JP2002063840A - リードスイッチ - Google Patents

リードスイッチ

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JP2002063840A
JP2002063840A JP2000245772A JP2000245772A JP2002063840A JP 2002063840 A JP2002063840 A JP 2002063840A JP 2000245772 A JP2000245772 A JP 2000245772A JP 2000245772 A JP2000245772 A JP 2000245772A JP 2002063840 A JP2002063840 A JP 2002063840A
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glass tube
cantilever spring
spring portion
cantilever
reed switch
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JP2000245772A
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Inventor
Tomoo Nakagawa
友雄 中川
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NEC Tokin Hyogo Ltd
Original Assignee
Tokin Ceramics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性及び感度生産性に優れたリードスイ
ッチを提供する。 【解決手段】 リード片5は、円柱形状部12と、片持
ち梁ばね部10とを有し、該片持ち梁ばね部10の先端
部分には接点部14が形成されており、2個の前記リー
ド片5,5′の前記接点部14,14′が対向している
リードスイッチにおいて、前記接点部14,14′を接
離するよう前記片持ち梁ばね部10が作動する方向に対
して、前記片持ち梁ばね部10の可動部分の重心52が
前記片持ち梁ばね部10の中心軸線Xからオフセットし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話などの可
般機器に採用され、接点部が所定の微小間隔を保って対
向する2個の磁性材料からなるリード片がガラス管に封
入されているリードスイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のリードスイッチは、図6に示すよ
うに、長手方向の両端部の封着部分で封止されている直
状のガラス管1と、ガラス管1の外から両端部を貫通し
て内部へ収容されガラス管1内に封入した磁性材料から
なる2個のリード片5,5′とを有している。
【0003】リード片5,5′は、ガラス管1の長手方
向における両端部にそれぞれ固定されている円柱形状部
12,12′と、ガラス管1内で円柱形状部12,1
2′から互いに対向するように長手方向へ延びている片
持ち梁ばね部10,10′とを有している。円柱形状部
12は、磁性材料そのままの形状を持ち、ガラス管1の
両端部の封着部分を貫通し、ガラス管1の外で電極に接
続する端子となる。
【0004】片持ち梁ばね部10,10′は、円柱形状
の磁性体をプレス加工によって、概ね偏平形状に押し潰
し成形されている。なお、図7(A)及び図7(B)に
は、一方のバネ片5を示している。片持ち梁ばね部1
0,10′は、ばね部材として機能する中間潰し部1
3,13′と、接点として機能するように片持ち梁ばね
部10,10′の先端部分に形成されている接点部1
4,14′とに大きく分けられる。
【0005】円柱形状部12及び中間潰し部13間、円
柱形状部12′及び中間潰し部13′間は、テーパー形
状部16−12をもつ第1の中間潰し部過渡領域16,
16′によって接続されている。中間潰し部13及び接
点部14間、中間潰し部13′及び接点部14′間は、
テーパー形状部17−1をもつ第2の中間潰し部過渡領
域17,17′によって接続されている。接点部14,
14′は、所定の微小間隔を保って対向している。
【0006】なお、図7(B)に示すように、中間潰し
部13の長手方向を直交する方向の横断線を2等分する
中心線Xとすると、接点部14における磁気吸引力の中
心61及び中間潰し部13における可動部分の重心51
は中心線X上にある。
【0007】このような構成のリードスイッチでは、外
部磁界によって生じる磁束によって、磁性材料によるリ
ード片5,5′が磁化され、微小間隔を保って対向する
接点部14,14′間に吸引力を生じ、接点部14,1
4′の近傍に成形された片持ち梁ばね部10,10′の
ばね性と拮抗することで開閉動作をする。
【0008】この様な機構上、対向する接点部14,1
4′同士の間隔は、リードスイッチの動作特性を確保す
るための重要な要因である。昨今、リードスイッチは、
携帯電話などの可般機器に多く採用されるようになって
いる。このような可般機器の運用に際しては、取り扱い
上、落下させるなどの衝撃が加わる可能性が高い。ま
た、印加される衝撃が大きな場合は、接点部14,1
4′の間隙が変化し、感度特性変化など、期待される機
能を喪失する場合がある。このような特性変化は、片持
ち梁ばね部10,10′に弾性限界を超える力が加わ
り、片持ち梁ばね部10,10′が初期の形状に復帰で
きない場合に生じる。
【0009】図7(A)及び図7(B)を参照して、一
方の片持ち梁ばね部10に対する負荷を考える場合、外
部磁界によってリードスイッチとして動作する場合に
は、概ね対向するリード片5との重なりの中心、すなわ
ち、図7(B)に示した磁気吸引力の中心161に負荷
の中心が生じ、衝撃等による負荷の場合は、概ね、片持
ち梁ばね部10の可動部分の重心151に負荷の中心が
生じると考えることができる。
【0010】リードスイッチが正常に動作している状況
においては、磁気吸引力の中心161を中心に片持ち梁
ばね部10の厚み方向に力が加わると考えられる。負荷
が加わった際の応力集中部位131は、中間潰し部13
と円柱形状部12とを接続部分で接続している片持ち梁
ばね部10の基部である第1の中間潰し部過渡領域16
の直近付近における最薄部を横断した領域、すなわち、
磁気吸引力の中心161から片持ち梁ばね部10の基部
である第1の中間潰し部過渡領域16への仮想直線に対
して直交する領域に集中する。
【0011】衝撃によって最も大きく片持ち梁ばね部1
0が変形する状況は、衝撃が片持ち梁ばね部10の厚み
方向に加わる場合と考えられる。この時の応力集中部位
131は、片持ち梁ばね部10の基部である第1の中間
潰し部過渡領域16の直近付近における最薄部を横断し
た領域、すなわち重心151から片持ち梁ばね部10の
基部への仮想直線に対して直交する領域に集中する。
【0012】リード片5に曲げ応力が加わり、この部分
の弾性限界を超えると、応力集中範囲の幅141である
領域を中心に不可逆の変形が生じ、接点部14の間隙の
変化をきたすこととなり、リードスイッチとしての機能
を喪失することになる。故に、耐衝撃性に優れたリード
スイッチを得ようとする場合、片持ち梁ばね部10は、
より強固である方が望ましい。
【0013】半面、生産性を考える場合、磁気吸引力が
同等であれば、片持ち梁ばね部10は、より柔軟であっ
た方が接点部14,14′の間隙が広くなり、特定感度
範囲への収率は向上する。このため、特に高感度なリー
ドスイッチに良好な生産性を持たせようとする場合、片
持ち梁ばね部10,10′は、より柔軟であった方が望
ましい。
【0014】このように、円柱形状の磁性体を単純にプ
レス成形し、片持ち梁ばね部10を形成する場合、リー
ドスイッチとして負荷が加わった際の応力集中部位13
1と、衝撃による応力集中部位が同一領域であるため、
耐衝撃性と感度生産性はトレードオフの関係にある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】リードスイッチにおい
て、外部からの衝撃などにより特性が不可逆の変動を来
す場合、片持ち梁ばね部10に負荷が加わることによっ
て、円柱形状部12と中間潰し部13とを接続する第1
の中間潰し領域16を横断するように応力が集中するの
で変形が生じやすく、該当部分を強化する場合、片持ち
梁ばね部10全体としての柔軟性が失われ、特に高感度
のリードスイッチにおいては生産性が損なわれるため、
耐衝撃性と感度生産性の両立は困難であった。
【0016】それ故に、本発明の課題は、片持ち梁ばね
部の重心位置をオフセットさせ、リードスイッチ動作時
における応力集中部位に対し、衝撃による応力集中部位
を異なる領域でかつより広い範囲に分散させることによ
って、耐衝撃性を向上し感度生産性に優れたリードスイ
ッチを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、両端部
を封止した直状のガラス管と、該ガラス管の外から両端
部を貫通して内部へ収容されて前記ガラス管に封入した
磁性材料からなる2個のリード片とを有し、該2個のリ
ード片は、前記ガラス管の前記両端部のそれぞれに固定
した円柱形状部と、前記ガラス管内で該円柱形状部から
互いに対向するように前記長手方向へ延びている片持ち
梁ばね部とを有し、該片持ち梁ばね部の先端部分には、
前記片持ち梁ばね部とともに可動する接点部が形成され
ており、前記2個のリード片の前記接点部それぞれが所
定の微小間隔を保って対向しているリードスイッチにお
いて、前記片持ち梁ばね部の可動部分の重心が前記片持
ち梁ばね部の前記長手方向の中心軸線からオフセットし
ていることを特徴としたリードスイッチが得られる。
【0018】
【作用】本発明のリードスイッチによると、片持ち梁ば
ね部の可動部分の重心をオフセットさせることによっ
て、衝撃に起因する負荷が加わった際には、中間潰し部
をねじるように変形させることで横断方向へ応力の集中
する部位を分散させることができ、片持ち梁ばね部とし
ての弾性限界が向上し、耐衝撃性に優れたリードスイッ
チを得る。
【0019】また、リードスイッチとしての動作時にお
いては、対向している接点部とのオーバラップ領域の中
心に負荷中心が生じ、応力集中範囲が比較的狭く、柔軟
となるため、特に高感度のリードスイッチの生産性を確
保しながら耐衝撃性を確保する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、本発明の
リードスイッチにおける各実施の形態例を説明する。な
お、以下に説明する各実施の形態例においては、図6に
よて説明したリードスイッチの構成と同じ要素部分に同
じ符号を付して、2個のリード片5,5′のうち一方の
リード片5についてのみ説明する。
【0021】図1(A)及び図1(B)は、図6によっ
て本発明のリードスイッチにおけるリード片5に係る第
1の実施の形態例を示している。図1(A)及び図1
(B)を参照して、このリード片5では、片持ち梁ばね
部10が円柱形状の磁性体をプレス加工することによっ
て、概ね、偏平形状に押し潰し成形されている。
【0022】片持ち梁ばね部10は、ばね部材として機
能する中間潰し部13と、接点として機能するように片
持ち梁ばね部10の先端部分に形成されている接点部1
4とに大きく分けられる。
【0023】円柱形状部12及び中間潰し部13間は、
円柱形状部12から中間潰し部13へ向けて厚み寸法が
次第に薄くなるテーパー形状部16b−1をもつ第1の
中間潰し部過渡領域16bによって接続されている。中
間潰し部13及び接点部14間は、接点部14から向け
て厚み寸法が次第に薄くなるテーパー形状部17b−1
をもつ第2の中間潰し部過渡領域17bによって接続さ
れている。接点部14,14′は、互いに所定の微小間
隔を保って対向している。
【0024】なお、図1(B)に示すように、中間潰し
部13の長手方向を直交する方向の横断線を2等分する
中心線Xとすると、接点部14の磁気吸引力の中心62
が中心線X上にある。
【0025】第1の中間潰し部過渡領域16bは、中間
潰し部13におけるテーパー形状部16b−1の横断線
上の一端から円柱形形状部12におけるテーパー形状部
16b−1の横断線上の他端へ斜めに押し潰して形成す
ることによって中間潰し部13の厚み寸法と同等の厚み
部分を形成している。
【0026】また、第2の中間潰し部過渡領域17b
は、テーパー形状部17b−1及びこのテーパー形状部
17b−1に連続している接点部14の一端部を、接点
部14におけるテーパー形状部17b−1の横断線上の
一端から中間潰し部13の横断線上の他端へ斜めに押し
潰して形成することによって中間潰し部13の厚み寸法
と同等の厚み部分を形成している。
【0027】従って、片持ち梁ばね部10には、第1及
び第2の中間潰し部過渡領域16b,17bが中心線X
に対して斜めに設けられている。中間潰し部13におけ
る可動部分の重心52は潰し加工を斜めに施したことに
より、片持ち梁ばね部10の中心軸線Xに対してオフセ
ットされる。
【0028】このような構成のリードスイッチでは、図
6によっても説明したように、外部磁界によって生じる
磁束によって、磁性材料によるリード片5,5′が磁化
され、微小間隔を保って対向する接点部14,14′間
に吸引力を生じ、接点部14,14′の近傍に成形され
た片持ち梁ばね部10,10′のばね性と拮抗すること
で開閉動作をする。
【0029】リードスイッチが動作している状況におい
ては、磁気吸引力の中心62を中心に片持ち梁ばね部1
0の厚み方向に力が加わると考えられる。この時の動作
時の応力集中部位32aは、片持ち梁ばね部10の基部
となる円柱形状部12と中間潰し部13とを接続する第
1の中間潰し部過渡領域16bの直近付近における最薄
部分を横断した領域、すなわち磁気吸引力の中心62か
ら片持ち梁ばね部10の基部への仮想直線(中心軸線
X)に対して直交する領域に集中する。
【0030】衝撃によって最も大きく片持ち梁ばね部1
0が変形する状況は、衝撃が片持ち梁ばね部10の厚み
方向に加わる場合と考えられる。この時の荷重は、概
ね、片持ち梁ばね部10の可動部分の重心52を中心と
して生じると考えることができる。この可動部分の重心
52の位置は、中心線Xからオフセットしているため、
衝撃によって片持ち梁ばね部10が変形する際には、片
持ち梁ばね部10をねじるように変形する。
【0031】衝撃荷重が印加されるとき、衝撃による応
力集中部位32bは、片持ち梁ばね部10の基部である
円柱形状部12と中間潰し部13とを接続する第1の中
間潰し部過渡領域16bの直近付近における最薄部分を
横断し、かつ重心52から片持ち梁ばね部10の基部へ
の仮想直線(中心軸線X)に対して直交する領域に集中
する。
【0032】以上のように、衝撃によって負荷が集中す
る領域は、リードスイッチとして機能する際に負荷が集
中する領域である動作時の応力集中部位32aとは異な
る領域である衝撃による応力集中部位32bとなる。
【0033】動作時の応力集中部位32aの幅は、図6
(B)に示した従来技術による応力集中範囲の幅41と
同等であり、中心線Xを直交する横断線上にあるので、
従来技術と同等の柔軟性を維持することができる。これ
に対して衝撃によって応力が集中する領域である衝撃に
よる応力集中部位32bにおける応力集中範囲の幅42
は、図6(B)に示した従来技術による応力集中範囲の
幅41よりも幅が広くなる。
【0034】このように、本実施の形態例によれば、リ
ードスイッチとして機能する際に使用する領域は従来技
術と同等の柔軟性を維持しながら、衝撃・印加時には、
より幅広い部位を中心としてたわむことになり、特に高
感度のリードスイッチに必要な柔軟性を維持しながら耐
衝撃性を向上させることができる。
【0035】図2(A)及び図2(B)は本発明のリー
ドスイッチにおけるリード片に係る第2の実施の形態例
を示している。この実施の形態例におけるリード片5で
は、円柱形状部12及び中間潰し部13間が、テーパー
形状部16c−1をもつ第1の中間潰し部過渡領域16
cによって接続されている。中間潰し部13及び接点部
14間は、テーパー形状部17c−1をもつ第2の中間
潰し部過渡領域17cによって接続されている。
【0036】第1の中間潰し部過渡領域16cは、中間
潰し部13とテーパー形状部16c−1との間の横断線
上に位置している。第2の中間潰し過渡領域17bは、
図1(A)及び図1(B)に示したテーパー形状部17
b−1をもつ第2の中間潰し部過渡領域17bと同様に
構成されている。
【0037】片持ち梁ばね部10の可動部分の重心53
は、潰し加工を斜めに施すことにより、片持ち梁ばね部
10の中心軸線Xに対してオフセットする。リードスイ
ッチが正常に動作している状況においては、磁気吸引力
の中心63を中心に片持ち梁ばね部10の厚み方向に力
が加わると考えられる。この時の応力集中部位33a
は、片持ち梁ばね部10の基部である中間潰し部13と
円柱形状部12を接続する第1の中間潰し過渡領域16
cの直近付近における最薄部を横断した領域、すなわち
磁気吸引力の中心63から片持ち梁ばね部10の基部へ
の仮想直線に対して直交する領域に集中する。
【0038】衝撃によって最も大きく片持ち梁ばね部1
0が変形する状況は、衝撃が片持ち梁ばね部10の厚み
方向に加わる場合と考えられる。この時の加重は概ね片
持ち梁ばね部10の可動部分の重心53を中心として生
じると考えることができ、この重心53の位置は、可動
部分の長手方向の中心からオフセットする。このため、
衝撃によって片持ち梁ばね部10が変形する際には、片
持ち梁ばね部10をねじるように変形する。
【0039】衝撃荷重が印可されるとき、応力集中部位
33bは、片持ち梁ばね部10の基部である中間潰し部
13と円柱形状部12とを接続する第1の中間潰し過渡
領域11cの直近付近における最薄部分を横断し、かつ
重心53から片持ち梁ばね部材10の基部への仮想直線
に対して直交する領域33bに集中する。
【0040】以上のように衝撃によって負荷が集中する
領域は、リードスイッチとして機能する際に負荷が集中
する領域である動作時の応力集中部位33aとは異なる
領域である襲撃による応力集中部位33bとなる。な
お、動作時の応力集中部位33aにおける応力集中範囲
の幅は、図7(B)に示した従来技術による応力集中範
囲の幅41と同等であり、従来技術と同等の柔軟性を維
持することができる。これに対して、衝撃によって応力
が集中する領域である応力集中部位33bにおける衝撃
による応力集中範囲の幅43は、図7(B)に示した従
来技術による応力集中領域の幅41よりも幅が広くな
る。
【0041】このように、本実施の形態例によれば、リ
ードスイッチとして機能する際に使用する領域は従来技
術同等を維持しながら、衝撃印可時にはより幅広い部位
を中心として撓むことになり、特に高感度のリードスイ
ッチに必要な柔軟性を維持しながら耐衝撃性を向上させ
ることができる。
【0042】図3(A)及び図3(B)は、本発明のリ
ードスイッチにおけるリード片に係る第3の実施の形態
例を示している。この実施の形態例におけるリード片5
では、円柱形状部12及び中間潰し部13間が、テーパ
ー形状部16d−1をもつ第1の中間潰し部過渡領域1
6dによって接続されている。中間潰し部13及び接点
部14間は、テーパー形状部17d−1をもつ第2の中
間潰し部過渡領域17dによって接続されている。
【0043】第1の中間潰し部過渡領域16dは、テー
パー形状部16d−1において中心軸線Xから円柱形状
部12側へ横断線方向で両端に斜めに傾斜するように潰
されて角錐形状となっている。テーパー形状部17d−
1をもつ第2の中間潰し部過渡領域17dは、図1
(A)及び図1(B)に示したテーパー形状部17b−
1をもつ第2の中間潰し部過渡領域17bと同様に構成
されている。なお、第1の中間潰し部過渡領域16d
は、円錐形状であってもよい。
【0044】片持ち梁ばね部10の可動部分の重心54
は、接点部14の潰し加工を斜めに施すことにより、片
持ち梁ばね部10の中心軸線Xに対してオフセットし、
また衝撃による応力集中部位34bは、角錐形状の先端
部を中心に柔軟に変化する。
【0045】リードスイッチが正常に動作している状況
においては、磁気吸引力の中心64を中心に片持ち梁ば
ね部10の厚み方向に力が加わると考えられる。この時
の動作時の応力集中部位34aは、片持ち梁ばね部材1
0の基部の中間潰し部13と円柱形状部12とを接続し
ている第1の中間潰し部過渡領域16dの直近付近にお
ける最薄部分を横断した領域、すなわち磁気吸引力の中
心64から片持ち梁ばね部10の基部への仮想直線(中
心軸線X)に対して直交する領域に集中する。
【0046】衝撃によって最も大きく片持ち梁ばね部1
0が変形する状況は、衝撃が片持ち梁ばね部10の厚み
方向に加わる場合と考えられる。この時の荷重は、概
ね、片持ち梁ばね部10の可動部分の重心54を中心と
して生じると考えることができ、この重心54の位置
は、可動部分の長手方向の中心からオフセットする。こ
のため、衝撃によって片持ち梁ばね部10が変形する際
には片持ち梁ばね部10をねじるように変形する。
【0047】衝撃荷重が印加されるとき、衝撃による応
力集中部位34bは、片持ち梁ばね部10の基部である
第1の中間潰し部過渡領域16dの直近付近における最
薄部分を横断し、かつ重心54から片持ち梁ばね部10
の基部への仮想直線(中心軸線X)に対して直交する領
域に集中する。
【0048】以上のように、衝撃によって負荷が集中す
る領域は、リードスイッチとして機能する際に負荷が集
中する領域である動作時の応力集中部位34aとは異な
る領域である衝撃による応力集中部位34bとなる。
【0049】動作時の応力集中部位34aの幅は、図6
(B)に示した従来技術による応力集中範囲の幅41と
同等であり、従来技術と同等の柔軟性を維持することが
できる。これに対して衝撃によって応力が集中する領域
である応力集中部位34bの範囲の幅44は図6(B)
に示した従来技術による応力集中範囲の幅41よりも幅
広くなる。
【0050】このように、本実施の形態例によれば、リ
ードスイッチとして機能する際に使用する領域は従来技
術同等を維持しながら、衝撃印可時にはより幅広い部位
を中心として撓むことになり、特に高感度のリードスイ
ッチに必要な柔軟性を維持しながら耐衝撃性を向上させ
ることができる。
【0051】図4(A)及び図4(B)は、本発明のリ
ードスイッチに係るリード片における第4の実施の形態
例を示している。この実施の形態例におけるリード片5
では、円柱形状部12及び中間潰し部13間が、テーパ
ー形状部16e−1をもつ第1の中間潰し部過渡領域1
6eによって接続されている。中間潰し部13及び接点
部14間は、テーパー形状部17e−1をもつ第2の中
間潰し部過渡領域17eによって接続されている。
【0052】リード片5では、片持ち梁ばね部10の中
心軸線Xから外れ、かつ動作および電気的接触に支障の
ない可動部分にウエイト71を付与している。この実施
の形態例においては、ウエイト71がテーパー形状部1
7e−1近傍の接点部14の側面に一つ設けられてい
る。
【0053】可動部分の重心55は、接点部14付近の
電気的接触に支障のない部位にウエイト71を付与する
ことによって、片持ち梁ばね部10の中心軸線Xに対し
てオフセットする。
【0054】リードスイッチが正常に動作している状況
においては、磁気吸引力の中心65を中心に片持ち梁ば
ね部10の厚み方向に力が加わると考えられる。この時
の応力集中部位35aは、片持ち梁ばね部10の基部で
ある中間潰し部13と円柱形状部12とを接続する第1
の中間潰し部過渡領域16eの直近付近における最薄部
分を横断した領域、すなわち磁気吸引力の中心65から
片持ち梁ばね部10の基部ヘの仮想直線(中心軸線X)
に対して直交する領域に集中する。
【0055】衝撃によって最も大きく片持ち梁ばね部1
0が変形する状況は、衝撃が片持ち梁ばね部10の厚み
方向に加わる場合と考えられる。この時の荷重は、概
ね、片持ち梁ばね部10の可動部分の重心55を中心と
して生じると考えることができる。この重心55の位置
は、可動部分の中心軸線Xからオフセットする。このた
め、衝撃によって片持ち梁ばね部10が変形する際に
は、片持ち梁ばね部10をねじるように変形する。
【0056】衝撃荷重が印加されるとき、衝撃による応
力集中部位35bは、片持ち梁ばね部10の基部の中間
潰し部13及び円柱形状部12とを接続する第1の中間
潰し部過渡領域16eの直近付近における最薄部分を横
断し、かつ重心55から片持ち梁ばね部10の基部ヘの
仮想直線に対して直交する領域である衝撃による応力集
中部位35bに集中する。
【0057】以上のように、衝撃によって負荷が集中す
る領域は、リードスイッチとして機能する際に負荷が集
中する領域である動作時の応力集中部位35aとは異な
る領域である衝撃による応力集中部位35bとなる。
【0058】動作時の衝撃による応力集中部位35aの
幅は、図6(B)に示した従来技術による応力集中範囲
の幅41と同等であり、従来技術と同等の柔軟性を維持
することができる。これに対して衝撃によって応力が集
中する応力集中部位35bの衝撃による応力集中範囲の
幅45は、図6(B)に示した従来技術による応力集中
範囲の幅41よりも幅が広くなる。
【0059】このように、本実施の形態例によれば、リ
ードスイッチとして機能する際に使用する領域は、従来
技術と同等の柔軟性を維持しながら、衝撃・印加時には
より幅広い部位を中心として撓むことになり、特に高感
度のリードスイッチに必要な柔軟性を維持しながら耐衝
撃性を向上させることができる。
【0060】図5(A)及び図5(B)は、本発明のリ
ードスイッチにおけるリード片に係る第4の実施の形態
例を示している。この実施の形態例におけるリード片5
は、図4(A)及び図4(B)に示した第4の実施の形
態例におけるリード片5と概ね同じ構成となっている。
【0061】リード片5は、円柱形状部12及び中間潰
し部13間が、テーパー形状部16f−1をもつ第1の
中間潰し部過渡領域16fによって接続されている。中
間潰し部13及び接点部14間は、テーパー形状部17
f−1をもつ第2の中間潰し部過渡領域17fによって
接続されている。
【0062】リード片5では、片持ち梁ばね部10の中
心軸線Xから外れ、かつ動作および電気的接触に支障の
ない切削部位72が形成されている。この実施の形態例
においては、切削部位72がテーパー形状部17f−1
近傍の接点部14の側面に一つ切削加工によって形成さ
れている。
【0063】このリード片5では、接点部14付近の電
気的接触に支障のない部位を切削することによって、可
動部分の重心56が片持ち梁ばね部10の中心軸線Xに
対してオフセットする。
【0064】リードスイッチが正常に動作している状況
においては、磁気吸引力の中心66を中心に片持ち梁ば
ね部10の厚み方向に力が加わると考えられる。この時
の応力集中部位36aは、片持ち梁ばね部10の基部で
ある中間潰し部13と円柱形状部12とを接続する第1
の中間潰し部過渡領域16fの直近付近における最薄部
分を横断した領域である動作時の応力集中部位36a、
すなわち磁気吸引力の中心66から片持ち梁ばね部10
の基部への仮想直線(中心軸線X)に対して直交する領
域に集中する。
【0065】衝撃によって最も大きく片持ち梁ばね部1
0が変形する状況は、衝撃が片持ち梁ばね部10の厚み
方向に加わる場合と考えられる。この時の荷重は、概
ね、片持ち梁ばね部10の可動部分の重心56を中心と
して生じると考えることができ、この重心55の位置
は、可動部分の中心軸線Xからオフセットする。このた
め、衝撃によって片持ち梁ばね部10が変形する際には
片持ち梁ばね部10をねじるように変形する。
【0066】衝撃荷重が印加されるとき、動作時の応力
集中部位36aは、片持ち梁ばね部10の基部の円柱形
状部12と中間潰し部13とを接続する第1の中間潰し
部過渡領域16fの直近付近における最薄部分を横断
し、かつ重心52から片持ち梁ばね部10の基部への仮
想直線に対して直交する領域である衝撃による応力集中
部位36bに集中する。
【0067】以上のように、衝撃によって負荷が集中す
る領域である衝撃による応力集中部位36bは、リード
スイッチとして機能する際に負荷が集中する領域である
動作時の応力集中部位36aとは異なる領域となる。動
作時の応力集中部位36aの幅は、従来技術による応力
集中範囲の幅41と同等であり、従来技術と同等の柔軟
性を維持することができる。これに対して衝撃によって
応力が集中する領域である衝撃による応力集中部位36
bの応力集中範囲の幅46は、従来技術による応力集中
範囲の幅41よりも幅広となる。
【0068】
【発明の効果】以上、各実施の形態例によって説明のよ
うに、本発明のリードスイッチによれば、接点部のそれ
ぞれが片持ち梁ばね部が作動する方向に対して、片持ち
梁ばね部の可動部分の重心をオフセットさせるように構
成したので、リードスイッチとして機能する際に使用す
る領域は従来技術と同等を維持しながら、衝撃・印加時
にはより幅広い部位を中心として撓むことになり、特に
高感度のリードスイッチに必要な柔軟性を維持しながら
耐衝撃性を向上させることができ、感度生産性に優れた
リードスイッチを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態例によるリード
片の構造図であり、(A)は側面図、(B)は平面図で
ある。
【図2】本発明に係る第2の実施の形態例によるリード
片の構造図であり、(A)は側面図、(B)は平面図で
ある。
【図3】本発明に係る第3の実施の形態例によるリード
片の構造図であり、(A)は側面図、(B)は平面図で
ある。
【図4】本発明に係る第4の実施の形態例によるリード
片の構造図であり、(A)は側面図、(B)は平面図で
ある。
【図5】本発明に係る第5の実施の形態例によるリード
片の構造図であり、(A)は側面図、(B)は平面図で
ある。
【図6】従来のリードスイッチの側面断面図である。
【図7】従来技術によるリードスイッチのリード片を示
す構造図であり、(A)は側面図、(B)は平面図であ
る。
【符号の説明】
5,5′ リード片 10,10′ 片持ち梁ばね部 12,12′ 円柱形状部 13,13′ 中間潰し部 14,14′ 接点部 16,16b,16c,16d,16e,16f 第
1の中間潰し部過渡領域 17,17b,17c,17d,17e,17f 第
2の中間潰し部過渡領域 32a,33a,34a,35a,36a 動作時の
応力集中部位 32b,33b,34b,35b,36b 衝撃によ
る応力集中部位 42,43,44,45,46,141 応力集中範
囲の幅 62,63,64,65,66,161 磁気吸引力
の中心 52,53,54,55,56,151 可動部分の
重心

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部を封止した直状のガラス管と、該
    ガラス管の外から両端部を貫通して内部へ収容されて前
    記ガラス管に封入した磁性材料からなる2個のリード片
    とを有し、該2個のリード片は、前記ガラス管の前記両
    端部のそれぞれに固定した円柱形状部と、前記ガラス管
    内で該円柱形状部から互いに対向するように前記長手方
    向へ延びている片持ち梁ばね部とを有し、該片持ち梁ば
    ね部の先端部分には、前記片持ち梁ばね部とともに可動
    する接点部が形成されており、前記2個のリード片の前
    記接点部それぞれが所定の微小間隔を保って対向してい
    るリードスイッチにおいて、 前記片持ち梁ばね部の可動部分の重心が前記片持ち梁ば
    ね部の前記長手方向の中心軸線からオフセットしている
    ことを特徴としたリードスイッチ。
  2. 【請求項2】 両端部を封止した直状のガラス管と、該
    ガラス管の外から両端部を貫通して内部へ収容されて前
    記ガラス管に封入した磁性材料からなる2個のリード片
    とを有し、該リード片は、前記ガラス管の前記両端部の
    それぞれに固定した円柱形状部と、前記ガラス管内で該
    円柱形状部から互いに対向するように前記長手方向へ延
    びている片持ち梁ばね部とを有し、該片持ち梁ばね部の
    先端部分には接点部が形成されており、前記2個のリー
    ド片の前記接点部それぞれが所定の微小間隔を保って対
    向しているリードスイッチにおいて、 前記片持ち梁ばね部の重心がオフセットするよう前記円
    柱形状部及び前記片持ち梁ばね部の過渡領域、ならびに
    前記接点部及び前記片持ち梁ばね部の過渡領域を前記長
    手方向に対して斜めに設けたことを特徴としたリードス
    イッチ。
  3. 【請求項3】 両端部を封止した直状のガラス管と、該
    ガラス管の外から両端部を貫通して内部へ収容されて前
    記ガラス管に封入した磁性材料からなる2個のリード片
    とを有し、該リード片は、前記ガラス管の前記両端部の
    それぞれに固定した円柱形状部と、前記ガラス管内で該
    円柱形状部から互いに対向するように前記長手方向へ延
    びている片持ち梁ばね部とを有し、該片持ち梁ばね部の
    先端部分には接点部が形成されており、前記2個のリー
    ド片の前記接点部それぞれが所定の微小間隔を保って対
    向しているリードスイッチにおいて、 前記片持ち梁ばね部の重心をオフセットするよう前記接
    点部及び前記片持ち梁ばね部の過渡領域を長手方向に対
    して斜めに設けたことを特徴としたリードスイッチ。
  4. 【請求項4】 両端部を封止した直状のガラス管と、該
    ガラス管の外から両端部を貫通して内部へ収容されて前
    記ガラス管に封入した磁性材料からなる2個のリード片
    とを有し、該リード片は、前記ガラス管の前記両端部の
    それぞれに固定した円柱形状部と、前記ガラス管内で該
    円柱形状部から互いに対向するように前記長手方向へ延
    びている片持ち梁ばね部とを有し、該片持ち梁ばね部の
    先端部分には接点部が形成されており、前記2個のリー
    ド片の前記接点部それぞれが所定の微小間隔を保って対
    向しているリードスイッチにおいて、 前記片持ち梁ばね部の重心をオフセットするよう前記接
    点部及び前記片持ち梁ばね部の過渡領域を前記長手方向
    に対して斜めに設け、さらに前記片持ち梁ばね部の基部
    である前記円柱形状部及び前記片持ち梁ばね部の過渡領
    域を円錐または角錐形状としたことを特徴としたリード
    スイッチ。
  5. 【請求項5】 両端部を封止した直状のガラス管と、該
    ガラス管の外から両端部を貫通して内部へ収容されて前
    記ガラス管に封入した磁性材料からなる2個のリード片
    とを有し、該リード片は、前記ガラス管の前記両端部の
    それぞれに固定した円柱形状部と、前記ガラス管内で該
    円柱形状部から互いに対向するように前記長手方向へ延
    びている片持ち梁ばね部とを有し、該片持ち梁ばね部の
    先端部分には接点部が形成されており、前記2個のリー
    ド片の前記接点部それぞれが所定の微小間隔を保って対
    向しているリードスイッチにおいて、 前記片持ち梁ばね部の重心をオフセットするよう前記片
    持ち梁ばね部の中心軸線から外れた可動部分にウエイト
    を付与したことを特徴としたリードスイッチ。
  6. 【請求項6】 両端部を封止した直状のガラス管と、該
    ガラス管の外から両端部を貫通して内部へ収容されて前
    記ガラス管に封入した磁性材料からなる2個のリード片
    とを有し、該リード片は、前記ガラス管の前記両端部の
    それぞれに固定した円柱形状部と、前記ガラス管内で該
    円柱形状部から互いに対向するように前記長手方向へ延
    びている片持ち梁ばね部とを有し、該片持ち梁ばね部の
    先端部分には接点部が形成されており、前記2個のリー
    ド片の前記接点部それぞれが所定の微小間隔を保って対
    向しているリードスイッチにおいて、 前記片持ち梁ばね部の重心をオフセットするよう前記片
    持ち梁ばね部の中心軸線から外れた前記片持ち梁ばね部
    の可動部分に切削部位を形成したことを特徴としたリー
    ドスイッチ。
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