JP2002084904A - 海苔養殖用施肥方法および装置 - Google Patents
海苔養殖用施肥方法および装置Info
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Abstract
ープまたはネットを設置することにより、効果的で作業
性の良い施肥方法を提供することができ、色落ちした海
苔を回復させることができる。 【解決手段】施肥容器を取り付けたロープまたはネット
を、海苔養殖網の上部に設置し施肥することを特徴とす
る海苔養殖用施肥方法。
Description
海苔の成育促進および色落ちの防止・回復させるための
肥料を施肥する海苔養殖用施肥方法および装置に関す
る。
に窒素・リン成分)の低下により海苔の生育が抑制され
たり、ひどいときには、黒い海苔が白くなるまで色落ち
することがある。最近では、海苔養殖中に雨が少なく、
また河川からの栄養塩の流入が少なくなっており、毎年
色落ちする時期が早くなってきている。色落ちは10〜
15℃の水温で急激に発生しそのまま1週間続くと海苔
は死滅してしまう。従って、2〜3日の内に色落ちを回
復させる施肥を行わなければならない。
に、種々の肥料が開発されてきた。液体肥料を希釈して
大量に散布する方法や、固形肥料、被覆肥料を海苔網を
固定する支柱に設置して行う方法が実施されてきた。し
かし、これらの方法では、すぐに、希釈拡散されてしま
うため、顕著な効果が認められていない。
されている。特開平11−169001号公報には、
「棒状の海苔網展開伸子棒において、伸子棒の内外に浮
揚部材を設け、海水の流出入する多数の穴を有する肥料
の入る空間が存在し、海面下設置できることを特徴とす
る施肥用海苔網伸子棒」が記載されている。
「海苔養殖網または海苔養殖網用伸子棒に着脱自在に取
り付け可能な駕篭状容器であって、該駕篭状容器は海苔
の生育を増進させるための肥料を内部から外部に放出で
きる多孔状構造を有している海苔養殖用施肥容器」が記
載されている。
駆除予防や珪藻類の駆除のために、7〜10日毎の摘採
の度に酸性処理という作業が行われている。海苔網を巻
き取りながら取り外し、一定量の酸処理液中に浸漬処理
する方法である。また、海苔は、潮干帯に生息する植物
であるため、1日に4〜6時間の干出を与える養殖方法
を行っている。
は、伸子棒の中に肥料が入っているため、重量が3倍以
上になり巻き取り作業が困難となっている。また、伸子
棒は海苔網を展開・浮上させるための目的で使用される
ため、開口率を多くすると強度が低下するので少しの穴
しか作ることができない。したがって、肥料の効果が出
にくいという欠点もある。また、肥料入り伸子棒の重量
が重いため、干出時に肥料が入った伸子棒の部分だけが
下がってしまい養殖網全体を均一に乾燥させることがで
きず、肥料入り伸子棒の部分の海苔の成育が悪くなった
り腐ったりしてしまう。
も、同様に酸処理時の巻き取り時に重量が重くなり、作
業が非常に困難となっている。また、伸子棒に施肥管が
取り付けてあるため海苔網に引っかかり作業が繁雑とな
る。したがって、効果的で作業性の良好な施肥方法の開
発が切望されている。
術の問題点を解消し、海苔を養殖する際に、効果的で作
業性の良い海苔養殖用施肥方法および装置を提供するこ
とにある。
解決するため、以下の構成を採用する。すなわち、 (1)施肥容器を取り付けたロープまたはネットを、海
苔養殖網の上部に設置し施肥することを特徴とする海苔
養殖用施肥方法。
特徴とする前記(1)に記載の海苔養殖用施肥方法。
交差する方向になるように設置することを特徴とする前
記(2)に記載の海苔養殖用施肥方法。
とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の海苔養殖
用施肥方法。
料であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれ
かに記載の海苔養殖用施肥方法。
ネットを、海苔養殖網の上部に設置したことを特徴とす
る海苔養殖用施肥装置。
ために鋭意研究を行った結果、海苔養殖網の上部に、肥
料の入った施肥容器を取り付けたロープまたはネットを
設置することにより、効果的で作業性の良い施肥方法お
よび装置を見出した。
は別に施肥容器を固定しているため、酸処理するときに
下の海苔網だけを巻き取ることができ、作業の邪魔にな
らない。干出がかかる時も、海苔網全体に負荷がかかる
ため一部分が干出不足になることもなく、均等な干出を
行うことができる。
に肥料の入った施肥容器が存在するため、溶出した肥料
が海苔網の上部に漂う状態となり肥料成分の拡散が非常
に遅く、海苔が吸収利用する時間が長くなる。したがっ
て、効率よく利用でき、広範囲で海苔の成長促進及び色
落ち防止効果を発揮する。
はネットを固定する方法は、次の通りである。支柱養殖
の場合、支柱の浮動リングまたは浮動リング同士を結ん
だ綱に、施肥容器を取り付けたロープまたはネットを固
定する。浮き流し養殖の場合は、海苔網を固定している
あば綱に、施肥容器を取り付けたロープまたはネットを
固定して行う。
肥料やゲル状肥料が挙げられるが、徐々に溶出する被覆
肥料等の緩効性肥料が長期安定した施肥が行えるので好
ましい。色落ちは10〜15℃の時に長いときは約1ヶ
月間続くため、特に好ましいのは、10℃の海水中にて
30日以内で80%溶出するような緩効性肥料である。
なぜなら、2〜3日で色落ちが回復するレベルの栄養塩
量に達することができしかも約1ヶ月間使用することが
できるからである。
網袋状等のいずれでも良い。海水はいろんな方向から流
れてくるため、常に肥料が溶出しやすくするために、細
孔が全体にあることが好ましい。
潮、網の幅方向からの流れを横潮といい、一般的に、縦
潮で流れる時間帯の長い縦潮漁場に海苔網を張り込む場
合が多い。施肥容器は、細長い形態のものの多孔状部を
潮に対して交差する方向、好ましくは垂直方向になるよ
う設置した方が、施肥容器の数は少なてすみ作業性がよ
い。また、肥料の溶出が早くなるし肥料の効果範囲も広
くなる。海苔網を縦潮になるように張り込んで網の中央
部に細長い円筒状の多孔状施肥容器を一定間隔で設置し
て使用した方が特に好ましい。横潮の漁場でも、円筒状
の多孔状施肥容器を潮の垂直方向になるように設置する
と良い。
きくなると中の肥料が落下しやすくなるため5mm以下
が好ましい。
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリア
ミド樹脂等の熱可塑性樹脂が加工性、軽量化の観点から
優れている。
する。図1は、支柱養殖漁場における施肥方法の1例を
示している。漁場は、潮流が海苔網2の縦方向7から流
れてくるため、施肥管5に対して、潮が垂直・斜め方向
7から流れてくる状態となる。まず、施肥管5を2本の
ロープ4で固定しはしご状にしたものを用意する。次
に、支柱1に備えた浮動リング3同士をロープ6で結
ぶ。海苔網2の上に施肥管5がくるように、施肥管5を
固定したロープ4を浮動リング3同士を固定したロープ
6に固定する。図2は、図1を横から見た図である。
である。漁場は、潮流が海苔網2の横方向9から流れて
くるため、施肥管5に対して、図1と同様に潮が垂直・
斜め方向9から流れてくることになる。施肥管5を一定
間隔にロープ4に固定し、施肥管5が海苔網2の上部に
くるようにあば綱10に固定する。
mφ、最小内径25mmφ、長さ1000mmLのポリ
プロピレン製パイプ状で、直径2mmの孔を持つ開口率
30%の多孔性施肥容器をロープに取り付け、海苔養殖
網(幅2m、長さ20m)を表1に示すようにその周囲
の種々の場所に設置し海苔の色落ち時期に施肥を行い施
肥効果と酸性処理時の作業性について調査した。伸子棒
に施肥容器を固定する方法を比較例5とした。結果を表
1に示す。
φ、最小内径25mmφ、長さ1000mmLのポリプ
ロピレン製パイプ状で、直径2mmの孔を持つ開口率3
0%の多孔性施肥容器10個を、2本のロープを用いは
しご状になるように2m間隔で両端を固定し、支柱作の
海苔養殖網(幅2m、長さ20m)の上部長さ方向に設
置し、色落ち時期に施肥を行い施肥効果と酸性処理時の
作業性について調査した。比較例6は施肥なしの場合を
示す。結果を表2に示す。
φ、最小内径25mmφ、長さ1000mmLのポリプ
ロピレン製パイプ状で、直径2mmの孔を持つ開口率3
0%の多孔性施肥容器10個を、ネット(幅1.5m、
長さ20m、編み目5cm角目)の中に2m間隔で固定
し、海苔養殖網(幅2m、長さ20m)の上部に設置
し、色落ち時期に施肥を行い施肥効果と酸性処理時の作
業性について調査した。比較例7は施肥なしの場合であ
る。結果を表3に示す。
けたロープまたはネットを設置することにより、効果的
で作業性の良い施肥方法および装置を提供することがで
き、色落ちした海苔を回復させることができる。
(上から見た図)である。
(横から見た図)である。
ら見た図)の一例を示す説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】施肥容器を取り付けたロープまたはネット
を、海苔養殖網の上部に設置し施肥することを特徴とす
る海苔養殖用施肥方法。 - 【請求項2】施肥容器が多孔状構造であることを特徴と
する請求項1に記載の海苔養殖用施肥方法。 - 【請求項3】潮流に対して施肥容器の多孔状部が交差す
る方向になるように設置することを特徴とする請求項2
に記載の海苔養殖用施肥方法。 - 【請求項4】円筒状の施肥容器であることを特徴とする
請求項1〜3のいずれかに記載の海苔養殖用施肥方法。 - 【請求項5】施肥容器に収容する肥料が緩効性肥料であ
ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の海
苔養殖用施肥方法。 - 【請求項6】施肥容器を取り付けたロープまたはネット
を、海苔養殖網の上部に設置したことを特徴とする海苔
養殖用施肥装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000279526A JP2002084904A (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | 海苔養殖用施肥方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000279526A JP2002084904A (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | 海苔養殖用施肥方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002084904A true JP2002084904A (ja) | 2002-03-26 |
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ID=18764521
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2000279526A Pending JP2002084904A (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | 海苔養殖用施肥方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2002084904A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012096966A (ja) * | 2010-11-04 | 2012-05-24 | Taki Chem Co Ltd | 水中植物用肥料 |
CN104381116A (zh) * | 2014-11-20 | 2015-03-04 | 洞头县水产科学技术研究所 | 一种坛紫菜养殖筏架及养殖方法 |
CN107593421A (zh) * | 2017-10-26 | 2018-01-19 | 中国水产科学研究院黄海水产研究所 | 一种紫菜深海养殖自动晒网装置及其使用方法 |
WO2023113064A1 (ko) * | 2021-12-15 | 2023-06-22 | 대양에스씨 주식회사 | 김 패각 사상체가 구비된 김 양식 채묘봉투 |
JP2023089542A (ja) * | 2021-12-16 | 2023-06-28 | 株式会社イツワ工業 | 海苔養殖用肥料散布装置及び海苔養殖用肥料散布方法 |
-
2000
- 2000-09-14 JP JP2000279526A patent/JP2002084904A/ja active Pending
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