JP2002089519A - 低熱膨張率材の締結方法 - Google Patents

低熱膨張率材の締結方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低熱膨張率材を金属製のボルト・ナットで締
結しても、高温下であっても緩みを生じない締結方法を
提供する。 【解決手段】 ニッケル製のボルト11より熱膨張率の
大きな金属スペーサ21にボルト11を通して、セラミ
ック板2と金属製の圧着端子8を締結する。高温になっ
てボルト11が軸方向に伸びても、金属スペーサ21は
それより更に大きく伸びる。そのため、高温でも、金属
スペーサ21は、圧着端子8をセラミック板2に押付け
て、両者を密着させてくれる。従って、ボルト11・ナ
ット12は常に緩むことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック材ある
いは石英ガラス材などの低熱膨張率材どうしや、あるい
は、セラミック材や石英ガラス材より熱膨張率が大きい
金属材をボルト・ナットで締結する方法に係り、高温下
でも緩むことがない締結方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミック材は、耐熱性が高く、また雰
囲気の影響を受けることが少なく安定性が高いため、炉
や温度評価装置の構成部品として、近年多く用いられて
いる材料の一つである。温度評価装置を例にあげると、
その中の加熱源としてよく用いられるセラミックヒータ
があり、この主要部分はセラミックからなる。図6に、
このセラミックヒータ1の一例を示す。平坦なセラミッ
ク板2の表面に、ヒータ3となる厚さが50μm程度の
薄い配線パターンが印刷されている。この配線パターン
に通電することによって加熱する。
【0003】ヒータ3に通電するために、ヒータ3の両
端に給電線(図示省略)を固定しなくてはならない。そ
こで、ヒータ3の両端に金属線6をはんだ付けもしくは
ロー付けしておいて、金属線6の開放端を給電線と圧着
接合する方法がよく採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】昇温する温度が数10
0℃以下の場合は、この給電方法でもさほど問題はなか
った。ところが、本来セラミックヒータ1は、セラミッ
ク自体の高い耐熱性を生かして、1,000℃を超える
加熱源として利用されることが多い。同時にセラミック
は、熱容量が小さいために、昇温・降温速度が大変速
い。従って、セラミックヒータ1は、1,000℃を超
える高温まですばやく昇温させたり、逆に高温から常温
にすばやく降温させる加熱源として利用価値の高いヒー
タである。
【0005】しかしながら、金属線6をはんだ付けした
場合は、加熱温度が数100℃を超えると、その接合部
分が溶融してしまう。また、より耐熱性の高いロー付け
であっても、銀ロー付けの場合融点が約600℃で、ニ
ッケルローを選択したとしても約800℃であり、これ
またその接合部分が溶融・蒸発してしまう。例えば、半
導体素材の気相成長装置などにも、好んでセラミックヒ
ータ1が使用されている。これは、半導体素材を還元雰
囲気の加熱チャンバー内に入れて、セラミックヒータ1
で約1,000℃まで急激に昇温し、半導体素材の気相
成長を促すものである。ところがそのとき、前述したよ
うに、接合材であるロー材が溶融してしまうと、正常に
気相成長させることができなくなる。
【0006】そこで、このような装置には、以下の給電
方法が採られていた。これについて、図7を用いて説明
する。まず、ヒータ3の両端部には取付け穴7があけら
れている。一方、給電線4には事前に圧着端子8が圧着
されている。そこで、圧着端子8をヒータ3端部の取付
け穴7に重ね合わせ、両者をボルト11とナット12で
止めるものである。なおボルト11とナット12の材質
には、耐熱性が高く比較的加工し易いニッケルが使用さ
れている。これであれば、溶融あるいは蒸発する材料を
一切使わないため、前に述べたような問題は発生しな
い。なお、給電線4や圧着端子8も通常ニッケル製であ
る。
【0007】ところが、常温でボルト11とナット12
を適当な力で締付けても、温度を上げていくと、いとも
簡単に締付け力が低下し、圧着端子8とヒータ3の間に
は隙間を生じることとなる。これは、ヒータ3が印刷さ
れたセラミック板2と金属製のボルト11の熱膨張率
(α)が、高温下で大きく異なるためである。ちなみに
1000℃付近の温度下では、セラミック板2によく用
いられるアルミナの熱膨張率は約7×10−6/℃で、
一方ボルト11の素材であるニッケルの熱膨張率は約1
7×10−6/℃と、両者には大きな差がある。つま
り、昇温とともに、ボルト11の方がより大きく伸びて
いくために、ヒータ3と圧着端子8が密着しなくなる訳
である。
【0008】ヒータ3には通常大きな電流が流れてお
り、少しでも圧着端子8とヒータ3の間に隙間が生じる
と、そこでスパークが発生し、ひどいときは接合部が溶
断してしまう。そこまで至らずに、単に接合部の接触抵
抗が増加した場合でも、ヒータ3に所定の電流が流れな
くなり、昇温機能が損なわれることとなる。締結される
部材がセラミックではなく、金属どうしであれば、ボル
ト11・ナット12を強固に締付けたり、強いスプリン
グワッシャーを挟んで締付けたり、あるいは昇温・降温
を何回か繰り返した後でボルト11・ナット12を増締
めすることで、この問題はほとんど解消される。ところ
が、セラミックを部材に選んだ場合は、セラミックが大
変脆い材料であるため、このような対応をすると、セラ
ミックが容易に割れてしまう。従ってそのような対応を
採ることはできなかった。
【0009】そこで、この問題の一対応策として、次の
方法が採られていた。図8を用いて説明するが、これ
は、ボルト11にカーボン製のスペーサ13を挿入して
締結するものである。カーボンは、耐熱性が高く高温下
でも溶融しない燒結体であると同時に、熱膨張率もセラ
ミックと同等程度に小さく、また硬度が高くないある程
度クッション性のある材料である。そのため、このカー
ボン製のスペーサ13を挿入して締結すると、高温下に
おいて周囲に及ぼす影響は全くない。また、セラミック
部材が割れない程度の強い力で締付けたとき、スペーサ
13がスプリングワッシャーの役目を果たしてくれて、
容易にセラミック部材が緩んでしまうことはない。とこ
ろがこの場合も、ヒータ3の昇温・降温を何度か繰り返
すうちに、カーボン製のスペーサ13が塑性変形してし
まい、ボルト11・ナット12に緩みが生じた。そこ
で、定期的にボルト11・ナット12を増締めする必要
があった。しかしながら、装置の構成上、この接合部分
は往々にして増締め作業がし難い個所に当たり、面倒臭
さもあいまって、増締め作業を怠ることがしばしばあっ
た。すると、緩みが生じてきて、ヒータは正常に昇温・
降温できなくなる。また更に緩みが大きくなると、最悪
の場合、前に述べたように接合部が溶断してしまい、セ
ラミックヒータ1や給電線4全体を交換しなければなら
なくなった。
【0010】そこで、高温下に置かれ、金属製のボルト
・ナットで締結される部材にセラミックを選んだときで
も、ボルト・ナットに緩みが生じない締結方法の開発が
望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、上述
した問題点を解決するために提案された、セラミック部
材の締結方法である。まず第一の特徴は、金属製のボル
トより大きな熱膨張率の金属スペーサにボルトを通した
ことである。このことにより、高温になったとき、金属
スペーサはボルトより僅かに大きく伸びるため、ボルト
・ナットが緩むことはない。
【0012】次なる特徴としては、金属スペーサは1枚
だけではなく、締結方向に複数枚配され、それら金属ス
ペーサはそれぞれ熱膨張率が異なることである。これに
よって、金属スペーサによる締結方向の伸縮量を更にき
めこまかく調整することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付図面にしたがって、本発
明に係るセラミック材の締結方法の実施形態について詳
説する。なお、従来例と同じ構成部品については、従来
例と同符号を用いる。図1に、本発明を用いて、セラミ
ック板2と圧着端子8を締結する様子を示す。この発明
の特徴は、金属スペーサ21を用いていることである。
円筒状の金属スペーサ21、圧着端子8、及びセラミッ
ク板2の取付け穴7にボルト11を通した上、下方から
ナット12で締結するものである。ここで、金属スペー
サ21は、ニッケルより熱膨張率の大きな材料でつくら
れている。例えば、ステンレス鋼がそれに当たる。
【0014】常温下でこのように組付ける際は、セラミ
ック板2が割れない程度の力で、ボルト11とナット1
2を締付けておく。そうして給電線4に通電をする。い
ま圧着端子8はヒータ3端部に密着しているため、両者
の間の接触抵抗は大きくない。そこで、所定の電流がヒ
ータ3に流れ、ヒータ3は所望の温度カーブで昇温す
る。ヒータ3の温度上昇に伴い、周囲(通常、セラミッ
クヒータ1は或る加熱チャンバー内に設置され、その内
部は水素などの還元ガスで置換されている。)の温度も
上昇する。すると、セラミック板2の厚み方向の伸びに
比して、ボルト11が軸方向に大きく伸びていく。とこ
ろが、ボルト11より大きな熱膨張率を持つ金属スペー
サ21は、更に大きく伸びる。そのためいつまでも、金
属スペーサ21は、圧着端子8をセラミック板2の配線
パターンに押付けて、両者を密着させてくれる。従っ
て、周囲が高温になっても、接合部の接触抵抗は増える
ことなく、所定の電流をヒータ3に流しつづけることが
できる。
【0015】一方、電流値を下げて、温度が高温から常
温に戻る際は、適当に金属スペーサ21が縮んでいく。
そのため、金属スペーサ21は、この間両者の間に、常
に高い密着強度を保たせてくれる。従って、降温時にも
接合部の接触抵抗は増えることはない。
【0016】ここで、発明者は単に金属スペーサ21を
挿入しただけではなく、その材質や長さに次なる関係を
持たせている。これについて、図2を用いて説明する。
図2は締結したときの側面図であり、(a)はセラミッ
ク材と金属材を、(b)はセラミック材どうしを締結し
たときのものである。 (a)…セラミック材の厚さをLc,金属材の厚さをL
m,金属スペーサ21の厚さをLsとし、それらセラミ
ック材,金属材,金属スペーサ21,及びボルト11の
熱膨張率を、それぞれαc,αm,αs,αbとする
と、 αb・(Lc+Lm+Ls)<αc・Lc+αm・Lm
+αs・Ls なる関係となるように、それぞれの材質や長さを選定し
ている。 (b)…2枚からなるセラミック材の厚さの和をLc
t,金属スペーサ21の厚さをLsとし、それらセラミ
ック材と金属スペーサ21とボルト11の熱膨張率を、
それぞれαc,αs,αbとすると、 αb・(Lct+Ls)<αc・Lct+αs・Ls なる関係となるように、それぞれの材質や長さを選定し
ている。
【0017】上記の関係式は、右辺・左辺ともに、温度
変化に伴う伸び量を表している。左辺はボルト11の伸
び量、一方右辺は組み合わせられたそれぞれの材料ある
いは部品の伸び量である。ここで、両式ともに、左辺<
右辺となるように、それぞれの材料・部品の材質や厚さ
を選定している。ただ、左辺<右辺とはいえ、余りにそ
の差が大きければ、高温下でセラミック材が割れてしま
う。従って、この数式における左辺と右辺の差は、常温
で適度な力で締結し、その後高温下に置かれてもセラミ
ック材が割れない程度の範囲内に設定されている。この
ため、昇温・降温に伴ってボルト11が伸び縮みしても
その量は、それぞれの材料あるいは部品もそれより僅か
に大きく伸び縮みする。しかも、その大きさの差でセラ
ミック材が割れることはないし、ボルト11・ナット1
2は常に緩むことなく、ほぼ一定の力で2つの材料を密
着させてくれる。
【0018】更に、本発明の別な実施形態として次の構
成がある。それは、金属スペーサが1枚だけではなく、
締結方向に複数枚配され、それら金属スペーサ21a,
21bは互いに熱膨張率が異なる構成である。図3は、
セラミック材を2枚締結したときの様子を示す側面図で
ある。金属スペーサには、21aと21bが用いられて
いる。長さはそれぞれLs1,Ls2である。また、材
質も両者異なり、熱膨張率が異なる。次に図4を用い
て、この構成の利点を述べる。図4は金属スペーサ21
a,21bの熱膨張率を示すグラフである。通常、あら
ゆる物質の熱膨張率は、置かれた環境温度によって変化
する。この図を見ると、両カーブともに温度t1までは
ほぼ直線的に増加しているものの、温度t1からt2に
かけては、21aは増加の度合が増し、反面21bは増
加の度合が鈍くなっている。
【0019】この金属スペーサ21の材料としては、当
然、温度に対する熱膨張率の変化は小さく、使用温度全
域で直線性の高いものが使いやすい。というのは、いま
金属スペーサ21a1つだけで締結した場合を考える
と、温度がt1からt2の間で金属スペーサ21aの伸
び量が増加するため、この間は締結される材料どうしを
一層強固に密着させることになる。この力が強すぎる
と、セラミック材の割れなど不具合の発生を引き起こし
かねない。逆に、金属スペーサ21b1つだけの場合
は、温度がt1からt2の間で金属スペーサ21aの伸
び量の増加が鈍るため、ボルト・ナットにガタを生じさ
せかねない。
【0020】そこで、図4に示すような2種類の金属ス
ペーサ21a,21bを用いて、それらスペーサの長さ
を適当に調整すれば、一式のスペーサとして使用温度全
域に渡って熱膨張率の直線性が高いスペーサとすること
ができる。
【0021】これまでセラミックヒータと金属性の圧着
端子を締結する例を示し、その利点を説明したが、次は
本発明を用いてセラミックどうしを締結した場合の、具
体例及びその利点を説明する。図5は、前に少し触れ
た、半導体素材の気相成長装置に用いられる加熱チャン
バー22をイメージした斜視図(上面部一部くり貫き)
である。加熱チャンバー22は、合計4枚の石英ガラス
板23,24を組合せて作られており、対向する2つの
側面が開口している。そして、一定量の置換用ガスが、
その片方の開口部から流入し、対向する開口部から流れ
出る。この中にセラミックヒータ1が設置され、そのヒ
ータの上方に半導体素材(図示省略)を置いて、そこで
加熱させながら気相成長をさせるものである。ここで、
側面用石英ガラス板23と上下面用石英ガラス板24に
は、各々所定の位置にボルト11の貫通穴があけられて
いて、図5のように熱膨張率の大きな金属スペーサ21
をボルト11に通した後、下面用石英ガラス板24の下
面からナット12で締結されている。これであれば、通
常のセラミック(アルミナなど)より一段と熱膨張率が
小さい石英ガラス板を、ニッケル製のボルト11・ナッ
ト12で締結しても、高温下でボルト11・ナット12
が緩むことはない。
【0022】ところで、ここで、この加熱チャンバー2
2に対する特殊な要求項目を述べる。加熱チャンバー2
2の内面は、開口部の入口から出口にかけて、断面が均
一であることが要求される。言い換えると、ガスが流れ
る内壁は途中で広がったり狭まったりしてはいけない。
その許容範囲は、開口部の寸法が300mm×20mm
で長さが500mm程度の場合、±0.5mmと大変厳
しい。またそれに加えて、その内面は平坦で、組合せら
れた各石英ガラス板の合わせ面である稜線(図5では、
エッジと表現)に極力丸みがないことが要求される。こ
れは、次の理由による。上記の条件が満たされないと、
その不具合個所で、置換用ガスの流れが乱れてしまい、
ガスが所謂乱流を起こしてしまう。これが、半導体素材
の安定な気相成長を阻害してしまうためである。
【0023】本発明のような、石英ガラス板どうしの締
結が可能でなければ、最初から角筒状の石英ガラスを一
体物で成型したり、上面部を除いたコの字部分を石英ガ
ラスで成型しその上に上面部を被せる方法をとらざるを
得ない。しかし、コの字状に成型された石英ガラスの場
合、ガスが流れる内面を平坦に仕上げることができず、
そこにはある程度のうねりが残ってしまう。また、図5
に示すエッジには、どうしても丸みが残ってしまう。従
って、狙い通りの形状を有する加熱チャンバーを製作す
ることが難しい。ところが、組合せる前の素材の状態
で、石英ガラス板の各面を平坦に仕上げることは容易で
ある。そのため、その平坦に仕上げた石英ガラス板を、
図5のように正確に組合さえすれば、エッジに丸みが一
切なく、内壁は全て平坦で、かつ石英ガラス板23,2
4の合わせ面である稜線が全て平行な、理想的な形状の
加熱チャンバー22をつくることができる。また、それ
ら石英ガラス板23,24は、本発明の締結方法が採ら
れているため、高温時にもボルト11・ナット12が緩
むことはない。従って、常温から高温下に渡り、加熱チ
ャンバー22は常に理想的な内面形状を維持することで
き、このことが半導体素材の安定な気相成長に大いに貢
献してくれる。
【0024】ここで、図5で示したような加熱チャンバ
ーを発明者が試作し、それを用いて行なった実験結果を
述べておく。主な仕様・条件を ・石英ガラス板…厚み20mm ・開口部…幅300mm×高さ20mm×奥行き500
mm ・ボルト・ナット…ニッケル製 ・金属スペーサ…ステンレス鋼製 ・圧着端子…ニッケル製 ・温度サイクル…20℃〜1,000℃の繰り返し として試作・実験を行なった結果、温度サイクルを10
0回繰り返した後もボルト・ナットの緩みは生じず、ま
たセラミックヒータへの通電状態にも異常はなかった。
【0025】以上、半導体素材の気相成長装置を適用例
にとって、本発明の特徴また作用効果を説明したが、こ
れに限らず本発明の用途範囲は広い。例えば、石英ガラ
ス材どうしの締結であれば、被加熱物を載せて加熱炉内
へセットする石英ボードなどが好適である。図示は省略
するが、平坦な石英ガラス板どうしを本発明の締結方法
で締結することにより、被加熱物の位置決めガイドを設
けたり、石英ボードを各段が平坦な階段形状にすること
が容易に可能となる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の締結方法
であれば、セラミック材あるいは石英ガラス材など熱膨
張率の小さい材料どうしや、あるいは、セラミック材や
石英ガラス材より熱膨張率が大きく金属材を、金属製の
ボルト・ナットで締結する際に、ボルトより更に熱膨張
率が大きな金属スペーサにボルトを通して締結をするた
めに、高温下においてもボルト・ナットが緩むことはな
い。そのためこの発明は、高温下で使用される種々の部
品・装置に適用が可能であり、かつその場合、製作が簡
単で完成した部品・装置も精度の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を用いてセラミックヒータと圧着端子
をボルト・ナットで締結する方法を示す、斜視図と側面
【図2】 (a)本発明を用いて、セラミック材と金属
材を締結したときの状態を示す側面図 (b)本発明を用いて、セラミック材どうしを締結した
ときの状態を示す側面図
【図3】 本発明の別な実施形態を用いて、セラミック
どうしを締結したときの状態を示す側面図
【図4】 2種類の金属の、温度に対する熱膨張率の変
化を表すグラフ
【図5】 本発明を用いて組立てた加熱チャンバーをイ
メージした斜視図
【図6】 金属線がはんだ付けされた、従来のセラミッ
クヒータを示す斜視図
【図7】 セラミックヒータと圧着端子をボルト・ナッ
トで締結する、従来の方法を示す斜視図と側面図
【図8】 セラミックヒータと圧着端子をボルト・ナッ
トで締結する、従来の別な方法を示す斜視図と側面図
【符号の説明】
1 セラミックヒータ 2 セラミック板 3 配線パターン 4 給電線 6 金属線 7 取付け穴 8 圧着端子 11 ボルト 12 ナット 13 スペーサ(カーボン製) 21,21a,21b 金属スペーサ 22 加熱チャンバー 23 側面用石英ガラス板 24 上下面用石英ガラス板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低熱膨張率材と低熱膨張率材、あるいは低
    熱膨張率材と金属材を、金属製のボルトとナットで締結
    する方法であって、そのボルトより大きな熱膨張率の金
    属スペーサにボルトを通して締結することを特徴とする
    低熱膨張率材材の締結方法。
  2. 【請求項2】前記金属スペーサが締結方向に複数枚配さ
    れ、それら金属スペーサはそれぞれ熱膨張率が異なるこ
    とを特徴とする請求項1記載の低熱膨張率材材の締結方
    法。
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