JP2002088341A - 油性改質剤 - Google Patents

油性改質剤

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JP2002088341A JP2000284261A JP2000284261A JP2002088341A JP 2002088341 A JP2002088341 A JP 2002088341A JP 2000284261 A JP2000284261 A JP 2000284261A JP 2000284261 A JP2000284261 A JP 2000284261A JP 2002088341 A JP2002088341 A JP 2002088341A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油剤による膨潤性、チクソトロピー性、沈降
抑制能などに顕著に優れた油性改質剤を提供する。 【解決手段】 二価金属及び三価金属を含み且つアニオ
ン成分が脂肪族カルボン酸成分である複合金属多塩基性
塩であって、二価金属の少なくとも一部が亜鉛成分であ
り、且つX線回折において特定のピーク強度比を持つ層
状結晶複合金属多塩基性塩から成ることを特徴とする油
性改質剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な層状結晶複合
金属多塩基性塩から成る油性改質剤に関し、より詳細に
はチクソトロピー剤、増粘剤、分散剤等として有用な油
性改質剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、油性改質剤としては、一般にスメ
クタイト群の粘土鉱物、例えばベントナイト、モンモリ
ロナイト、ヘクトライト、サポナイト等の天然粘土鉱物
中に生ずる無機交換性陽イオンを、疎水性にするに足る
有機陽イオンで置換して得られる有機変性粘土が知られ
ている。また、有機変性粘土と流動パラフィン、天然動
植物油、脂肪酸エステル等の油脂、アルキルエーテル等
の油から油ゲルを製造することも知られている。更に、
合成の複合金属水酸化物としては、ハイドロタルサイト
型合成物(例えば特公昭47−32198号公報)、リ
チウムアルミニウム複合水酸化物塩(例えば特公平7−
2858号公報)や多塩基性アルミニウムマグネシウム
塩(マグアルドレート(Magaldrate)等、例えば、特公
昭49−38997、特開昭60−204617号公
報)などが知られている。
【0003】特開昭57−111371号公報には、有
機カチオンと、有機アニオンと、スメクタイト型クレー
の100g当たりに少なくとも75ミリ当量のカチオン
交換容量をもつスメクタイト型クレーとの反応生成物で
あって、有機カチオン−有機アニオン錯体がスメクタイ
ト型クレーにインターカレートしており且つ該スメクタ
イト型のクレーのカチオン交換場所が前記有機カチオン
で置換されている反応生成物からなることを特徴とする
親有機性クレー質のゲル形成剤が記載されている。
【0004】特開昭60−235712号公報には、有
機媒質中に容易に分散できるオルガノクレーの製造方法
であって、(a)スメクタイト粘土の水性懸濁液とスメ
クタイト粘土を親有機性にすることができる第四級アン
モニウム化合物とを混合し、(b)段階(a)で形成さ
れた混合物を、混合物中の乾燥固体毎kg当たり少なく
とも100kJのエネルギーを混合物中に散逸するに足
る時間高せん断混合し、(c)段階(b)の生成物を脱
水する、ことを含む方法が記載されている。
【0005】また、特開昭54−79183号公報に
は、HLBが5〜18の界面活性剤を粘土鉱物に対して
50重量%以上添加し、これらを油とともに高シェア下
において混合分散させて油ゲルを生成させることを特徴
とする有機変性粘土鉱物含有油ゲルの製造法が記載され
ている。
【0006】一方、有機ベントナイト以外の油性改質剤
としては、特公平7−51580号公報に、下記式 AlMg(OH)35-z・nHO [式中、Aは1種または複数種の炭素原子2〜22個を
有する脂肪族モノカルボン酸の残基RCOO− を表
し、その際に指数n、x、y、zは次の条件を満足す
る:n<10、3≦x≦9、4≦y≦13、3≦z≦
5、及び3x+2y=35]の新規アルミニウム−マグ
ネシウム−ヒドロキシ−化合物が記載されている。
【0007】特公平6−44994号公報には、一般式 AlMg(OH)35-z・nHO [式中、Rはモノカルボン酸の残基RCOO を表
し、且つRCOO は炭素原子2〜22個を含有し、
かつ指数n、x、y、zは条件式:3≦x≦9、4≦y
≦13、3≦z≦5、及び3x+2y=35を満足す
る]で示されるアルミニウム−マグネシウム−ヒドロキ
シ化合物並びに室温(20℃)で液状の親油性有機化合
物を含有するゲル組成物が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般に、有機変性粘土
は、例えば潤滑グリース、油基掘削泥水、ペイント、ワ
ニス、エナメル及び印刷インキのような有機媒質中のチ
クソトロピー剤として有用である。しかし、有機変性粘
土は有機媒質中に分散して有機媒質の濃厚化又は粘度の
増加に必要な均一なゲル構造を形成するのが困難であ
る。また、ベントナイトの層間に第4級アンモニウム塩
をインターカレートして得られる有機変性粘土を化粧用
基材等に利用した場合、第4級アンモニウム塩が保有す
る欠点、即ち使用中に黄色乃至褐色に着色するという問
題及び安全性乃至皮膚刺激を有するという問題がある。
【0009】また、前記アルミニウム−マグネシウム−
ヒドロキシ化合物は、有機ベントナイトに特有の問題は
なく、油性改質剤としての用途が期待されるにもかかわ
らず、未だ実用に供されるに至っていない。その理由と
しては、この化合物のX線の底面反射から求められる面
間隔が未だ狭く、油剤による膨潤性の程度が未だ十分で
ないことが挙げられる。
【0010】本発明者らは、二価金属及び三価金属を含
む複合金属多塩基性塩の合成に際して、二価金属として
少なくとも一部に亜鉛を導入したものは、脂肪族カルボ
ン酸を導入する際に面間隔が広がり、膨潤性等の油性改
質剤としての性能が顕著に向上することを見い出した。
【0011】即ち、本発明の目的は、油剤による膨潤
性、チクソトロピー性、沈降抑制能、増粘性、分散性等
などに顕著に優れた油性改質剤を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、二価金
属及び三価金属を含み且つアニオン成分が脂肪族カルボ
ン酸成分である複合金属多塩基性塩であって、二価金属
の少なくとも一部が亜鉛成分である層状結晶複合金属多
塩基性塩から成り、且つX線回折(Cu−kα)におい
て、下記式(1) R=Ia/Ib ‥‥(1) ここで、IaはX線回折(Cu−kα)の2θ=2乃至
4°のピーク強度、IbはX線回折(Cu−kα)の2
θ=8乃至10°のピーク強度、で定義されるピーク強
度比(R)が1.5以上である層状結晶複合金属多塩基
性塩から成ることを特徴とする油性改質剤が提供され
る。 1.本発明の油性改質剤においては、複合金属多塩基性
塩が、下記一般式(2) Zn (OH)(A)・nHO ‥(2) 式中、MはZn以外の二価金属を表し、Mは三価金
属を表し、Aは脂肪族カルボン酸から成るアニオンを表
し、a、b、x、y及びzは下記式 a/(a+b)≧0.1、b≧0、 3x+2(a+b)−y−mz=0(式中mはアニオン
Aの価数である) 0.3≦(a+b)/x≦2.5 1.5≦y/(a+b+x)≦3.0 1.0≦(a+b+x)/z≦20.0 好ましくは、1.5≦(a+b+x)/z≦4.0 を満足する数であり、nは7以下の数である、で表され
る化学組成を有するものであること、 2.複合金属多塩基性塩が、X線回折(Cu−kα)に
おいて、2θ=1乃至15゜、2θ=19.5乃至24
゜、2θ=33乃至50゜及び2θ=60乃至64゜に
回折ピークを有し、且つ2θ=33乃至50゜及び2θ
=60乃至64゜には単一のピークが存在するX線回折
像を有すること、 3.前記複合金属多塩基性塩の面間隔(d)が31オン
グストローム以上であること、 4.亜鉛以外の二価金属がマグネシウムであること 5.三価金属がアルミニウムであること、 6.アニオンが炭素数10乃至22の1価脂肪酸である
こと、 7.複合金属多塩基性塩が、三価金属の水可溶性塩と亜
鉛を必須成分とする二価金属の酸化物、水酸化物或いは
水可溶性塩とを、pH3.8乃至9.0の条件下で、且
つ50℃以上の温度で反応させ、生成物を脂肪族カルボ
ン酸アルカリ金属塩の存在下にイオン交換することによ
り得られたものであること、が好ましい。本発明の油性
改質剤は、チクソトロピー剤、増粘剤、分散剤などとし
て有用である。本発明によればまた、油性改質剤と油剤
とから成ることを特徴とする油性組成物が提供される。
【0013】
【発明の実施形態】[作用]本発明では、二価金属及び
三価金属を含み且つアニオン成分が脂肪族カルボン酸成
分である複合金属多塩基性塩を油性改質剤として用いる
が、前記二価金属の少なくとも一部が亜鉛成分であるも
のを用いることが特徴である。
【0014】また本発明では、複合金属多塩基性塩の二
価金属成分として、亜鉛を必須成分とすることにより、
二価金属成分に亜鉛を含んでいないものに比して、基本
層間の面間隔を著しく拡大することができる。
【0015】本発明に用いる複合金属多塩基性塩では、
(OH)の八面体層のMがMで同型置換され
たものが基本層となり、この基本層間に前記置換による
過剰カチオンと釣り合う形でアニオンが組み込まれたも
のであって、この基本構造が多数積み重なって層状結晶
構造を形成している。この複合金属多塩基性塩のアニオ
ン層としては、ステアレート等の脂肪酸アニオン層が存
在するわけであるが、本発明に用いるZn型複合金属多
塩基性塩では、基本層間の層間距離が拡大しているので
ある。添付図面及び後述する例を参照されたい。
【0016】添付図面の図1は、本発明による亜鉛・マ
グネシウム/アルミニウム/ヒドロキシ/ステアレート
(詳細は後述する実施例1参照)のX線回折像と、これ
と対比されるべきマグネシウム/アルミニウム/ヒドロ
キシ/ステアレート(詳細は後述する比較例1参照)の
X線回折像である。図2は図1の低角側を拡大したX線
回折像である。
【0017】図2から、本発明による亜鉛・マグネシウ
ム/アルミニウム/ヒドロキシ/ステアレートでは底面
反射のピーク位置(2θ)は1.74度であり、これか
ら面間隔(d)は50.7オングストロームと算出され
る。一方、比較となるマグネシウム/アルミニウム/ヒ
ドロキシ/ステアレートでは底面反射のピーク位置(2
θ)は2.40度であり、これから面間隔(d)は3
6.8オングストロームと算出される。
【0018】ステアレートの分子長は24.2オングス
トロームであり、基本層中における水酸化物層の厚さは
4.8オングストローム程度のものであるから、比較と
なるマグネシウム/アルミニウム/ヒドロキシ/ステア
レートでは、基本層中のアニオン層として、一層の厚み
よりも若干厚い程度のステアレート層が存在するのに対
して、本発明による亜鉛・マグネシウム/アルミニウム
/ヒドロキシ/ステアレートでは、基本層中のアニオン
層として、完全に二層(バイレーヤー)の厚みのステア
レートが存在するという極めて興味のある事実が明らか
となる。
【0019】本発明のZn型複合金属多塩基性塩は、M
g型複合金属多塩基性塩に比して顕著に優れた膨潤性、
分散安定性(沈降抑制性)、及びチクソトロピー性を示
す。
【0020】表1から明らかなように複合金属多塩基性
塩1gを流動パラフィン50mlに添加し、振とう後静
置した場合、Mg型複合金属多塩基性塩では沈降容積が
5.5mlであるのに対して、Zn型複合金属多塩基性
塩では沈降容積が8.5mlであり、膨潤度が50%以
上向上していることが分かる。
【0021】また、図5から流動パラフィン100g
に、無機粉体として活性白土15g及び分散安定剤(沈
降防止剤)として複合金属多塩基性塩2gを添加し、沈
降性を測定した結果では、Mg型複合金属多塩基性塩で
は24時間後の沈降容積が46.5ml(比較例1)で
あるのに対して、Zn型複合金属多塩基性塩では24時
間後の沈降容積が70.0ml(実施例1)であり、
1.5倍の沈降防止性を有すると認められる。因みに、
有機ベントナイトを用いた場合には、沈降容積が41.
5ml(比較例3)であった。
【0022】更に、流動パラフィン170gに、チクソ
トロピー剤として複合金属多塩基性塩30gを添加し、
ローターの回転数を変えて、B型粘度計による粘度を測
定し、チクソトロピー性を T=η/η60 式中、ηはローター回転数3rpmのときの粘度、η
60はローター回転数60rpmのときの粘度として求
めた結果では、Mg複合金属多塩基性塩ではチクソトロ
ピー性(T)が3.4(up),3.1(down)で
あるのに対して、Zn型複合金属多塩基性塩ではチクソ
トロピー性(T)が6.7(up),6.3(dow
n)であり、チクソトロピー性にも優れている。
【0023】特にチクソトロピー性については、本発明
では重要な特性であり、せん断力処理を高めると粘度が
低下し、せん断力処理を弱めると粘度が高くなることを
指す。この効果は、例えば発汗防止剤、クリーム、ネイ
ルラッカー並びに色料、化粧用インキ及び石鹸のような
化粧品において大きな利点を有する。
【0024】さらに、本発明で用いられる複合金属多塩
基性塩は、下記式(1) R=Ia/Ib ‥‥(1) ここで、IaはX線回折(Cu−kα)の2θ=2乃至
4°のピーク強度、IbはX線回折(Cu−kα)の2
θ=8乃至10°のピーク強度、で定義されるピーク強
度比(R)が1.5以上、好ましくは2.5以上である
ことも重要である。ピーク強度比(R)が1.5以上で
ある場合、膨潤性、チクソトロピー性、沈降抑制能など
の性能に優れているが(例えば実施例1を参照)、ピー
ク強度比(R)が1.5未満である場合は、油性改質剤
としての性能が得られていない(比較例2を参照)。
【0025】これは、脂肪族カルボン酸が複合金属多塩
基性塩とのアニオン交換が十分になされずに、脂肪族カ
ルボン酸の一部が複合金属多塩基性塩の表面にあるため
に、油性改質剤としての性能が低いためと思われる。し
かし、この推測は、本発明を何ら拘束するものではな
い。
【0026】[複合金属多塩基性塩]本発明の油性改質
剤に用いられる、複合金属多塩基性塩は、前記式(2)
で表される化学組成を有している。
【0027】公知の複合金属多塩基性塩または複合金属
水酸化物塩の代表例としてハイドロタルサイトが挙げら
れるが、その中で亜鉛を含有するハイドロタルサイト
(亜鉛変性ハイドロタルサイト)は、一般的に下記式
(3) 〔MgZn1-x Al(OH)x/n・mHO ‥(3) (式中、Aは2価乃至1価のアニオン、y,z及びx
は、0.15<z/(y+z)<0.4,0<x<0.6の条件を満足する数であ
り、nは、アニオンAの価数であり、mは、正数であ
る)の化学組成を有するものであり、本発明の複合金属
多塩基性塩と化学的組成を異にしている。
【0028】また、ハイドロタルサイトのアニオン交換
を行うときに、脂肪族カルボン酸等の分子量が大きいア
ニオンでイオン交換を行うことは、困難である。そのた
めに、一度500〜700℃で焼成を行って、アニオン
を飛ばした後にイオン交換を行う必要があり、作業上煩
雑で、コストアップにもつながる。さらに、脂肪族カル
ボン酸でイオン交換を行った亜鉛変性ハイドロタルサイ
トは、本発明の複合金属多塩基性塩に比べ、チキソトロ
ピー性が劣っている(後述の比較例2を参照)。
【0029】本発明の複合金属多塩基性塩は、X線回折
(Cu−kα)において、2θ=1乃至15゜、2θ=
19.5乃至24゜、2θ=33乃至50゜及び2θ=
60乃至64゜に回折ピークを有し、且つ2θ=33乃
至50゜及び2θ=60乃至64゜には単一のピークが
存在するX線回折像を有している。
【0030】公知の多塩基性アルミニウムマグネシウム
塩、例えばUSP(United StatesPharmacopoeia ××
/1980)参照標準マグアルドレートではX線回折
(Cu−α)において、2θ=10乃至12゜、2θ=
22乃至24゜、2θ=33乃至35゜、2θ=45乃
至47゜及び2θ=60乃至63゜に回折ピークを有す
ることから本発明の複合金属多塩基性塩とも異なる。
【0031】本発明の複合金属多塩基性塩の面間隔
(d)は31オングストローム以上あるものが、油性改
質剤として適している。
【0032】複合金属多塩基性塩の二価金属は少なくと
も一部に亜鉛を含んでいることが重要であるのは既に述
べたが、亜鉛以外の二価金属は特に限定はないが、その
中でもマグネシウムが好適である。
【0033】複合金属多塩基性塩の三価金属は、油性改
質剤として性能が発揮されるものであればどれでも使用
できるが、特にアルミニウムが好適である。
【0034】複合金属多塩基性塩のアニオンは炭素数1
0乃至22の1価脂肪酸から成り、例えば、カプリン
酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリス
チン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル
酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン
酸等の飽和脂肪酸、リンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン
酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン
酸等の不飽和脂肪酸等があるが、中でもステアリン酸が
好適である。
【0035】本発明の油性改質剤に用いられる複合金属
多塩基性塩の製法は、前記の複合金属多塩基性塩の物性
を満たす製法であれば、特に限定されない。好ましく
は、三価金属の水可溶性塩と亜鉛を必須成分とする二価
金属の酸化物、水酸化物或いは水可溶性塩とを、pH
3.8乃至9.0の条件下で、且つ50℃以上の温度で
反応させ、生成物を脂肪族カルボン酸アルカリ金属塩の
存在下にイオン交換することにより得る方法が好適であ
る。
【0036】本発明の油性改質剤は、チクソトロピー
剤、増粘剤、分散剤などとして有用であり、また、油性
改質剤と油剤とから成る油性組成物として用いることが
できる。
【0037】例えば、各種ローション、各種クリーム、
シャンプー、リンス、整髪料、液状石鹸等の化粧品に対
して、エマルジョン安定性向上、粘度特性調節、ピグメ
ントの分散向上等の目的で配合し得る。また、医薬、農
薬、医薬部外品等の用途において、流動性調節、増粘
性、ゲル形成ベース、各種成分の分散安定化等の目的で
配合し得る。更に、家庭用品としても、金属、自動車、
ガラス、タイル、床、磁器等のクリーナ、ポリッシュ、
クレンザー等の上記と同様の目的に使用できる。また各
種のエマルジョン塗料、ラテックス、接着剤等の工業用
品においても、安定化剤、増粘剤、チクソトロピー性付
与剤、垂れ防止剤等として配合できる。更にまた、農業
用品や食品の分野においても、例えばゲルの形で各種培
地として、発酵生産物の清澄化の目的に、また増粘剤、
乳化安定剤として使用できる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、二価金属及び三価金属
を含み且つアニオン成分が脂肪族カルボン酸成分である
複合金属多塩基性塩であって、二価金属の少なくとも一
部が亜鉛成分であり、且つX線回折において特定のピー
ク強度比を持つ層状結晶複合金属多塩基性塩を油性改質
剤に用いることで、油剤による膨潤性、チクソトロピー
性、沈降抑制能などに顕著に優れた油性改質剤が得られ
た。
【0039】
【実施例】本発明を次の例で説明するが、本発明は以下
の例に限定されるものではない。尚、各試験方法は下記
の方法に従って行った。
【0040】 (1)X線回折測定試験(面間隔、ピーク強度比) 理学電機(株)製のRAD−IBシステムを用いて、Cu−Kαにて測定した 。 ターゲット Cu フィルター 湾曲結晶グラファイトモノクロメーター 検出器 SC 電圧 40KVP 電流 20mA カウントフルスケール 8000c/s スムージングポイント 25 走査速度 1°/min ステップサンプリング 0.02° スリット DS1° RS0.15mm SS1° 照角 6° 上記の測定条件より、面間隔(d)は、X線回折におい
て2θの最も低角側から下記式 nλ=2dsinθ ここで、nは次数であり、λはX線の波長であり、θは
回折角である、より求めた。また、複合金属多塩基性塩
のピーク強度比(R)は下記式 R=Ia/Ib ここで、IaはX線回折(Cu−kα)の2θ=2乃至
4°にあるピークの高さ(ピーク強度)、IbはX線回
折(Cu−kα)の2θ=8乃至10°にあるピークの
高さ(ピーク強度)である、より求めた。
【0041】(2)化学組成 組成分析は、キレート分析法で行った。
【0042】(3)膨潤性試験 100mLメスシリンダーに、流動パラフィン50mL、
複合金属多塩基性塩1gを加え、密栓し、振とう機で3分
間振とうした。静置後、複合金属多塩基性塩の種々の時
間における沈降容積を測定した。該沈降容積は、僅かな
せん断力を作用させた場合の分散についての指標であ
り、沈降容積が大きいほど流動パラフィン中で複合金属
多塩基性塩が膨潤し、容易に分散されることを意味す
る。
【0043】(4)分散安定性(沈降抑制)試験 流動パラフィン100gに、この溶剤中で不溶性の物質
(例えば80%が5〜55μmの範囲内の粒度を有する
活性白土)15g及び分散安定剤(沈降防止剤)として
複合金属多塩基性塩2gを添加し、ホモミキサーで50
00rpm、5分間処理した。5分間静置後、100mL
メスシリンダーに100mL移し替え、経過時間に対す
る沈降容積を測定した。該沈降容積は、懸濁生成物の難
沈降性の指標となり、沈降容積が大きいほど流動パラフ
ィン中における懸濁生成物の分散安定性、即ち沈降抑制
性を意味する。
【0044】(5)チクソトロピー性試験 流動パラフィン170gに、複合金属多塩基性塩30g
を添加し、90℃に加温後、ホモミキサーで2000rp
m、5分間攪拌した。静置後、各温度における懸濁液の粘
度を東京計器製DVL−BII粘度計で、ローター回転数
を30rpmとし測定した。次にローターの回転数を3
rpm→60rpm(up)、60rpm→3rpm
(down)と増減し、20℃における粘度を測定し
た。ここで、チクソトロピー性を T=η/η60 式中、ηはローター回転数3rpmのときの粘度、η
60はローター回転数60rpmのときの粘度として示
した。
【0045】(実施例1)1000mLビーカーにイオ
ン交換水500mL、塩化アンモニウム46.3g、酸化
亜鉛(ZnO=99.6%)70.7g、水酸化マグネ
シウム(MgO=65.9%)52.9gを加え、攪拌、
分散させMg(OH)、ZnO混合スラリーを調製し
た。このスラリーに室温下にて硫酸バンド(Al
=7.78%、SO=18.4%)400gを攪拌しな
がら徐々に注加した後、900mLまでメスアップし
た。その後、90℃まで加温し、6時間反応を行った。反
応終了後、ろ過、1800mLの温水で洗浄を行いMg/
Zn−SO型濾過ケーキを得た。次に、1000mL
ビーカーに、上記Mg/Zn−SO型濾過ケーキを乾
物相当で50g計り取り、イオン交換水で水和して40
0mLにメスアップし、70℃に昇温した。別のビーカ
ーでステアリン酸61.5g(対含有SOモル比で
2.5)を当量の水酸化ナトリウムにて85℃、約30
0mLのイオン交換水でステアリン酸ナトリウム溶液と
して調製し、先の水和物に徐々に注加した。70℃にて
1時間、アニオン交換反応を行った後、ろ過、1400m
Lの温水で洗浄後、110℃にて一晩乾燥し、粉砕して
白色粉末を得た。得られた白色粉末を分析した結果、こ
の合成物のモル組成比は以下のようであった。 Al1.00Mg0.40Zn1.38(OH)5.64
(C1835) .92・1.00HO この複合金属多塩基性塩のX線回折像を図1、図2に示
す。また、面間隔(d)、ピーク強度比(R)、膨潤性、分
散安定性、チクソトロピー性を表1に、経過時間に対する
沈降容積(分散安定性試験参照)を図5に、温度による
粘度変化(チクソトロピー性試験参照)を図6に示す。
【0046】(実施例2)1000mLビーカーに実施
例1の中間品であるMg/Zn−SO型の濾過ケーキ
を、乾物相当で50g計り取り、イオン交換水で水和し
て400mLにメスアップし、70℃に昇温した。別の
ビーカーでラウリン酸43.3g(対含有SOモル比
で2.5)を当量の水酸化ナトリウムにて80℃、約3
00mLの水でラウリン酸ナトリウム溶液として調製
し、先の水和物に徐々に注加した。70℃にて1時間、
アニオン交換反応を行った後、前記例と同様の操作で濾
過、洗浄、乾燥、粉砕を行い白色粉末を得た。得られた
白色粉末を分析した結果、この合成物のモル組成比は以
下のようであった。 Al1.00Mg0.40Zn1.38(OH)5.64
(C1223) .92・1.00HO この複合金属多塩基性塩の面間隔(d)、ピーク強度比
(R)、膨潤性、分散安定性、チクソトロピー性を表1に、
経過時間に対する沈降容積(分散安定性試験参照)を図
5に、温度による粘度変化(チクソトロピー性試験参
照)を図6に示す。
【0047】(実施例3)1000mLビーカーにAl
(OH)3ペースト(Al=1.62%)647.
7g、硫酸バンド(Al=7.78%、SO=1
8.4%)61.9gを加え、ホモミキサーで5分間強攪
拌後、一晩放置し、場合により存在するCO を飛散させ
た。次に攪拌しながら塩化アンモニウム32.1g、酸
化亜鉛(ZnO=99.6%)24.5g、酸化マグネ
シウム(MgO=97.4%)12.4gを添加し、4時
間強攪拌を行なった。反応終了後、ろ過、1400mLの
温水で洗浄を行いMg/Zn−SO濾過ケーキを得
た。次に、1000mLビーカーに、上記Mg/Zn−S
濾過ケーキを乾物相当で50g計り取り、イオン交
換水で水和して400mLにメスアップし、70℃に昇
温した。別のビーカーでステアリン酸61.7g(対含
有SOモル比で2.5)を当量の水酸化ナトリウムに
て85℃、約300mLのイオン交換水でステアリン酸
ナトリウム溶液として調製し、先の水和物に徐々に注加
した。70℃にて1時間、アニオン交換反応を行った後、
ろ過、1400mLの温水で洗浄後、110℃にて一晩乾
燥し、粉砕して白色粉末を得た。得られた白色粉末を分
析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであ
った。 Al1.00Mg0.67Zn0.95(OH)5.42
(C1835) .82・0.90HO この複合金属多塩基性塩の面間隔(d)、ピーク強度比
(R)、膨潤性、分散安定性、チクソトロピー性を表1に、
経過時間に対する沈降容積(分散安定性試験参照)を図
5に、温度による粘度変化(チクソトロピー性試験参
照)を図6に示す。
【0048】(実施例4)1000mLビーカーにイオ
ン交換水500mL、塩化アンモニウム92.5g、酸化
亜鉛(ZnO=99.6%)141.4gを加え、攪拌、
分散させZnOスラリーを調製した。このスラリーに室
温下にて硫酸バンド(Al=7.78%、SO
18.4%)400gを攪拌しながら徐々に注加した後、
900mLまでメスアップした。その後、90℃まで加
温し、6時間反応を行った。反応終了後、ろ過、1800
mLの温水で洗浄を行いZn−SO型濾過ケーキを得
た。次に、1000mLビーカーに、上記Zn−SO
濾過ケーキを乾物相当で50g計り取り、イオン交換水
で水和して400mLにメスアップし、70℃に昇温し
た。別のビーカーでステアリン酸61.3g(対含有S
モル比で2.5)を当量の水酸化ナトリウムにて8
5℃、約300mLのイオン交換水でステアリン酸ナト
リウム溶液として調製し、先の水和物に徐々に注加し
た。70℃にて1時間、アニオン交換反応を行った後、ろ
過、1400mLの温水で洗浄後、110℃にて一晩乾燥
し、粉砕して白色粉末を得た。得られた白色粉末を分析
した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであっ
た。 Al1.00Zn2.05(OH)5.98(C18
35)1.12・0.47HO この複合金属多塩基性塩の面間隔(d)、ピーク強度比
(R)、膨潤性、分散安定性、チクソトロピー性を表1に、
経過時間に対する沈降容積(分散安定性試験参照)を図
5に、温度による粘度変化(チクソトロピー性試験参
照)を図6に示す。
【0049】(比較例1)1000mLビーカーにイオ
ン交換水500mL、水酸化マグネシウム(MgO=6
5.9%)105.8gを加え、攪拌、分散させMg(O
H)スラリーを調製した。このスラリーに室温下にて
硫酸バンド(Al=7.78%、SO=18.4
%)400gを攪拌しながら徐々に注加した後、900m
Lまでメスアップした。その後、90℃まで加温し、6時
間反応を行った。反応終了後、ろ過、1800mLの温水
で洗浄を行いMg−SO型濾過ケーキを得た。次に、
1000mLビーカーに、上記Mg−SO型濾過ケー
キを乾物相当で50g計り取り、イオン交換水で水和し
て400mLにメスアップし、70℃に昇温した。別の
ビーカーでステアリン酸66.0g(対含有SOモル
比で2.5)を当量の水酸化ナトリウムにて85℃、約
300mLのイオン交換水でステアリン酸ナトリウム溶
液として調製し、先の水和物に徐々に注加した。70℃
にて1時間、アニオン交換反応を行った後、ろ過、140
0mLの温水で洗浄後、110℃にて一晩乾燥し、粉砕し
て白色粉末を得た。得られた白色粉末を分析した結果、
この合成物のモル組成比は以下のようであった。 Al1.00Mg2.12(OH)6.38(C18
35)0.86・1.00HO この複合金属多塩基性塩のX線回折像を図1、図2に示
す。また、面間隔(d)、ピーク強度比(R)、膨潤性、分
散安定性、チクソトロピー性を表1に、経過時間に対する
沈降容積(分散安定性試験参照)を図5に、温度による
粘度変化(チクソトロピー性試験参照)を図6に示す。
【0050】(比較例2) 亜鉛変性ハイドロタルサイトステアリン酸交換品の調整 アルカマイザー4(協和化学工業株式会社)を50g計
り取り、550℃で4時間焼成した。これをステアリン
酸69.7g(対含有COモル比で2.5)を当量の
水酸化ナトリウムにて90℃、約700mLのイオン交
換水で調整したステアリン酸ナトリウム溶液に投入し
た。90℃にて1時間、アニオン交換反応を行った後、ろ
過、1400mLの温水で洗浄後、110℃にて一晩乾燥
し、粉砕して白色粉末を得た。なお、アルカマイザー4の
モル組成比は以下の通りである。AlMg1.5Zn
0.5(OH)(CO0.5・3HOX線回折
像を図3、図4に示す。また、面間隔(d)、ピーク強度
比(R)、膨潤性、分散安定性、チクソトロピー性を表1
に、経過時間に対する沈降容積(分散安定性試験参照)
を図5に、温度による粘度変化(チクソトロピー性試験
参照)を図6に示す。
【0051】(比較例3) 有機ベントナイトの調整 2000mLビーカーに、Na型ベントナイト(kun
ipia F、クニミネ工業株式会社)を50g計り取
り、イオン交換水で水和して1200mLにメスアップ
し、80℃に昇温した。別のビーカーで、第四級アンモニ
ウム塩(コータミンD−86P、花王株式会社)を3
0.07g計り取り、60℃、400mLのイオン交換
水で溶解し、先の水和物に徐々に注加した。80℃にて
1時間、カチオン交換反応を行った後、ろ過、3200
mLの温水で洗浄後、105℃にて一晩乾燥し、粉砕して
薄茶色の粉末を得た。面間隔(d)、膨潤性、分散安定
性、チクソトロピー性を表1に、経過時間に対する沈降
容積(分散安定性試験参照)を図5に、温度による粘度
変化(チクソトロピー性試験参照)を図6に示す。
【0052】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による亜鉛・マグネシウム/アルミニウ
ム/ヒドロキシ/ステアレート(実施例1)のX線回折
像と、これと対比されるべきマグネシウム/アルミニウ
ム/ヒドロキシ/ステアレート(比較例1)のX線回折
像である。
【図2】図1の低角側を拡大したX線回折像である。
【図3】比較例2のX線回折像である。
【図4】図3の低角側を拡大したX線回折像である。
【図5】複合金属多塩基性塩の分散安定性の指標となる
経過時間に対する沈降容積を示している。
【図6】複合金属多塩基性を流動パラフィンに分散した
ときの懸濁液の温度と粘度の関係を示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 91/00 C08L 91/00 (72)発明者 井上 宏志 東京都中央区日本橋室町4丁目1番21号 水澤化学工業株式会社内 (72)発明者 五十嵐 宏 東京都中央区日本橋室町4丁目1番21号 水澤化学工業株式会社内 (72)発明者 近藤 正巳 東京都中央区日本橋室町4丁目1番21号 水澤化学工業株式会社内 (72)発明者 皆川 円 東京都中央区日本橋室町4丁目1番21号 水澤化学工業株式会社内 (72)発明者 佐藤 哲 東京都中央区日本橋室町4丁目1番21号 水澤化学工業株式会社内 Fターム(参考) 4D077 AC05 BA02 BA13 DB06Y DC15Y DC27Y 4G047 AA04 AB02 AC03 AD03 4J002 AE051 DE286 EG036 EG046 GT00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二価金属及び三価金属を含み且つアニオ
    ン成分が脂肪族カルボン酸成分である複合金属多塩基性
    塩であって、二価金属の少なくとも一部が亜鉛成分であ
    り、且つX線回折(Cu−kα)において、下記式
    (1) R=Ia/Ib ‥‥(1) ここで、IaはX線回折(Cu−kα)の2θ=2乃至
    4°のピーク強度、 IbはX線回折(Cu−kα)の2θ=8乃至10°の
    ピーク強度、 で定義されるピーク強度比(R)が1.5以上である層
    状結晶複合金属多塩基性塩から成ることを特徴とする油
    性改質剤。
  2. 【請求項2】 複合金属多塩基性塩が、下記一般式
    (2) Zn (OH)(A)・nHO ‥(2) 式中、MはZn以外の二価金属を表し、 Mは三価金属を表し、 Aは脂肪族カルボン酸から成るアニオンを表し、 a、b、x、y及びzは下記式 a/(a+b)≧0.1、b≧0、 3x+2(a+b)−y−mz=0(式中mはアニオン
    Aの価数である) 0.3≦(a+b)/x≦2.5 1.5≦y/(a+b+x)≦3.0 1.0≦(a+b+x)/z≦20.0 を満足する数であり、 nは7以下の数である、で表される化学組成を有するも
    のであることを特徴とする請求項1に記載の油性改質
    剤。
  3. 【請求項3】 複合金属多塩基性塩が、X線回折(Cu
    −kα)において、2θ=1乃至15゜、2θ=19.
    5乃至24゜、2θ=33乃至50゜及び2θ=60乃
    至64゜に回折ピークを有し、且つ2θ=33乃至50
    ゜及び2θ=60乃至64゜には単一のピークが存在す
    るX線回折像を有することを特徴とする請求項1または
    2に記載の油性改質剤。
  4. 【請求項4】 前記複合金属多塩基性塩の面間隔(d)
    が31オングストローム以上であることを特徴とする請
    求項1乃至3の何れかに記載の油性改質剤。
  5. 【請求項5】 亜鉛以外の二価金属がマグネシウムであ
    ることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の油
    性改質剤。
  6. 【請求項6】 三価金属がアルミニウムであることを特
    徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の油性改質剤。
  7. 【請求項7】 アニオンが炭素数10乃至22の1価脂
    肪酸であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに
    記載の油性改質剤。
  8. 【請求項8】 複合金属多塩基性塩が、三価金属の水可
    溶性塩と亜鉛を必須成分とする二価金属の酸化物、水酸
    化物或いは水可溶性塩とを、pH3.8乃至9.0の条
    件下で、且つ50℃以上の温度で反応させ、生成物を脂
    肪族カルボン酸アルカリ金属塩の存在下にイオン交換す
    ることにより得られたものであることを特徴とする請求
    項1乃至7の何れかに記載の油性改質剤。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8の何れかに記載の油性改
    質剤から成ることを特徴とするチクソトロピー剤。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至8の何れかに記載の油性
    改質剤から成ることを特徴とする増粘剤。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至8の何れかに記載の油性
    改質剤から成ることを特徴とする分散剤。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至8の何れかに記載の油性
    改質剤と油剤とから成ることを特徴とする油性組成物。
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