JP2002086737A - プリントヘッド - Google Patents
プリントヘッドInfo
- Publication number
- JP2002086737A JP2002086737A JP2000276553A JP2000276553A JP2002086737A JP 2002086737 A JP2002086737 A JP 2002086737A JP 2000276553 A JP2000276553 A JP 2000276553A JP 2000276553 A JP2000276553 A JP 2000276553A JP 2002086737 A JP2002086737 A JP 2002086737A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- nozzle
- pressurizing chamber
- substrate member
- substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 発熱抵抗体を備えるインク加圧室と該インク
加圧室に対応したインク吐出ノズルとの間の位置ズレを
可能な限り小さくすることを課題とする。 【解決手段】 インク加圧室7の側壁部と一方の端面を
構成すると共に発熱抵抗体6を備えた基板部材5と上記
インク加圧室の他方の端面を構成すると共にインク加圧
室に対応したインク吐出ノズル3が形成されたノズル形
成部材2とを高温で貼り合わせて成り、基板部材とノズ
ル形成部材とを基板部材の中央で位置合わせした状態で
貼り合わせたプリントヘッド1。
加圧室に対応したインク吐出ノズルとの間の位置ズレを
可能な限り小さくすることを課題とする。 【解決手段】 インク加圧室7の側壁部と一方の端面を
構成すると共に発熱抵抗体6を備えた基板部材5と上記
インク加圧室の他方の端面を構成すると共にインク加圧
室に対応したインク吐出ノズル3が形成されたノズル形
成部材2とを高温で貼り合わせて成り、基板部材とノズ
ル形成部材とを基板部材の中央で位置合わせした状態で
貼り合わせたプリントヘッド1。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なプリントヘッ
ドに関する。詳しくは、発熱抵抗体を備えるインク加圧
室と該インク加圧室に対応したインク吐出ノズルとの間
の位置ずれを可能な限り小さくする技術に関する。
ドに関する。詳しくは、発熱抵抗体を備えるインク加圧
室と該インク加圧室に対応したインク吐出ノズルとの間
の位置ずれを可能な限り小さくする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】インク加圧室の前面を微小なインク吐出
ノズルが形成されたノズル形成部材で覆い、インク加圧
室に設けられた発熱抵抗体の急速な加熱によって生じる
インク気泡(バブル)の圧力によってインク滴をインク
吐出ノズルから吐出させる方式のプリントヘッドがあ
る。
ノズルが形成されたノズル形成部材で覆い、インク加圧
室に設けられた発熱抵抗体の急速な加熱によって生じる
インク気泡(バブル)の圧力によってインク滴をインク
吐出ノズルから吐出させる方式のプリントヘッドがあ
る。
【0003】かかる方式のプリントヘッドaは、通常、
図9及び図10に示すような構造を有している。
図9及び図10に示すような構造を有している。
【0004】プリントヘッドaは、インク加圧室bの側
壁部及び発熱抵抗体cを備えインク加圧室bの一方の端
面を限定する基板部材dを有する。該基板部材dは、シ
リコン等から成る半導体基板eの一方の面に発熱抵抗体
cが析出形成され、半導体基板eの発熱抵抗体cが形成
された面にインク加圧室bの側面を限定する、すなわ
ち、側壁部となるバリア層fが積層されて成る。バリア
層fは、例えば、露光硬化型のドライフィルムレジスト
から成り、上記半導体基板eの発熱抵抗体cが形成され
た面の全体に積層された後、フォトリソプロセスによっ
て不要な部分が取り除かれて、基板部材dが形成され
る。
壁部及び発熱抵抗体cを備えインク加圧室bの一方の端
面を限定する基板部材dを有する。該基板部材dは、シ
リコン等から成る半導体基板eの一方の面に発熱抵抗体
cが析出形成され、半導体基板eの発熱抵抗体cが形成
された面にインク加圧室bの側面を限定する、すなわ
ち、側壁部となるバリア層fが積層されて成る。バリア
層fは、例えば、露光硬化型のドライフィルムレジスト
から成り、上記半導体基板eの発熱抵抗体cが形成され
た面の全体に積層された後、フォトリソプロセスによっ
て不要な部分が取り除かれて、基板部材dが形成され
る。
【0005】そして、上記基板部材dのバリア層fの上
にノズル形成部材gが積層される。ノズル形成部材g
は、例えば、ニッケルによって電鋳技術によって形成さ
れる。ノズル形成部材gにはインク吐出ノズルhが形成
されており、該インク吐出ノズルhは基板部材d上に析
出された発熱抵抗体cと整列された状態とされる。
にノズル形成部材gが積層される。ノズル形成部材g
は、例えば、ニッケルによって電鋳技術によって形成さ
れる。ノズル形成部材gにはインク吐出ノズルhが形成
されており、該インク吐出ノズルhは基板部材d上に析
出された発熱抵抗体cと整列された状態とされる。
【0006】以上のようにして、両端を基板部材dとノ
ズル形成部材gとによって限定され、側面をバリア層f
によって限定されると共にインク流路iと連通され、さ
らに発熱抵抗体cと対向したインク吐出ノズルhを有す
るインク加圧室bが形成される。そして、インク加圧室
b内の発熱抵抗体cは半導体基板e上に析出された図示
しない導体部を介して外部回路と電気的に接続される。
ズル形成部材gとによって限定され、側面をバリア層f
によって限定されると共にインク流路iと連通され、さ
らに発熱抵抗体cと対向したインク吐出ノズルhを有す
るインク加圧室bが形成される。そして、インク加圧室
b内の発熱抵抗体cは半導体基板e上に析出された図示
しない導体部を介して外部回路と電気的に接続される。
【0007】そして、通常1個のプリントヘッドaに
は、100個単位の複数の発熱抵抗体c、それら発熱抵
抗体cを備えたインク加圧室bを備え、プリンターの制
御部からの指令によってこれら発熱抵抗体cのそれぞれ
を一意に選択してインクを吐出させることが出来る。
は、100個単位の複数の発熱抵抗体c、それら発熱抵
抗体cを備えたインク加圧室bを備え、プリンターの制
御部からの指令によってこれら発熱抵抗体cのそれぞれ
を一意に選択してインクを吐出させることが出来る。
【0008】すなわち、プリントヘッドaにおいて、該
プリントヘッドaと結合された図示しないインクタンク
からインク流路iを通じてインク加圧室bにインクが満
たされる。そして、発熱抵抗体cに短時間、例えば、1
〜3マイクロ秒の間電流パルスを通すことにより、当該
発熱抵抗体cが急速に加熱され、その結果、該発熱抵抗
体cと接する部分に気相のインク気泡が発生し、該イン
ク気泡の膨張によってある体積のインクが押しのけら
れ、それによって、インク吐出ノズルhに接する部分の
上記押しのけられたインクと同等の体積のインクがイン
ク滴としてインク吐出ノズルhから噴出され、紙等の印
刷媒体上に付着(着弾)せしめられる。
プリントヘッドaと結合された図示しないインクタンク
からインク流路iを通じてインク加圧室bにインクが満
たされる。そして、発熱抵抗体cに短時間、例えば、1
〜3マイクロ秒の間電流パルスを通すことにより、当該
発熱抵抗体cが急速に加熱され、その結果、該発熱抵抗
体cと接する部分に気相のインク気泡が発生し、該イン
ク気泡の膨張によってある体積のインクが押しのけら
れ、それによって、インク吐出ノズルhに接する部分の
上記押しのけられたインクと同等の体積のインクがイン
ク滴としてインク吐出ノズルhから噴出され、紙等の印
刷媒体上に付着(着弾)せしめられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した形態のプリン
トヘッドaにおいて、発熱抵抗体c及びインク加圧室b
とインク吐出ノズルhとの間の位置関係はインク滴の吐
出特性に影響があり、両者の位置ズレが大きくなると、
吐出速度の低下や吐出方向の乱れ等の原因となり、場合
によっては、吐出不能となることもある。従って、発熱
抵抗体c及びインク加圧室bとインク吐出ノズルhとの
間の位置ズレは印画品位の低下につながるため、大きな
問題である。
トヘッドaにおいて、発熱抵抗体c及びインク加圧室b
とインク吐出ノズルhとの間の位置関係はインク滴の吐
出特性に影響があり、両者の位置ズレが大きくなると、
吐出速度の低下や吐出方向の乱れ等の原因となり、場合
によっては、吐出不能となることもある。従って、発熱
抵抗体c及びインク加圧室bとインク吐出ノズルhとの
間の位置ズレは印画品位の低下につながるため、大きな
問題である。
【0010】上記したプリントヘッドaの製造工程にお
いては加熱工程があるのが一般的である。例えば、半導
体基板e上にバリア層fを形成した後にノズル形成部材
gが積層されるが、バリア層fを硬化してノズル形成部
材gを固着するために、高温での熱硬化工程が行われ
る。また、ドライフィルムレジストから成るバリア層f
の耐インク性を得るためのキュア工程も高温で行われ
る。
いては加熱工程があるのが一般的である。例えば、半導
体基板e上にバリア層fを形成した後にノズル形成部材
gが積層されるが、バリア層fを硬化してノズル形成部
材gを固着するために、高温での熱硬化工程が行われ
る。また、ドライフィルムレジストから成るバリア層f
の耐インク性を得るためのキュア工程も高温で行われ
る。
【0011】上記したように、プリントヘッドの製造工
程では加熱工程が必要である。ところで、通常半導体基
板eの材料とされるシリコンとノズル形成部材gの材料
とされるニッケルとでは線膨張係数が凡そ一桁異なる。
程では加熱工程が必要である。ところで、通常半導体基
板eの材料とされるシリコンとノズル形成部材gの材料
とされるニッケルとでは線膨張係数が凡そ一桁異なる。
【0012】そして、このように線膨張係数が大きく異
なる材料を加熱工程にて張り合わせた場合には、それぞ
れの伸縮率の差により張り合わせ後に相対的な位置ズレ
が生じる。そして、このような位置ズレは張り合わせら
れる部材間の線膨張係数の差に依存しており、その差が
大きいほど位置ズレが大きくなる。
なる材料を加熱工程にて張り合わせた場合には、それぞ
れの伸縮率の差により張り合わせ後に相対的な位置ズレ
が生じる。そして、このような位置ズレは張り合わせら
れる部材間の線膨張係数の差に依存しており、その差が
大きいほど位置ズレが大きくなる。
【0013】すなわち、図11に示すように、一つの基
板部材dに関し、ある部分(a)では発熱抵抗体c及び
インク加圧室bとインク吐出ノズルhとの位置が一致し
ていても、該位置(a)から離れた位置(b)では発熱
抵抗体c及びインク加圧室bとインク吐出ノズルhとの
間で位置ズレが生じ、さらに離れた位置(c)ではイン
ク吐出ノズルhがインク加圧室bからもズレてしまうと
いう事態が起きる。そして、このような位置ズレは張り
合わせられる部材が大きくなるほど大きくなってしま
う。このように、発熱抵抗体c及びインク加圧室bとイ
ンク吐出ノズルhとの位置関係が所定の位置関係からズ
レるに従って(図11(b)参照)吐出方向にズレが生
じ、さらにズレ量が大きくなると(図11(c)参照)
インクの吐出が不能になってしまう。
板部材dに関し、ある部分(a)では発熱抵抗体c及び
インク加圧室bとインク吐出ノズルhとの位置が一致し
ていても、該位置(a)から離れた位置(b)では発熱
抵抗体c及びインク加圧室bとインク吐出ノズルhとの
間で位置ズレが生じ、さらに離れた位置(c)ではイン
ク吐出ノズルhがインク加圧室bからもズレてしまうと
いう事態が起きる。そして、このような位置ズレは張り
合わせられる部材が大きくなるほど大きくなってしま
う。このように、発熱抵抗体c及びインク加圧室bとイ
ンク吐出ノズルhとの位置関係が所定の位置関係からズ
レるに従って(図11(b)参照)吐出方向にズレが生
じ、さらにズレ量が大きくなると(図11(c)参照)
インクの吐出が不能になってしまう。
【0014】プリンタ市場の要求は印画スピードを早く
する方向にあり、それを達成するための一つの手段とし
て、インクを吐出させるノズルの数を増大させることが
ある。同じ解像度でノズルの数が増大するときはプリン
トヘッドの大きさは大きくなり、線膨張係数の差に起因
する発熱抵抗体c及びインク加圧室bとインク吐出ノズ
ルhとの間の位置ズレの影響は大きくなってしまう。さ
らに、ラインヘッドのような大型のプリントヘッドの場
合には発熱抵抗体c及びインク加圧室bとインク吐出ノ
ズルhとの間の位置ズレの影響はより顕著になり、極め
て重大な問題となる。
する方向にあり、それを達成するための一つの手段とし
て、インクを吐出させるノズルの数を増大させることが
ある。同じ解像度でノズルの数が増大するときはプリン
トヘッドの大きさは大きくなり、線膨張係数の差に起因
する発熱抵抗体c及びインク加圧室bとインク吐出ノズ
ルhとの間の位置ズレの影響は大きくなってしまう。さ
らに、ラインヘッドのような大型のプリントヘッドの場
合には発熱抵抗体c及びインク加圧室bとインク吐出ノ
ズルhとの間の位置ズレの影響はより顕著になり、極め
て重大な問題となる。
【0015】そこで、本発明は、発熱抵抗体を備えるイ
ンク加圧室と該インク加圧室に対応したインク吐出ノズ
ルとの間の位置ズレを可能な限り小さくすることを課題
とする。
ンク加圧室と該インク加圧室に対応したインク吐出ノズ
ルとの間の位置ズレを可能な限り小さくすることを課題
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明プリント
ヘッドは、基板部材とノズル形成部材とを基板部材の中
央で位置合わせした状態で貼り合わせたものである。
ヘッドは、基板部材とノズル形成部材とを基板部材の中
央で位置合わせした状態で貼り合わせたものである。
【0017】従って、本発明プリントヘッドにあって
は、基板部材に形成された発熱抵抗体及びインク加圧室
の形成間隔(以下、「ヒータ間間隔」という)とノズル
形成部材に形成されたインク吐出ノズルの形成間隔(以
下、「ノズル間間隔」という)との間に仮に不一致があ
ったとしても、基板部材とノズル形成部材との貼合時に
基板部材の中央で位置合わせされるので、発熱抵抗体及
びインク加圧室の形成位置(以下、「ヒータ位置」とい
う)とインク吐出ノズルの形成位置(以下、「ノズル位
置」という)との間のズレの蓄積は基板部材の中央を基
準にした両端へ向けて為されるので、ヒータ位置とノズ
ル位置との最大のズレ量を小さくすることが出来る。
は、基板部材に形成された発熱抵抗体及びインク加圧室
の形成間隔(以下、「ヒータ間間隔」という)とノズル
形成部材に形成されたインク吐出ノズルの形成間隔(以
下、「ノズル間間隔」という)との間に仮に不一致があ
ったとしても、基板部材とノズル形成部材との貼合時に
基板部材の中央で位置合わせされるので、発熱抵抗体及
びインク加圧室の形成位置(以下、「ヒータ位置」とい
う)とインク吐出ノズルの形成位置(以下、「ノズル位
置」という)との間のズレの蓄積は基板部材の中央を基
準にした両端へ向けて為されるので、ヒータ位置とノズ
ル位置との最大のズレ量を小さくすることが出来る。
【0018】また、別の本発明プリントヘッドは、基板
部材とノズル形成部材とを基板部材の中央で凹凸嵌合さ
せたものである。
部材とノズル形成部材とを基板部材の中央で凹凸嵌合さ
せたものである。
【0019】従って、別の本発明プリントヘッドにあっ
ては、基板部材とノズル形成部材との貼合時における位
置合わせを基板部材の中央で行うようにすれば、ヒータ
間間隔とノズル間間隔との最大のズレ量を小さくするこ
とが出来ると共に、周囲温度の変化によって、基板部材
とノズル形成部材との間の伸縮量に差が出来て両者の間
に位置ズレが起きても、位置合わせの基準点である基板
部材の中央では基板部材とノズル形成部材との間にズレ
が生ぜず、従って、周囲温度の変化によるヒータ位置と
ノズル位置との間の最大の位置ズレを小さくすることが
出来る。
ては、基板部材とノズル形成部材との貼合時における位
置合わせを基板部材の中央で行うようにすれば、ヒータ
間間隔とノズル間間隔との最大のズレ量を小さくするこ
とが出来ると共に、周囲温度の変化によって、基板部材
とノズル形成部材との間の伸縮量に差が出来て両者の間
に位置ズレが起きても、位置合わせの基準点である基板
部材の中央では基板部材とノズル形成部材との間にズレ
が生ぜず、従って、周囲温度の変化によるヒータ位置と
ノズル位置との間の最大の位置ズレを小さくすることが
出来る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明プリントヘッドの
実施の形態について添付図面を参照して説明する。な
お、本明細書において説明するプリントヘッド1は、バ
ブルインクジェット型のプリントヘッドである。
実施の形態について添付図面を参照して説明する。な
お、本明細書において説明するプリントヘッド1は、バ
ブルインクジェット型のプリントヘッドである。
【0021】プリントヘッド1はノズル形成部材2を有
する。ノズル形成部材2には多数のインク吐出ノズル
3、3、・・・が形成されている。インク吐出ノズル
3、3、・・・は後述する基板部材1個当たり数百個が
整列された状態で形成されている。このようなノズル形
成部材2は、例えば、インバー合金によって厚さ15μ
m〜20μmのシート状に形成され、そこに直径約20
μmのインク吐出ノズル3、3、・・・が塩化第2鉄の
水溶液を用いたスプレーエッチングによって形成される
(図2、図3参照)。
する。ノズル形成部材2には多数のインク吐出ノズル
3、3、・・・が形成されている。インク吐出ノズル
3、3、・・・は後述する基板部材1個当たり数百個が
整列された状態で形成されている。このようなノズル形
成部材2は、例えば、インバー合金によって厚さ15μ
m〜20μmのシート状に形成され、そこに直径約20
μmのインク吐出ノズル3、3、・・・が塩化第2鉄の
水溶液を用いたスプレーエッチングによって形成される
(図2、図3参照)。
【0022】上記インバー合金は鉄(Fe)64%、ニ
ッケル(Ni)36%の組成を有する合金であり、その
線膨張係数は1.2×10-6である。そのため、後述す
る基板部材のベースとなるシリコン基板の線膨張係数
(2.6×10-6)に近く、温度変化にによるノズル間
間隔とヒータ間間隔とのズレを少なくすることができ
る。最も、ノズル形成部材を従来のニッケル(Ni)の
電鋳による薄膜によって形成してもかまわない。
ッケル(Ni)36%の組成を有する合金であり、その
線膨張係数は1.2×10-6である。そのため、後述す
る基板部材のベースとなるシリコン基板の線膨張係数
(2.6×10-6)に近く、温度変化にによるノズル間
間隔とヒータ間間隔とのズレを少なくすることができ
る。最も、ノズル形成部材を従来のニッケル(Ni)の
電鋳による薄膜によって形成してもかまわない。
【0023】上記ノズル形成部材2に多数の基板部材
4、4、・・・が貼り合わせられる(図2参照)。該基
板部材4はシリコン等から成る半導体基板5の一方の面
に発熱抵抗体6、6、・・・が析出形成され、半導体基
板5の発熱抵抗体6、6、・・・が形成された面にイン
ク加圧室7、7、・・・の側面を限定する、すなわち、
側壁部となるバリア層8が積層されて成る(図3、図4
参照)。バリア層8は、例えば、露光硬化型のドライフ
ィルムレジストから成り、上記半導体基板5の発熱抵抗
体6、6、・・・が形成された面の全体に積層された
後、フォトリソプロセスによって不要な部分が取り除か
れて、基板部材6が形成される。
4、4、・・・が貼り合わせられる(図2参照)。該基
板部材4はシリコン等から成る半導体基板5の一方の面
に発熱抵抗体6、6、・・・が析出形成され、半導体基
板5の発熱抵抗体6、6、・・・が形成された面にイン
ク加圧室7、7、・・・の側面を限定する、すなわち、
側壁部となるバリア層8が積層されて成る(図3、図4
参照)。バリア層8は、例えば、露光硬化型のドライフ
ィルムレジストから成り、上記半導体基板5の発熱抵抗
体6、6、・・・が形成された面の全体に積層された
後、フォトリソプロセスによって不要な部分が取り除か
れて、基板部材6が形成される。
【0024】上記基板部材4において、バリア層8の厚
みはほぼ12μm、発熱抵抗体6は一辺がほぼ18μm
の正方形を為している。また、インク加圧室7の幅はほ
ぼ25μmとされている。
みはほぼ12μm、発熱抵抗体6は一辺がほぼ18μm
の正方形を為している。また、インク加圧室7の幅はほ
ぼ25μmとされている。
【0025】基板部材4、4、・・・をノズル形成部材
2に貼り合わせるのに約150℃で15分間の加熱工程
を用いた。この貼合は、バリア層8を熱硬化させること
で為されるので、貼合温度はバリア層8の性状によると
ころが大であり、150℃に限定されるものではない基
板部材4、4、・・・をノズル形成部材2に貼り合わせ
る際、両者を基板部材4、4、・・・の中央で位置合わ
せする。その詳細を図9乃至図11に示す。1個の基板
部材4に仮に301個の発熱抵抗体6、6、・・・及び
インク加圧室7、7、・・・が形成されているものとす
る。ノズル形成部材2の基板部材4を1個貼り合わせる
部分には基板部材4に形成された発熱抵抗体6、6、・
・・及びインク加圧室7、7、・・・の数と同じ数、す
なわち、301個ののインク吐出ノズル3、3、・・・
が形成されている。そこで、図5及び図6において、中
央に位置するインク吐出ノズル、発熱抵抗体及びインク
加圧室を、それぞれ、3(0)、6(0)、7(0)と
表示し、左端に位置するインク吐出ノズル、発熱抵抗体
及びインク加圧室を、それぞれ、3(L150)、6
(L150)、7(L150)と表示し、右端に位置す
るインク吐出ノズル、発熱抵抗体及びインク加圧室を、
それぞれ、3(R150)、6(R150)、7(R1
50)と表示する。
2に貼り合わせるのに約150℃で15分間の加熱工程
を用いた。この貼合は、バリア層8を熱硬化させること
で為されるので、貼合温度はバリア層8の性状によると
ころが大であり、150℃に限定されるものではない基
板部材4、4、・・・をノズル形成部材2に貼り合わせ
る際、両者を基板部材4、4、・・・の中央で位置合わ
せする。その詳細を図9乃至図11に示す。1個の基板
部材4に仮に301個の発熱抵抗体6、6、・・・及び
インク加圧室7、7、・・・が形成されているものとす
る。ノズル形成部材2の基板部材4を1個貼り合わせる
部分には基板部材4に形成された発熱抵抗体6、6、・
・・及びインク加圧室7、7、・・・の数と同じ数、す
なわち、301個ののインク吐出ノズル3、3、・・・
が形成されている。そこで、図5及び図6において、中
央に位置するインク吐出ノズル、発熱抵抗体及びインク
加圧室を、それぞれ、3(0)、6(0)、7(0)と
表示し、左端に位置するインク吐出ノズル、発熱抵抗体
及びインク加圧室を、それぞれ、3(L150)、6
(L150)、7(L150)と表示し、右端に位置す
るインク吐出ノズル、発熱抵抗体及びインク加圧室を、
それぞれ、3(R150)、6(R150)、7(R1
50)と表示する。
【0026】そして、ノズル形成部材3と基板部材4と
の間の位置決め手段及び位置固定手段として凹凸嵌合部
を形成する。すなわち、上記凹凸嵌合部はノズル形成部
材3の基板部材4との貼合面に突設された位置決め突起
9と基板部材4のノズル形成部材3との貼合面に形成さ
れた位置決め凹部10とから成る。そして、上記位置決
め突起は中央に位置するインク吐出ノズル3(0)の近
傍に形成され、位置決め凹部10は中央の発熱抵抗体6
(0)及びインク加圧室7(0)の近傍に形成される。
の間の位置決め手段及び位置固定手段として凹凸嵌合部
を形成する。すなわち、上記凹凸嵌合部はノズル形成部
材3の基板部材4との貼合面に突設された位置決め突起
9と基板部材4のノズル形成部材3との貼合面に形成さ
れた位置決め凹部10とから成る。そして、上記位置決
め突起は中央に位置するインク吐出ノズル3(0)の近
傍に形成され、位置決め凹部10は中央の発熱抵抗体6
(0)及びインク加圧室7(0)の近傍に形成される。
【0027】そして、ノズル形成部材3の位置決め突起
9を基板部材4の位置決め凹部10に嵌合させて、ノズ
ル形成部材3と基板部材4とを基板部材4の中央で位置
決めし、その状態で、ノズル形成部材3と基板部材4と
を加熱加圧して貼り合わせる。これによって、ノズル形
成部材3と基板部材4とは、中央の発熱抵抗体6(0)
及びインク加圧室8(0)とインク吐出ノズル3(0)
とが、図6に示すように、位置合わせされた状態で結合
される。従って、仮にノズル間間隔とヒータ間間隔との
間にズレgがあったとしても、左右両端部におけるズレ
(6(L150)・7(L150)−3(L150)間
及び6(R150)・7(R150)−3(R150)
間のズレ)は150×gとなり、端部(左端又は右端)
で位置合わせした場合(仮に左端の6(L150)・7
(L150)と3(L150)との間で位置合わせした
場合)の反対側の端部におけるズレ(右端の6(R15
0)・7(R150)と3(R150)との間のズレ)
量300×gの半分となり、ヒータ位置とノズル位置と
の最大のズレ量を小さくすることが出来る。
9を基板部材4の位置決め凹部10に嵌合させて、ノズ
ル形成部材3と基板部材4とを基板部材4の中央で位置
決めし、その状態で、ノズル形成部材3と基板部材4と
を加熱加圧して貼り合わせる。これによって、ノズル形
成部材3と基板部材4とは、中央の発熱抵抗体6(0)
及びインク加圧室8(0)とインク吐出ノズル3(0)
とが、図6に示すように、位置合わせされた状態で結合
される。従って、仮にノズル間間隔とヒータ間間隔との
間にズレgがあったとしても、左右両端部におけるズレ
(6(L150)・7(L150)−3(L150)間
及び6(R150)・7(R150)−3(R150)
間のズレ)は150×gとなり、端部(左端又は右端)
で位置合わせした場合(仮に左端の6(L150)・7
(L150)と3(L150)との間で位置合わせした
場合)の反対側の端部におけるズレ(右端の6(R15
0)・7(R150)と3(R150)との間のズレ)
量300×gの半分となり、ヒータ位置とノズル位置と
の最大のズレ量を小さくすることが出来る。
【0028】また、上記したように、位置決め突起9と
位置決め凹部10とを嵌合させて位置決めすると、該凹
凸嵌合が位置固定手段としても機能し、その結果、ノズ
ル形成部材3と基板部材4との貼合後の温度変化によっ
て、ノズル間間隔とヒータ間間隔とのズレ量がさらに大
きくなった場合でも、それに基づく位置ズレは、基板部
材4の中央、すなわち、位置決め凹部10が形成された
位置を基準にして左右方向へ均等に為されるため、周囲
温度の変化によるヒータ位置とノズル位置との間の最大
の位置ズレを小さくすることができる。
位置決め凹部10とを嵌合させて位置決めすると、該凹
凸嵌合が位置固定手段としても機能し、その結果、ノズ
ル形成部材3と基板部材4との貼合後の温度変化によっ
て、ノズル間間隔とヒータ間間隔とのズレ量がさらに大
きくなった場合でも、それに基づく位置ズレは、基板部
材4の中央、すなわち、位置決め凹部10が形成された
位置を基準にして左右方向へ均等に為されるため、周囲
温度の変化によるヒータ位置とノズル位置との間の最大
の位置ズレを小さくすることができる。
【0029】なお、位置決め手段及び位置固定手段とし
て凹凸嵌合を採用する場合、突部と凹部とはどちらに形
成しても良い。すなわち、上記例とは逆に、基板部材4
に位置決め突部9を形成し、ノズル形成部材2に位置決
め凹部10を形成するようにしても良い。
て凹凸嵌合を採用する場合、突部と凹部とはどちらに形
成しても良い。すなわち、上記例とは逆に、基板部材4
に位置決め突部9を形成し、ノズル形成部材2に位置決
め凹部10を形成するようにしても良い。
【0030】また、ノズル形成部材3と基板部材4との
間を位置固定すること無しに、貼合時の位置決めのみを
行うようにしても良い。かかる場合の位置決め手段とし
ては、ノズル形成部材3と基板部材4とにそれぞれ位置
決め用のマークを形成しておき、ノズル形成部材3と基
板部材4に形成したそれぞれのマークの位置を一致させ
た状態で両者を貼り合わせるようにすればよい。
間を位置固定すること無しに、貼合時の位置決めのみを
行うようにしても良い。かかる場合の位置決め手段とし
ては、ノズル形成部材3と基板部材4とにそれぞれ位置
決め用のマークを形成しておき、ノズル形成部材3と基
板部材4に形成したそれぞれのマークの位置を一致させ
た状態で両者を貼り合わせるようにすればよい。
【0031】このように、ノズル形成部材3と基板部材
4とを貼り合わせるときに基板部材4の中央で位置合わ
せすることによって、少なくとも、貼合時におけるヒー
タ位置とノズル位置との最大のズレ量を小さくすること
が出来る。
4とを貼り合わせるときに基板部材4の中央で位置合わ
せすることによって、少なくとも、貼合時におけるヒー
タ位置とノズル位置との最大のズレ量を小さくすること
が出来る。
【0032】上記したプリントヘッド1に流路板11が
結合されることによって該流路板11を介して図示しな
いインクタンクとプリントヘッド1とが連結され、イン
ク加圧室7、7、・・・にインクが供給されることにな
る。
結合されることによって該流路板11を介して図示しな
いインクタンクとプリントヘッド1とが連結され、イン
ク加圧室7、7、・・・にインクが供給されることにな
る。
【0033】流路板11は容易には変形しない剛性と耐
インク性を備えた材料で形成される。流路板11は、一
方の端面に開口した空間12を有しており、該空間12
の両側を限定している壁部には基板部材4、4、・・・
を位置させるための切欠凹部13、13、・・・が上記
空間12と連通した状態で形成されている(図3、図4
参照)。また、空間12が開口した面と反対側の面から
はインク供給管14が突設されており、該インク供給管
14は上記空間12と連通している(図1、図2、図4
参照)。
インク性を備えた材料で形成される。流路板11は、一
方の端面に開口した空間12を有しており、該空間12
の両側を限定している壁部には基板部材4、4、・・・
を位置させるための切欠凹部13、13、・・・が上記
空間12と連通した状態で形成されている(図3、図4
参照)。また、空間12が開口した面と反対側の面から
はインク供給管14が突設されており、該インク供給管
14は上記空間12と連通している(図1、図2、図4
参照)。
【0034】そして、流路板11は空間12内に基板部
材4、4、・・・を囲い込むようにしてノズル形成部材
3に接着される。なお、縦置きされたA4サイズの用紙
に印刷するラインヘッドの場合、例えば、A4サイズの
横幅約21cmの範囲に16個の基板部材4、4、・・
・が1枚のノズル形成部材3に貼り合わされることにな
り、全体で約5,000個のインク吐出ノズル3、3、
・・・、発熱抵抗体6、6、・・・及びインク加圧室
7、7、・・・を有するものとすると、1個の基板部材
4あたりのインク吐出ノズル3、3、・・・、発熱抵抗
体6、6、・・・及びインク加圧室7、7、・・・の数
は300個強になる。従って、大きさ等に制約のある図
面にこれらの数や大きさを精確に表現することは不能で
あるので、各図面では、理解しやすいように、誇張した
り或いは省略して表現してある。
材4、4、・・・を囲い込むようにしてノズル形成部材
3に接着される。なお、縦置きされたA4サイズの用紙
に印刷するラインヘッドの場合、例えば、A4サイズの
横幅約21cmの範囲に16個の基板部材4、4、・・
・が1枚のノズル形成部材3に貼り合わされることにな
り、全体で約5,000個のインク吐出ノズル3、3、
・・・、発熱抵抗体6、6、・・・及びインク加圧室
7、7、・・・を有するものとすると、1個の基板部材
4あたりのインク吐出ノズル3、3、・・・、発熱抵抗
体6、6、・・・及びインク加圧室7、7、・・・の数
は300個強になる。従って、大きさ等に制約のある図
面にこれらの数や大きさを精確に表現することは不能で
あるので、各図面では、理解しやすいように、誇張した
り或いは省略して表現してある。
【0035】上記したように、ノズル形成部材3に流路
板11が接着されると、ノズル形成部材2に貼り合わせ
られている基板部材4、4、・・・は流路板11に形成
された切欠凹部13、13、・・・内に位置されると共
に流路板に接着される(図3、図4参照)。
板11が接着されると、ノズル形成部材2に貼り合わせ
られている基板部材4、4、・・・は流路板11に形成
された切欠凹部13、13、・・・内に位置されると共
に流路板に接着される(図3、図4参照)。
【0036】上記したように、流路板11がプリントヘ
ッド1に結合されることによって、流路板11の空間1
2とノズル形成部材2とによって囲まれた閉空間が形成
され、該閉空間はインク供給管14、14、・・・のみ
を通して外部と連通されることになる。そして、基板部
材4、4、・・・は上記閉空間内に位置し、一部がオー
バーラップしながら互い違いに(いわゆる千鳥状に)配
列された基板部材4、4、・・・の列と列との間にイン
ク流路15が形成され、インク加圧室7、7、・・・が
上記インク流路15と連通された状態となる(図3参
照)。
ッド1に結合されることによって、流路板11の空間1
2とノズル形成部材2とによって囲まれた閉空間が形成
され、該閉空間はインク供給管14、14、・・・のみ
を通して外部と連通されることになる。そして、基板部
材4、4、・・・は上記閉空間内に位置し、一部がオー
バーラップしながら互い違いに(いわゆる千鳥状に)配
列された基板部材4、4、・・・の列と列との間にイン
ク流路15が形成され、インク加圧室7、7、・・・が
上記インク流路15と連通された状態となる(図3参
照)。
【0037】基板部材4、4、・・・に形成された発熱
抵抗体6、6、・・・を外部の制御部と電気的に接続す
るためのフレキシブル基板16が設けられ、該フレキシ
ブル基板16の接続片16a、16a、・・・が基板部
材4、4、・・・に形成され発熱抵抗体6、6、・・・
に各別に電気的に接続された図示しない接点と接続され
る。
抵抗体6、6、・・・を外部の制御部と電気的に接続す
るためのフレキシブル基板16が設けられ、該フレキシ
ブル基板16の接続片16a、16a、・・・が基板部
材4、4、・・・に形成され発熱抵抗体6、6、・・・
に各別に電気的に接続された図示しない接点と接続され
る。
【0038】上記流路板11に設けられたインク供給管
14はインクを収納している図示しないインクタンクと
接続され、これによって、プリントヘッド1のインク流
路15及びインク加圧室7、7、・・・にインクが満た
される。
14はインクを収納している図示しないインクタンクと
接続され、これによって、プリントヘッド1のインク流
路15及びインク加圧室7、7、・・・にインクが満た
される。
【0039】そして、プリンタの制御部からの指令によ
って一意に選択された発熱抵抗体6、6、・・・に短時
間、例えば、1〜3マイクロ秒の間電流パルスを通すこ
とにより、当該発熱抵抗体6、6、・・・が急速に加熱
され、その結果、該発熱抵抗体6、6、・・・と接する
部分に気相のインク気泡が発生し、該インク気泡の膨張
によってある体積のインクが押しのけられ、それによっ
て、インク吐出ノズル3、3、・・・に接する部分の上
記押しのけられたインクと同等の体積のインクがインク
滴としてインク吐出ノズル3、3、・・・から噴出さ
れ、紙等の印刷媒体上に付着(着弾)せしめられる。そ
して、インクが吐出されたインク加圧室7、7、・・・
にはインク流路15を通じて吐出された量と同量のイン
クが直ちに補充される。
って一意に選択された発熱抵抗体6、6、・・・に短時
間、例えば、1〜3マイクロ秒の間電流パルスを通すこ
とにより、当該発熱抵抗体6、6、・・・が急速に加熱
され、その結果、該発熱抵抗体6、6、・・・と接する
部分に気相のインク気泡が発生し、該インク気泡の膨張
によってある体積のインクが押しのけられ、それによっ
て、インク吐出ノズル3、3、・・・に接する部分の上
記押しのけられたインクと同等の体積のインクがインク
滴としてインク吐出ノズル3、3、・・・から噴出さ
れ、紙等の印刷媒体上に付着(着弾)せしめられる。そ
して、インクが吐出されたインク加圧室7、7、・・・
にはインク流路15を通じて吐出された量と同量のイン
クが直ちに補充される。
【0040】なお、上記した実施の形態においては、本
発明をA4サイズの縦置きされた用紙に印刷するライン
ヘッドに適用したものを示したが、本発明はラインヘッ
ド以外のヘッド、例えば、シリアルヘッドにも適用する
ことが可能である。
発明をA4サイズの縦置きされた用紙に印刷するライン
ヘッドに適用したものを示したが、本発明はラインヘッ
ド以外のヘッド、例えば、シリアルヘッドにも適用する
ことが可能である。
【0041】また、上記実施の形態では、A4サイズの
縦置きされた用紙に印刷するラインヘッドを16個の基
板部材4、4、・・・を用いて構成する例を示したが、
約21cmのラインを1個の基板部材4を用いて構成す
るようにしても良い。このように基板部材4が長尺化す
ると、ノズル間間隔とヒータ間間隔とのズレの蓄積量は
極めて大きくなるので、本発明を適用することの利点は
大きくなる。
縦置きされた用紙に印刷するラインヘッドを16個の基
板部材4、4、・・・を用いて構成する例を示したが、
約21cmのラインを1個の基板部材4を用いて構成す
るようにしても良い。このように基板部材4が長尺化す
ると、ノズル間間隔とヒータ間間隔とのズレの蓄積量は
極めて大きくなるので、本発明を適用することの利点は
大きくなる。
【0042】なお、上記した実施の形態において示した
各部の形状乃至構造は、何れも本発明を実施するに際し
て行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これ
らによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されるこ
とがあってはならないものである。
各部の形状乃至構造は、何れも本発明を実施するに際し
て行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これ
らによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されるこ
とがあってはならないものである。
【0043】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明プリントヘッドは、インク加圧室の側壁部と
一方の端面を構成すると共に発熱抵抗体を備えた基板部
材と上記インク加圧室の他方の端面を構成すると共にイ
ンク加圧室に対応したインク吐出ノズルが形成されたノ
ズル形成部材とを高温で貼り合わせて成るプリントヘッ
ドであって、基板部材とノズル形成部材とを基板部材の
中央で位置合わせした状態で貼り合わせたことを特徴と
する。
に、本発明プリントヘッドは、インク加圧室の側壁部と
一方の端面を構成すると共に発熱抵抗体を備えた基板部
材と上記インク加圧室の他方の端面を構成すると共にイ
ンク加圧室に対応したインク吐出ノズルが形成されたノ
ズル形成部材とを高温で貼り合わせて成るプリントヘッ
ドであって、基板部材とノズル形成部材とを基板部材の
中央で位置合わせした状態で貼り合わせたことを特徴と
する。
【0044】従って、本発明プリントヘッドにあって
は、ヒータ間間隔とノズル間間隔との間に仮に不一致が
あったとしても、基板部材とノズル形成部材との貼合時
に基板部材の中央で位置合わせされるので、ヒータ位置
とノズル位置との間のズレの蓄積は基板部材の中央を基
準にした両端へ向けて為されるので、ヒータ位置とノズ
ル位置との最大のズレ量を小さくすることが出来る。
は、ヒータ間間隔とノズル間間隔との間に仮に不一致が
あったとしても、基板部材とノズル形成部材との貼合時
に基板部材の中央で位置合わせされるので、ヒータ位置
とノズル位置との間のズレの蓄積は基板部材の中央を基
準にした両端へ向けて為されるので、ヒータ位置とノズ
ル位置との最大のズレ量を小さくすることが出来る。
【0045】別の本発明プリントヘッドは、インク加圧
室の側壁部と一方の端面を構成すると共に発熱抵抗体を
備えた基板部材と上記インク加圧室の他方の端面を構成
すると共にインク加圧室に対応したインク吐出ノズルが
形成されたノズル形成部材とを高温で貼り合わせて成る
プリントヘッドであって、基板部材とノズル形成部材と
を基板部材の中央で凹凸嵌合させたことを特徴とする。
室の側壁部と一方の端面を構成すると共に発熱抵抗体を
備えた基板部材と上記インク加圧室の他方の端面を構成
すると共にインク加圧室に対応したインク吐出ノズルが
形成されたノズル形成部材とを高温で貼り合わせて成る
プリントヘッドであって、基板部材とノズル形成部材と
を基板部材の中央で凹凸嵌合させたことを特徴とする。
【0046】従って、別の本発明プリントヘッドにあっ
ては、基板部材とノズル形成部材との貼合時における位
置合わせを基板部材の中央で行うようにすれば、ヒータ
間間隔とノズル間間隔との最大のズレ量を小さくするこ
とが出来ると共に、周囲温度の変化によって、基板部材
とノズル形成部材との間の伸縮量に差が出来て両者の間
に位置ズレが起きても、位置合わせの基準点である基板
部材の中央では基板部材とノズル形成部材との間にズレ
が生ぜず、従って、周囲温度の変化によるヒータ位置と
ノズル位置との間の最大の位置ズレを小さくすることが
出来る。
ては、基板部材とノズル形成部材との貼合時における位
置合わせを基板部材の中央で行うようにすれば、ヒータ
間間隔とノズル間間隔との最大のズレ量を小さくするこ
とが出来ると共に、周囲温度の変化によって、基板部材
とノズル形成部材との間の伸縮量に差が出来て両者の間
に位置ズレが起きても、位置合わせの基準点である基板
部材の中央では基板部材とノズル形成部材との間にズレ
が生ぜず、従って、周囲温度の変化によるヒータ位置と
ノズル位置との間の最大の位置ズレを小さくすることが
出来る。
【図1】図2乃至図4と共にプリントヘッドに流路板を
貼り合わせたものを示すものであり、本図は斜視図であ
る。
貼り合わせたものを示すものであり、本図は斜視図であ
る。
【図2】分解斜視図である。
【図3】要部の拡大断面図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿う拡大断面図である。
【図5】図6乃至図8と共にノズル形成部材と基板部材
との位置決め手段と位置決めによる効果を示すものであ
り、本図は要部のインク吐出ノズル側から見た概略拡大
平面図である。
との位置決め手段と位置決めによる効果を示すものであ
り、本図は要部のインク吐出ノズル側から見た概略拡大
平面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】貼合前の状態を図7と同じ位置で切断して示す
断面図である。
断面図である。
【図9】図10及び図11と共に従来のプリントヘッド
の一例を示すものであり、本図は斜視図である。
の一例を示すものであり、本図は斜視図である。
【図10】分解斜視図である。
【図11】問題点を示す断面図である。
1…プリントヘッド、2…ノズル形成部材、3…インク
吐出ノズル、4…基板部材、6…発熱抵抗体、7…イン
ク加圧室、9…位置決め突起、10…位置決め凹部
吐出ノズル、4…基板部材、6…発熱抵抗体、7…イン
ク加圧室、9…位置決め突起、10…位置決め凹部
Claims (2)
- 【請求項1】 インク加圧室の側壁部と一方の端面を構
成すると共に発熱抵抗体を備えた基板部材と上記インク
加圧室の他方の端面を構成すると共にインク加圧室に対
応したインク吐出ノズルが形成されたノズル形成部材と
を高温で貼り合わせて成るプリントヘッドであって、 基板部材とノズル形成部材とを基板部材の中央で位置合
わせした状態で貼り合わせたことを特徴とするプリント
ヘッド。 - 【請求項2】 インク加圧室の側壁部と一方の端面を構
成すると共に発熱抵抗体を備えた基板部材と上記インク
加圧室の他方の端面を構成すると共にインク加圧室に対
応したインク吐出ノズルが形成されたノズル形成部材と
を高温で貼り合わせて成るプリントヘッドであって、 基板部材とノズル形成部材とを基板部材の中央で凹凸嵌
合させたことを特徴とするプリントヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000276553A JP2002086737A (ja) | 2000-09-12 | 2000-09-12 | プリントヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000276553A JP2002086737A (ja) | 2000-09-12 | 2000-09-12 | プリントヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002086737A true JP2002086737A (ja) | 2002-03-26 |
Family
ID=18761993
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000276553A Pending JP2002086737A (ja) | 2000-09-12 | 2000-09-12 | プリントヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002086737A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007137039A (ja) * | 2005-11-23 | 2007-06-07 | Aida Eng Ltd | ノズルプレート、その製造に用いるパンチおよび製造方法 |
JP2009006723A (ja) * | 2003-10-23 | 2009-01-15 | Hewlett-Packard Development Co Lp | 流体噴射装置のプリントヘッド組立品 |
-
2000
- 2000-09-12 JP JP2000276553A patent/JP2002086737A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009006723A (ja) * | 2003-10-23 | 2009-01-15 | Hewlett-Packard Development Co Lp | 流体噴射装置のプリントヘッド組立品 |
JP2007137039A (ja) * | 2005-11-23 | 2007-06-07 | Aida Eng Ltd | ノズルプレート、その製造に用いるパンチおよび製造方法 |
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