JP2002066578A - 排水浄化システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 家庭やオフィス等から排出された排水をより
一層浄化して浄化度の高い中水を得ることができる排水
浄化システムを提供すること。 【解決手段】 家庭やオフィスから排出された排水を浄
化する浄化装置３と、この浄化装置３から送り出された
排水を更に浄化する第２の浄化装置１０とを備え、前記
第２の浄化装置１０が、水の貯溜槽１１と、この貯溜槽
１１内に設置されたオゾン吐出器１２と、このオゾン吐
出器１２にオゾンを送り込むオゾン供給手段１５、１６
と、このオゾン吐出器１２にオゾンと混合するための水
を送るポンプ１８と、このオゾン吐出器１２に近接して
配設されてこのオゾン吐出器１２から吐出されたオゾン
を含む水を衝突させて周囲に拡散させる拡散部材１４と
を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、家庭やオフィスか
ら排出された排水をある程度浄化して中水として再利用
するための排水浄化システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】家庭やオフィス等においては、トイレ、
洗濯、浴室、洗面所等で大量の水が消費される。これら
の排水は、通常、下水へ排水されるが、これらの排水を
ある程度浄化して中水として再利用することも行われて
いる。

【０００３】従来の排水利用システムは、上記排水を浄
化槽などの浄化装置に導入し、浄化装置においてろ過処
理、ばっ気処理などの浄化処理を施し、処理済の水をポ
ンプで吸い上げてトイレ、庭への散水などの中水として
利用するようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の排
水利用システムの浄化処理は不十分であって、浄化処理
後の中水のＢＯＤ値は比較的高く、また場合によっては
若干の異臭が残っている等の問題があった。

【０００５】したがって本発明は、家庭やオフィス等か
ら排出された排水をより一層浄化して浄化度の高い中水
を得ることができる排水浄化システムを提供することを
目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の中水浄化システ
ムは、家庭やオフィスから排出された排水を浄化する浄
化装置と、この浄化装置から送り出された排水を更に浄
化する第２の浄化装置とを備え、前記第２の浄化装置
が、水の貯溜槽と、この貯溜槽内に設置されたオゾン吐
出器と、このオゾン吐出器にオゾンを送り込むオゾン供
給手段と、このオゾン吐出器にオゾンと混合するための
水を送るポンプと、このオゾン吐出器に近接して配設さ
れてこのオゾン吐出器から吐出されたオゾンを含む水を
衝突させて周囲に拡散させる拡散部材とを備えたもので
ある。

【０００７】上記構成において、家庭やオフィスから排
出された排水は、浄化装置である程度浄化された後、第
２の浄化装置の貯溜槽へ送られる。第２の浄化装置で
は、オゾン吐出器からオゾンを吐出し、貯溜槽内の水の
殺菌、脱色、脱臭などを行う。この場合、オゾン吐出器
から吐出されたオゾンを含む水を拡散部材に衝突させて
周囲に広く拡散させることにより、貯溜槽内の全体の水
をより十分に殺菌、脱色、脱臭することができる。そし
てこのようにして浄化された水はポンプで吸い上げら
れ、中水として例えばトイレ、洗濯、浴室、洗面所など
で再利用される。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図１は排水利用システムの全体構
成図、図２はオゾン処理システムの構成図、図３はオゾ
ン吐出器の部分断面図である。

【０００９】まず図１を参照して中水利用システムの全
体構成を説明する。図１において、１は家屋であり、ト
イレ、洗濯、浴室、洗面所などからの排水は、パイプ２
を通って前処理装置である浄化装置３へ送り出される。
浄化装置３は好ましくは地中に埋設されており、１次処
理槽４、２次処理槽５、３次処理槽６、沈澱槽７などか
ら成っている。１〜３次の処理槽４〜６は、例えばろ過
槽、嫌気槽、ばっ気槽などから成っている。浄化装置３
は、家庭やオフィス等から排出された排水を後処理装置
である第２の浄化装置（後述）へ送る前に、１次浄化す
るものであり、具体的構造は、図１に示すものに限ら
ず、様々な処理槽などの浄化装置が適用できる。

【００１０】浄化装置３である程度浄化された水は、後
処理装置である第２の浄化装置１０へ送られる。次に、
図１および図２を参照して第２の浄化装置１０を説明す
る。１１は貯溜槽であり、浄化装置３から通路８を通っ
て水が送られてくる。貯溜槽１１の内部にはオゾン吐出
器１２が設置されている。図３において、オゾン吐出器
１２の底部にはオゾン吐出孔１３が開孔されている。オ
ゾン吐出器１２の底部に近接して板状の拡散部材１４が
水平な姿勢で配設されている。

【００１１】図２において、１５は酸素供給機としての
酸素発生機であり、これで生成した酸素をオゾン発生器
１６へ送る。酸素発生機１５とオゾン発生器１６は、オ
ゾン供給手段となっている。オゾン発生器１６で生成し
たオゾンはパイプ１７を通じてオゾン吐出器１２へ送ら
れる。１８はポンプであり、貯溜槽１１の水をパイプ１
９で吸い上げ、パイプ２０を通じてオゾン吐出器１２へ
送る。２１〜２３は管路の要所に設けられたバルブであ
り、管路を適宜開閉する。貯溜槽１１内の水はパイプ２
４を通してポンプ２５で吸い上げられ、パイプ２６を通
じて家屋１へ戻される。各図において、矢印は水などの
流れ方向を示している。

【００１２】この排水浄化システムは上記のような構成
より成り、次に全体の動作を説明する。図１において、
家庭から排出された排水は浄化装置３で前処理され、あ
る程度の浄化が行われる。

【００１３】浄化装置３である程度浄化された水は第２
の浄化装置１０の貯溜槽１１へ送られる。図２におい
て、オゾン吐出器１２にはオゾン発生器１６とポンプ１
８からそれぞれ水とオゾンが送られ、オゾンを含む水は
吐出孔１３から勢いよく下方へ吐出され、拡散部材１４
に勢いよく衝突して周囲に広く拡散される（図３の矢印
Ａ）。したがってオゾンは貯溜槽１１内の広い範囲に拡
散し、貯溜槽１１内の全体の水の殺菌、脱色、脱臭が行
われる。そしてこのようにしてかなりの程度まで浄化さ
れた水はポンプ２５で吸い上げられ、家庭へ戻されてト
イレ、洗濯、浴室などにおいて、中水として再利用され
る。

【００１４】本発明は上記実施の形態に限定されないの
であって、要は家庭やオフィス等から排出された排水を
前処理装置である浄化装置である程度浄化し、その水の
浄化度を第２の浄化装置においてオゾンの作用により更
に高めたうえで、中水として再利用すればよいものであ
り、例えば第２の浄化装置で浄化された水を他の貯溜槽
に貯溜し、この貯溜槽の水を必要時にポンプで吸い上げ
て中水として再利用するようにしてもよい。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、家
庭やオフィス等から排出された排水の浄化度をより一層
高めて中水として再利用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】排水利用システムの全体構成図

【図２】オゾン処理システムの構成図

【図３】オゾン吐出器の部分断面図

【符号の説明】

３ 浄化装置 １０ 第２の浄化装置 １１ 貯溜槽 １２ オゾン吐出器 １４ 拡散部材 １５ 酸素発生機 １６ オゾン発生器 １８、２５ ポンプ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 家庭やオフィスから排出された排水を浄
   化する浄化装置と、この浄化装置から送り出された排水
   を更に浄化する第２の浄化装置とを備え、前記第２の浄
   化装置が、水の貯溜槽と、この貯溜槽内に設置されたオ
   ゾン吐出器と、このオゾン吐出器にオゾンを送り込むオ
   ゾン供給手段と、このオゾン吐出器にオゾンと混合する
   ための水を送るポンプと、このオゾン吐出器に近接して
   配設されてこのオゾン吐出器から吐出されたオゾンを含
   む水を衝突させて周囲に拡散させる拡散部材とを備えた
   ことを特徴とする排水浄化システム。
2. 【請求項２】 前記ポンプが、前記貯溜槽の水を吸い上
   げて前記オゾン吐出器へ送るようにしたことを特徴とす
   る請求項１記載の排水浄化システム。