JP2002060880A - 成形加工用アルミニウム合金熱延板 - Google Patents

成形加工用アルミニウム合金熱延板

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JP2002060880A JP2000246826A JP2000246826A JP2002060880A JP 2002060880 A JP2002060880 A JP 2002060880A JP 2000246826 A JP2000246826 A JP 2000246826A JP 2000246826 A JP2000246826 A JP 2000246826A JP 2002060880 A JP2002060880 A JP 2002060880A
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Tetsuya Masuda
哲也 増田
Yasuo Takagi
康夫 高木
Takeo Sakurai
健夫 櫻井
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホイールなどの製品精度に優れ、成形加工
後の製品強度にも優れたAl合金の熱延板を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 Mg:1.8〜2.7% (質量% 、以下同じ) 、
Mn:0.3〜0.7%を含み、残部Alおよび不可避的不純物から
なる組成を有し、5%ストレッチ後の耐力が110 〜150MPa
の範囲で、かつ伸びを17% 以上とした成形加工用アルミ
ニウム合金熱延板とすることである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製品精度が優れた
成形加工用アルミニウム合金熱延板(以下、アルミニウ
ムを単にAlと言う)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のAl合金製ホイール、特にホイー
ルディスクやホイールリムには、従来から、廉価な、JI
S 5052、5454などのAl-Mg 系Al合金の熱延厚板が用いら
れている。これらJIS 5052、5454などのAl-Mg 系Al合金
は、優れた強度や成形性を持ち、溶接性も良好である。
【0003】これらのAl-Mg 系Al合金板は、周知の通
り、常法により、鋳塊を均質化熱処理後、熱間圧延によ
り所定の板厚とした後、必要により再結晶焼鈍 (最終焼
鈍) を行って、製品Al合金板とされる。
【0004】このような中で、特に自動車のホイールな
どの成形品 (製品) には、近年、ますます厚板化 (厚肉
化) されるとともに、高い製品精度が要求されるように
なっている。例えば、これまでのホイールディスクは厚
みが5 〜6mm 程度のものが主流であったが、最近では、
7mm 以上、8mm 程度のものが主流になりつつある。そし
て、このように板厚が厚くなるにつれて、複雑製品形状
のホイールへの、Al合金板の成形加工は格段に難しくな
り、また、同時に、Al合金板の成形加工条件も厳しくな
る。
【0005】より具体的には、Al合金板 (製品) の板厚
が厚くなるほど、成形加工後のスプリングバック量や板
厚のばらつき量などが大きくなる。このため、製品の要
求形状精度や要求寸法精度、あるいは要求板厚精度など
に対する、成形品の形状や寸法の差やばらつき、あるい
は板厚差や板厚のばらつきである、製品精度が低下しや
すい。
【0006】このため、6mm 以上、好ましくは7mm 以上
の板厚であっても、所定の溶接性、あるいは耐食性を満
たした上で、成形加工後のホイールなどの前記製品精度
に優れ、製品強度も優れたAl合金熱延板が求められてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、従来から
用いられている、前記JIS 5052、5454などのAl-Mg 系Al
合金の熱延厚板では、板厚が6mm 以上、特に7mm 以上に
厚板化した場合に、ホイール用として要求される、前記
製品強度と製品精度とが両立しないという問題がある。
【0008】即ち、Mg:2.2〜2.8%、Mn:0.10%以下、Cr:
0.15 〜0.35% を含む、前記JIS 5052のAl-Mg 系Al合金
の熱延厚板では、前記厚板化した場合に、前記厳しい成
形条件下でも、製品精度は良好であるものの、成形加工
後のホイールなどの製品強度が低くなる。
【0009】また、Mg:2.4〜3.0%、Mn:0.5〜1.0%、Cr:
0.05 〜0.20% を含む、前記JIS 5454のAl-Mg 系Al合金
の熱延厚板では、前記厚板化した場合に、通常の熱間圧
延条件では再結晶組織が得られず、前記厳しい成形条件
下では、製品精度が劣り、ホイールなどに成形加工でき
ない。
【0010】従って、6mm 以上、好ましくは7mm 以上の
板厚であっても、製品精度が優れ、疲労耐久性など、成
形加工後の製品強度にも優れたAl合金の熱延板は、これ
まで無かったのが実情である。このため、前記厚板の製
品では、成形加工後の製品を更に矯正加工するか、製品
の側の形状を緩和する設計変更を余儀なくされていたの
が実情である。
【0011】本発明はこの様な事情に着目してなされた
ものであって、その目的は、ホイールなどの製品精度に
優れ、成形加工後の製品強度にも優れたAl合金の熱延板
を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明成形加工用アルミニウム合金熱延板の、請求
項1 の要旨は、Mg:1.8〜2.7% (質量% 、以下同じ) 、M
n:0.3〜0.7%を含み、残部Alおよび不可避的不純物から
なる組成を有し、 5% ストレッチ後 (プレス成形を模擬
した) の耐力が110 〜150MPaの範囲で、かつ伸びを17%
以上とすることである。
【0013】また、選択的添加元素を加えた本発明Al合
金熱延板の別の態様として、本発明請求項2 の要旨のよ
うに、前記Al合金熱延板が、更に、Cr:0.05 〜0.4%、F
e:0.1〜0.6%、Si:0.05 〜0.6%を含むことである。更に
また、本発明請求項3 の要旨のように、Ti:0.05 〜0.2
%、B:10〜300ppmの一種または二種を含むことである。
【0014】本発明の前記各要旨とすることによって、
ホイールなどの製品の製品精度に優れ、成形加工後の製
品強度にも優れたAl合金の熱延板を提供することが可能
となる。
【0015】したがって、本発明の請求項4 の要旨のよ
うに、本発明は、特に厚みが6mm 以上であるAl合金熱延
板に適用されるのが好適となる。
【0016】また、本発明の請求項6 の要旨のように、
本発明Al合金熱延板は、特にホイールディスクやホイー
ルリムなどのホイールに適用されるのが好適となる。
【0017】また、本発明のAl合金熱延板のコストダウ
ンのためには、本発明の請求項5 の要旨のように、本発
明は、熱延後の最終焼鈍無しで、熱延まま (熱延上が
り) で用いられ、成形加工されることが好適となる。
【0018】本発明者らは、Al合金熱延板の、Mg量、Mn
量をバランスさせ、更に、耐力を110 〜180MPaの範囲と
し、かつ伸びを17% 以上とすることにより、製品精度に
優れ、成形加工後の製品強度も優れた特性が得られるこ
とを知見した。
【0019】従来のJIS 5454のAl-Mg 系Al合金の熱延板
では、Mg、Mnの含有量が高めである。このため、前記厚
みが6mm 以上、特に7mm 以上に厚板化した場合に、通常
の熱間圧延条件においては、熱延後の組織が再結晶組織
とならず、耐力も高くなり過ぎ、前記耐力の最適な範囲
が得られない。このため、前記厚板の厳しい成形条件下
では、製品精度が劣り、ホイールなどの製品形状に成形
加工できない。
【0020】また、これを通常の条件で最終焼鈍した場
合(O材の場合) には、5%ストレッチ後の耐力が100MPa以
下と低くなり過ぎてしまう。このため、ホイールなどの
製品形状に成形加工は可能であるものの、製品強度が低
くなり、要求強度を満足できない。
【0021】更に、従来のJIS 5052のAl-Mg 系Al合金の
熱延板では、前記厚板化した場合でも、通常の熱間圧延
条件において、熱延後の組織は再結晶組織となってお
り、ホイールなどの製品形状に成形加工は可能である。
しかし、Mnの含有量が低過ぎるために、製品強度が低く
なり、要求強度を満足できない。
【0022】
【発明の実施の形態】(本発明Al合金熱延板の化学成分
組成)次に、本発明Al合金熱延板における、化学成分組
成について説明する。
【0023】(本発明Al合金の各元素量) Mg:1.8〜2.7%。 Mgは、前記厚みが6mm 以上、特に7mm 以上に厚板化した
場合に、通常の熱間圧延条件において、Al合金熱延板
に、ホイールなどの構造材に必要な強度と成形性を固溶
強化により付与するために必須の元素である。Mgの1.8%
未満の含有では、前記厚板化した場合に、通常の熱間圧
延条件において、ホイールなどの構造材に必要な強度
(例えば、ホイールディスクとしての製品強度σB で22
0MPa以上)とすることができない。また、一方、2.7%を
越えて含有されても、却って前記厳しい成形条件下での
成形加工性が低下する。したがって、Mgの含有量は1.8
〜2.7%の範囲とする。
【0024】Mn:0.3〜0.7%。 Mnは、微細なAl-Mn 系化合物粒子の形成により、前記厚
みが6mm 以上、特に7mm 以上に厚板化した場合に、通常
の熱間圧延条件において得られる再結晶組織を微細化さ
せ、ホイールなどの構造材に必要な強度と、前記厳しい
成形条件下での成形加工性を得るために必要な元素であ
る。Mnの含有量が0.3%未満では、組織内に形成されるAl
-Mn 系化合物粒子の量 (数) が不足し、熱延により得ら
れる再結晶組織を微細化させることができない。一方、
Mnの含有量が0.7%を越える場合には、再結晶組織微細化
効果が飽和し、また、化合物粒子により、Al合金熱延板
の伸びや成形性が却って低下する。したがって、Mnの含
有量は0.3 〜0.7%の範囲とする。
【0025】Cr:0.05 〜0.4%、Fe:0.1〜0.6%、Si:0.05
〜0.6%の一種または二種以上。Cr、Fe、Siは、前記Mnと
同様に、Al-Cr 系、Al-Fe 系、Al-Si 系の化合物粒子を
形成し、熱間圧延後の再結晶粒度の微細化の効果があ
る。したがって、選択的に含有させる場合には、これら
元素の一種または二種以上を組み合わせて含有させる。
【0026】Cr、Fe、Si各々の下限量未満の含有では再
結晶粒度の微細化効果が不足する。一方、上限量を越え
た場合には、結晶粒微細化効果が飽和し、また、粗大な
晶出物を生成しやすく、却って、熱間圧延上がりでの、
Al合金熱延板の成形性や伸びなどを低下させる。また、
Al合金熱延板の破壊靱性および疲労特性、あるいは伸び
や成形性などの諸特性を劣化させる。したがって、Cr、
Fe、Siの含有量は、前記各含有量の範囲とする。
【0027】Ti:0.05〜0.2%、B:10〜300ppm。 Ti、B は鋳塊の結晶粒を微細化する効果がある。このた
め、特にTiは通常添加する元素である。Tiの0.05% 未
満、B の10ppm 未満の含有では、この効果が得られず、
一方、Tiを0.2%を越えて、またB を300ppmを越えて含有
すると、粗大な晶出物を形成する。したがって、Ti、B
を一種または二種含有する場合、Tiの含有量は0.05〜0.
1%の範囲、B の含有量は10〜300ppmの範囲と、各々する
ことが好ましい。
【0028】(本発明Al合金熱延板の特性)更に、本発明
Al合金熱延板の特性について説明する。本発明では、Al
合金熱延板を、前記厚みが6mm 以上、特に7mm 以上の場
合でも、ホイールなどの製品への成形加工性が良く、成
形加工後の製品強度にも優れたものとするために、Al合
金熱延板の特性として、耐力が110 〜150MPaの範囲で、
伸びが17% 以上であることを必須とする。
【0029】Al合金熱延板の特性として、耐力が110MPa
未満では、製品精度や成形加工性は良好であるものの、
成形加工での加工硬化量が不足し、成形加工後の製品強
度が不足する。このため、例えば、ホイールとしての製
品強度σB で220MPa以上などの要求製品強度を満足でき
なくなる。また、一方、耐力が150MPaを越える場合ある
いは伸びが17% 未満である場合は、ホイールなどの製品
への成形加工時に割れやスプリングバックなどが生じ、
製品精度が低下する。
【0030】また、上記成分範囲の規定のみでは、通常
の熱間圧延条件において、成分範囲や熱間圧延条件によ
っては、熱間圧延ままで、本発明で規定する前記耐力の
範囲と伸びの特性が得られない場合が生じる。言い換え
ると、本発明で規定する前記耐力の範囲と伸びの特性
は、前記成分範囲と通常の熱間圧延条件によって、必然
的に得られるものではない。したがって、本発明で規定
する前記耐力の範囲と伸びの特性とは独立した重要な規
定であって、前記したように、熱間圧延ままで、本発明
で規定する前記耐力の範囲と伸びの特性が得られない場
合は、後述するごとく、再結晶焼鈍を行い、耐力と伸び
とを本発明で規定する範囲内に調整する必要がある。
【0031】(本発明Al合金熱延板の製造方法)本発明Al
合金熱延板は常法により製造可能である。即ち、固定式
水冷鋳型を有する半連続鋳造法(DC鋳造法)や、回転式
水冷鋳型などを有する双ロール法、ベルトキャスター
法、3C法、ブロック法等の連鋳により製造した鋳塊を、
均質化熱処理後、熱間圧延、および必要に応じて熱延後
の再結晶焼鈍 (最終焼鈍) により、前記厚みが6mm 以
上、好ましくは7mm 以上の所定の板厚の熱延板とされ
る。
【0032】本発明Al合金熱延板は、前記した通り、通
常の熱間圧延条件において、熱延後の組織が再結晶組織
となり、熱延ままでも、耐力が110 〜150MPaの範囲で、
伸びが17% 以上の特性が得られやすい。このため、熱間
圧延後の通常の再結晶焼鈍無しに熱間圧延ままでも使用
可能である。ただ、成分範囲や熱間圧延条件によって
は、熱間圧延ままで、前記耐力の範囲と、伸びの特性が
得られない場合がある。したがって、このような場合
は、熱延板の耐力や伸びを前記範囲内とする適宜の条件
を選択して再結晶焼鈍を行う必要がある。
【0033】なお、Al合金鋳塊の熱間圧延前の均質化熱
処理において、Al-Mn 系などの化合物粒子を微細にかつ
多数析出させるためには、均質化熱処理温度を430 〜52
0 ℃程度とすることが好ましい。処理温度が520 ℃以上
では、Al-Mn 系化合物粒子が粗大化する可能性が大き
い。また、均質化熱処理温度が430 ℃未満では、固溶に
よる均質化自体の効果が不足する可能性がある。
【0034】
【実施例】次に、本発明方法の実施例を説明する。表1
に示すNo.1〜14までの、化学成分組成を有するAl-Mg 系
Al合金を、DC鋳造法 (冷却速度 5℃/ 秒) により50mm厚
みの鋳塊に溶製した後、500 ℃×4 時間の均質化熱処理
(昇温速度は共通して50℃/ 秒) を施した。そして、こ
の熱処理温度から熱間圧延を開始し、300 ℃で圧延を終
了し、厚みが8mm のAl合金熱延厚板コイルを製造した。
そして、このAl合金熱延板コイルを、熱延ままか、ある
いは熱延後の焼鈍条件を変えて、耐力と伸びとを調整し
た。
【0035】因みに、表1 のNo.1〜8 までは本発明範囲
内の組成で、表1 の備考に記載の通り、各々の請求項に
対応した発明例である。また、表1 のNo.9〜12まではMg
量とMn量とが本発明範囲から外れた比較例である。更
に、表1 のNo.13 〜14は、従来のJIS5454 と5052のAl合
金を示す比較例である。
【0036】(Al合金熱延板の特性評価)これらAl合金熱
延板コイルより圧延方向に試験片を採取し、プレス成形
後の製品強度 (機械的性質) を評価するために、引張試
験(JIS Z 2241 法) にて引張試験を行い、プレス成形が
施されることを模擬し、かつ、プレス成形の加工硬化に
見合った、5%のストレッチを施した後の試験片を、引張
強さ (σB 、MPa ) 、耐力 (σ0.2 、MPa)、伸び (δ、
%)を測定した。これらの結果を表2 に示す。
【0037】また、前記Al合金熱延板のプレス成形後の
製品の寸法精度を評価するために、コイルよりブランク
を採取して、油圧プレスを用いて、90°V 曲げ試験を行
った。90°V 曲げ試験は、断面V 字状でV 字凸部頂点の
R が1mm のポンチと、断面V字状でV 字凹部頂点のR が0
mm のダイスを用い、100 ×100mm に加工した試験片
に、潤滑油無塗布にて、ポンチ圧力40Mpa を負荷する条
件にて、試験片の90°V字状曲げを行い、成形品のポン
チ形状からのスプリングバック角度( °) を求めた。ま
た、成形品の曲げ頂点の板厚分布を、ピッチ10mmで10点
測定し、その最大値と最小値の差 (差厚μm)で求めた。
これらの結果を表2 に示す。
【0038】表1 、2 から明らかな通り、発明例No.1〜
8 は、5%ストレッチ後の耐力が110〜150MPaの範囲で、
伸びが17% 以上あり、スプリングバック角度が4 °以下
と小さく、板厚分布も300 μm 以下と小さく、成形製品
精度に優れていることが分かる。この結果から、通常、
板厚が大きくなるほど、成形製品のスプリングバック量
や板厚分布も大きくなる傾向があるのに対して、発明例
No.1〜8 は、8mm の厚板であっても、成形製品の寸法精
度が優れていることが分かる。また、発明例No.1〜8
は、前記引張試験による、引張強さ (σB 、MPa ) や耐
力 (σ0.2 、MPa)が高く、製品強度にも優れていること
が分かる。
【0039】一方、表1 、2 のNo.9〜12までの、Mg量と
Mn量とが本発明範囲から外れた比較例や、従来のJIS545
4 と5052のAl合金を示す比較例では、5%ストレッチ後の
耐力110 〜150MPaの範囲か、伸びが17% 以上のいずれか
が、本発明範囲から外れている。この結果、表2 のスプ
リングバック角度や板厚分布が大きいか、前記引張試験
による引張強さや耐力のいずれかが低いなど、発明例よ
りも著しく劣っている。このため、6mm 以上の厚板で
は、製品精度か、成形後の製品強度のいずれかに劣って
おり、厚板製品には適用できないことが分かる。
【0040】したがって、これらの結果から、本発明の
要件の臨界的な意義が分かる。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、ホイールなどの製品精
度が良く、疲労耐久性など、成形加工後の製品強度にも
優れたAl合金の熱延板を提供することができる。この結
果、成形加工製品へのAl合金材の用途を大きく拡大でき
る点で、工業的な価値が大きい。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mg:1.8〜2.7% (質量% 、以下同じ) 、M
    n:0.3〜0.7%を含み、残部Alおよび不可避的不純物から
    なる組成を有し、5%ストレッチ後の耐力が110〜150MPa
    で、かつ伸びが17% 以上である製品精度が優れた成形加
    工用アルミニウム合金熱延板。
  2. 【請求項2】 前記アルミニウム合金熱延板が、更に、
    Cr:0.05 〜0.4%、Fe:0.1〜0.6%、Si:0.05 〜0.6%の一種
    または二種以上を含む請求項1に記載の製品精度が優れ
    た成形加工用アルミニウム合金熱延板。
  3. 【請求項3】 前記アルミニウム合金熱延板が、更に、
    Ti:0.05 〜0.2%、B:10〜300ppmの一種または二種を含む
    請求項1または2に記載の製品精度が優れた成形加工用
    アルミニウム合金熱延板。
  4. 【請求項4】 前記アルミニウム合金熱延板の厚みが6
    m 以上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の製
    品精度が優れた成形加工用アルミニウム合金熱延板。
  5. 【請求項5】 前記アルミニウム合金熱延板がホイール
    用である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の製品精
    度が優れた成形加工用アルミニウム合金熱延板。
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