は、中央制御装置と信号の送受信を行う
ための通信機能を備えている。その例として、図4〜6
に示すモータ制御システムがある。図4は、第1従来例
のモータ制御システム100の概略構成図であり、図5
は、第2従来例のモータ制御システム200の概略構成
図であり、図6は、第3従来例のモータ制御システム3
00の概略構成図である。
【0003】第1従来例のモータ制御システム100
は、図4に示すように、モータ制御装置101と中央制
御装置であるPLC102とがパラレルバス103を介
して接続されている。パラレルバス103の両端部に
は、モータ制御装置101のコネクタ接続部101aに
接続するコネクタ104と、PLC102のコネクタ接
続部102aに接続するコネクタ105が設けられてい
る。かかる構成を有する第1従来例のモータ制御システ
ム100は、モータ制御装置101がモータ(不図示)
の回転量等を検出して信号を送信する。信号は、パラレ
ルバス103を通過し、PLC102に受信される。P
LC102は、受信した信号に基づいてモータ(不図
示)の動作状態を監視し、必要に応じて制御信号(例え
ば、モータ(不図示)をr度回転させる信号)を送信す
る。その信号は、パラレルバス103を通過してモータ
制御装置101に受信される。モータ制御装置101
は、受信した信号に基づいてモータ(不図示)の回転量
を制御する。ここで、パラレルバス103は、例えば、
50本ものケーブルを1本化したものであり、信号を圧
縮処理せずに送信する。そのため、モータ制御装置10
1とPLC102とは、通信プロトコルに拘束されるこ
となく高速通信することができる。よって、第1従来例
のモータ制御システム100は、PLC102が故障等
して交換されても、モータ制御装置101を交換する必
要がない。
【0004】ところが、第1従来例のモータ制御システ
ム100は、例えば、広い工場内で設置されるときに、
太いパラレルバス103を長距離配線しなければなら
ず、無駄が多かった。そのため、モータ制御装置101
とPLC102の配置が限定されてしまい、使用されに
くかった。また、モータ制御装置101及びPLC10
2は、50本ものケーブルから送信される信号を送受信
する送受信部が設けられるため、構造が複雑であった。
【0005】そこで、第2従来例のモータ制御システム
200は、図5に示すように、モータ制御装置201と
PLC202とを信号線203で接続し、通信できるよ
うにしている。信号線203のパラレルバス204は、
一端がコネクタ205を介してモータ制御装置201の
コネクタ接続部201aに接続し、他端がシリアル/パ
ラレル変換装置206及びパラレル/シリアル変換装置
207に接続されている。シリアル/パラレル変換装置
206とパラレル/シリアル変換装置207とはシリア
ルバス208で接続されている。シリアル/パラレル変
換装置206は、PLC202のコネクタ接続部202
aに接続されるコネクタ209に対してシリアルバス2
10を介して接続されている。
【0006】ここで、シリアル/パラレル変換装置20
6は、PLC202からシリアルバス210を介して送
信されるシリアル信号をパラレル信号に変換し、そのパ
ラレル信号をパラレルバス204を介してモータ制御装
置201に送信する装置である。一方、パラレル/シリ
アル変換装置207は、制御装置201からパラレルバ
ス204を介して送信されるパラレル信号をシリアル信
号に変換し、そのシリアル信号をシリアルバス208及
びシリアルバス210を介してPLC202に送信する
装置である。
【0007】このような第2従来例のモータ制御システ
ム200は、モータ制御装置201がモータ(不図示)
の動作を検出してパラレル信号を送信する。パラレル信
号は、パラレルバス204を通過してパラレル/シリア
ル変換装置207に入力し、シリアル信号に変換されて
出力される。シリアル信号は、シリアルバス208、シ
リアル/パラレル変換装置206及びシリアルバス21
0を通過してPLC202に受信される。PLC202
は、受信したシリアル信号に基づいてモータ(不図示)
の動作状態を監視し、必要に応じて制御信号をシリアル
化して送信する。制御信号は、シリアルバス210を通
過してシリアル/パラレル変換装置206に入力し、パ
ラレル信号に変換される。そして、パラレル化された制
御信号は、パラレルバス204を介してモータ制御装置
201に受信される。そして、モータ制御装置201
は、制御信号に従ってモータ(不図示)に所定の動作を
させる。ここで、シリアルバス208,210は、パラ
レルバス204と比較して、少ない本数のケーブルを束
ねているため細く、長距離配線を容易にすることができ
る。よって、第2従来例のモータ制御システム200
は、信号線203を長くして、モータ制御装置201と
PLC202を自由に配置できる。
【0008】しかしながら、第2従来例のモータ制御シ
ステム200は、信号線203が、パラレルバス20
4、シリアル/パラレル変換装置206、パラレル/シ
リアル変換装置207及びシリアルバス208,210
から構成されているため、部品点数が多く、広い設置ス
ペースを必要とするという不具合があった。
【0009】そこで、第3従来例のモータ制御システム
300は、図6に示すように、モータ制御装置301と
PLC302をシリアルバス303で接続している。シ
リアルバス303は、一端にモータ制御装置301のコ
ネクタ接続部301aに接続するコネクタ304が設け
られ、他端にPLC302のコネクタ接続部302aに
接続するコネクタ305が設けられている。モータ制御
装置301の内部には、シリアル信号とパラレル信号を
相互変換するネットワークドライバ306が設けられて
いる。このネットワークドライバ306は、PLC30
2の通信プロトコルに対応する通信プロトコルを備えて
おり、パラレル信号とシリアル信号の相互変換を行うよ
うになっている。かかる構成を有する第3従来例のモー
タ制御システム300は、モータ制御装置301がモー
タ(不図示)の動作を検出してシリアル信号を送信す
る。シリアル信号は、シリアルバス303を通過してP
LC302に受信される。PLC302は、受信した信
号に基づいてモータ(不図示)の動作を監視し、必要に
応じて制御信号をシリアル化して送信する。制御信号
は、シリアルバス303を通過してネットワークドライ
バ306に受信され、パラレル化される。そして、モー
タ制御装置301が制御信号に基づいてモータ(不図
示)に所定の動作をさせる。これにより、第3従来例の
モータ制御システム300は、部品点数を少なくして省
スペース化を図ることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第3従
来例のモータ制御システム300は、PLC302が故
障等して交換されたときに、モータ制御装置301が、
PLC302の通信プロトコルと合致せず、作動しなく
なる場合があった。すなわち、PLC302を製造する
メーカは複数存在し、各々のメーカが独自の通信プロト
コルで通信を行っている。そのため、A社製のPLC3
02を使用する場合、モータ制御装置301には、A社
の通信プロトコルを備えるネットワークドライバ306
が取り付けられる。ところが、例えば、使用者がA社製
のPLC302が故障したためB社製のPLC302に
交換した場合には、B社製のPLC302の通信プロト
コルとA社製のモータ制御装置301の通信プロトコル
が相違し、モータ制御装置301がPLC302と通信
できず、モータ(不図示)を正確に制御できないという
不具合が生じていた。この不具合を解決するためには、
使用者は、PLC302をB社製のものに交換すると同
時に、B社の通信プロトコルを備えるネットワークドラ
イバ306を内蔵するモータ制御装置301に交換する
必要があった。そのため、従来のモータ制御システムの
交換に手間がかかるとともに設備費用が高くなるという
問題があった。
【0011】そこで、本発明は上記問題点を解決するた
めになされたものであり、通信用子局を交換するだけ
で、モータ制御装置が通信プロトコルの変更に対応する
ことができる安価なモータ制御システム及びその通信用
子局を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明の請求
項1に記載するモータ制御システムは、モータを制御す
るモータ制御装置のコネクタ接続部に接続されるもので
あって、所定の通信プロトコルに基づいてシリアル信号
およびパラレル信号を相互変換する変換回路を内蔵する
通信用子局を有し、通信用子局が、2つ以上の種類の通
信プロトコルに対応して各々内容の異なる変換回路を有
する2つ以上の種類の通信用子局の1つであって、か
つ、各通信用子局の外形寸法及びコネクタの接続端子位
置が各々同一であり、モータ制御装置のコネクタ接続部
に接続する1つの通信用子局を他の通信用子局に交換す
ることによって、モータ制御装置が1つの通信プロトコ
ルの専用機から他の通信プロトコルの専用機に変更され
ることを特徴とする。
【0013】上記構成を有する請求項1に記載の発明
は、通信用子局が、例えば、通信プロトコルPAに基づ
いてシリアル信号およびパラレル信号を相互変換する変
換回路HAを有するとき、モータ制御装置は、通信プロ
トコルPAの専用機となる。ここで、通信プロトコルと
は、機械間の通信の決まりをいい、同種の通信プロトコ
ルを有する機械間では通信できるが、異種の通信プロト
コルを有する機械間では通信できない。従って、通信プ
ロトコルPAが通信プロトコルPBに変更されると、通
信プロトコルPAに基づく変換回路HAを有する通信用
子局は、信号を送受信することができなくなる。そこ
で、通信プロトコルPAに基づいて信号変換する変換回
路HAを備える通信用子局をモータ制御装置のコネクタ
接続部から取り外し、通信プロトコルPBに基づいて信
号変換する変換回路HBを備える通信用子局をコネクタ
接続部に交換する。このとき、通信用子局の外形及びコ
ネクタの接続端子位置が同一なので、通信用子局をモー
タ接続装置のコネク接続部に接続するだけで、従来モー
タ制御装置が、通信プロトコルPAの専用機から通信プ
ロトコルPBの専用機に変更される。よって、請求項1
に記載の発明は、既存のモータ制御装置を交換しなくて
も通信プロトコルの変更に対応することができるので、
システムの交換を容易にすることができると共に、設備
費用を低廉化することができる。
【0014】また、請求項2に記載する発明は、請求項
1に記載する発明において、変換回路と別系統で、通信
用子局に対して非常信号を入力する非常信号入力端子を
設けることを特徴とする。上記構成を有する請求項2に
記載の発明は、請求項1に記載の発明の作用に加え、例
えば、通信線(シリアルバス)が断線したときに、中央
制御装置等は通信状態の異常を検知する。中央制御装置
等は、異常内容に基づいて、例えば、非常停止信号を出
力し、モータを非常停止させる。よって、請求項2に記
載の発明は、請求項1に記載の発明の効果に加え、モー
タの誤作動を防止してモータ制御システムの精度を向上
させることができる。
【0015】また、請求項3に記載する発明は、請求項
1又は請求項2に記載する発明において、変換回路と別
系統で、通信用子局より非常信号を出力する非常信号出
力端子を設けることを特徴とする。上記構成を有する請
求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の
発明の作用に加え、例えば、変換回路が故障したとき
に、非常信号出力端子より中央制御装置等に異常を知ら
せ、それに基づき中央制御装置等からの非常信号によっ
てモータが非常停止される。このとき、非常信号出力端
子から非常状態信号が出力され、モータを所定の位置ま
で回転させて停止しているか確認がとれる。よって、請
求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の
発明の効果に加え、モータの停止位置がばらつかないの
で、通信用子局を再起動したときに、モータ制御装置が
モータの回転量等を正確に制御することができる。
【0016】また、請求項4に記載する発明は、請求項
1乃至請求項3のいずれか一つに記載する発明におい
て、通信用子局に対して電力を供給する子局用電源と、
モータ制御装置に対して電力を供給する負荷電源とを通
信用子局に別個に設けることを特徴とする。上記構成を
有する請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれか一つに記載の発明の作用に加え、負荷電源に
生じたノイズが、子局用電源に作用せず、通信用子局が
送受信する信号を乱さないことに加え、非常時にシリア
ル通信を維持した状態で負荷電源をOFFし、動作停止
(安全確保)が可能となる。よって、請求項4に記載の
発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の
発明の効果に加え、通信用子局が正確に信号を処理する
ことができ、かつ、十分な安全確保が可能となる。
【0017】また、本発明の請求項5に記載する通信用
子局は、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載す
るモータ制御システムで使用するものであって、2つ以
上の種類の通信プロトコルに対応して各々内容の異なる
変換回路を有する2つ以上の種類の通信用子局の1つで
あることを特徴とする。上記構成を有する請求項5に記
載の発明は、モータ制御装置のコネクタ接続部に接続さ
れる通信用子局が、モータ制御装置の通信プロトコルを
決定する。よって、請求項5に記載の発明は、通信用子
局を交換するだけで、モータ制御装置の通信プロトコル
を容易に変更することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態のモー
タ制御システム1及びその通信用子局7,8について図
面を参照しながら説明する。図1は、モータ制御システ
ム1の概略構成図である。モータ制御システム1は、図
1に示すように、複数のモータ制御装置2,3がシリア
ルバス4によりそれぞれ接続されている。モータ制御装
置2,3は、DDモータ(不図示)の回転角度等を制御
するとともに、DDモータ(不図示)の動作状態を検出
して検出信号を送信するようになっている。モータ制御
装置2には、通信プロトコルPに従って制御信号を送信
するPLC5がシリアルバス6により接続されている。
PLC5は、モータ制御装置2,3から送信された検出
信号を受信してDDモータ(不図)を監視し、必要に応
じて制御信号を送信するようになっている。シリアルバ
ス4の両端部には、モータ制御装置2,3のコネクタ接
続部2a,3aに接続する通信用子局7,8がそれぞれ
設けられている。通信用子局7,8は、外形寸法、及
び、コネクタ接続部2a,3aに接続するコネクタの接
続端子(不図示)の位置が同一に形成されている。ま
た、シリアルバス6は、一端部に通信用子局7が設けら
れ、他端部にPLC5のコネクタ接続部5aに接続する
コネクタ9が設けられている。これにより、モータ制御
装置2,3及びPLC5が接続される。
【0019】図2は、通信用子局7の斜視図である。通
信用子局7,8は同様の構成を有するので、ここでは通
信用子局7について説明する。通信用子局7は、図2に
示すように、子局に電力を供給する子局電源用コネクタ
11と、ブレーキなどモータ制御装置2に必要な外部負
荷電力を供給する負荷電源用コネクタ12とが別個に設
けられている。このように電源を別個に設けるのは、外
部負荷電源用コネクタ12から加えられる電圧に生じた
ノイズが、通信用子局7に加えられる電圧に作用して、
信号を乱すことを防止することに加え、非常時通信を維
持した状態で動力系の電源(外部負荷電源)をOFF
し、安全を確保するためである。
【0020】また、通信用子局7には、シリアルバス
4,6が接続する通信用コネクタ13が設けられてい
る。通信用コネクタ13は、モータ制御装置2がDDモ
ータ(不図示)の動作状態を検出して出力する検出信号
を送信するとともに、PLC5が送信した制御信号を受
信するものである。通信用コネクタ13から入出力する
信号の速度は、通信速度設定スイッチ14aによって設
定される。設定スイッチ14には、他に、通信用子局7
が信号を受ける順番を設定する局番設定スイッチ14
b,14cや、シリアルバス4,6の電気的な反射を防
止又は少なくするための終端抵抗のON又はOFFを設
定する終端抵抗設定スイッチ14d等が備えられてい
る。本実施の形態においては、局番設定スイッチ14
b,14cでモータ制御装置2の局番を「0002」に
設定し、終端抵抗設定スイッチ14dで終端抵抗をOF
Fに設定している。そして、通信用子局7は、子局電源
用コネクタ11に電圧が供給されているか、また、通信
用子局7が信号を入出力しているかなど、作動状況を表
示ランプ15で表示するようになっている。また、通信
用子局7には、非常信号を入力する非常信号入力端子1
6aと、非常信号を出力する非常信号出力端子16bと
を備える非常用入出力コネクタ16が設けられている。
【0021】図3は、通信用子局7のブロック図であ
る。通信用子局7は、図3に示すように、DDモータ2
0の動作を検出して検出信号を出力するモータ制御装置
2が、入出力絶縁回路21に接続されている。入出力絶
縁回路21は、メイン回路22に接続されている。メイ
ン回路22は、子局電源用コネクタ11が接続する電源
回路23に接続され、電源回路23を介して供給される
電圧によって起動するようになっている。また、メイン
回路22は、設定スイッチ14が接続する設定回路24
に接続され、設定値に基づいて通信速度等を制御するよ
うになっている。また、メイン回路22は、通信用コネ
クタ13に接続するパラレル/シリアル変換回路25に
接続されている。このパラレル/シリアル変換回路25
は、CPU26と通信プロトコルPを記憶するROM2
7とを内蔵しており、通信プロトコルPに基づいて、モ
ータ制御装置2から送信されるパラレル信号をシリアル
信号に変換し、PLC5から送信されるシリアル信号を
パラレル信号に変換する。そのため、メイン回路22
は、パラレル/シリアル変換回路25を介してPLC5
と通信することができる。
【0022】また、通信用子局7に設けられた非常用入
出力コネクタ16に供給される非常信号は、モータ制御
装置2と入出力絶縁回路21とを接続するバスに対して
入出力されるようになっている。また、負荷電源用コネ
クタ12に供給される電力は、通信用子局7を介してモ
ータ制御装置2に供給されて、ブレーキ用のエアバルブ
(不図示)駆動用の電源として使用されるようになって
いる。
【0023】上記構成を有する本実施の形態のモータ制
御システム1及びその通信用子局7は、次のように作用
する。モータ制御装置2は、例えば、DDモータ20が
時計方向へt秒間にr度ずつ回転するように制御する。
モータ制御装置2は、制御と同時に、DDモータ20の
動作状態の検出し、その検出結果をパラレル信号として
出力する。検出信号は、通信用子局7の入出力絶縁回路
21に入力し、メイン回路22に入力する。このとき、
入出力が絶縁されているので、制御装置2で発生したノ
イズがメイン回路22に伝わることはない。検出信号
は、メイン回路22において、設定スイッチ14によっ
て設定された通信速度等に制御され、パラレル/シリア
ル変換回路25へ出力される。パラレル/シリアル変換
回路25に入力した検出信号は、シリアル信号に変換さ
れ、通信用コネクタ13から送信される。パラレル/シ
リアル変換回路25及びPLC5はともに通信プロトコ
ルPを備えるため、検出信号はPLC5に受信されて通
信プロトコルPに従って適切に処理される。PLC5
は、検出信号に基づいてDDモータ20の動作状態を監
視する。
【0024】PLC5は、所定の局番に対してシリアル
に連続して制御信号を送信し、指定された局番の通信用
子局は制御信号を受信して処理する。具体的には、例え
ば、DDモータ20がt秒間にr−45度しか回転しな
いことを検出すると、PLC5は、局番「0002」に
対して、DDモータ20を更に45度回転させる制御信
号をシリアル信号として送信する。局番「0002」は
通信用子局7に設定された局番であるから、制御信号
は、通信用子局7の通信用コネクタ13に入力する。パ
ラレル/シリアル変換回路25とPLC5は同一の通信
プロトコルPを備えるため、制御信号は、パラレル/シ
リアル変換回路25に受信されてパラレル信号に変換さ
れ、メイン回路22に入力する。そして、制御信号は、
メイン回路22から入出力絶縁回路21に出力され、モ
ータ制御装置2に送信される。制御信号を受信したモー
タ制御装置2は、DDモータ20を更に45度回転させ
るように位置制御する。尚、PLC5が局番「000
3」に対して制御信号を送信した場合には、当該制御信
号は通信用子局7では処理されず、通信線(シリアルバ
ス)で通信用子局8へ送信される。
【0025】通信用子局7が故障等した場合には、非常
用入出力コネクタ16が非常信号を出力する。例えば、
非常信号は、直接PLC5に出力され、PLC5は、非
常信号を入力して、DDモータ20を停止する非常停止
信号を直接非常用入出力コネクタ16に出力し、それに
よりDDモータ20を所定の位置まで回転させて停止さ
せる。
【0026】続いて、PLC5を交換する場合について
説明する。先ず、通信プロトコルPAを備えるA社製の
PLC5Aを、通信プロトコルPBを備えるB社製のP
LC5Bに交換する場合について説明する。使用者は、
コネクタ9を既存のA社製のPLC5Aから取り外して
B社製のPLC5Bに接続する。この状態では、PLC
5Bは通信プロトコルPBを備え、通信用子局7Aは通
信プロトコルPAを備えるため、モータ制御装置2はP
LC5Bと通信することができない。そこで、使用者
は、通信プロトコルPAを備える通信用子局7Aを通信
プロトコルPBを備える通信用子局7Bに交換する。す
なわち、使用者は、通信用子局7Aから通信用コネクタ
13を取り外すとともに、通信用子局7Aをモータ制御
装置2から取り外す。このとき、通信用子局7A,7B
は、外形寸法及び接続端子位置が同一に形成されている
ので、使用者は、通信プロトコルPBを備える新規の通
信用子局7Bを既存のモータ制御装置2のコネクタ接続
部2aに接続することができる。これにより、新規の通
信用子局7BはB社製のPLC5Bの通信プロトコルP
Bと一致し、モータ制御装置2は、通信プロトコルPB
の専用機となってPLC5Bと通信することができる。
また、モータ制御装置3についても、同様にして、通信
プロトコルPAを備える既存の通信用子局8Aを通信プ
ロトコルPBを備える新規の通信用子局8Bに交換すれ
ば、通信プロトコルPBの専用機となって新規のPLC
5Bと通信することができる。
【0027】次に、既存のA社製のPLC5Aを新規の
A社製のPLC5A’に交換する場合について説明す
る。新規のPLC5A’が既存のPLC5Aと同一の通
信プロトコルPAを備えるときには、コネクタ9を既存
のPLC5Aから取り外して新規のPLC5A’に接続
するだけで、モータ制御装置2は、新規のPLC5A’
と通信することができる。一方、新規のPLC5A”
が、既存のPLC5Aが備える通信プロトコルPAをバ
ージョンアップさせた通信プロトコルPA”を備えると
きには、新規のPLC5A”の通信プロトコルPA”が
通信用子局7Aの通信プロトコルPAと相違するため、
モータ制御装置2は、新規のPLC5A”と通信するこ
とができない。そこで、使用者は、通信プロトコルPA
を備える通信用子局7Aを、通信プロトコルPA”を備
える通信用子局7A”に交換する。このとき、通信用子
局7A,7A”は、外形寸法及び接続端子位置が同一に
形成されているので、使用者は、通信プロトコルPA”
を備える新規の通信用子局7A”をモータ制御装置2の
コネクタ接続部2aに接続することができる。これによ
り、モータ制御装置2は、通信プロトコルPA”の専用
機となり、新規のPLC5A”と通信することができ
る。
【0028】よって、本実施の形態のモータ制御システ
ム1は、PLC5の交換に伴って通信プロトコルPが変
更した場合に、変更後の通信プロトコルP’に対応する
通信用子局7を既存のモータ制御装置2に接続するだけ
で、既存のモータ制御装置2を変更後の通信プロトコル
P’の専用機とすることができる。また、従来PLC5
を使用しておらず、PLC5を新たに取り付ける場合、
新たに取り付けるPLC5の通信プロトコルPに対応す
る通信プロトコルPを備える通信用子局7をモータ制御
装置2に接続するだけで、モータ制御装置2を通信プロ
トコルPの専用機とすることができる。このように、モ
ータ制御システム1は、モータ制御装置2を交換しなく
ても、通信用子局7をモータ制御装置2のコネクタ接続
部2aに接続するだけでモータ制御装置2を各種通信プ
ロトコルに対応させることができ、システムを容易に交
換できるようになった。また、PLC5の交換に伴って
制御装置2,3を一体的に交換する必要がなく、設備費
用を低廉化することができた。
【0029】また、モータ制御システム1は、通信用子
局7が故障した場合に、非常信号出力端子16bが非常
信号を出力することによって、PLC5が非常停止信号
を出力し、非常信号入力端子16aから供給される非常
信号によってブレーキ用のエアバルブ(不図示)を駆動
させてDDモータ20を所定の位置で停止させるので、
DDモータ20が、減速機等に負荷をかけて急停止する
ことがなく、装置の故障を回避することができるように
なった。
【0030】なお、本実施の形態は、単なる例示にすぎ
ず本発明を何ら限定するものではない。従って、本発明
は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内での種々の変
形、改良が可能である。すなわち、例えば、上記実施の
形態では、通信用子局7をPLC5に接続したが、PL
C5に換えてパソコンに接続するようにしてもよい。ま
た、例えば、上記実施の形態では、設定スイッチ14と
して通信速度設定スイッチ14a、局番設定スイッチ1
4b,14c、終端抵抗設定スイッチ14dを挙げた
が、これ以外に、通信異常が生じたときに入出力状態を
クリアするかホールドするかを設定するスイッチ等を設
けるようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】従って、本発明は、モータを制御するモ
ータ制御装置のコネクタ接続部に接続されるものであっ
て、所定の通信プロトコルに基づいてシリアル信号およ
びパラレル信号を相互変換する変換回路を内蔵する通信
用子局を有し、通信用子局が、2つ以上の種類の通信プ
ロトコルに対応して各々内容の異なる変換回路を有する
2つ以上の種類の通信用子局の1つであって、かつ、各
通信用子局の外形寸法及びコネクタの接続端子位置が各
々同一であり、モータ制御装置のコネクタ接続部に接続
する1つの通信用子局を他の通信用子局に交換すること
によって、モータ制御装置が1つの通信プロトコルの専
用機から他の通信プロトコルの専用機に変更されるの
で、既存のモータ制御装置を交換しなくても通信プロト
コルの変更に対応するようにシステムの交換を容易にす
ることができ、設備費用を低廉化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のモータ制御システム及び
その通信用子局において、モータ制御システムの概略構
成図である。
【図2】同じく、通信用子局の斜視図である。
【図3】同じく、通信用子局のブロック図である。
【図4】第1従来例のモータ制御システムの概略構成図
である。
【図5】第2従来例のモータ制御システムの概略構成図
である。
【図6】第3従来例のモータ制御システムの概略構成図
である。
【符号の説明】
1 モータ制御システム 2,3 モータ制御装置 2a,3a コネクタ接続部 7,8 通信用子局 20 DDモータ 25 変換回路 P 通信プロトコル 11 子局電源用コネクタ 12 負荷電源用コネクタ 16a 非常信号入力端子 16b 非常信号出力端子
フロントページの続き Fターム(参考) 5H209 CC01 CC03 DD11 EE08 FF08 GG04 GG11 HH04 5H220 BB05 BB07 BB13 BB18 CC02 CC07 CX05 EE10 HH08 JJ02 JJ12 KK06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータを制御するモータ制御装置のコネ
    クタ接続部に接続されるものであって、所定の通信プロ
    トコルに基づいてシリアル信号およびパラレル信号を相
    互変換する変換回路を内蔵する通信用子局を有し、 前記通信用子局が、2つ以上の種類の通信プロトコルに
    対応して各々内容の異なる変換回路を有する2つ以上の
    種類の通信用子局の1つであって、かつ、各通信用子局
    の外形寸法及びコネクタの接続端子位置が各々同一であ
    り、 前記モータ制御装置のコネクタ接続部に接続する1つの
    通信用子局を他の通信用子局に交換することによって、
    前記モータ制御装置が1つの通信プロトコルの専用機か
    ら他の通信プロトコルの専用機に変更されることを特徴
    とするモータ制御システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するモータ制御システム
    において、 前記変換回路と別系統で、前記通信用子局に対して非常
    信号を入力する非常信号入力端子を設けることを特徴と
    するモータ制御システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載するモータ
    制御システムにおいて、 前記変換回路と別系統で、前記通信用子局より非常信号
    を出力する非常信号出力端子を設けることを特徴とする
    モータ制御システム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに
    記載するモータ制御システムにおいて、 前記通信用子局に対して電力を供給する子局用電源と、
    前記モータ制御装置に対して電力を供給する負荷電源と
    を前記通信用子局に別個に設けることを特徴とするモー
    タ制御システム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一つに
    記載するモータ制御システムで使用するものであって、
    2つ以上の種類の通信プロトコルに対応して各々内容の
    異なる変換回路を有する2つ以上の種類の通信用子局の
    1つであることを特徴とする通信用子局。
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