JP2002071220A - 貯湯式熱源機の制御装置 - Google Patents

貯湯式熱源機の制御装置

Info

Publication number
JP2002071220A
JP2002071220A JP2000255235A JP2000255235A JP2002071220A JP 2002071220 A JP2002071220 A JP 2002071220A JP 2000255235 A JP2000255235 A JP 2000255235A JP 2000255235 A JP2000255235 A JP 2000255235A JP 2002071220 A JP2002071220 A JP 2002071220A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion
water storage
hot water
temperature
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000255235A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Ueda
貴之 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritz Corp
Original Assignee
Noritz Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritz Corp filed Critical Noritz Corp
Priority to JP2000255235A priority Critical patent/JP2002071220A/ja
Publication of JP2002071220A publication Critical patent/JP2002071220A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulation And Control Of Combustion (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯湯式熱交換缶体を有する温水暖房機におけ
る燃焼加熱手段をたとえ経年的変化が生じたとしても常
に安定した燃焼状態に維持し得る。 【解決手段】 缶体サーミスタにより貯湯が冷却状態で
あることを条件として循環ポンプを停止させて熱の出入
りのない状態にする(S1,S2)。まず、最大燃焼量
(9.9号)を入力設定して燃焼させ測定開始温度から
測定終了温度まで昇温するのに要した第1昇温時間t1
を検出し(S4〜S8)、t1に基づき実際に消費され
た燃料消費量Q1を演算する(S12)。この後、最小
燃焼量(6.7号)を入力設定して燃焼させ、同様に第
2昇温時間t2を検出し(S13〜S17)、t2に基づ
き実際に消費された燃料消費量Q2を演算する(S2
2)。Q1,Q2値に基づき初期設定された入力号数に対
する燃料量の関係(燃焼条件)を補正する(S22)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貯湯式熱源機の燃
焼制御に用いられる制御装置に関し、特に、燃焼制御系
のハード部分に経年的変化が生じたとしても、燃焼状態
を常に初期設定の燃焼条件で一定に維持し得る貯湯式熱
源機の制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】従来より、貯湯式熱源機として、内部に
貯湯室が形成された熱交換缶体を燃焼バーナにより燃焼
加熱して貯湯室内の水もしくは温水を加熱するものが知
られ、上記貯湯式熱源機が温水循環式暖房機能を備えた
暖房機である場合には上記の加熱された温水が循環ポン
プの作動により室内暖房機等の暖房端末との間で循環さ
れるようになっている。通常、上記燃焼バーナは燃焼量
を変更し得る燃焼量可変式燃焼バーナとされ、その燃焼
量の変更は燃焼させる燃料量の変更制御により行われて
いる。そして、上記燃焼バーナは貯湯室内の水等を所定
温度まで昇温させるのに必要な要求加熱量に応じた燃焼
量(燃料量)が燃焼条件として初期設定され、この燃焼
条件に基づいて設定された燃料量が燃焼バーナにて燃焼
されるようになっている。すなわち、貯湯式熱源機の制
御装置において、要求加熱量に応じて燃焼バーナに対す
る入力号数が定められ、この入力号数に対応した燃料量
が燃焼バーナに供給されるよう比例制御が行われ、供給
された燃料がその燃料量との関係で所定の空燃比になる
ように供給された燃焼用エアのもとで燃焼されることに
なる。なお、上記「号数」における1号とは、1リット
ルの水を1分間に25℃昇温させるのに必要な熱量を意
味する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
貯湯式熱源機の制御装置においては、経年的使用に伴
い、例えば燃料供給系の燃料供給ポンプや制御弁(例え
ば流量制御弁)等の摩耗や、燃焼バーナの先端ノズルの
詰まり等が生じるおそれがあり、このため、燃焼バーナ
で燃焼消費される燃料量(燃料流量)が経年的に変化す
るおそれがある。このような経年的変化が生じた場合に
は、初期設定された燃焼条件に基づき燃料供給制御及び
燃焼制御等の制御自体がたとえ適正に行われたとして
も、上記の燃料量の変化に伴い空燃比が狂ってしまい異
常燃焼が生じることになる。この結果、煤の堆積や未燃
焼の燃料臭等が発生したり、燃焼音が正常時よりも高く
なって燃焼騒音が発生したりすることになる。
【0004】ここで、燃焼バーナで燃焼消費される燃料
消費量を直接検出するためのセンサを設置することも考
えられるが、多大なコスト増となる上に、過剰設備の傾
向が強くなる。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、貯湯式熱源機
における燃焼加熱手段を常に安定した燃焼状態に維持し
得る貯湯式熱源機の制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、貯湯式熱交換缶体と、この
熱交換缶体を燃焼加熱する燃焼加熱手段とを備えた貯湯
式熱源機に設けられ、上記燃焼加熱手段の燃焼量を上記
熱交換缶体に対する要求加熱量との関係で設定された燃
焼条件に基づき変更制御する貯湯式熱源機の制御装置を
対象として、上記熱交換缶体内の貯湯温度を検出する貯
湯温度検出手段と、上記燃焼加熱手段を任意の設定定燃
焼量により一定燃焼させて上記貯湯温度の昇温度合を上
記貯湯温度検出手段からの検出値に基づき監視し、得ら
れた上記貯湯温度の昇温度合の状態に基づき上記燃焼条
件を補正する燃焼条件補正手段とを備えることを特定事
項とするものである。
【0007】本請求項1によれば、燃焼加熱手段をある
設定燃焼量で一定燃焼させたときの昇温度合が貯湯温度
検出手段からの検出貯湯温度の変化を監視することによ
り得られる。この昇温度合の状態により熱交換缶体内の
貯湯が上記燃焼により実際に受けた加熱量が推定され、
この加熱量と、予め設定されている燃焼条件に基づく加
熱量とが相違していれば、そのずれ分に応じて燃焼条件
補正手段により制御の基準となる燃焼条件が補正され
る。これにより、たとえ燃料消費量について経年的変化
が生じていても、初期設定の燃焼条件に基づく燃焼状態
が維持されることになる。この請求項1の場合には、燃
焼加熱手段が請求項2等の如く燃焼量可変式のものでは
なくて燃焼量が固定式の場合であっても、経年的変化に
よるずれ分を補正して初期設定の燃焼条件に基づく燃焼
状態を確実に維持させることが可能になる。
【0008】請求項2〜請求項5に係る各発明は、貯湯
式熱交換缶体と、この熱交換缶体を燃焼加熱する燃焼量
可変式の燃焼加熱手段とを備えた貯湯式熱源機に設けら
れ、上記燃焼加熱手段の燃焼量を上記熱交換缶体に対す
る要求加熱量との関係で設定された燃焼条件に基づき変
更制御する貯湯式熱源機の制御装置を対象として、上記
熱交換缶体内の貯湯温度を検出する貯湯温度検出手段
と、この貯湯温度検出手段からの検出貯湯温度に基づき
上記燃焼条件を補正する燃焼条件補正手段とを備える点
を共通にして、上記燃焼条件補正手段として以下の特定
事項を備えるものである。
【0009】すなわち、請求項2は、上記燃焼条件補正
手段として、上記燃焼加熱手段を任意の第1設定燃焼量
により一定燃焼させたときの上記検出貯湯温度について
の第1の昇温度合と、上記燃焼加熱手段を上記第1設定
燃焼量とは異なる任意の第2設定燃焼量により一定燃焼
させたときの上記貯湯温度についての第2の昇温度合と
をそれぞれ検出し、これら第1及び第2の両昇温度合の
状態に基づき上記燃焼条件を補正する構成とするもので
ある。
【0010】本請求項2によれば、燃焼加熱手段を第1
設定燃焼量で一定燃焼させたときの第1の昇温度合と、
第2設定燃焼量で一定燃焼させたときの第2の昇温度合
とがそれぞれ貯湯温度検出手段からの検出貯湯温度の変
化を監視することにより得られる。この各昇温度合の状
態により熱交換缶体内の貯湯が上記第1及び第2の互い
に異なる2つの設定燃焼量での燃焼により実際に受けた
加熱量がそれぞれ推定される。そして、第1設定燃焼量
での実際の加熱量とその第1設定燃焼量における上記燃
焼条件に基づく加熱量との比較、及び、第2設定燃焼量
での実際の加熱量とその第2設定燃焼量における上記燃
焼条件に基づく加熱量との比較が行われて、いずれかも
しくは双方が相違していれば、そのずれ分だけ燃焼条件
補正手段により制御の基準となる燃焼条件が補正され
る。これにより、たとえ燃料消費量について経年的変化
が生じていても、初期設定の燃焼条件に基づく燃焼状態
が維持されることになる。
【0011】また、この請求項2の場合、第1及び第2
の大小2種類の設定燃焼量での昇温度合のチェックが行
われ、この2種類のチェック結果に基づく補正が可能と
なるため、請求項1の場合と比較してより正確な補正が
可能となる。従って、上記第1設定燃焼量としては例え
ば最大燃焼量もしくは最大側の燃焼量に、上記第2設定
燃焼量としては例えば最小燃焼量もしくは最小側の燃焼
量にそれぞれ設定するというように、互いに離れた大小
2種類の燃焼量を設定するのが好ましい(以下の請求項
3及び請求項5において同じ)。
【0012】請求項3は、上記燃焼条件補正手段とし
て、上記燃焼加熱手段を任意の第1設定燃焼量により一
定燃焼させて検出貯湯温度が低温側設定温度から高温側
設定温度まで昇温するのに要する第1の昇温時間と、上
記燃焼加熱手段を上記第1設定燃焼量とは異なる任意の
第2設定燃焼量により一定燃焼させて検出貯湯温度が上
記低温側設定温度から高温側設定温度まで昇温するのに
要する第2の昇温時間とをそれぞれ計測し、計測された
上記第1及び第2の両昇温時間に基づき上記燃焼条件を
補正する構成とするものである。
【0013】本請求項3によれば、燃焼加熱手段を第1
設定燃焼量で一定燃焼させたときに熱交換缶体内の貯湯
温度が低温側設定温度から高温側設定温度に到達するま
での第1の昇温時間と、第2設定燃焼量で一定燃焼させ
たときに上記と同様に貯湯温度が低温側設定温度から高
温側設定温度に到達する第2の昇温時間とがそれぞれ検
出される。このような低温側から高温側までの両設定温
度間での各昇温時間により第1及び第2の互いに異なる
2つの設定燃焼量での燃焼における各昇温度合が具体的
に得られ、熱交換缶体内の貯湯が実際に受けた加熱量が
それぞれ推定される。そして、請求項2の場合と同様
に、第1設定燃焼量での実際の加熱量とその第1設定燃
焼量における上記燃焼条件に基づく加熱量との比較、及
び、第2設定燃焼量での実際の加熱量とその第2設定燃
焼量における上記燃焼条件に基づく加熱量との比較が行
われて、いずれかもしくは双方が相違していれば、その
ずれ分だけ燃焼条件補正手段により制御の基準となる燃
焼条件が正確に補正されることになる。これにより、た
とえ燃料消費量について経年的変化が生じていても、初
期設定の燃焼条件に基づく燃焼状態が確実に維持される
ことになる。
【0014】請求項4に係る発明は、請求項1に係る発
明を具体化したものであり、上記燃焼条件補正手段とし
て、上記燃焼加熱手段を任意の設定燃焼量により一定燃
焼させて検出貯湯温度が低温側設定温度から高温側設定
温度までに昇温するのに要した昇温時間を計測する昇温
時間計測部と、計測された昇温時間に基づき実際に消費
された燃料消費量を演算により求める燃料消費量演算部
と、演算された燃料消費量と上記燃焼条件に基づく上記
設定燃焼量に対応する燃料量との差に基づいて上記燃焼
条件を補正する補正部とを備えることとしたものであ
る。
【0015】本請求項4によれば、燃焼加熱手段をある
設定燃焼量で一定燃焼させたときに熱交換缶体内の貯湯
温度が低温側設定温度から高温側設定温度まで昇温する
昇温時間が昇温時間計測部により計測され、この昇温時
間に基づき上記燃焼により実際に消費された燃料消費量
が燃料消費量演算部により演算される。つまり、上記低
温側から高温側までの両設定温度間の温度差、昇温時間
及び貯湯容量に基づいて実際に受けた加熱量が得られ、
この加熱量を燃料の燃焼により得られる発熱量及び熱効
率等で除することにより実際の燃料消費量が得られるこ
とになる。そして、この実際の燃料消費量と、上記燃焼
条件に基づく上記設定燃焼量に対応する燃料消費量とが
相違していれば、その差(ずれ分)に応じて上記燃焼条
件が補正部により補正される。これにより、たとえ燃料
消費量について経年的変化が生じていても、初期設定の
燃焼条件に基づく燃焼状態が維持されることになる。
【0016】請求項5に係る発明は、上記燃焼条件補正
手段として、上記燃焼加熱手段を任意の第1設定燃焼量
により一定燃焼させて検出貯湯温度が低温側設定温度か
ら高温側設定温度までに昇温するに要した第1の昇温時
間を計測する第1昇温時間計測部と、計測された第1昇
温時間に基づき上記第1設定燃焼量の場合に実際に消費
された燃料消費量を演算により求める第1燃料消費量演
算部と、上記燃焼加熱手段を上記第1設定燃焼量とは異
なる任意の第2設定燃焼量により一定燃焼させて検出貯
湯温度が上記低温側設定温度から高温側設定温度までに
昇温するのに要する第2の昇温時間を計測する第2昇温
時間計測部と、計測された第2昇温時間に基づき上記第
2設定燃焼量の場合に実際に消費された燃料消費量を演
算により求める第2燃料消費量演算部と、演算された第
1及び第2の各燃料消費量と上記燃焼条件により設定さ
れる上記第1及び第2の各設定燃焼量に対応する各燃料
量との差に基づいて上記燃焼条件を補正する補正部とを
備えることとしたものである。
【0017】本請求項5によれば、請求項4における昇
温時間の計測と、実際の燃料消費量の演算とが第1及び
第2の互いに異なる2種類の設定燃焼量について行われ
る。すなわち、第1設定燃焼量の場合の熱交換缶体内の
貯湯が低温側設定温度から高温側設定温度まで昇温する
第1の昇温時間が第1昇温時間計測部により計測され、
その第1の昇温時間に基づき第1設定燃焼量に場合の実
際の燃料消費量が第1燃料消費量演算部により演算され
る。一方、第2設定燃焼量の場合の第2の昇温時間が第
2昇温時間計測部により計測され、この第2昇温時間に
基づき第2設定燃焼量の場合の実際の燃料消費量が第2
燃料消費量演算部により演算される。次に、補正部にお
いて、第1及び第2の2種類の設定燃焼量の場合の実際
の燃料消費量と、上記第1及び第2の2種類の設定燃焼
量の場合の上記燃焼条件に基づく燃料消費量とが相違し
ていれば、その差に応じて上記燃焼条件が補正される。
これにより、たとえ燃料消費量について経年的変化が生
じていても、初期設定の燃焼条件に基づく燃焼状態が維
持されることになる。
【0018】上記の請求項1〜請求項5の各発明におい
て、燃焼条件補正手段による燃焼条件の補正のための燃
焼を、検出貯湯温度が所定の初期低温範囲にあることを
条件に開始することを付加するようにしてもよい(請求
項6)。これにより、燃焼に伴う昇温勾配の大きい範囲
で昇温度合もしくは昇温時間のチェックを行うことが可
能になり、燃料消費量の経年的変化が生じていた場合の
ずれ分もしくは補正量の取得が確実になる。なお、上記
「初期低温範囲」としては、燃焼停止後にかなりの時間
経過により貯湯が冷却された場合の常温範囲、もしく
は、貯湯式熱源機の用途に応じて維持される貯湯の下限
温度よりも低温範囲を設定すればよい。
【0019】また、上記の請求項1〜請求項5の各発明
において、燃焼条件補正手段として、燃焼条件の補正量
が設定しきい値よりも小さいとき補正の実行を禁止する
構成を付加するようにしてもよい(請求項7)。すなわ
ち、設定しきい値よりも小さい程度しか燃焼条件がずれ
ていないような場合、つまり、燃焼条件のずれ分が補正
による調整をする必要がない程度である場合には補正を
禁止して、それまでの安定した燃焼状態を継続させるよ
うにするものである。
【0020】上記の請求項1〜請求項5の各発明におい
て、燃焼条件補正手段として、燃焼条件の補正をその全
体補正量の一部ずつについて徐々に実行する構成を付加
するようにしてもよい(請求項8)。これにより、全体
補正量を一気に補正する場合の燃焼条件の急激な変化が
抑制され、それに伴い燃焼状態が急激に変化することが
抑制・防止されることになる。なお、上記の一部ずつに
ついての補正実行は、例えば貯湯式熱源機の運転スイッ
チがONされる度に、もしくは、燃焼加熱手段が燃焼作
動される度に行うようにすればよい。
【0021】また、上記の請求項1〜請求項5の各発明
における貯湯式熱源機としては、給湯機能、風呂釜機能
及び温水循環式暖房機能の内のいずれか1種もしくは2
種以上を組み合わせた機能を有するものを対象とすれば
よい(請求項9)。このような各機能を有する貯湯式熱
源機においては、その燃焼開始により熱交換缶体内の貯
湯がカランもしくは浴槽等へ給湯され新たに水が入水さ
れたり、循環ポンプの作動により上記貯湯が暖房端末と
の間で循環されることになるが、このような貯湯式熱源
機を対象とする場合には、燃焼条件補正手段としては、
その補正処理の実行中には熱交換缶体内の貯湯の流出及
び流入を共に停止した状態にする構成を付加するように
すればよい(請求項10)。これにより、熱交換缶体内
の貯湯に対し燃焼による加熱以外に熱の出入りをなくす
ことが可能になり、設定燃焼量による燃焼に基づき熱交
換缶体内の貯湯が受ける加熱量、ひいては、それに基づ
く実際に消費された燃料消費量を正確に取得して、燃焼
条件補正手段による補正を確実に行い得ることになる。
【0022】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1〜請求
項5のいずれかに係る貯湯式熱源機の制御装置によれ
ば、予め定められた燃焼条件に基づき燃焼制御される貯
湯式熱源機において経年的使用等によりその燃料消費量
が変化した場合であっても、燃焼条件補正手段により上
記燃焼条件を補正して燃焼状態を常に一定のものに維持
することができることになる。これにより、初期設定し
た空燃比を一定に維持して異常燃焼状態の発生を阻止す
ることができ、煤、未燃状態の燃料臭及び燃焼騒音の発
生を可及的に低減させることができることになる。ひい
ては、貯湯式熱源機自体の耐久性の向上及び燃焼制御の
信頼性の向上をも図ることができるようになる。
【0023】特に、請求項2、請求項3もしくは請求項
5によれば、第1及び第2の2種類の設定燃焼量で燃焼
させた場合の貯湯の昇温度合もしくは昇温時間に基づい
て燃焼条件の補正を行うようにしているため、その補正
をより正確に行うことができ、初期設定の燃焼条件に基
づく燃焼状態の維持をより確実に行うことができるよう
になる。
【0024】請求項6によれば、上記の燃焼条件の補正
に際し、燃料消費量の経年的変化が生じていた場合のず
れ分もしくは補正量の取得をより確実に行うことができ
るようになる。
【0025】請求項7によれば、燃焼条件のずれ分が補
正による調整をする必要がない程度である場合には補正
を禁止することにより、それまでの安定した燃焼状態を
継続させることができる。
【0026】請求項8によれば、全体補正量を一気に補
正する場合の燃焼条件の急激な変化を抑制して、燃焼状
態が急激に変化することを抑制・防止することができ
る。
【0027】請求項9によれば、燃焼条件補正手段によ
る補正を適用するに好適な機器を特定することができ
る。また、請求項10によれば、そのような機器に適用
する場合に、熱交換缶体内の貯湯に対する燃焼加熱手段
以外の外的要因を排除して、設定燃焼量による燃焼に基
づき熱交換缶体内の貯湯が受ける加熱量、ひいては、そ
れに基づく実際に消費された燃料消費量を正確に取得し
て、燃焼条件補正手段による補正を確実に行うことがで
きるようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0029】図1は、本発明の実施形態が適用される貯
湯式熱源機としての温水循環式暖房機能を備えた温水暖
房機を示し、この温水暖房機1はいわゆるセミ貯湯タイ
プの熱交換缶体2と、この熱交換缶体2に対し燃焼加熱
による燃焼熱を負荷する燃焼加熱手段3と、この燃焼加
熱手段3に対し燃焼用エアを供給する送風ファン4と、
上記熱交換缶体2により熱交換加熱された温水を各種の
暖房端末に循環させる温水循環回路としての暖房回路5
と、暖房運転等の各種制御を行うコントローラ6とを備
えている。なお、図1では一例として上記熱交換缶体2
から温水が循環供給される暖房端末7を図示している。
以下、各構成要素について詳細に説明する。
【0030】上記熱交換缶体2は、図2に詳細を示すよ
うに、下部位置に上記燃焼加熱手段3の燃焼バーナ30
が臨んで配設された燃焼室21と、この上側位置に区画
形成された貯湯室22とを備えたものである。上記燃焼
室21から多数(例えば十数本)の燃焼排ガス通路23
が上記貯湯室22を上方に貫通するよう延ばされ、貫通
後、排気筒24により集合されている。そして、上記貯
湯室22内には循環水が満たされ、この循環水が上記燃
焼バーナ30の燃焼作動による燃焼熱を燃焼室21及び
上記各燃焼排ガス通路23から受けて所定温度まで加熱
されるようになっている。
【0031】上記熱交換缶体2の上段位置には内部の貯
湯室22の貯湯温度を検出する貯湯温度検出手段として
の缶体温度センサ(具体的には缶体サーミスタ)25が
配設され、また、中段位置には空焚き防止用安全装置と
して貯湯室22を構成する熱交換缶体2の温度を検出す
るハイリミットセンサ26が配設されている。このハイ
リミットセンサ26は所定の上限温度を検出することに
より、コントローラ6に対し燃焼バーナ30の燃焼を強
制停止させる指令信号を出力するようになっている。な
お、上記循環水としては、寒冷地においては凍結防止の
ために不凍液を用いればよく、それ以外の地においては
水を用いればよい。つまり、上記貯湯室22内の貯湯と
しては水のみならず種々の循環媒体が用いられる。
【0032】上記燃焼加熱手段3としては、ガス等の気
体燃料や石油(灯油)等の液体燃料を燃焼させるもので
あるが、本実施形態では石油(灯油)を燃焼させる燃焼
バーナ30を用いたものを示している。すなわち、上記
燃焼バーナ30は石油を燃焼させるリターン式噴霧ノズ
ルを有するガンタイプバーナにより構成されており、こ
の燃焼バーナ30は図示省略の燃料タンクから電磁開閉
弁31及び電磁供給ポンプ32が介装された燃料供給管
33を通して圧送供給された石油を噴霧して燃焼させる
ようになっている。そして、供給された一部の石油をリ
ターン管34を通して上記電磁開閉弁31と電磁供給ポ
ンプ32との間の燃料供給管33に対し戻すようになっ
ている。
【0033】上記リターン管34には、リターン油の油
温を検出する油温検出センサ35と、リターン油の流量
を比例制御する流量制御弁36とが介装されている。そ
して、上記流量制御弁36によるリターン油の流量を変
更調整することにより、上記燃焼バーナ30からの噴霧
量の変更調整が行われ、これにより、燃焼バーナ30の
燃焼量、すなわち、燃焼される燃料量が設定値になるよ
うに制御されるようになっている。
【0034】なお、図1中37は上記燃焼バーナ30か
ら噴霧される石油に着火させる点火トランス、38は燃
焼バーナ30が燃焼室21に臨んで配設されたバーナコ
ーンである。
【0035】上記送風ファン4は、上記燃焼加熱手段3
の燃焼制御と共にコントローラ6により作動制御され、
上記燃焼バーナ30による燃焼量(燃料消費量)に応じ
て所定の空燃比になるように所定量の燃焼用エアを燃焼
バーナ30に対し供給するようになっている。
【0036】上記暖房回路5は、上流端が上記貯湯室2
2の最上部に接続され循環ポンプ50の作動により上記
貯湯室22頂部の高温水を各種暖房端末7に対し供給す
る高温往き管51と、各種暖房端末7で放熱された後の
低温水を上記貯湯室22の下部に戻す戻り管52と、こ
の戻り管52の途中から分岐して図示省略の低温暖房端
末に対し低温水を供給する低温往き管53とを備えてい
る。上記戻り管52には途中の上方位置に補助タンク5
4が介装され、この補助タンク54と貯湯室22とがバ
イパス弁55を介装したバイパス管56により互いに接
続されている。なお、上記各種暖房端末7には上記高温
往き管51に接続配管された往き配管51aを通して高
温水が供給され、放熱後の低温水が同様に上記各種暖房
端末7から戻り管52まで接続配管された戻り配管52
aを通して戻されるようになっている。また、図2中5
7は上記補助タンク54の頂部に装着された圧力逃し
弁、58は圧力逃がし弁57の手前位置に接続されたリ
ザーブタンク58である。
【0037】以上の温水暖房機はMPUやメモリー等を
備えたコントローラ6により作動制御されるようになっ
ており、このコントローラ6は暖房用リモコン(リモー
トコントローラ)61と通信接続され、このリモコン6
1を介してユーザによる暖房運転指令等の各種指令の入
力設定や、各種の状態表示が行われるようになってい
る。そして、上記コントローラ6は、暖房回路5及び燃
焼バーナ30による暖房運転を行う暖房制御部及び燃焼
制御部62(図3参照)等の他に、上記缶体サーミスタ
25からの出力に基づき予め設定された燃焼条件を補正
するための燃焼条件補正手段63を備えている。
【0038】暖房制御部による基本的な暖房運転は、ユ
ーザによりリモコン61の暖房運転スイッチがONされ
ることにより開始され、まず循環ポンプ50が作動され
て貯湯室22内の水が高温往き管51、戻り管52及び
低温往き管53に循環された状態で、燃焼バーナ30の
燃焼作動が燃焼制御部62により開始される。缶体サー
ミスタ25からの検出貯湯温度が所定温度(例えば60
〜70℃)に達すると、上記燃焼バーナ30の燃焼量が
上記所定温度を維持するように切換えられる。そして、
供給先である暖房端末での放熱量が小さくなる等に起因
して上記缶体温度センサ25の検出貯湯温度が設定燃焼
停止温度(例えば80℃)よりも高くなると、電磁供給
ポンプ32の作動が停止されて燃焼バーナ30の燃焼が
停止される。この燃焼停止により上記検出貯湯温度が上
記所定温度よりも低くなると、再び上記燃焼バーナ30
の燃焼作動が開始される。このような間欠燃焼が繰り返
され、上記リモコン61の暖房運転スイッチがユーザに
よりOFFにされると、上記燃焼バーナ30の燃焼作動
及び循環ポンプ50の作動が共に停止されて暖房運転が
停止される。そして、以上の暖房運転中において、上記
燃焼条件補正手段63による補正処理が所定タイミング
で実行されることになる。
【0039】上記の燃焼制御部62による燃焼制御は、
要求される加熱量(入力号数)に基づいて行われ、この
入力号数と、この入力号数を達成するための燃焼量、す
なわち、燃焼させる燃料量(燃料消費量)との関係がテ
ーブル等により予め燃焼条件として設定されている。例
えば図4に示すように、入力号数が最大燃焼量に相当す
る9.9号の場合には燃料消費量がQt1、入力号数が最
小燃焼量に相当する6.7号の場合には燃料消費量がQ
t2というように、入力号数とこの入力号数に比例した燃
料消費量との関係が上記設定燃焼条件により定められて
いる。そして、この設定燃焼条件に基づき入力号数に対
応した燃料消費量が燃焼されるように燃焼加熱手段3
(具体的には流量制御弁36)が比例制御されることに
なる。
【0040】以下、図5のフローチャートに基づいて上
記燃焼条件補正手段63による設定燃焼条件の補正処理
について説明する。
【0041】この設定燃焼条件の補正処理は、リモコン
61の暖房運転スイッチがユーザによりONされて、暖
房運転開始時の燃焼開始時もしくは暖房運転中の燃焼開
始時における缶体サーミスタ25による検出貯湯温度
(燃焼開始時温度Ta)が所定の初期低温範囲であるこ
とを条件に開始される(ステップS1)。この初期低温
範囲とは気温に近い初期温度である。
【0042】まず、暖房運転開始時であれば循環ポンプ
50の作動を停止状態のままに維持し、暖房運転中であ
れば上記循環ポンプ50の作動を一旦停止する(ステッ
プS2)。これにより、貯湯室22に対する循環温水の
流入及び流出が停止されて燃焼バーナ30による燃焼熱
以外に熱の出入りのない状態にされる。そして、燃料消
費量演算部633での第1燃料消費量Q1が演算済みで
あるか否かを判別し(ステップS3)、第1燃料消費量
Q1の演算がまだであれば先にステップS4〜S12を
行う(ステップS3で「NO」の場合)。
【0043】すなわち、第1設定燃焼量として最大燃焼
量(例えば入力号数9.9号)を設定してこの9.9号
に基づく制御量により燃焼加熱手段3の燃焼を開始する
(ステップS4)。そして、缶体サーミスタ25からの
検出貯湯温度(缶体温度)が低温側設定温度である測定
開始温度Tb(図6参照)に到達すれば、内蔵の電子式
タイマをスタートさせる(ステップS5,S6)。上記
の燃焼が継続されて熱交換缶体2の貯湯室22内の貯湯
が徐々に加熱昇温され、缶体サーミスタ25からの検出
貯湯温度が高温側設定温度である測定終了温度Tcに到
達すれば、上記タイマをストップして上記検出貯湯温度
がTbからTcまで昇温するのに要した第1昇温時間t1
を計測(検出)する(ステップS7,S8)。第1昇温
時間t1が取得されたら、循環ポンプ50を作動開始さ
せて通常の暖房運転時の燃焼制御に移行し(ステップS
9)、検出貯湯温度が燃焼停止温度Tdまで到達すれば
燃焼を停止させる(ステップS10,S11)。そし
て、燃焼制御量として上記最大燃焼量を設定した場合の
実際の燃料消費量Q1(単位:リットル/分)の演算を
行った後(ステップS12)、リターンする。
【0044】この演算は、貯湯室22内の貯湯容積をL
リットル、熱効率をη、燃料比重をρ、燃料(灯油)を
燃焼させたときの低位発熱量を「10,300」とし
て、次の(1)式により求める。
【0045】 Q1={(Tc−Tb)×t1×L}/(60×η×ρ×10,300)…(1) なお、測定開始温度Tbは燃焼開始時温度Taから僅かに
高い温度(例えば数度分高い温度)を設定すればよく、
また、測定終了温度Tcは燃焼停止温度Tdよりも僅かに
低い温度(例えば数度分低い温度)を設定すればよい。
第1昇温時間t1の計測を燃焼開始から測定開始温度Tb
まで昇温するのを待つのは、燃焼開始時点では貯湯室2
2内の上部に高温部分が溜まっているため、燃焼開始に
より貯湯室22内の貯湯温度が全体として均一化するの
を待つためである。また、測定終了温度Tcは上記のよ
うな事情はなく、燃焼停止温度Tdと等しく設定しても
よい。
【0046】ステップS12からリターンして補正処理
の開始条件(検出貯湯温度がTa以下)が再度整えば上
記と同様に循環ポンプ50の作動を停止する(ステップ
S1,S2)。そして、第1燃料消費量Q1の演算がな
されているか否かの判別を行い、上記で既にQ1の演算
が終了しているため、ステップS13〜S21による第
2燃料消費量Q2の取得処理を行う(ステップS3で
「YES」の場合)。
【0047】すなわち、第2設定燃焼量として最小燃焼
量(例えば入力号数6.7号)を設定してこの6.7号
に基づく制御量により燃焼加熱手段3の燃焼を開始する
(ステップS13)。そして、缶体サーミスタ25から
の検出貯湯温度(缶体温度)が低温側設定温度である上
記測定開始温度Tb(図7参照)に到達すれば、内蔵の
電子式タイマをスタートさせる(ステップS14,S1
5)。上記の燃焼が継続されて熱交換缶体2の貯湯室2
2内の貯湯が徐々に加熱昇温され、缶体サーミスタ25
からの検出貯湯温度が高温側設定温度である上記測定終
了温度Tcに到達すれば、上記タイマをストップして上
記検出貯湯温度がTbからTcまで昇温するのに要した第
2昇温時間t2を計測(検出)する(ステップS16,
S17)。第2昇温時間t2が取得されたら、循環ポン
プ50を作動開始させて通常の暖房運転時の燃焼制御に
移行し(ステップS18)、検出貯湯温度が燃焼停止温
度Tdまで到達すれば燃焼を停止させる(ステップS1
9,S20)。そして、燃焼制御量として上記最小燃焼
量を設定した場合の実際の第2燃料消費量Q2(単位:
リットル/分)の演算をステップS12と同様に行う
(ステップS21)。すなわち、上記の(1)式中の「t
1」の代わりに「t2」を代入することによりQ2を求め
る。
【0048】以上で最大燃焼量を設定した場合の実際の
燃料消費量Q1と、最小燃焼量を設定した場合の実際の
燃料消費量Q2とが取得されれば、次に、これらQ1,Q
2に基づき初期設定された設定燃焼条件の補正を行う
(ステップS22)。この補正処理は、設定燃焼条件に
おいて設定された燃料量に対し上記で求めた実際の燃料
消費量が相違していれば、燃焼制御量として入力される
設定燃焼量に対し上記の本来の設定燃焼条件に基づく燃
料量となるように補正することにより行う。この補正と
しては、燃焼加熱手段3の流量制御弁36に対する制御
定数を設定燃焼条件に基づく燃料量になるように変更す
る、もしくは、設定燃焼量として設定する入力号数を上
記設定燃焼条件に基づく燃料量になるように補正するこ
とにより行えばよい。
【0049】例えば図4に示すように最大燃焼量(9.
9号)において設定燃焼条件で設定された燃料消費量Q
t1に対し上記Q1が過小側にずれていれば、そのずれ分
だけ燃焼加熱手段3の流量制御弁36に対する制御定数
を増大し、最小燃焼量(6.7号)において設定燃焼条
件で設定された燃料消費量Qt2に対し上記Q2が過大側
にずれていれば、そのずれ分だけ上記流量制御弁36に
対する制御定数を低減するようにすればよい。
【0050】以後、リターンして補正処理の開始条件が
整うたびに順次補正を更新して経年的使用に伴い燃焼条
件を順次学習により更新させるようにする。
【0051】上記の燃焼開始時温度Ta、測定開始温度
Tb、測定終了温度Tc及び燃焼停止温度Tdは、Ta<T
b<Tc<Td、又は、Ta<Tb<Tc≦Tdの関係にあ
る。一例を挙げると、リモコン61の暖房運転スイッチ
がONされる度に上記の燃焼条件の補正処理を行わす場
合にはTa=50℃、Tb=58℃、Tc=78℃、Td=
80℃とすればよく、また、燃焼が開始されるたびに上
記の燃焼条件のぽい処理を行わす場合にはTa=67
℃、Tb=70℃、Tc=78℃、Td=80℃とすれば
よい。
【0052】なお、上記の例では最大燃焼量として9.
9号、最小燃焼量として6.7号を挙げたがこれらは例
示であり、貯湯式熱源機の容量、用途、規模等により種
々に変更されるものである。
【0053】上記の図5のフローチャート中、ステップ
S1〜S8が第1昇温時間計測部631を構成し、ステ
ップS1〜S3,S13〜S17が第2昇温時間計測部
632を構成し、ステップS12及びS21が燃料消費
量演算部623を構成し、ステップS22が補正部63
4を構成する。
【0054】<他の実施形態>なお、本発明は上記実施
形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態
を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、
1回の補正処理(図5のステップS22)によりずれ分
の全体を一気に補正するようにしているが、これに限ら
ず、上記ずれ分の一部ずつを数次に分けて順次補正して
いき最終的にそのずれ分の全体を補正するようにしても
よい。特に、上記ずれ分が過大である場合に、燃焼状態
の急激な変化を抑制しつつ本来の燃焼条件に基づく燃料
量に補正して所定の空燃比を維持させる点で有用とな
る。
【0055】上記実施形態では、ずれ分が発生すれば必
ず補正処理(図5のステップS22)を行うようにして
いるが、これに限らず、そのずれ分が設定しきい値以下
の場合には上記補正処理を禁止するようにしてもよい。
特に、上記ずれ分が微小量である場合にはたとえ本来の
燃焼条件と多少ずれていても安定燃焼を継続させる点で
有用となる場合がある。
【0056】上記実施形態では、第1及び第2の2種類
の設定燃焼量により燃焼させてそれぞれの昇温時間によ
り2種類の実際の燃料消費量を求め、これらにより補正
処理を行うようにしているが、これに限らず、任意の単
一の設定燃焼量により燃焼させてその場合の測定開始温
度Tbから測定終了温度Tdまでの昇温時間を計測し、こ
の昇温時間を用いて上記(1)式により求めた1種類の実
際の燃料消費量に基づいて補正処理を行うようにしても
よい。この場合には、図8に示すように上記1種類の実
際の燃料消費量Qiに基づいて本来の設定燃焼条件(図
8の太実線で示す特性)を全体的に平行移動させること
により補正せさるようにすればよい。
【0057】また、上記実施形態では第1及び第2の2
種類の設定燃焼量により燃焼させて補正処理を行うよう
にしているが、これに限らず、3種類以上の設定燃焼量
により燃焼させてそれぞれの場合の温度上昇度合、上昇
時間、実際の燃料消費量等に基づいて補正処理を行うよ
うにしてもよい。特許請求の範囲における第1及び第2
の2種類の設定燃焼量とは、少なくとも2種類の設定燃
焼量によりそれぞれ燃焼させるという意味である。
【0058】さらに、上記実施形態では、貯湯式熱源機
の例として温水暖房機1を示したが、これに限らず、燃
焼加熱手段により加熱される貯湯式の熱交換缶体を有す
るものであればその全てに本発明を適用することができ
る。例えば、給湯器、風呂釜、給湯機能付温水暖房機、
給湯機能付風呂釜、温水暖房・追い焚き循環機能付給湯
器等である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態が適用される貯湯式熱源機を
示す模式図である。
【図2】図1の貯湯式熱源機の詳細を示す模式図であ
る。
【図3】燃焼条件補正手段を示すブロック図である。
【図4】入力号数と燃料量との関係を示す関係図であ
る。
【図5】燃焼条件補正手段による補正処理を示すフロー
チャートである。
【図6】第1設定燃焼量の場合の経過時間と缶体温度と
の関係図である。
【図7】第2設定燃焼量の場合の経過時間と缶体温度と
の関係図である。
【図8】他の実施形態を示す図4対応図である。
【符号の説明】
1 温水暖房機 2 貯湯式熱交換缶体 3 燃焼加熱手段 6 コントローラ 25 缶体サーミスタ(貯湯温度検出手段) 63 燃焼条件補正手段 631 第1昇温時間計測部 632 第2昇温時間計測部 633 燃料消費量演算部 634 補正部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯湯式熱交換缶体と、この熱交換缶体を
    燃焼加熱する燃焼加熱手段とを備えた貯湯式熱源機に設
    けられ、上記燃焼加熱手段の燃焼量を上記熱交換缶体に
    対する要求加熱量との関係で設定された燃焼条件に基づ
    き変更制御する貯湯式熱源機の制御装置において、 上記熱交換缶体内の貯湯温度を検出する貯湯温度検出手
    段と、 上記燃焼加熱手段を任意の設定燃焼量により一定燃焼さ
    せて上記貯湯温度の昇温度合を上記貯湯温度検出手段か
    らの検出値に基づき監視し、得られた上記貯湯温度の昇
    温度合の状態に基づき上記燃焼条件を補正する燃焼条件
    補正手段とを備えていることを特徴とする貯湯式熱源機
    の制御装置。
  2. 【請求項2】 貯湯式熱交換缶体と、この熱交換缶体を
    燃焼加熱する燃焼量可変式の燃焼加熱手段とを備えた貯
    湯式熱源機に設けられ、上記燃焼加熱手段の燃焼量を上
    記熱交換缶体に対する要求加熱量との関係で設定された
    燃焼条件に基づき変更制御する貯湯式熱源機の制御装置
    において、 上記熱交換缶体内の貯湯温度を検出する貯湯温度検出手
    段と、この貯湯温度検出手段からの検出貯湯温度に基づ
    き上記燃焼条件を補正する燃焼条件補正手段とを備え、 上記燃焼条件補正手段は、上記燃焼加熱手段を任意の第
    1設定燃焼量により一定燃焼させたときの上記検出貯湯
    温度についての第1の昇温度合と、上記燃焼加熱手段を
    上記第1設定燃焼量とは異なる任意の第2設定燃焼量に
    より一定燃焼させたときの上記貯湯温度についての第2
    の昇温度合とをそれぞれ検出し、これら第1及び第2の
    両昇温度合の状態に基づき上記燃焼条件を補正するよう
    に構成されていることを特徴とする貯湯式熱源機の制御
    装置。
  3. 【請求項3】 貯湯式熱交換缶体と、この熱交換缶体を
    燃焼加熱する燃焼量可変式の燃焼加熱手段とを備えた貯
    湯式熱源機に設けられ、上記燃焼加熱手段の燃焼量を上
    記熱交換缶体に対する要求加熱量との関係で設定された
    燃焼条件に基づき変更制御する貯湯式熱源機の制御装置
    において、 上記熱交換缶体内の貯湯温度を検出する貯湯温度検出手
    段と、この貯湯温度検出手段からの検出貯湯温度に基づ
    き上記燃焼条件を補正する燃焼条件補正手段とを備え、
    上記燃焼条件補正手段は、上記燃焼加熱手段を任意の第
    1設定燃焼量により一定燃焼させて検出貯湯温度が低温
    側設定温度から高温側設定温度まで昇温するのに要する
    第1の昇温時間と、上記焼加熱手段を上記第1設定燃焼
    量とは異なる任意の第2設定燃焼量により一定燃焼させ
    て検出貯湯温度が上記低温側設定温度から高温側設定温
    度まで昇温するのに要する第2の昇温時間とをそれぞれ
    計測し、計測された上記第1及び第2の両昇温時間に基
    づき上記燃焼条件を補正するように構成されていること
    を特徴とする貯湯式熱源機の制御装置。
  4. 【請求項4】 貯湯式熱交換缶体と、この熱交換缶体を
    燃焼加熱する燃焼量可変式の燃焼加熱手段とを備えた貯
    湯式熱源機に設けられ、上記燃焼加熱手段の燃焼量を上
    記熱交換缶体に対する要求加熱量との関係で設定された
    燃焼条件に基づき変更制御する貯湯式熱源機の制御装置
    において、 上記熱交換缶体内の貯湯温度を検出する貯湯温度検出手
    段と、この貯湯温度検出手段からの検出貯湯温度に基づ
    き上記燃焼条件を補正する燃焼条件補正手段とを備え、
    上記燃焼条件補正手段は、上記燃焼加熱手段を任意の設
    定燃焼量により一定燃焼させて検出貯湯温度が低温側設
    定温度から高温側設定温度までに昇温するのに要した昇
    温時間を計測する昇温時間計測部と、計測された昇温時
    間に基づき実際に消費された燃料消費量を演算により求
    める燃料消費量演算部と、演算された燃料消費量と上記
    燃焼条件に基づく上記設定燃焼量に対応する燃料量との
    差に基づいて上記燃焼条件を補正する補正部とを備えて
    いることを特徴とする貯湯式熱源機の制御装置。
  5. 【請求項5】 貯湯式熱交換缶体と、この熱交換缶体を
    燃焼加熱する燃焼量可変式の燃焼加熱手段とを備えた貯
    湯式熱源機に設けられ、上記燃焼加熱手段の燃焼量を上
    記熱交換缶体に対する要求加熱量との関係で設定された
    燃焼条件に基づき変更制御する貯湯式熱源機の制御装置
    において、 上記熱交換缶体内の貯湯温度を検出する貯湯温度検出手
    段と、この貯湯温度検出手段からの検出貯湯温度に基づ
    き上記燃焼条件を補正する燃焼条件補正手段とを備え、
    上記燃焼条件補正手段は、上記燃焼加熱手段を任意の第
    1設定燃焼量により一定燃焼させて検出貯湯温度が低温
    側設定温度から高温側設定温度までに昇温するに要した
    第1の昇温時間を計測する第1昇温時間計測部と、計測
    された第1昇温時間に基づき上記第1設定燃焼量の場合
    に実際に消費された燃料消費量を演算により求める第1
    燃料消費量演算部と、上記燃焼加熱手段を上記第1設定
    燃焼量とは異なる任意の第2設定燃焼量により一定燃焼
    させて検出貯湯温度が上記低温側設定温度から高温側設
    定温度までに昇温するのに要する第2の昇温時間を計測
    する第2昇温時間計測部と、計測された第2昇温時間に
    基づき上記第2設定燃焼量の場合に実際に消費された燃
    料消費量を演算により求める第2燃料消費量演算部と、
    演算された第1及び第2の各燃料消費量と上記燃焼条件
    により設定される上記第1及び第2の各設定燃焼量に対
    応する各燃料量との差に基づいて上記燃焼条件を補正す
    る補正部とを備えていることを特徴とする貯湯式熱源機
    の制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    貯湯式熱源機の制御装置であって、 燃焼条件補正手段は、燃焼条件の補正のための燃焼を検
    出貯湯温度が所定の初期低温範囲にあることを条件に開
    始するように構成されている、貯湯式熱源機の制御装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    貯湯式熱源機の制御装置であって、 燃焼条件補正手段は、燃焼条件の補正量が設定しきい値
    よりも小さいとき補正の実行を禁止するように構成され
    ている、貯湯式熱源機の制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    貯湯式熱源機の制御装置であって、 燃焼条件補正手段は、燃焼条件の補正をその全体補正量
    の一部ずつについて徐々に実行するように構成されてい
    る、貯湯式熱源機の制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    貯湯式熱源機の制御装置であって、 貯湯式熱源機は、給湯機能、風呂釜機能及び温水循環式
    暖房機能の内のいずれか1種もしくは2種以上を組み合
    わせた機能を有するものである、貯湯式熱源機の制御装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の貯湯式熱源機の制御装
    置であって、 燃焼条件補正手段は、その補正処理の実行中には熱交換
    缶体内の貯湯の流出及び流入を共に停止した状態にする
    ように構成されている、貯湯式熱源機の制御装置。
JP2000255235A 2000-08-25 2000-08-25 貯湯式熱源機の制御装置 Pending JP2002071220A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000255235A JP2002071220A (ja) 2000-08-25 2000-08-25 貯湯式熱源機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000255235A JP2002071220A (ja) 2000-08-25 2000-08-25 貯湯式熱源機の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002071220A true JP2002071220A (ja) 2002-03-08

Family

ID=18744062

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000255235A Pending JP2002071220A (ja) 2000-08-25 2000-08-25 貯湯式熱源機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002071220A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014084774A (ja) * 2012-10-23 2014-05-12 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd エンジン発電機
JP2015172478A (ja) * 2014-02-21 2015-10-01 株式会社ノーリツ 熱源機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014084774A (ja) * 2012-10-23 2014-05-12 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd エンジン発電機
JP2015172478A (ja) * 2014-02-21 2015-10-01 株式会社ノーリツ 熱源機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8165726B2 (en) Water heater energy savings algorithm for reducing cold water complaints
US8662022B2 (en) Water heater
KR20100001501A (ko) 온수 공급 시스템에서 저유량의 온수 사용시 온수 온도를제어하기 위한 방법
CA2774567C (en) Control algorithm for water heater
JP7454287B2 (ja) 給湯装置、そのプログラムおよび制御方法
KR100968701B1 (ko) 빠른 온수 기능을 갖는 보일러에서 직수 온도에 따른 온수 온도 제어방법
JP6822128B2 (ja) 燃焼装置
JP2002071220A (ja) 貯湯式熱源機の制御装置
JP5902126B2 (ja) 燃焼装置
KR100294416B1 (ko) 가스보일러의난방출탕수와난방환수의온도를이용한난방작동시연소제어방법
JP2004226035A (ja) 燃焼装置ならびに給湯装置
KR100283260B1 (ko) 가스보일러의 비례밸브 제어방법 및 장치
JP2004011937A (ja) 燃焼装置
JP3754474B2 (ja) 複合給湯器
JP6836453B2 (ja) 給湯装置
JP3133701B2 (ja) 給湯装置
JP2001033099A (ja) 給湯器付風呂装置
JP4034229B2 (ja) リターンノズル式ガンバーナ
JP3788529B2 (ja) 燃焼制御装置
JP3756997B2 (ja) 給湯器およびその再出湯時における燃焼制御方法
JPH09273810A (ja) 給湯機能付風呂装置の浴槽残湯量の計測方法
JPH11193956A (ja) 風呂保温装置及び風呂保温方法
JP3731450B2 (ja) 貯湯式給湯装置
JP2001021214A (ja) 給湯保温機能を備えた給湯機
JP2003014302A (ja) 貯湯式給湯装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070822

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090409

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090811