JP2002081837A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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JP2002081837A
JP2002081837A JP2000268381A JP2000268381A JP2002081837A JP 2002081837 A JP2002081837 A JP 2002081837A JP 2000268381 A JP2000268381 A JP 2000268381A JP 2000268381 A JP2000268381 A JP 2000268381A JP 2002081837 A JP2002081837 A JP 2002081837A
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refrigerator
air
compartment
room
refrigerator compartment
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JP2000268381A
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English (en)
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Hideo Kumakura
秀雄 熊倉
Tomiji Yamanaka
富二 山中
Michihiro Saito
道弘 斉藤
Hideyuki Nakamura
英幸 中村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】冷蔵庫内の温度の偏りを低減して冷却性能を向
上させた冷蔵庫を提供する。 【解決手段】箱体の内側に形成された冷蔵室と、この冷
蔵室内の空気を冷却する冷却器と、前記冷蔵室の後壁面
に設けられこの冷蔵室の上下方向に亘り形成された複数
の冷気通路と、この冷気通路と前記冷蔵室とを連通し前
記冷却器からの冷気が前記冷蔵室内に流入する冷気流入
口とを備えた冷蔵庫において、 前記冷蔵室内にこの冷
蔵室の上下方向に複数配置された庫内棚と、前記複数の
冷気通路の間に配置され前記冷蔵室内の空気が流れる空
気通路と、この空気通路に冷蔵室内の空気を送風する送
風機と、前記空気通路に複数設けられこの空気通路内の
空気が前記庫内棚で仕切られる複数の空間に吹き出され
る吹出口とを有し、これら吹出口のうちの1つの大きさ
が他の吹出口の大きさより大きくした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、庫内を複数の貯蔵
室を備え、それぞれの貯蔵室を冷却する冷蔵庫に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在の冷蔵庫は、使用者が貯蔵物に応じ
て、適切な貯蔵室を選択して使用できるよう、複数の貯
蔵室を備えている。特に、近年は貯蔵室を設定する温度
に応じて分けて、上から冷蔵室、野菜室、冷凍室(製氷
室を含む)ものが主流となっている。また、冷蔵室はそ
の前部にヒンジで枢支された開閉ドアを、野菜室、冷凍
室はその前部に引出し式ドアを備えている。
【0003】また、冷蔵庫では一般に、庫内の貯蔵室
に、貯蔵室内の空気が流出する流出口と貯蔵室に空気が
流入する流出口とを備えて庫内空気の循環経路が形成さ
れている。この循環経路上に熱交換器を備え、ファン等
の空気流動手段により、熱交換器により冷却された空気
を循環経路にしたがって貯蔵室に供給する構成となって
いる。
【0004】つまり、このような冷蔵庫では、冷気が通
る貯蔵室が冷却されるのであり、この冷気に接触する
か、熱伝導により冷気によって冷却された空気に接触す
ることで、貯蔵物が冷却されている。したがって、冷気
の流れが淀んでいたり、妨げられたりすると、この部分
で空気温度及び貯蔵物温度が上昇することになる。
【0005】また、庫内を所望の温度に維持するために
は、冷気が適切なタイミングと量とで供給され泣ければ
ならない。一方、貯蔵室外からの熱の進入や熱の漏洩が
あり、貯蔵物は冷気と熱交換して冷却されるのであるか
ら、冷気の温度は、貯蔵室の設定温度よりも低い温度と
されるのが一般的である。特に、冷蔵室では、一般的に
適切とされる貯蔵温度は3乃至6℃であるが、供給され
る冷気の温度は−10乃至−18℃程度である。この場
合、冷気の貯蔵室への流出口の近傍に配置された貯蔵物
は、冷気が流入する際には常に温度の低い冷気に曝され
ることになり、冷気に触れている部分が必要以上に冷却
されてしまい、鮮度が低下したり損傷したりして、貯蔵
物に悪影響を与える虞があった。
【0006】このような課題を解決する従来の技術の一
例は、特開平9−79729号公報に開示されている。
この従来技術では、冷蔵室内の温度の不均一の抑制手段
として、冷蔵室内に、冷却器からの冷気を供給する通路
以外に、ファンが収納された通路を備えたものである。
特に、冷蔵室内に上下方向に複数配置された冷気通路の
間に空気通路を設け、この通路上にファンとファンの空
気吸込口とファンからの空気吹出口とを備えたものであ
る。この通路は庫内灯カバーを兼ねた透光性のカバーで
覆われている。そして、この通路カバーに設けられた吹
出口は、冷蔵室の複数の庫内棚間の空間にファンにより
吸い込まれた空気を吐出するように配置されている。こ
のような構成により、冷蔵室内の、特に、棚の下方の段
の冷気の淀みを低減して、冷蔵室の上下方向の温度平均
化を図っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術では、循環ファンの吸込口と冷気吹出口と
の配置について十分に考慮されていなかった。このた
め、庫内空気の吸込口のある棚段での冷却能力が低下し
ていた。すなわち、上記従来技術では、貯蔵室内の全て
の棚段に冷気を供給することができず、貯蔵室内での温
度の偏りが除去されていない点については、考慮されて
いなかった。
【0008】また、循環空気の流れ速度が冷却器から供
給される冷気の速度よりも大きいと、循環空気の吸込口
を下段の棚間に設けた場合には、循環空気の吸込口が設
けられた棚段の前方やこの棚段より下方の段には庫内空
気は回りに難くなる。このため、この部分、特に上方か
ら下方に向かう貯蔵室内空気により冷却される扉下方側
の扉ポケットでの冷却能力が低下する点については考慮
されていなかった。
【0009】また、従来の冷蔵庫では、冷蔵室内の空気
を設定温度が近い野菜室に供給することが一般的に行わ
れている。上記従来技術においては、冷蔵室内に循環通
路を設けて室内空気を循環させる場合に、冷蔵室から野
菜室に空気を効率よく供給する点については何ら考慮さ
れていなかった。
【0010】特に、冷蔵室から野菜室を経て熱交換器
(冷却器)に冷気を戻す冷気の循環の効率を向上させる
構成について十分考慮されていなかった。
【0011】また、近年では貯蔵室に供給される冷気の
量(冷気流れ量)が増大しているが、このように冷気流
れ量が増大して冷却能力が増大している冷蔵庫に対し
て、庫内の冷却効率を向上させるため適切な構成つい
て、十分に考慮されていなかった。
【0012】本発明の目的は、冷蔵庫内の温度の偏りを
低減して冷却性能を向上させた冷蔵庫を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、箱体の内側
に形成された冷蔵室と、この冷蔵室内の空気を冷却する
冷却器と、前記冷蔵室の後壁面に設けられこの冷蔵室の
上下方向に亘り形成された複数の冷気通路と、この冷気
通路と前記冷蔵室とを連通し前記冷却器からの冷気が前
記冷蔵室内に流入する冷気流入口とを備えた冷蔵庫にお
いて、前記冷蔵室内にこの冷蔵室の上下方向に複数配置
された庫内棚と、前記複数の冷気通路の間に配置され前
記冷蔵室内の空気が流れる空気通路と、この空気通路に
冷蔵室内の空気を送風する送風機と、前記空気通路に複
数設けられこの空気通路内の空気が前記庫内棚で仕切ら
れる複数の空間に吹き出される吹出口とを有し、これら
吹出口のうちの1つの大きさが他の吹出口の大きさより
大きいことにより達成される。
【0014】また、前記吹出口のうちの1つから吹き出
される空気量が他の吹出口から吹き出される空気量の夫
々より大きいことにより達成される。
【0015】さらに、前記吹出口の下端が、この吹出口
が設けられた棚間に設けられた前記冷気流入口の下端よ
り下方に形成されたことにより達成される。
【0016】さらにまた、前記冷蔵室の下方に形成され
た貯蔵室と、この貯蔵室を冷却するための第1の冷却器
と、前記冷蔵室を冷却するための第2の冷却器と、この
第2の冷却器から前記冷蔵室に冷気を供給するための送
風手段と、この送風手段から供給される冷気の送風量を
可変に調節する調節手段とを備えたことにより達成され
る。さらに、前記送風機の回転数が可変に調節可能なこ
とにより達成される。
【0017】また、上記目的は、箱体の内側に形成され
た冷蔵室と、冷凍室と、これらの室内の空気を独立に冷
却する第1及び第2の冷却器と、これらの冷却器からの
空気を独立に前記冷蔵室、冷凍室の各々に供給する第1
及び第2のファンと、前記冷蔵室内に設けられ冷蔵室内
の空気を吸い込んで冷蔵室内に供給する第3のファン
と、前記冷蔵庫内の温度に基づいて前記第3のファンの
回転数を調節する手段とを備えた冷蔵庫により達成され
る。
【0018】また、箱体の内側に形成された冷蔵室と、
冷凍室と、これらの室内の空気を独立に冷却する第1及
び第2の冷却器と、これらの冷却器からの空気を独立に
前記冷蔵室、冷凍室の各々に供給する第1及び第2のフ
ァンと、前記冷蔵室内に設けられ冷蔵室内の空気を吸い
込んで冷蔵室内に供給する第3のファンと、前記冷蔵庫
内の温度に基づいて前記第1のファンの回転数を調節す
る手段とを備えた冷蔵庫により達成される。
【0019】また、箱体の内側に形成された冷蔵室と、
冷凍室と、これらの室内の空気を独立に冷却する第1及
び第2の冷却器と、これらの冷却器からの空気を独立に
前記冷蔵室、冷凍室の各々に供給する第1及び第2のフ
ァンと、前記冷蔵室内に設けられ冷蔵室内の空気を吸い
込んで冷蔵室内に供給する第3のファンと、前記第3の
ファンから前記冷蔵庫内に流入するする空気の流れ方向
を可変に調節する手段とを備えた冷蔵庫により達成され
る。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面を用いて、
以下に説明する。図1は、本発明の第1の実施例に係る
冷蔵庫の外観を説明する斜視図である。図2は、図1に
示す冷蔵庫の構造の概略を説明する縦断面図である。図
3は、図1に示す冷蔵庫の構造の概略を説明する正面か
ら見た縦断面図である。図4は、図1に示す冷蔵庫の冷
蔵室の正面図である。図5は、図1に示す冷蔵庫の冷蔵
室後部部品の構成を説明する斜視図である。図6は、図
1に示す冷蔵庫の冷蔵室内循環ダクト部の構成を示す図
である。図7は、図6に示す冷蔵室内循環ダクトを構成
する部品の構造を示す図である。図8は、図6に示す冷
蔵室内循環ダクトを構成する部品の構造を示す図であ
る。図9は、図6に示す冷蔵室内循環ダクトを構成する
部品の構造を示す図である。図10は、図1に示す冷蔵
庫の冷蔵室背面部の構造の概略を示す横断面図である。
図11は、図1に示す冷蔵庫の冷蔵室背面部の構造の概
略を示す横断面図である。図12は、図1に示す冷蔵庫
の冷蔵室の構造の概略を示す縦断面図である。図13
は、図11に示す冷蔵庫の冷蔵室の下方部の構造を示す
正面図である。図14は、図11に示す冷蔵庫の冷蔵室
の下後部の構造を拡大して示す横断面図である。
【0021】図1において、1で示すのは冷蔵庫本体で
あり、冷蔵庫の上部に開閉ドアを有する上部貯蔵室、前
記上部貯蔵室の下方に引出ドアを有する複数の貯蔵室を
備えている。本実施例では、上部貯蔵室を冷蔵室とし、
引出ドアを有する複数の貯蔵室をそれぞれ野菜室、切替
室、製氷室、冷凍室としている。そして、この前記冷蔵
庫1は、その最上部に開閉ドア10、引出しドア20,
30,40,50とが設けられている。
【0022】以下、図2を用いて、より詳細に本実施例
の冷蔵庫の全体構造について説明する。図2は、図1に
示す冷蔵庫の構造の概略を説明する縦断面図である。
【0023】図2において、冷蔵庫本体1は、外箱2と
内箱3との間に断熱材4が充填されて形成された箱体を
備えて構成されており、その冷蔵庫本体1の最上部には
その前方に開閉ドア10備えて配置される冷蔵室100
が設けられている。この冷蔵室100の下方には、ぞの
前方に引出ドア20を備えて配置される野菜室200
と、この野菜室200の下方に並んで配置され、前方に
引出ドア30を備えた切替室300と、前方に引出ドア
40を備えた製氷室400とが設けられている。また、
冷蔵庫1の最下部には、その前方に引出ドア50を備え
て配置される冷凍室500が設けられている。前述の通
り、冷蔵庫1は鋼板製の外箱2と樹脂製の内箱3との間
に断熱材4が発泡充填されて形成されているが、前記開
閉ドア10および前記引出ドア20、30、40、50
についても、冷蔵庫本体1と同様な構造を備えている。
【0024】前記冷蔵室100は、約2度から約8度の
庫内温度に設定された貯蔵室である。この冷蔵室100
の内側には、上下方向に複数の仕切棚101が設けら
れ、この冷蔵室100内を複数段の収納空間に分けてい
る。さらに、前記冷蔵室100には、冷蔵室100内を
左右方向に区画する仕切棚104,105とが配置さ
れ、これらの少なくとも一方は冷蔵室の上下方向にその
棚面の高さが変化できるように構成されている。
【0025】また、前記冷蔵室100の前面側を開閉す
る開閉ドア10の内側、つまり開閉ドア10を平状態と
した状態で冷蔵室100に面する側には、着脱可能に形
成された複数の収納ポケット103が備えられている。
【0026】前記開閉ドア10の冷蔵庫1の前面側に
は、冷蔵庫1の運転状態の設定や、運転状態の表示等を
行う操作部120が設けられている。この操作表示部1
20は、前記冷蔵庫1の運転状態の設定等の操作を行う
操作部121と、前記冷蔵庫1の運転状態を表示する表
示部122とから構成されている。
【0027】冷蔵室100の内側の下方部には、冷蔵室
100とは区画された氷温室150が設けられている。
この氷温室150は、鮮魚や精肉、その他の加工品の収
納に適した約−1度の庫内温度の範囲で設定可能であ
る。この氷温室の代わりに、豆腐や乳製品、チルド食品
等の収納に適した約+1度の庫内温度に設定されるチル
ド室を配置しても良い。この氷温室150は、その内側
に冷蔵庫前後方向へ引き出し可能な収納トレー151が
備えられている。また、氷温室150の前方側には、ト
レー151とともに氷温室150の前面部を形成し、ト
レー151の引出し/収納に伴って開閉する氷温室扉1
52が設けられている。この収納トレー151と氷温室
扉152とにより、前記氷温室150の収納空間が形成
される。
【0028】前記氷温室150の片側には、自動製氷装
置用の給水タンク102が前記氷温チルド室150と並
んで設けられている。
【0029】野菜室200は、野菜の収納を主体とし、
これに適した設定温度となるように調節されている。一
方、この野菜室200は、ペットボトル等の収納も可能
な貯蔵室である。前記野菜室200には、庫内に収納空
間を形成する野菜室収納ケース201が備えられてい
る。この野菜室収納ケース201は、冷蔵庫本体1の野
菜室200内壁側に設けられたレール等により、前記野
菜室200の前面に設けられる引出ドア20とともに、
前後方向に移動可能に設けられている。
【0030】野菜室収納ケース201は、レール等に取
り付けられる第1の野菜室収納ケース202と、この第
1の野菜室収納ケース202の上方に位置し、この第1
の野菜室収納ケース202の上縁に沿って冷蔵庫1の前
後方向に移動可能な第2の野菜室収納ケース203とを
備えている。これらの収納ケースは、前記引出ドア20
が閉じられた状態で、第1の野菜室収納ケース202と
第2の野菜室収納ケース203とが、前記野菜室200
内で、それぞれの容器内に収納空間を形成するように設
けられている。この第2の収納ケース203は、第1の
収納ケース202の上部後方に位置するとともに、第1
の収納ケース202内の前方に収納空間204を形成す
るように設けられている。さらに、この第2の収納ケー
ス203は、第1の収納ケース202と連動して、ある
いは引出ドア20が開いた状態で、独立して、第1の収
納ケース202の上部縁体で前後方向にスライドして移
動可能に設けられている。
【0031】この構造により、引出ドア20を引き出す
ことで前記第1の収納ケース202が引き出され、食品
の出し入れを行うことができる。さらに、第1の収納ケ
ース202及び第2の収納ケース203は、前記引出ド
ア20から取り外して清掃を行うように構成されてい
る。
【0032】また、引出ドア20が閉じられた状態で、
第1の収納ケース202内の前方に高さの高い収納空間
204が確保され、使用者が、野菜等の食品を大きさに
合わせて分別収納するのに好適な構造となっており、野
菜等の食品の鮮度維持を図るとともに、収納性を向上す
ることができる。なお、本実施例においては、野菜室2
00の収納容積は、他の収納容積と比較して2番目に大
きなものとなっている。
【0033】製氷室400は、約−18度の庫内温度に
設定され、製氷とその保存を行う貯蔵室である。この製
氷室には、前記給水タンク102から供給される水を溜
めて製氷する製氷装置401と、ここで形成した氷を下
方で受けて保存する氷収納ケース402が備えられてい
る。氷収納ケース402は、前記引出ドア40とともに
前後方向に移動可能に設けられており、この氷収納ケー
ス402で前記製氷室400の収納空間が構成される。
なお、製氷装置401は特に設ける必要はなく、製氷室
400内の上部に棚を設け、この棚に製氷皿を備えるよ
うにしてもよい。また、この製氷室400は、他の貯蔵
室を経由することなく第1送風ファン662から冷気が
供給されるので、臭い移りの少ない貯蔵室構成となって
いる。
【0034】製氷室400は、引出ドア40を引き出す
ことにより、氷収納ケース401が引き出されるので、
氷の取り出しが容易に行えるとともに、前記引出ドア4
0から取り外して清掃することができる構成となってい
る。
【0035】また、この製氷室400の天井部には製氷
装置401が設けられ、この製氷装置で作られた氷が氷
収納ケース402に落下して保存されるようにしてい
る。そして製氷室400は、製氷専用としているため、
他の貯蔵室と比して最も小さい収納容積となっている。
【0036】冷凍室500は、主に冷凍食品を収納する
貯蔵室であり、例えば、約−18〜−25度の庫内温度
に設定される。この冷凍室500内には、冷凍室収納ケ
ース501が備えられている。冷凍室収納ケース501
は、前記引出ドア50とともに前後方向に移動可能に設
けられ、この冷凍室収納ケース501で冷凍室500の
収納空間を構成する。冷凍室収納ケース501は、第1
の冷凍室収納ケース502と、第1の冷凍室収納ケース
502の上部に位置し、前記第1の冷凍室収納ケース5
02の上縁に沿って前後方向に移動可能な第2の冷凍室
収納ケース503とを備えている。これら収納ケース
は、引出ドア50が閉じられた状態で、第1の冷凍室収
納ケース502と第2の冷凍室収納ケース503とが、
冷凍室500内でそれぞれのケース内に収納空間を構成
する。なお、前記第2の冷凍室収納ケース503は、収
納する食品の冷凍効率を向上させる金属製のトレーがそ
の底面に設けられており、主に、急速冷凍が必要な食
品、あるいは利用頻度の高い冷凍食品を収納するのに好
適な収納ケースとしている。
【0037】第1の冷凍室収納ケース502は引出ドア
50に連結されたレール等の引き出し機構に支持され引
出ドア50の冷蔵庫前後方向の移動と共に引出、収納自
在となっている。第2の冷凍室収納ケース503は、第
1の冷凍室収納ケース502の上部後方に位置するとと
もに、第1の冷凍室収納ケース502内の前方に収納空
間504を形成するように設けられている。さらに、第
1の冷凍室収納ケース502と連動して、あるいは引出
ドア50が開いた状態で独立して、第1の冷凍室収納ケ
ース502の上部縁体でスライドするように設けられて
いる。
【0038】この2段構造により、第1の冷凍室収納ケ
ース502に使用頻度の少ないストック食品を収納し、
第2の冷凍室収納ケース503に使用頻度の高い食品を
収納すれば、極力高い姿勢で第2の冷凍室収納ケース5
03に収納した食品の出し入れを行うことができるか
ら、冷蔵庫の使い勝手を向上させることができる。ま
た、引出ドア50が閉じた状態では、第2の冷凍室収納
ケース503が、冷凍室500の後方に位置するので、
収納する食品の大きさに合わせて分別収納でき、食品の
収納性を向上することができる。さらに、この冷凍室5
00では、引出ドア50を引き出すことにより、冷凍室
収納ケース501が引き出され、この冷凍室収納ケース
501を引出ドア50から取り外して清掃を行うことが
できる構成となっている。なお、この実施例における冷
凍室500は、野菜室200とほぼ同等な大きさの収納
容積となっている。
【0039】前記切替室300は、前記冷蔵室100の
庫内温度から前記冷凍室500の庫内温度、すなわち、
約+8度から−18度の範囲で庫内温度が設定可能であ
り、庫内温度を自在に設定することにより、冷蔵食品か
ら冷凍食品までの幅広い食品を収納することができる。
この切替室300は、図示していないが、その庫内に前
記引出ドア30とともにレール等を介して前後方向に移
動可能な収納ケース301を備え、この収納ケース30
1で前記切替室300の収納空間を構成する。
【0040】切替室300は、引出ドア30を引き出す
ことにより、収納ケース301が引き出されるので、食
品の出し入れが容易に行うことができるとともに、収納
ケース301を引出ドア30から取り外して清掃するこ
とができるように構成されている。なお、本実施例で
は、この切替室300の収納容積は、他の貯蔵室と比較
して4番目に大きなものとなっている。
【0041】本実施例では、切替室300を野菜室20
0と冷凍室500との間に配置しているので、切替室3
00の庫内温度を多様に変化させても、同種または近似
した庫内温度帯の貯蔵室を近接配置して、相互の貯蔵室
への温度の影響が低減されている。これにより、必要以
上に断熱材を備えた仕切壁を構成することが抑制され、
庫内容積を大きく確保することが可能となる。
【0042】また、冷蔵庫1は、冷蔵庫後下部に機械室
602が設けられ、この機械室602内に圧縮機601
が設けられている。この機械室602は、冷凍室500
の後方に位置しており、丁度、冷凍室500の内壁面と
対向した位置となっている。
【0043】また、機械室602の上方には、冷凍室5
00の後方から切替室300および製氷室400の後方
にかけて配置され、冷凍室500と切替室300および
製氷室400の内壁面と対向した位置に設けられた第1
冷却器室660が備えられている。この冷却器室660
内には第1冷却器661が収納されており、この第1冷
却器661の下方側には、ドレン皿614が設けられて
いる。第1冷却器662の上方には、後述するように切
替室300、製氷室400、冷凍室500に第1冷却器
662により冷却された冷気を供給する第1冷却ファン
(送風機)661が設けられている。そして、これらが
縦積みに配置されているものである。
【0044】また、後述するように、第1冷却室660
から供給される冷気は、第1の冷気通路606により前
記冷凍室500と前記切替室300および前記製氷室4
00に供給される。
【0045】さらに、野菜室200の後方には、この野
菜室内の収納ケース201の後方に設けられた断熱材を
有する壁面の後方に第2冷却器室670が配置されてい
る。この第2冷却器室670の内側には、第2冷却器6
71が配置されている。この第2冷却器671の上方に
は、冷蔵室100、野菜室200あるいは氷温室150
に、第2冷却器671により冷却された冷気を供給する
第2冷却ファン672が設けられている。このファン6
72は上記ケース後方の壁面に対向するように設けられ
ている。
【0046】また、後述するように、前記第2冷却器室
670の上方には、前記冷蔵室100とこの第2冷却室
670とを連通させ、前記第2冷却室670で生成され
た冷気が流れ込む第2の冷気通路607が形成されてい
る。前記第2冷却室670から供給される冷気は、第2
の冷気通路607を介して冷蔵室100に供給される。
【0047】さらに、前記冷蔵室100内には、この冷
蔵室100に供給された冷気をこの冷蔵室100内で循
環させる循環ファン608を備えた第3の冷気通路60
9とを備えている。この第3の冷気通路609は、冷気
を導くための循環ファン608と、前記循環ファン60
8により導かれた冷気を前記冷蔵室100内に供給する
吹出口610を備えた吹出部623と、前記冷蔵室10
0の下方に形成され、前記冷蔵室100から冷気を取り
込む循環吸込部622とから構成されている。
【0048】また、後述するように、前記切替室300
の後方には、前記切替室300に供給する冷気の量を調
整する冷気量分配器612が設けられている。
【0049】本実施例においては、前記機械室602と
前記第1冷却室660、前記冷気量分配器612、前記
第2冷却室670とを、前記引出ドア20、30、4
0、50を備えた各貯蔵室の後方に形成される収納スペ
ースとしては使い難い無効空間に配置している。
【0050】つまり、前記引出ドア20、30、40、
50は、その構造上、最も手前に引き出した際に、レー
ル等からなる引出し機構から外れないようにするため、
これら引出機構と筐体とをラップして設ける必要があ
る。このラップした部分、すなわち、各貯蔵室の収納空
間を形成する収納ケースの後方には、収納スペースとし
て使い難い無効空間が形成される。
【0051】本実施例では、この無効空間に前記機械室
602と前記第1冷却室660、前記第2冷却室67
0、前記冷気量分配器612とを配置することで、冷凍
サイクルを行う各装置を効率良く配置することができ、
冷蔵庫全体をコンパクトにするとともに、その使いやす
さを向上させることができる。
【0052】また、本実施例では、前記野菜室200と
前記切替室300およびこの切替室300と並んで配置
された前記製氷室400との間に、内側に断熱材を有す
る第1の断熱仕切壁613を設けている。これにより、
前記野菜室200と前記切替室300、前記製氷室40
0との間における熱の伝達を低減している。
【0053】次に、図4を用いて、本実施例の冷蔵庫の
冷蔵室の構造について、さらに説明する。図4は、図1
に示す冷蔵庫の冷蔵室の正面図である。
【0054】冷蔵室100内には、上下を反転させるだ
けの簡単な変更で棚の高さを変更できる前記可変棚10
4が設けられている。本実施例においては、前記氷温室
150の上部に形成される収納空間を、3枚の前記仕切
棚101により形成している。そして、最下段に設けた
仕切棚101を左右に2分割し、片側を固定棚105、
他の片側を可変棚104とすることで、前記冷蔵室10
0内に形成される収納空間を4分割している。
【0055】本実施例における冷蔵庫は、全体の収納容
積Vを470Lとし、前記冷蔵室100の収納容積VR
を243L、前記野菜室200の収納容積VVを103
L、前記切替室300の収納容積VSを26L、前記製
氷室400の収納容積VIを13L、前記冷凍室500
の収納容積VFを85Lに設定している。
【0056】次に、図3を用いて本実施例の冷蔵庫の冷
気の流れを説明する。図3は、図1に示す冷蔵庫の構造
の概略を説明する正面から見た縦断面図である。
【0057】まず、図3において、前記冷凍室500お
よび前記切替室300、前記製氷室400に供給される
冷気の流れを説明する。前記第1熱交換器661により
冷却された冷気は、第1の冷気通路606に流れ込み、
この第1の冷気通路606により前記冷凍室500およ
び前記製氷室400、前記切替室300に冷気が供給さ
れる。前記第1の冷気通路606は、前記冷凍室500
に冷気を供給する分岐通路606aと、前記製氷室40
0に冷気を供給する分岐通路606bと、前記冷気量分
配器612を備え、前記切替室300に前記冷気量分配
器612で調節した冷気を供給する分岐通路606cと
に分岐して形成されている。
【0058】前記第1の冷気通路606に流れ込んだ冷
気は、前記分岐通路606aに流れ込むとともに、前記
第1送風ファン662により前記分岐通路606bおよ
び前記分岐通路606cに導かれる。前記分岐通路60
6aに流れ込んだ冷気は、吹出口619および620か
ら前記冷凍室500に供給され、前記冷凍室500を冷
却した後、冷気戻り口690に導かれ前記第1冷却室6
60に戻るようになっている。前記分岐通路606bに
流れ込んだ冷気は、吹出口681から前記製氷室400
に供給され、前記製氷室400を冷却した後、冷気戻り
口691に導かれ、前記冷気戻り口690を介して前記
第1冷却室660に戻るようになっている。前記分岐通
路606cに流れ込んだ冷気は、前記冷気量分配器61
2により、前記切替室300の設定状態に合わせて冷気
量が調節され、冷気量の調節後に吹出口682から前記
切替室300に冷気を供給され、前記切替室300を冷
却した後、冷気戻り口692に導かれ、前記冷気戻り口
690を介して前記第1冷却室660に戻るようになっ
ている。
【0059】次に、前記冷蔵室100および前記野菜室
200に供給される冷気の流れを説明する。
【0060】前記第2熱交換器671により冷却された
冷気は、前記第2送風ファン672により誘導され、こ
の第2送風ファン672から前方に向けて流出し、前記
第2の冷気通路607に流れ込む。さらに、冷気通路6
07から冷気吹出口611を介して前記冷蔵室100に
冷気が供給される。前記第2の冷気通路607は、前記
冷蔵室100の後方で複数の通路に分岐して形成されて
いる。本実施例では、図3および図4で示すように、前
記第2の冷気通路607が、正面から見てY字型となる
ような2つの分岐通路607a、607bに分岐してい
る。
【0061】また、本実施例に係る冷蔵庫においては、
左右に分岐した前記分岐通路607a、607bに挟ま
れる中央部分に、前記第3の冷気通路609が形成され
ている。つまり、本実施例においては、前記冷蔵室10
0に冷気を循環しながら供給する第3の冷気通路609
が、前記冷蔵室100の後方で左右に分岐して形成され
た前記分岐通路607a、607bとの間に設けられて
いる。
【0062】本実施例の冷蔵庫1の特徴の1つは、冷蔵
室100に、この冷蔵室100内の冷気の循環を良好に
するため第3の冷気通路上に循環ファン608を備えた
ことにより、冷蔵室100内の温度の偏り(温度ムラ)
低減して冷却効率を向上した点にある。この冷蔵室10
0に設けられた室内空気を循環させる構成について、図
4を用いて以下説明する。
【0063】この第3の冷気通路609は、前述の通
り、冷気を導くための循環ファン608と、前記循環フ
ァン608により導かれた冷気を前記冷蔵室100内に
供給する吹出口610を備えた吹出部623と、前記冷
蔵室100の下方に形成され、前記冷蔵室100から冷
気を取り込む循環吸込部622とから構成されている。
前記冷蔵室100内の冷気は、前記循環ファン608を
介して前記第3の冷気通路609に導かれ、複数の前記
吹出口610から冷蔵室100内に吹き出すことで、前
記冷蔵室100内の空気の循環を行うように構成されて
いる。
【0064】この吹出口610は、仕切板101,10
4,105により仕切られた各棚間の空間に対応して設
けられた複数の開口を備えており、本実施例において
は、上から610a,610b,610c,610dを
有している。また、第2冷却器室670からの冷気が冷
蔵室に流入する吹出口611が、各棚間の空間に対応し
て設けられており、本実施例では、上から611a,6
11b,611c,611dを備えている。
【0065】この構成により、前記吹出口611より棚
間の空間に供給される第2冷却器室からの冷気は、前記
吹出口610から吹き出される冷気流と混合して、この
混合された空気が前記冷蔵室100内を循環すること
で、庫内温度の不均一が低減され庫内が効率よく冷却さ
れる。なお、611dは省略しても良い。
【0066】また、前記第2の冷気通路607と前記第
3の冷気通路609との間には、一対の照明装置110
が設けられている。この照明装置110は、前記冷蔵室
100内の上下方向のほぼ中央に配置されている。この
ような構成により、前記冷蔵室100内を効率よく照ら
すことができる。さらに前記照明装置110は、前面が
不透明な透光性素材で形成された壁面(フロントパネル
112)で覆われており、また前記仕切棚101および
氷温チルド室150の天板を透明素材で形成することに
より、前記冷蔵室100内を隅々まで照らすことができ
る。
【0067】また、この実施例では、前記冷蔵室100
内の温度ムラを迅速に解消するために、前記分岐通路6
07aと前記分岐通路607bとの間に、前記冷蔵室1
00内における冷気循環の風向を変える冷気風向変更手
段700を備えている。これにより、例えば、前記冷蔵
室100に熱い食品を収納した際に、この冷蔵室100
内で生じる温度ムラを素早く均一化することができる。
なお、この循環冷却の構造については、後で詳細に説明
する。
【0068】第2送風ファン672により導かれた冷気
は、前記分岐通路607a、607bに流れ込む。この
分岐通路607a、607bに流入した冷気は、前記分
岐通路607a、607bの冷蔵室側に前記仕切棚10
1,104,105に合わせて形成された複数の吹出口
611から前記冷蔵室100に流入することにより前記
冷蔵室100の冷却が行われる。
【0069】前記冷蔵室100に供給された冷気は、前
記仕切棚101で仕切られた前記冷蔵室100の収納空
間を冷却しながら、前方に流れていき冷蔵室開閉ドア1
0の内側に設けられた前記収納ポケット103に到達す
る。前記収納ポケット103に到達した冷気は、この収
納ポケット103内の空間および収納された貯蔵物を冷
却した後に、収納ポケット103と、複数の仕切棚10
1,104,105の先端との間に形成される上下に連
続した隙間に沿って下降し、或はポケット103に形成
されたスリット等の切欠開口を通って下降し、この冷蔵
室100の底面に到達する。特に、氷温室150のすぐ
上の棚間空間に吹き出した空気が、この棚間に貯蔵され
た貯蔵物と接触してこれを冷却した後、開閉ドア10内
側の収納ポケット部103に到達して下降するので、こ
の部分を冷却できる。
【0070】また、図2,3では省略しているが、前記
氷温室へは、前記第2の冷気通路607から直接に、こ
の氷温室150の背面に設けた吹出口から冷気が供給さ
れる。氷温室内に流入した冷気は前記収納トレー152
内を冷却した後、この収納トレー152の前面側に吹き
出され、前記上方から下降してくる冷気と混ざって、前
記冷蔵室100の底面に到達する。
【0071】前記冷蔵室100の底面に到達した冷気
は、図2にも示すように、この冷蔵室100の底面に形
成された連結通路625に導かれ、この連結通路625
を介して前記野菜室200に冷気が流れ込み、前記野菜
室200を冷却した後、前記野菜室収納ケース201の
外側を通って冷気戻り口629から前記第2冷却室67
0に戻るようになっている。
【0072】次に、前記冷蔵室100を冷却した冷気が
流れ込む連結通路625について、図2を参照して説明
する。本実施例では、前記連結通路625は、冷蔵室1
00と野菜室200とを仕切る部材である仕切板170
の前方に設けられた連結通路625aと、この通路62
5aの後方で氷温室トレー152の前下方に設けられた
625bとを備えている。これら連結通路625は、例
えば、複数のスリット状の開口部で形成され、このスリ
ット部を通過した冷気は、丁度野菜室の天井側から前記
野菜室200内に下降しつつ流入する。
【0073】前記野菜室200に流れ込んだ冷気は、前
記野菜室収納ケース201の外側を流れた後、前記野菜
室200の背面壁に設けた冷気戻り口629に導かれ、
前記冷気戻り口629を通った後、前記第2冷却室67
0に戻される。
【0074】より具体的には、連結通路625aに流入
した冷蔵室100内の空気は、野菜室容器201の上面
を覆う蓋体205の上前部(本実施例では上前端部)と
仕切板170との間の空間を冷蔵庫前方に向けて流れた
後、容器201と引出しドア20との間に設けられた空
間を下向きに流れ、野菜室200の底面と野菜室容器2
01との間の空間を冷蔵庫後方に向けて流れ、野菜室背
壁面に設けられた第2冷却器室670への冷気戻り口6
29に流入する。一方、連結通路625bに流入した冷
蔵室内の空気は、蓋体205と仕切板170との間の空
間を冷蔵庫後方に向けて流れた後、野菜室容器201と
野菜室200の背壁面との間の空間を冷蔵庫下向きに流
れ、連結通路625aから野菜室200に流入した空気
と一部混合して、前記戻り口629に流入する。連結通
路625a,bの間には、これらの間で蓋体205と仕
切板170との間の空間を区切る手段、例えば板上のリ
ブを設けても良い。
【0075】以上のように、本実施例では、野菜室容器
201と野菜室200内側壁面との間に空間が設けら
れ、この空間を前記野菜室200に流れ込んだ冷気が、
前記野菜室収納ケース201の外側に回り込みながら冷
気が流れる通路としている。野菜室200に流入した空
気は、この通路を野菜室容器201を包み込むように流
れ、野菜室容器内の貯蔵物を効率良く冷却する。また、
野菜室200に流入した冷蔵室100内の空気は、主に
2つの方向に分かれて、野菜室容器201周囲を流れて
第2冷却器室670に戻るので、冷蔵室100及び野菜
室200の冷気循環の効率が向上される。
【0076】また、2つの方向に分かれて野菜室容器後
方の戻り口629に到達した冷気は、この戻り口629
が設けられた後壁部材とその後方に設けられた断熱材を
備えた仕切壁との間に設けられた通路に沿って下方に流
れ、この仕切壁に設けられた第2冷却器室670への開
口部から第2冷却器671の下方に流入する。この開口
部に対向する位置には、第2冷却器671下方に設けら
れこの冷却器に付着した下を融かすためのヒータが設け
られている。戻り口629のは開口部よりも上方に設け
られており、その戻り口629の下端は開口部の下端よ
りも上方にある。そして、戻り口629の下方側で開口
部の冷蔵庫前方側には壁面が設けられており、開口を通
り戻り口629から貯蔵室内に空気が流れでることが抑
制される。
【0077】次に、前記第3の冷気通路609に設けら
れ、冷蔵室100に冷気を吹き出す方向を可変とする冷
気風向変更手段700を備えた循環空気吹出部623の
構成について、図5乃至10を用いて説明する。
【0078】先ず、図5を参照して、前記冷蔵室100
の背面壁を説明する。図5は、前記冷蔵室100の背面
壁の部品展開図である。図4にも示すように、前記冷蔵
室100の背面壁は、そのほとんどを構成する背面パネ
ル111と、この背面パネル111の前部を覆うフロン
トパネル112とから構成されている。
【0079】前記背面パネル111は、この冷蔵庫の背
面側の上部内壁面に、周囲に縁を残して組付けられる。
背面パネル111は第1の平面部111aと第2の平面
部111bとに区分けして考えることができ、第1平面
部111aはその下端部で図2で示す仕切壁170の上
端部と連続して、前記第2冷却室670の上部を覆うよ
うに前記野菜室200の背面壁の上部を構成する。ま
た、この第1の平面部111aは、前記氷温室150の
背面側の壁を構成しており、第2冷却器室から氷温室へ
の冷気の流出口116、及びその下方側に前記第3の冷
却通路609の吸込部である開口622が設けられてい
る。この第1平面部111aの上方に形成された第2の
平面部111bは、分岐通路607a,bから冷蔵室1
00への冷気吹出口611及び前記第3の冷気通路60
9の前記循環吹出部623が配置される前記冷蔵室10
0の背面壁を構成する。
【0080】この背面パネル111は、前記内箱2との
間に空間を構成するように、この筐体2の内側背面壁に
凹部632(図2参照)を形成し、この凹部632の前
面を覆うように取り付けられる。前記凹部632と前記
背面パネル111とで形成される空間には、前記第2の
冷気通路607が配置されるとともに、前記第3の冷気
通路609を構成する循環ファン608と、前記風向変
更手段700を構成する円筒形ダクト701と、この円
筒形ダクト701の下部を支持するとともに前記循環フ
ァン608からの冷気を前記円筒形ダクト701に連通
する軸受け部702と、前記円筒形ダクト701の上部
を支持するとともに、この円筒形ダクト701を回転さ
せる駆動部703が配置される。
【0081】前記円筒形ダクト701と前記循環ファン
608と前記駆動部703とから構成される前記吹出部
623は、前記背面パネル111に背面側からネジなど
を介して装着されて結合される。この前記循環吹出部6
23が組付けられた前記背面パネル111を前記冷蔵室
100の背面側に形成される前記凹部632に組み込む
ことで組立性を向上させている。なお、この実施例で
は、前記背面パネル111を前記筐体2に組み込んでか
ら前記フロントパネル112を取り付ける構造としてい
るが、前記背面パネル111にこのフロントパネル11
2を取り付けてから前記筐体に前記背面パネル111を
組み込むようにしてもよい。
【0082】また、図2に示すように、前記円筒形ダク
ト701は、上部がその下部より張り出した位置に設け
られることで、前記冷蔵室100の冷蔵庫の前方側に傾
けて配設されており、これに対応して、上記背面パネル
111、フロントパネル112も冷蔵庫の前方に傾斜し
て形成されている。これにより、前記冷蔵室100の背
面壁を、上部後方の使いにくい空間側に張り出し、下部
後方の比較的に使いやすい空間を後方に追いやるよう
に、傾斜させて設けることができるので、その後方に回
転する縦姿勢の前記円筒形ダクト701を配置するとと
もに、前記円筒形ダクト701の上部後方に回路基板6
16を配置しても、この冷蔵庫の使いやすさを損なうこ
とがないようにしている。
【0083】図5に戻り、第2平面部111bは、その
中央に、前記第3の冷気通路609の吹出口610に連
通する開口部113が形成され、その両側に前記照明装
置110を設けるための凹部114、前記凹部114の
両側に、前記第2の冷気通路607の吹出口611が、
スリット状に設けられている。
【0084】なお、前記吹出口611は、上段に配置さ
れたた上段吹出口611aと、その下方に設けられた吹
出口611b,611c,611dとから構成され、前
記上段吹出口611aは大きな開口を得るために複数の
横スリットで構成され、611cを除くその他の吹出口
は、前記上段吹出口611aを構成するスリットより小
さな開口で形成される。本実施例では、中段の吹出口6
11cは、最も大きな開口面積を有して設けられてお
り、この吹出口に対応した冷蔵室100内の棚段空間の
冷却能力が大きくなるように形成されている。この棚段
は、氷温室150より上方に設けられたものであり、使
用者にとって貯蔵物を載置するのに最も好都合な位置に
有る。この棚段での冷気吹出量を大きくすることで、大
きさや熱容量が大きな貯蔵物を冷却する場合にも短時間
で冷却でき、使用者の使い勝手が向上する。
【0085】また、前記氷温室150の背面壁を構成す
る前記第1平面部111aには、前記氷温室150に冷
気を供給するための吹出口と、前記冷蔵室の冷気戻口1
16が設けられるとともに、背面側に前記循環ファン6
08が設けられている。
【0086】前記フロントパネル112は、照明装置で
ある前記庫内灯110と前記開口部113を覆うように
前記背面パネル111に取り付けられる。前記フロント
パネル112は、透光性素材で形成され、その前面また
は裏面をシボ処理加工を施すなどして内部が見え難い表
面加工を施している。これにより、前記照明装置110
の光を拡散させて前記冷蔵室100の背面側から照らす
ことができる。
【0087】また、前記フロントパネル112の中央に
は、縦長で凹状の前記吹出口610が形成されている。
この吹出口610は、両側が内方に傾斜した傾斜面63
6で形成され、この傾斜面636の内側には、前方が円
弧状に張り出した筒状部637が形成されている。更
に、前記筒状部637には、前記仕切棚101の配列に
合わせて設けられた吹出口610a、610b、610
c、610dが設けられている。これらの吹出口は、後
述する円筒形ダクト701に設けられたダクト内空気の
吹出開口717に対応して設けられ、これら開口から吹
き出す空気が吹出口610a,b,c,dを介して冷蔵
室100に吹き出すように配置されている。また、前記
筒状部637は、その後方に近接して配置される前記円
筒形ダクト701の回転軸を中心とする同心円形状に形
成され、また、前記傾斜面636は、前記回転軸を中心
とする扇形に開いた傾斜面としている。
【0088】次に、図6から図10を参照して、前記第
3の冷気通路609を構成する循環ファン608および
円筒形ダクト701、駆動部703の構造について説明
する。図6は、図1に示す冷蔵庫の冷蔵室内循環ダクト
部の構成を示す図であり、(a)図が正面側から見た
図、(b)図が左側面側から見た図である。図7は、図
6に示す冷蔵室内循環ダクトを構成する部品の構造を示
す図であり、(a)図が平面図、(b)図が左側面図で
ある。図8は、図6に示す冷蔵室内循環ダクトを構成す
る部品の構造を示す図である。図9は、図6に示す冷蔵
室内循環ダクトを構成する部品の構造を示す図である。
図10は、図1に示す冷蔵庫の冷蔵室背面部の構造の概
略を示す横断面図である。
【0089】図6,8において、前記循環ファン608
と前記円筒形ダクト701とは、これらの間に前記軸受
け部702を挟んで接続されている。
【0090】また、前記円筒形ダクト701の上方に
は、この円筒形ダクト701を回転させるための駆動部
703を構成するモータ704がリンク部705を介し
て接続されている。
【0091】この実施例では、前記循環ファン608と
して、そのファン回転軸の中央部分608a(正面前
部)から吸い込んで、この吸い込んだ冷気を周囲に吹き
出し、この冷気をファンカバー608bで集めて一方の
周側面部分608c(上方)から吹き出す遠心ファン構
造を採用している。この遠心ファン構造を採用すること
により、前記循環ファン608の回転軸方向(前後方
向)608dの奥行きを小さくすることができる。ま
た、前記循環吹出通路と前記循環ファン608を前後に
配置することができる。
【0092】前記モータ704は、円筒形ダクト701
の上方側に配置され、ダクトの回転中心にその回転軸を
沿わせて設けられている。このモータ704は、ダクト
701の回転位置を自由に調節して、ダクト701内か
ら冷蔵室100内に吹き出す冷気の方向を所望の方向に
することができるように設けられているもので、好まし
くはステッピングモータが用いられる。前記軸受け部7
02は、前記円筒形ダクト701の下方を軸受けして支
持しつつ、また、前記循環ファン608から吹出される
冷気をこの円筒形ダクト701に連通する部材であっ
て、前記円筒形ダクト701、前記循環ファン608と
は別の部材または別の材料で形成されている。
【0093】図6に示すように、前記軸受け部702
は、回転軸を水平とする姿勢で配置される循環ファン6
08と、回転軸を前方に倒した姿勢で配置される前記円
筒形ダクト701とを接続する。これにより、前記循環
ファン608のファン回転を安定させるとともに、前記
円筒形ダクト701を傾斜姿勢で支持することができ
る。また、前記循環ファン608は、前記円筒形ダクト
701の後方(図面の左側)に寄せて配置している。ま
た、前述の通り、円筒ダクト701はその上方側が冷蔵
庫1の前方側に傾斜している、前傾姿勢で指示されてい
る。これにより、前記円筒形ダクト701の太さ(直
径)を大きくして冷気通路の大きさを確保して、冷気量
を多くして音を小さくすることができるとともに、前記
円筒形ダクト701の下部前部に空間を確保して、前方
から吸気する前記循環ファン608に連通する前記循環
吸込部623を配置することができる。
【0094】本実施例においては、前記循環ファン60
8は取付リブにて前記背面パネル111に取り付けら
れ、また、前記モータ704は取付リブにて前記軸受け
部702に取り付けられる。なお、前記軸受け部702
も前記背面パネル111に取り付ける構造としてもよ
い。更に、前記円筒形ダクト701は、その下部が前記
軸受け部702のダクト嵌合部708に支持され、上部
が前記リンク部705を介して前記モータ704に支持
される。つまり、本実施例では、前記円筒形ダクト70
1の長手方向の一端側に前記循環ファン608を設け、
他の一端に前記駆動部703を設けることにより、前記
駆動部703が冷気通路を邪魔することなく配置される
とともに、全体をコンパクトにまとめることができる。
しかも、この実施例では、前記円筒形ダクト701を前
記駆動部703に対して吊り下げ構造とすることで前記
モータ704にかかる負荷を軽減して、前記円筒形ダク
ト701のスイング動作を良好に行うことができる。
【0095】次に、図7を参照して前記軸受け部702
を更に詳細に説明する。図7において、先ず、前記軸受
け部702は、その上部側に、前記円筒形ダクト701
の下端部が内側に嵌入されるように、前記円筒形ダクト
701の円筒形状に合わせて開口して形成されたダクト
嵌合部708が形成されている。前記ダクト嵌合部70
8のほぼ中央部には、十字状の梁部材709により支持
された軸受け凹み部710が形成されている。一方、前
記円筒形ダクト701の下端部は開口しており、この開
口部分のほぼ中央には十字形状の梁部材711により支
持される軸受け突起部712aが形成されている。前記
円筒状ダクト701がこのダクト嵌合部708に嵌入さ
れることで、前記軸受け凹み部710と前記軸受け突起
部712aとが嵌合して、前記軸受け凹み部710によ
り前記軸受け突起部712aが回転可能に軸支されるこ
とにより、前記円筒形ダクト701の回転時の軸ぶれが
抑制される。また、前記円筒形ダクト701の回転がよ
りスムーズになる。そして、これらの前記梁部材70
9、711の間の空間を前記循環ファン608から吹き
出された冷気が通過して前記円筒形ダクト701の内側
に流入するものである。
【0096】また、前記円筒形ダクト701は、前記ダ
クト嵌合部708に嵌入する部分の円筒外周部に、外周
に沿ってほぼ等間隔に形成される複数の突起部713が
形成されている。前記突起部713の外周径の部分は、
前記ダクト嵌合部708の内周の内側に収まるように隙
間が得られる大きさに形成されている。この構造によ
り、前記ダクト嵌合部708に前記円筒形ダクト701
に嵌入された際に、前記円筒形ダクト701の使用中に
衝撃が加わった場合等により回転軸がぶれても、一定以
上に回転軸がぶれないよう形成されているものであり、
前記円筒形ダクト701の円筒外周と前記ダクト嵌合部
708の内周とが接触摺動する場合に、両者の接触面積
を低減して回転時の抵抗を小さくするために設けられて
いるものである。
【0097】また、この軸受け部702には、前記循環
ファン608に接続された状態で、前記循環ファン60
8の前記円筒形ダクト701が傾斜している側、つま
り、この冷蔵庫の前方側の下方に張り出した凹み部70
6が形成されている。この凹み部706は前記円筒形ダ
クト701の下端部の前記冷蔵庫の前方側の端部の下方
に相当している。この凹み部706の下方側には孔70
7が形成されている。この凹み部706は、前記円筒形
ダクト701の内部に前記冷蔵室100内から侵入した
水滴や循環ファン608に循環される冷気中に含まれる
水分が結露してできた水滴を溜める水溜め部の役割を果
たすものであり、前記孔707はこの凹み部706に溜
った水分を下方に排水するために形成されたものであ
る。本実施例においては、前記円筒形ダクト701は前
記冷蔵庫の前方側に傾斜させているので、前記円筒形ダ
クト701の内部に付着したり侵入した水滴はこの円筒
形ダクト701の内面に沿って下方に流れ、前記冷蔵庫
の前方側に溜りやすい。前記凹み部706および前記孔
707は、前記水滴を効率良く排水するためのものであ
る。
【0098】以上のように、本実施例では、前記循環吹
出部623が、回転する前記円筒形ダクト701と、回
転部材である前記循環ファン608と、前記円筒形ダク
ト701と前記循環ファン608との間に配置された別
部材である前記軸受け部702とで構成されている。そ
して、前記軸受け部702は、冷蔵庫の前方側に水抜き
用の孔を備えた水溜め部の機能を果たす凹み部706が
形成されており、この凹み部706の上方に位置して前
傾した前記円筒形ダクト701の前方側下端部から滴下
する水分が溜められ、水抜き用の前記孔707から水分
が排水されて、前記円筒形ダクト701内の水分が前記
循環ファン608に侵入することが抑制される。特に、
前記円筒形ダクト701は冷蔵庫の前方側に前傾してい
るので、前記円筒形ダクト701の前方側下端部に水分
は集まりやすく、上記の構成にすることで、効率的に水
分が集められ排水される。このことにより、前記循環フ
ァン608の水分の侵入に起因した故障等の事故の発生
を防止することができる。
【0099】次に、図8,9を参照して前記円筒形ダク
ト701を説明する。この実施例では、前記円筒形ダク
ト701を縦方向にほぼ2分割した2つの部品701
a、701bと前記円筒形ダクト701の下部を構成す
る下部ダクト部材715とから構成している。前記部品
701a、701bのいずれか一方の上端には、その上
部に軸受け突起部712bを備えるように形成し、他方
の端部はその上部より径が小さい結合部が形成されてい
る。更に、前記部品701a、701bのいずれか一方
の外周には、前記吹出口610に冷気を供給する縦長の
冷気流出口717が形成されている。この冷気流出口7
17には、上方に配置された上段冷気流出口717a、
前記上段冷気流出口717aの下方に配置された第1中
段冷気流出口717b、前記第1中段冷気流出口717
bの下方に配置された第2中段冷気流出口717c、前
記第2中段冷気流出口717cの下方に配置された下段
冷気流出口が717dが形成されている。
【0100】前記円筒形ダクト701の内部を流れる冷
気は、前記円筒形ダクト701の上方側に溜り易い。こ
のため、前記冷気流出口717の開口面積が同一である
と、上方の開口ほど多くの冷気が流出することになっ
て、上方の仕切棚101の間に流出する冷気量より下方
の仕切棚101(可変棚104、固定棚105を含む)
の間に流出する冷気の量が少なくなってしまう。一方、
通常では、上方の仕切棚101の高さが高いこともあ
り、収納される貯蔵物は、より下方側の仕切棚101
(可変棚104、固定棚105を含む)の上に載置され
る傾向にある。このため、前記円筒形ダクト701の前
記冷気流出口717の開口面積を同一した場合には、貯
蔵物の少ない上方の仕切棚101の方に多くの冷気が供
給され、貯蔵物が多い下方側の仕切棚101(可変棚1
04、固定棚105を含む)にはより少ない冷気が供給
される傾向になり、貯蔵物の冷却の全体的な効率が低下
してしまう。
【0101】このような問題点を解決するため、本実施
例においては、前記冷気流出口717の開口面積を、前
記第2中段冷気流出口717cが最も開口面積が大き
く、前記上段冷気流出口717aおよび第1中段冷気流
出口717b、下段冷気流出口717dは、ほぼ同じ大
きさで、前記第2中段冷気流出口717cよりも小さな
開口面積で形成している。これにより、前記円筒形ダク
ト701から仕切棚101(可変棚104、固定棚10
5を含む)の間に供給される冷気の量を各仕切棚101
(可変棚104、固定棚105を含む)の間でできるだ
け均等、若しくは吹出口717cからの冷気が吹き出す
仕切棚101(可変棚104、固定棚105を含む)の
間により多くの冷気が供給されるように調節している。
【0102】また、前記円筒形ダクト701の内部に
は、上記の通り、前記円筒形ダクト701の内部を流れ
る冷気の方向を上向きから前記冷蔵室100側へ横向き
にさせるための風向板718が形成されている。この風
向板718は、前記第1中段冷気流出口717bの上
方、および前記第2中段冷気流出口717cの下方の位
置に、前記円筒形ダクト701を横切り、前記第1中段
冷気流出口717bおよび前記下段冷気流出口717c
に冷気を導くように設けられた短冊状の形状を備えて設
けられている。この風向板718を設けることにより、
前記円筒形ダクト701内を、下方にある前記循環ファ
ン608から上方に吹出されて流れてきた前記冷蔵室1
00内の冷気がこの風向板718にあたるので、冷気の
向きを前記冷蔵室100の方向へ容易に変えることがで
き、前記円筒形ダクト701の前記冷気流出口717か
ら流れ出やすくなる。
【0103】また、前記下部ダクト部材715は、前記
梁部材711により支持される軸受け突起部712aを
備えるとともに、その外周に前記突起部713を備えた
リング状の構造を備えている。
【0104】そして、前記部品701a、701bは、
接着またはネジなどを介して結合され、更に、前記結合
部716に前記下部ダクト部材715が嵌合すること
で、前記円筒形ダクト701が形成される。
【0105】以上のように、本実施例では、前記円筒形
ダクト701を分割構造とすることにより、樹脂成形時
の型構造を簡単にすることができ、組立の容易性や製造
コストの低減を図ることができる。更に、前記下部ダク
ト部材715を他の部材と分離した構造とすることによ
り、より耐摩耗、衝撃耐久性に優れた材料により形成で
きるので、その分、より軽量でコストの低く押さえるこ
とができる。
【0106】また、前記軸受け部702は、前記円筒形
ダクト701とは別の、より耐摩耗、衝撃耐久性に優れ
た材料により形成することにより、軽量でコストの低い
材料で形成した前記円筒形ダクト701と組み合わせる
ことができる。
【0107】さらに、前記円筒形ダクト701を回転す
るための前記モータ704は、前記円筒形ダクト701
の上方に配置されるので、前記円筒形ダクト701の内
部の水滴が前記モータ704に侵入することが抑制さ
れ、故障の発生を抑えることができる。
【0108】次に、図10,11,12,13を参照し
て、前記第3の冷気通路を更に詳細に説明する。図10
は、図1に示す冷蔵庫の冷蔵室背面部の構造の概略を示
す横断面図である。図11は、図1に示す冷蔵庫の冷蔵
室背面部の構造の概略を示す横断面図であるり、循環吸
込部622の横断面図である。図12は、図1に示す冷
蔵庫の冷蔵室の構造の概略を示す縦断面図であり、循環
吹出部623近傍の横断面図である。図13は、図11
に示す冷蔵庫の冷蔵室の下方部の構造を示す正面図であ
る。
【0109】図10,11において、前記したように、
この実施例では、前記冷蔵室100の背面壁に凹部63
2が形成され、前記循環ファン608や円筒形ダクト7
01などが取り付けられた前記背面パネル111が、そ
の前面を前記冷蔵室100の背面壁とほぼ一致するよう
に組み込まれる。
【0110】この際、前記凹部632の位置に対応して
前記円筒ダクト701が進入して、冷蔵室100内側に
前記第3冷気通路609が必要以上に突出して庫内の収
納容積が低減することを抑制している。第3の冷気通路
609は、前記冷蔵室100の下側に設けられた氷温室
150の後方に形成され氷温室150の左右方向に長く
形成された扁平な循環吸込通路622aと、この循環吸
込通路622aのほぼ中央の上方側に伸びる循環吹出通
路622bとから構成される。
【0111】図13にも示すように、前記循環ファン6
08は、前記循環吸込通路623aの中央の後方に設け
られ、かつ、前記分岐通路607a、607bと左右方
向に並設している。即ち、この実施の例では、前記円筒
形ダクト701の回転軸をほぼ中心にして、前後に分割
され、前部に前記横長の前記循環吸込通路623aから
ファン608の入口へ繋がる通路622bが形成され、
循環吸込通路622aの後部には、その中央に前記循環
ファン608、前記循環ファン608の両側には、前記
循環ファン608の下方部分からこの循環ファン608
を左右から挟むように配置される前記分岐通路607
a、607bが設けられる。
【0112】この構造によれば、横長に形成される前記
循環吸込通路622aを介して前記冷蔵室100の底面
(氷温室150の底面と仕切170との間の空間)の冷
気を吸い込んで、中央部分から吸い込む前記循環ファン
608にこの冷気を供給することができ、また、前記循
環ファン608の両側にY字型に広がろうとする前記分
岐通路607a、607bを効率よく配置することがで
きる。さらに、この通路607a,bに氷温室150へ
の冷気吹出口616を配置でき、これにより氷温室15
0により均等に冷気を供給でき、氷温室の冷却性能が向
上する。
【0113】さらにまた、前記循環ファン608は、正
面から見て、その下部を円弧形状としているので、Y字
型に分岐した前記分岐通路607a、607bの分岐部
分への収納が良くなるので、組み込み時の実装効率を向
上させることができる。
【0114】そして、図11に示すように、この循環フ
ァン608の上方の位置に、前記分岐通路607a、6
07bと左右方向に並設するように前記循環吸込通路6
22bを上方に向かって延在するように配置することが
できる。前記循環吸込通路622b上方には、ほぼ円筒
形の形状をした前記円筒形ダクト701が長手方向(円
筒の中心軸方向)を上下方向とし、その円筒の中心軸を
中心として回転可能に設けられている。ここで、前記円
筒形ダクト701が配置される前記凹部632の中央部
分は、この円筒形ダクト701に合わせて更に凹状に形
成されるダクト用凹部632aが形成されている。
【0115】つまり、前記冷蔵室100の背面側の内側
壁には、前記背面パネル111が冷蔵庫の内側に組み付
けられる際に、前記円筒形ダクト701に対向する位置
にダクト用凹部632aが形成されている。前記背面パ
ネル111が冷蔵庫1の内側に組み付けられた状態で、
このダクト用凹部632aの内側に前記円筒形ダクト7
01の一部が収納され、前記円筒形ダクト701が前記
冷蔵室100側、本実施例では冷蔵庫1の前方側に、必
要以上に出張らず、前記円筒形ダクト701を前記冷蔵
室100の背面側に配置することができるので、前記冷
蔵室100の収納容積の低下が低減、あるいは防止され
る。
【0116】また、前記ダクト用凹部632aは、前記
円筒形ダクト701との間に隙間が得られる程度の大き
さに設定している。これは、前記円筒形ダクト701が
回転した際にぶれを起こした場合でも前記円筒形ダクト
701が背面壁と接触しないようにするためである。ま
た、前記円筒形ダクト701は、断熱材を挟んで冷蔵庫
1の上部には回路基板616が配置されているので、こ
の回路基板616からの熱的な影響を前記隙間を設ける
ことにより軽減されるうえ、前記円筒形ダクト701か
ら前記冷蔵室100へ冷気が吹き出されてこの冷蔵室1
00内の冷気の動きが促進されるので、前記分岐通路6
07a、607bの後方の前記回路基板616からの前
記冷蔵室100への熱の影響も低減される。
【0117】このため、従来の如く、前記冷蔵室100
の内側に膨出部を設けずとも良くなり、室内収納容積が
低減して使い勝手が悪化することが抑制される。
【0118】更にまた、前記円筒形ダクト701は左右
の幅が小さいので、前記分岐通路607a、607bと
の間に前記照明装置110を配置する空間を十分に確保
することができる。更に、前記分岐通路607a、60
7bの前部には、前記循環吸込通路623aがないの
で、通路としての大きさを確保できるとともに、その前
部にスリット形状の奥行きが取れる吹出口611を設け
ることができる。
【0119】このように、本実施例では、前記円筒形ダ
クト701が、前記冷蔵室100の背面壁上に形成され
た凹部632aに対向させて配置されている。この構成
により、前記冷蔵室100内に前記円筒形ダクト701
を配置したことによる庫内側への出張り部がより小さく
なり、前記冷蔵室100内の収納容積の減少が低減され
る。あるいは、前記フロントパネル112を平面状の部
材で構成でき、庫内の意匠性が向上する。逆に言えば、
前記円筒形ダクト701を大きくすることができるの
で、前記冷蔵室100内への循環空気の量を大きくで
き、この冷蔵室1内の温度の均一性及び冷却の効率を高
くすることができる。
【0120】さらに、前記循環ファン608は、前面よ
り空気を吸い込んで上方に吹き出す遠心ファンであり、
軸流ファンのように、ファンの前または後にファン回転
軸の軸方向の流路を必要としないので、この循環ファン
608へ流れる空気流路の空間を小さくでき、前記冷蔵
室100内の空間の低減を抑制し、使い勝手の低下を抑
制できる。
【0121】図14を用いて、氷温室上方の棚で左右2
分割された棚の後部の構造について説明する。図14
は、図11に示す冷蔵庫の冷蔵室の下後部の構造を拡大
して示す横断面図である。本実施例では、氷温室150
の直上となる棚は冷蔵庫左右方向に分割された2つの棚
部材104,105を備えている。この2つの棚仕切板
の境目にはこれらの仕切板を上下方向に支持するための
支持脚が設けられている。この支持脚は、丁度円筒形ダ
クト701の前方に位置している。そこで、フロントパ
ネル112に設けられた吹出口610dは、これら支持
脚を避けて支持脚の右あるいは左側の位置に設けられて
いる。
【0122】吹出口610dは、支持脚の左右に吹出口
610d’,610d’’を備えている。図14(a)
は、ダクト701が左方向を向いた状態を示す図であ
り、この場合には吹出口717dから流出した空気は、
610d’を介して冷蔵室100内に流入する。そし
て、仕切板104の背面部に形成された開口104aを
通って仕切板104により区切られる棚間の空間に吐出
される。ここで、開口104aはその左端が吹出口61
0d’の左端部よりも左側に形成されている。また、吹
出口610d’の左端はダクト701が最も左方向に回
転した状態での吹出口717dの左端よりも左側に位置
している。
【0123】また、ダクト701が右方向に向いた状態
では、図14(a)と同様に701dからの空気が吹出
口610d’’を通って冷蔵庫内に流入し、仕切板10
5の背面部に形成された開口105aを通って仕切板1
05により区切られた棚間空間に吐出される。また、上
述の図14(a)に示した関係と同様、吹出口717
d,610d’’,105aの関係は、この順で右側よ
りに配置されるものである。
【0124】図14(b)は、ダクト701が冷蔵庫正
面に向いている状態を示す図である。この状態で、吹出
口717dから吹き出した空気は、フロントパネル11
2に衝突して吹出口610d’,610d’’とから流
出し、104a,105aから各棚間の空間に流出す
る。
【0125】次に、図15,16を用いて、本実施例に
おける冷凍サイクルとこの駆動の構成について説明す
る。図15は、図1に示す冷蔵庫の冷凍サイクルの構成
を示す摸式図である。図16は、図1に示す冷蔵庫にお
ける制御回路と冷凍サイクルとの関係を示す摸式図であ
る。
【0126】図15には、本実施例に搭載される冷凍サ
イクルの例を、摸式図として記載した。本実施例では、
冷蔵室100、野菜室200を冷却するための冷却器6
71及びこの冷却器用ファン672と、冷凍室500、
切替室300、製氷室400を冷却するための冷却器6
61及びこの冷却器用のファン662を備えた冷凍サイ
クルが、搭載されている。このサイクルは、機械室60
2内に配置された圧縮機801から送出された冷媒が、
図示されていないが同じく機械室内に配置された凝縮器
802により冷却、凝縮された後、減圧手段(キャピラ
リーチューブ)804,805を通過して減圧された
後、冷却器661,671に流入する。
【0127】また、本実施例では、凝縮器からの冷媒は
2つの分岐されて流れ、1つは減圧手段804及び冷蔵
室用冷却器671を流れ、他方は減圧手段805及び冷
凍室用冷却器661を流れる。この分岐部には、冷媒流
れを切替える弁803が設けられ、この弁の切替えによ
り、冷媒をどの冷却器に流すかを調節できる。
【0128】図16に示すように、この調節は回路基盤
616上に設けられた制御装置からの指令に基づいて行
われる。この制御装置は、冷蔵室100、冷凍室500
内に設けられた温度検知センサからの出力を受けて、圧
縮機801及び弁803、冷却器用ファン662,67
2、第3の冷気通路用のファン608に指令を与え、冷
凍サイクルの駆動を調節する。例えば、冷凍室500の
温度が所定の温度より高くなり冷却が必要と判断される
と、圧縮機801を駆動、あるいはその回転数を増大し
て、冷凍室用冷却器661に冷媒が流れるように弁を作
動させる。さらに、冷凍室用ファン662を駆動させ、
回転数を増大させる。さらには、第3の冷気通路用ファ
ン608の回転数を可変に調節する。
【0129】また、冷蔵室100の温度が定められた温
度より大きくなり冷却が必要と判断すると、弁を作動さ
せて冷媒が冷却器671に流れるようにする。さらに、
ファン672を駆動し、或いは回転数を増大させて冷蔵
室を冷却する。これら貯蔵室内の冷却が進み予め定めら
れた温度より低くなれば、弁を切替えて別の貯蔵室のみ
を冷却する、あるいは圧縮機の回転数を低下させるか、
停止するよう指令する。
【0130】本実施例の冷蔵庫は、冷却器661,67
1が冷却する貯蔵室は独立しており、さらに冷却器が冷
却すべき空気が流れる循環路も独立している。つまり、
これら貯蔵室、冷蔵室及び野菜室と、冷凍室及び製氷室
及び切替室とは独立に冷却されるものである。この構成
において、冷却器用ファン662,672の回転数を可
変に調節することで、貯蔵室に供給され循環する風量を
変えることができ、冷却器661,671により冷却さ
れる空気の温度を独立に変化させることが可能となる。
また、圧縮機の回転数を可変に調節するインバータを設
けて、冷媒の供給量を変え冷却器の冷却能力を大きくす
ると、空気の温度を低くすることができる。
【0131】上述のように、冷蔵室用冷却器671によ
り冷却される空間の大きさは、冷凍室用冷却器661に
より冷却される空間の大きさよりも大きく、冷蔵室用冷
却器671により冷却され冷蔵室100に供給される空
気の温度は、冷凍室に供給される空気温度よりも高くす
ることができる。冷却器が1つの従来の冷蔵庫では、冷
却器からの空気温度は、−18〜ー25℃程度である
が、本実施例の冷凍サイクルによる冷蔵室用冷却器67
1により冷却された空気の温度は0〜ー10℃であり、
この冷却器表面の温度も−10〜−15℃程度となり、
従来よりも高くすることができる。
【0132】冷却器が1つのみでこの冷却器により冷却
された空気を冷蔵室にも供給していた従来の冷蔵庫で
は、冷蔵室及び冷凍室に供給される空気は近い温度とな
っていた。このため、従来の冷蔵庫では、冷蔵室の設定
温度と供給される空気温度との温度差が大きいため、多
量に冷蔵室、野菜室内に供給すると冷え過ぎたり、凍っ
たりする問題が有った。さらに、温度差が大きく、ま
た、冷え過ぎを防ぐため小さな流量で供給すると冷蔵室
室内での温度ムラが大きくなってしまう。
【0133】本実施例では、冷蔵室100に供給される
空気の量を大きくなるよう調節することで、冷蔵室に供
給される空気の温度と設定温度との温度差を小さくでき
る。このため冷蔵室に吹き出される空気の速度を大きく
して、室内の遠くまで空気が届くことで温度ムラが小さ
くなる。また、冷え過ぎも低減される。
【0134】さらに、上述した第3の冷気通路から吹き
出され室内を循環する空気の方向を変えることができる
ことから、冷気の吹出口610からの冷気の速度が低く
とも、吹出口611からの循環空気により温度の低い空
気が冷蔵室の前方まで運ばれる。このためファン672
の回転数を低くしても、庫内の温度ムラが小さくなり、
庫内がより短時間でより均一に冷却される。また、冷蔵
室用冷却器671からの空気は、0℃以下となっている
が、貯蔵物が吹き出した低温の空気に曝されて冷えすぎ
てしまうことも低減される。特に、冷蔵室内を0℃近傍
に設定しても、冷蔵室の左右方向中央部近傍の最もよく
使用される部分の領域の温度が過度に低くなり、貯蔵物
に悪影響が及ぼされることも低減される。
【0135】さらには、第3の冷気通路に空気を供給す
るファン608の回転数を可変に調節する手段が儲けら
れ、圧縮機801の回転数及び冷却器用ファン662,
672の回転数を可変に調節する手段を設けたことと合
わせ、庫内の温度をより精密に、より短時間の間に調節
することが可能となる。これにより、冷蔵庫の消費電力
が低く抑えられる。
【0136】以上説明したように、本実施例に係る冷蔵
庫は、前記冷凍室500および前記切替室300、前記
製氷室400に供給する冷気を生成する前記第1冷却室
660と、前記冷蔵室100に供給する冷気を生成する
前記第2冷却室670とを備えている。これにより、例
えば、前記第1冷却室660からは、前記冷凍室500
および前記切替室300、前記製氷室400下部冷凍室
だけに冷気が供給されるので、食品の急速冷凍等を効率
良く行うことができる。また、前記第2冷却室670か
らは、前記冷蔵室100および前記野菜室200だけに
冷気が供給されるので、前記冷凍室500を冷却する冷
気の影響を受けることがなく、各貯蔵室の冷え過ぎを軽
減することができる。
【0137】また、本実施例に係る冷蔵庫は、前記冷蔵
室100内の中央に前記循環ファン608と前記冷気風
向変更手段700を備えた第3の冷気通路609が設け
られ、この第3の冷気通路609の両側に前記照明装置
110、さらに前記照明装置110の両側に吹出口61
1を備えた分岐通路607a、607bを設けることに
より、前記各装置を冷蔵室100の奥行方向に対して並
設させ、各装置が前記冷蔵室100の奥行方向に張り出
すこともなく、食品が取り出しにくい前記冷蔵室100
内の背面壁を効率良く使用することができるので、各装
置の実装効率を向上させ、かつ全体をコンパクトにする
ことができる。
【0138】また、最上部に最も使用頻度の高い前記冷
蔵室100を配置し、前記冷蔵室100の下部には野菜
室200、前記野菜室200の下部には、それぞれ並ん
で配置される切替室300と製氷室400、前記切替室
300および前記製氷室400の下部、すなわち、前記
冷蔵庫の最下部には冷凍室500を配置している。この
ような配置とすることにより、冷蔵庫の使用実態に沿っ
た貯蔵室の配置となるので、姿勢を大きく変えることな
く食品の出し入れを行うことができる。
【0139】また、本実施例に係る冷蔵庫1は、冷蔵室
100の背面側の壁面に冷蔵庫の上下方向に設けられ冷
気が流れる複数の分岐通路607の間に、冷蔵室の上下
方向にに伸びる第3の冷気通路609を設け、この冷気
通路609は、前記循環ファン608及びこのファンか
らの空気が冷蔵室100に吹き出される吹出口610
と、この冷気の風向変更手段700とを備えている。こ
の風向変更手段700の吹出口610から吹き出す空気
は、冷蔵室100の分岐通路607と連通して各棚間の
空間に冷却器からの冷気が流出する流出口611からの
冷気と混合され、庫内を循環する。これにより、流出口
611からの温度の低い冷気による過冷却が低減され、
庫内の空気の混合が促進されて庫内の左右方向、または
上下方向の温度ムラを低減して冷却性能を向上すること
ができる。
【0140】また、前記冷気風向変更手段700は、前
記吹出口610を縦長に形成することで、前記冷蔵室1
00を上下に仕切る複数の前記仕切棚101に影響され
ることなく、それぞれの仕切棚101に仕切られた収納
空間に冷気を供給することができる。
【0141】さらに、冷気風向変更手段700は、前記
操作部121を操作することで、その方向を変えられる
よう構成されている。例えば、急速に冷却したい食品を
前記冷蔵室100内に収納した場合に、前記操作部12
1を操作することにより、前記冷気風向変更手段700
を動作させ、その食品を収納した場所に冷気を集中的に
当てることができるので、食品の冷却を効率良く行うこ
とができる。
【0142】従来の技術においては、冷却器から貯蔵室
内に流出する冷却された冷気の流出口と、貯蔵室内を循
環する空気の流出口との配置について、十分考慮されて
いなかった。すなわち、貯蔵室内に上下方向に複数配置
された仕切棚により仕切られる棚間の空間に冷却器から
貯蔵室内に流入する冷気の流出口と、室内を循環する空
気通路の吸込口とを、同じ棚間空間に対応するように設
けることはできない。何故なら、同じ棚間の空間に対応
させて、これらを設けると、冷却器から流入した温度の
低い冷気が、棚間の空間に配置された貯蔵物に十分行き
渡る前に吸込口方向に流れて吸い込まれてしまうことに
なる。すると、温度の低い冷気が循環空気の通路に流入
して他の棚間の空間に流出することになり、循環空気は
流量の大きいので貯蔵物を過冷却させてしまう虞があ
る。また、冷気の流出口から循環空気の吸込口に至る定
常的な低温の空気流れができてしまい、流路上に置かれ
た貯蔵物は定常的に冷却器からの低温空気に曝されてし
まう。
【0143】このため、冷却器からの冷気の吹出口は循
環空気の吸込口と同じ棚間に設けられず、吸込口のある
段では、温度の低い空気が供給されないので冷却不足と
なる虞があった。また、循環空気の吸込口を設ける位置
や大きさには限度があり、吸込口が設けられた棚間の空
気は吸込口に集中して流れやすくなる。このため、この
循環空気の流れからずれた位置に置かれた貯蔵物の冷却
効率は、流れの集中部に置かれた貯蔵物と比べ低下して
しまい、結果冷却ムラを生じてしまっていた。
【0144】また、吸込口を複数の棚で仕切られた空間
のうちの1つの棚間の空間に対応するように設ける際、
貯蔵室にこの棚間よりも下方に貯蔵空間に循環冷気は到
達し難い。例えば、冷蔵室の下方部に氷温室を設けて、
この氷温室のすぐ上の棚間に循環空気の吸込口を設けた
場合、空気は氷温室の前方側に届きにくいので、特に扉
内側の収納ポケットでの冷却性能が、他の貯蔵室のスペ
ースよりも低くなっていた。
【0145】上記本実施例では、循環ファン608ある
いは、循環ファン608に流入する庫内空気の吸込口6
22aを、冷蔵室100の下方に設けられた氷温室15
0の後方に配置した。さらに、冷蔵室と野菜室とを仕切
る仕切板170と氷温室150のトレー152との間の
空間を前記循環空気の吸込口と連通して、空気が流れる
通路とする構成を備えている。この構成では、冷蔵室1
00内の棚間の空間に流出した冷却器からの冷気及び冷
蔵室内を循環する空気は、氷温室150の前方の扉ポケ
ット103と氷温室150ケースとの間の隙間を下降し
て、上記のトレー152と仕切板170との間の空間を
通って、吸込口622に流入する。
【0146】このため、従来は循環空気吸込口と冷却器
からの冷気流出口とを同じ棚間空間に配置できなかった
ため、冷却性能が低下していた扉ポケット部にも、空気
の流れを供給して冷却性能を向上できる。また、これま
で吸込口が設けられていた棚間の空間にも循環空気ある
いは冷却器からの冷気の流出口を設けることができ、こ
の棚間空間での冷却性能を向上できる。
【0147】特に、冷蔵室100には、これに加えて前
記第3の冷気通路609から供給される循環冷気によ
り、前記冷蔵室100内をムラ無く冷却することができ
るとともに、収納空間に多くの食品が収納された場合で
も、前記収納ポケット103への冷気供給不足を軽減す
ることができる。
【0148】また、吸込口622を冷蔵室の棚間空間に
面するように設けていると、吸込口から水滴や貯蔵物の
破片等の異物がファン608に進入する虞があった。
【0149】そこで、この異物の進入を抑えるために、
ファン入り口608aの直前方から離れた位置、例えば
ファン608の側方に吸込口622を設けた場合には、
庫内空気は、吸込口に流入後、何度も流れ方向を変えな
ければならず、通風抵抗が増大してファン608による
冷却効率が低下していた。
【0150】本実施例の循環ファンは氷温室150の後
方に配置されているため、ファン空気入り口608aの
前方が氷温室トレー152により覆われている。このト
レー152により前方から水滴や貯蔵物の破片等の異物
がファンに流入することが妨げられる。このため、ファ
ン608の前方側に吸込口622を設けることが可能と
なる。この場合、吸込口622からの空気は前方から直
接ファン608に流入でき、通風抵抗が低減され庫内空
気の循環効率が向上し、冷却性能が向上する。また、同
じファン608の風量を確保するために必要なファンの
大きさや回転数が抑えられ、庫内収納容積を大きく確保
でき、製造コストや騒音を低減できる。
【0151】また、本実施例では、吸込口622の上方
に循環ファン608の空気入り口608aが設けられて
いる。この場合では、吸込口622から吸い込まれた氷
温室150下方の庫内空気は、ファン空気入り口608
aに向かい上昇し、ファン608の前方からファンの軸
方向に流入した後、再度上方に吐出される。この場合で
も、ファン608へ流入する空気の曲りが抑えられ通風
抵抗を低減し、ファン608による送風や循環の効率が
向上する。
【0152】このため、庫内の冷却効率が向上し、ま
た、生産コストや騒音が低減できる。
【0153】また、ファン608の入口からの騒音が直
接冷蔵室内に伝わらないので、冷蔵庫の騒音が低減され
る。
【0154】また、本実施例の循環空気吸込口622
は、その開口部の冷蔵室左右方向の長さが、ファン60
8の径よりも大きく形成されている。この吸込口622
の開口を大きく形成することにより、空気が吸込口に流
入する際の抵抗が低減される。また、空気通路として用
いる氷温室トレー152と仕切板170との間の空間の
実質的な幅を大きくして、この通路を流れる空気の抵抗
を低減できる。
【0155】また、本実施例では、循環空気の流れ方向
が可変に調節可能であり、循環ファン608からみて氷
温室トレー152下方の空気の流れが集中して流量が大
きな部分の方向も変化する。開口を大きくすることによ
り、空気の流れが集中している(流量が大きな)部分の
方向が変化しても、庫内空気がトレー152下方から開
口までスムーズに流れ、通風抵抗が低減される。
【0156】また、前述した通り、循環ファン608の
動作時に、氷温室150内の低温の空気や氷温室150
に流入した冷却器671からの冷気が、氷温室に行き渡
らずに、氷温室の冷気流出口からその下方の吸込口62
2に流入する虞がある。この場合には、氷温室150内
の低温空気、冷却器671からの低温の空気が、第3の
冷気通路609内に流入し、冷蔵室100の各棚間に吹
き出されてしまい、棚間の貯蔵物が過冷却されてしまう
虞がある。また、本実施例のように冷蔵室100内の冷
気の少なくとも一部が野菜室200に流入する構成で
は、野菜室200内を所望の温度に調節することが難し
くなり、貯蔵されている野菜にも悪影響を与えてしま
う。
【0157】本実施例では、上記の通り、氷温室150
の背面壁上に、前記吸込口622と前記氷温室150内
冷気流入口との間にリブ部を設けている。氷温室トレー
152が氷温室150内に収められた状態で、このリブ
部と氷温室トレー152の後端部とが係合って、前記流
出口から吸込口622への冷気の流れが妨げられ、庫内
の過冷却や適切な温度調節ができなくなる等による貯蔵
物への悪影響を低減でき、庫内の温度をより均一に保つ
ことができる。
【0158】このような作用を奏する構成は、上記本実
施例の構成に限られるものではなく、氷温室150の背
壁部に凹み部を設け、この凹み部と氷温室トレー152
の後端部とが嵌合する構成賭しても良い。また、逆に氷
温室150背壁部に氷温室左右方向に延在凸部を設け、
この凸部が氷温室トレー152の氷温室内収納時にトレ
ー152後端部の上または下に位置し、この凸部と接触
あるいは僅かな隙間を介して重なり合う構成としても良
い。もちろん、トレー152と氷温室150背面壁との
間をシールするシール部材を設けても良い。このような
構成により、氷温室内流出口から吸込口622に直接流
れようとする空気の通過距離が大きくなり、この空気の
流れが妨げられる。
【0159】また、本実施例では、冷蔵室100に供給
された空気は、野菜室200に供給される。しかし、冷
蔵室100内には室内の空気を循環させる手段が設けら
れており、このような手段が設けられた場合に、野菜室
200に冷蔵室100内の空気を適切に供給する構成に
ついて、従来の技術では十分に検討されていなかった。
【0160】本実施例では、冷蔵室100と野菜室20
0とを仕切る仕切板170上に、冷蔵室100と野菜室
200とを連通するよう仕切板170を貫通する連結通
路625a,bを、前後に備えている。連結通路625
a,bを介して野菜室200に流入した空気は、各々が
野菜室容器201の上前面と前面側から底面側とを流れ
る流れと、野菜室容器201上面から野菜室容器201
後面側を流れる流れとになり、野菜室容器201全体を
包み込むように流れる。このように本実施例では、野菜
室容器201を上記前後の流れにより冷却している。こ
の構成により、野菜室内の冷却の効率が向上される。
【0161】また、本実施例は、野菜室200後方に第
2冷却器室670が配置されており、その冷蔵庫前面側
である野菜室200の背壁面上に第2冷却器室670へ
の冷気の戻り口629が設けられている。上記の通り、
この冷気戻り口に流入する野菜室200内の野菜室容器
201周りの流れは、容器201の後方を下降する流れ
と、前方を下降する流れとに分かれて流れるのであり、
これらの流れが野菜室200の背壁の戻り口629に流
入する構成により、野菜室周囲を流れる空気の抵抗が低
減され、野菜室容器201周囲の空気流れによる野菜室
200内の冷却の効率が向上する。
【0162】また、本実施例の構成では、循環ファン6
08と第2冷却ファン672とが同時に駆動されている
場合に、第3の冷気通路609及び野菜室200へ流れ
る空気は、共に冷蔵室100の底面を流れる空気から供
給される。本実施例の上記構成では、連結通路を通って
冷蔵室から野菜室へ流れる空気の流れの流れ抵抗が低減
するので、冷蔵室から野菜室を介して冷却器室へ戻り循
環する空気の流れによる冷却性能が向上する。循環する
空気の流れ抵抗が低減することから、庫内空気を循環さ
せるファン、例えば第2冷却ファン672の送風効率が
向上して、同じ回転数で多くの風量が送風でき、また同
一風量の場合にはファンの回転数が低くてすむことにな
るので、騒音が低下でき、消費電力も低減できる。更に
は、ファンを小型化することができる。
【0163】また、第3の冷気通路から冷蔵室100内
へ吐出される空気の流れは、下方の循環ファン608か
らダクト701内を上方に向けて流れて来るため、吐出
口610から冷蔵室100内に流出した後も、慣性によ
り冷蔵室上方に向けて流れやすい。このような上向きの
流れを有し冷蔵室100内に流入した循環空気の場合、
冷蔵室100内に流入後、上下に複数配置された仕切棚
板101や104,105に衝突しこれに沿って流れて
後、下降する。このため、第3の冷気通路からの空気は
棚間の空間に配置された貯蔵物と接触しにくく、貯蔵物
を十分に冷却できない。
【0164】本実施例では、循環ダクト701に設けら
れた吹出口717a,b,c,d、あるいはフロントパ
ネル112に設けられた吹出口610a,b,c,d
は、各棚間の空間の高さ方向の下方側に設けられてい
る。つまり、吹出口717a,b,c,dあるいは61
0a,b,c,dの少なくとも1つの吹出口の下端は、
この吹出口が設けられた棚間において上側の棚面よりも
下側の棚面に近接して設けられている。このような構成
により、循環空気と下側棚面上に配置された貯蔵物との
接触が増大される。空気との接触の増大により貯蔵物の
冷却が促進され、冷蔵庫の冷却性能が向上するまた、本
実施例では、循環ダクト701に設けられた吹出口71
7a,b,c,d、あるいはフロントパネル112に設
けられた吹出口610a,b,c,dは、これら吹出口
からの冷気が第2の冷気通路からの吹出口611a,
b,c,dからの冷気に衝突、混合するように配置され
ている。つまり、吹出口717a,b,c,dあるいは
610a,b,c,dの少なくとも1つの吹出口の下端
は、その吹出口が設けられた棚間に設けられた第2冷気
通路からの吹出口611の下端より下方側に設けられて
いる。
【0165】循環ダクト701から吐出される空気は、
第2冷却器室670より吹出口611を介して供給され
る冷気の流れ速度よりも大きく、また上記の通り上向き
に吹き出されやすい。このため、循環ダクト701から
の空気は、吹出口611からの空気よりも遠い距離まで
大きな流れ速度を有して流れるものである。さらに、本
実施例では、循環ダクト701は冷蔵庫左右方向に吹出
口717の方向を可変に構成されている。そこで、本実
施例では、吹出口611からの冷気に対し、左右一方側
に向けられた循環ダクト701からの空気を衝突させ
る、特に下側に向けて流れやすい吹出口611からの冷
気に対して、下側から上向きに循環空気を衝突させる構
成としている。この構成により、冷蔵室内を循環する高
温の空気と冷却器からの低温の空気との混合が促進さ
れ、庫内の温度ムラや、冷気による過冷却が低減され、
冷蔵庫の冷却性能が向上する。
【0166】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、冷蔵庫内
の温度の偏りを低減して冷却性能を向上させた冷蔵庫を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る冷蔵庫の外観を説
明する斜視図である。
【図2】図1に示す冷蔵庫の構造の概略を説明する縦断
面図である。
【図3】図1に示す冷蔵庫の構造の概略を説明する正面
から見た縦断面図である。
【図4】図1に示す冷蔵庫の冷蔵室の正面図である。
【図5】図1に示す冷蔵庫の冷蔵室後部部品の構成を説
明する斜視図である。
【図6】図1に示す冷蔵庫の冷蔵室内循環ダクト部の構
成を示す図である。
【図7】図6に示す冷蔵室内循環ダクトを構成する部品
の構造を示す図である。
【図8】図6に示す冷蔵室内循環ダクトを構成する部品
の構造を示す図である。
【図9】図6に示す冷蔵室内循環ダクトを構成する部品
の構造を示す図である。
【図10】図1に示す冷蔵庫の冷蔵室背面部の構造の概
略を示す横断面図である。
【図11】図1に示す冷蔵庫の冷蔵室背面部の構造の概
略を示す横断面図である。
【図12】図1に示す冷蔵庫の冷蔵室の構造の概略を示
す縦断面図である。
【図13】図11に示す冷蔵庫の冷蔵室の下方部の構造
を示す正面図である。
【図14】図11に示す冷蔵庫の冷蔵室の下後部の構造
を拡大して示す横断面図である。
【図15】図1に示す冷蔵庫の冷凍サイクルの構成を示
す摸式図である。
【図16】図1に示す冷蔵庫における制御回路と冷凍サ
イクルとの関係を示す摸式図である。
【符号の説明】
1…冷蔵庫、10…開閉ドア、11…ハンドル部、12
…グリップ部、13…平面部、14…手掛け凹部、15
…側面部、20、30、40、50…引出ドア、22、
52…手掛け部、23、53…凹部、21、51…横ハ
ンドル、24、45…把手、32、42…手掛け部、3
3、43…凹部、31、41…横ハンドル、100…冷
蔵室、101…仕切棚、102…給水タンク、103…
収納ポケット、104…可変棚、105…固定棚、11
0…照明装置、111…背面パネル、112…フロント
パネル、113…開口部、114…凹部、116…冷気
戻口、120…操作表示部、121…操作部、122…
表示部、123…第1ボタン群、124…第2ボタン
群、130液晶表示パネル、140…ハーフミラー、1
50…氷温チルド室、160…方向表示手段、160a
…第1表示マーク、160b…第2表示マーク、160
c…第3表示マーク、161、162、165、16
6、167…マーク、164…音声表示、170…仕切
板、180、185…マーク、200…野菜室、300
…切替室、400…製氷室、500…冷凍室、601…
圧縮機、602…機械室、606…第1の冷気通路、6
06a〜606c…分岐通路、607…第2の冷気通
路、607a、607b…分岐通路、608…循環ファ
ン、609…第3の冷気通路、610…吹出口、611
…吹出口、612…冷気量分配器、613…第1の断熱
仕切壁、614…ドレン皿、616…回路基板、619
…吹出口、620…吹出口、622…循環吸込部、62
2a…循環吸込通路、623…循環吹出部、623a…
循環吸込通路、625…連結通路、629…冷気戻り
口、632…凹部、632a…ダクト用凹部、636…
傾斜面、637…筒状部、660…第1冷却室、661
…第1熱交換器、662…第1送風ファン、670…第
2冷却室、671…第2熱交換器、672…第2送風フ
ァン、681…吹出口、682…吹出口、700…冷気
風向変更手段、690〜692…冷気戻り口、701…
円筒形ダクト、702…軸受け部、703…駆動部、7
04…モータ、705…リンク部、706…凹み部、7
07…孔、708…ダクト嵌合部、709、711…梁
部材、710…軸受け凹み部、712a…軸受け突起
部、713…突起部、714…接続部、715…下部ダ
クト部材、717…冷気流出口、718…風向板、90
1…製氷皿、902…給水ポンプ、903…給水パイ
プ、904…フィルタ、950…引出機構、960…ヒ
ンジ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 道弘 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部内 (72)発明者 中村 英幸 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】箱体の内側に形成された冷蔵室と、この冷
    蔵室内の空気を冷却する冷却器と、前記冷蔵室の後壁面
    に設けられこの冷蔵室の上下方向に亘り形成された複数
    の冷気通路と、この冷気通路と前記冷蔵室とを連通し前
    記冷却器からの冷気が前記冷蔵室内に流入する冷気流入
    口とを備えた冷蔵庫において、 前記冷蔵室内にこの冷蔵室の上下方向に複数配置された
    庫内棚と、前記複数の冷気通路の間に配置され前記冷蔵
    室内の空気が流れる空気通路と、この空気通路に冷蔵室
    内の空気を送風する送風機と、前記空気通路に複数設け
    られこの空気通路内の空気が前記庫内棚で仕切られる複
    数の空間に吹き出される吹出口とを有し、 これら吹出口のうちの1つの大きさが他の吹出口の大き
    さより大きな冷蔵庫。
  2. 【請求項2】箱体の内側に形成された冷蔵室と、この冷
    蔵室内の空気を冷却する冷却器と、前記冷蔵室の後壁面
    に設けられこの冷蔵室の上下方向に亘り形成された複数
    の冷気通路と、この冷気通路と前記冷蔵室とを連通し前
    記冷却器からの冷気が前記冷蔵室内に流入する冷気流入
    口とを備えた冷蔵庫において、 前記冷蔵室内にこの冷蔵室の上下方向に複数配置された
    庫内棚と、前記複数の冷気通路の間に配置され前記冷蔵
    室内の空気が流れる空気通路と、この空気通路に冷蔵室
    内の空気を送風する送風機と、前記空気通路に複数設け
    られこの空気通路内の空気が前記庫内棚で仕切られる複
    数の空間に吹き出される吹出口とを有し、 これら吹出口のうちの1つから吹き出される空気量が他
    の吹出口から吹き出される空気量の夫々より大きな冷蔵
    庫。
  3. 【請求項3】前記吹出口の下端が、この吹出口が設けら
    れた棚間に設けられた前記冷気流入口の下端より下方に
    形成された請求項1または2に記載の冷蔵庫。
  4. 【請求項4】前記冷蔵室の下方に形成された貯蔵室と、
    この貯蔵室を冷却するための第1の冷却器と、前記冷蔵
    室を冷却するための第2の冷却器と、この第2の冷却器
    から前記冷蔵室に冷気を供給するための送風手段と、こ
    の送風手段から供給される冷気の送風量を可変に調節す
    る調節手段とを備えた請求項1乃至3のいずれかに記載
    の冷蔵庫。
  5. 【請求項5】前記送風機の回転数が可変に調節可能な請
    求項1乃至4のいずれかに記載の冷蔵庫。
  6. 【請求項6】箱体の内側に形成された冷蔵室と、冷凍室
    と、これらの室内の空気を独立に冷却する第1及び第2
    の冷却器と、これらの冷却器からの空気を独立に前記冷
    蔵室、冷凍室の各々に供給する第1及び第2のファン
    と、前記冷蔵室内に設けられ冷蔵室内の空気を吸い込ん
    で冷蔵室内に供給する第3のファンと、前記冷蔵庫内の
    温度に基づいて前記第3のファンの回転数を調節する手
    段とを備えた冷蔵庫。
  7. 【請求項7】箱体の内側に形成された冷蔵室と、冷凍室
    と、これらの室内の空気を独立に冷却する第1及び第2
    の冷却器と、これらの冷却器からの空気を独立に前記冷
    蔵室、冷凍室の各々に供給する第1及び第2のファン
    と、前記冷蔵室内に設けられ冷蔵室内の空気を吸い込ん
    で冷蔵室内に供給する第3のファンと、前記冷蔵庫内の
    温度に基づいて前記第1のファンの回転数を調節する手
    段とを備えた冷蔵庫。
  8. 【請求項8】箱体の内側に形成された冷蔵室と、冷凍室
    と、これらの室内の空気を独立に冷却する第1及び第2
    の冷却器と、これらの冷却器からの空気を独立に前記冷
    蔵室、冷凍室の各々に供給する第1及び第2のファン
    と、前記冷蔵室内に設けられ冷蔵室内の空気を吸い込ん
    で冷蔵室内に供給する第3のファンと、前記第3のファ
    ンから前記冷蔵庫内に流入するする空気の流れ方向を可
    変に調節する手段とを備えた冷蔵庫。
  9. 【請求項9】前記第1冷却器及び第2の冷却器に供給さ
    れる冷媒の流れを調節する手段と、前記冷蔵室または冷
    凍室内の温度に基づいて前記調節手段に指令を与える手
    段とを備えた請求項6乃至8のいずれかに記載の冷蔵
    庫。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016223754A (ja) * 2015-06-04 2016-12-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷蔵庫
CN110094919A (zh) * 2018-01-30 2019-08-06 日立空调·家用电器株式会社 冰箱

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