JP2002053326A - フッ素添加ガラス物品の製造方法 - Google Patents

フッ素添加ガラス物品の製造方法

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JP2002053326A JP2000237360A JP2000237360A JP2002053326A JP 2002053326 A JP2002053326 A JP 2002053326A JP 2000237360 A JP2000237360 A JP 2000237360A JP 2000237360 A JP2000237360 A JP 2000237360A JP 2002053326 A JP2002053326 A JP 2002053326A
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Yuichi Oga
裕一 大賀
Tadashi Enomoto
正 榎本
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フッ素添加ガラス物品の製造方法であって、
効率良くフッ素を添加できる方法を提供する。 【解決手段】 OVD法VAD法等により形成したガラ
ス微粒子積層体を脱水処理、フッ素添加処理してフッ素
添加ガラス物品を製造する方法において、脱水処理をC
lを0.01〜0.4モル%含有雰囲気で行い、フッ素
添加処理をFを1モル%以上含有する雰囲気で行なう。
Si−Cl結合を効率よくSi−F結合に置換できる。
また、紫外域,真空紫外域での透過率特性が向上したフ
ッ素添加ガラス物品を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ等の光
伝送媒体、各種光学部材及び装置として利用できるフッ
素添加ガラス物品の製造方法に関し、詳しくはガラス原
料の加水分解反応を利用してガラス微粒子を生成、堆積
し、特定雰囲気下で透明ガラス化することによりフッ素
添加ガラス物品を製造する方法に関する。本発明は、フ
ッ素添加ガラスの紫外域、真空紫外域での透過率特性を
向上できる製法として好適に利用できる。
【0002】
【従来の技術】合成石英ガラス物品は、近赤外域、可視
光域のみならず紫外域、真空紫外域にわたる波長域にお
いて透明である等の優れた特徴を有することにより、光
ファイバ等の光伝送媒体、各種光学部品、各種光源を用
いる装置特に加工用装置及び材料として、広く使用され
ている。しかし純石英ガラスは高エネルギーの紫外光照
射により新たな吸収帯を生じ、透過率低下、屈折率変
動、蛍光発生等をもたらすという問題があった。合成石
英ガラス物品の一つとして純石英にフッ素を添加するこ
とによりその屈折率や粘度を低下させたフッ素添加石英
ガラスがあるが、フッ素添加により上記の紫外透過率特
性の問題が改善できることも知られている。フッ素添加
石英ガラスの製法として、ガラス微粒子体を例えば塩素
雰囲気中で脱水処理後、フッ素化合物含有雰囲気中でガ
ラス微粒子にフッ素を添加し更に高温下で透明ガラス化
する光ファイバ用ガラス母材の製造方法(文献:特開
昭60-90842)、塩素雰囲気中で脱水処理後、フッ素化合
物含有雰囲気中でフッ素添加しつつ透明ガラス化する方
法(文献:特開昭60-36343)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】紫外光照射環境下での
合成石英ガラスの用途の一つとして、LSI製造の際に
ウェハ上に集積回路パターンを描画する光リソグラフィ
工程のフォトマスク基板材料としての使用がある。近
年、LSIの高集積化,高機能化に伴い、より微細な描
画技術が要求され、リソグラフィ用ステッパの露光光源
の短波長化が進められている。すなわち前記光源は、従
来の水銀ランプのg線〔波長(以下同じ)436nm〕
からi線(365nm)、KrFエキシマレーザ(24
8nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)へ、さ
らに低圧水銀ランプ(波長185nm)、ArClエキ
シマレーザ及びArClエキシマランプ(波長175n
m)、Xe2 エキシマレーザ及びXe2 エキシマランプ
(波長172nm)、F2 レーザ(波長157.6n
m)までへの短波長化が望まれている。純石英ガラス
(SiO2 )はArFエキシマレーザ(193nm)ま
では対応できるが、F2 レーザ光(波長157.6n
m)を殆ど透過しないことから、F 2 レーザ光に対応で
きる材料としては、Dry & F doped Fused Silica いわ
ゆる、「OH基フリーFドープ石英ガラス」が最も良い
材料であると考えられている〔文献:神保 宏樹「F
2 レーザ用フォトマスクについて」,光アライアンス,
第11巻第4号第20〜25頁,日刊工業出版(200
0年刊)〕。
【0004】しかし、上記文献,等の従来技術で
は、作成したフッ素添加ガラスの紫外域光透過率特性が
まだ十分ではないという問題があった。本発明はガラス
微粒子集合体(多孔質母材)を塩素雰囲気で脱水処理し
た後にフッ素含有化合物ガスでフッ素を添加する工程を
有するフッ素添加ガラス物品の製造方法であって、従来
より紫外域の透過率特性を向上したフッ素添加ガラス物
品を製造できる方法を課題としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、ガラス微粒子積層体の脱水処理時の雰囲気ガス中
のCl濃度を0.01〜0.4モル%とし、続くフッ素
添加処理時の雰囲気ガス中のF濃度を1モル%以上とし
てSi−Cl結合を十分にSi−F結合に置換して、透
過率特性及び耐紫外線性を向上するものである。すなわ
ち本発明は、(1) ガラス微粒子積層体をClを0.01
〜0.4モル%含有する雰囲気中で加熱することにより
脱水処理した後、Fを1モル%以上含有する雰囲気中で
加熱することによりフッ素添加及び透明ガラス化するこ
とを特徴とするフッ素添加ガラス物品の製造方法、(2)
ガラス微粒子積層体をClを0.02〜0.2モル%含
有する雰囲気中で加熱することにより脱水処理した後、
Fを1モル%以上含有する雰囲気中で加熱することによ
りフッ素添加及び透明ガラス化することを特徴とするフ
ッ素添加ガラス物品の製造方法、である。
【0006】さらに本発明は、(3) 前記方法、ガラス原
料ガスを燃焼バーナに供給して火炎加水分解反応させる
ことにより形成されるガラス微粒子積層体を脱水処理し
た後フッ素添加及び透明ガラス化するフッ素添加ガラス
物品の製造方法において、前記ガラス原料ガスと共にフ
ッ素化合物ガスを燃焼バーナに供給し、得られたガラス
微粒子堆積体をClを0.01〜0.4モル%含有する
雰囲気中で加熱することにより脱水処理した後、Fを1
モル%以上含有する雰囲気中で加熱することによりフッ
素添加及び透明ガラス化することを特徴とする前記方
法、(4) ガラス原料ガスを燃焼バーナに供給して火炎加
水分解反応させることにより形成されるガラス微粒子積
層体を脱水処理した後フッ素添加及び透明ガラス化する
フッ素添加ガラス物品の製造方法において、前記ガラス
原料ガスと共にフッ素化合物ガスを燃焼バーナに供給
し、得られたガラス微粒子積層体を、Clを0.02〜
0.2モル%含有雰囲気中で加熱することにより脱水処
理した後、Fを1モル%以上含有する雰囲気中で加熱す
ることによりフッ素添加及び透明ガラス化することを特
徴とする前記方法、である。
【0007】本発明者らは従来技術によるフッ素添加ガ
ラス物品の紫外域における透過率が満足できるものでな
かった理由について、次のように考察した。ガラス原料
ガスを燃焼バーナの火炎中に導入し、火炎加水分解反応
によりガラス微粒子を生成、堆積・積層させた後、該積
層体を、塩素系化合物ガス含有雰囲気中で加熱する脱水
処理を施しOH基成分を除去すると、ガラス中にはSi
−Cl結合が生成する。ガラス中にSi−Cl、Si−
OH、Si−Si等の結合が存在すると紫外域での透過
率が低下することが知られている。〔例えばHideo Hoso
no et.al. ,"Effects of fluorine dimmer excimer la
ser radiation on the optical transmission and defe
ct formation various types of synthetic SiO2 glass
es ", Applied Physics Letters, vol. 74, No.19 (199
9) 〕更にフッ素化合物含有雰囲気中で加熱処理してフ
ッ素化合物と反応させることにより、Si−Cl結合は
Si−F結合へと置換されるが、脱水処理条件によって
はSi−Cl→Si−F結合への置換が十分進行せずS
i−Cl結合が残存し、良好な透過率特性を得ることが
できなかったと考えられる。
【0008】そこで、本発明者らはSi−Cl結合から
Si−F結合への置換を効率的に進行させる方法を種々
検討の結果、意外にも、ガラス微粒子堆積体中のOH基
を除去できる最低限のCl濃度雰囲気で脱水処理し、さ
らに続くフッ素添加工程でのF濃度も特定範囲にするこ
とにより、フッ素添加を効率的に進行させ、Si−F結
合への置換を十分に行なうことができ、紫外域での透過
率に優れたフッ素添加ガラスを得ることができるという
知見を得、前記(1) 〜(4) の本発明に到達できたもので
ある。
【0009】
【発明の実施の態様】本発明においてガラス微粒子積層
体としては、この種技術分野で公知のVAD法、OVD
法によりガラス原料を加水分解して得られるガラス微粒
子を堆積・積層させたものであればよい。具体的には、
SiCl4 、HSiCl3 、CH3 SiCl3 、(CH
3 2 SiCl2 、CH3 Si(CH3 0)3 、Si
(OCH3 4 等のガラス原料ガス、H2 ,CH4 等の
炭化水素等の燃焼用ガス及びO2 等の助燃性ガス、さら
に要すればAr等の不活性ガスをガラス微粒子合成用バ
ーナ中に導入し、火炎中でガラス原料が加水分解反応
(火炎加水分解反応)、酸化反応することにより生成す
るガラス微粒子を堆積・積層させるといった手法によ
る。
【0010】得られたガラス微粒子積層体(以下、多孔
質母材ともいう)には合成時の酸水素炎からのOH基が
含まれるので、Cl含有雰囲気中で加熱することにより
脱水処理する。本発明の第一の特徴はこの脱水処理工程
を脱水に要する必要最低限のCl濃度で行なう点にあ
り、Cl含有雰囲気のCl濃度を0.01〜0.4モル
%、より望ましくは0.02〜0.2モル%とする。C
l濃度が0.01モル%未満では脱水が十分ではなくな
り、また0.4モル%を超えると本発明の所期の効果を
得られない。Cl含有雰囲気の、Cl含有ガスとしては
例えばCl2 、SOCl2 、SiCl4 等を用いること
ができる。また、Cl含有ガス以外の雰囲気ガスとして
はHe ,Ar,N2 等の不活性ガスを用いるが、ガラス
中の気泡低減の点でHe を用いることがより望ましい。
加熱温度は例えば800〜1300℃で行なう。800
℃未満では脱水が効率的に進行せず、また1300℃を
超えると、ガラス中へのCl成分の残留の点で問題があ
る。
【0011】脱水処理工程の後、該多孔質母材をフッ素
(F)含有雰囲気中で加熱することにより、フッ素を添
加する。本発明においては脱水処理工程でのCl濃度を
必要最小限にとどめているので、Si−ClからSi−
Fへの置換が効率良く進む。本発明の他の特徴はこの工
程の雰囲気中F濃度を1モル%以上とすることにある。
1モル%未満ではSi−Cl結合からSi−F結合への
置換が目的とする程には進まず、透過率特性向上の効果
が小さい。F化合物濃度の上限は100モル%(1気
圧)である。F含有雰囲気の、F含有ガスとしては例え
ば、SiF6 ,SF6 ,CF4 ,C 2 6 等を用いるこ
とができる。また、F含有ガス以外の雰囲気ガスとして
はHe ,Ar,N2 等の不活性ガスを用いるが、ガラス
中の気泡低減の点でHe を用いることがより望ましい。
具体的には脱水工程の雰囲気ガスとしてHe 等をキャリ
アガスにしてここにCl化合物ガスを加えて流し、脱水
工程終了後にClガスの供給のみを停止し、F化合物を
流すといった手法を採用できる。この工程はフッ素添加
のみを目的として温度1000〜1400℃で加熱して
もよいし、または同時に多孔質体の焼結を進めて温度1
000〜1500℃で加熱してもよい。径方向のフッ素
濃度分布を均一にするためには、透明ガラス化温度まで
フッ素ガスを供給することが好適である。
【0012】フッ素添加工程の後に多孔質母材を焼結す
る場合には、He 等の不活性ガスのみの雰囲気にして温
度1400〜1500℃で加熱し透明ガラス化する。
【0013】本発明において、ガラス微粒子積層体を形
成する際に、ガラス微粒子合成用バーナ中に前記したよ
うなガラス原料と共に例えばCF4 等のフッ素化合物ガ
スを供給することにより合成時のOH基を低減しておく
と非常に好結果を得られる。この際のフッ素化合物ガス
としては前記フッ素添加工程で例示したものと同様でよ
い。脱水工程以降は前記したと同様に行なう。このよう
にガラス微粒子合成時に原料にF化合物ガスを添加し
て、予めOH基を低減したガラス微粒子積層体を製造し
ておくと、低いCl濃度で十分に脱水できて、脱水処理
工程における塩素への置換反応を抑制し、次の工程での
F添加を非常に効率良く進めることができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるもので
はない。なお、以下の各例においてガラス中のCl濃度
の測定は、サンプル1gをHF水溶液50ccに溶解し
た後、このHF溶液をピペットでSiウェハ上に滴下
し、乾燥後、全反射蛍光X線分析法により測定した〔測
定機器:(株)テクノス製、TREX610(商品
名)〕。ガラス中のF濃度の測定は、イオンクロマトグ
ラフ法によった。まず、サンプルの石英ガラス0.1g
と炭酸ナトリウム1gを粉砕混合して加熱溶融し、冷却
後、超純水を加えて水溶液とし、この水溶液を陽イオン
交換樹脂に通してナトリウムイオンを分離し、通過した
溶液中のフッ素イオンをイオンクロマトグラフで定量し
た。ガラスの透過率は、サンプルを外径10mm、厚さ
6.35cmに加工したものについて測定した〔測定機
器:日本電子(株)製、VUV−200(商品名)〕。
【0015】〔実施例1〕ガラス原料としてSiCl4
を酸水素火炎中に投入し、ガラス微粒子を生成、堆積さ
せて、外径200mmφ×長さ800mmのガラス微粒
子積層体(多孔質母材)を合成した。該多孔質母材をC
2 を濃度で0.03モル%含有するHe雰囲気中に
て、1100℃で60分間保持して脱水処理し、該多孔
質母材中のOH基を除去した。続いて雰囲気ガスを、S
iF4 を3モル%含有するHe 雰囲気に置換し、5℃/
分の昇温速度で1300℃まで昇温、1300℃で60
分間保持、更に同雰囲気中にて3℃/分の昇温速度で1
450℃まで昇温後1450℃で30分間保持して透明
ガラス化した。
【0016】〔実施例2〕実施例1と同様に外径200
mmφ×長さ800mmの多孔質母材を合成した。該多
孔質母材を1100℃、Cl濃度0.2モル%のHe 雰
囲気中にて60分間保持して脱水処理し、該多孔質母材
中のOH基を除去した。続いてCl2 の供給は停止し、
SiF4 3モル%のHe 雰囲気に置換し、5℃/分の昇
温速度で1300℃に昇温、1300℃で60分間保
持、更に同雰囲気中にて3℃/分の昇温速度で1450
℃まで昇温後1450℃で30分間保持して透明ガラス
化した。
【0017】〔実施例3〕実施例1と同様に外径200
mmφ×長さ800mmの多孔質母材を合成した。該多
孔質母材を1100℃、Cl濃度0.4モル%のHe 雰
囲気中にて60分間保持して脱水処理し、該多孔質母材
中のOH基を除去した。続いてCl2 に変えてSiF4
濃度3モル%のHe 雰囲気に置換し、5℃/分の昇温速
度で1300℃に昇温、1300℃で60分間保持、更
に同雰囲気中にて3℃/分の昇温速度で1450℃まで
昇温後1450℃で30分間保持して透明ガラス化し
た。
【0018】〔比較例1〕実施例1と同様に外径200
mmφ×長さ800mmの多孔質母材を合成した。該多
孔質母材を1100℃、Cl濃度1モル%のHe 雰囲気
中にて60分間保持て脱水処理し、該多孔質母材中のO
H基を除去した。続いてCl2 に変えてSiF4 濃度3
モル%のHe 雰囲気に置換し、5℃/分の昇温速度で1
300℃に昇温、1300℃で60分間保持、更に同雰
囲気中にて3℃/分の昇温速度で1450℃まで昇温
後、1450℃で30分間保持して透明ガラス化した。
【0019】〔実施例4〕実施例1と同様に外径200
mmφ×長さ800mmのガラス微粒子集合体(多孔質
母材)を合成した。該多孔質母材を1100℃、Cl濃
度0.03モル%のHe 雰囲気中にて60分間保持して
脱水処理し、該多孔質母材中のOH基を除去した。続い
てCl2 に変えてSiF4 濃度1モル%のHe 雰囲気に
置換し、5℃/分の昇温速度で1300℃に昇温、13
00℃で60分間保持、更に同雰囲気中にて3℃/分の
昇温速度で1450℃まで昇温後、1300度で30分
間保持して透明ガラス化した。
【0020】〔比較例2〕実施例1と同様に外径200
mmφ×長さ800mmの多孔質母材を合成した。該多
孔質母材をCl濃度0.03モル%のHe 雰囲気中にて
1100℃で60分間保持して脱水処理し、該多孔質母
材中のOH基を除去した。続いてCl2 に変えてSiF
4 濃度0.1モル%のHe 雰囲気に置換し、5℃/分の
昇温速度で1300℃に昇温、1300℃で60分間保
持、更に同雰囲気中にて3℃/分の昇温速度で1500
℃まで昇温後、1500℃で30分間保持して透明ガラ
ス化した。
【0021】上記の実施例1〜4、比較例1及び比較例
2で得られたガラスを直径200nmφ、厚さ6.35
mmに 加工し、波長130nm〜200nmの範囲で
透過率を測定し、各々のガラス中のCl濃度、F濃度を
分析した。以上の結果を表1、図1及び図2に示す。
【0022】
【表1】
【0023】上記表1、図1及び図2から明らかなよう
に、ガラス中のCl濃度(ppm)が低いほど(すなわ
ち、脱水処理時のCl濃度が低いほど)、透過率特性が
改善されている(実施例1〜4と比較例1)。また、脱
水処理時のCl濃度が0.03モル%と低くてもF添加
時のF濃度が1.0モル%未満の比較例2では透過率特
性が改善されないことが判る。
【0024】〔実施例5〕公知の加水分解反応(VAD
法、OVD法)によりガラス微粒子を合成する際に、ガ
ラス微粒子合成用バーナに原料ガスと同時にCF4 を供
給し、外径200mmφ×長さ800mmのフッ素
(F)を含有したガラス微粒子集合体(多孔質母材)を
合成した。該多孔質母材を1100℃、Cl濃度0.0
1モル%のHe雰囲気にて60分間保持して脱水処理
し、該多孔質母材中のOH基を除去した。続いてCl2
に変えてSiF4 濃度3モル%のHe 雰囲気に置換し、
3℃/分の昇温速度で1450℃まで昇温後、1450
℃で30分間保持して透明ガラス化した。
【0025】〔実施例6〕実施例5と同様に外径200
mmφ×長さ800mmのFを含有した多孔質母材を合
成した。該多孔質母材を1100℃、Cl濃度0.1モ
ル%のHe 雰囲気にて60分間保持して脱水処理し、該
多孔質母材中のOH基を除去した。続いてCl2 に変え
てSiF4 濃度3モル%のHe 雰囲気に置換し、3℃/
分の昇温速度で1450℃まで昇温後、1450℃で3
0分間保持して透明ガラス化した。
【0026】〔実施例7〕実施例5と同様に外径200
mmφ×長さ800mmのFを含有した多孔質母材を合
成した。該多孔質母材を1100℃、Cl濃度0.3モ
ル%のHe 雰囲気にて60分間保持して脱水処理し、該
多孔質母材中のOH基を除去した。続いてCl2 に変え
てSiF4 濃度3モル%のHe 雰囲気に置換し、3℃/
分の昇温速度で1450℃まで昇温後、1450℃で3
0分間保持して透明ガラス化した。
【0027】〔実施例8〕実施例5と同様に外径200
mmφ×長さ800mmのFを含有した多孔質母材を合
成した。該多孔質母材を1100℃、Cl濃度0.03
モル%のHe 雰囲気にて60分間保持して脱水処理し、
該多孔質母材中のOH基を除去した。続いてCl2 に変
えてSiF4 モル濃度1モル%のHe 雰囲気に置換し、
3℃/分の昇温速度で1480℃まで昇温後、1480
℃で30分間保持して透明ガラス化した。
【0028】〔比較例3〕実施例5と同様に外径200
mmφ×長さ800mmのFを含有した多孔質母材を合
成した。該多孔質母材を1100℃、Cl濃度0.03
モル%のHe 雰囲気にて60分間保持して脱水処理し、
該多孔質母材中のOH基を除去した。続いてCl2 に変
えてSiF4 モル濃度0.1モル%のHe 雰囲気に置換
し、3℃/分の昇温速度で1500℃まで昇温後、15
00℃で30分間保持して透明ガラス化した。
【0029】上記の実施例5〜8及び比較例3で得られ
たガラスを直径200nmφ、厚さ6.35mmに 加
工し、波長130nm〜200nmの範囲で透過率を測
定し、各々のガラス中のCl濃度、F濃度を実施例1の
場合と同様に分析した。以上の結果を表2、図3及び図
4に示す。
【0030】
【表2】
【0031】上記表2、図3及び図4から明らかなよう
に、ガラス中の塩素濃度が低いほど、透過率特性が改善
されていることがわかる。また、実施例1〜3と実施例
〜の比較、及び比較例2と比較例3を比較すると、ガラ
ス微粒子積層体形成時にフッ素化合物ガスをバーナに導
入しておくことによりガラス中の残存Cl量を低減でき
ることがわかる。
【0032】以上の各例では塩素化合物ガスとしてはC
2 を用いたが、その他SOCl2、SiCl4 等のC
2 化合物を用いても同等の効果を得られる。また、フ
ッ素化合物ガスとしても各例でSiF6 を用いたが、S
6 ,CF4,C2 8 等を用いても同等の効果を得る
ことができる。
【0033】
【発明の効果】脱水処理時の塩素濃度を従来よりも低減
して0.01〜0.4モル%とし、かつフッ素添加時の
フッ素濃度を1モル%以上とすることにより、Si−C
l結合のSi−F結合への置換を促進し、ガラス中の残
留塩素濃度を低減し、より結合エネルギーの高い安定し
た状態にできる。その結果、紫外域の紫外線透過率特性
を改善することができる。また、Cl濃度範囲を0.0
2〜0.2モルとすることにより、さらに好結果が得ら
れる。本発明において、ガラス微粒子堆積体の合成時に
フッ素化合物ガスを添加しておくことにより、OH基を
予め低減できる。これにより脱水処理におけるClへの
置換反応を抑制できるので、得られたガラス中のCl濃
度がより低減され、紫外域の透過率特性を向上すること
ができる。本発明によるフッ素添加ガラス物品は、光伝
送用ファイバ、光導波路、重水素ランプ,エキシマラン
プ,エキシマレーザー光等を光源とする紫外域光源、真
空紫外域光源を利用した装置の光源及び部品材料、例え
ばレーザー加工、フォトレジスト、ファイバ硬化線源、
各種マイクロ部品加工、シンクロトロン等に好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜4、比較例1及び2におけ
る脱水処理時の雰囲気中Cl濃度(モル%)と得られた
ガラスの波長157nmにおける透過率の関係を示すグ
ラフ図である。
【図2】本発明の実施例1〜4、比較例1及び2で得ら
れたガラス中のCl濃度(ppm)と波長157nmに
おける透過率の関係を示すグラフ図である。
【図3】本発明の実施例5〜8及び比較例8における脱
水処理時の雰囲気中Cl濃度(モル%)と得られたガラ
スの波長157nmにおける透過率の関係を示すグラフ
図である。
【図4】本発明の実施例5〜8及び比較例8で得られた
ガラス中のCl濃度(ppm)と波長157nmにおけ
る透過率の関係を示すグラフ図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス微粒子積層体をClを0.01〜
    0.4モル%含有する雰囲気中で加熱することにより脱
    水処理した後、Fを1モル%以上含有する雰囲気中で加
    熱することによりフッ素添加及び透明ガラス化すること
    を特徴とするフッ素添加ガラス物品の製造方法。
  2. 【請求項2】 ガラス微粒子積層体をClを0.02〜
    0.2モル%含有する雰囲気中で加熱することにより脱
    水処理した後、Fを1モル%以上含有する雰囲気中で加
    熱することによりフッ素添加及び透明ガラス化すること
    を特徴とするフッ素添加ガラス物品の製造方法。
  3. 【請求項3】 ガラス原料ガスを燃焼バーナに供給して
    火炎加水分解反応させることにより形成されるガラス微
    粒子積層体を脱水処理した後フッ素添加及び透明ガラス
    化するフッ素添加ガラス物品の製造方法において、前記
    ガラス原料ガスと共にフッ素化合物ガスを燃焼バーナに
    供給し、得られたガラス微粒子堆積体をClを0.01
    〜0.4モル%含有する雰囲気中で加熱することにより
    脱水処理した後、Fを1モル%以上含有する雰囲気中で
    加熱することによりフッ素添加及び透明ガラス化するこ
    とを特徴とする前記方法。
  4. 【請求項4】 ガラス原料ガスを燃焼バーナに供給して
    火炎加水分解反応させることにより形成されるガラス微
    粒子積層体を脱水処理した後フッ素添加及び透明ガラス
    化するフッ素添加ガラス物品の製造方法において、前記
    ガラス原料ガスと共にフッ素化合物ガスを燃焼バーナに
    供給し、得られたガラス微粒子積層体を、Clを0.0
    2〜0.2モル%含有雰囲気中で加熱することにより脱
    水処理した後、Fを1モル%以上含有する雰囲気中で加
    熱することによりフッ素添加及び透明ガラス化すること
    を特徴とする前記方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004191399A (ja) * 2002-12-06 2004-07-08 Hitachi Cable Ltd 低損失紫外線伝送ファイバ及びそれを用いた紫外線照射装置
JP2004191400A (ja) * 2002-12-06 2004-07-08 Hitachi Cable Ltd 単一モード紫外線伝送ファイバ及びそれを用いた紫外線照射装置
JP2007045643A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Shin Etsu Chem Co Ltd 光ファイバ用ガラス母材の製造方法

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