JP2002074574A - 車両共用システムにおける車両のモニタリング - Google Patents

車両共用システムにおける車両のモニタリング

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JP2002074574A
JP2002074574A JP2001196236A JP2001196236A JP2002074574A JP 2002074574 A JP2002074574 A JP 2002074574A JP 2001196236 A JP2001196236 A JP 2001196236A JP 2001196236 A JP2001196236 A JP 2001196236A JP 2002074574 A JP2002074574 A JP 2002074574A
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vehicles
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JP2001196236A
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Hiroshi Murakami
洋 村上
Shunji Yano
俊二 矢野
Kazuhiro Nakamura
和宏 中村
Matthew James Barth
マシュー・ジェームズ・バース
Michael Donovan Todd
マイケル・ドノバン・トッド
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Honda Motor Co Ltd
University of California
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Honda Motor Co Ltd
University of California
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    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/123Traffic control systems for road vehicles indicating the position of vehicles, e.g. scheduled vehicles; Managing passenger vehicles circulating according to a fixed timetable, e.g. buses, trains, trams
    • G08G1/127Traffic control systems for road vehicles indicating the position of vehicles, e.g. scheduled vehicles; Managing passenger vehicles circulating according to a fixed timetable, e.g. buses, trains, trams to a central station ; Indicators in a central station

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両共用システムを効率よく稼動させるた
めには、貸し出した車両のトリップ終了時間を推測し、
実際のトリップ終了を知る必要がある。 【解決手段】 1)トリップに用いられている車両を
識別するステップと、2)前記トリップにかかる予想時
間を計算するステップと、3)前記トリップの予定終了
時間を予測するステップと、4)ステップ3)で予測し
た時間に前記トリップが終了したかどうかを確認するス
テップとを含む共用車両システムの車両の動作をモニタ
リングする方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1999年7月7
日に提出した米国出願番号09/349,049号の継
続出願であり、以下に記載するように前記出願に言及す
ることをもって本明細書の一部とする。
【0002】本発明は、複数の利用者によって一群の車
両を共用するシステム及びその方法に関連する。好適な
実施例では、一群の電気車両の共用システム及びその方
法は、共用車両の割り当て、追跡、セキュリティ、管理
及び再配置を含み、別の実施例は、共用電気車両の割り
当て、追跡、セキュリティ、管理、再配置及び充電に関
連するシステム及びその方法を含む。
【0003】
【従来の技術】ほとんどの先進工業国では、例えば、通
勤及び通学、礼拝、買い物、或いは配達、訪問販売、修
理訪問などの商業活動において、自家用車は人々を近隣
地域或いは遠距離運ぶための重要な手段であり、時には
必要不可欠ともいえる。従って、先進工業都市及びその
近隣地域一帯では自動車の数が増えつづけている。その
結果、交通渋滞が多発するようになり、駐車スペースの
需要が高まっている。
【0004】バスや通勤電車、地下鉄、路面電車などの
大量輸送手段を有する地域や都市では、ある意味、利用
者のニーズを満たしているといえる。しかしながら、こ
のような交通手段を利用する場合は、利用者はそれらの
所定のルートや時刻に従わなければならない。多くの利
用者にとってこのような所定のルートや時刻は不便であ
り、一部の利用者には実用性に欠ける。多くの大量輸送
手段の利用者にとって、所定の乗降場所は、始めに乗る
場所が遠すぎたり或いは降りる場所が目的地から離れす
ぎているため、所定の乗場に行くため或いは降りた場所
から目的地に行くために他の輸送手段を利用しなければ
ならない利用者もいる。例えば、ある利用者は、所定の
乗降場所への往復に自家用車を利用し、乗降場所の付近
にその自家用車を駐車する。大量輸送システムの中に
は、そのような利用者のために乗降場所の近くに車両駐
車設備を備えているものもある。
【0005】例えば、通勤電車の駅やバスの停留所の付
近には、利用者用の駐車スペースが備えられている場合
が多い。しかしながら、そのような駐車場に駐車した車
両はほとんど1日中そこに駐車され、その車両は、利用
者が朝と晩に電車の駅やバスの停留所へ往復するための
みに使用される。従って、大量輸送システムによって、
路上を走行する車両数は減少しているが、それでも自家
用車は必要であり、自家用車が非効率的に利用されてい
る。
【0006】従って、効率的で利用者に便利な車両共用
システム及びその方法が望まれている。車両共同利用シ
ステムは、他の公共交通機関より優れた融通性を提供で
きる。この車両共用システムでは、通常、幾つかの所定
の駐車場が多数の車両を保有する。各利用者は、ある駐
車場で車両を借り受けて目的地に最も近い駐車場で返却
すればよい。また、利用目的に応じて利用者は、指定の
駐車場から車両を借り受け、元の駐車場に返却してもよ
い。比較的多くの利用者が利用する車両共用システム
は、車両の盗難を防止するため或いは利用者が犯罪に関
わらないようにするため確実なセキュリティシステムを
備える必要がある。
【0007】利用者がシステムを利用しやすいように、
車両共用システムの利便性を高めなければならない。利
用者が車両をリクエストした場合、利用者にストレスを
与えない一定時間以内に車両を提供することがこのシス
テムの成功の鍵を握っている。もちろん、共用車両の台
数を増やせば、利用者に車両を貸し出せる率が高まる。
しかしながら、システムのコストを最小限に抑えために
最小の共用車両数で共用車両の利用率を最大化したい。
従って、利用者の利便性を最大まで高めなおかつ共用車
両の数を最小にする共用車両システムが必要である。
【0008】特に、環境に優しい車両共用システムやそ
の方法を採用することで、環境に与える影響を軽減でき
るという利点も生まれる。車両共用システムには、様々
なタイプの車両を利用することができる。例えば、石油
を原料とする従来のガソリン車両やディーゼル車両が利
用できる。また、クリーンな推進形態、例えば、メタノ
ールやプロパンを燃料とする車両、或いは気体として蓄
えられた水素や金属水素化合物(metal hydride)を燃
料とする車両も利用できる。電気車両は、電池、燃料電
池、内燃機関によるゼネレータ、或いは異なるエネルギ
ー源の組合せから動力を得ることができる。鉛蓄電池と
ニッケル水素電池の両方を動力源とする電気車両は将来
有望であり、これらの電池技術を用いた市場性のある電
気車両を製造している製造業者も数社ある。電気車両は
最もクリーンで静粛性が高いことから共用車両の有力な
候補である。しかし、共用車両システム及びその方法が
電気車両に依存するものではなく、一般的なガソリンエ
ンジンを含む様々な非電気技術やハイブリッド技術を利
用することもできる。
【0009】一群の共用車両への電気車両の導入は、別
の動力源を用いる他の車両と較べて複雑な問題がある。
例えば、従来の車両には必要のない車両の充電或いは充
電中に車両が貸し出しできないという問題である。
【0010】一般的に電気車両は、従来の車両の燃料補
給回数と比べより頻繁な充電が必要である。また、電気
車両の充電所は、従来の石油類を供給するガソリンスタ
ンドほど多くはない。更に、電気車両の充電時間は従来
の車両の燃料補給に比べ遥かに長い時間が必要である。
即ち、車両共用システムの指定の駐車場に従来の車両が
ある場合は、燃料が不足していても素早く燃料を補給し
て直ちに利用者に貸出すことができる。一方、指定の駐
車場に空いている電気車両があっても、充電量(SO
C)が利用者の利用目的に十分でない場合は貸出すこと
ができない。電気車両のSOCが不十分な場合は、再充
電には時間がかかるため利用者がすぐには車両を借受け
ることができないのが普通である。一方、利用者が短距
離用に利用したい場合は、車両が完全に充電されていな
くてもその車両を利用することができる。従って、最小
の車両数で最大数の利用者の要求を満たし、共用電気車
両を最適に管理するシステムとその方法が望まれてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】車両共用システムを効
率よく稼動させるためには、貸し出した車両のトリップ
終了時間を推測し、実際のトリップ終了を知る必要があ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の好適な
実施例は、利用者の利便性を最大にすると共に、車両群
の車両数を最小にする車両共用システム及びその方法に
関する。
【0013】本発明の好適な一実施例における車両共用
システムには、コントロールセンタと、少なくとも1つ
の車両配車ポート設備と、それぞれが車両サブシステム
を備える複数或いは一群の車両が含まれる。一般に、コ
ントロールセンタ及びポート設備、各車両は通信によっ
て、効率的且つ確実に車両のリクエスト、割り当て及び
貸し出しが可能となるようにする。
【0014】簡単に言えば、まず、利用者がポート設備
で車両をリクエストするために情報を入力する。この情
報はコントロールセンタに送信され、そこでシステム制
御コンピュータによってこの情報が処理され、そのポー
ト設備で利用者に割当てるための車両を一群の車両から
選択する。このシステム制御コンピュータは、利用者が
リクエストを入力したポート設備に備えられているコン
ピュータサブシステムと通信する。また、このシステム
制御コンピュータは、割当てられた車両と直接通信し
て、リクエストをした利用者がその割当てられた車両に
安全にアクセスできる(即ち利用者のみがアクセスでき
他の者はアクセスできない)ようにすると共に、車両の
動作状態や位置のモニタリング、及び以下に記載する様
々な機能を提供する。
【0015】本発明の一実施態様によれば、利用者への
共用車両の割当ては、利用者から受信したトリップ情報
に一部基づいている。利用情報に基づいて車両を割当て
ることによって、車両の利用効率と利用者の利便性を最
適化する。本発明のこの実施態様に関連した様々な実施
例では、任意の形態の共用車両を利用できるが、本発明
の別の実施例では、一群の共用車両に電気車両を利用す
るシステム及びその方法を開示する。利用者への電気車
両の割当ては、車両の充電量及び車両の充電速度を考慮
して、車両を貸し出しできる時間を最大化し、車両を貸
し出しできない時間を最小にするように管理される。
【0016】好適な実施例では、利用者へ効率的に車両
を貸出し、充電する車両を選択するために、蓄積された
エネルギーなどの車両のパラメータを追跡して処理す
る。この情報は、車両からシステム制御コンピュータに
無線周波数で送信されるのが好ましい。現在の好適な実
施例では、無線周波数伝送が双方向であって、メッセー
ジがコントロールセンタから各車両に送信される。
【0017】車両の位置情報も、コントロールセンタの
コンピュータによって追跡されストアされる。更に好適
な実施例では、車両サブシステムは、衛星航法システム
(GPS)、推測航法装置、ラジオビーコン三角測量装
置、或いは他の様々な技術などの車両位置探知装置を含
む。ある好適な実施例では、車両位置情報は、Teletrac
(Carlsbad CaliforniaのTeletrac社の商標)によって
動作するラジオビーコン三角測量装置によって得られ
る。
【0018】本発明の別の実施態様では、車両共用シス
テム或いはその方法は、共用車両への制御された安全な
アクセスを可能にする。好適な実施例では、利用者ID情
報が割当てられた車両に送信され、車両に取付けられた
利用者インターフェース装置に利用者が提示した情報が
その送信された情報と一致しなければ、利用者の車両へ
のアクセスが許可されない。更に別の実施例では、利用
者が正しいPINを車両内に取付けられた第2のインター
フェースに入力しなければ、利用者の車両を始動するこ
とができない。ある好適な実施例では、保守員のID情報
が車両サブシステムに永久的にストアされる。従って、
保守員は、システム制御コンピュータによる車両の割当
てを受けなくても、任意の車両にアクセスして運転する
ことが可能である。別の好適な実施例では、車両の利用
者インターフェース装置は、その車両が割当てられるま
で低消費電力モードに保たれる。
【0019】本発明の別の実施態様では、共用車両シス
テム及びその方法は、一群の利用可能な車両から車両を
選択するステップと、利用者に割当てられた車両がポー
ト設備にあって、駐車状態であることを検出すると利用
可能な一群の車両に戻すステップとを含む。好適な実施
例では、車両が駐車されている状態は、例えば、車両の
ギアがパーキングに入っていること、一定時間車両が移
動していないこと、車両のドアが開いた状態または閉じ
た状態であること、或いはそれらの組合わせによって検
出される。これらを検出する際、そのそれぞれについて
利用者が車両を駐車スペースに移動する以外、利用者が
介入する必要はない。
【0020】本発明の別の実施態様では、共用車両シス
テム及びその方法は、車両が過剰なあるエリア或いはポ
ート設備から車両が不足している別のエリア或いはポー
ト設備に車両を輸送即ち再配置するステップを含む。ま
た、車両は、ポート設備の駐車スペースを効率的に利用
するべく輸送される。また、別の実施態様では、車両共
用システム及びその方法は、例えば、第1及び第2の車
両を再配置するために第1の車両と第2の車両を同時に
輸送するステップを含む。
【0021】本発明の上記した或いはその他の特徴及び
利点が、本発明の好適な実施例が例示された添付の図面
及びそれらを用いた以下の説明により明らかになるであ
ろう。
【0022】
【発明の実施の形態】本明細書の一部をなす添付の図面
を用いて、以下の好適な実施例を説明する。図面に用い
られた同じ参照番号は同じ構成要素を表す。以下の実施
例は、本発明を具現する方法を例示する。開示した方法
或いは特定の構造を変更した実施例も、本発明の範囲内
であることを理解されたい。
【0023】本発明は、複数の利用者によって一群の車
両を共用するシステム及びその方法に関連し、該システ
ム及びその方法には、車両割当ての最適化、車両位置の
追跡、セキュリティ、共用電気車両の充電及び管理が含
まれる。上述したように、車両共同利用システムにおい
ては、数カ所の指定の駐車スペース(本明細書ではポー
ト或いはポート設備と呼ぶ)が通常は多数の車両を保有
する。また、ポートには、車両のバッテリを充電する装
置、及び中央コンピュータシステムと通信するためのコ
ンピュータサブシステムが備えられている。コンピュー
タサブシステムは、風雨からの保護及び防犯上の理由か
らキオスク内に設置されるのが好ましい。利用者は、あ
るポートから車両を借受けて利用者に便利な別のポート
に車両を返却しても良いし、また借受けた元のポートに
返却しても良い。
【0024】一般の人が車両共用システムに魅力を感じ
るように、該車両共用システムは使い勝手が良くしかも
低価格で利用できるようにしなければならない。特に、
好都合な場所で待ち時間なし或いは僅かな待ち時間で車
両を利用者が借りられるようにするべきである。また、
このシステムは、利用者にとって利用が簡単でしかも低
価であり、システムの経営者が低コストでシステムを運
営できるようにするべきである。このシステムは上記の
ニーズを満たすと共に環境への影響を最小限に抑えるた
めに、システムの主な車両には電気車両などのクリーン
な動力源を採用するのが望ましい。
【0025】本発明の好適な実施例は、上記のニーズを
満たし、以下に記載する更なる利点を提供する車両共用
システム及びその方法に関する。以下の説明から明らか
なように、幾つかの実施例は、少なくとも数台の電気車
両を含む車両共用システムにのみ当てはまる。本発明の
これらの実施例は、電気車両の充電の状態若しくは充電
自体に関するが、例えば、車両割当て及び車両の位置確
認、セキュリティに関連する様々な他の点と共に或いは
それらとは別に実施することができる。同様に、車両割
当てに関する本発明の実施例は、車両の充電、車両の位
置確認及びセキュリティなどのその他の様々な点と共に
或いはそれらとは別に実施することができる。また、車
両のセキュリティに関する実施例も、車両の位置確認、
車両の割当て及び充電などのその他の様々な点と共に或
いはそれらとは別に実施することができる。
【0026】本発明の好適な実施例に基づいた車両共用
システム10の模式図が図1に示されている。この車両
共用システムには、該システムを管理するためのシステ
ム制御コンピュータ(SCC)を備えるコントロールセン
タ110と、システム制御コンピュータと通信する入出
力装置を含むコンピュータサブシステム(CSS)を備え
たキオスク(建造物)120を有する少なくとも1つの
ポートと、それぞれがシステム制御コンピュータと通信
する車両サブシステム140を備える一群の車両130
(そのうちの1台が図1に示されている)とが含まれ
る。以下に記載する様々な実施例に基づいたシステム制
御コンピュータとキオスク120のコンピュータサブシ
ステム及び車両サブシステム140との通信によって、
利用者のリクエストに対する車両の割当て、利用者への
割当て車両の連絡、利用者の選択された車両への安全な
アクセス、一群の車両の位置及び動作状態のモニタリン
グ、電気車両の充電量のモニタリング、並びに以下に記
載する他の機能が可能になる。
【0027】好適な実施例では、システム制御コンピュ
ータはサーバであり、コンピュータサブシステムはクラ
イアントである。サーバとクライアントは、標準的なイ
ンターネット用のHTTPプロトコルを用いて通信する。利
用者が情報をリクエストすると、クライアントコンピュ
ータサブシステムへ情報を送信するようにリクエストし
ていることをサーバのウェブページに送信し、それに対
する利用者からの応答が処理されて、リクエストが達成
されるのが好ましい。別の実施例では、利用者の情報を
リクエストするメッセージは、その場で生成されてコン
ピュータシステムにストアされ、サーバからの正しいコ
マンドで呼び出すことができる。別の実施例では、イン
ターネットではなく専用回線で直接各コンピュータを接
続しても良い。
【0028】1.車両の選択及び割当て 本発明の一実施態様に基いた電気車両共用システム及び
その方法には、効率と利用者の利便性の双方を最適化す
るため、パラメータの組合せに基づき車両の選択及び車
両の割当てが含まれる。このパラメータには、リクエス
トがなされたポートからの車両の位置、車両の充電量
(SOC)、利用者の予定走行距離、利用者の予定車両利
用期間、利用者の予定到着時間、利用者の目的予定地、
特定の利用者の車両利用パターン、ポートで車両を待っ
ている人数、及びポートにある貸し出し可能な車両台数
が含まれる。
【0029】図1に示されているように、車両を利用し
たい利用者150がポートに到着する。図2のフローチ
ャートに示されているように、ステップ210で利用者
は、ポートのキオスク120(図1を参照)の外部に設
置されているカード読取り装置にスマートカード160
を通すか或いは機械読取り式トークンを挿入する。
【0030】現在の好適な実施例では、機械読取り式ト
ークンは、非励振無線周波数アンテナによって読み取ら
れる非接触式セキュリティアクセスカードである。この
カードは、機械読取り可能な26ビットで符号化されて
いる。最初の8ビットは本明細書では設備IDと呼び全て
の利用者に共通である。次の16ビットは本明細書では
個人IDと呼び各利用者に個別に割当てられる。最後の2
ビットは、読取り装置によって読み取られる符号化され
た情報が完全であるかを確認するためのパリティチェッ
クに割当てられる。全26ビットが「利用者ID」であ
る。光学信号によって読取り可能なその他の機械読取り
式トークンも、本発明の範囲に含まれる。
【0031】設備IDは、キオスクの外部に設置されたカ
ード読取り装置に利用者がカードを通すことによって読
み取られる(ステップ210)。設備IDが正しい場合
は、キオスクのドアが開錠され、利用者がキオスク内部
のコンピュータサブシステムにアクセスできるようにな
る。キオスクのドアが開錠(ステップ220)された
後、利用者が、キオスク内部の第2のカード読取り装置
にスマートカードを通し、利用者IDとキオスク所在地が
コントロールセンタのシステム制御コンピュータ(SC
C)に送信される(ステップ225)。個人IDが正しい
場合は、コンピュータシステムが利用されていない時に
表示されるのが好ましいスクリーンセーバーが解除され
る(ステップ240)。システム制御コンピュータが、
利用者ID情報の中の個人ID部分から、利用者(250)
或いは保守員(255)の何れであるかを決定する。
【0032】利用者IDが利用者に割当てられたものであ
る場合は、図3に要約されている利用者サブルーチンに
進む。利用者がリクエストをしたコンピュータサブシス
テムが、利用者の目的地を尋ねる質問を表示させる信号
2をシステム制御コンピュータから受信する(ステップ
300)。利用者は予定している最終目的地を質問さ
れ、その最終目的地がシステム制御コンピュータに送ら
れ、データベースにストアされる。システム制御コンピ
ュータからの信号2.5に応答して、ステップ310
で、利用者は、利用目的が目的地トリップであるか或い
は用事目的のトリップ(エランドトリップ)であるかを
質問される。目的地トリップは、1つのポートから別の
ポートへの利用であり、エランドトリップは、ステップ
300で入力した最終目的地ではない地点に少なくとも
1回は立ち寄る利用である。ステップ320で利用者が
車両をエランドトリップに使用する場合は、利用者は、
エランドトリップに必要と思われる追加距離km(ステ
ップ330)や追加時間(ステップ340)を入力する
ように質問され得る。エランドトリップの利用者を含む
すべての利用者が、乗車人数を質問される(ステップ3
45)。
【0033】コンピュータサブシステムが利用者に予定
しているトリップの乗車人数を質問する。この質問はロ
グインのためであるが、車両の効率的な利用のためにあ
るポートから別のポートへ車両を再配置するために利用
してもよい。そのような場合、システムは、同乗者の中
に運転可能な人が何人含まれているかが必要であるた
め、利用者が運転可能な同乗者の人数を申告する必要が
ある。車両の再配置に利用者が積極的に参加するよう
に、システムは、第2の車両(場合によっては2台以
上)を再配置する利用者に何らかの報酬を与えるべきで
あろう。
【0034】利用者がコンピュータサブシステムのタッ
チパネル或いはキーボードで車両利用のリクエストを入
力すると、システムは利用者の予定しているトリップが
直接目的地に行くのかそうでないのかを質問する。直接
目的地に行くトリップとそうでないトリップとを区別す
ることによって、比較的正確なトリップにかかる時間を
予測できる。しかしながら、一定期間システムを稼動さ
せた際に集めたデータによると、利用者の開始ポートと
目的地ポートが異なる場合は、車両は殆どの場合直接ト
リップに利用される。言い換えれば、同じ目的地へトリ
ップする場合はそのトリップ時間にあまり差がないのが
普通であり、利用時間を長くするトリップ或いはエラン
ドトリップの事例は比較的少ない。以上の事実から、直
接トリップか或いはそうでないかの質問をしなくても、
単純に目的地までの距離から利用時間を推測しても大き
な差はない。
【0035】従って、別の実施例では、利用者は目的地
のみを質問される。最終目的地がトリップを開始するポ
ートでない場合は、直接トリップであるとする。それ
は、最終目的地がトリップを開始するポートでない場合
は、大抵直接トリップであることが統計から分かってい
るためである。利用者に直接トリップかエランドトリッ
プかを質問するステップを省き、車両割当てプロセスを
簡略化することで、利用者がシステムを利用しやすくな
ると考えられる。
【0036】以下に詳細に記述するように、システムは
リクエストされたトリップのために貸出せる車両がある
かどうか決定する(ステップ360)。貸出せる車両が
ある場合は、車両が選択され、コンピュータサブシステ
ムに車両番号が表示される(ステップ365)。貸出せ
る車両がない場合は、車両の待ち時間を表示する(ステ
ップ370)。ステップ375で利用者は、選択された
車両、言い換えれば待ち時間を受諾すると、コンピュー
タサブシステムによって選択された車両の車両番号が表
示される(ステップ380)。選択された車両を断ると
プログラムは終了する(ステップ385)。以下に詳細
を記載するように、好適な実施例では、条件が合う場
合、利用者と一緒にトリップをする同乗者に別の車両の
再配置の協力を依頼することもできる。
【0037】図2のキオスクフローチャートに示されて
いるように、本発明のシステムは保守員IDと利用者IDと
を区別する。利用者IDが保守員IDと確認された場合は、
図4に示されている保守員サブルーチンに進む。図4に
示されているように、システム制御コンピュータから信
号2を受信し、保守員は目的地を質問される(ステップ
410)。ステップ420では、コンピュータサブシス
テムは、一群の車両の各車両についての状態、及び保守
員が1台或いはそれ以上の車両を選択できる「チェック
ボックス」を表示する。所定のポートにある全ての車両
についての情報、及び再配置する必要がある車両を表示
して保守員に示すことができる。ステップ420で表示
される車両情報には、車両の充電量及び全ての必要な整
備の情報が含まれるのが好ましい。この情報に基づいて
保守員は、整備或いは再配置のために車両を選択するこ
とができる。
【0038】2.車両サブシステムの説明 共用車両群の各車両130には、本明細書では「車両サ
ブシステム」と呼ぶ車両搭載コンピュータシステムが備
えられている。この車両サブシステムによって、システ
ム制御コンピュータに車両の状態及び位置の情報が送信
され、また、以下に記載する様々な他の機能も実行され
る。車両サブシステムの特徴及び要素が、図5及び図7
の概略図に示されている。
【0039】車両サブシステムはシステム制御コンピュ
ータに情報を送信して、モニタリングプロセスに反映さ
せて共用車両群の各車両の位置や状態についての情報を
更新する。車両サブシステムは、走行距離計(51
0)、バッテリ充電量指示器(520)、及びエンジン
及び変速機をモニタリングする装置(530)などの車
両の計器から情報を収集する。走行用バッテリ及び補助
バッテリの充電量は、好ましくは米国特許第5,614,804
号に開示された方法に従って決定される。また、その開
示に言及することを持って本明細書の一部とする。
【0040】車両に設置されたトランスポンダ(53
5)によって定期的、好ましくは30秒毎に、車両固有
の識別情報及び車両の状態が送信される。トランスポン
ダによって送信される信号から、例えば、ラジオビーコ
ン三角測量法などによって車両の位置を決定することが
できる。先述した航行術分野で既知の他の方法を用いて
も良い。現在の好適な実施例では、車両の状態及び位置
の情報は、Teletracによってシステム/車両インターフ
ェースに中継される。
【0041】図6及び図7に示されているように、車両
サブシステムは、車両の状態についての情報を提供する
計器及びその他の装置からの入力を受信するプログラム
可能なプロセッサ(或いはマイクロコントローラ)を含
む。現在の好適な実施例では、このマイクロコントロー
ラはMotorola社のモデル68HC11である。
【0042】車両状態の情報のモニタリングに加えて、
マイクロコントローラによって、車両への安全なアクセ
スが可能となる。システム制御コンピュータによって車
両が割当てられると、利用者ID及びPIN情報が割当て車
両に送信され、マイクロコントローラにその情報がスト
アされるため、許可された利用者のみが車両を利用でき
るようになる。マイクロコントローラは、車両の外部か
ら利用できるカード読取り装置(575)が読取った利
用者ID情報、及びマルチディスプレイ端末(MDT)(5
65)に入力されたPIN情報を、システム制御コンピュ
ータからの情報と比較して、車両にアクセスしようとし
ている者がトリップをリクエストした者本人であるかを
確認する。
【0043】マイクロコントローラはまた、システム制
御コンピュータからのコマンドに応答してドアロック
(545)制御する。更に、マイクロコントローラは、
車両のイグニッション系(550)を制御して、車両に
動力を供給する電気モータのオン、オフを行う。
【0044】マイクロコントローラには、好ましくはラ
ンダムアクセス記憶装置(RAM)(555)及び電気的
にプログラム可能な読取専用記憶装置(ROM)(56
0)が含まれる。車両がある利用者に割当てられる時、
利用者ID情報がRAMにストアされる。その車両が別の利
用者に割当てられる時には、前の利用者の利用者IDは消
去され、車両が割当てられた新規の利用者の利用者IDが
ストアされる。
【0045】例えば故障時などに、保守員が車両にアク
セスして車両を運転できるように、保守員ID情報が電気
的に消去可能なROMにストアされる。保守員ID情報は、
車両のスイッチが切られてもE2-PROMにストアされたま
まである。
【0046】車両が利用者に使用されている間、マイク
ロコントローラが、システム制御コンピュータに車両の
情報を送信して、管理プロセスにおいて車両の状態及び
位置の情報が更新される。トリップが終わって車両がポ
ートに到着すると、マイクロコンピュータは遮断シーケ
ンスを実行し、システム制御コンピュータからの別のト
リップのリクエストを待つ。
【0047】通常は、各車両はTeleTracシステムによっ
て追跡されるが、これによって運転中の車両への問題は
発生しない。これは、たとえ車両がTeleTracシステムが
受信困難な領域に入ったとしても、車両は最終的にはTe
leTracシステムがカバーする領域に入るため、車両の位
置情報を得ることができる。しかしながら、車両を保有
するポートがTeleTracシステムによってカバーされない
こともあり得る。例えば、ポート位置の選択を誤った場
合やTeleTracシステムの一時的な問題が発生した場合。
何れの場合も、TeleTracシステムが車両の位置情報を提
供できないと、貸出せる車両があってもその車両がポー
トに無駄に駐車され続けるということになりかねない。
【0048】車両の位置情報の信頼性を高めるために、
各ポートはそのポートの車両の位置情報を得るために短
距離無線システムを備えることもできる。車両が一度ポ
ートから出るとTeleTracシステムによって車両の位置情
報が得られるため、この提案するシステムは、TeleTrac
システムによる置情報システムと短距離無線システムを
用いた各ポートの局所位置情報システムとの組合わせに
よるハイブリッドシステムと見なすことができ、低価格
で高い信頼性を提供できる。
【0049】このようなハイブリッド通信システムは共
用車両システム以外にも利用価値がある。この共用車両
システムでは、利用者は始めにコンピュータサブシステ
ムのカード読取装置にIDを通し、タッチパネルでトリッ
プに必要なデータを入力する。システムは利用者の目的
に合った車両を割当て、その車両で利用者が正しいIDカ
ードを通すと車両のドアロックが解除されるようにす
る。これは、中央制御コンピュータが、通常は一般の携
帯電話サービスを利用して直接車両サブシステムと通信
して行うことができる。
【0050】しかしながら、そのような一般の携帯電話
サービスは完全に信頼できるとは言いがたい。通信シス
テムの故障によってシステムが正しく実行されなくなる
と、許可された利用者がドアロックの解除や車両の運転
をできなくなる可能性がある。このような事態は、利用
者のシステムへの信頼性を著しく損なうものである。更
に、通信の故障のために利用者の車両利用の終了を検出
できなくなると、利用者の車両利用が終了した後も利用
料金が課せられ、重大な問題につながりかねない。
【0051】このような事態が起こらないように、利用
者の車両の利用及びトリップ終了の検出のために第2の
通信システムを備えるのが望ましい。例えば、各車両に
トランシーバを取付け、車両が所属するポートのコンピ
ュータサブシステムと直接通信できるようにする方法が
ある。
【0052】また、一度車両が利用者に割当てられた
ら、システムの実行に問題が発生しても、利用者が少な
くともドアロックを解除して車両を運転できるようにす
るのが望ましい。システムが正しく実行されていなくて
も、利用者がポート以外で車両を駐車した場合、利用者
が車両にアクセスして車両の運転ができるようにするこ
とが必須である。従って、始めの利用者への車両の割当
てからトリップの終了まで許可された利用者のデータを
ストアする記憶装置を車両に備えるのが望ましい。そう
することによって、一度車両が利用者に割当てられれ
ば、システムの実行に問題が発生しても間断なく利用者
が車両を利用することができ、システムオペレータが頻
繁に利用者を支援する必要がなくなる。
【0053】3.電力消費を低減した車両セキュリティ
システム 好適な実施例では、車両が使用されていないときの電力
の消費を最小に抑えるために、車両サブシステムは、ギ
アがパークに入っている或いは電気モータがオフである
ことなどから車両が使用されていないと検出すると、低
電力消費モードに切り替える。低電力消費モードでは、
車両の電気モータ、カード読取り装置、及びMDTには電
力が供給されず、トランスポンダは、システム制御コン
ピュータからの信号には応答できるが車両の状態や位置
の情報を送信することができない低電力若しくは「受
信」モードになる。
【0054】図8に要約されているように、利用者に車
両が割当てられると、システム制御コンピュータから車
両のマイクロコントローラに無線通信によって利用者ID
及びPIN情報が送信される(ステップ610)。現在の
好適な実施例では、この情報の送信には、TeleTracによ
って動作する市販のシステムが用いられる。最も好適な
実施例では、ポートのコンピュータサブシステムと車両
との間の専用の無線周波数リンクを用いて、利用者ID及
びPIN情報を送信して、車両のセキュリティに関するデ
ータの信頼性を高める。車両サブシステムによる利用者
ID及びPIN情報の受信が確認されない(ステップ61
5)場合は、システム制御コンピュータは最初の状態
(ステップ605)に戻る。車両サブシステムによる利
用者ID及びPIN情報の受信が確認すると、利用者ID及びP
IN情報が車両のマイクロコントローラのランダムアクセ
ス記憶装置にストアされる(ステップ625)。これら
の信号を受信すると、トランスポンダが完全な動作モー
ドに入り(ステップ630)、MDT及びカード読取り装
置に電力が供給され、これらのシステムが動作し始め
る。車両が保守員に割当てられ、保守員IDの情報を受信
舌場合も、車両サブシステムが完全な動作モードに入
る。
【0055】電力が供給された後、カード読取り装置
は、カードを通すことよる利用者或いは保守員のID情報
の入力(ステップ635)を所定時間、例えば5分間待
つ。5分間の間カードが通されないことを確認すると、
低電力モードに戻る(ステップ640)。
【0056】実際に車両を割当てられた利用者が車両に
アクセスしているかどうかを決定するために、カード読
取り装置が読み取った利用者ID情報或いは保守員ID情報
を、マイクロコントローラが予め受信してランダムアク
セス記憶装置にストアされた利用者ID情報或いは保守員
ID情報と比較する(ステップ645)。上記情報が一致
すると、例えば車両のドアロックが解除され、車両への
アクセスが許可される(ステップ650)。例えば3分
間の所定時間内に利用者が利用者ID情報或いは保守員ID
情報を入力しない、或いは入力された利用者ID情報或い
は保守員ID情報が正しくない場合は、ドアロックが解除
されず、カード読取り装置及びMDTが低電力消費モード
に戻る。キオスクでの車両の再度のリクエストを利用者
に指示するようにしても良い。
【0057】利用者が正しい利用者ID或いは保守員ID情
報を提供して車両内部へのアクセスが許可された後、利
用者は、例えばMDTに接続されたキーパッドのキーを押
して割当てられたPIN番号を入力しなければならない
(ステップ660)。利用者が所定回数PIN番号の入力
に失敗する或いはPIN番号の入力を開始して3分が経過
すると、キオスクでの車両の再度のリクエストを利用者
に指示し、利用者が車両の外に出るための所定時間が経
過すると車両のドアがロックされる(ステップ66
5)。
【0058】利用者が正しい利用者ID及びPINを提供
し、イグニッションスイッチが可能となり、車両の運転
ができるようになる(ステップ670)。この時、車両
の状態の情報が、以下に詳細を記載するように、車両サ
ブシステムからシステム制御コンピュータに送信され、
モニタリングプロセスに反映される。
【0059】好適な実施例では、多段階にわたるセキュ
リティを提供する。第1レベルのセキュリティは、キオ
スクに入るための正しい設備情報を含むIDカードを必要
とすることによってもたらされる。第2レベルのセキュ
リティは、車両割当てのリクエストのために有効な利用
者IDを必要とすることによってもたらされる。第3レベ
ルのセキュリティは、車両にアクセスするために例えば
カードキーをかざす或いはトークンを挿入して、利用者
が有効なID情報を車両で提供しなければならないことに
よってもたらされる。第4レベルのセキュリティは、利
用者が、車両に入った後、その利用者のID情報と一致す
るPINを入力しなければならないことによってもたらさ
れる。更に、これらの各入力は所定時間内に入力しなけ
ればならない。これらの多段階のセキュリティによっ
て、無許可での車両へのアクセス及び使用、或いは盗難
のリスクを低減することができる。従って、利用者は車
両のより安全な環境が得られ、車両の所有者及びシステ
ムの運営者は、車両盗難或いは誤用のリスクが低減され
るという恩恵を受ける。
【0060】4.車両の動作 トリップの間、車両状態の情報が車両から車両データベ
ースに送信される。システムオペレータは、グラフィカ
ル・ユーザインターフェース(GUI)によって貸し出し
中の各車両の進行をモニタリングすることができる。利
用者がポート(必ずしも指定の目的地でなくともよい)
に到着し、車両を駐車して車両から出ると、その利用者
は自動的にシステムからログオフされる。同時に、車両
のドアがロックされ、別の利用者にその車両を貸し出す
ことが可能となる。エランドトリップの最中に利用者が
他の場所に車両を駐車すると、システムは車両のドアを
ロックするが、車両はその利用者に割当てられたままで
ある。利用者は、先述したようにカード読取り装置にス
マートカードをかざして車両に再び入り、MDTでPIN番号
を入力して車両を始動することができる。
【0061】図9は、車両の運転中に必要なシステム制
御コンピュータと利用者との通信、及び車両の追跡につ
いて例示する。車両サブシステムがシステム制御コンピ
ュータからメッセージを受信する(ステップ710)。
システム制御コンピュータが、車両が目的のポートに到
達するためには充電量が少なすぎると決定すると、例え
ば「充電をしてください」というメッセージを送ること
ができる。利用者は、「はい」或いは「いいえ」と答え
ることができる。車両とコントロールセンタとの間で交
換される別のメッセージには、事故やパンクなどの緊急
事態が含まれ得る。メッセージを受信すると、そのメッ
セージは車両サブシステムのMDTに表示される(ステッ
プ715)。マイクロコントローラは、中央システムコ
ンピュータからのメッセージの受信を確認するようにプ
ログラムされている(ステップ720)。メッセージの送
信が確認されない場合は、システムオペレータに誤動作
の警告が出され(ステップ725)、プログラムが停止
する。利用者の応答がステップ730で検出されると、
ステップ735でシステム制御コンピュータにその応答
を送信する。
【0062】ステップ730で利用者の応答がないと、
ステップ735でシステム制御コンピュータは、車両が
駐車されているかどうかを決定するために車両に応答指
令信号を送る。車両が駐車されていないと決定すると、
図7のフローチャートを繰り返す。
【0063】ステップ740で車両が駐車されていると
決定されると、マイクロコントローラからフォローアッ
プ信号が送られてイグニッションがオフになる(ステッ
プ745)。定期的に送信されるトランスポンダの信号
を利用して、システム制御コンピュータは車両がポート
にあるかどうかを決定する(ステップ750)。車両が
ポートにあると決定された場合は、図9のステップ75
0でシステム制御コンピュータが、その利用者の貸し出
しを終了するようにコマンドを送る(ステップ75
5)。MDTが初期状態に戻り、ランダムアクセス記憶装
置をクリアする。同時に、カード読取り装置及びMDTの
スイッチを切り、トランスポンダを受信モードにする。
【0064】しかしながら、ステップ750で車両がポ
ートにないと決定されると、車両は利用者に割当てられ
た状態のままにするが車両のドアをロックする。ステッ
プ760で、車両が割当てられている利用者は、ステッ
プ610及び625を除き図8と類似のプロトコルで車
両にアクセスする。利用者はスマートカードをかざして
車両のドアロックを解除し、MDTにPINを入力する。利用
者ID若しくはPINの何れか一方でも割当てられた利用者
のものと一致しない場合は、車両は応答せず正しい情報
が入力されるのを待つ。
【0065】5.車両のトリップ及び状態のモニタリン
本発明の別の目的に基づき、図8のステップ670で述
べたように、利用者がイグニッションをオンにした後、
車両の状態の情報が無線周波数信号として、車両サブシ
ステムからシステム制御コンピュータに送られる。この
情報には、車両の充電量(電気車両の場合)、または走
行距離計の読み、速度、実際の利用若しくは走行時間、
車両が充電されているかなどの他の作動状態パラメータ
が含まれ得る。車両の位置は、当分野で周知の方法で送
信された信号の相対強さから決定することができる。現
在の好適な実施例では、三角測量アルゴリズムを用いた
市販のシステムを用いる。情報は、定期的な間隔で車両
サブシステムからシステム制御コンピュータ送信され、
車両モニタリングプロセスに反映される。本発明の好適
な実施例では、その間隔は30秒である。この方法で
は、システム制御コンピュータは、上記したように、車
両群の各車両を容易に追跡して現在の情報に基づいて車
両を割当てることが可能である。更に、システム制御コ
ンピュータは、車両の充電を利用者及びポート設備の保
守員に警告するために、車両の充電量をモニタリングす
ることもできる。
【0066】MDT(図5−図7の565)を含む利用者
インターフェースは、利用者への情報、例えば、利用時
間、充電の状態、或いはシステム制御コンピュータから
送られた注意及びトリップ情報などの他の車両パラメー
タを表示する。更に、システム制御コンピュータは車両
に警告を発して、充電量の「低」或いは異常な振れを示
していることを利用者に伝える。利用者は、最も近いポ
ートに車両を移動するか或いは単に予定通りポートに到
着してから充電器に接続するように指示される。
【0067】中央制御コンピュータによって収集され、
上記したデータベースにストアされた車両データを用い
て、トリップの時間を推測することが可能である。特
に、直接トリップの時間は比較的一定しているため、直
接トリップの場合はトリップにかかる時間を予測でき
る。一方、エランドトリップにかかる時間にはばらつき
があるため、エランドトリップにかかる時間の推測は直
接トリップほど有効ではない。予想トリップ時間を用い
て、利用者がトリップ中に困難に遭遇したかどうかの決
定に用いることも可能である。例えば、利用者のポート
への到着が遅れた場合、システムの管理者は車両サブシ
ステムを使って利用者とコンタクトを取ることができ
る。
【0068】6.車両の再配置及び保守員の業務 各保守員は、車両を貸し出しできる状態とするために様
々な業務を行わなければならない場合もあり得る。詳し
くは、あるポートに十分な数の車両がない場合は、各保
守員が車両を再配置しなければならない場合もあり得
る。車両の再配置は、車両を運転して或いは別の車両で
牽引して行うことができる。各保守員はまた、電気車両
の充電をしたり、或いは置き去りの車両や作動不能の車
両を回収したりしなければならない場合もあり得る。
【0069】システムの主な目的の1つは、システムの
利用者の要求を満たすべく各ポートに十分な車両を提供
することである。各ポートにおける車両の配分のバラン
スが悪いと、その状態が検出され、車両の配分バランス
を修正するために車両を再配置する。
【0070】現在の好適な実施例では、車両の再配置の
必要かどうかを決定するための計算を以下に示す。
【0071】再配置必要度[k]=貸し出し可能車両数+
到着車両数−車両待ち利用者数 ここで、再配置必要度[k]はポートkに車両を再配置す
る必要性の程度を表す数である。ポートの有効な再配置
必要度は、閾値「最小数」より小さくなければならな
い。貸し出し可能車両数はポートkにおいて貸し出し可
能な車両数であり、到着車両数は車両の登録時に決まる
ポートkに向かっている車両数であり、車両待ち利用者
数はポートkで貸し出し車両を待つ利用者数である。
【0072】車両数が最も少ないポートの車両の再配置
が優先される。任意のポートの再配置必要度が最小数よ
り大きい場合は再配置は行われない。現在の好適な実施
例では、最小数は1である。
【0073】車両の再配置が必要であるとシステムが決
定すると、保守員が車両を再配置しなければならないこ
ともある。車両の再配置は、車両を運転して或いは別の
車両で牽引して行うことができる。各保守員はまた、電
気車両の充電をしたり、或いは置き去りの車両や作動不
能の車両を回収したりしなければならない場合もあり得
る。運転して車両を再配置するため或いは車両を充電す
るためには、保守員はキオスクでカードキーを通さなけ
ればならない。保守員カードはカード読取り装置によっ
て読み取られ、その読み取られたID情報はホストコンピ
ュータに送られる。システム制御コンピュータが、その
ID情報が保守員ID情報であると確認すると、車両が再配
置されるべき目的地候補のメニューが提示される。保守
員は車両を再配置する場所を選択する。システムは、各
車両の充電量及び整備の必要性(整備の必要性がある場
合)を含む車両の状態を表示する。保守員は再配置する
車両を選択し、その選択をシステム制御コンピュータに
送信する。システム制御コンピュータは、再配置する車
両に保守員のID及びPINを送信し、それらが車両マイク
ロコントローラにストアされる。車両へアクセスするた
めに、保守員は車両に取付けられているカード読取り装
置にキーカードをかざす。
【0074】牽引によって車両を再配置する場合は、保
守員は牽引をする車両を所定の場所に移動して牽引手段
を取付け、牽引される車両を該牽引手段に連結して目的
地まで車両を牽引する。目的地に到着すると、保守員は
牽引手段を取り外して各車両を駐車する。別法では、保
守員が単に再配置する車両を運転して再配置してもよ
い。再配置の後、再配置された車両は車両検索グループ
に入れられる。
【0075】車両に充電が必要な場合は、保守員のID及
びPINが認証された後、保守員が車両に入って充電用ハ
ッチを開ける。保守員が、充電器を車両のレセプタクル
に取付ける。次に、車両を充電してから、貸し出し可能
な車両群に戻す。
【0076】7.コンピュータシステムの概要 車両共用システムの現在の好適な実施例では、コンピュ
ータシステムは、1)利用者登録部、2)システムの管
理部、3)車両部、の3つから構成される。コンピュー
タサブシステム(図10の805)は登録部に対応す
る。ポートに設置されたコンピュータサブシステムを利
用して、利用者が車両のリクエストを入力し、保守員が
車両の状態や再配置の必要性を調べることができる。管
理部は、以下に記載する方法で利用者のリクエストに応
答して車両を割当て、車両の位置及び状態をモニタリン
グし、必要に応じて介入するためのオペレータインター
フェースを提供するシステム制御コンピュータ(81
0)として具現できる。車両部は、車両の位置及び状態
のモニタリング、更にコントロールセンタとの双方向通
信を可能にする車両サブシステムとして具現できる。
【0077】A.登録部 図10に示されているように、本発明の好適な実施例で
は、システム制御コンピュータ(810)は、キオスク
に設置されるコンピュータサブシステム(805)から
車両のリクエストを受信する。カード読取り装置が読取
ったキオスクID及び利用者IDのデータ、利用者が入
力したデータを含む車両のリクエスト情報は、好ましく
は従来のTCP/IPプロトコルを用いたインターネッ
トによって管理部に送信される。専用ネットワークを利
用した別の実施例も本発明の範囲に含まれる。各コンピ
ュータサブシステムの利用者インターフェースには、好
ましくは、キーボード、スマートカード等を読取るため
のカード読取り装置などの他の入出力装置、及びカラー
の画像を表示できるタッチスクリーンを有するクライア
ントコンピュータが含まれる。好適な実施例では、シス
テム制御コンピュータの登録プロセスは、コンピュータ
サブシステムと通信するためにスクリプト言語ルーチン
を用いるウェブサーバで実行される。
【0078】B.車両サブシステム 車両共用システムの各車両には車両サブシステム(81
5)が備えられている。この車両サブシステム(81
5)には、車両機能のモニタリング、及びそれに関連し
たデータの処理やストアを実行するマイクロコントロー
ラ(図6及び図7の540)と、システム制御コンピュ
ータからのメッセージを車両に表示し、システム制御コ
ンピュータに送信されるPIN番号などのメッセージが
入力されるMDT(図5及び図7の565)と、車両の位
置を決定する信号及び車両の状態のデータを送信するト
ランスポンダとが含まれる。
【0079】図10に示されているように、車両サブシ
ステムは、例えば、無線周波数通信或いは他の無線リン
クによって、システム制御コンピュータとデータの送受
信を行う。受信したデータは、インターフェース(82
0)を用いてシステム制御コンピュータによって機械読
取り可能なコードに変換される。このインターフェース
(820)とシステム制御コンピュータとのやり取りに
よって、以下に記載するのモニタリングプロセスが実行
される。このインターフェースは、車両の位置情報を供
給するシステムインターフェースと、車両の状態の情報
を解読して共用車両データベースと互換性のある形式に
変換する通信インターフェースとの2つのサブシステム
を含む。
【0080】C.システム制御コンピュータ システム制御コンピュータ及びインターフェースはコン
トロールセンタに備えられている。システム制御コンピ
ュータは、利用者IDコード、他の過敏データ及びプラ
イベートデータへのアクセスが制御される安全なオフィ
スビルなどの安全な環境に設置されるのが好ましい。
【0081】システム制御コンピュータは、コンピュー
タサブシステム(805)と通信する登録プロセスを含
む。登録プロセスは、コンピュータサブシステムを利用
した利用者及び保守員のリクエストに応答して車両を割
当てる。先述した方法に従ったリクエストに応答して車
両が、利用者が利用できる状態にされる。
【0082】本発明においてネットワークを利用する利
点はその柔軟性にある。ポートの車両を、インターネッ
トにアクセスできる任意の場所に駐車することができ
る。また、インターネットにアクセスできる任意のコン
ピュータからシステムにアクセスできる。即ち、システ
ムの利用者は、例えば、共用車両の予約、希望のポート
における貸し出し可能な車両の有無、車両の待ち時間、
車両共用システムへの加入、或いは別の目的のために離
れた場所からシステムにアクセスできる。
【0083】登録プロセスで実行される各ステップを以
下に記載する。登録プロセスは、車両を割当てる際にシ
ステム制御コンピュータと同時に動作するモニタリング
プロセスによって保持されるデータベースにストアされ
た情報を用いる。このデータベースには、利用者データ
(830)、車両データ(835)、及びリクエストデ
ータ(840)が含まれる。モニタリングプロセスで
は、車両サブシステム及びコンピュータサブシステムか
ら受信した情報でデータベースが更新される。好適な実
施例では、トリップの開始から30秒毎に車両がポーリ
ングされ、利用可能なデータを受信する毎にデータベー
スが更新される。システム制御コンピュータの動作の要
約を、図11−図16を用いて以下に説明する。
【0084】1)登録プロセス 図11のステップ110で、登録プロセスは、リクエス
トが送信されたキオスクからそのキオスクのID及び個人
ID情報を受信する。許可された利用者からのリクエスト
であることを確認するために、その個人ID情報を利用者
データ(850)と比較し、一致した場合は、個人ID情
報が保守員(950)であるか或いは一般の利用者(9
40)であるかを決定する。個人ID情報が一致しない場
合は個人IDが無効となり(960)、その場合は、適当
なメッセージ(信号1)がコンピュータサブシステムに
送信される(ステップ970)。好適な実施例では、こ
の信号及び登録プロセスによってコンピュータサブシス
テムに送られる他の信号はWebページである。別法で
は、全てのメッセージがクライアントコンピュータにス
トアされ、中央システムコンピュータからの信号によっ
て対応するメッセージを呼び出すことができる。更なる
別法では、メッセージは、ローカルコンピュータのサブ
ルーチンとして呼び出すこともできる。
【0085】ステップ910で受信した個人ID情報が有
効であって、リクエストが利用者による場合は、図12
のステップに進む。ステップ1010で、利用者が希望
の目的地を入力するようにコンピュータサブシステムに
信号2が送信される。利用者が入力した目的地を受信し
(1015)、それに応じて車両共用システムデータベ
ースのリクエストデータ部分(840)にストアされた
情報からその目的地に相当する距離を決定する。目的地
情報を受信した後、トリップが前述のように定義した目
的地トリップか或いはエランドトリップかを質問するた
めに信号2.5が送信される(ステップ1020)。ス
テップ1025で受信した応答がエランドトリップの場
合は、トリップにかかる予測される追加距離及び追加時
間を決定するべくプログラムが続く(ステップ1035
−1050)。しかしながら、トリップが目的地トリッ
プ、即ちトリップ開始場所から目的地まで止まる地点が
ないトリップの場合は、ステップ1035−1050が
省略される。ステップ1055で信号5が送信され、コ
ンピュータサブシステムによって乗車人数を質問するメ
ッセージが表示され、その結果、乗車人数の情報を受信
する(ステップ1060)。利用者からの情報は全てリ
クエストデータにストアされる(ステップ1062)。
【0086】登録プロセスによって、リクエストされた
トリップの距離を走行するのに必要な最低の充電量が以
下の式を用いて決定される(ステップ1065)。
【0087】 必要最小SOC=(全距離/∝)×10+10 ここで、SOCは駆動モータに電流を供給するバッテリの
充電量であり、∝は、最大SOCの10%で何キロメート
ル走行できるかを示す。好適な実施例では、∝は約1
0.05である。計算で求められる必要最小SOCは、リ
クエストされたトリップに必要な最小充電量であって、
車両バッテリの全充電容量に対する%で示される。
【0088】リクエスト情報及び共用システムデータベ
ースの車両データ部分(図10の835)にストアされ
た最新の情報に基づいて、利用者のトリップ相応しい車
両を決定する。利用者がトリップの開始を希望するポー
トについて車両検索グループが決定される。車両検索グ
ループには、その時点で他の利用者に割当てられていな
いポートにある車両が含まれる。車両検索グループには
また、所定時間内にポートに到着する予定の車両も含ま
れる。ポートから別のポートへ再配置される或いは別の
理由でポートを離れる予定の車両は、車両検索グループ
に含まれない。前記所定時間は、利用者の待ち時間を最
小にするように選択する一方、例えば、エネルギーの使
用を最小にして車両の利用効率を最大化する。リクエス
トされたトリップに十分な充電量を有する貸し出し可能
な車両が1台しかない場合は、その車両がステップ10
90で利用者に選択される。貸し出し可能な車両が2台
以上ある場合は、2番目に充電量の多い車両が選択され
る。別の実施例では、十分な充電量を有する車両は何れ
も選択することができる。
【0089】全ての車両が最低限必要な充電量を満たし
ていない場合は、システムは充電量の最も多い車両を選
択する。この場合、車両をリクエストした利用者に、リ
クエストしたトリップに対して車両の充電量が十分では
な可能性があることを伝える警告が発せられる(ステッ
プ1080)。
【0090】現在の好適な実施例では、車両群は特別に
改変されたホンダのミニバンからなるが、別の実施例で
は、別の種類の車両を使用してもよい。このような実施
例では、車両の選択の際に、車両群の各車両の規定乗車
可能人数を考慮する。
【0091】利用者が選択された車両を受諾した場合
は、図8に要約した方法に従って車両の割当てを続け
る。
【0092】リクエストが行われたポートに貸し出し可
能な車両がない場合は、システムは、そのポートに到着
する予定の別のポートにある車両を検索する。コンピュ
ータサブシステムによって車両の待ち時間が表示され
(図14のステップ1110)、利用者が選択された車
両を待つかどうかを質問される(ステップ1120)。
利用者が選択された車両を拒否した場合は、プログラム
は終了する(ステップ1130)。利用者が選択された
車両を受諾した場合は、ポートに車両が到着する(ステ
ップ1140)。利用者に、リクエストの再確認がされ
る(ステップ1150)。利用者がリクエストの再承認
をしない場合は、プログラムは終了する。
【0093】車両のリクエストが保守員の場合は、図1
2ではなく図15に進む。ステップ1210で、リクエ
ストをしたコンピュータサブシステムに信号2が送信さ
れ、その結果、保守員に目的地を質問するメッセージが
表示される。登録プロセスに、キオスクのコンピュータ
サブシステムから保守員の目的地が送られる(ステップ
1220)。ステップ1230で、登録プロセスによっ
て、共用システムデータベースの利用者データ部分(図
10の830)に予めストアされた情報に基づいて、リ
クエストされたトリップに必要と推測される距離及び時
間が決定される。この距離データ及び時間データが、ス
テップ1240でリクエストデータベース(840)に
ストアされる。ステップ1250で、全ての車両の状態
が車両データベースから呼び出される。ステップ126
0で、リクエストがされたポートに対応する車両検索グ
ループの各車両及びそれらの状態が、ポートのコンピュ
ータサブシステムに送信される。ステップ1270で保
守員は車両を選択し、ステップ1280で保守員の利用
者ID及びPINが選択された車両に送信される。
【0094】好適な実施例では、システムが、例えば上
記したアルゴリズムによって車両の再配置が必要である
と決定した際、利用者に車両の再配置を依頼することで
きる。ステップ1310で、車両の割当ての際にモニタ
リングプロセスが車両の再配置が必要であると決定する
と、同乗者の目的地に再配置するべき車両を同乗者がそ
の目的地まで運転するかどうかを決定するために利用者
に幾つかの質問がされる。
【0095】ステップ1320で、利用者はトリップが
目的地トリップか或いはエランドトリップのどちらであ
るか質問される。リクエストのトリップがエランドトリ
ップの場合は、利用者は再配置を依頼されることなく、
プログラムは図8の車両割当て方法に戻る。ステップ1
330で、利用者が一人でリクエストのトリップをする
と答えた場合は、車両を再配置できる別の同乗者がいな
いということであり、プログラムは図8の方法に従って
車両割当てを続ける。ステップ1330で、リクエスト
のトリップに少なくとも一人の同乗者がいる場合は、ス
テップ1340で、同乗者に車両の再配置を依頼する。
ステップ1350で、同乗者が再配置の依頼を引き受け
るか或いは断るか質問される。同乗者が再配置を引き受
けた場合は、同乗者は自身のスマートカードをコンピュ
ータサブシステムのカード読取り装置に通し(ステップ
1360)、同乗者が車両にアクセスして運転できるよ
うに適切なデータが車両に送られる(ステップ137
0)。ステップ1380で、割当てられた車両の車両番
号がコンピュータサブシステムに送られる。次に、同乗
者に、割当てられた車両の再配置の再確認がされる。車
両を再配置可能な同乗者がいなくなるまで、この一連の
ステップを繰り返す。
【0096】2)車両システムデータベース リアルタイムデータベースをモニタリング要素の1つと
して利用する。このデータベースを、モニタリングプロ
セス及び登録プロセスの双方にアクセス可能な1組の共
用テーブルとすることができる。このデータベースに
は、様々なサブシステムからのデータ、及びそれらのデ
ータを利用して加工するアルゴリズムからのデータが含
まれる。データ管理は、Microsoft Accessなどの市販の
データベースエンジンによって行われる。このデータベ
ースを利用して、車両の割当て、トリップに必要な時間
及び距離の計算、及び車両の状態の追跡やモニタリング
などの様々なタスクを実行する。このデータベースを用
いて実行可能な他のタスクには、車両の予測到着時間の
改善、及び車両の再配置がいつ必要になるかの決定があ
る。
【0097】現在の好適な実施例では、共用システムデ
ータベースには、利用者データベース(図10の83
0)と、リクエストデータベース(840)と、車両デ
ータベース(835)との3つがある。利用者データベ
ース(830)には、同じ日の異なった時間における特
定の目的地へのトリップにかかる時間などの利用者の統
計や情報の記録、及び登録した利用者によるシステムの
記録が含まれる。リクエストデータベース(840)に
は、保有している各車両のリクエストの記録、及び割当
て情報が含まれる。車両データベース(835)には、
車両がないため或いは車両が電気車両であって貸し出し
に十分なバッテリ充電量が足りないめにすぐには答える
ことができないリクエストを含む、車両の状態について
の情報が含まれる。別の実施例では、権利を有する利用
者が、キオスクにあるコンピュータサブシステムなどの
遠隔地コンピュータから、待ちリクエストデータベース
にアクセスするために、車両使用データベースにアクセ
スしてもよい。
【0098】3)モニタリングプロセス モニタリングプロセスは、車両から送信される車両の状
態及び位置の情報を用いて共用車両システムデータベー
スの情報を更新する。コンピュータ及び通信装置を用い
たモニタリングプロセスによって、全車両との通信及び
制御が行われる。
【0099】現在の好適な実施例では、モニタリングプ
ロセスは3台のコンピュータで実行される。その3台の
コンピュータとは、1)システム制御コンピュータと無
線メッセージ通信ネットワークとの通信を管理するデー
タ通信コンピュータと、2)全車両のメッセージ通信を
開始し、全車両の情をモニタリングする車両群管理コン
ピュータと、3)車両群管理コンピュータへの全てのメ
ッセージを作成し、車両群管理コンピュータからの全て
のメッセージを記録し、更にシステムのオペレーション
に必要なプロトコルを実行する制御コンピュータとであ
る。現在の好適な実施例では、車両群管理コンピュータ
には市販の「fleet director」ソフトウェアが用いられ
る。制御コンピュータと車両群管理コンピュータとが1
つになったコンピュータによって、統一型車両共用シス
テムが作成される。
【0100】全車両からのデータは常にモニタリングさ
れている。車両からデータを受信すると、車両データベ
ースは直ちに更新される。モニタリングプロセスはま
た、データベースのリクエストデータベースもモニタリ
ングする。登録プロセスによって車両のリクエストが送
信されると、モニタリングプロセスによって貸し出す割
当て車両が準備される。この時、正しい利用者ID及びPI
N情報を割当てられた車両へ送信して、リクエストをし
た利用者がその車両を確実に借受けることができるよう
にする。
【0101】モニタリングプロセスはまた、貸し出した
車両の走行経路を追跡して車両の使用に応じて利用者に
料金を請求し、使用できるバッテリ充電量を越えて走行
した場合には警告を利用者に発し、更に車両が所定の領
域を出ないようにすることができる。
【0102】現在の好適な実施例では、システムオペレ
ータが全てのシステムのオペレーションをモニタリング
できるようにグラフィカル・ユーザインターフェース
(GUI)を備える。システムオペレータが、各車両がマ
ップに基づいた環境のどの位置にあるかをモニタリング
できるようにGUIは構成される。またGUIによって、選択
した車両の動作データを見ることもできる。更に、GUI
によって、システムオペレータが各車両に特定のメッセ
ージを送信することもできる。
【0103】本発明の好適な実施例の上記した記述は説
明及び例示目的である。また、本発明は上記した通りの
形態に制限されるものでもない。上記の説明から、様々
な改変が可能であることを理解されたい。例えば、上記
した多くのデータ処理及び決定機能はコントロールセン
タで実行されるが、別の実施例ではそのような機能の幾
つかを実行するようにプログラムされたポート設備コン
ピュータサブシステムを含む。更なる実施例では、車両
サブシステムがそのような機能の幾つかを実行するよう
にプログラムすることも可能である。従って、本発明は
上記した説明によってその範囲が限定されるものではな
く、本請求の範囲によってのみ規定されるものである。
【0104】
【発明の効果】貸し出し車両のトリップ終了時間を推定
し、車両をモニタリングすることで車両のトリップ終了
を確認することによって、車両共用システムを効率的に
稼動できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両共用システムの概要を示す模式図である。
【図2】キオスクの端末コンピュータにログインするた
めに実行する各ステップを表すフローチャートである。
【図3】利用者が車両のリクエスト、選択、及び割当て
をする際に実行するステップを表すフローチャートであ
る。
【図4】保守員が車両のリクエスト及び選択をするため
に実行するステップを表すフローチャートである。
【図5】車両内部に取付けられた装置を示す斜視図であ
る。
【図6】マイクロコントローラのブロック図である。
【図7】車両サブシステムの模式的な線図である。
【図8】利用者が割当てられた車両にアクセスする際
に、車両サブシステムが実行するステップを表すフロー
チャートである。
【図9】車両貸し出し終了時に実行されるステップを含
む、車両位置の追跡及び車両使用中におけるメッセージ
情報の交換のために実行するステップを表すフローチャ
ートである。
【図10】システム制御コンピュータのブロック図であ
って、車両共用システムの他の要素との通信が示されて
いる。
【図11】利用者が車両をリクエストするために中央制
御コンピュータにログインする時、該中央制御コンピュ
ータが実行するステップを表すフローチャートである。
【図12】利用者が車両をリクエストするためにID及び
キオスク情報を入力する時、システム制御コンピュータ
が実行するステップを表すフローチャートの前半部分で
ある。
【図13】利用者が車両をリクエストするためにID及び
キオスク情報を入力する時、システム制御コンピュータ
が実行するステップを表す図12に続くフローチャート
である。
【図14】貸し出し可能な車両がない場合のプログラム
の流れを要約したフローチャートである。
【図15】保守員が車両をリクエストするためにシステ
ムにログインする時、システム制御コンピュータが実行
するステップを要約したフローチャートである。
【図16】本発明の一実施例に基づいた、車両の再配置
が必要な時に利用者が車両をリクエストした場合に、シ
ステム制御コンピュータが実行するステップを表すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
120 キオスク 130 車両 140 車両サブシステム 150 利用者 160 スマートカード 565 マルチディスプレイ端末(MDT) 575 カード読取り装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 301043487 ザ・リージェンツ・オブ・ザ・ユニバーシ ティ・オブ・カリフォルニア The Regents of the University of Calif ornia アメリカ合衆国カリフォルニア州94607− 5200・オークランド・トゥエルフスフロ ア・フランクリンストリート 1111 (72)発明者 村上 洋 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 矢野 俊二 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 中村 和宏 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 マシュー・ジェームズ・バース アメリカ合衆国カリフォルニア州92506・ リバーサイド・ダンテサークル 6529 (72)発明者 マイケル・ドノバン・トッド アメリカ合衆国カリフォルニア州92373・ レッドランズ・グレンウッドドライブ 619 Fターム(参考) 5H180 AA01 BB12 BB15 BB17 EE02 FF05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両共用システムの車両の動作をモニ
    タリングする方法であって、 1)トリップに用いられる車両を識別するステップと、 2)前記トリップにかかる予想時間を計算するステップ
    と、 3)前記トリップの予定終了時間を予測するステップ
    と、 4)ステップ3)で予測した時間に前記トリップが終了
    したかどうかを確認するステップとを含むことを特徴と
    する方法。
  2. 【請求項2】 前記トリップにかかる予想時間を計算
    するステップが、前記トリップの開始するポート及び終
    了するポートを識別する過程と、前記開始ポートから前
    記終了ポートまでの平均トリップ時間を決定する過程と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記トリップの平均時間が、前記開始
    ポートから前記終了ポートまでのトリップの車両使用デ
    ータベースに蓄積されたトリップデータから決定される
    ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 トリップが直接トリップであるか或い
    は間接トリップであるかを決定するステップを更に含む
    ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
JP2001196236A 2000-06-28 2001-06-28 車両共用システムにおける車両のモニタリング Pending JP2002074574A (ja)

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