JP2002077635A - 画像符号化装置および画像復号化装置 - Google Patents

画像符号化装置および画像復号化装置

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JP2002077635A
JP2002077635A JP2000253258A JP2000253258A JP2002077635A JP 2002077635 A JP2002077635 A JP 2002077635A JP 2000253258 A JP2000253258 A JP 2000253258A JP 2000253258 A JP2000253258 A JP 2000253258A JP 2002077635 A JP2002077635 A JP 2002077635A
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frame
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JP2000253258A
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Kagenori Nagao
景則 長尾
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可逆符号化を適用しながら、各符号化フレー
ムにプレフィックス等の付加情報をいっさい付与せず、
それでも復号化できるようにする。 【解決手段】 本発明は、2値画像を複数の画素から成
るフレーム画像に分割する画像分割手段101と、画像
分割手段101から出力されるフレーム画像に対して画
像圧縮処理を行なうMH符号化器103と、MH符号化
器103の出力と画像分割手段101からの出力とを入
力とし、これら入力のどれか一つを選択して出力するデ
ータ選択手段104と、画像分割手段101から出力さ
れるフレーム画像を入力とし、そのフレーム画像の画像
情報に基づいて、データ選択手段104がそのフレーム
画像の次のフレーム画像に対して選択すべき入力を決定
する次フレーム符号化法決定手段102とを備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、多値画像
データを誤差拡散法やブルーノイズ法などにより2値化
した面積階調画像(2値画像)を高効率で符号化する画
像符号化装置およびその符号化された画像を復号化する
画像復号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディザ法により面積階調化された2値画
像と異なり、誤差拡散法やブルーノイズ法(Robert Uli
chney,"Digital Halftoning"MIT Press,pp.233-331)に
より2値化された画像には、明確な周期性が無いこと、
画像の中間濃度部には短いランが多発すること、などの
理由により、従来の符号化方式では高能率の符号化が困
難とされてきた。
【0003】しかしながら、上記のような略ランダムな
ドットを生成する2値化手法に関しても、圧縮率を向上
させるためのいくつかの技術が提案されている。
【0004】例えば特許第2524019号公報、特許
第2650964号公報、特開平6−152978号公
報に記載の技術は、2値化画像の符号化を行なう際、圧
縮率を低下させるような部分の画像を描き換えてしまう
ことにより圧縮率の向上を図るものである。
【0005】これらの技術では、ラン長が短い場合には
ラン長が長くなるように画像の一部を描き換えたり、あ
る画素の値が予測値と異なる場合に予測値に書き換えた
りすることにより圧縮率の向上を図っている。
【0006】また、特許第2570437号公報では次
のような技術が提案されている。すなわち、この技術で
は2値化画像を主走査ライン単位で処理し、白から黒、
または黒から白に変化する点の数を数えて、この数が大
きい場合は当該ラインに対して予測演算処理を施してい
る。
【0007】ここで、各ラインのデータはMHコーダに
より符号化された後、復号化器に送られるが、復号化器
側では当該ラインに予測演算処理が施されているか否か
がわからないと復号化処理を行なうことができない。
【0008】そこで、この技術ではMH符号化を行なっ
た各ラインのデータの先頭に予測演算処理を行なったか
否かを示すプレフィックスを付加する。復号化部では各
ラインデータのプレフィックス部を見て、MHデコード
を行なった後のデータについて予測演算処理に対する復
元処理を行なう必要があるかどうかを判断する。一般
に、変化点数が多いラインでは圧縮率が低下するが、上
述の手法によってライン毎に適応的な処理を行い、圧縮
率の低下を防いでいる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特許第
2524019号公報、特許第2650964号公報、
特開平6−152978号公報に記載の技術は非可逆符
号化方式であるため、復号化処理後の2値画像は元の2
値画像と完全には一致しない。
【0010】従って、例えば画像を描き変える際に濃度
の保存性を考慮しない特開平6−152978号公報の
ような技術では、画像の局所的な濃度が元画像と異なっ
てしまう。
【0011】また、これらの技術はラン長を長くして2
値画像の低域成分を増加させてしまう場合があり、特に
ブルーノイズ法による2値画像にこれらの手法を適用し
た場合、低域成分の発生を押さえるというブルーノイズ
法の本来の目的を損なう恐れがある。
【0012】一方、特許第2570437号公報に記載
された手法は可逆圧縮であるため、上記のような問題は
発生しないが、あまり大きな圧縮率の改善効果が見込め
ないという問題がある。
【0013】なぜなら、一般の画像では1ラインの中で
も効率よく符号化できる部分とそうでない部分とが混在
しており、処理単位を小さくして局所的に適応処理をす
ればより高い効率改善が期待できるが、この手法ではラ
イン単位の処理に限定されているためである。
【0014】また、この手法においても原理的には処理
単位を小さくすることも可能ではあるが、そうすると処
理単位の数が増えてしまい、処理単位毎に1つ必要にな
るプレフィックスの数も増大してしまう。従って符号化
データ全体に占めるプレフィックスのデータ量が増大し
てしまう結果、やはり圧縮率の低下を招くという問題が
発生する。
【0015】以上の問題点に鑑み、本発明は2値画像を
小さなフレーム画像に分割し、各フレーム画像にはそれ
ぞれ異なる可逆符号化を適用しながら、各符号化フレー
ムにはプレフィックス等の付加情報を一切付与せず、そ
れでも復号化器側では各フレームに施された符号化方法
を判別し、適切な逆符号化を行なえるような装置構成を
とることにより、誤差拡散法やブルーノイズ法によって
2値化されたランダムドット画像など、従来は画像圧縮
処理が難しいとされていた画像に対しても高能率の圧縮
が可能となる画像符号化装置および画像復号化装置を提
供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、多値画像を面
積階調化処理により2値化した2値画像に対して圧縮を
行なう画像符号化装置において、2値画像を複数の画素
から成るフレーム画像に分割する画像分割手段と、画像
分割手段から出力されるフレーム画像に対して一つまた
は複数の符号化法に基づいて画像圧縮処理を行なう一つ
または複数の画像圧縮手段と、一つまたは複数の画像圧
縮手段からの出力と画像分割手段からの出力とを入力と
し、これら入力のどれか一つを選択して出力する第一の
データ選択手段と、画像分割手段から出力されるフレー
ム画像を入力とし、そのフレーム画像の画像情報に基づ
いて、第一のデータ選択手段がそのフレーム画像の次の
フレーム画像に対して選択すべき入力を決定する次フレ
ーム符号化法決定手段とを備えている。
【0017】また、本発明は、多値画像を面積階調化処
理により2値化した2値画像の符号化画像に対して復号
化処理を行なう画像復号化装置において、符号化画像に
対して一つまたは複数の復号化法のうち選択された一つ
により画像伸長処理を行なう一つまたは複数の画像伸長
手段と、一つまたは複数の画像伸長手投からの出力と符
号化画像とを入力とし、これら入力のどれか一つを選択
して復元フレーム画像として出力する第二のデータ選択
手段と、第二のデータ選択手投から出力される復元フレ
ーム画像の画像情報に基づいて、第二のデータ選択手段
がその復元フレーム画像の次の復元フレームに対して選
択すべき入力を決定する次フレーム復号化法決定手段と
を備えるものである。
【0018】このような本発明では、まず対象となる2
値画像を小さな処理単位(フレーム)に分割する。分割
されたフレーム内の画像からは、例えば平均ラン長のよ
うな特徴が抽出され、次のフレームの符号化方法を決定
するための判断基準とされる。
【0019】画像符号化装置では数種類の符号化方式を
用意しておき、抽出された特徴に応じて次のフレームに
適用する符号化方式を決定する。つまり、抽出された特
徴から判断して、n番目(n≧1)のフレームを最も効
率よく符号化する符号化法を選択し、この符号化法をn
+1番目のフレームに適用するようにする。
【0020】このような方法で高能率の符号化が可能と
なるのは、一般に画像はマルコフ情報源と見なすことが
できるため、隣接するフレームも注目フレームと同様の
特徴を有している確率が高いからである。
【0021】一方、画像復号化装置では符号化されたフ
レームを受け取り、画像符号化装置で適用されたものと
同一の符号化法に基づいて逆符号化が行なわれ、元の2
値画像が復元される。
【0022】今、m番目(m≧1)のフレームまで復号
化が終了しているとすると、このm番目の復元フレーム
から画像符号化装置と同じ方法で特徴が抽出され、画像
符号化装置と同じ判断基準により次のフレームの符号化
方式を決定する。
【0023】この符号化方式に基づいた逆符号化をm+
1番目の符号化フレームに施すことにより、m+1番目
のフレームも復元することができる。従って、画像符号
化装置と画像復号化装置とで最初のフレームに適用する
符号化方法を統一しておけば、それ以降のフレームは上
述した方法で符号化・復号化を行なうことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。なお、本実施形態では、画像符号化
装置を符号化器、画像復号化装置を復号化器として備え
る画像処理装置を例に説明する。
【0025】図1は、第1の実施形態に係る画像処理装
置のブロック図である。なお、本実施形態においては符
号化の対象となる画像の大きさがi画素×jライン
(i,j≧1)であることは、符号化器と復号化器の双
方で予め既知であるとする。
【0026】対象となる2値画像は主走査方向に走査さ
れ、白画素を1、黒画素を0とするビット列S101と
なって画像分割手段101に入力される。画像分割手投
101では、このビット列を予め決められた処理単位
(フレーム)に分割する。
【0027】処理単位としては数画素単位、数ライン単
位など様々な方法が考えられるが、本実施形態では(白
ラン、黒ラン)を1組とした場合の、p組のラン(p≧
1)を1フレームとすることにする。ただし、黒画素か
ら始まる画像もあるので、画像データの先頭に白画素を
1画素分付け加えてどのような画像に対しても(白ラ
ン、黒ラン)の組からなるフレームを構成できるように
しておく。
【0028】画像の終わりについては、符号化器と復号
化器の双方で対象画像の大きさが既知であることから、
特に黒画素を付け加える等の処理は必要ない。また、以
下の例では現在n番目(n≧1)のフレームが符号化の
対象となっているものとし、このフレームをFnと表す
ことにする。
【0029】このようにして切り出されたフレームFn
はMH符号化器103の入力となる。画像圧縮手段とし
ては本実施形態のようなMH符号化以外にも、算術符号
化など2値画像の符号化に利用できるものであれば特に
その方式は問わない。MH符号化器103からは入力さ
れたフレームFnをMH符号化した符号化データCMn
データ選択手段104に対して出力される。
【0030】一方でフレームFnは次フレーム符号化法
決定手段102にも入力される。次フレーム符号化法決
定手段102では、まず、現在のフレームFn内に存在
する白ランと黒ランの平均ラン長を求める。
【0031】MH符号化は短いランに適用された場合、
その符号語長が元のデータ長よりもかえって長くなって
しまう場合があるので、画像上で平均ラン長が短くなる
傾向のある領域ではMH符号化を行なわずに、フレーム
をそのまま出力したほうが有利である。
【0032】そこで、この平均ラン長が予め定められた
しきい値T(T>1)よりも大きい場合は、次のフレー
ムについてはMH符号化器出力が符号化器出力となるよ
うにし、小さい場合はフレームそのものが符号化器出力
となるようにデータ選択手段104を切り換える。
【0033】データ選択手投104の選択制御信号SC
nについて、SCnが1の時にはMH符号化器出力C
n、0の時にはフレームFnがデータ選択手投104に
より選択されるものとすると、上に述べた操作は次の式
のように表すことができる。
【0034】SCn+1=f(fn) …(数1)
【0035】En=CMn:for SCn=1、または En=Fn:for SCn=0 …(数2)
【0036】ただし、数1における関数fは上述した平
均ラン長を求める処理、およびしきい値との比較処理を
概念的に表したものである。
【0037】このようにしてMH符号化器出力CMn
フレームFnのどちらかが符号化フレームEnとして符号
化器より出力され、復号化器側に送られる。
【0038】符号化フレームEnを受け取った復号化器
は、それがMH符号化されたフレームならばMH復号化
器105により復号を行なった復号化データDMnを作
り出し、これを復元フレームRnとする。
【0039】受け取った符号化フレームEnがMH符号
化されたフレームでない場合は、符号化フレームEn
そのまま復元フレームRnとして用いる。MH符号化は
可逆符号化であるため、いずれの場合も復元フレームR
nは入力フレームFnと等しくなり、元の2値画像が復元
される。
【0040】受け取った符号化フレームEnがMH符号
化されたフレームか否かは次フレーム復号化法決定手段
106により指示される。次フレーム復号化法決定手段
106は次フレーム符号化法決定手段102と同一の動
作原理に従って、復号化法選択手段107およびデータ
選択手段108への選択制御信号SDnを制御する。
【0041】すなわち、復元フレームRn内の平均ラン
長がしきい値Tよりも大きい場合はMH復号化器105
による復号化を行ない、小さい場合は復号化を行なわな
いように、次のフレームに対する選択制御信号SDn+1
を定める。
【0042】以上のような符号化器/復号化器構成を取
ることにより、n番目のフレームF nと復元フレームRn
とが等しければ、次のフレームに対する次フレーム符号
化法決定手段102の選択制御信号出力SCn+1と次フ
レーム復号化法決定手段106の選択制御信号出力SD
n+1も整合したものになるため、n+1番目のフレーム
n+1の符号化/復号化も正常に行なわれることにな
る。
【0043】なお、最初のフレームF1については一つ
前のフレームが存在しないため、次フレーム符号化法決
定手段102の選択制御信号出力SC1と次フレーム復
号化法決定手段106の選択制御信号出力SD1は不定
となる。従って、符号化器と復号化器双方の初期状態と
してMH符号化法による符号化/復号化が行われるよう
に両信号出力を初期化しておく必要がある。
【0044】次に、第2の実施形態について説明する。
図2は、第2の実施形態による画像処理装置のブロック
図である。ここで、対象となる2値画像および画像分割
手段201の動作は第1実施形態と同一であるとする。
【0045】切り出されたフレームFnはMH符号化器
203および算術符号化器209の入力となる。MH符
号化器203からはフレームFnをMH符号化した符号
化データCMnが、算術符号化器からはフレームFnを算
術符号化した符号化データCAnが、それぞれデータ選
択手段204に対して出力される。
【0046】一方でフレームFnは次フレーム符号化法
決定手段202にも入力される。次フレーム符号化法決
定手段202では、まず、現在のフレームFn内に存在
する白ランと黒ランの平均ラン長を求める。
【0047】本実施形態で用いられている算術符号化法
は中程度のラン長を持つフレームに対してMH符号化よ
りも高効率の圧縮が可能であるとすると、画像上で中程
度の平均ラン長を持つ領域に対しては算術符号化を行な
うのが有利である。
【0048】そこで、2種類のしきい値TM、TA(TM
>TA>1)を設定し、求めた平均ラン長がしきい値TM
よりも大きい場合はMH符号化器出力、しきい値TM
Aの間にある場合は算術符号化器出力、TAよりも小さ
い場合はフレームそのものが符号化器出力となるように
データ選択手段204を切り換える。
【0049】データ選択手段204の選択制御信号SC
nについて、SCnが2の時にはMH符号化器出力C
n、1のときには算術符号化器出力CAn、0の時には
フレームFnがデータ選択手段204により選択される
ものとすると、上に述べた操作は次の式のように表すこ
とができる。
【0050】SCn+1=f(Fn) …(数3)
【0051】En=CMn:for SCn=2、または En=CAn:for SCn=1、または En=Fn:for SCn=0 …(数4)
【0052】ただし、数3における関数fは上述した平
均ラン長を求める処理、およびしきい値との比較処理を
概念的に表したものである。
【0053】このようにして、MH符号化器出力C
n、算術符号化器出力CAn、フレームFnのどれか一
つが符号化フレームEnとして符号化器より出力され、
復号化器側に送られる。
【0054】符号化フレームEnを受け取った復号化器
は、それがMH符号化されたフレームならばMH復号化
器205により復号を行なった復号化データDMn、算
術符号化されたフレームならば算術復号化器210によ
り復号を行なった復号化データDAnを作り出し、これ
を復元フレームRnとする。
【0055】受け取った符号化フレームEnがどちらの
符号化方式による符号化も施されていないものであれ
ば、符号化フレームEnをそのまま復元フレームRnとし
て用いる。
【0056】MH符号化と算術符号化は可逆符号化であ
るため、いずれの場合も復元フレームRnは入力フレー
ムFnと等しくなり、元の2値画像が復元される。
【0057】受け取った符号化フレームEnに対する繰
作は次フレーム復号化法決定手段206により指示され
る。次フレーム復号化法決定手段206は、次フレーム
符号化法決定手段202と同一の動作原理に従って、復
号化法選択手段207およびデータ選択手段208の選
択制御信号SDnを制御する。
【0058】すなわち、復元フレームRn内の平均ラン
長が求めた平均ラン長がしきい値TMよりも大さい場合
はMH復号化器205による復号を行ない、しきい値T
MとTAの間にある場合は算術復号化器210による復号
を行ない、TAよりも小さい場合は復号化を行なわない
ように、次のフレームに対する選択制御信号8DnHを
定める。
【0059】なお、第1の実施形態と同様、最初のフレ
ームF1の復号化を正しく行なうために符号化器/復号
化器で初期状態をそろえておく必要がある。
【0060】次に、第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態では、第1の実施形態と第2の実施形態
とにおける次フレーム符号化法決定手段、および次フレ
ーム復号化法決定手段は以下のような方式に置き換える
こともできる。
【0061】すなわち、第1の実施形態および第2の実
施形態の次フレーム符号化法決定手段では、入力フレー
ムFnの平均ラン長を求め、これを1つまたは複数のし
きい値と比較することにより、次のフレームの符号化方
式を決定している。
【0062】これに対し、現在および過去のフレームの
平均ラン長を用いて次のフレームの平均ラン長を予測
し、この予測平均ラン長としきい値を比較する方法も可
能である。
【0063】いまn番目(n≧1)のフレームの平均ラ
ン長をLnと書くことにし、次式により次のフレームの
予測平均ラン長Ln+1を求める。
【0064】Ln+1=2Ln−Ln-1 …(数5)
【0065】これは、図3(a)のように現在および1
つ前のフレームに対する平均ラン長に1次式を当てはめ
たときの予測値である。これとしきい値との比較を行な
うことにより、現在のフレームの平均ラン長のみから次
のフレームの符号化方式を決定するより符号化効率を向
上させられる場合がある。
【0066】同様に、2次式を当てはめることにより、
現在と過去2つ分のフレームの平均ラン長から、図3
(b)のようにして次のフレームの予測平均ラン長L
n+1を求める方法も考えられる。
【0067】さらに、もっと多くの過去のフレームにお
ける平均ラン長も使用し、それらに1次式や2次式を最
小二乗近似であてはめ、そこから得られる予測平均ラン
長L n+1を用いるという手法も考えられる。
【0068】いずれの方法でも、現在のフレームの平均
ラン長のみから次のフレームの符号化方式を決定するよ
り符号化効率を向上させられる場合がある。なお、次フ
レーム復号化法決定手段も、次フレーム符号化法決定手
段と同一の構造であるため、説明は省略する。
【0069】次に、第4の実施形態について説明する。
図4は、第4の実施形態による画像処理装置のブロック
図である。なお、対象となる2値画像および画像分割手
段401の動作は第1の実施形態と同一であるとする。
【0070】切り出されたフレームFnはMH符号化器
403の入力となり、その符号化出力CMnがデータ選
択手段404に対して出力される。
【0071】第1の実施形態の場合と異なり、次フレー
ム符号化法決定手投402はフレームFnと上記符号化
出力CMnを入力とする。
【0072】次フレーム符号化法決定手投402では、
まず、現在のフレームFnの総ビット数Bbcnと符号化
出力CMnの総ビット数Bacnとを求める。その後、そ
れらの比であるフレーム圧縮率FCRnを計算する。
【0073】 FCRn=Bbcn/Bacn …(数6)
【0074】このフレーム圧縮率FCRnが大きな値を
とるほど、画像上において現在のフレームおよびその周
辺の領域は効率的な圧縮が可能である傾向であることを
示している。
【0075】そこで、このフレーム圧縮率FCRnが予
め定められたしきい値T(T≧1)よりも大きい場合
は、次のフレームについてはMH符号化器出力が符号化
器出力となるようにし、小さい場合はフレームそのもの
が符号化器出力となるようにデータ選択手段404を切
り換える。
【0076】復号化器例の動作も次フレーム復号化法決
定手段406を除けば第1の実施形態に示したものと同
様なので省略することとし、ここでは次フレーム復号化
法決定手段406の動作についてのみ記す。
【0077】第1の実施形態における次フレーム復号化
法決定手投は復元フレームRnのみを入力として動作し
ていたが、本実施形態では復元フレームRnと復号化器
側に置かれたMH符号化器409の出力RCMnとを入
力として受け取る。
【0078】そして、次フレーム符号化法決定手段40
2と同様の方法で復元フレーム圧縮率RFCRnを計算
し、この値がしきい値Tよりも大きい場合はMH復号化
器405による復号化を行ない、小さい場合は復号化を
行なわないように、次のフレームに対する選択制御信号
SDn+1を決定する。
【0079】なお、本実施形態では符号化にMH符号化
器1つを用いる例を示したが、第2の実施形態のように
複数の符号化器を用いた構成をとることも可能である。
【0080】また、本実施形態における次フレーム復号
化法決定手段および次フレーム復号化法決定手段には第
3の実施形態に示したように、現在および過去のフレー
ムにおける圧縮率から次のフレームにおける圧縮率を予
測した値を用いることもできる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば2
値画像を小さなフレーム画像に分割し、各フレーム画像
にはそれぞれ異なる可逆符号化を適用しながら、各符号
化フレームにはプレフィックス等の付加情報を一切付与
せず、それでも復号化器側では各フレームに施された符
号化方法を判別し、適切な逆符号化を行なうことができ
る。これにより誤差拡散法やブルーノイズ法によって2
値化されたランダムドット画像など、従来は画像圧縮処
理が難しいとされていた画像に対しても高能率の圧縮が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態に係る画像処理装置のブロッ
ク図である。
【図2】 第2の実施形態に係る画像処理装置のブロッ
ク図である。
【図3】 第3の実施形態に係る予測平均ラン長の求め
方を説明する図である。
【図4】 第4の実施形態に係る画像処理装置のブロッ
ク図である。
【符号の説明】
101、201、401…画像分割手段 102、202、402…次フレーム符号化法決定手段 103、203、403、409…MH符号化器 104、204、404、108、208、408…デ
ータ選択手段 105、205、406…MH復号化器 106、206、406…次フレーム復号化法決定手段 107、207、407…復号化法選択手段 209…算術符号化器 210…算術復号化器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2値画像に対して圧縮を行なう画像符号
    化装置において、 前記2値画像を複数の画素から成るフレーム画像に分割
    する画像分割手段と、 前記画像分割手段から出力されるフレーム画像に対して
    一つまたは複数の符号化法に基づいて画像圧縮処理を行
    なう一つまたは複数の画像圧縮手段と、 前記一つまたは複数の画像圧縮手段からの出力と前記画
    像分割手段からの出力とを入力とし、該入力のどれか一
    つを選択して出力する第一のデータ選択手段と、 前記画像分割手段から出力されるフレーム画像を入力と
    し、該フレーム画像の画像情報に基づいて、前記第一の
    データ選択手段が該フレーム画像の次のフレーム画像に
    対して選択すべき入力を決定する次フレーム符号化法決
    定手段とを備えることを特徴とする画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 2値画像の符号化画像に対して復号化処
    理を行なう画像復号化装置において、 前記符号化画像に対して一つまたは複数の復号化法のう
    ち選択された一つにより画像伸長処理を行なう一つまた
    は複数の画像伸長手段と、 前記一つまたは複数の画像伸長手投からの出力と前記符
    号化画像とを入力とし、該入力のどれか一つを選択して
    復元フレーム画像として出力する第二のデータ選択手段
    と、 前記第二のデータ選択手投から出力される復元フレーム
    画像の画像情報に基づいて、前記第二のデータ選択手段
    が該復元フレーム画像の次の復元フレームに対して選択
    すべき入力を決定する次フレーム復号化法決定手段とを
    備えることを特徴とする画像復号化装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の画像符号化装置におい
    て、 前記次フレーム符号化法決定手段は、 入力される前記フレーム画像内の白ランと黒ランとの平
    均ラン長を求めて出力する第一の平均ラン長計算手段
    と、 前記平均ラン長に基づいて、前記第一のデータ選択手段
    が次のフレームに対して選択すべさ入力を決定する第一
    の選択入力決定手段とを備えることを特徴とする画像符
    号化装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の画像復号化装置において 前記次フレーム復号化法決定手段は、 入力される前記復元フレーム画像内の白ランと黒ランと
    の平均ラン長を求めて出力する第二の平均ラン長計算手
    段と、 前記平均ラン長に基づいて、前記第二のデータ選択手投
    が次の復元フレームに対して選択すべき入力を決定する
    第二の選択入力決定手投とを備えることを特徴とする画
    像復号化装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の画像符号化装置において
    前記次フレーム符号化法決定手段は、 入力される前記フレーム画像に対して、前記一つまたは
    複数の符号化法に基づいて画像圧縮処理を行なった時の
    圧縮データ量を求め、該圧縮データ量に対する前記フレ
    ーム画像のデータ量の比であるフレーム圧縮率を計算す
    る一つまたは複数のフレーム圧縮率計算手段と、 前記一つまたは複数のフレーム圧縮率計算手段の出力す
    るフレーム圧縮率に基づいて、前記第一のデータ選択手
    段が次のフレームに対して選択すべき入力を決定する第
    一の選択入力決定手段とを備えることを特徴とする画像
    符号化装置。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の画像復号化装置において
    前記次フレーム復号化法決定手段は、 入力される前記復元フレーム画像に対して、前記一つま
    たは複数の符号化法に基づいて画像圧縮処理を行なった
    時の圧縮データ量を求め、該圧縮データ量に対する前記
    復元フレーム画像のデータ量の比である復元フレーム圧
    縮率を計算する一つまたは複数の復元フレーム圧縮率計
    算手段と、 前記一つまたは複数の復元フレーム圧縮率計算手段の出
    力する復元フレーム圧縮率に基づいて、前記第二のデー
    タ選択手段が次の復元フレームに対して選択すべき入力
    を決定する第二の選択入力決定手段とを備えることを特
    徴とする画像復号化装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の画像符号化装置におい
    て、 前記次フレーム符号化法決定手段は、 入力される現在のフレーム画像内の白ランと黒ランの平
    均ラン長を求めて出力する第一の平均ラン長計算手段
    と、 前記第一の平均ラン長計算手段から現在および過去にお
    いて出力された平均ラン長に基づいて、前記第一のデー
    タ選択手段が次のフレームに対して選択すべき入力を決
    定する第一の選択入力決定手段とを備えることを特徴と
    する画像符号化装置。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の画像復号化装置におい
    て、 前記次フレーム復号化法決定手段は、 入力される前記復元フレーム画像内の白ランと黒ランの
    平均ラン長を求めて出力する第二の平均ラン長計算手投
    と、 前記第二の平均ラン長計算手段から現在および過去にお
    いて出力された平均ラン長に基づいて、前記第二のデー
    タ選択手段が次の復元フレームに対して選択すべさ入力
    を決定する第二の選択入力決定手投とを備えることを特
    徴とする画像復号化装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の画像符号化装置におい
    て、 前記次フレーム符号化法決定手段は、 入力される現在のフレーム画像に対して、前記一つまた
    は複数の符号化法に基づいて画像圧縮処理を行なった時
    の圧縮データ量を求め、該圧縮データ量に対する前記フ
    レーム画像のデータ量の比であるフレーム圧縮率を計算
    する一つまたは複数のフレーム圧縮率計算手投と、 前記一つまたは複数のフレーム圧縮率計算手段から現在
    および過去において出力された前記フレーム圧縮率に基
    づいて、前記第一のデータ選択手段が次のフレームに対
    して選択すべき入力を決定する第一の選択入力決定手段
    とを備えることを特徴とする画像符号化装置。
  10. 【請求項10】 請求項2記載の画像復号化装置におい
    て、 前記次フレーム復号化法決定手段は、 入力される現在の復元フレーム画像に対して、前記一つ
    または複数の符号化法に基づいて画像圧縮処理を行なっ
    た時の圧縮データ量を求め、該圧縮データ量に対する前
    記復元フレーム画像のデータ量の比である復元フレーム
    圧縮率を計算する一つまたは複数の復元フレーム圧縮率
    計算手投と、 前記一つまたは複数の復元フレーム圧縮率計算手投から
    現在および過去において出力された前記復元フレーム圧
    縮率に基づいて、前記第二のデータ選択手段が次の復元
    フレームに対して選択すべき入力を決定する第二の選択
    入力決定手段とを備えることを特徴とする画像復号化装
    置。
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