JP2002089604A - 車両用ダンパ装置 - Google Patents

車両用ダンパ装置

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JP2002089604A
JP2002089604A JP2000275972A JP2000275972A JP2002089604A JP 2002089604 A JP2002089604 A JP 2002089604A JP 2000275972 A JP2000275972 A JP 2000275972A JP 2000275972 A JP2000275972 A JP 2000275972A JP 2002089604 A JP2002089604 A JP 2002089604A
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Japan
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outer shell
piston rod
shell
damper device
vehicle
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JP2000275972A
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English (en)
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Shinji Takayanagi
眞二 高柳
Masahiro Minowa
昌啓 箕輪
Seiji Ito
政治 伊藤
Katsumi Shimizu
克実 清水
Kazuto Onodera
和人 小野寺
Keiji Sato
桂二 佐藤
Shoji Suzuki
章司 鈴木
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Honda Motor Co Ltd
SWCC Corp
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Showa Electric Wire and Cable Co
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Publication date
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    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/30Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium with solid or semi-solid material, e.g. pasty masses, as damping medium
    • F16F9/303Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium with solid or semi-solid material, e.g. pasty masses, as damping medium the damper being of the telescopic type
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 アウターシェル4と、このアウターシェ
ル4中に先端を挿入した状態で、アウターシェル4の長
手方向に往復運動をするピストンロッド3と、アウター
シェル4の外周部に配置されて、ピストンロッド3をア
ウターシェル4から引き出す方向に弾力を及ぼすコイル
スプリング7と、ピストンロッド3の先端に連結固定さ
れ、アウターシェル4中に収容されて、ピストンロッド
3と一体にアウターシェル4中で往復運動をするインナ
ーシェル8と、インナーシェル8とアウターシェル4と
の間に配置され、インナーシェル8の外面とアウターシ
ェル4の内面に密着固定された粘弾性ゴム層9とを備え
る。 【効果】 オイルダンパに比べて構造が簡単でコストダ
ウンを図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のサスペンシ
ョン等に組み込まれて使用されて衝撃を吸収する、車両
用ダンパ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車やオートバイ等のサスペンション
は、コイルスプリングとオイルダンパとを組み合わせて
構成される。コイルスプリングは、車両重量を支えなが
ら、路面の凹凸による乗員へのショックを緩和する機能
を持つ。コイルスプリングのバネ定数を小さくすると乗
り心地が柔らかくなるが、エネルギー吸収のために長い
ストロークが必要になる。そこで、この振動エネルギを
吸収しサスペンションの変位を小さくし振動を短時間で
減衰させるために、オイルダンパが用いられる。
【0003】一般に乗り心地の優れたオイルダンパは、
コイルスプリングを圧縮する方向の力に対して容易に追
従し、その逆のコイルスプリングを伸長する方向の力に
対して強く抵抗するような特性を持つ。即ち、圧縮され
たコイルスプリングをゆっくりともとに戻すように作用
して、コイルスプリングの反発力を緩和し振動を効果的
に減衰させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の技術には、次のような解決すべき課題があっ
た。図2は、従来のオイルダンパを示し、中心線より右
側は正面図、中心線の左側はその中心線から右側を見た
縦断面図である。図のように、オイルダンパは、両端に
継ぎ手10A、10Bを備える。継ぎ手10Aの貫通孔
にはラバーブッシュ11が嵌め込まれている。また、継
ぎ手10Aにはその下方にピストンロッド13が連結さ
れている。ピストンロッド13の中程には、クッション
ラバー12が装着されている。ピストンロッド13の先
端は、継ぎ手10Bに連結されたアウタシェル16の内
部に挿入されている。このアウタシェル16の内部に
は、オイルシール14、ベアリング15、ピストン1
7、シリンダ18、作動油19、及びベースバルブ20
が、それぞれ所定位置に配置されている。
【0005】継ぎ手10Aは、ラバーブッシュ11を介
して図示しないオートバイの車軸に固定される。継ぎ手
10Bは、同様にして図示しないオートバイのフロント
フォークに固定される。ピストンロッド13の先端には
ピストン17が固定されており、シリンダ18内部に収
容された作動油19を加圧する。ベアリング15は、ピ
ストンロッド13をシリンダ18の軸部に保持するため
の軸受けである。オイルシール14は、シリンダ18内
に作動油を閉じ込めるためのものである。ベースバルブ
20は圧縮力の減衰作用を持つ。即ち、ダンパーに圧縮
側の力が働いたときに、ベースバルブ20が上方に押し
上げられて、作動油19が圧縮される。作動油が、ベー
スバルブ20とシリンダ18内壁の隙間からアウタシェ
ル16とシリンダ18の間の空隙に流れ出るとき、その
抵抗により圧縮方向の力が減衰される。
【0006】上記のようなオイルダンパは、継ぎ手10
Aと10Bとの間隔を縮めてコイルスプリング21を圧
縮させるような動きに対しては柔らかく追従する。一
方、コイルスプリング21の反発力によって、継ぎ手1
0Aと10Bとの間隔を押し広げるような動きに対して
は、作動油19が抵抗力を与える。即ち、ピストン17
に設けられた図示しないオリフィスを作動油19が通過
する際の抵抗力が、圧縮されたコイルスプリング21を
ゆっくりともとに戻すように作用して、コイルスプリン
グ21の反発力を緩和する。
【0007】しかしながら、このような構成のオイルダ
ンパは、上記のような特性を発揮させるために、ピスト
ン17の部分に作動油19の流路を制御する複雑な機構
を必要とする。しかも、これらの部分に高い寸法精度が
要求されるために、コストダウンが容易でないという問
題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の点を解決
するため次の構成を採用する。 〈構成1〉アウターシェルと、このアウターシェル中に
先端を挿入し、上記アウターシェルの長手方向に往復運
動をするピストンロッドと、上記アウターシェルの外周
に配置されて、上記ピストンロッドをアウターシェルか
ら引き抜く方向に弾力を及ぼすコイルスプリングと、上
記ピストンロッドの先端に連結固定され、上記アウター
シェル中に収容されて、上記ピストンロッドと一体にア
ウターシェル中で長手方向に往復運動をするインナーシ
ェルと、上記インナーシェルとアウターシェルとの間に
配置され、インナーシェルの外面に内周面を密着させ、
アウターシェルの内面に外周面を密着固定させた粘弾性
ゴム層とを備えたことを特徴とする車両用ダンパ装置。
【0009】〈構成2〉構成1に記載の車両用ダンパ装
置において、上記ピストンロッドを上死点に配置したと
き、上記粘弾性ゴム層は、上記ピストンロッド側の端部
に、内周面をインナーシェルの外周に密着させ、長手方
向に沿って次第に外径を拡大させて最後にアウターシェ
ルの内面に達するコーン状部を備えたことを特徴とする
車両用ダンパ装置。
【0010】〈構成3〉構成1に記載の車両用ダンパ装
置において、インナーシェルは、ベアリングを貫通した
ピストンロッドを一端に固定し、他端にアウターシェル
内に嵌め込まれた端金具を固定して、アウターシェルの
軸部に支持されながら往復運動することを特徴とする車
両用ダンパ装置。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
例を用いて説明する。図1は、本発明の車両用ダンパ装
置の具体例を示し、中心線より右側は正面図、中心線の
左側はその中心線から右側を見た縦断面図である。図の
車両用ダンパ装置の外観は、図2に示した従来のオイル
ダンパと全く同様であり、従来品と交換してそのまま使
用することが可能になっている。継ぎ手1Aと継ぎ手1
Bは、図2の継ぎ手10A、継ぎ手10Bと同様に、図
示しないオートバイの車軸とフロントフォークにそれぞ
れ固定される。
【0012】継ぎ手1Aにはピストンロッド3が接続さ
れている。ピストンロッド3にはクッションラバー2が
嵌め込まれている。ピストンロッド3の先端は、継ぎ手
1Bに連結されたアウターシェル4の内部に挿入されて
いる。このアウターシェル4の内部には、ベアリング3
0、インナーシェル8、粘弾性ゴム層9及び端金具40
等が配置されている。このように、本発明の車両用ダン
パ装置は、従来のオイルダンパのピストン17(図1)
や作動油19(図1)のあった部分を粘弾性ゴム層9に
置き換えて、同等の機能を発揮するようにしている。
【0013】図3は、本発明の車両用ダンパ装置の詳細
な縦断面図である。図の継ぎ手1Aとピストンロッド3
とは一体化されている。ピストンロッド3の先端はアウ
ターシェル4の内部に挿入されている。コイルスプリン
グ7は、ピストンロッド3の往復運動により伸縮し、ピ
ストンロッド3を常に上死点位置に復帰させるような力
を及ぼす。ストッパ6はアウターシェル4の外周にねじ
込まれて、継ぎ手1Aと共同してコイルスプリング7を
上下方向から挟み付け、コイルスプリング7を適度に圧
縮した状態に保持している。ピストンロッド3が下死点
位置に達したとき、ベアリング30と継ぎ手1Aとが衝
突する衝撃を緩和するために、クッションラバー2が設
けられている。以上の構成は、図2に示した従来のオイ
ルダンパと同様である。
【0014】図4の(a)は継ぎ手1Aとピストンロッ
ド3の一部縦断面図、(b)はクッションラバー2の縦
断面図、(c)はベアリング30の縦断面図である。図
3に示したように、ピストンロッド3の先端は、インナ
ーシェル8の軸孔にねじ込まれて固定される。このため
に図4の(a)に示すように、ピストンロッド3の先端
には雄ねじ部3Aが設けられている。(b)に示すクッ
ションラバー2は、ピストンロッド3の貫通する軸孔2
Aを有し、ピストンロッド3の外周に固定される。
【0015】図3に示すように、アウターシェル4の上
部にはベアリング30がねじ込まれて固定されており、
ピストンロッド3は、このベアリング30の軸孔を貫通
してその先端をアウターシェル4の内部に挿入してい
る。図4の(c)に示すように、ベアリング30はスリ
ーブ31と座金33の間にオイルメタル32を固定した
もので、このオイルメタル32の軸孔によって、ピスト
ンロッド3が上下方向に滑らかにスライドするように支
持される。座金33とスリーブ31とはビス34により
一体に固定されている。また、スリーブ31の下面に
は、ゴムワッシャ35とワッシャ36とが固定されてい
る。ゴムワッシャ35とワッシャ36とは、アウターシ
ェル4中をインナーシェル8が上下動する場合に、イン
ナーシェル8とベアリング30との衝突による衝撃を緩
和するために設けられている。
【0016】ベアリング30は、アウターシェル4の上
部にねじ込み固定される。一方、インナーシェル8(図
3)の軸孔には、下方から端金具40がねじ込まれてい
る。端金具40は、アウターシェル4の内部にスライド
可能な状態で嵌め込まれる。ピストンロッド3はインナ
ーシェル8と一体になってアウターシェル4の内部を上
下運動する。このとき、ベアリング30の軸孔と端金具
40とによって、ピストンロッド3がアウターシェル4
の軸部中央に支持される。粘弾性ゴム層9は、それ自体
柔軟でインナーシェル8をアウターシェル4の軸部に支
持する力は無いが、ベアリング30の軸孔と端金具40
の作用により、インナーシェル8が、横ぶれやすり鉢運
動をすることなく、長手方向に往復運動するように案内
される。
【0017】図5の(a)はアウターシェル4とインナ
ーシェル8と粘弾性ゴム層9の部分の縦断面図、(b)
は端金具40の縦断面図、(c)はストッパ6の縦断面
図、(d)はキャップ5の縦断面図である。図のよう
に、粘弾性ゴム層9は、アウターシェル4とインナーシ
ェル8の間に配置され、インナーシェル8の外面に内周
面を密着させ、アウターシェル4の内面に外周面を密着
固定させて成る。粘弾性ゴム層9は、アウターシェル4
とインナーシェル8に加硫接着等の手段により強固に接
着され、これらは互いに一体化されている。また、図
は、ピストンロッド3(図1)を上死点に配置したとき
の断面状態を示す。このとき、粘弾性ゴム層9は、ピス
トンロッド側の端部で、内周面をインナーシェル8の外
周に密着させ、長手方向に沿って次第に外径を拡大させ
て、最後にアウターシェル4の内面に達するコーン状部
分9Cを備える。
【0018】粘弾性ゴムは、自身の形状を保持できる程
度のせん断弾性率を有し、減衰性能の指標である等価減
衰定数の値ができるだけ大きいものが望ましい。これに
はシリコーン系のポリマーを主成分とした組成物、天然
ゴムや合成ゴムを主成分とした高減衰組成物が挙げられ
る。なお、自身の形状を保持できる程度のせん断弾性率
とは具体的には0.01MPa程度以上の値である。せ
ん断弾性率の値がこれよりも小さい場合には重力等の影
響で経時的に粘弾性体の形状が変化してしまい本発明の
意図する効果が得られなくなってしまう。また等価減衰
定数の値は剪断歪率±100%において最低5%以上で
あることが好ましい。等価減衰定数の値がこれよりも小
さい場合には、必要とされる振動減衰効果が得られ難く
なる。
【0019】また、インナーシェル8の上端に設けられ
たネジ孔8Bにはピストンロッド3の雄ねじ部3A(図
4)がねじ込まれる。インナーシェル8の下端に設けら
れたネジ孔8Cには、図5(b)に示す端金具40の雄
ねじ部43がねじ込まれる。この端金具40は金具41
の外周にブッシュ42を嵌め込んで、インナーシェル8
と接する側に座金44を配置したものである。この端金
具40は、上記のようにインナーシェル8のアウターシ
ェル4の内部での軸ぶれを防止するために設けられたも
ので、ブッシュ42の外周は、アウターシェル4の内面
に接して端金具40を滑らかに上下動させる滑面を有す
る。
【0020】ストッパ6は、アウターシェル4の外周面
に形成されたネジ部4Aにねじ込まれて、既に説明した
要領でコイルスプリング7(図3)の下端を支持する。
キャップ5は継ぎ手1Bと一体化され、アウターシェル
4の下端を封止する役割を持つ。キャップ5はアウター
シェル4の下端外周に形成されたネジ部4Bにネジ込ま
れてアウターシェル4の下端に固定される。こうして、
以下に説明するようなダンパ特性を得る。
【0021】図6は、アウターシェル4中でのインナー
シェル8の位置に応じた粘弾性ゴム層9の断面形状変化
を示す縦断面図である。この図に示すように、粘弾性ゴ
ム層9は、図の(a)に示す状態から図の(b)に示す
状態に移行する場合、上端のコーン状部分9Cが圧縮さ
れる。このコーン状部分9Cはアウターシェル4に接着
されていないから比較的容易に変形する。即ち、インナ
ーシェル8に力を加えて、図の(a)に示す状態から図
の(b)に示す状態に粘弾性ゴム層9を変形させる場合
の粘弾性ゴム層9の反発力は弱い。一方、図の(b)に
示す状態から図の(a)に示す状態に戻す場合には、粘
弾性ゴム層9全体に剪断応力が加わる。粘弾性ゴム層9
は全体として剪断方向に摩擦力を及ぼし、ゆっくり変形
しようとする。
【0022】図7は、本発明の車両用ダンパ装置の特性
説明図で、(a)は車両用ダンパ装置の圧縮時と伸長時
の反力と変形速度との関係を示すグラフ、(b)は車両
用ダンパ装置が所定の速度で圧縮された後に反力により
伸長していく過程での、荷重と変位の関係を示すグラ
フ、(c)は車両のサスペンションの機能を説明する概
略図である。
【0023】ダンパは一般に、変形速度が速いほど高い
反力を発生して変形を妨げるように作用する。車両用ダ
ンパ装置の場合には、図の(a)に示すように、圧縮時
には変形速度が速くても比較的小さい反力を発生する。
一方、伸長時には変形速度が速くなると大きな反力を発
生する。そして、一定の変形速度で、ピストンロッド3
を通じてインナーシェル8に加える荷重を次第に増加さ
せていくと、図の(b)の曲線Pに示すようにして、イ
ンナーシェル8を変位させる。
【0024】図の直線Xは、コイルスプリング7のみを
用いた場合のインナーシェル8の変位を示す。この場
合、コイルスプリング7のバネ定数に依存した傾斜で直
線状に変位量が変化する。車両用ダンパ装置に圧縮力が
加わった場合の特性は、曲線Pのように、コイルスプリ
ング7と大差が無いようにしている。次に、荷重を次第
に減少させて伸長させていくと、図の(b)の曲線Qに
示すようにして、インナーシェル8が変位する。即ち、
変位がゆっくりと元に戻るように動作する。速い速度で
元に戻ろうとすると、粘弾性ゴム層9による反力が発生
して元に戻る力を阻止する。
【0025】この曲線Pと曲線Qとにより描かれたヒス
テリシスカーブに囲まれた部分の面積が大きいほど、振
動エネルギを減衰させる効果が高い。粘弾性ゴムの場合
この面積が十分に大きい。この特性は、粘弾性ゴム層9
の材料や断面形状を変えることにより自由に変更でき
る。即ち、車両用ダンパ装置として理想的な特性のもの
を容易に設計できる。例えば、粘弾性ゴム層9のコーン
状部分を長くすれば、曲線Pがより直線Xに近づく。
【0026】車両の車輪50を支えるサスペンションに
は、図の(c)に示すようにして車両用ダンパ装置51
が取り付けられる。この車輪が路面52の突起53に差
しかかったとき、車両用ダンパ装置51は矢印Bの方向
の力を受けて縮む。そして、突起53を乗り越えた後は
再び元の長さに戻ろうとする。突起53によって急激な
圧縮力を受けたときは車両用ダンパ装置は上記の曲線P
の特性により柔らかく追従して縮む。一方、突起53を
乗り越えた後は、上記曲線Qの特性により、ゆっくりと
元の長さに復帰する。そして、図示しないコイルスプリ
ングが伸びようとする力に対して大きな抗力を発生させ
て、車輪50の振動を抑止する。
【発明の効果】以上説明した車両用ダンパ装置は、粘弾
性ゴム層9を剪断モードで変形させて、車両のサスペン
ションに要求される最適なダンパ特性を得ている。従っ
て、構造が簡単で堅牢であるという効果がある。さら
に、部品点数が少ないため、従来のオイルダンパ等に比
較して十分なコストダウンを図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用ダンパ装置の具体例を示し、中
心線より右側は正面図、中心線の左側はその中心線から
右側を見た縦断面図である。
【図2】従来のオイルダンパを示し、中心線より右側は
正面図、中心線の左側はその中心線から右側を見た縦断
面図である。
【図3】本発明の車両用ダンパ装置の詳細な縦断面図で
ある。
【図4】(a)は継ぎ手1Aとピストンロッド3の一部
縦断面図、(b)はクッションラバー2の縦断面図、
(c)はベアリング30の縦断面図である。
【図5】(a)はアウターシェル4とインナーシェル8
と粘弾性ゴム層9の部分の縦断面図、(b)は端金具4
0の縦断面図、(c)はストッパ6の縦断面図、(d)
はキャップ5の縦断面図である。
【図6】アウターシェル4中でのインナーシェル8の位
置に応じた粘弾性ゴム層9の断面形状変化を示す縦断面
図である。
【図7】本発明の車両用ダンパ装置の特性説明図で、
(a)は車両用ダンパ装置の圧縮時と伸長時の反力と変
形速度との関係を示すグラフ、(b)は車両用ダンパ装
置が所定の速度で圧縮された後に反力により伸長してい
く過程での、荷重と変位の関係を示すグラフ、(c)は
車両のサスペンションの機能を説明する概略図である。
【符号の説明】
1A 継ぎ手 1B 継ぎ手 2 クッションラバー 3 ピストンロッド 3A ネジ部 4 アウターシェル 5 キャップ 6 ストッパ 7 コイルスプリング 8 インナーシェル 9 粘弾性ゴム層 30 ベアリング 40 端金具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 箕輪 昌啓 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 伊藤 政治 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 清水 克実 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 小野寺 和人 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 佐藤 桂二 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 鈴木 章司 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 Fターム(参考) 3D001 AA00 AA02 CA00 DA01 DA07 3D014 DD03 DD08 DE01 DF01 3J048 AA01 BA17 DA01 EA16 3J066 AA07 AA22 BA01 BB04 BC01 BD05 BE01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アウターシェルと、 このアウターシェル中に先端を挿入し、前記アウターシ
    ェルの長手方向に往復運動をするピストンロッドと、 前記アウターシェルの外周に配置されて、前記ピストン
    ロッドをアウターシェルから引き抜く方向に弾力を及ぼ
    すコイルスプリングと、 前記ピストンロッドの先端に連結固定され、前記アウタ
    ーシェル中に収容されて、前記ピストンロッドと一体に
    アウターシェル中で長手方向に往復運動をするインナー
    シェルと、 前記インナーシェルとアウターシェルとの間に配置さ
    れ、インナーシェルの外面に内周面を密着させ、アウタ
    ーシェルの内面に外周面を密着固定させた粘弾性ゴム層
    とを備えたことを特徴とする車両用ダンパ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用ダンパ装置にお
    いて、 前記ピストンロッドを上死点に配置したとき、前記粘弾
    性ゴム層は、前記ピストンロッド側の端部に、内周面を
    インナーシェルの外周に密着させ、長手方向に沿って次
    第に外径を拡大させて最後にアウターシェルの内面に達
    するコーン状部を備えたことを特徴とする車両用ダンパ
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の車両用ダンパ装置にお
    いて、 インナーシェルは、ベアリングを貫通したピストンロッ
    ドを一端に固定し、他端にアウターシェル内に嵌め込ま
    れた端金具を固定して、アウターシェルの軸部に支持さ
    れながら往復運動することを特徴とする車両用ダンパ装
    置。
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