JP2002083526A - キースイッチ装置 - Google Patents

キースイッチ装置

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JP2002083526A
JP2002083526A JP2001221180A JP2001221180A JP2002083526A JP 2002083526 A JP2002083526 A JP 2002083526A JP 2001221180 A JP2001221180 A JP 2001221180A JP 2001221180 A JP2001221180 A JP 2001221180A JP 2002083526 A JP2002083526 A JP 2002083526A
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JP
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key
locking
link
key top
switch device
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JP2001221180A
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English (en)
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Isao Mochizuki
勲 望月
Takeyuki Takagi
猛行 高木
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キーステムをホルダ部により上下に摺動案内
する構成を不要として、キーボードの薄型化に対応しつ
つ、キーストロークを大きく維持することができ、しか
も簡単な構成によりキー入力の操作性が良好で、確実な
キー入力を可能とするキースイッチ装置を提供する。 【解決手段】 取付け孔107Aが穿設されたホルダ部
材107の下方にフレキシブル回路基板109を配置す
るとともに、取付け孔107A内でフレキシブル回路基
板109上にラバースプリング106を載置し、また、
案内支持部材103を構成する第1リンク部材104と
第2リンク部材105の押圧部131、132を介して
直接ラバースプリング106の頭部106Aの上面を押
圧してスイッチング動作を行わせるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キースイッチ装置に関
し、特に、ノート型ワードプロセッサ、ノート型パーソ
ナルコンピュータ等に付設される薄型のキーボードに使
用して好適なキースイッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のキーボードに使用される
キースイッチ装置としては、キーステムを一体に有する
キートップをホルダプレートに形成されたホルダ部に挿
通して案内支持するとともに、キーステムの下方にスイ
ッチング部材を配設したキースイッチ装置が一般に用い
られている。かかるキースイッチ装置は、キーステムの
上下動をホルダ部を介して摺動案内し、キーステムの下
部によりスイッチング部材を押下して、スイッチング動
作を行わせるものである。
【0003】また、スペースキーやリターンキー等の大
型のキートップを使用するキースイッチ装置としては、
キートップの押下時に、そのキートップが傾いた状態で
押下されるのを防止すべく、特開昭60−62017号
公報、特開昭64−7441号公報や米国特許第4,4
33,225号明細書に記載されたキースイッチ装置が
知られている。
【0004】特開昭60−62017号公報に記載され
たキースイッチ装置は、軸によりはさみ状に交叉してな
る2つのはさみ状部材にキートップを支持するととも
に、キートップの中心部から離れた位置にスイッチング
部材を配置している。そして、キートップの押下時に
は、各はさみ状部材の端部に形成された複数個のピンを
水平方向に摺動案内するとともに、キートップの裏面に
配設されたキーステムをホルダ部を介して上下に摺動案
内しつつ、そのキーステムによりスイッチング部材を押
下するようにしたものである。
【0005】特開昭64−7441号公報に記載された
キースイッチ装置は、特開昭60−62017号公報に
記載されたキースイッチ装置と基本的構成を同じくする
ものであり、はさみ状部材に対するキートップの着脱を
容易にする点に特徴を有している。
【0006】米国特許第4,433,225号明細書に
は、L型のキートップを備えたキースイッチ装置が開示
される。このキースイッチ装置は、アームの中央部が軸
により結合されたはさみ状部材を有している。かかるは
さみ状部材は第1、第2、第3、第4の4個の端部を備
えており、その第1、第2の端部はL型キートップの出
張った部分内で水平方向に摺動可能となっている。しか
し、キースイッチ部分は、はさみ状部材とは別のところ
に位置するため、これだけではキースイッチ装置として
成り立たず、キーステムやそのほかの多くの部品が必要
となり、構造が複雑化してしまう。
【0007】これら各公報並びに明細書に記載されたキ
ースイッチ装置は、スペースキー等の大型キーであって
も、キートップのどの部分を押下しても、キートップの
水平状態を保持しつつ、その上下動を案内できるもので
ある。このように、前記したキースイッチ装置は、いず
れにおいても、スイッチング部材を押下するためのキー
ステムをホルダ部を介して上下に摺動案内しつつ、その
キーステムでスイッチング部材を押下する点で共通して
いる。
【0008】これに対し、実開平2−5236号公報に
は、上下方向に摺動案内されるキーステムおよびホルダ
部を備えないキースイッチ装置が記載されている。この
キースイッチ装置は、矩形状の2つの枠体を備え、その
2つの枠体をX字状に交叉させて、キートップの支持部
材としている。キートップの下面中央部には、下方へ突
出する突起が設けられ、その突起により、スイッチング
部材であるラバースプリングを押圧するように構成され
ている。このキースイッチ装置においても、前記したキ
ースイッチ装置と同様に、キートップのどの部分を押下
しても、キートップを傾けてしまうことなく、キートッ
プを水平に保持したまま下降させることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年ワ
ードプロセッサやパーソナルコンピュータ等における小
型化、薄型化に伴い、これらに付設されるキーボードも
小型化、薄型化が指向されてきている。一方では、キー
入力の操作性を向上させるとともにキー入力の確実性を
担保すべく大きなストロークが要求されている。このよ
うな状況下において、前記した一般に使用されているキ
ースイッチ装置では十分なキーストロークを得ることが
できないという問題点があった。
【0010】かかる一般に使用されているキースイッチ
装置において、キーボードの薄型化を実現しようとすれ
ば、ホルダ部により摺動案内されるキーステムの部分が
減少し、これに伴うキートップの傾動に起因してキース
テムとホルダ部との間でこじれが生じてしまう。逆に、
これを防止するためキーステムがホルダ部により摺動案
内される部分を大きくすると、キーストロークが減少し
てしまうというジレンマがある。
【0011】ここに、キートップの押下時にキーステム
とホルダ部との間でこじれが生じると、これが摺動ノイ
ズ発生の原因となり、キーの操作性を著しく損なうこと
になる。また、キーステムとホルダ部との間で生じるこ
じれは、常にキートップの中央部を押下している場合に
はキーステムが垂直に押下されることとなるので発生し
にくいものである。よって、かかるこじれの発生を防止
すべく、キーの操作面積を小さくして常にキートップの
中央部が押下されるようにすることも考えられるが、こ
の場合もキーの操作性を著しく損なう点では前記のもの
と変わるところがない。
【0012】また、前記各公報並びに明細書に記載され
たキースイッチ装置は特にキーボードの薄型化を指向す
るものではない。即ち、特開昭60−62017号公
報、特開昭64−7441号公報や米国特許第4,43
3,225号明細書に記載されたキースイッチ装置は、
従来より存在するキーステム構造に他ならず、キーの高
さは、スイッチング部材を押下するための押下部材の長
さに依存し、本来的にキーの高さを低くして薄型化を図
ることはが困難なものである。更に、キートップの裏面
に押下部材を形成する必要からキースイッチ装置の構造
が複雑化して、コストアップの原因となるとともに、そ
の組立が困難になるという問題があった。更に、実開平
2−5236号公報に記載されたキースイッチ装置は、
X字状に交叉させた2つの矩形状枠体を上下に折り畳も
うとしても、2つの矩形状枠体の各脚部が上下に重なっ
てしまい、相互に折り畳むことができないので、キート
ップのストローク最下点を低くすることができず、結果
として、キースイッチ装置をより薄型化することができ
ない。
【0013】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、キーステムをホルダ部により上
下に摺動案内する構成を不要として、キーボードの薄型
化に対応しつつ、キーストロークを大きく維持すること
ができ、しかも簡単な構成によりキー入力の操作性が良
好で、確実なキー入力を可能とするキースイッチ装置を
提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項1に係るキースイッチ装置は、キートップと、
キートップの下方に配置されたホルダ部材と、第1リン
ク部材及び第2リンク部材を有するとともに、両リンク
部材を相互に可動自在に配置してなり、キートップとホ
ルダ部材とを連結することにより、キートップの上下動
を案内する案内支持部材と、キートップの上下動に伴っ
てスイッチング動作を行うスイッチング部材とを有する
キースイッチ装置であって、ホルダ部材には貫通孔が穿
設され、スイッチング部材は、ホルダ部材の下方に配置
された回路基板と、回路基板の電気接点部を作動させる
弾性復元力を有するスプリング部材とを備え、スプリン
グ部材は、貫通孔内で回路基板に載置され、貫通孔を介
して上方に突出しており、スプリング部材の上部は、案
内支持部材の一部で押圧されることを特徴とする。
【0015】
【作用】前記構成を有する請求項1に係るキースイッチ
装置によれば、キートップの非押下の状態において、キ
ートップは弾性復元力を有するスプリング部材を介して
上方に付勢されて上方に保持されている。かかる状態か
らキートップが押下されると、キートップはスプリング
部材の付勢力に抗して下方へ移動する。かかるキートッ
プの移動動作は、第1リンク部材と第2リンク部材とを
相互に可動状態に配置してなる案内支持部材を介して案
内される。このように、キートップが下方へ移動される
に伴って案内支持部材も下方へ移動され、ホルダ部材の
貫通孔内で回路基板に載置されて貫通孔から上方へ突出
されたスプリング部材の上部は、案内支持部材の一部で
押圧される。これに基づき、スプリング部材は、ホルダ
部材の下方に配置された回路基板の電気接点部を作動さ
せ、スイッチング動作が行われる。一方、キートップの
押下が解除されると、スプリング部材の弾性復元力が案
内支持部材の一部に伝えられ、キートップは案内支持部
材を介して上方に移動案内されて元の位置に復帰する。
【0016】ここに、前記構成を有するキースイッチ装
置では、スプリング部材は、貫通孔内で回路基板に載置
されているので、ホルダ部材の厚さの有効利用を図って
キースイッチ装置全体の高さを低くすることが可能であ
り、スプリング部材がホルダ部材の上面に載置される場
合と比較して、よりキースイッチ装置の薄型化を図るこ
とが可能になる。
【0017】また、貫通孔が穿設されたホルダ部材の下
方に回路基板を配置し、かかる回路基板にスプリング部
材を載置することにより、スプリング部材の上部が貫通
孔を介してホルダ部材の上方に突出されているので、ス
プリング部材の上部を案内支持部材の一部と確実に当接
させることが可能となる。従って、回路基板がホルダ部
材の下方に配置されていても、回路基板上に載置された
スプリング部材の弾性復元力をキートップに伝達してキ
ートップを上方に付勢する。
【0018】更に、キートップの上下動を案内支持部材
を介して案内するとともに、その案内支持部材の一部で
直接スプリング部材を押圧することによりスイッチング
動作を行わせているので、キーステムをホルダ部により
上下に摺動案内する従来の構成を不要にして、キースト
ロークの大きさを維持しつつ、キースイッチ装置の薄型
化を実現することが可能になる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例に基づいて
図面を参照しつつ詳細に説明する。図1から図3に本発
明の第1の構成を示す。図1はキースイッチ装置の側断
面図であり、同図において、キートップ1はABS樹脂
等の合成樹脂から成型されており、その上面にはアルフ
ァベット等の文字が印刷等により形成されている。
【0020】また、キートップ1の裏面からは、回動係
止部2、及び摺動係止部3が下方に向けてキートップ1
本体と一体に設けられている。
【0021】回動係止部2には、後述する2つのリンク
部材7、8のうちの一方のリンク部材7の一端に形成さ
れた第1係止ピン13、14を回動可能に係止する係止
孔4が穿設されており、また、摺動係止部3には、他方
のリンク部材8の一端に形成された第2係止ピン23、
24を水平方向に摺動可能に係止する係止溝5が形成さ
れている。
【0022】キートップ1の下方には、キートップ1の
上下動を案内支持する案内支持部材6が配設されてお
り、かかる案内支持部材6は2つのリンク部材7、8か
ら構成される。
【0023】一方のリンク部材7は、図2に示すよう
に、基部9の両端に2つの基端部10、11を一体に形
成してなるものである。基部9の中央部の一側面からは
軸12が延設されており、かかる軸12は後述する他方
のリンク部材8に形成された軸孔20に軸支される。
【0024】なお、図1に示すように、リンク部材7の
第1係止ピン13、14と第2係止ピン15、16は軸
12を中心として一直線上に並び、且つ軸12からの距
離が等しくなるように構成される。また、リンク部材8
の第1係止ピン21、22と第2係止ピン23、24は
軸孔20を中心として一直線上に並び、且つ軸孔20か
らの距離が等しくなるように構成される。
【0025】そして、これら両リンク部材7、8は、軸
12と軸孔20を回動可能に連結した状態において、下
基端部11、18の位置で上側に凸となるように屈曲し
ている。そのため、図1に示されるように、軸支部Aの
下側において大きな空間を有するように構成されるの
で、後述する側面視略台形のラバースプリング31を効
率よく軸支部Aの下側に収納できるのである。
【0026】さらに、図1に示すように、両リンク部材
7、8は上基端部10、19の先端部の厚さを小さくし
ている。このため、キートップ1が押下された場合に
も、両リンク部材7、8の上基端部10、19と下基端
部11、18はキートップ1の押下の途中で互いに接触
することがない。よって、キートップ1はその押下動作
を途中で妨げられることがなく、キーストロークを十分
に確保できるように構成される。
【0027】また、図2に示すように、リンク部材7
は、上基端部10の両端延部10Aの側面からは、第1
係止ピン13、14が延設されており、この第1係止ピ
ン13、14は前記したキートップ1の回動係止部2に
穿設された係止孔4に回動可能に係止されるものであ
る。ここに、両端延部10Aを含む上基端部10は、各
第1係止ピン13、14よりも幅広に形成されており、
第1係止ピン13、14よりも大きな剛性を有する。更
に、下基端部11は平面視でコ字状に形成されており、
コ字状の両端延部11Aの側面からは前記と同様の第2
係止ピン15、16が延設されている。かかる第2係止
ピン15、16は後述するホルダ部材25に形成された
摺動係止部26に摺動可能に係止される。
【0028】更に、リンク部材8は、図3に示すよう
に、基部17の両端に2つの上下基端部18、19を一
体に形成してなるものである。基部17の中央部には軸
孔20が穿設され、この軸孔20には前記のようにリン
ク部材7の基部9に設けられた軸12が挿通される。ま
た、下基端部18は平面視コ字状に形成されており、コ
字状の両端延部18Aからは第1係止ピン21、22が
延設されている。この第1係止ピン21、22は後述す
るホルダ部材25に形成された回動係止部27に回動可
能に係止される。
【0029】更に、上基端部19の両端延部19Aから
前記と同様の第2係止ピン23、24が延設されてお
り、かかる第2係止ピン23、24は前記したキートッ
プ1の摺動係止部3に形成された係止溝5に摺動可能に
係止されるものである。ここに、両端延部19Aを含む
上基端部19は、各第1係止ピン21、22よりも幅広
に形成されており、第1係止ピン21、22よりも大き
な剛性を有する。
【0030】前記したように、案内支持部材6は、一方
のリンク部材7の基部9に形成された軸12を他方のリ
ンク部材8の基部17に穿設した軸孔20に挿通して構
成されるものであり、両リンク部材7、8は軸12と軸
孔20とよりなる軸支部Aを介して相互に回動可能とな
る。
【0031】次に、案内支持部材6の下方にはホルダ部
材25が配設されており、かかるホルダ部材25上には
前記リンク部材7の下基端部11に延設された第2係止
ピン15、16及び前記リンク部材8の下基端部18に
延設された第1係止ピン21、22をそれぞれ係止する
ための摺動係止部26、及び回動係止部27が設けられ
ている。
【0032】摺動係止部26はホルダ部材25から凸状
に一体に形成されるとともに長孔状の係止溝28が設け
られており、かかる係止溝28には前記リンク部材7の
第2係止ピン15、16が水平方向に摺動可能に係止さ
れている。また、回動係止部27は摺動係止部26と同
様にホルダ部材25から凸状に一体に形成されるととも
に係止孔29が設けられており、この係止孔29には前
記リンク部材8の第1係止ピン21、22が回動可能に
係止されている。
【0033】前記構成において、軸支部Aの中心を通る
垂線Lを基準として図1における左方側に存在するキー
トップ1の裏面に形成された回動係止部2及びホルダ部
材25に形成された回動係止部27には、それぞれ第1
係止ピン13、14及び21、22を回動可能に係止す
る係止孔4及び係止孔29が設けられていることにな
る。また、垂線Lの図1における右方側に存在するキー
トップ1の裏面に形成された摺動係止部3及びホルダ部
材25に形成された摺動係止部26には、それぞれ第2
係止ピン23、24及び15、16を水平方向に摺動可
能に係止する係止溝5及び係止溝28が設けられている
ことになる。
【0034】ホルダ部材25の下方には、スイッチ電極
を含む所定の回路パターン(図示せず)が形成されたフ
レキシブル回路基板30が配設され、スイッチ電極に対
応する位置にはスイッチング部材として逆カップ状のラ
バースプリング31が載置されている。このラバースプ
リング31は内部に公知の可動電極を有しており、ま
た、その上面の中央部には前記した2つのリンク部材
7、8を相互に回動可能に軸支する軸支部Aが対向配置
される。
【0035】これにより、キートップ1の押下に伴って
軸支部Aが下方に移動すると、軸支部Aはラバースプリ
ング31を押下し、その押下量が一定の限度を超えると
ラバースプリング31が挫屈して、ラバースプリング3
1内の可動電極によりスイッチ電極が短絡される。
【0036】更に、フレキシブル回路基板30の下方に
スイッチ支持板32が配設されており、かかるスイッチ
支持板32は前記した各フレキシブル回路基板30、ラ
バースプリング31及びキートップ1を支持した案内支
持部材6を支持する。
【0037】続いて、前記の構成を有するキースイッチ
装置の動作について説明する。キートップ1を下方に押
下すると、キートップ1が下方へ移動するのに伴ってリ
ンク部材7の第1係止ピン13、14は回動係止部2の
係止孔4内で反時計方向に回動するとともに、リンク部
材8の第2係止ピン23、24は摺動係止部3の係止溝
5内で水平方向(図1における右方向)に摺動する。こ
れと同時に、リンク部材8の第1係止ピン21、22は
ホルダ部材25における回動係止部27の係止孔29内
で時計方向に回動するとともに、リンク部材7の第2係
止ピン15、16は摺動係止部26の係止溝28内で水
平方向(図1における右方向)に摺動する。
【0038】この結果、リンク部材7及び8を相互に軸
支する軸支部Aは下方に移動するとともにラバースプリ
ング31を徐々に押下していき、その押下量が一定の限
度を超えた時点でラバースプリング31は挫屈される。
これにより、ラバースプリング31内の可動電極がフレ
キシブル回路基板30上のスイッチ電極を短絡し所定の
スイッチング動作が行われる。
【0039】キートップ1の押下を解除すると、両リン
ク部材7、8の軸支部Aはラバースプリング31の弾性
復元力により上方に押し上げられる。これに伴って前記
第1係止ピン13、14、21、22、及び前記第2係
止ピン15、16、23、24は前記した動さと逆の動
作を行い、この結果、キートップ1は元の位置に復帰さ
れる。
【0040】ここに、第1係止ピン13、14、21、
22は水平方向には移動されることなく、それぞれ係止
孔4、29内で回動するのみであるので、キートップ1
は水平方向に移動されることないため、隣合ったキーと
ぶつかり合うことはなく、キートップ1のキー面の水平
状態を保持したまま上下動されるものである。
【0041】前記ラバースプリング31は、前述のよう
に側面視略台形であり、その上底の長さと下底の長さ及
び高さに起因する側面の角度は、その所望のキータッチ
に応じて決まる。そして、さらにこの台形部の高さ、即
ちラバースプリングの高さは、キーストロークに応じて
決定され、高いほうが好まれる。しかし、装置全体の厚
さを鑑みれば、このラバースプリングはそれほど大きく
することができないことは自明である。
【0042】そこで、本実施例にあっては、前述のよう
に両リンク部材7、8を屈曲させることにより、軸支部
Aの下に大きな空間を取り得るようにした。従って、本
実施例にあっては、両リンク部材を側面視略直線状とし
た特開昭60−62017号公報あるいは特開昭64−
7441号公報記載の装置に本発明の構成を適用したも
のと比べ、より薄型化できるとともに大きなキーストロ
ークを得ることができる。
【0043】また、前述のように両リンク部材7、8の
上基端部10、19の先端側の厚さを側面視において小
さくしているため、キーストローク動作をその途中で妨
げることなく、十分なストロークを確保できる。
【0044】以上詳細に説明した通り本実施例に係るキ
ースイッチ装置は、2つのリンク部材7及び8を相互に
軸支する軸支部Aをラバースプリング31に対応する位
置に配設するとともに、かかる軸支部Aを介してラバー
スプリング31を押下するようにした。よって、従来の
キースイッチ装置のようにキーステムをキーホルダ部に
より案内する構成を全く不要とできると共に、ラバース
プリング31を押下するための特別の構成を必要としな
いキースイッチ装置を実現することができる。
【0045】これにより、キーボードの薄型化に対応し
てキーストロークを大きくすることができ、よってキー
操作性が良好でキー入力を確実に行い得るとともに、簡
単な構造のキートップ1を使用してコストの低いキース
イッチ装置を提供することができる。特に、本実施例に
係るキースイッチ装置では、キーステムをキーホルダ部
により案内する構成を全く不要とすることができるの
で、従来のキースイッチ装置のようにキーの押下時にキ
ーステムとキーホルダ部との間で摺動ノイズが全く生じ
ることはないとともに、キーの操作面積を小さくしてキ
ーの中央部を押下させるようにする必要性は全くなくな
るものである。
【0046】また、本実施例に係るキースイッチ装置で
は、回動係止部2の係止孔4及び回動係止部27の係止
孔29に係止される各第1係止ピン13、14、21、
22はキートップ1の押下時にも、水平方向に移動する
ことなく係止孔4、29内で回動するのみであるので、
キートップ1が水平方向に移動されることはない。従っ
て、隣接するキーとキーとで衝突することなく、この点
からもキー操作性が良好でキー入力を確実に行い得るキ
ースイッチ装置を提供することができるものである。
【0047】更に、キースイッチ装置の組立を行う際
に、リンク部材7の第1係止ピン13、14をキートッ
プ1の回動係止部2に係止する場合、及び、リンク部材
8の第1係止ピン21、22をホルダ部材25の回動係
止部27に係止する場合において、リンク部材7には第
1係止ピン13、14に隣接して補強部材として作用
し、第1係止ピン13、14よりも剛性の大きい基端部
10が形成されるとともに、リンク部材8には第1係止
ピン21、22に隣接して補強部材として作用し、第1
係止便21、22よりも剛性の大きい基端部19が形成
されているので、各第1係止ピン13、14、21、2
2は、それぞれ基端部10、19が有する補強作用に基
づいて、回動係止部2、回動係止部27との間で発生す
る係止応力に対して十分に耐えることができる。従っ
て、回動係止部2、回動係止部27に係止する際に第1
係止ピン13、14、21、22が撓んだり変形したり
することを確実に防止することが可能となる。
【0048】また、同様に、キートップ1の上下動操作
の際においても、各第1係止ピン113、14、21、
22は、それぞれ高い剛性を有する基端部10、19を
介して補強されているので、撓んだり変形することがな
く、これにより、確実なスイッチング動作を行うことが
可能となる。
【0049】尚、本発明は前記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変
形、改良が可能である。
【0050】例えば、本実施例におけるリンク部材7、
8はパンタグラフ状に組み合わせた同種の部材によって
も同様の効果を得られることは勿論である。また、本実
施例では、リンク部材7、8の軸支部Aによりラバース
プリング31を押下しているが、リンク部材7、8また
はキートップ1に設けられた別部材によりラバースプリ
ング31を押下しても同様の効果が得られることは勿論
である。
【0051】次に、本発明の第2の構成を図4〜図15
を参照して説明する。図4はキースイッチの側断面図を
示し、キースイッチ101はキートップ102と、第1
リンク104と第2リンク105とを側面視はさみ字状
に配置した案内支持部材103と、該案内支持部材10
3にて押圧されるキャップ状のラバースプリング106
と、前記案内支持部材103を支持するための合成樹脂
製のホルダ部材107と、該ホルダ部材107の取付け
孔107Aにスイッチング部129(図12及び図13
参照)が臨むようにホルダ部材107の下面に張設され
たフレキシブル回路基板109と、その下面側に張設さ
れた補強板110とから構成されている。
【0052】図4及び図12に示すように、弾性復元力
を有するラバースプリング106は、フレキシブル回路
基板109におけるスイッチング部(電気接点部)12
9(図13参照)の上方を覆うように、ホルダ部材10
7を貫通して穿設された取付け孔107A内でキートッ
プ102の下方の略中央位置に対応してフレキシブル回
路基板109上に嵌挿配置されている。本発明のラバー
スプリング106は、電気絶縁性のあるシリコーンゴム
或いはEPDM(エチレンプロピレンジエンメチレン)
等にて構成され、平面視略円板状の厚い頭部106A
と、該頭部の周囲から下向きに延びる截頭円錐状のドー
ム部と、該ドーム部の外周に略水平に半径外向きに延び
る厚肉の鍔部とからなる下向き開放のキャップ状に一体
成形されている。キートップ102の押下時に、第1リ
ンク104と第2リンク105との押圧部にて押圧され
るラバースプリング106の頭部106Aの下面には、
前記スイッチング部129の接点部に当接して両スイッ
チング部を電気的にON・OFFするための導電性を有
する導電ゴムからなる可動接点部130を固着する。な
お、ラバースプリング106全体に、シリコーンゴムに
カーボンブラック等の導電性粒子を分散充填させて導電
性を備えるように形成しても良い。
【0053】前記構成において、補強板110、フレキ
シブル回路基板109及びホルダ部材107の間には、
図4、図5等から明らかなように、下側から順に補強板
110、フレキシブル回路基板109、ホルダ部材10
7となる上下位置関係が存在している。かかる上下位置
関係において、ラバースプリング106は、ホルダ部材
107の下側にてフレキシブル回路基板109上に載置
されているが、ラバースプリング106の上部は、取付
け孔107Aを介して、ホルダ部材107の上方に突出
されている。これに基づき、図4、図5等に示すよう
に、ラバースプリング106の上部を、第1リンク10
4と第2リンク105からなる案内支持部材103に確
実に当接させることができる。従って、前記のようにフ
レキシブル回路基板109がホルダ部材107の下方に
配置されていても、フレキシブル回路基板109上に載
置されたラバースプリング106の弾性復元力をキート
ップ102に伝達してキートップ109を上方に付勢す
ることができる。
【0054】ここに、図12から明らかなように、ラバ
ースプリング106における鍔部の湾曲状の周縁部40
0とホルダ部材107に形成された各回動係止部12
7、各摺動係止部128との間には、スペース401が
設けられており、かかるスペース401を介してラバー
スプリング106の周縁部400と各回動係止部12
7、各摺動係止部128とは相互に離間配置されてい
る。
【0055】ABS樹脂等の合成樹脂にて成形されたキ
ートップ102は、その上面(表面)に数字、英字等の
文字が刻印または印刷等により付されている。キートッ
プ102の下面には、後述する第1リンク104におけ
る上基端部の第2係止ピン111A,111Bを略水平
方向でキートップ102の前後方向に摺動可能に係止す
るための前後長手溝状の摺動係止部116と、第2リン
ク105における上基端部の第1係止ピン113A,1
13Bを回動のみ可能に係止するための孔状の回動係止
部115とを一体的に備えた前後長手の左右一対の係止
部材117を一体成形或いは接着剤等により接着する等
して突設させる(図6参照)。
【0056】図7(A),(B)及び図8〜図10を参
照して、ガラス繊維強化合成樹脂製等の合成樹脂製の第
1リンク104及び第2リンク105を詳細に説明す
る。図7(A)は第1リンク104の平面図、図7
(B)は第2リンク105の平面図である。第1リンク
104は基部118と上下基端部119,120とによ
り平面視で実質上略H状に一体成形したものである。基
部118の側面には、支持孔121を横向きに穿設し、
下基端部120の左右両側端から延びるアーム部120
A、120Bの側面には、各々第1係止ピン112A、
112Bを横向きに突設し、上基端部119の側面には
第2係止ピン111A、111Bを横向きに突設してい
る。ここに、アーム部120A、120Bを含む上基端
部120は、各第1係止ピン112A、112Bよりも
幅広に形成されており、第1係止ピン112A、112
Bよりも大きな剛性を有する。
【0057】第2リンク105も基部122と上下基端
部123、124とにより平面視で実質上略H状に一体
成形したものである。前記基部122の一側面には横向
きに枢支軸125を突設し、該枢支軸125を前記第1
リンク104における支持孔121に回動可能に嵌挿す
る。第2リンク105における下基端部124の左右両
側端から延びるアーム部124A、124Bの側面に
は、各々第2係止ピン114A、114Bを横向きに突
設し、上基端部123の側面には第1係止ピン113
A、113Bを横向きに突設している。ここに、アーム
部124A、124Bを含む上基端部123は、各第1
係止ピン113A、113Bよりも幅広に形成されてお
り、第1係止ピン113A、113Bよりも大きな剛性
を有する。
【0058】この実施例では側面視(図4、図5、図
8、図9、図10、図14)において、前記第1リンク
104の第1係止ピン112A、112Bと支持孔12
1と第2係止ピン111A、111Bは一直線上に位置
し、かつ、第1係止ピン112A、112Bから支持孔
121までの距離と第2係止ピン111A、111Bか
ら支持孔121までの距離とが等しくなるように構成さ
れる。また、前記第2リンク105の第1係止ピン11
3A、113Bと枢支軸125と第2係止ピン114
A、114Bは一直線上に位置し、かつ、第1係止ピン
113A、113Bから枢支軸125までの距離と第2
係止ピン114A、114Bから枢支軸125までの距
離とが等しくなるように構成される。このように構成す
ると、後述のように、第1リンク104の下基端部の第
1係止ピン112A、112Bを中心にして案内支持部
材103が回動変位することにより、キートップ102
はホルダ部材107の上面に対して平行状態を保ったま
ま昇降動作することができる。
【0059】また、前記第1リンク104の基部118
及び第2リンク105の基部122の下面には、下向き
凸多角形状の押圧部131、132をそれぞれ形成して
あり、この両押圧部131、132で ラバースプリン
グ106の頭部106A上面を押圧することになる。
【0060】図4及び図8〜図10の実施例では、第1
リンク104における押圧部131と第2リンク105
における押圧部132とは、各基部118、122下面
の略中央部で鈍角状に屈曲させてつながる2つの平面部
131A、131B及び平面部132A、132Bから
なる。そして、平面部131A、131B、支持孔12
1の位置関係と、平面部132A、132B、枢支軸1
25の位置関係とは同一(但し、左右逆関係)となって
いる。
【0061】図12及び図13は、ガラス繊維強化合成
樹脂製等の合成樹脂製のホルダ部材107の一部を示す
図で、該ホルダ部材107には前記キャップ状のラバー
スプリング106下端の鍔部が位置ずれ不能に嵌挿でき
る略矩形状の取付け孔107Aを穿設し、該取付け孔1
07Aの左右両側縁には、左右一対の回動係止部127
と、前後長手溝状の摺動係止部128とを、その各係止
部127,128が下方に開放するように一体的に射出
形成されている。尚、図13において、各摺動係止部1
28の内側開放部は、第2リンク105の各第2係止ピ
ン114、114Bを摺動係止部128に挿入するため
の挿入部402を構成する。
【0062】ここに、回動係止部127、摺動係止部1
28の下方は、図13に示すように、開放されているこ
とから、所定の上型と下型との間に形成される所定間隙
に樹脂を注入してホルダ部材107を樹脂成形した後
に、上型と下型とを単純に上下抜きすることができる。
これにより、第1リンク104の第1係止ピン112
A、112Bを係止する回動可能に係止する回動係止部
127、及び、第2リンク105の第2係止ピン114
A、114Bを摺動可能に係止する摺動係止部128を
ホルダ部材107に形成するについて、コストの高いス
ライド型を使用する必要はなく、極めて簡単且つ低いコ
ストをもって形成することができるものである。
【0063】そして、この回動係止部127に対して
は、第1リンク104における下基端部の第1係止ピン
112A、112Bを下側から回動可能に嵌挿し、摺動
係止部128に対しては第2リンク105における下基
端部の第2係止ピン114A、114Bを下側から前後
摺動するように嵌挿したのち、ホルダ部材107の下面
にフレキシブル回路基板109を張設固着する。
【0064】尚、図12に基づき前記にて説明したよう
に、ラバースプリング106における鍔部の湾曲状の周
縁部400とホルダ部材107に形成された各回動係止
部127、各摺動係止部128との間には、スペース4
01が設けられており、かかるスペース401を介して
ラバースプリング106の周縁部400と各回動係止部
127、各摺動係止部128とは相互に離間配置されて
いることから、ホルダ部材107の下面にフレキシブル
回路基板109を張設固着した後に、第1リンク104
の各第1係止ピン112A、112Bを各回動係止部1
27に挿嵌し、また、第2リンク105の各第2係止ピ
ン114A、114Bを各摺動係止部128に挿嵌して
もよい。
【0065】かかる場合、第1リンク104の各第1係
止ピン112A、112Bを各スペース401で一旦フ
レキシブル回路基板109上に載置するとともに、第2
リンク105の各第2係止ピン114A、114Bを各
スペース401で一旦フレキシブル回路基板109上に
載置し、この後、各第1係止ピン112A、112Bを
若干弾性変形させながら各回動係止部127に挿嵌し、
また、各第2係止ピン114A、114Bを若干弾性変
形させながら各摺動係止部128の挿入部402を介し
て挿嵌する。
【0066】このように、第1リンク104及び第2リ
ンク105とホルダ部材107とを連結組立する際に、
ホルダ部材107の各摺動係止部128には第2リンク
105の各係止ピン114A、114Bを挿入する挿入
部402が形成されており、また、かかる挿入部402
とラバースプリング106における鍔部の周縁部400
とは、スペース401に基づき離間配置されているの
で、第2リンク105の各係止ピン114A、114B
を摺動係止部128に係止する作業は、ラバースプリン
グ106の存在に特に注意を払うことなく、非常に簡単
な作業となってキースイッチ装置の組立を容易に行うこ
とができ、キースイッチ装置のコストを低減することが
できる。
【0067】このとき、回動係止部127及び摺動係止
部128の下方は開放されているので、回動係止部12
7に係止される第1係止ピン112A、112B、及
び、摺動係止部128に係止される第2係止ピン114
A、114Bは、回路基板109の上面に載置されつ
つ、それぞれ回動、摺動されることとなる。これによ
り、各第1係止ピン112A、112B及び第2係止ピ
ン114A、114Bをホルダ部材107の厚さ内で係
止することができ、ホルダ部材107の厚さ分の有効利
用を図りつつ、キースイッチ101薄型化を実現するこ
とができる。
【0068】図11に示すように、キートップ102の
図11における左右方向の動きは、第1リンク104及
び第2リンク105の第2係止ピン111A、111
B、114A、114Bの左右方向の動きがキートップ
102及びホルダ部材107の摺動係止部116、12
8の側面により係止されることにより、又は、第1リン
ク104及び第2リンク105の第1係止ピン113
A、113B、112A、112Bの左右方向の動きが
キートップ102及びホルダ部材107の回動係止部1
15、127の側面により係止されることによって抑制
される。従って、キートップ102は図11における左
右方向にその位置が移動することがないため、キートッ
プ102の押下時においても隣合ったキーと衝突するこ
とがない。また、このように両リンク104、105の
図11における左右方向の動きが抑制されるため、支持
孔121から枢支軸125が抜けでることが防止され
る。
【0069】また、図4及び図13において、ホルダ部
材107における摺動係止部128の摺動溝は前端部3
00と後端部301を有し、キートップ102が下向き
に押圧されていない状態(フリー状態)にあるときに
は、第2リンク105の第2係止ピン114A、114
Bは、摺動係止部128における摺動溝の前端部300
に当接するように構成されている。更に、図5に示すよ
うに、キートップ102が非押圧位置から案内支持部材
103を介してラバースプリング106を最大限に押圧
した状態であっても、第2リンク105の第2係止ピン
114A、114Bは摺動係止部128における摺動溝
の後端部301に当接しないように構成されている。
【0070】前記のような構成を採用することにより、
キートップ102の非押下時には、第2リンク105の
第2係止ピン114A、114Bが係止溝の前端部30
0に当接してキートップ102の上昇位置を規制し、ま
た、キートップ102の押下時には、第2係止ピン11
4A、114Bが係止溝の後端部301に当接しないよ
うにして折損等を防止することができる。
【0071】尚、前記構成加えて、図4及び図5に示す
ように、キートップ102の下面に設けられる係止部材
117の摺動溝に前端部302と後端部303を形成
し、キートップ102の非押下時には、第1リンク10
4の第2係止ピン111A、111Bを前端部302に
当接してキートップ102の最上昇位置を規制し、ま
た、キートップ102押下時には、第2係止ピン111
A、111Bを後端部303に当接しないように構成し
てもよい。
【0072】次に、図17に案内支持部材103の構成
を図解する。図17(A)は図4を図解したものであ
る。第1リンク104と第2リンク105は枢支軸12
5により軸支部Cで軸支される。ここで、第2リンク1
05の第1係止ピン113A、113B(図17(A)
の端部P)から軸支部Cまでの距離R1と、第1リンク
104の第1係止ピン112A、112B(図17
(A)の端部S)から軸支部Cまでの距離R2と、第2
リンク105の第2係止ピン114A、114B(図1
7(A)の端部T)から軸支部Cまでの距離R3とは等
しくなるように構成される。端部Pと軸支部Cと端部T
は一直線上の点となるように構成される。また、端部
P、Sは図17(A)における矢印X方向に摺動しない
回動可能な点であり、端部Pは側面視(図17(A))
端部Sの垂線上の点であるように構成される。このた
め、キートップ102が押下されて上下動した場合に
も、キートップ102の位置が矢印X方向に移動するこ
とはなく、正確なキーストロークが確保される(図17
(C)X行記載)。
【0073】また、かかる構成に加えて、各端部P、
Q、S、Tから軸支部Cまでの距離R1、R2、R3、
R4がすべて等しく、かつ、端部Qと軸支部Cと端部S
が一直線上の点となるように構成される場合には、キー
トップ102はキー押下に伴う上下動の間つねに水平状
態を保つことができる(図17(C)H行記載)。
【0074】ところで、図18に示すように、端部Qか
ら軸支部Cまでの距離R4を他の端部P、S、Tから軸
支部Cまでの距離R1、R2、R3に対して長くする
と、キートップ102を傾斜させた構成とすることがで
きる。この構成においても、キートップ102が押下さ
れ上下動した場合にも、キートップ102の位置が矢印
X方向に移動することはなく、正確なキーストロークが
確保される。
【0075】また、この構成によれば、キートップ10
2の傾斜角度は端部Qから軸支部Cまでの距離をかえる
ことにより任意に決定できる。このため、各列毎の第1
リンク104の端部Qから軸支部Cまでの距離を変化さ
せることにより、カーブドキーボード等において各列毎
にキートップ102の傾きに異なった傾斜角度をつける
ことも容易となる。
【0076】なお、端部Qから軸支部Cまでの距離R4
を他の端部P、S、Tから軸支部Cまでの距離R1、R
2、R3に対して短くしても、同様に、キートップ10
2を傾斜させた構成とすることができることは勿論であ
る。
【0077】図17(B)は図12を図解したものであ
る。この図を用いて、図17(B)における矢印Y方向
および矢印R方向のキートップ102の位置の移動が生
じないことを説明する。
【0078】両リンク104、105の第1係止ピン1
12A、112B、113A、113Bの矢印Y方向の
移動がキートップ102及びホルダ部材107の回動係
止部115、127の側面により係止されるため、また
は、両リンク104、105の第2係止ピン111A、
111B、114A、114Bの矢印Y方向の移動がキ
ートップ102及びホルダ部材107の摺動係止部11
6、128の側面により係止されるため、キートップ1
02の矢印Y方向の移動は抑制される(図17(C)Y
行記載)。このため、キートップ102が押下されて上
下動した場合にも、キートップ102の位置が矢印Y方
向に移動することはなく、正確なキーストロークが確保
される(図17(C)Y行記載)。
【0079】また、各係止ピン111A、111B、1
12A、112B、113A、113B、114A、1
14Bが各係止部115、116、127、128によ
り係止されることで、キートップ102の矢印R方向の
移動は抑制される(図17(C)R行記載)。
【0080】この構成により、キートップ102の押下
時に、ホルダ部材107の回動係止部127の箇所を中
心として第1リンク104が下向き回動(図4において
右回り回動)する一方、第2リンク105は枢支軸12
5の箇所を中心にして図4において左回り回動する。そ
うすると、キートップ102の押下の開始時点では、第
1リンク104における下基端部120に近い位置の基
部118下面の平面部131Aと、第2リンク105に
おける下基端部124に近い位置の基部122下面の平
面部132Aとがラバースプリング106の頭部106
A上面のうち、図12に斜線で示す押圧領域133、1
34に当接して、ラバースプリング106を押圧してい
る。
【0081】キートップ102の押下量が増大すると、
前記平面部131A、131B間及び132A、132
Bの間の角部近傍の領域が柔らかなラバースプリングの
頭部106Aの上面に当接する状態となる。
【0082】さらに、キートップ102の押下量が増大
すると、第1リンク104における上基端部119に近
い側の平面部131Bと第2リンク105における上基
端部123に近い側の平面部132Bとがラバースプリ
ング106の頭部106A上面に当接して押圧すること
になり、図12において押圧領域133、134は上下
逆転した位置(領域133は頭部106Aの右下半分の
区域、領域134は頭部106Aの左上半分の区域)と
なる。
【0083】本発明の第3の構成を図14を参照して説
明する。この実施例では、第1リンク204の基部21
8下面に形成した押圧部231は、3つの平面部を支持
孔221の軸線と略平行な稜線を持つ凸多角形状に連設
した形状に形成したものであり、図示しないが第2リン
ク205にも同様の多平面からなる押圧部232を形成
するのである。この実施例では、図15(A)に示すよ
うに、キートップ102の押下開始時における第1リン
ク204による押圧領域233と、第2リンク205に
よる押圧領域234とは、ラバースプリングの頭部10
6A上面の下半分と上半分との箇所で互いに左右に大き
く隔たった位置にあるが、キートップ102の押下量の
増大につれて、両押圧領域233、234は左右端から
中央へと接近し(図15(B)参照)、さらに左右の端
の方へと分かれていく(図15(C)参照)。
【0084】このようにして、第1リンク204及び第
2リンク205におけるそれぞれの押圧部231,23
2を下向き凸状の凸多角形平面に形成することにより、
ラバースプリングの頭部106A上面を各平面部の角部
で押圧する期間が短くなり、キーの操作感、特にタクテ
ィル(キートップの押下時の電気接点ON手前からON
時にキー作動抵抗力が急激に変動する触覚の感じ)が良
好となり、キーによる入力操作を安定させることができ
るのである。
【0085】また、キートップ102の押圧入力操作に
従って、前記頭部106A上面に対する押圧(当接)領
域が互いに反対側に向かって対称的に移動するので、キ
ートップのストーローク中のどの時点においても、ラバ
ースプリングの頭部106Aを図12における上下(図
15における左右)に対して略対称な力で略均一に押圧
できることになり、ラバースプリングの座屈変形をキャ
ップの周囲で略同時に発生させることができる。
【0086】なお、スイッチング部129を形成するフ
レキシブル回路基板109に代えて、メンブレンスイッ
チ回路基板等の基板を使用しても良い。また、前記実施
例では、各平面部間を角部としたが、緩やかな曲面で各
平面部を連接するようにしても良い。
【0087】ところで、図16にキートップを押下した
場合の荷重とストローク量の関係を示す。図16(B)
は従来のキースイッチ装置のデータを示すグラフであ
る。これによると、操作者がキートップの中央を押下
した場合に比べキートップの端の部分、、、を
押下した場合は、操作者のうける荷重はより大きく、か
つ、不安定となることがわかる。
【0088】一方、図16(A)は本発明のキースイッ
チ装置のデータを示すグラフである。これによると、操
作者がキートップのどの部分、、、、を押下
した場合にも操作者のうける荷重はほぼ均一であること
がわかる。このことは、本発明のキースイッチ装置は、
操作者のあらゆるキー操作に対して常に一定の感触を操
作者に与えるものであり、操作者のスムースなキー入力
を可能とするものであることを示している。
【0089】
【発明の効果】以上説明した通り本発明のキースイッチ
装置によれば、スプリング部材は、貫通孔内で回路基板
に載置されているので、ホルダ部材の厚さの有効利用を
図ってキースイッチ装置全体の高さを低くすることが可
能であり、スプリング部材がホルダ部材と同一の面に載
置される場合と比較して、キースイッチ装置のより薄型
化を図ることができる。
【0090】また、貫通孔が穿設されたホルダ部材の下
方に回路基板を配置し、かかる回路基板にスプリング部
材を載置することにより、スプリング部材の上部が貫通
孔を介してホルダ部材の上方に突出されているので、ス
プリング部材の上部を案内支持部材の一部と確実に当接
させることが可能となる。従って、回路基板がホルダ部
材の下方に配置されていても、回路基板上に載置された
スプリング部材の弾性復元力をキートップに伝達してキ
ートップを上方に付勢することができる。
【0091】更に、キートップの上下動を案内支持部材
を介して案内するとともに、その案内支持部材の一部で
直接スプリング部材の上部を押圧することによりスイッ
チング動作を行わせているので、キーステムをホルダ部
により上下に摺動案内する従来の構成を不要にして、キ
ーストロークの大きさを維持しつつ、キースイッチ装置
の薄型化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の構成のキースイッチ装置の側断面図であ
る。
【図2】第1の構成の一方のリンク部材の平面図であ
る。
【図3】第1の構成の他方のリンク部材の平面図であ
る。
【図4】第2の構成のキースイッチ装置の側断面図であ
る。
【図5】第2の構成のキートップの押下状態を示す側断
面図である。
【図6】キートップの下面図である。
【図7】(A)は第2の構成の第1リンクの平面図、
(B)は第2の構成の第2リンクの平面図である。
【図8】図7のVIII−VIII矢視断面図である。
【図9】図7のIX−IX矢視断面図である。
【図10】図7のX−X矢視断面図である。
【図11】図4のXI−XI矢視断面図である。
【図12】ラバースプリング及び取付け孔の平面図であ
る。
【図13】ホルダ部材の取付け孔部の斜視図である。
【図14】第3の構成の第1リンクの押圧部を示す側面
図である。
【図15】(A)、(B)、(C)は、第3の構成のキ
ートップの押下開始から押下量が増大するにつれての押
圧領域の変化を示す作用説明図である。
【図16】(A)は本発明におけるキースイッチ装置の
キー押下時における荷重とキーストローク量の関係を示
すグラフであり、(B)は従来のキースイッチ装置のキ
ー押下時における荷重とキーストローク量の関係を示す
グラフである。
【図17】(A)は図4を図解したものであり、(B)
は図12を図解したものであり、(C)はキー押下時に
キートップが図中矢印方向に移動することがないための
条件を示した表である。
【図18】本発明の別の実施例を図解したものである。
【符号の説明】
1 キートップ 2、27 回動係止部 3、26 摺動係止部 4、29 係止孔 5、28 係止溝 6 案内支持部材 7、8 リンク部材 13、14、21、22 第1係止ピン 15、16、23、24 第2係止ピン 25 ホルダ部材 30 フレキシブル回路基板 31 ラバースプリング A 軸支部 L 垂線 101 キースイッチ 102 キートップ 103 案内支持部材 104 第1リンク 105 第2リンク 106 ラバースプリング 107 ホルダ部材 107A 取付け孔 109 フレキシブル回路基板 110 補強板 112A、112B、113A、113B 第1係止
ピン 111A、111B、114A、114B 第2係止
ピン 115、127 回動係止部 116、128 摺動係止部 118、122 基部 121 支持孔 125 枢支軸 131、132 押圧部 133、134 押圧領域 400 周縁部 401 スペース 402 挿入部
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月22日(2001.8.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キートップと、 前記キートップの下方に配置されたホルダ部材と、 第1リンク部材及び第2リンク部材を有するとともに、
    両リンク部材を相互に可動自在に配置してなり、前記キ
    ートップとホルダ部材とを連結することにより、キート
    ップの上下動を案内する案内支持部材と、 前記キートップの上下動に伴ってスイッチング動作を行
    うスイッチング部材とを有するキースイッチ装置であっ
    て、 前記ホルダ部材には貫通孔が穿設され、 前記スイッチング部材は、前記ホルダ部材の下方に配置
    された回路基板と、回路基板の電気接点部を作動させる
    弾性復元力を有するスプリング部材とを備え、 前記スプリング部材は、前記貫通孔内で回路基板に載置
    され、貫通孔を介して上方に突出しており、 前記スプリング部材の上部は、前記案内支持部材の一部
    で押圧されることを特徴とするキースイッチ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013218975A (ja) * 2012-04-12 2013-10-24 Citizen Electronics Co Ltd キースイッチ装置

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