JP2002083650A - カードコネクタ - Google Patents

カードコネクタ

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JP2002083650A
JP2002083650A JP2000270102A JP2000270102A JP2002083650A JP 2002083650 A JP2002083650 A JP 2002083650A JP 2000270102 A JP2000270102 A JP 2000270102A JP 2000270102 A JP2000270102 A JP 2000270102A JP 2002083650 A JP2002083650 A JP 2002083650A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カードセット位置に挿入されているカードが
フルロックされるようにしてカードの無理抜きを不可能
にする。落下などの衝撃を受けても、カードセット位置
に挿入されているカードが不慮に排出されないようにす
る。 【解決手段】 筐体1内の待機位置と前進位置との間で
スライドするスライダ5を後退方向に向けて常時弾発付
勢する。スライダ5と筐体1とに、カード100がセッ
ト位置まで挿入されたときに互いに係合してスライダ5
の後退を阻止する係合体24と被係合体54とを設け
る。操作部材7の押込み操作を通じて係合体24と被係
合体54との係合を解除する動作を行う作用部74を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カードコネクタ、
特に筐体内のカードセット位置に挿入されているカード
の無理抜きが不可能であり、しかも、そのカードを操作
部材のプッシュ操作によって定位置まで排出することの
できるカードコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平11−135192号公報には、
カードセット位置に挿入されているカードを操作部材の
プッシュ操作によって定位置まで排出することのできる
カードコネクタについての記載がある。また、この公報
には、カードのカードセット位置でハーフロックするこ
とについての記載もある。すなわち、この公報に記載さ
れているカードコネクタでは、筐体の挿入口から挿入さ
れてきたカードが、その筐体に収容されているスライダ
に前側からのみ係合した後、そのスライダをばね弾性に
抗して前進させることによりカードがカードセット位置
に挿入されるようになっていると共に、スライダがカー
ドに前側からのみ係合しているときには常にカードがス
ライダにハーフロックされるようになっている。すなわ
ちカードがスライダに引抜き可能に仮固定されるように
なっている。また、カードセット位置に挿入されたカー
ドによって押し込まれたスライダのその位置からの後退
を阻止する手段には、ハート形のカム溝とそのカム溝に
嵌め込まれたピンとを組み合わせることによって構成さ
れるプッシュ−プッシュ操作によって動作するカム機構
が採用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載されている従来のカードコネクタによると、カ
ードがカードセット位置に挿入されているときでも、そ
のカードがスライダに対してハーフロックされているに
過ぎなかったので、カードセット位置に挿入されている
カードを抜出し方向に無理に引っ張ることによってその
カードが不慮に抜き出されてしまうというおそれがあっ
た。また、カードコネクタが落下などに伴う衝撃を受け
ると、その衝撃の度合によっては、上記カム機構のピン
がカム溝の所定の係合箇所から外れてしまってカードが
不慮に排出されてしまうというおそれがあった。
【0004】本発明は、以上の状況に鑑みてなされたも
のであり、カードがカードセット位置に挿入されている
ときにはカードの無理抜きが不可能になり、しかも、落
下などの衝撃を受けても、カードセット位置に挿入され
ているカードが不慮に排出されるような事態の起こらな
いカードコネクタを提供することを目的とする。また、
本発明は、部品点数をでるだけ増やさずに、カードの無
理抜きが不可能になり、落下などの衝撃によってカード
が不慮に排出されるような事態の起こらないように構成
することのできるカードコネクタを提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】図面を参照して本発明の
カードコネクタを説明する。なお、この欄で図中の符号
を使用したのは、発明の内容の理解を助けるためであっ
て、内容を図例に限定する意図ではない。
【0006】本発明に係るカードコネクタは、偏平な箱
形に形成された筐体1とその筐体1に収容されたスライ
ダ5とを有している。そして、スライダ5が、筐体1の
挿入口15から挿入されてきたカード100が後方側か
らのみ係合する待機位置と筐体1内でのカードセット位
置に対応する前進位置との間で前後にスライド可能であ
り、しかも、後退方向に向けて常時弾発付勢されてい
る。また、上記スライダ5と上記筐体1とに、カード1
00が上記セット位置まで挿入されたときに互いに係合
してスライダの後退を阻止する係合体と被係合体とが振
り分けて具備されている。
【0007】このため、筐体1の挿入口15からカード
100を挿入すると、待機位置に位置しているスライダ
5に係合したカード100がそのスライダ5を弾発力に
抗して前進位置まで押し込むと共に、カード100自体
もセット位置まで挿入される。こうしてカード100が
セット位置に挿入されると、係合体と被係合体とが互い
に係合することによってスライダの後退を阻止する。し
たがって、カード100によって前進位置まで押し込ま
れたスライダ5がその前進位置から後退するという事態
は起こらない。
【0008】本発明では、上記スライダ5がその待機位
置に位置しているときには、そのスライダ5に係合して
いるカード100をハーフロックすることによってその
カード100をスライダ5に対して引抜き可能に仮固定
し、かつ、上記スライダ5がその前進位置に位置してい
るときには上記セット位置に挿入されたカード100を
フルロックしてそのスライダ5からのカードの後退を阻
止するカードロック機構を有している。
【0009】このため、セット位置に挿入されたカード
100は、スライダ5にフルロックされて無理抜きする
ことができなくなる。これに対し、スライダ5が待機位
置に位置しているときには、カード100がスライダ5
にハーフロックされているだけであるのでカード100
を引き抜いて排出することが可能である。
【0010】本発明では、上記筐体1に、互いに係合し
ている上記係合体と上記被係合体との係合を解除させる
ための係合解除機構が取り付けられている。この係合解
除機構は、前方に向けて押込み操作される操作部材7と
その操作部材7の押込み操作を通じて上記係合体と上記
被係合体との係合を解除する動作を行う作用部74とを
備えている。
【0011】このため、カード100がセット位置に挿
入されているときに操作部材7を押込み操作(プッシュ
操作)すると、操作部材7の作用部74が係合体と被係
合体との係合を解除し、スライダ5が弾発力によりカー
ド100を伴って待機位置まで後退する。こうしてスラ
イダ5が待機位置まで後退すると、カード100がカー
ドロック機構によってハーフロックされた状態になるの
で、カード100をスライダ5から引き抜いて排出する
ことが可能になる。
【0012】本発明において、上記係合解除機構は、上
記操作部材7が押込み操作されない常態時には上記係合
体と上記被係合体との係合箇所からその作用部74を離
間させる機能を備えている。このため、落下などによる
衝撃を受けても、操作部材7が不慮に押し込まれてその
作用部74が係合体と被係合体との係合を解除させてし
まうというような事態が起こりにくい。したがって、セ
ット位置に挿入されているカード100が落下などの衝
撃によって不慮に排出されるというような事態が起こり
にくい。
【0013】本発明では、上記係合体が、上記筐体1に
具備されかつ上記被係合体を係止可能な係止部25a,
35aを備える弾性片24,34でなり、上記被係合体
が、上記スライダ5に具備されてそのスライダ5が前方
へ押し込まれたときに上記弾性片24,34をその弾性
に抗して撓み変形させた後にその弾性片24,34の復
帰動作を通じて上記係止部25a,35aに係止される
被係止部55を備える突起54でなる、という構成を採
用することが望ましい。これによると、スライダ5が前
進位置に押し込まれたときの係合体と被係合体との係合
動作が確実に行われる割に、係合体や被係合体の構成が
簡単になる。このような作用は、弾性片24,34が筐
体1の上板部又は下板部に内向きに切起し形成されてい
て、その弾性片24,34に形成された開口25,35
の口縁によって上記係止部25a,35aが形成され、
上記被係合体を形成している上記突起54の後端面によ
って上記被係止部55が形成されていると共に、その突
起54に、上記スライダ5がカード挿入方向前方へスラ
イドしたときに上記弾性片24,34をその弾性に抗し
て撓み変形させる傾斜したガイド面56が備わっている
という構成を採用することによって良好に発揮される。
【0014】本発明では、上記係合解除機構の上記作用
部74が、上記操作部材7の押込み操作を通じて上記弾
性片24,34と摺動しつつその弾性片24,34をそ
の弾性に抗して撓み変形させることにより上記開口2
5,35の口縁を上記突起54の後端面から離脱させる
先尖り形状に形成されている、という構成を採用するこ
とができ、これによると、作用部74による係合体と被
係合体との係合解除作用が簡単な構成で確実に発揮され
るようになる。
【0015】上記操作部材7が、その操作部材7をカー
ド挿入方向後方に向けて付勢するばね部材72に連結さ
れていることが望ましい。これによると、操作部材7を
押込み操作した後、その操作部材7が手指を離すだけで
元位置まで復帰する。
【0016】上記カードロック機構は、スライダ5のス
ライド方向に対し交差する方向(例えば直交する方向)
に出退自在に取り付けられ、かつ、上記カード100に
具備された凹入部120にそのカード100の乗り越え
動作を経て嵌脱される山形先端面61を備えた可動体6
と、スライダ5がその待機位置と中間位置との間の箇所
に位置しているときに上記可動体6を突出方向に弾発付
勢するばね体と、スライダ5がその前進位置に位置して
いるときに上記可動体6の後退を阻止する支持部23a
とを有することが望ましい。この場合、上記ばね体が、
上記筐体の側板部に内向きに切起し形成されたばね片2
6でなり、上記支持部23aが上記側板部の内側の板面
によって形成されていることが望ましく、この構成を採
用することによってカードロック機構の構成部品を少な
くして価格を安く抑えることが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1〜図4は本発明に係るカード
コネクタの実施形態の動作を示した概略水平断面図であ
る。図5は下カバー2の概略平面図、図6は下カバー2
の要部拡大図、図7は図6のVII−VII線断面図、
図8は下カバー2の他の要部拡大図、図9は図8のIX
−IX線断面図、図10は上カバー3の概略平面図、図
11は図10のXI−XI線断面図、図12は可動体6
が組み込まれたスライダ5の平面図、図13は図12の
XIII−XIII線断面図、図14は操作部材7の平
面図、図15は図14のXV矢視による作用部74の形
状図、図16〜図18は作用部74の動作説明図であ
る。
【0018】この実施形態に係るカードコネクタの筐体
1は、図5の下カバー2と図10の上カバー3とを互い
に嵌合させることによって偏平な箱形に形成されてい
て、上下の各板部と左右の各側板部とを有している。具
体的には、筐体1の下側の板部が下カバー2の下板部2
1によって形成され、上側の板部が上カバー3の上板部
31によって形成され、左右の各側板部が、互いに重な
り合った下カバー2の左右の各側板部22,23と上カ
バー3の左右の各側板部32,33によって形成されて
いる。そして、図1〜図4のように、筐体1の前端部分
に必要極数の端子41…を備えたボディ4が組み付けら
れている。
【0019】図5〜図7のように、下カバー2の下板部
21に後向きに延び出た弾性片24が内向き(上向き)
に切起し形成されており、この弾性片24に矩形の開口
25が形成されている。同様に、図10及び図11のよ
うに、上カバー3の上板部31に後向きに延び出た弾性
片34が内向き(下向き)に切起し形成されており、こ
の弾性片34に矩形の開口35が形成されている。これ
らの弾性片24,34や開口25,35は同じ形状及び
大きさを有していて、筐体1では、これらの弾性片2
4,34や開口25,35がその筐体1の左右方向片側
において上下方向で対向している。
【0020】また、図5、図8、図9のように、下カバ
ー2の片側の側板部23に、後向きに延び出たばね片2
6が内向き(横内向き)に切起し形成されている。これ
に対し、図10のように、上カバー3の片側の側板部3
3に外側へ膨らみ出た逃げ部36が形成されている。そ
して、図1〜図4で判るように、筐体1では、ばね片2
6が上記弾性片24,34の形成箇所の少し前側に位置
し、かつ、逃げ部36がばね片26の外側に位置してい
る。
【0021】図1〜図4のように、筐体1内の片側にス
ライダ5がカード挿入方向(矢印A)の前後にスライド
可能に収容されていると共に、このスライダ5が、上記
ボディ4との間に介在されたコイルばねでなるばね42
によって後退方向に向けて常時弾発付勢されている。図
12のように、このスライダ5は前端側に近い箇所ほど
筐体1の左右方向中央に近付く形状に湾曲した段付状の
係合面51を有している。また、スライダ5の後端部に
その後方に延び出る細長い杆体52が連結されている。
この杆体52は、筐体1に備わっている上記弾性片2
4,34の開口25,35に嵌合可能な厚さを有してい
る。図16〜図18のように、この杆体52の後端部に
所定長さの幅狭部53が具備され、その幅狭部53の端
部近傍箇所に上下一対の突起54,54が備わってい
る。そして、各突起54の後端面がカード挿入方向Aに
対して直角をなす被係止部55として形成されていると
共に、各突起54の前端面は前窄まりに傾斜したガイド
面56として形成されている。さらに、図12及び図1
3のように、スライダ5には左右方向に貫通する角孔状
の孔部57が備わり、この孔部57に、山形先端面61
を備えた可動体6が左右方向出退自在に嵌合されてい
る。しかも、上記孔部57に具備された段付部58と、
可動体6に具備された段付部62とが係止することによ
って、可動体6が上記孔部57から筐体1の内方側へ抜
け出さないようになっている。なお、可動体6の後端6
4には上記したばね片26の嵌合可能な凹溝63が備わ
っている。
【0022】上記したスライダ5は、図1、図2及び図
4に示されている待機位置と図3に示されている前進位
置との間でカード挿入方向Aの前後にスライド可能であ
る。そして、図1、図2及び図4のようにスライダ5が
待機位置に位置しているときには、図示のように筐体1
のばね片26が可動体6の凹溝63(図13参照)に嵌
まり込んでその可動体6を筐体1の内方側へ弾発付勢し
ている。このときには、スライダ5の孔部57の段付部
58に可動体6の段付部62が係止して可動体6が筐体
1の内方側へ抜け出さないように位置決めされている
(図13参照)。このようにばね片26によって可動体
6が筐体1の内方側へ弾発付勢されている状態は、スラ
イダ5が待機位置に位置しているときだけでなく、スラ
イダ5が待機位置の前方へ移動したときでも、ばね片2
6が可動体6に接触して弾圧している限り常に維持され
る。したがって、このばね片26による可動体6の弾発
付勢状態は、スライダ5が待機位置と前進位置の手前側
の中間位置との間の箇所に位置しているときに常に維持
されるようになる。また、図3のようにスライダ5が前
進位置に位置しているときには、可動体6がスライダ5
と共に上記ばね片26よりも前側に移動していて、その
可動体6の後端64が、筐体1の側板部の板面、すなわ
ち下カバー2の側板部23の内面に対向し、その側板部
23の内面によって筐体1の外方へ可動体6が後退する
ことが阻止されるようになっている。したがって、この
実施形態では、上記側板部23の内面が、スライダ5が
前進位置に位置しているときに可動体6が後退すること
を阻止する支持部23a(図3参照)として形成されて
いる。
【0023】図1〜図4のように、筐体1の片側の側板
部、すなわち下カバー2の側板部23と上カバー3の側
板部33の後端部の内側と外側とに跨がって操作部材6
が配備されていると共に、この操作部材7のばね受部7
1と筐体1の後端のばね受部13との間に引張りコイル
ばねでなるばね部材72が介在されていて、このばね部
材72によって操作部材7がカード挿入方向Aの後方に
向けて常時弾発付勢されている。図14のように、筐体
1の内側に配備される操作部材7の端部73に作用部7
4が一体に形成されている。図15に示したように、こ
の作用部74は楔形言い換えると先尖り形状に形成され
ている。図例では、図14のように内外一対の作用部7
4が操作部材7に備わっており、これら一対の作用部7
4が、筐体1に設けられている対称形状の上下一対の弾
性片24,34の幅方向両端に各別に対応している。
【0024】次に、カード100は、図2〜図4に示し
たように、前端片側のコーナ部分が湾曲面110に形成
されていると共に、片側辺部に凹入部120が形成され
ている。そして、図1のようにスライダ5が待機位置に
位置しているときに、カード100を筐体1の後端に形
成されている挿入口15から図2の矢印Aのように挿入
していくと、カード100の湾曲面110が可動体6を
ばね片26の弾性に抗してスライダ5の孔部57に押し
込みながらその可動体6を乗り越えて図2のようにスラ
イダ5の係合面51に係合する。すなわち、係合面51
にその後方からのみカード100の湾曲面110が突き
当たる。また、カード100の湾曲面110がスライダ
5の係合面51に係合したときには、カード100の凹
入部120の中に、ばね片26によって押圧された可動
体6の山形先端面61が図2のように嵌入する。この状
態では、カード100を後方へ強く引っ張ると、カード
100が可動体6をばね片26の付勢に抗して押し込み
ながら後退してその凹入部120が可動体6の山形先端
面61から抜け出るので、カード100を引き抜くこと
が可能である。この状態は、カード100がスライダ5
に対して引抜き可能に仮固定されているだけのロック状
態、すなわちハーフロック状態である。このようなハー
フロック状態は、図2の状態からカード100をさらに
挿入してスライダ5を上記した中間位置に押し込むまで
持続する。
【0025】そして、カード100の挿入によってスラ
イダ5が中間位置を通り過ぎた後、スライダ5が前進位
置に到達する。このときには、図3のように、カード1
00がカードセット位置で端子41に重なって端子41
とカード100側の電極との電気的接続が行われる。ま
た、可動体6は、同図のようにその後端64が筐体1の
側板部の板面によって形成されている支持部23aに対
向して可動体6の後退が阻止されている。したがって、
このときにはカード100を後方へ強く引っ張ったとし
ても、カード100の凹入部120が可動体6の山形先
端面61を乗り越えることができないので、カード10
0がスライダ5に対してフルロックされる。
【0026】一方、スライダ5が上記した待機位置から
前進位置まで押し込まれる過程では、スライダ5に連結
されている杆体52も前進するので、当初、図16のよ
うに杆体52の幅狭部53を摺動自在に挾み付けていた
上下の弾性片24,34を撓ませながら突起54,54
がそれらの弾性片24,34の先端部を乗り越えて図1
7のように弾性片24,34の開口25,35に嵌まり
込み、しかも、図3などに示したばね42の弾発力によ
って突起54,54の被係止部55が開口25,35の
後側の口縁に係合する。このため、スライダ5の後退
が、突起54,54の被係止部55と開口25,35の
口縁との係合によって阻止され、しかも、カード100
が上記のようにスライダ5に対してフルロックされてい
るので、カード100を無理抜きすることができなくな
る。なお、突起54,54が弾性片24,34の先端部
を乗り越えるときには、突起54の前窄まりに傾斜した
ガイド面56がその乗り越え動作を円滑に行わせること
に役立つ。
【0027】ここで、突起54,54の被係止部55に
係合する開口25,35の口縁は、突起54,54を係
止する係止部25a,35aを形成している。また、弾
性片24,34が係合体を構成し、その係合体の相手方
である被係合体が上記突起54によって構成されてい
る。
【0028】上記セット位置に挿入されているカード1
00を排出するときには、図4の矢印Bのように操作部
材7を前方へ押し込む。こうして操作部材7を押し込む
と、それまでの常態時には弾性片24,34の後方でそ
れらに離間して対向していた作用部74が、図18のよ
うに上下の弾性片24,34と摺動しつつそれらの弾性
片24,34の間に分け入り、それらの弾性片24,3
4を撓み変形させて押し拡げるので、突起54,54が
弾性片24,34の開口25,35から抜け出る。この
ため、突起54,54の被係止部55,55と弾性片2
4,34の係止部25a,35aとが離脱して両者の係
合が解除され、スライダ5がばね42の弾発力により図
4のように待機位置まで後退してカード100がスライ
ダ5にハーフロックされた状態になる。したがって、こ
のときには、カード100を強く引っ張ってカード10
0を排出することが可能である。また、操作部材7は、
上記のように押し込んだ後、ばね部材72の弾発力によ
って図1ないし図3に示されている元位置に復帰する。
【0029】この実施形態において、上記した可動体6
と、可動体6を突出方向に弾発付勢するばね片26によ
って形成されているばね体と、可動体6の後退を阻止す
る支持部23aとが、スライダ5に対してカード100
をハーフロックしたりフルロックしたりするためのカー
ドロック機構の構成要素になっている。また、上記した
操作部材7と作用部74とばね部材72とが係合解除機
構の構成要素になっている。
【0030】この実施形態では、動作の安定性及び信頼
性を高めるために係合体を形成している弾性片24,3
4や被係合体を形成している突起54,54を上下に各
一対ずつ備えているけれども、この点は、弾性片や突起
を上側だけ又は下側だけに設けておいてもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、セット位置に挿入され
たカードが前進位置に位置しているスライダにフルロッ
クされ、しかも、前進位置に位置しているスライダが係
合体と被係合体との係合によって後退不可能になるの
で、カードがセット位置から無理抜きされるという事態
が起こり得ない。また、係合体と被係合体との係合を解
除するための操作部材の作用部は、常態時に係合体と被
係合体との係合箇所から離間した箇所に位置しているの
で、落下などの衝撃によっても係合体と被係合体との係
合が解除されるという事態は起こりにくくなる。これら
のことから、セット位置に挿入されているカードが無理
抜きされたり衝撃によって不慮に排出されたりすること
がなくなる。さらに、本発明によれば、部品点数をでき
るだけ増やさずに、カードの無理抜きが不可能になり、
落下などの衝撃によってカードが不慮に排出されるよう
な事態の起こらないように構成することのできるカード
コネクタを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカードコネクタのカード未挿入状
態での概略水平断面図である。
【図2】同カードコネクタのカード挿入途中での概略水
平断面図である。
【図3】同カードコネクタでカードがカードセット位置
に挿入されている状態の概略水平断面図である。
【図4】同カードコネクタで操作部材をプッシュ操作し
た直後の状態の概略水平断面図である。
【図5】下カバーの概略平面図である。
【図6】下カバーの要部拡大図である。
【図7】図6のVII−VII線断面図である。
【図8】下カバーの他の要部拡大図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】上カバーの概略平面図である。
【図11】図10のXI−XI線断面図である。
【図12】可動体が組み込まれたスライダの平面図であ
る。
【図13】図12のXIII−XIII線断面図であ
る。
【図14】操作部材の平面図である。
【図15】図14のXV矢視による作用部の形状図であ
る。
【図16】図1及び図2での弾性片の状態や作用部の位
置などを示した説明図である。
【図17】図3での弾性片の状態や作用部の位置などを
示した説明図である。
【図18】作用部が弾性片の間に分け入った状態を示し
た説明図である。
【符号の説明】
1 筐体 5 スライダ 6 可動体 7 操作部材(係合解除機構) 15 挿入口 23a 支持部 24,34 弾性片(係合体) 25a 係止部 26 ばね片(ばね体) 54 突起(被係合体) 55 被係止部 56 ガイド面 61 山形先端面 72 ばね部材 74 作用部(係合解除機構) 100 カード

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏平な箱形に形成された筐体の挿入口か
    ら挿入されてきたカードが後方側からのみ係合する待機
    位置と筐体内でのカードセット位置に対応する前進位置
    との間で前後にスライド可能でかつ後退方向に向けて常
    時弾発付勢されたスライダが上記筐体に収容され、その
    スライダと上記筐体とに、カードが上記セット位置まで
    挿入されたときに互いに係合してスライダの後退を阻止
    する係合体と被係合体とが振り分けて具備され、 上記スライダがその待機位置に位置しているときには、
    そのスライダに係合しているカードをハーフロックする
    ことによってそのカードをスライダに対して引抜き可能
    に仮固定し、かつ、上記スライダがその前進位置に位置
    しているときには上記セット位置に挿入されたカードを
    フルロックしてそのスライダからのカードの後退を阻止
    するカードロック機構を有し、 上記筐体に、互いに係合している上記係合体と上記被係
    合体との係合を解除させるための係合解除機構が取り付
    けられ、この係合解除機構が、前方に向けて押込み操作
    される操作部材とその操作部材の押込み操作を通じて上
    記係合体と上記被係合体との係合を解除する動作を行う
    作用部とを備えていると共に、上記操作部材が押込み操
    作されない常態時には上記係合体と上記被係合体との係
    合箇所からその作用部を離間させる機能を備えているこ
    とを特徴とするカードコネクタ。
  2. 【請求項2】 上記係合体が、上記筐体に具備されかつ
    上記被係合体を係止可能な係止部を備える弾性片でな
    り、 上記被係合体が、上記スライダに具備されてそのスライ
    ダが前方へ押し込まれたときに上記弾性片をその弾性に
    抗して撓み変形させた後にその弾性片の復帰動作を通じ
    て上記係止部に係止される被係止部を備える突起でなる
    請求項1に記載したカードコネクタ。
  3. 【請求項3】 上記弾性片が上記筐体の上板部又は下板
    部に内向きに切起し形成されていて、その弾性片に形成
    された開口の口縁によって上記係止部が形成され、 上記被係合体の上記突起の後端面によって上記被係止部
    が形成されていると共に、その突起に、上記スライダが
    カード挿入方向前方へスライドしたときに上記弾性片を
    その弾性に抗して撓み変形させる傾斜したガイド面が備
    わっている請求項2に記載したカードコネクタ。
  4. 【請求項4】 上記係合解除機構の上記作用部が、上記
    操作部材の押込み操作を通じて上記弾性片と摺動しつつ
    その弾性片をその弾性に抗して撓み変形させることによ
    り上記開口の口縁を上記突起の後端面から離脱させる先
    尖り形状に形成されている請求項3に記載したカードコ
    ネクタ。
  5. 【請求項5】 上記操作部材が、その操作部材をカード
    挿入方向後方に向けて付勢するばね部材に連結されてい
    る請求項1ないし請求項4のいずれかに記載したカード
    コネクタ。
  6. 【請求項6】 上記カードロック機構は、スライダのス
    ライド方向に対し交差する方向に出退自在に取り付けら
    れ、かつ、上記カードに具備された凹入部にそのカード
    の乗り越え動作を経て嵌脱される山形先端面を備えた可
    動体と、スライダがその待機位置と中間位置との間の箇
    所に位置しているときに上記可動体を突出方向に弾発付
    勢するばね体と、スライダがその前進位置に位置してい
    るときに上記可動体の後退を阻止する支持部とを有する
    請求項1ないし請求項5のいずれかに記載したカードコ
    ネクタ。
  7. 【請求項7】 上記ばね体が、上記筐体の側板部に内向
    きに切起し形成されたばね片でなり、上記支持部が上記
    側板部の内側の板面によって形成されている請求項6に
    記載したカードコネクタ。
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