JP2002080705A - 接着性に優れた易引裂性ポリエステルフィルム、及びそれを用いた包装材料、包装袋 - Google Patents

接着性に優れた易引裂性ポリエステルフィルム、及びそれを用いた包装材料、包装袋

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JP2002080705A
JP2002080705A JP2000274920A JP2000274920A JP2002080705A JP 2002080705 A JP2002080705 A JP 2002080705A JP 2000274920 A JP2000274920 A JP 2000274920A JP 2000274920 A JP2000274920 A JP 2000274920A JP 2002080705 A JP2002080705 A JP 2002080705A
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film
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Masaharu Onishi
雅晴 大西
Miyuki Tatsui
深幸 龍井
Takashi Kodama
敬志 児玉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引裂直進性に優れ、ボイル、レトルト処理後
の湿潤状態におけるラミネート接着性に優れた二軸延伸
ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 少なくとも片面に、易接着性プライマー
層を有する二軸延伸ポリエステルフィルムであって、二
軸延伸ポリエステルフィルムが、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)80〜95質量%と変性ポリブチレンテレフ
タレート(変性PBT)20〜5質量%とからなり、変性PBT
が、ポリブチレンテレフタレート(PBT)70〜95質量%
とポリテトラメチレングリコール(PTMG)30〜5質量%
とからなり、PTMGの分子量が600〜4,000であり、易接着
性プライマー層が0.01〜0.04g/m2であるポリエステ
ルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)と変性ポリブチレンテレフタレート
(変性PBT)とからなり、積層フィルム間のラミネート
接着性に優れ、かつ手で直線的に引き裂くことのできる
引裂直進性を有した二軸延伸ポリエステルフィルムに関
し、さらに詳しくは印刷インキ、金属あるいは金属酸化
物の蒸着皮膜、他フィルムとのラミネート接着性、特に
ボイル、レトルト後の湿潤状態におけるラミネート接着
性が改良され、ボイル殺菌、レトルト殺菌包装用途に適
した接着性に優れた易引裂性二軸延伸ポリエステルフィ
ルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ボイル・レトルト等の加熱殺菌処理が施
される食品の包装には耐熱性、機械的強度、耐衝撃性、
耐油性に優れた二軸延伸ポリエステルフィルムを含む包
装材料が用いられている。そのような包装材料の包装構
成としては、PET/Al/CPP、PET/Al/ON/CPP、PET/ON/Al/C
PP等がある。(ただし、Alはアルミニウム箔、CPPは無
延伸ポリプロピレンフィルム、ONは二軸延伸ナイロン6
フィルムである。)
【0003】しかしながら通常の二軸延伸ポリエステル
フィルムを使用した従来の積層包装材料は引裂直進性が
良好でなく、包装袋を開封する際に直線的に引き裂け
ず、内容物が飛散する場合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来技術の問題点を解決しようとするものであり、二
軸延伸ポリエステルフィルムの優れた特性を保持し、か
つポリエステルフィルムと印刷インキ層、金属あるいは
金属酸化物の蒸着皮膜あるいは他フィルムとのラミネー
ト接着性に優れ、引裂直進性が良好で包装袋の開封を容
易にする易引裂性二軸延伸ポリエステルフィルム及びそ
の積層包装材料を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記問題点
を解決すべく鋭意検討した結果、ポリエチレンテレフタ
レートに特定の樹脂を配合した組成物から得られる引裂
直進性を有する二軸延伸ポリエステルフィルムの片面
に、特定の易接着性プライマーを特定量塗工することに
より上記課題を解決できることを見出し本発明に至っ
た。
【0006】すなわち、本発明は、少なくとも片面に、
易接着性プライマー層を有する二軸延伸ポリエステルフ
ィルムであって、二軸延伸ポリエステルフィルムが、PE
T80〜95質量%と変性PBT20〜5質量%とからなり、変性P
BTが、PBT70〜95質量%とPTMG30〜5質量%とからなり、
PTMGの分子量が600〜4,000であり、易接着性プライマー
層が0.01〜0.04g/m2であることを特徴とする接着性
及び引裂直進性に優れた易引裂性ポリエステルフィル
ム、及びそれから得られる包装材料、包装袋である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明における引裂直進性を有する二軸延伸ポリ
エステルフィルムとは、PETと、分子量600〜4,000のPTM
G5〜30質量%を含有したポリブチレンテレフタレート
(変性PBT)とが、PET/変性PBT=70/30〜95/5(質量比)
の割合からなるフィルムである。
【0008】本発明において用いられるPTMGの分子量は
600〜4,000であり、好ましくは1,000〜3,000、さらに好
ましくは2,000〜3,000である。分子量が600未満の場合
には引裂直進性が得られず、4,000を超える場合には、
機械的強度、寸法安定性、ヘーズ等の性能が低下し、ま
た安定したフィルムの引裂直進性が発現しない。
【0009】また、変性PBT中のPTMG含有量が上記範囲
を外れる場合、押出加工時にフィルムが脈動する現象が
発現することがあり、生産性が低下する。
【0010】さらに、ポリエステルフィルムにおけるPE
Tと変性PBTの比率については、PET/変性PBT=70/30〜
95/5(質量比)、好ましくは80/20〜90/10(質量比)、
さらに好ましくは85/15〜90/10(質量比)とすることが
必要である。変性PBTの混合比率が5質量%未満の場合に
は引裂直進性が得られず、30質量%を超える場合には、
機械的強度、寸法安定性、ヘーズ等の性能が低下して実
用面で問題が生じる。
【0011】本発明における変性PBTは、PBTの重合過程
においてPTMGを添加し重縮合して得ることができるが、
より簡単な方法としてはPBTとPTMGを溶融混練すること
によって得ることができる。
【0012】なお、本発明におけるポリエステルフィル
ムには、本発明の効果を損ねない範囲であればポリエチ
レンナフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテ
レフタレート等の他ポリマーを混合することができる。
また、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、界面活
性剤、顔料、蛍光増白剤等、さらにシリカ、炭酸カルシ
ウム、酸化チタン等の無機粒子、アクリル、スチレン等
を構成成分とする有機粒子を必要に応じて適宜含有して
もよい。
【0013】本発明において、易引裂性ポリエステルフ
ィルムの少なくとも片面に、易接着性プライマー層が形
成される。易接着性プライマー層を構成する樹脂として
は、ポリウレタン系樹脂あるいは共重合ポリエステル系
樹脂が挙げられる。
【0014】易接着性プライマー層を形成するポリウレ
タン系樹脂としては特に限定されず、ポリエステル系ポ
リウレタン、ポリエーテル系ポリウレタンあるいはポリ
ウレタンポリ尿素樹脂が挙げられる。
【0015】本発明において用いられるポリウレタン系
樹脂は、水分散型、溶剤型いずれでもよいが、ポリウレ
タン系樹脂皮膜の架橋度の調節が容易であり、また生産
現場の環境の問題から水分散型ポリウレタン系樹脂が望
ましい。水分散型ポリウレタン系樹脂としては、ポリウ
レタン樹脂の主鎖または側鎖にカルボン酸塩(―COONaな
ど)、スルホン酸塩(―SO3Naなど)等の親水基を導入した
自己乳化性ポリウレタン系樹脂が望ましい。溶剤型の場
合にはイソシアネート系樹脂を架橋剤に使用し、三次元
構造を有したポリウレタンを形成するが、水分散型はリ
ニアーなポリウレタンあるいはポリウレタンポリ尿素樹
脂になっている場合が多いため、メラミン系樹脂、エポ
キシ系樹脂、イミン系樹脂等の架橋剤をポリウレタン系
樹脂に対して3〜10質量%程度添加してもよい。本架橋
剤は、易接着性皮膜の耐水性、耐溶剤性を向上させるだ
けでなく、接着性にも寄与する。ポリウレタン系樹脂
は、プライマー層に対して固形分で60〜95質量%、より
好ましくは70〜90質量%とする。
【0016】さらに易接着性皮膜を形成するプライマー
層として、共重合ポリエステル系樹脂が挙げられる。共
重合ポリエステル系樹脂の酸成分は、80モル%以上が芳
香族ジカルボン酸であり、好ましくは90〜100モル%で
ある。芳香族ジカルボン酸の割合が80モル%未満のとき
は、共重合ポリエステル系樹脂のガラス転移点が低下
し、耐熱性、耐ブロッキング性が悪化する。芳香族ジカ
ルボン酸として、テレフタル酸を20〜95モル%含有する
ことが好ましく、30〜90モル%がさらに好ましい。テレ
フタル酸の割合が95モル%を超えると、共重合ポリエス
テル系樹脂の有機溶剤に対する溶解性が低下するととも
に、共重合ポリエステル系樹脂が固く脆くなりやすい。
一方、20モル%未満のときは、ガラス転移点が低くな
り、耐熱性、耐ブロッキング性が悪化する。また、共重
合ポリエステル系樹脂のグリコール成分は、直鎖あるい
は炭素数1以上の側鎖を有する脂肪族グリコールであ
る。また、前記共重合ポリエステル系樹脂に架橋剤とし
てイソシアネート系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系
樹脂、酸無水物系樹脂を添加してもよい。これらの樹脂
は硬化剤として作用するが、接着強度を向上させるため
にはエポキシ系樹脂が最も好ましいが、他の性質との兼
ね合い、取り扱いの容易性もしくは価格等の要因により
イソシアネート系樹脂、メラミン系樹脂、酸無水物系樹
脂もしくはこれらとの2成分あるいはそれ以上の系が適
している場合がある。架橋剤の配合量は共重合ポリエス
テル系樹脂に対して5〜50質量%、好ましくは20〜40質
量%である。共重合ポリエステル系樹脂は、プライマー
層に対して固形分で60〜95質量%、より好ましくは70〜
90質量%である。
【0017】易接着性プライマー層の塗布量は、0.01〜
0.04g/m2であることが必要であり、0.015〜0.04g/
2とすることが好ましい。塗布量が0.01g/m2より少
ないと易接着性、耐水性が不十分であり、塗布量が0.04
g/m2より多く塗工してもそれ以上の性能の向上は認
められずに、ブロッキングを起こすだけでなく、コスト
アップにもつながる。
【0018】本発明のフィルムを製造するには、まずPB
TとPTMGを所定の配合比でブレンドした後、二軸押出機
を使用して溶融混練したものをチップ状にペレタイズし
て得られた変性PBTと、PETチップを混合したものを押出
機に投入し、加熱溶融した後、T-ダイからシート状に
押し出し、静電印加キャスト法等により冷却ドラムに密
着させて急冷し製膜する。続いて得られた未延伸フィル
ムに前記プライマー液を、延伸後の塗布量が0.01〜0.04
g/m2となるように塗布した後、逐次二軸延伸法又は
同時二軸延伸法により延伸して二軸延伸フィルムとす
る。二軸延伸フィルムの延伸条件としては、延伸温度90
〜145℃で、縦横にそれぞれ3.0〜5.0倍の倍率で延伸
し、さらに210〜245℃で熱処理するのが望ましい。この
方法によれば、予熱、延伸、熱セット工程で多くの熱が
加わることにより、基材フィルムとプライマー層が強固
に密着するので、延伸後にコーティングするいわゆるポ
ストコート法に比べ性能的に優れており、またコスト的
にも有利である。
【0019】延伸温度が90℃未満の場合には、均質な延
伸フィルムを得ることができない場合があり、145℃を
超えるとPETの結晶化が促進されて、透明性が悪化する
場合がある。延伸倍率が3.0倍未満の場合には、得られ
る延伸フィルムの強度が低く、ピンホールが発生しやす
くなり、延伸倍率が5.0倍を超えると延伸が困難に成る
場合がある。また熱処理温度が210℃より低いと、得ら
れる延伸フィルムの熱収縮率が大きくなり、製袋後の袋
が変形する場合があり、また熱処理温度が245℃より高
いとフィルムの溶断が発生する場合がある。本発明のフ
ィルムは、厚みが9〜25μm、好ましくは12〜16μmが
望ましい。厚みが9μm未満の場合、引裂直進性及び耐
衝撃性が乏しく、25μmを超えると引裂直進性及び耐衝
撃性には効果が見られるが、透明性や耐屈曲疲労性が低
下して好ましくない。
【0020】本発明における二軸延伸ポリエステルフィ
ルムの易接着性皮膜上に、印刷インキ層を設けることが
でき、印刷インキとしては、特に限定されないが、従来
知られている熱硬化型のグラビアインキ、フレキソイン
キ、紫外線硬化型インキ、電子線硬化型インキ、感熱記
録型インキ等を用いることができる。またこれらは溶剤
型、ノントルエン型、水性型、非溶剤型のいずれのタイ
プでも用いることができる。
【0021】また、本発明における二軸延伸ポリエステ
ルフィルムの易接着性皮膜上の一部に、金属あるいは金
属酸化物の蒸着層を設けることができる。蒸着に用いる
金属あるいは金属酸化物としては、例えばアルミニウ
ム、ケイ素、チタン、クローム、亜鉛、金、銀、銅、ス
テンレス等やその酸化物を挙げることができる。また出
発原料として金属アルコキシド等の有機金属やハロゲン
化物等の無機金属化合物であってもよい。
【0022】本発明における易開封性積層包装材料は、
前記易接着性皮膜を有する易引裂性フィルムを少なくと
も一層として含み、二層、三層等何層であってもよい。
例えば易引裂性フィルムとヒートシール性樹脂層とから
構成される二層構成のフィルム積層体が挙げられる。ヒ
ートシール性樹脂層としては、従来包装材料のシーラン
ト層として用いられているものと同様の素材から構成す
ることができ、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等を使用
することができる。また、ヒートシール性樹脂層の厚み
は特に限定されず、必要に応じて適宜決定することがで
きる。
【0023】本発明においては、ヒートシール性樹脂層
と反対側のポリエステルフィルムの表面に、外層フィル
ムを積層することが好ましい。外層フィルムを積層する
ことにより、剛性を付与することができる。このような
外層フィルムとしては、印刷適性、可とう性に優れたポ
リエステルフィルム、ナイロンフィルム等の二軸延伸フ
ィルムが好ましい。また外層フィルムの厚みは特に限定
されず、使用目的に応じて適宜選択することができる。
【0024】本発明においては、ポリエステルフィルム
と外層フィルム又はヒートシール性樹脂層との間に、ガ
スバリヤー層を設けることもできる。これにより、酸素
及び水蒸気を効率よく遮断することができ、内容物の劣
化を防止することができる。このようなガスバリヤー層
を構成する素材としては、従来包装材料にガスバリヤー
性を付与するために使用されているものを用いることが
でき、例えばアルミニウム箔、ポリ塩化ビニリデン、酸
化珪素などを好ましく使用することができる。ガスバリ
ヤー層の厚みに関しては、特に制限はなく、使用目的に
応じて適宜決定することができる。
【0025】本発明における積層包装材料のラミネート
方法については、特に限定するものではないが引裂直進
性を有する二軸延伸ポリエステルフィルムと他のフィル
ムとのボイル・レトルト後のラミネート強力が200g/15
mm以上、好ましくは400g/15mm以上となるように接着剤
の種類及び塗布厚みなどを選定するのが望ましい。ラミ
ネート強力が200g/15mmより小さい場合には、得られる
包装袋を開封するときにデラミネーションが発現し引裂
直進性が低下するだけでなく、耐圧強度や落袋強度が不
足するため破袋の原因となりうる。400g/15mmより
大きい場合には、包装袋を開封するときにデラミネーシ
ョンを引き起こすことなくスムーズに開封することがで
き、また実用強度も十分に保持することができる。
【0026】この場合耐熱性、接着性の観点からポリウ
レタン系接着剤を0.5〜10g/m2(ドライ)、好ましくは
1〜5g/m2(ドライ)の塗布量で用いることにより、さ
らに引裂性を向上することができる。これは、ポリウレ
タン系接着剤からなる接着層が伸びにくいため包装材料
の引き裂きに追随しやすいからである。したがって、各
層間の少なくとも一つの層間の接着をウレタン系接着剤
により行うことが望ましい。
【0027】本発明における包装袋の包装形態は、特に
規制するものではないが、例えば、三方袋、四方袋、ス
タンディングパウチ、ピロー袋、ガゼット袋、スティッ
ク袋等が挙げられる。
【0028】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例を示して具
体的に説明するが、本発明は、これに限定されるもので
はない。なお本実施例中の評価方法は次のとおりであ
る。
【0029】<評価項目> (1)開封性 ラミネートされたフィルム積層体から、長手方向が引裂
き方向となるような200mm角でシール幅10mmの四方
袋を作成する。シール部の長手方向に切り込みノッチを
設け、相対する反対側シール部まで手で開封した。袋の
開封性が良くない場合には、開封後の袋の表側と裏側の
各積層フィルムの幅方向の長さにズレを発生するが、こ
のズレの最大値(mm)を求め、引裂直進性を評価した。
同時に開封時のデラミネーションの有無及び発生度合い
により引裂抵抗が異なり、開封性の指標になる引裂抵抗
についても評価した。この作業を5回繰り返し、平均値
を算出し次の判定基準により4段階で評価した。 (引裂直進性) ◎:ズレの最大値が、5mm以下 ○:ズレの最大値が、6〜10mm △:ズレの最大値が、11〜15mm ×:ズレの最大値が、16mm以上 (引裂抵抗) ◎:ほとんど抵抗なし(デラミショーンすることなく、
スムーズに開封できる) ○:わずかに抵抗あり(若干デラミネーションが伴う
が、比較的スムーズに開封できる) △:抵抗あり(デラミネーションを伴い、やや開封が困
難) ×:非常に抵抗あり(デラミネーションがひどく、非常
に開封しにくい)
【0030】(2)ラミネート強力 幅15mmのラミネートされたフィルム積層体を試料として
用い、20℃×65%RHの環境下にて、引張速度300mm/min
の速度で剥離し、T型剥離法によりラミネート強力を測
定した。レトルト後湿潤時は剥離口に水をつけながら測
定した。判定基準は以下のとおりである。 ◎:400g/15mm以上 ○:300〜400g/15mm △:200〜300g/15mm ×:200g/15mm未満
【0031】<プライマーの組成>下記の配合比で易接
着性プライマーを作成した。 プライマーA:自己乳化性ポリウレタンポリ尿素樹脂の
みからなる。 プライマーB:自己乳化性ポリウレタンポリ尿素樹脂100
質量部に対して、メラミン系架橋剤を6質量部を混合し
た。 プライマーC:共重合ポリエステル系樹脂のみからな
る。 プライマーD:共重合ポリエステル系樹脂100質量部に対
して、メラミン系架橋剤を20質量部を混合した。
【0032】実施例1 PETと、PBT90質量%と分子量1,100のPTMG10質量%とを
共重合した変性PBTとを、PET/変性PBT=80/20(質量
比)の割合で混合した原料を用いて未延伸フィルムを得
た。次いで、この未延伸フィルムの片面に、易接着プラ
イマーAを、延伸後のプライマー層が0.01g/m2になるよ
うに形成し、予備乾燥した後、ロール縦延伸機で90℃で
3.5倍、テンター横延伸機で120℃で4.5倍に延伸した
後、横方向の弛緩率を3%として、235℃で熱処理を施
し、室温まで徐冷し、厚さ12μmの易引裂性二軸延伸ポ
リエステルフィルム(PET)を得た。得られた易引裂性ポ
リエステルフィルムの易接着性プライマー層面に、ドラ
イラミネート用ポリウレタン系接着剤を4〜5g/m2塗工
した後、ドライラミネート法により無延伸ポリプロピレ
ンフィルム(厚さ60μm)(CPP)を積層し、易開封性積
層包装材料を得た。また、易引裂性ポリエステルフィル
ムの易接着性プライマー層面に、ドライラミネート用ポ
リウレタン系接着剤を4〜5g/m2で塗工した後、ドライ
ラミネート法によりアルミニウム箔(厚さ7μm)(Al)
を、続いて無延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ60μ
m)(CPP)を同様にして積層し、易開封性積層包装材料
を得た。これら材料から、長手方向が引裂き方向となる
ように、200mm角、シール幅10mmの四方袋を作成し
た。これら包装袋について120℃×30minのレトルト処理
を施し、1日乾燥後の開封性及びラミネート強力の評価
を行った。その評価結果を表1に示した。
【0033】実施例2〜8、比較例1〜5 二軸延伸ポリエステルフィルムのPET/変性PBTの割合、
易接着性プライマーの種類、その形成量を、表1に示す
ように変更した以外は実施例1と同様にして、易接着性
プライマー層が形成された易引裂性ポリエステルフィル
ムを得た。得られた易引裂性ポリエステルフィルムの易
接着性プライマー層面に、実施例1と同様にして、無延
伸ポリプロピレンフィルム(CPP)を、またはアルミニ
ウム箔(Al)と無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)
を積層し、易開封性積層包装材料を得た。これら材料か
ら、実施例1と同様にして四方袋を作成し、開封性及び
ラミネート強力の評価を行った。その評価結果を表1に
示した。
【0034】
【表1】
【0035】表1から易引裂性二軸延伸ポリエステルフ
ィルム上に易接着性プライマー層を設けることにより、
レトルト処理後の湿潤状態でも高いレベルでの接着性を
有しており、包装袋を開封する際にデラミネーションを
引き起こすことなくスムーズに直線的に開封できること
がわかる。特に架橋剤を添加した易接着性プライマーは
レトルト用途の標準構成であるPET/Al/CPPに対して、
非常に有効なことがわかる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、印刷インキ層、金属あ
るいは金属酸化物の蒸着皮膜、他フィルムとのラミネー
ト接着性、特にボイル、レトルト処理後の湿潤状態にお
けるラミネート接着性に優れ、かつ引裂直進性にも優れ
ているため、本積層包装材料を使用して製袋した包装袋
についてデラミネートを起こすことなく、直線的に容易
に開封することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 3E086 AC16 AD01 BA15 BA33 BB41 BB52 4F006 AA35 AB35 AB37 BA01 CA07 EA06 4F071 AA45 AA46 AH04 BA01 BB06 BB08 BC01 BC12 4F100 AB10 AK01D AK07 AK41A AK41B AK41C AK42A AK51B AK51C AK51G AK54A AL01A AL01B AL02C AL05A AL06A BA02 BA03 BA06 BA07 BA10B BA10C EC183 EH17 EH171 EH46 EH462 EH463 EJ38 EJ38A EJ382 EJ42 EJ422 EJ86 EJ862 GB15 JA07A JA11B JL11 JL11C JL12D JM01B JM01C YY00A YY00B YY00C 4J002 CF061 CF072 CF073 GG02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも片面に、易接着性プライマー
    層を有する二軸延伸ポリエステルフィルムであって、二
    軸延伸ポリエステルフィルムが、ポリエチレンテレフタ
    レート(PET)80〜95質量%と変性ポリブチレンテレフ
    タレート(変性PBT)20〜5質量%とからなり、変性PBT
    が、ポリブチレンテレフタレート(PBT)70〜95質量%
    とポリテトラメチレングリコール(PTMG)30〜5質量%
    とからなり、PTMGの分子量が600〜4,000であり、易接着
    性プライマー層が0.01〜0.04g/m2であることを特徴
    とする接着性及び引裂直進性に優れた易引裂性ポリエス
    テルフィルム。
  2. 【請求項2】 易接着性プライマー層がポリウレタン系
    樹脂であることを特徴とする請求項1記載の易引裂性ポ
    リエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 易接着性プライマー層が共重合ポリエス
    テル系樹脂であることを特徴とする請求項1記載の易引
    裂性ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の易引裂
    性ポリエステルフィルムとヒートシール性樹脂層を積層
    してなることを特徴とする易開封性積層包装材料。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の易開封性積層包装材料を
    使用し、易引裂方向が袋の開封方向になるように製袋さ
    れたことを特徴とする易開封性包装袋。
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