JP2002065701A - 小臼歯用チューブ - Google Patents

小臼歯用チューブ

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JP2002065701A JP2000259513A JP2000259513A JP2002065701A JP 2002065701 A JP2002065701 A JP 2002065701A JP 2000259513 A JP2000259513 A JP 2000259513A JP 2000259513 A JP2000259513 A JP 2000259513A JP 2002065701 A JP2002065701 A JP 2002065701A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のアーチワイヤーをブラケットに固定す
るためにワイヤーを使用する締結では固定の強さの静摩
擦力を一定の値に保つことが困難で、その作業に高度の
熟練を必要としていた。又、ブラケットには複雑な多数
の凹凸が形成されており、ワイヤーでの締結により更に
凹凸が増加する為、その凹凸部分に食べ物が溜まり易く
口中が不衛生になり、かつ壊れ易いという問題もある。 【解決手段】 本発明は、角形の断面を持ったアーチワ
イヤーの貫通孔を持ったチューブと、このチューブが取
り付けられる板状のベースとよりなり、チューブをベー
スを介して小臼歯に固着してアーチワイヤーをチューブ
貫通孔通して取り付けるようにした小臼歯用チューブを
実現することにより、アーチワイヤーを安定に固定出来
るようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科用の歯列矯正
に使用する小臼歯用チューブに関するものである。本発
明の小臼歯用チューブは、補助的な結紮ワイヤーやロッ
クピン等を必要とせずにアーチワイヤーを安定に装着す
ることが出来る。
【0002】
【従来の技術】八重歯等の歯列の正常でない歯は、見た
目が悪いだけでなく、歯垢が付き易く虫歯や歯槽膿漏等
の原因となるために、歯列を正常な状態に整える歯列矯
正治療が行われている。歯列矯正治療の方法は、歯の表
面に矯正具を接着剤等で固定し、この矯正具にアーチワ
イヤーを通して、歯を押圧することにより、歯列を正し
い位置に移動させるようにしている。
【0003】従来より広く使用されている歯列矯正具の
ブラケットとアーチワイヤーを使用した歯列矯正治療方
法の一例を図6に示す。図6の、(a)はブラケットと
アーチワイヤー及び締結ワイヤーとを示す斜視図で、図
6の(b)及び(c)は、図6の(a)のI−I線にお
ける断面図である。図6において、40はブラケット、
50はアーチワイヤー、60は締結ワイヤーである。ブ
ラケット40はその接着面を接着剤によって歯の表面に
接着されており、ブラケット40に設けられた角形の溝
にアーチワイヤー50を嵌め、締結ワイヤー60でアー
チワイヤー50を締結することによって、ブラケット4
0にアーチワイヤー50が固定される。
【0004】歯列矯正の治療では、先ず1次治療として
大まかに歯列を矯正することが行われる。この1次治療
の段階のブラケット40に対するアーチワイヤー50の
固定は、ある程度の遊びを設けることが必要である。こ
のブラケット40とアーチワイヤー50の遊びにより、
無理に歯を矯正位置に歯を押圧させないようにして、歯
に過大な負担をかけずに患者に不快感を与えないように
しながら、歯を正しい位置へ移動させる。このために、
通常、1次治療の段階に使用されるアーチワイヤー50
は、断面丸形のものが用いられており、アーチワイヤー
50が固定されるブラケット40の角形の溝に対して多
少の遊びを持った状態で締結される。図6の(b)に示
す様に、丸型アーチワイヤー50を用いると角形の溝に
対して点で接触することになり、その接点がアーチワイ
ヤー50の回転により変わるので、強固な固定とはなら
ない。
【0005】1次治療により大まかに歯列が整った歯
は、歯列を正確な位置に矯正する二次治療が行われる。
二次治療では、アーチワイヤー50には、ブラケット4
0の角溝に合った断面角形のものが使用され、締結ワイ
ヤー60によってしっかりとブラケット40に固定され
る。図6の(c)に示す様に、断面角形のアーチワイヤ
ー50を用いるとブラケット40の角形の溝にぴったり
と嵌め込まれるために、トルク角θに応じたトルクが付
与され、歯の前後方向の歪みを正しい角度の配置に矯正
することができる。
【0006】歯列矯正具としては上記の締結ワイヤーで
アーチワイヤーを固定台に締結するもの以外にも種々の
ものが実用化されている。例えば、締結ワイヤー60の
代わりに、ロックピンを使用して、ブラケットとロック
ピンによりアーチワイヤーを固定するようにして、締結
ワイヤーを使用せずにアーチワイヤーをブラケットに容
易に固定する方法が提案されている。この方法は、アー
チワイヤーの固定に、ブラケットに設けられた水平方向
に深いアーチワイヤー溝に、上方からアーチワイヤーを
挿入して挟み込み、ロックピン用溝に上記ロックピンを
通すことによって、アーチワイヤーが外れないように止
めている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のアーチワイヤー
をブラケットに固定する方法では、アーチワイヤーとブ
ラケットの固定の強さの静摩擦力を一定の値に保つこと
が困難であり、特に固定ワイヤーを使用する締結では、
その作業に高度の熟練を必要としていた。加えて、アー
チワイヤーをブラケットに締結により固定する場合に、
ゴム結紮ワイヤーを用いた場合に静摩擦力は約60gf
であり、結紮ワイヤーの静摩擦力は大きい場合には20
0gfを越えることもある。この締結による静摩擦力
は、歯を正しい位置へ移動させるための妨げとなり、時
には望まない歯の移動を生じてしまう可能性がある。
又、締結による静摩擦力はアーチワイヤー上を滑走させ
る歯の移動でも妨げとなる問題がある。このため、アー
チワイヤーとブラケットの固定の強さを一定の値に保つ
固定方法の開発が要望されている。
【0008】又、現在使用されている、ブラケットには
複雑な多数の凹凸が形成されており、加えて固定のため
にワイヤーでの締結等により更に凹凸が増加する為、そ
の凹凸部分に食べ物が溜まり易く、しかも歯ブラシでの
ブラッシングが行き届き難いので、歯垢が溜まり口中が
不衛生になるという問題もある。加えて、装置が複雑で
あるため壊れ易いという問題もある。このため、アーチ
ワイヤーとブラケットの固定の強さを一定の値に保つこ
とが出来、構造が簡単で使用に熟練を必要としない歯列
矯正具の開発が要望されている。本発明は以上の様な問
題に鑑みてなされたもので、補助的な結紮ワイヤーを必
要とせずにトルク移動を行うことができ、固定ワイヤー
が不要で歯垢が付きにくく、アーチワイヤーの装着が容
易な歯列矯正具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、角形の断面を
持ったアーチワイヤーの貫通孔を持ったチューブと、こ
のチューブが取り付けられる板状のベースとよりなり、
前記チューブはその貫通孔の中心を通る線がベースの面
の垂線に対して一定の角度の傾きを持ってベースに取り
付けられており、チューブをベースを介して小臼歯に固
着してアーチワイヤーをチューブ貫通孔に通して取り付
けるようにした小臼歯用チューブを実現することによ
り、アーチワイヤーを安定に固定出来るようにしたもの
である。本発明においては、アーチワイヤーの固定をチ
ューブにより行うようにしたために、口の奥に位置して
いるために作業のしにくい小臼歯に対して前方からアー
チワイヤーを容易に装着することができるので、アーチ
ワイヤー装着施術の過程で、アーチワイヤーを締結によ
り固定やロックピンによる固定を行う必要が無く、アー
チワイヤーが勝手には外れることがなく、施術作業性が
非常に良好なものとなる。
【0010】このために、本発明においては、小臼歯に
対して補助的な結紮ワイヤーやロックピン等を必要とせ
ずにアーチワイヤーを装着することが出来、簡単な構造
で歯垢が付きにくく、壊れにいアーチワイヤーの装着が
容易な小臼歯用チューブを提供することが出来る。本発
明の小臼歯用チューブでは、アーチワイヤーはチューブ
の挿入孔を貫通することにより固定されるので、アーチ
ワイヤーはチューブの挿入孔の4面、即ち上面,下面,
両側面で固定される構成となっている。この4面の固定
は、咀嚼等を行ってアーチワイヤーに力が加わってもア
ーチワイヤーを常時4面からしっかりと固定することが
できるので所望のトルク移動を可能とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
【実施例】図1は本発明の小臼歯用チューブの一実施例
を示す説明図で、図1の(a)は本発明の小臼歯用チュ
ーブの一実施例を示す正面図、図1の(b)はそのI−
I線での断面図、図1の(c)はその側面の断面図であ
る。図1の実施例は上顎の第一、第二小臼歯に使用され
る小臼歯用チューブの例を示したものである。図1にお
いて、10は、アーチワイヤーの挿入されるチューブで
ある。20は、角形の断面を持ったチューブ10の貫通
孔である。30は、チューブ10が取り付けられる板状
のベースである。32は板状のベース30に設けられた
基準溝である。チューブ10はベース30を介して小臼
歯の所定の位置に、基準溝32を目安にして固着され
る。図1に示すように、本発明の小臼歯用のチューブ
は、ベース30に上にチューブ10をアーチワイヤー貫
通孔20が略水平方向になるように取り付けられてい
る。
【0012】図1の(c)に示すように、チューブ10
はベース30の面の垂線31に対して、貫通孔20の中
心を通る線21が一定の角度θの傾きを持って取り付け
られている。このベース30の面の垂線31に対して、
貫通孔20の中心を通る線21の傾き角度θは、チュー
ブが使用される小臼歯によって異なっている。図1に示
した本発明の小臼歯用のチューブは、上顎の左右の第
一,第二小臼歯の4本の小臼歯に使用されるものである
が、上顎の第一,第二小臼歯、下顎の第一小臼歯、下顎
の第二小臼歯に使用されるチューブは、それぞれの小臼
歯に応じてベース30の面の垂線31に対して、貫通孔
20の中心を通る線21の傾き角度θが変えられてい
る。
【0013】図2は本発明の小臼歯用チューブの他の実
施例を示す説明図で、図2の(a)は本発明の小臼歯用
チューブの一実施例を示す正面図であり、図3の(b)
はそのI−I線での断面図、図2の(c)はその側面の
断面図である。図2の実施例は下顎の第一小臼歯に使用
される小臼歯用チューブの例を示したものである。図2
において、10は、アーチワイヤーの挿入されるチュー
ブである。20は、角形の断面を持ったチューブ10の
貫通孔である。30は、チューブ10が取り付けられる
板状のベース、32は板状のベース30に設けられた基
準溝である。板状のベース30の形状は図1に示した上
顎の第一小臼歯、第二小臼歯に使用されるものとは形状
が異なっている。チューブ10はベース30を介して下
顎の第一小臼歯に固着される。図2に示すように、本発
明の小臼歯用のチューブは、ベース30に上にチューブ
10をアーチワイヤー貫通孔20が略水平方向になるよ
うに取り付けられている。図2の(c)に示すように、
チューブ10はベース30の面の垂線31に対して、貫
通孔20の中心を通る線21が一定の角度θの傾きを持
って取り付けられている。このベース30の面の垂線3
1に対して、貫通孔20の中心を通る線21の傾き角度
θは、図1に示した上顎の第一小臼歯、第二小臼歯のも
のとは異なっており、又チューブが使用される下顎の第
一小臼歯、第二小臼歯によっても異なっている。
【0014】図3は本発明の小臼歯用チューブの他の実
施例を示す説明図である。図3の実施例は、チューブの
貫通孔の入口を円錐の漏斗状にしてアーチワイヤーの挿
入を容易にしたものである。図3の(a)は本発明の小
臼歯用チューブの一実施例を示す正面図、図3の(b)
はそのI−I線での断面図、図3の(c)はその側面の
断面図である。図3の実施例は上顎の第一小臼歯、第二
小臼歯に使用される小臼歯用チューブの例を示したもの
である。図3において、10は、アーチワイヤーの挿入
されるチューブである。20は、角形の断面を持ったチ
ューブ10の貫通孔である。22,23はチューブの貫
通孔20の入口に設けられた円錐の漏斗状のアーチワイ
ヤーの導入部である。30は、チューブ10が取り付け
られる板状のベースである。チューブ10はベース30
を介して小臼歯に固着される。図1に示すように、本発
明の小臼歯用のチューブは、ベース30上にチューブ1
0をアーチワイヤー貫通孔20が略水平方向になるよう
に取り付けられている。
【0015】図3の(c)に示すように、チューブ10
はベース30の面の垂線31に対して、貫通孔20の中
心を通る線21が一定の角度θの傾きを持って取り付け
られている。このベース30の面の垂線31に対して、
貫通孔20の中心を通る線21の傾き角度θは、チュー
ブが使用される小臼歯によって異なっている。図3に示
した本発明の小臼歯用のチューブは、上顎の左右の第一
小臼歯、第二小臼歯の4本の小臼歯に使用されるもので
あるが、下顎の第一小臼歯、第二小臼歯に使用されるチ
ューブは、それぞれの小臼歯に応じてベース30の面の
垂線31に対して、貫通孔20の中心を通る線21の傾
き角度θが変えられている。図3の実施例では、チュー
ブの貫通孔の入口に円錐の漏斗状のアーチワイヤーの導
入部を設けたために、アーチワイヤーをチューブの貫通
孔に挿入する作業が容易になる。
【0016】図4は本発明の小臼歯用チューブの更に他
の実施例を示す説明図である。図4の実施例は下顎の第
一小臼歯に使用される小臼歯用チューブの例を示したも
ので、図3と同様にチューブの貫通孔の入口を円錐の漏
斗状にしてアーチワイヤーの挿入を容易にしたものであ
る。図4の(a)は本発明の小臼歯用チューブの一実施
例を示す正面図であり、図4の(b)はそのI−I線で
の断面図、図4の(c)はその側面の断面図である。図
4において、10は、アーチワイヤーの挿入されるチュ
ーブである。20は、角形の断面を持ったチューブ10
の貫通孔である。22,23はチューブの貫通孔20の
入口に設けられた円錐の漏斗状のアーチワイヤーの導入
部である。30は、チューブ10が取り付けられる板状
のベースである。板状のベース30の形状は図1に示し
た上顎の第一小臼歯、第二小臼歯に使用されるものとは
形状が異なっている。チューブ10はベース30を介し
て小臼歯に固着される。図4に示すように、本発明の小
臼歯用のチューブは、ベース30に上にチューブ10を
アーチワイヤー貫通孔20が略水平方向になるように取
り付けられている。
【0017】図4の(c)に示すように、チューブ10
はベース30の面の垂線31に対して、貫通孔20の中
心を通る線21が一定の角度θの傾きを持って取り付け
られている。このベース30の面の垂線31に対して、
貫通孔20の中心を通る線21の傾き角度θは、図1に
示した上顎の第一小臼歯、第二小臼歯のものとは異なっ
ており、又チューブが使用される下顎の第一小臼歯、第
二小臼歯によっても異なっている。図4の実施例では、
図3と同様にチューブの貫通孔の入口に円錐の漏斗状の
アーチワイヤーの導入部を設けたために、下顎の第一小
臼歯、第二小臼歯のチューブの貫通孔にアーチワイヤー
を挿入する作業が容易になる。
【0018】図5は本発明の小臼歯用チューブを使用し
て歯列矯正を行っている様子を示す図である。治療に際
しては、チューブのベース30の接着面に塗布した接着
剤によってチューブを小臼歯の面に固定する。その後、
アーチワイヤーが装着される。図5に示すように、上顎
と下顎の第一小臼歯、第二小臼歯にそれぞれのチューブ
が固定され、各チューブにアーチワイヤーが通され矯正
が行われる。1次治療により大まかに歯列矯正を行う場
合には、アーチワイヤーに断面丸形のものを用いたり、
細い角形のものを用ることによりアーチワイヤーの固定
を緩やかなものとすることが出来る。
【0019】歯列を正確な位置に矯正する二次治療の段
階においてトルク移動を行いたい場合は、アーチワイヤ
ーに角形のものを用いる。アーチワイヤーのサイズはチ
ューブの貫通孔に応じた大きさになっており、アーチワ
イヤーはチューブの貫通孔にきっちりと嵌め込むことが
できる。本発明の小臼歯用チューブでは、アーチワイヤ
ーはチューブの挿入孔を貫通することにより固定される
ので、アーチワイヤーはチューブの挿入孔の4面、即ち
上面,下面,両側面で固定される構成となっている。こ
の4面の固定は、咀嚼等を行ってアーチワイヤーに力が
加わってもアーチワイヤーを常時4面からしっかりと固
定することができるので所望のトルク移動を可能とな
る。
【0020】本発明では、アーチワイヤーの形を選択す
ることで、緩やかな固定からしっかりとした固定まで実
現できるので、本発明の歯列の粗揃え段階から正位置矯
正段階まですべての治療段階に対応でき、且つ表面が凹
凸の少ない形状であるから、歯垢が付き難く、また壊れ
難く、加えて歯磨きの際に歯ブラシも届き易いので清掃
を容易に行うことができる。本発明の小臼歯用チューブ
は、アーチワイヤーの装着には、チューブの貫通孔にア
ーチワイヤーを通すだけで良いので、施術作業が容易で
あり、チューブに装着されたアーチワイヤーは容易に外
れる様なことはない。本発明の小臼歯用チューブを使用
した歯列矯正では、従来のような医師の勘によって固定
ワイヤーの結紮強度を加減しアーチワイヤーの固定程度
を調整する必要が無いので、医師の技能に左右されるこ
とがなくなり、固定の強さはアーチワイヤーの形状を選
択することで自動的に設定されるために、医師の技能に
よらない一定の固定強さが実現できる。
【0021】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の小臼歯用チューブは、角形の断面を持ったアーチワイ
ヤーの貫通孔を持ったチューブと、このチューブが取り
付けられる板状のベースとよりなり、前記チューブはそ
の貫通孔の中心を通る線がベースの面の垂線に対して一
定の角度の傾きを持ってベースに取り付けられており、
チューブをベースを介して小臼歯に固着してアーチワイ
ヤーをチューブ貫通孔通して取り付けるようにすること
により、アーチワイヤーを安定に固定出来るようにした
ものである。本発明においては、アーチワイヤーの固定
をチューブにより行うようにしたために、口の奥に位置
しているために作業のしにくい小臼歯に対して前方から
アーチワイヤーを容易に装着することができるので、ア
ーチワイヤー装着施術の過程で、アーチワイヤーを締結
により固定やロックピンによる固定を行う必要が無く、
アーチワイヤーが勝手には外れることがなく、施術作業
性が非常に良好なものとなる。又、本発明の小臼歯用チ
ューブは表面が凹凸の少ない形状であるから、歯垢が付
き難く、また壊れ難く、加えて歯磨きの際に歯ブラシも
届き易いので清掃を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の小臼歯用チューブの一実施例を示す
説明図で、図1の(a)は本発明の小臼歯用チューブの
一実施例を示す正面図、図1の(b)はそのI−I線で
の断面図、図1の(c)はその側面の断面図である。
【図2】 本発明の小臼歯用チューブの他の実施例を示
す説明図で、下顎の第一小臼歯に使用される小臼歯用チ
ューブの例を示したものである。
【図3】 本発明の小臼歯用チューブの他の実施例を示
す説明図で、チューブの貫通孔の入口を円錐の漏斗状に
してアーチワイヤーの挿入を容易にしたものである。
【図4】 本発明の小臼歯用チューブの更に他の実施例
を示す説明図で、図3と同様にチューブの貫通孔の入口
を円錐の漏斗状にしてアーチワイヤーの挿入を容易にし
たもので、下顎の第一小臼歯に使用される小臼歯用チュ
ーブの例を示したものである。
【図5】 本発明の小臼歯用チューブを使用して歯列矯
正を行っている様子を示す図である。
【図6】 従来より広く使用されている歯列矯正具のブ
ラケットとアーチワイヤーを使用した歯列矯正治療方法
の一例を示したものである。
【符号の説明】
10・・・アーチワイヤーの挿入されるチューブ, 20・・・角形の断面を持ったチューブ10の貫通孔, 22,23・・・チューブの貫通孔20の入口に設けら
れた円錐の漏斗状のアーチワイヤーの導入部, 30・・・チューブ10が取り付けられる板状のベー
ス, 31・・・ベース30の面の垂線, 32・・・基準溝, 40・・・ブラケット, 50・・・アーチワイヤー, 60・・・締結ワイヤー,

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】角形の断面を持ったアーチワイヤーの貫通
    孔を持ったチューブ、該チューブが取り付けられる板状
    のベース、前記チューブはその貫通孔の中心を通る線が
    ベースの面の垂線に対して一定の角度の傾きを持ってベ
    ースに取り付けられており、チューブをベースを介して
    小臼歯に固着してアーチワイヤーをチューブ貫通孔に通
    して取り付けるようにした小臼歯用チューブ。
  2. 【請求項2】請求項1において、チューブのベースの面
    の垂線に対する、貫通孔の中心を通る線の角度の傾き
    が、上顎の第一,第二小臼歯、下顎の第一小臼歯、下顎
    の第二小臼歯に使用されるチューブは、それぞれのベー
    スの面の垂線に対して、貫通孔の傾き角度θが変えられ
    ていることを特徴とする小臼歯用チューブ。
  3. 【請求項3】角形の断面を持ち、挿入部の両端が円錐の
    漏斗状に形成されたアーチワイヤーの貫通孔を持ったチ
    ューブ、該チューブが取り付けられる板状のベース、前
    記チューブはその貫通孔の中心を通る線がベースの面の
    垂線に対して一定の角度の傾きを持ってベースに取り付
    けられており、チューブをベースを介して小臼歯に固着
    してアーチワイヤーをチューブ貫通孔に通して取り付け
    るようにした小臼歯用チューブ。
  4. 【請求項4】角形の断面を持ち、挿入部の両端が円錐の
    漏斗状に形成されたアーチワイヤーの貫通孔を持ったチ
    ューブ、該チューブが取り付けられる基準溝を持った板
    状のベース、前記チューブはその貫通孔の中心を通る線
    がベースの面の垂線に対して一定の角度の傾きを持って
    ベースに取り付けられており、チューブをベースを介し
    て小臼歯に固着してアーチワイヤーをチューブ貫通孔に
    通して取り付けるようにした小臼歯用チューブ。
  5. 【請求項5】請求項3,4において、チューブのベース
    の面の垂線に対する、貫通孔の中心を通る線の角度の傾
    きが、上顎の第一,第二小臼歯、下顎の第一小臼歯、下
    顎の第二小臼歯に使用されるチューブは、それぞれのベ
    ースの面の垂線に対して、貫通孔の傾き角度θが変えら
    れていることを特徴とする小臼歯用チューブ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108135673A (zh) * 2015-07-31 2018-06-08 埃尔斯盖恩产品私人有限公司 口腔正畸锚固装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108135673A (zh) * 2015-07-31 2018-06-08 埃尔斯盖恩产品私人有限公司 口腔正畸锚固装置

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