JP2002066795A - 粉体成形評価装置及び粉体成形評価方法 - Google Patents

粉体成形評価装置及び粉体成形評価方法

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JP2002066795A
JP2002066795A JP2000254454A JP2000254454A JP2002066795A JP 2002066795 A JP2002066795 A JP 2002066795A JP 2000254454 A JP2000254454 A JP 2000254454A JP 2000254454 A JP2000254454 A JP 2000254454A JP 2002066795 A JP2002066795 A JP 2002066795A
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fluid
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temperature
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JP2000254454A
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Munetake Sato
宗武 佐藤
Akinobu Hashimoto
顕宣 橋本
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Akebono Research and Development Centre Ltd
Original Assignee
Akebono Research and Development Centre Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/005Control arrangements

Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉体の詳細な圧縮特性が得られる粉体成形評
価装置及び粉体成形評価方法を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 一端に開口部5cを有しその内部に粉体
1が充填される収容部5と、前記収容部5の他端に連通
して設けられた通気部5bと、前記収容部5内の粉体1
間に存在する流体2を吸引することにより前記粉体1間
に流体2を通過させる吸引装置6と、前記流体2が粉体
1間を通過する前と通過した後の圧力の差を測定する差
圧測定器7と、前記収容部5内の粉体1を圧縮する圧縮
部14とを有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉体成形評価装置及
び粉体成形評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、粉体の圧縮特性を評価する一
つの方法として、その粉体の透過圧力損失を調べる方法
が用いられてきた。この透過圧力損失とは、図1に示す
ように、充填された粉体1を構成している多数の粒子1
a、1b、1c・・・が互いに接触して形成する空間
を、流体2が流れる透過流動という現象が起きるとき
に、その流体2が粉体1の粉体充填層3中を通過する前
の圧力と通過後の圧力の差のことである。
【0003】この透過圧力損失の値を求めるには、図8
に示すように、試料となる粉体1を収容する測定セル1
05と、その測定セル105内に収容された粉体1間に
流体2を通過させる吸引装置106と、その流体2が粉
体1間を通過する前と後との差圧を測定する差圧測定器
107と、吸引装置106により吸引される流体2の流
量の変化を測定するオリフィス流量計108と、差圧測
定器、及びオリフィス流量計により測定されたデータを
増幅するアンプ(アンプリファイア)111、112
と、アンプ111、112からの出力を受けデータを記
録する記録装置(レコーダ)113とにより構成される
粉体成形評価装置104を用いてきた。
【0004】この粉体成形評価装置104にて粉体1の
透過圧力損失を測定するには、まず、測定セル105内
に粉体1を充填し、充填完了後に吸引装置106により
測定セル105内の流体2を吸引する。すると前述した
ように、流体2は、充填された粉体1間に吸い込まれる
かのごとく流路を形成する(すなわち、透過流動現象が
起こっている)。この時の測定セル105内の圧力と、
測定セル105外部(大気圧)の圧力を差圧測定器10
7により測定する。この値が透過圧力損失であり、この
値を求めることにより粉体1の圧縮特性を見いだすこと
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来より用い
られてきた粉体成形評価装置104では、粉体1を測定
セル105に充填させる時、測定セル105の外で粉体
1を測定セル105に充填させなくてはならない。そし
て、試験条件に合わせて、その粉体1を構成している粒
子間の空隙率や密度を、タッピングや圧縮機により予め
調整しなくてはならなかった。
【0006】このため、粉体1の特性、例えば、粉体1
を構成している粒子の大きさや、粉体1の粘度、或いは
粉体1の水分含有量等により、ばらつきがでてしまい正
確な透過圧力損失の値を得ることが非常に困難であっ
た。
【0007】また、試験条件に合わせて粉体1の空隙率
や密度を粉体成形評価装置外で予め調節しなければなら
なかったため、その粉体1の透過圧力損失の値を連続的
に測定することはできなかった。
【0008】さらに、従来の粉体成形評価装置104で
は、粉体1の空隙率を変化させた場合の透過圧力損失し
か測定できなかった。
【0009】そこで、本発明は前記事項を考慮しなされ
たもので、試料となる粉体の詳細な圧縮特性が得られる
粉体成形評価装置及び粉体成形評価方法を提供すること
を課題とする。
【0010】また、粉体の圧縮特性を連続的に、且つ円
滑に得られる粉体成形評価装置及び粉体成形評価方法を
提供することを課題とする。
【0011】さらに、試料となる粉体の温度を変化さ
せ、温度変化に伴う流体の挙動を捉えることが可能とな
る粉体成形評価装置及び粉体成形評価方法を提供するこ
とを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に本発明の粉体成形評価装置は、次の手段を採用した。
本発明は、粉体成形評価装置であり、前述した技術的課
題を解決するために以下のように構成されている。すな
わち、本発明の粉体成形評価装置は、一端に開口部を有
しその内部に粉体が充填される収容部と、前記収容部に
連通して設けられた通気部と、前記収容部内の粉体間に
存在する流体を吸引することにより該粉体間を通過させ
る吸引装置と、前記流体が粉体間を通過する前と通過し
た後の圧力の差を測定する差圧測定器と、前記収容部内
の粉体を圧縮する圧縮部と、を有することを特徴とす
る。
【0013】このことにより、粉体の圧縮が容易とな
り、粉体の空隙率を自在に変化させることが可能とな
る。
【0014】本発明の粉体成形評価装置は、前述した必
須の構成要素からなるが、その構成要素が具体的に以下
のような場合であっても成立する。その具体的構成要素
とは、前記圧縮部は、前記収容部に充填された粉体を連
続的に圧縮し、前記差圧測定器は、前記流体が粉体間を
通過する前と通過した後の圧力の差を前記圧縮部の連続
的な圧縮過程中に測定することを特徴とする。
【0015】このことにより、粉体の空隙率を変化させ
る際、空隙率が所定となるように流体をその都度充填す
る手間が省け、効率よく作業を進めることが可能とな
る。また、連続的に粉体の空隙率を変化させることがで
きるため、その粉体の圧縮特性も、より詳細に調べるこ
とができるようになる。
【0016】さらに、前記圧縮部は、その一端を開口部
とする筒状の部材であり、前記開口部には、該開口部を
覆うように網部が設けられており、前記網部は、前記収
容部に充填された粉体と接触することを特徴とする。
【0017】さらにまた、前記圧縮部は、駆動装置によ
り操作され、その駆動装置は、圧力を用いて駆動するこ
とを特徴とする。
【0018】このことにより、粉体を構成する粒子の空
隙率を予め所定の値にすることが可能となる。
【0019】また、前記収容部の外表面には、温度調節
装置が設けられていることを特徴とする。
【0020】このことにより、粉体の温度変化に伴う圧
縮特性を得ることが可能となり、試料となる粉体の詳細
な成形条件を捉えることとなる。
【0021】また、本発明の粉体成形評価方法は、次の
手段を採用した。本発明は、粉体成形評価方法であり、
上述した技術的課題を解決するために以下のように構成
されている。すなわち、本発明の粉体成形評価方法は、
粉体の物性を評価する粉体成形評価方法であって、収容
部内に粉体を充填する工程と、前記収容部内の粉体を圧
縮する工程と、前記収容部内の粉体間に流体を通過させ
る工程と、前記流体が粉体を通過する前と通過した後の
圧力の差を測定する工程と、を有することを特徴とす
る。
【0022】さらに、本発明における粉体成形評価方法
は、粉体の温度を変化させる温度調節工程を有すること
を特徴とする。
【0023】また、本発明の粉体成形評価方法は、粉体
を前記収容部内に充填する工程の後に前記収容部内の粉
体を圧縮する工程を実行することを特徴とする。さら
に、前記収容部内の粉体間に流体を通過させる工程を実
行し、前記収容部内外の圧力の差を測定する工程の後に
前記収容部内の粉体を圧縮する工程を実行することを特
徴とする。
【0024】さらにまた、粉体を前記収容部内に充填す
る工程実行後、粉体の温度を変化させる温度調節工程を
実行し、前記収容部内の粉体を圧縮する工程を実行する
ことを特徴とする。
【0025】このことにより、様々な状態での粉体の圧
縮特性を連続的に、且つスムーズに得ることが可能とな
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る粉体成形評価
装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明す
る。
【0027】まず、本実施の形態に示す物性評価装置に
ついての概略を説明する。本実施の形態に示す物性評価
装置は、図2に示すように試料となる粉体1が充填され
る容器(以下、測定セルと称す)5と、測定セル5の内
部と嵌合する圧縮部14と、測定セル5に連結して設け
られ、測定セル5内の粉体1間に存在する流体2を吸引
することにより粉体1間に流体2を通過させる吸引装置
6と、充填された粉体1中を流体2が通過する前と後の
圧力の差を算出する差圧測定器7と、吸引装置6により
吸引される流体2の流速の調節を行うバルブ9、10
と、吸引装置6により吸引される流体2の流量の変化を
測定するオリフィス流量計8と、差圧測定器、及びオリ
フィス流量計8により測定されたデータを増幅するアン
プ(アンプリファイア)11、12と、アンプ11、1
2からの出力を受けデータを記録する記録装置(レコー
ダ)13と、を有する。以下、各構成について詳細に説
明する。
【0028】図2、図3に示すように、測定セル5は、
一端に開口部5cを有し、試料となる粉体1をその内部
に充填する試料収容部5aと、試料収容部5aの下段に
位置し、且つ試料収容部5aに連通して設けられた通気
部5bとの2つに分割されている。この通気部5bは有
底筒状であり、所定の位置に吸引装置6からの吸引管1
7を接続する吸引口16と、差圧測定器7を連結するた
めの接続部15とが設けられている。
【0029】なお、吸引管17が吸引口16と接続され
た部分と差圧測定器7との接続口には、吸引装置6によ
り試料となる粉体1間に介在する流体2を吸引する際、
余分な流体の出入りが行われないようシール止めを行う
とよい(図示せず)。
【0030】また、通気部5bの上部には、試料収容部
5aが設けられる。試料収容部5aは、通気部5bとの
境目であり、且つ試料収容部5aの底部となる箇所に網
21が設けられている。この網21の上には、粉体1が
充填されるため、網21のメッシュの大きさは、細かす
ぎず粗すぎないものを用いる。なぜならば、メッシュが
粗すぎると、粉体1を構成している粒子1a、1b、1
c・・・がメッシュを通り抜けてしまい、粉体充填層が
損壊してしまうからである。さらに、メッシュが粗すぎ
ると、粉体を構成する粒子間の流体を吸引装置6により
吸引する際に、メッシュを通り抜けた粉体も一緒に吸引
してしまうため、吸引装置6に粉体1が詰まってしまう
可能性がある。逆に、メッシュが細かすぎると、網21
自体の空気抵抗が大きくなり、粉体1を構成する粒子1
a、1b、1c・・・間の流体を吸引することが困難と
なり流路が明確に現れない恐れがある。また、粉体1に
よっては飛散性の強いもの、付着性の強いもの等がある
ので、試料となる粉体の特性に見合った網を用いること
が好ましい。
【0031】なお、測定セル5の試料収容部5aの側方
に、粉体1を圧縮した時の粉体層の高さ(厚さ)を測定
するための変位計を設けても良い(図示せず)。さら
に、試料となる粉体1の温度特性を見いだすために測定
セル5の外側面に温度調節装置23を設けると温度変化
に伴った圧縮特性を得ることができる。この温度調節装
置23は、試料を加熱又は冷却する機能を持ち合わせる
装置とすると、より詳細な圧縮特性を見いだすことが可
能となる。
【0032】また、測定セル5に設けられた吸引口16
には、吸引管17を介して吸引装置6が接続されてい
る。この吸引装置6により、測定セル5の通気部5b内
の流体2を吸引し、粉体1を構成する粒子1a、1b、
1c・・・間に流体2を通過させる。なお、本実施の形
態中では、通気部5b内の流体2を気体とし、その気体
を吸引する吸引装置6として真空ポンプを用いている
が、気体を吸引する装置であればよい。また、ここでは
通気部5b内の流体2を気体としているが、流体2が液
体(流動体)の場合は、液体を吸引する吸引装置を用い
る。
【0033】また、差圧測定器7は、吸引装置6により
吸引される流体2が粉体1間を通過する前と通過した後
の差圧を測定し算出する、差圧計の一種である。
【0034】さらに、本実施の形態中では粉体1間に流
体2を通過させるために、粉体1間に存在している流体
2を吸引するという操作を行っているが、粉体1に圧力
をかけて粉体1間に存在する流体2を通過させるような
方法でもよい。
【0035】そして、図2に示すように、吸引管17に
は、オリフィス流量計8とバルブ9、10が設けられて
いる。バルブ9、10は、オリフィス流量計8よりも吸
引装置6側に設けられており、吸引装置6が通気部5b
内の流体2を吸引する際に生じる流体の流れる速度を調
節する。また、オリフィス流量計8は、差圧式流量計の
一種で、流体2の流れる管の途中にオリフィス8aを設
けその前後の圧力差から流量を測定する流量計のことで
ある。なお、オリフィス8aとは管の一部の面積を減少
させた通路のことであり、その形状は様々あるが本実施
の形態でのオリフィス8aは、図2に示したオリフィス
を用いるものとする。
【0036】そして、オリフィス流量計8と差圧測定器
7は、アンプ11、12を介して記録装置13に接続さ
れている。アンプ11、12は、時間と共に変化する量
をその波形をゆがませることなく増幅する増幅器であ
り、オリフィス流量計8により測定された流量と差圧計
により測定された差圧は、アンプ11、12により増幅
され記録装置13に記録される。
【0037】さらに上記した測定セル5と嵌合する圧縮
部14は、一端に開口縁19を備え、内部に空間を有す
る有底筒状の部材である。なお、開口縁19には、開口
縁19を覆うように網20が設けられている。この部分
が、試料収容部5aに充填された粉体1を押圧する押圧
部18となっている。なお、この網20も測定セル5の
内部に設けられた網21と同様のものを用いる。さら
に、圧縮部14には、外気を取り込むための通気口22
が設けられている。
【0038】次に、粉体材料の圧縮特性を評価する粉体
成型評価装置4の使用手順を示したフローチャートに基
づいて説明する。まず初めに、粉体1間の空隙率を変化
させるために粉体1を圧縮する工程のみを含む場合につ
いて説明する。図4に示すように、まず、測定セル5の
試料収容部5aに試料となる粉体1を充填する(S10
1)。充填の方法は様々だが、粉体1を構成する粒子1
a、1b、1c・・・形状の均一化等を図るにはタッピ
ング充填が好ましい。タッピング充填とは、振動や衝撃
により粉体1を篩い所定の容器に充填させる充填方法の
ことをいう。
【0039】そして、粉体1の充填が完了した後に、粉
体1を構成する粒子1a、1b、1c・・・の空隙率を
変化させる必要があるか否かを選択する(S102)。
粒子1a、1b、1c・・・の空隙率を変化させる場
合、測定セル5の内径と同径の押圧部18を有する圧縮
部14にて所定の空隙率になるまで加圧する(S10
3)。
【0040】そして、粒子1a、1b、1c・・・の空
隙率を所定の値にした後に、吸引装置6により粒子1
a、1b、1c・・・間に存在する流体2を吸引する
(S104)。空隙率を変化させない場合は、そのまま
吸引装置6により吸引を行う。
【0041】そして、吸引装置6により、流体2を粉体
1間に通過させるための吸引が開始された後に、吸引管
17に設けられたバルブ9、10で流速を調節し、オリ
フィス8aを通過する前の流量と通過した後の流量の差
をオリフィス流量計8により測定する(S105)。こ
こで、測定された流量の差は、「数1」を適用すること
によって流速を求めることができる。
【0042】
【数1】 v:流速 Q:流量 a:オリフィスの断面積
【0043】さらに、測定セル5の通気部5bに連結さ
れた差圧測定器7により、流体2が粉体1間を通過する
前と通過した後の圧力の差を測定し、その差圧を算出す
る(S106)。この差圧が、透過圧力損失の値であ
る。そしてこの値は、オリフィス流量計8から算出され
た値とともに、アンプ11、12により増幅され記録装
置13に記録される。
【0044】そして、その粉体1の透過圧力損失を連続
して測定するか否かを選択する(S107)。測定する
場合は、再び圧縮部14により粉体1を圧縮するか否か
を選択し、上記同様の手順にて透過圧力損失を測定す
る。
【0045】次に、粉体1の温度を調節する工程を伴う
透過圧力損失を求める場合について説明する。図5に示
すように、まず、粉体1を充填する(S201)。前述
したようにタッピング充填が好ましい。そして、粉体1
の温度を調節する工程が必要か否かを選択する(S20
2)。温度を調節する工程が必要な場合は、温度調節装
置23により、粉体の温度を変化させる(S203)。
そして、粉体の温度を所定の温度に調節した後、吸引装
置6により吸引を行う(S204)。その後は、前述し
た圧縮工程のみを含む場合と同様、吸引管17に設けら
れたバルブ9、10にて流体2の流速を調節し、オリフ
ィス流量計8により流量を調節する(S205)。そし
て、差圧測定器7により、測定セル5の通気部5b内の
圧力と通気部5b外(外部)の圧力を測定し、その差圧
を算出する(S206)。
【0046】そして、その試料の透過圧力損失を連続し
て測定するか否かを選択する(S207)。測定する場
合は、再び粉体1の温度を変化させるか否かを選択し、
上記同様の手順にて透過圧力損失を測定する。
【0047】次に、粉体1の圧縮工程と温度変化工程を
伴う透過圧力損失を求める場合について説明する。図6
に示すように、まず、粉体1を充填する(S301)。
前述したようにタッピング充填が好ましい。
【0048】そして、粉体1の温度を調節する工程が先
か否かを選択する(S302)。先に温度を変える場合
は、温度調節装置23により、粉体1の温度を調節する
(S303)。そして、粉体1の温度が所定の温度にな
った後、圧縮部14により圧縮する(S304)。
【0049】また、粉体1の温度を調節する工程が先で
ない場合、粉体1を圧縮する工程が先か否かを選択する
(S305)。先に粉体1を圧縮する工程を行う場合
は、圧縮部14により圧縮を行う(S306)。そし
て、粉体が所定の空隙率になったところで、温度調節装
置23により粉体の温度を所定の温度に調節する(S3
07)。
【0050】さらに、粉体を圧縮する工程が先でない場
合、粉体の温度を調節する工程と粉体を圧縮する工程と
を同時に行うか否かを選択する(S308)。同時に行
う場合は、圧縮部14により圧縮を行いつつ、温度調節
装置23により温度の調節を行う(S309)。また、
同時に行わない場合は、粉体を圧縮する工程が先か粉体
の温度を調節する工程が先かの何れか一方を選択する
か、或いは作業を終了させる。
【0051】その後の工程は、上記した圧縮工程のみの
手順と温度調節工程のみの手順と同様であり、吸引装置
6で吸引を行い(S310)、バルブにて吸引装置6に
吸引される流体の流速の調節を行うと同時に、オリフィ
ス流量計8により流量の調節を行い(S311)、差圧
測定器7により測定セル5の通気部5b内外の圧力を測
定しその差圧を算出する(S312)。そして、連続的
にこの工程を繰り返すか否かを選択し(S313)、繰
り返す場合は、粉体の温度調節工程が先か否かの選択工
程まで戻り、上述した手順を繰り返せばよい。また、こ
の工程を繰り返さない場合は、作業を終了させる。
【0052】以上、本発明における粉体成形評価装置4
にて透過圧力損失の値を直接求める手順についての説明
を行ったが、ここで、透過圧力損失を計算式により求め
る場合の説明を行う。まず、粉体充填層の透過圧力損失
とは、粉体が充填されている層の間に流体を通過させる
力のことである。そして、流体の層流域から乱流域に渡
る広範囲での透過圧力損失を算出するには、Ergun
の式「数2」が用いられる。
【0053】
【数2】 ΔP/L:粉体層単位厚さ当たりの圧力損失 u:流速 μ:流体の粘度 ρ:流体の密度 ε:流体層の空間率 S:粉体の比表面積 なお、充填層の粒度分布が変化すると、比表面積Sと空
間率εもそれに伴って変化する。この比表面積Sは、粒
度分布から「数3」で計算することができる。
【0054】
【数3】 D:粉体の粒径 S:体積基準の混合分率 φ:粉体の形状係数 粉体の形状が均一球形である場合、粉体の形状係数であ
るφは6になる。しかし、粉体の形状が不規則形状粉体
であったり、角張粉体であったり、片粒粉体であったり
すると形状係数の値はその都度異なる。
【0055】さらに、粉体充填層の空間率εは、「数
4」により求めることができる。
【0056】
【数4】 m:成分数 Svi :粉体jの容積基準混合分率 Sak :粉体kの面積基準混合分率 βj :比例定数 ε(jk) :粉体jがkにのみ囲まれた際の部分的空間
【0057】この「数4」で求めた空間率εと「数3」
から求めた比表面積Sを「数2」のErgunの式に代
入すると、粉体充填層の単位厚さ当たりの透過圧力損失
ΔP/Lを算出することができる。
【0058】以上、説明したように粉体充填層の透過圧
力損失は、計算によっても求めることができる。しか
し、上述した計算式は、あくまでも計算値であり、実際
に透過圧力損失を測定する際の基準とするのがよい。
【0059】次に、本発明における粉体成形評価装置4
を用いて行った測定の一例について説明する。 〈試験例〉本実施の形態における試料となる粉体は、バ
インダー(フェノールレジン)4.0%、有機ダスト
5.0%、フィラー(炭酸カルシウム等)72.5%、
研削材(金属酸化物等)10.0%、潤滑剤(黒鉛等)
4.0%、繊維(アラミド繊維等)4.5%の割合で配
合された混合粉体を用いたものとする。
【0060】この混合粉体は、通常150℃で熱成形さ
れているため、温度調節装置23により粉体の温度を2
5℃、100℃、145℃、150℃、160℃に変化
させ、前述した手順に基づいて試験を行った。すると、
図7に示すような試験結果が得られた。この結果より、
この混合粉体の温度が145℃〜160℃の間ではほぼ
同じ挙動を示すことが明らかになったので、この混合粉
体の成形条件の管理値を決定することが可能となった。
また、図示しないが、この試験結果と、上述したErg
unの式「式2」により求めた値とを比較すると、この
二つの値はほぼ一致した。
【0061】この試験結果により、本発明における粉体
成形評価装置4は、粉体の圧縮特性の一つである透過圧
力損失を測定することが可能であることが明確になっ
た。
【0062】以上説明したように、圧縮部14を設け測
定中においても粉体の空隙率を変化させることが可能と
なったため、粉体を構成する粒子の空隙率を変化させる
たびに粉体を充填する工程を省き、連続的に粉体の空隙
率を変化させ、粉体の挙動を捉えることが可能となっ
た。
【0063】また、粉体の空隙率を変化させるために粉
体をその都度充填する工程が省かれたことにより、作業
効率が向上する。
【0064】さらに、測定セル5の試料収容部5aの周
辺に温度調節装置23を設けたことにより、粉体の温度
変化に伴う挙動を得ることも可能となる。そのため、更
に詳細な圧縮特性を見いだすことができ、その流体材料
の詳細な成形条件を捉えることができるため生産技術を
向上させることもできる。
【0065】また、本実施の形態では、圧縮部14によ
り粉体1を圧縮する工程が終了した後に差圧測定器7に
より差圧を測定する工程を行う場合について説明を行っ
たが、圧縮部14により粉体1を圧縮しながら差圧測定
器7により差圧を測定してもよい。
【0066】上記同様に、粉体1の温度を変化させる工
程も、本実施の形態で説明したように粉体1の温度を変
化させてから粉体1を圧縮し、流体2を通過させて透過
圧力損失を求める方法の他に、粉体1の温度を変化させ
ながら、粉体1を圧縮し流体2を通過させて透過圧力損
失を求めてもよい。
【0067】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、粉体の正
確な圧縮特性が得られる粉体成形評価装置及び粉体成形
評価方法を提供することが可能となる。
【0068】また、粉体の圧縮特性を連続的に、且つ円
滑に得られる粉体成形評価装置及び粉体成形評価方法を
提供することが可能となる。
【0069】さらに、試料である粉体の温度を変化さ
せ、温度変化に伴う流体の挙動を捉えることが可能とな
る粉体成形評価装置及び粉体成形評価方法を提供するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 充填層を流れる流体の流路を示すモデル図。
【図2】 本発明の実施の形態に係る粉体成形評価装置
の構成を示す図。
【図3】 本発明の実施の形態に係る圧縮部と測定セル
の分解斜視図。
【図4】 本発明の実施の形態に係る粉体成形評価装置
の評価方法を示すフローチャート。
【図5】 本発明の実施の形態に係る粉体成形評価装置
の評価方法を示すフローチャート。
【図6】 本発明の実施の形態に係る粉体成形評価装置
の評価方法を示すフローチャート。
【図7】 本発明の実施の形態に係る試験結果を示すグ
ラフ。
【図8】 従来の粉体成形評価装置の構成を示す図。
【符号の説明】
1 粉体 1a、1b、1c・・・ 粒子 2 流体 3 粉体充填層 4、104 粉体成形評価装置 5、105 測定セル 5a 試料収容部 5b 通気部 5c 開口部 6、106 吸引装置 7、107 差圧測定器 8、108 オリフィス流量計 9、10、109、110 バルブ 11、12、111、112 アンプ 13、113 記録装置 14 圧縮部 15 接続部 16 吸引口 17 吸引管 18 押圧部 19 開口縁 20、21 網 22 通気口 23 温度調節装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端に開口部を有しその内部に粉体が充填
    される収容部と、 前記収容部の他端に連通して設けられた通気部と、 前記収容部内の粉体間に存在する流体を吸引することに
    より前記粉体間に流体を通過させる吸引装置と、 前記流体が粉体間を通過する前と通過した後の圧力の差
    を測定する差圧測定器と、 前記収容部内の粉体を圧縮する圧縮部と、を有すること
    を特徴とする粉体成形評価装置。
  2. 【請求項2】前記圧縮部は、前記収容部に充填された粉
    体を連続的に圧縮し、前記差圧測定器は、前記流体が粉
    体間を通過する前と通過した後の圧力の差を、前記圧縮
    部の連続的な圧縮過程中に測定することを特徴とする請
    求項1に記載の粉体成形評価装置。
  3. 【請求項3】前記圧縮部は、その一端を開口縁とする筒
    状の部材であり、 前記開口縁には、該開口縁を覆うように網部が設けられ
    ており、 前記網部は、前記収容部に充填された粉体と接触するこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の粉体成形評価装
    置。
  4. 【請求項4】前記圧縮部は、駆動装置により操作される
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の粉体成
    形評価装置。
  5. 【請求項5】前記駆動装置は、流体圧を用いて駆動する
    ことを特徴とする請求項4に記載の粉体成形評価装置。
  6. 【請求項6】前記収容部内の温度を制御する、温度調節
    装置が設けられていることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の粉体成形評価装置。
  7. 【請求項7】粉体の物性を評価する粉体成形評価方法で
    あって、 収容部内に粉体を充填する工程と、 前記収容部内の粉体を圧縮する工程と、 前記収容部内の粉体間に流体を通過させる工程と、 前記流体が粉体を通過する前と通過した後の圧力の差を
    測定する工程と、を有することを特徴とする粉体成形評
    価方法。
  8. 【請求項8】粉体の温度を変化させる温度調節工程を有
    することを特徴とする請求項7に記載の粉体成形評価方
    法。
  9. 【請求項9】粉体を前記収容部内に充填する工程の後に
    前記収容部内の粉体を圧縮する工程を実行することを特
    徴とする請求項7に記載の粉体成形評価方法。
  10. 【請求項10】前記収容部内の粉体内に流体を通過させ
    る工程を実行し、前記収容部内外の圧力の差を測定する
    工程の後に前記収容部内の粉体を圧縮する工程を実行す
    ることを特徴とする請求項7又は9に記載の粉体成形評
    価方法。
  11. 【請求項11】粉体を前記収容部内に充填する工程実行
    後、粉体の温度を変化させる温度調節工程を実行し、前
    記収容部内の粉体を圧縮する工程を実行することを特徴
    とする請求項7〜10の何れかに記載の粉体成形評価方
    法。
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