JP2002076725A - 導波管の変換構造 - Google Patents

導波管の変換構造

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JP2002076725A
JP2002076725A JP2000268675A JP2000268675A JP2002076725A JP 2002076725 A JP2002076725 A JP 2002076725A JP 2000268675 A JP2000268675 A JP 2000268675A JP 2000268675 A JP2000268675 A JP 2000268675A JP 2002076725 A JP2002076725 A JP 2002076725A
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transmission line
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line
converter
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Hirotaka Saito
広隆 斉藤
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Hitachi Kokusai Electric Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低損失、構造簡単で、部品点数および組立工
数を削減でき、低コストとした導波管−平面線路変換器
を提供する。 【解決手段】 方形導波管11の上端開口をトリプレー
ト構造の基板12で覆い、基板の表裏面をグランド層1
3,14とし、ビア19Aで導通する。中間層16に伝
送ライン17を、導波管11の矩形開口に臨み、開口中
央位置に、短辺方向に延びて設け、裏面グランド層14
の中央部にスロット18を配設してスロット励振器と
し、ビアを伝送ラインの開放端に配設して高周波特性を
高める。スロット方向に電波を放射し、伝送ライン先端
を開放して電磁結合によりスロットへ励振する。その先
端では電流はほぼゼロとなり、定在波により先端より電
気長λ/4だけずれた位置が電流の最大値をとり、この
位置でスロットを励振すると、電波を放射し易くなる。
この変換器では、導波管の終端ブロックが不必要とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は導波管−平面線路
変換器、例えばBSアンテナ、ミリ波レーダ用アンテナ
などの導波管給電方式の平面アンテナで用いられる導波
管−平面線路変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】導波管を伝送されるマイクロ波やミリ波
を、平面線路回路において増幅、周波数変換するため、
従来から、両者を結合するインタフェース部に導波管−
平面線路変換器が設けられている。この導波管−平面線
路変換器としては、特開平10−126114号公報に
記載されたものが知られていた。すなわち、図12に模
式的に示すように、このものは、導波管給電方式の平面
アンテナで用いられる導波管−平面線路変換器であり、
平面線路1を形成した誘電体フィルム2を方形導波管3
と終端ブロック4とで挟み込んで構成している。この
際、方形導波管3の開口端に形成した凹部5と、これに
対応して終端ブロック4に形成した凸部6との間に誘電
体フィルム2を挟み込み、位置決めしている。7は平面
線路1の先端のプローブである。8は誘電体フィルム2
に形成した切り欠きであって、この切り欠き8により導
波管3の端面が終端ブロック4のそれに電気的に接続さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の導波管−平面線路変換器にあっては、導波管の開口
部を閉止する終端ブロックを設ける必要があった。ま
た、これらの導波管と終端ブロックとの両者に凹部、凸
部などを形成しなければならなかった。よって、構造が
複雑化し、部品点数および組み付け工数が増え、製作コ
ストが増大するという課題があった。
【0004】
【発明の目的】そこで、この発明の目的は、低損失で、
構造が簡単で、部品点数および組み立て工数を削減で
き、低コストとした導波管−平面線路変換器を提供する
ことである。この発明の別の目的は、平面アンテナとそ
の送受信回路部とが金属板を挟んでコンパクトに実装さ
れる導波管−平面線路変換器を提供することである。こ
の発明のさらに別の目的は、ビアに生じるインダクタン
スを原因としたインピーダンス不整合を解消し、高周波
数特性を改善した導波管−平面線路変換器を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、導波管と、この導波管の開口部を覆う基板とを備
え、上記基板は、所定方向に延びる伝送ラインが配設さ
れた伝送ライン配設層を有するとともに、この伝送ライ
ン配設層を挟むようにその両側にグランド層をそれぞれ
配設し、これらのグランド層同士が基板を貫通するビア
を介して接続され、片側のグランド層に、上記伝送ライ
ンと略直交する方向に延びて上記導波管の開口部に臨む
スロットを設けることによりスロット励振器を構成した
導波管−平面線路変換器にあって、上記伝送ラインの配
設面にあって上記伝送ラインの開放端を原点とし、伝送
ラインの延在方向をY軸、上記スロットの延在方向をX
軸としたXY座標で示す場合、その伝送ラインの開放端
からスロットまでの距離を基準値SOとして、上記ビア
(x,y)は、0.04SO≦x≦1.04SO、−
0.68SO≦y≦0.32SOで示されるエリアに位
置し、このビアと伝送ラインに対して線対称位置に別の
ビアを位置させた導波管−平面線路変換器である。
【0006】請求項2に記載の発明は、導波管と、この
導波管の両端の開口部をそれぞれ覆う2つの基板とを備
え、これらの基板のそれぞれは、所定方向に延びる伝送
ラインが配設された伝送ライン配設層を有するととも
に、この伝送ライン配設層を挟むようにその両側にそれ
ぞれグランド層を配設し、その片側のグランド層に、上
記伝送ラインと略直交する方向に延びて上記導波管の開
口部に臨むスロットを設けることによりスロット励振器
を構成した導波管−平面線路変換器であって、上記各伝
送ラインの配設面にあって上記伝送ラインの開放端を原
点とし、伝送ラインの延在方向をY軸、上記スロットの
延在方向をX軸としたXY座標で示す場合、その伝送ラ
インの開放端からスロットまでの距離を基準値SOとし
て、上記ビア(x,y)は、0.04SO≦x≦1.0
4SO、−0.68SO≦y≦0.32SOで示される
エリアに位置し、このビアと伝送ラインに対して線対称
位置に別のビアを位置させた導波管−平面線路変換器で
ある。
【0007】上記基板としては、例えば3層プリント基
板を使用することができる。この場合、3層プリント基
板の表裏2層をグランド面とし、中間層に伝送ラインを
形成し、トリプレート構造とすることもできる。また、
4層以上のプリント基板を用いることもできる。また、
上記スロット(切り欠き)の長さは、方形導波管の開口
部の長辺より短くすることができる。さらに、このスロ
ットは、導波管の開口部分に臨むプリント基板のグラン
ド面に設けるものである。そして、このスロット励振器
でのスロットの長軸方向は、方形導波管の長辺方向に対
して平行に配設するものとする。
【0008】また、上記導波管を、所定厚さの金属板に
矩形の貫通孔を形成して構成することもできる。このよ
うにすると、この金属板の表裏両面に、プリント基板を
それぞれ配設することが容易となる。これらのプリント
基板は、上述のように、その表裏面をグランド面とし、
その間(誘電体層)にストリップラインが形成されたト
リプレートライン構造とすることができる。そして、一
方のプリント基板にはパッチアンテナなどの平面アンテ
ナを、他方にはその送受信回路を配設した構成とするこ
とができる。
【0009】請求項1に記載の発明では、導波管−平面
線路変換器において、平面線路を配設した基板にスロッ
ト励振器を構成することにより、導波管内から出力され
るマイクロ波やミリ波は、スロットを介して信号導体と
なる伝送ラインで電気信号に変換される。そして、変換
された信号は例えば信号処理部などで処理される。また
は、その逆に伝送ラインから導波管にミリ波を出力する
こともできる。また、この基板にあっては表裏両面を共
にグランド層としているため、給電の際の放射損失を低
減することができる。さらに、グランド層同士を導通す
るビア(viahole)を伝送ラインに対して所定位
置に形成したため、そのインダクタンスによるインピー
ダンス不整合を排除することができる。
【0010】請求項2に記載の発明では、導波管の両端
開口を覆う2つの平面線路基板にスロット励振器をそれ
ぞれ構成したため、一方の基板の平面線路から他方のそ
れに対して給電することができる。例えば一方の基板に
平面アンテナを、他方のそれにその送受信回路を配設し
た構成とすることができる。また、インピーダンスの不
整合を排することができ、高周波数特性を高めることが
できる。また、この導波管を金属板で形成することもで
きる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る導波管−平
面線路変換器の一実施例について図1〜図7を参照して
説明する。この実施例は、電磁結合型スロットアンテナ
に、この発明に係る導波管−平面線路変換器を適用した
場合を示している。図1〜図2において、11は方形導
波管を示し、この方形導波管11は断面が矩形の導波路
を内設している。また、この方形導波管11の上端開口
は3層プリント基板12により覆われている。すなわ
ち、方形導波管11の開口縁に3層プリント基板12
が、接着剤などで固着されている。このプリント基板1
2は、3層のトリプレートライン構造である。すなわ
ち、上下の表裏面層13,14をグランド層とし、これ
らに挟まれる中間層15,16に伝送ライン(ストリッ
プ線路)17を配設している。伝送ライン17は誘電体
フィルムなどからなる中間層16の上面に印刷などによ
り配設されている。また、伝送ライン17は、導波管1
1の矩形の開口に臨むように、開口の長辺方向に対して
はその中央位置に、所定の長さだけその短辺方向に延び
て形成されている。この伝送ライン17が給電部として
機能する。裏面層14の中央部には所定長さSL、所定
幅SWのスロット18が形成されている。このスロット
18は上記開口に対してその中央位置に配設され、長辺
方向に延びている。よって、スロット18は、上記伝送
ライン17とは直交するようねじれの位置関係にある。
したがって、このスロット18を含んでスロット励振器
を構成することとなる。そして、このスロット18と伝
送ライン17の先端との間の距離は、電気長λ/4とす
ることが好ましい。なお、このようなトリプレート構造
は、マイクロストリップライン構造と比較して、放射損
失が少ない。これはプリント基板12の表裏両面がグラ
ンド層13,14で覆われているためである。
【0012】ここで、上下のグランド層13,14を同
電位にするため、この中間層となる誘電体層15,16
に複数個のビア(内面に導体メッキが施してある)19
A,19Bが所定位置において貫通して形成されてい
る。これらのグランド層13,14および誘電体層1
5,16は一対のネジにより結合されている。プリント
基板12にはネジ止め用の穴が2箇所あけられている。
また、導波管11の開口縁にめねじを切っておいて共締
めすることにより、プリント基板12と金属製の導波管
11とを固定することができる。19Aは伝送ライン開
放端用の一対のビアであり、19Bは同じく入出力端子
用の一対のビアである。これらのビア19Aは伝送ライ
ン17を挟んで(所定間隔だけ離れて)その開放端の近
傍に配設されている。また、一対のビア19Bは入出力
端子近傍において、伝送ライン17を中心として線対称
位置に2個配置されている。なお、このビア直径は0.
7mmにすることができる。
【0013】次に、これらのビアの位置について説明す
る。図2において、伝送ライン17の開放端の右端を原
点としてX軸をスロット方向、Y軸を伝送ライン方向と
してXY座標での位置(x,y)を規定する。このビア
位置は、図2中の伝送ライン右側に対する規定である
が、左側に関しても伝送ラインに対して対称な位置にあ
るものとする。上記の寸法条件と、伝送ライン開放端近
傍にビア19Aを2個配置した場合のシミュレーション
結果を図3に示す。このリターンロスを見ると、周波数
が26GHzから若干ずれているが、きれいに整合がと
れていることがわかる。このとき、ビア19Aの直径は
入出力端子用ビア19Bと同様に0.7mmとし、その
中心位置(座標)はx=0.45、y=−0.15とし
た。また、伝送ライン開放端近傍のビアをXY座標上で
移動した場合のリターンロス特性図を図4〜図7に示
す。これらのグラフから、周波数は多少前後するが、x
=0.45mmのときはy=−0.15mmで、x=
1.05mmのときはy=−0.15mmにおいて、x
=1.65mmのときはy=−0.75mmが最適点で
ある。x=2.25mmの場合は最適点がないことを示
している。以上をまとめると、ビアの中心座標におい
て、xは0.45〜2.25mmの範囲に、yは−1.
35〜0.45mmの範囲に位置させる必要がある。こ
こで、ビア半径が0.35mmなので、これを加味した
範囲は、x=0.1〜2.6mm、y=−1.7〜0.
8mmである。通常はこれらの数値を自由空間波長で規
格化して規定するが、ここでは誘電体を含むプリント基
板上の位置なのでこれはできない。このため、このプリ
ント基板上で電気長λ/4となっている伝送ライン開放
端からスロット位置までのオフセット値SO=2.5
[mm]で規格化することにする。この規格化後の値
は、xはオフセット値SOの0.04〜1.04倍、y
は−0.68〜0.32倍の範囲ということになる。図
2では斜線部にビアを形成することがよい。図2中の寸
法c=0.04×SO、d=(1.04−0.04)×
SO、e=0.68×SO、f=0.32×SOとな
る。
【0014】次に、この実施例に係る電磁結合型スロッ
トアンテナの詳細について説明する。この実施例におい
ては、26GHz近辺の周波数のマイクロ波を対象とし
た場合の設計例を示す。この周波数帯では、上下のグラ
ンド層基板13,14間の間隔を最大でも0.6mm程
度にしなければならない。これはシミュレーションの結
果による。よって、誘電体基板15,16の厚さは0.
4mm(層間隔0.2mm)とする。また、基板材料
(誘電体層15,16の材料)としてテフロンを用い
る。このテフロンの比誘電率(εγ)は、2.15であ
る。ここで、伝送ライン17のライン幅Wは次式で与え
られる。 W=b〔{30π/(εγ1/2・Z0}−0.441〕 [mm] ここで、Wはライン幅[mm]、bは基板厚さ[m
m]、Z0は特性インピーダンス[Ω]を示している。
この式は、(εγ1/2・Z0<120のとき適用可能で
ある。つまり、Z0=50 [Ω]のとき、εγ <5.
76が適用上限である。ここで、εγ=2.15、b=
0.4、Z0=50を代入すると、W=0.34[m
m]となる。
【0015】以上のように設計した伝送ライン17の先
端を開放して電磁結合によりスロット18へ励振する。
先端開放なので、この先端において高インピーダンスと
なる。つまり電流はほぼゼロとなる。定在波により、こ
の先端より電気長λ/4だけずれた位置が電流の最大値
をとることになる。よって、この部位でスロット18を
励振すると、もっとも電波を放射し易くなる。26GH
zにおいては、λ/4≒2.9[mm]であるが、誘電
体による短縮率を考慮してSO=2.5[mm]とし
た。また、結合させるスロット長SLは、λ/2の場合
にもっとも大きな高周波電流が誘起されることが知られ
ている(λ/2長ダイポールアンテナの相対型)。ここ
では、短縮率を考慮してSL=3.8[mm]とした。
また、スロット幅SWはその長さに比較して十分に小さ
い値を選ぶ。ここではSW=0.2[mm]としてい
る。
【0016】このような構成に係るトリプレート給電型
スロットアンテナは、そのスロット方向にしか電波を放
射しない。このため、この方向に導波管11を接続して
おり、これでプリント基板12と導波管11との接続を
行っている。導波管11の開口内寸はa×b=11.8
×5.9としている。この場合の周波数調整は、スロッ
ト長SLとスロット位置SOだけでなく、導波管11の
内寸a×bにも影響を受ける。この実施例にあっては、
単純にスロットアンテナ12と導波管11とを接続した
ものではなく、導波管11の管内寸法をも最適化し、所
望の周波数に同調させるものである。ここで、WRI−
220(内寸:a×b=10.668×4.318)で
は同調周波数が約27.7GHzになる。WRI−18
0(a×b=12.954×6.477)では同調周波
数が約24.7GHzになる。すなわち、スロットアン
テナ単体で大雑把な周波数に同調させておき、導波管の
内寸を最適化することにより、希望の周波数に調整する
ことができる。この導波管を標準サイズのものに接続す
るためにはテーパ管等を用いるとよい。
【0017】また、プリント基板を4層以上の多層構造
にすることもできる。この場合、プリント基板で導波管
側の3層をスロット励振器とする。また、上記伝送ライ
ン(トリプレートライン)をビアなどにより導波管と反
対側の層に引き出すこともできる。このようにすると、
導波管をこの引き出された層に実装された電子回路部品
や、電磁結合型(内層給電型)の平面アンテナと接続す
ることができる。また、伝送ライン開放端近傍のビアの
個数を3個以上にしてスロット面とグランド面間の接続
を強化することもできる。
【0018】次に、図8〜図10によりこの発明の他の
実施例を説明する。この実施例では、厚さtの矩形の金
属板21に大きさa×bの矩形の貫通孔22をあける。
この金属板21の表裏両面に上記実施例と同様の構成の
3層プリント基板23,24それぞれネジ止めにより接
着する構成になっている。接着方法は、この他にも、熱
圧着、半田付け、導電接着剤などがある。各プリント基
板23,24にあっては、金属板21側のグランド層に
はスロット25,26が、誘電体層には伝送ライン2
7,28が、それぞれ形成されている。29A,29
B,30A,30Bは各ビアを示している。一対のビア
29Aは上側の基板23の伝送ライン27の開放端にて
所定位置に線対称で配置されている。同じく、一対のビ
ア30Aも下側基板24の伝送ライン28の開放端の線
対称位置に形成されている。いずれのビアも3層プリン
ト基板23,24の上下のグランド層(接地層)を導通
するものである。この実施例では、金属板21をその間
に挟んでプリント基板による高周波回路と、プリント基
板による平面アンテナとを接続する場合に有効な方法で
ある。この場合、方形導波管の開口寸法を任意に形成、
変更することができるので、標準的な導波管とインター
フェースをとる必要がない。したがって、テーパ管部分
などの変換部分を取り付けも必要もない。ここで、各パ
ラメータ(a、b、SL、SW、SO、プリント基板定
数など)は、上記実施例のそれと同じとし、金属板厚さ
tを変化させたときのリターンロスとインサーションロ
スをそれぞれ図9,図10に示す。金属板厚さtを1m
m、3mm、5mm、10mmと変化させている。いず
れの場合も特性に大きな変化はなく、どの厚さでも十分
に使用可能であることがわかる。ただし、同調周波数が
26GHzから若干ずれるが、これは上記実施例の場合
と同様に導波管寸法a×bなどを最適化することにより
希望の周波数に適合可能である。また、金属板厚さtが
薄くなるにつれて、ねじ孔を上下のプリント基板で共有
することができなくなるので、その場合はそれぞれのプ
リント基板専用のねじ孔を位置をずらして金属板にあけ
れば良い。その他の構成、作用効果は上記実施例と同じ
とする。
【0019】なお、上記2枚のプリント基板23,24
の一方または両方を4層以上の多層構造にし、導波管側
の3層をスロット励振器とすることもできる。そして、
伝送ライン(トリプレートライン)をビアなどにより導
波管と反対側の層に引き出し、この層に実装された回路
部品や、電磁結合型(内層給電型)の平面アンテナと接
続することができる。
【0020】さらに、図11にはこの発明に係る導波管
−平面線路変換器の別の実施例を示す。この実施例で
は、上記図8に示す実施例にあって、金属板31を挟む
上下のプリント基板32,33にあって、各伝送ライン
が逆方向を向いているレイアウトとしている。すなわ
ち、上側のプリント基板32に形成した伝送ライン34
は、スロット35,36に対して直交方向で一端側から
延びる。これに対して、下側のプリント基板33に配設
した伝送ライン37は、他端側から延びている。これに
より、回路レイアウトの自由度を上げることができる。
なお、金属板(例えばアルミ板)31にはスロット3
5,36に対応して矩形孔38が形成され、この矩形孔
38が導波管として機能する。伝送ライン34に対して
はその開放端の近傍において、一対のビア40Aが線対
称位置に配設されている。伝送ライン37についても同
じくその開放端近傍位置で一対のビア40Bが線対称と
なるよう配設されている。その他の構成は上記実施例と
同じである。また、2枚のプリント基板の一方または両
方を4層以上の多層構造にすることもできる点について
も上記実施例のそれと同様である。さらには、この伝送
ライン開放端近傍のビアの個数を3個以上にし、スロッ
ト面とグランド面との間の接続を強化することができ
る。
【0021】
【発明の効果】この発明に係る導波管−平面線路変換器
によれば、導波管の終端ブロック(カバー)が不必要と
なる。よって、部品点数を大幅に削減することができ
る。また、変換器の作製での組み付け工数が削減でき
る。よって、大きなコストダウンが図れる。また、低損
失の変換器を得ることができる。さらに、ビアに生じる
インダクタンスを原因としたインピーダンス不整合を解
消することができ、高周波特性を改善することが。中心
周波数がずれることがなく、挟帯域化することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る導波管−平面線路変
換器を示すその斜視図である。
【図2】この発明の一実施例に係る導波管−平面線路変
換器のプリント基板部分を示すその平面図である。
【図3】この発明の一実施例に係る導波管−平面線路変
換器の設計例でのリターンロスを示すグラフである。
【図4】この発明の一実施例に係る導波管−平面線路変
換器の設計例(x=0.45)でのリターンロスを示す
グラフである。
【図5】この発明の一実施例に係る導波管−平面線路変
換器の設計例(x=1.05)でのリターンロスを示す
グラフである。
【図6】この発明の一実施例に係る導波管−平面線路変
換器の設計例(x=1.65)でのリターンロスを示す
グラフである。
【図7】この発明の一実施例に係る導波管−平面線路変
換器の設計例(x=2.25)でのリターンロスを示す
グラフである。
【図8】この発明の他の実施例に係る導波管−平面線路
変換器を示すその斜視図である。
【図9】この発明の他の実施例に係る導波管−平面線路
変換器の設計例でのリターンロスを示すグラフである。
【図10】この発明の他の実施例に係る導波管−平面線
路変換器の設計例でのインサーションロスを示すグラフ
である。
【図11】この発明の別の実施例に係る導波管−平面線
路変換器を示すその斜視図である。
【図12】従来の導波管−平面線路変換器を示すその分
解図である。
【符号の説明】
11:導波管、 12:基板、 13,14:グランド層、 16:誘電体層(伝送ライン配設層)、 17:伝送ライン、 18:スロット、 19A:ビア。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導波管と、 この導波管の開口部を覆う基板とを備え、 上記基板は、所定方向に延びる伝送ラインが配設された
    伝送ライン配設層を有するとともに、この伝送ライン配
    設層を挟むようにその両側にグランド層をそれぞれ配設
    し、 これらのグランド層同士が基板を貫通するビアを介して
    接続され、 片側のグランド層に、上記伝送ラインと略直交する方向
    に延びて上記導波管の開口部に臨むスロットを設けるこ
    とによりスロット励振器を構成した導波管−平面線路変
    換器にあって、 上記伝送ラインの配設面にあって上記伝送ラインの開放
    端を原点とし、伝送ラインの延在方向をY軸、上記スロ
    ットの延在方向をX軸としたXY座標で示す場合、その
    伝送ラインの開放端からスロットまでの距離を基準値S
    Oとして、上記ビア(x,y)は、0.04SO≦x≦
    1.04SO、−0.68SO≦y≦0.32SOで示
    されるエリアに位置し、このビアと伝送ラインに対して
    線対称位置に別のビアを位置させたことを特徴とする導
    波管−平面線路変換器。
  2. 【請求項2】 導波管と、 この導波管の両端の開口部をそれぞれ覆う2つの基板と
    を備え、 これらの基板のそれぞれは、所定方向に延びる伝送ライ
    ンが配設された伝送ライン配設層を有するとともに、こ
    の伝送ライン配設層を挟むようにその両側にそれぞれグ
    ランド層を配設し、その片側のグランド層に、上記伝送
    ラインと略直交する方向に延びて上記導波管の開口部に
    臨むスロットを設けることによりスロット励振器を構成
    した導波管−平面線路変換器であって、 上記各伝送ラインの配設面にあって上記伝送ラインの開
    放端を原点とし、伝送ラインの延在方向をY軸、上記ス
    ロットの延在方向をX軸としたXY座標で示す場合、そ
    の伝送ラインの開放端からスロットまでの距離を基準値
    SOとして、上記ビア(x,y)は、0.04SO≦x
    ≦1.04SO、−0.68SO≦y≦0.32SOで
    示されるエリアに位置し、このビアと伝送ラインに対し
    て線対称位置に別のビアを位置させたことを特徴とする
    導波管−平面線路変換器。
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