JP2002066525A - 廃棄物処理方法、その廃棄物処理方法で得られた塊状成型物および廃棄物処理システム - Google Patents
廃棄物処理方法、その廃棄物処理方法で得られた塊状成型物および廃棄物処理システムInfo
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- JP2002066525A JP2002066525A JP2000224179A JP2000224179A JP2002066525A JP 2002066525 A JP2002066525 A JP 2002066525A JP 2000224179 A JP2000224179 A JP 2000224179A JP 2000224179 A JP2000224179 A JP 2000224179A JP 2002066525 A JP2002066525 A JP 2002066525A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/30—Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies
- Y02W10/37—Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies using solar energy
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- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
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- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Treatment Of Sludge (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 有害廃棄物およびプラスチック廃棄物を環境
に流出しないように塊状成型物とし有効処理するととも
に、塊状成型物を貯留する貯留場の延命化を図る廃棄物
処理方法を提供する。 【解決手段】 焼却灰、ばいじん、汚泥または汚染土壌
の1種以上を含む有害廃棄物47と、溶融したプラスチ
ック廃棄物41とを混練し、冷却固化して塊状成型物4
8を得、塊状成型物を処分場など貯留場49に貯留する
廃棄物処理方法。またプラスチック廃棄物と有害廃棄物
とを混合し廃棄物混合物を形成する廃棄物混合工程と、
廃棄物混合物を溶融し、混練して溶融混練物を形成する
溶融混練工程と、溶融混練物を押出用ダイから押出し成
型する押出成型工程と、成型物を冷却し塊状成型物を得
る冷却工程と、塊状成型物を貯留場に貯留する貯留工程
とを有する廃棄物処理方法。
に流出しないように塊状成型物とし有効処理するととも
に、塊状成型物を貯留する貯留場の延命化を図る廃棄物
処理方法を提供する。 【解決手段】 焼却灰、ばいじん、汚泥または汚染土壌
の1種以上を含む有害廃棄物47と、溶融したプラスチ
ック廃棄物41とを混練し、冷却固化して塊状成型物4
8を得、塊状成型物を処分場など貯留場49に貯留する
廃棄物処理方法。またプラスチック廃棄物と有害廃棄物
とを混合し廃棄物混合物を形成する廃棄物混合工程と、
廃棄物混合物を溶融し、混練して溶融混練物を形成する
溶融混練工程と、溶融混練物を押出用ダイから押出し成
型する押出成型工程と、成型物を冷却し塊状成型物を得
る冷却工程と、塊状成型物を貯留場に貯留する貯留工程
とを有する廃棄物処理方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般廃棄物、産業
廃棄物などの多種多様の廃棄物を地球環境に影響を及ぼ
すことを極小限に抑えつつ、極めて経済的、適切、安全
に処理できる廃棄物の処理に関し、詳しくは、廃棄物処
理方法、その廃棄物処理方法で得られた塊状成型物およ
び廃棄物処理システムに関する。
廃棄物などの多種多様の廃棄物を地球環境に影響を及ぼ
すことを極小限に抑えつつ、極めて経済的、適切、安全
に処理できる廃棄物の処理に関し、詳しくは、廃棄物処
理方法、その廃棄物処理方法で得られた塊状成型物およ
び廃棄物処理システムに関する。
【0002】特に、焼却炉もしくは溶融炉などから排出
される焼却灰、ばいじんなどの焼却廃棄物、汚泥、汚染
土壌、スラッジなどの有害物質を含む有害廃棄物を、一
般家庭、工場などから排出されるプラスチック廃棄物を
用いて塊状成型物を得、これを貯留する無公害処理に関
するものである。
される焼却灰、ばいじんなどの焼却廃棄物、汚泥、汚染
土壌、スラッジなどの有害物質を含む有害廃棄物を、一
般家庭、工場などから排出されるプラスチック廃棄物を
用いて塊状成型物を得、これを貯留する無公害処理に関
するものである。
【0003】また、行政区域内で発生する焼却廃棄物な
どとプラスチック廃棄物とを用いて塊状成型物を得、そ
の塊状成型物を同一行政区域内の建設、土木工事事業に
おける建設、土木工事資材として使用することで、ま
た、溶融炉用の燃料として使用することで、焼却廃棄物
およびプラスチック廃棄物の双方を再利用する行政区域
内自己完結型を強力に志向し推進するための廃棄物処理
に関するものである。
どとプラスチック廃棄物とを用いて塊状成型物を得、そ
の塊状成型物を同一行政区域内の建設、土木工事事業に
おける建設、土木工事資材として使用することで、ま
た、溶融炉用の燃料として使用することで、焼却廃棄物
およびプラスチック廃棄物の双方を再利用する行政区域
内自己完結型を強力に志向し推進するための廃棄物処理
に関するものである。
【0004】また、金属成分を含有する廃棄物を、一般
家庭や工場から排出されるプラスチック廃棄物を溶融さ
せたものの中に混入せしめて塊状成形物とし、大量にか
つ長期間にわたって安全に備蓄できるようにするととも
に、備蓄した後、塊状成形物から含有される金属成分を
分離回収する方法に関するものである。
家庭や工場から排出されるプラスチック廃棄物を溶融さ
せたものの中に混入せしめて塊状成形物とし、大量にか
つ長期間にわたって安全に備蓄できるようにするととも
に、備蓄した後、塊状成形物から含有される金属成分を
分離回収する方法に関するものである。
【0005】
【従来の技術】産業廃棄物もしくは一般廃棄物を焼却炉
で焼却することで発生する焼却灰もしくはばいじんや溶
融炉より発生するばいじんには、重金属やダイオキシン
などが含まれており、それらが自然環境中に飛散した場
合にあってはとり返しのつかない環境汚染を引起こし長
期にわたり、人体に重大な悪影響を及ぼすものとして問
題になる。
で焼却することで発生する焼却灰もしくはばいじんや溶
融炉より発生するばいじんには、重金属やダイオキシン
などが含まれており、それらが自然環境中に飛散した場
合にあってはとり返しのつかない環境汚染を引起こし長
期にわたり、人体に重大な悪影響を及ぼすものとして問
題になる。
【0006】生活活動、事業活動に伴って排出される−
般廃棄物、産業廃棄物などの廃棄物は多種多様であっ
て、焼却やリサイクルが困難な廃棄物、焼却後の残渣あ
るいは焼却に伴って発生する有害物質、ヘドロなどは、
任意に放置すれば環境汚染などを引き起こすため、国の
基準に基づき後述する安定型処分場、管理型処分場、遮
断型処分場の何れかに半永久的に貯留されている。
般廃棄物、産業廃棄物などの廃棄物は多種多様であっ
て、焼却やリサイクルが困難な廃棄物、焼却後の残渣あ
るいは焼却に伴って発生する有害物質、ヘドロなどは、
任意に放置すれば環境汚染などを引き起こすため、国の
基準に基づき後述する安定型処分場、管理型処分場、遮
断型処分場の何れかに半永久的に貯留されている。
【0007】しかしながら、生活水準の向上、事業活動
の活発化に伴い、排出される廃棄物の量は拡大の一途を
辿っており、既存の処分場の残余年数が少なくなってい
る。このため、新たに処分場を建設する試みがなされて
いるが、住民感情もあり、遅々として進まない状況にあ
り、処分場の不足が懸念されている。
の活発化に伴い、排出される廃棄物の量は拡大の一途を
辿っており、既存の処分場の残余年数が少なくなってい
る。このため、新たに処分場を建設する試みがなされて
いるが、住民感情もあり、遅々として進まない状況にあ
り、処分場の不足が懸念されている。
【0008】本発明は上記廃棄物を効果的に処理あるい
は処分できる(総称して処理という)廃棄物の処理方法
を提供するものであり、上記処分場不足を技術的に解決
する廃棄物の処理方法を提供することを目的の1つとす
るものであるが、まず現在の廃棄物処理状況を次に説明
する。 (1)廃棄物と処分場との関係について 図4は、廃棄物40と処分場52との関係を示す処理フ
ローである。産業廃棄物もしくは一般家庭用廃棄物から
なる廃棄物40は、その大半が焼却炉53で焼却処理も
しくは溶融炉54で溶融処理される。廃棄物40は、焼
却炉53で焼却処理された結果ばいじん44および焼却
灰45を発生させることになる。また、廃棄物40は溶
融炉54で溶融処理された結果ばいじん44を発生させ
ることになる。このうち特に重金属含有濃度の高いばい
じん44は、図4に示すようなセメント固化処理法A、
薬剤処理法B、酸抽出処理法C、溶融処理法D、エコセ
メント処理法Eなどの中間処理にて重金属の安定化、固
定化処理が成され、その後に処分場52にて最終処理さ
れるのである。なお、焼却灰45についても、重金属の
含有濃度が高いものについてはセメント固化処理法Aに
て、重金属の安定化、固定化を行って処分場52に最終
処分することが望ましい。
は処分できる(総称して処理という)廃棄物の処理方法
を提供するものであり、上記処分場不足を技術的に解決
する廃棄物の処理方法を提供することを目的の1つとす
るものであるが、まず現在の廃棄物処理状況を次に説明
する。 (1)廃棄物と処分場との関係について 図4は、廃棄物40と処分場52との関係を示す処理フ
ローである。産業廃棄物もしくは一般家庭用廃棄物から
なる廃棄物40は、その大半が焼却炉53で焼却処理も
しくは溶融炉54で溶融処理される。廃棄物40は、焼
却炉53で焼却処理された結果ばいじん44および焼却
灰45を発生させることになる。また、廃棄物40は溶
融炉54で溶融処理された結果ばいじん44を発生させ
ることになる。このうち特に重金属含有濃度の高いばい
じん44は、図4に示すようなセメント固化処理法A、
薬剤処理法B、酸抽出処理法C、溶融処理法D、エコセ
メント処理法Eなどの中間処理にて重金属の安定化、固
定化処理が成され、その後に処分場52にて最終処理さ
れるのである。なお、焼却灰45についても、重金属の
含有濃度が高いものについてはセメント固化処理法Aに
て、重金属の安定化、固定化を行って処分場52に最終
処分することが望ましい。
【0009】一方、廃棄物40に含有されるプラスチッ
ク廃棄物41は、図4に示されるように、所定の形状に
粉砕された後埋立処理59されるか、もしくは、焼却炉
53で焼却処理されるかまたは溶融炉54で溶融処理さ
れる。または、リサイクル処理60される。特に、近
年、容器包装のリサイクルが進み、一般家庭などから排
出されるプラスチック廃棄物の回収が進み、プラスチッ
ク廃棄物の資源化・再利用化が比較的多く試みられてい
る。
ク廃棄物41は、図4に示されるように、所定の形状に
粉砕された後埋立処理59されるか、もしくは、焼却炉
53で焼却処理されるかまたは溶融炉54で溶融処理さ
れる。または、リサイクル処理60される。特に、近
年、容器包装のリサイクルが進み、一般家庭などから排
出されるプラスチック廃棄物の回収が進み、プラスチッ
ク廃棄物の資源化・再利用化が比較的多く試みられてい
る。
【0010】廃棄物40はその種類に応じて上記各種中
間処理をされた上、処分場52に貯留される。処分場5
2は大別して安定型処分場、管理型処分場、遮断型処分
場の何れかに分類される。
間処理をされた上、処分場52に貯留される。処分場5
2は大別して安定型処分場、管理型処分場、遮断型処分
場の何れかに分類される。
【0011】安定型処分場はガラス、瀬戸物、鉄、プラ
スチックなど化学的に安定した限られた廃棄物(5品
目)しか貯留できず、その利用には限界がある。その中
でも、プラスチック廃棄物41は所定の形状に粉砕した
状態換言すればかさ張ったままの状態で廃棄されること
が多く、安定型処分場の残余年数が急速になくなりつつ
あり、当該廃棄物の減量が望まれている。このため、プ
ラスチック廃棄物41については、焼却も行なわれてい
るが、多量に含まれている塩ビなどからダイオキシンが
発生する恐れがあり、余り好ましくはなく徐々に減少し
ており、またプラスチック廃棄物を圧縮または熱を加え
て軟化し容量を小さくして廃棄することも考えられる
が、その分コスト的に高くなるため安定型処分場に廃棄
する場合には、コスト的に不利となり、あまり採用され
ていないのが現状である。
スチックなど化学的に安定した限られた廃棄物(5品
目)しか貯留できず、その利用には限界がある。その中
でも、プラスチック廃棄物41は所定の形状に粉砕した
状態換言すればかさ張ったままの状態で廃棄されること
が多く、安定型処分場の残余年数が急速になくなりつつ
あり、当該廃棄物の減量が望まれている。このため、プ
ラスチック廃棄物41については、焼却も行なわれてい
るが、多量に含まれている塩ビなどからダイオキシンが
発生する恐れがあり、余り好ましくはなく徐々に減少し
ており、またプラスチック廃棄物を圧縮または熱を加え
て軟化し容量を小さくして廃棄することも考えられる
が、その分コスト的に高くなるため安定型処分場に廃棄
する場合には、コスト的に不利となり、あまり採用され
ていないのが現状である。
【0012】また、遮断型処分場は、有害物質を含む廃
棄物たとえばヘドロや燃え殻をそのままの状態で貯留し
ても、有害物質が処分場外へ全く出ないように極めて厳
重な封鎖構造としているもので、限られた場所に少数存
在するだけであって、利用するにはコストが高く、通常
の廃棄物には利用できない施設となっている。
棄物たとえばヘドロや燃え殻をそのままの状態で貯留し
ても、有害物質が処分場外へ全く出ないように極めて厳
重な封鎖構造としているもので、限られた場所に少数存
在するだけであって、利用するにはコストが高く、通常
の廃棄物には利用できない施設となっている。
【0013】管理型処分場は、有害物質が溶出あるいは
流出しにくいように中間処理した廃棄物を貯留するもの
であって、焼却炉53などで焼却された結果得られたば
いじん44、焼却灰45、および、熔融炉54にて生じ
るばいじん44などが、含有重金属の溶出を防止するセ
メント固化処理法Aなどの上記中間処理をされた上で貯
留される。廃棄物40の大半はこの処理によって減容化
が図られている。
流出しにくいように中間処理した廃棄物を貯留するもの
であって、焼却炉53などで焼却された結果得られたば
いじん44、焼却灰45、および、熔融炉54にて生じ
るばいじん44などが、含有重金属の溶出を防止するセ
メント固化処理法Aなどの上記中間処理をされた上で貯
留される。廃棄物40の大半はこの処理によって減容化
が図られている。
【0014】このような管理型処分場は、万が一有害物
質が流出あるいは溶出しても、周辺に環境汚染を起こさ
ないように、貯留部分に遮水処理が施され、浸出水につ
いては、有害物質を回収浄化する排水設備が付設されて
いるもので、大掛かりな工事と建設費を必要とする上、
住民感情を考慮して人里融れた場所に設置されているも
のである。しかも、後述するように貯留廃棄物から多量
に溶出するカルシウム塩による排水設備のスケール化に
対するメンテナンス費用、多種にわたる貯留廃棄物から
経年変化後溶出する多種多様の有害物質、BOD源、C
OD源の無害化、除去のために使用する多量の薬剤費
用、設備費用、稼働費用などが高額となるので、維持管
理費が極めて高くつくものである。
質が流出あるいは溶出しても、周辺に環境汚染を起こさ
ないように、貯留部分に遮水処理が施され、浸出水につ
いては、有害物質を回収浄化する排水設備が付設されて
いるもので、大掛かりな工事と建設費を必要とする上、
住民感情を考慮して人里融れた場所に設置されているも
のである。しかも、後述するように貯留廃棄物から多量
に溶出するカルシウム塩による排水設備のスケール化に
対するメンテナンス費用、多種にわたる貯留廃棄物から
経年変化後溶出する多種多様の有害物質、BOD源、C
OD源の無害化、除去のために使用する多量の薬剤費
用、設備費用、稼働費用などが高額となるので、維持管
理費が極めて高くつくものである。
【0015】このように、廃棄物40は現在既存の処分
場52に貯留されているが、大量に発生する廃棄物40
に対して、これら処分場52の不足が懸念されている。
従って、新たな処分場を設けることが検討されている
が、環境汚染を懸念する住民感情から、新設は極めて困
難である。これは貯留物が様々な形態(粉、粒、瓦礫、
汚泥形状など)で貯留されるので、環境汚染を引き起こ
す有害物質だとの印象や飛散による汚染の恐れを与える
のもやむえない。
場52に貯留されているが、大量に発生する廃棄物40
に対して、これら処分場52の不足が懸念されている。
従って、新たな処分場を設けることが検討されている
が、環境汚染を懸念する住民感情から、新設は極めて困
難である。これは貯留物が様々な形態(粉、粒、瓦礫、
汚泥形状など)で貯留されるので、環境汚染を引き起こ
す有害物質だとの印象や飛散による汚染の恐れを与える
のもやむえない。
【0016】一方、上述したように、焼却灰もしくはば
いじんの最終処分場の新設が進まない現状と相俟って、
ある地域内で発生する焼却灰、ばいじんを別地域にて処
理される場合がある。たとえば、首都圏の焼却灰、ばい
じんが南九州まで運ばれて処分されたり、埼玉県の焼却
灰が福井県で処分されたりしている。多量の焼却灰、ば
いじんをある地域から別地まで輸送するには多量の輸送
エネルギーおよび人的資源を投入する必要性があり、し
かも、焼却灰、ばいじんのような基本的に付加価値のな
いものに多量のエネルギーを消費することは解決すべき
重要な問題である。
いじんの最終処分場の新設が進まない現状と相俟って、
ある地域内で発生する焼却灰、ばいじんを別地域にて処
理される場合がある。たとえば、首都圏の焼却灰、ばい
じんが南九州まで運ばれて処分されたり、埼玉県の焼却
灰が福井県で処分されたりしている。多量の焼却灰、ば
いじんをある地域から別地まで輸送するには多量の輸送
エネルギーおよび人的資源を投入する必要性があり、し
かも、焼却灰、ばいじんのような基本的に付加価値のな
いものに多量のエネルギーを消費することは解決すべき
重要な問題である。
【0017】従って、廃棄物の総量を減らすべく、ごみ
自体を出さない生活の工夫や容器リサイクル法によるリ
サイクルの推進などが国単位、自治体単位で推進され、
特にプラスチック廃棄物については、リサイクルの技術
開発が積極的に行われているが、その技術が確立したと
は言えず、廃棄物処分の切り札とはなっていない。
自体を出さない生活の工夫や容器リサイクル法によるリ
サイクルの推進などが国単位、自治体単位で推進され、
特にプラスチック廃棄物については、リサイクルの技術
開発が積極的に行われているが、その技術が確立したと
は言えず、廃棄物処分の切り札とはなっていない。
【0018】たとえば、プラスチック廃棄物41を粉砕
し、溶融させ、成型して再生品の用途を検討している
が、実用上品質、強度などの面で不足しており、殆ど実
用化されていない。
し、溶融させ、成型して再生品の用途を検討している
が、実用上品質、強度などの面で不足しており、殆ど実
用化されていない。
【0019】たとえば、プラスチック処理促進協会で
は、実験プラントを建設し、一般廃棄物として排出され
るプラスチック廃棄物の再生が試みられた。このプラス
チック廃棄物の再生は、プラスチック廃棄物を分別し、
分別したプラスチック廃棄物を粉砕し、溶融させ、成型
させる3工程からなるものであり、分別収集したプラス
チック廃棄物を砂利状の小塊として処理するとともに、
棒などの再生品を試作し、再生品の用途を検討するもの
であった。
は、実験プラントを建設し、一般廃棄物として排出され
るプラスチック廃棄物の再生が試みられた。このプラス
チック廃棄物の再生は、プラスチック廃棄物を分別し、
分別したプラスチック廃棄物を粉砕し、溶融させ、成型
させる3工程からなるものであり、分別収集したプラス
チック廃棄物を砂利状の小塊として処理するとともに、
棒などの再生品を試作し、再生品の用途を検討するもの
であった。
【0020】しかし、再生品はその内部構造が発泡質構
造となり多孔質であるため、比較的比重の小さいものと
なり、圧縮強度も小さく、さらに水に浮くので、地表面
に出ない埋め立て以外には使用できなかった。また、型
込成型を行なったとしても、溶融時のゲル化が不十分で
金型への押込圧が低いことなどから、成型物内部に空隙
を生じ、成型物の強度は不十分なものであった。
造となり多孔質であるため、比較的比重の小さいものと
なり、圧縮強度も小さく、さらに水に浮くので、地表面
に出ない埋め立て以外には使用できなかった。また、型
込成型を行なったとしても、溶融時のゲル化が不十分で
金型への押込圧が低いことなどから、成型物内部に空隙
を生じ、成型物の強度は不十分なものであった。
【0021】このように、処分場52の不足に対して、
現状においては廃棄物そのものの減量、あるいは廃棄物
のリサイクル、処分場の新設を推進することにより対応
しようとしているが、何れも行き詰まりの状況にある。
現状においては廃棄物そのものの減量、あるいは廃棄物
のリサイクル、処分場の新設を推進することにより対応
しようとしているが、何れも行き詰まりの状況にある。
【0022】つまり、これまで、処分場は廃棄物を廃棄
する場所あるいは設備との観点からしか見られておら
ず、多種多様の廃棄物を単に投入し続けているだけで、
処分場を有効に使うべく、廃棄物の貯留に技術的工夫を
施すという考えが全くなかったのである。
する場所あるいは設備との観点からしか見られておら
ず、多種多様の廃棄物を単に投入し続けているだけで、
処分場を有効に使うべく、廃棄物の貯留に技術的工夫を
施すという考えが全くなかったのである。
【0023】従って、既存の処分場をできるだけ有効に
活用できる新親な廃棄物の処分方法が望まれている。 (2)中間処理方法の安全性について 図4において、廃棄物40はその大半が焼却炉53で焼
却処理され、その結果、重金属やダイオキシンを含むば
いじん44及び焼却灰45が生じ、個数の少ない溶融炉
54で溶融処理によりばいじん54が生じる。このばい
じん44は、含有される重金属を安定化・固定化するた
めに、セメント固化処理法A、薬剤処理法B、酸抽出処
理法C、溶融処理法D、エコセメント処理法Eなどの手
法にて中間処理が行われている。なお、焼却灰45につ
いても、有害物質が所定の基準値以上の場合は、セメン
ト固化により、有害物質を固定化することが望ましい。
活用できる新親な廃棄物の処分方法が望まれている。 (2)中間処理方法の安全性について 図4において、廃棄物40はその大半が焼却炉53で焼
却処理され、その結果、重金属やダイオキシンを含むば
いじん44及び焼却灰45が生じ、個数の少ない溶融炉
54で溶融処理によりばいじん54が生じる。このばい
じん44は、含有される重金属を安定化・固定化するた
めに、セメント固化処理法A、薬剤処理法B、酸抽出処
理法C、溶融処理法D、エコセメント処理法Eなどの手
法にて中間処理が行われている。なお、焼却灰45につ
いても、有害物質が所定の基準値以上の場合は、セメン
ト固化により、有害物質を固定化することが望ましい。
【0024】しかしながら、上述したセメント固化処理
法Aは、焼却灰45もしくはばいじん44をセメント中
に混合して固化することで固化物を得る処理方法である
が、この手法で得られた固化物は雨水などに長期にわた
って晒された場合はひび割れが発生し、内部に封入した
ばいじんなどの焼却廃棄物が一定期間経過後環境中に一
気に流出する危険性がある。さらに、セメント固化処理
法Aは、高濃度の重金属を含むばいじんの処理には不十
分であるか不可能である。
法Aは、焼却灰45もしくはばいじん44をセメント中
に混合して固化することで固化物を得る処理方法である
が、この手法で得られた固化物は雨水などに長期にわた
って晒された場合はひび割れが発生し、内部に封入した
ばいじんなどの焼却廃棄物が一定期間経過後環境中に一
気に流出する危険性がある。さらに、セメント固化処理
法Aは、高濃度の重金属を含むばいじんの処理には不十
分であるか不可能である。
【0025】また、上述した薬剤処理法Bは、有機キレ
ート剤や無機系粉体などの薬剤を使用して、焼却廃棄物
中に含有される重金属類を安定化させる薬剤処理法があ
るが、この薬剤処理法Bは、ばいじん中のダイオキシ
ン、カルシウム塩などの溶出抑制には不向きである。ま
た、有機キレート剤は、酸性雨、土壌菌、紫外線劣化を
起こす可能性があり、結果として環境汚染の原因になる
場合がある。
ート剤や無機系粉体などの薬剤を使用して、焼却廃棄物
中に含有される重金属類を安定化させる薬剤処理法があ
るが、この薬剤処理法Bは、ばいじん中のダイオキシ
ン、カルシウム塩などの溶出抑制には不向きである。ま
た、有機キレート剤は、酸性雨、土壌菌、紫外線劣化を
起こす可能性があり、結果として環境汚染の原因になる
場合がある。
【0026】また、酸抽出処理法Cには、設備ランニン
グコストが比較的高価になる傾向にあるとともに、作業
安全性に問題があり、その結果、酸抽出処理法Cを現実
に採用している処理場は全国で2〜3ヶ所しかない。し
たがって、酸抽出処理法Cは現実的な実用性に問題があ
る。
グコストが比較的高価になる傾向にあるとともに、作業
安全性に問題があり、その結果、酸抽出処理法Cを現実
に採用している処理場は全国で2〜3ヶ所しかない。し
たがって、酸抽出処理法Cは現実的な実用性に問題があ
る。
【0027】また、溶融処理法Dには、イニシャアルコ
ストおよびランニングコストがともに比較的高価になる
傾向があるため、全国的な導入に数十年の長期間を要す
るので、現実的な実用性に問題がある。
ストおよびランニングコストがともに比較的高価になる
傾向があるため、全国的な導入に数十年の長期間を要す
るので、現実的な実用性に問題がある。
【0028】また、エコセメント処理法Eは、ばいじん
などをセメント材料として使用する処理法であるが、エ
コセメント処理法で得られたセメントには塩素化合物が
含有されており、使用用途が限定されるという問題があ
る。
などをセメント材料として使用する処理法であるが、エ
コセメント処理法で得られたセメントには塩素化合物が
含有されており、使用用途が限定されるという問題があ
る。
【0029】さらに、上述した固化処理法A、薬剤処理
法B、酸抽出処理法Cは、特にダイオキシンやカルシウ
ム化合物を安定化させる効果が不十分であるばかりでな
く、処理された焼却廃棄物は最終処分場に埋め立てる必
要があるため、前述の最終処分場の不足や浸出水処理上
の問題は深刻で、焼却廃棄物の行き場がなくなるという
事態を招くことになる可能性がある。
法B、酸抽出処理法Cは、特にダイオキシンやカルシウ
ム化合物を安定化させる効果が不十分であるばかりでな
く、処理された焼却廃棄物は最終処分場に埋め立てる必
要があるため、前述の最終処分場の不足や浸出水処理上
の問題は深刻で、焼却廃棄物の行き場がなくなるという
事態を招くことになる可能性がある。
【0030】また、上述した固化処理法A、薬剤処理法
B、酸抽出処理法Cは、重金属の溶出を抑制することに
主眼を置いたものであり、最近のように厳しいダイオキ
シン規制のもとでは、その安定化、固定化、場合によっ
ては無害化処理が十分とは言えないものであった。さら
に、溶融処理法D、エコセメント処理法Eは、ダイオキ
シンの分解、無害化に効果があり、有効利用される場合
があるものの、設備やランニングコストが非常に高く、
全国的な普及には時間がかかるため、即効性がない。
B、酸抽出処理法Cは、重金属の溶出を抑制することに
主眼を置いたものであり、最近のように厳しいダイオキ
シン規制のもとでは、その安定化、固定化、場合によっ
ては無害化処理が十分とは言えないものであった。さら
に、溶融処理法D、エコセメント処理法Eは、ダイオキ
シンの分解、無害化に効果があり、有効利用される場合
があるものの、設備やランニングコストが非常に高く、
全国的な普及には時間がかかるため、即効性がない。
【0031】それ故、これまで以上に安価に処理できか
つダイオキシンの流出を効果的に防ぐ中間処理方法が求
められていた。
つダイオキシンの流出を効果的に防ぐ中間処理方法が求
められていた。
【0032】一方、これまで重金属や重金属酸化物など
の金属成分を含有する焼却灰もしくはばいじんは、金属
成分が環境中に漏洩し自然環境中に害をなす場合も考え
られることから、金属成分の溶出を防止するために、上
述したセメント固化法や薬剤処理法によって中間処理を
した上、他の廃棄物とともに最終処理場に埋め立てされ
ていた。しかしながら、これら焼却灰、ばいじん中に含
有される金属成分には比較的貴重な金属成分も含まれて
いる場合がある。したがって、それらをそのまま廃棄す
ることは資源枯渇の観点から問題であるため、焼却灰、
ばいじん中から含有される金属成分を回収することが提
案されているものの、現状ではリサイクルコストがかか
り過ぎ、効率的なリサイクルの実現性が困難であるとい
う問題を有する。 (3)処分場の維持管理について 安定型処分場は、本来有害物質を溶出しないので、維持
管理費は少なくて済むが、管理型処分場、遮断型処分場
は有害物質溶出の可能性があるため、処分場から排出さ
れる水(以下、浸出水という。)中の有害物質の回収を
行う排水設備が設けられている。
の金属成分を含有する焼却灰もしくはばいじんは、金属
成分が環境中に漏洩し自然環境中に害をなす場合も考え
られることから、金属成分の溶出を防止するために、上
述したセメント固化法や薬剤処理法によって中間処理を
した上、他の廃棄物とともに最終処理場に埋め立てされ
ていた。しかしながら、これら焼却灰、ばいじん中に含
有される金属成分には比較的貴重な金属成分も含まれて
いる場合がある。したがって、それらをそのまま廃棄す
ることは資源枯渇の観点から問題であるため、焼却灰、
ばいじん中から含有される金属成分を回収することが提
案されているものの、現状ではリサイクルコストがかか
り過ぎ、効率的なリサイクルの実現性が困難であるとい
う問題を有する。 (3)処分場の維持管理について 安定型処分場は、本来有害物質を溶出しないので、維持
管理費は少なくて済むが、管理型処分場、遮断型処分場
は有害物質溶出の可能性があるため、処分場から排出さ
れる水(以下、浸出水という。)中の有害物質の回収を
行う排水設備が設けられている。
【0033】このような管理型処分場は、既に述べたよ
うに周辺に環境汚染を起こさないように、貯留部分に遮
水処理が施され、浸出水については、有害物質を回収浄
化する設備が付設されているもので、大掛かりな工事と
建設費を必要とする上、住民感情を考慮して人里離れた
場所に設置されているものである。しかも、貯留廃棄物
から大量に溶出するカルシウム塩による設備のスケール
化に対するメンテナンス費用、多種にわたる貯留廃薬物
から経年変化後溶出する多種多銭の有害物質、BOD
源、COD源の無害化、除去のために使用する多量の薬
剤費用、設備費用、稼働費用などが高額となるので、維
持管理費が極めて高くつくものである。
うに周辺に環境汚染を起こさないように、貯留部分に遮
水処理が施され、浸出水については、有害物質を回収浄
化する設備が付設されているもので、大掛かりな工事と
建設費を必要とする上、住民感情を考慮して人里離れた
場所に設置されているものである。しかも、貯留廃棄物
から大量に溶出するカルシウム塩による設備のスケール
化に対するメンテナンス費用、多種にわたる貯留廃薬物
から経年変化後溶出する多種多銭の有害物質、BOD
源、COD源の無害化、除去のために使用する多量の薬
剤費用、設備費用、稼働費用などが高額となるので、維
持管理費が極めて高くつくものである。
【0034】たとえば、全国の都市ゴミ焼却炉、溶融炉
より発生するばいじんは年間概ね150万トンにも達
し、その内約30万トンが排気ガス中の塩化水素除去の
ために使用された未反応消石灰もしくはその他のカルシ
ウム化合物である。焼却廃棄物中に多量に含有されるカ
ルシウム化合物は、その後の中間処理においても消滅せ
ず、管理型処分場に貯留された後、浸出水中に大量に流
出する。従って、これらカルシウム化合物が、上記排
水、浄化設備のパイプやポンプ類に悪影響を及ぼすの
で、これらを除去するための費用が莫大であった(たと
えば、150万m3の廃棄物が貯留されている処分場で
は、10億円/年間と言われている。)。
より発生するばいじんは年間概ね150万トンにも達
し、その内約30万トンが排気ガス中の塩化水素除去の
ために使用された未反応消石灰もしくはその他のカルシ
ウム化合物である。焼却廃棄物中に多量に含有されるカ
ルシウム化合物は、その後の中間処理においても消滅せ
ず、管理型処分場に貯留された後、浸出水中に大量に流
出する。従って、これらカルシウム化合物が、上記排
水、浄化設備のパイプやポンプ類に悪影響を及ぼすの
で、これらを除去するための費用が莫大であった(たと
えば、150万m3の廃棄物が貯留されている処分場で
は、10億円/年間と言われている。)。
【0035】従って、処分場の維持管理費を安価にする
廃棄物の貯留方法が望まれており、延いては、維持管理
費の安価な処分場更には建設コストの安い処分場が望ま
れている。 (4)焼却炉と溶融炉の設置状況 溶融炉54はばいじん44を生じるが、大部分は溶融ス
ラグ化される。この溶融スラグは、ガラス化しており、
有害物質の溶出は全くないものとなっている。従って、
溶融炉による溶融処理を行えば良いが、溶融炉は設置個
数が極めて少なく、建設費が非常に高いため必要個数の
設置までに10〜20年かかると言われている。これに
は、住民感情も含まれているが、必要個数を設置するま
での間に生じる廃棄物40の処分をどのようにするか
は、重大な問題である。
廃棄物の貯留方法が望まれており、延いては、維持管理
費の安価な処分場更には建設コストの安い処分場が望ま
れている。 (4)焼却炉と溶融炉の設置状況 溶融炉54はばいじん44を生じるが、大部分は溶融ス
ラグ化される。この溶融スラグは、ガラス化しており、
有害物質の溶出は全くないものとなっている。従って、
溶融炉による溶融処理を行えば良いが、溶融炉は設置個
数が極めて少なく、建設費が非常に高いため必要個数の
設置までに10〜20年かかると言われている。これに
は、住民感情も含まれているが、必要個数を設置するま
での間に生じる廃棄物40の処分をどのようにするか
は、重大な問題である。
【0036】従って、必要な溶融炉が建設されるまでに
現存する多数の焼却炉から発生するばいじん、焼却灰な
どを環境汚染を生じさせることなく、貯留できる技術が
望まれている。 (5)リサイクルについて 上記のような状況にあって、処分場52に対する効率的
な貯留方法を行っても、あるいは中間処理の安全性を高
めても、処分場を新たに設置するにしても、限度がある
のであるから、廃棄物をリサイクルして再利用できるよ
うにしなければ、廃棄物問題は解決するものではない。
現存する多数の焼却炉から発生するばいじん、焼却灰な
どを環境汚染を生じさせることなく、貯留できる技術が
望まれている。 (5)リサイクルについて 上記のような状況にあって、処分場52に対する効率的
な貯留方法を行っても、あるいは中間処理の安全性を高
めても、処分場を新たに設置するにしても、限度がある
のであるから、廃棄物をリサイクルして再利用できるよ
うにしなければ、廃棄物問題は解決するものではない。
【0037】それ故、プラスチック廃棄物及び管理型処
分場に貯留される貯留物たとえばばいじんをリサイクル
できる技術開発が望まれている。
分場に貯留される貯留物たとえばばいじんをリサイクル
できる技術開発が望まれている。
【0038】プラスチック廃棄物を用いてばいじんをリ
サイクルすることはこれまでにも、提案されているが、
実際に実施できる技術はない。
サイクルすることはこれまでにも、提案されているが、
実際に実施できる技術はない。
【0039】したがって、有害物質を溶出することがな
いリサイクル技術が望まれている。
いリサイクル技術が望まれている。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
を解決するためのものであり、焼却炉、溶融炉などから
排出される焼却灰、ばいじんなど、および、一般家庭、
工場などから排出されるプラスチック廃棄物の双方を、
環境内に流出しないように的確に処理するとともに、そ
れら焼却灰、ばいじんなど、および、プラスチック廃棄
物を有効に利用できる廃棄物処理方法および廃棄物処理
システムを提供することにある。
を解決するためのものであり、焼却炉、溶融炉などから
排出される焼却灰、ばいじんなど、および、一般家庭、
工場などから排出されるプラスチック廃棄物の双方を、
環境内に流出しないように的確に処理するとともに、そ
れら焼却灰、ばいじんなど、および、プラスチック廃棄
物を有効に利用できる廃棄物処理方法および廃棄物処理
システムを提供することにある。
【0041】
【課題を解決するための手段】本発明に係る廃棄物処理
方法は、請求項1に記載のように、有害廃棄物と、溶融
したプラスチック廃棄物とを混練し、冷却固化すること
により塊状成型物とし、前記塊状成型物を貯留場に貯留
する廃棄物処理方法である。
方法は、請求項1に記載のように、有害廃棄物と、溶融
したプラスチック廃棄物とを混練し、冷却固化すること
により塊状成型物とし、前記塊状成型物を貯留場に貯留
する廃棄物処理方法である。
【0042】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項2に記載のように、請求項1記載の発明において、
前記貯留場は処分場である廃棄物処理方法である。
求項2に記載のように、請求項1記載の発明において、
前記貯留場は処分場である廃棄物処理方法である。
【0043】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項3に記載のように、請求項1または2記載の発明に
おいて、前記有害廃棄物は、焼却灰、ばいじん、汚泥も
しくは汚染土壌のうち少なくとも一つを含むものである
廃棄物処理方法である。
求項3に記載のように、請求項1または2記載の発明に
おいて、前記有害廃棄物は、焼却灰、ばいじん、汚泥も
しくは汚染土壌のうち少なくとも一つを含むものである
廃棄物処理方法である。
【0044】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項4に記載のように、請求項1または2記載の発明に
おいて、前記有害廃棄物は、ばいじんもしくは焼却灰の
うち少なくとも一つを含むものである廃棄物処理方法で
ある。
求項4に記載のように、請求項1または2記載の発明に
おいて、前記有害廃棄物は、ばいじんもしくは焼却灰の
うち少なくとも一つを含むものである廃棄物処理方法で
ある。
【0045】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項5に記載のように、プラスチック廃棄物と、焼却
灰、ばいじん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも
一つを含む有害廃棄物とを混合し廃棄物混合物を形成す
る廃棄物混合工程と、前記廃棄物混合物を溶融させ、混
練を行ない、溶融混練物を形成する溶融混練工程と、前
記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成型
物を形成する押出成型工程と、前記成型物を冷却させ、
塊状成型物を得る冷却工程と、前記塊状成型物を貯留場
に貯留する貯留工程とを有する廃棄物処理方法である。
求項5に記載のように、プラスチック廃棄物と、焼却
灰、ばいじん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも
一つを含む有害廃棄物とを混合し廃棄物混合物を形成す
る廃棄物混合工程と、前記廃棄物混合物を溶融させ、混
練を行ない、溶融混練物を形成する溶融混練工程と、前
記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成型
物を形成する押出成型工程と、前記成型物を冷却させ、
塊状成型物を得る冷却工程と、前記塊状成型物を貯留場
に貯留する貯留工程とを有する廃棄物処理方法である。
【0046】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項6に記載のように、プラスチック廃棄物を、前記プ
ラスチック廃棄物を粉砕する粉砕機から、前記プラスチ
ック廃棄物を保温状態で貯蔵する第一保温サイロまで、
加熱空気で空気輸送するとともに、焼却灰、ばいじん、
汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つを含む有害
廃棄物を、前記有害廃棄物を投入する灰投入ホッパーか
ら、前記有害廃棄物を保温状態で貯蔵する第二保温サイ
ロまで、加熱空気で空気輸送する輸送工程と、前記第一
保温サイロに貯蔵された前記プラスチック廃棄物と、前
記第二保温サイロに貯蔵された前記有害廃棄物とを混合
し廃棄物混合物を形成する廃棄物混合工程と、前記廃棄
物混合物を溶融させ、混練を行ない、溶融混練物を形成
する溶融混練工程と、前記溶融混練物を押出用ダイから
押出し、成型させて成型物を形成する押出成型工程と、
前記成型物を冷却させ、塊状成型物を得る冷却工程と、
前記塊状成型物を貯留場に貯留する貯留工程とを有する
廃棄物処理方法である。
求項6に記載のように、プラスチック廃棄物を、前記プ
ラスチック廃棄物を粉砕する粉砕機から、前記プラスチ
ック廃棄物を保温状態で貯蔵する第一保温サイロまで、
加熱空気で空気輸送するとともに、焼却灰、ばいじん、
汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つを含む有害
廃棄物を、前記有害廃棄物を投入する灰投入ホッパーか
ら、前記有害廃棄物を保温状態で貯蔵する第二保温サイ
ロまで、加熱空気で空気輸送する輸送工程と、前記第一
保温サイロに貯蔵された前記プラスチック廃棄物と、前
記第二保温サイロに貯蔵された前記有害廃棄物とを混合
し廃棄物混合物を形成する廃棄物混合工程と、前記廃棄
物混合物を溶融させ、混練を行ない、溶融混練物を形成
する溶融混練工程と、前記溶融混練物を押出用ダイから
押出し、成型させて成型物を形成する押出成型工程と、
前記成型物を冷却させ、塊状成型物を得る冷却工程と、
前記塊状成型物を貯留場に貯留する貯留工程とを有する
廃棄物処理方法である。
【0047】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項7に記載のように、有害廃棄物と、溶融したプラス
チック廃棄物とを混練し、冷却固化することにより塊状
成型物とし、前記塊状成型物を溶融炉の燃料として使用
する廃棄物処理方法である。
求項7に記載のように、有害廃棄物と、溶融したプラス
チック廃棄物とを混練し、冷却固化することにより塊状
成型物とし、前記塊状成型物を溶融炉の燃料として使用
する廃棄物処理方法である。
【0048】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項8に記載のように、請求項1〜6のいずれかに記載
の発明において、前記塊状成型物を貯留場に貯留した
後、前記塊状成型物を溶融炉の燃料として使用する廃棄
物処理方法である。
求項8に記載のように、請求項1〜6のいずれかに記載
の発明において、前記塊状成型物を貯留場に貯留した
後、前記塊状成型物を溶融炉の燃料として使用する廃棄
物処理方法である。
【0049】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項9に記載のように、請求項5または6記載の発明に
おいて、前記溶融混練工程は、送りおよび余熱を行う供
給部と溶融および混練を行なう溶融混練部とを有する二
軸押出機で、前記廃棄物混合物を溶融させ、シリンダー
本体内に軸方向に相互に回転可能に配設された二軸のス
クリューで混練を行ない、溶融混練物を形成する溶融混
練工程である廃棄物処理方法である。
求項9に記載のように、請求項5または6記載の発明に
おいて、前記溶融混練工程は、送りおよび余熱を行う供
給部と溶融および混練を行なう溶融混練部とを有する二
軸押出機で、前記廃棄物混合物を溶融させ、シリンダー
本体内に軸方向に相互に回転可能に配設された二軸のス
クリューで混練を行ない、溶融混練物を形成する溶融混
練工程である廃棄物処理方法である。
【0050】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項10に記載のように、請求項1〜9のいずれかに記
載の発明において、前記プラスチック廃棄物が、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹脂、A
BS樹脂、塩化ビニル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビ
ニルアルコールコポリマー、ACS樹脂、ASA樹脂、
AES樹脂の中から少なくとも一つを含む汎用プラスチ
ックの廃棄物である廃棄物処理方法である。
求項10に記載のように、請求項1〜9のいずれかに記
載の発明において、前記プラスチック廃棄物が、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹脂、A
BS樹脂、塩化ビニル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビ
ニルアルコールコポリマー、ACS樹脂、ASA樹脂、
AES樹脂の中から少なくとも一つを含む汎用プラスチ
ックの廃棄物である廃棄物処理方法である。
【0051】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項11に記載のように、請求項1〜9のいずれかに記
載の発明において、前記プラスチック廃棄物は、塩化ビ
ニール廃棄物と塩化ビニールを含まないプラスチック廃
棄物とを分別したプラスチック廃棄物である廃棄物処理
方法である。
求項11に記載のように、請求項1〜9のいずれかに記
載の発明において、前記プラスチック廃棄物は、塩化ビ
ニール廃棄物と塩化ビニールを含まないプラスチック廃
棄物とを分別したプラスチック廃棄物である廃棄物処理
方法である。
【0052】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項12に記載のように、請求項1〜11のいずれかに
記載の発明において、前記プラスチック廃棄物と前記有
害廃棄物との混合が、重量比で1:0.25〜1:4で
ある廃棄物処理方法である。
求項12に記載のように、請求項1〜11のいずれかに
記載の発明において、前記プラスチック廃棄物と前記有
害廃棄物との混合が、重量比で1:0.25〜1:4で
ある廃棄物処理方法である。
【0053】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項13に記載のように、請求項1〜6、または、8〜
12のいずれかに記載の発明において、前記貯留場は、
前記塊状成型物のみを貯留する廃棄物処理方法である。
求項13に記載のように、請求項1〜6、または、8〜
12のいずれかに記載の発明において、前記貯留場は、
前記塊状成型物のみを貯留する廃棄物処理方法である。
【0054】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項14に記載のように、請求項1〜13のいずれかに
記載の発明において、前記塊状成型物は、質量、体積も
しくは形状のうち少なくとも一つにおいて異なるもので
ある廃棄物処理方法である。
求項14に記載のように、請求項1〜13のいずれかに
記載の発明において、前記塊状成型物は、質量、体積も
しくは形状のうち少なくとも一つにおいて異なるもので
ある廃棄物処理方法である。
【0055】また、本発明に係る塊状成型物は、請求項
15に記載のように、プラスチック廃棄物と、焼却灰、
ばいじん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つ
を含む有害廃棄物とを混合し、溶融混練を行ない、押出
用ダイから押出し、成型させた後冷却させることで得ら
れる塊状成型物である。
15に記載のように、プラスチック廃棄物と、焼却灰、
ばいじん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つ
を含む有害廃棄物とを混合し、溶融混練を行ない、押出
用ダイから押出し、成型させた後冷却させることで得ら
れる塊状成型物である。
【0056】また、本発明に係る塊状成型物は、請求項
16に記載のように、請求項15に記載の発明におい
て、前記プラスチック廃棄物と前記有害廃棄物との混合
が、重量比で1:0.25〜1:4である塊状成型物で
ある。
16に記載のように、請求項15に記載の発明におい
て、前記プラスチック廃棄物と前記有害廃棄物との混合
が、重量比で1:0.25〜1:4である塊状成型物で
ある。
【0057】また、本発明に係る廃棄物処理システム
は、請求項17に記載のように、プラスチック廃棄物
と、焼却灰、ばいじん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少
なくとも一つを含む有害廃棄物とを混合し廃棄物混合物
を形成する廃棄物混合手段と、前記廃棄物混合物を溶融
させ、混練を行ない、溶融混練物を形成する溶融混練手
段と、前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型さ
せて成型物を形成する押出成型手段と、前記成型物を冷
却させ、塊状成型物を得る冷却手段とを有する廃棄物処
理システムである。
は、請求項17に記載のように、プラスチック廃棄物
と、焼却灰、ばいじん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少
なくとも一つを含む有害廃棄物とを混合し廃棄物混合物
を形成する廃棄物混合手段と、前記廃棄物混合物を溶融
させ、混練を行ない、溶融混練物を形成する溶融混練手
段と、前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型さ
せて成型物を形成する押出成型手段と、前記成型物を冷
却させ、塊状成型物を得る冷却手段とを有する廃棄物処
理システムである。
【0058】また、本発明に係る廃棄物処理システム
は、請求項18に記載のように、プラスチック廃棄物
を、前記プラスチック廃棄物を粉砕する粉砕機から、前
記プラスチック廃棄物を保温状態で貯蔵する第一保温サ
イロまで、加熱空気で空気輸送するとともに、焼却灰、
ばいじん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つ
を含む有害廃棄物を、前記有害廃棄物を投入する灰投入
ホッパーから、前記有害廃棄物を保温状態で貯蔵する第
二保温サイロまで、加熱空気で空気輸送する輸送手段
と、前記第一保温サイロに貯蔵された前記プラスチック
廃棄物と、前記第二保温サイロに貯蔵された前記有害廃
棄物とを混合し廃棄物混合物を形成する廃棄物混合手段
と、前記廃棄物混合物を溶融させ、混練を行ない、溶融
混練物を形成する溶融混練手段と、前記溶融混練物を押
出用ダイから押出し、成型させて成型物を形成する押出
成型手段と、前記成型物を冷却させ、塊状成型物を得る
冷却手段とを有する廃棄物処理システムである。
は、請求項18に記載のように、プラスチック廃棄物
を、前記プラスチック廃棄物を粉砕する粉砕機から、前
記プラスチック廃棄物を保温状態で貯蔵する第一保温サ
イロまで、加熱空気で空気輸送するとともに、焼却灰、
ばいじん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つ
を含む有害廃棄物を、前記有害廃棄物を投入する灰投入
ホッパーから、前記有害廃棄物を保温状態で貯蔵する第
二保温サイロまで、加熱空気で空気輸送する輸送手段
と、前記第一保温サイロに貯蔵された前記プラスチック
廃棄物と、前記第二保温サイロに貯蔵された前記有害廃
棄物とを混合し廃棄物混合物を形成する廃棄物混合手段
と、前記廃棄物混合物を溶融させ、混練を行ない、溶融
混練物を形成する溶融混練手段と、前記溶融混練物を押
出用ダイから押出し、成型させて成型物を形成する押出
成型手段と、前記成型物を冷却させ、塊状成型物を得る
冷却手段とを有する廃棄物処理システムである。
【0059】また、本発明に係る廃棄物処理システム
は、請求項19に記載のように、請求項18に記載の発
明において、前記第一保温サイロが、前記プラスチック
廃棄物を貯蔵する第一缶体と、前記第一缶体の外側面に
巻回され、内部を蒸気が通流する第一蒸気パイプとを有
するとともに、前記第二保温サイロが、前記有害廃棄物
を貯蔵する第二缶体と、前記第二缶体の外側面に巻回さ
れ、内部を蒸気が通流する第二蒸気パイプとを有する廃
棄物処理システムである。
は、請求項19に記載のように、請求項18に記載の発
明において、前記第一保温サイロが、前記プラスチック
廃棄物を貯蔵する第一缶体と、前記第一缶体の外側面に
巻回され、内部を蒸気が通流する第一蒸気パイプとを有
するとともに、前記第二保温サイロが、前記有害廃棄物
を貯蔵する第二缶体と、前記第二缶体の外側面に巻回さ
れ、内部を蒸気が通流する第二蒸気パイプとを有する廃
棄物処理システムである。
【0060】また、本発明に係る廃棄物処理システム
は、請求項20に記載のように、請求項17〜19のい
ずれかに記載の発明において、前記溶融混練手段が、送
りおよび余熱を行う供給部と溶融および混練を行なう溶
融混練部とを有する二軸押出機で、前記廃棄物混合物を
溶融させ、シリンダー本体内に軸方向に相互に回転可能
に配設された二軸のスクリューで混練を行ない、溶融混
練物を形成する溶融混練手段である廃棄物処理システム
である。
は、請求項20に記載のように、請求項17〜19のい
ずれかに記載の発明において、前記溶融混練手段が、送
りおよび余熱を行う供給部と溶融および混練を行なう溶
融混練部とを有する二軸押出機で、前記廃棄物混合物を
溶融させ、シリンダー本体内に軸方向に相互に回転可能
に配設された二軸のスクリューで混練を行ない、溶融混
練物を形成する溶融混練手段である廃棄物処理システム
である。
【0061】また、本発明に係る廃棄物処理システム
は、請求項21に記載のように、請求項17〜20のい
ずれかに記載の発明において、前記プラスチック廃棄物
が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、A
S樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデ
ン、エチレンビニルアルコールコポリマー、ACS樹
脂、ASA樹脂、AES樹脂の中から少なくとも一つを
含む汎用プラスチックの廃棄物である廃棄物処理システ
ムである。
は、請求項21に記載のように、請求項17〜20のい
ずれかに記載の発明において、前記プラスチック廃棄物
が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、A
S樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデ
ン、エチレンビニルアルコールコポリマー、ACS樹
脂、ASA樹脂、AES樹脂の中から少なくとも一つを
含む汎用プラスチックの廃棄物である廃棄物処理システ
ムである。
【0062】また、本発明に係る廃棄物処理システム
は、請求項22に記載のように、請求項17〜21のい
ずれかに記載の発明において、前記廃棄物混合手段にお
いて、前記プラスチック廃棄物と前記有害廃棄物との混
合が、重量比で1:0.25〜1:4である廃棄物処理
システムである。
は、請求項22に記載のように、請求項17〜21のい
ずれかに記載の発明において、前記廃棄物混合手段にお
いて、前記プラスチック廃棄物と前記有害廃棄物との混
合が、重量比で1:0.25〜1:4である廃棄物処理
システムである。
【0063】また、本発明に係る廃棄物処理システム
は、請求項23に記載のように、請求項17〜22のい
ずれかに記載の発明において、前記塊状成型物を得た
後、前記塊状成型物を貯留場に貯留する貯留手段を有す
る廃棄物処理システムである。
は、請求項23に記載のように、請求項17〜22のい
ずれかに記載の発明において、前記塊状成型物を得た
後、前記塊状成型物を貯留場に貯留する貯留手段を有す
る廃棄物処理システムである。
【0064】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項24に記載のように、行政区域内で発生する、焼却
灰、ばいじん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも
一つを含む有害廃棄物と、前記行政区域内で発生するプ
ラスチック廃棄物とを混合し、廃棄物混合物を形成する
廃棄物混合工程と、前記廃棄物混合物を溶融させ、混練
を行ない、溶融混練物を形成する溶融混練工程と、前記
溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成型物
を形成する押出成型工程と、前記成型物を冷却させ、塊
状成型物を得る冷却工程と、前記塊状成型物を前記行政
区域内の貯留場で貯留する貯留工程とを有する廃棄物処
理方法である。
求項24に記載のように、行政区域内で発生する、焼却
灰、ばいじん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも
一つを含む有害廃棄物と、前記行政区域内で発生するプ
ラスチック廃棄物とを混合し、廃棄物混合物を形成する
廃棄物混合工程と、前記廃棄物混合物を溶融させ、混練
を行ない、溶融混練物を形成する溶融混練工程と、前記
溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成型物
を形成する押出成型工程と、前記成型物を冷却させ、塊
状成型物を得る冷却工程と、前記塊状成型物を前記行政
区域内の貯留場で貯留する貯留工程とを有する廃棄物処
理方法である。
【0065】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項25に記載のように、請求項24に記載の発明にお
いて、前記プラスチック廃棄物が、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、塩
化ビニル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビニルアルコー
ルコポリマー、ACS樹脂、ASA樹脂、AES樹脂の
中から少なくとも一つを含む汎用プラスチックの廃棄物
である廃棄物処理方法である。
求項25に記載のように、請求項24に記載の発明にお
いて、前記プラスチック廃棄物が、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、塩
化ビニル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビニルアルコー
ルコポリマー、ACS樹脂、ASA樹脂、AES樹脂の
中から少なくとも一つを含む汎用プラスチックの廃棄物
である廃棄物処理方法である。
【0066】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、請
求項26に記載のように、金属成分を含有する廃棄物
と、溶融したプラスチック廃棄物とを混練し、冷却固化
することにより塊状成型物とし、前記塊状成型物を備蓄
した後、前記塊状成型物から金属を回収する廃棄物処理
方法である。
求項26に記載のように、金属成分を含有する廃棄物
と、溶融したプラスチック廃棄物とを混練し、冷却固化
することにより塊状成型物とし、前記塊状成型物を備蓄
した後、前記塊状成型物から金属を回収する廃棄物処理
方法である。
【0067】
【発明の実施の形態】本発明に係る廃棄物処理方法は、
有害廃棄物と、溶融したプラスチック廃棄物とを混練
し、冷却固化することにより塊状成型物とし、前記塊状
成型物を貯留場に貯留する廃棄物処理方法である。溶融
したプラスチック廃棄物を用いるからプラスチック廃棄
物の減容化を図ることができ、さらに、溶融したプラス
チック廃棄物と有害廃棄物とを混練してそれを冷却固化
することにより塊状成型物とするから、有害廃棄物の飛
散、流出、溶出を的確に防止しつつ、その塊状成型物を
貯留場に貯留できる。したがって、有害廃棄物およびプ
ラスチック廃棄物の双方を環境汚染を防止しつつ処理で
きるのである。
有害廃棄物と、溶融したプラスチック廃棄物とを混練
し、冷却固化することにより塊状成型物とし、前記塊状
成型物を貯留場に貯留する廃棄物処理方法である。溶融
したプラスチック廃棄物を用いるからプラスチック廃棄
物の減容化を図ることができ、さらに、溶融したプラス
チック廃棄物と有害廃棄物とを混練してそれを冷却固化
することにより塊状成型物とするから、有害廃棄物の飛
散、流出、溶出を的確に防止しつつ、その塊状成型物を
貯留場に貯留できる。したがって、有害廃棄物およびプ
ラスチック廃棄物の双方を環境汚染を防止しつつ処理で
きるのである。
【0068】前記貯留場は処分場とすることが可能であ
る。溶融したプラスチック廃棄物と有害廃棄物とを混練
して冷却固化することにより、減容化させた塊状成型物
を得ることができる。したがって、有害廃棄物の飛散、
流出、溶出を防止すると同時に、処分場の残余年数を長
くすることができるのである。
る。溶融したプラスチック廃棄物と有害廃棄物とを混練
して冷却固化することにより、減容化させた塊状成型物
を得ることができる。したがって、有害廃棄物の飛散、
流出、溶出を防止すると同時に、処分場の残余年数を長
くすることができるのである。
【0069】前記有害廃棄物は、焼却灰、ばいじん、汚
泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つを含むものと
することが可能である。はいじん、焼却灰、汚泥もしく
は汚染土壌は、従来、処分場に貯留された場合、含有す
る小さな有害成分の粒子が排水設備へ多量に流入する場
合があったが、本発明によれば、有害廃棄物は、溶融し
たプラスチック廃棄物と混練して冷却固化されて塊状成
型物となっているから、有害廃棄物の有害成分の粒子は
塊状成型物中に強固に封入されており、環境中へ流出す
ることは高度に防止できるのである。
泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つを含むものと
することが可能である。はいじん、焼却灰、汚泥もしく
は汚染土壌は、従来、処分場に貯留された場合、含有す
る小さな有害成分の粒子が排水設備へ多量に流入する場
合があったが、本発明によれば、有害廃棄物は、溶融し
たプラスチック廃棄物と混練して冷却固化されて塊状成
型物となっているから、有害廃棄物の有害成分の粒子は
塊状成型物中に強固に封入されており、環境中へ流出す
ることは高度に防止できるのである。
【0070】前記有害廃棄物は、ばいじんもしくは焼却
灰のうち少なくとも一つを含むものとすることができ
る。ばいじんもしくは焼却灰に含有されるカルシウム塩
が、溶融したプラスチック廃棄物により固定化、安定化
されるので、処分場の浸出水中に溶出することを高度に
防止することができる。したがって、溶出するカルシウ
ム塩への対策に要する排水設備のメンテナンスを従来と
比較して少なくさせることが可能であり、メンテナンス
費用を低減させることができるのである。また、ダイオ
キシンの流出を防止することが可能である。
灰のうち少なくとも一つを含むものとすることができ
る。ばいじんもしくは焼却灰に含有されるカルシウム塩
が、溶融したプラスチック廃棄物により固定化、安定化
されるので、処分場の浸出水中に溶出することを高度に
防止することができる。したがって、溶出するカルシウ
ム塩への対策に要する排水設備のメンテナンスを従来と
比較して少なくさせることが可能であり、メンテナンス
費用を低減させることができるのである。また、ダイオ
キシンの流出を防止することが可能である。
【0071】溶融したプラスチック廃棄物と、焼却灰、
ばいじん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つ
を含む有害廃棄物とを混練し、冷却固化することで塊状
成型物を得、前記塊状成型物を貯留場に貯留することが
できる。
ばいじん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つ
を含む有害廃棄物とを混練し、冷却固化することで塊状
成型物を得、前記塊状成型物を貯留場に貯留することが
できる。
【0072】溶融したプラスチック廃棄物と有害廃棄物
とを混練し、冷却固化することで塊状成型物を得るか
ら、ダイオキシンなどの有害物質を塊状成型物の外に流
出させることを高度に防止でき、しかもプラスチック廃
棄物の減容化処理が達成できるのである。プラスチック
廃棄物の減容化処理を促進することができるから、前記
塊状成型物を貯留場に貯留する場合においても貯留場の
スペースを有効に活用することが可能となるのである。
本発明に係る廃棄物処理方法は、溶融したプラスチック
廃棄物と有害廃棄物とを混練し、冷却固化することで塊
状成型物を得るものであり、プラスチック廃棄物を単に
熱にて軟化させる場合と比較して、体積は約1/5程度
減容化することができる。したがって、プラスチック廃
棄物の減容化処理を促進することができ、貯留場の有効
利用ひいては既存の貯留場の延命化を大幅に達成するこ
とができるのである。
とを混練し、冷却固化することで塊状成型物を得るか
ら、ダイオキシンなどの有害物質を塊状成型物の外に流
出させることを高度に防止でき、しかもプラスチック廃
棄物の減容化処理が達成できるのである。プラスチック
廃棄物の減容化処理を促進することができるから、前記
塊状成型物を貯留場に貯留する場合においても貯留場の
スペースを有効に活用することが可能となるのである。
本発明に係る廃棄物処理方法は、溶融したプラスチック
廃棄物と有害廃棄物とを混練し、冷却固化することで塊
状成型物を得るものであり、プラスチック廃棄物を単に
熱にて軟化させる場合と比較して、体積は約1/5程度
減容化することができる。したがって、プラスチック廃
棄物の減容化処理を促進することができ、貯留場の有効
利用ひいては既存の貯留場の延命化を大幅に達成するこ
とができるのである。
【0073】また、溶融したプラスチック廃棄物と有害
廃棄物とを混練し、冷却固化することで塊状成型物を得
るから、ダイオキシンなどの有害物質を塊状成型物の中
に強固に封入することができ、環境中に有害物質を流出
させることを防止できる。したがって、プラスチック廃
棄物および有害廃棄物を処理しながら環境汚染をも防止
することが可能なのである。
廃棄物とを混練し、冷却固化することで塊状成型物を得
るから、ダイオキシンなどの有害物質を塊状成型物の中
に強固に封入することができ、環境中に有害物質を流出
させることを防止できる。したがって、プラスチック廃
棄物および有害廃棄物を処理しながら環境汚染をも防止
することが可能なのである。
【0074】溶融したプラスチック廃棄物と有害廃棄物
とを混練し、冷却固化することで塊状成型物を得るか
ら、有害廃棄物からのカルシウム塩を前記塊状成型物中
に封入させることができ、有害廃棄物からのカルシウム
塩の流出を抑制することが可能となるのである。したが
って、前記塊状成型物を貯留場に貯留する場合におい
て、廃棄物からのカルシウム塩の流出に付随する貯留場
のメンテナンス費用を削減させることができるのであ
る。
とを混練し、冷却固化することで塊状成型物を得るか
ら、有害廃棄物からのカルシウム塩を前記塊状成型物中
に封入させることができ、有害廃棄物からのカルシウム
塩の流出を抑制することが可能となるのである。したが
って、前記塊状成型物を貯留場に貯留する場合におい
て、廃棄物からのカルシウム塩の流出に付随する貯留場
のメンテナンス費用を削減させることができるのであ
る。
【0075】さらに、有害廃棄物には多種多様の物質が
混在しているものであるが、その種々の物質から排出さ
れる有害物質および水質汚濁物質の環境中への流出量を
相当に減少させることができ、しかも流出物質の種類自
体も減少させることが可能となるので、前記塊状成型物
を貯留場に貯留する場合において、貯留場のメンテナン
ス費用を削減できる。
混在しているものであるが、その種々の物質から排出さ
れる有害物質および水質汚濁物質の環境中への流出量を
相当に減少させることができ、しかも流出物質の種類自
体も減少させることが可能となるので、前記塊状成型物
を貯留場に貯留する場合において、貯留場のメンテナン
ス費用を削減できる。
【0076】また、有害物質を塊状成型物中に強固に封
入することが可能だから、有害物質の環境中への流出を
相当に抑制することができ、しかも塊状成型物の形態は
固体状であり、粉状・粒状ではないので、飛散する可能
性は少ない。そのため本発明に係る塊状成型物は安全性
に関して極めて心証が良いものであり、前記塊状成型物
を貯留する貯留場の設置場所を、周辺住民の居住区近傍
に設けるとしても周辺住民の了解を得ることが容易にな
る。
入することが可能だから、有害物質の環境中への流出を
相当に抑制することができ、しかも塊状成型物の形態は
固体状であり、粉状・粒状ではないので、飛散する可能
性は少ない。そのため本発明に係る塊状成型物は安全性
に関して極めて心証が良いものであり、前記塊状成型物
を貯留する貯留場の設置場所を、周辺住民の居住区近傍
に設けるとしても周辺住民の了解を得ることが容易にな
る。
【0077】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、プ
ラスチック廃棄物と、焼却灰、ばいじん、汚泥もしくは
汚染土壌のうち少なくとも一つを含む有害廃棄物とを混
合し廃棄物混合物を形成する廃棄物混合工程と、前記廃
棄物混合物を溶融させ、混練を行ない、溶融混練物を形
成する溶融混練工程と、前記溶融混練物を冷却させ、塊
状成型物を得る冷却工程と、前記塊状成型物を貯留場に
貯留する貯留工程とを有する廃棄物処理方法である。プ
ラスチック廃棄物と有害廃棄物とを混合し廃棄物混合物
を形成してから、前記廃棄物混合物を溶融させ、混練を
行ない、溶融混練物を形成し、前記溶融混練物を冷却さ
せ、塊状成型物を得ることが可能である。
ラスチック廃棄物と、焼却灰、ばいじん、汚泥もしくは
汚染土壌のうち少なくとも一つを含む有害廃棄物とを混
合し廃棄物混合物を形成する廃棄物混合工程と、前記廃
棄物混合物を溶融させ、混練を行ない、溶融混練物を形
成する溶融混練工程と、前記溶融混練物を冷却させ、塊
状成型物を得る冷却工程と、前記塊状成型物を貯留場に
貯留する貯留工程とを有する廃棄物処理方法である。プ
ラスチック廃棄物と有害廃棄物とを混合し廃棄物混合物
を形成してから、前記廃棄物混合物を溶融させ、混練を
行ない、溶融混練物を形成し、前記溶融混練物を冷却さ
せ、塊状成型物を得ることが可能である。
【0078】前記溶融混練物から塊状成型物を得る工程
は、前記溶融混練物を押出用ダイから押出して成型させ
て成型物を形成してその成型物を冷却させて塊状成型物
を得ることが可能であり、また、前記溶融混練物を水槽
中に入れることで水槽中にて冷却固化させて塊状成型物
を得ることも可能であり、また、前記溶融混練物を容器
にいれてその容器にいれた溶融混練物を室温に晒すこと
で塊状成型物を得ることも可能である。
は、前記溶融混練物を押出用ダイから押出して成型させ
て成型物を形成してその成型物を冷却させて塊状成型物
を得ることが可能であり、また、前記溶融混練物を水槽
中に入れることで水槽中にて冷却固化させて塊状成型物
を得ることも可能であり、また、前記溶融混練物を容器
にいれてその容器にいれた溶融混練物を室温に晒すこと
で塊状成型物を得ることも可能である。
【0079】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、プ
ラスチック廃棄物と有害廃棄物とを混合し廃棄物混合物
を形成する廃棄物混合工程と、前記廃棄物混合物を溶融
させ、混練を行ない、溶融混練物を形成する溶融混練工
程と、前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型さ
せて成型物を形成する押出成型工程と、前記成型物を冷
却させて塊状成型物を得る冷却工程と、前記塊状成型物
を貯留場に貯留する貯留工程とを有する。
ラスチック廃棄物と有害廃棄物とを混合し廃棄物混合物
を形成する廃棄物混合工程と、前記廃棄物混合物を溶融
させ、混練を行ない、溶融混練物を形成する溶融混練工
程と、前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型さ
せて成型物を形成する押出成型工程と、前記成型物を冷
却させて塊状成型物を得る冷却工程と、前記塊状成型物
を貯留場に貯留する貯留工程とを有する。
【0080】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、プ
ラスチック廃棄物を、粉砕機から第一保温サイロまで、
加熱空気で空気輸送するとともに、有害廃棄物を、灰投
入ホッパーから第二保温サイロまで、加熱空気で空気輸
送する輸送工程と、前記第一保温サイロに貯蔵された前
記プラスチック廃棄物と、前記第二保温サイロに貯蔵さ
れた前記有害廃棄物とを混合し廃棄物混合物を形成する
廃棄物混合工程と、前記廃棄物混合物を溶融させ、混練
を行ない、溶融混練物を形成する溶融混練工程と、前記
溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成型物
を形成する押出成型工程と、前記成型物を冷却させて塊
状成型物を得る冷却工程と、前記塊状成型物を貯留場に
貯留する貯留工程とを有する。
ラスチック廃棄物を、粉砕機から第一保温サイロまで、
加熱空気で空気輸送するとともに、有害廃棄物を、灰投
入ホッパーから第二保温サイロまで、加熱空気で空気輸
送する輸送工程と、前記第一保温サイロに貯蔵された前
記プラスチック廃棄物と、前記第二保温サイロに貯蔵さ
れた前記有害廃棄物とを混合し廃棄物混合物を形成する
廃棄物混合工程と、前記廃棄物混合物を溶融させ、混練
を行ない、溶融混練物を形成する溶融混練工程と、前記
溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成型物
を形成する押出成型工程と、前記成型物を冷却させて塊
状成型物を得る冷却工程と、前記塊状成型物を貯留場に
貯留する貯留工程とを有する。
【0081】前記溶融混練工程として、送りおよび余熱
を行う供給部と溶融および混練を行なう溶融混練部とを
有する二軸押出機で、廃棄物混合物を溶融させ、シリン
ダー本体内に軸方向に相互に回転可能に配設された二軸
のスクリューで混練を行ない、溶融混練物を形成する溶
融混練工程であることが可能である。
を行う供給部と溶融および混練を行なう溶融混練部とを
有する二軸押出機で、廃棄物混合物を溶融させ、シリン
ダー本体内に軸方向に相互に回転可能に配設された二軸
のスクリューで混練を行ない、溶融混練物を形成する溶
融混練工程であることが可能である。
【0082】また、本発明に係る廃棄物処理システム
は、プラスチック廃棄物と有害廃棄物とを混合し廃棄物
混合物を形成する廃棄物混合手段と、前記廃棄物混合物
を溶融させ、混練を行ない、溶融混練物を形成する溶融
混練手段と、前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、
成型させて成型物を形成する押出成型手段と、前記成型
物を冷却させて塊状成型物を得る冷却手段と、前記塊状
成型物を貯留場に貯留する貯留手段とを有する。
は、プラスチック廃棄物と有害廃棄物とを混合し廃棄物
混合物を形成する廃棄物混合手段と、前記廃棄物混合物
を溶融させ、混練を行ない、溶融混練物を形成する溶融
混練手段と、前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、
成型させて成型物を形成する押出成型手段と、前記成型
物を冷却させて塊状成型物を得る冷却手段と、前記塊状
成型物を貯留場に貯留する貯留手段とを有する。
【0083】また、本発明に係る廃棄物処理システム
は、プラスチック廃棄物を、粉砕機から第一保温サイロ
まで、加熱空気で空気輸送するとともに、有害廃棄物
を、灰投入ホッパーから第二保温サイロまで、加熱空気
で空気輸送する輸送手段と、前記第一保温サイロに貯蔵
された前記プラスチック廃棄物と、前記第二保温サイロ
に貯蔵された前記有害廃棄物とを混合し廃棄物混合物を
形成する廃棄物混合手段と、前記廃棄物混合物を溶融さ
せ、混練を行ない、溶融混練物を形成する溶融混練手段
と、前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させ
て成型物を形成する押出成型手段と、前記成型物を冷却
させて塊状成型物を得る冷却手段と、前記塊状成型物を
貯留場に貯留する貯留手段とを有する。
は、プラスチック廃棄物を、粉砕機から第一保温サイロ
まで、加熱空気で空気輸送するとともに、有害廃棄物
を、灰投入ホッパーから第二保温サイロまで、加熱空気
で空気輸送する輸送手段と、前記第一保温サイロに貯蔵
された前記プラスチック廃棄物と、前記第二保温サイロ
に貯蔵された前記有害廃棄物とを混合し廃棄物混合物を
形成する廃棄物混合手段と、前記廃棄物混合物を溶融さ
せ、混練を行ない、溶融混練物を形成する溶融混練手段
と、前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させ
て成型物を形成する押出成型手段と、前記成型物を冷却
させて塊状成型物を得る冷却手段と、前記塊状成型物を
貯留場に貯留する貯留手段とを有する。
【0084】また、前記溶融混練手段として、送りおよ
び余熱を行う供給部と溶融および混練を行なう溶融混練
部とを有する二軸押出機で、廃棄物混合物を溶融させ、
シリンダー本体内に軸方向に相互に回転可能に配設され
た二軸のスクリューで混練を行ない、溶融混練物を形成
する溶融混練手段であることが可能である。
び余熱を行う供給部と溶融および混練を行なう溶融混練
部とを有する二軸押出機で、廃棄物混合物を溶融させ、
シリンダー本体内に軸方向に相互に回転可能に配設され
た二軸のスクリューで混練を行ない、溶融混練物を形成
する溶融混練手段であることが可能である。
【0085】前記プラスチック廃棄物は、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS
樹脂、塩化ビニル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエチレン
テレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビニル
アルコールコポリマー、ACS樹脂、ASA樹脂、AE
S樹脂の中から少なくとも一つを含む汎用プラスチック
の廃棄物である。なお、AS樹脂とは、アクリトニトリ
ルとスチレンとを懸濁、溶液または塊状重合して得られ
るランダム共重合体である。また、ABS樹脂とは、ア
クリトニトリル/ブタジエン/スチレン3成分からなる
共重合樹脂で、ポリスチレンの特性とAS樹脂の特性を
兼ね備え、かつそれらの物性レベルをより高めた樹脂で
ある。また、ACS樹脂とはABS樹脂のブタジエンの
代わりに塩素化ポリエチレンを用いた3次元ポリマーで
ある。また、ASA樹脂とは、ABS樹脂のブタジエン
の代わりにアクリルゴムを用いた3次元ポリマーであ
る。また、AES樹脂とは、ABS樹脂のブタジエンの
代わりにエチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体配
合物(EPDM)を用いた3次元ポリマーである。
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS
樹脂、塩化ビニル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエチレン
テレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビニル
アルコールコポリマー、ACS樹脂、ASA樹脂、AE
S樹脂の中から少なくとも一つを含む汎用プラスチック
の廃棄物である。なお、AS樹脂とは、アクリトニトリ
ルとスチレンとを懸濁、溶液または塊状重合して得られ
るランダム共重合体である。また、ABS樹脂とは、ア
クリトニトリル/ブタジエン/スチレン3成分からなる
共重合樹脂で、ポリスチレンの特性とAS樹脂の特性を
兼ね備え、かつそれらの物性レベルをより高めた樹脂で
ある。また、ACS樹脂とはABS樹脂のブタジエンの
代わりに塩素化ポリエチレンを用いた3次元ポリマーで
ある。また、ASA樹脂とは、ABS樹脂のブタジエン
の代わりにアクリルゴムを用いた3次元ポリマーであ
る。また、AES樹脂とは、ABS樹脂のブタジエンの
代わりにエチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体配
合物(EPDM)を用いた3次元ポリマーである。
【0086】上述した汎用プラスチックは、熱可塑性樹
脂のなかでもエンジニアリングプラスチックほどの物性
レベルには及ばないものの、かなりの物性レベルをもち
かつ加工性に富み両者のバランスに優れていて、また比
較的安価であることから、年間数十万トンから数百万ト
ン規模で大量に利用されている。特に、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデンは
大量に生産されている。
脂のなかでもエンジニアリングプラスチックほどの物性
レベルには及ばないものの、かなりの物性レベルをもち
かつ加工性に富み両者のバランスに優れていて、また比
較的安価であることから、年間数十万トンから数百万ト
ン規模で大量に利用されている。特に、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデンは
大量に生産されている。
【0087】なお、プラスチック廃棄物には、天然ゴ
ム、天然ゴム誘導体、乳化重合スチレンブタジエンゴ
ム、溶液重合スチレンブタジエンゴム、高シス−ブタジ
エンゴム、低シス−ブタジエンゴム、イソプレンゴム、
アクリロニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルゴ
ム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレン
ゴム、エピクロルヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリ
エチレン、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム、アク
リルゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ポリサルフ
ァイドゴムなどのゴム成分の廃棄物も含むものとする。
ム、天然ゴム誘導体、乳化重合スチレンブタジエンゴ
ム、溶液重合スチレンブタジエンゴム、高シス−ブタジ
エンゴム、低シス−ブタジエンゴム、イソプレンゴム、
アクリロニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルゴ
ム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレン
ゴム、エピクロルヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリ
エチレン、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム、アク
リルゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ポリサルフ
ァイドゴムなどのゴム成分の廃棄物も含むものとする。
【0088】前記有害廃棄物は、焼却灰、ばいじん、汚
泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つを含むもので
あり、焼却灰もしくはばいじんは、産業廃棄物もしくは
一般廃棄物を、焼却炉もしくは溶融炉で焼却することで
排出されるものである。前記有害廃棄物には、鉛、カド
ミウム、水銀、六価クロム、セレン、シアン、砒素、ダ
イオキシン、カルシウム化合物などの有害物質が含有さ
れている。
泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つを含むもので
あり、焼却灰もしくはばいじんは、産業廃棄物もしくは
一般廃棄物を、焼却炉もしくは溶融炉で焼却することで
排出されるものである。前記有害廃棄物には、鉛、カド
ミウム、水銀、六価クロム、セレン、シアン、砒素、ダ
イオキシン、カルシウム化合物などの有害物質が含有さ
れている。
【0089】図3は、本発明に係る廃棄物処理方法の概
略図である。溶融炉54は、焼却炉53の焼却温度より
も高温(1200℃以上)で、焼却、溶融処理するもの
であるが、焼却炉53に比較して数が非常に少ないの
で、処理される廃棄物の量は限られている。廃棄物40
は産業廃棄物および一般家庭用廃棄物からなるものであ
る。この廃棄物40は、大半が焼却炉53で焼却処理さ
れるか、もしくは溶融炉54で溶融処理される。廃棄物
40は、焼却処理もしくは溶融処理された結果、ばいじ
ん44もしくは焼却灰45もしくはそれらの混合物を発
生させることになる。焼却灰もしくはばいじんのうち少
なくとも一つを含むものを有害廃棄物47とし、この有
害廃棄物47には、その他の有害物46として、汚泥、
汚染土壌などを含有させることが可能である。なお、有
害廃棄物47には、感染性医療用廃棄物をも混入させる
ことも可能であるが、有害廃棄物47として用いられて
最も好適なものは、高濃度の重金属を含むばいじんであ
る。
略図である。溶融炉54は、焼却炉53の焼却温度より
も高温(1200℃以上)で、焼却、溶融処理するもの
であるが、焼却炉53に比較して数が非常に少ないの
で、処理される廃棄物の量は限られている。廃棄物40
は産業廃棄物および一般家庭用廃棄物からなるものであ
る。この廃棄物40は、大半が焼却炉53で焼却処理さ
れるか、もしくは溶融炉54で溶融処理される。廃棄物
40は、焼却処理もしくは溶融処理された結果、ばいじ
ん44もしくは焼却灰45もしくはそれらの混合物を発
生させることになる。焼却灰もしくはばいじんのうち少
なくとも一つを含むものを有害廃棄物47とし、この有
害廃棄物47には、その他の有害物46として、汚泥、
汚染土壌などを含有させることが可能である。なお、有
害廃棄物47には、感染性医療用廃棄物をも混入させる
ことも可能であるが、有害廃棄物47として用いられて
最も好適なものは、高濃度の重金属を含むばいじんであ
る。
【0090】一方で、廃棄物40にはプラスチック廃棄
物41が含有されている。このプラスチック廃棄物41
を廃棄物40から分別し、有害廃棄物47と混合し、廃
棄物混合物を形成する。なお、廃棄物40からプラスチ
ック廃棄物41を分別する手法としては通常用いられる
手法を使用することが可能である。
物41が含有されている。このプラスチック廃棄物41
を廃棄物40から分別し、有害廃棄物47と混合し、廃
棄物混合物を形成する。なお、廃棄物40からプラスチ
ック廃棄物41を分別する手法としては通常用いられる
手法を使用することが可能である。
【0091】前記廃棄物混練物を加熱してプラスチック
廃棄物41を溶融させて、有害廃棄物47と混練して溶
融混練物を形成する。この状態において溶融混練物を適
宜の量、外部へ取り出し、冷却固化して塊状成型物48
を得る。また、前記溶融混練物を押出用ダイから押出
し、成形し、この成形物を冷却させて塊状成型物48と
することもできる。なお、プラスチック廃棄物41を予
め溶融したところに、有害廃棄物47を混入して、当該
両者を混練することにより溶融混練物を作ることも可能
である。
廃棄物41を溶融させて、有害廃棄物47と混練して溶
融混練物を形成する。この状態において溶融混練物を適
宜の量、外部へ取り出し、冷却固化して塊状成型物48
を得る。また、前記溶融混練物を押出用ダイから押出
し、成形し、この成形物を冷却させて塊状成型物48と
することもできる。なお、プラスチック廃棄物41を予
め溶融したところに、有害廃棄物47を混入して、当該
両者を混練することにより溶融混練物を作ることも可能
である。
【0092】有害廃棄物47およびプラスチック廃棄物
41はそれぞれ1%以下の乾燥状態において、重量比た
とえば1:0.5で溶融、混練される。
41はそれぞれ1%以下の乾燥状態において、重量比た
とえば1:0.5で溶融、混練される。
【0093】このようにして塊状成型物48を得ること
ができるが、これを達成するシステムとしては特に図1
のシステムが好適である。なお、その動作については後
述する。
ができるが、これを達成するシステムとしては特に図1
のシステムが好適である。なお、その動作については後
述する。
【0094】そして、前記成型物を冷却させて塊状成型
物48が得られる。上記塊状成型物48は、形状、大き
さなどは任意であるが、たとえば5cm〜10cm程度
の大きさの球体状、矩形平板状など外周面に細かい突出
物がない滑らかな形状である。しかも、厚さが2mm程
度のプラスチックが成型物の表面を完全に被覆している
状態であれば、ばいじんなどの粒子(1μm〜100μ
m)がその内部に分散して物理的に封止されている。し
たがって、この塊状成形物48はプラスチックにより非
常に固く、極めて割れにくい状態となっている。
物48が得られる。上記塊状成型物48は、形状、大き
さなどは任意であるが、たとえば5cm〜10cm程度
の大きさの球体状、矩形平板状など外周面に細かい突出
物がない滑らかな形状である。しかも、厚さが2mm程
度のプラスチックが成型物の表面を完全に被覆している
状態であれば、ばいじんなどの粒子(1μm〜100μ
m)がその内部に分散して物理的に封止されている。し
たがって、この塊状成形物48はプラスチックにより非
常に固く、極めて割れにくい状態となっている。
【0095】この塊状成型物48の状態においては、ば
いじんなどに含有されている重金属イオンなどの有害物
質やカルシウム塩は塊状成型物の内部に強固に封印され
て後述するように環境中に溶出あるいは流出しにくいも
のである。また、ばいじん粒子に付着しているダイオキ
シンはプラスチックにより完全に包囲されているので、
当該塊状成型物48が微粉砕されてダイオキシンが表面
に露出しない限りは環境中に流出することはほとんどな
い。
いじんなどに含有されている重金属イオンなどの有害物
質やカルシウム塩は塊状成型物の内部に強固に封印され
て後述するように環境中に溶出あるいは流出しにくいも
のである。また、ばいじん粒子に付着しているダイオキ
シンはプラスチックにより完全に包囲されているので、
当該塊状成型物48が微粉砕されてダイオキシンが表面
に露出しない限りは環境中に流出することはほとんどな
い。
【0096】それゆえ、この塊状成型物48を貯留場4
9で貯留することが可能となり、しかも、環境中に有害
物質を流出することを阻止できる。
9で貯留することが可能となり、しかも、環境中に有害
物質を流出することを阻止できる。
【0097】貯留場49は、仮保管場50、保管場51
および処分場52を含む概念である。
および処分場52を含む概念である。
【0098】仮保管場50とは、前記塊状成型物48を
一時的に載置して置く場所であり、貯留場49の中でも
最も原始的かつ簡易な貯留設備を意味する。仮保管場5
0に載置された塊状成型物48は、たとえば、その後、
溶融炉燃料55として使用することができる。すなわ
ち、プラスチック廃棄物41と有害廃棄物47とを混合
し廃棄物混合物を形成し、前記廃棄物混合物を溶融させ
て混練を行ない溶融混練物を形成し、前記溶融混練物を
冷却させて得た塊状成型物48は溶融炉燃料55として
使用することができるのである。溶融炉燃料55として
使用した場合、有害廃棄物は大部分が溶融スラグとなっ
て有害物質の溶出がさらに防止される。しかも、たとえ
ダイオキシンが含有されていたとしてもダイオキシンは
溶融炉の高温の熱によって分解無害化されるので、ダイ
オキシンによる環境汚染を的確に防止することができる
のである。
一時的に載置して置く場所であり、貯留場49の中でも
最も原始的かつ簡易な貯留設備を意味する。仮保管場5
0に載置された塊状成型物48は、たとえば、その後、
溶融炉燃料55として使用することができる。すなわ
ち、プラスチック廃棄物41と有害廃棄物47とを混合
し廃棄物混合物を形成し、前記廃棄物混合物を溶融させ
て混練を行ない溶融混練物を形成し、前記溶融混練物を
冷却させて得た塊状成型物48は溶融炉燃料55として
使用することができるのである。溶融炉燃料55として
使用した場合、有害廃棄物は大部分が溶融スラグとなっ
て有害物質の溶出がさらに防止される。しかも、たとえ
ダイオキシンが含有されていたとしてもダイオキシンは
溶融炉の高温の熱によって分解無害化されるので、ダイ
オキシンによる環境汚染を的確に防止することができる
のである。
【0099】仮保管場50は、塊状成型物48の用途が
決定しており、塊状成型物48が消費される前に一時的
に載置しておく貯留設備である。塊状成型物48は上述
したように有害物質が極めて外部に流出しにくい構造と
なっているから、一時的に載置しておく貯留設備を簡素
に構成したとしても環境中に有害物質が外部に流出する
蓋然性は極めて低い。なお、溶融炉の燃料として使用さ
れる塊状成型物48は、溶融処理された後、溶融炉の下
部に設けられている水冷プールに落下し溶融スラグ58
となる。この溶融スラグ58はガラス質物質であり、有
害物質はガラス質物質の中に強固にバインドされている
から溶融スラグ58から有害物質が環境中に流出する可
能性は極めて低い。したがって、この溶融スラグ58
は、安全に土木工事資材56として使用可能である。
決定しており、塊状成型物48が消費される前に一時的
に載置しておく貯留設備である。塊状成型物48は上述
したように有害物質が極めて外部に流出しにくい構造と
なっているから、一時的に載置しておく貯留設備を簡素
に構成したとしても環境中に有害物質が外部に流出する
蓋然性は極めて低い。なお、溶融炉の燃料として使用さ
れる塊状成型物48は、溶融処理された後、溶融炉の下
部に設けられている水冷プールに落下し溶融スラグ58
となる。この溶融スラグ58はガラス質物質であり、有
害物質はガラス質物質の中に強固にバインドされている
から溶融スラグ58から有害物質が環境中に流出する可
能性は極めて低い。したがって、この溶融スラグ58
は、安全に土木工事資材56として使用可能である。
【0100】保管場51とは、前記塊状成型物48を一
定期間保管して置く場所である。保管場51は、外壁で
保管空間を形成し、その保管空間内に塊状成型物48を
保管する構成とすることができる。また、保管場51
は、外壁で保管空間を形成するとともに、天井部に雨水
の保管空間内への浸入を防止するドーム状雨水侵入防止
部を設ける構成とすることも可能である。いずれの構成
にしろ、塊状成型物48からは有害物質が極めて外部に
流出しにくいから、保管場51は比較的簡易な構成にす
ることができ、その結果、経済的に安価な保管が可能に
なるのである。保管場51に保管された塊状成型物48
は、その使用目的が見出されるまで保管することが可能
である。その使用目的は溶融炉の燃料であっても良い。
すなわち、現存する焼却炉53は多数あり、この焼却炉
53からは大量のばいじんや焼却灰が発生する。一方、
溶融炉54は廃棄物40を非常に高温で焼却、溶融処理
するので、焼却、溶融による減容化が大きく、一部ばい
じんとなるものを除けば有害物質の溶出の恐れがない溶
融スラグとなる上、ダイオキシンは完全に分解されるの
で、廃棄物40の処分方法とすれば、好適なものであ
る。
定期間保管して置く場所である。保管場51は、外壁で
保管空間を形成し、その保管空間内に塊状成型物48を
保管する構成とすることができる。また、保管場51
は、外壁で保管空間を形成するとともに、天井部に雨水
の保管空間内への浸入を防止するドーム状雨水侵入防止
部を設ける構成とすることも可能である。いずれの構成
にしろ、塊状成型物48からは有害物質が極めて外部に
流出しにくいから、保管場51は比較的簡易な構成にす
ることができ、その結果、経済的に安価な保管が可能に
なるのである。保管場51に保管された塊状成型物48
は、その使用目的が見出されるまで保管することが可能
である。その使用目的は溶融炉の燃料であっても良い。
すなわち、現存する焼却炉53は多数あり、この焼却炉
53からは大量のばいじんや焼却灰が発生する。一方、
溶融炉54は廃棄物40を非常に高温で焼却、溶融処理
するので、焼却、溶融による減容化が大きく、一部ばい
じんとなるものを除けば有害物質の溶出の恐れがない溶
融スラグとなる上、ダイオキシンは完全に分解されるの
で、廃棄物40の処分方法とすれば、好適なものであ
る。
【0101】しかし、現存する施設数(30程度)が必
要数(数百)に比較して極めて少なく、しかも必要施設
数の建設には、10年〜20年と長期間かかるものであ
る。したがって、溶融炉54で溶融処理できず、焼却炉
53で焼却処理されたばいじんなどを、有害物資が環境
中に流出しないように安全に保管しておき、溶融炉54
の施設数が増えるに伴なって、保管している塊状成型物
48をこの溶融炉54の燃料として使用すれば、プラス
チックは燃料となり、その際にはプラスチックは高温の
ためのダイオキシンを発生させず、また封入しているダ
イオキシンは高温により分解するので、有害物質を無害
化することができる。しかも、プラスチックに封入する
ことがなくなる。つまり、焼却炉53にて焼却した際に
発生する有害物質を含むばいじんなどを塊状成型物48
に封入しておき、溶融炉54の建設に伴なってプラスチ
ックを燃料として再利用するとともに、有害物質を無害
化するわけである。
要数(数百)に比較して極めて少なく、しかも必要施設
数の建設には、10年〜20年と長期間かかるものであ
る。したがって、溶融炉54で溶融処理できず、焼却炉
53で焼却処理されたばいじんなどを、有害物資が環境
中に流出しないように安全に保管しておき、溶融炉54
の施設数が増えるに伴なって、保管している塊状成型物
48をこの溶融炉54の燃料として使用すれば、プラス
チックは燃料となり、その際にはプラスチックは高温の
ためのダイオキシンを発生させず、また封入しているダ
イオキシンは高温により分解するので、有害物質を無害
化することができる。しかも、プラスチックに封入する
ことがなくなる。つまり、焼却炉53にて焼却した際に
発生する有害物質を含むばいじんなどを塊状成型物48
に封入しておき、溶融炉54の建設に伴なってプラスチ
ックを燃料として再利用するとともに、有害物質を無害
化するわけである。
【0102】処分場52とは、既存する、廃棄物40の
最終処分場をいい、処分場52は、安定型最終処分場
と、管理型最終処分場と、遮蔽型最終処分場とに分類す
ることが可能である。従来技術の項でも説明している
が、安定型最終処分場とは、廃棄物を押しとどめる擁壁
と廃棄物を囲む囲いとを有し、地滑り防止工および沈下
防止工などが施されて構成される。管理型最終処分場と
は、擁壁と、囲いと、集水設備と浸出液処理設備などの
排水設備を有し、遮水工、地滑り防止工および沈下防止
工などが施されて構成される。遮蔽型最終処分場とは、
囲いと、内部仕切設備と、外周仕切設備と、雨水侵入防
止部などを有し、腐食防止工、地滑り防止工および沈下
防止工などが施されて構成される。塊状成型物48から
は有害物質が極めて外部に流出しにくく、比較的安全な
物質であり、当然に既存の最終処分場にて処分を行なう
ことが可能である。ただ、安定型処分場は浸出水の工事
が不十分であるから、塊状成型物48が数十年後におい
て、割れたりすることにより、万が一内部から重金属な
どが溶出した場合のことを考慮し、可能な限りここには
塊状成型物48を貯留しない。
最終処分場をいい、処分場52は、安定型最終処分場
と、管理型最終処分場と、遮蔽型最終処分場とに分類す
ることが可能である。従来技術の項でも説明している
が、安定型最終処分場とは、廃棄物を押しとどめる擁壁
と廃棄物を囲む囲いとを有し、地滑り防止工および沈下
防止工などが施されて構成される。管理型最終処分場と
は、擁壁と、囲いと、集水設備と浸出液処理設備などの
排水設備を有し、遮水工、地滑り防止工および沈下防止
工などが施されて構成される。遮蔽型最終処分場とは、
囲いと、内部仕切設備と、外周仕切設備と、雨水侵入防
止部などを有し、腐食防止工、地滑り防止工および沈下
防止工などが施されて構成される。塊状成型物48から
は有害物質が極めて外部に流出しにくく、比較的安全な
物質であり、当然に既存の最終処分場にて処分を行なう
ことが可能である。ただ、安定型処分場は浸出水の工事
が不十分であるから、塊状成型物48が数十年後におい
て、割れたりすることにより、万が一内部から重金属な
どが溶出した場合のことを考慮し、可能な限りここには
塊状成型物48を貯留しない。
【0103】しかしながら、遮断型処分場は塊状成型物
を当然貯留することができる。有害物質を含む廃棄物4
0は通常管理型処分場に貯留される。この処分場は浸出
水対策が行なわれている上、排水設備も設置されている
から、仮に数十年後において、塊状成型物から重金属が
一部溶出したとしても、それは浸出水中から回収される
ので、環境汚染を起こすことがない。
を当然貯留することができる。有害物質を含む廃棄物4
0は通常管理型処分場に貯留される。この処分場は浸出
水対策が行なわれている上、排水設備も設置されている
から、仮に数十年後において、塊状成型物から重金属が
一部溶出したとしても、それは浸出水中から回収される
ので、環境汚染を起こすことがない。
【0104】なお、処分場に塊状成型物をいくらかの厚
さに貯留する毎に、土を被せれば(覆土)、日射による
劣化はほとんどないから、当然有害物質の流出もないと
思われる。また、塊状成型物は固く、粒子状に割れない
から、浸出水中に貯留物の粒子が混じることが少なくな
る。したがって、排水設備中の沈殿設備に沈殿する沈殿
物が少なくなるので、そのメンテナンスが更に安価とな
る。
さに貯留する毎に、土を被せれば(覆土)、日射による
劣化はほとんどないから、当然有害物質の流出もないと
思われる。また、塊状成型物は固く、粒子状に割れない
から、浸出水中に貯留物の粒子が混じることが少なくな
る。したがって、排水設備中の沈殿設備に沈殿する沈殿
物が少なくなるので、そのメンテナンスが更に安価とな
る。
【0105】このように、本発明に係る廃棄物処理方法
を採用することにより、プラスチック廃棄物41と有害
廃棄物47との安定化および固定化に有効利用できると
ともに、プラスチック廃棄物41と有害廃棄物47とを
極めて安全に処理することができるのである。さらに、
塊状成型物48はカルシウム塩をほとんど溶出させるこ
とがないから、貯留場49から排出される排水中に含有
されるカルシウム塩は当然に少ない。したがって、貯留
場49からの排水中に含有されるカルシウム塩を処理す
るのに要する維持・管理費用を削減することができるの
である。また、塊状成型物48を形成することにより、
プラスチック廃棄物41および有害廃棄物47の減容化
が可能になり、貯留場49を比較的省スペースで形成す
ることが可能であり、ひいては既存の処分場52の延命
化も達成させることが可能になるのである。既存の管理
型処分場に追加的にこの塊状成型物を廃棄しても、上記
理由により排水設備などにおけるメンテナンスは簡素化
され、安価となるが、新たな管理型処分場を設けた場合
に、塊状成型物のみもしくは主に塊状成型物を貯留する
ようにすれば、その排水設備などが小型化、簡素化でき
るので、建設費を安価にすることが可能であり、当然メ
ンテナンス費用も安価となる。
を採用することにより、プラスチック廃棄物41と有害
廃棄物47との安定化および固定化に有効利用できると
ともに、プラスチック廃棄物41と有害廃棄物47とを
極めて安全に処理することができるのである。さらに、
塊状成型物48はカルシウム塩をほとんど溶出させるこ
とがないから、貯留場49から排出される排水中に含有
されるカルシウム塩は当然に少ない。したがって、貯留
場49からの排水中に含有されるカルシウム塩を処理す
るのに要する維持・管理費用を削減することができるの
である。また、塊状成型物48を形成することにより、
プラスチック廃棄物41および有害廃棄物47の減容化
が可能になり、貯留場49を比較的省スペースで形成す
ることが可能であり、ひいては既存の処分場52の延命
化も達成させることが可能になるのである。既存の管理
型処分場に追加的にこの塊状成型物を廃棄しても、上記
理由により排水設備などにおけるメンテナンスは簡素化
され、安価となるが、新たな管理型処分場を設けた場合
に、塊状成型物のみもしくは主に塊状成型物を貯留する
ようにすれば、その排水設備などが小型化、簡素化でき
るので、建設費を安価にすることが可能であり、当然メ
ンテナンス費用も安価となる。
【0106】塊状成型物48は管理型処分場に貯留する
ことにより最終処分とすることができ、半永久的にその
ままにしておけば良い。しかしながら、いったん貯留し
た塊状成型物を、溶融炉54の増加に伴って、取り出し
て、溶融炉54の燃料としても良い。そうすれば、管理
型処分場をさらに効率良く使用することができる。特に
塊状成型物のみを貯留しておけば、当然塊状成型物を取
り出し易くなる。
ことにより最終処分とすることができ、半永久的にその
ままにしておけば良い。しかしながら、いったん貯留し
た塊状成型物を、溶融炉54の増加に伴って、取り出し
て、溶融炉54の燃料としても良い。そうすれば、管理
型処分場をさらに効率良く使用することができる。特に
塊状成型物のみを貯留しておけば、当然塊状成型物を取
り出し易くなる。
【0107】さらに、本発明によれば、従来のように中
間処理(薬剤処理法、酸抽出法など)を施したものを、
プラスチック廃棄物により封入して塊状成型物としても
良い。
間処理(薬剤処理法、酸抽出法など)を施したものを、
プラスチック廃棄物により封入して塊状成型物としても
良い。
【0108】図1は、上記した塊状成型物48を得るの
に好適な廃棄物処理システムの概略図である。プラスチ
ック廃棄物41を粉砕してフレーク状にする粉砕機2
と、粉砕されフレーク状に形成されたプラスチック廃棄
物41を粉砕機2から吸い込む第一ベンチュリー32
と、フレーク状のプラスチック廃棄物41を補集する第
一サイクロン28と、粉砕されてフレーク状に形成され
たプラスチック廃棄物41を二軸押出機1で溶融混練す
る前に加温する第一保温サイロ4と、有害廃棄物47を
投入することができる灰投入ホッパー3と、灰投入ホッ
パー3から投入された有害廃棄物47を吸い込む第二ベ
ンチュリー33と、有害廃棄物47から異物を除く第二
サイクロン29と、有害廃棄物47を二軸押出機1で溶
融混練する前に加温する第二保温サイロ5と、前記第一
ベンチュリー32から前記第一サイクロン28まで有害
廃棄物47を加温空気で空気輸送する配管P8と、前記
第一保温サイロ4から二軸押出機1へプラスチック廃棄
物41を一定量供給する第一定量供給機6と、前記第二
保温サイロ5から二軸押出機1へ有害廃棄物47を一定
量供給する第二定量供給機7と、前記第一定量供給機6
から流入したプラスチック廃棄物41と前記第二定量供
給機7から流入した有害廃棄物47とを溶融混練して溶
融混練物を形成する二軸押出機1と、溶融混練物を押出
して所定形状に成型して成型物を形成する押出用ダイ8
と、成型物を冷却して塊状成型物48を形成する冷却水
槽9と、塊状成型物48を貯蔵するストレージホッパー
10とを有して構成される。
に好適な廃棄物処理システムの概略図である。プラスチ
ック廃棄物41を粉砕してフレーク状にする粉砕機2
と、粉砕されフレーク状に形成されたプラスチック廃棄
物41を粉砕機2から吸い込む第一ベンチュリー32
と、フレーク状のプラスチック廃棄物41を補集する第
一サイクロン28と、粉砕されてフレーク状に形成され
たプラスチック廃棄物41を二軸押出機1で溶融混練す
る前に加温する第一保温サイロ4と、有害廃棄物47を
投入することができる灰投入ホッパー3と、灰投入ホッ
パー3から投入された有害廃棄物47を吸い込む第二ベ
ンチュリー33と、有害廃棄物47から異物を除く第二
サイクロン29と、有害廃棄物47を二軸押出機1で溶
融混練する前に加温する第二保温サイロ5と、前記第一
ベンチュリー32から前記第一サイクロン28まで有害
廃棄物47を加温空気で空気輸送する配管P8と、前記
第一保温サイロ4から二軸押出機1へプラスチック廃棄
物41を一定量供給する第一定量供給機6と、前記第二
保温サイロ5から二軸押出機1へ有害廃棄物47を一定
量供給する第二定量供給機7と、前記第一定量供給機6
から流入したプラスチック廃棄物41と前記第二定量供
給機7から流入した有害廃棄物47とを溶融混練して溶
融混練物を形成する二軸押出機1と、溶融混練物を押出
して所定形状に成型して成型物を形成する押出用ダイ8
と、成型物を冷却して塊状成型物48を形成する冷却水
槽9と、塊状成型物48を貯蔵するストレージホッパー
10とを有して構成される。
【0109】粉砕機2にてフレーク状に粉砕されたプラ
スチック廃棄物41は、粉砕機2から配管P1を経由し
て第一ベンチュリー32により空気輸送により吸い出さ
れる。その後、第一ベンチュリー32から配管P2を経
由して第一サイクロン28に空気輸送導入され、第一サ
イクロン28にて捕集される。第一サイクロン28か
ら、フレーク状のプラスチック廃棄物41は、第一保温
サイロ4に一時的に貯蔵される。第一サイクロン28か
ら回収される空気は配管P3を経由して第一循環空気加
熱器24に導入され昇温される。第一循環空気加熱器2
4に流入する循環空気は、焼却炉もしくは溶融炉からの
廃熱を利用することで、昇温することが可能であり、そ
のような廃熱を利用する場合にあっては非常に経済的で
ある。第一循環空気加熱器24から排出された空気は配
管P5を経由して第一ブロワー26に導入され循環空気
の流れを形成する。第一ブロワー26から排出された循
環空気は配管P6を経由して第一ベンチュリー32に流
入し、粉砕機2から配管P1を経由して空気輸送される
フレーク状のプラスチック廃棄物41と混入し、再度、
配管P2を流れる。
スチック廃棄物41は、粉砕機2から配管P1を経由し
て第一ベンチュリー32により空気輸送により吸い出さ
れる。その後、第一ベンチュリー32から配管P2を経
由して第一サイクロン28に空気輸送導入され、第一サ
イクロン28にて捕集される。第一サイクロン28か
ら、フレーク状のプラスチック廃棄物41は、第一保温
サイロ4に一時的に貯蔵される。第一サイクロン28か
ら回収される空気は配管P3を経由して第一循環空気加
熱器24に導入され昇温される。第一循環空気加熱器2
4に流入する循環空気は、焼却炉もしくは溶融炉からの
廃熱を利用することで、昇温することが可能であり、そ
のような廃熱を利用する場合にあっては非常に経済的で
ある。第一循環空気加熱器24から排出された空気は配
管P5を経由して第一ブロワー26に導入され循環空気
の流れを形成する。第一ブロワー26から排出された循
環空気は配管P6を経由して第一ベンチュリー32に流
入し、粉砕機2から配管P1を経由して空気輸送される
フレーク状のプラスチック廃棄物41と混入し、再度、
配管P2を流れる。
【0110】本発明に係る廃棄物処理システムでは、プ
ラスチック廃棄物41を、前記プラスチック廃棄物41
を粉砕する粉砕機2から、前記プラスチック廃棄物41
を保温状態で貯蔵する第一保温サイロ4まで、加熱空気
で空気輸送する構成を採用するので、プラスチック廃棄
物41に付着している水分を空気輸送すると同時に乾燥
させることが可能である。水分を含んだプラスチック廃
棄物41が二軸押出機1内に流入すると、二軸押出機1
内で水蒸気になり、溶融混練中に溶融混練物中に水蒸気
が封入されると、塊状成型物中に気泡を有する原因にな
る可能性がある。また、水分を含んだプラスチック廃棄
物41が二軸押出機1内に流入すると、二軸押出機1内
で発生する塩酸ガスを吸収して生成した塩酸や、ばいじ
ん中に含まれている塩類が二軸押出機1を腐食させる原
因となる可能性がある。したがって、プラスチック廃棄
物41を加熱空気で空気輸送することで空気輸送すると
同時に乾燥させることができそのような不利益を防止す
ることができるのである。プラスチック廃棄物41の乾
燥状態としては、プラスチック廃棄物41中に含有され
る水分が3重量%以下であることが好ましく、より好ま
しくは1重量%以下であることが良い。
ラスチック廃棄物41を、前記プラスチック廃棄物41
を粉砕する粉砕機2から、前記プラスチック廃棄物41
を保温状態で貯蔵する第一保温サイロ4まで、加熱空気
で空気輸送する構成を採用するので、プラスチック廃棄
物41に付着している水分を空気輸送すると同時に乾燥
させることが可能である。水分を含んだプラスチック廃
棄物41が二軸押出機1内に流入すると、二軸押出機1
内で水蒸気になり、溶融混練中に溶融混練物中に水蒸気
が封入されると、塊状成型物中に気泡を有する原因にな
る可能性がある。また、水分を含んだプラスチック廃棄
物41が二軸押出機1内に流入すると、二軸押出機1内
で発生する塩酸ガスを吸収して生成した塩酸や、ばいじ
ん中に含まれている塩類が二軸押出機1を腐食させる原
因となる可能性がある。したがって、プラスチック廃棄
物41を加熱空気で空気輸送することで空気輸送すると
同時に乾燥させることができそのような不利益を防止す
ることができるのである。プラスチック廃棄物41の乾
燥状態としては、プラスチック廃棄物41中に含有され
る水分が3重量%以下であることが好ましく、より好ま
しくは1重量%以下であることが良い。
【0111】また、灰投入ホッパー3から投入された有
害廃棄物47は、灰投入ホッパー3から配管P7を経由
して第二ベンチュリー33により空気輸送により吸い出
される。その後、第二ベンチュリー33から配管P8を
経由して第二サイクロン29に空気輸送導入され、第二
サイクロン29にて捕集される。第二サイクロン29か
ら、有害廃棄物47は、第二保温サイロ5に一時的に貯
蔵される。第二サイクロン29から回収される空気は配
管P9を経由して第二循環空気加熱器25に導入され昇
温される。第二循環空気加熱器25に流入する循環空気
は、焼却炉もしくは溶融炉からの廃熱を利用すること
で、昇温することが可能であり、そのような廃熱を利用
する場合にあっては非常に経済的である。第二循環空気
加熱器25から排出された空気は配管P11を経由して
第二ブロワー27に導入され循環空気の流れを形成す
る。第二ブロワー27から排出された循環空気は配管P
12を経由して第二ベンチュリー33に流入し、灰投入
ホッパー3から配管P7を経由して空気輸送される有害
廃棄物47と混入し、再度、配管P8を流れる。
害廃棄物47は、灰投入ホッパー3から配管P7を経由
して第二ベンチュリー33により空気輸送により吸い出
される。その後、第二ベンチュリー33から配管P8を
経由して第二サイクロン29に空気輸送導入され、第二
サイクロン29にて捕集される。第二サイクロン29か
ら、有害廃棄物47は、第二保温サイロ5に一時的に貯
蔵される。第二サイクロン29から回収される空気は配
管P9を経由して第二循環空気加熱器25に導入され昇
温される。第二循環空気加熱器25に流入する循環空気
は、焼却炉もしくは溶融炉からの廃熱を利用すること
で、昇温することが可能であり、そのような廃熱を利用
する場合にあっては非常に経済的である。第二循環空気
加熱器25から排出された空気は配管P11を経由して
第二ブロワー27に導入され循環空気の流れを形成す
る。第二ブロワー27から排出された循環空気は配管P
12を経由して第二ベンチュリー33に流入し、灰投入
ホッパー3から配管P7を経由して空気輸送される有害
廃棄物47と混入し、再度、配管P8を流れる。
【0112】本発明に係る廃棄物処理システムでは、有
害廃棄物47を、前記有害廃棄物47を投入する灰投入
ホッパー3から、前記有害廃棄物47を保温状態で貯蔵
する第二保温サイロ5まで、加熱空気で空気輸送する構
成を採用するので、有害廃棄物47に付着している水分
を空気輸送すると同時に乾燥させることが可能である。
有害廃棄物47の乾燥状態としては、有害廃棄物47中
に含有される水分が3重量%以下であることが好まし
く、より好ましくは1重量%以下であることが良い。
害廃棄物47を、前記有害廃棄物47を投入する灰投入
ホッパー3から、前記有害廃棄物47を保温状態で貯蔵
する第二保温サイロ5まで、加熱空気で空気輸送する構
成を採用するので、有害廃棄物47に付着している水分
を空気輸送すると同時に乾燥させることが可能である。
有害廃棄物47の乾燥状態としては、有害廃棄物47中
に含有される水分が3重量%以下であることが好まし
く、より好ましくは1重量%以下であることが良い。
【0113】配管P3の途中からは配管P4が分岐して
設けられており、配管P4には第一圧力調整弁34が設
けられている。配管内の圧力が高くなった場合には、第
一圧力調整弁34を開くことにより、配管P4から循環
空気を排気することで、循環空気の圧力を所定値に保つ
ことが可能である。また、配管P9の途中からは配管P
10が分岐して設けられており、配管P10には第一圧
力調整弁35が設けられている。配管内の圧力が高くな
った場合には、第一圧力調整弁35を開くことにより、
配管P10から循環空気を排気することで、循環空気の
圧力を所定値に保つことが可能である。
設けられており、配管P4には第一圧力調整弁34が設
けられている。配管内の圧力が高くなった場合には、第
一圧力調整弁34を開くことにより、配管P4から循環
空気を排気することで、循環空気の圧力を所定値に保つ
ことが可能である。また、配管P9の途中からは配管P
10が分岐して設けられており、配管P10には第一圧
力調整弁35が設けられている。配管内の圧力が高くな
った場合には、第一圧力調整弁35を開くことにより、
配管P10から循環空気を排気することで、循環空気の
圧力を所定値に保つことが可能である。
【0114】配管P1、配管P2、配管P3、配管P
4、配管P5および配管P6内を流入する循環空気の空
気温度は、120〜150℃に設定されている。循環空
気内の温度を150℃よりも大きく設定した場合には、
配管内を通流するフレーク状のプラスチック廃棄物41
が溶解して配管の内壁に溶着する可能性があるからであ
る。また、循環空気内の温度を120℃よりも小さく設
定した場合には、フレーク状のプラスチック廃棄物41
の乾燥効果が十分ではないからである。一方、配管P
7、配管P8、配管P9、配管P10、配管P11およ
び配管P12内を流入する循環空気の空気温度は、12
0〜180℃に設定されている。循環空気内の温度を1
80℃よりも大きく設定した場合には、配管内を通流す
る有害廃棄物47の温度が高くなりすぎると、二軸押出
機内でプラスチック廃棄物41と溶融混練させた時に温
度が上がりすぎて樹脂が分解する可能性があるからであ
る。また、循環空気内の温度を120℃よりも小さく設
定した場合には、有害廃棄物47の乾燥効果が十分では
ないからである。
4、配管P5および配管P6内を流入する循環空気の空
気温度は、120〜150℃に設定されている。循環空
気内の温度を150℃よりも大きく設定した場合には、
配管内を通流するフレーク状のプラスチック廃棄物41
が溶解して配管の内壁に溶着する可能性があるからであ
る。また、循環空気内の温度を120℃よりも小さく設
定した場合には、フレーク状のプラスチック廃棄物41
の乾燥効果が十分ではないからである。一方、配管P
7、配管P8、配管P9、配管P10、配管P11およ
び配管P12内を流入する循環空気の空気温度は、12
0〜180℃に設定されている。循環空気内の温度を1
80℃よりも大きく設定した場合には、配管内を通流す
る有害廃棄物47の温度が高くなりすぎると、二軸押出
機内でプラスチック廃棄物41と溶融混練させた時に温
度が上がりすぎて樹脂が分解する可能性があるからであ
る。また、循環空気内の温度を120℃よりも小さく設
定した場合には、有害廃棄物47の乾燥効果が十分では
ないからである。
【0115】前記第一保温サイロ4に貯蔵されたプラス
チック廃棄物41は、所定の温度に保温されながら貯蔵
される。所定の温度に保温されることで二軸押出機1内
に流入する前に予備昇温させることができ、そのため二
軸押出機1内での溶融混練が容易になるのである。前記
第一保温サイロ4は、プラスチック廃棄物41を貯蔵す
る第一缶体と、前記第一缶体の外側面に巻回され、内部
を蒸気が通流する第一蒸気パイプとを有する。第一蒸気
パイプの中を通流する蒸気で前記第一缶体を外側から昇
温することができるので、第一保温サイロ4に貯蔵され
たプラスチック廃棄物41を保温することができるので
ある。なお、第一蒸気パイプの中を通流する蒸気は、焼
却炉もしくは溶融炉の廃熱を利用することが可能であ
り、廃熱を利用した場合にあっては加熱エネルギーの消
費を抑えることが可能になるのである。
チック廃棄物41は、所定の温度に保温されながら貯蔵
される。所定の温度に保温されることで二軸押出機1内
に流入する前に予備昇温させることができ、そのため二
軸押出機1内での溶融混練が容易になるのである。前記
第一保温サイロ4は、プラスチック廃棄物41を貯蔵す
る第一缶体と、前記第一缶体の外側面に巻回され、内部
を蒸気が通流する第一蒸気パイプとを有する。第一蒸気
パイプの中を通流する蒸気で前記第一缶体を外側から昇
温することができるので、第一保温サイロ4に貯蔵され
たプラスチック廃棄物41を保温することができるので
ある。なお、第一蒸気パイプの中を通流する蒸気は、焼
却炉もしくは溶融炉の廃熱を利用することが可能であ
り、廃熱を利用した場合にあっては加熱エネルギーの消
費を抑えることが可能になるのである。
【0116】また、前記第二保温サイロ5に貯蔵された
有害廃棄物47は、所定の温度に保温されながら貯蔵さ
れる。前記第二保温サイロ5は、有害廃棄物47を貯蔵
する第二缶体と、前記第二缶体の外側面に巻回され、内
部を蒸気が通流する第二蒸気パイプとを有する。第二蒸
気パイプの中を通流する蒸気で前記第二缶体を外側から
昇温することができるので、第二保温サイロ5に貯蔵さ
れたプラスチック廃棄物41を保温することができるの
である。なお、第二蒸気パイプの中を通流する蒸気は、
焼却炉もしくは溶融炉の廃熱を利用することが可能であ
る。
有害廃棄物47は、所定の温度に保温されながら貯蔵さ
れる。前記第二保温サイロ5は、有害廃棄物47を貯蔵
する第二缶体と、前記第二缶体の外側面に巻回され、内
部を蒸気が通流する第二蒸気パイプとを有する。第二蒸
気パイプの中を通流する蒸気で前記第二缶体を外側から
昇温することができるので、第二保温サイロ5に貯蔵さ
れたプラスチック廃棄物41を保温することができるの
である。なお、第二蒸気パイプの中を通流する蒸気は、
焼却炉もしくは溶融炉の廃熱を利用することが可能であ
る。
【0117】前記第一保温サイロ4に貯蔵されたプラス
チック廃棄物41は、第一定量供給機6より一定量二軸
押出機1に供給される。前記第二保温サイロ5に貯蔵さ
れた有害廃棄物47は、第二定量供給機7より一定量二
軸押出機1に供給される。そして、プラスチック廃棄物
41と有害廃棄物47とは二軸押出機1内にて混合され
て廃棄物混合物が形成されるのである。
チック廃棄物41は、第一定量供給機6より一定量二軸
押出機1に供給される。前記第二保温サイロ5に貯蔵さ
れた有害廃棄物47は、第二定量供給機7より一定量二
軸押出機1に供給される。そして、プラスチック廃棄物
41と有害廃棄物47とは二軸押出機1内にて混合され
て廃棄物混合物が形成されるのである。
【0118】プラスチック廃棄物41と有害廃棄物47
とを混合し廃棄物混合物を形成する廃棄物混合手段は、
前記粉砕機2と、前記第一保温サイロ4と、前記灰投入
ホッパー3と、前記第二保温サイロ5と、前記第一定量
供給機6と、前記第二定量供給機7とを有して構成さ
れ、プラスチック廃棄物41と有害廃棄物47との混合
は、第一定量供給機6からのプラスチック廃棄物41と
第二定量供給機7からの有害廃棄物47とが二軸押出機
1内に混入される段階で行なわれる。溶融混練物を形成
する溶融混練手段は二軸押出機1を有して構成される。
溶融混練物を押出し成型して成型物を形成する押出成型
部は、押出用ダイ8を有して構成される。成型物を冷却
させて塊状成型物48を得る冷却部は、冷却水槽9を有
して構成される。
とを混合し廃棄物混合物を形成する廃棄物混合手段は、
前記粉砕機2と、前記第一保温サイロ4と、前記灰投入
ホッパー3と、前記第二保温サイロ5と、前記第一定量
供給機6と、前記第二定量供給機7とを有して構成さ
れ、プラスチック廃棄物41と有害廃棄物47との混合
は、第一定量供給機6からのプラスチック廃棄物41と
第二定量供給機7からの有害廃棄物47とが二軸押出機
1内に混入される段階で行なわれる。溶融混練物を形成
する溶融混練手段は二軸押出機1を有して構成される。
溶融混練物を押出し成型して成型物を形成する押出成型
部は、押出用ダイ8を有して構成される。成型物を冷却
させて塊状成型物48を得る冷却部は、冷却水槽9を有
して構成される。
【0119】また、プラスチック廃棄物41と有害廃棄
物47とを混合し廃棄物混合物を形成する廃棄物混合工
程は、第一定量供給機6からの廃棄物プラスチックと第
二定量供給機7からの有害廃棄物とが二軸押出機1内に
混入される工程である。なお、第一定量供給機6からの
プラスチック廃棄物41と第二定量供給機7からの有害
廃棄物47とが二軸押出機1にそれぞれ混入される前
に、両者が十分に混合するように攪拌装置を内蔵した混
合槽を設けることも可能である。かかる場合は、第一定
量供給機6からのプラスチック廃棄物41と第二定量供
給機7からの有害廃棄物47とが混合槽内に混入される
工程が廃棄物混合工程となる。
物47とを混合し廃棄物混合物を形成する廃棄物混合工
程は、第一定量供給機6からの廃棄物プラスチックと第
二定量供給機7からの有害廃棄物とが二軸押出機1内に
混入される工程である。なお、第一定量供給機6からの
プラスチック廃棄物41と第二定量供給機7からの有害
廃棄物47とが二軸押出機1にそれぞれ混入される前
に、両者が十分に混合するように攪拌装置を内蔵した混
合槽を設けることも可能である。かかる場合は、第一定
量供給機6からのプラスチック廃棄物41と第二定量供
給機7からの有害廃棄物47とが混合槽内に混入される
工程が廃棄物混合工程となる。
【0120】廃棄物混合工程において、プラスチック廃
棄物41と有害廃棄物47との混合が、重量比で1:
0.25〜1:4であることが好適である。プラスチッ
ク廃棄物41に対して有害廃棄物47の含有割合が0.
25よりも小さい場合には、有害廃棄物47の含有割合
が少なく、多量の有害廃棄物を適切に処理する観点から
は不十分である。また、プラスチック廃棄物41に対し
て有害廃棄物47の含有割合が4よりも大きい場合に
は、塊状成型物におけるプラスチック廃棄物の含有量が
少なくなり、その結果、有害廃棄物中における有害成分
を塊状成型物中に強固に封入することが困難となる可能
性がある。
棄物41と有害廃棄物47との混合が、重量比で1:
0.25〜1:4であることが好適である。プラスチッ
ク廃棄物41に対して有害廃棄物47の含有割合が0.
25よりも小さい場合には、有害廃棄物47の含有割合
が少なく、多量の有害廃棄物を適切に処理する観点から
は不十分である。また、プラスチック廃棄物41に対し
て有害廃棄物47の含有割合が4よりも大きい場合に
は、塊状成型物におけるプラスチック廃棄物の含有量が
少なくなり、その結果、有害廃棄物中における有害成分
を塊状成型物中に強固に封入することが困難となる可能
性がある。
【0121】貯留場49は、本発明に係る塊状成型物4
8を専用で貯留する設備であることが好適である。本発
明に係る塊状成型物48からは、カルシウム塩や有害物
質がほとんど溶出しない。そのため、雨水などが貯留場
49に注ぐことにより発生する貯留場49から流出する
排水には、カルシウム塩や有害物質がほどんど含有され
ておらず、仮にカルシウム塩などが含有されていたとし
てもその含有量は極少量になる。したがって、貯留場4
9が、塊状成型物48のみを貯留する設備である場合に
あっては、その貯留場49の劣化乃至破損が少なく、貯
留場49の維持・管理費を極めて少なく抑えることがで
きるのである。
8を専用で貯留する設備であることが好適である。本発
明に係る塊状成型物48からは、カルシウム塩や有害物
質がほとんど溶出しない。そのため、雨水などが貯留場
49に注ぐことにより発生する貯留場49から流出する
排水には、カルシウム塩や有害物質がほどんど含有され
ておらず、仮にカルシウム塩などが含有されていたとし
てもその含有量は極少量になる。したがって、貯留場4
9が、塊状成型物48のみを貯留する設備である場合に
あっては、その貯留場49の劣化乃至破損が少なく、貯
留場49の維持・管理費を極めて少なく抑えることがで
きるのである。
【0122】図3に示すように、プラスチック廃棄物4
1は、塩化ビニール廃棄物43と塩化ビニールを含まな
いプラスチック廃棄物42とを分別したプラスチック廃
棄物であることが好適である。
1は、塩化ビニール廃棄物43と塩化ビニールを含まな
いプラスチック廃棄物42とを分別したプラスチック廃
棄物であることが好適である。
【0123】すなわち、プラスチック廃棄物41から、
塩化ビニール廃棄物43と塩化ビニールを含まないプラ
スチック廃棄物42とを分別し、塩化ビニール廃棄物を
含有しないプラスチック廃棄物42と有害廃棄物47と
を混合し、廃棄物混合物を形成し、前記廃棄物混合物を
溶融させ、混練を行ない、溶融混練物を形成し、前記溶
融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成型物を
形成し、前記成型物を冷却させ、塊状成型物48を得、
前記塊状成型物48を貯留場49に貯留することができ
る。溶融混練工程において、塩化ビニール廃棄物43か
らは、塩化水素が発生する可能性がある。したがって、
あらかじめプラスチック廃棄物41から、塩化ビニール
廃棄物43と塩化ビニールを含まないプラスチック廃棄
物42とを分別し、塩化ビニールを含まないプラスチッ
ク廃棄物42のみを利用することで、極めて安全に塊状
成型物48を得ることが可能になり、しかも廃棄物処理
システムに対し、塩化水素対策を考慮する必要性が無く
なるから、廃棄物処理システムを安価かつ簡素に製造す
ることが可能になる。
塩化ビニール廃棄物43と塩化ビニールを含まないプラ
スチック廃棄物42とを分別し、塩化ビニール廃棄物を
含有しないプラスチック廃棄物42と有害廃棄物47と
を混合し、廃棄物混合物を形成し、前記廃棄物混合物を
溶融させ、混練を行ない、溶融混練物を形成し、前記溶
融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成型物を
形成し、前記成型物を冷却させ、塊状成型物48を得、
前記塊状成型物48を貯留場49に貯留することができ
る。溶融混練工程において、塩化ビニール廃棄物43か
らは、塩化水素が発生する可能性がある。したがって、
あらかじめプラスチック廃棄物41から、塩化ビニール
廃棄物43と塩化ビニールを含まないプラスチック廃棄
物42とを分別し、塩化ビニールを含まないプラスチッ
ク廃棄物42のみを利用することで、極めて安全に塊状
成型物48を得ることが可能になり、しかも廃棄物処理
システムに対し、塩化水素対策を考慮する必要性が無く
なるから、廃棄物処理システムを安価かつ簡素に製造す
ることが可能になる。
【0124】一方、プラスチック廃棄物41から、塩化
ビニール廃棄物43と塩化ビニールを含まないプラスチ
ック廃棄物42とを分別し、塩化ビニール廃棄物43と
有害廃棄物47とを混合し、廃棄物混合物を形成し、前
記廃棄物混合物を溶融させ、混練を行ない、溶融混練物
を形成し、前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成
型させて成型物を形成し、前記成型物を冷却させ、塊状
成型物48を得、前記塊状成型物48を貯留場49に貯
留することができる。かかる場合は溶融混練工程におけ
る溶融温度は170〜190℃に設定することが好適で
ある。溶融温度を170℃よりも低く設定した場合にあ
っては、有害廃棄物47と塩化ビニール廃棄物43との
溶融混練が均一に行なうことが困難となる場合があるか
らであり、また、溶融温度を190℃よりも高く設定し
た場合にあっては、塩化ビニールが分解する結果、塩素
ガスが発生することで極めて危険だからである。
ビニール廃棄物43と塩化ビニールを含まないプラスチ
ック廃棄物42とを分別し、塩化ビニール廃棄物43と
有害廃棄物47とを混合し、廃棄物混合物を形成し、前
記廃棄物混合物を溶融させ、混練を行ない、溶融混練物
を形成し、前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成
型させて成型物を形成し、前記成型物を冷却させ、塊状
成型物48を得、前記塊状成型物48を貯留場49に貯
留することができる。かかる場合は溶融混練工程におけ
る溶融温度は170〜190℃に設定することが好適で
ある。溶融温度を170℃よりも低く設定した場合にあ
っては、有害廃棄物47と塩化ビニール廃棄物43との
溶融混練が均一に行なうことが困難となる場合があるか
らであり、また、溶融温度を190℃よりも高く設定し
た場合にあっては、塩化ビニールが分解する結果、塩素
ガスが発生することで極めて危険だからである。
【0125】図2に示すように、二軸押出機1は、送り
および余熱を行う供給部14と溶融および混練を行なう
溶融混練部15とを有する。二軸押出機1は、廃棄物混
合物を溶融させ、シリンダー本体内に軸方向に相互に回
転可能に配設された二軸のスクリュー13、13で混練
を行ない、溶融混練物を形成する。この工程が溶融混練
工程となる。
および余熱を行う供給部14と溶融および混練を行なう
溶融混練部15とを有する。二軸押出機1は、廃棄物混
合物を溶融させ、シリンダー本体内に軸方向に相互に回
転可能に配設された二軸のスクリュー13、13で混練
を行ない、溶融混練物を形成する。この工程が溶融混練
工程となる。
【0126】二軸押出機1にて、廃棄物混合物を溶融混
練する際に、水蒸気などのガスが発生する場合がある。
二軸押出機1内でガスが大量に発生した場合にあっては
二軸押出機1内の圧力が上昇して溶融混練の条件が想定
条件と相違する場合のみならず二軸押出機1が破損する
可能性がある。そのため二軸押出機1には発生したガス
を外部空間に排出させることができるガス排出器31を
設けてある。
練する際に、水蒸気などのガスが発生する場合がある。
二軸押出機1内でガスが大量に発生した場合にあっては
二軸押出機1内の圧力が上昇して溶融混練の条件が想定
条件と相違する場合のみならず二軸押出機1が破損する
可能性がある。そのため二軸押出機1には発生したガス
を外部空間に排出させることができるガス排出器31を
設けてある。
【0127】次に、溶融混練物は、押出用ダイ8から押
出され、成型させて成型物が形成される。この工程が押
出成型工程となる。
出され、成型させて成型物が形成される。この工程が押
出成型工程となる。
【0128】そして、成型物は冷却水槽9で水中内にて
十分に冷却させて塊状成型物48が得られる。この工程
が冷却工程となる。図1に示すように、冷却水槽9に
は、冷却水槽9の底部近傍に冷却水槽内に貯溜された冷
却水を攪拌することができる攪拌器30が設けられてい
る。押出用ダイ8から押出された成型物は高温状態であ
り、係る状態で冷却水槽9内に落下した場合、冷却水槽
9に貯溜された冷却水の上部分の水温が上がることで成
型物の冷却効果を低下させ、また下部分では冷却水が静
止していると冷却効果が低くなる可能性がある。そこ
で、冷却水槽9の底部近傍に攪拌器30を設けることで
冷却水槽9内の冷却水の温度を一定に保つとともに冷却
効果を高めることが可能になるのである。その後、塊状
成型物48はストレージホッパー10内に貯蔵される。
十分に冷却させて塊状成型物48が得られる。この工程
が冷却工程となる。図1に示すように、冷却水槽9に
は、冷却水槽9の底部近傍に冷却水槽内に貯溜された冷
却水を攪拌することができる攪拌器30が設けられてい
る。押出用ダイ8から押出された成型物は高温状態であ
り、係る状態で冷却水槽9内に落下した場合、冷却水槽
9に貯溜された冷却水の上部分の水温が上がることで成
型物の冷却効果を低下させ、また下部分では冷却水が静
止していると冷却効果が低くなる可能性がある。そこ
で、冷却水槽9の底部近傍に攪拌器30を設けることで
冷却水槽9内の冷却水の温度を一定に保つとともに冷却
効果を高めることが可能になるのである。その後、塊状
成型物48はストレージホッパー10内に貯蔵される。
【0129】そして、ストレージホッパー10内に貯蔵
された塊状成形物48は、貯留場49に貯留される。こ
の工程が貯留工程となる。
された塊状成形物48は、貯留場49に貯留される。こ
の工程が貯留工程となる。
【0130】図2は、二軸押出機1および押出用ダイ8
の近傍を詳しく説明する図である。図2に示したよう
に、この二軸押出機1は、プラスチック廃棄物41を第
一定量供給機6から、そして、有害廃棄物47を第二定
量供給機7から、それぞれ二軸押出機1のシリンダー本
体12内に供給する。プラスチック廃棄物41と有害廃
棄物47とは、シリンダー本体12内に軸方向に相互に
回転可能に配設されたフルフライトと呼ばれる二軸のス
クリュー13、13の間に入ることで混合され廃棄物混
合物が形成される。そして、まず供給部14において、
その廃棄物混合物の送りと余熱が行われる。次に、供給
部14から送られた廃棄物混合物は、溶融混練部15に
て、圧縮されてスクリューとの摩擦によって発熱し、溶
融し、混練し溶融混練物が形成される。この際、溶融混
練部15の下流側には、溶融混練部15での溶融混練物
の混練度を調整するために、溶融混練部15での充填度
を調整する開度調整可能なゲート部16が設けられてい
る。溶融混練部15で溶融、混練された溶融混練物は、
ゲート部16を通過して、搬送部17にて前方へ搬送さ
れて、シリンダー本体12の側部に設けられた排出口1
8へ送られる。さらに、排出口18に接続された搬送部
19を通り、ギアポンプ20にて下流側に圧送される。
ギアポンプ20にて圧送された溶融混練物は、スクリー
ン21にて、異物などが除去された後、押出用ダイ8の
ダイ面に設けられた回転刃22にてカットするカット方
式のペレタイザー23にて成型して、ペレット状に成形
されて成型物となり、その後ペレットの分離搬出装置
(図示せず)にて外部へと搬出されるようになってい
る。なお、二軸のスクリュー13、13を回転させるモ
ーターはM1で示されており、回転刃22を回転させる
モーターはM2で示されている。また、成型物は、ペレ
タイザー23にて成型してペレット状に形成したが、ペ
レット状の形状のみならず任意の形状に成型することも
可能である。たとえば、二軸押出機1から押出用ダイ8
を通して棒状に押出し、これを短く切断して冷却水中に
投入することで塊状成型物48を得る成型であってもよ
い。その他、種々の粒状物、塊状物、板状物、棒状物、
型材状品などに成型することが可能である。
の近傍を詳しく説明する図である。図2に示したよう
に、この二軸押出機1は、プラスチック廃棄物41を第
一定量供給機6から、そして、有害廃棄物47を第二定
量供給機7から、それぞれ二軸押出機1のシリンダー本
体12内に供給する。プラスチック廃棄物41と有害廃
棄物47とは、シリンダー本体12内に軸方向に相互に
回転可能に配設されたフルフライトと呼ばれる二軸のス
クリュー13、13の間に入ることで混合され廃棄物混
合物が形成される。そして、まず供給部14において、
その廃棄物混合物の送りと余熱が行われる。次に、供給
部14から送られた廃棄物混合物は、溶融混練部15に
て、圧縮されてスクリューとの摩擦によって発熱し、溶
融し、混練し溶融混練物が形成される。この際、溶融混
練部15の下流側には、溶融混練部15での溶融混練物
の混練度を調整するために、溶融混練部15での充填度
を調整する開度調整可能なゲート部16が設けられてい
る。溶融混練部15で溶融、混練された溶融混練物は、
ゲート部16を通過して、搬送部17にて前方へ搬送さ
れて、シリンダー本体12の側部に設けられた排出口1
8へ送られる。さらに、排出口18に接続された搬送部
19を通り、ギアポンプ20にて下流側に圧送される。
ギアポンプ20にて圧送された溶融混練物は、スクリー
ン21にて、異物などが除去された後、押出用ダイ8の
ダイ面に設けられた回転刃22にてカットするカット方
式のペレタイザー23にて成型して、ペレット状に成形
されて成型物となり、その後ペレットの分離搬出装置
(図示せず)にて外部へと搬出されるようになってい
る。なお、二軸のスクリュー13、13を回転させるモ
ーターはM1で示されており、回転刃22を回転させる
モーターはM2で示されている。また、成型物は、ペレ
タイザー23にて成型してペレット状に形成したが、ペ
レット状の形状のみならず任意の形状に成型することも
可能である。たとえば、二軸押出機1から押出用ダイ8
を通して棒状に押出し、これを短く切断して冷却水中に
投入することで塊状成型物48を得る成型であってもよ
い。その他、種々の粒状物、塊状物、板状物、棒状物、
型材状品などに成型することが可能である。
【0131】塊状成型物48は、質量、体積もしくは形
状のうち少なくとも一つにおいて異なるものであること
が好適である。すなわち、塊状成型物48は、質量、体
積もしくは形状のうち少なくとも一つにおいて、一定の
値を有するものでないことが好ましいのである。塊状成
型物48は極めて劣化しにくい物質であるが、非常に長
期間が経過した場合にあっては劣化する可能性がある。
かかる場合、塊状成型物48の質量などが一定の値を有
すると、塊状成型物48から有害物質が環境内に一度に
放出される可能性がある。そこで、塊状成型物48の質
量、体積もしくは形状を不均一に設定しておくことで、
塊状成型物の劣化速度を異なるように設定することがで
き、貯留した塊状成型物48が長期間経過後に、一度に
劣化して有害物質を環境内に放出させることは避けるこ
とができる。
状のうち少なくとも一つにおいて異なるものであること
が好適である。すなわち、塊状成型物48は、質量、体
積もしくは形状のうち少なくとも一つにおいて、一定の
値を有するものでないことが好ましいのである。塊状成
型物48は極めて劣化しにくい物質であるが、非常に長
期間が経過した場合にあっては劣化する可能性がある。
かかる場合、塊状成型物48の質量などが一定の値を有
すると、塊状成型物48から有害物質が環境内に一度に
放出される可能性がある。そこで、塊状成型物48の質
量、体積もしくは形状を不均一に設定しておくことで、
塊状成型物の劣化速度を異なるように設定することがで
き、貯留した塊状成型物48が長期間経過後に、一度に
劣化して有害物質を環境内に放出させることは避けるこ
とができる。
【0132】なお、塊状成型物48の質量、体積、形状
を不均一に設定することは種々の手法を採用することが
可能であり、たとえば、上述したように、成型物をペレ
タイザー23にて成型してペレット状に形成する過程に
おいて、不均一形状となるようにペレット状に成形すれ
ば良いのである。
を不均一に設定することは種々の手法を採用することが
可能であり、たとえば、上述したように、成型物をペレ
タイザー23にて成型してペレット状に形成する過程に
おいて、不均一形状となるようにペレット状に成形すれ
ば良いのである。
【0133】前記供給部14の温度は、50〜150℃
に設定されている。前記供給部14の温度が50℃より
も低いと廃棄物混合物の柔軟性が不十分で溶融混練部1
5への搬送が困難となるからであり、前記供給部14の
温度が150℃よりも高いと廃棄物混合物の局所的加熱
が発生する可能性があるからである。
に設定されている。前記供給部14の温度が50℃より
も低いと廃棄物混合物の柔軟性が不十分で溶融混練部1
5への搬送が困難となるからであり、前記供給部14の
温度が150℃よりも高いと廃棄物混合物の局所的加熱
が発生する可能性があるからである。
【0134】一方、前記溶融混練部15の温度は、18
0〜280℃に設定されている。前記溶融混練部15の
温度が180℃よりも低いと溶融混練効果が不十分とな
るからであり、前記溶融混練部15の温度が280℃よ
りも高いとエネルギー的に非効率的であったり、樹脂が
分解する可能性があるからである。
0〜280℃に設定されている。前記溶融混練部15の
温度が180℃よりも低いと溶融混練効果が不十分とな
るからであり、前記溶融混練部15の温度が280℃よ
りも高いとエネルギー的に非効率的であったり、樹脂が
分解する可能性があるからである。
【0135】前記二軸押出機1における二軸のスクリュ
ー13、13は、非かみ合い型、部分かみ合い型、完全
かみ合い型のいずれでも可能であるが、特に完全かみ合
い型が好適である。本発明に係る廃棄物処理システムで
は、二軸押出機1すなわち二軸スクリューを採用してい
るから、単軸スクリューと比較して、2本のスクリュー
流路内の溶融混練物に対するセルフクリーニング作用が
あることが利点の一つとなる。また、本発明に係る廃棄
物処理システムでは、二軸スクリューを採用しているか
ら、たとえ非かみ合い型の二軸スクリュー構造であって
も、単軸スクリュー押出機に比べて滞留層の存在は少な
くなる。かみ合い型の二軸スクリュー構造を採用した場
合にあっては、2本のスクリューのフライトが互いに接
触しているために、スクリュー底部の滞留層をかきとる
作用すなわちセルフクリーニング作用が二軸スクリュー
の形状および回転方向に応じて一層期待できることにな
る。
ー13、13は、非かみ合い型、部分かみ合い型、完全
かみ合い型のいずれでも可能であるが、特に完全かみ合
い型が好適である。本発明に係る廃棄物処理システムで
は、二軸押出機1すなわち二軸スクリューを採用してい
るから、単軸スクリューと比較して、2本のスクリュー
流路内の溶融混練物に対するセルフクリーニング作用が
あることが利点の一つとなる。また、本発明に係る廃棄
物処理システムでは、二軸スクリューを採用しているか
ら、たとえ非かみ合い型の二軸スクリュー構造であって
も、単軸スクリュー押出機に比べて滞留層の存在は少な
くなる。かみ合い型の二軸スクリュー構造を採用した場
合にあっては、2本のスクリューのフライトが互いに接
触しているために、スクリュー底部の滞留層をかきとる
作用すなわちセルフクリーニング作用が二軸スクリュー
の形状および回転方向に応じて一層期待できることにな
る。
【0136】前記二軸押出機における二軸のスクリュー
の回転方向は、同方向回転もしくは異方向回転のいずれ
であっても採用することが可能であるが、特に異方向回
転が好適である。同方向回転二軸スクリューを採用した
場合にあっては、一方のスクリューが他方のスクリュー
底部に沿って移動し、機械的なセルフクリーニング作用
が生じ易くなる。なお、機械的なセルフクリーニング作
用は、同方向回転二軸スクリューの場合には、ボールネ
ジ形やニーディングディスク形において、また、異方向
回転の場合には、完全かみ合い型の台形ネジにおいて得
られる。また、同方向回転二軸スクリューを採用した場
合にあっては、1条ネジ(深溝)、2条ネジ(中間溝)
もしくは3条ネジ(浅溝)のいずれであっても採用する
ことが可能である。
の回転方向は、同方向回転もしくは異方向回転のいずれ
であっても採用することが可能であるが、特に異方向回
転が好適である。同方向回転二軸スクリューを採用した
場合にあっては、一方のスクリューが他方のスクリュー
底部に沿って移動し、機械的なセルフクリーニング作用
が生じ易くなる。なお、機械的なセルフクリーニング作
用は、同方向回転二軸スクリューの場合には、ボールネ
ジ形やニーディングディスク形において、また、異方向
回転の場合には、完全かみ合い型の台形ネジにおいて得
られる。また、同方向回転二軸スクリューを採用した場
合にあっては、1条ネジ(深溝)、2条ネジ(中間溝)
もしくは3条ネジ(浅溝)のいずれであっても採用する
ことが可能である。
【0137】前記溶融混練工程において、溶融混練物に
付与されるせん断速度が、826〜2165(1/se
c)であるようにスクリュー回転数を設定することが好
ましい。溶融混練物に付与されるせん断速度が、826
(1/sec)よりも小さいと溶融混練効果が不十分で
あり、一方、2165(1/sec)よりも大きいと摩
擦力が大きくなり、その結果、高熱が発生し樹脂が分解
する可能性があるからである。
付与されるせん断速度が、826〜2165(1/se
c)であるようにスクリュー回転数を設定することが好
ましい。溶融混練物に付与されるせん断速度が、826
(1/sec)よりも小さいと溶融混練効果が不十分で
あり、一方、2165(1/sec)よりも大きいと摩
擦力が大きくなり、その結果、高熱が発生し樹脂が分解
する可能性があるからである。
【0138】前記二軸押出機におけるスクリュー長さと
スクリュー径との比(L/D)は、24〜60であるこ
とが好ましい。L/Dが、24よりも小さいと溶融混練
効果が促進されずプラスチック廃棄物と焼却廃棄物との
溶融混練が不十分となる傾向にあるからであり、一方、
L/Dが、60よりも大きいと溶融混練のために過剰な
エネルギーを消費することになるからである。
スクリュー径との比(L/D)は、24〜60であるこ
とが好ましい。L/Dが、24よりも小さいと溶融混練
効果が促進されずプラスチック廃棄物と焼却廃棄物との
溶融混練が不十分となる傾向にあるからであり、一方、
L/Dが、60よりも大きいと溶融混練のために過剰な
エネルギーを消費することになるからである。
【0139】前記二軸押出機1では、各種ガスもしくは
水蒸気の発生やポリ塩化ビニル(PVC)などが分解す
ることで発生する塩素ガスが原因で、シリンダー本体1
2内の溶融混練部15や搬送部17の圧力が上昇するこ
とがある。そのため、前記二軸押出機1には、塩素ガス
排除制御手段を設けることが可能である。すなわち、シ
リンダー本体12の搬送部17などに、開口部を設ける
とともに、前記開口部に開口ボックスを形成し、この開
口ボックスに塩素ガス排除ラインを接続させることが可
能である。前記開口ボックスの内部には、圧力センサー
が配設されており、圧力センサーに接続された圧力計に
よって、シリンダー12内の圧力が検知されるようにな
っている。そして、圧力計によって検知された圧力値に
基づいて前記ガス排除ラインから各種ガスが排除される
のである。
水蒸気の発生やポリ塩化ビニル(PVC)などが分解す
ることで発生する塩素ガスが原因で、シリンダー本体1
2内の溶融混練部15や搬送部17の圧力が上昇するこ
とがある。そのため、前記二軸押出機1には、塩素ガス
排除制御手段を設けることが可能である。すなわち、シ
リンダー本体12の搬送部17などに、開口部を設ける
とともに、前記開口部に開口ボックスを形成し、この開
口ボックスに塩素ガス排除ラインを接続させることが可
能である。前記開口ボックスの内部には、圧力センサー
が配設されており、圧力センサーに接続された圧力計に
よって、シリンダー12内の圧力が検知されるようにな
っている。そして、圧力計によって検知された圧力値に
基づいて前記ガス排除ラインから各種ガスが排除される
のである。
【0140】シリンダー本体12に、温度を検出できる
温度検出部と、温度上昇を可能とする昇温部と、温度下
降を可能とする冷却部とを設けることもできる。たとえ
ば、前記シリンダー本体12を複数個の温度制御区域に
分割し、各区域の外側面にヒーターを設けるとともに、
シリンダー本体12の上側あるいは下側に熱伝対等の温
度検出部を設け、シリンダー本体12内に供給される溶
融混練物が熱分解しない程度の温度に設定することがで
きる。前記冷却部としては、二軸押出機1のシリンダー
本体12をジャケット化し、それぞれ適切な温度の水も
しくは冷媒を各区域のジャケット内に循環させることで
適切な冷却効果を持たせることが可能である。
温度検出部と、温度上昇を可能とする昇温部と、温度下
降を可能とする冷却部とを設けることもできる。たとえ
ば、前記シリンダー本体12を複数個の温度制御区域に
分割し、各区域の外側面にヒーターを設けるとともに、
シリンダー本体12の上側あるいは下側に熱伝対等の温
度検出部を設け、シリンダー本体12内に供給される溶
融混練物が熱分解しない程度の温度に設定することがで
きる。前記冷却部としては、二軸押出機1のシリンダー
本体12をジャケット化し、それぞれ適切な温度の水も
しくは冷媒を各区域のジャケット内に循環させることで
適切な冷却効果を持たせることが可能である。
【0141】廃棄物混合手段において、プラスチック廃
棄物41と有害廃棄物47との混合が、重量比で1:
0.25〜1:4であることが好適である。プラスチッ
ク廃棄物41に対して有害廃棄物47の含有割合が0.
25よりも小さい場合には、多量の有害廃棄物を適切に
処理する観点からは不十分であり、有害廃棄物の処理と
してのランニングコストが高くなる。また、プラスチッ
ク廃棄物41に対して有害廃棄物47の含有割合が4よ
りも大きい場合には、有害廃棄物中における有害成分を
塊状成型物中に長期間にわたり封入することが困難とな
る可能性がある。
棄物41と有害廃棄物47との混合が、重量比で1:
0.25〜1:4であることが好適である。プラスチッ
ク廃棄物41に対して有害廃棄物47の含有割合が0.
25よりも小さい場合には、多量の有害廃棄物を適切に
処理する観点からは不十分であり、有害廃棄物の処理と
してのランニングコストが高くなる。また、プラスチッ
ク廃棄物41に対して有害廃棄物47の含有割合が4よ
りも大きい場合には、有害廃棄物中における有害成分を
塊状成型物中に長期間にわたり封入することが困難とな
る可能性がある。
【0142】本発明に係る廃棄物処理方法を実施するこ
とで塊状成型物48を得ることが可能である。前記塊状
成型物48は、プラスチック廃棄物41と、焼却灰、ば
いじん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つを
含む有害廃棄物47とを混合し、二軸押出機1で溶融混
練を行ない、押出用ダイから押出し、成型させた後冷却
させることで得られる塊状成型物48である。
とで塊状成型物48を得ることが可能である。前記塊状
成型物48は、プラスチック廃棄物41と、焼却灰、ば
いじん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つを
含む有害廃棄物47とを混合し、二軸押出機1で溶融混
練を行ない、押出用ダイから押出し、成型させた後冷却
させることで得られる塊状成型物48である。
【0143】この塊状成型物48からは、有害廃棄物4
7中に含有される重金属イオンなどの有害物質が極めて
流出しにくい傾向にある。それは、有害廃棄物47中に
含有される重金属イオンなどの有害物質が塊状成型物4
8の内部に封入されていることと、塊状成型物48が極
めて強固で割れにくいことにある。
7中に含有される重金属イオンなどの有害物質が極めて
流出しにくい傾向にある。それは、有害廃棄物47中に
含有される重金属イオンなどの有害物質が塊状成型物4
8の内部に封入されていることと、塊状成型物48が極
めて強固で割れにくいことにある。
【0144】前記塊状成型物48は、上述したように有
害廃棄物47を強固に封印し、その内部に含有される有
害物質を物理的化学的に安定させるのである。また、こ
の塊状成型物48は、圧力、衝撃による破壊や土壌菌、
紫外線、酸性雨などによる劣化には極めて強い性能を有
する。なるほど、前記塊状成型物48は約10〜50年
程度の長期の期間では徐々に劣化し、塊状成型物表面に
は、はがれやひび、割れ目などが生じ、その表面に生じ
た割れ目などから内部に封入された有害物質が流出する
可能性はあるかもしれないが、有害廃棄物47をセメン
トで固めた場合と比較すると、セメントで固めた場合の
ように、一定時間経過後、短期間で次々と崩壊やひび割
れ、風化するような現象は考えられないので、有害物質
が一挙に自然環境中に流出するようなことはない。本発
明に係る塊状成型物48に仮に劣化が生じたとしても、
成型物の材料配合比、強度、形状、サイズなどの違いに
よって、個々の成型物の劣化速度が各々異なるため有害
物質が外部に流出するにしても長期間にわたって拡散さ
れ、また微量に収まるため、国民生活や自然環境中に悪
影響を及ぼす可能性は極めて低いと考えられる。
害廃棄物47を強固に封印し、その内部に含有される有
害物質を物理的化学的に安定させるのである。また、こ
の塊状成型物48は、圧力、衝撃による破壊や土壌菌、
紫外線、酸性雨などによる劣化には極めて強い性能を有
する。なるほど、前記塊状成型物48は約10〜50年
程度の長期の期間では徐々に劣化し、塊状成型物表面に
は、はがれやひび、割れ目などが生じ、その表面に生じ
た割れ目などから内部に封入された有害物質が流出する
可能性はあるかもしれないが、有害廃棄物47をセメン
トで固めた場合と比較すると、セメントで固めた場合の
ように、一定時間経過後、短期間で次々と崩壊やひび割
れ、風化するような現象は考えられないので、有害物質
が一挙に自然環境中に流出するようなことはない。本発
明に係る塊状成型物48に仮に劣化が生じたとしても、
成型物の材料配合比、強度、形状、サイズなどの違いに
よって、個々の成型物の劣化速度が各々異なるため有害
物質が外部に流出するにしても長期間にわたって拡散さ
れ、また微量に収まるため、国民生活や自然環境中に悪
影響を及ぼす可能性は極めて低いと考えられる。
【0145】前記塊状成型物48の圧縮強度を測定した
ところ600〜1500kgf/cm2であり、天然石
の圧縮強度よりも大きいものであった。本発明に係る塊
状成型物48をハンマーで粉々に粉砕しようとするとか
なりの時間と力を要するほど硬いものであった。
ところ600〜1500kgf/cm2であり、天然石
の圧縮強度よりも大きいものであった。本発明に係る塊
状成型物48をハンマーで粉々に粉砕しようとするとか
なりの時間と力を要するほど硬いものであった。
【0146】また、本発明に係る塊状成型物48を水中
に1年間放置しておいても有害廃棄物47中の重金属類
の水中への流出はほとんどなかった。また、1年間放置
後の水のpHに変化はなく中性のままであった。さら
に、本発明に係る塊状成型物48を塩水中に1年間放置
した場合や、pH4程度の酸性水中に1年間放置してお
いても有害廃棄物47中の重金属類の水中への流出はほ
とんどなかった。
に1年間放置しておいても有害廃棄物47中の重金属類
の水中への流出はほとんどなかった。また、1年間放置
後の水のpHに変化はなく中性のままであった。さら
に、本発明に係る塊状成型物48を塩水中に1年間放置
した場合や、pH4程度の酸性水中に1年間放置してお
いても有害廃棄物47中の重金属類の水中への流出はほ
とんどなかった。
【0147】溶出試験としての環境庁告示第13号試験
は、処分場に持ち込まれる各種有害廃棄物やセメントな
どで有害物質を固化した固化物が、何らかの圧力や衝撃
により破壊されたり、ひび割れを起こすことや、長年の
間にはその大半が風化もしくは劣化することを前提に固
化物を5mm以下に粉砕し、5mm以下の破片や粉体か
らの重金属類などの溶出値を測定することを義務付けて
いる。本発明に係る塊状成型物48を環境庁告示第13
号試験で試験した場合でも、有害物質の流出は極少量に
抑制することができ、法定の埋立基準値内に収まるもの
であった。
は、処分場に持ち込まれる各種有害廃棄物やセメントな
どで有害物質を固化した固化物が、何らかの圧力や衝撃
により破壊されたり、ひび割れを起こすことや、長年の
間にはその大半が風化もしくは劣化することを前提に固
化物を5mm以下に粉砕し、5mm以下の破片や粉体か
らの重金属類などの溶出値を測定することを義務付けて
いる。本発明に係る塊状成型物48を環境庁告示第13
号試験で試験した場合でも、有害物質の流出は極少量に
抑制することができ、法定の埋立基準値内に収まるもの
であった。
【0148】環境庁告示13号試験法とは、試料を粒径
5mm以下に粉砕し、これに10倍の純水を加えて固液
比10とし、6時間振とうした後、液をフィルターでろ
過して、得られた溶液中の物質の濃度を測定する試験方
法である。
5mm以下に粉砕し、これに10倍の純水を加えて固液
比10とし、6時間振とうした後、液をフィルターでろ
過して、得られた溶液中の物質の濃度を測定する試験方
法である。
【0149】焼却炉から排出されたばいじんを純水で練
って乾燥固化させたものについて環境庁告示13号試験
を行い、鉛成分の溶出量を測定した。
って乾燥固化させたものについて環境庁告示13号試験
を行い、鉛成分の溶出量を測定した。
【0150】一方、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)廃棄物100g(85.5重量%)と、焼却炉から
排出されたばいじん(14.5重量%)とを、本発明に
係る廃棄物処理方法を使用して二軸押出機1で溶融混練
することで塊状成型物48を得た。この塊状成型物48
に対して、環境庁告示13号試験を行い、鉛成分の溶出
量を測定した。
T)廃棄物100g(85.5重量%)と、焼却炉から
排出されたばいじん(14.5重量%)とを、本発明に
係る廃棄物処理方法を使用して二軸押出機1で溶融混練
することで塊状成型物48を得た。この塊状成型物48
に対して、環境庁告示13号試験を行い、鉛成分の溶出
量を測定した。
【0151】焼却炉から排出されたばいじんを比較例と
し、一方、本発明に係る塊状成型物48を本発明とし
て、それらの試験結果を下記に示す表1に示す。
し、一方、本発明に係る塊状成型物48を本発明とし
て、それらの試験結果を下記に示す表1に示す。
【0152】
【表1】
【0153】比較例の場合、鉛の溶出量は48ppmで
あり、鉛溶出量は高い値を示すのに対して、本発明の場
合、塊状成型物48からの鉛の溶出量は0.01ppm
以下であり、鉛溶出量は相当に低い値を示した。したが
って、本発明の場合の塊状成型物48では、比較例と比
較して鉛の溶出量減少率は99.98%以上である。成
型物を粒径5mm以下にして行なう厳しい溶出試験にお
いて溶出量が0.01ppm以下であるということか
ら、表面積の小さい塊状成型物のままでの溶出量はほと
んど0に等しいと考えられる。本発明に係る塊状成型物
48を保管したしても環境保全面において充分安全であ
ると考えられる。上記のように、このシステムで得られ
る塊状成型物48は、特にプラスチックが緻密で、かつ
ばいじんなどが均等に分散しているので、たとえ、粒子
状になったとしても、有害物質は溶出せず、自然環境と
同じもしくは環境基準値以下に収まる可能性の高いもの
である。
あり、鉛溶出量は高い値を示すのに対して、本発明の場
合、塊状成型物48からの鉛の溶出量は0.01ppm
以下であり、鉛溶出量は相当に低い値を示した。したが
って、本発明の場合の塊状成型物48では、比較例と比
較して鉛の溶出量減少率は99.98%以上である。成
型物を粒径5mm以下にして行なう厳しい溶出試験にお
いて溶出量が0.01ppm以下であるということか
ら、表面積の小さい塊状成型物のままでの溶出量はほと
んど0に等しいと考えられる。本発明に係る塊状成型物
48を保管したしても環境保全面において充分安全であ
ると考えられる。上記のように、このシステムで得られ
る塊状成型物48は、特にプラスチックが緻密で、かつ
ばいじんなどが均等に分散しているので、たとえ、粒子
状になったとしても、有害物質は溶出せず、自然環境と
同じもしくは環境基準値以下に収まる可能性の高いもの
である。
【0154】したがって、このシステムで形成した塊状
成型物は、貯留以外に、自然界への放置57も可能であ
るし、土木工事資材56として用いることも可能であ
る。また、貯留場49で貯留された塊状成型物48は土
木工事資材56として使用することができる。土木工事
資材56としては、具体的には、道路工事用路盤材、高
架道路用路床材、高速道路用防音材、公共建築物の屋上
防水板材、干拓工事用資材、廃棄物処分場建築用資材、
海上処分場建築用資材、護岸用ブロック資材、海上空港
建設工事用資材などに使用することができる。
成型物は、貯留以外に、自然界への放置57も可能であ
るし、土木工事資材56として用いることも可能であ
る。また、貯留場49で貯留された塊状成型物48は土
木工事資材56として使用することができる。土木工事
資材56としては、具体的には、道路工事用路盤材、高
架道路用路床材、高速道路用防音材、公共建築物の屋上
防水板材、干拓工事用資材、廃棄物処分場建築用資材、
海上処分場建築用資材、護岸用ブロック資材、海上空港
建設工事用資材などに使用することができる。
【0155】このように本発明に係る塊状成型物48
は、強い強度を有し、砕石や砂利の代替品として使用で
きるように製造過程において任意の形状およびサイズな
どを意図的に変えられる工夫が施されているので、路盤
材、埋め戻し材、アスファルト・コンクリートの骨材な
どとしてあらゆる場所において幅広く活用することがで
きる。
は、強い強度を有し、砕石や砂利の代替品として使用で
きるように製造過程において任意の形状およびサイズな
どを意図的に変えられる工夫が施されているので、路盤
材、埋め戻し材、アスファルト・コンクリートの骨材な
どとしてあらゆる場所において幅広く活用することがで
きる。
【0156】プラスチック廃棄物41と有害廃棄物47
との混合が、重量比で1:0.25〜1:4であること
が好適である。プラスチック廃棄物41に対して有害廃
棄物47の含有割合が0.25よりも小さい場合には、
有害廃棄物の処理としてのランニングコストが高くな
る。また、プラスチック廃棄物41に対して有害廃棄物
47の含有割合が4よりも大きい場合には、有害成分を
長期間にわたり封入することが困難となる可能性があ
る。
との混合が、重量比で1:0.25〜1:4であること
が好適である。プラスチック廃棄物41に対して有害廃
棄物47の含有割合が0.25よりも小さい場合には、
有害廃棄物の処理としてのランニングコストが高くな
る。また、プラスチック廃棄物41に対して有害廃棄物
47の含有割合が4よりも大きい場合には、有害成分を
長期間にわたり封入することが困難となる可能性があ
る。
【0157】本発明に係る廃棄物処理方法は、行政区域
内で発生する産業廃棄物もしくは一般廃棄物を、前記行
政区域内に存在する焼却炉53で焼却処理するもしくは
前記行政区域内に存在する溶融炉54で溶融処理するこ
とで発生する焼却廃棄物と、前記行政区域内で発生する
プラスチック廃棄物41とを混合して廃棄物混合物を形
成する廃棄物混合工程と、前記廃棄物混合物を溶融混練
を行なって溶融混練物を形成する溶融混練工程と、前記
溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成型物
を形成する押出成型工程と、前記成型物を冷却させて塊
状成型物48を得る冷却工程と、前記塊状成型物48
を、前記行政区域内の土木工事事業における土木工事資
材56として使用することで、前記焼却廃棄物および前
記プラスチック廃棄物を再利用する再利用工程とを有す
る。
内で発生する産業廃棄物もしくは一般廃棄物を、前記行
政区域内に存在する焼却炉53で焼却処理するもしくは
前記行政区域内に存在する溶融炉54で溶融処理するこ
とで発生する焼却廃棄物と、前記行政区域内で発生する
プラスチック廃棄物41とを混合して廃棄物混合物を形
成する廃棄物混合工程と、前記廃棄物混合物を溶融混練
を行なって溶融混練物を形成する溶融混練工程と、前記
溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成型物
を形成する押出成型工程と、前記成型物を冷却させて塊
状成型物48を得る冷却工程と、前記塊状成型物48
を、前記行政区域内の土木工事事業における土木工事資
材56として使用することで、前記焼却廃棄物および前
記プラスチック廃棄物を再利用する再利用工程とを有す
る。
【0158】行政区域内で発生する焼却廃棄物とプラス
チック廃棄物41とを混合し、溶融混練し、押出し成型
した後、冷却して塊状成型物48をつくり、それを前記
行政区域内の前記土木工事事業における土木工事資材5
6として再利用することで、行政区域単位での自己完結
型の廃棄物処理が可能になる。すなわち、行政区域内に
おいて収集した廃棄物40の大半であるプラスチック廃
棄物41を分別して取出して粉砕する。残りの可燃ゴミ
などを燃やして出る焼却灰45やばいじん44をプラス
チック廃棄物41と混合し、溶融混練し、押出し成型し
た後、冷却して塊状成型物48をつくり、塊状成型物4
8を採石などの代わりに道路工事の路盤材や埋め戻し材
などに使用することで、行政区域における支配権を有す
る団体は、それだけ廃棄物40の処理コストの低減を図
ることが可能になる。なお、行政区域における支配権を
有する団体とは、国内の一部を区域とし、その区域内に
居住する住民に、法律の範囲内で自治的に支配権をもつ
団体であり、たとえば、地方公共団体である。また、行
政区域とは、上述した支配権を有する団体に統治される
国内の区切りを付けた範囲であり、たとえば、都道府県
や市町村などが該当する。また、廃棄物40とは、行政
区域内で発生する産業廃棄物・一般廃棄物、さらに行政
区域内で発生するプラスチック廃棄物を含む。
チック廃棄物41とを混合し、溶融混練し、押出し成型
した後、冷却して塊状成型物48をつくり、それを前記
行政区域内の前記土木工事事業における土木工事資材5
6として再利用することで、行政区域単位での自己完結
型の廃棄物処理が可能になる。すなわち、行政区域内に
おいて収集した廃棄物40の大半であるプラスチック廃
棄物41を分別して取出して粉砕する。残りの可燃ゴミ
などを燃やして出る焼却灰45やばいじん44をプラス
チック廃棄物41と混合し、溶融混練し、押出し成型し
た後、冷却して塊状成型物48をつくり、塊状成型物4
8を採石などの代わりに道路工事の路盤材や埋め戻し材
などに使用することで、行政区域における支配権を有す
る団体は、それだけ廃棄物40の処理コストの低減を図
ることが可能になる。なお、行政区域における支配権を
有する団体とは、国内の一部を区域とし、その区域内に
居住する住民に、法律の範囲内で自治的に支配権をもつ
団体であり、たとえば、地方公共団体である。また、行
政区域とは、上述した支配権を有する団体に統治される
国内の区切りを付けた範囲であり、たとえば、都道府県
や市町村などが該当する。また、廃棄物40とは、行政
区域内で発生する産業廃棄物・一般廃棄物、さらに行政
区域内で発生するプラスチック廃棄物を含む。
【0159】前記プラスチック廃棄物41と前記焼却廃
棄物とを混合し、溶融混練し、押出し成型した後、冷却
して塊状成型物48をつくり、それを土木工事事業にお
ける土木工事資材56として再利用することで、前記プ
ラスチック廃棄物41および前記焼却廃棄物を最終処分
場などに埋め立てる必要性がほとんどなくなるので、そ
のような最終処分場の延命化が図れることになる。
棄物とを混合し、溶融混練し、押出し成型した後、冷却
して塊状成型物48をつくり、それを土木工事事業にお
ける土木工事資材56として再利用することで、前記プ
ラスチック廃棄物41および前記焼却廃棄物を最終処分
場などに埋め立てる必要性がほとんどなくなるので、そ
のような最終処分場の延命化が図れることになる。
【0160】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、行
政区域内で発生する産業廃棄物もしくは一般廃棄物を、
前記行政区域内に存在する、焼却炉53で焼却処理する
もしくは溶融炉54で溶融処理することで発生する焼却
廃棄物と、前記行政区域内で発生するプラスチック廃棄
物41とを混合して廃棄物混合物を形成する廃棄物混合
工程と、前記廃棄物混合物に対し溶融混練を行なって溶
融混練物を形成する溶融混練工程と、前記溶融混練物を
押出用ダイから押出し、成型させて成型物を形成する押
出成型工程と、前記成型物を冷却させて塊状成型物48
を得る冷却工程と、前記塊状成型物48を前記行政区域
内に存在する前記溶融炉54の燃料として使用すること
で、前記焼却廃棄物および前記プラスチック廃棄物41
を再利用する再利用工程とを有する。
政区域内で発生する産業廃棄物もしくは一般廃棄物を、
前記行政区域内に存在する、焼却炉53で焼却処理する
もしくは溶融炉54で溶融処理することで発生する焼却
廃棄物と、前記行政区域内で発生するプラスチック廃棄
物41とを混合して廃棄物混合物を形成する廃棄物混合
工程と、前記廃棄物混合物に対し溶融混練を行なって溶
融混練物を形成する溶融混練工程と、前記溶融混練物を
押出用ダイから押出し、成型させて成型物を形成する押
出成型工程と、前記成型物を冷却させて塊状成型物48
を得る冷却工程と、前記塊状成型物48を前記行政区域
内に存在する前記溶融炉54の燃料として使用すること
で、前記焼却廃棄物および前記プラスチック廃棄物41
を再利用する再利用工程とを有する。
【0161】前記塊状成型物48を溶融炉54の燃料に
使用した場合、塊状成型物48中に含有される焼却灰4
5、ばいじん44の量は、溶融工程でその約95%(重
量比)が溶融スラグに生まれ変わる。そして、溶融スラ
グは、水冷もしくは空冷などの冷却手段により冷却され
て冷却固化物となる。焼却灰45やばいじん44などの
有害物は冷却固化物中に封入されるので有害物は環境外
に流出しない。したがって、前記塊状成型物48を溶融
炉54の燃料として使用して溶融スラグ化し、その溶融
スラグは土木工事資材56として有効利用することが可
能である。
使用した場合、塊状成型物48中に含有される焼却灰4
5、ばいじん44の量は、溶融工程でその約95%(重
量比)が溶融スラグに生まれ変わる。そして、溶融スラ
グは、水冷もしくは空冷などの冷却手段により冷却され
て冷却固化物となる。焼却灰45やばいじん44などの
有害物は冷却固化物中に封入されるので有害物は環境外
に流出しない。したがって、前記塊状成型物48を溶融
炉54の燃料として使用して溶融スラグ化し、その溶融
スラグは土木工事資材56として有効利用することが可
能である。
【0162】また、本発明に係る廃棄物処理方法は、行
政区域内で発生する有害廃棄物と、前記行政区域内で発
生するプラスチック廃棄物41とを混合し、廃棄物混合
物を形成する廃棄物混合工程と、前記廃棄物混合物を溶
融混練を行なって溶融混練物を形成する溶融混練工程
と、前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させ
て成型物を形成する押出成型工程と、前記成型物を冷却
させて塊状成型物48を得る冷却工程と、前記塊状成型
物48を前記行政区域内で貯留する貯留工程とを有す
る。
政区域内で発生する有害廃棄物と、前記行政区域内で発
生するプラスチック廃棄物41とを混合し、廃棄物混合
物を形成する廃棄物混合工程と、前記廃棄物混合物を溶
融混練を行なって溶融混練物を形成する溶融混練工程
と、前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させ
て成型物を形成する押出成型工程と、前記成型物を冷却
させて塊状成型物48を得る冷却工程と、前記塊状成型
物48を前記行政区域内で貯留する貯留工程とを有す
る。
【0163】焼却灰、ばいじん、汚泥、汚染土壌などを
廃棄するすなわち捨てるという考え方では、有効利用可
能な国土は有限であるため、近い将来にゴミや有害物の
廃棄場が不足して国全体としても環境保全上の重大な問
題になる可能性がある。また、昨今、プラスチック廃棄
物の発生量が多くなりこのプラスチック廃棄物41を処
分することは重大な問題であり、従来のプラスチック廃
棄物41を捨てるという考え方では、上述したように最
終廃棄場の不足により国全体としても環境保全上の重大
な問題になる可能性がある。特にプラスチック廃棄物4
1の中でもペットボトル(ポリエチレンテレフタレー
ト)の廃棄物の量は増大する傾向にある。
廃棄するすなわち捨てるという考え方では、有効利用可
能な国土は有限であるため、近い将来にゴミや有害物の
廃棄場が不足して国全体としても環境保全上の重大な問
題になる可能性がある。また、昨今、プラスチック廃棄
物の発生量が多くなりこのプラスチック廃棄物41を処
分することは重大な問題であり、従来のプラスチック廃
棄物41を捨てるという考え方では、上述したように最
終廃棄場の不足により国全体としても環境保全上の重大
な問題になる可能性がある。特にプラスチック廃棄物4
1の中でもペットボトル(ポリエチレンテレフタレー
ト)の廃棄物の量は増大する傾向にある。
【0164】そこで、従来の廃棄するという考え方を保
管するという考え方に発想を転換するのである。もっと
も年間5000万トン以上も発生すると考えられる都市
ゴミの全てを有効利用することは困難であるので、都市
ゴミの半分以上を占めるプラスチック廃棄物41を分離
した後、残りを焼却して発生した焼却灰45やばいじん
44などの有害廃棄物47とプラスチック廃棄物41と
を混合して溶融混練させ、押出し成形して冷却すること
で塊状成型物48を作り、これを一旦保管するのであ
る。保管した塊状成型物48は公共事業などにおいて使
用することが可能である。
管するという考え方に発想を転換するのである。もっと
も年間5000万トン以上も発生すると考えられる都市
ゴミの全てを有効利用することは困難であるので、都市
ゴミの半分以上を占めるプラスチック廃棄物41を分離
した後、残りを焼却して発生した焼却灰45やばいじん
44などの有害廃棄物47とプラスチック廃棄物41と
を混合して溶融混練させ、押出し成形して冷却すること
で塊状成型物48を作り、これを一旦保管するのであ
る。保管した塊状成型物48は公共事業などにおいて使
用することが可能である。
【0165】なお、前記溶融混練工程は、送りおよび余
熱を行う供給部と溶融および混練を行なう溶融混練部と
を有する二軸押出機1で、前記廃棄物混合物を溶融さ
せ、シリンダー本体内に軸方向に相互に回転可能に配設
された二軸のスクリューで混練を行ない、溶融混練物を
形成する溶融混練工程であることが好適である。
熱を行う供給部と溶融および混練を行なう溶融混練部と
を有する二軸押出機1で、前記廃棄物混合物を溶融さ
せ、シリンダー本体内に軸方向に相互に回転可能に配設
された二軸のスクリューで混練を行ない、溶融混練物を
形成する溶融混練工程であることが好適である。
【0166】有害廃棄物47とプラスチック廃棄物41
とを混合し、二軸押出機で溶融混練し、押出し成型した
後、冷却して生成した塊状成型物48は、圧縮強度が6
00〜1500kgf/cm2であり、天然石以上に強
靭で、高い圧力や衝撃にも十分耐えることができる。こ
のため、前記塊状成型物48は、行政区域内の土木工事
事業における土木工事資材56として使用することが可
能となり、具体的には、道路工事用路盤材、高架道路用
路床材、高速道路用防音材、公共建築物の屋上防水板
材、干拓工事用資材、廃棄物処分場建築用資材、海上処
分場建築用資材、護岸用ブロック資材、海上空港建設工
事用資材などに使用することができる。なお、ここで海
上空港建設工事用資材とは、空港建設など海上で人工造
成される施設に使用する建設工事用資材をいう。また、
たとえ塊状成型物が壊れたとしても数個の破片に分割す
る程度であり、コンクリートが破損する場合のように細
片に分割しない。したがって、塊状成型物が壊れたとし
ても、その破損面から有害物質が比較的微量に溶出する
にすぎず、環境基準を超えるような水質汚染や地下水汚
染の原因となることはない。
とを混合し、二軸押出機で溶融混練し、押出し成型した
後、冷却して生成した塊状成型物48は、圧縮強度が6
00〜1500kgf/cm2であり、天然石以上に強
靭で、高い圧力や衝撃にも十分耐えることができる。こ
のため、前記塊状成型物48は、行政区域内の土木工事
事業における土木工事資材56として使用することが可
能となり、具体的には、道路工事用路盤材、高架道路用
路床材、高速道路用防音材、公共建築物の屋上防水板
材、干拓工事用資材、廃棄物処分場建築用資材、海上処
分場建築用資材、護岸用ブロック資材、海上空港建設工
事用資材などに使用することができる。なお、ここで海
上空港建設工事用資材とは、空港建設など海上で人工造
成される施設に使用する建設工事用資材をいう。また、
たとえ塊状成型物が壊れたとしても数個の破片に分割す
る程度であり、コンクリートが破損する場合のように細
片に分割しない。したがって、塊状成型物が壊れたとし
ても、その破損面から有害物質が比較的微量に溶出する
にすぎず、環境基準を超えるような水質汚染や地下水汚
染の原因となることはない。
【0167】前記プラスチック廃棄物41としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹
脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、メタクリル樹脂、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、エチ
レンビニルアルコールコポリマー、ACS樹脂、ASA
樹脂、AES樹脂などの汎用プラスチックの廃棄物を利
用することが可能である。
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹
脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、メタクリル樹脂、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、エチ
レンビニルアルコールコポリマー、ACS樹脂、ASA
樹脂、AES樹脂などの汎用プラスチックの廃棄物を利
用することが可能である。
【0168】行政区域内で発生する廃棄物の大半はプラ
スチック廃棄物41であり、たとえば、都市ゴミの中に
は容積で約30〜50%(重量比で7〜12%)のプラ
スチック廃棄物41が混入している。本発明に係る廃棄
物処理方法では、プラスチック廃棄物41を焼却しない
で、前記有害廃棄物47とを混合し、溶融混練し、押出
し成型した後、冷却して塊状成型物48をつくり、それ
を土木工事事業における土木工事資材56として再利用
するから、焼却させることに伴なう二酸化炭素発生量を
大幅に抑制させることが可能である。したがって、各行
政区域における環境保全に一層貢献することが可能であ
る。
スチック廃棄物41であり、たとえば、都市ゴミの中に
は容積で約30〜50%(重量比で7〜12%)のプラ
スチック廃棄物41が混入している。本発明に係る廃棄
物処理方法では、プラスチック廃棄物41を焼却しない
で、前記有害廃棄物47とを混合し、溶融混練し、押出
し成型した後、冷却して塊状成型物48をつくり、それ
を土木工事事業における土木工事資材56として再利用
するから、焼却させることに伴なう二酸化炭素発生量を
大幅に抑制させることが可能である。したがって、各行
政区域における環境保全に一層貢献することが可能であ
る。
【0169】さらに、本発明に係る廃棄物処理方法で
は、行政区域内で発生する焼却廃棄物とプラスチック廃
棄物とを混合し、溶融混練し、押出し成型した後、冷却
して塊状成型物48をつくり、それを前記行政区域内の
前記土木工事事業における土木工事資材56として再利
用することで、行政区域内で発生した焼却廃棄物やプラ
スチック廃棄物41を遠方の最終処分場まで輸送させる
必要性はない。したがって、焼却廃棄物やプラスチック
廃棄物41のような本来的に価値のないものに多量の輸
送エネルギーを使用する必要性はない。
は、行政区域内で発生する焼却廃棄物とプラスチック廃
棄物とを混合し、溶融混練し、押出し成型した後、冷却
して塊状成型物48をつくり、それを前記行政区域内の
前記土木工事事業における土木工事資材56として再利
用することで、行政区域内で発生した焼却廃棄物やプラ
スチック廃棄物41を遠方の最終処分場まで輸送させる
必要性はない。したがって、焼却廃棄物やプラスチック
廃棄物41のような本来的に価値のないものに多量の輸
送エネルギーを使用する必要性はない。
【0170】金属成分を含有する廃棄物と、溶融したプ
ラスチック廃棄物とを混練し、冷却固化することにより
塊状成型物とし、前記塊状成型物を備蓄した後、前記塊
状成型物から金属成分を回収することができる。ここ
で、塊状成型物を備蓄するとは、塊状成型物中に含有さ
れる金属成分を将来的に取り出して有効利用することを
意図して、塊状成型物を長期間貯留することをいう。
ラスチック廃棄物とを混練し、冷却固化することにより
塊状成型物とし、前記塊状成型物を備蓄した後、前記塊
状成型物から金属成分を回収することができる。ここ
で、塊状成型物を備蓄するとは、塊状成型物中に含有さ
れる金属成分を将来的に取り出して有効利用することを
意図して、塊状成型物を長期間貯留することをいう。
【0171】前記廃棄物は、有害廃棄物と、生物体内も
しくは環境中に及ぼす影響が少ないもしくは無いとされ
る非有害廃棄物とを含むものである。より具体的には、
前記廃棄物は、有害金属成分と、生物体内もしくは環境
中に及ぼす影響が少ないもしくは無いとされる非有害金
属成分とを含むものである。
しくは環境中に及ぼす影響が少ないもしくは無いとされ
る非有害廃棄物とを含むものである。より具体的には、
前記廃棄物は、有害金属成分と、生物体内もしくは環境
中に及ぼす影響が少ないもしくは無いとされる非有害金
属成分とを含むものである。
【0172】焼却灰、ばいじんなどの廃棄物から含有す
る金属成分を回収することは、現状においてはコストが
高く、商業的には実用化されていない。しかしながら、
採掘可能な金属の埋蔵量には限りがあり、特に埋蔵量が
少ない金属については将来的に、廃棄物から金属成分を
回収する手法を実現させる必要性が生じる。
る金属成分を回収することは、現状においてはコストが
高く、商業的には実用化されていない。しかしながら、
採掘可能な金属の埋蔵量には限りがあり、特に埋蔵量が
少ない金属については将来的に、廃棄物から金属成分を
回収する手法を実現させる必要性が生じる。
【0173】そこで、本発明においては、金属成分を含
有する廃棄物をいったん塊状成型物の状態で備蓄してお
き、必要に応じてこの塊状成型物から含有する金属成分
を回収するわけである。含有する金属成分は塊状成型物
中に封入されているので、たとえその金属成分が有害金
属成分であっても自然界に影響を及ぼすことはない。
有する廃棄物をいったん塊状成型物の状態で備蓄してお
き、必要に応じてこの塊状成型物から含有する金属成分
を回収するわけである。含有する金属成分は塊状成型物
中に封入されているので、たとえその金属成分が有害金
属成分であっても自然界に影響を及ぼすことはない。
【0174】また、このようにすれば、前記塊状成型物
を処分場に備蓄した場合、含有する金属成分を回収した
塊状成型物の分だけ処分場のスペースがあくので、ここ
を再度処分場として再利用することができる。
を処分場に備蓄した場合、含有する金属成分を回収した
塊状成型物の分だけ処分場のスペースがあくので、ここ
を再度処分場として再利用することができる。
【0175】前記備蓄は上述した処分場ばかりでなく、
備蓄を目的として設けられた貯留場所で行うことが可能
である。特に非有害廃棄物のみからなる廃棄物を備蓄す
る場合は野積みも可能である。
備蓄を目的として設けられた貯留場所で行うことが可能
である。特に非有害廃棄物のみからなる廃棄物を備蓄す
る場合は野積みも可能である。
【0176】なお、金属成分の回収を必要とする廃棄物
と、金属成分の回収を必要としない廃棄物とを同じ処分
場に廃棄した場合、必要な金属成分の回収にあたって
は、他の廃棄物や覆土に使用された土砂などと分離する
必要性が生じ、さらには分離されたものを遠隔地にある
精錬所まで運ぶ必要がある。したがって、備蓄に際して
は、金属成分の回収を必要とする廃棄物のみを備蓄する
ことが好適である。
と、金属成分の回収を必要としない廃棄物とを同じ処分
場に廃棄した場合、必要な金属成分の回収にあたって
は、他の廃棄物や覆土に使用された土砂などと分離する
必要性が生じ、さらには分離されたものを遠隔地にある
精錬所まで運ぶ必要がある。したがって、備蓄に際して
は、金属成分の回収を必要とする廃棄物のみを備蓄する
ことが好適である。
【0177】有害廃棄物は、焼却炉もしくは溶融炉など
から排出される焼却灰、ばいじんなどの焼却廃棄物、汚
泥、汚染土壌、スラッジなどの有害物質を含むととも
に、さらに、アルミ鉱滓(アルミドロス)、石炭灰、シ
ュレッダーダスト、廃石膏ボートなどを含有させること
が可能である。特に、産業廃棄物もしくは一般廃棄物を
焼却炉で焼却することで発生する焼却灰もしくはばいじ
んや、溶融炉より発生するばいじんには、亜鉛成分や鉛
成分などが比較的多く含有されている場合がある。した
がって、焼却炉や溶融炉から発生するばいじんや焼却灰
と、溶融したプラスチック廃棄物とを混練し、冷却固化
することにより塊状成型物とすれば、極めて安全に長期
間にわたり塊状成型物を備蓄した後、前記塊状成型物か
ら高回収率にて亜鉛成分や鉛成分を回収することができ
るのである。
から排出される焼却灰、ばいじんなどの焼却廃棄物、汚
泥、汚染土壌、スラッジなどの有害物質を含むととも
に、さらに、アルミ鉱滓(アルミドロス)、石炭灰、シ
ュレッダーダスト、廃石膏ボートなどを含有させること
が可能である。特に、産業廃棄物もしくは一般廃棄物を
焼却炉で焼却することで発生する焼却灰もしくはばいじ
んや、溶融炉より発生するばいじんには、亜鉛成分や鉛
成分などが比較的多く含有されている場合がある。した
がって、焼却炉や溶融炉から発生するばいじんや焼却灰
と、溶融したプラスチック廃棄物とを混練し、冷却固化
することにより塊状成型物とすれば、極めて安全に長期
間にわたり塊状成型物を備蓄した後、前記塊状成型物か
ら高回収率にて亜鉛成分や鉛成分を回収することができ
るのである。
【0178】アルミ鉱滓(アルミドロス)とは、アルミ
製品を製造する過程で、アルミの地金やスクラップを溶
解した際に溶湯面上に生成される不純物である。アルミ
鉱滓(アルミドロス)は、溶解方法や原料の種類によっ
て左右されるが、溶解原料量に対しておよそ2〜10%
程度発生する。アルミドロスはそのままでは使用できな
いため、通常は溶解炉から取り除かれるものの、この中
には再利用できる金属アルミ成分が6割程度と多く含有
されている。アルミドロスは国内で年間35万トン程度
発生しており、アルミ地金のほとんどを海外に依存して
いるわが国では、金属アルミ分を高い効率で回収できる
技術の確立が重要な課題となっているものの、バーナー
式回転炉のような従来の処理方法では、処理中の酸化反
応によって金属アルミ成分が減少するなどの理由によ
り、アルミ成分の回収率は40〜60%が限度である。
また、アルミ成分回収後に発生する年間約10万トンの
残灰は、その大半が産業廃棄物として管理型処分場に埋
め立て処分されているが、処分場の確保が困難になって
きたことや廃棄処分費用の高騰などが顕在化しているほ
か、残灰中に含まれる窒化物などが水と反応して刺激臭
を伴うアンモニアガスが発生するため、抜本的な再資源
化対策が急務となっている。そこで、アルミドロスと、
溶融したプラスチック廃棄物とを混練し、冷却固化する
ことにより塊状成型物とすれば、極めて安全に長期間に
わたり塊状成型物を備蓄した後、前記塊状成型物から高
回収率にてアルミ成分を回収することができるのであ
る。すなわち、この方法によれば、処分場確保の問題を
解決しながらしかも高回収率にてアルミ成分を回収する
ことができるのである。
製品を製造する過程で、アルミの地金やスクラップを溶
解した際に溶湯面上に生成される不純物である。アルミ
鉱滓(アルミドロス)は、溶解方法や原料の種類によっ
て左右されるが、溶解原料量に対しておよそ2〜10%
程度発生する。アルミドロスはそのままでは使用できな
いため、通常は溶解炉から取り除かれるものの、この中
には再利用できる金属アルミ成分が6割程度と多く含有
されている。アルミドロスは国内で年間35万トン程度
発生しており、アルミ地金のほとんどを海外に依存して
いるわが国では、金属アルミ分を高い効率で回収できる
技術の確立が重要な課題となっているものの、バーナー
式回転炉のような従来の処理方法では、処理中の酸化反
応によって金属アルミ成分が減少するなどの理由によ
り、アルミ成分の回収率は40〜60%が限度である。
また、アルミ成分回収後に発生する年間約10万トンの
残灰は、その大半が産業廃棄物として管理型処分場に埋
め立て処分されているが、処分場の確保が困難になって
きたことや廃棄処分費用の高騰などが顕在化しているほ
か、残灰中に含まれる窒化物などが水と反応して刺激臭
を伴うアンモニアガスが発生するため、抜本的な再資源
化対策が急務となっている。そこで、アルミドロスと、
溶融したプラスチック廃棄物とを混練し、冷却固化する
ことにより塊状成型物とすれば、極めて安全に長期間に
わたり塊状成型物を備蓄した後、前記塊状成型物から高
回収率にてアルミ成分を回収することができるのであ
る。すなわち、この方法によれば、処分場確保の問題を
解決しながらしかも高回収率にてアルミ成分を回収する
ことができるのである。
【0179】石炭灰とは、火力発電所から発生する焼却
灰の一種であり、年間60万トンに達し、この有効利用
を図ることが求められている。石炭灰の主成分は、シリ
カ、アルミナであり、アルミナは石炭灰中に約70%程
度も含有されるものである。この石炭灰についても、同
様に、石炭灰と、溶融したプラスチック廃棄物とを混練
し、冷却固化することにより塊状成型物とすれば、極め
て安全に長期間にわたり塊状成型物を備蓄した後、前記
塊状成型物から高回収率にてアルミ成分を回収すること
ができるのである。この方法によれば、処分場確保の問
題を解決しながらしかも高回収率にてアルミ成分を回収
することができる。
灰の一種であり、年間60万トンに達し、この有効利用
を図ることが求められている。石炭灰の主成分は、シリ
カ、アルミナであり、アルミナは石炭灰中に約70%程
度も含有されるものである。この石炭灰についても、同
様に、石炭灰と、溶融したプラスチック廃棄物とを混練
し、冷却固化することにより塊状成型物とすれば、極め
て安全に長期間にわたり塊状成型物を備蓄した後、前記
塊状成型物から高回収率にてアルミ成分を回収すること
ができるのである。この方法によれば、処分場確保の問
題を解決しながらしかも高回収率にてアルミ成分を回収
することができる。
【0180】シュレッダーダストとは、広く産業廃棄物
をシュレッダーにて裁断した廃棄物をいい、たとえば自
動車のシュレッダーダストには、銅が金属成分として含
有されている。この自動車のシュレッダーダストは従来
リサイクルできずに埋め立て処分されているものである
が、このシュレッダーダストについても、同様に、シュ
レッダーダストと、溶融したプラスチック廃棄物とを混
練し、冷却固化することにより塊状成型物とすれば、極
めて安全に長期間にわたり塊状成型物を備蓄した後、前
記塊状成型物から高回収率にて銅成分を回収することが
できるのである。この方法によれば、処分場確保の問題
を解決しながらしかも高回収率にて銅成分を回収するこ
とができる。
をシュレッダーにて裁断した廃棄物をいい、たとえば自
動車のシュレッダーダストには、銅が金属成分として含
有されている。この自動車のシュレッダーダストは従来
リサイクルできずに埋め立て処分されているものである
が、このシュレッダーダストについても、同様に、シュ
レッダーダストと、溶融したプラスチック廃棄物とを混
練し、冷却固化することにより塊状成型物とすれば、極
めて安全に長期間にわたり塊状成型物を備蓄した後、前
記塊状成型物から高回収率にて銅成分を回収することが
できるのである。この方法によれば、処分場確保の問題
を解決しながらしかも高回収率にて銅成分を回収するこ
とができる。
【0181】廃石膏ボードとは、石膏ボードの廃棄物で
ある。石膏ボードとは、石膏の薄い板の両面にやや厚手
の紙を貼ったもので、軽くて加工の容易な建築資材であ
る。石膏ボードは、断熱性、遮音性、そして防火性に優
れ、準不燃材料の代表的なものとして多く活用されてい
ます。廃石膏ボードには、砒素やカドミウムなどが含有
されており、近年、建築物の解体に伴う廃石膏ボードの
増加により、その処理方法が大きな環境問題になってい
る。しかしながら、この廃石膏ボードについても、同様
に、廃石膏ボードと、溶融したプラスチック廃棄物とを
混練し、冷却固化することにより塊状成型物とすれば、
極めて安全に長期間にわたり塊状成型物を備蓄した後、
前記塊状成型物から高回収率にて砒素成分やカドミウム
成分を回収することができるのである。この方法によれ
ば、処分場確保の問題を解決しながらしかも高回収率に
て砒素成分やカドミウム成分を回収することができる。
ある。石膏ボードとは、石膏の薄い板の両面にやや厚手
の紙を貼ったもので、軽くて加工の容易な建築資材であ
る。石膏ボードは、断熱性、遮音性、そして防火性に優
れ、準不燃材料の代表的なものとして多く活用されてい
ます。廃石膏ボードには、砒素やカドミウムなどが含有
されており、近年、建築物の解体に伴う廃石膏ボードの
増加により、その処理方法が大きな環境問題になってい
る。しかしながら、この廃石膏ボードについても、同様
に、廃石膏ボードと、溶融したプラスチック廃棄物とを
混練し、冷却固化することにより塊状成型物とすれば、
極めて安全に長期間にわたり塊状成型物を備蓄した後、
前記塊状成型物から高回収率にて砒素成分やカドミウム
成分を回収することができるのである。この方法によれ
ば、処分場確保の問題を解決しながらしかも高回収率に
て砒素成分やカドミウム成分を回収することができる。
【0182】図5は、備蓄した塊状成型物から金属成分
を回収する手段のフローチャートである。ここでは、焼
却炉や溶融炉から発生するばいじんや焼却灰と、溶融し
たプラスチック廃棄物とを混練し、冷却固化させた塊状
成型物から、亜鉛成分や鉛成分を回収する場合を一例に
とり、説明をする。
を回収する手段のフローチャートである。ここでは、焼
却炉や溶融炉から発生するばいじんや焼却灰と、溶融し
たプラスチック廃棄物とを混練し、冷却固化させた塊状
成型物から、亜鉛成分や鉛成分を回収する場合を一例に
とり、説明をする。
【0183】塊状成型物48を加熱炉(熱分解炉)70
において、空気を遮断して加熱し、塊状成型物48のプ
ラスチック成分を溶融、分解させ、分解ガス72と分解
油73を得る。なお、加熱炉70において空気を遮断し
ての加熱は、450〜550℃程度にて行うことが好適
である。
において、空気を遮断して加熱し、塊状成型物48のプ
ラスチック成分を溶融、分解させ、分解ガス72と分解
油73を得る。なお、加熱炉70において空気を遮断し
ての加熱は、450〜550℃程度にて行うことが好適
である。
【0184】加熱炉70の底部には、残渣(チアコー
ル)74と灰分(焼却飛灰もしくは溶融飛灰)75とが
残る。この残渣(チアコール)74と灰分(焼却飛灰も
しくは溶融飛灰)75とを取り出して、それらの混合物
を溶融炉54において高温の燃焼ガスによって加熱す
る。なお、溶融炉における加熱は1300〜1500℃
程度において行うことが可能である。混合物を高温の燃
焼ガスにて過熱した結果、酸化亜鉛ZnO76や酸化鉛
PbO77などの金属酸化物78が得られる。これを集
塵機で捕集して粉体状の金属酸化物78として回収す
る。一方、溶融炉54の底部において高温によって溶融
した焼却飛灰もしくは溶融飛灰を水中に投入することで
溶融スラグ58が得られる。
ル)74と灰分(焼却飛灰もしくは溶融飛灰)75とが
残る。この残渣(チアコール)74と灰分(焼却飛灰も
しくは溶融飛灰)75とを取り出して、それらの混合物
を溶融炉54において高温の燃焼ガスによって加熱す
る。なお、溶融炉における加熱は1300〜1500℃
程度において行うことが可能である。混合物を高温の燃
焼ガスにて過熱した結果、酸化亜鉛ZnO76や酸化鉛
PbO77などの金属酸化物78が得られる。これを集
塵機で捕集して粉体状の金属酸化物78として回収す
る。一方、溶融炉54の底部において高温によって溶融
した焼却飛灰もしくは溶融飛灰を水中に投入することで
溶融スラグ58が得られる。
【0185】次に、酸化亜鉛ZnO76と酸化鉛PbO
77とを還元炉71において、コークス79を加え、加
熱して還元することによって金属亜鉛粉末80と金属鉛
81とが得られる。なお、還元炉71における加熱は1
200〜1300℃にて行うことが可能である。
77とを還元炉71において、コークス79を加え、加
熱して還元することによって金属亜鉛粉末80と金属鉛
81とが得られる。なお、還元炉71における加熱は1
200〜1300℃にて行うことが可能である。
【0186】上述した方法によると、金属成分の含有率
が5%の焼却灰と廃プラスチックとが重量比で50対5
0の場合における塊状成型物1000kgを処理したと
き、約25kgの金属亜鉛や金属鉛が得ることが可能で
ある。
が5%の焼却灰と廃プラスチックとが重量比で50対5
0の場合における塊状成型物1000kgを処理したと
き、約25kgの金属亜鉛や金属鉛が得ることが可能で
ある。
【0187】この金属亜鉛と金属鉛の回収プロセスにお
いて、加熱炉70における廃プラスチックの熱分解によ
って得られる分解ガス72を、加熱炉70自体の熱源
や、溶融炉54や還元炉71の熱源として使用すること
によって、この金属回収装置の運転に必要な熱エネルギ
ーのほとんどをまかなうことができることとなり、極め
て経済的に運用することが可能となる。また、廃プラス
チックの熱分解によって得られる分解油73は、精製す
ることによって、ガソリン、軽油、灯油などの燃料とし
て利用することが可能である。
いて、加熱炉70における廃プラスチックの熱分解によ
って得られる分解ガス72を、加熱炉70自体の熱源
や、溶融炉54や還元炉71の熱源として使用すること
によって、この金属回収装置の運転に必要な熱エネルギ
ーのほとんどをまかなうことができることとなり、極め
て経済的に運用することが可能となる。また、廃プラス
チックの熱分解によって得られる分解油73は、精製す
ることによって、ガソリン、軽油、灯油などの燃料とし
て利用することが可能である。
【0188】なお、今回開示された実施の形態はすべて
の点で例示であって制限的なものではないと考えられる
べきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特
許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の
意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
の点で例示であって制限的なものではないと考えられる
べきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特
許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の
意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
【0189】
【発明の効果】本発明に係る廃棄物処理方法を使用する
もしくは本発明に係る廃棄物処理システムを実施するこ
とで、焼却炉、溶融炉から排出される焼却廃棄物および
一般家庭などから排出されるプラスチック廃棄物の双方
を生活環境内に流出しないように的確に処理するととも
に、それら焼却廃棄物およびプラスチック廃棄物を有効
に利用することができた。
もしくは本発明に係る廃棄物処理システムを実施するこ
とで、焼却炉、溶融炉から排出される焼却廃棄物および
一般家庭などから排出されるプラスチック廃棄物の双方
を生活環境内に流出しないように的確に処理するととも
に、それら焼却廃棄物およびプラスチック廃棄物を有効
に利用することができた。
【0190】また、本発明に係る廃棄物処理方法を使用
することで得られる塊状成型物は、強靭な硬度を有し、
重金属類などの有害物質が外部に流出しがたいため、道
路工事用路盤材などの土木工事用資材に利用することが
でき、環境保全面で優れた効果を有する。
することで得られる塊状成型物は、強靭な硬度を有し、
重金属類などの有害物質が外部に流出しがたいため、道
路工事用路盤材などの土木工事用資材に利用することが
でき、環境保全面で優れた効果を有する。
【図1】 本発明に係る廃棄物処理システムを説明する
概略図である。
概略図である。
【図2】 本発明に係る廃棄物処理システムに使用され
る二軸押出機を説明する概略図である。
る二軸押出機を説明する概略図である。
【図3】 本発明に係る廃棄物処理方法を説明する概略
図である。
図である。
【図4】 従来の廃棄物処理方法を説明する概略図であ
る。
る。
【図5】 金属成分を回収するフローチャートを説明す
る図である。
る図である。
1 二軸押出機、2 粉砕機、3 灰投入ホッパー、4
第一保温サイロ、5第二保温サイロ、6 第一定量供
給機、7 第二定量供給機、8 押出用ダイ、9 冷却
水槽、10 ストレージホッパー、12 シリンダー本
体、13 スクリュー、14 供給部、15 溶融混練
部、16 ゲート部、17 搬送部、18 排出口、1
9 搬送部、20 ギアポンプ、21 スクリーン、2
2 回転刃、23 ペレタイザー、24 第一循環空気
加熱器、25 第二循環空気加熱器、26 第一ブロワ
ー、27 第二ブロワー、28 第一サイクロン、29
第二サイクロン、30 攪拌器、31 ガス排出器、3
2 第一ベンチュリー、33 第二ベンチュリー、34
第一圧力調整弁、35 第二圧力調整弁、40 廃棄
物、41 プラスチック廃棄物、42 塩化ビニール非
含有プラスチック廃棄物、43 塩化ビニール廃棄物、
44 ばいじん、45 焼却炉、46その他の有害物、
47 有害廃棄物、48 塊状成型物、49 貯留場、
50仮保管場、51 保管場、52 処分場、53 焼
却炉、54 溶融炉、55溶融炉燃料、56 土木工事
資材、57 放置、58 溶融スラグ、70 加熱炉、
71 還元炉、72 分解ガス、73 分解油、74
チアコール、75灰分、76 ZnO、77 PbO、
78 金属酸化物、79 コークス、80亜鉛粉末、8
1 金属鉛。
第一保温サイロ、5第二保温サイロ、6 第一定量供
給機、7 第二定量供給機、8 押出用ダイ、9 冷却
水槽、10 ストレージホッパー、12 シリンダー本
体、13 スクリュー、14 供給部、15 溶融混練
部、16 ゲート部、17 搬送部、18 排出口、1
9 搬送部、20 ギアポンプ、21 スクリーン、2
2 回転刃、23 ペレタイザー、24 第一循環空気
加熱器、25 第二循環空気加熱器、26 第一ブロワ
ー、27 第二ブロワー、28 第一サイクロン、29
第二サイクロン、30 攪拌器、31 ガス排出器、3
2 第一ベンチュリー、33 第二ベンチュリー、34
第一圧力調整弁、35 第二圧力調整弁、40 廃棄
物、41 プラスチック廃棄物、42 塩化ビニール非
含有プラスチック廃棄物、43 塩化ビニール廃棄物、
44 ばいじん、45 焼却炉、46その他の有害物、
47 有害廃棄物、48 塊状成型物、49 貯留場、
50仮保管場、51 保管場、52 処分場、53 焼
却炉、54 溶融炉、55溶融炉燃料、56 土木工事
資材、57 放置、58 溶融スラグ、70 加熱炉、
71 還元炉、72 分解ガス、73 分解油、74
チアコール、75灰分、76 ZnO、77 PbO、
78 金属酸化物、79 コークス、80亜鉛粉末、8
1 金属鉛。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29B 17/00 B29C 47/40 Z B29C 47/40 C02F 11/00 101Z C02F 11/00 101 B29K 105:26 // B29K 105:26 B09B 3/00 ZAB Fターム(参考) 2E191 BA02 BA12 BB00 BB01 BC05 BD01 4D004 AA02 AA07 AA36 AA41 CA04 CA15 CA22 CA29 CA32 CA45 CB12 CB26 CB45 CB47 4D059 AA03 BG00 BJ02 BK10 BK11 CC04 DA64 DB11 DB12 4F207 AA50 KA01 KA17 KK13 KK52 KL01 KW45 4F301 AA13 AA14 AA15 AA17 AA20 AA25 AD02 BA21 BB05 BC26 BD09 BD28 BE01 BE05 BE11 BE18 BE31 BF12 BF16 BF31 BG32 BG45
Claims (26)
- 【請求項1】 有害廃棄物と、溶融したプラスチック廃
棄物とを混練し、冷却固化することにより塊状成型物と
し、前記塊状成型物を貯留場に貯留する廃棄物処理方
法。 - 【請求項2】 前記貯留場は処分場である請求項1記載
の廃棄物処理方法。 - 【請求項3】 前記有害廃棄物は、焼却灰、ばいじん、
汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つを含むもの
である請求項1または2記載の廃棄物処理方法。 - 【請求項4】 前記有害廃棄物は、ばいじんもしくは焼
却灰のうち少なくとも一つを含むものである請求項1ま
たは2記載の廃棄物処理方法。 - 【請求項5】 プラスチック廃棄物と、焼却灰、ばいじ
ん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つを含む
有害廃棄物とを混合し廃棄物混合物を形成する廃棄物混
合工程と、 前記廃棄物混合物を溶融させ、混練を行ない、溶融混練
物を形成する溶融混練工程と、 前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成
型物を形成する押出成型工程と、 前記成型物を冷却させ、塊状成型物を得る冷却工程と、 前記塊状成型物を貯留場に貯留する貯留工程とを有する
廃棄物処理方法。 - 【請求項6】 プラスチック廃棄物を、前記プラスチッ
ク廃棄物を粉砕する粉砕機から、前記プラスチック廃棄
物を保温状態で貯蔵する第一保温サイロまで、加熱空気
で空気輸送するとともに、焼却灰、ばいじん、汚泥もし
くは汚染土壌のうち少なくとも一つを含む有害廃棄物
を、前記有害廃棄物を投入する灰投入ホッパーから、前
記有害廃棄物を保温状態で貯蔵する第二保温サイロま
で、加熱空気で空気輸送する輸送工程と、 前記第一保温サイロに貯蔵された前記プラスチック廃棄
物と、前記第二保温サイロに貯蔵された前記有害廃棄物
とを混合し廃棄物混合物を形成する廃棄物混合工程と、 前記廃棄物混合物を溶融させ、混練を行ない、溶融混練
物を形成する溶融混練工程と、 前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成
型物を形成する押出成型工程と、 前記成型物を冷却させ、塊状成型物を得る冷却工程と、 前記塊状成型物を貯留場に貯留する貯留工程とを有する
廃棄物処理方法。 - 【請求項7】 有害廃棄物と、溶融したプラスチック廃
棄物とを混練し、冷却固化することにより塊状成型物と
し、前記塊状成型物を溶融炉の燃料として使用する廃棄
物処理方法。 - 【請求項8】 前記塊状成型物を貯留場に貯留した後、
前記塊状成型物を溶融炉の燃料として使用する請求項1
〜6のいずれかに記載の廃棄物処理方法。 - 【請求項9】 前記溶融混練工程は、送りおよび余熱を
行う供給部と溶融および混練を行なう溶融混練部とを有
する二軸押出機で、前記廃棄物混合物を溶融させ、シリ
ンダー本体内に軸方向に相互に回転可能に配設された二
軸のスクリューで混練を行ない、溶融混練物を形成する
溶融混練工程である請求項5または6記載の廃棄物処理
方法。 - 【請求項10】 前記プラスチック廃棄物が、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹脂、AB
S樹脂、塩化ビニル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビニ
ルアルコールコポリマー、ACS樹脂、ASA樹脂、A
ES樹脂の中から少なくとも一つを含む汎用プラスチッ
クの廃棄物である請求項1〜9のいずれかに記載の廃棄
物処理方法。 - 【請求項11】 前記プラスチック廃棄物は、塩化ビニ
ール廃棄物と塩化ビニールを含まないプラスチック廃棄
物とを分別したプラスチック廃棄物である請求項1〜9
のいずれかに記載の廃棄物処理方法。 - 【請求項12】 前記プラスチック廃棄物と前記有害廃
棄物との混合が、重量比で1:0.25〜1:4である
請求項1〜11のいずれかに記載の廃棄物処理方法。 - 【請求項13】 前記貯留場は、前記塊状成型物のみを
貯留する請求項1〜6、または、8〜12のいずれかに
記載の廃棄物処理方法。 - 【請求項14】 前記塊状成型物は、質量、体積もしく
は形状のうち少なくとも一つにおいて異なるものである
請求項1〜13のいずれかに記載の廃棄物処理方法。 - 【請求項15】 プラスチック廃棄物と、焼却灰、ばい
じん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つを含
む有害廃棄物とを混合し、溶融混練を行ない、押出用ダ
イから押出し、成型させた後冷却させることで得られる
塊状成型物。 - 【請求項16】 前記プラスチック廃棄物と前記有害廃
棄物との混合が、重量比で1:0.25〜1:4である
請求項15記載の塊状成型物。 - 【請求項17】 プラスチック廃棄物と、焼却灰、ばい
じん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つを含
む有害廃棄物とを混合し廃棄物混合物を形成する廃棄物
混合手段と、 前記廃棄物混合物を溶融させ、混練を行ない、溶融混練
物を形成する溶融混練手段と、 前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成
型物を形成する押出成型手段と、 前記成型物を冷却させ、塊状成型物を得る冷却手段とを
有する廃棄物処理システム。 - 【請求項18】 プラスチック廃棄物を、前記プラスチ
ック廃棄物を粉砕する粉砕機から、前記プラスチック廃
棄物を保温状態で貯蔵する第一保温サイロまで、加熱空
気で空気輸送するとともに、焼却灰、ばいじん、汚泥も
しくは汚染土壌のうち少なくとも一つを含む有害廃棄物
を、前記有害廃棄物を投入する灰投入ホッパーから、前
記有害廃棄物を保温状態で貯蔵する第二保温サイロま
で、加熱空気で空気輸送する輸送手段と、 前記第一保温サイロに貯蔵された前記プラスチック廃棄
物と、前記第二保温サイロに貯蔵された前記有害廃棄物
とを混合し廃棄物混合物を形成する廃棄物混合手段と、 前記廃棄物混合物を溶融させ、混練を行ない、溶融混練
物を形成する溶融混練手段と、 前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成
型物を形成する押出成型手段と、 前記成型物を冷却させ、塊状成型物を得る冷却手段とを
有する廃棄物処理システム。 - 【請求項19】 前記第一保温サイロが、前記プラスチ
ック廃棄物を貯蔵する第一缶体と、前記第一缶体の外側
面に巻回され、内部を蒸気が通流する第一蒸気パイプと
を有するとともに、 前記第二保温サイロが、前記有害廃棄物を貯蔵する第二
缶体と、前記第二缶体の外側面に巻回され、内部を蒸気
が通流する第二蒸気パイプとを有する請求項18記載の
廃棄物処理システム。 - 【請求項20】 前記溶融混練手段が、送りおよび余熱
を行う供給部と溶融および混練を行なう溶融混練部とを
有する二軸押出機で、前記廃棄物混合物を溶融させ、シ
リンダー本体内に軸方向に相互に回転可能に配設された
二軸のスクリューで混練を行ない、溶融混練物を形成す
る溶融混練手段である請求項17〜19のいずれかに記
載の廃棄物処理システム。 - 【請求項21】 前記プラスチック廃棄物が、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹脂、AB
S樹脂、塩化ビニル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビニ
ルアルコールコポリマー、ACS樹脂、ASA樹脂、A
ES樹脂の中から少なくとも一つを含む汎用プラスチッ
クの廃棄物である請求項17〜20のいずれかに記載の
廃棄物処理システム。 - 【請求項22】 前記廃棄物混合手段において、前記プ
ラスチック廃棄物と前記有害廃棄物との混合が、重量比
で1:0.25〜1:4である請求項17〜21のいず
れかに記載の廃棄物処理システム。 - 【請求項23】 前記塊状成型物を得た後、前記塊状成
型物を貯留場に貯留する貯留手段を有する請求項17〜
22のいずれかに記載の廃棄物処理システム。 - 【請求項24】 行政区域内で発生する、焼却灰、ばい
じん、汚泥もしくは汚染土壌のうち少なくとも一つを含
む有害廃棄物と、前記行政区域内で発生するプラスチッ
ク廃棄物とを混合し、廃棄物混合物を形成する廃棄物混
合工程と、 前記廃棄物混合物を溶融させ、混練を行ない、溶融混練
物を形成する溶融混練工程と、 前記溶融混練物を押出用ダイから押出し、成型させて成
型物を形成する押出成型工程と、 前記成型物を冷却させ、塊状成型物を得る冷却工程と、 前記塊状成型物を前記行政区域内の貯留場で貯留する貯
留工程とを有する廃棄物処理方法。 - 【請求項25】 前記プラスチック廃棄物が、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹脂、AB
S樹脂、塩化ビニル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビニ
ルアルコールコポリマー、ACS樹脂、ASA樹脂、A
ES樹脂の中から少なくとも一つを含む汎用プラスチッ
クの廃棄物である請求項24に記載の廃棄物処理方法。 - 【請求項26】 金属成分を含有する廃棄物と、溶融し
たプラスチック廃棄物とを混練し、冷却固化することに
より塊状成型物とし、前記塊状成型物を備蓄した後、前
記塊状成型物から金属成分を回収する廃棄物処理方法。
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JP2000224179A Withdrawn JP2002066525A (ja) | 2000-06-14 | 2000-07-25 | 廃棄物処理方法、その廃棄物処理方法で得られた塊状成型物および廃棄物処理システム |
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- 2000-07-25 JP JP2000224179A patent/JP2002066525A/ja not_active Withdrawn
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