JP2002059349A - ベルト研磨の制御方法 - Google Patents

ベルト研磨の制御方法

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JP2002059349A
JP2002059349A JP2000250057A JP2000250057A JP2002059349A JP 2002059349 A JP2002059349 A JP 2002059349A JP 2000250057 A JP2000250057 A JP 2000250057A JP 2000250057 A JP2000250057 A JP 2000250057A JP 2002059349 A JP2002059349 A JP 2002059349A
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Japan
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belt
polishing
rotating rollers
grinding
control method
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JP2000250057A
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English (en)
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Shigeyuki Haruyama
繁之 春山
Tokuu Ri
徳宇 李
Takahiro Tomoi
貴大 友井
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Daihen Corp
Fukuoka Prefecture
Original Assignee
Daihen Corp
Fukuoka Prefecture
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の治工具を必要とせず、被削材個々の形
状や精度のばらつきを抑え、熟練を必要とせず、また、
作業性や作業環境も向上するベルト研磨の制御方法を提
供する。 【解決手段】 支持フレーム41に取付けられたベルト
駆動手段46によって回転する無端サンダーベルト48
の内側面49に押し付けられ、無端サンダーベルト48
によって回転する複数の回転ローラー50〜52を移動
させて、無端サンダーベルト48を木材からなる被研材
13の表面に押し付け、滑らせて研磨しながら被研材1
3に一次曲面を形成し、しかも被研材13の研削形状に
応じて回転ローラー50〜52を単独に上下、左右方向
に移動させて、隣り合う回転ローラー50〜52の中心
間距離が隣り合う回転ローラー50〜52の半径の合計
値より大きくなるよう制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、木製の家
具等の一次曲面を無端サンダーベルトによって加工する
ベルト研磨の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木製の家具等の曲面を研削・研磨
する作業では、図16(A)、(B)に示すような、無
端サンダーベルト(以降、サンダーベルトと呼ぶ)19
4、199を備えたベルト研磨本体191、196を有
するベルト研磨装置が使用されている。図16(A)の
ベルト研磨本体191においては、ローラー192、1
93間のサンダーベルト194に治具195を押し付け
て、治具195の下端部に形成された一定の形状に倣っ
て木材201を研磨するようになっている。また、図1
6(B)のベルト研磨本体196においては、ローラー
197、198間のサンダーベルト199に複数の分割
パッド200を、成形する形状に応じて上下方向に押し
付けて、分割パッド200の形成する形状に倣って木材
202を研磨するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のベルト研磨装置を用いた研削・研磨作業において
は、未だ解決すべきそれぞれ以下のような問題があっ
た。ベルト研磨本体191を使用した場合には、治具1
95の形状をそのまま転写するため、複数の治工具が必
要であった。また、ベルト研磨本体196を使用した場
合には、各分割パッド200は上下方向のみの動きであ
るため、形状精度があまりよくなかった。さらに、作業
者が被削材(木材201、202)の加工形状に適した
治具195や複数の分割パッド200を選択し、また、
作業者が選択した治具195や複数の分割パッド200
を自分の感覚で操作することによって研削・研磨作業を
行う手作業が中心となっているので、被削材(即ち、被
研材)個々の形状や精度のばらつきが発生していた。即
ち、人間の感覚のみで被削材に適合したサンダーベルト
194、199の形状を創り出して研削・研磨作業を行
うことは、非常に難しく、作業に熟練さが求められた。
また、熟練作業者は、被削材の形状を確認しながら治具
195や複数の分割パッド200、サンダーベルト19
4、199及び被削材の接触方法を調整して望む形状に
なるよう作業を行っているため、形状精度が悪く、ま
た、作業性が劣ると共に、作業環境も劣悪であった。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、複数の治工具を必要とせず、被削材個々の形状
や精度のばらつきを抑え、熟練を必要とせず、また、作
業性や作業環境も向上するベルト研磨の制御方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係るベルト研磨の制御方法は、支持フレームに取付けら
れたベルト駆動手段によって回転する無端サンダーベル
トの内側面に押し付けられ、無端サンダーベルトによっ
て回転する複数の回転ローラーを移動させて、無端サン
ダーベルトを木材からなる被研材の表面に押し付け、滑
らせて研磨しながら被研材に一次曲面を形成し、しかも
被研材の研削形状に応じて回転ローラーを単独に上下、
左右方向に移動させて、隣り合う前記回転ローラーの中
心間距離が隣り合う前記回転ローラーの半径の合計値よ
り大きくなるよう制御する。これによって、複数の回転
ローラーを単独で上下、左右方向に移動させて無端サン
ダーベルトを被研材の研削形状に合わせることができ、
また隣り合う回転ローラーの干渉を避けて被研材に一次
曲面を形成できる。
【0006】本発明に係るベルト研磨の制御方法におい
て、無端サンダーベルトの張力を制御することもでき
る。これによって、無端サンダーベルトの張力を所定の
値に保持することができる。本発明に係るベルト研磨の
制御方法において、被研材の研磨抵抗の変化に応じて、
研削効率を一定に維持するように無端サンダーベルトの
周速を制御することもできる。これによって、研磨抵抗
が急激に変化した場合でも研削効率を一定に保持するこ
とができる。本発明に係るベルト研磨の制御方法におい
て、被研材の研磨抵抗の変化に応じて、研削効率を一定
に維持するように回転ローラー及び/又は支持フレーム
の送り速度を制御することもできる。これによって、大
きくて複雑な形状の研削が可能となると共に、研削作業
性が向上する。
【0007】本発明に係るベルト研磨の制御方法におい
て、被研材の研磨抵抗は回転ローラーに設けた力覚セン
サーを介して検出することもできる。これによって、被
研材の研磨抵抗を確実に検出することができる。本発明
に係るベルト研磨の制御方法において、隣り合う回転ロ
ーラーの中心間距離が実質的に一定となるよう制御する
こともできる。これによって、隣り合う回転ローラーの
干渉を確実に防止できる。本発明に係るベルト研磨の制
御方法において、隣り合う回転ローラーの左右方向の中
心間距離が実質的に一定となるよう制御することもでき
る。これによって、回転ローラーの制御が簡単にでき
る。
【0008】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係るベルト研磨の制御方法を適用可能なベルト研磨
装置の正面図、図2は同ベルト研磨装置の側面図、図3
は同ベルト研磨装置のベルト研磨本体の拡大正面図、図
4は同ベルト研磨装置のベルト研磨本体拡大側断面図、
図5は同ベルト研磨装置の制御手段の構成図、図6は無
端サンダーベルトのベルト張力の制御フロー図、図7は
研削抵抗測定による稼動制御フロー図、図8はデータ変
換ソフトウェアによる処理フロー図、図9は回転ローラ
ーの幾何学位置の説明図、図10(A)、(B)はそれ
ぞれ隣り合う回転ローラーの干渉を避けるように制御す
る説明に用いた比較例、実施例の説明図、図11は隣り
合う回転ローラーの左右方向の中心間距離が一定となる
よう制御する説明図、図12は隣り合う回転ローラーが
連続するよう制御する説明図、図13は隣り合う回転ロ
ーラーの中心間距離が一定となるよう制御する説明図、
図14(A)、(B)はそれぞれ被研材の形状変化に応
じて無端サンダーベルトの張力を制御する説明に用いた
比較例、実施例の説明図、図15(A)、(B)はそれ
ぞれ被研材の研磨抵抗の変化に応じて研削効率を一定に
維持するように無端サンダーベルトの周速を制御する説
明に用いた比較例、実施例の説明図である。
【0009】図1及び図2に示すように、本発明の一実
施の形態に係るベルト研磨の制御方法を適用可能なベル
ト研磨装置10は、床面11に載置、固定された取付け
架台12と、取付け架台12上に取付けられ、被研材の
一例である木材13を固定する固定台14と、取付け架
台12上の両側に設けられ、ベルト研磨本体15を昇降
する一対の研磨昇降手段16、17と、一対の研磨昇降
手段16、17によって昇降する門型の昇降フレーム1
8とを備えており、研削、研磨作業を行うベルト研磨本
体15は昇降フレーム18に沿って左右方向(X軸方
向)に移動可能な構造となっている。以下、これらにつ
いて詳しく説明する。なお、説明の都合上、ベルト研磨
本体15が昇降フレーム18に沿って水平に移動する方
向を左右方向(X軸方向)、水平面上で左右方向に直交
する方向を前後方向(Y軸方向)、ベルト研磨本体15
の昇降方向を上下方向(Z軸方向)とする。
【0010】図1及び図2に示すように、取付け架台1
2は形鋼材や板材等によって直方体状に形成された枠体
から構成されており、ベルト研磨装置10の取付け架台
12以外の重量及び研削、研磨作業時に発生する力に対
しても十分の剛性を有している。固定台14は木材13
を着脱可能に固定すると共に、研削、研磨作業時に発生
する力に対しても十分の耐力がある構造となっている。
一対の研磨昇降手段16、17は、昇降フレーム18の
両側下部に設けられた昇降ガイド19、20をガイドす
るガイド部材(図示せず)をそれぞれ備えると共に、昇
降ガイド19、20を前記ガイド部材に沿って昇降可能
な、モータや減速機等を備えた図示しない昇降機構を有
している。従って、昇降機構を駆動することによって、
昇降フレーム18を上下に移動することができる。
【0011】昇降フレーム18は下部に昇降ガイド1
9、20を備えた昇降ガイド部21、22と、昇降ガイ
ド部21、22の上端にその両端部の下側がフランジ接
続された水平ガイド部23を有している。両端部のフラ
ンジ接続部分を除く水平ガイド部23の殆どの部分は、
X軸方向に断面視(X軸方向に垂直な断面をX軸方向に
見る)した外形形状が矩形となっている。断面矩形状の
水平ガイド部23の上、下面24、25及び後側の側面
26に当接してガイドされ、X軸方向に断面視して外形
が矩形状で、X軸方向に短尺の水平ガイド部材27の前
側には、取付けブラケット28を介してベルト研磨本体
15の上端部が取外し可能に取付けられている。
【0012】昇降フレーム18及び水平ガイド部材27
には、水平ガイド部材27を水平ガイド部23に沿って
X方向に進退可能な進退手段29が設けられている。進
退手段29は、水平ガイド部23の前側の側面30の両
端部に設けられた軸受31、32に回転支持され、中間
部には雄ねじが形成されたねじ軸32aと、前記雄ねじ
に螺合する雌ねじが形成されて水平ガイド部材27に取
付けられたナット部材33とを備えている。ねじ軸32
aの軸受32側の端部には、チェーンスプロケット34
が取付けられており、昇降フレーム18の昇降ガイド部
22上方に取付けられた図示しない減速機付きモータの
軸端部に取付けられたチェーンスプロケット35とチェ
ーンスプロケット34とにチェーン36が掛けられてい
る。
【0013】従って、前記減速機付きモータを駆動する
ことによって、ねじ軸32aを回転し、ナット部材33
を介して水平ガイド部材27及び水平ガイド部材27に
固定されたベルト研磨本体15を水平ガイド部23に沿
ってX軸方向に進退することができる。よって、ベルト
研磨本体15は、Z軸方向及びX軸方向に移動すること
ができ、また、後述するように、制御手段118を介し
てZ軸方向及びX軸方向の送り速度を制御できるように
なっている。図1中の符号37、38は、水平ガイド部
23のX軸方向の両端部にその一端が固定されると共
に、その対向する他端が水平ガイド部材27のX軸方向
の両端に固定され、かつ水平ガイド部23の中間部を内
蔵し、水平ガイド部材27の移動に追随して伸縮自在な
蛇腹を表している。また、符号39は蛇腹37、38の
上端部を所定のピッチで掛止すると共に、蛇腹37、3
8を伸縮自在にガイドする多数の掛止金具をスライドガ
イドするガイド棒を表している。さらに、図1及び図2
中の符号40は、進退手段29のチェーンスプロケット
35、チェーンスプロケット34、チェーン36及び減
速機付きモータ等を覆う安全カバーを表している。
【0014】次に、図3及び図4を参照しながら、ベル
ト研磨本体15について詳細に説明する。ベルト研磨本
体15は、ねじ締結機構によって組立式に構成されたケ
ース状の支持フレーム41と、支持フレーム41の上部
のX軸方向の一側(図3では左側)に設けられた回動軸
42回りに支持フレーム41に対して回動可能でY軸方
向に所定の間隔を開けて設けられた一対の回動フレーム
43、44と、一対の回動フレーム43、44に回転可
能に取付けられたベルト駆動ローラー45を備えてい
る。ベルト駆動ローラー45は回動フレーム43に設け
られたベルト駆動手段46によって無端サンダーベルト
(以降、単にサンダーベルトと呼ぶ)48を回転させ、
回転するサンダーベルト48を後述する複数の回転ロー
ラー50〜52によって木材13の表面に押し付け、滑
らせて研磨しながら木材13に一次曲面を形成するよう
になっている。なお、複数の回転ローラー50〜52は
支持フレーム41に設けられているので、複数の回転ロ
ーラー50〜52は支持フレーム41と一体的に移動す
ることになる。
【0015】ベルト研磨本体15は、さらに、サンダー
ベルト48の内側面49に押し付けられ、サンダーベル
ト48によって回転する3個の長尺の回転ローラー50
〜52をそれぞれ単独に木材13に対して進退可能なロ
ーラー進退手段53〜55と、回転ローラー50〜52
をそれぞれ単独に、回転ローラー50〜52の進退方向
56〜58に直交し、かつサンダーベルト48の進行方
向又は後退方向に移動可能なローラー左右動手段59〜
61を有している。ベルト研磨本体15は、さらに、木
材13に形成される研削形状の変化に応じて変化すると
共に、ローラー進退手段53〜55及び/又はローラー
左右動手段59〜61の駆動によるサンダーベルト48
の張力を調整する前後一対のベルト張力調整機構62、
62aからなるベルト張力調整手段63を備えている。
【0016】図3に示すように、ベルト駆動ローラー4
5は回動フレーム43、44の回動軸42の位置とは反
対側に回転自在に設けられており、回動フレーム43、
44はそれぞれ支持フレーム41に対して回動軸42回
りに回動可能に取付けられている。Y方向に長尺の回動
軸42の中間部にはサンダーベルト48の回転をガイド
する上ベルトガイドローラー64が設けられている。サ
ンダーベルト48はベルト駆動ローラー45、上ベルト
ガイドローラー64、回転ローラー50〜52の両側の
支持フレーム41の下端部に配置された一対の下ベルト
ガイドローラー65、66に内側面49が当接されてい
る。また、ベルト駆動ローラー45と下ベルトガイドロ
ーラー66との間にはベルト張力検出調整手段67が設
けられている。なお、下ベルトガイドローラー65、6
6(上ベルトガイドローラー64も同じ)は、図4に示
すように、両端部は軸受によって支持フレーム41に回
転支持されている。
【0017】図3及び図4に示すように、ベルト駆動手
段46は回動フレーム43に取付けられた図示しない減
速機付き駆動モータの出力軸に取付けられたチェーンス
プロケット68を有しており、ベルト駆動ローラー45
の一端部に形成された駆動側回転軸69の先端部に設け
られたチェーンスプロケット70とチェーンスプロケッ
ト68との間にはチェーン71が掛けられている。図4
に示すように、駆動側回転軸69は回動フレーム43に
軸受を介して回転自在に支持されており、一方、ベルト
駆動ローラー45の従動側回転軸72は回動フレーム4
4に軸受を介して回転自在に支持されている。またチェ
ーンスプロケット68、70及びチェーン71は安全カ
バー73によって覆われている。従って、前記減速機付
き駆動モータの駆動によって、サンダーベルト48をベ
ルト駆動ローラー45の摩擦力によって回転し、回転ロ
ーラー50〜52をサンダーベルト48の内側面49に
押し付けて木材13を研削、研磨することができる。
【0018】図3及び図4に示すように、支持フレーム
41の下部の内側には、支持フレーム41にねじ締結機
構により着脱可能に固定され、内側が平面視して矩形状
に開口している外形円状の旋回フレーム79と、旋回フ
レーム79の内側の開口部付近に設けられた3組の対と
なる軸受47、47aに回動支持された3組(回転ロー
ラー50〜52用)の揺動フレーム79a〜79cとが
設けられている。揺動フレーム79a〜79cには、前
記ローラー進退手段53〜55が設けられており、旋回
フレーム79には、前記ローラー左右動手段59〜61
が設けられている。
【0019】図3及び図4に示すように、ローラー進退
手段54(53、55も同じ)は、回転ローラー51
(50、52も同じ)に断面フォーク状の軸受ブラケッ
ト74を介して取付けられた進退ロッド75と、進退ロ
ッド75の上端側に形成された雄ねじ部76に螺合する
雌ねじ部を有する回転ナット77と、回転ナット77を
回転するナット駆動機構78を有している。ナット駆動
機構78は、揺動フレーム79bの中央部に設けられた
モータベッド80に取付けられた減速機付き進退モータ
81と、減速機付き進退モータ81の出力軸に取付けら
れたチェーンスプロケット82と、揺動フレーム79b
の中心部にスラスト軸受を介して回転可能に設けられた
回転ナット77の上端部に取付けられたチェーンスプロ
ケット83と、チェーンスプロケット82とチェーンス
プロケット83の間に設けられたチェーン84を備えて
いる。
【0020】図4に示すように、軸受ブラケット74の
中心部に取付けられた進退ロッド75のY方向の両側に
は、揺動フレーム79bに垂直方向に貫通して設けられ
た筒状のガイド85、86に上下方向に摺動する棒状の
ガイドロッド87、88が取付けられている。なお、図
3及び図4中の符号89は進退ロッド75用の筒状のカ
バーを、符号90、91はガイドロッド87、88用の
筒状のカバーを、符号92は進退ロッド75用の蛇腹
を、符号93、94はガイドロッド87、88用の蛇腹
を表している。従って、減速機付き進退モータ81の駆
動によって回転ナット77を回転させ、進退ロッド75
を揺動フレーム79b(揺動フレーム79a、79cも
同じ)に対して進退することができる。
【0021】図3及び図4に示すように、ローラー左右
動手段60(59、61も同じ)は、旋回フレーム79
に取付けられた軸受47、47aに回動自在に設けられ
た揺動フレーム79b(揺動フレーム79a、79cも
同じ)を回動するように構成されている。ローラー左右
動手段60は、軸受47近傍に配置、固定された減速機
95と、減速機95の入力軸に取付けられたプーリー9
6と、プーリー96に掛けられたタイミングベルト97
に掛合するプーリー98と、プーリー98がその出力軸
に取付けられ、旋回フレーム79bに設けられた連結板
99を介して減速機95に一体的に固定された揺動モー
タ100とを備えており、減速機95の出力軸101は
軸受47に回動自在に支持されている。
【0022】減速機95の出力軸101は揺動フレーム
79bの一端部(図4では左側)に接続されており、揺
動フレーム79bの他端部には回動軸102が形成さ
れ、回動軸102は軸受47aにより支持されている。
なお、図3及び図4中の符号103は、プーリー98、
タイミングベルト97及びプーリー96を覆う安全カバ
ーを表している。従って、揺動モータ100を駆動する
ことによって揺動フレーム79bを旋回フレーム79に
設けた軸受47、47aに対して揺動することができ、
これによって、回転ローラー51を、回動軸102及び
減速機95の出力軸101を中心にしてX方向に左右動
させることができる。
【0023】ベルト張力調整手段63は、回動フレーム
43、44にそれぞれ設けられた勝手違いのベルト張力
調整機構62、62aから構成されており、ベルト張力
調整機構62(62aも同じ)は支持フレーム41に、
その回転軸を下方に向けて設けられた減速機付き張力モ
ータ104を備えている。さらに、ベルト張力調整機構
62は、減速機付き張力モータ104の出力軸105に
取付けられたチェーンスプロケット106と、チェーン
スプロケット106に掛けられたチェーン107が掛合
するチェーンスプロケット108と、チェーンスプロケ
ット108がその下端部に取付けられ、その中間部には
雄ねじ部が形成されたスライドロッド109と、前記雄
ねじ部が螺合する雌ねじ部が形成され回動フレーム43
に軸受110を介して取付けられたナット部材111を
備えている。従って、ベルト張力調整手段63の2組の
減速機付き張力モータ104を駆動することによって回
動フレーム43、44を回動軸42の回りに回動するこ
とができ、これによってベルト駆動ローラー45を回動
軸42の回りに上下してサンダーベルト48の張力を調
整することができる。
【0024】図3に示すように、ベルト張力検出調整手
段67は、ベルト駆動ローラー45の下方で、かつ下ベ
ルトガイドローラー66の上方に配置されている。ベル
ト張力検出調整手段67は、支持フレーム41に垂直方
向に取付けられた取付け部材112と、取付け部材11
2の上下端部に、サンダーベルト48の内側面49に当
接可能に取付けられたセンサーロール113、114
と、センサーロール113、114間のサンダーベルト
48の内側面49に当接してサンダーベルト48のベル
ト張力を検出する荷重センサー115を備えた進退機構
を有している。進退機構は取付け部材112のZ方向の
中間部に荷重センサー115をX方向に進退可能に取付
けられている。従って、回転ローラー50〜52の移動
やベルト張力調整手段63の駆動によって変化するサン
ダーベルト48の張力を検出すると共に、検出値に応じ
て進退機構を操作して所定のベルト張力に制御すること
ができる。
【0025】また、図4に示すように、回転ローラー5
1(50、52も同じ)においては、進退ロッド75の
下端と軸受ブラケット74の上端との間に、取付け金物
116を介して力覚センサーの一例であるロードセル1
17が設けられており、ロードセル117を介して回転
ローラー51の圧縮力を検出することができる。この検
出される圧縮力に基づいてサンダーベルト48による木
材13に対する研削圧力(即ち、研磨抵抗)を算出し、
さらに、これによって、サンダーベルト48の周速の調
整をすることができる。
【0026】次に、本発明の一実施の形態に係るベルト
研磨の制御方法を適用可能なベルト研磨装置10に用い
る制御手段118について、図5を参照しながら説明す
る。制御手段118のシステム構成は、図に示すよう
に、荷重センサー115のようなベルト研磨本体15に
取付けられた各検出器の出力を増幅する各種アンプを備
えた制御盤119と、制御盤119からの出力によって
所定の制御を行う制御用パソコン120とを備えてい
る。各検出器には、サンダーベルト48の張力を検出す
る荷重センサー115の他に、回転ローラー50〜52
の圧縮力を検出するロードセル117や、各種モータ及
び該モータの回転数を計測するロータリエンコーダー
(モータ・エンコーダー127と呼ぶ)、さらに、回転
ローラー50〜52の移動に伴う位置検出用のリミット
スイッチ等が含まれている。なお、モータはすべてサー
ボモータを使用している。
【0027】荷重センサー115、ロードセル117の
出力は、制御盤119のアンプ121、122を介して
制御用パソコン120内のAD変換器123に入力され
る。また、モータ・エンコーダー127の各種モータや
各種ロータリエンコーダーの出力も同様に、制御盤11
9のアンプ126を介して、制御用パソコン120内の
モーションコントローラ128に入力される。さらに、
各リミットスイッチからの入力は直接、制御用パソコン
120内のデジタルI/O129に入力される。AD変
換器123、モーションコントローラ128及びデジタ
ルI/O129に入力されたデータは、制御用パソコン
120内のデータ変換ソフトウェア125からの入力デ
ータと共に、ツール制御ソフトウェア124に入力され
て、所定の処理が行われ、ツール制御ソフトウェア12
4からの各出力が、モーションコントローラ128、ア
ンプ126を介してモータ・エンコーダー127に出力
されると共に、デジタルI/O129を介してリミット
スイッチ等に出力される。
【0028】ここで、ツール制御ソフトウェア124と
は、サンダーベルト48の張力や研磨抵抗(研削抵抗)
等のハードの制御に関するソフトウェアであり、また、
データ変換ソフトウェア125とは、回転ローラー50
〜52の位置決め制御による加工経路の生成に関するソ
フトウェアである。ツール制御ソフトウェア124は、
サンダーベルト48の張力に関する制御及び研削抵抗に
関する制御から構成されており、まず、サンダーベルト
48の張力に関する制御について、図6を参照しながら
説明する。 (1)研削作業の前に、被研材の種類、木目、研削形
状、研削量、研削精度等を考慮してベルト張力の目標値
を設定し、入力する(S−1)。
【0029】(2)研削作業中、ベルト張力検出調整手
段67の荷重センサー115を介してベルト張力値を計
測する(S−2)。 (3)上記のベルト張力の計測値を設定した目標値に対
して常に監視し(S−3)、目標値と現時点での計測値
とを稼動中は常時比較する(S−4)。 (4)計測値が設定した目標値に近づくように、モーシ
ョンコントローラ128による稼動指示によって(S−
5)、ベルト張力検出調整手段67の進退機構の張力制
御用モータを駆動する(S−6)。この際、計測値が目
標値から大きくずれた場合には、張力制御用モータを高
速で駆動し、一方、目標値に近い場合には、張力制御用
モータを低速で駆動する。
【0030】次に、研削効率を一定に維持するための研
削抵抗に関する制御は図7に示すように、以下の通りと
する。 (1)研削作業の前に、被研材の種類、木目、研削形
状、研削量、研削精度等を考慮して研削抵抗値を設定す
る(S−11)。 (2)研削作業中、回転ローラー50〜52に取付けた
ロードセル117を介して研削抵抗値を計測する(S−
12)。 (3)サンダーベルト48の周速値の変化条件に基づく
ベルトの周速制御の判断、及び本体や回転ローラー50
〜52の送り速度条件並びに稼動停止条件に基づく本体
や回転ローラー50〜52の送り制御の判断を行い(S
−13)、上記の研削抵抗の計測値を常に監視し(S−
14)、計測値を設定値と常時比較する(S−15)。
【0031】(4)計測値が設定範囲内の場合には、関
連する各制御用モータは駆動しない。 (5)計測値が設定範囲外の場合には、関連する各制御
用モータを駆動する。例えば、周速の変更範囲内では
(S−16)、モーションコントローラ128による稼
動指示によって(S−17)、制御用モータを駆動して
周速の制御を行う(S−18)。また、送り速度の変更
範囲内では(S−19)、回転ローラー50〜52、本
体の稼動速度を再計算し(S−20)、この結果に基づ
きモーションコントローラ128による稼動指示によっ
て(S−21)、制御用モータ(本体用及び/又は回転
ローラー用)を駆動して送り速度の制御を行う(S−2
2)。しかし、稼動停止範囲内、即ち、計測値が許容値
以上では(S−23)、モーションコントローラ128
による稼動指示によって(S−24)すべての制御用モ
ータを停止する(S−25)。なお、上述の本体とは、
上下方向、左右方向に移動するベルト研磨本体15又は
ベルト研磨本体15が有する支持フレーム41を表して
いる。
【0032】更に、データ変換ソフトウェア125での
処理方法は以下の通りである(図8参照)。 (1)研磨対象である被研材の研削形状の形状データを
読み込む(S−31)。 (2)上記形状データに基づいて、複数の回転ローラー
50〜52のうち予め設定された基準ローラーの中心O
に対応した加工経路のデータを生成する(S−32)。 (3)稼動方法の選択(S−33)、即ち、回転ローラ
ー50〜52間中心距離一定(S−34)又は左右(X
軸)方向の中心間距離一定(S−35)の選択を行う。 (4)演算処理を行って(S−36)、基準ローラー以
外の回転ローラーの位置及び稼動速度等を決定する(S
−37)。 (5)生成された加工経路のデータを基に、機器や加工
形状それぞれによる干渉をチェックする(S−38)。 (6)干渉がなければ、稼動データとしてファイルを生
成する(S−39)。なお、図8の下部の矩形の破線内
に示すように、生成された稼動データとしては、補間ピ
ッチ等がある。この制御手段118によって、本実施の
形態に係るベルト研磨の制御方法を確実に実施すること
ができる。
【0033】続いて、本発明の一実施の形態に係るベル
ト研磨の制御方法を適用したベルト研磨装置10を用い
たベルト研磨の制御方法について図を参照しながら説明
する。なお、以降の図において説明を簡単にするため、
下ベルトガイドローラー65、66は省略している。ま
ず、図9を参照して、研磨面の研削形状の変化に伴う回
転ローラーの送り速度の制御方法の考え方について説明
する。形状変化は図に示すように、傾斜線Kと水平線S
によって形成されているとする。傾斜線Kは、(Xi
i )から(X i+1 ,Zi+1 )まで、水平線Sは(X
i+1 ,Zi+1 )から(Xi+2 ,Zi+2 )までを示してい
る。但し、回転ローラー51、52との関係についての
み説明し、回転ローラー52を基準ローラーと定義する
と共に、Vを本体速度、即ち、図1に示すベルト研磨本
体15が進退手段29により右側に移動する速度とす
る。
【0034】制御方法の手順は以下の通りとする。 (1)回転ローラー51、52の幾何学的位置を明確に
する。 (2)位置Xに対する回転ローラー51、52の位置を
算出する(P(左右方向の距離、図10(A)の距離L
12 )を一定にしたり、又は回転ローラー51、52間
中心間距離(図10(A)の距離L01)を一定にす
る)。 (3)各回転ローラー51、52の対応区間(傾斜線
K、又は水平線S)における移動速度を設定する。 (4)基準の回転ローラー52に対応した移動距離を保
ちながら、本体速度Vを変化する。本体及び回転ローラ
ー52は、区間(Xi+1 ,Zi+1 ⇒Xi+2 ,Zi+2 )で
は、L=V×tである。また、回転ローラー51は、区
間(Xi ,Zi ⇒Xi+1 ,Z i+1 )では、L1 =V1×
tである。なお、L1 =L/cosθである。
【0035】図10(A)、(B)はそれぞれ隣り合う
回転ローラー50〜52の干渉を避けるように制御する
説明に用いた比較例、実施例を示すものである。図10
(A)では、木材13の研削形状が水平線130の場合
と、水平線130の右端の傾きの変化点131にて前進
方向に向かって下方に傾斜した傾斜線132の場合共、
回転ローラー50〜52の移動(送り)速度vはすべて
一定としているので、左の図の水平線130の場合には
問題はないが、右の図のように傾斜線132に回転ロー
ラー52が移動すると、回転ローラー50、51間の距
離L01と回転ローラー51、52間の距離L12とは異な
り、傾斜線132の傾きの大きさや回転ローラー50〜
52の大きさ如何では、回転ローラー51、52が干渉
することになる。また、回転ローラー50〜52による
サンダーベルト48の押さえの部分の長さが変化するの
で、サンダーベルト48による研削圧力(たわみ)も変
化し、この結果、研削効率のばらつきが発生する。
【0036】この問題を解決するために、図10(B)
に示すように、回転ローラー50〜52それぞれの送り
速度を独自に、制御手段118を介して計算処理させる
ことによって、隣合う回転ローラー50〜52が干渉し
ないように制御する。即ち、図10(B)では回転ロー
ラー50〜52の送り速度がそれぞれ制御された結果、
回転ローラー50、51間の距離L01と回転ローラー5
1、52間の距離L13とは同一となっている。これによ
って、回転ローラー50〜52の干渉を避けると共に、
研削面積の均一化が可能となり研削効率を一定に保持す
ることができる。なお、図10(A)、(B)におい
て、説明を簡略にするため、回動軸42を上ベルトガイ
ドローラー64の回転軸からずらした位置に配置してい
る。また、図10(A)、(B)中の符号L0は、水平
線130の研削時における木材13の表面から上ベルト
ガイドローラー64の上端までの距離を表している。
【0037】図11には、隣り合う回転ローラー50〜
52の左右方向の中心間距離(X軸方向のピッチ)が一
定となるよう制御する場合の実施例を示している。な
お、図に示すように、研削形状は計算処理するために、
直線部Tも曲線部Kも共に、微小な長さの直線によって
近似されており、以降も同様である。直線部Tと曲線部
K共、隣合う回転ローラー50〜52間の水平距離Px
が一定となるように制御された回転ローラー50〜52
の中心Oは、図に破線で示すように、木材13の研削形
状に対して、回転ローラー50〜52の半径rの距離だ
けオフセットして配置されている。図12は隣り合う回
転ローラー50〜52が常に連続して接している(実際
には、極僅か隙間を保持している)場合を、また、図1
3は隣り合う回転ローラー50〜52が常に、等間隔を
保持して移動する場合を示している。本実施の形態で
は、一例として、r1 ≒2r、r2 ≒4r、r3 ≒3
r、r4 ≒6rとしている。
【0038】図14を参照して、木材13の研削形状の
変化に応じてサンダーベルト48の張力を一定に制御す
る方法について説明する。図14(A)は、もし一対の
ベルト張力調整手段63が設けられていない場合(又は
ベルト張力調整手段63設けられていても、作動させな
い場合)を示しており、この場合には、研削形状の変化
(図において、左から右への変化)に応じてサンダーベ
ルト48の周長が増減する(図14(A)、(B)で
は、周長はΔL1分増加する)ため、サンダーベルト4
8の張力Tが増減(±ΔT)し、この結果、サンダーベ
ルト48の張力(T+ΔT)がベルトの耐力を超えると
サンダーベルト48が破断したり、また、サンダーベル
ト48による木材13への面圧Pが変化(±ΔP)する
ので、なじみ不良が生じる。
【0039】従って、この問題を解決するために、本実
施の形態では、図14(B)に示すように、研削形状の
変化に基づくサンダーベルト48の周長の変化ΔL1を
ベルト張力検出調整手段67によって検出し、この検出
結果に基づいて制御手段118を介してベルト張力調整
手段63によってサンダーベルト48の周長が一定にな
るように自動制御することにより、サンダーベルト48
の張力T及びサンダーベルト48による木材13への面
圧Pを最適になるように自動制御している。
【0040】図15を参照して、木材13の研磨抵抗
(研削抵抗又は切削抵抗)の変化に応じて研削効率を一
定に維持するようにサンダーベルト48の周速S及び/
又はベルト研磨本体15(又は支持フレーム41)の送
り速度(本体速度)Vを制御する方法について説明す
る。図15(A)は、節があったり、繊維の方向が変わ
ったりして木材13の設定した研削量tが急激に変化
(±Δt)しても、サンダーベルト48の周速S及び本
体速度Vを一定にした場合の問題を説明している。この
図においては、研削量tが増加(+Δt)した状態を示
しており、この状態で研削した場合には、研削抵抗が大
きくなり、この結果、サンダーベルト48がスリップし
たり、場合によっては停止したり又はサンダーベルト4
8がたわみを生じたりすることになる。従って、研削作
業が困難になったり、又は木材13の形状不良の原因と
なる。
【0041】この点を考慮して、本実施の形態では、図
15(B)に示すように、回転ローラー50〜52に設
けたロードセル117を介して回転ローラー50〜52
に対する荷重を検出し、該検出値に基づいて制御手段1
18を介してサンダーベルト48の研削抵抗値を算出す
ると共に、研削効率を保持するために、サンダーベルト
48の周速S及び/又は本体速度Vを自動制御する。即
ち、例えば、図のように研削量tが急激に増加(+Δ
t)する場合、研削効率(研削量/研削時間)を保つよ
うに、例えば、サンダーベルト48の周速Sを増加する
と共に、本体速度Vを小さくするように自動制御するこ
とができる。逆に、研削量tが急激に減少(−Δt)し
た場合には、サンダーベルト48の周速Sを減少すると
共に、本体速度Vを大きくすることができる。なお、図
15では、回転ローラー50〜52の相対位置はそのま
ま一定として説明したが、必要に応じて、変えることも
できる。
【0042】前記実施の形態においては、ベルト研磨本
体15を研磨昇降手段16、17、及び進退手段29に
より昇降及びX方向に進退させたが、ベルト研磨本体1
5を産業ロボット又はNC機械加工機に取付けることも
できる。回転ローラー50〜52をそれぞれ、進退させ
ると共に揺動するように構成したが、これに限定され
ず、回転ローラー50〜52をそれぞれ、X方向及びZ
方向に進退するように構成することもできる。回転ロー
ラー50〜52は3本としたが、これに限定されず、4
本以上とすることもできる。
【0043】ベルト張力調整手段63は、回動フレーム
43、44に設けたベルト駆動ローラー45を回動軸4
2回りに回動したが、これに限定されず、その他の構造
とすることもできる。例えば、サンダーベルト48に加
える荷重を調整して行うこともできる。旋回フレーム7
9は、図面に示す位置にて固定した状態で説明した、木
材の研削形状や木目の方向等に応じて、90°旋回させ
て取付けることができ、それに伴って回転ローラーの構
造や長さ等を変えることもできる。これによって、Y方
向に研削することができる。
【0044】
【発明の効果】請求項1〜7記載のベルト研磨の制御方
法においては、複数の回転ローラーを単独で上下、左右
方向に移動させて無端サンダーベルトを被研材の研削形
状に合わせることができ、また隣り合う回転ローラーの
干渉を避けて被研材に一次曲面を形成できる。従って、
複数の回転ローラーによる研削工具自身の形状を最適な
形状に変化させながら研削することができると同時に、
予め設定された最適な研削条件となるように制御するこ
とができるので、複数の治工具を必要とせず、被削材個
々の形状や精度のばらつきを抑えることができると共
に、熟練を必要とせず、また、作業性や作業環境も向上
できる。特に、請求項2記載のベルト研磨の制御方法に
おいては、無端サンダーベルトの張力を所定の値に保持
することができるので、研削圧力を調整したり、無端サ
ンダーベルトのスリップや破断を確実に防止することが
できる。
【0045】請求項3記載のベルト研磨の制御方法にお
いては、研磨抵抗が急激に変化した場合でも研削効率を
一定に保持することができるので、研削効率を保持して
研削作業を効率的に行うことができると共に、機器の破
損等を防止することができる。請求項4記載のベルト研
磨の制御方法においては、回転ローラー及び/又はフレ
ームの送り速度を制御するので、被削材の状況(木目、
異方性、節等)に対応した研磨条件で研削加工を行うこ
とができ、また、大きくて複雑な形状の研削が可能とな
ると共に、研削作業性が向上する。請求項5記載のベル
ト研磨の制御方法においては、被研材の研磨抵抗を確実
に検出することができるので、木材の特徴である異方性
や材質のばらつき等が発生する被研材の条件変化に対応
して加工を行うことができ、かつ許容値以上の抵抗がか
かった場合でも、機器の破損を確実に防止することがで
きる。請求項6記載のベルト研磨の制御方法において
は、隣り合う回転ローラーの干渉を確実に防止できるの
で、作業性が向上する。また、無端サンダーベルトの接
触面積を一定にすることができ、これによって、研削面
圧が一定となるため部分的な形状変化が起こりにくい。
請求項7記載のベルト研磨の制御方法においては、回転
ローラーの制御が簡単にできるので、回転ローラーの操
作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るベルト研磨の制御
方法を適用可能なベルト研磨装置の正面図である。
【図2】同ベルト研磨装置の側面図である。
【図3】同ベルト研磨装置のベルト研磨本体の拡大正面
図である。
【図4】同ベルト研磨装置のベルト研磨本体の拡大側断
面図である。
【図5】同ベルト研磨装置の制御手段の構成図である。
【図6】無端サンダーベルトのベルト張力の制御フロー
図である。
【図7】研削抵抗測定による稼動制御フロー図である。
【図8】データ変換ソフトウェアによる処理フロー図で
ある。
【図9】回転ローラーの幾何学位置の説明図である。
【図10】(A)、(B)はそれぞれ隣り合う回転ロー
ラーの干渉を避けるように制御する説明に用いた比較
例、実施例の説明図である。
【図11】隣り合う回転ローラーの左右方向の中心間距
離が一定となるよう制御する説明図である。
【図12】隣り合う回転ローラーが連続するよう制御す
る説明図である。
【図13】隣り合う回転ローラーの中心間距離が一定と
なるよう制御する説明図である。
【図14】(A)、(B)はそれぞれ被研材の形状変化
に応じて無端サンダーベルトの張力を制御する説明に用
いた比較例、実施例の説明図である。
【図15】(A)、(B)はそれぞれ被研材の研磨抵抗
の変化に応じて研削効率を一定に維持するように無端サ
ンダーベルトの周速を制御する説明に用いた比較例、実
施例の説明図である。
【図16】(A)、(B)はそれぞれ従来例に係るベル
ト研磨の制御方法の説明図である。
【符号の説明】
10:ベルト研磨装置、11:床面、12:取付け架
台、13:木材(被研材)、14:固定台、15:ベル
ト研磨本体、16、17:研磨昇降手段、18:昇降フ
レーム、19、20:昇降ガイド、21、22:昇降ガ
イド部、23:水平ガイド部、24:上面、25:下
面、26:側面、27:水平ガイド部材、28:取付け
ブラケット、29:進退手段、30:側面、31、3
2:軸受、32a:ねじ軸、33:ナット部材、34:
チェーンスプロケット、35:チェーンスプロケット、
36:チェーン、37、38:蛇腹、39:ガイド棒、
40:安全カバー、41:支持フレーム、42:回動
軸、43、44:回動フレーム、45:ベルト駆動ロー
ラー、46:ベルト駆動手段、47、47a:軸受、4
8:無端サンダーベルト、49:内側面、50〜52:
回転ローラー、53〜55:ローラー進退手段、56〜
58:進退方向、59〜61:ローラー左右動手段、6
2、62a:ベルト張力調整機構、63:ベルト張力調
整手段、64:上ベルトガイドローラー、65、66:
下ベルトガイドローラー、67:ベルト張力検出調整手
段、68:チェーンスプロケット、69:駆動側回転
軸、70:チェーンスプロケット、71:チェーン、7
2:従動側回転軸、73:安全カバー、74:軸受ブラ
ケット、75:進退ロッド、76:雄ねじ部、77:回
転ナット、78:ナット駆動機構、79:旋回フレー
ム、79a〜79c:揺動フレーム、80:モータベッ
ド、81:減速機付き進退モータ、82:チェーンスプ
ロケット、83:チェーンスプロケット、84:チェー
ン、85、86:ガイド、87、88:ガイドロッド、
89:カバー、90、91:カバー、92:蛇腹、9
3、94:蛇腹、95:減速機、96:プーリー、9
7:タイミングベルト、98:プーリー、99:連結
板、100:揺動モータ、101:出力軸、102:回
動軸、103:安全カバー、104:減速機付き張力モ
ータ、105:出力軸、106:チェーンスプロケッ
ト、107:チェーン、108:チェーンスプロケッ
ト、109:スライドロッド、110:軸受、111:
ナット部材、112:取付け部材、113、114:セ
ンサーロール、115:荷重センサー、116:取付け
金物、117:ロードセル(力覚センサー)、118:
制御手段、119:制御盤、120:制御用パソコン、
121、122:アンプ、123:AD変換器、12
4:ツール制御ソフトウェア、125:データ変換ソフ
トウェア、126:アンプ、127:モータ・エンコー
ダー、128:モーションコントローラ、129:デジ
タルI/O、130:水平線、131:傾きの変化点、
132:傾斜線
フロントページの続き (72)発明者 友井 貴大 大阪府大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会社ダイヘン内 Fターム(参考) 3C034 AA19 BB34 BB87 BB92 CA16 CB11 DD08 3C058 AA05 AA11 AA12 AA13 AA14 AA16 AC02 BC02 CB03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持フレームに取付けられたベルト駆動
    手段によって回転する無端サンダーベルトの内側面に押
    し付けられ、該無端サンダーベルトによって回転する複
    数の回転ローラーを移動させて、前記無端サンダーベル
    トを木材からなる被研材の表面に押し付け、滑らせて研
    磨しながら前記被研材に一次曲面を形成し、しかも前記
    被研材の研削形状に応じて前記回転ローラーを単独に上
    下、左右方向に移動させて、隣り合う前記回転ローラー
    の中心間距離が隣り合う前記回転ローラーの半径の合計
    値より大きくなるよう制御することを特徴とするベルト
    研磨の制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のベルト研磨の制御方法に
    おいて、前記無端サンダーベルトの張力を制御すること
    を特徴とするベルト研磨の制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のベルト研磨の制御
    方法において、前記被研材の研磨抵抗の変化に応じて、
    研削効率を一定に維持するように前記無端サンダーベル
    トの周速を制御することを特徴とするベルト研磨の制御
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のベルト研磨の制御
    方法において、前記被研材の研磨抵抗の変化に応じて、
    研削効率を一定に維持するように前記回転ローラー及び
    /又は前記支持フレームの送り速度を制御することを特
    徴とするベルト研磨の制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載のベルト研磨の制御
    方法において、前記被研材の研磨抵抗は前記回転ローラ
    ーに設けた力覚センサーを介して検出することを特徴と
    するベルト研磨の制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のベ
    ルト研磨の制御方法において、隣り合う前記回転ローラ
    ーの中心間距離が実質的に一定となるよう制御すること
    を特徴とするベルト研磨の制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のベ
    ルト研磨の制御方法において、隣り合う前記回転ローラ
    ーの左右方向の中心間距離が実質的に一定となるよう制
    御することを特徴とするベルト研磨の制御方法。
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