JP2002089210A - バルブリフタの回り止め機構 - Google Patents

バルブリフタの回り止め機構

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JP2002089210A
JP2002089210A JP2000276241A JP2000276241A JP2002089210A JP 2002089210 A JP2002089210 A JP 2002089210A JP 2000276241 A JP2000276241 A JP 2000276241A JP 2000276241 A JP2000276241 A JP 2000276241A JP 2002089210 A JP2002089210 A JP 2002089210A
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JP2000276241A
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Toshiaki Hamaguri
稔章 蛤
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Toyota Motor Corp
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L2307/00Preventing the rotation of tappets

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  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】内燃機関のバルブリフタの外周面の真円度を悪
化させることがないバルブリフタの回り止め機構の提
供。 【解決手段】バルブリフタ20aの嵌合孔20eに回り
止め部材36の嵌合部36aを嵌合することにより一対
のバルブリフタ20aが連結されている。この回り止め
部材36がシリンダヘッド14に形成された収納溝34
内に摺動可能に配置されるので、バルブリフタ20aは
リフタボア20b内で回転することなくリフタボア20
bの軸方向に往復動することができる。このため回り止
め部材36の取り付けに伴うバルブリフタ20aの外周
面20dの真円度の悪化を避けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のシリン
ダヘッドに設けられた円筒状のリフタボア内に収納さ
れ、カムの回転に連動してリフタボア内でリフタボアの
軸方向に往復動することによりバルブを駆動するバルブ
リフタに対する回り止め機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の吸気バルブあるいは排
気バルブの開閉弁タイミングを内燃機関の運転状態に応
じて可変とする可変バルブタイミング機構が知られてい
る。この可変バルブタイミング機構の一種として、図1
0に示すごとく回転軸方向(図示矢印Z方向)に移動可
能な立体カム111を用いてバルブ118のリフト量を
可変とすることで開閉弁タイミングを調整するもの(特
開平10−121926号公報等)が知られている。
【0003】このような立体カムを用いた可変バルブタ
イミング機構では、カム面111aの傾斜角度が回転に
応じて変化する。このため、バルブリフタ119の上面
119aにカムフォロワ123を揺動可能に配置してカ
ム面111aの傾斜角度の変化に対応させている。な
お、バルブリフタ119の上面119aには、立体カム
111の回転方向に平行に伸びるガイド溝121が形成
され、このガイド溝121内に半円柱状のカムフォロワ
123を配置することで、カムフォロワ123は揺動可
能に支持されている。このようにして、立体カム111
とバルブリフタ119との十分な接触状態を維持して耐
久性を向上させている。
【0004】更に、この構成では、半円柱状のカムフォ
ロワ123の揺動軸方向(図示矢印S方向)を常に立体
カム111の回転方向に平行に維持しておく必要があ
る。このため、回り止め機構として、バルブリフタ11
9の外周面119bには突起125が設けられ、シリン
ダヘッド127側のリフタボア129の内周面には軸方
向にガイド溝(図示略)が形成されている。この突起1
25をリフタボア129側のガイド溝に係合すること
で、バルブリフタ119の軸方向への移動を許しつつ回
転を阻止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記バルブリフタ11
9の外周面119bは、対応するリフタボア129の内
周面とともに数μmレベルの真円度が要求される。しか
し、回り止め機構を形成するために、前述した突起12
5をバルブリフタ119に形成すると精度よく形成した
バルブリフタ119の外周面119bの真円度が大幅に
悪化するおそれがある。
【0006】しかも、突起125を形成した後に真円度
を切削や研削により修正しようとしても、突起125が
切削や研削自体を不可能にし、結果として真円度の高い
外周面119bを有するバルブリフタ119を製造する
ことは困難となる。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、真円度の高い外周面を有するバ
ルブリフタを容易に製造することができるバルブリフタ
の回り止め機構を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1に記載の発明は、内燃機関のシリンダヘッドに設け
られた円筒状のリフタボア内に収納され、カムの回転に
連動してリフタボア内でリフタボアの軸方向に往復動す
ることによりバルブを駆動するバルブリフタに対する回
り止め機構であって、対向配置された一対のバルブリフ
タの外周面に形成された嵌合孔に回り止め部材の嵌合部
を嵌合して一対のバルブリフタを連結するとともに、前
記回り止め部材をリフタボア内周面に形成された収納溝
に摺動可能に配置したことを特徴とする。
【0009】このように、バルブリフタには嵌合孔が形
成され、回り止め部材の嵌合部をバルブリフタの嵌合孔
に嵌合することにより一対のバルブリフタが連結されて
いる。回り止め部材はリフタボア側の収納溝に摺動可能
に配置されているので、一対のバルブリフタはリフタボ
ア内で回転することなくリフタボアの軸方向に往復動す
ることができる。
【0010】このようにバルブリフタ側には回り止め部
材が圧入等により離脱不能に取り付けられないため、回
り止め部材の嵌合による取り付けに伴うバルブリフタの
外周面の真円度の悪化を避けることができる。従って、
本バルブリフタの回り止め機構に用いられるバルブリフ
タは真円度の高い外周面に形成することができる。
【0011】また、何らかの原因で一度形成したバルブ
リフタの外周面の真円度が悪化したとしても嵌合孔は切
削や研削の障害にならないので、容易に真円度を修正で
き、バルブリフタの外周面を真円度の高い状態に復帰さ
せることができる。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のバルブリフタの回り止め機構において、前記収納溝
は、隣接するリフタボアの間のシリンダヘッドにおける
リフタボアの配列線上を、リフタボアの軸方向に円盤状
カッタにて切削することにより形成されていることを特
徴とする。
【0013】このように、隣接するリフタボアの間にお
けるリフタボアの配列線上を、リフタボアの軸方向に円
盤状カッタにてシリンダヘッドを切削することで、収納
溝を形成しても良い。隣接するリフタボアの間における
リフタボアの配列線の部分は、円盤状カッタでもリフタ
ボアの軸方向に切削し切り込み溝を形成することは容易
である。
【0014】シリンダヘッド側のリフタボアの内周面に
収納溝を開口させてこの収納溝内に回り止め部材を摺動
可能に配置するだけで、簡単に回り止め部材を取り付け
ることができる。リフタボア自身は往復運動部品ではな
いので、簡単な構成及び取り付けにてバルブリフタの回
り止め機構を容易に実現することができる。従って、リ
フタボアの収納溝に一対のバルブリフタを連結する回り
止め部材を配置する構成を採用することで、バルブリフ
タの回り止め機構の生産性を高めることができる。
【0015】また、何らかの原因で一度形成したリフタ
ボアの内周面の修正が必要になったとしても、収納溝に
収納している回り止め部材を取り外すことにより退避さ
せればよい。回り止め部材を退避状態とした後の収納溝
は切削や研削の障害にならないので、容易に内周面を修
正でき、リフタボアの内周面を必要とする形状にするこ
とができる。
【0016】また、特殊な工作機械を用いなくても、通
常の加工により、シリンダヘッドに容易かつ迅速に収納
溝を形成することができ、バルブリフタの回り止め機構
の生産性を一層高めることができる。
【0017】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のバルブリフタの回り止め機構において、前記隣接する
リフタボアの間には、カムシャフト用のジャーナル軸受
けが形成され、前記収納溝は、ジャーナル軸受けにおけ
るリフタボアの配列線上を、リフタボアの軸方向に円盤
状カッタにて切削することにより形成され、収納溝に収
納された回り止め部材はジャーナル軸受けに配置された
カムシャフトにより収納溝からの離脱が阻止されている
ことを特徴とする。
【0018】このように収納溝をカムシャフト用のジャ
ーナル軸受け部分に設けることにより、回り止め部材の
収納溝からの離脱は、カムシャフトにより阻止すること
ができる。従って、請求項2の作用効果と共に、回り止
め部材の離脱を阻止するための特別な部材をシリンダヘ
ッドに設けなくても良くなり、部品点数が減少し、内燃
機関の重量増加を抑制することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、上述した発明が適用され
たバルブリフタの回り止め機構を組み込んだエンジン1
1の概略構成説明図である。
【0020】エンジン11は直列4気筒の筒内噴射式ガ
ソリンエンジンであり、その出力により自動車を駆動す
るために自動車に搭載されている。本エンジン11は、
往復移動するピストン12が設けられたシリンダブロッ
ク13と、シリンダブロック13の下側に設けられたオ
イルパン13aと、シリンダブロック13の上側に設け
られたシリンダヘッド14とを備えている。
【0021】このエンジン11の下部には出力軸である
クランクシャフト15が回転可能に支持され、このクラ
ンクシャフト15にはコンロッド16を介してピストン
12が連結されている。そして、ピストン12の往復運
動は、そのコンロッド16によって、クランクシャフト
15の回転運動へと変換される。また、ピストン12の
上側には燃焼室17が設けられ、この燃焼室17には吸
気ポート18及び排気ポート19が接続されている。そ
して、吸気ポート18と燃焼室17とは吸気バルブ20
により連通・遮断され、排気ポート19と燃焼室17と
は排気バルブ21により連通・遮断される。
【0022】図2に表すシリンダヘッド14の横断面に
示されているように、2つの吸気ポート18は略直線状
に延びるストレート型吸気ポートである。また、シリン
ダヘッド14の内壁面の中央部には点火プラグ17aが
配置されている。更に、吸気バルブ20近傍のシリンダ
ヘッド14の内壁面周辺部には、燃焼室17内に直接燃
料を噴射できるように燃料噴射弁17bが配置されてい
る。
【0023】図3はピストン12における頂面の平面
図、図4は図2におけるX−X断面図、図5は図2にお
けるY−Y断面図である。図示されるように略山形に形
成されたピストン12の頂面上には燃料噴射弁17bの
下方から点火プラグ17aの下方まで延びるドーム形の
輪郭形状を有する凹部12aが形成されている。
【0024】図2に示したごとく、各シリンダの2つの
吸気ポート18は吸気マニホールド内に形成された2つ
の吸気通路18a,18bを介してサージタンク18c
に接続されている。この内の一方の吸気通路18a内に
はそれぞれ気流制御弁18dが配置されている。これら
の気流制御弁18dは、共通のシャフト18eを介して
接続されると共に、このシャフト18eを介してアクチ
ュエータ18fによりエンジン11の運転状態に応じて
開閉作動される。なお、気流制御弁18dが閉状態とさ
れた場合には、一方の吸気ポート18のみから吸入され
る吸気により燃焼室17内には強い旋回流Aが生じる。
【0025】図1に示したごとく、シリンダヘッド14
には、吸気側カムシャフト22及び排気側カムシャフト
23が平行に配置されている。吸気側カムシャフト22
は回転可能かつ軸方向へ移動可能にシリンダヘッド14
上に支持されており、排気側カムシャフト23は回転可
能であるが軸方向には移動不能にシリンダヘッド14上
に支持されている。
【0026】吸気側カムシャフト22の一端部には、タ
イミングスプロケット24aを備えた可変バルブ特性装
置24が設けられている。また、排気側カムシャフト2
3の一端部にはタイミングスプロケット25が取り付け
られている。このタイミングスプロケット25及び可変
バルブ特性装置24のタイミングスプロケット24a
は、タイミングチェーン26を介して、クランクシャフ
ト15に取り付けられたスプロケット15aに連結され
ている。そして、出力軸としてのクランクシャフト15
の回転はスプロケット15a及びタイミングチェーン2
6を介して、タイミングスプロケット24a,25に伝
達される。このことによって吸気側カムシャフト22及
び排気側カムシャフト23がクランクシャフト15の回
転に同期して回転する。
【0027】可変バルブ特性装置24は、吸気側カムシ
ャフト22に対して作用し、吸気側カムシャフト22の
回転軸方向の位置を調整している。この吸気側カムシャ
フト22の回転軸方向位置調整は、電子制御装置(図示
略)によりエンジン11の運転状態に応じて駆動制御さ
れるオイルコントロールバルブ70からの油圧供給によ
り行われる。
【0028】吸気側カムシャフト22には、吸気バルブ
20の上端に設けられたバルブリフタ20aに当接する
吸気カム27が設けられている。また排気側カムシャフ
ト23には、排気バルブ21の上端に設けられたバルブ
リフタ21aに当接する排気カム28が設けられてい
る。そして、クランクシャフト15に同期して吸気側カ
ムシャフト22が回転すると、吸気カム27のカムプロ
フィールに応じて吸気バルブ20が開閉駆動され、排気
側カムシャフト23が回転すると、排気カム28のカム
プロフィールに応じて排気バルブ21が開閉駆動され
る。
【0029】ここで、排気カム28のカムプロフィール
は排気側カムシャフト23の回転軸方向に対して一定の
平カムである。しかし、吸気カム27のカムプロフィー
ルは、吸気側カムシャフト22の回転軸方向(矢印S方
向)に連続的に変化している。すなわち、吸気カム27
は立体カムとして構成されている。この吸気カム27の
回転軸方向の位置が可変バルブ特性装置24により調整
されることにより、目的とする吸気バルブ20のリフト
パターンが実現される。
【0030】なお、電子制御装置は、別途、エンジン1
1の運転状態に応じて、燃料を圧縮行程末期に噴射し理
論空燃比より過小な燃料にて燃焼させる成層燃焼、燃料
を吸気行程と圧縮行程末期とに2回に分けて噴射し理論
空燃比より過小な燃料にて燃焼させる弱成層燃焼、及び
燃料を吸気行程に噴射し理論空燃比あるいは理論空燃比
より過大な燃料にて燃焼させる均質燃焼を実行してい
る。
【0031】図6の斜視図に1気筒分の2つの吸気カム
27周辺の構成における分解斜視図を示す。図7は、リ
フタボア20bの配列方向でシリンダヘッド14を切断
した斜視図を示す。シリンダヘッド14には、吸気バル
ブ20用の2つのリフタボア20bが設けられている。
このリフタボア20b内には円筒状のバルブリフタ20
aが軸方向に摺動可能に収納されている。各バルブリフ
タ20aにはその外周面20dの中間部の同一高さ位置
に嵌合孔20eが形成されている。一対のバルブリフタ
20aは四角柱状の回り止め部材36の両端の嵌合部3
6aを嵌合孔20eに嵌合することによって互いに連結
されている。回り止め部材36の嵌合部36aの外径寸
法は嵌合孔20eの内周寸法よりも若干小さく設定され
ており、嵌合部36aを嵌合孔20eに嵌合した状態で
は各バルブリフタ20aは同リフタ20aの軸周りでほ
とんど回転しないようになっている。回り止め部材36
の外周面の4つの角部には局面状の面取りが施されてい
る。
【0032】隣接する2つのリフタボア20b間には、
ジャーナル軸受け30が形成されている。このジャーナ
ル軸受け30は、同一気筒の2つの吸気カム27の間に
おいて、ベアリングキャップ32とともに吸気側カムシ
ャフト22を挟持するように支持している。ジャーナル
軸受け30及びベアリングキャップ32は、吸気側カム
シャフト22を回転軸方向に摺動可能に支持しており、
可変バルブ特性装置24は、吸気側カムシャフト22を
回転軸方向に円滑に移動させることができる。
【0033】ジャーナル軸受け30の中央には、吸気側
カムシャフト22の回転軸方向に、深い切り欠き形状の
収納溝34が形成されている。この収納溝34には上記
回り止め部材36が摺動可能に配置されている。
【0034】ジャーナル軸受け30における収納溝34
の形成は次のようにして行われる。図8の斜視図に示す
ごとく、まず、リフタボア20bの配列線L上に切断面
が形成されるように、円盤状カッタMを配置する。そし
て、リフタボア20bの軸方向、すなわち吸気バルブ2
0の駆動方向にジャーナル軸受け30を切削することに
よりに示すごとく収納溝34が形成される。また、収納
溝34の形成時に、同時にリフタボア20bには寸法諸
元によっては円盤状カッタMによる2つの溝40が余分
に形成されるが、リフタボア20bやシリンダヘッド1
4の機能に対して支障となるものではない。
【0035】このように形成されたシリンダヘッド14
の2つのリフタボア20b内に、回り止め部材36によ
って連結された一対のバルブリフタ20aが挿入され
る。この時、各バルブリフタ20a内には、吸気ポート
18を貫通している吸気バルブ20のステム44(図
6)が、リテーナ46(図6)及びバネ48(図6)等
が既に組み付けられて存在し、ステムエンド50(図
6)が内側からバルブリフタ20aの頂面20cの内側
に当接される。
【0036】この時、ジャーナル軸受け30に形成され
た収納溝34には、回り止め部材36が挿入され配置さ
れる。このことにより、バルブリフタ20aはリフタボ
ア20b内での軸周りでの回転は阻止され、軸方向の移
動のみ可能とされる。
【0037】バルブリフタ20aの頂面20cには、ガ
イド溝52が形成されている。ガイド溝52は、中央に
径の大きい半円筒状の大径溝52aとその両側の径の小
さい半円筒状の小径溝52bとから構成されている。こ
のガイド溝52にカムフォロワ54が配置される。
【0038】カムフォロワ54は、中央に径の大きい半
円柱状の大径部54aとその両側の径の小さい半円柱状
の小径部54bとから構成されている。カムフォロワ5
4の大径部54aはガイド溝52の大径溝52a内に収
納され、カムフォロワ54の小径部54bはガイド溝5
2の小径溝52b内に収納される。このことによりカム
フォロワ54の小径部54bとガイド溝52の小径溝5
2bとが摺動することで、カムフォロワ54は軸周りに
揺動可能となるが、カムフォロワ54の大径部54aが
ガイド溝52の大径溝52aに挿入されていることで、
カムフォロワ54全体は軸方向への移動が阻止される。
【0039】次に、ジャーナル軸受け30に吸気側カム
シャフト22を配置して、回り止め部材36が収納溝3
4から離脱するのを阻止する。そして、ベアリングキャ
ップ32をジャーナル軸受け30にボルト締めすること
により、ジャーナル軸受け30に吸気側カムシャフト2
2を回転可能かつ軸方向に摺動可能に取り付ける。こう
して、図7に示した状態となり、吸気側カムシャフト2
2に取り付けられた吸気カム27の外周に形成されてい
るカム面27aが、カムフォロワ54のカム摺動面54
cに当接される。
【0040】なお、図9の平面図に示すごとく、ガイド
溝52は、ジャーナル軸受け30から離される方向にバ
ルブリフタ20aの中心からオフセットして形成されて
いる。これは、2つのリフタボア20bの中心間距離が
十分に広くない場合に吸気カム27の軸方向への移動量
を確保するためにガイド溝52を離して配置する必要が
あり、外側にオフセットしたものである。
【0041】このように構成された吸気バルブ20の駆
動機構において、図7に示した矢印Cのごとく、吸気側
カムシャフト22が回転すると、カム面27aの位置に
応じてカムフォロワ54を介してバルブリフタ20aが
リフタボア20b内を軸方向に移動する。このことによ
り、カム面27aのリフトパターンに応じて吸気バルブ
20がリフトされる。カムノーズ27bには吸気側カム
シャフト22の回転軸に対して勾配が形成されているの
で、カムフォロワ54はガイド溝52内で揺動して、カ
ム摺動面54cをカムノーズ27bの傾斜に対応させて
いる。
【0042】また、可変バルブ特性装置24により吸気
側カムシャフト22は必要に応じて、矢印Sで示す回転
軸方向に移動される。本実施の形態では吸気カム27の
方向F側では方向R側よりもカムノーズ27bが高くさ
れていることから、吸気バルブ20のリフトピークが大
きくなり、吸気バルブ20が開弁状態にある作用角が大
きくなる。
【0043】可変バルブ特性装置24による矢印S方向
の移動位置は連続的に調整できるので、エンジン11の
運転状態に応じて吸気バルブ20のリフトパターンを無
段階に調整することが可能である。
【0044】また上述したごとくカム面27aのほとん
どの領域では、吸気側カムシャフト22の回転軸に対し
て傾いた状態にある。特にカムノーズ27bでは最大に
傾いた状態となる。このようにカム面27aが傾いた状
態で、カム面27aがカムフォロワ54の中心部以外の
カム摺動面54cを摺動する際には、バルブリフタ20
aにはカムフォロワ54を介して吸気カム27から同リ
フタ20aの軸周りの回転力が与えられる。しかし、バ
ルブリフタ20aの外周面20dに形成されている嵌合
孔20eに、ジャーナル軸受け30の収納溝34に配置
された回り止め部材36が嵌合されているので、バルブ
リフタ20aの回転は阻止される。このことにより、カ
ムフォロワ54の軸方向が吸気カム27による摺動方
向、すなわち吸気側カムシャフト22の回転方向と常に
一致する方向に維持され、所望のバルブリフト量を正確
に実現することができる。
【0045】以上説明した本実施の形態によれば、以下
の効果が得られる。 (イ)バルブリフタ20aには嵌合孔20eが形成さ
れ、回り止め部材36の嵌合部36aをバルブリフタ2
0aの嵌合孔20eに嵌合することにより一対のバルブ
リフタ20aが連結されている。回り止め部材36はリ
フタボア20b側の収納溝34に摺動可能に配置されて
いるので、一対のバルブリフタ20aはリフタボア20
b内で回転することなくリフタボア20bの軸方向に往
復動することができる。
【0046】このように回り止め部材36の嵌合部36
aはバルブリフタ20aの嵌合孔20eに対して若干の
嵌合しろを持って嵌合されるため、嵌合に伴うバルブリ
フタ20aの外周面の真円度の悪化を避けたバルブリフ
タ20aの回り止め機構を実現することができる。従っ
て、バルブリフタ20aは真円度の高い外周面20dに
形成することができる。
【0047】また、何らかの原因で一度形成したバルブ
リフタ20aの外周面20dの真円度が悪化したとして
も嵌合孔20eは切削や研削の障害にならないので、容
易に真円度を修正でき、バルブリフタ20aの外周面2
0dを真円度の高い状態に復帰させることができる。
【0048】(ロ)リフタボア20bの内周面に収納溝
34が開口している。そして、この収納溝34に一対の
バルブリフタ20aを連結する回り止め部材36が摺動
可能に収納され、バルブリフタ20aの軸方向への移動
は許すが回転は阻止している。
【0049】このようにシリンダヘッド14側のリフタ
ボア20bについては、その内周面に収納溝34を開口
させ、この収納溝34内に回り止め部材36の中央部分
を収納するだけで、回り止め部材36を取り付けてい
る。このため、簡単に回り止め部材36を取り付けるこ
とができ、バルブリフタ20aの回り止め機構を容易に
実現することができる。従って、このような構成を採用
することで、バルブリフタ20aの回り止め機構の生産
性を高めることができる。
【0050】(ハ)また収納溝34は、リフタボア20
b部分のシリンダヘッド14を、リフタボア20bの軸
方向に円盤状カッタMにて切削することにより形成され
ている。このようにリフタボア20bの軸方向であれば
機械加工により容易に収納溝34を形成することができ
る。従って、更にバルブリフタ20aの回り止め機構の
生産性を高めることができる。
【0051】(ニ)更に、収納溝34は、吸気側カムシ
ャフト22用のジャーナル軸受け30を、リフタボア2
0bの軸方向に円盤状カッタMにて切削することにより
形成され、収納溝34に収納された回り止め部材36は
ジャーナル軸受け30に配置された吸気側カムシャフト
22により収納溝34からの離脱が阻止されている。従
って、回り止め部材36の離脱を阻止するための特別な
部材をシリンダヘッド14に設けなくても良くなり、部
品点数が減少し、エンジン11の重量増加を防止でき
る。
【0052】また、何らかの原因で一度形成したリフタ
ボア20bの内周面の修正が必要になったとしても、収
納溝34に収納している回り止め部材36を取り外せば
よい。リフタボア20b自身は往復運動部品ではないこ
とから前述したごとく簡単な構成及び取り付けにて形成
されているので取り外しも容易である。
【0053】そして回り止め部材36を取り外した後の
収納溝34は切削や研削の障害にならないので、容易に
内周面を修正でき、リフタボア20bの内周面を必要と
する形状にすることができる。
【0054】(ホ)更に、収納溝34は、隣接するリフ
タボア20bの間のシリンダヘッド14におけるリフタ
ボア20bの配列線L上を、リフタボア20bの軸方向
に円盤状カッタMにて切削することにより形成されてい
る。隣接するリフタボア20bの間におけるリフタボア
20bの配列線Lの部分は、円盤状カッタMでもリフタ
ボア20bの軸方向に切削し切り込み溝を形成すること
は容易である。従って、特殊な工作機械を用いなくて
も、通常の加工により、容易かつ迅速に収納溝34を形
成することができ、バルブリフタ20aの回り止め機構
の生産性を一層高めることができる。
【0055】(ヘ)また、隣接するリフタボア20bの
間におけるリフタボア20bの配列線L上に収納溝34
を形成することにより、1つの回り止め部材36を2つ
のバルブリフタ20aの嵌合孔20eに嵌合させてい
る。従って、部品点数を少なくして生産性を上げること
ができる。
【0056】[その他の実施の形態] ・ 上記前記実施の形態においては、吸気バルブのバル
ブリフタの回り止め機構の例を示した。この代わりに、
あるいは吸気バルブと共に、排気バルブにおいて排気側
カムシャフトを軸方向に移動可能とし、かつ排気側カム
シャフトに可変バルブ特性装置を取り付けた構成とし
て、排気バルブ側のバルブリフタに各実施の形態に述べ
た回り止め機構を採用しても良い。
【0057】・ 上記前記実施の形態において、バルブ
リフタ20aの嵌合孔20eを円形に形成し、回り止め
部材36の嵌合部36aを円柱状に形成してもよく、こ
のようにすればさらに加工性を向上することができる。
【0058】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明の実施の形態には、次のような各種の形態
を含むものであることを付記しておく。 ・ 前記カムは、回転軸方向にプロフィールが異なる立
体カムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
に記載のバルブリフタの回り止め機構。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態としてのバルブリフタの回り止め機
構を組み込んだエンジンの概略構成説明図。
【図2】実施の形態におけるシリンダヘッドの横断面及
びその周辺の構成説明図。
【図3】実施の形態のピストン頂面の平面図。
【図4】図2におけるX−X断面図。
【図5】図2におけるY−Y断面図。
【図6】実施の形態の1気筒分の2つの吸気カム周辺の
構成の分解斜視図。
【図7】図6に示した構成において回り止め部材の位置
でシリンダヘッドを縦断して示す斜視図。
【図8】実施の形態における収納溝の形成加工の説明
図。
【図9】回り止め部材付近における平面図。
【図10】従来のバルブリフタ回り止め機構の構成説明
図。
【符号の説明】
11…エンジン、12…ピストン、12a…凹部、13
…シリンダブロック、13a…オイルパン、14…シリ
ンダヘッド、15…クランクシャフト、15a…スプロ
ケット、16…コンロッド、17…燃焼室、17a…点
火プラグ、17b…燃料噴射弁、18…吸気ポート、1
8a,18b…吸気通路、18c…サージタンク、18
d…気流制御弁、18e…シャフト、18f…アクチュ
エータ、19…排気ポート、20…吸気バルブ、20a
…バルブリフタ、20b…リフタボア、20c…頂面、
20d…外周面、20e…嵌合孔、21…排気バルブ、
21a…バルブリフタ、22…吸気側カムシャフト、2
3…排気側カムシャフト、24…可変バルブ特性装置、
24a,25…タイミングスプロケット、26…タイミ
ングチェーン、27…吸気カム、27a…カム面、27
b…カムノーズ、28…排気カム、30…ジャーナル軸
受け、32…ベアリングキャップ、34…収納溝、36
…回り止め部材、36a…嵌合部、40…溝、44…ス
テム、46…リテーナ、48…バネ、50…ステムエン
ド、52…ガイド溝、52a…大径溝、52b…小径
溝、54…カムフォロワ、54a…大径部、54b…小
径部、54c…カム摺動面、70…オイルコントロール
バルブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02F 1/24 F02F 1/24 B Fターム(参考) 3G016 AA02 AA06 AA19 BA03 BA06 BA23 BA27 BA37 BB05 BB06 CA04 CA12 CA14 CA16 CA21 CA29 CA42 CA43 CA57 DA06 DA09 DA22 FA13 GA02 3G018 AB07 AB16 AB17 BA04 BA24 BA34 CA12 DA03 DA17 FA01 FA06 GA17 GA18 3G024 AA05 AA16 AA18 DA01 DA03 DA06 DA08 DA10 FA14 GA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関のシリンダヘッドに設けられた円
    筒状のリフタボア内に収納され、カムの回転に連動して
    リフタボア内でリフタボアの軸方向に往復動することに
    よりバルブを駆動するバルブリフタに対する回り止め機
    構であって、 対向配置された一対のバルブリフタの外周面に形成され
    た嵌合孔に回り止め部材の嵌合部を嵌合して一対のバル
    ブリフタを連結するとともに、前記回り止め部材をリフ
    タボア内周面に形成された収納溝に摺動可能に配置した
    ことを特徴とするバルブリフタの回り止め機構。
  2. 【請求項2】前記収納溝は、隣接するリフタボアの間の
    シリンダヘッドにおけるリフタボアの配列線上を、リフ
    タボアの軸方向に円盤状カッタにて切削することにより
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載のバル
    ブリフタの回り止め機構。
  3. 【請求項3】前記隣接するリフタボアの間には、カムシ
    ャフト用のジャーナル軸受けが形成され、前記収納溝
    は、ジャーナル軸受けにおけるリフタボアの配列線上
    を、リフタボアの軸方向に円盤状カッタにて切削するこ
    とにより形成され、収納溝に収納された回り止め部材は
    ジャーナル軸受けに配置されたカムシャフトにより収納
    溝からの離脱が阻止されていることを特徴とする請求項
    2に記載のバルブリフタの回り止め機構。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011528086A (ja) * 2008-09-04 2011-11-10 コーヨー ベアリングス ユーエスエイ、エルエルシー タペットと共に使用するアライメント装置

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