JP2002075289A

JP2002075289A - 平面型蛍光ランプ及び光定着装置

Info

Publication number: JP2002075289A
Application number: JP2000255239A
Authority: JP
Inventors: Hiroyuki Matsukawa; 浩之松川; Nobuo Katsuma; 伸雄勝間; Yoshihiro Yamaguchi; 義弘山口; Koji Fukuda; 浩司福田; Satoshi Iketani; 聡池谷; Akihiko Machida; 昭彦町田
Original assignee: Fuji Photo Film Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Holdings Corp
Priority date: 2000-08-25
Filing date: 2000-08-25
Publication date: 2002-03-15
Also published as: US6583555B2; US20020024294A1

Abstract

(57)【要約】【課題】低電圧駆動が可能で、均一な光強度が得られ
る平面型蛍光ランプを提供する。【解決手段】ガラス板１１，１２に電極層１５，１
８、透明な誘電体層１６，１９、蛍光体層１７，２０を
順に形成する。これらガラス板１１，１２をスペーサ１
３を介して一定間隔を開けて対向配置し、密封された放
電空間２１を形成する。放電空間２１に放電用ガスを封
入する。発光面とは反対側の誘電体層１９に、多数の凸
部２５をマトリックス状に配置する。誘電体層１９の凸
部２５の部分で電界集中が起こり、放電が容易になる。
放電開始の印加電圧、放電維持の印加電圧を下げること
ができる。また、真空度を下げて封入ガスの圧力を高く
することができ、光強度が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は平面型蛍光ランプ及
び光定着装置に関し、特に光源装置として面発光に適す
るように平面型として形成した蛍光ランプ及びこれを用
いた光定着装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の平面型蛍光ランプは、図５に示す
ように、１対のガラス基板２，３をスペーサ４で一定間
隔を保つように配置して構成されている。そして、一方
のガラス基板２の内面には、透明電極層２ａ、透明誘電
体層２ｂ及び蛍光体層２ｃが積層され、他方のガラス基
板３の内面には、不透明電極層３ａ、透明誘電体層３ｂ
及び蛍光体層３ｃが積層されている。また、一対のガラ
ス基板２，３及びスペーサ４で密封された放電空間５内
には、希ガスや希ガスと水銀ガスなどが封入されてい
る。

【０００３】このように平面型蛍光ランプでは、電極層
２ａ，３ａ間にガラス等の誘電体層２ｂ，３ｂが介在す
るため、通常の平面型蛍光ランプに比べて、点灯装置６
により点灯する際に、印加電圧を上げる必要があった。
印加電圧を下げるためには、封入ガスの圧力を低くし真
空度を上げることにより可能であるが、真空度を上げる
と製造コストが上昇してしまう。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】これに対しては、特開
平６−８９６５３号公報に示されるように、電極表面に
複数の凸部を形成し、この凸部の角によって電界強度を
大きくし、低電圧駆動を可能にした平面型蛍光ランプが
提案されている。しかしながら、電極表面に凸部を作
り、電界集中を起こすタイプのものは、光出力面側の透
明電極層には凸部が作れない欠点がある。

【０００５】本発明は上記課題を解決するためのもので
あり、低電圧駆動が可能であり均一な光強度が得られる
平面型蛍光ランプ及び光定着装置を提供することを目的
とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１記載の平面型蛍光ランプでは、誘電体層を
設けた平面電極を前記誘電体層を内側にして対向配置し
て、これら誘電体層の間に密封された放電空間を形成
し、この放電空間内に放電用ガスを封入し、少なくとも
一方の前記平面電極を透明にした平面型蛍光ランプにお
いて、前記誘電体層の少なくとも一方に誘電体層の全面
に渡って凹凸を形成している。

【０００７】なお、前記凹凸が形成された誘電体層を、
平坦な誘電体層本体と、この誘電体層本体の表面に設け
た多数の凸部とから構成することが好ましい。また、こ
の凸部をマトリックス状に配置することにより、面発光
が均一になる。

【０００８】請求項４記載の発明は、上記平面型蛍光ラ
ンプを感熱プリンタの光定着装置として用いたものであ
り、感熱記録材料への均一な定着光の照射が行われ、光
定着が効率良く行われる。特に、前記感熱記録材料を搬
送し、この搬送中に光定着を行うように構成し、感熱記
録材料の搬送方向に交差する方向に一定ピッチで前記凸
部を並べて凸部ラインを形成し、この凸部ラインを記録
材料の送り方向に一定ピッチで並べるとともに、隣接す
る凸部ラインにおいて前記凸部を千鳥状に配置すること
が好ましい。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１は本発明を実施した平面型蛍
光ランプの概略を示す断面図である。この平面型蛍光ラ
ンプ１０は、１対のガラス基板１１，１２がスペーサ１
３により一定間隔を保つように配置して構成されてい
る。そして、発光面となる一方のガラス基板１１の内面
には、透明電極層１５、透明誘電体層１６及び蛍光体層
１７が積層されている。また、他方のガラス基板１２の
内面には、不透明電極層１８、透明誘電体層１９及び蛍
光体層２０が積層されている。そして、１対のガラス基
板１１，１２及びスペーサ１３で密封された放電空間２
１内には、希ガスと水銀ガスからなる放電用ガスが封入
されている。なお、透明誘電体層１６，１９としてはＳ
ｉＯ₂、透明電極層１５としてはＩＴＯ（Indium Tin O
xide) 、不透明電極１８としてはアルミニュウムが用い
られるが、この他の適宜材料を用いてもよい。

【００１０】図２に示すように、発光面とは反対側のガ
ラス基板１２の透明誘電体層１９には、多数の凸部２５
がマトリックス状に配置されている。凸部２５は、フォ
トリソグラフィーとエッチングとにより半球状に突出す
るように形成されているが、この他に機械加工等により
凸部２５を形成してもよい。凸部２５は、本実施形態で
は、高さをＨ、立ち上がり部（ふもと部分）の直径をＤ
としたときに、Ｈ＝３mm、Ｄ＝１．５mmの半球状に形成
してある。また、これら凸部２５の配列ピッチＰはＰ＝
６mmとしてある。

【００１１】このように構成される平面型蛍光ランプ１
０は、電源、駆動回路などからなる点灯装置３０が接続
され、面発光される。この平面型蛍光ランプ１０は、面
発光が要求される種々の分野での使用が可能である。例
えば、一般的な照明装置の他に、液晶表示装置のバック
ライトや、カラー感熱プリンタの光定着器などに用いら
れる。

【００１２】本実施形態では、透明誘電体層１９の表面
に多数の凸部２５を形成しているので、この凸部２５で
電界集中が起こり、従来の平面形状の透明誘電体層に比
べて電子放出が容易になり、低い放電開始電圧で放電が
開始できる。同様にして、放電維持電圧も低い電圧で良
く、放電が維持可能になる。このように、印加電圧を低
くすることが可能になることから、封入ガスの圧力も従
来のものに比べて高く設定が可能であり、発光効率が向
上する。

【００１３】また、従来のように単に平坦な誘電体とす
ると、１対のガラス板の間隔が左右で異なってしまった
場合に、間隔が狭い方で局所的な放電が起こり、破壊し
てしまうことがある。本実施形態では、誘電体の全面に
渡って配列された凸部２５によって、一様に放電が起こ
るから、放電集中による破壊が無くなる。

【００１４】なお、上記実施形態では、凸部２５を断面
円弧形状の半球に形成したが、これは種々の形状で形成
してよい。例えば、円柱状、円錐状、三角柱状、三角錐
状、その他の多角柱状、多角錐状、断面放物面状などに
形成してよい。また、凸部をマトリックス状に均一に配
置する他に、光量が不足がちな周縁部や角部では、凸部
の配置密度を高くして、より一層均一な発光が得られる
ようにしてもよい。

【００１５】また、凸部２５のサイズ、配置密度は、平
面型蛍光ランプ１０の発光量、発光サイズ等に応じて、
適宜に設定されるが、高さＨは１〜４mm、立ち上がり部
の直径Ｄは０．５〜２．０mm、ピッチＰは２〜８mmの範
囲にすることが好ましい。

【００１６】上記実施形態では透明電極層１５をＩＴＯ
を層設することで構成しているが、この他に櫛形状や網
形状に構成して透明な平面電極としてもよい。

【００１７】図３は本発明の別の実施形態を示すもの
で、この実施形態では、発光面側のガラス板１１の透明
誘電体層１６にも、凸部２６を形成したものである。こ
の凸部２６は凸部２５と同様に構成されている。また、
凸部２６は、ガラス板１１の透明誘電体層１９に形成し
た凸部２５と発光面側から見て同じ位置に配置されるこ
とがないように、ずらして配置してある。両方のガラス
板１１，１２の透明誘電体層１６，１９に各凸部２５，
２６が配置されることにより、より一層電子放出が容易
になり、発光効率が向上する。しかも、各凸部２５，２
６が発光面側から見て同じ位置に配置されないようにず
らすことにより、発光むらを少なくしてより一層均一な
発光が得られるようになる。なお、図１に示す実施形態
のものと同一構成部材には同一符号を付して重複した説
明が省略してある。

【００１８】図４は、本発明の平面型蛍光ランプを光定
着装置として用いたカラー感熱プリンタにおける配置例
を示している。この実施形態では、カラー感熱記録材料
４０の搬送方向で、定着光にむらが生じることがないよ
うに、各凸部４１を千鳥状に配置した透明誘電体層４２
を設けて、平面型蛍光ランプを構成している。すなわ
ち、感熱記録材料４０の幅方向（主走査方向Ａ）に一定
ピッチで前記凸部４１を並べて凸部ラインＬ１，Ｌ２，
・・・を形成し、この凸部ラインＬ１，Ｌ２，・・・を
感熱記録材料４０の送り方向（副走査方向Ｂ）に一定ピ
ッチで並べるとともに、隣接する凸部ラインＬ１，Ｌ
２，・・・において前記凸部４１を千鳥状に配置してい
る。

【００１９】なお、カラー感熱記録材料４０では、周知
のように、支持体上に表面側から順に保護層、イエロー
感熱発色層、マゼンタ感熱発色層、シアン感熱発色層な
どが形成されている。そして、イエロー感熱発色層から
順に熱記録を行い、次のマゼンタ感熱発色層やシアン感
熱発色層への熱記録の前に、既に熱記録した感熱発色層
が発色することがないように、所定の波長域の紫外線ま
たは可視光線を照射して、光定着を行っている。市販さ
れているカラー感熱記録材料では、イエロー感熱発色層
に対して４２０ｎｍの紫色可視光線による光定着性を与
え、マゼンタ感熱発色層に３６５ｎｎの紫外線による光
定着性を与えている。このため、感熱記録材料４０の搬
送路において、イエロー用光定着ランプ及びマゼンタ用
光定着ランプが順に配置される。これら各定着ランプ
は、透明誘電体層１６，１９の上に層設した蛍光体層１
７，２０の成分が変えられており、これにより、それぞ
れの感熱発色層に適応した波長域の可視光線や紫外線が
照射される。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、誘電体層の少なくとも
一方に誘電体層の全面に渡って凹凸を形成したから、こ
の凸部分により電界集中が起こって電子放出が容易にな
り、低い放電開始電圧で放電が可能になるとともに、放
電維持電圧も低い電圧で放電が維持可能になる。したが
って、低電圧駆動が可能になり、また、封入ガスの圧力
も従来のものに比べて高く設定することができ、発光効
率が向上する。

【００２１】凸部によって電界が集中した箇所では、電
界が集中しない場所に比べて、光強度が高く光むらとな
るが、記録材料を送って光定着を行う場合には、凸部を
千鳥状に配置することで、記録材料が受ける照射光量を
均一にすることができる。したがって、むらのない効率
のよい光定着を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の平面型蛍光ランプの断面を示す概略図
である。

【図２】凸部を拡大して示す一部断面の斜視図である。

【図３】両側の誘電体層に凸部を形成した他の実施形態
における平面型蛍光ランプの断面を示す概略図である。

【図４】記録材料の光定着器として用いた場合の各凸部
の配置例を示す概略図である。

【図５】従来の平面型蛍光ランプの断面を示す概略図で
ある。

【符号の説明】

１０平面型蛍光ランプ１１，１２ガラス基板１５透明電極層１６，１９，４２透明誘電体層１７，２０蛍光体層１８不透明電極層２１放電空間２５凸部３０点灯装置４０カラー感熱記録材料４１凸部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者山口義弘埼玉県朝霞市泉水３−13−45 富士写真フイルム株式会社内 (72)発明者福田浩司埼玉県朝霞市泉水３−13−45 富士写真フイルム株式会社内 (72)発明者池谷聡埼玉県朝霞市泉水３−13−45 富士写真フイルム株式会社内 (72)発明者町田昭彦埼玉県朝霞市泉水３−13−45 富士写真フイルム株式会社内Ｆターム(参考） 2C065 AB01 AC01 CJ02 CJ05

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】誘電体層を設けた平面電極を前記誘電体
層を内側にして対向配置して、これら誘電体層の間に密
封された放電空間を形成し、この放電空間内に放電用ガ
スを封入し、少なくとも一方の前記平面電極を透明にし
た平面型蛍光ランプにおいて、前記誘電体層の少なくとも一方に誘電体層の全面に渡っ
て凹凸を形成したことを特徴とする平面型蛍光ランプ。
【請求項２】前記凹凸が形成された誘電体層を、平坦
な誘電体層本体と、この誘電体層本体の表面に設けた多
数の凸部とから構成したことを特徴とする請求項１記載
の平面型蛍光ランプ。
【請求項３】前記凸部をマトリックス状に配置したこ
とを特徴とする請求項２記載の平面型蛍光ランプ。
【請求項４】感熱発色層が複数設けられた感熱記録材
料に対し、サーマルヘッドにより表面側の感熱発色層か
ら順に熱記録を行う感熱プリンタに設けられ、前記感熱
発色層に特有な電磁線を記録材料に向けて照射し、熱記
録された感熱発色層を定着する光定着装置において、誘電体層を設けた平面電極を前記誘電体層を内側にして
対向配置して、これら誘電体層の間に密封された放電空
間を形成し、この放電空間内に放電用ガスを封入し、少
なくとも一方の前記平面電極を透明にし、前記誘電体層
の少なくとも一方に誘電体層の全面に渡って凹凸を形成
して平面型蛍光ランプを構成し、この平面型蛍光ランプの発光面を感熱記録材料の感熱記
録面に対向するように配置したことを特徴とする光定着
装置。
【請求項５】前記凹凸が形成された誘電体層を、平坦
な誘電体層本体と、この誘電体層本体の表面に設けた多
数の凸部とから構成し、前記凸部をマトリックス状に配
置したことを特徴とする請求項４記載の光定着装置。
【請求項６】前記感熱記録材料を搬送し、この搬送中
に光定着を行うように構成し、前記感熱記録材料の搬送
方向に交差する方向に一定ピッチで前記凸部を並べて凸
部ラインを形成し、この凸部ラインを記録材料の送り方
向に一定ピッチで並べるとともに、隣接する凸部ライン
において前記凸部を千鳥状に配置したことを特徴とする
請求項４または５記載の光定着装置。