JP2002083670A - セラミックヒータ - Google Patents

セラミックヒータ

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JP2002083670A
JP2002083670A JP2000278772A JP2000278772A JP2002083670A JP 2002083670 A JP2002083670 A JP 2002083670A JP 2000278772 A JP2000278772 A JP 2000278772A JP 2000278772 A JP2000278772 A JP 2000278772A JP 2002083670 A JP2002083670 A JP 2002083670A
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resistance heating
resistance
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ceramic
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Atsushi Ito
淳 伊藤
Satoru Kariya
悟 苅谷
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Ibiden Co Ltd
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗発熱体に抵抗値のばらつきがほとんどな
いため、加熱面の温度均一性に優れ、抵抗発熱体が加熱
溶融することのないセラミックヒータを提供する。 【解決手段】 セラミック基板上に抵抗発熱体を形成し
たセラミックヒータであって、抵抗発熱体の電流が流れ
る方向と平行に溝が形成されてなることを特徴とするセ
ラミックヒータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に、半導体の製
造や検査のために用いられるセラミックヒータ(ホット
プレート)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エッチング装置や化学的気相成長
装置等を含む半導体製造・検査装置等として、ステンレ
ス鋼やアルミニウム合金などの金属製基材を用いたヒー
タやウエハプローバ等が用いられてきた。
【0003】しかし、金属製のヒータは、ヒータ板が厚
いため、ヒータの重量が重く、嵩張る等の問題があり、
さらに、これらに起因して昇温降温特性にも問題があっ
た。
【0004】そこで、特開平11−40330号公報等
には、基板として、熱伝導率が高く、強度も大きい窒化
物セラミックや炭化物セラミックを使用し、これらのセ
ラミックからなる板状体(セラミック基板)の表面に、
金属粒子を焼結して形成した抵抗発熱体を設けてなるセ
ラミックヒータが開示されている。
【0005】このようなセラミックヒータを製造する際
に抵抗発熱体を形成する方法としては、以下のような方
法が挙げられる。まず初めに、所定形状のセラミック基
板を製造するが、この後、塗布法で抵抗発熱体を形成す
る場合、続いて、このセラミック基板の表面に、スクリ
ーン印刷等の方法を用いて発熱体パターンの導体ペース
ト層を形成し、加熱、焼成を行って、抵抗発熱体を形成
していた。
【0006】また、スパッタリング等の物理的蒸着法や
めっき法を用いて抵抗発熱体を形成する場合には、セラ
ミック基板の所定領域に、これらの方法により金属層を
形成しておき、その後、発熱体パターンの部分を覆うよ
うにエッチングレジストを形成した後、エッチング処理
を施すことにより、所定パターンの抵抗発熱体を形成し
ていた。
【0007】また、初めに、発熱体パターン以外の部分
を樹脂等を被覆しておき、この後、上記処理を施すこと
により、一度の処理でセラミック基板の表面に所定パタ
ーンの抵抗発熱体を形成することもできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スパッ
タリングやめっき等の方法では、精密なパターンを形成
することができるものの、所定パターンの抵抗発熱体を
形成するために、セラミック基板表面にフォトリソグラ
フィーの手法を用いてエッチングレジストやめっきレジ
スト等を形成する必要があるため、製造コストが高くつ
くという問題があった。
【0009】一方、導体ペーストを用いる方法では、上
記したように、スクリーン印刷等の手法を用いることに
より、比較的低コストで抵抗発熱体を形成することがで
きるものの、精密なパターンを作製しようとすると、印
刷時のわずかなミスで短絡等が発生してしまい、精密な
パターンの抵抗発熱体を形成するのが難しいという問題
があった。また、印刷の厚さがばらついて抵抗値にもば
らつきが発生してしまうという問題を抱えていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
このような抵抗発熱体の抵抗値のばらつきを抑制するた
めに、トリミングを行って抵抗値を調整することを想起
するに至った。さらに、トリミングの形状についても研
究し、好適なトリミング形状についても新たな知見を
得、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、セラミック基板上に
抵抗発熱体を形成したセラミックヒータであって、抵抗
発熱体の電流が流れる方向に沿って溝が形成されてなる
ことを特徴とするセラミックヒータである。
【0012】図5(a)に示すように、トリミングによ
る溝120が抵抗発熱体12の電流が流れる方向に沿っ
て概ね平行に形成されていると、局部的に抵抗値が大き
くなってしまうことがない。図6に示すように、抵抗発
熱体22の電流が流れる方向に対して垂直にトリミング
がなされ、切り込み22aが形成されている場合、抵抗
発熱体22のAの部分の抵抗値が極端に高くなり、図7
に示すように、発熱で抵抗発熱体22が溶融してしま
う。しかしながら、本発明では、このような極端な発熱
が生じず、抵抗発熱体の過熱による破損等が発生するこ
とはない。さらに、極端な抵抗値の上昇がなく、抵抗値
のばらつきを5%以下と極めて小さくすることが可能で
ある。なお、電流の伝搬方向と溝の形成方向は、数学的
に平行である必要はなく、図5(b)に示すように、溝
130が曲線を描くように形成されていてもよく、図5
(c)に示すように、溝140が電流の伝搬方向に対し
て斜線を描くように形成されていてもよい。要するに、
溝の方向が電流の伝搬方向に対して平行か、または、電
流の伝搬方向と溝の形成方向とのなす角が鋭角であれば
よい。
【0013】また、このように抵抗発熱体の抵抗値のば
らつきを小さくすることができるため、抵抗発熱体を複
数回路に分割して制御する場合でも、分割数を減らすこ
とができ、制御しやすくすることができる。抵抗値のば
らつきが大きい場合は、細かく回路を分割して、各回路
(チャンネル)毎に投入電力量を変えて温度制御する必
要があるが、本発明では抵抗値のばらつきがほとんどな
いため、細かい分割が不要となり、制御しやすくなるの
である。さらに、昇温の過渡時の加熱面の温度を均一に
することが可能となる。
【0014】また、レーザでトリミングする場合に、抵
抗発熱体の電流が流れる方向に対して垂直にトリミング
を行うと、セラミック基板表面にレーザを照射すること
になり、セラミック基板が変色して外観不良やセラミッ
クの強度低下を招いてしまう。
【0015】しかしながら、本発明のように、抵抗発熱
体の電流が流れる方向に沿って概ね平行に溝を形成して
おくと、変色部分が隠れるだけでなく、余分な熱エネル
ギーがセラミック基板に伝わらないため、強度低下を防
止することができる。
【0016】上記トリミングによる溝は、抵抗発熱体厚
さの20%以上の深さを持つことが望ましく、50%以
上の深さを持つことがより望ましい。20%未満の深さ
では、抵抗値の変化がほとんどないからである。また、
抵抗発熱体の幅は、0.5mm以上が望ましい。0.5
mm未満では、抵抗発熱体が細すぎるため、抵抗発熱体
の電流が流れる方向に沿って概ね平行にトリミングする
ことが困難だからである。
【0017】本発明では、セラミック基板の上に抵抗発
熱体を金属または金属と酸化物とを含む導体ペーストで
形成するため、特にレーザ光でトリミングしやすい。金
属はレーザで蒸発除去されるが、セラミックは除去され
にくいからである。従って、半導体ウエハやプリント配
線板上のレーザトリミングとは全く異なり、レーザ光出
力を加減しなくてすみ、除去残渣がなく、精度よいトリ
ミングを実現することができる。さらに、セラミック基
板であるため、上記トリミングに起因して反ったり、著
しく強度が低下することもない。以下、本発明を実施形
態に則して説明する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のセラミックヒータは、セ
ラミック基板上に抵抗発熱体を形成したセラミックヒー
タであって、抵抗発熱体に電流が流れる方向に沿って溝
が形成されてなることを特徴とするセラミックヒータで
ある。
【0019】このセラミックヒータは、発熱体形成面の
反対側面が加熱面となっており、抵抗発熱体にトリミン
グによる溝が形成され、抵抗発熱体全体の抵抗値が調整
され、その結果、加熱面の温度分布が均一になるように
構成されている。
【0020】上記トリミングは、レーザ光の照射、サン
ドブラストを用いた研磨処理、ベルトサンダーを用いた
研磨処理等により行うことができる。レーザ光として
は、例えば、YAGレーザ、エキシマレーザ(Kr
F)、炭酸ガスレーザなどを使用することができる。
【0021】上記トリミングは、抵抗発熱体の表面に形
成されている。抵抗発熱体の側面にトリミングが形成さ
れると、抵抗が局所的に高くなる部分が生じて、発熱で
溶融してしまうからである。図5(a)〜(c)は、抵
抗発熱体の表面を電流の流れる方向に沿って概ね平行に
トリミングした場合の抵抗発熱体12を模式的に示す斜
視図である。トリミングにより形成する溝120、13
0、140は、図5に示したような直線状または曲線状
であるが、この直線状の溝や曲線状の溝は、複数形成さ
れていてもよい。
【0022】さらに、抵抗発熱体が円弧を描く形状で形
成されている場合には、円形の抵抗発熱体の内周側をト
リミングした方が、抵抗値を大きく変えることができ
る。これは、電流が内周ほど流れやすいためである。
【0023】上記溝は、抵抗発熱体の厚さの20%以上
の深さを持つことがのぞましい。抵抗値を変えることが
できるからである。溝の深さが20%未満では、抵抗値
がほとんど変わらない。
【0024】上記抵抗発熱体の抵抗値のばらつきに関
し、平均抵抗値に対する抵抗値のばらつきは5%以下が
望ましく、1%がより望ましい。このようにばらつきを
小さくすることにより、抵抗発熱体を複数回路に分割し
て制御する場合でも、分割数を減らすことができ制御し
やすくすることができる。さらに、昇温の過渡時の加熱
面の温度を均一にすることが可能となる。
【0025】さらに、抵抗発熱体の抵抗値のばらつき
は、抵抗発熱体を印刷する際に、その厚さや幅等を均一
化することにより25%以下に抑制し、さらにトリミン
グで5%以下に調整することが望ましい。抵抗発熱体の
印刷段階でばらつきを小さくした方が、トリミングによ
る調整がしやすいからである。
【0026】上記溝の幅は、1〜100μm程度が望ま
しい。幅が100μmを超えると、断線などが発生しや
すくなり、一方、幅が1μm未満では、抵抗発熱体の抵
抗値の調整が難しいからである。レーザ光のスポット径
は、1μm〜2cmで調整する。
【0027】上記トリミングは、抵抗発熱体の抵抗値を
測定し、その測定値に基づいて行うことが望ましい。抵
抗値の精度よい調整が可能になるからである。抵抗値の
測定は、図8に示すように、例えば、抵抗発熱体パター
ンをl1 〜l6まで分割し、各区画について抵抗値を測
定する。そして、抵抗値が低い区画についてトリミング
処理を実施する。
【0028】トリミング処理が終わった後、再度抵抗値
測定を実施し、必要があればさらにトリミングを実施し
てもよい。すなわち、抵抗値測定とトリミングは1回だ
けではなく、2回以上実施してもよい。
【0029】トリミングは、抵抗発熱体ペーストを印刷
した後焼成し、その後に実施することが望ましい。焼成
により抵抗値が変動したり、ペーストがレーザ光の照射
に起因して剥離することがあるからである。また、最初
に抵抗発熱体ペーストを面状(いわゆるベタ状)に印刷
し、トリミングによりパターン化してもよい。最初から
パターン状に印刷しようとすると、印刷方向により厚さ
のばらつきが発生するが、面状に印刷する場合には均一
な厚さで印刷することができるため、これをトリミング
してパターン化することにより、均一な厚さの発熱体パ
ターンを得ることができる。
【0030】次に本発明のトリミングシステムについて
説明する。図3は、本発明のセラミックヒータの製造に
用いるレーザトリミング装置の概要を示すブロック図で
ある。レーザトリミングを行う際には、図3に示したよ
うに、形成する抵抗発熱体の回路を含むように、所定幅
の同心円形状に導体層12mが形成されているか、また
は、所定パターンの抵抗発熱体が形成された円板状のセ
ラミック基板11をテーブル13上に固定する。
【0031】このテーブル13には、モータ等(図示せ
ず)が設けられているとともに、このモータ等は制御部
17に接続されており、制御部17からの信号でモータ
等を駆動させることにより、テーブル13をxy方向
(あるいはこれに加えてθ方向)に自由に移動させるこ
とができるようになっている。
【0032】一方、このテーブル13の上方には、ガル
バノミラー15が設けられているが、このガルバノミラ
ー15は、モータ16により自由に回転できるようにな
っており、同じくテーブル13の上方に配置されたレー
ザ照射装置14から照射されたレーザ光22が、このガ
ルバノミラー15に当たって、反射し、セラミック基板
11を照射するように構成されている。
【0033】また、モータ16およびレーザ照射装置1
4は、制御部17に接続されており、制御部17からの
信号でモータ16やレーザ照射装置14を駆動させるこ
とにより、ガルバノミラー15を所定の角度回転させ、
セラミック基板11上のx−y方向について、照射位置
を自由に設定することができるようになっている。
【0034】このように、セラミック基板11を載置し
たテーブル13および/またはガルバノミラー15を動
かすことにより、セラミック基板11上の任意の位置に
レーザ光22を照射することができる。
【0035】一方、テーブル13の上方には、カメラ2
1も設置されており、これにより、セラミック基板11
の位置(x,y)を認識することができるようになって
いる。このカメラ21は、記憶部18に接続され、これ
によりセラミック基板11の導体層12mの位置(x,
y)等を認識し、その位置にレーザ光22を照射する。
【0036】また、入力部20は、記憶部18に接続さ
れるとともに、端末としてキーボード等(図示せず)を
有しており、記憶部18やキーボード等を介して、所定
の指示等が入力されるようになっている。
【0037】さらに、このレーザトリミング装置は、演
算部19を備えており、カメラ21により認識されたセ
ラミック基板11の位置や厚さ等のデータに基づいて、
レーザ光22の照射位置、照射速度、レーザ光の強度等
を制御するための演算を行い、この演算結果に基づいて
制御部17からモータ16、レーザ照射装置14等に指
示を出し、ガルバノミラー15を回転させるか、また
は、テーブル13を移動させながらレーザ光22を照射
し、導体層12mの不要部分、または、抵抗発熱体パタ
ーンの電流が流れる方向に沿って概ね平行にトリミング
を行う。また、このレーザトリミング装置は、抵抗測定
部を有している。抵抗測定部は、複数のテスタピンを備
えており、抵抗発熱体パターンを複数の区画に区分し、
各区画毎にテスタピンを接触させて、抵抗発熱体の抵抗
値を測定し、その区画にレーザ光を照射し、抵抗発熱体
の電流が流れる方向に沿って概ね平行にトリミングを行
うのである。
【0038】次に、このようなレーザトリミング装置を
用いたセラミックヒータの製造方法について具体的に説
明する。ここでは、本発明の要部であるレーザトリミン
グ工程ついて詳しく説明し、それ以外の工程については
簡単に説明する。なお、これらトリミング以外の工程に
ついては、後でより詳しく説明する。
【0039】最初に、セラミック基板の製造を行うが、
まず、セラミック粉末と樹脂とからなる生成形体を作製
する。この生成形体の作製方法としては、セラミック粉
末と樹脂とを含む顆粒を製造した後、これを金型等に投
入してプレス圧をかけることにより作製する方法と、グ
リーンシートを積層圧着することにより作製する方法と
があり、内部に静電電極等の他の導体層を形成するか否
か等により、より適切な方法を選択する。この後、生成
形体の脱脂、焼成を行うことにより、セラミック基板を
製造する。この後、セラミック基板にリフターピンを挿
通するための貫通孔の形成、測温素子を埋設するための
有底孔の形成等を行う。
【0040】次に、このセラミック基板11上に、抵抗
発熱体となる部分を含む広い領域に、スクリーン印刷等
により図3に示した形状の導体ペースト層を形成し、焼
成することにより導体層12mとする。めっき法やスパ
ッタリング等の物理蒸着法を用いて導体層を形成しても
よい。めっきの場合には、めっきレジストを形成するこ
とにより、スパッタリング等の場合には、選択的なエッ
チングを行うことにより、所定領域に導体層12mを形
成することができる。また、導体層は、上述したように
抵抗発熱体パターンとして形成されていてもよい。
【0041】このようにして所定領域に導体層12mが
形成されるか、または、所定パターンの抵抗発熱体が形
成されたセラミック基板11をテーブル13の所定位置
に固定する。あらかじめ、トリミングデータ、抵抗発熱
体パターンのデータ、トリミングデータと抵抗発熱体パ
ターンのデータの両方等を入力部20から入力し、記憶
部19に格納する。すなわち、トリミングにより形成し
ようとする形状のデータを記憶しておくのである。トリ
ミングデータは、抵抗発熱体パターンの側面や表面のト
リミング、厚さ方向のトリミング、梯子状のパターンの
トリミング等を行う場合に使用されるデータであり、抵
抗発熱体パターンデータは、面状(いわゆるベタ状)に
印刷された導体層をトリミングして抵抗発熱体パターン
を形成する場合に使用される。無論、これらを併用する
こともできる。
【0042】さらに、これらのデータに加えて、所望と
する抵抗値データを入力し、記憶部に格納しておいても
よい。これは抵抗測定部において、抵抗値を実測し所望
とする抵抗値にどれだけ相違があるかを演算し、これを
所望とする抵抗値に補正するためにどのようなトリミン
グを行うかを演算、制御データを生成させるのである。
【0043】次に、固定されたセラミック基板11をカ
メラ21で撮影することにより、導体層12mの形成位
置や抵抗発熱体のパターンが記憶部18に記憶される。
この導体層の位置のデータ、トリミングにより形成しよ
うとする形状のデータ、および必要に応じて抵抗値デー
タに基づいて、演算部19で演算が行われ、その結果が
制御データとして記憶部18に記憶される。
【0044】そして、この演算結果に基づいて、制御部
17から制御信号を発生させ、ガルバノミラー15のモ
ータ16、および/または、テーブル13のモータを駆
動させながら、レーザ光を照射することにより、導体層
12mの不必要な部分または抵抗発熱体の抵抗を上げた
い部分を、上記方法を用いてトリミングする。
【0045】図3、4に示すように、テーブル13に
は、セラミック基板11の側面と接触する固定用突起1
3bとリフターピンを挿入する貫通孔に嵌合する嵌合用
突起13aとがあり、これらの突起を用いて、セラミッ
ク基板11をテーブル13a上に固定する。その後、外
部端子の接続、測温素子の設置等を経て、セラミックヒ
ータの製造が終了する。抵抗値の制御は、図8に示すよ
うに、抵抗発熱体パターンを2以上に区画(11〜l
6 )して各区画毎に、抵抗値の制御を行う。
【0046】本発明では、図5に示すように、抵抗発熱
体12の電流が流れる方向に沿って概ね平行に溝120
を形成することにより、抵抗値を制御する。
【0047】導体層等の不要部分を除去する際には、レ
ーザ光照射により導体層等のトリミングすべき部分はト
リミングするものの、その下に存在するセラミック基板
には、レーザ光照射により大きな影響を与えないことが
重要になる。
【0048】従って、レーザ光は、導体層等を構成する
金属粒子等には良好に吸収され、一方、セラミック基板
に吸収されにくいものを選定する必要がある。このよう
なレーザの種類としては、上記したように、例えば、Y
AGレーザ、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザ、UV
(紫外線)レーザ等が挙げられる。これらのなかでは、
YAGレーザ、エキシマ(KrF)レーザが最適であ
る。
【0049】セラミック基板11は、レーザ光が吸収さ
れにくい材質のものが好ましく、例えば、窒化アルミニ
ウム基板の場合には、炭素含有量が5000ppm以下
の炭素含有量が少ないものが好ましい。また、表面の面
粗度をJIS B0601 Raで20μm以下にする
ことが望ましい。面粗度が大きい場合は、レーザ光を吸
収してしまうからである。
【0050】YAGレーザとしては、日本電気社製のS
L432H、SL436G、SL432GT、SL41
1Bなどを採用することができる。レーザはパルス光で
あることが望ましい。極めて短い時間に大きなエネルギ
ーを抵抗発熱体に照射することができ、セラミック基板
に対するダメージを小さくすることができるからであ
る。パルスは、1kHz以下が望ましい。1kHzを超
えると、レーザのファーストパルスのエネルギーが高く
なり、過剰にトリミングされてしまうからである。
【0051】また、加工スピードは、100mm/秒以
下が望ましい。100mm/秒を超えると、周波数を高
くしないかぎり、溝を形成することができないからであ
る。前述のように、周波数は1kHz以下を上限とする
ため、100mm/秒以下が望ましい。さらに、抵抗発
熱体を完全に断線させる場合には、レーザの出力は0.
3W以上が望ましい。
【0052】図1は、上記方法によりトリミング処理さ
れた抵抗発熱体12(12a〜12d)を有するセラミ
ックヒータ30を模式的に示す底面図であり、図2は、
その部分拡大断面図である。このセラミックヒータ30
では、抵抗発熱体12(12a〜12d)は、ウエハ加
熱面11aの全体の温度が均一になるように加熱するた
め、セラミック基板11の底面11bに同心円形状のパ
ターンと屈曲線形状のパターンにより形成されている。
【0053】なお、このセラミックヒータ30では、中
央に近い部分に、シリコンウエハ39を運搬等するリフ
ターピン36を挿通するための貫通孔35が形成され、
さらに、測温素子を挿入するための有底孔34が形成さ
れている。また、抵抗発熱体12は、金属被覆層120
により被覆、保護されており、この抵抗発熱体12の端
部には、外部端子33が半田層(図示せず)等を介して
接続されている。
【0054】本発明のセラミックヒータ30では、シリ
コンウエハ39等の被加熱物をセラミック基板11の加
熱面11aに接触させた状態で載置して加熱するほか、
さらに、セラミック基板に凹部や貫通孔等を形成し、こ
の凹部等に先端が尖塔状または半球状の支持ピンを先端
がセラミック基板の表面よりわずかに突出した状態で挿
入、固定し、シリコンウエハ39等の被加熱物をこの支
持ピンで支持することにより、セラミック基板との間に
一定の間隔を保って保持してもよい。加熱面とウエハと
の距離は、5〜5000μmが好ましい。
【0055】また、貫通孔にリフターピンを挿入し、こ
のリフターピン36を上下させることにより、搬送機か
らシリコンウエハ39等の被加熱物を受け取ったり、被
加熱物をセラミック基板11上に載置したり、被加熱物
を支持したまま加熱したりすることができる。
【0056】本発明のセラミックヒータのように、セラ
ミック基板の表面(底面)に抵抗発熱体を設ける場合
は、加熱面は抵抗発熱体形成面の反対側であることが望
ましい。セラミック基板が熱拡散の役割を果たすため、
加熱面の温度均一性を向上させることができるからであ
る。
【0057】本発明のセラミックヒータにおけるセラミ
ック基板は、円板であることが望ましく、その直径は1
90mmを超えるものが望ましい。このような直径が大
きいものほど加熱面での温度ばらつきが大きくなるから
である。
【0058】また、本発明のセラミックヒータのセラミ
ック基板の厚さは、25mm以下であることが望まし
い。上記セラミック基板の厚さが25mmを超えると温
度追従性が低下するからである。また、その厚さは、
1.5mmを超え5mm以下であることがより望まし
い。5mmより厚くなると、熱が伝搬しにくくなり、加
熱の効率が低下する傾向が生じ、一方、1.5mm以下
であると、セラミック基板中を伝搬する熱が充分に拡散
しないため加熱面に温度ばらつきが発生することがあ
り、また、セラミック基板の強度が低下して破損する場
合があるからである。
【0059】本発明のセラミックヒータでは、基板の材
料としてセラミックを使用しているが、セラミックとし
ては特に限定されず、例えば、窒化物セラミック、炭化
物セラミック、酸化物セラミック等を挙げることができ
る。セラミック基板の材料として、これらのなかでは、
窒化物セラミックや炭化物セラミックが好ましい。熱伝
導特性に優れるからである。
【0060】上記窒化物セラミックとしては、例えば、
窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタ
ン等が挙げられる。また、上記炭化物セラミックとして
は、炭化珪素、炭化チタン、炭化硼素等が挙げられる。
さらに、上記酸化物セラミックとしては、アルミナ、コ
ージェライト、ムライト、シリカ、ベリリア等が挙げら
れる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用
してもよい。これらのなかでは、窒化アルミニウムが最
も好ましい。熱伝導率が180W/m・Kと最も高いか
らである。
【0061】ただし、セラミック基板は、レーザ光を吸
収しないように、カーボンの量を少なくする、あるい
は、表面を研磨してJIS B0601 Raで10μ
m以下に調整するなどの工夫が必要になる。また必要に
応じて、抵抗発熱体とセラミック基板の間に耐熱性セラ
ミック層を設けてもよい。例えば、非酸化物系セラミッ
クの場合は、表面に酸化物セラミックを形成しておいて
もよい。
【0062】セラミック基板の表面または内部に形成さ
れる抵抗発熱体は、少なくとも2以上の回路に分割され
ていることが望ましい。回路を分割することにより、各
回路(チャンネル)に投入する電力を制御して発熱量を
変えることができ、シリコンウエハの加熱面の温度を調
整することができるからである。なお、回路数は、15
未満の回路数であることが望ましい。制御しやすいあか
らである。本発明では、抵抗値のばらつきを小さくでき
りため、回路数を15未満と小さくすることができる。
【0063】抵抗発熱体のパターンとしては、例えば、
同心円、渦巻き、偏心円、屈曲線などが挙げられるが、
セラミック基板全体の温度を均一にすることができる点
から、図1に示したような同心円状のものか、または、
同心円形状と屈曲形状とを組み合わせたものが好まし
い。
【0064】抵抗発熱体をセラミック基板の表面に形成
する方法としては、上述した方法を用いる。すなわち、
セラミック基板の所定領域に導体ペーストを塗布し、次
に、導体ペースト層を形成した後にレーザによるトリミ
ング処理を行うか、または、導体ペーストを焼き付けた
後、レーザによるトリミング処理を行い、所定パターン
の抵抗発熱体を形成する。焼成によりセラミック基板の
表面で金属粒子を焼結させることができる。なお、金属
の焼結は、金属粒子同士および金属粒子とセラミックと
が融着していれば充分である。また、金属粒子は、ガラ
スフリットと呼ばれる酸化物を介してセラミック基板に
密着する。トリミングは焼成後が最適である。焼成によ
り抵抗値の変動があるため、焼成後の方が精度よく抵抗
値制御ができるからである。なお、めっき法やスパッタ
リング等の方法を用いて所定領域に導体層を形成し、レ
ーザによるトリミング処理を行ってもよい。
【0065】セラミック基板の表面に抵抗発熱体を形成
する場合には、抵抗発熱体の厚さは、1〜30μmが好
ましく、1〜15μmがより好ましい。また、抵抗発熱
体の幅は、0.5〜20mmが好ましく、0.5〜5m
mがより好ましい。抵抗発熱体は、その幅や厚さにより
抵抗値に変化を持たせることができるが、上記した範囲
が最も実用的である。この抵抗値(体積抵抗率)は、上
述したように、レーザ光を用いることにより調整するこ
とができる。
【0066】抵抗発熱体は、断面形状が矩形であって
も、かまぼこ形や楕円であってもよいが、偏平であるこ
とが望ましい。偏平の方が加熱面に向かって放熱しやす
いため、加熱面の温度分布ができにくいからである。断
面のアスペクト比(抵抗発熱体の幅/抵抗発熱体の厚
さ)は、10〜5000であることが望ましい。この範
囲に調整することにより、抵抗発熱体の抵抗値を大きく
することができるとともに、加熱面の温度の均一性を確
保することができるからである。
【0067】抵抗発熱体の厚さを一定とした場合、アス
ペクト比が上記範囲より小さいと、セラミック基板の加
熱面方向への熱の伝搬量が小さくなり、抵抗発熱体のパ
ターンに近似した熱分布が加熱面に発生してしまい、逆
にアスペクト比が大きすぎると抵抗発熱体の中央の直上
部分が高温となってしまい、結局、抵抗発熱体のパター
ンに近似した熱分布が加熱面に発生してしまう。従っ
て、温度分布を考慮すると、断面のアスペクト比は、1
0〜5000であることが好ましいのである。
【0068】上記導体ペーストとしては特に限定されな
いが、導電性を確保するための金属粒子または導電性セ
ラミックが含有されているほか、樹脂、溶剤、増粘剤な
どを含むものが好ましい。
【0069】上記金属粒子としては、例えば、貴金属
(金、銀、白金、パラジウム)、鉛、タングステン、モ
リブデン、ニッケルなどが好ましい。これらは、単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの金
属は、比較的酸化しにくく、発熱するに充分な抵抗値を
有するからである。上記導電性セラミックとしては、例
えば、タングステン、モリブデンの炭化物などが挙げら
れる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用
してもよい。
【0070】これら金属粒子または導電性セラミック粒
子の粒径は、0.1〜100μmが好ましい。0.1μ
m未満と微細すぎると、酸化されやすく、一方、100
μmを超えると、焼結しにくくなり、抵抗値が大きくな
るだけでなく、印刷しにくくなるからである。
【0071】上記金属粒子の形状は、球状であっても、
リン片状であってもよい。これらの金属粒子を用いる場
合、上記球状物と上記リン片状物との混合物であっても
よい。上記金属粒子がリン片状物、または、球状物とリ
ン片状物との混合物の場合は、金属粒子間の金属酸化物
を保持しやすくなり、抵抗発熱体と窒化物セラミック等
との密着性を確実にし、かつ、抵抗値を大きくすること
ができるため有利である。
【0072】導体ペーストに使用される樹脂としては、
例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが挙げられ
る。また、溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコ
ール、ブチルカルビトール、ジエチレンエーテルモノエ
チルエーテルなどが挙げられる。増粘剤としては、セル
ロースなどが挙げられる。
【0073】導体ペーストには、金属粒子に金属酸化物
を添加し、抵抗発熱体と金属粒子および金属酸化物(ガ
ラスフリット)とを焼結させたものとすることが望まし
い。このように、金属酸化物を金属粒子とともに焼結さ
せることにより、セラミック基板である窒化物セラミッ
ク等と金属粒子とをより密着させることができる。
【0074】金属酸化物を混合することにより、窒化物
セラミック等との密着性が改善される理由は明確ではな
いが、金属粒子表面や窒化物セラミック等の表面は、わ
ずかに酸化されて酸化膜が形成されており、この酸化膜
同士が金属酸化物を介して焼結して一体化し、金属粒子
と窒化物セラミック等とが密着するのではないかと考え
られる。また、セラミック基板を構成するセラミックが
酸化物セラミックの場合は、当然に表面が酸化物からな
るので、密着性に優れた導体層が形成される。
【0075】上記金属酸化物としては、例えば、酸化
鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素(B 23 )、アル
ミナ、イットリアおよびチタニアからなる群から選ばれ
る少なくとも1種が好ましい。
【0076】これらの酸化物は、抵抗発熱体12の抵抗
値を大きくすることなく、金属粒子と窒化物セラミック
等との密着性を改善することができるからである。
【0077】上記酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ
素(B23 )、アルミナ、イットリア、チタニアの割
合は、金属酸化物の全量を100重量部とした場合、重
量比で、酸化鉛が1〜10、シリカが1〜30、酸化ホ
ウ素が5〜50、酸化亜鉛が20〜70、アルミナが1
〜10、イットリアが1〜50、チタニアが1〜50で
あって、その合計が100重量部を超えない範囲で調整
されていることが望ましい。これらの範囲で、これらの
酸化物の量を調整することにより、特に窒化物セラミッ
ク等との密着性を改善することができる。
【0078】上記金属酸化物の金属粒子に対する添加量
は、0.1重量%以上10重量%未満が好ましい。ま
た、このような構成の導体ペーストを使用して抵抗発熱
体12を形成した際の面積抵抗率は、1mΩ/□〜50
mΩ/□が好ましい。
【0079】面積抵抗率が50mΩ/□を超えると、印
加電圧量に対して発熱量は大きくなりすぎて、セラミッ
ク基板の表面に抵抗発熱体12を設けたセラミック基板
11では、その発熱量を制御しにくいからである。な
お、金属酸化物の添加量が10重量%以上であると、面
積抵抗率が50mΩ/□を超えてしまい、発熱量が大き
くなりすぎて温度制御が難しくなり、温度分布の均一性
が低下する。また、必要に応じて面積抵抗率を50mΩ
/□〜10Ω/□にすることができる。面積抵抗率を大
きくすると、パターンを幅を広くすることができるた
め、断線の問題がない。
【0080】抵抗発熱体がセラミック基板の表面に形成
される場合には、抵抗発熱体の表面部分に、金属被覆層
が形成されていることが望ましい。内部の金属焼結体が
酸化されて抵抗値が変化するのを防止するためである。
形成する金属被覆層の厚さは、0.1〜10μmが好ま
しい。
【0081】金属被覆層を形成する際に使用される金属
は、非酸化性の金属であれば特に限定されないが、具体
的には、例えば、金、銀、パラジウム、白金、ニッケル
等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種
以上を併用してもよい。これらのなかでは、ニッケルが
好ましい。さらに、被覆層としては、ガラスなどの無機
絶縁層や耐熱性樹脂などを使用することもできる。
【0082】抵抗発熱体には、電源と接続するための端
子が必要であり、この端子は、半田を介して抵抗発熱体
に取り付けるが、ニッケルは、半田の熱拡散を防止する
からである。接続端子としては、例えば、コバール製の
ものが挙げられる。
【0083】次に、レーザ処理を含む本発明のセラミッ
クヒータの製造方法について、レーザ処理工程以外の工
程に関し、図10に基づいてさらに詳しく説明する。レ
ーザ処理工程については、前に詳しく説明したので、こ
こでは、簡単に説明する。図10(a)〜(d)は、レ
ーザ処理を含む本発明のセラミックヒータの製造方法の
一部を模式的に示す断面図である。
【0084】(1) セラミック基板の作製工程 窒化アルミニウム等のセラミックの粉末に、必要に応じ
て、イットリア(Y2 3 )等の焼結助剤、バインダ等
を配合してスラリーを調製した後、このスラリーをスプ
レードライ等の方法で顆粒状にし、この顆粒を金型など
に入れて加圧することにより板状などに成形し、生成形
体(グリーン)を作製する。
【0085】次に、生成形体に、必要に応じて、シリコ
ンウエハ39等の被加熱物を運搬等するためのリフター
ピン36を挿入する貫通孔35となる部分や熱電対など
の測温素子を埋め込むための有底孔となる部分等を形成
する。
【0086】次に、この生成形体を加熱、焼成して焼結
させ、セラミック製の板状体を製造する。この後、所定
の形状に加工することにより、セラミック基板11を作
製する(図10(a)参照)が、焼成後にそのまま使用
することができる形状としてもよい。また、例えば、上
下より加圧しながら加熱、焼成を行うことにより、気孔
のないセラミック基板11を製造することが可能とな
る。加熱、焼成は、焼結温度以上であればよいが、例え
ば、窒化物セラミックでは、1000〜2500℃であ
る。
【0087】なお、通常は、焼成を行った後に、貫通孔
35や測温素子を挿入するための有底孔(図示せず)を
設ける。貫通孔35等は、表面研磨後に、SiC粒子等
を用いたサンドブラスト等のドリル加工を行うことによ
り形成することができる。
【0088】 (2) セラミック基板に導体ペーストを印刷する工程 導体ペーストは、一般に、金属粒子、樹脂、溶剤からな
る粘度の高い流動物である。この導体ペーストをスクリ
ーン印刷などを用い、抵抗発熱体を設けようとする領域
一体に印刷を行うことにより、導体ペースト層12mを
形成する(図10(b))。抵抗発熱体のパターンは、
セラミック基板全体を均一な温度にする必要があること
から、図3に示すような同心円形状と屈曲形状とからな
るパターンとすることが望ましいが、導体ペースト層
は、これらのパターンを含むように、幅広の同心円形
状、または、円形状のパターンとする。
【0089】(3) 導体ペーストの焼成 セラミック基板11の底面に印刷した導体ペースト層を
加熱焼成して、樹脂、溶剤を除去するとともに、金属粒
子を焼結させ、セラミック基板11の底面に焼き付け、
所定の幅を有する導体層を形成(図1参照)した後、上
述したレーザによるトリミング処理を行うことにより、
所定パターンの抵抗発熱体12を形成する(図10
(c)参照)。加熱焼成の温度は、500〜1000℃
が好ましい。また、最初に同心円、渦巻き、屈曲パター
ンなどのパターンを形成しておき、その一部をトリミン
グ処理してその抵抗値を調整し、抵抗発熱体12として
もよい。
【0090】(4) 金属被覆層の形成 抵抗発熱体12表面には、図2に示したように、金属被
覆層120を設けることが望ましい。金属被覆層120
は、電解めっき、無電解めっき、スパッタリング等によ
り形成することができるが、量産性を考慮すると、無電
解めっきが最適である。なお、図10には、金属被覆層
120を示していない。また、金属ではなく、ガラスま
たは樹脂等により被覆してもよい。
【0091】(5) 端子等の取り付け 抵抗発熱体12のパターンの端部に電源との接続のため
の端子(外部端子33)を半田を介して取り付ける(図
10(d)参照)。また、有底孔34に熱電対を挿入
し、ポリイミド等の耐熱樹脂等を用いて封止し、セラミ
ックヒータの製造を終了する。
【0092】なお、本発明のセラミックヒータでは、セ
ラミック基板の内部に静電電極を設けることにより静電
チャックとして使用することができ、また、表面にチャ
ップトップ導体層を設け、内部にガード電極やグランド
電極を設けることによりウエハプローバとして使用する
ことができる。
【0093】なお、本発明のセラミックヒータでは、セ
ラミック基板の内部に静電電極を設けることにより静電
チャックとして使用することができ、また、表面にチャ
ップトップ導体層を設け、内部にガード電極やグランド
電極を設けることによりウエハプローバとして使用する
ことができる。
【0094】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。
【0095】 (実施例1)セラミックヒータの製造(図1、2参照) (1) 窒化アルミニウム粉末(平均粒径:0.6μm)1
00重量部、イットリア(平均粒径:0.4μm)4重
量部、アクリルバインダ12重量部およびアルコールか
らなる組成物のスプレードライを行い、顆粒状の粉末を
作製した。
【0096】(2) 次に、この顆粒状の粉末を金型に入
れ、平板状に成形して生成形体(グリーン)を得た。
【0097】(3) 次に、この生成形体を1800℃、圧
力:20MPaでホットプレスし、厚さがほぼ3mmの
窒化アルミニウム板状体を得た。次に、この板状体から
直径210mmの円板体を切り出し、セラミック製の板
状体(セラミック基板11)とした。このセラミック基
板にドリル加工を施し、シリコンウエハのリフターピン
36を挿入する貫通孔35、熱電対を埋め込むための有
底孔34(直径:1.1mm、深さ:2mm)を形成し
た。
【0098】(4) 上記(3) で得たセラミック基板11
に、スクリーン印刷にて導体ペースト層を形成した。印
刷パターンは、図1に示したようなパターンであった。
上記導体ペーストとして、Ag48重量%、Pt21重
量%、SiO2 1.0重量%、B23 1.2重量%、
ZnO4.1重量%、PbO3.4重量%、酢酸エチル
3.4重量%、ブチルカルビトール17.9重量%から
なる組成のものを使用した。この導体ペーストは、Ag
−Ptペーストであり、銀粒子は、平均粒径が4.5μ
mで、リン片状のものであった。また、Pt粒子は、平
均粒子径0.5μmの球状であった。
【00099】(5) さらに、発熱体パターンの導体ペー
スト層を形成した後、セラミック基板11を850℃で
加熱、焼成して、導体ペースト中のAg、Ptを焼結さ
せるとともにセラミック基板11に焼き付けた。
【00100】抵抗発熱体のパターンは、図1に示した
ように、12a〜12gの7チャンネルである。外周の
4つのチャンネル(抵抗発熱体12a〜12d)のトリ
ミング前の抵抗値と各チャンネル内のばらつきを表1に
記載する。なお、チャンネルとは、制御を行う際に、同
一の電圧を印加して一の制御を行う回路をいうが、本実
施例では、連続体として形成された各抵抗発熱体(12
a〜12g)を示す。
【0101】各チャンネル(抵抗発熱体12a〜12
d)内の抵抗ばらつきは、チャンネル内をさらに20分
割して、分割した範囲内の両端で抵抗を測定し、その平
均を平均分割抵抗値(表1では、平均値)とし、さら
に、チャンネル内の最高抵抗値と最低抵抗値との差と平
均分割抵抗値とから、ばらつきを計算した。また、各チ
ャンネル(抵抗発熱体12a〜12d)内の抵抗値は、
分割して測定した全抵抗値の総和である。
【0102】(6) 次に、トリミング用の装置として、波
長が1060nmのYAGレーザ(日本電気製 S14
3AL 出力5W、パルス周波数 0.1〜40kH
z)を用いた。この装置は、X−Yステージ、ガルバノ
ミラー、CCDカメラ、Nd:YAGレーザを備え、ま
た、ステージとガルバノミラーを制御するコントローラ
を内蔵し、コントローラは、コンピュータ(日本電気製
FC−9821)に接続されている。コンピュータ
は、演算部と記憶部を兼ねるCPUを有している。ま
た、記憶部と入力部を兼ねるハードディスクと3.5イ
ンチFDドライブを有している。
【0103】このコンピュータにFDドライブから発熱
体パターンデータを入力し、さらに、導体層の位置を読
み取って(読み取りは、導体層の特定箇所またはセラミ
ック基板に形成されたマーカを基準にする)、必要な制
御データを演算し、発熱体パターンを電流が流れる方向
に概ね平行に照射し、その部分の導体層を除去し、セラ
ミック基板に到達するまでの幅50μmの溝を形成し
た。
【0104】抵抗発熱体は、厚さが10μm、幅2.4
mmであった。レーザは、1kHzの周波数で、0.4
Wの出力、バイトサイズは10μm、加工スピードは1
0mm/秒であった。トリミング後の、外周の4つのチ
ャンネルの抵抗値と各チャンネル内のばらつきを表2に
記載する。チャンネル内の抵抗ばらつきは、チャンネル
内をさらに20分割して、分割した範囲内の両端で抵抗
を測定し、その平均を平均分割抵抗値とし、さらに、チ
ャンネル内の最高抵抗値と最低抵抗値との差と平均分割
抵抗値とから、ばらつきを計算した。また、チャンネル
内の抵抗値は、分割して測定した全抵抗値の総和であ
る。図9は、抵抗発熱体の溝部を含む断面の形状(位置
と高さ)を示すグラフである。図9に示したデータより
明らかなように、トリミングを行うことにより形成され
た溝は、セラミック基板まで達している。なお、断面形
状の測定は、キーエンス社製のレーザ変位計により行っ
た。
【0105】(8) 次に、電源との接続を確保するための
外部端子13を取り付ける部分に、Niめっきした後、
スクリーン印刷により、銀−鉛半田ペースト(田中貴金
属社製)を印刷して半田層を形成した。次いで、半田層
の上にコバール製の外部端子13を載置して、420℃
で加熱リフローし、外部端子13を抵抗発熱体12の表
面に取り付けた。
【0106】(9) 温度制御のための熱電対をポリイミド
で封止し、セラミックヒータ10を得た。
【0107】(実施例2)セラミック基板を以下のよう
に製造したほかは、実施例1と同様にしてセラミックヒ
ータを製造した。 (1) SiC粉末(平均粒径:1.1μm)100重量
部、B4 C4重量部、アクリルバインダ12重量部およ
びアルコールからなる組成物のスプレードライを行い、
顆粒状の粉末を作製した。
【0108】(2) 次に、この顆粒状の粉末を金型に入
れ、平板状に成形して生成形体(グリーン)を得た。
【0109】(3) 次に、この生成形体を1890℃、圧
力:20MPaでホットプレスし、厚さがほぼ3mmの
SiC板状体を得た。さらに、表面を♯800のダイヤ
モンド砥石で研磨し、ダイヤモンドペーストでポリシン
グしてRa=0.008μmとした。さらに表面にガラ
スペースト(昭栄化学工業製 G−5177)を塗布
し、600℃に昇温し、厚さ2μmのSiO2 層を形成
した。
【0110】次に、この板状体から直径210mmの円
板体を切り出し、セラミック製の板状体(セラミック基
板11)とした。このセラミック基板にドリル加工を施
し、シリコンウエハのリフターピン36を挿入する貫通
孔35、熱電対を埋め込むための有底孔34(直径:
1.1mm、深さ:2mm)を形成した。
【0111】(比較例1)実施例1と同様であるが、ト
リミングを抵抗発熱体の電流が流れる方向に垂直に複数
回実施した。
【0112】
【表1】
【0113】
【表2】
【0114】また、上記工程を経て得られたセラミック
ヒータについて、以下の指標で評価した。この際、実施
例1〜2、比較例1で製造したヒータに、温調器(オム
ロン社製E5ZE)を取付け、下記の性能評価を実施し
た。
【0115】(1)加熱面内の温度分布の均一性 17ポイント測温素子つきのシリコンウエハを使用し
て、面内温度の分布を測定した。温度分布は、200℃
設定での最高温度と最低温度の差で示す。 (2)過渡時の面内温度均一性 室温〜130℃まで昇温した時の面内温度の分布を測定
した。温度分布は、最高温度と最低温度の差で示す。
【0116】(3)オーバーシュート量 200℃まで昇温して、定常温度になる前に200℃か
ら最高どれだけ上昇するかを測定した。
【0117】(4)リカバリー時間 140℃設定温度で、25℃のシリコンウエハを載置し
た場合に、140℃まで回復する時間(リカバリー時
間)を測定した。結果を表3、4に示す。
【0118】
【表3】
【0119】
【表4】
【0120】表1〜2に示した結果より明らかなよう
に、トリミング後の抵抗発熱体12a〜12dの抵抗値
のばらつきは、実施例1、2では、チャンネル内でも約
5%以下(最も精度の高いもので1%)、面内でのばら
つきは0.5%以下と良好であった。しかも、抵抗発熱
体が溶融するものもない。これに対して比較例1では、
チャンネル内でも7%以上で、抵抗発熱体が溶融してし
まうことが判った。
【0121】また、表3〜4に示した結果より明らかな
ように、実施例1、2では、トリミング後のチャンネル
内の抵抗ばらつきおよびチャンネル間の抵抗ばらつきも
ないため、定常時および過渡時の面内温度均一性に優れ
る。また、抵抗値が均一であるため、温度制御しやす
く、オーバーシュート温度も低く、リカバリー時間も短
い。
【0122】これに対して、比較例1では、チャンネル
内の抵抗ばらつきを小さくすることができないため、定
常時および過渡時の面内温度均一性に劣る。また、温度
制御性に劣り、オーバーシュート温度も高く、リカバリ
ー時間も長い。また、比較例1では、7チャンネルでは
制御できてない。チャンネル数を増やして、投入電力を
可変して制御する必要がある。
【0123】さらに、比較例1では、抵抗値の局所的な
上昇で過剰発熱して抵抗発熱体が溶融して断線する事例
も見られた。
【0124】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
抵抗発熱体に抵抗値のばらつきがほとんどないため、加
熱面の温度均一性に優れたセラミックヒータが得られ
る。また、抵抗発熱体が加熱溶融することもない。さら
に、チャンネル数を減らすことができ、過渡時面内温度
均一性を向上させることができ、また、リカバリー時間
も短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミックヒータの一例を模式的に示
す底面図である。
【図2】図1に示したセラミック基板の部分拡大断面図
である。
【図3】本発明のセラミックヒータを製造する際に用い
るレーザトリミング装置の概要を示すブロック図であ
る。
【図4】図3に示したレーザトリミング装置を構成する
テーブルを模式的に示す斜視図である。
【図5】(a)〜(c)は、電流が流れる方向に沿って
概ね平行にトリミングによる溝が形成された抵抗発熱体
を模式的に示す斜視図である。
【図6】電流が流れる方向と垂直にトリミングによる溝
が形成された抵抗発熱体を模式的に示す斜視図である。
【図7】溶融した抵抗発熱体を示す写真である。
【図8】抵抗値を測定するために抵抗発熱体を複数の領
域に分割する様子を示す斜視図である。
【図9】抵抗発熱体の断面の形状(位置と高さ)を示す
グラフである。
【図10】(a)〜(d)は、本発明の抵抗発熱体を製
造する際の各工程を示す断面図である。
【符号の説明】
11 セラミック基板 11a 加熱面 11b 底面 12(12a〜12g) 抵抗発熱体 12m 導体層 13 テーブル 13a 嵌合用突起部 13b 固定用突起部 14 レーザ照射装置 15 ガルバノミラー 16 モータ 17 制御部 18 記憶部 19 演算部 20 入力部 21 カメラ 22 レーザ光 30 セラミックヒータ 33 外部端子 34 有底孔 35 貫通孔 36 リフターピン 39 シリコンウエハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K034 AA02 AA12 AA19 AA21 AA34 AA37 BB06 BC04 BC12 JA01 JA04 JA10 3K092 PP20 QA05 QB12 QB32 QB43 QB51 QB74 QB75 QB78 QC16 QC19 QC52 RF03 RF11 RF17 RF22 VV16 VV19 VV22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック基板上に抵抗発熱体を形成し
    たセラミックヒータであって、抵抗発熱体の電流が流れ
    る方向に沿って溝が形成されてなることを特徴とするセ
    ラミックヒータ。
  2. 【請求項2】 前記溝は、抵抗発熱体厚さの20%以上
    の深さを持つ請求項1に記載のセラミックヒータ。
  3. 【請求項3】 前記抵抗発熱体の平均抵抗値に対する抵
    抗値のばらつきは、5%以下である請求項1または2に
    記載のセラミックヒータ。
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