JP2002090361A - 凝固因子欠乏血漿およびその製造方法 - Google Patents

凝固因子欠乏血漿およびその製造方法

Info

Publication number
JP2002090361A
JP2002090361A JP2000286307A JP2000286307A JP2002090361A JP 2002090361 A JP2002090361 A JP 2002090361A JP 2000286307 A JP2000286307 A JP 2000286307A JP 2000286307 A JP2000286307 A JP 2000286307A JP 2002090361 A JP2002090361 A JP 2002090361A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
coagulation factor
factor
deficient plasma
coagulation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000286307A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4509341B2 (ja
JP2002090361A5 (ja
Inventor
Hisahide Hiura
久英 日裏
Masahiro Okuda
昌宏 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sysmex International Reagents Co Ltd
Original Assignee
International Reagents Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by International Reagents Corp filed Critical International Reagents Corp
Priority to JP2000286307A priority Critical patent/JP4509341B2/ja
Publication of JP2002090361A publication Critical patent/JP2002090361A/ja
Publication of JP2002090361A5 publication Critical patent/JP2002090361A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4509341B2 publication Critical patent/JP4509341B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】先天的欠乏症の患者血漿を用いることなく、
又、免疫吸着法とは異なる手法を用いる迅速、効率良い
凝固因子欠乏血漿の製造方法の提供。更に原料血漿その
ものが失活していない凝固因子欠乏血漿、凝固因子測定
用凝固因子欠乏血漿もしくは精度管理用血漿、又はこれ
らの血漿を含む測定試薬キットの提供。 【解決手段】ヒト又は動物の血漿に、特定の凝固因子を
吸着する機能を有する合成ポリマーを混合することによ
り、該特定の凝固因子が吸着除去された凝固因子欠乏血
漿、凝固因子測定用血漿もしくは精度管理用血漿が製造
される。上記特定の血漿凝固因子が凝固第V因子及び/
又は凝固第VIII因子である。又、合成ポリマーを、
血漿容量の0.5〜50W/V%で用いることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、臨床検査診断薬の
分野でとりわけ血液凝固因子測定用の凝固因子欠乏血漿
の製造方法、血液凝固検査用精度管理用血漿の製造方法
および血液凝固因子測定試薬に利用される。
【0002】
【従来の技術】血液凝固検査は先天的または後天的な血
液凝固異常を検査するため、広く行なわれている。先天
的な凝固異常として有名な血友病は、血液凝固第VII
I因子または第IX因子の欠乏によって起こる疾患であ
る。
【0003】血液凝固異常の原因を検査するためにはそ
れぞれの血液凝固因子(以下、単に「凝固因子」とい
う。)を測定する必要がある。凝固因子の測定は各凝固
因子欠乏血漿に被検血漿を加えて、凝固時間を測定する
ことにより行なわれている。該凝固因子測定に用いる凝
固因子欠乏血漿は、先天的欠乏症のヒトまたは動物の血
漿を用いるか、或いは各凝固因子に対する抗体を用いた
人工的な免疫吸着法で製造され提供されている。
【0004】この、凝固因子欠乏血漿の取得にあたり、
先天的欠乏症の患者から血漿を入手することは患者に大
きな負担を強いることになるという問題がある。この問
題を解決するために考え出されたのが免疫吸着法である
が、免疫吸着法に使用する抗体の調製が非常に困難であ
ったり、大量の抗体を用いて長時間の処理によって調製
されるため、欠乏血漿の製造に多大な費用を要し、更に
原料血漿そのものが失活するといった問題があった。ま
た因子によっては吸着効率が悪く、欠乏度の高い欠乏血
漿が製造できないといった問題もあった。特に第V因子
または第VIII因子欠乏血漿を製造するのは困難であ
った。
【0005】
【解決しようとする課題】本発明の課題は、先天的欠乏
症の患者血漿を用いることなく、また、免疫吸着法とは
異なる手法を用いることにより、迅速に効率良く凝固因
子欠乏血漿を製造する方法を提供することである。本発
明のさらなる課題は、原料血漿そのものが失活していな
い凝固因子欠乏血漿、凝固因子測定用凝固因子欠乏血漿
もしくは精度管理用血漿、またはこれらの血漿を含む測
定試薬キットを提供することである。
【0006】
【解決する手段】本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、
ヒトまたは動物の血漿に、特定の凝固因子を吸着する機
能を有する合成ポリマーを混合することにより、該特定
の凝固因子が効率よく吸着除去されることを見出した。
さらに、かかる手段により得られた凝固因子欠乏血漿を
用いることにより、凝固因子測定用凝固因子欠乏血漿も
しくは精度管理用血漿を簡単に製造できることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
【0007】すなわち、本発明は、1.ヒトまたは動物
血漿中の特定の凝固因子を除去する方法において、該特
定の凝固因子を吸着する機能を有する合成ポリマーを用
いることを特徴とする凝固因子欠乏血漿の製造方法、
2.合成ポリマーが、少なくとも疎水性結合、イオン結
合、水素結合またはVan der Weals力のい
ずれかの結合能により該特定の凝固因子を吸着させる機
能を有することを特徴とする前項1に記載の凝固因子欠
乏血漿の製造方法、3.合成ポリマーを、血漿容量の
0.5〜50W/V%で用いることを特徴とする前項1
または前項2に記載の凝固因子欠乏血漿の製造方法、
4.特定の凝固因子が凝固第V因子及び/または凝固第
VIII因子であることを特徴とする前項1から3のい
ずれか1項に記載の凝固因子欠乏血漿の製造方法、5.
前項1から4のいずれか1項に記載の方法によって製造
されることを特徴とする凝固因子測定用凝固因子欠乏血
漿または凝固検査の精度管理用血漿、6.前項1から4
のいずれか1項に記載の方法によって製造された凝固因
子測定用凝固因子欠乏血漿または凝固検査の精度管理用
血漿、7.前項5または6に記載の凝固因子測定用凝固
因子欠乏血漿を用いることを特徴とする凝固因子測定方
法、8.前項6または7に記載の凝固因子測定用凝固因
子欠乏血漿および/または凝固検査の精度管理用血漿を
含むことを特徴とする凝固因子測定キット、からなる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における特定の凝固因子と
は、例えば凝固第V因子および/または凝固第VIII
因子をいう。原料血漿の活性は、正常人の血漿の凝固因
子活性を100%として、その相対活性で表される。
【0009】本発明において、動物血漿中の特定の凝固
因子を吸着する機能を有する合成ポリマーとは、該凝固
因子を吸着する性質を有するものであればよく、特に限
定されないが、好ましくは該凝固因子との関係において
合成ポリマーの構造により少なくとも疎水性結合、イオ
ン結合、水素結合またはVan der Weals力
のいずれか1または2以上の結合能により該凝固因子を
吸着する機能を有するポリマーをいい、より好ましくは
主として疎水性結合により該凝固因子を吸着する機能を
有するポリマーをいう。
【0010】ヒトまたは動物血漿中の特定の凝固因子を
吸着除去するための合成ポリマーとして、ポリスチレ
ン、ポリジビニルベンゼン、ジビニルベンゼン−スチレ
ン共重合体またはポリアクリル、およびこれらのポリマ
ーの少なくとも一部に置換基を有しているものが例示さ
れる。
【0011】上記合成ポリマーの例として、ポリスチレ
ンラテックス、ポリスチレン−ジビニルベンゼン共重合
体ラテックス、ダイアイオンHPシリーズ(HP10,HP20,H
P,21,HP30,HP40,HP50)、ダイアイオンSP800シリーズ
(SP800,SP825,SP850,SP875)、ダイアイオンSP200シリ
ーズ(SP205,SP206,SP207)、ダイアイオンHPM1G及びH
P2MG、アンバーライトXADシリーズ(XAD-2,XAD-4,XAD-1
6,XAD-2000,XAD-7HP)、ムロキレート、ダウエックスA-
1、アンバーライトCGシリーズ(CG50、CG120、CG400)
アンバーライトIRCシリーズ(IRC50,IRC76)ダイヤイオ
ンCRシリーズ(CR10、CR11、CR20,CRB02)および合成高
分子吸着マット等が挙げられる。
【0012】本発明において、ヒトまたは動物血漿中の
特定の凝固因子を吸着除去するための合成ポリマーは、
全血漿量に対し、好ましくは0.5〜50W/V%、よ
り好ましくは5〜20W/V%で用いられる。
【0013】本発明によって製造される凝固因子欠乏血
漿は、上記に例示されたポリマーから選ばれた1または
2種類以上の合成ポリマーをヒトまたは動物血漿に混合
し、該合成ポリマーに該凝固因子を吸着させたのち、ろ
過または遠心除去等の方法で該合成ポリマーを除去する
ことにより得られる。
【0014】本発明における凝固因子欠乏血漿とは、ヒ
トまたは動物血漿中の特定の凝固因子の残存率が、吸着
前の該凝固因子に対して5%以下、好ましくは1%以
下、より好ましくは、0.5%以下となるまで除去され
た血漿をいう。より具体的には凝固第V因子および/ま
たは凝固第VIII因子の残存率が吸着前の各凝固因子
に対し5%以下、好ましくは1%以下より好ましくは、
0.5%以下となるまで除去された血漿をいう。凝固第
V因子欠乏血漿または、凝固第V因子および凝固第VI
II因子欠乏血漿は凝固第V因子の測定に重要であり、
凝固第VIII因子欠乏血漿は凝固第VIII因子の測
定に重要である。
【0015】さらに、本発明は上記凝固因子欠乏血漿に
よる凝固因子測定用試薬または凝固検査の精度管理用血
漿をも含む。また、本発明はかかる凝固因子測定用試薬
および/または凝固検査の精度管理用血漿を含む凝固因
子測定用キットにも及ぶ。
【0016】本発明をより具体的に説明するために、以
下の実施態様を例に詳細に説明する。健常人から抗凝固
剤として3.8%クエン酸を用いて採血された正常ヒト
プール血漿に合成ポリマーであるアンバーライトXAD-2
を血漿容量の0.5〜50W/V%、より好適には5〜
20W/V%を加え、室温で30分から3時間撹拌す
る。この操作により、凝固第V因子及び第VIII因子
の欠乏した血漿が調製できる。投入するアンバーライト
XAD-2の量と処理時間を調整することにより欠乏度を任
意に製造することが可能である。より高い欠乏度を求め
る場合には、上記の操作を複数回繰り返すことも可能で
ある。
【0017】このようにして製造した血漿を凝固因子測
定用試薬としての第V因子欠乏血漿として用いる場合に
は、調製した血漿をそのまま用いることも可能である
が、さらに適宜緩衝液、安定化剤等を加えて凍結乾燥
し、第V因子欠乏血漿として保存して用いることもでき
る。
【0018】本発明により製造した第V因子欠乏血漿を
用いて被検検体の第V因子活性を測定するには、第V因
子欠乏血漿および5〜10倍に生理食塩水または緩衝液
で希釈した被検検体を等量混合したものに、プロトンビ
ン時間測定試薬(例えば、市販品トロンボチェックP
T、国際試薬株式会社製)を加え、凝固時間を測定する
ことにより行なう。またプロトロンビン時間測定試薬で
はなく活性化部分トロンボプラスチン時間測定試薬(例
えば、市販品トロンボチェック APTT、国際試薬株
式会社製)を用いて凝固時間を測定するためには、別途
調製、精製したヒトまたは動物由来の凝固第VIII因
子の適当量を本発明により製造した血漿に加えて第V因
子欠乏血漿として利用することも可能である。
【0019】本発明により調製した血漿を凝固因子測定
用試薬としての第VIII因子欠乏血漿として用いる場
合には、製造した血漿に、ヒトまたは動物由来の精製第
V因子を適量添加することにより製造できる。製造した
第VIII因子欠乏血漿はそのまま用いるか、或いは適
宜緩衝液、安定化剤等を加えて凍結乾燥し、第VIII
因子欠乏血漿として保存して用いることもできる。
【0020】本発明により製造した第VIII因子欠乏
血漿を用いて被検検体の第VIII因子活性を測定する
には、第VIII因子欠乏血漿と5〜10倍に生理食塩
水または緩衝液で希釈した被検検体を等量混合したもの
に、活性化部分トロンボプラスチン時間測定試薬(例え
ば、市販品トロンボチェックAPTT、国際試薬株式会
社製)を加え、所定時間放置後、20mM塩化カルシウ
ム液を加えて凝固時間を測定することにより行なう。
【0021】本発明により製造した血漿を精度管理用血
漿として用いる場合には、製造した血漿と正常血漿を適
当に混合し、所定の凝固時間を示す精度管理用血漿とし
て製造する。製造した血漿は、適宜緩衝液、安定化剤等
を加えて凍結乾燥し精度管理用血漿として凝固検査の精
度管理に用いることができる。
【0022】本発明により製造された凝固因子欠乏血漿
または精度管理用血漿を用いて凝固因子測定キットを構
成することもできる。
【0023】本発明を実施するために用いる合成ポリマ
ーはポリスチレン、ポリジビニルベンゼン、ジビニルベ
ンゼン−スチレン共重合体またはポリアクリル(これら
のポリマーの少なくとも一部に置換基または官能基を有
していることもある)等の骨格を有する合成ポリマー或
いは合成樹脂が例示される。より具体的には、例えば、
ポリスチレンラテックス、ポリスチレン−ジビニルベン
ゼン共重合体ラテックス、さらにはイオン交換樹脂、キ
レート樹脂、或いは合成吸着剤に分類される、ダイアイ
オンHPシリーズ(HP10,HP20,HP,21,HP30,HP40,HP50)、
ダイアイオンSP800シリーズ(SP800,SP825,SP850,SP87
5)、ダイアイオンSP200シリーズ(SP205,SP206,SP20
7)、ダイアイオンHPM1G及びHP2MG、アンバーライトXA
Dシリーズ(XAD-2,XAD-4,XAD-16,XAD-2000,XAD-7HP)、
ムロキレート、ダウエックスA-1、アンバーライトCGシ
リーズ(CG50、CG120、CG400)アンバーライトIRCシリ
ーズ(IRC50,IRC76)ダイヤイオンCRシリーズ(CR10、C
R11、CR20,CRB02)および合成高分子吸着マット等が例
示される。本発明を実施するために、例示された合成ポ
リマーの中から選択して、その1種または2種以上を組
み合わせて用いることができる。
【0024】上記の合成ポリマー或いは合成樹脂の処理
血漿に対する投入量と処理時間及び処理回数は、目標と
する因子の欠乏度に応じて適宜設定することができる。
【0025】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を更に説明する
が、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0026】
【実施例1】正常ヒトプール血漿100mLに10gの
合成ポリマーであるアンバーライトXAD−2樹脂を混和
した。室温で1時間ゆっくりと混合した後、樹脂をろ過
で取り除き、血漿の各凝固因子を測定した。樹脂を添加
しない正常ヒトプール血漿を同様に操作し対照とした。
その結果を表1に示した。
【0027】
【表1】
【0028】以上の結果、アンバーライトXAD-2で血漿
を処理することにより凝固第V因子と第VIII因子が
特異的に吸着除去されることが判り、本発明の効果が確
かめられた。
【0029】
【実施例2】実施例1で製造した吸着処理血漿を用い
て、凝固第V因子欠乏血漿として第V因子の測定を試み
た。対照として、市販の免疫吸着法で調製された凝固第
V因子欠乏血漿(商品名、データーファイ・ファクター
V、 デードベーリング社製)を用い、本発明の方法と
対照で測定された検体の第V因子活性を比較した。
【0030】測定試薬は市販のプロトロンビン時間測定
試薬(商品名、トロンボチェックPT、国際試薬株式会
社製)を用い、凝固自動測定機器コアグレックス700
(島津製作所製)で測定した。10例の検体の測定結果
を表2に示した。
【0031】
【表2】
【0032】以上のように、本発明による第V因子欠乏
血漿と市販の免疫吸着法との測定値の比較において、ほ
ぼ同等の測定値が得られたことから、本発明の方法によ
り調製された第V因子欠乏血漿は第V因子測定に有用で
あることが判り、本発明の有用性が確かめられた。
【0033】
【実施例3】実施例1で製造した吸着処理血漿を用い
て、凝固第VIII因子欠乏血漿を製造した。予め、牛
血漿より公知の方法により、牛第V因子を単離精製した
牛第V因子標品を準備しておき、製造した吸着処理血漿
に第V因子活性が約80〜100%となるように牛第V
因子標品を添加し、凝固第VIII因子欠乏血漿を製造
し、第VIII因子の測定を試みた。対照として、市販
の免疫吸着法で製造された凝固第VIII因子欠乏血漿
(商品名、データーファイ・ファクターVIII、 デ
ードベーリング社製)を用い、本発明の方法と対照で測
定された検体の第VIII因子活性を比較した。測定試
薬は市販の活性化部分トロンボプラスチン時間測定試薬
(商品名、トロンボチェックAPTT、国際試薬株式会
社製)を用い、凝固自動測定機器コアグレックス700
(島津製作所製)で測定した。10例の検体の測定結果
を表3に示した。
【0034】
【表3】
【0035】以上のように、本発明による第VIII因
子欠乏血漿と市販の免疫吸着法との測定値の比較におい
て、ほぼ同等の測定値が得られたことから、本発明の方
法により製造された第VIII因子欠乏血漿は第VII
I因子測定に有用であることが判り、本発明の有用性が
確かめられた。
【0036】
【実施例4】実施例1で製造した吸着処理血漿に正常プ
ール血漿を3v/v%及び7v/v%を加えそれぞれ精
度管理用血漿III及び精度管理用血漿IIとし、安定
化剤を加えて凍結乾燥処理し精度管理用血漿を製造し
た。その精度管理用血漿のプロトロンビン時間(P
T)、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)
を測定し精度管理用血漿としての有用性を確かめた。そ
の結果を表4に示した。
【0037】
【表4】
【0038】以上の結果、正常プール血漿に比べて精度
管理用血漿では凝固時間が延長しており、異常値域の精
度管理用血漿として有用であることがわかった。さら
に、正常血書の添加割合を変化させることにより、凝固
時間を任意に設定できるため、目標の凝固時間を示す精
度管理用血漿を人工的に製造することも可能である。し
たがって本発明は精度管理用血漿の製造にも有用である
ことが判った。
【0039】
【発明の効果】本発明により、先天的欠乏症の患者血漿
を用いることなく、また、免疫吸着法とは異なる手法を
用いることにより、迅速に効率良く凝固因子欠乏血漿の
製造方法が提供される。さらに原料血漿そのものが失活
していない凝固因子欠乏血漿、凝固因子測定用凝固因子
欠乏血漿もしくは精度管理用血漿、またはこれらの血漿
を含む測定試薬キットが提供される。
フロントページの続き Fターム(参考) 2G045 AA11 BA13 BB11 CA25 CA26 4D017 AA11 BA20 CA13 CA17 CB05 EB03 4G066 AC14B AC17B AE04B AE10B AE20B CA20 CA54 DA12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトまたは動物血漿中の特定の血液凝固
    因子を除去する方法において、該特定の血液凝固因子を
    吸着する機能を有する合成ポリマーを用いることを特徴
    とする血液凝固因子欠乏血漿の製造方法。
  2. 【請求項2】合成ポリマーが、少なくとも疎水性結合、
    イオン結合、水素結合またはVan der Weal
    s力のいずれかの結合能により該特定の血液凝固因子を
    吸着させる機能を有することを特徴とする請求項1に記
    載の血液凝固因子欠乏血漿の製造方法。
  3. 【請求項3】合成ポリマーを、血漿容量の0.5〜50
    W/V%で用いることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の血液凝固因子欠乏血漿の製造方法。
  4. 【請求項4】特定の血液凝固因子が凝固第V因子及び/
    または凝固第VIII因子であることを特徴とする請求
    項1から3のいずれか1に記載の血液凝固因子欠乏血漿
    の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれか1に記載の方法
    によって製造されることを特徴とする血液凝固因子測定
    用凝固因子欠乏血漿また血液は凝固検査の精度管理用血
    漿。
  6. 【請求項6】請求項1から4のいずれか1に記載の方法
    によって製造された血液凝固因子測定用凝固因子欠乏血
    漿または血液凝固検査の精度管理用血漿。
  7. 【請求項7】請求項5または6に記載の血液凝固因子測
    定用凝固因子欠乏血漿を用いることを特徴とする血液凝
    固因子測定方法。
  8. 【請求項8】請求項6または7に記載の血液凝固因子測
    定用凝固因子欠乏血漿および/または血液凝固検査の精
    度管理用血漿を含むことを特徴とする血液凝固因子測定
    キット。
JP2000286307A 2000-09-21 2000-09-21 凝固因子欠乏血漿およびその製造方法 Expired - Lifetime JP4509341B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000286307A JP4509341B2 (ja) 2000-09-21 2000-09-21 凝固因子欠乏血漿およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000286307A JP4509341B2 (ja) 2000-09-21 2000-09-21 凝固因子欠乏血漿およびその製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002090361A true JP2002090361A (ja) 2002-03-27
JP2002090361A5 JP2002090361A5 (ja) 2007-10-11
JP4509341B2 JP4509341B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=18770246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000286307A Expired - Lifetime JP4509341B2 (ja) 2000-09-21 2000-09-21 凝固因子欠乏血漿およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4509341B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210315932A1 (en) * 2017-04-26 2021-10-14 Alkahest, Inc. Dosing Regimen for Treatment of Cognitive and Motor Impairments with Blood Plasma and Blood Plasma Products

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03189559A (ja) * 1989-12-20 1991-08-19 Chemo Sero Therapeut Res Inst 血液凝固第8因子欠乏血漿及びその製造方法
JPH05262664A (ja) * 1991-11-12 1993-10-12 Asahi Chem Ind Co Ltd 血液凝固第viii因子の吸着材
JPH0674955A (ja) * 1992-08-27 1994-03-18 Tosoh Corp 血液凝固因子活性測定法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03189559A (ja) * 1989-12-20 1991-08-19 Chemo Sero Therapeut Res Inst 血液凝固第8因子欠乏血漿及びその製造方法
JPH05262664A (ja) * 1991-11-12 1993-10-12 Asahi Chem Ind Co Ltd 血液凝固第viii因子の吸着材
JPH0674955A (ja) * 1992-08-27 1994-03-18 Tosoh Corp 血液凝固因子活性測定法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20210315932A1 (en) * 2017-04-26 2021-10-14 Alkahest, Inc. Dosing Regimen for Treatment of Cognitive and Motor Impairments with Blood Plasma and Blood Plasma Products

Also Published As

Publication number Publication date
JP4509341B2 (ja) 2010-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Exner et al. Simple method for removing DOACs from plasma samples
CA2113663C (en) Process for the obtention of a biological adhesive made of concentrated coagulation factors by acidic precipitation
Niewiarowski et al. Studies on the adsorption and activation of the Hageman factor (factor XII) by collagen and elastin
EP0748337B1 (en) Process for the obtention of a biological adhesive comprising fibrinogen, factor xiii and fibronectin
JPH05207897A (ja) トロンボプラスチン抽出物、試薬およびそれらの調製方法
JPS62267235A (ja) 第v因子濃縮物の製法
BRPI0900057B1 (pt) Processo para a obtenção de um concentrado de fator de von willebrand ou de um complexo de fator viii/fator de von willebrand e uso dos mesmos
Arnold et al. Coagulation factor activity during neonatal extra-corporeal membrane oxygenation
JP2002526557A (ja) トロンボプラスチン試薬ならびにそのような試薬の製造および使用方法
JP2002090361A (ja) 凝固因子欠乏血漿およびその製造方法
Girolami et al. Congenital haemorrhagic condition similar but not identical to factor X deficiency: a haemorrhagic state due to an abnormal factor X?
US20050136499A1 (en) Control plasma for thrombin activity tests
Yan et al. A novel mutation in the fibrinogen Aα chain (Gly13Arg, fibrinogen Nanning) causes congenital dysfibrinogenemia associated with defective peptide A release
JP6215245B2 (ja) インビトロアッセイにおいて凝固異常コントロール血漿として用いるための組成物
Machovec et al. The procoagulant properties of purified fibrinogen concentrate are enhanced by carbon monoxide releasing molecule-2
Aronson Factor VIII (antihemophilic globulin)
Blombäck et al. Surgery in patients with von Willebrand's disease
Ning et al. In vivo effects of stroma-free hemoglobin and polyhemoglobin on coagulation factors in rats
EP0239644A1 (en) Novel physiologically active substance having blood coagulation controlling activity
JP7376478B2 (ja) リポソームを含有する液状血液凝固能測定試薬
US20040180320A1 (en) Means for stabilizing compositions and reagents thereof
Bick Hereditary plasma protein disorders
Van Slyck et al. Primary fibrinolysis in acute monocytic leukemia
JP2003294761A (ja) 凍結乾燥血漿の製造方法
JP2002303632A (ja) トロンボプラスチン試薬およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20050928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070828

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090902

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100406

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100428

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4509341

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160514

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term