JP2002086496A - 射出成形用金型および射出成形方法 - Google Patents

射出成形用金型および射出成形方法

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JP2002086496A JP2000281926A JP2000281926A JP2002086496A JP 2002086496 A JP2002086496 A JP 2002086496A JP 2000281926 A JP2000281926 A JP 2000281926A JP 2000281926 A JP2000281926 A JP 2000281926A JP 2002086496 A JP2002086496 A JP 2002086496A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールのためのボルトによる締結や油圧によ
る型締め機構を一切必要とせず、射出ノズルの金型に対
する押付力のみで良好なシール性を確保する。 【解決手段】 金型21を下型24と上型25とで構成
する。また、下型24を、第1、第2の下型27,28
と、中子29とで構成する。第1、第2の下型27,2
8および上型25を積層配置する。射出ノズル22から
溶融した成形材料9を金型21のキャビティ8内に射出
し、第2の下型28を成形品として取り出す。成形材料
9の射出圧力をP、シール圧をPa、成形材料7によっ
て決まる定数値をCとすると、以下の条件 Pa/P>C を満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形用金型お
よび射出成形方法に関し、例えば電磁流量計の測定管と
して用いられるライニング管等の成形に用いて好適な射
出成形用金型および射出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】測定管内を流れる導電性流体の流量を電
磁誘導現象を利用して測定する電磁流量計は、流体中で
発生した起電力とステンレス鋼等の非磁性体からなる測
定管との短絡を防止するために、通常測定管の接液面で
ある内周面および測定管の両端部に一体的に設けたフラ
ンジの配管接続端面をライニング材によって被覆してい
る。ライニング材としては、耐熱性、耐食性、絶縁性等
が要求されるため、通常弗素樹脂等の絶縁材が使用さ
れ、射出成形によって測定管の内周面およびフランジの
配管接続端面に形成される。
【0003】このようなライニングが施された測定管を
トランスファー成形機によって成形する場合は、ライニ
ングが施されていない測定管を金型内に装填し、金型を
ライニング材の溶融温度以上に加熱し、溶融したライニ
ング材を金型内に加圧注入して測定管の内周面およびそ
のフランジの配管接続端面をライニング材で被覆する。
【0004】図3(a)、(b)は測定管の成形に用い
られる従来の射出成形用金型を示す平面図およびA−A
線断面図である。この射出成形用金型1は、上型2およ
び下型3とからなる金型4と、図示しない射出ノズルと
を備え、下型3を第1の下型5、第2の下型6および中
子7とで構成し、金型4のキャビティ8内に弗素樹脂等
の溶融した成形材料9を加圧注入して第2の下型6の内
周面およびそのフランジ10の配管接続端面10aにラ
イニングを施すことにより、第2の下型6を測定管11
として取り出すようにしている。すなわち、この射出成
型用金型1は、ライニングが施されていない測定管を第
2の下型6として用い、アウトサート成形するものであ
る。
【0005】射出成形に際しては、成形圧力(射出圧
力)に対して金型4の締付圧力(型締力)が不十分な場
合、射出圧力によって金型4のパーティングライン面
(以下、シール面という)12から溶融した成形材料9
が流出して固化するとバリが生じ、過剰に流出した場合
は成形不能になるため、上型2、第1、第2の下型5,
6を複数本のボルト13または油圧による型締め機構に
よって型締めし、シール面12が開かないようにする必
要がある。シール面12が開かないようにするために
は、成形品の総投影面積をD(cm2 )、射出圧力をP
(Kg/cm2 )、型締力をW(Kg)とすると、次の
条件 DP<W を満足させればよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
射出成形用金型1は、シール面12からの成形材料9の
流出を防止するために金型4をボルト13の締結によ
り、または油圧による型締め機構によって型締めしてい
た。しかしながら、ボルト13の締結による型締め作業
は、その締付けと弛緩とを行わなければならないために
作業者の負担が大きく、作業性および生産性が低いとい
う問題があった。また、上型2、第1、第2の下型5,
6にボルト13の挿通孔を形成する必要があるため、金
型4自体の製造コストが高くなるという問題もあった。
一方、油圧による型締め機構は、成形機自体が大がかり
となり、高価になるという問題があった。
【0007】そこで、本発明者らは種々の射出成形用金
型を製作し、ボルトの締結や油圧による型締め機構を用
いないで成形実験を行った場合のシール性について検討
した結果、以下のことを見出した。成形材料に射出圧力
を加えることにより、射出ノズルには金型を押し付ける
下向きの力が発生する。射出ノズルが金型を押し付ける
ことによって上型2と第2の下型6および第1の下型5
と第2の下型6の間(第2の下型がない場合は上型と第
1の下型との間)に同じ大きさの締め付け力がそれぞれ
発生する。一方、射出圧力によって成形材料9を金型4
のキャビティ8に加圧注入することにより金型4を押し
上げようとする力(反力)が発生する。成形材料9の射
出圧力によって発生する射出ノズルの下向きの力をF
n、射出圧力によって金型4を押し上げようとする力を
Fm、上型2と第2の下型6のシール面積をSとする
と、シール面12に加わる圧力は(Fn−Fm)/Sと
なる。これを射出圧力Pで除した値(Fn−Fm)/S
Pをここではシール比(K)と呼ぶ。このシール比Kは
無次元単位の数値で、金型の設計時に決定される。シー
ル比Kがある値より大きくなるように設計すると、シー
ル面12から成形材料9が流出せず、小さいと流出する
ことが確認された。流出するか否かを決定する値は、成
形材料9によって決まる定数値Cであり、成形材料9の
種類、粘度、成形温度等によって異なる。
【0008】本発明は上記した実験結果に基づいてなさ
れたもので、その目的とするところは、シールのための
ボルトの締結・弛緩ないし油圧による型締め機構を一切
必要とせず、射出ノズルの金型に対する押付力のみで良
好なシール性を確保することができるようにした射出成
形用金型および射出成形方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明に係る射出成形用金型は、溶融した成形材
料を所定の射出圧力で押し出す射出ノズルと、この射出
ノズルから射出された前記成形材料がキャビティ内に加
圧注入される金型とを備え、前記金型を積層配置された
下型および上型とで構成し、前記上型と下型との間にお
いて、射出圧力をP、シール圧をPa、成形材料により
決まる定数値をCとすると、以下の条件 Pa/P>C が成り立つものである。
【0010】第2の発明に係る射出成形用金型は、上記
第1の発明において、下型が第1、第2の下型と、中子
とからなるものである。
【0011】第3の発明に係る射出成形用金型は、上記
第1または第2の発明において、第2の下型が上型と第
1の下型の間に配置され、成形品の一部を構成する部材
であるものである。
【0012】第4の発明は、溶融した成形材料を所定の
射出圧力で押し出す射出ノズルと、この射出ノズルから
射出された前記成形材料がキャビティ内に加圧注入され
る金型とを備え、前記金型を積層配置された下型および
上型とで構成し、前記上型と下型との間において、射出
圧力をP、シール圧をPa、成形材料により決まる定数
値をCとすると、以下の条件 Pa/P>C が成り立つものである。
【0013】第5の発明は、複数に分割される金型と中
子との間に形成したキャビティ内に溶融した成形材料を
射出ノズルによって加圧注入することにより成形品を成
形する射出成形方法において、 前記複数に分割された
金型間において、射出圧力をP、シール圧をPa、成形
材料により決まる定数値をCとすると、以下の条件 Pa/P>C が成り立つものである。
【0014】第1、第3、第4の発明においては、Pa
/Pが成形材料によって決まる定数値Cより大きいこと
により、射出ノズルの金型に対する押付力(下向きの
力)のみで金型を固定でき、良好にシール面をシールす
る。したがって、成形材料がシール面から流出せず、大
がかりな油圧による型締め機構を用いたり、ボルトによ
る面倒な型締め作業を行う必要がなく、簡単に射出成形
することができる。また、上記条件が成り立つ範囲内に
おいて、射出圧力P、溶融した成形材料に所定の射出圧
力を与えた結果発生する射出ノズルの金型に対する押付
力Fn、溶融した成形材料に所定の射出圧力を与えた結
果発生する金型を押し上げようとするFm、シール面積
Sの値を決定することができるので、金型の設計上の自
由度が拡大する。
【0015】第3の発明においては、成形品の一部を構
成する部品を第2の下型として用いているので、第2の
下型の取付け、取外しが即成形品の取付け、取外しとな
る。したがって、作業工程が削減できる。また、成形品
である第2の下型の固定のためのボルト固定用の付加的
構造を設ける必要がないので、金型自体も安価に製作す
ることができる。ここで、成形品とは、射出成型用金型
によって成形される物品である。したがって、インサー
トまたはアウトサート成形によって成形される成形品の
場合は、金属、セラミックス等の異種材料からなる部材
と成形材料によって形成される部材とからなり、例えば
ライニング管を成形する場合は、金属またはセラミック
ス製の管本体が下型の第2の下型として用いられ、この
管本体を成形材料によってライニングすることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る射
出成形用金型の一実施の形態を示す断面図、図2
(a)、(b)、(c)は射出ノズルの投影面積、上型
の投影面積およびシール面を示す図である。本実施の形
態は、電磁流量計用測定管の成形に用いられるトランス
ファー成形機用の射出成形用金型に適用した例を示す。
【0017】これらの図において、射出成形用金型20
は、金型21と、射出ノズル22とを有し、金型取付板
23の上に設置されている。金型21は、下型24と、
上型25とからなり、下型24が第1、第2の下型2
7,28および中子29とからなり、第1の下型27と
中子29が前記金型取付板23上に位置決めされて固定
され、第1の下型27の上に第2の下型28が位置決め
されて載置され、さらにその上に上型25が同じく位置
決めされて載置されている。
【0018】前記第1の下型27はリング状に形成さ
れ、中央に前記中子29が貫通する孔27aを有してい
る。
【0019】前記第2の下型28としては、ライニング
処理されていない電磁流量計用の測定管が用いられる。
この第2の下型28は、内径が前記中子29の外径より
大きい円筒部28aと、この円筒部28aの両端開口部
に一体に設けられたフランジ28bとで構成されてい
る。また、各フランジ28bの配管接続端面である外側
面には、ライニングのための環状溝28cが形成されて
いる。
【0020】前記上型25は、下面中央に形成された円
錐形の凹部25aと、環状の冷却用エア通路31を有し
ている。凹部25aは、上型25の上面中央に開口して
おり、前記射出ノズル22のノズル孔22aに連通して
いる。
【0021】前記中子29は、円柱状の中子本体29A
と、この中子本体29Aの外周を覆う筒体29Bと、中
子本体29Aと筒体29Bの上面に溶接によって固定さ
れた円錐体29Cとで構成され、前記第1、第2の下型
27,28内に装着されることによりこれらの下型の内
面とともにキャビティ8を形成している。中子本体2A
の内部には、冷却用エア通路33が形成されている。円
錐体29Cは、前記上型25の凹部25aに適宜な隙間
を保って挿入され、この隙間が成形材料9の通る湯道3
4を形成している。
【0022】このような、金型21は、下型24、上型
25および射出ノズル22を単に積層配置しているだけ
で、ボルトの締結や油圧による型締め機構によって型締
めされていない。また、前記上型25の上には、前記射
出ノズル22を内部下方に備えたトランスファポット3
5が設置されている。36は図示しない油圧シリンダに
よって昇降されるプランジャ、Aは第2の下型28と上
型25のシール面、Bは第1の下型27と第2の下型2
8のシール面である。
【0023】このような射出成形用金型20を用いて第
2の下型28の内周面とフランジ28bの端面にライニ
ングを施して電磁流量計の測定管を成形するには、射出
成形用金型20とトランスファポット35とともに加熱
炉の中に設置し、所定温度に加熱する。次に、ライニン
グ材である弗素樹脂等の成形材料9をトランスファポッ
ト33内に投入して加熱溶融する。この溶融した成形材
料9をプランジャ36によって加圧して射出ノズル22
からキャビティ8に加圧注入する。注入時間は2分程度
で、キャビティ8内の空気はシール面A,Bから外部へ
排出される。
【0024】注入に際しては、プランジャ36を室温に
しておく。トランスファポット35とプランジャ36と
の間には、通常0.3〜1.0mm程度の隙間が存在す
るが、この隙間は溶融した成形材料9の一部がプランジ
ャ36との接触によって固化することにより埋められる
ため、溶融した成形材料9がトランスファポット35の
上方に流出することはない。
【0025】溶融した成形材料9が金型21のキャビテ
ィ8内に加圧注入されると、プランジャ36の推力に応
じて射出圧力Pが金型全体に発生する。これにより射出
ノズル22は下方への推力(押付力)Fnが発生し、上
型25を第2の下型28に押し付けることにより、第2
の下型28と上型25との間に締付け力が発生する。同
様に、第2の下型28は第1の下型27に押し付けられ
ることにより、これらの間に同じ締付け力が発生する。
射出ノズル22の金型21に対する押付力Fnは、射出
ノズル22の投影面積Snと射出圧力Pから求められ
る。 Fn=P・Sn
【0026】反対に、上型25には射出圧力Pにより上
方への推力(第2の下型28から上型25を引き離そう
とする力)Fmが発生する。この推力Fmは、上型25
の投影面積Smと射出圧力Pから求められる。 Fm=P・Sm
【0027】射出ノズル22の上型25に対する押付力
Fnによって上型25が第2の下型28のシール面A
(シール面Bも同様)を押し付ける力Fは、 F=Fn−Fm である。FnがFmより小さくなると、上型25は持ち
上げられるためシールが損なわれる。シール面Aの面積
をS、シール面Aに発生する圧力をPaとすると、Pa
は Pa=(Fn−Fm)/S=(Sn−Sm)P/S となる。
【0028】ここで、溶融材料9、上型25、第2の下
型28、ポット35等の重量が実際にシール比Kにどの
程度影響するかについて検討したところ、溶融材料9、
上型25、第2の下型28、ポット35等の総重量を口
径100mmの場合、21.5Kg、40mmの場合
4.3Kg程度とすると、 射出ノズル22による押付
力Fn(口径100mmの測定管の場合に5148Kg
f、口径40mmの場合に1825Kgf)、推力Fm
(口径100mmの場合に3382Kgf、口径40m
mの場合に1378Kgf)に比べてきわめて小さいた
め、シール比への影響がきわめて少なく、誤差範囲とし
て無視し得ることが判った。なお、シール比Kは、口径
100mmの場合、2.04、口径40mmの場合、
1.41でああった。
【0029】シール面Aからの成形材料9の流出を防止
するためには、シール圧Paが正の値であることが最低
条件であるが、どの程度の圧力であれば成形材料9が流
出しなくなるかを実験で追求した。上記式からも明らか
なようにプランジャ36の推力を高くすれば、射出圧力
Pが上がり、シール圧Paも上げることができる。しか
し、プランジャ36の推力を過剰に高くすると成形品に
内部応力が残り、変形やクラックによる割れが生じるた
め好ましくない。
【0030】シール比K(シール圧Paを射出圧力Pで
除した値)は、 K=Pa/P=(Fn−Fm)/SP=(Sn−Sm)
/S となる。このシール比Kは無次元単位の数であり、金型
21の設計時に決定されるが、実際の成形において成形
材料9の種類、粘度、温度等によって決まる定数値Cよ
り小さいと成形材料9がシール面Aから流出し、大きい
と流出しなくなることが確認された。定数値Cは、実験
によって帰納的に求められる値で、シール比K、成形材
料9の種類、粘度および温度を変えて実際に成形を行
い、成形材料9の流出が止まった時点のシール比Kの値
である。例えば、シール比Kを0.3として成形を行っ
たときに成形材料9のシール面からの流出が止まったと
仮定すると、定数値Cは0.3となる。したがって、成
形材料9がシール面から流出しないようにするために
は、シール比Kを0.3より大きくする必要がある。実
験に際しては、シール面積Sが大きい金型を製作して成
形を行い、シール面を少しずつ削ってシール面積Sを徐
々に小さくすることによりシール比Kを小さくして成形
を繰り返し行い、成形材料9のシール面からの流出が止
まったときのシール比Kを定数値Cとする。
【0031】注入が終了すると射出成型用金型20をエ
アで冷却してキャビティ8内の成形材料9を固化させ
る。成形材料9が固化すると、トランスファポット35
を回転させて湯道30内の成形材料を射出ノズル22か
ら切断し、上型25をポット35とともに上昇させて第
2の下型28を取出し、ばり、湯道部分で固化して成形
材料を切断することにより、測定管の成形を終了する。
【0032】
【実施例】三井デュポンフロロケミカル社製のPFA樹
脂450HP−Jを成形材料として用いた場合、金型温
度を360°C、樹脂温度を360°Cとし、シール比
Kを0.32としたとき、樹脂の流出が発生しないこと
が確認された。
【0033】なお、上記した実施の形態においては、測
定管の内周面とフランジの配管接続端面にライニングを
成形する射出成形用金型20に適用した例を示したが、
本発明はこれに何等特定されるものではなく、例えば容
器やカップ状のもの、特に半導体製造工場のクリーンル
ームで使用されるものは、略100%弗素樹脂製なの
で、本発明による射出成形用金型を用いることにより、
安価に製作することができる。また、管状の成形品に限
らず、例えば板状の成形品にも適用することが可能であ
る。また、シール面A,Bは水平に限らず、斜面であっ
てもよい。また、例えば、上型25と第2の下型28と
の間にリング状の別部材を介在させてその上下面をそれ
ぞれシール面としてもよい。さらに、上記した実施の形
態においては、成形品が測定管のため、金型21の下型
24を、第1、第2の下型27,28および中子29と
で構成し、第2の下型27を測定管で構成した例を示し
たが、成形品によっては金型が1つの下型と上型のみで
構成されるものであってもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る射出成
形用金型は、溶融した成形材料を所定の射出圧力で押し
出す射出ノズルと、この射出ノズルから射出された前記
成形材料がキャビティ内に加圧注入される金型とを備
え、前記金型を積層配置された下型および上型とで構成
し、前記上型と下型との間において、射出圧力をP、シ
ール圧をPa、成形材料により決まる定数値をCとする
と、以下の条件 Pa/P>C が成り立つようにしたので、ボルトによる締結や油圧に
よる型締め機構によって金型を型締めしなくても成形材
料の流出を確実に防止することができ、射出成形用金型
の簡素化および金型製作費の低減を達成するとともに、
金型の組立、分解作業が容易で生産性を向上させること
ができる。また、成形材料の流出がないため、不良率を
低減することができる。特に、上記の条件を満たす範囲
内において金型設計を行うことができるので、設計の自
由度を向上させることができる。
【0035】また、本発明は成形品の一部を構成する部
材を第2の下型として用いているので、第2の下型の取
付け、取外しが即成形品の取付け、取外しとなり、作業
工程を低減することができる。また、金型自体を安価に
製作でき、成形品である第2の下型の固定のためのボル
ト固定用の付加的構造を設ける必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る射出成形用金型の一実施の形態
を示す断面図である。
【図2】 (a)、(b)、(c)は射出ノズルの投影
面積、上型の投影面積およびシール面を示す図である。
【図3】 (a)、(b)は射出成形用金型の従来例を
示す平面図およびA−A線断面図である。
【符号の説明】
8…キャビティ、9…成形材料、20…射出成形用金
型、21…金型、22…射出ノズル、24…下型、25
…上型、27…第1の下型、28…第2の下型、29…
中子、35…トランスファポット、36…プランジャ、
A,B…シール面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 關 宏治 東京都渋谷区渋谷2丁目12番19号 株式会 社山武内 Fターム(参考) 4F202 CA11 CB01 CK25 CK81 CK86

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融した成形材料を所定の射出圧力で押
    し出す射出ノズルと、この射出ノズルから射出された前
    記成形材料がキャビティ内に加圧注入される金型とを備
    え、前記金型を積層配置された下型および上型とで構成
    し、前記上型と下型との間において、射出圧力をP、シ
    ール圧をPa、成形材料により決まる定数値をCとする
    と、以下の条件 Pa/P>C が成り立つことを特徴とする射出成形用金型。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の射出成形用金型におい
    て、 下型が第1、第2の下型と、中子とからなることを特徴
    とする射出成形用金型。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の射出成形用金型
    において、 第2の下型が上型と第1の下型の間に配置され、成形品
    の一部を構成する部材であることを特徴とする射出成形
    用金型。
  4. 【請求項4】 溶融した成形材料を所定の射出圧力で押
    し出す射出ノズルと、この射出ノズルから射出された前
    記成形材料がキャビティ内に加圧注入される金型とを備
    え、前記金型を積層配置された下型および上型とで構成
    し、前記上型と下型との間において、射出圧力をP、シ
    ール圧をPa、成形材料により決まる定数値をCとする
    と、以下の条件 Pa/P>C が成り立つことを特徴とする射出成形用金型。
  5. 【請求項5】 複数に分割される金型と中子との間に形
    成したキャビティ内に溶融した成形材料を射出ノズルに
    よって加圧注入することにより成形品を成形する射出成
    形方法において、 前記複数に分割された金型間において、射出圧力をP、
    シール圧をPa、成形材料により決まる定数値をCとす
    ると、以下の条件 Pa/P>C が成り立つことを特徴とする射出成形用金型。
JP2000281926A 2000-09-18 2000-09-18 射出成形用金型および射出成形方法 Expired - Lifetime JP4223665B2 (ja)

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WO2003033233A1 (fr) * 2001-10-15 2003-04-24 Yamatake Corporation Dispositif et procede de moulage par injection

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