JP2002069018A - 含フッ素アルコールの製造方法 - Google Patents

含フッ素アルコールの製造方法

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JP2002069018A
JP2002069018A JP2000257842A JP2000257842A JP2002069018A JP 2002069018 A JP2002069018 A JP 2002069018A JP 2000257842 A JP2000257842 A JP 2000257842A JP 2000257842 A JP2000257842 A JP 2000257842A JP 2002069018 A JP2002069018 A JP 2002069018A
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fluorinated alcohol
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water
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JP2000257842A
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Toru Yoshizawa
透 吉沢
Shoji Takagi
祥二 高木
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C29/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring
    • C07C29/32Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring increasing the number of carbon atoms by reactions without formation of -OH groups

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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板上にレーザーによる情報の書き込み及び/
又は読みとり可能な記録層が設けられてなる情報記録媒
体(CD−R、DVD−R等の光ディスクなど)等の製
造に好適な、不純物を実質的に含まない含フッ素アルコ
ールの製造方法を提供する。 【解決手段】ラジカル発生源の存在下に、テトラフルオ
ロエチレンとメタノールを出発原料として、下記式
(1) H(CF2CF2)nCH2OH (1) (式中、nは、1又は2である)で表される含フッ素ア
ルコールを製造する方法において、下記(i)及び(i
i)工程を含むことを特徴とする方法: (i)テトラフルオロエチレンとメタノールとを反応さ
せる工程、(ii)得られた反応粗製物を塩基及び水の存
在下に蒸留するか、又は該反応粗製物を塩基及び水と接
触させた後蒸留して、式(1)の含フッ素アルコールを
回収する工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含フッ素アルコー
ルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】H(CF2CF2nCH2OH(n=1、
2)の製造法としては、特開昭54−154707号公
報、米国特許2559628号等において、t−ブチル
オクチルパーオキサイドの存在下に、過剰のメタノール
とテトラフルオロエチレンを反応させることにより、H
(CF2CF2nCH2OH(nは最高12)のテロマー
混合物が得られることが記載されている。
【0003】しかしながら、この方法により得られたテ
ロマー混合物は、蒸留により精製しても数百ppm程度
の蒸発残分の除去ができないため、例えばCD−RやD
VD−R等の基板上にレーザーによる情報の書き込み及
び/又は読みとり可能な記録層が設けられてなる情報記
録媒体製造時の溶剤として使用した場合、蒸発残分の影
響により高品質の情報記録媒体の製造に適していないと
いう欠点がある。
【0004】また、上記テロマー混合物を、塩基の存在
下又は塩基と接触させた後、蒸留する方法によって、不
純物の含有量が少ない含フッ素アルコールが得られるこ
とが知られている(特許第3029618号公報)。し
かしながら、情報記録媒体製造時の溶媒として用いる場
合には、より不純物量の少ない含フッ素アルコールが望
まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は、
基板上にレーザーによる情報の書き込み及び/又は読み
とり可能な記録層が設けられてなる情報記録媒体(CD
−R、DVD−R等の光ディスクなど)等の製造に好適
な、不純物を実質的に含まない含フッ素アルコールの製
造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した如
き課題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、テトラフルオロ
エチレンとメタノールとを反応させて得られた反応粗製
物を、塩基と水の存在下又は塩基と水に接触させた後、
蒸留することによって、該反応粗製物を塩基の存在下又
は塩基と接触させて蒸留する場合と比べて、不純物量を
より減少させることができ、不純物を実質的に含まない
含フッ素アルコールを得ることが可能となることを見出
し、ここに本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、下記の含フッ素アルコー
ルの製造方法を提供するものである。 1. ラジカル発生源の存在下に、テトラフルオロエチ
レンとメタノールを出発原料として、下記式(1) H(CF2CF2)nCH2OH (1) (式中、nは、1又は2である)で表される含フッ素ア
ルコールを製造する方法において、下記(i)及び(i
i)工程を含むことを特徴とする方法: (i)テトラフルオロエチレンとメタノールとを反応さ
せる工程、(ii)得られた反応粗製物を塩基及び水の存
在下に蒸留するか、又は該反応粗製物を塩基及び水と接
触させた後蒸留して、式(1)の含フッ素アルコールを
回収する工程。 2. ラジカル発生源の存在下に、テトラフルオロエチ
レンとメタノールを出発原料として、下記式(1) H(CF2CF2)nCH2OH (1) (式中、nは、1又は2である)で表される含フッ素ア
ルコールを製造する方法において、下記(i)〜(ii
i)工程を含むことを特徴とする方法: (i)テトラフルオロエチレンとメタノールとを反応さ
せる工程、(ii)得られた反応粗製物を蒸留し、蒸留塔
の塔頂より得られたメタノールを反応器に戻して再利用
し、ボトム成分として得られた式(1)の含フッ素アル
コールを回収する工程、(iii)得られた含フッ素アル
コールを塩基及び水の存在下に蒸留するか、又は該含フ
ッ素アルコールを塩基及び水と接触させた後蒸留して、
式(1)の含フッ素アルコールを回収する工程。 3. ラジカル発生源及び受酸剤の存在下に、テトラフ
ルオロエチレンとメタノールを出発原料として、下記式
(1) H(CF2CF2)nCH2OH (1) (式中、nは、1又は2である)で表される含フッ素ア
ルコールを製造する方法において、下記(i)〜(iv)
工程を含むことを特徴とする方法: (i)テトラフルオロエチレンとメタノールとを反応さ
せる工程、(ii)得られた反応粗製物から受酸剤の反応
生成物及び未反応の受酸剤を除去する工程、(iii)得
られた反応粗製物を蒸留し、蒸留塔の塔頂より得られた
メタノールを反応器に戻して再利用し、ボトム成分とし
て得られた式(1)の含フッ素アルコールを回収する工
程、(iv)得られた含フッ素アルコールを塩基及び水の
存在下に蒸留するか、又は該含フッ素アルコールを塩基
及び水と接触させた後蒸留して、式(1)の含フッ素ア
ルコールを回収する工程。 4. ラジカル発生源及び受酸剤の存在下に、テトラフ
ルオロエチレンとメタノールを出発原料として、 式:HCF2CF2CH2OH で表される含フッ素アルコールを製造する方法におい
て、下記(i)〜(v)工程を含むことを特徴とする方
法: (i)テトラフルオロエチレンとメタノールとを反応さ
せる工程、(ii)得られた反応粗製物から受酸剤の反応
生成物及び未反応の受酸剤を除去する工程、(iii)得
られた反応粗製物を蒸留し、蒸留塔の塔頂より得られた
メタノールを反応器に戻して再利用し、ボトム成分とし
て得られた式(1)の含フッ素アルコールを回収する工
程、(iv)得られた含フッ素アルコールを蒸留してHC
2CF2CH2OHを分離する工程、(v)分離された
HCF2CF2CH2OHを塩基及び水の存在下に蒸留す
るか、又は該含フッ素アルコールを塩基及び水と接触さ
せた後蒸留して、HCF2CF2CH2OHを回収する工
程。 5. 上記項4の方法において、(v)工程におけるH
CF2CF2CH2OHを回収する方法が、HCF2CF2
CH2OHを含む成分を蒸留して低沸点成分を除去した
後、ボトム成分として得られたHCF2CF2CH2OH
を含む成分を再度蒸留してHCF2CF2CH2OHを回
収する方法である含フッ素アルコールの製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明方法では、まず、ラジカル
発生源の存在下に、テトラフルオロエチレンとメタノー
ルとを反応させて下記式(1) H(CF2CF2)nCH2OH (1) (式中、nは、1又は2である)で表される含フッ素ア
ルコールを製造する。
【0009】ラジカル発生源としては、反応開始剤、U
Vおよび熱からなる群から選ばれる少なくとも1種を使
用できる。ラジカル発生源がUVであるとき、例えば、
中圧又は高圧水銀灯からのUVを使用できるる。ラジカ
ル発生源が熱であるとき、250〜300℃の温度で加
熱すればよい。反応開始剤としては、過酸化物が例示で
き、反応温度における半減期が約10時間となる反応開
始剤を好ましく例示できる。
【0010】好ましい反応開始剤としては、パーブチル
D(ジ−t−ブチルパーオキサイド)、パーブチルO
(t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト)、パーブチルI(t−ブチルパーオキシイソプロピ
ルカーボネート)等を例示できる。反応開始剤の使用量
は、テトラフルオロエチレン1モルあたり、通常0.0
05〜0.1モル程度である。
【0011】上記反応では、メタノールは、テトラフル
オロエチレンに対して過剰量使用する。反応温度は40
〜140℃程度、反応時間は3〜12時間程度、反応圧
力は、0.2〜1.2MPa程度とすればよい。反応
は、例えば高圧反応釜で行うことができる。反応系内は
窒素、アルゴン等の不活性ガスで置換するのが好まし
い。
【0012】含フッ素アルコールの製造反応は、受酸剤
の存在下に行うのが好ましい。受酸剤としては、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のア
ルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩及び炭酸水素
塩、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、ソーダライ
ム、炭酸バリウムなどが挙げられる。受酸剤は、反応系
を強アルカリ性にすることなく、反応時に発生するHF
などの酸をトラップできるものが好ましい。
【0013】受酸剤の使用量は、特に限定されないが、
テトラフルオロエチレン1モル当たり、0.001〜
0.1モル程度とすればよい。
【0014】本発明の含フッ素アルコールの製造方法で
は、上記した方法によって、式(1)で表される含フッ
素アルコールを製造した後、得られた反応粗製物を、塩
基及び水の存在下、又は塩基及び水に接触させた後、蒸
留することによって、蒸発残分を実質的に含まない含フ
ッ素アルコールとすることができる。
【0015】塩基としては、pKbが2以下の塩基が好
適である。この様な塩基としては、例えばナトリウムメ
チラート、ナトリウムエチラート、ナトリウムプロピラ
ート、カリウムt−ブトキシド、リチウムエチラートな
どのアルカリ金属アルコラート、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸
化物、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化
バリウム、水酸化マグネシウム、ソーダライム等を例示
できる。これらの内で、特に、アルカリ金属アルコラー
トが好ましい。
【0016】塩基の使用量は、含フッ素アルコール10
0重量部に対して、0.1〜10重量部程度とすること
が好ましく、1〜3重量部程度とすることがより好まし
い。
【0017】また、水の使用量は、含フッ素アルコール
100重量部に対して、0.1〜10重量部程度とする
ことが好ましく、1〜3重量部程度とすることがより好
ましい。
【0018】反応粗製物を塩基及び水の存在下に蒸留す
る場合には、塩基及び水を蒸留塔の塔中段又はスチルに
添加すればよい。また、該反応粗製物を塩基及び水と接
触させた後、蒸留する場合には、蒸留塔の前に、処置槽
(塩基処理槽)を設置すればよい。この場合、該塩基処
理槽における操作条件については特に限定的ではない
が、通常、塩基を添加した後、20〜150℃程度で
0.5〜3時間程度反応させればよい。
【0019】この様にして、塩基及び水の存在下、又は
塩基及び水と接触させた後、蒸留して含フッ素アルコー
ルを分離回収することによって、蒸発残分を実質的に含
まない、上記式(1)で表される含フッ素アルコールを
得ることができる。
【0020】また、この蒸留処理は、反応粗製物を蒸留
して過剰のメタノールを除去した後に行っても良い。メ
タノールを除去するための蒸留操作では、蒸留塔の塔頂
よりメタノールが留出し、含フッ素アルコールはボトム
液に含まれるので、塔頂から得られたメタノールは、反
応器に戻して再利用することによって有効に利用でき
る。
【0021】尚、本発明方法では、テトラフルオロエチ
レンとメタノールとの反応後、反応粗製物から、CaF
2、NaF等の受酸剤の反応生成物及び未反応の受酸剤
を除去することが好ましい。この操作については特に限
定的ではなく、固形分である受酸剤の反応生成物及び未
反応の受酸剤を反応粗製物から除去できる方法であれば
よく、例えば、遠心分離機を用いることによって効率よ
く除去できる。
【0022】また、式(1)においてn=1の含フッ素
アルコールであるテトラフルオロプロパノールを最終製
品として得る場合には、反応粗製物から、必要に応じて
蒸留等の方法で過剰のメタノールを除去し、更に、蒸留
等の方法によって、式(1)におけるn=1のテトラフ
ルオロプロパノールと、nが2以上の含フッ素アルコー
ルとに分離した後、分離回収されたテトラフルオロプロ
パノールについて、上記した条件に従って、塩基及び水
の存在下、又は塩基及び水と接触させた後、蒸留してテ
トラフルオロプロパノールを回収すればよい。
【0023】この場合、式(1)におけるn=1のテト
ラフルオロプロパノールと、nが2以上の含フッ素アル
コールとに分離するための蒸留操作では、蒸留塔の塔頂
よりテトラフルオロプロパノールが留出し、n≧2の含
フッ素アルコールは、ボトム成分に含まれるので、塔頂
より得られたテトラフルオロプロパノールについて、前
述した方法に従って蒸留操作を行えばよい。
【0024】テトラフルオロプロパノールを、塩基及び
水の存在下、又は塩基及び水と接触させた後、蒸留する
ことによって、実質的に不純物を含まないテトラフルオ
ロプロパノールを得ることができる。
【0025】塩基及び水で処理する際には、使用した塩
基の種類に応じてアルコールや水等が反応生成物として
生じ、該反応生成物、水、塩基の溶媒として用いたアル
コール等の低沸点成分がテトラフルオロプロパノールに
混入する。従って、高純度のテトラフルオロプロパノー
ルを得るためには、まず、第一段階の蒸留操作として、
低沸点成分であるアルコール、水等をテトラフルオロア
ルコールから分離除去するための蒸留を行ない、次い
で、第二段階として、第一段階の蒸留操作によってボト
ム成分として得られたテトラフルオロアルコールを含む
成分を蒸留してテトラフルオロアルコールを回収するこ
とが好ましい。この様な蒸留方法によれば、アルコール
や水の混入が無く、実質的に不純物を含まないテトラフ
ルオロプロパノールを得ることができる。
【0026】また、この様な二段階の蒸留操作に代え
て、アルコール、水等の低沸点成分を順次蒸留除去した
後、テトラフルオロアルコールを蒸留塔の塔頂部又は中
段部より回収することも可能であるが、上記した二段階
の蒸留方法のほうが簡単に高純度のテトラフルオロプロ
パノールを回収できる。
【0027】尚、「実質的に不純物を含まない」とは、
フッ素アルコールの蒸発残分が50ppm以下、好まし
くは25ppm以下、より好ましくは10ppm以下で
あることを意味し、また、この蒸発残分の含有量の指標
となるメタノール中での吸光度(205nm)が0.1
abs以下、好ましくは−0.1abs以下、より好ま
しくは−0.2abs以下、更に好ましくは−0.4a
bs以下であることを意味する。
【0028】ここで、蒸発残分は、含フッ素アルコール
を40℃、5mmHgで濃縮したときの残分の重量を測
定し、HCF2CF2CH2OHに対するmass.pp
mで表わす。
【0029】また、メタノール中の吸光度は、一般式
(1)の含フッ素アルコール1mlにメタノール3ml
を加えたものを測定試料とし、リファレンスとしてメタ
ノールを用いて測定される。
【0030】本発明方法で得られる実質的に不純物を含
まないテトラフルオロプロパノールは、例えば、基板上
にレーザーによる情報の書き込み及び/又は読みとり可
能な記録層が設けられてなる情報記録媒体を製造する際
の溶剤として好適である。
【0031】基板上にレーザーによる情報の書き込み及
び/又は読みとり可能な記録層が設けられてなる情報記
録媒体は、本発明方法で得られたテトラフルオロプロパ
ノールを含む溶剤、好ましくはテトラフルオロプロパノ
ールを含むフッ素系溶剤に色素を溶解し、得られた溶液
を基板上に塗布、乾燥するなどの常法に従い、色素を含
む記録層を形成して製造できる。該色素としては、シア
ニン系色素、フタロシアニン系色素、ピリリウム系色
素、チオピリリウム系色素、スクワリリウム系色素、ア
ズレニウム系色素、インドフェノール系色素、インドア
ニリン系色素、トリフェニルメタン系色素、キノン系色
素、アルミニウム系色素、ジインモニウム系色素、金属
錯塩系色素等が挙げられる。基板としては、ポリカーボ
ネート、ポリメチルメタクリレート、エポキシ樹脂、ア
モルファスポリオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビ
ニルなどのプラスチック、ガラス、セラミックスが挙げ
られる。尚、記録層と基板の間に平面性の改善、接着力
の向上、記録層の変質防止等の目的で下塗層を設けても
よく、記録層の上には保護層を設けてもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明方法によれば、塩基の存在下に蒸
留する場合と比べて、より一層蒸発残分が少ない、実質
的に不純物を含まない式(1)の含フッ素アルコールを
得ることができる。
【0033】本発明の方法によって分離回収されたテト
ラフルオロプロパノールは、実質的に不純物を含まない
ものであり、基板上にレーザーによる情報の書き込み及
び/又は読みとり可能な記録層が設けられてなる情報記
録媒体(CD−R、DVD−R等の光ディスクなど)、
フィルムの感光体等の製造に好適な溶剤となる。
【0034】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。 実施例1 高圧反応釜にメタノール(2リットル)、パーブチルD
(45g)および炭酸カルシウム(30g)を仕込み、
該反応釜を窒素置換した後テトラフルオロエチレンを初
期速度600g/hrで仕込み、温度125℃、圧力
0.8MPaに制御し、6時間反応させた。
【0035】得られた反応粗製物(HF:1300ma
ss.ppm、テトラフルオロプロパノール27%(G
C分析値)、t−ブタノール:0.16%(GC分析
値))について、図1のフロー図に示す連続蒸留工程に
より、以下の方法で処理した。
【0036】まず、反応粗製物を反応釜1から遠心分離
機2に導入し、遠心分離法によって未反応の受酸剤及び
受酸剤の反応物を除去した後、第1蒸留塔3に送った。
【0037】次いで、第一蒸留塔3において、メタノー
ルを留出させて、反応釜1にリサイクルした。含フッ素
アルコールを含むボトム成分については、第二蒸留塔4
に送り、テトラフルオロプロパノール(n=1)を含む
留分と、式(1)においてn≧2以上の含フッ素アルコ
ールを含むボトム成分とに分離した。
【0038】次いで、分離されたテトラフルオロプロパ
ノールを塩基処理槽5に送り、テトラフルオロプロパノ
ール(1リットル)に対して、ナトリウムメチラート
(28%メタノール溶液)45gと水30gを添加し
て、110℃で2時間加熱処理した後、アルカリ蒸留塔
6に導入した。
【0039】次いで、アルカリ蒸留塔6で蒸留して、メ
タノール及び水を塔頂から留出させ、テトラフルオロプ
ロパノールを含むボトム成分をアルカリ蒸留塔7に送っ
た。
【0040】次いで、アルカリ蒸留塔7で蒸留すること
によって、中段部の留分として純度99.9%以上のテ
トラフルオロプロパノールを得た。 比較実験例1 実施例1と同様の方法で得たテトラフルオロプロパノー
ル2200gに、ナトリウムメチラート66g(28%
メタノール溶液)を添加し、蒸留を行った。
【0041】得られたフッ素アルコール留分について吸
光度分析を行ったところ、200〜220nmの吸収帯
で、吸光度の最小値は−0.2(abs)であった。 実験例1 実施例1で得たテトラフルオロプロパノール3000g
に、ナトリウムメチラート90g(28%メタノール溶
液)と水62gを添加し、蒸留を行った。
【0042】得られたフッ素アルコール留分について吸
光度分析を行ったところ、200〜220nmの吸収帯
で、吸光度の最小値が−0.4(abs)であり、比較
実験例1と比べると吸光度の最小値が小さく、不純物量
(蒸発残分)が少ないことが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における連続蒸留工程を示すフロー
図。
【符号の説明】
1 反応釜、 2 遠心分離機、 3 第一蒸留
塔、4 第二蒸留塔、 5 塩基処理槽、 6 アルカ
リ蒸留塔、7 アルカリ蒸留塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC21 AD11 AD16 AD17 AD30 BA92 BA93 BB31 BD40 BD52 BD60 BE10 BE11 BE12 BE13 BE60 FE11 FE71 FE74

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラジカル発生源の存在下に、テトラフルオ
    ロエチレンとメタノールを出発原料として、下記式
    (1) H(CF2CF2)nCH2OH (1) (式中、nは、1又は2である)で表される含フッ素ア
    ルコールを製造する方法において、下記(i)及び(i
    i)工程を含むことを特徴とする方法: (i)テトラフルオロエチレンとメタノールとを反応さ
    せる工程、(ii)得られた反応粗製物を塩基及び水の存
    在下に蒸留するか、又は該反応粗製物を塩基及び水と接
    触させた後蒸留して、式(1)の含フッ素アルコールを
    回収する工程。
  2. 【請求項2】ラジカル発生源の存在下に、テトラフルオ
    ロエチレンとメタノールを出発原料として、下記式
    (1) H(CF2CF2)nCH2OH (1) (式中、nは、1又は2である)で表される含フッ素ア
    ルコールを製造する方法において、下記(i)〜(ii
    i)工程を含むことを特徴とする方法: (i)テトラフルオロエチレンとメタノールとを反応さ
    せる工程、(ii)得られた反応粗製物を蒸留し、蒸留塔
    の塔頂より得られたメタノールを反応器に戻して再利用
    し、ボトム成分として得られた式(1)の含フッ素アル
    コールを回収する工程、(iii)得られた含フッ素アル
    コールを塩基及び水の存在下に蒸留するか、又は該含フ
    ッ素アルコールを塩基及び水と接触させた後蒸留して、
    式(1)の含フッ素アルコールを回収する工程。
  3. 【請求項3】ラジカル発生源及び受酸剤の存在下に、テ
    トラフルオロエチレンとメタノールを出発原料として、
    下記式(1) H(CF2CF2)nCH2OH (1) (式中、nは、1又は2である)で表される含フッ素ア
    ルコールを製造する方法において、下記(i)〜(iv)
    工程を含むことを特徴とする方法: (i)テトラフルオロエチレンとメタノールとを反応さ
    せる工程、(ii)得られた反応粗製物から受酸剤の反応
    生成物及び未反応の受酸剤を除去する工程、(iii)得
    られた反応粗製物を蒸留し、蒸留塔の塔頂より得られた
    メタノールを反応器に戻して再利用し、ボトム成分とし
    て得られた式(1)の含フッ素アルコールを回収する工
    程、(iv)得られた含フッ素アルコールを塩基及び水の
    存在下に蒸留するか、又は該含フッ素アルコールを塩基
    及び水と接触させた後蒸留して、式(1)の含フッ素ア
    ルコールを回収する工程。
  4. 【請求項4】ラジカル発生源及び受酸剤の存在下に、テ
    トラフルオロエチレンとメタノールを出発原料として、 式:HCF2CF2CH2OH で表される含フッ素アルコールを製造する方法におい
    て、下記(i)〜(v)工程を含むことを特徴とする方
    法: (i)テトラフルオロエチレンとメタノールとを反応さ
    せる工程、(ii)得られた反応粗製物から受酸剤の反応
    生成物及び未反応の受酸剤を除去する工程、(iii)得
    られた反応粗製物を蒸留し、蒸留塔の塔頂より得られた
    メタノールを反応器に戻して再利用し、ボトム成分とし
    て得られた式(1)の含フッ素アルコールを回収する工
    程、(iv)得られた含フッ素アルコールを蒸留してHC
    2CF2CH2OHを分離する工程、(v)分離された
    HCF2CF2CH2OHを塩基及び水の存在下に蒸留す
    るか、又は該含フッ素アルコールを塩基及び水と接触さ
    せた後蒸留して、HCF2CF2CH2OHを回収する工
    程。
  5. 【請求項5】請求項4の方法において、(v)工程にお
    けるHCF2CF2CH 2OHを回収する方法が、HCF2
    CF2CH2OHを含む成分を蒸留して低沸点成分を除去
    した後、ボトム成分として得られたHCF2CF2CH2
    OHを含む成分を再度蒸留してHCF2CF2CH2OH
    を回収する方法である含フッ素アルコールの製造方法。
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