JP2002090105A - 近接センサ - Google Patents

近接センサ

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JP2002090105A
JP2002090105A JP2000283249A JP2000283249A JP2002090105A JP 2002090105 A JP2002090105 A JP 2002090105A JP 2000283249 A JP2000283249 A JP 2000283249A JP 2000283249 A JP2000283249 A JP 2000283249A JP 2002090105 A JP2002090105 A JP 2002090105A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検出物との距離の変化に対する検出出力の
変化量が大きく感度がよく、検出出力の直線性、温度特
性が良好であり、薄型形状にすることができる近接セン
サを得る。 【解決手段】 励磁用コア11、12に巻き回されてな
る励磁用コイル13、14を有する二つの励磁部材4
1、42が離間して配置され、この二つの励磁部材4
1、42間に、検出用コア21に巻き回された検出用コ
イル23を有する磁気検出部材43が配置され、二つの
励磁部材41、42により、被検出物25を通ることが
できる磁路と磁気検出部材43を通る磁路とが形成さ
れ、被検出物25を通る磁路の磁束がこの被検出物25
の位置に応じて変化することにより磁気検出部材43を
通る磁路の磁束が変化し、磁気検出部材43の検出出力
の変化によって被検出物25の位置を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検出物の位置を
磁気的に非接触で検出することができる近接センサに関
するもので、例えば、動圧軸受の回転軸の、半径方向変
位量の測定などに適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】被検出物の位置を磁気的に非接触で検出
することができる近接センサの一形式として、図9、図
10に示すような渦電流型変位測定センサが知られてい
る。図9、図10において、近接センサ1は、円柱状の
コア2と、このコア2の外周に巻き回された検出コイル
3とを有してなる。検出コイル3に交流またはパルス状
の電流を流すと磁束が発生する。この磁束は、コア2の
一端から出てコア2の他端に戻る。そこで、コア2の一
端に生成されている磁界中に、金属からなる被検出物4
を置くと、被検出物4に渦電流が発生する。被検出物4
をコア2の一端に近づけたり遠ざけたりすると、上記渦
電流はコア2の一端と被検出物4との距離aに応じて変
化する。上記渦電流の変化を検出コイル3のインダクタ
ンスの変化としてとらえ、インダクタンスの変化から上
記距離aを検出するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の近接センサによれば、次のような問題点がある。 1.コア2−空気−被検出物4からなる磁路全体の磁気
抵抗変化を、検出用コイル3などの直流抵抗分も含むイ
ンピーダンスの変化としてとらえるものであるため、1
0〜20%程度の変化率しか得ることができず、感度が
低いという難点がある。 2.コア2と被検出物4との間の磁気抵抗、すなわち空
気の磁気抵抗は、その距離aの2乗に比例するため、図
11に示すように、直線性が悪い。 3.温度変化によるコア2の封止剤の膨張によってコア
2に応力がかかり、透磁率が変化する。また、温度変化
によって検出用コイル3の導電率が変化し直流抵抗が変
化する。これら透磁率変化および直流抵抗変化は、直接
インピーダンス変化となるため、センサの温度特性が悪
くなる。 4.図10からもわかるように、上記従来の近接センサ
によれば、磁束変化を立体的にとらえている、すなわ
ち、四方八方に広がる磁束の変化を捉えるものであるた
め、平面的に見たとき磁束分布を均等にしないと変化量
を大きくすることができず、センサの大きさは立体的に
制約を受けるという難点がある。 5.被検出物との距離をインピーダンス変化としてとら
えているため、センサとアンプと間のケーブルの長さを
変えるとインピーダンスが変わってしまい、アンプを調
整しなおす必要がある。
【0004】本発明は以上のような従来技術の問題点を
解消するためになされたもので、被検出物との距離の変
化に対する検出出力の変化量が大きく感度がよく、検出
出力の直線性が良好な近接センサを提供することを目的
とする。本発明はまた、検出出力の温度特性が良好であ
り、薄型形状にすることができる近接センサを提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
被検出物の位置を無接触で検出する近接センサであっ
て、励磁用コアとこの励磁用コアに巻きまわされてなる
励磁用コイルとを有する二つの励磁部材が離間して配置
されるとともに、この二つの励磁部材間に、検出用コア
とこの検出用コアに巻き回された検出用コイルとを有す
る磁気検出部材が配置され、二つの励磁部材により、被
検出物を通ることができる磁路と磁気検出部材を通る磁
路とが形成され、被検出物を通る磁路の磁束がこの被検
出物の位置に応じて変化することにより磁気検出部材を
通る磁路の磁束が変化し、磁気検出部材の検出出力の変
化によって被検出物の位置を検出することを特徴とす
る。
【0006】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、2個の磁気検出部材が、二つの励磁部材間
における磁束の往路と復路にそれぞれ配置され、各磁気
検出部材の検出用コイルは双方の差動出力が取り出され
るように接続され、この差動出力によって被検出物の位
置を検出することを特徴とする。
【0007】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の発明において、各励磁用コアおよび検出用コアが
互いに磁気的に分離されていることを特徴とする。請求
項4記載の発明は、請求項1または2記載の発明におい
て、各励磁用コアは同一形状の長方形の板材であり、検
出用コアは長方形状の板材であることを特徴とする。
【0008】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、各励磁用コアおよび検出用コアが、同一平
面上に配置されていることを特徴とする。請求項6記載
の発明は、請求項1または2記載の発明において、二つ
の励磁部材間における二つの磁路のうち、被検出物を通
ることができる磁路とは反対側の磁路に、被検出物とほ
ぼ同一の材料または導電率の金属が配置されていること
を特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる近接センサの実施の形態について説明する。図
1において、近接センサ10は、第1の励磁部材41、
第2の励磁部材42、第1の磁気検出部材43、第2の
磁気検出部材44を有している。第1の励磁部材41と
第2の励磁部材42は所定の間隔をおいて配置され、第
1の励磁部材41と第2の励磁部材42との間に第1の
磁気検出部材43、第2の磁気検出部材44が配置され
ている。
【0010】第1の励磁部材41は、励磁用コア11と
このコア11に巻かれた励磁用コイル13とを有してな
る。同様に、第2の励磁部材42は、励磁用コア12と
このコア12に巻かれた励磁用コイル14とを有してな
る。第1の励磁部材41と第2の励磁部材42の各励磁
用コア11、12は、方向を同じくして(図1の例では
上下方向に向けて)平行に配置されている。
【0011】一方、第1の磁気検出部材43は、検出用
コア21とこの検出用コア21に巻き回された検出用コ
イル23とを有してなる。同様に、第2の磁気検出部材
44は、検出用コア22とこの検出用コア22に巻き回
された検出用コイル24とを有してなる。第1の磁気検
出部材43と第2の磁気検出部材44の各検出用コア2
1、22は、上記各励磁用コア11、12の方向に対し
直交する方向に、従って図1の例では左右方向に向け
て、互いに平行に配置されている。各励磁用コア11、
12および各検出用コア21、22は、互いに磁気的に
分離されている。
【0012】各励磁用コイル13、14に通電されるこ
とにより磁束が発生し、励磁用コア11、12間に磁界
が生成される。励磁用コア11、12間に生じる磁束
は、コア11から出てコア12に入り、コア12から出
てコア11に入る磁束φ1と、励磁用コア11から出て
検出用コア21を通りコア12に入り、コア12を出て
検出用コア22を通りコア11に入る磁束φ2に分かれ
る。上記磁束φ1の通路に、金属からなる被検出物25
が位置するようになっている。
【0013】換言すれば、二つの励磁部材41、42に
より、被検出物25を通ることができる磁路と磁気検出
部材43、44を通る磁路とが形成されている。さら
に、図1に矢印で示すように、コア11からコア12へ
向かう磁束の通路を往路とし、コア12からコア11に
向かう磁束の通路を復路とした場合、上記往路に磁気検
出部材43があり、上記復路に磁気検出部材44があ
る。上記励磁用コア11、12は、図2に示すように、
同一形状の長方形の薄板材であり、検出用コア21、2
2も同一形状の長方形の薄板材であり、これら4つのコ
アは、同一平面上に配置されている。従って、磁束φ
1、φ2も平面的に分布する。
【0014】上記励磁部材41、42への通電回路およ
び磁気検出部材43、44による検出回路の例を図5
(a)(b)に示す。何れの回路例も励磁部材41、4
2のコイルに交流電源26を供給し、磁気検出部材4
3、44の差動出力を取り出すようになっている。交流
電源26は商用の正弦波交流電源であってもよいし、パ
ルス状の電流を出力する電源であってもよい。図5
(a)に示す例は、磁気検出部材43、44の各検出用
コイルを差動増幅器28のマイナス端子とプラス端子に
入力することによって差動出力を取り出し、そのあとで
整流器30で整流するようになっている。図5(b)に
示す例は、磁気検出部材43、44の各検出用コイルの
出力を整流子31、32で整流し、そのあと差動増幅器
28のマイナス端子とプラス端子に入力することによっ
て差動出力を取り出すようになっている。
【0015】図1において、金属からなる被検出物25
がないか、または、被検出物25が近接センサ10から
遠くはなれているものとすると、磁気検出部材43、4
4の各検出用コア21、22を通る磁束はほぼバランス
し、検出用コイル23、24の差動出力はほぼゼロであ
る。
【0016】いま、被検出物25が近接センサ10に近
づき、第1の磁路内に入ってきたとすると、第1の磁束
φ1が被検出物25によって変化する。被検出物25が
非磁性の金属であるとすれば、磁束φ1は交番的に変化
しているため被検出物25に渦電流が流れ、渦電流によ
って磁束φ1を通さない方向、換言すれば磁束φ1を打
ち消す方向に磁界が発生する。そのため、励磁用コア1
1から励磁用コア12に至る磁路を通る磁束φ1は減少
し、その代わりに磁気検出部材43の検出用コア21を
通る磁束φ2は増加する。磁束φ1と磁束φ2とのトー
タルとしては減少する。
【0017】したがって、検出用コイル23によって発
生する検出出力が大きくなり、これによっても被検出物
25の位置を検出することができる。しかし、図1の例
では、二つの検出用コイル23、24の差動出力をとっ
ている。被検出物25とは反対側の磁気検出部材44の
検出用コア22を通る磁束は、磁束φ1と磁束φ2との
トータルの磁束に応じて変動し、上記のようにトータル
の磁束が減少することによって検出用コイル24の出力
が減少する。従って、二つの検出用コイル23、24の
差動出力をとることにより、被検出物25の位置変化に
対して変動量が大きく、高感度の近接センサを得ること
ができる。
【0018】図6は、上記の例において、被検出物−セ
ンサ間距離に対する検出用コイル23、検出用コイル2
4および図9に示すような従来型のセンサの出力変化
と、被検出物−センサ間距離に対する検出用コイル23
と検出用コイル24の差動出力変化率を示す。図6にお
いて、Coil1とは上記検出用コイル23を、Coi
l2とは上記検出用コイル24を、差動出力とは上記コ
イル23、24の差動出力を示す。このときの測定条件
は次のとおりである。 励磁周波数:1MHz(正弦波) 励磁電流 :60mA0−P(0からピークまで) 第1、第2励磁用コイル:40T(ターン) 第1、第2検出用コイル:40T(ターン)
【0019】図6から明らかなように、従来型の変化率
は少なく、感度がよくないことがわかる。これに対して
第1検出用コイル23の検出出力の変化率は、従来型の
センサの出力変化率よりも大きくなっており、第1検出
用コイル23単独でも従来型より感度が高まっている。
また、第2検出用コイル24の検出出力の変化率は、上
記検出用コイル23の検出出力の変化とは逆であるが、
変化率はさらに大きくなっており、第2検出用コイル2
4の検出出力を取ることによってさらに感度の高い近接
センサを得ることができる。
【0020】さらに、第1検出用コイル23と、第2検
出用コイル24の検出出力の差動出力をとれば、より大
きな変化率の検出出力を得ることができ、従来型に比べ
て、極めて感度の高い近接センサを得ることができるこ
とがわかる。また、第1磁気検出部材43と第2磁気検
出部材44は同じ構成であるから、その差動出力を得る
ことによって、それぞれの温度変動による出力変化が打
ち消され、温度変動による影響の少ない温度特性のよい
検出出力を得ることができる。
【0021】図1における被検出物25が磁性金属で、
渦電流が発生しにくいような低い励磁周波数の場合、あ
るいは被検出物25が磁性金属で導電率が低く渦電流が
あまり発生しない条件では、被検出物25が導電性金属
の場合とは逆に、被検出物25が近づくと、磁束φ1が
増え、磁束φ2が減るので、第2の磁路を通る磁束φ2
の増減を、被検出物25の位置変化としてとらえること
ができる。このように、第1の磁路と第2の磁路を通る
上記磁束φ1と磁束φ2の比率が変わることを利用し
て、金属からなる被検出物25の位置を検出している。
【0022】上記の実施形態における各部の寸法関係を
図2に示す。単位はmmである。各励磁用コア11、1
2の幅は1mm、各検出用コア21、22の長さは1m
m、これら各コアの厚さは0.018mmで、これら各
コアは同一平面上に配置されている。そして、励磁用コ
ア11と検出用コア21との間隔および検出用コア21
と励磁用コア12との間隔はそれぞれ1mmとなってい
る。互いに平行な検出用コア21、22の相互間隔は
0.6mmで、この検出用コア21、22の相互間隔と
同じ範囲に励磁用コイル13、14が巻き回されてい
る。従って、各励磁用コイル13、14の両端部には、
0.3mmの非巻線部がある。各励磁用コア11、12
の長さすなわち図2において縦方向の寸法は1.2mm
で、各励磁用コア11、12の長さ方向両端面の延長線
上に、各検出用コア21、22の互いに外側の側面が位
置している。励磁用コイルおよび検出用コイルは、φ
0.02mmの線を40回巻き回した。コア材はアモル
ファスリボンからなる磁性体を使用した。
【0023】上記各コアとコイルとの位置関係を符号で
示したのが図3である。励磁用コア11と検出用コア2
1、22との間隔および検出用コア21、22と励磁用
コア12との間隔をa、各検出用コア21、22の長さ
をb、各励磁用コア11、12の長さをe、各検出用コ
ア21、22の外側面に対する各励磁用コア11、12
の長さ方向両端部の突出寸法をc、各励磁用コイル1
3、14の、各励磁用コア11、12の端面からからの
後退寸法をdとする。これら各寸法関係によって、被検
出物の位置変位に対する検出用コイル23、24の検出
出力変化特性、すなわち前記磁束φ1、φ2の比率等が
変化する。
【0024】従って、上記各寸法関係の設定によって、
直線性をより良好にし、また、検出出力の変化量を大き
くすることができる。そのための上記各寸法条件を以下
に示す。 a≒bが望ましい。 c≧0が望ましい。 d:小さい方が望ましい。 e:小さい方が望ましい。
【0025】以上説明した実施形態によれば、次のよう
な効果がある。従来の磁気式近接センサのようにインピ
ーダンス変化を捉えるものにおいては、磁束の通過経路
であるコア−空気−被検出物の全体的な磁気抵抗変化を
捉えているのに対し、上記実施形態にかかる近接センサ
は、被検出物の位置によって大きく影響される磁束を測
定するようにし、かつ、磁束を効率よく測定することが
できる位置に検出用コイルを独立に配置しているため、
被検出物の位置変化に対して検出出力が大きく変化し、
感度の高い近接センサを得ることができる。
【0026】ちなみに、従来の磁気式近接センサの場合
は、被検出物がない状態(無限遠にあるある状態)での
出力に対し、約10〜20%の変化量がある。これに対
し上記実施形態における第1の検出用コイル23単独の
場合は、被検出物がない状態(無限遠にあるある状態)
での出力に対し、約160〜170%の変化量がある。
さらに、上記実施形態における第1、第2の検出用コイ
ル23、24の差動出力をとると、被検出物がない状態
(無限遠にあるある状態)での出力に対し、約700〜
800%の変化量がある。
【0027】従来の磁気式近接センサのようにインピー
ダンス変化を捉えるものにおいては、磁束の通過経路で
あるコア−空気−被検出物の全体的な磁気抵抗変化を捉
えているので、磁束が空気中を通過するときの磁気抵抗
は、被検出物とコアとの距離の2乗に影響し、その磁気
抵抗が全体の磁気抵抗に占める割合が大きいほど感度が
よくなる。つまり、感度と直線性は相反している。これ
に対して上記の実施形態にかかる近接センサによれば、
磁束の変化量の増減をとらえているので、直線性はよ
い。金属からなる被検出物が近づいても励磁コイルのイ
ンピーダンスはあまり変化しない。定電流回路も不要で
ある。
【0028】第1、第2の磁気検出部材の差動出力を取
ることにより、温度特性が向上する。また、上述のよう
に、感度も高くなる。
【0029】従来の磁気式近接センサによれば、図10
から明らかなように、被検出物を検出するための磁束が
X、Y、Z方向に3次元的に分布するため、センサの大
きさは、3次元方向の制約を受ける。これに対して上記
の実施形態にかかる近接センサは、図4に示すように、
主としてX方向とZ方向に2次元的に広がっていればよ
く、Y方向の寸法すなわち厚さ寸法を薄くすることがで
きる。コアの厚みとしては、数十μmにしても使用可能
である。従って、コアの素材として、アモルファスリボ
ンを用いることもできる。
【0030】次に、本発明の別の実施形態について説明
する。感度をより改善する構成として図7に示す実施形
態がある。この実施形態は、二つの励磁部材41、42
間における二つの磁路のうち、被検出物25を通ること
ができる磁路とは反対側の磁路に、被検出物25とほぼ
同一の材料または導電率の金属35が配置されてなるも
のである。本センサから一定の距離に上記金属35を配
置してこの距離を基準にし、第1、第2の検出部材4
3、44の検出出力を差動出力として比較することによ
り、高分解能の検出出力を得ることができる。また、例
えば、本センサから上記金属35間での距離を基準と
し、この基準の距離と、本センサから被検出物25まで
の距離とが同じ場合に差動出力が0になるようにしてお
き、差動出力が0になるように被検出物25の位置を制
御する、というような位置制御装置に適用することもで
きる。
【0031】感度をより改善する別の構成として図7に
示す実施形態が考えられる。前記励磁用コイル13、1
4に通電すると、前記第1、第2の磁束φ1、φ2ばか
りではなく、実際には、図7に示すように、それぞれの
励磁用コア11、12から出てそれぞれの励磁用コア1
1、12に戻ってくる磁束φ3もある。この磁束φ3を
少なくし、あるいは全くなくすことができれば、それに
見合う分磁束φ1、φ2が増加し、それにより感度をさ
らに改善できる。そこで、図8に示すように、励磁用コ
ア11、12、検出用コア21、22を有してなる近接
センサ10全体を、非磁性金属で導電率の高い素材で作
ったケース36内に収納するとよい。こうすれば、上記
磁束φ3が通る磁路の磁気抵抗が高くなり、磁束が通り
難くなるので、その分第1、第2の磁束φ1、φ2が増
え、感度が高くなる。ケース36の少なくとも一面を解
放し、この解放面側に被検出物が位置するようにする。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、二つの励
磁部材間に、検出用コアとこの検出用コアに巻き回され
た検出用コイルとを有する磁気検出部材が配置され、被
検出物を通る磁路の磁束がこの被検出物の位置に応じて
変化することにより磁気検出部材を通る磁路の磁束が変
化し、磁気検出部材の検出出力の変化によって被検出物
の位置を検出するようになっているため、被検出物の位
置によって磁束が大きく変化し、感度の高い近接センサ
を得ることができる。また、良好な直線性を得ることも
できる。
【0033】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、2個の磁気検出部材が、二つの励磁
部材間における磁束の往路と復路にそれぞれ配置され、
各磁気検出部材の検出用コイルは双方の差動出力が取り
出されるように接続され、この差動出力によって被検出
物の位置を検出するようになっているため、温度特性の
よい近接センサを得ることができるとともに、2個の磁
気検出部材の差動出力を得ることによって、一層感度の
高い近接センサを得ることができる。
【0034】請求項5記載の発明によれば、長方形の板
材からなる各励磁用コアおよび検出用コアが、同一平面
上に配置されているため、磁束が2次元的に分布し、磁
束を有効に被検出物の検出に利用することができ、被検
出物の位置変化に対する磁束の変化率を大きくして感度
を高めることができる。また、センサの薄型化を図るこ
ともできる。
【0035】請求項6記載の発明によれば、被検出物を
通ることができる磁路とは反対側の磁路に、被検出物と
ほぼ同一の材料または導電率の金属が配置されているた
め、二つの検出用コイルの差動出力を取ることにより、
より一層感度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる近接センサの実施の形態を示す
概念図である。
【図2】上記実施形態の各部品の寸法関係を示す(a)
は正面図、(b)は底面図である。
【図3】上記実施の形態の好ましい部品配置関係を説明
するための正面図である。
【図4】上記実施形態の磁束分布の概念を示す斜視図で
ある。
【図5】本発明にかかる近接センサに適用可能な励磁電
源回路および検出回路の例を示す回路図である。
【図6】本発明の上記実施形態による各検出用コイルの
検出出力およびその差動出力を従来の近接センサの検出
出力と比較して示す特性線図である。
【図7】本発明にかかる近接センサの別の実施形態を示
す概念図である。
【図8】本発明にかかる近接センサのさらに別の実施形
態を示す分解斜視図である。
【図9】従来の近接センサの例を示す正面図である。
【図10】同上従来例の磁束分布の様子を示す斜視図で
ある。
【図11】同上従来例による被検出体との距離対インピ
ーダンス変化の様子を示す線図である。
【符号の説明】
10 近接センサ 11 励磁用コア 12 励磁用コア 13 励磁用コイル 14 励磁用コイル 21 検出用コア 22 検出用コア 23 検出用コイル 24 検出用コイル 25 被検出物 41 励磁部材 42 励磁部材 43 磁気検出部材 44 磁気検出部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出物の位置を無接触で検出する近接
    センサであって、 励磁用コアとこの励磁用コアに巻きまわされてなる励磁
    用コイルとを有する二つの励磁部材が離間して配置され
    るとともに、この二つの励磁部材間に、検出用コアとこ
    の検出用コアに巻き回された検出用コイルとを有する磁
    気検出部材が配置され、 上記二つの励磁部材により、上記被検出物を通ることが
    できる磁路と上記磁気検出部材を通る磁路とが形成さ
    れ、 上記被検出物を通る磁路の磁束がこの被検出物の位置に
    応じて変化することにより上記磁気検出部材を通る磁路
    の磁束が変化し、磁気検出部材の検出出力の変化によっ
    て被検出物の位置を検出することを特徴とする近接セン
    サ。
  2. 【請求項2】 2個の磁気検出部材が、二つの励磁部材
    間における磁束の往路と復路にそれぞれ配置され、各磁
    気検出部材の検出用コイルは双方の差動出力が取り出さ
    れるように接続され、この差動出力によって被検出物の
    位置を検出する請求項1記載の近接センサ。
  3. 【請求項3】 各励磁用コアおよび検出用コアは互いに
    磁気的に分離されている請求項1または2記載の近接セ
    ンサ。
  4. 【請求項4】 各励磁用コアは同一形状の長方形の薄板
    材であり、検出用コアは長方形状の薄板材である請求項
    1または2記載の近接センサ。
  5. 【請求項5】 各励磁用コアおよび検出用コアは、同一
    平面上に配置されている請求項4記載の近接センサ。
  6. 【請求項6】 二つの励磁部材間における二つの磁路の
    うち、被検出物を通ることができる磁路とは反対側の磁
    路に、被検出物とほぼ同一の材料または導電率の金属が
    配置されている請求項1または2記載の近接センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007155727A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Vibro-Meter Sa 渦電流センサおよび同センサのセンサ・コイル
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