JP2002068720A - 二酸化炭素固定化装置 - Google Patents
二酸化炭素固定化装置Info
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/584—Recycling of catalysts
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- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、反応部から効率良く、炭素と触媒と
を取り出して触媒を回収・再利用することを目的とす
る。 【解決手段】本発明では、二酸化炭素と水素の混合ガス
を反応部1に導入する。混合ガスは触媒3と接触し、炭
素が生成する。生成した炭素は触媒及び反応後のガスと
ともにサイクロン4に導入される。サイクロン4では、
ガス中の触媒が重力によりサイクロン4の下部出口7か
ら取り出される。取り出された触媒は、回収流路bを通
り、反応部1に回収される。一方、サイクロン4中で、
炭素はガスとともに上部出口5から排出されて2段目の
サイクロン6に導かれる。サイクロン6では炭素が重力
により下部出口9に向かって落下し、ガスが上部出口8
から排出される。
を取り出して触媒を回収・再利用することを目的とす
る。 【解決手段】本発明では、二酸化炭素と水素の混合ガス
を反応部1に導入する。混合ガスは触媒3と接触し、炭
素が生成する。生成した炭素は触媒及び反応後のガスと
ともにサイクロン4に導入される。サイクロン4では、
ガス中の触媒が重力によりサイクロン4の下部出口7か
ら取り出される。取り出された触媒は、回収流路bを通
り、反応部1に回収される。一方、サイクロン4中で、
炭素はガスとともに上部出口5から排出されて2段目の
サイクロン6に導かれる。サイクロン6では炭素が重力
により下部出口9に向かって落下し、ガスが上部出口8
から排出される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば航空機、宇
宙船、潜水艦、発電所、石油化学産業分野、一般化学工
業分野等において利用できる二酸化炭素固定化装置に関
する。
宙船、潜水艦、発電所、石油化学産業分野、一般化学工
業分野等において利用できる二酸化炭素固定化装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】工場、発電所、自動車等の人間の社会的
活動に伴って大気中に排出される二酸化炭素は地球温暖
化の主たる原因であることが知られており、近年、この
二酸化炭素の排出量を削減することが地球環境の保護の
大きな課題となっている。これに対し、従来より、工場
等の排煙や大気中の二酸化炭素を固定化し除去するため
のシステムが種々提案されている。
活動に伴って大気中に排出される二酸化炭素は地球温暖
化の主たる原因であることが知られており、近年、この
二酸化炭素の排出量を削減することが地球環境の保護の
大きな課題となっている。これに対し、従来より、工場
等の排煙や大気中の二酸化炭素を固定化し除去するため
のシステムが種々提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のシステムでの二
酸化炭素の固定は、反応器内に充填された触媒の中に、
その二酸化炭素と水素とを流すことで行われていた。そ
の固定により生成される炭素は微粉末状で、その反応器
内に充填される触媒の表面を被覆する。そのため、その
反応の進行に伴って触媒の機能が次第に阻害され、反応
効率が低下する。そこで、反応効率が低下する前に反応
器から炭素と触媒とを取り出す試みがなされているが、
この試みでも取りだした触媒はそのまま廃棄していた。
本発明は、上記課題に鑑み、反応器から効率良く、炭素
と触媒とを取り出して触媒を回収・再利用することを目
的とする。
酸化炭素の固定は、反応器内に充填された触媒の中に、
その二酸化炭素と水素とを流すことで行われていた。そ
の固定により生成される炭素は微粉末状で、その反応器
内に充填される触媒の表面を被覆する。そのため、その
反応の進行に伴って触媒の機能が次第に阻害され、反応
効率が低下する。そこで、反応効率が低下する前に反応
器から炭素と触媒とを取り出す試みがなされているが、
この試みでも取りだした触媒はそのまま廃棄していた。
本発明は、上記課題に鑑み、反応器から効率良く、炭素
と触媒とを取り出して触媒を回収・再利用することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の二酸化炭素固定
化装置においては、上記課題を解決するため、触媒の存
在下、二酸化炭素を水素と反応させ炭素を析出させる反
応部と、反応後のガス、触媒及び炭素をサイクロンに導
いて触媒と炭素を分離する分離部と、分離された触媒を
反応部に回収する回収機構を備えたものである。ここ
で、反応部は、流動床式のものが好ましく、触媒として
は、例えば、Co、Niなどの遷移金属触媒を使用する
ことができる。これら触媒は、そのまま用いてもアルミ
ナやシリカ担体に担持させてもよい。また、反応部には
少なくとも二酸化炭素と水素とを含むガスを送るが、二
酸化炭素と水素の割合は、約1:2に調整するのが好ま
しい。ガスを送る手段は、特に限定されないが、例えば
コンプレッサ、ポンプなどを駆動させて送る。反応温度
は400〜900℃で、反応部の温度制御は、電気炉、
ヒータなどで行うことができる。
化装置においては、上記課題を解決するため、触媒の存
在下、二酸化炭素を水素と反応させ炭素を析出させる反
応部と、反応後のガス、触媒及び炭素をサイクロンに導
いて触媒と炭素を分離する分離部と、分離された触媒を
反応部に回収する回収機構を備えたものである。ここ
で、反応部は、流動床式のものが好ましく、触媒として
は、例えば、Co、Niなどの遷移金属触媒を使用する
ことができる。これら触媒は、そのまま用いてもアルミ
ナやシリカ担体に担持させてもよい。また、反応部には
少なくとも二酸化炭素と水素とを含むガスを送るが、二
酸化炭素と水素の割合は、約1:2に調整するのが好ま
しい。ガスを送る手段は、特に限定されないが、例えば
コンプレッサ、ポンプなどを駆動させて送る。反応温度
は400〜900℃で、反応部の温度制御は、電気炉、
ヒータなどで行うことができる。
【0005】分離部は、サイクロンからなり、サイクロ
ンは、反応後のガス、炭素及び触媒が供給されて、炭素
と触媒とを粒径の違いによる遠心力の差により連続して
分離するものである。サイクロンは、1又は2段以上設
けることができ、例えば2段設けた場合、1段目で触媒
を分離し、2段目で炭素を分離させる。サイクロンに
は、分離効率を上げるために機械的振動を加えてもよ
く、また、サイクロンには高温ガスが送られるので、結
露防止のためヒータなどの加熱機構を設けてもよい。
ンは、反応後のガス、炭素及び触媒が供給されて、炭素
と触媒とを粒径の違いによる遠心力の差により連続して
分離するものである。サイクロンは、1又は2段以上設
けることができ、例えば2段設けた場合、1段目で触媒
を分離し、2段目で炭素を分離させる。サイクロンに
は、分離効率を上げるために機械的振動を加えてもよ
く、また、サイクロンには高温ガスが送られるので、結
露防止のためヒータなどの加熱機構を設けてもよい。
【0006】回収機構は、分離部で分離された触媒を反
応部に回収するもので、例えば自由落下で分離部から反
応部へ落としても、真空発生器、ブロアなどで強制回収
してもよい。
応部に回収するもので、例えば自由落下で分離部から反
応部へ落としても、真空発生器、ブロアなどで強制回収
してもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1は本発明の全体概略図である。図中
1は反応部であり、反応部1内部には多孔板2上に流動
層を構成する触媒(例えば、シリカ担体に担持されたN
i)3が配置されている。その反応部1の底部は、図示
されていないがポンプが配管接続され、ポンプは二酸化
炭素と水素の供給源に配管接続される。ポンプの駆動に
より、約1:2の割合の二酸化炭素と水素の混合ガスが
反応部1内に下方から供給され、反応部1内において混
合ガス中に触媒3を浮遊させて流動層を構成する。ま
た、反応部1の周囲には、触媒3を加熱するための電気
炉(図示せず)が備えられており、400〜900℃の
範囲に調整されている。
いて説明する。図1は本発明の全体概略図である。図中
1は反応部であり、反応部1内部には多孔板2上に流動
層を構成する触媒(例えば、シリカ担体に担持されたN
i)3が配置されている。その反応部1の底部は、図示
されていないがポンプが配管接続され、ポンプは二酸化
炭素と水素の供給源に配管接続される。ポンプの駆動に
より、約1:2の割合の二酸化炭素と水素の混合ガスが
反応部1内に下方から供給され、反応部1内において混
合ガス中に触媒3を浮遊させて流動層を構成する。ま
た、反応部1の周囲には、触媒3を加熱するための電気
炉(図示せず)が備えられており、400〜900℃の
範囲に調整されている。
【0008】反応部1の出口流路aには1段目のサイク
ロン4が接続され、サイクロン4の上部出口5には、2
段目のサイクロン6が接続されている。サイクロン4、
6は図示しないヒータにより100℃以上に加熱されて
おり、これにより結露が防止される。サイクロン4の詳
細は後述するが、サイクロン4には、反応後のガス、炭
素及び触媒が供給されて、炭素と触媒とを粒径の違いに
よる遠心力の差により連続して分離する。分離された触
媒は、サイクロン4の下部出口7から取り出され、炭素
はガスとともに上部出口5から排出されて2段目のサイ
クロン6に導かれる。サイクロン4の下部出口7から取
り出された触媒は、回収流路bを通り、反応部1に回収
される。反応部1への回収は、自由落下方式でも回収流
路bに真空ポンプを接続して回収流路bを減圧して圧力
差で反応部1に戻してもよい。サイクロン6では炭素が
重力により下部出口9に向かって落下し、ガスが上部出
口8から排出される。
ロン4が接続され、サイクロン4の上部出口5には、2
段目のサイクロン6が接続されている。サイクロン4、
6は図示しないヒータにより100℃以上に加熱されて
おり、これにより結露が防止される。サイクロン4の詳
細は後述するが、サイクロン4には、反応後のガス、炭
素及び触媒が供給されて、炭素と触媒とを粒径の違いに
よる遠心力の差により連続して分離する。分離された触
媒は、サイクロン4の下部出口7から取り出され、炭素
はガスとともに上部出口5から排出されて2段目のサイ
クロン6に導かれる。サイクロン4の下部出口7から取
り出された触媒は、回収流路bを通り、反応部1に回収
される。反応部1への回収は、自由落下方式でも回収流
路bに真空ポンプを接続して回収流路bを減圧して圧力
差で反応部1に戻してもよい。サイクロン6では炭素が
重力により下部出口9に向かって落下し、ガスが上部出
口8から排出される。
【0009】次に前述したサイクロン4の詳細を図2で
説明する。(A)は上面図、(B)は(A)のA−A’
線に沿った断面図で、図1と同じものには同じ番号を付
してある。反応部1からの炭素及び触媒を含む反応後の
ガスは、入口10からサイクロン本体11に導かれる。
入口10はサイクロン本体11の中心とは偏心した位置
に配置されており、導入された炭素及び触媒を含む反応
後のガスはサイクロン本体11の内壁に向かって沈降す
る。内壁に達した後、触媒は重力により下部出口7側に
向かって落下し、炭素はガスとともに上部出口5から排
出されるように、サイクロンの寸法が設計されている。
なお、サイクロン6も分離される成分以外はサイクロン
4と基本的には同じである。
説明する。(A)は上面図、(B)は(A)のA−A’
線に沿った断面図で、図1と同じものには同じ番号を付
してある。反応部1からの炭素及び触媒を含む反応後の
ガスは、入口10からサイクロン本体11に導かれる。
入口10はサイクロン本体11の中心とは偏心した位置
に配置されており、導入された炭素及び触媒を含む反応
後のガスはサイクロン本体11の内壁に向かって沈降す
る。内壁に達した後、触媒は重力により下部出口7側に
向かって落下し、炭素はガスとともに上部出口5から排
出されるように、サイクロンの寸法が設計されている。
なお、サイクロン6も分離される成分以外はサイクロン
4と基本的には同じである。
【0010】以上の構成で、次に本発明の動作を説明す
る。まず、二酸化炭素と水素の混合ガスを反応部1に導
入する。混合ガスは触媒3と接触し、炭素が生成する。
生成した炭素は触媒及び反応後のガスとともにサイクロ
ン4に導入される。サイクロン4では、ガス中の触媒が
重力によりサイクロン4の下部出口7から取り出され
る。取り出された触媒は、回収流路bを通り、反応部1
に回収される。一方、サイクロン4中で、炭素はガスと
ともに上部出口5から排出されて2段目のサイクロン6
に導かれる。サイクロン6では炭素が重力により下部出
口9に向かって落下し、ガスが上部出口8から排出され
る。落下した炭素は、例えば、タイヤやトナー、リチウ
ムイオン電池などに利用される。
る。まず、二酸化炭素と水素の混合ガスを反応部1に導
入する。混合ガスは触媒3と接触し、炭素が生成する。
生成した炭素は触媒及び反応後のガスとともにサイクロ
ン4に導入される。サイクロン4では、ガス中の触媒が
重力によりサイクロン4の下部出口7から取り出され
る。取り出された触媒は、回収流路bを通り、反応部1
に回収される。一方、サイクロン4中で、炭素はガスと
ともに上部出口5から排出されて2段目のサイクロン6
に導かれる。サイクロン6では炭素が重力により下部出
口9に向かって落下し、ガスが上部出口8から排出され
る。落下した炭素は、例えば、タイヤやトナー、リチウ
ムイオン電池などに利用される。
【0011】なお、本発明は、上記構成に限定されず、
例えばサイクロンに機械的振動を与えてもよい。また、
反応部1を出たガスは、凝縮器で水分を取ってからサイ
クロンに導入してもよい。
例えばサイクロンに機械的振動を与えてもよい。また、
反応部1を出たガスは、凝縮器で水分を取ってからサイ
クロンに導入してもよい。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、高価な触媒を反応部に
回収して再利用しているので、コストパフォーマンスを
高めることができる。また、サイクロンを加熱すること
により結露せずに触媒、炭素が分離できる。
回収して再利用しているので、コストパフォーマンスを
高めることができる。また、サイクロンを加熱すること
により結露せずに触媒、炭素が分離できる。
【図1】本発明の二酸化炭素固定化装置の概略図
【図2】サイクロンの詳細図
1:反応部 3:触媒 4、6:サイクロン b:回収流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 雅信 京都市中京区西ノ京桑原町1番地 株式会 社島津製作所内 Fターム(参考) 4G046 CA01 CB02 CC02 CC08 JB11 4G075 AA04 AA37 BA01 BA05 BA06 BB05 BB07 BD04 BD12 BD14 CA54 CA66 DA02 DA12 DA13 EA01 EB04
Claims (1)
- 【請求項1】触媒の存在下、二酸化炭素を水素と反応さ
せ炭素を析出させる反応部と、反応後のガス、触媒及び
炭素をサイクロンに導いて触媒と炭素を分離する分離部
と、分離された触媒を反応部に回収する回収機構を備え
てなる二酸化炭素固定化装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000254856A JP2002068720A (ja) | 2000-08-25 | 2000-08-25 | 二酸化炭素固定化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000254856A JP2002068720A (ja) | 2000-08-25 | 2000-08-25 | 二酸化炭素固定化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002068720A true JP2002068720A (ja) | 2002-03-08 |
Family
ID=18743733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000254856A Pending JP2002068720A (ja) | 2000-08-25 | 2000-08-25 | 二酸化炭素固定化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002068720A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007519592A (ja) * | 2003-11-21 | 2007-07-19 | スタットオイル エイエスエイ | 方法 |
US20150059571A1 (en) * | 2012-04-18 | 2015-03-05 | Exxonmobil Upstream Research Company | Removing carbon nanotubes from a continuous reactor effluent |
JP2015533762A (ja) * | 2012-09-18 | 2015-11-26 | エクソンモービル アップストリーム リサーチ カンパニー | 炭素同素体を生成するための反応器システム |
US10351974B2 (en) | 2012-04-17 | 2019-07-16 | Exxonmobil Upstream Research Company | Feedstocks for forming carbon allotropes |
-
2000
- 2000-08-25 JP JP2000254856A patent/JP2002068720A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007519592A (ja) * | 2003-11-21 | 2007-07-19 | スタットオイル エイエスエイ | 方法 |
US10351974B2 (en) | 2012-04-17 | 2019-07-16 | Exxonmobil Upstream Research Company | Feedstocks for forming carbon allotropes |
US20150059571A1 (en) * | 2012-04-18 | 2015-03-05 | Exxonmobil Upstream Research Company | Removing carbon nanotubes from a continuous reactor effluent |
JP2015521146A (ja) * | 2012-04-18 | 2015-07-27 | エクソンモービル アップストリーム リサーチ カンパニー | 連続反応器流出物からのカーボンナノチューブの除去 |
US10343104B2 (en) | 2012-04-18 | 2019-07-09 | Exxonmobil Upstream Research Company | Removing carbon nanotubes from a continuous reactor effluent |
JP2015533762A (ja) * | 2012-09-18 | 2015-11-26 | エクソンモービル アップストリーム リサーチ カンパニー | 炭素同素体を生成するための反応器システム |
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