JP2002054881A - バッチ式熱処理炉およびバッチ式熱処理方法 - Google Patents

バッチ式熱処理炉およびバッチ式熱処理方法

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JP2002054881A
JP2002054881A JP2000239251A JP2000239251A JP2002054881A JP 2002054881 A JP2002054881 A JP 2002054881A JP 2000239251 A JP2000239251 A JP 2000239251A JP 2000239251 A JP2000239251 A JP 2000239251A JP 2002054881 A JP2002054881 A JP 2002054881A
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heat
treated
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treatment chamber
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Takeshi Kajitani
健 梶谷
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Shoei Manufacturing Co Ltd
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NAGOYA SHOEI VANS KK
Shoei Manufacturing Co Ltd
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  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被熱処理物の品温を所定温度に精度良く且つ
容易に制御し、しかも安価に実施できるようにする。 【解決手段】 被熱処理物(7)を熱処理室(9)内で移動
させる移動手段(6)と、この移動手段(6)を制御して被
熱処理物(7)を反復的に往復移動させる駆動制御手段(2
1)とを設ける。熱処理室(9)内には、被熱処理物(7)の
周囲のうち上記移動手段(6)による移動方向に移動用空
間(25)を設ける。そして熱処理室(9)内の被熱処理物
(7)の周囲に熱風(24)を流通させながら、被熱処理物
(7)を熱処理室(9)内で反復的に往復移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミ合金製鋳造
品等を熱処理するバッチ式熱処理炉と熱処理方法に関
し、さらに詳しくは、被熱処理物の品温を所定温度に精
度良く且つ容易に制御でき、しかも安価に実施できる熱
処理炉と熱処理方法に関する。
【0002】
【発明の背景】一般に、アルミ合金製鋳造品等の被熱処
理物は、鋳造後に残存鋳砂の分離(いわゆる、砂焼き)
と併せて、溶体化処理として例えば500℃等の所定温
度に加熱され、急冷により焼入れされたのち焼戻し処理
が施される。ここで、上記溶体化処理では金属組織を均
一に溶体化させるため、被熱処理物は数時間に亘って品
温が所定温度に維持される。
【0003】
【従来の技術】従来、上記溶体化用の熱処理炉として、
コンパクトでありながら多量の製品を一括して処理でき
るバッチ式熱処理炉がある。このバッチ式熱処理炉は、
通常、熱処理室内に熱風を流通させることにより被熱処
理物が均一に加熱される。この熱風循環型のバッチ式熱
処理炉では、炉内の雰囲気温度を一定にするため、例え
ば吹出口近傍等に熱風案内板や邪魔板を配置する等によ
り、熱風の吹出口や吹出し方向等、熱風の流れ具合が調
整されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のバッチ式熱
処理炉では、次のような問題点があった。 (1)被熱処理物の収容量や配置が異なると熱風の流れ
具合が異なるため、熱風の流れ具合の調整は現物対応が
必要とされる等、極めて煩雑である。しかもこれらの調
整によっても精緻な温度管理は容易でなく、例えば50
0℃±5℃の温度範囲内で被熱処理物の品温を維持する
のも容易でない。さらに、被熱処理物の収容量や配置に
制約が加えられる問題もあった。
【0005】(2)熱風の流れを調整するための熱風案
内板や邪魔板等は、被熱処理物の収容に応じて付設され
るため、詳細設計が個々の熱処理炉で異なる。従って、
熱処理炉の新規設計や設計変更が容易でない。
【0006】(3)炉内の雰囲気温度の上記偏りを補う
ため、一般に熱風の風量を多くすることで被熱処理物が
均一に加熱されるが、この場合は、熱風循環用ファンや
その駆動モータを大形化する必要があり、エネルギーコ
ストも高く、安価に実施できない問題がある。
【0007】本発明は上記問題点を解消し、被熱処理物
の品温を所定温度に精度良く且つ容易に制御でき、しか
も安価に実施できる、バッチ式熱処理炉と熱処理方法を
提供することを技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、例えば、本発明の実施の形態を示す図1か
ら図3に基づいて説明すると、次のように構成したもの
である。即ち、本発明1はバッチ式熱処理炉に関し、熱
処理室(9)内に収容した被熱処理物(7)の周囲に所定温
度の流体(24)を流通させて当該被熱処理物(7)を処理す
るバッチ式熱処理炉であって、上記被熱処理物(7)を熱
処理室(9)内で移動させる移動手段(6)と、この移動手
段(6)を制御して被熱処理物(7)を反復的に往復移動さ
せる駆動制御手段(21)とを備え、上記熱処理室(9)内
に、被熱処理物(7)の周囲のうち上記移動手段(6)によ
る移動方向に移動用空間(25)を設けたことを特徴とす
る。
【0009】また本発明2はバッチ式熱処理方法に関
し、熱処理室(9)内に被熱処理物(7)を収容し、この被
熱処理物(7)の周囲に所定温度の流体(24)を流通させな
がら、上記被熱処理物(7)を熱処理室(9)内で反復的に
往復移動させることを特徴とする。
【0010】
【作用】熱処理室内に収容された被熱処理物は、被熱処
理物の周囲を流通する流体との熱交換により加熱や徐冷
等の熱処理が施される。このとき、被熱処理物は移動手
段と駆動制御手段により熱処理室内を反復的に往復移動
する。被熱処理物が熱処理室内を移動して一側に偏る
と、流体は広い空間を多量に通過するので、この広い空
間側の被熱処理物が効率よく熱交換され、反対側の熱処
理室内面に近接した部位では熱交換が不十分となる。例
えば熱風により被熱処理物を加熱する場合、上記広い空
間側が高温となり易く、熱処理室内面に近接した部位が
低温となり易い。しかしながら、上記熱交換の偏りは、
上記被熱処理物が熱処理室内の反対側へ移動したときに
逆転し、相殺される。そして被熱処理物は熱処理室内を
反復的に往復移動するので、全体として被熱処理物の品
温は均一化し所定温度に維持される。
【0011】上記熱処理室内の被熱処理物の周囲に設け
る上記移動用空間は、被熱処理物が一方に偏った際に、
この被熱処理物の他方の端部が流体の入口と出口を直線
的に結ぶ領域内に収容される程度に設けるのが好まし
い。具体的には、この移動用空間の大きさは、例えば被
熱処理物全体の大きさの8分の1以上とするのが好まし
く、6分の1以上にするのがより好ましく、4分の1以
上の空間を設けるのが更に好ましい。但し、上記移動用
空間を大きくすると熱処理室が大型化するのに対し、2
分の1以上に大きくしても被熱処理物の品温の均一化は
それ以上は改善されないことから、上記空間は2分の1
以下とするのが好ましい。なお、ここで被熱処理物の全
体の大きさとは、熱処理室内に収容される被熱処理物の
全体の大きさを言い、例えばアルミ合金製鋳造品を複数
個バケット内に投入して熱処理室内に収容する場合は、
このバケットの大きさを言う。
【0012】上記駆動制御手段は、上記被熱処理物が移
動の際に熱処理室の内面へ衝突しないように、上記熱処
理室内に位置検出センサーを備え、この位置検出センサ
ーにより上記被熱処理物の位置を検出可能に構成するの
が好ましい。この位置検出センサーとしては、光電管装
置やリミットスイッチ等を採用することができる。
【0013】上記反復移動を、タイマー等により断続的
に行う場合には、各停止位置で流体との熱交換が安定
し、被熱処理物の品温が所定温度に安定して維持され易
い。この場合、上記停止時間は上記熱交換の偏りによる
品温の偏りを少なくするため、例えば5〜10分間とす
るのが好ましいが、熱処理室内の雰囲気温度や被熱処理
物の品温に応じて、停止時間を設定してもよい。また、
上記断続的な移動距離は、例えば被熱処理物の移動範囲
の3分の1〜4分の1程度を一回に移動させるのが好ま
しい。
【0014】上記移動手段は、メッシュベルト、駆動チ
ェーン、ウォーキングビーム等、適宜の手段を採用する
ことができるが、熱処理室内の下方に配置され被熱処理
物を搬送する搬送ローラで構成した場合、上記流体の流
動抵抗が少なく、この流体がローラ間を良好に通過する
うえ、上記搬送ローラとは別個の移動手段を設ける必要
がなく、より好ましい。
【0015】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
き説明する。図1〜図3は、本発明のバッチ式熱処理炉
を溶体化処理炉に用いた場合の実施形態を示し、図1は
熱処理装置全体の概略構成図、図2はバッチ式溶体化処
理炉の一部を破断した斜視図、図3はバッチ式溶体化処
理炉の横断平面図である。
【0016】図1に示すように、この熱処理装置(1)
は、バッチ式溶体化処理炉(2)と冷却装置(3)と搬入搬
出装置(4)とバッチ式時効炉(5)とを備え、さらにこれ
らの各装置(2・3・4・5)間で被熱処理物(7)を搬送
するための搬送ローラ(6)を備える。
【0017】アルミ合金製鋳造品等の上記被熱処理物
(7)は、バケット(8)内に多数収容された状態で搬入搬
出装置(4)により搬送ローラ(6)上に載置され、最初に
溶体化処理炉(2)内に案内される。上記被熱処理物(7)
はこの溶体化処理炉(2)で所定温度、例えば500℃に
加熱される。このとき、この加熱によりいわゆる砂焼き
処理が併せて行われ、付着していた鋳砂が被熱処理物
(7)から分離して落下し、熱処理室(9)の下方に設けた
シュート(10)から排出される。
【0018】溶体化処理を終えた被熱処理物(7)は次に
冷却装置(3)へ案内され、例えば30秒以内に80℃の
水槽(11)に浸けて急冷され、これにより焼入れ処理が行
われる。この焼入れ処理を終えると、次に被熱処理物
(7)は時効炉(5)に案内され、例えば150℃に加熱し
て焼戻し処理が行われる。なお、この時効炉(5)におい
ても上記加熱により残存鋳砂の分離が必要に応じて行わ
れ、下部のシュート(12)から分離された鋳砂が排出され
る。この焼戻し処理を終えたのち、被熱処理物(7)は搬
入搬出装置(4)から次工程へ送り出される。
【0019】次に、図2および図3に基づいて、上記バ
ッチ式溶体化処理炉の構造を説明する。図2に示すよう
に、この溶体化処理炉(2)内では、炉内の搬送ローラ
(6)上に熱処理室(9)が設けてある。この熱処理室(9)
の前面は開閉扉(13)に臨ませて開口してあり、下面も開
口して熱風入口(14)に構成してある。また、この熱処理
室(9)の上方にはファンモータ(15)で駆動される吸引フ
ァン(16)が配設してあり、熱処理室(9)はこの吸引ファ
ン(16)の吸入口に連通させてある。
【0020】上記吸引ファン(16)の横部の一方には加熱
バーナ(17)が、他方には排気管(18)がそれぞれ配設して
あり、吸引ファン(16)から送り出された空気は加熱バー
ナ(17)で所定温度に加熱される。この加熱された空気の
温度は、炉壁(19)内面に付設した温度センサー(20)によ
り検出され、制御盤(21)により加熱バーナ(17)の燃焼が
制御される。上記熱処理室(9)の左右側壁(9a・9b)は、
断熱材(22)を敷設した炉壁(19)との間に通風路(23)が形
成してあり、上記加熱バーナ(17)で加熱された熱風(24)
が、この通風路(23)を下降して搬送ローラ(6)の下方で
折り返し、熱風入口(14)から熱処理室(9)内へ吸い込ま
れて循環するように構成してある。
【0021】図3に示すように、上記熱処理室(9)は前
後に長く形成されており、上記通風路(23)は熱処理室
(9)の左右にのみ形成してある。従って、被熱処理物
(7)を収容したバケット(8)の周囲のうち、左右は熱処
理室(9)の内面に近接しているが、前後は熱処理室(9)
の内面から離れており、この間に移動用空間(25)が設け
てある。なお、この移動用空間(25)の広さは、図3に示
すように、被熱処理物(7)が一方に偏った際に被熱処理
物(7)の他端部が平面視で熱風出口(29)の下方に位置す
るように設定してある。
【0022】図2及び図3に示すように、上記搬送ロー
ラ(6)は制御盤(21)からの操作で回転方向と運転時期と
が制御される駆動モータ(26)に連動連結してある。上記
制御盤(21)はタイマー(27)を備えており、このタイマー
(27)の作動により上記駆動モータ(26)を介して溶体化処
理炉(2)内の搬送ローラ(6)が所定時間の間隔で断続的
に正逆回転される。なお、熱処理室(9)の内面には左右
両側壁(9a・9b)の前後端寄り部にそれぞれ位置検出セン
サーとして光電管(28)が設けてある。
【0023】次に、上記溶体化処理炉での加熱処理につ
いて説明する。最初に、バケット(8)に収容された被熱
処理物(7)が搬送ローラ(6)で熱処理室(9)内に搬入さ
れ、溶体化処理炉(2)は開閉扉(13)で密閉される。熱処
理室(9)内の空気は吸引ファン(16)で吸い上げられ、加
熱バーナ(17)の燃焼により所定温度に加熱されて、熱処
理室(9)の両側の通風路(23・23)を下降する。この熱風
(24)は搬送ローラ(6)の下方に達すると上方へ折り返
し、熱処理室(9)の下部に開口した熱風入口(14)から熱
処理室(9)内に流入し、上記吸引ファン(16)に吸引され
て上昇する。この上昇する熱風(24)との熱交換により、
上記被熱処理物(7)が所定温度、例えば500℃に加熱
される。なお、この加熱により被熱処理物(7)から分離
した残存鋳砂は、落下して下方のシュート(10)に溜ま
り、適当時期に回収される。
【0024】上記被熱処理物(7)を収容したバケット
(8)は、搬送ローラ(6)を駆動モータ(26)で回転させる
ことにより、図3に示す前側位置(A)と仮想線に示す後
側位置(B)との間を反復的に往復移動させる。このと
き、上記バケット(8)を前側位置(A)と後側位置(B)及
び両者(A・B)間を3等分又は4等分した位置で所定時
間、例えば5分間停止させるように、制御盤に設けたタ
イマー(27)により駆動モータ(26)を断続的に運転する。
バケット(8)の各停止位置は駆動モータ(26)の運転時間
で制御されるが、上記前側位置(A)と後側位置(B)では
それぞれ前記光電管(28)によりバケット(8)の位置が確
認される。
【0025】バケット(8)が、例えば図3に示す前側位
置(A)に位置する状態では、バケット(8)の後側に広い
移動用空間(25)が形成され、上記熱風の多くはこの広い
移動用空間(25)を通過して上昇する。従って、被熱処理
物(7)の後側部分は熱風と良好に熱交換され十分に加熱
されるが、これに対し、前側部分は熱風の通過が少な
く、十分に加熱されない。これとは逆に、バケット(8)
が後側位置(B)に位置する状態では、被熱処理物(7)の
前側部分は熱風と良好に熱交換され十分に加熱される
が、後側部分は加熱が不十分となる。そして被熱処理物
(7)はこの前側位置(A)と後側位置(B)との間を反復的
に往復移動するので、全体として被熱処理物(7)の品温
が均一化し所定の温度に安定維持される。
【0026】上記により被熱処理物(7)を8時間に亘っ
て500℃に加熱する場合について、バケット(8)の四
隅と中心部に温度センサーを付設して品温を実測した。
その結果、溶体化処理炉(2)に入れて90分程度で品温
が所定の500℃に上昇した後、被熱処理物(7)の移動
を中止した場合は、一部の測定部位で温度低下が見られ
たが、断続的に移動させている間は各測定部位とも常に
500℃±2℃に維持されており、被熱処理物(7)の品
温が従来の方法に比べて極めて均一化しているととも
に、所定温度に安定維持されていることが確認された。
【0027】上記実施形態では、被熱処理物を5分ごと
に断続的に移動させたが、本発明では被熱処理物に応じ
て移動間隔を任意に設定してもよく、また、これに代え
て連続的に反復移動させるように構成しても良い。ま
た、品温等を測定するセンサーを設け、品温の上下変化
に応じて被熱処理物を断続的に移動させるように構成し
ても良い。なお、被熱処理物の品温の上下変化に応じ
て、熱風の循環風量を調整可能に構成すると、熱風を過
剰に供給する無駄をなくせるので、一層好ましい。
【0028】上記実施形態では熱処理室内で熱風を上昇
させる場合について説明したが、熱風の循環方向はこの
実施形態のものに限定されない。また被熱処理物は熱処
理室内で往復移動できればよく、その移動方向も本実施
形態のものに限定されない。
【0029】上記実施形態では本発明のバッチ式熱処理
炉を溶体化処理炉に用いた場合について説明したが、時
効炉に用いてもよく、また、被熱処理物を徐冷する場合
の冷却炉に用いることもできる。例えば上記実施形態の
時効炉に用いた場合、被熱処理物の品温は160℃±1
℃の範囲内に維持された。
【0030】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されることか
ら、次の効果を奏する。
【0031】(イ) 被熱処理物が熱処理室内を反復的に
往復移動することで、周囲を通過する流体との熱交換の
偏りが相殺され、全体として被熱処理物の品温が均一化
し、所定温度に安定維持されることから、熱処理室内を
流れる流体の流れ具合に多少の偏りがあっても被熱処理
物の品温を所定温度に精度良く制御でき、精緻な温度管
理を容易に行うことができる。
【0032】(ロ) 熱処理室内を流れる流体の流れ具合
や雰囲気温度に多少の偏りがあってもよいことから、従
来必要とされた、案内板や邪魔板などの配置による流体
の流れ具合の調整や、現物対応の調整等を簡略でき、設
備の設計や製作、調整を容易に行うことができる。しか
も、被熱処理物の収容量や配置の制約が少なく、熱処理
操作が容易な上、雰囲気温度の偏りを補うために熱風の
風を過剰に多くする必要がなく、設備コストやエネルギ
ーコストを低く抑えて安価に実施することができる。
【0033】(ハ) 上記熱処理室内に位置検出センサー
を備え、この位置検出センサーにより上記被熱処理物の
位置を検出可能に構成した場合には、上記被熱処理物が
移動の際に熱処理室の内面へ衝突する惧れがなく、安全
に運転することができる。
【0034】(ニ) 上記被熱処理物を所定時間の間隔
で断続的に移動させた場合には、各停止位置で流体との
熱交換が安定するので、被熱処理物の品温を所定温度に
容易に安定維持することができる。
【0035】(ホ) 上記移動手段を、熱処理室内の下方
に配置され被熱処理物を熱処理室内への搬入や熱処理室
からの搬出に用いる搬送ローラで構成した場合には、上
記流体がローラ間を良好に流れるうえ、上記搬送ローラ
とは別個の移動手段を設ける必要がなく、設備を簡略に
して安価に実施することができる。
【0036】(ヘ) 上記駆動制御手段は、熱処理室の内
部に温度センサーと流量センサーとの少なくともいずれ
かを備え、これらのセンサーからの出力に応じて熱処理
室内に流通させる上記流体の流量を増減可能に構成した
場合には、熱処理室内の温度に応じて流体の流量を設定
できるので、エネルギーコストを低減でき、一層安価に
実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバッチ式熱処理炉を溶体化処理炉に用
いた場合の実施形態を示す、熱処理装置全体の概略構成
図である。
【図2】バッチ式溶体化処理炉の一部を破断した斜視図
である。
【図3】バッチ式溶体化処理炉の横断平面図である。
【符号の説明】
2…バッチ式熱処理炉(溶体化処理炉)、 6…移動手段(搬送ローラ)、 7…被熱処理物、 9…熱処理室、 20…温度センサー、 21…駆動制御手段(制御盤)、 24…所定温度の流体(熱風)、 25…移動用空間、 27…タイマー、 28…位置検出センサー(光電管)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K034 AA01 BA01 DA06 DA08 DB02 DB04 EA01 EA12 FA05 FB11 GA08 4K056 AA09 BC00 CA04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱処理室(9)内に収容した被熱処理物
    (7)の周囲に所定温度の流体(24)を流通させて当該被熱
    処理物(7)を処理するバッチ式熱処理炉であって、 上記被熱処理物(7)を熱処理室(9)内で移動させる移動
    手段(6)と、この移動手段(6)を制御して被熱処理物
    (7)を反復的に往復移動させる駆動制御手段(21)とを備
    え、 上記熱処理室(9)内に、被熱処理物(7)の周囲のうち上
    記移動手段(6)による移動方向に移動用空間(25)を設け
    たことを特徴とする、バッチ式熱処理炉。
  2. 【請求項2】 上記駆動制御手段(21)は上記熱処理室
    (9)内に位置検出センサー(28)を備え、この位置検出セ
    ンサー(28)により上記被熱処理物(7)の位置を検出可能
    に構成した、請求項1に記載のバッチ式熱処理炉。
  3. 【請求項3】 上記駆動制御手段(21)はタイマー(27)を
    備え、このタイマー(27)の作動により上記移動手段(6)
    を所定時間の間隔で断続的に駆動可能に構成した、請求
    項1または請求項2に記載のバッチ式熱処理炉。
  4. 【請求項4】 上記移動手段(6)を、熱処理室(9)内に
    配置され被熱処理物(7)を搬送する搬送ローラで構成し
    た、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のバッ
    チ式熱処理炉。
  5. 【請求項5】 上記駆動制御手段(21)は、熱処理室(9)
    の内部に温度センサー(20)と流量センサーとの少なくと
    もいずれかを備え、これらのセンサー(20)からの出力に
    応じて熱処理室(9)内に流通させる上記流体(24)の流量
    を増減可能に構成した、請求項1から請求項4のいずれ
    か1項に記載のバッチ式熱処理炉。
  6. 【請求項6】 熱処理室(9)内に被熱処理物(7)を収容
    し、この被熱処理物(7)の周囲に所定温度の流体(24)を
    流通させながら、上記被熱処理物(7)を熱処理室(9)内
    で反復的に往復移動させることを特徴とする、バッチ式
    熱処理方法。
  7. 【請求項7】 上記被熱処理物(7)を所定時間の間隔で
    断続的に移動させる、請求項6に記載のバッチ式熱処理
    方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008501860A (ja) * 2004-06-02 2008-01-24 コンソリデイテッド エンジニアリング カンパニー, インコーポレイテッド 集積金属加工設備
CN104677102A (zh) * 2015-01-09 2015-06-03 湖北宏钊建材有限责任公司 一种人造石英石板材的固化方法及装置

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