JP2002052168A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002052168A
JP2002052168A JP2000240485A JP2000240485A JP2002052168A JP 2002052168 A JP2002052168 A JP 2002052168A JP 2000240485 A JP2000240485 A JP 2000240485A JP 2000240485 A JP2000240485 A JP 2000240485A JP 2002052168 A JP2002052168 A JP 2002052168A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技制御手段から表示制御手段に送出される
コマンドが表示制御手段において受信できなかったよう
な場合でも、遊技制御手段の遊技制御状態と表示制御手
段の可変表示制御状態とをできるだけ早く合致させる。 【解決手段】 変動パターンコマンドを受信していない
うちに確定コマンドを受信した場合には、表示制御用C
PUは、左右中の停止図柄を示すデータと現在表示図柄
データを示すデータとの差に応じて、停止図柄を表示し
た状態でドラムモータの回転を停止するまでの時間を算
出する。また、早めに停止図柄を表示させるために、ド
ラムモータの回転方向として、現在表示図柄と停止図柄
との間の距離が近い方向を選定する。そして、決定した
変動方向をモータ制御処理に通知するために変動方向を
指定するデータを所定のデータエリアにセットするとと
もに)、算出した時間を変動タイマにセットする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者の操作に応
じて遊技が行われるパチンコ遊技機等の遊技機に関し、
特に、識別情報が配されたドラムやベルトなどの可変表
示部材を構成要素とする可変表示装置を含み、可変表示
装置における表示結果があらかじめ定められた特定の表
示態様となった場合に所定の遊技価値が付与可能となる
遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。
さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、
可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表
示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与える
ように構成されたものがある。
【0003】遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けら
れた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者
にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利
な状態となるための権利を発生させたりすることや、景
品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態になるこ
とことである。また、入賞等の所定の条件成立に応じて
所定量の遊技球やコインが付与されたり得点が加算され
たりする場合に、それらを価値または有価価値と呼ぶこ
とにする。
【0004】パチンコ遊技機では、特別図柄(識別情
報)を表示する可変表示部の表示結果があらかじめ定め
られた特定の表示態様の組合せとなることを、通常、
「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入
賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技
状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個
(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口
は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数
(例えば16ラウンド)に固定されている。なお、各開
放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、
入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大
入賞口は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所
定の条件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾー
ンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状
態は終了する。
【0005】また、「大当り」の組合せ以外の「はず
れ」の表示態様の組合せのうち、複数の可変表示部の表
示結果のうちの一部が未だに導出表示されていない段階
において、既に表示結果が導出表示されている可変表示
部の表示態様が特定の表示態様の組合せとなる表示条件
を満たしている状態を「リーチ」という。遊技者は、大
当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行
う。
【0006】遊技機における遊技進行はマイクロコンピ
ュータ等による遊技制御手段によって制御される。可変
表示装置に表示される識別情報の可変表示の態様が多岐
に渡るので可変表示制御に関するプログラムの容量は大
きい。従って、プログラム容量に制限のある遊技制御手
段のマイクロコンピュータで可変表示装置に表示される
識別情報等を制御することは困難であり、遊技制御手段
のマイクロコンピュータとは別の表示制御用のマイクロ
コンピュータ(表示制御手段)を用いることが得策であ
る。
【0007】そのような構成では、表示制御手段は、遊
技制御手段からのコマンドにもとづいて可変表示部の表
示制御を行うのであるが、ノイズ等に起因して表示制御
手段がコマンドを受信できない可能性もある。そのよう
な場合には、遊技制御手段の遊技制御状態と表示制御手
段の可変表示制御状態とがずれてしまうおそれがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】遊技制御手段の遊技制
御状態と表示制御手段の可変表示制御状態とがずれてし
まうと遊技の円滑な進行が妨げられるので、制御のずれ
を生じさせないような制御を行ったり、制御のずれをで
きるだけ早めに解消する制御を行うことが望ましい。
【0009】そこで、本発明は、遊技制御手段から表示
制御手段に送出されるコマンドが表示制御手段において
受信できなかったような場合でも、遊技制御手段の遊技
制御状態と表示制御手段の可変表示制御状態とをできる
だけ早く合致させることができる遊技機を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
識別情報が配された可変表示部材を回転動作させ識別情
報を可変表示可能な可変表示装置を含み、可変表示開始
の条件の成立に応じて識別情報の可変表示を開始し、識
別情報の表示結果があらかじめ定められた特定表示態様
となったことを条件として遊技者に有利な特定遊技状態
に制御可能な遊技機であって、遊技の進行を制御する遊
技制御手段と、遊技制御手段から送出されるコマンドに
もとづいて可変表示装置の表示制御を行う表示制御手段
とを備え、遊技制御手段が、識別情報の可変表示態様を
指定するための可変表示コマンドと、識別情報の表示結
果を特定可能な識別情報指定コマンドと、可変表示の終
了を示す確定コマンドとを表示制御手段に送出すること
が可能であり、表示制御手段が、可変表示コマンドを受
信していない状態で確定コマンドを受信した場合には、
可変表示部材を回転動作させ、指定された識別情報を所
定期間内で停止表示させる所定の制御を行うことを特徴
とする。
【0011】所定期間は、例えば、連続して識別情報の
可変表示が行われる場合の確定コマンド送出のタイミン
グから次の可変表示に関する可変表示コマンドの送出タ
イミングまでの時間である。
【0012】表示制御手段が、所定の制御において可変
表示装置に現在表示されている識別情報と指定された識
別情報との位置関係にもとづいて、現在表示されている
識別情報と指定された識別情報との間の距離が近い方向
を判定し、判定結果に応じた方向に可変表示部材を回転
動作させるように構成されていてもよい。
【0013】表示制御手段は、例えば、確定コマンドの
受信に応じて可変表示部材の回転方向の判定を行う。
【0014】表示制御手段が、所定の制御において現在
表示されている識別情報と指定された識別情報との間の
距離がいずれの方向にも同じである場合には、あらかじ
め決められた方向(例えばドラム回転の正転方向)に可
変表示部材を回転動作させるように構成されていてもよ
い。
【0015】表示制御手段が、所定の制御において可変
表示装置に現在表示されている識別情報と指定された識
別情報との間の距離に応じて、指定された識別情報を所
定期間内で停止表示させるために可変表示部材の回転速
度を変えるように構成されていてもよい。
【0016】表示制御手段が、所定の制御において可変
表示装置に現在表示されている識別情報と指定された識
別情報とが同じである場合には、可変表示部材を回転動
作させる制御を行わないように構成されていてもよい。
【0017】表示制御手段が、所定の制御において識別
情報指定コマンドを受信していない場合には、対応する
識別情報に関して可変表示部材を回転動作させる制御を
行わないように構成されていてもよい。
【0018】遊技制御手段が、複数のコマンドを格納す
ることが可能なリングバッファ形式のコマンド格納エリ
アを有し、コマンド格納エリアからコマンドを読み出し
て表示制御手段に送出するように構成されていてもよ
い。
【0019】表示制御手段が、受信したコマンドを格納
することが可能なリングバッファ形式の受信コマンド格
納エリアを有し、受信したコマンドを受信コマンド格納
エリアに格納するとともに、前記受信コマンド格納エリ
アから読み出したコマンドにもとづいて表示制御を行う
ように構成されていてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチ
ンコ遊技機1を正面からみた正面図、図2はパチンコ遊
技機1における遊技盤10を正面からみた正面図、図3
はパチンコ遊技機1を背面からみた背面図である。
【0021】パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成
された外枠(図示せず)と、外枠の左側で開閉可能に支
持された前面枠2、および前面枠2に開閉可能に設けら
れているガラス板保持枠3で構成される。前面枠2に
は、遊技盤10、上皿12、灰皿18を含む下皿16、
操作ハンドル(操作ノブ)19、機構板70および打球
発射装置87も設けられる。
【0022】ガラス板保持枠3には、遊技盤10におけ
る遊技領域25を透視可能にする円形透視窓4が設けら
れ、円形透視窓4の裏面からガラス板(図示せず)が装
着されている。また、ガラス板保持枠3における上部に
は、円形透視窓4の外周に沿って、装飾LED6および
その左右両側方に配された装飾ランプ5a,5bが設け
られている。装飾LED6や装飾ランプ5a,5bは、
遊技状態に応じて点灯または点滅され遊技の雰囲気を盛
り上げる。特に、特定遊技状態の発生や継続を遊技者に
報知する。さらに、ガラス板保持枠3における支持側上
部には、払い出すべき遊技球が不足したことを報知する
球切れランプ7や入賞の発生にもとづいて払い出される
べき遊技球があるたことを報知する賞球ランプ8が設け
られ、ガラス板保持枠3における上部左右には、遊技の
進行に応じた効果音を発生するスピーカ9a,9bが設
けられている。
【0023】ガラス板保持枠3の下部には、開閉可能な
上皿開閉板11が設けられ、上皿開閉板11の表面に
は、複数の皿部材が固着されて成形された上皿12が設
けられている。また、上皿開閉板11における開放側上
部には、左右方向に移動可能な球抜き操作レバー13が
設けられている。球抜き操作レバー13が一方向に移動
されると、上皿12に貯留されている遊技球が、上皿開
閉板11の裏面に形成されている球抜き路(図示せず)
が流下して下皿16に誘導される。
【0024】また、上皿12には、圧電ブザー14が内
蔵されている。圧電ブザー14は、遊技球の貸出異常が
生じたときや遊技球の貸出時に、その旨を報知するため
に報知音を発するものである。さらに、上皿12には、
図示されていないが、パチンコ遊技機1に隣接して設け
られているカードユニット20を操作するための操作部
(球貸スイッチ、返却スイッチ、残高表示器等)が設け
られている。
【0025】前面枠2の下部に取り付けられている下皿
16は、上皿12に貯留しきれない余剰の遊技球を貯留
するものであり、下皿16の前面壁には、操作レバー1
7がスライド可能に取り付けられている。操作レバー1
7が操作されると下皿16に貯留されていた遊技球が下
方に流下し、遊技客等は、流下した遊技球を持ち運び可
能な球箱に移し替えることができる。また、下皿16の
左側には灰皿18が設けられ、右側には操作ハンドル1
9が設けられている。操作ハンドル19は、後述する打
球発射装置87の駆動モータ88の駆動を開始するスイ
ッチを内蔵するとともに、弾発力を調整するものであ
る。
【0026】パチンコ遊技機1に隣接して設けられてい
るカードユニット20は独自の制御回路によって制御さ
れるが、上皿12に設けられている球貸スイッチ、返却
スイッチ、残高表示器や、後述する払出制御基板ボック
スに内蔵される払出制御基板に接続される。なお、カー
ドユニット20は、パチンコ遊技機1に内蔵されていて
もよい。
【0027】次に、遊技盤10の正面構造を図2を参照
して説明する。遊技盤10の表面には、円弧状の誘導レ
ール24が取り付けられている。誘導レール24の内側
が遊技領域25とされる。遊技領域25には、可変表示
装置26や可変入賞球装置51が設けられるとともに、
単に打球を入賞させる入賞口、および打球の流下方向や
速度を変化させる風車や多数の障害釘が設けられる。ま
た、遊技領域25における最下方には、いずれの入賞領
域にも入賞しない打球が取り込まれるアウト口64が設
けられている。
【0028】可変表示装置26は、遊技盤10の正面に
取り付けられる取付基板27と、遊技盤10の裏面に取
り付けられる複数の回転ドラム122A〜122Cを含
む可変表示装置駆動部100とで構成される。可変表示
装置駆動部100の構成および作用については、図7〜
図9を参照して後で詳しく説明する。
【0029】遊技領域25内を落下する打球が可変表示
装置26の下方に配置されている始動入賞口48に入賞
して始動口スイッチ50がオンすると、回転ドラム12
2A〜122Cが回転を開始し、所定時間が経過する
と、左、中、右の順で停止する。停止時に表示される回
転ドラム122A〜122Cの外周に描かれている図柄
(特別図柄)の組合せがあらかじめ定められている大当
り図柄と一致すると大当り遊技状態となる。大当り遊技
状態では、一定時間(例えば25〜29秒)が経過する
まで、または所定個数(例えば15個)の入賞があるま
で、可変入賞球装置51の開閉板53が開放する開放サ
イクルが所定回数(例えば16回)繰り返される。
【0030】可変表示装置26の取付基板27には、回
転ドラム122A〜122Cを透視可能にするための表
示窓28a〜28cが形成される。表示窓28a〜28
cの上部には上部障害突起31が設けられている。ま
た、上部障害突起31において、飾りランプ33が内蔵
される。さらに、飾りLED34,35,36,37も
内蔵される。取付基板27の下方には、回転ドラム12
2A〜122Cを回転させる権利を留保した旨を報知す
る始動記憶表示器29が設けられる。また、始動記憶表
示器29の左右には、下部誘導突起38が設けられる。
下部誘導突起38は、可変表示装置26の左右側方から
流入する遊技球を受け止めて、始動入賞口48に向けて
落下させる。また、下部誘導突起38にも、飾りランプ
39が内蔵されている。
【0031】可変表示装置26は遊技領域25のほぼ中
央に設置され、可変入賞球装置(特別電動役物)51
は、遊技領域25における下部であってアウト口64の
上方に設置される。可変表示装置26の左右上方には、
ランプ41を内蔵する風車40が設置され、可変表示装
置26の左右上部には、通過口42および普通入賞口4
6が設置されている。また、可変表示装置26の上部に
は普通図柄表示器44が設置されている。通過口42に
は、打球の通過を検出するゲートスイッチ43および通
過記憶表示器45が内蔵されている。普通入賞口46に
は、単に装飾効果を発揮する飾りLED47が設けられ
ている。また、普通入賞口46には入賞検出スイッチ4
6aが内蔵されている。
【0032】打球がゲートスイッチ43によって検出さ
れると、普通図柄表示器44の表示結果が所定時間後に
導出され、表示結果があらかじめ定められている当たり
図柄と一致すると、始動入賞口48のソレノイド49が
オンして始動入賞口48に入賞しやすくなる状態にな
る。通過記憶表示器45は、普通図柄表示器44の表示
結果を導出する権利を留保していることを報知するもの
である。
【0033】この実施の形態では、普通図柄表示器44
には2つの普通図柄表示エリアあり(図2に示す例では
左側と右側)、普通図柄変動中ではそれらが交互に点灯
する。そして、変動終了時に当りに対応した方が点灯し
ていた場合に、普通電動役物である始動入賞口48のソ
レノイド49がオンして始動入賞口48に入賞しやすく
なる状態になる。
【0034】また、誘導レール24の先端の遊技領域2
5への入口部分には、遊技領域25に到達した打球が誘
導レール24内に逆流しないようにするための逆流防止
装置63が設けられている。
【0035】可変入賞球装置51は、円形状の遊技領域
25の下半分の形状に対応するような円弧状の飾り板6
2を有する。飾り板62のほぼ中央に、長方形状の入賞
領域52が形成される。そして、入賞領域(大入賞口)
52は、開閉板53によって開閉される。開閉板53
は、ソレノイド54によって開閉される。入賞領域52
は2つに区分され、一方の領域に打球が入賞すると、打
球はV入賞スイッチ55によって検出される。V入賞ス
イッチ55による検出(Vゾーンへの入賞の検出)があ
ると、大当り遊技状態における次の開放サイクルの開始
が保証される。他方の領域に打球が入賞すると、打球は
カウントスイッチ56によって検出される。なお、Vゾ
ーンに入賞した遊技球は、カウントスイッチ56が設け
られている領域側に移送される。
【0036】開閉板53の下方には突出障害部材が設け
られているが、突出障害部材の前面には、大当り遊技状
態における開放サイクルの回数を表示する回数表示器5
7と、1回の開放サイクルにおける開閉板53内への入
賞球数を表示する入賞個数表示器58とが設置されてい
る。また、飾り板62には、複数の飾りLED59,6
0、およびアタッカーランプ61が設けられている。
【0037】図3に示すように、遊技盤10の裏面に
は、可変表示装置26の後面構造物である可変表示装置
駆動部100のドラム収納ボックス101が固定されて
いる。また、ドラム収納ボックス101の周囲を囲むよ
うに、入賞球集合カバー体(図示せず)が取り付けられ
ている。入賞球集合カバー体には、各種の入賞口や入賞
球装置に入賞した入賞球を所定の流路に従って誘導する
誘導経路および入賞球集合樋が形成される。
【0038】入賞球集合カバー体の裏面には、遊技盤1
0に配置される入賞口や入賞球装置等に付設されるスイ
ッチや装飾用発光源の電装部品の配線が接続される第1
中継基板72および第2中継基板73が取り付けられて
いる。第1中継基板72および第2中継基板73は、遊
技盤10に設けられている各種の電装部品と遊技制御回
路基板ボックス82に収納される遊技制御基板(主基
板)とを中継するために設けられている。なお、ドラム
収納ボックス101、第1中継基板72および第2中継
基板73は、機構板70のほぼ中央に設けられている窓
開口71から突出したり、外から視認できるように設置
されている。
【0039】つぎに、機構板70の構成を図3を参照し
て説明する。機構板70は遊技盤10の裏面を覆うよう
に設けられているが、機構板70の背面側の最上部に
は、遊技球として供される多量の遊技球を貯留する球貯
留タンク74が取り付けられている。球貯留タンク74
の下方には、球貯留タンク74から流出する遊技球を複
数列(例えば2列)に整列させながら流下させる誘導レ
ール75が傾斜状に設けられている。誘導レール75の
末端には、窓開口71の側方に配置され、誘導レール7
5からの整列した遊技球を受け入れて、入賞球信号にも
とづいて所定個数の遊技球を払い出す球払出装置76が
接続されている。なお、球払出装置76における上流側
には、球切れ検出スイッチ77(図3において図示せ
ず)が設けられている。球切れ検出スイッチ77がオン
したときには、球切れランプ7が点灯する。
【0040】球払出装置76から払い出された遊技球
は、払出通路を介して上皿12または下皿16に導かれ
る。なお、球払出装置76は、払出制御基板98に搭載
されている払出制御用CPUによって制御される。払出
制御用CPUは、主基板のCPUから賞球個数を示す払
出制御コマンドに応じて球払出装置76を制御する。さ
らに、下皿16の上流側の払出通路の一側には、満タン
スイッチ78が設けられる。満タンスイッチ78がオン
すると、打球発射装置の駆動モータの駆動および球払出
装置76からの遊技球払出が停止される。
【0041】また、機構板70の裏面上部には、ターミ
ナルボックス80が設けられている。ターミナルボック
ス80は、パチンコ遊技機1に電源を供給する電源線
や、遊技場の管理コンピュータと情報信号をやりとりす
るための情報入出力端子81等が設けられた基板が収納
される。さらに、窓開口71の下部に遊技制御基板ボッ
クス82が着脱自在に取り付けられている。遊技制御基
板ボックス82の下方には、払出制御基板ボックス83
が取り付けられている。
【0042】また、図3に示すように、前面枠2の裏面
下部一側に打球発射装置87が取り付けられている。打
球発射装置87は、打球を発射する打球杆89と打球杆
89に往復動作を与える駆動モータ88とで構成され
る。打球発射装置87の設置位置とは反対側に、ガラス
板保持枠3に設けられている電飾部品(装飾ランプ5
a,6bや装飾LED6等)および遊技盤に設けられて
いる電飾部品の動作を制御するランプ制御基板85とが
設置されている。
【0043】図4は、電源基板910の一構成例を示す
ブロック図である。電源基板910は、主基板、表示制
御基板、音声制御基板、ランプ制御基板および払出制御
基板等の電気部品制御基板(遊技機に設けられている電
気部品を制御する電気部品制御手段を搭載した基板)と
独立して設置され、遊技機内の各電気部品制御基板およ
び機構部品が使用する電圧を生成する。この例では、A
C24V、VSL(DC+30V)、DC+21V、DC
+12VおよびDC+5Vを生成する。また、バックア
ップ電源となるコンデンサ916は、DC+5Vすなわ
ち各基板上のIC等を駆動する電源のラインから充電さ
れる。
【0044】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913およびコネクタ915に出力する。DC−D
Cコンバータ913は、+21V、+12Vおよび+5
Vを生成してコネクタ915に出力する。コネクタ91
5は例えば中継基板に接続され、中継基板から各電気部
品制御基板および機構部品に必要な電圧の電力が供給さ
れる。
【0045】ただし、電源基板910に各電気部品制御
基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中
継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給す
るようにしてもよい。また、図4には1つのコネクタ9
15が代表して示されているが、コネクタは、各電気部
品制御基板対応に設けられている。
【0046】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が遮断され
たときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源
バックアップされているRAMすなわち記憶内容保持状
態となりうる記憶手段)に対して記憶状態を保持できる
ように電力を供給するバックアップ電源となる。また、
+5Vラインとバックアップ+5Vラインとの間に、逆
流防止用のダイオード917が挿入される。
【0047】なお、バックアップ電源として、+5V電
源から充電可能な電池を用いてもよい。電池を用いる場
合には、+5V電源から電力供給されない状態が所定時
間継続すると容量がなくなるような充電池が用いられ
る。
【0048】また、電源基板910には、電源監視用I
C902が搭載されている。電源監視用IC902は、
VSL電源電圧を導入し、VSL電源電圧を監視することに
よって電源断の発生を検出する。具体的には、VSL電源
電圧が所定値(この例では+22V)以下になったら、
電源断が生ずるとして電圧低下信号(電源断信号)を出
力する。なお、監視対象の電源電圧は、各電気部品制御
基板に搭載されている回路素子の電源電圧(この例では
+5V)よりも高い電圧であることが好ましい。この例
では、交流から直流に変換された直後の電圧であるVSL
が用いられている。電源監視用IC902からの電圧低
下信号は、主基板331や払出制御基板98等に供給さ
れる。
【0049】電源監視用IC902が電源断を検知する
ための所定値は、通常時の電圧より低いが、各電気部品
制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度の電圧で
ある。また、電源監視用IC902が、CPU等の回路
素子を駆動するための電圧(この例では+5V)よりも
高く、また、交流から直流に変換された直後の電圧を監
視するように構成されているので、CPUが必要とする
電圧に対して監視範囲を広げることができる。従って、
より精密な監視を行うことができる。さらに、監視電圧
としてVSL(+30V)を用いる場合には、遊技機の各
種スイッチに供給される電圧が+12Vであることか
ら、電源瞬断時のスイッチオン誤検出の防止も期待でき
る。すなわち、+30V電源の電圧を監視すると、+3
0V作成の以降に作られる+12Vが落ち始める以前の
段階でそれの低下を検出できる。
【0050】よって、+12V電源の電圧が低下すると
スイッチ出力がオン状態を呈するようになるが、+12
Vより早く低下する+30V電源電圧を監視して電源断
を認識すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電
源復旧待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しない状
態となることができる。
【0051】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電源断
信号を供給することができる。電源断信号を必要とする
電気部品制御基板が幾つあっても電源監視手段は1つ設
けられていればよいので、各電気部品制御基板における
各電気部品制御手段が後述する復帰制御を行っても、遊
技機のコストはさほど上昇しない。
【0052】なお、図4に示された構成では、電源監視
用IC902の検出出力(電源断信号)は、バッファ回
路918,919を介してそれぞれの電気部品制御基板
(例えば主基板と払出制御基板)に伝達されるが、例え
ば、1つの検出出力を中継基板に伝達し、中継基板から
各電気部品制御基板に同じ信号を分配する構成でもよ
い。また、電源断信号を必要とする基板数に応じたバッ
ファ回路を設けてもよい。
【0053】図5は、遊技制御基板ボックス82内に収
納される遊技制御基板(主基板)331に形成される遊
技制御回路の構成を示すブロック図である。なお、図5
には、払出制御基板98、ランプ制御基板85、音声制
御基板97表示制御基板165も示されている。主基板
331は、ターミナルボックス80、払出制御基板ボッ
クス83内に収納される払出制御基板98、音声制御基
板97およびランプ制御基板85と電気的に接続されて
いる。また、主基板331は、表示制御基板165とも
接続されている。
【0054】以下、図5および図6を参照して遊技制御
手段および回転ドラム制御回路の動作を説明する。
【0055】主基板331には、プログラムに従ってパ
チンコ遊技機1を制御する基本回路353と、ゲートス
イッチ43、入賞口スイッチ46a、始動口スイッチ5
0、V入賞スイッチ55、カウントスイッチ56、満タ
ンスイッチ78および球切れ検出スイッチ77からの信
号を基本回路53に与えるスイッチ回路358と、始動
入賞口48を開放するためのソレノイド49および開閉
板53を開閉するソレノイド21を基本回路353から
の指令に従って駆動するソレノイド回路359とが搭載
されている。
【0056】なお、図5には示されていないが、大入賞
口内の経路を切り換えるための切換ソレノイドに対する
駆動信号も基本回路353から出力され、カウントスイ
ッチ短絡信号もスイッチ回路358を介して基本回路3
53に伝達される。
【0057】また、基本回路353から与えられるデー
タに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示
装置26の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数
を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変
情報等をターミナルボックス80に対して出力する情報
出力回路364が搭載されている。
【0058】基本回路353は、ゲーム制御用のプログ
ラム等を記憶するROM354、ワークメモリとして使
用されるRAM355、制御用のプログラムに従って制
御動作を行うCPU356およびI/Oポート部357
を含む。なお、RAM355、ROM354およびI/
Oポート部357は外付けであってもCPU356に内
蔵されていてもよい。また、RAM354の一部または
全部が、電源基板910からのバックアップ電源でバッ
クアップされている。すなわち、主基板331には、バ
ックアップRAMが存在する。
【0059】さらに、主基板331には、電源投入時に
基本回路353をリセットするためのシステムリセット
回路65と、基本回路353から与えられるアドレス信
号をデコードしてI/Oポート部357のうちのいずれ
かのI/Oポートを選択するための信号を出力するアド
レスデコード回路367とが設けられている。
【0060】なお、この実施の形態では、ランプ制御基
板85に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設
けられている始動記憶表示器29、通過記憶表示器4
5、回転表示器57、入賞個数表示器58および飾りL
EDの表示制御を行うとともに、枠側に設けられている
装飾ランプ・LED5a,5b,6、賞球ランプ8およ
び球切れランプ7の表示制御を行う。また、この実施の
形態では、普通図柄表示器44は表示制御基板に搭載さ
れている表示制御手段によって制御されるが、ランプ制
御手段によって制御されてもよい。
【0061】図6は、表示制御基板165内の回路構成
例を、回転ドラム122A〜122Cを回転させるドラ
ムモータ200A〜200C、回転ドラム122A〜1
22Cの内部に設置されているドラムランプ151A〜
151C、および主基板331の一部とともに示すブロ
ック図である。なお、ドラムランプ151A〜151C
は、実際には、それぞれ複数のルナライト(熱陰極管)
を含む。
【0062】表示制御用CPU401は、制御データR
OM402に格納されたプログラムに従って動作し、主
基板331の出力ポート571,572および出力バッ
ファ回路573から、ノイズフィルタ407および入力
バッファ回路405を介してストローブ信号(INT信
号)が入力されると、入力バッファ回路405を介して
表示制御コマンドを受信する。入力バッファ回路405
として、例えば汎用ICである74HC244を使用す
ることができる。
【0063】そして、表示制御用CPU401は、受信
した表示制御コマンドに従って、ドラムモータ200A
〜200Cの駆動制御およびドラムランプ151A〜1
51Cの点灯制御を行うための信号を、出力ポート51
1を介してモータ駆動回路176およびライト駆動回路
178に与える。モータ駆動回路176およびライト駆
動回路178は、表示制御用CPU401からの信号に
従って、ドラムモータ200A〜200Cおよびドラム
ランプ151A〜151Cを駆動する。
【0064】入力バッファ回路405は、主基板331
から表示制御基板165へ向かう方向にのみ信号を通過
させることができる。従って、表示制御基板165側か
ら主基板331側に信号が伝わる余地はない。表示制御
基板165内の回路に不正改造が加えられても、不正改
造によって出力される信号が主基板331側に伝わるこ
とはない。なお、出力ポート571,572の出力をそ
のまま表示制御基板165に出力してもよいが、単方向
にのみ信号伝達可能な出力バッファ回路573を設ける
ことによって、主基板331から表示制御基板165へ
の一方向性の信号伝達をより確実にすることができる。
【0065】図7は、可変表示装置26の可変表示装置
駆動部100の一構成例を示す分解斜視図、図8は可変
表示装置駆動部100の断面図である。なお、図8は、
回転ドラムユニット120A〜120Cのうちの1つを
代表して示すものであり、図8では、回転ドラムユニッ
ト120A〜120C、プリント配線取付基板121A
〜121C、回転ドラム122A〜122Cは、回転ド
ラムユニット120、プリント配線取付基板121、回
転ドラム122として示されている。
【0066】図7に示すように、可変表示装置26の可
変表示装置駆動部100は、回転ドラムユニット120
A〜120Cと、それらを収納するドラム収納ケース1
01とで構成される。ドラム収納ケース101は、前方
が開放した箱状に形成される。そして、開口から回転ド
ラムユニット120A〜120Cが挿入された後、それ
らを支持する。すなわち、ドラム収納ケース101の上
部および下部には、各回転ドラムユニット120A〜1
20Cに対応する係合溝105が形成されている。一
方、各回転ドラムユニット120A〜120Cにおける
プリント配線取付基板121A〜121Cには係合突部
123が形成され、係合突部123がドラム収納ケース
101に設けられた係合溝105に係合する。
【0067】また、ドラム収納ケース101の開口上下
には、取付片103および係合片104が設けられてい
る。取付片103および係合片104は、ドラム収納ケ
ース101の上部から後方および底面に沿ってあてがわ
れる金属製の取付バンド102の先端を折り曲げて形成
される。そして、取付片103および係合片104が遊
技盤10の裏面に固定されている額縁状の取付板(図示
せず)に装着されることによって、可変表示装置駆動部
100全体が遊技盤10に取り付けられる。
【0068】ドラム収納ケース101の底面には、各回
転ドラムユニット120A〜120Cに対応する接続用
開口112が設けられ、接続用開口112を介して、プ
リント配線取付基板121A〜121Cにおける接続突
片部127と表示制御基板165に設けられるコネクタ
167とが接続される。さらに、ドラム収納ケース10
1の後面には、回転ドラムユニット120A〜120C
が装着されたときに取付部125が臨む係止開口(図示
せず)が形成されている。
【0069】そして、その係止開口に臨んだ取付部12
5が、図8に示すように、ドラム収納ケース101に形
成された穴109にビス111がねじ込まれることによ
って、回転ドラムユニット120A〜120Cは、ドラ
ム収納ケース101に固定される。このとき、放熱板1
10も、取付部125とともにねじ止めされる。放熱板
110は金属で形成され、金属製のプリント配線取付基
板121A〜121Cと接触することにより、プリント
配線取付基板121A〜121Cに蓄積された熱が放熱
板110を介して外部に放出される。
【0070】ドラム収納ケース101の下側裏面には、
表示制御基板165をビス止めするための取付ボス10
6が設けられている。そして、取付ボス106に表示制
御基板165が取り付けられた状態で、表示制御基板1
65を保護するための表示制御基板ボックス160がド
ラム収納ケース101に取り付けられる。取付のため
に、ドラム収納ケース101の底面前方には係合穴10
8が形成され、後面下端には取付穴107が形成されて
いる。
【0071】回転ドラムユニット120A〜120Cに
おける回転ドラム122A〜122Cは、複数の図柄を
有する筒状の図柄表示面を含むドラム状に形成されてい
る。そして、図柄表示面から中心に向かって六角対角線
状に形成されたリールフレームの軸支部が、回転子14
0のD型カット突部143にビスで固定される。回転ド
ラム122A〜122Cを回転駆動するドラムモータ
(ステッピングモータ)が取り付けられるプリント配線
取付基板121A〜121Cの上辺から後部側方にかけ
て、プリント配線取付基板121A〜121C自体の剛
性を高めるために補強凸部124が形成されている。
【0072】また、後端下部には、取付穴126を有す
る取付部125が形成され、底辺後部には、プリント配
線によって形成される導電端子部を有する接続突片部1
27が設けられている。さらに、ドラムランプ151を
収納支持するランプカバー153を取り付けるための取
付穴128が、プリント配線取付基板121A〜121
Cの前方部に設けられている。プリント配線取付基板1
21A〜121Cのほぼ中央部には、回転子140の軸
部を回転自在に支持する軸受137を固定するための軸
取付穴が設けられている。
【0073】プリント配線取付基板121A〜121C
のほぼ中央部に、ステッピングモータの駆動コイルを内
蔵した円筒状のコイルケース135が取り付けられる。
コイルケース135はプリント配線取付基板121A〜
121Cにビス止めされ、駆動コイルの端部はプリント
配線の導電部にはんだ付けされる。回転子140と軸受
137との間には、スプリングワッシャ141および平
ワッシャ142が挟み込まれる。また、軸受137を貫
通してプリント配線取付基板121A〜121Cの裏側
に突出した部分は、ワッシャ146を介してEリング1
47で固定される。
【0074】なお、回転ドラム122A〜122Cは、
回転子140の軸部が軸受137に支持された状態で前
方からモータカバー148が貼られ、モータカバー14
8から前方に突出したD型カット突部143に回転ドラ
ム122A〜122Cがはめられてビス止めされること
により、プリント配線取付基板121A〜121Cに装
着される。
【0075】ドラムランプ151はランプカバー153
によって覆われるが、ランプカバー153は、各ドラム
ランプ151を受け止めるランプ受け台156を有す
る。ランプ受け台156がドラムランプ151を支持し
た状態で、その上下に形成されている取付穴154が取
付穴128にビス155で止められることにより、ラン
プカバー153はプリント配線取付基板121A〜12
1Cに固定される。なお、ドラムランプ151は、装飾
効果を高めるために遊技者から視認しうる図柄に後方か
ら光を照射するものである。図7では、ドラムランプ1
51として3つのライトが示されているが、遊技効果を
増進するために、さらに多くのライトを用いてもよい。
例えば、図8では、5つのライトが例示されている。
【0076】サブ基板ボックス160は、図7に示すよ
うに、上面が開放したボックス状に形成されている。そ
して、その側壁の全周にわたって多数の放熱穴161が
設けられている。表示制御基板165の前方には、ドラ
ム収納ボックス101の係合穴108と係合する係合爪
162が設けられている。また、表示制御基板165の
後方には、ドラム収納ボックス101の取付穴107に
対応する取付穴163が設けられている。サブ基板ボッ
クス160は、係合爪162が係合穴108に挿入され
た後、取付穴163の位置が取付穴107の位置に合っ
た状態で、ビス164によってドラム収納ボックス10
1に装着される。
【0077】サブ基板ボックス160に収納される表示
制御基板165には、ドラム収納ボックス101の取付
ボス106に対応した取付穴166が設けられている。
そして、図9に示すように、上面側には、各回転ドラム
ユニット120A〜120Cの接続突片部127に接続
される複数のコネクタ167が実装されている。下面側
には、遊技制御基板ボックス82に収納される主基板3
31に接続されるコネクタ173、CPU401、トラ
ンジスタ171等が実装されている。なお、図9には4
つのトランジスタ171が例示されているが、実際には
多数のトランジスタおよびICが実装される。
【0078】図10は、主基板331におけるCPU3
56周りの一構成例を示すブロック図である。図10に
示すように、電源基板910の電源監視回路(電源監視
手段)からの電源断信号(電圧低下信号)が、CPU3
56のマスク不能割込端子(XNMI端子)に接続され
ている。電源監視回路は、遊技機が使用する各種直流電
源のうちのいずれかの電源の電圧を監視して電源電圧低
下を検出する回路である。この実施の形態では、VSLの
電源電圧を監視して電圧値が所定値以下になるとローレ
ベルの電源断信号を発生する。VSLは、遊技機で使用さ
れる直流電圧のうちで最大のものであり、この例では+
30Vである。従って、CPU356は、割込処理によ
って電源断の発生を確認することができる。
【0079】図10には、システムリセット回路65も
示されている。リセットIC651は、電源投入時に、
外付けのコンデンサの容量で決まる所定時間だけ出力を
ローレベルとし、所定時間が経過すると出力をハイレベ
ルにする。すなわち、リセット信号をハイレベルに立ち
上げてCPU356を動作可能状態にする。また、リセ
ットIC651は、電源監視回路が監視する電源電圧と
等しい電源電圧であるVSLの電源電圧を監視して電圧値
が所定値(電源監視回路が電源断信号を出力する電源電
圧値よりも低い値)以下になると出力をローレベルにす
る。従って、CPU356は、電源監視回路からの電源
断信号に応じて所定の電力供給停止時処理を行った後、
システムリセットされる。
【0080】図10に示すように、リセットIC651
からのリセット信号は、NAND回路947に入力され
るとともに、反転回路(NOT回路)944を介してカ
ウンタIC941のクリア端子に入力される。カウンタ
IC941は、クリア端子への入力がローレベルになる
と、発振器943からのクロック信号をカウントする。
そして、カウンタIC941のQ5出力がNOT回路9
45,946を介してNAND回路947に入力され
る。また、カウンタIC941のQ6出力は、フリップ
フロップ(FF)942のクロック端子に入力される。
フリップフロップ942のD入力はハイレベルに固定さ
れ、Q出力は論理和回路(OR回路)949に入力され
る。OR回路949の他方の入力には、NAND回路9
47の出力がNOT回路948を介して導入される。そ
して、OR回路949の出力がCPU356のリセット
端子に接続されている。このような構成によれば、電源
投入時に、CPU356のリセット端子に2回のリセッ
ト信号(ローレベル信号)が与えられるので、CPU3
56は、確実に動作を開始する。
【0081】そして、例えば、電源監視回路の検出電圧
(電源断信号を出力することになる電圧)を+22Vと
し、リセット信号をローレベルにするための検出電圧を
+9Vとする。そのように構成した場合には、電源監視
回路とシステムリセット回路65とが、同一の電源VSL
の電圧を監視するので、電圧監視回路が電源断信号を出
力するタイミングとシステムリセット回路65がシステ
ムリセット信号を出力するタイミングの差を所望の所定
期間に確実に設定することができる。所望の所定期間と
は、電源監視回路からの電源断信号に応じて電力供給停
止時処理を開始してから電力供給停止時処理が確実に完
了するまでの期間である。
【0082】CPU356等の駆動電源である+5V電
源から電力が供給されていない間、RAMの少なくとも
一部は、電源基板から供給されるバックアップ電源によ
ってバックアップされ、遊技機に対する電源が断しても
内容は保存される。そして、+5V電源が復旧すると、
システムリセット回路65からリセット信号が発せられ
るので、CPU356は、通常の動作状態に復帰する。
そのとき、必要なデータがバックアップRAMに保存さ
れているので、停電等からの復旧時に停電発生時の遊技
状態に復帰することができる。
【0083】なお、図10に示す構成では、電源投入時
にCPU356のリセット端子に2回のリセット信号
(ローレベル信号)が与えられるが、リセット信号の立
ち上がりタイミングが1回しかなくても確実にリセット
解除されるCPUを使用する場合には、符号941〜9
49で示された回路素子は不要である。その場合、リセ
ットIC651の出力がそのままCPU356のリセッ
ト端子に接続される。
【0084】この実施の形態で用いられるCPU356
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。PIOは、PB0〜PB
3の4ビットおよびPA0〜PA7の1バイトのポート
を有する。PB0〜PB3およびPA0〜PA7のポー
トは、入力/出力いずれにも設定できる。ただし、この
実施の形態では内蔵PIOを使用しない。その場合に
は、例えば、全ポートを入力モードとして、全ポートを
グラウンドレベルに接続する。なお、電源投入時に、P
IOは自動的に入力モードに設定される。
【0085】次に遊技機の動作について説明する。図1
1は、主基板331におけるCPU356が実行するメ
イン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して
電源が投入され、CPU356が起動すると、メイン処
理において、CPU356は、まず、必要な初期設定を
行う。
【0086】初期設定処理において、CPU356は、
まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割
込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、ス
タックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定
する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタ
の初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0087】この実施の形態で用いられるCPU356
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の
外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3
と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0088】この実施の形態で用いられているCPU3
56には、マスク可能な割込(INT)のモードとして
以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク
可能な割込が発生すると、CPU356は、自動的に割
込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの
内容をスタックにセーブする。
【0089】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU356は、RST命令に対応したアドレスま
たはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU356は自動的に割込モード
0になる。よって、割込モード1または割込モード2に
設定したい場合には、初期設定処理において、割込モー
ド1または割込モード2に設定するための処理を行う必
要がある。
【0090】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0091】割込モード2:CPU356の特定レジス
タ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出
力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合
成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。す
なわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値
とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示
されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びでは
あるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。
各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送
出する機能を有している。
【0092】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU356は割込モード2に設定される。
【0093】そして、電源断時にバックアップRAM領
域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の
停電発生NMI処理)が行われたか否か確認する(ステ
ップS7)。この実施の形態では、不測の電源断が生じ
た場合には、バックアップRAM領域のデータを保護す
るための処理が行われている。そのような保護処理が行
われていた場合をバックアップありとする。バックアッ
プなしを確認したら、CPU356は初期化処理を実行
する。
【0094】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電源断時に
バックアップRAM領域に設定されるバックアップフラ
グの状態によって確認される。この例では、図12に示
すように、バックアップフラグ領域に「55H」が設定
されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、
「55H」以外の値が設定されていればバックアップな
し(オフ状態)を意味する。
【0095】バックアップありを確認したら、CPU3
56は、バックアップRAM領域のデータチェック(こ
の例ではパリティチェック)を行う。不測の電源断が生
じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域の
データは保存されていたはずであるから、チェック結果
は正常になる。チェック結果が正常でない場合には、内
部状態を電源断時の状態に戻すことができないので、停
電復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実
行する。
【0096】チェック結果が正常であれば(ステップS
8)、CPU356は、遊技制御手段の内部状態と表示
制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電源断時の
状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS
9)。そして、バックアップRAM領域に保存されてい
たPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定さ
れ、そのアドレスに復帰する。
【0097】初期化処理では、CPU356は、まず、
RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所
定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、
普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッフ
ァ、払出コマンド格納ポインタなど)に初期値を設定す
る初期値設定処理も行われる。さらに、サブ基板(ラン
プ制御基板85、払出制御基板98、音声制御基板9
7、表示制御基板165)を初期化するための処理を実
行する(ステップS13)。サブ基板を初期化する処理
とは、例えば初期設定のためのコマンドを送出する処理
である。
【0098】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU356に設けられているCTCのレ
ジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわ
ち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ
(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定
処理のステップS1において割込禁止とされているの
で、初期化処理を終える前に割込が許可される(ステッ
プS15)。
【0099】この実施の形態では、CPU356の内蔵
CTCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定され
る。この実施の形態では、繰り返し周期は2msに設定
される。そして、タイマ割込が発生すると、図13に示
すように、CPU356は、例えばタイマ割込が発生し
たことを示すタイマ割込フラグをセットする(ステップ
S12)。
【0100】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、タイマ割込が発生し
たか否かの監視(ステップS17)の確認が行われるル
ープ処理に移行する。なお、ループ内では、表示用乱数
更新処理(ステップS16)も実行される。
【0101】CPU356は、ステップS17におい
て、タイマ割込が発生したことを認識すると、ステップ
S21〜S31の遊技制御処理を実行する。遊技制御処
理において、CPU356は、まず、スイッチ回路58
を介して、ゲートセンサ12、始動口スイッチ17、カ
ウントセンサ23および入賞口スイッチ19a,19
b,24a,24b等のスイッチの状態を入力し、それ
らの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS2
1)。
【0102】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0103】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処
理を行う(ステップS23)。CPU356は、さら
に、停止図柄の種類を決定する乱数等の表示用乱数を更
新する処理を行う(ステップS24)。
【0104】図14は、各乱数を示す説明図である。各
乱数は、以下のように使用される。 (1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する
(大当り判定用=特別図柄決定用) (2)ランダム2−1〜2−3:左右中のはずれ図柄決
定用 (3)ランダム3:大当り時の図柄の組合せを決定する
(大当り図柄決定用=特別図柄判定用) (4)ランダム4:リーチ時の変動パターンを決定する
(変動パターン決定用)
【0105】なお、遊技効果を高めるために、上記
(1)〜(4)の乱数以外の乱数も用いられている。ス
テップS23では、CPU356は、(1)の大当り判
定用乱数および(3)の大当り図柄判定用乱数を生成す
るためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。
すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱
数が表示用乱数である。
【0106】さらに、CPU356は、特別図柄プロセ
ス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制
御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順
序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該
当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図
柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に
更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステ
ップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表
示器44の表示状態を所定の順序で制御するための普通
図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出され
て実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値
は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0107】次いで、CPU356は、特別図柄に関す
る表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定し
て表示制御コマンドを送出する処理を行う(表示制御コ
マンド制御処理:ステップS27)。
【0108】さらに、CPU356は、例えばホール管
理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、
確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行
う(ステップS29)。
【0109】また、CPU356は、所定の条件が成立
したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステ
ップS30)。ソレノイド回路359は、駆動指令に応
じてソレノイド49,54を駆動し、始動入賞口48ま
たは開閉板53を開状態または閉状態とする。
【0110】そして、CPU356は、各入賞口への入
賞を検出するためのスイッチ46a,50,56の検出
出力にもとづく賞球数の設定などを行う賞球処理を実行
する(ステップS31)。具体的には、入賞検出に応じ
て払出制御基板98に払出制御コマンドを出力する。払
出制御基板98に搭載されている払出制御用CPUは、
払出制御コマンドに応じて球払出装置76を駆動する。
【0111】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理では例えば
割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなさ
れ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるが、
タイマ割込処理で遊技制御処理を実行してもよい。
【0112】また、メイン処理には遊技制御処理に移行
すべきか否かを判定する処理が含まれ、CPU356の
内部タイマが定期的に発生するタイマ割込にもとづくタ
イマ割込処理で遊技制御処理に移行すべきか否かを判定
するためのフラグがセット等がなされるので、遊技制御
処理の全てが確実に実行される。つまり、遊技制御処理
の全てが実行されるまでは、次回の遊技制御処理に移行
すべきか否かの判定が行われないので、遊技制御処理中
の全ての各処理が実行完了することは保証されている。
【0113】以上に説明したように、この実施の形態で
は、CTCやPIOを内蔵するCPU356に対して、
初期設定処理で割込モード2が設定される。従って、内
蔵CTCを用いた定期的なタイマ割込処理を容易に実現
できる。また、タイマ割込処理をプログラム上の任意の
位置に設置できる。また、内蔵PIOを用いたスイッチ
検出処理等を容易に割込処理で実現できる。その結果、
プログラム構成が簡略化され、プログラム開発工数が低
減する等の効果を得ることができる。
【0114】図15は、この実施の形態で用いられる左
右中図柄の一例を示す説明図である。図15に示すよう
に、この実施の形態では、左右中図柄として、それぞれ
20の図柄がある。それぞれの図柄には、00(H)〜
13(H)の図柄番号が付されている。可変表示装置2
6における左右中の列は、それぞれ、3つの(但し、各
列における上段および下段には図柄の一部のみが表示さ
れる構成であってもよい。)の図柄を表示可能である。
【0115】図16は、CPU356が実行する特別図
柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャー
トである。図16に示す特別図柄プロセス処理は、図1
1のフローチャートにおけるステップS25の具体的な
処理である。CPU356は、特別図柄プロセス処理を
行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS31
0)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS30
0〜S309のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮
タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変
動時間を設定するためのタイマである。
【0116】特別図柄変動待ち処理(ステップS30
0):始動入賞口48に打球入賞して始動口スイッチ5
0がオンするのを待つ。始動口スイッチ50がオンする
と、始動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶
数を+1するとともに大当り決定用乱数等を抽出する。
【0117】特別図柄判定処理(ステップS301):
特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入
賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、
抽出されている大当り決定用乱数の値に応じて大当りと
するかはずれとするか決定する。
【0118】停止図柄設定処理(ステップS302):
左右中図柄の停止図柄を決定する。
【0119】リーチ動作設定処理(ステップS30
3):左右中の停止図柄の組み合わせにもとづいてリー
チ動作するか否か決定するとともに、リーチとすること
に決定した場合には、変動パターン決定用乱数の値に応
じてリーチ時の変動期間を決定する。
【0120】全図柄変動開始処理(ステップS30
4):可変表示装置26において全図柄が変動開始され
るように制御する。このとき、表示制御基板165に対
して、左右中最終停止図柄と変動態様を指令する情報と
が送信される。処理を終えると、内部状態(プロセスフ
ラグ)をステップS305に移行するように更新する。
【0121】全図柄停止待ち処理(ステップS30
5):所定時間(ステップS310の変動短縮タイマで
示された時間)が経過すると、可変表示装置26におい
て表示される全図柄が停止される。そして、停止図柄が
大当り図柄の組み合わせである場合には、内部状態(プ
ロセスフラグ)をステップS306に移行するように更
新する。そうでない場合には、内部状態をステップS3
00に移行するように更新する。
【0122】大入賞口開放開始処理(ステップS30
6):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的に
は、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイ
ド54を駆動して大入賞口を開放する。また、大当りフ
ラグ(大当り中であることを示すフラグ)のセットを行
う。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をス
テップS307に移行するように更新する。
【0123】大入賞口開放中処理(ステップS30
7):大入賞口ラウンド表示の表示制御コマンドデータ
をランプ制御基板85に送出する制御や大入賞口の閉成
条件の成立を確認する処理等を行う。最終的な大入賞口
の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS308
に移行するように更新する。
【0124】特定領域有効時間処理(ステップS30
8):V入賞スイッチ55の通過の有無を監視して、大
当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大
当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウ
ンドがある場合には、内部状態をステップS306に移
行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当
り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全
てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS
309に移行するように更新する。
【0125】大当り終了処理(ステップS309):大
当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための
表示を行う。その表示が終了したら、内部状態をステッ
プS300に移行するように更新する。
【0126】図17は打球が始動入賞口48に入賞した
ことを判定する処理を示すフローチャートである。打球
が遊技盤10に設けられている始動入賞口48に入賞す
ると、始動口スイッチ50がオンする。例えば、特別図
柄プロセス処理のステップS300の特別図柄変動待ち
処理において、図17に示すように、CPU356は、
スイッチ回路358を介して始動口スイッチ50がオン
したことを判定すると(ステップS41)、始動入賞記
憶数が最大値である4に達しているかどうか確認する
(ステップS42)。始動入賞記憶数が4に達していな
ければ、始動入賞記憶数を1増やし(ステップS4
3)、大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出する。そ
して、それらを始動入賞記憶数の値に対応した乱数値格
納エリアに格納する(ステップS44)。なお、始動入
賞記憶数が4に達している場合には、始動入賞記憶数を
増やす処理を行わない。すなわち、この実施の形態で
は、最大4個の始動入賞口17に入賞した打球数が記憶
可能である。
【0127】CPU356は、ステップS25の特別図
柄プロセス処理において、図18に示すように始動入賞
記憶数の値を確認する(ステップS51)。始動入賞記
憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する乱
数値格納エリアに格納されている値を読み出すとともに
(ステップS52)、始動入賞記憶数の値を1減らし、
かつ、各乱数値格納エリアの値をシフトする(ステップ
S53)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,
3,4)に対応する乱数値格納エリアに格納されている
各値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する乱数値格納
エリアに格納する。
【0128】そして、CPU356は、ステップS52
で読み出した値、すなわち抽出されている大当り判定用
乱数の値にもとづいて当たり/はずれを決定する(ステ
ップS54)。ここでは、大当り判定用乱数は0〜29
9の範囲の値をとることにする。図19に示すように、
低確率時には例えばその値が「3」である場合に「大当
り」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」
と決定する。高確率時には例えばその値が「3」,
「7」,「79」,「103」,「107」のいずれか
である場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である
場合には「はずれ」と決定する。
【0129】大当りと判定されたときには、大当り図柄
決定用乱数(ランダム3)を抽出しその値に従って大当
り図柄を決定する(ステップS55)。この実施の形態
では、抽出されたランダム3の値に応じた大当り図柄テ
ーブルに設定されている図柄番号の各図柄が、大当り図
柄として決定される。大当り図柄テーブルには、複数種
類の大当り図柄の組み合わせのそれぞれに対応した左右
中の図柄番号が設定されている。また、ステップS52
で読み出した値、すなわち抽出されている変動パターン
決定用乱数(ランダム4)の値にもとづいて図柄の変動
パターンを決定する(ステップS56)。
【0130】はずれと判定された場合には、CPU35
6は、大当りとしない場合の停止図柄の決定を行う。こ
の実施の形態では、ステップS52で読み出した値、す
なわち抽出されているランダム2−1の値に従って左図
柄を決定する(ステップS57)。また、ランダム2−
2の値に従って中図柄を決定する(ステップS58)。
そして、ランダム2−3の値に従って右図柄を決定する
(ステップS59)。ここで、決定された中図柄が左右
図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に
1加算した値に対応する図柄を中図柄の停止図柄とし
て、大当り図柄と一致しないようにする。
【0131】さらに、CPU356は、左右図柄が同じ
になった場合には、すなわちリーチが成立することに決
定された場合には、ステップS52で読み出した値、す
なわち抽出されている変動パターン決定用乱数(ランダ
ム4)の値にもとづいて図柄の変動パターンを決定する
(ステップS60)。
【0132】高確率状態では、はずれ時の変動パターン
として変動時間が短縮されたものも使用される場合に
は、高確率状態では、CPU356は、通常のはずれ時
の変動パターンを用いるか短縮された変動パターンを用
いるのかを、例えば所定の乱数等を用いて決定する。
【0133】以上のようにして、始動入賞にもとづく図
柄変動の表示態様が大当りとするか、リーチ態様とする
か、はずれとするか決定され、それぞれの停止図柄の組
合せが決定される。
【0134】なお、図18に示された処理は、図16に
示された特別図柄プロセス処理におけるステップS30
1〜S303の処理をまとめて示した場合の処理に相当
する。
【0135】次に、主基板331から表示制御基板16
5に対する表示制御コマンドの送出について説明する。
図20は、主基板331から表示制御基板165に送信
される表示制御コマンドの信号線を示す説明図である。
図20に示すように、この実施の形態では、表示制御コ
マンドは、表示制御信号D0〜D7の8本の信号線で主
基板331から表示制御基板165に送信される。ま
た、主基板331と表示制御基板165との間には、ス
トローブ信号を送信するための表示制御INT信号の信
号線も配線されている。
【0136】この実施の形態では、表示制御コマンドは
2バイト構成であり、図21に示すように、1バイト目
はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はE
XT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭
ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータ
の先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。な
お、図21に示されたコマンド形態は一例であって他の
コマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御
コマンドが2つの制御信号で構成されていることになる
が、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であって
もよいし、3以上の複数であってもよい。
【0137】図22は、表示制御基板165に対する制
御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号
(ストローブ信号)との関係を示すタイミング図であ
る。図21に示すように、MODEまたはEXTのデー
タが出力ポートに出力されてから、所定期間が経過する
と、CPU356は、データ出力を示す信号であるIN
T信号をオン状態にする。また、そこから所定期間が経
過するとINT信号をオフ状態にする。
【0138】なお、ここでは、表示制御コマンドについ
て説明したが、他のサブ基板に送出される各制御コマン
ドも、図21および図22に示された形態と同一であ
る。
【0139】図23は、表示制御基板165に送出され
る表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
図23に示す例において、コマンド8000(H)〜8
0XX(H)は、特別図柄を可変表示する可変表示装置
26における特別図柄の変動パターンを指定する表示制
御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマ
ンドは変動開始指示も兼ねている。
【0140】コマンド8F00(H)および8F01
(H)は、電源投入時に送出される特別図柄電源投入時
指定コマンドおよび普通図柄電源投入時指定コマンドで
ある。なお、普通図柄電源投入時指定コマンドは、表示
制御手段が普通図柄変動制御を行う場合に用いられ、普
通図柄表示器44がランプ制御手段で制御される場合に
は、表示制御基板165には送出されない。表示制御手
段は、特別図柄電源投入時指定コマンドを受信すると、
初期表示を行う制御を開始する。
【0141】コマンド91XX、92XXおよび93X
Xは、特別図柄の左中右の停止図柄を指定する表示制御
コマンドである。また、コマンドA0XXは、特別図柄
の可変表示の停止を指示する表示制御コマンド(確定コ
マンド)である。
【0142】コマンドBXXXは、大当り遊技開始から
大当り遊技終了までの間に送出される表示制御コマンド
である。ただし、普通図柄表示器44がランプ制御手段
で制御される場合には、B1XX(H)およびB2XX
(H)は、表示制御基板165には送出されない。ま
た、コマンドC000(H)は客待ちデモンストレーシ
ョンを指示するコマンドであるが、このコマンドは、可
変表示装置26がCRTやLEDである場合に用いられ
る。
【0143】コマンドC100(H)は、電源投入時に
遊技制御手段のバックアップRAMに電源オフ時の遊技
状態が保存されていて、かつ、電源オフ時に図柄の変動
中であった場合に送出される特別図柄停電復旧コマンド
である。表示制御手段は、特別図柄停電復旧コマンドを
受信すると、指示された左右中図柄を表示する制御を開
始する。指示された左右中図柄とは、特別図柄停電復旧
コマンドに続けて送出される左右中の停止図柄を指定す
るコマンドであり、電源オフの直前に送出されていた左
右中の停止図柄を指定するコマンドと同一のコマンドで
ある。
【0144】コマンドD000(H)〜D400(H)
は、普通図柄の変動パターンに関する表示制御コマンド
である。ただし、普通図柄表示器44がランプ制御手段
で制御される場合には、それらのコマンドは、表示制御
基板165には送出されない。
【0145】表示制御基板165の表示制御手段は、主
基板331の遊技制御手段から上述した表示制御コマン
ドを受信すると図23に示された内容に応じて可変表示
装置26および普通図柄表示器44(表示制御手段が普
通図柄も制御する場合)の表示状態を変更する。
【0146】遊技制御手段から各電気部品制御基板(サ
ブ基板)に制御コマンドを出力しようとするときに、コ
マンド送信テーブルの設定が行われる。図24(A)
は、コマンド送信テーブルの一構成例を示す説明図であ
る。1つのコマンド送信テーブルは3バイトで構成さ
れ、1バイト目にはINTデータが設定される。また、
2バイト目のコマンドデータ1には、制御コマンドの1
バイト目のMODEデータが設定される。そして、3バ
イト目のコマンドデータ2には、制御コマンドの2バイ
ト目のEXTデータが設定される。
【0147】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレ
スを指定するためのデータが設定されるようにしてもよ
い。この実施の形態では、コマンドデータ2のビット7
(ワークエリア参照ビット)が0あれば、コマンドデー
タ2にEXTデータそのものが設定されていることを示
す。なお、そのようなEXTデータはビット7が0であ
るデータである。また、ワークエリア参照ビットが1あ
れば、他の7ビットが、EXTデータが格納されている
テーブルのアドレスを指定するためのオフセットである
ことを示す。
【0148】図24(B)INTデータの一構成例を示
す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払
出制御基板98に払出制御コマンドを送出すべきか否か
を示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことを示す。従って、CPU356
は、例えば賞球処理(メイン処理のステップS31)に
おいて、INTデータに「01(H)」を設定する。ま
た、INTデータにおけるビット1は、表示出制御基板
165に表示制御コマンドを送出すべきか否かを示す。
ビット1が「1」であるならば、表示制御コマンドを送
出すべきことを示す。従って、CPU356は、例えば
表示制御コマンド制御処理(メイン処理のステップS2
7)において、INTデータに「02(H)」を設定す
る。
【0149】INTデータのビット2,3は、それぞ
れ、ランプ制御コマンド、音声制御コマンドを送出すべ
きか否かを示すビットであり、CPU356は、それら
のコマンドを送出すべきタイミングになったら、特別図
柄プロセス処理等で、ポインタが指しているコマンド送
信テーブルに、INTデータ、コマンドデータ1および
コマンドデータ2を設定する。それらのコマンドを送出
するときには、INTデータの該当ビットが「1」に設
定され、コマンドデータ1およびコマンドデータ2にM
ODEデータおよびEXTデータが設定される。
【0150】この実施の形態では、各制御コマンドにつ
いて、それぞれ複数のコマンド送信テーブルが用意さ
れ、使用すべきコマンド送信テーブルはポインタで指定
される。また、複数のコマンド送信テーブルはリングバ
ッファとして使用される。例えば、表示制御コマンドに
ついて、図24(C)に示すように、12個のコマンド
送信テーブルが用意されている。従って、CPU356
は、例えば、表示制御コマンド制御処理において、コマ
ンド送信個数カウンタが指しているコマンド送信テーブ
ルに、INTデータ、コマンドデータ1およびコマンド
データ2を設定する。そして、コマンド送信個数カウン
タを更新する。そして、コマンド送信個数カウンタの値
が12になると、その値を0に戻す。
【0151】図25は、図11に示された遊技制御処理
における表示制御コマンド制御処理(ステップS27)
の処理例を示すフローチャートである。表示制御コマン
ド制御処理は、コマンド出力処理とINT信号出力処理
とを含む処理である。表示制御コマンド制御処理におい
て、CPU356は、まず、コマンド送信テーブルのア
ドレス(読出ポインタの内容)をスタック等に退避する
(ステップS331)。そして、読出ポインタが指して
いたコマンド送信テーブルのINTデータを引数1にロ
ードする(ステップS332)。引数1は、後述するコ
マンド送信処理に対する入力情報になる。また、コマン
ド送信テーブルを指すアドレスを+1する(ステップS
333)。従って、コマンド送信テーブルを指すアドレ
スは、コマンドデータ1のアドレスに一致する。
【0152】そこで、CPU356は、コマンドデータ
1を読み出して引数2に設定する(ステップS33
4)。引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入
力情報になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコ
ールする(ステップS335)。
【0153】図26は、コマンド送信ルーチンを示すフ
ローチャートである。コマンド送信ルーチンにおいて、
CPU356は、まず、引数1に設定されているデータ
すなわちINTデータを、比較値として決められている
ワークエリアに設定する(ステップS351)。次い
で、送信回数=4を、処理数として決められているワー
クエリアに設定する(ステップS352)。そして、払
出制御信号を出力するためのポート1のアドレスをIO
アドレスにセットする(ステップS353)。この実施
の形態では、ポート1のアドレスは、払出制御信号を出
力するための出力ポートのアドレスである。また、ポー
ト2〜4のアドレスが、表示制御信号、ランプ制御信
号、音声制御信号を出力するための出力ポートのアドレ
スである。
【0154】次に、CPU356は、比較値を1ビット
右にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS355)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことが指定されているときには、最初
のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0155】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS3
56)。最初のシフト処理が行われたときにはIOアド
レスにポート1のアドレスが設定されているので、その
ときに、払出制御コマンドのMODEデータがポート1
に出力される。
【0156】次いで、CPU356は、IOアドレスを
1加算するとともに(ステップS357)、処理数を1
減算する(ステップS358)。加算前にポート1を示
していた場合には、IOアドレスに対する加算処理によ
って、IOアドレスにはポート3のアドレスが設定され
る。ポート2は、表示制御コマンドを出力するためのポ
ートである。そして、CPU356は、処理数の値を確
認し(ステップS359)、値が0になっていなけれ
ば、ステップS354に戻る。ステップS354で再度
シフト処理が行われる。
【0157】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回
目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音
声制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否
かのチェックが行われる。このように、それぞれのシフ
ト処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処
理によってチェックされるコマンド(払出制御コマン
ド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制御
コマンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0158】よって、キャリーフラグが「1」になった
ときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)
に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モ
ジュールで、各電気部品制御手段に対する制御コマンド
の送出処理を行うことができる。
【0159】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力す
べきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に
対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略
化されている。
【0160】次に、CPU356は、シフト処理開始前
のINTデータが格納されている引数1の内容を読み出
し(ステップS360)、読み出したデータをポート0
に出力する(ステップS361)。この実施の形態で
は、ポート0のアドレスは、各制御信号についてのIN
T信号を出力するためのポートであり、ポート0のビッ
ト0〜4が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御
INT信号、ランプ制御INT信号、音声制御INT信
号を出力するためのポートである。INTデータでは、
ステップS351〜S359の処理で出力された制御コ
マンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ
制御コマンド、音声制御コマンド)に応じたINT信号
の出力ビットに対応したビットが「1」になっている。
従って、ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制
御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ラ
ンプ制御コマンド、音声制御コマンド)に対応したIN
T信号がオン状態になる。
【0161】次いで、CPU356は、ウェイトカウン
タに所定値を設定し(ステップS362)、その値が0
になるまで1ずつ減算する(ステップS363,S36
4)。この処理は、図22のタイミング図に示されたI
NT信号(制御信号INT)のオン期間を設定するため
の処理である。ウェイトカウンタの値が0になると、ク
リアデータ(00)を設定して(ステップS365)、
そのデータをポート0に出力する(ステップS36
6)。よって、INT信号はオフ状態になる。そして、
ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS36
2)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップ
S368,S369)。この処理は、1つ目のINT信
号の立ち下がりからEXTデータ出力開始までの期間を
設定するための処理である。
【0162】従って、ステップS367でウェイトカウ
ンタに設定される値は、1つ目のINT信号の立ち下が
りからEXTデータ出力開始までの期間が、制御コマン
ド受信対象となる全ての電気部品制御手段(サブ基板に
搭載されているCPU等)が確実にコマンド受信処理を
行うのに十分な期間になるような値である。また、ウェ
イトカウンタに設定される値は、その期間が、ステップ
S351〜S359の処理に要する時間よりも長くなる
ような値である。
【0163】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU3
56は、図25に示すステップS336で、コマンド送
信テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目
のコマンドデータ2の領域が指定される。CPU356
は、指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロ
ードする(ステップS337)。また、コマンドデータ
2のビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」
であるか否か確認する(ステップS339)。0でなけ
れば、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アド
レスをポインタにセットし(ステップS339)、その
ポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値
を加算してアドレスを算出する(ステップS340)。
そして、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2に
ロードする(ステップS341)。
【0164】コマンド拡張データアドレステーブルに
は、電気部品制御手段に送出されうるEXTデータが順
次設定されている。よって、以上の処理によって、ワー
クエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデ
ータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステー
ブル内のEXTデータが引数2にロードされ、ワークエ
リア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ
2の内容がそのまま引数2にロードされる。なお、コマ
ンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読
み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」で
ある。
【0165】次に、CPU356は、コマンド送信ルー
チンをコールする(ステップS342)。従って、MO
DEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデ
ータが送出される。その後、CPU356は、コマンド
送信テーブルのアドレスを復帰し(ステップS34
3)、コマンド送信テーブルを指す読出ポインタの値を
更新する(ステップS344)。読出ポインタの値が図
24(C)に示すコマンドコマンド送信テーブル12の
位置を越えた場合には、読出ポインタの値が0に戻され
る。
【0166】さらに、コマンド送信テーブルにまだ未送
信の制御コマンドが設定されている場合には、ステップ
S331に戻る。なお、ステップS331に戻る場合に
は、連続して制御コマンドが送出されることになるの
で、制御コマンド間の間隔を空けるためにディレイタイ
ムをおく。また、未送信の制御コマンドが設定されてい
るか否かは、例えば、コマンド送信カウンタの値と読出
ポインタの値とを比較することによって判断される。
【0167】以上のようにして、1つの制御信号出力モ
ジュールであるコマンド制御処理モジュールによって、
2バイト構成の各制御コマンド(払出制御コマンド、表
示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制御コマン
ド)が、対応する電気部品制御手段に送信される。電気
部品制御手段では、取込信号としてのINT信号の立ち
下がりを検出すると制御コマンドの取り込み処理を開始
するのであるが、いずれの電気部品制御手段について
も、取り込み処理が完了する前に遊技制御手段からの新
たな信号が信号線に出力されることはない。すなわち、
各電気部品制御手段において、確実なコマンド受信処理
が行われる。なお、各電気部品制御手段は、INT信号
の立ち上がりで制御コマンドの取り込み処理を開始して
もよい。また、INT信号の極性を図22に示された場
合と逆にしてもよい。
【0168】また、この実施の形態では、複数のコマン
ド送信テーブルがリングバッファとして用いられ、図2
5に示すコマンド制御処理では、読出ポインタが指して
いるコマンド送信テーブルを対象としてコマンド出力制
御が行われ、コマンド送信テーブルにデータを設定する
処理、例えば、遊技制御処理における表示制御コマンド
制御処理では、コマンド送信個数カウンタが指すコマン
ド送信テーブルを対象としてコマンド設定処理が行われ
る。従って、同時に複数のコマンド送出要求が発生して
も、それらの要求にもとづくコマンド出力処理は問題な
く実行される。
【0169】さらに、この実施の形態では、コマンド送
信テーブルに複数の制御コマンドが設定されている場合
には、1回のコマンド制御処理で全ての制御コマンドが
送出される。コマンド制御処理(例えば表示制御コマン
ド制御処理)は2msに1回起動されるので、結局、2
msのメイン処理起動周期において、全ての制御コマン
ドが送出される。また、この実施の形態では、各制御手
段への制御コマンド(表示制御コマンド、ランプ制御コ
マンド、音声制御コマンド、払出制御コマンド)毎に、
それぞれ複数のコマンド送信テーブルが用意されている
ので、例えば、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド
および音声制御コマンドのコマンド送信テーブルに制御
コマンドが設定されている場合には、1回のコマンド制
御処理で全ての表示制御コマンド、ランプ制御コマンド
および音声制御コマンドを送出することも可能である。
すなわち、同時に(1メイン処理起動周期での意味)、
それらの制御コマンドを送出することができる。遊技演
出の進行上、それらの制御コマンドの送出タイミングは
同時に発生するので、このように構成されているのは便
利である。ただし、払出制御コマンドは、遊技演出の進
行とは無関係に発生するので、一般には、表示制御コマ
ンド、ランプ制御コマンドおよび音声制御コマンドと同
時に送出されることはない。
【0170】図27および図28は、図11に示された
メイン処理のサブ基板初期化処理(ステップS13)に
おける表示制御コマンド送出部分を示すフローチャート
である。サブ基板初期化処理において、CPU356
は、まず、コマンド送信個数カウンタ(初期値は0)が
指すコマンド送信テーブルのコマンドデータ1に8F
(H)を設定し(ステップS201)、コマンドデータ
2に00(H)を設定し(ステップS202)、INT
データに02(H)をセットする(ステップS20
3)。よって、特別図柄電源投入時指定コマンドが設定
される。そして、CPU356は、コマンド送信個数カ
ウンタの値を更新(+1)する(ステップS204)。
【0171】次いで、CPU356は、コマンド送信個
数カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデー
タ1に91(H)を設定し(ステップS205)、コマ
ンドデータ2に02(H)を設定し(ステップS20
6)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS207)。よって、図柄番号02を指定する左図柄
指定コマンドが設定される。そして、CPU356は、
コマンド送信個数カウンタの値を更新(+1)する(ス
テップS209)。
【0172】また、CPU356は、コマンド送信個数
カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデータ
1に92(H)を設定し(ステップS209)、コマン
ドデータ2に02(H)を設定し(ステップS21
0)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS211)。よって、図柄番号02を指定する中図柄
指定コマンドが設定される。そして、CPU356は、
コマンド送信個数カウンタの値を更新(+1)する(ス
テップS212)。
【0173】さらに、CPU356は、コマンド送信個
数カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデー
タ1に93(H)を設定し(ステップS213)、コマ
ンドデータ2に02(H)を設定し(ステップS21
4)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS215)。よって、図柄番号02を指定する右図柄
指定コマンドが設定される。そして、CPU356は、
コマンド送信個数カウンタの値を更新(+1)する(ス
テップS216)。
【0174】ステップS205〜S216の処理によっ
て、あらかじめ決められている初期表示図柄としての
「ベル」,「ベル」,「ぶどう」(図15参照)のはず
れ図柄の組み合わせを表示することを指示する表示制御
コマンドが、コマンド送信テーブルに設定される。
【0175】そして、CPU356は、コマンド送信個
数カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデー
タ1にA0(H)を設定し(ステップS217)、コマ
ンドデータ2に00(H)を設定し(ステップS21
8)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS219)。よって、特別図柄停止コマンド(確定コ
マンド)が設定される。そして、CPU356は、コマ
ンド送信個数カウンタの値を更新(+1)する(ステッ
プS220)。
【0176】表示制御基板165における表示制御手段
が普通図柄の表示制御を行うように構成されている遊技
機では、主基板331のCPU356は、コマンド送信
個数カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデ
ータ1に8F(H)を設定し(ステップS231)、コ
マンドデータ2に01(H)を設定し(ステップS23
2)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS233)。よって、普通図柄電源投入時指定コマン
ドが設定される。そして、CPU356は、コマンド送
信個数カウンタの値を更新(+1)する(ステップS2
34)。
【0177】また、CPU356は、コマンド送信個数
カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデータ
1にD1(H)を設定し(ステップS235)、コマン
ドデータ2に00(H)を設定し(ステップS23
6)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS237)。よって、普通図柄左消灯コマンドが設定
される。そして、CPU356は、コマンド送信個数カ
ウンタの値を更新(+1)する(ステップS238)。
【0178】そして、CPU356は、コマンド送信個
数カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデー
タ1にD2(H)を設定し(ステップS239)、コマ
ンドデータ2に01(H)を設定し(ステップS24
0)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS241)。よって、普通図柄右点灯コマンドが設定
される。また、CPU356は、コマンド送信個数カウ
ンタの値を更新(+1)する(ステップS242)。さ
らに、コマンド送信個数カウンタが指すコマンド送信テ
ーブルのコマンドデータ1にD3(H)を設定し(ステ
ップS381)、コマンドデータ2に00(H)を設定
し(ステップS382)、INTデータに02(H)を
セットする(ステップS383)。よって、普通図柄停
止コマンドが設定される。そして、CPU356は、コ
マンド送信個数カウンタの値を更新(+1)する(ステ
ップS220)。
【0179】次いで、図25に示された表示制御コマン
ド制御処理をコールする(ステップS243)。従っ
て、コマンド送信テーブルに設定された各表示制御コマ
ンドが、順次送出される。なお、この実施の形態では、
コマンド送信テーブルに各表示制御コマンドを設定し、
その後一括して各コマンドが送出されるが、送出コマン
ドをバッファに設定し、バッファに設定される都度、バ
ッファ内のコマンドを送出するように構成してもよい。
【0180】図29は、遊技機への電力供給開始時に主
基板331から表示制御基板165に送出される特別図
柄に関する表示制御コマンドの送出例を示すタイミング
図である。図27に示す処理(図11に示すメイン処理
のステップS13の処理)によって、コマンド送信テー
ブルに、特別図柄電源投入時指定コマンド、左右中の初
期表示図柄を指定するコマンドおよび特別図柄停止コマ
ンド(確定コマンド)が設定される。そして、表示制御
コマンド制御処理(ステップS243)において、それ
らのコマンドが順次出力される。従って、図29に示す
ように、短時間で、それらの表示制御コマンドが送出さ
れる。具体的には、全ての表示制御コマンド送出に要す
る時間は2msの割込発生間隔よりも短く、また、全て
の表示制御コマンド送出が完了するまで、少なくとも2
msのタイマ割込はかからない。
【0181】なお、電源投入時ではない通常の遊技制御
中では、図柄の変動を開始させるときに、遊技制御手段
は、変動パターンコマンドおよび左右中図柄を示すコマ
ンドを送出し、変動パターンに応じて決まる変動時間が
経過したときに図柄の変動を停止させることができるよ
うなタイミングで、特別図柄図柄停止コマンド(確定コ
マンド)を送出する。
【0182】図30,図31は、電源基板910からの
電源断信号に応じて実行されるマスク不能割込処理(電
力供給停止時処理)の処理例を示すフローチャートであ
る。この実施の形態では、電源基板910からの電源断
信号は、CPU356のマスク不能割込端子に接続され
ている。また、全てのRAMがバックアップ電源によっ
てバックアップされているとする。
【0183】電力供給停止時処理において、CPU35
6は、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジ
スタ)を所定のバックアップRAM領域に退避する(ス
テップS101)。また、割込フラグをパリティフラグ
にコピーする(ステップS102)。パリティフラグは
バックアップRAM領域に形成されている。また、BC
レジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタ
およびスタックポインタをバックアップRAM領域に退
避する(ステップS104〜S108)。
【0184】次に、バックアップあり指定値(この例で
は「55H」)をバックアップフラグにストアする。バ
ックアップフラグはバックアップRAM領域に形成され
ている。次いで、パリティデータを作成する(ステップ
S110〜S117)。すなわち、まず、クリアデータ
(00)をチェックサムデータエリアにセットし(ステ
ップS110)、チェックサム算出開始アドレスをポイ
ンタにセットする(ステップS111)。また、チェッ
クサム算出回数をセットする(ステップS112)。
【0185】そして、チェックサムデータエリアの内容
とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を
演算する(ステップS113)。演算結果をチェックサ
ムデータエリアにストアするとともに(ステップS11
4)、ポインタの値を1増やし(ステップS115)、
チェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS1
16)。ステップS113〜S116の処理が、チェッ
クサム算出回数の値が0になるまで繰り返される(ステ
ップS117)。
【0186】チェックサム算出回数の値が0になった
ら、CPU356は、チェックサムデータエリアの内容
の各ビットの値を反転する(ステップS118)。そし
て、反転後のデータをチェックサムデータエリアにスト
アする(ステップS119)。このデータが、電源投入
時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、R
AMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ス
テップS120)。以後、内蔵RAM55のアクセスが
できなくなる。
【0187】さらに、CPU356は、クリアデータ
(00)を適当なレジスタにセットし(ステップS12
1)、8ビット出力ポートの数に応じた処理数(この例
では「7」)を別のレジスタにセットする(ステップS
122)。また、出力ポート0のアドレスをIOポイン
タに設定する(ステップS123)。IOポインタとし
て、さらに別のレジスタが用いられる。
【0188】そして、IOポインタが指すアドレスにク
リアデータをセットするとともに(ステップS17
4)、IOポインタの値を1増やし(ステップS12
5)、処理数の値を1減算する(ステップS127)。
ステップS124〜S126の処理が、処理数の値が0
になるまで繰り返される。その結果、全ての出力ポート
0〜6にクリアデータが設定される。この例では、
「1」がオン状態であり、クリアデータである「00」
が各出力ポートにセットされるので、全ての出力ポート
がオフ状態になる。
【0189】従って、遊技状態を保存するための処理
(この例では、チェックサムの生成およびRAMアクセ
ス防止)が実行された後、各出力ポートは直ちにオフ状
態になる。なお、この実施の形態では、遊技制御処理に
おいて用いられるデータが格納されるRAM領域は全て
電源バックアップされている。従って、その内容が正し
く保存されているか否かを示すチェックサムの生成処
理、およびその内容を書き換えないようにするためのR
AMアクセス防止処理が、遊技状態を保存するための処
理に相当する。
【0190】遊技状態を保存するための処理が実行され
た後、直ちに各出力ポートがオフ状態になるので、保存
される遊技状態と整合しない状況が発生することは確実
に防止される。図30,図31に示す処理が実行される
ときには、遊技機に対する電源供給が停止するので、電
気部品に印加される電圧が低下していく。そして、印加
電圧が駆動可能電圧を下回った時点で電気部品の駆動は
停止する。従って、遊技機に対する電力供給停止時に
は、短時間の遅れはあるものの電気部品の駆動は停止す
る。
【0191】以下、遊技状態復旧処理について説明す
る。図32は、図11のステップS9に示された遊技状
態復旧処理の一例を示すフローチャートである。この例
では、CPU356は、バックアップRAMに保存され
ていた値を各レジスタに復元する(ステップS91)。
そして、バックアップRAMに保存されていたデータに
もとづいて停電時の遊技状態を確認して復帰させる。す
なわち、バックアップRAMに保存されていたデータに
もとづいて、ソレノイド回路59を介してソレノイド4
9やソレノイド54を駆動し、始動入賞口48や開閉板
53の開閉状態の復旧を行う(ステップS92,S9
3)。また、電源断中でも保存されていた特別図柄プロ
セスフラグおよび普通図柄プロセスフラグの値に応じ
て、電源断時の特別図柄プロセス処理の進行状況および
普通図柄プロセス処理の進行状況に対応した制御コマン
ドを、表示制御基板165、ランプ制御基板85および
音声制御基板97に送出する(ステップS94)。
【0192】以上のように、遊技状態復旧処理では、復
元された内部状態に応じて、各種電気部品の状態復元が
行われるとともに、表示制御基板165、ランプ制御基
板85および音声制御基板97に対して、制御状態を電
源断時の状態に戻すための制御コマンド(電源断時の制
御状態を復旧させるための制御コマンド)が送出され
る。
【0193】遊技状態を電源断時の状態に復帰させる
と、この実施の形態では、CPU356は、前回の電源
断時の割込許可/禁止状態を復帰させるため、バックア
ップRAMに保存されていたパリティフラグの値を確認
する(ステップS95)。パリティフラグがオフ状態で
あれば、割込許可設定を行う(ステップS96)。しか
し、パリティフラグがオン状態であれば、そのまま(ス
テップS1で設定された割込禁止状態のまま)遊技状態
復旧処理を終了する。パリティフラグがオン状態である
ということは、図30におけるステップS102に示さ
れたように、前回の電源断時に割込禁止状態であったこ
とを意味する。従って、パリティフラグがオン状態であ
る場合には、割込許可はなされない。
【0194】遊技状態が復旧されることによって、電源
断時に図柄変動中であった場合には、変動時間の残り時
間が復元されたり、始動入賞記憶数が復元されたりす
る。従って、遊技制御手段は、図柄の変動制御を電源断
時の状態から継続することもできるし、復元された始動
入賞記憶にもとづいて直ちに新たな図柄変動を開始する
ための制御(電源断時に図柄変動中でなかった場合)を
行うこともできる。また、電源断時に図柄変動中であっ
た場合、その変動において停止表示されるべきであった
左右中図柄を示すデータも復元することができる。
【0195】図33〜図36は、図32に示す遊技状態
復旧処理の制御コマンド送出処理(ステップS94)に
おける表示制御コマンド送出処理例を示すフローチャー
トである。遊技状態復旧処理の制御コマンド送出処理に
おいて、CPU356は、まず、コマンド送信個数カウ
ンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデータ1に
8F(H)を設定し(ステップS251)、コマンドデ
ータ2に00(H)を設定し(ステップS252)、I
NTデータに02(H)をセットする(ステップS25
3)。よって、特別図柄電源投入時指定コマンドが設定
される。そして、CPU356は、コマンド送信個数カ
ウンタの値を更新(+1)する(ステップS254)。
【0196】次いで、CPU356は、前回電源断した
ときに特別図柄の変動中であったか否か確認する(ステ
ップS255)。特別図柄の変動中であったか否かは、
復元されたデータから判断できる。特別図柄の変動中で
あった場合には、コマンド送信個数カウンタが指すコマ
ンド送信テーブルのコマンドデータ1にC1(H)を設
定し(ステップS256)、コマンドデータ2に00
(H)を設定し(ステップS257)、INTデータに
02(H)をセットする(ステップS258)。よっ
て、特別図柄電源復旧表示指定コマンドが設定される。
そして、CPU356は、コマンド送信個数カウンタの
値を更新(+1)する(ステップS259)。
【0197】次に、CPU356は、コマンド送信個数
カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデータ
1に91(H)を設定し(ステップS260)、前回電
源断する前に送出した左図柄停止コマンドに対応したデ
ータをコマンドデータ2に設定し(ステップS26
1)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS262)。よって、前回電源断したときの変動にお
いて用いられた左図柄指定コマンドが設定される。そし
て、CPU356は、コマンド送信個数カウンタの値を
更新(+1)する(ステップS263)。
【0198】また、CPU356は、コマンド送信個数
カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデータ
1に92(H)を設定し(ステップS264)、前回電
源断する前に送出した中図柄停止コマンドに対応したデ
ータをコマンドデータ2に設定し(ステップS26
5)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS266)。よって、前回電源断したときの変動にお
いて用いられた中図柄指定コマンドが設定される。そし
て、CPU356は、コマンド送信個数カウンタの値を
更新(+1)する(ステップS267)。
【0199】さらに、CPU356は、コマンド送信個
数カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデー
タ1に93(H)を設定し(ステップS268)、前回
電源断する前に送出した右図柄停止コマンドに対応した
データをコマンドデータ2に設定し(ステップS26
9)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS270)。よって、前回電源断したときの変動にお
いて用いられた右図柄指定コマンドが設定される。そし
て、CPU356は、コマンド送信個数カウンタの値を
更新(+1)する(ステップS271)。
【0200】ステップS260〜S271の処理によっ
て、前回電源断したときの変動において用いられた停止
図柄を表示することを指示する表示制御コマンドが、コ
マンド送信テーブルに設定される。
【0201】ステップS255において、特別図柄変動
中ではなかったことが確認されたら、図34に示すよう
に、電源投入時にバックアップデータがなかったときに
実行される処理と同様の処理(ステップS205〜S2
20)が実行される。ただし、左図柄についてコマンド
送信テーブルのコマンドデータ2に設定されるデータ
は、前回電源断する前に最後に送出した左図柄停止コマ
ンドに対応したデータである(ステップS206A)。
また、中図柄についてコマンド送信テーブルのコマンド
データ2に設定されるデータは、前回電源断する前に最
後に送出した中図柄停止コマンドに対応したデータであ
る(ステップS210A)。そして、右図柄についてコ
マンド送信テーブルのコマンドデータ2に設定されるデ
ータは、前回電源断する前に最後に送出した右図柄停止
コマンドに対応したデータである(ステップS214
A)。
【0202】表示制御手段は受信した左右中停止図柄コ
マンドによる図柄を目指して変動制御を行うので、バッ
クアップデータがあって、電源断時に図柄変動中でなか
った場合には、図柄の初期変動の後、電源断時に表示さ
れていた左右中図柄が表示されることになる。電源復旧
時に図柄の変動は行われるが、停電時等に表示されてい
た図柄がそのまま停止図柄になるので、遊技者等は、停
電等からの復旧処理が行われたことを直ちに認識するこ
とができる。なお、CRTやLCDによる可変表示装置
を有している遊技機では、電源投入時に遊技制御手段が
対応する表示制御コマンドを送出することによって、背
景やキャラクタも、停電等の発生時の表示状態に戻すこ
とができる。すなわち、遊技制御手段が、遊技機への電
力供給停止時に可変表示装置に表示されていた内容に応
じたコマンドを表示制御手段に送出することによって、
表示制御手段に対して、遊技機への電力供給停止時に可
変表示装置に表示されていた背景やキャラクタ等も復元
させることができる。
【0203】そして、表示制御手段が普通図柄の表示制
御を行う遊技機では、CPU356は、コマンド送信個
数カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデー
タ1に8F(H)を設定し(ステップS281)、コマ
ンドデータ2に01(H)を設定し(ステップS28
2)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS283)。よって、普通図柄電源投入時指定コマン
ドが設定される。そして、CPU356は、コマンド送
信個数カウンタの値を更新(+1)する(ステップS2
84)。
【0204】次いで、CPU356は、前回電源断した
ときに普通図柄の変動中であったか否か確認する(ステ
ップS285)。普通図柄の変動中であったか否かは、
復元されたデータから判断できる。普通図柄の変動中で
あった場合には、コマンド送信個数カウンタが指すコマ
ンド送信テーブルのコマンドデータ1にD4(H)を設
定し(ステップS286)、コマンドデータ2に00
(H)を設定し(ステップS287)、INTデータに
02(H)をセットする(ステップS288)。よっ
て、普通図柄電源復旧表示定コマンドが設定される。そ
して、CPU356は、コマンド送信個数カウンタの値
を更新(+1)する(ステップS289)。
【0205】また、CPU356は、コマンド送信個数
カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデータ
1にD1(H)を設定し(ステップS290)、電源断
時に最後に送出した普通図柄左指定の表示制御コマンド
に対応したデータをコマンドデータ2に設定し(ステッ
プS291)、INTデータに02(H)をセットする
(ステップS292)。そして、CPU356は、コマ
ンド送信個数カウンタの値を更新(+1)する(ステッ
プS293)。
【0206】そして、CPU356は、コマンド送信個
数カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデー
タ1にD2(H)を設定し(ステップS294)、電源
断時に最後に送出した普通図柄右指定の表示制御コマン
ドに対応したデータをコマンドデータ2に設定し(ステ
ップS295)、INTデータに02(H)をセットす
る(ステップS296)。そして、CPU356は、コ
マンド送信個数カウンタの値を更新(+1)する(ステ
ップS297)。さらに、コマンド送信個数カウンタが
指すコマンド送信テーブルのコマンドデータ1にD3
(H)を設定し(ステップS381)、コマンドデータ
2に00(H)を設定し(ステップS382)、INT
データに02(H)をセットする(ステップS38
3)。よって、普通図柄停止コマンドが設定される。そ
して、CPU356は、コマンド送信個数カウンタの値
を更新(+1)する(ステップS220)。なお、この
ように普通図柄停止コマンドが送出されるように制御す
るのではなく、普通図柄に関する変動パターンコマンド
が送出されるようにしてもよい。この場合には、停電等
が発生する前の遊技状態が復旧されるので、遊技制御手
段は、普通図柄の変動時間のうち残り時間を計時して、
その時点で普通図柄停止コマンドを送出する。従って、
表示制御手段は、普通図柄について、残り時間について
変動制御を行うことができる。
【0207】次いで、図25に示された表示制御コマン
ド制御処理をコールする(ステップS298)。従っ
て、コマンド送信テーブルに設定された各表示制御コマ
ンドが、順次送出される。なお、この実施の形態では、
コマンド送信テーブルに各表示制御コマンドを設定し、
その後一括して各コマンドが送出されるが、送出コマン
ドをバッファに設定し、バッファに設定される都度、バ
ッファ内のコマンドを送出するように構成してもよい。
【0208】ステップS285において、普通図柄変動
中ではなかったことが確認されたら、図36に示すよう
に、電源投入時にバックアップデータがなかったときに
実行される処理と同様の処理(ステップS235〜S2
42)が実行される。ただし、コマンド送信テーブルの
コマンドデータ2に設定されるデータは、電源断時に最
後に送出した普通図柄左右指定の表示制御コマンドに対
応したデータである(ステップS236A,S240
A)。
【0209】図37は、遊技機への電力供給開始時に、
バックアップRAMに遊技状態が保存されていて、か
つ、前回の電源断時に特別図柄変動中であった場合に、
主基板331から表示制御基板165に送出される特別
図柄に関する表示制御コマンドの送出例を示すタイミン
グ図である。図33に示す処理(図32に示す遊技状態
復旧処理のステップS94の処理に対応)によって、コ
マンド送信テーブルに、特別図柄電源投入時指定コマン
ド、特別図柄停電復旧表示コマンドおよび左右中の初期
表示図柄を指定するコマンドが設定される。そして、表
示制御コマンド制御処理(ステップS298)におい
て、それらのコマンドが順次出力される。
【0210】従って、図37に示すように、短時間で、
それらの表示制御コマンドが送出される。具体的には、
全ての表示制御コマンド送出に要する時間は2msの割
込発生間隔よりも短く、また、全ての表示制御コマンド
送出が完了するまで、少なくとも2msのタイマ割込は
かからない。
【0211】この実施の形態では、特別図柄電源投入時
指定コマンドと特別図柄停電復旧表示コマンドとの双方
が遊技制御手段から表示制御手段に送出されるが、表示
制御手段は、特別図柄停電復旧表示コマンドによって停
電等から復旧したことを認識できるので、特別図柄停電
復旧表示コマンドのみが送出されるように構成してもよ
い。
【0212】次に、表示制御手段の動作について説明す
る。図38は、表示制御基板165におけるドラムモー
タ200A,200B,200Cの駆動に関する部分の
一構成例を示すブロック図である。図38に示すよう
に、主基板331や表示制御基板165等の各種制御基
板とは別に設けられている電源基板910から、ドラム
モータ200A,200B,200Cの駆動用として+
30V電圧が表示制御基板165に供給されている。+
30V電圧は、各ドラムモータ200A,200B,2
00C対応に設けられているスイッチング回路191
A,191B,191CおよびA−D変換器410に入
力される。
【0213】スイッチング回路191A,191B,1
91Cは表示制御用CPU401の内蔵出力ポートから
のスイッチング信号に応じて+30Vパルス波形(PW
M波形)を生成する。例えば、スイッチング回路191
Aにおいて、出力ポートからハイレベルが出力されてい
る期間では、トランジスタTr1とトランジスタTr2
がともに導通し、VA出力端子は0Vとなる。また、出
力ポートからローレベルが出力されている期間では、ト
ランジスタTr1とトランジスタTr2がともに遮断状
態になり、ダイオードを介してVA出力端子に+30V
が現れる(ダイオードによる電圧降下は無視する。)。
【0214】なお、図38にはスイッチング回路191
Aの構成例のみが示されているが、スイッチング回路1
91Bおよびスイッチング回路191Cの構成は、スイ
ッチング回路191Aの構成と同じである。
【0215】表示制御用CPU401は、A−D変換器
410を介して+30電圧を監視する。そして、その値
が+30Vからずれると、スイッチング回路191A,
191B,191Cに与えられるスイッチング信号のデ
ューティ比を調整する。
【0216】また、表示制御用CPU401から、出力
ポート511を介してドラムモータ200A,200
B,200Cの各駆動コイルを駆動するためのモータ駆
動信号が出力される。出力ポート511からのモータ駆
動信号は、駆動回路(増幅回路)176A,176B,
176Cを介してドラムモータ200A,200B,2
00Cの各駆動コイルの一端に印加される。各駆動コイ
ルの他端には、スイッチング回路191A,191B,
191Cによって生成されたPWM波形が印加される。
PWM波形は、各駆動コイルに対する実効的な電源電圧
となる。なお、駆動回路176A,176B,176C
およびスイッチング回路191A,191B,191C
は、駆動手段であるドラムモータ200A,200B,
200Cを制御する駆動制御回路である。
【0217】ドラムモータ200A〜200Cには、位
置検出のためのドラムセンサ139A,139B,13
9Cが設置されている。ドラムセンサ139A,139
B,139Cの検出信号は、増幅回路177および入力
ポート521を介して表示制御用CPU401に入力さ
れる。それぞれの回転ドラム122A〜122Cの所定
位置に、無反射部分が設けられている。そして、無反射
部分を検出できるような位置に、例えば反射型フォトセ
ンサによるドラムセンサ139A,139B,139C
が設けられている。ドラムセンサ139A,139B,
139Cは、それぞれ、無反射部分を検知すると、その
ことを示す検出信号を出力する。表示制御用CPU40
1は、検出信号によって回転ドラム122A〜122C
の位置が所定位置にきたことを認識でき、その位置を基
準として、回転中の任意のタイミングにおける回転ドラ
ム122A〜122Cの位置すなわち表示図柄を認識す
ることができる。なお、ドラムセンサ139A,139
B,139Cには、電源基板からの+12V電圧が供給
される。
【0218】図39は、表示制御基板165におけるド
ラムランプ151A〜151Cの駆動に関する部分の一
構成例を示すブロック図である。この例では、ドラムラ
ンプ151A〜151Cは、それぞれ3つの白色のルナ
ライト(熱陰極管)と、2つの赤色のルナライトとを含
む。
【0219】各ルナライトのフィラメント側の2端子の
一方は接地され、他方にはヒータ駆動電圧が印加され
る。また、アノードには、表示制御用CPU401か
ら、出力ポート511および駆動回路(増幅回路)17
8A,178B,178Cを介して点灯信号が印加され
る。ルナライトは、ヒータ駆動電圧が印加されてフィラ
メントが加熱されている状態でアノードに点灯信号が印
加されると発光する。
【0220】図39に示すように、この実施の形態で
は、各ドラムランプ151A〜151Cにおける3つの
白色のルナライトのヒータ駆動電圧と、2つの赤色のル
ナライトのヒータ駆動電圧とは、別系統で制御されてい
る。この例では、表示制御用CPU401の内蔵出力ポ
ートから赤ルナライト駆動用制御信号と白ルナライト駆
動用制御信号とが独立して出力される。また、各ドラム
ランプ151A〜151Cにの全ての白ルナライトのフ
ィラメントは1つのヒータ駆動電圧で駆動され、全ての
赤ルナライトのフィラメントは1つのヒータ駆動電圧で
駆動される。この実施の形態では、全ての白ルナライト
が同期して点滅し、全ての赤ルナライトが同期して点滅
する。従って、全ての白ルナライトと全ての赤ルナライ
トとが、それぞれ1つのヒータ駆動電圧で駆動されても
問題はない。
【0221】表示制御用CPU401からの赤ルナライ
ト駆動用制御信号は、スイッチング回路178Dのスイ
ッチング信号となる。スイッチング回路178Dは、ス
イッチング信号に応じて、電源基板から供給される+
5.4V電圧を各ドラムランプ151A〜151Cの赤
色ルナライトのフィラメントに供給したり遮断したりす
る。また、白ルナライト駆動用制御信号は、スイッチン
グ回路178Eのスイッチング信号となる。スイッチン
グ回路178Eは、スイッチング信号に応じて、電源基
板から供給される+5.4V電圧を各ドラムランプ15
1A〜151Cの白色ルナライトのフィラメントに供給
したり遮断したりする。
【0222】図40は、表示制御用CPU401が実行
するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処
理では、まず、RAM領域をクリアする等の初期値設定
処理が行われる(ステップS701)。その後、この実
施の形態では、表示制御用CPU401は、タイマ割込
フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ
処理に移行する。なお、ループ内では所定の乱数を発生
するためのカウンタを更新する処理も行われる(ステッ
プS710)。そして、図41に示すように、タイマ割
込が発生すると、表示制御用CPU401は、タイマ割
込フラグをセットする(ステップS711)。メイン処
理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、
表示制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ス
テップS703)、以下の可変表示制御処理を実行す
る。
【0223】なお、この実施の形態では、タイマ割込は
2ms毎にかかるとする。すなわち、可変表示制御処理
は、2ms毎に起動される。また、この実施の形態で
は、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具
体的な可変表示制御処理はメイン処理において実行され
るが、タイマ割込処理で可変表示制御処理を実行しても
よい。
【0224】可変表示制御処理において、表示制御用C
PU401は、まず、ドラムセンサ139A,139
B,139Cがオンしたか否か判定するセンサ処理を行
う(ステップS704)。さらに、受信した表示制御コ
マンドを解析する(コマンド解析実行処理:ステップS
705)。次いで、表示制御用CPU401は、ドラム
モータ200A,200B,200Cに対して駆動信号
を出力し、所定の回転数分ドラムモータ200A,20
0B,200Cを回転させるモータ制御処理を行う(ス
テップS706)。
【0225】この実施の形態では、ドラムモータ200
A,200B,200Cの駆動方式として1−2相励磁
方式が用いられる。従って、具体的には、モータ制御処
理(ステップS706)において、基準励磁パターンを
含む8種類の励磁パターンデータが繰り返しドラムモー
タ200A,200B,200Cに出力される。また、
この例では、回転ドラム122A〜122Cは、240
ステップ(1図柄あたり12ステップ)の励磁パターン
が与えられる1回転する。従って、1回転するうちに、
240/8=30の基準励磁パターンが各ドラムモータ
200A,200B,200Cに与えられる。すなわ
ち、表示制御用CPU401は、30回の励磁パターン
が出力されると、ドラムモータ200A,200B,2
00Cが1回転したと認識することができる。また、1
2ステップの励磁パターンが出力されると、1図柄分回
転したと認識することができる。
【0226】表示制御手段のRAMには、例えば、左右
中図柄の現在表示図柄を示すデータエリアが用意され
る。そして、モータ制御処理において、12ステップの
励磁パターンが出力されると、現在表示図柄を示すデー
タが+1される。
【0227】次いで表示制御用CPU401は、表示制
御プロセス処理を行う(ステップS708)。表示制御
プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのう
ち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行
する。その後、ステップS710に戻る。
【0228】次に、主基板331からの表示制御コマン
ド受信処理について説明する。図42は、主基板331
から受信した表示制御コマンドを格納するためのコマン
ド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例
では、2バイト構成の表示制御コマンドを6個格納可能
なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いら
れる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンド
バッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そ
して、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示
すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受
信個数カウンタは、0〜11の値をとる。
【0229】図43は、割込処理による表示制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板331
からの表示制御用のINT信号は表示制御用CPU40
1の割込端子に入力されている。例えば、主基板331
からのINT信号がオン状態になると、表示制御用CP
U401において割込がかかる。そして、図43に示す
表示制御コマンドの受信処理が開始される。
【0230】表示制御コマンドの受信処理において、表
示制御用CPU401は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS670)。なお、割込が発生す
ると表示制御用CPU401は自動的に割込禁止状態に
設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを
用いている場合には、ステップS670の処理の実行前
に割込禁止命令(DI命令)を発行することが好まし
い。次いで、表示制御コマンドデータの入力に割り当て
られている入力ポートからデータを読み込む(ステップ
S671)。そして、2バイト構成の表示制御コマンド
のうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS
672)。
【0231】1バイト目であるか否かは、受信したコマ
ンドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認さ
れる。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成で
ある表示制御コマンドのうちのMODEデータ(1バイ
ト目)のはずである(図21参照)。そこで、表示制御
用CPU401は、先頭ビットが「1」であれば、有効
な1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受
信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示
す受信コマンドバッファに格納する(ステップS67
3)。
【0232】表示制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS674)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0233】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステッ
プS675)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である表示制御コマンドのうちのEXTデータ
(2バイト目)のはずである(図21参照)。なお、ス
テップS674における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。
【0234】ステップS675において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS676)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS677)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS678)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS679)、
割込許可に設定する(ステップS680)。
【0235】表示制御コマンドは2バイト構成であっ
て、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)と
は、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわ
ち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受
信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受
信側において直ちに検出できる。よって、上述したよう
に、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定する
ことができる。なお、このことは、払出制御コマンド、
ランプ制御コマンドおよび音声制御コマンドについても
同様である。
【0236】図44は、図40に示す表示制御手段の初
期化処理の具体例を示すフローチャートである。なお、
ここでは、特別図柄の初期化に着目して説明を行うが、
表示制御手段が普通図柄の表示制御も行う場合には、普
通図柄の初期表示制御も実行される。
【0237】初期化処理において、表示制御用CPU4
01は、まず、レジスタやRAMの初期化を行う(ステ
ップS721)。そして、コマンド解析処理(ステップ
S722)をコールしつつ、主基板331から特別図柄
電源投入時コマンドの受信を待つ(ステップS72
3)。特別図柄電源投入時コマンドを受信したら、ドラ
ムモータ200A,200B,200Cの駆動を開始す
る(ステップS724)。そして、ドラムセンサ139
A,139B,139Cの検出信号が回転ドラム122
A〜122Cの無反射部分を検出するか否か(ドラムセ
ンサがオンするか否か)を関するための監視タイマをセ
ットする(ステップS725)。
【0238】なお、この段階では、初期化処理(ステッ
プS721)によってドラムランプ151A〜151C
は消灯されている。ただし、主基板331から客待ちデ
モ表示コマンドを受信すると、客待ちデモ表示用のラン
プ点灯パターンでドラムランプ151A〜151Cはは
点灯/消灯することになる。
【0239】そして、コマンド解析処理(ステップS7
26)およびモータ制御処理とドラムランプ処理をコー
ルしつつ(ステップS727)、ドラムセンサがオンす
るのを待つ(ステップS728)。なお、図44には1
つのドラムセンサのオンを待つことが示されているが、
実際には、3つのドラムセンサ139A,139B,1
39Cのそれぞれについて、ステップS726〜S72
9の処理が行われる。また、モータ制御処理(ステップ
S727)は、メイン処理におけるステップS706の
処理と同じである。
【0240】ドラムセンサがオンする前に監視タイマが
タイムアウトした場合には(ステップS731)、ドラ
ムモータの停止処理に移行する。また、主基板331か
ら変動パターンコマンドを受信した場合には(ステップ
S732)、通常の可変表示制御に移行するための処理
を行う。ドラムセンサがオンするのを待っている間に特
別図柄停電復旧表示コマンドを受信した場合には(ステ
ップS729)、ドラムランプ消灯要求をセットする
(ステップS730)。なお、ドラムランプ消灯要求に
代えて、ドラムランプが所定の点灯パターンで点滅した
り、点灯したり、消灯したりするような要求を行っても
よい。ただし、そのようなパターンは、通常の図柄変動
時に用いられる点灯パターンとは異なるものである。す
なわち、特別図柄停電復旧表示コマンドを受信したこと
を特定できるような点灯パターンが用いられる。また、
点灯または消灯は、白色ルナライトのみ、または、赤色
ルナライトのみを対象にしてもよい。
【0241】ドラムセンサがオンすると、回転ドラムが
所定位置にきたことになるので、その位置に対応する現
在表示図柄を現在表示図柄データエリアにセットし、主
基板331から受信している左右中の停止図柄を示すデ
ータと現在表示図柄データとの差に応じて、停止図柄を
表示した状態でドラムモータの回転を停止するまでの時
間を算出する(ステップS741)。そして、算出した
時間をタイマにセットする(ステップS742)。
【0242】次いで、表示制御用CPU401は、コマ
ンド解析処理(ステップS743)およびモータ制御処
理とドラムランプ処理をコールしつつ(ステップS74
4)、タイマがタイムアウトするのを待つ(ステップS
745)。タイマがタイムアウトする前に主基板331
から変動パターンコマンドを受信した場合には(ステッ
プS746)、通常の可変表示制御に移行するための処
理を行う。
【0243】タイマがタイムアウトすると、主基板33
1から特別図柄停電復旧表示コマンドを受信していた場
合には(ステップS747)、揺れ動作指示フラグをセ
ットする(ステップS752)。そして、確定コマンド
を受信するか(ステップS754)、変動パターン指定
コマンドを受信するまで(ステップS755)、その状
態を維持する。なお、この間、コマンド解析処理、モー
タ制御処理およびドラムランプ処理がコールされる(ス
テップS753)。
【0244】特別図柄停電復旧表示コマンドを受信して
いない場合には(ステップS747)、ドラムモータの
駆動をオフし(ステップS748)、確定コマンドまた
は変動パターン指定コマンドを受信するのを待つ(ステ
ップS750,S751)。なお、この間、コマンド解
析処理、モータ制御処理およびドラムランプ処理がコー
ルされる(ステップS749)。そして、確定コマンド
を受信したら、表示制御の起動間隔を決めるための2m
sタイマの初期設定を行って(ステップS759)、初
期化処理を終了する。変動パターンコマンドを受信した
場合には、通常の可変表示制御に移行するための処理を
行う。
【0245】表示制御用CPU401は、揺れ動作指示
フラグがオンしているときに、確定コマンドを受信した
ら(ステップS754)、揺れ動作指示フラグをリセッ
トし(ステップS756)、ランプ消灯要求をリセット
し(ステップS757)、ドラムモータの駆動をオフし
(ステップS758)、表示制御の起動間隔を決めるた
めの2msタイマの初期設定を行って(ステップS75
9)、初期化処理を終了する。
【0246】なお、実際にドラムモータの駆動を停止す
るのは、モータ制御処理においてなされることが好まし
い。突然にドラムモータへの通電を断ったのでは、ドラ
ムモータに対して悪影響を及ぼすおそれがあるからであ
る。従って、実際には、ドラムモータ停止要求フラグを
セットしてモータ制御処理をコールする。そして、モー
タ制御処理において、ドラムモータ停止要求フラグのオ
ンが検出されたら、適切なタイミングでドラムモータの
駆動が停止される。なお、適切なタイミングとは、一連
の励磁パターン出力のうちの適正なタイミング(1つの
励磁パターン出力完了時等)である。
【0247】また、モータ制御処理では、揺れ動作指示
フラグがオンしている場合には、ドラムモータ200
A,200B,200Cに対して、所定ステップ数分の
正転用の励磁パターンの出力と所定ステップ数分の逆転
用の励磁パターンの出力とを繰り返す。従って、回転ド
ラム122A〜122Cは揺れ動作を行う。
【0248】図46は、変動パターンコマンドを受信し
た場合に実行される処理であって、通常の制御に移行す
るための処理を示すフローチャートである。その処理に
おいて、表示制御用CPU401は、変動移行報知パタ
ーンを、点灯パターンテーブルとして使用することに決
定する(ステップS760)、点灯パターンテーブルと
は、メイン処理におけるドラムランプ処理(ステップS
707)で用いられるテーブルであり、ドラムランプ処
理では、点灯パターンテーブルとして使用することに決
定されているテーブルに設定されている点灯/消灯パタ
ーンに従ってドラムランプ151A〜151Cの点灯/
消灯を制御する。また、変動移行報知パターンとは、初
期表示制御中に変動パターンデータを受信して図柄変動
制御に移行したことを報知するための点灯/消灯パター
ンが設定されているテーブルである。
【0249】さらに、表示制御用CPU401は、所定
期間ディレイ要求フラグをセットし(ステップS76
1)、ドラムモータの駆動を直ちにオフして(ステップ
S762)、表示制御の起動間隔を決めるための2ms
タイマの初期設定を行って(ステップS763)、メイ
ン処理のステップS704に移行する。
【0250】図47は、異常が検出された場合にドラム
モータをオフする処理を示すフローチャートである。こ
の処理は、所定時間内にドラムセンサがオンしなかった
場合に実行される。所定時間内にドラムセンサがオンし
なかった場合には、回転ドラム122A〜122Cの動
作が不良であったり、ドラムモータ200A,200
B,200Cが不良であったり、ドラムセンサ139
A,139B,139Cが不良であったりすることを意
味する。そこで、表示制御用CPU401は、そのよう
な場合には、異常を検出したとする。
【0251】従って、表示制御用CPU401は、ドラ
ムエラー出力信号を出力する(ステップS765)。ド
ラムエラー出力信号は、例えば、試験用信号として遊技
機外部に出力される。また、コマンド解析処理、モータ
制御処理およびドラムランプ処理をコールしつつ(ステ
ップS766)、変動パターンコマンドの受信をチェッ
クする(ステップS767)。変動パターンコマンドを
受信した場合には、通常の可変表示制御に移行するため
の処理を行う。
【0252】よって、異常が検出された場合には、ドラ
ムモータは回転し続ける。従って、遊技店員等は、直ち
にドラムセンサ異常が生じたことを認識できる。
【0253】以上のような初期化処理によって、遊技機
への電力供給が開始されたときに、主基板331から、
特別図柄電源投入時指定コマンド、左右中図柄を指定す
るコマンドおよび確定コマンドを受信したら、表示制御
手段は、左右中図柄を指定するコマンドで指定された図
柄を初期図柄として表示するための制御を実行する。ま
た、特別図柄電源投入時指定コマンド、特別図柄停電復
旧表示コマンドおよび左右中図柄を指定するコマンドを
受信したら、表示制御手段は、左右中図柄を指定するコ
マンドで指定された図柄を初期図柄として表示するため
の制御を実行するとともに、図柄を仮停止(揺れ動作)
させる制御を行う。
【0254】このように、電源投入時に主基板331か
ら受信した特別図柄電源投入時指定コマンド、特別図柄
停電復旧表示コマンドおよび左右中図柄を指定するコマ
ンドにもとづいて初期図柄表示制御が行われることによ
って、確実に、かつ、迅速に電源投入時の初期表示が実
現される。
【0255】なお、既に説明したように、遊技制御手段
は、バックアップRAMに遊技状態が保存されていない
場合に、または、保存されていた遊技状態が図柄変動中
でないことを示していた場合に、特別図柄電源投入時指
定コマンド、左右中図柄を指定するコマンドおよび確定
コマンドの順に各コマンドを送出する。また、バックア
ップRAMに保存されていた遊技状態が図柄変動中であ
った場合に、特別図柄電源投入時指定コマンド、特別図
柄停電復旧表示コマンドおよび左右中図柄を指定するコ
マンドの順に各コマンドを送出する。なお、バックアッ
プRAMに保存されていた遊技状態が図柄変動中であっ
た場合に送出される左右中図柄を指定するコマンドは、
電源断前に最後に送出された左右中図柄を指定するコマ
ンドと同一である。
【0256】さらに、特別図柄停電復旧表示コマンドを
受信した場合には、左右中図柄が、確定コマンドが受信
されるまで、停止図柄で仮停止(揺れ動作)される。従
って、遊技者は、停電復旧処理が行われていることを容
易に視認できる。また、特別図柄停電復旧表示コマンド
を受信した場合には、確定コマンドが受信されるまで、
ドラムランプ消灯要求フラグがセットされている。よっ
て、その間、ドラムランプ処理によって、全てのドラム
ランプ151A〜151Cが消灯される。従って、この
点からも、遊技者は、停電復旧処理が行われていること
を容易に視認できる。
【0257】また、特別図柄停電復旧表示コマンドを受
信した場合に、揺れ動作が停止するまでの時間は、電源
断時に実行中であった図柄変動のうちの未実行であった
変動時間分に相当する。遊技制御手段が特別図柄停電復
旧表示コマンドを送出するのは、遊技状態がバックアッ
プRAMに保存されていて、かつ、保存されていた遊技
状態が図柄変動中であった場合である。遊技制御手段
は、遊技状態復旧処理で遊技状態の復旧処理を行うが、
その処理において、未実行であった変動時間も復元され
る。そして、復元された変動時間が経過したら、図柄の
変動を停止させるためのコマンド(この例では確定コマ
ンド)を表示制御手段に対して送出する。表示制御手段
は、そのコマンドを受信するまで図柄を揺れ変動させ
る。従って、電源断時に実行中であった図柄変動のうち
の未実行であった変動時間に相当する時間が経過する
と、揺れ変動が終了する。
【0258】ただし、未実行であった変動時間が比較的
短かった場合または新たに開始される図柄変動の変動時
間が短かった場合等には、ドラムモータが停止図柄を目
指してまだ回転中であるときに確定コマンドを受信する
ことがある。その場合には、停止図柄を表示するまでの
タイマがタイムアウトしてから(ステップS745参
照)確定コマンドの受信確認が行われるので、未実行で
あった変動時間を越えて図柄の変動が行われる。ドラム
モータ回転中に確定コマンドを受信した場合には、早め
に停止図柄を表示させるために、ドラムモータの回転方
向として、現在表示図柄と停止図柄との間の距離が近い
方向を選定するようにしてもよい。すなわち、モータの
回転を逆転させることを許容してもよい。なお、停止図
柄を表示するとは、左右中の特別図柄表示領域の中段に
停止図柄を表示させることである。
【0259】また、図柄表示の初期化処理を行っている
ときに、変動パターンコマンドが受信されたときには、
表示制御手段は、初期化処理を中断してステップS70
4に移行する。ステップS704以降の処理は通常の可
変表示制御処理であるから、結局、変動パターンコマン
ドが受信されたときには通常の可変表示制御処理に直ち
に移行する。その結果、不必要な初期化処理の実行が抑
制され、遊技制御の迅速化を図ることができる。
【0260】図48は、表示制御手段における図柄デー
タ記憶領域の構成例を示す説明図である。この例では、
主基板331から受信した左右中図柄を示すコマンドが
今回図柄エリアに格納される。ただし、格納されるの
は、2バイトのコマンドのうちのEXTデータ(1バイ
ト)である。この例では、EXTデータの内容は図柄番
号に相当する。そして、今回図柄エリアの内容が有効で
あることを示す有効フラグが用意される。今回図柄エリ
アの内容は、例えば、確定コマンドを受信したときに、
前回図柄エリアに複写される。そのとき、有効フラグが
クリアされる。すなわち、今回図柄エリアが初期化され
る。なお、表示制御用CPU401は、図柄データ記憶
領域に格納した図柄番号で指定される左右中の各図柄
を、可変表示装置26における左右中の特別図柄表示領
域のそれぞれの中段に表示させる停止図柄として使用す
る。すなわち、図柄指定コマンドで指定された図柄は、
特別図柄表示領域のそれぞれの中段に表示される。
【0261】図49は、コマンド解析処理(ステップS
705,S722,S726,S743等)の具体例を
示すフローチャートである。主基板331から受信され
た表示制御コマンドは受信コマンドバッファに格納され
るが、コマンド解析処理では、受信コマンドバッファに
格納されているコマンドの内容が確認される。
【0262】コマンド解析処理において、表示制御用C
PU401は、まず、コマンド受信バッファに受信コマ
ンドが格納されているか否か確認する(ステップS68
1)。格納されているか否かは、コマンド受信カウンタ
の値と読出ポインタとを比較することによって判定され
る。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納さ
れていない場合である。コマンド受信バッファに受信コ
マンドが格納されている場合には、表示制御用CPU4
01は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み
出す(ステップS682)。なお、読み出したら読出ポ
インタの値を+1しておく。
【0263】読み出した受信コマンドが左図柄指定コマ
ンドであれば(ステップS683)、そのコマンドのE
XTデータを今回格納エリアの左停止図柄格納エリアに
格納し(ステップS684)、対応する有効フラグをセ
ットする(ステップS685)。なお、左図柄指定コマ
ンドであるか否かは、2バイトの表示制御コマンドのう
ちの1バイト目(MODEデータ)によって直ちに認識
できる。
【0264】読み出した受信コマンドが中図柄指定コマ
ンドであれば(ステップS686)、そのコマンドのE
XTデータを今回格納エリアの中停止図柄格納エリアに
格納し(ステップS687)、対応する有効フラグをセ
ットする(ステップS688)。読み出した受信コマン
ドが右図柄指定コマンドであれば(ステップS68
9)、そのコマンドのEXTデータを今回格納エリアの
右停止図柄格納エリアに格納し(ステップS690)、
対応する有効フラグをセットする(ステップS69
1)。
【0265】読み出した受信コマンドがその他の表示制
御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するフ
ラグをセットする(ステップS695)。
【0266】図50は、図40に示されたメイン処理に
おける表示制御プロセス処理(ステップS708)を示
すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、
表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS800
〜S804のうちのいずれかの処理が行われる。各処理
において、以下のような処理が実行される。
【0267】変動パターンコマンド受信待ち処理(ステ
ップS800):コマンド受信割込処理によって、変動
時間を特定可能な表示制御コマンド(変動パターンコマ
ンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パ
ターンコマンドが受信されたことを示すフラグがセット
されたか否か確認する。そのようなフラグは、受信コマ
ンドバッファに格納された受信コマンドが、変動パター
ンコマンドである場合にセットされる。全図柄変動開始
処理(ステップS801):左右中図柄の変動が開始さ
れるように制御する。
【0268】図柄変動中処理(ステップS802):変
動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タ
イミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視す
る。また、左右図柄の停止制御を行う。
【0269】全図柄停止待ち設定処理(ステップS80
3):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示
制御コマンド(確定コマンド)を受信していたら、図柄
の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を
行う。
【0270】大当り表示処理(ステップS804):変
動時間の終了後、ドラムランプ151A〜151Cを用
いて、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行
う。
【0271】図51は、乱数値とドラムランプ点灯パタ
ーンの関係の一例を示す説明図である。この実施の形態
では、複数用意されている変動パターンのそれぞれにつ
いて複数のドラムランプ点灯パターンが用意されてい
る。そして、表示制御手段は、乱数を抽出し、抽出値に
応じたドラムランプ点灯パターンを図柄変動中において
用いることに決定する。図51には、変動パターン#1
に関する例が示されているが、全ての変動パターンにつ
いて、乱数値と各ドラムランプ点灯パターンとの関係
が、ROMテーブルとして用意されている。
【0272】なお、図51では比較的簡単なドラムラン
プ点灯パターン(点灯時間と消灯時間のみ)が示されて
いるが、この実施の形態では、図7や図39に例示した
ように各ドラムについて多数のドラムランプとしてのル
ナライトが設けられている。従って、各ドラムランプ点
灯パターンをより複雑なパターンとして、遊技効果を増
進することができる。また、図51では、第1〜第3の
パターンとして、それぞれ1つのパターンが例示されて
いるが、ドラムランプ151A〜151Cは左右中のド
ラムのそれぞれに対して設けられているので、それぞれ
のドラムについて別のパターンを用いてもよい。
【0273】図52は、表示制御プロセス処理における
変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャー
トである。変動パターンコマンド受信待ち処理表示制御
用CPU401は、変動パターンコマンドを受信してい
るか否か確認する(ステップS811)。受信していれ
ば、表示制御プロセスフラグの値を、全図柄変動開始処
理に応じた値にする(ステップS812)。また、今回
図柄エリアにおける有効フラグをリセットする(ステッ
プS826)。
【0274】変動パターンコマンドを受信していない場
合には、確定コマンドを受信したか否か確認する(ステ
ップS813)。確定コマンドを受信した場合には、今
回図柄エリア中の左右中図柄番号のうちの有効フラグオ
ンに対応した図柄番号を、停止図柄の番号としてロード
する。また、左右中図柄のうち有効フラグがオンしてい
ない図柄については、前回図柄エリアに格納されている
図柄番号を停止図柄の番号としてロードする。(ステッ
プS814)。そして、前回図柄エリアに格納されてい
る図柄番号を用いる場合には、暫定図柄使用フラグをセ
ットする(ステップS815)。なお、暫定図柄使用フ
ラグ左右中図柄のそれぞれに対応して用意されている。
【0275】暫定図柄使用フラグがセットされた場合に
は、ロードした図柄番号による各図柄の組み合わせが大
当りとなるか否かを確認する(ステップS816,S8
17)。大当りの組み合わせとなるのであれば、左右中
図柄のうち暫定図柄使用フラグがセットされている図柄
の図柄番号を+1してその数値を図柄番号とする(ステ
ップS818)。このような制御を行うことによって、
暫定的に前回図柄エリアのデータ(前回の変動において
用いられた停止図柄)を使用した場合であっても、大当
りの組み合わせとなってしまうことは防止される。
【0276】例えば、左右中図柄のいずれかに対応して
暫定図柄使用フラグがセットされている場合には、暫定
図柄使用フラグがセットされている図柄の図柄番号を+
1する。左右図柄に対応して暫定図柄使用フラグがセッ
トされている場合には、左図柄の図柄番号を+1する。
左中図柄に対応して暫定図柄使用フラグがセットされて
いる場合には、左図柄の図柄番号を+1する。中右図柄
に対応して暫定図柄使用フラグがセットされている場合
には、右図柄の図柄番号を+1する。左右中図柄に対応
して暫定図柄使用フラグがセットされている場合には、
左図柄の図柄番号を+1する。このように、図柄番号が
+1される図柄はあらかじめ定められている。ただし、
上記の選定の仕方は単なる一例であり、左右中図柄のう
ち図柄番号が+1される図柄は、どのように決められて
いてもよい。
【0277】次に、表示制御用CPU401は、左右中
の停止図柄を示すデータ(図柄番号)と現在表示図柄デ
ータを示すデータとの差に応じて、停止図柄を表示した
状態でドラムモータの回転を停止するまでの時間を算出
する。また、早めに停止図柄を表示させるために、ドラ
ムモータの回転方向として、現在表示図柄と停止図柄と
の間の距離が近い方向を選定する(ステップS81
9)。そして、決定した変動方向をモータ制御処理に通
知するために変動方向を指定するデータを所定のデータ
エリアにセットするとともに(ステップS820)、算
出した時間を変動タイマにセットする(ステップS82
1)。ここで設定される変動時間タイマは、表示図柄
を、指定された停止図柄とするための左右中のそれぞれ
の変動時間を設定するタイマである。従って、その時間
は、現在表示図柄と停止図柄との距離と、ドラムモータ
回転速度とから決定される。なお、その時間は、連続的
に図柄変動がなされる場合のインタバル時間(停止時間
=遊技制御手段における確定コマンド〜次の変動に関す
る変動パターンコマンド送出)よりも短いことが好まし
い。従って、そのときのドラムモータの回転速度が低い
場合には、例えば、徐々に回転速度を上げて最高速度で
回転するように制御する。この実施の形態では、例え
ば、現在表示図柄と停止図柄との間の距離が最大である
場合でも、上記の停止時間内に停止図柄を表示できるよ
うな性能のドラムモータ200A,200B,200C
が用いられている。また、変動方向を決定する際に(ス
テップS819)、いずれの方向でも現在表示図柄と停
止図柄との間の距離が同じである場合には、あらかじめ
決められた方向を変動方向とする。あらかじめ決められ
た方向は、例えば、正転方向(図柄が上から下に変動す
る方向)である。また、左右中図柄のうち、現在表示図
柄と停止図柄とが同じものである場合には、その図柄に
関する変動タイマに0を設定する。すなわち、そのよう
な図柄については変動を行わない。また、左右中図柄の
うち暫定使用フラグがセットされている図柄について
は、変動タイマに0を設定してもよい。すなわち、左右
中図柄のうち図柄指定コマンドを受信できていない図柄
については変動させないようにしてもよい。
【0278】次いで、今回図柄エリアの内容を前回図柄
エリアに複写するとともに(ステップS822)、有効
フラグをリセットする(ステップS823)。また、ド
ラムモータの駆動を開始して(ステップS824)、表
示制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理に応じ
た値にする(ステップS825)。
【0279】変動パターンコマンドを受信せずに確定コ
マンドを受信した場合として、例えば、何らかの理由で
変動パターンコマンドが受信できなかった場合がある。
その場合でも、上述したように、表示制御手段は、停止
図柄が表示されるように図柄の変動制御を行うことがで
きる。
【0280】そして、停止図柄を示すコマンドが受信で
きなかった場合には、前回の図柄変動において用いられ
た停止図柄を使用する。従って、停止図柄を示す表示制
御コマンドが受信できなかったときでも、図柄変動制御
が中断してしまったり停止してしまったりするようなこ
とはない。
【0281】図53は、表示制御プロセス処理における
全図柄変動開始処理を示すフローチャートである。全図
柄変動開始処理において、表示制御用CPU401は、
まず、所定期間ディレイ中であるか否か確認する(ステ
ップS830)。動作中でなければ、所定期間ディレイ
要求があるか否か確認する(ステップS831)。な
お、所定期間ディレイ要求は、初期化処理におけるステ
ップS761、すなわち、図柄表示の初期化処理中に変
動パターンコマンドを受信した場合にセットされる。
【0282】所定期間ディレイ要求がある場合には、所
定期間ディレイ動作を行うためのディレイタイマをセッ
トする(ステップS832)。このような処理によっ
て、図柄表示の初期化処理中に変動パターンコマンドを
受信した場合に所定期間ドラムモータの駆動が停止さ
れ、図柄の変動は中断される。また、この間、ドラムラ
ンプ点灯パターンとして、変動移行報知パターンが用い
られる。よって、遊技者は、初期化処理中に通常の図柄
変動に移行したことを容易に認識できる。また、後述す
るように、実際に変動(回転)が開始された後では変動
パターンに応じたランプ点灯パターンが用いられる。す
なわち、その段階で、ランプ点灯パターンが変更され
る。よって、遊技者は、実際の図柄変動(初期化処理で
はない)に移行したことも容易に認識できる。
【0283】なお、初期化処理中に変動パターンコマン
ドが受信される場合とは、表示制御手段が初期化処理を
行っているときに始動入賞口48に遊技球が入賞して始
動条件が成立した場合の他に、バックアップRAMに保
存されていた遊技状態を復元したときに始動記憶数が0
でなかった場合もある。遊技制御手段は、始動条件が成
立したり、始動記憶数が0でなかった場合には、図柄変
動を開始させるために直ちに変動パターンコマンドを送
出するが、表示制御手段の側で、初期化処理中に変動パ
ターンコマンドが受信されると直ちに通常の図柄変動に
移行するように構成されているので、遊技者に不利益が
与えられることはない。
【0284】所定期間ディレイ要求がない場合、また
は、あっても所定期間ディレイが終了した場合には、表
示制御用CPU401は、乱数を抽出し、抽出値に応じ
てランプ点灯パターンを決定し(ステップS834)、
決定したパターンが設定されているテーブルを、点灯パ
ターンテーブルとして使用することに決定する(ステッ
プS835)。
【0285】次に、図柄指定コマンド待ちタイマ(この
例では0.5秒)をセットし(ステップS836)、ド
ラムモータの駆動を開始し(ステップS837)、表示
制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値
にする(ステップS838)。
【0286】図54は、表示制御プロセス処理における
図柄変動中処理を示すフローチャートである。図柄変動
中処理において、表示制御用CPU401は、まず、ス
テップS836で設定した0.5秒の時間の経過後であ
るか否かを確認する(ステップS840)。経過後であ
ればステップS873に移行する。経過後でなければ、
ステップS836で設定されたタイマがタイムアウトし
たか否か確認する(ステップS841)。タイムアウト
していた場合には、以下のように、停止図柄の決定処理
を行う。なお、この実施の形態における0.5秒の値は
一例であって、遊技機の構造の違い等に応じて異なる値
が用いられる。
【0287】すなわち、今回図柄エリアにおける左図柄
に関する有効フラグがオン状態であれば(ステップS8
42)、今回図柄エリアの左停止図柄格納エリアに格納
されている図柄番号を左停止図柄の図柄番号としてロー
ドする(ステップS843)。左図柄に関する有効フラ
グがオン状態でなければ、前回図柄エリアの左停止図柄
格納エリアに格納されている図柄番号を左停止図柄の図
柄番号としてロードし(ステップS844)、暫定図柄
使用フラグをセットする(ステップS845)。
【0288】また、今回図柄エリアにおける中図柄に関
する有効フラグがオン状態であれば(ステップS84
6)、今回図柄エリアの中停止図柄格納エリアに格納さ
れている図柄番号を中停止図柄の図柄番号としてロード
する(ステップS847)。中図柄に関する有効フラグ
がオン状態でなければ、前回図柄エリアの中停止図柄格
納エリアに格納されている図柄番号を中停止図柄の図柄
番号としてロードし(ステップS848)、暫定図柄使
用フラグをセットする(ステップS849)。
【0289】そして、今回図柄エリアにおける右図柄に
関する有効フラグがオン状態であれば(ステップS85
0)、今回図柄エリアの右停止図柄格納エリアに格納さ
れている図柄番号を右停止図柄の図柄番号としてロード
する(ステップS851)。右図柄に関する有効フラグ
がオン状態でなければ、前回図柄エリアの右停止図柄格
納エリアに格納されている図柄番号を右停止図柄の図柄
番号としてロードし(ステップS852)、暫定図柄使
用フラグをセットする(ステップS853)。
【0290】以上のような処理によって、変動パターン
コマンド受信後、例えば0.5秒が経過したら、受信図
柄指定コマンドのチェックが行われる。左右中の停止図
柄を指定するコマンドは変動パターンコマンドに続けて
出力されるので、一般には、0.5秒が経過したとき
に、左右中の停止図柄を指定するコマンドが既に受信さ
れ、それらに応じた図柄番号が今回図柄エリアに設定さ
れている。そして、左右中の停止図柄を指定するコマン
ドを受信したときに直ちにそれらがチェックされるので
はなく、受信後に時間をおいてからチェックされるの
で、左右中の図柄指定コマンドの受信順はいずれであっ
てもよいことになる。例えば、中→左→右の順で図柄指
定コマンドを受信した場合であっても、ステップS84
1〜S853の処理によって、問題なく、左右中の停止
図柄は表示制御手段において認識される。
【0291】また、0.5秒経過後に、左右中の停止図
柄のうち受信されていなかった停止図柄指定コマンドが
あった場合には、前回の変動において用いられた停止図
柄が使用される。従って、停止図柄を指定するコマンド
が何らかの理由で受信されなかった場合でも、図柄の変
動制御は続行されている。
【0292】そして、暫定図柄使用フラグがセットされ
た場合には、ロードした図柄番号による各図柄の組み合
わせが大当りとなるか否かを確認する(ステップS86
1,S862)。大当りの組み合わせとなるのであれ
ば、左右中図柄のうち暫定図柄使用フラグがセットされ
ている図柄の図柄番号を+1してその数値を図柄番号と
する(ステップS863)。また、表示制御用CPU4
01は、変動パターンに応じた変動時間に対応したドラ
ムモータ駆動時間を設定する(ステップS864)。こ
こで、所定時間ディレイ動作を行った後では、その時間
分を減算してドラムモータ駆動時間を設定する。
【0293】以上の処理によって、表示制御手段は、変
動パターンコマンドを受信してから所定期間(この例で
は0.5秒)内に図柄指定コマンドを受信しなかった場
合には、受信しなかった図柄指定コマンドに対応する図
柄(左右中図柄のうちの一つ以上)については、所定の
制御として、以前に受信した図柄指定コマンドであって
最新の図柄指定コマンドに応じた図柄を指定された停止
図柄と見なし、図柄指定コマンドを受信している図柄に
ついてはそのコマンドで指定された図柄を停止図柄とす
る制御を行う。また、それらの図柄を停止図柄として変
動制御を行う。
【0294】よって、変動時間が経過したときには、ス
テップS843またはS845、S847またはS84
8、およびS851またはS852でロードされた各図
柄が可変表示装置26において表示されることになる。
従って、以上の処理によって、変動パターンコマンドを
受信してから所定期間内に図柄指定コマンドを受信しな
かった場合には、変動終了時に、受信しなかった図柄指
定コマンドに対応する図柄(左右中図柄のうちの一つ以
上)については、以前に受信した図柄指定コマンドであ
って最新の図柄指定コマンドに応じた図柄(前回の変動
において用いられた図柄)が停止図柄として可変表示装
置26に表示され、図柄指定コマンドを受信している図
柄についてはそのコマンドで指定された図柄が停止図柄
として可変表示装置26に表示される。
【0295】なお、1つの変動パターンに応じた変動時
間中において、変動速度(モータ回転速度)は、常に一
定とは限らない。1つの変動パターン中において、低速
変動、中速変動、高速変動等が存在することがある。ス
テップS836で設定されるモータ駆動時間は全期間の
時間であるが、実際には、表示制御用CPU401は、
各変動速度の各期間を認識しておく必要がある。そし
て、表示制御プロセス処理の図柄変動中処理において、
変動速度の切替時点で、モータ制御処理に対して、切替
後の速度を通知する。モータ制御処理では、通知された
変動速度に応じて、例えば励磁パターン出力間隔を調整
することによってモータ回転速度を変動速度に合わせ
る。
【0296】また、一般に、決定した左右中の停止図柄
を最終停止図柄とするために各速度での変動期間の長さ
を調整したりする必要がある。そのような調整制御を実
現するには、変動速度の切替時点を調整するようにモー
タ制御処理に対して指示するようにすればよい。その場
合、高速変動期間の長さを調整することによって、変動
期間の長さを調整することが好ましい。そして、ステッ
プS864において、ディレイ時間分を減算してドラム
モータ駆動時間を設定する場合にも、高速変動期間の長
さを短くすることによって、減算処理を実現することが
好ましい。
【0297】次いで、表示制御用CPU401は、変動
時間タイマをセットし(ステップS865)、確定コマ
ンドの受信と変動時間タイマのタイムアウトを待つ(ス
テップS875,S873)。確定コマンドが受信され
ると、暫定図柄使用フラグがオンしているか否か確認す
る(ステップS876)。オンしていれば、有効フラグ
が全て(左右中について)オンしているか否か確認する
(ステップS877)。有効フラグが全てオンしていれ
ば、暫定図柄使用フラグをオフするとともに(ステップ
S878)、ステップS867〜S869と同様の処理
を行う。暫定図柄使用フラグがオンしているということ
は、変動開始から0.5秒経過した時点で図柄指定コマ
ンドを受信していなかったことを意味する。また、その
状態で、有効フラグが全てオンしているということは、
確定コマンドを受信するまでに図柄指定コマンドを受信
したことを意味する。そこで、そのような場合には、暫
定図柄ではなく受信した図柄指定コマンドにもとづいて
停止図柄を表示するための制御を行う。そして、この実
施の形態では、ステップS867〜S869の処理を行
うことによって、早めに停止図柄を表示できるようにす
る。確定コマンドを受信し(ステップS875)、暫定
図柄使用フラグがオンしていない場合、または、オンし
ていても全ての有効フラグがオンでない場合には、確定
コマンドの受信タイミングが所定のタイミングよりも早
いか否か確認する(ステップS866)。所定のタイミ
ングとは、例えば、変動時間タイマがタイムアウトする
あたりであったり、変動期間タイマがタイムアウトする
時点に対してやや速い時点である。
【0298】なお、ステップS877において有効フラ
グが全てオンしていなくても、変動開始から所定期間
(この例では0.5秒)経過時にチェックしたときにオ
ンしていず、確定コマンド受信時にはオンしていたもの
があれば、ステップS878以降の処理を行うようにし
てもよい。ステップS876以降の処理によって、前回
の変動において用いられた図柄を停止図柄と見なして変
動制御を行った場合であっても、所定期間経過後確定コ
マンドを受信するまでに図柄指定コマンドを受信してい
る図柄についてはそのコマンドで指定された図柄を停止
図柄とする制御が実行されることになる。そして、確定
コマンドを受信するまでに図柄指定コマンドを受信でき
ていない図柄については前回の変動において用いられた
停止図柄が今回の変動における停止図柄とされる。
【0299】また、左右中図柄の停止タイミングが異な
っている場合が普通であるから、実際には、変動時間タ
イマは左右中図柄のうち最後に停止する図柄に対応した
変動時間を測定するタイマである。例えば、中図柄が最
後に停止する図柄であるとすると、左図柄および右図柄
の停止タイミングは変動パターンに応じて決まるので、
表示制御プロセス処理中の図柄変動中処理において、表
示制御用CPU401は、左図柄の停止タイミングが到
来すると、ドラムモータ200Aを停止させるように制
御し、右図柄の停止タイミングが到来すると、ドラムモ
ータ200Cを停止させるように制御する。
【0300】確定コマンドの受信タイミングが所定のタ
イミングよりも早い場合には、早めに表示図柄を停止図
柄(今回図柄エリアに設定されている図柄)とするよう
な制御を行う。すなわち、早めに停止図柄を表示させる
ために、ドラムモータの回転方向として、現在表示図柄
と停止図柄との間の距離が近い方向を選定する(ステッ
プS867)。ただし、ドラムモータの特性等を考慮す
ると、そのときの回転方向と同一の回転方向をドラムモ
ータの回転方向として決定してもよい。そして、決定し
た変動方向をモータ制御処理に通知するために変動方向
を指定するデータを所定のデータエリアにセットすると
ともに(ステップS868)、算出した時間を変動時間
タイマにセットする(ステップS869)。なお、ステ
ップS867での停止図柄は、暫定図柄使用フラグがオ
ンしている場合には、前回の変動において用いられた図
柄である。
【0301】ここで設定される変動時間タイマは、表示
図柄を、指定された停止図柄とするための変動時間を設
定するタイマである。従って、その時間は、現在表示図
柄と停止図柄との距離と、ドラムモータ回転速度とから
決定される。なお、その時間は、連続的に図柄変動がな
される場合のインタバル時間(停止時間)よりも短いこ
とが好ましい。従って、そのときのドラムモータの回転
速度が低いときには、例えば、徐々に回転速度を上げて
最高速度で回転するように制御する。変動方向を決定す
る際に(ステップS867)、いずれの方向でも現在表
示図柄と停止図柄との間の距離が同じである場合には、
あらかじめ決められた方向を変動方向とする。あらかじ
め決められた方向は、例えば、正転方向(図柄が上から
下に変動する方向)である。また、左右中図柄のうち、
現在表示図柄と停止図柄とが同じものである場合には、
その図柄に関する変動タイマに0を設定する。すなわ
ち、そのような図柄については変動を行わない。また、
左右中図柄のうち暫定使用フラグがセットされている図
柄については、変動タイマに0を設定してもよい。すな
わち、左右中図柄のうち図柄指定コマンドを受信できて
いない図柄については変動させないようにしてもよい。
【0302】そして、確定コマンドの受信を確認したの
で、今回図柄エリアの内容を前回図柄エリアに複写する
とともに(ステップS870)、有効フラグをリセット
する(ステップS871)。また、表示制御プロセスフ
ラグの値を全図柄停止待ち処理に応じた値にする(ステ
ップS872)。
【0303】確定コマンドの受信と変動時間タイマのタ
イムアウトを待っているときに、変動時間タイマがタイ
ムアウトすると、表示制御用CPU401は、確定コマ
ンド未受信フラグをセットして(ステップS874)、
表示制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理に応
じた値にする(ステップS872)。
【0304】図56は、表示制御プロセス処理における
全図柄停止待ち処理を示すフローチャートである。全図
柄停止待ち処理において、表示制御用CPU401は、
確定コマンド受信待ちの状態であるか否か確認する(ス
テップS881)。確定コマンド受信待ちの状態とは、
後述するステップS891〜S893が実行された後の
状態である。確定コマンド受信待ちの状態でなければ、
確定コマンド未受信フラグがセットされているか否か確
認する(ステップS882)。セットされていない場合
には、左右中図柄に対応する暫定図柄使用フラグのうち
のいずれか1つ以上がセットされているか否か確認する
(ステップS883)。暫定図柄使用フラグがセットさ
れていることは、前回図柄エリアのデータが使用された
ことを意味する。
【0305】そこで、そのことを報知するために、セッ
トされている暫定図柄使用フラグに対応したドラムラン
プについてランプ消灯要求フラグをセットする(ステッ
プS884)。なお、ドラムランプ消灯要求に代えて、
ドラムランプが点灯パターンで点滅したり、点灯した
り、消灯したりするような要求を行ってもよい。ただ
し、そのようなパターンは、通常の図柄変動時に用いら
れる点灯パターンとは異なるものである。すなわち、左
右中図柄のうち図柄停止コマンドを受信できなかった図
柄に対応したドラムを特定可能な点灯パターンが用いら
れる。また、点灯または消灯は、白色ルナライトのみ、
または、赤色ルナライトのみを対象にしてもよい。
【0306】そして、変動時間タイマがタイムアウトし
たら(ステップS885)、ドラムモータの駆動を停止
し(ステップS886)、表示制御プロセスフラグの値
を変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値にす
る(ステップS887)。
【0307】ステップS882において、確定コマンド
未受信フラグがオンしていることを確認した場合には、
表示制御用CPU401は、暫定図柄使用フラグがセッ
トされているときには、対応するドラムランプの揺れ動
作指示フラグをセットする(ステップS893)。そし
て、内部状態を確定コマンド待ちの状態にする。
【0308】その状態で、確定コマンドの受信が確認さ
れたら(ステップS894)、ドラムモータの駆動を停
止し(ステップS886)、表示制御プロセスフラグの
値を変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値に
する(ステップS887)。
【0309】図57は、ドラムランプ点灯パターンが設
定されたランプ制御テーブルの一例を示す説明図であ
る。ここでは、比較的簡単なドラムランプ点灯パターン
(点灯時間と消灯時間のみ)が示されているが、図7や
図39に例示したように各ドラムについて多数のドラム
ランプとしてのルナライトが設けられている。従って、
各ドラムランプ点灯パターンをより複雑なパターンとし
て、遊技効果を増進することができる。また、ドラムラ
ンプ151A〜151Cは左右中のドラムのそれぞれに
対して設けられているので、それぞれのドラムについて
別のパターンを用いてもよい。なお、図57に示す例に
おいて、FF(H)は終了コードを示す。
【0310】図58は、ドラムランプ処理の一例を示す
フローチャートである。ドラムランプ処理において、表
示制御用CPU401は、まず、ランプ消灯要求がセッ
トされているか否か確認する(ステップS901)。セ
ットされていれば、ドラムランプを消灯する(ステップ
S902)。なお、ドラムランプ消灯要求に代えて、ド
ラムランプが所定の点灯パターンで点滅したり、点灯し
たり、消灯したりするような要求をなされている場合に
は、そのパターンに応じてあらかじめ決められているラ
ンプ点灯テーブルをランプ制御テーブルとして使用する
ように設定する。
【0311】ランプ消灯要求がセットされていなけれ
ば、ランプ制御テーブルの設定データに従った制御を行
う。なお、どのランプ制御テーブルを使用するのかは、
表示制御プロセス処理等で指定されている。表示制御用
CPU401は、まず、ランプタイマが動作中であるか
否か確認する(ステップS904)。動作中であれば、
ランプタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステ
ップS905)。タイムアウトした場合には、ランプ制
御テーブルのデータを指すポインタの値を+1する(ス
テップS906)。
【0312】そして、ポインタが指すランプ制御テーブ
ルのデータをロードし(ステップS907)、ロードし
たデータが終了コードであれば(ステップS908)、
ポインタの値を0に戻す(ステップS909)。ロード
したデータが終了コードでなければ、ロードしたデータ
をランプタイマにセットし(ステップS910)、ポイ
ンタの値を+1する(ステップS911)。そして、ポ
インタが指すランプ制御テーブルのデータをロードし、
ロードしたデータに応じてドラムランプを点灯または消
灯する(ステップS912)。
【0313】なお、上記の実施の形態では、可変表示装
置26がドラム機構で実現された場合を例にしたが、ベ
ルト等の他の回転機構で実現されている場合であっても
本発明を適用することができる。また、上記の実施の形
態では、主基板331と表示制御基板165が別個に設
けられていたが、それらを1つの基板とした場合でも本
発明を適用できる。
【0314】また、上記の実施の形態では、可変表示装
置26がドラムの回転によって図柄を可変表示する遊技
機を例示したが、上記の実施の形態における制御方式の
うちには、可変表示装置がCRTやLCDで実現される
遊技機に対しても適用できるものがある。例えば、遊技
制御手段が、バックアップRAMに遊技状態が保存され
ていない場合に、または、保存されていた遊技状態が図
柄変動中でないことを示していた場合に、特別図柄電源
投入時指定コマンド、左右中図柄を指定するコマンドお
よび確定コマンドを表示制御手段に送出することは、可
変表示装置がCRTやLCDで実現される遊技機に対し
ても適用できる。また、バックアップRAMに保存され
ていた遊技状態が図柄変動中であった場合に、特別図柄
電源投入時指定コマンド、特別図柄停電復旧表示コマン
ドおよび左右中図柄を指定するコマンドを表示制御手段
に送出することも、可変表示装置がCRTやLCDで実
現される遊技機に対しても適用できる。
【0315】さらに、表示制御手段において、今回図柄
エリアと前回図柄エリアとを用いて、取りこぼした図柄
指定コマンドについて前回図柄エリアのデータを使用す
ることも、可変表示装置がCRTやLCDで実現される
遊技機に対して適用できる。また、双方のエリア間のデ
ータの複写制御や前回図柄エリアのデータを用いた場合
の大当り発生の防止制御も、可変表示装置がCRTやL
CDで実現される遊技機に対して適用できるし、特に、
変動パターン受信後所定期間(上記の例では0.5秒)
が経過すると、今回図柄エリアの有効フラグをチェック
して、取りこぼした図柄指定コマンドについて前回図柄
エリアのデータを使用することも、可変表示装置がCR
TやLCDで実現される遊技機に対して適用できる。
【0316】以上に説明したように、上記の実施の形態
では、遊技制御手段のバックアップRAMに遊技状態が
保存されていない場合に、または、保存されていた遊技
状態が図柄変動中でないことを示していた場合に、遊技
制御手段が、特別図柄電源投入時指定コマンド、左右中
図柄を指定するコマンドおよび確定コマンドを表示制御
手段に送出するので、表示制御手段は、電源投入時に、
可変表示装置26に確実に初期図柄を表示することがで
きる。
【0317】また、遊技制御手段が、バックアップRA
Mに保存されていた遊技状態が図柄変動中であった場合
に、特別図柄電源投入時指定コマンド、特別図柄停電復
旧表示コマンドおよび左右中図柄を指定するコマンドを
表示制御手段に送出するので、停電等からの復旧時に
も、表示制御手段は、可変表示装置26に確実に初期図
柄を表示することができる。
【0318】さらに、初期図柄を表示するための制御を
行っているときに変動パターンコマンドを受信すると、
表示制御手段は、直ちに通常の可変表示制御状態に移行
するので、無駄な初期表示制御が実行されてしまうこと
はなく、遊技者に不利益が与えられること等が防止され
る。また、表示制御手段において、左右中図柄の停止図
柄を示す表示制御コマンドの受信順序を問わないような
制御がなされているので、遊技制御手段の表示制御コマ
ンド送出制御に柔軟性を持たすことができ、表示制御コ
マンド送出制御の簡易化を図ることもできる。
【0319】そして、変動パターンコマンドを受信する
と、可変表示装置26における図柄変動が直ちに停止さ
れるとともに、受信した変動パターンに応じた変動を開
始するまでに一旦停止期間が設けられている。また、一
旦停止期間は常に一定である。よって、処理の迅速化が
図られるとともに、一旦停止期間によって動作の安定化
も図られている。さらに、初期表示処理から通常の変動
パターンに移行したことがドラムランプによって報知さ
れるので、遊技者は、容易にそのことを認識できる。
【0320】なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技
機1は、始動入賞にもとづいて可変表示装置26に可変
表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わ
せになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第
1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて
開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊
技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機
や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図
柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電
動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続す
る第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用でき
る。また、パチンコ遊技機に限られず、スロット機等に
おいても、本発明を適用することができる。
【0321】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、遊技機
を、表示制御手段が、可変表示コマンドを受信していな
い状態で確定コマンドを受信した場合には、可変表示部
材を回転動作させ、指定された識別情報を所定期間内で
停止表示させる所定の制御を行うように構成したので、
何らかの理由で可変表示態様を特定可能なコマンドを受
信できなかった場合でも、表示制御手段は、迅速に、可
変表示装置の表示状態を、遊技制御手段における遊技制
御状態に合致させることができる効果がある。
【0322】所定期間が、連続して識別情報の可変表示
が行われる場合の確定コマンド送出のタイミングから次
の可変表示に関する可変表示コマンドの送出タイミング
までの時間である場合には、次回の可変表示が開始され
る前に可変表示装置における停止識別情報を確定するこ
とができ、次回の可変表示を直ちに開始できる効果があ
る。
【0323】表示制御手段が、所定の制御において可変
表示装置に現在表示されている識別情報と指定された識
別情報との位置関係にもとづいて、現在表示されている
識別情報と指定された識別情報との間の距離が近い方向
を判定し、判定結果に応じた方向に可変表示部材を回転
動作させるように構成されている場合には、指定された
識別情報を、より早く停止識別情報として表示すること
ができる。
【0324】表示制御手段が、確定コマンドの受信に応
じて可変表示部材の回転方向の判定を行うように構成さ
れている場合には、適切なタイミングで可変表示方向の
判定を行うことができるので、指定された識別情報を停
止識別情報として表示するための制御が円滑に遂行され
る。
【0325】表示制御手段が、所定の制御において現在
表示されている識別情報と指定された識別情報との間の
距離がいずれの方向にも同じである場合には、あらかじ
め決められた方向に可変表示部材を回転動作させるよう
に構成されている場合には、表示制御手段は、余分な判
断を行うことなく、指定された識別情報を停止識別情報
として表示するための制御を開始することができる。
【0326】表示制御手段が、所定の制御において可変
表示装置に現在表示されている識別情報と指定された識
別情報との間の距離に応じて、指定された識別情報を所
定期間内で停止表示させるために可変表示部材の回転速
度を変えるように構成されている場合には、指定された
識別情報を所定期間内で停止識別情報として表示するた
めの制御を確実に実現することができる。
【0327】表示制御手段が、所定の制御において可変
表示装置に現在表示されている識別情報と指定された識
別情報とが同じである場合には、可変表示部材を回転動
作させる制御を行わないように構成されている場合に
は、不要な制御によって、指定された識別情報を停止識
別情報として表示するまでの時間が長くなってしまうこ
とが防止される。
【0328】表示制御手段が、所定の制御において識別
情報指定コマンドを受信していない場合には、対応する
識別情報に関して可変表示部材を回転動作させる制御を
行わないように構成されている場合には、不確実な情報
にもとづいて識別情報が停止表示されてしまうことが防
止される。
【0329】遊技制御手段が、複数のコマンドを格納す
ることが可能なリングバッファ形式のコマンド格納エリ
アを有し、コマンド格納エリアからコマンドを読み出し
て表示制御手段に送出するように構成されている場合に
は、遊技制御手段のコマンド信号送出制御負担を軽減で
きるとともに、遊技制御手段のコマンド送出処理が遅れ
ても、表示制御手段に対して確実にコマンドを送出する
ことができる。
【0330】表示制御手段が、受信したコマンドを格納
することが可能なリングバッファ形式の受信コマンド格
納エリアを有し、受信したコマンドを受信コマンド格納
エリアに格納するとともに、受信コマンド格納エリアか
ら読み出したコマンドにもとづいて表示制御を行うよう
に構成されている場合には、受信コマンド格納エリアか
らのコマンド読出処理が遅れても、新たに受信されたコ
マンドによって受信コマンド格納エリアが上書きされる
ことはなく、遊技制御手段からのコマンドが消失してし
まうことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 パチンコ遊技機の遊技盤を正面からみた正面
図である。
【図3】 パチンコ遊技機を背面からみた背面図であ
る。
【図4】 電源基板の一構成例を示すブロック図であ
る。
【図5】 主基板における回路構成の一例を示すブロッ
ク図である。
【図6】 表示制御回路の構成の一例を示すブロック図
である。
【図7】 可変表示装置の可変表示装置駆動部の一構成
例を示す分解斜視図である。
【図8】 可変表示装置駆動部の断面図である。
【図9】 表示制御基板を示す斜視図である。
【図10】 主基板のCPU周りの一構成例を示すブロ
ック図である。
【図11】 主基板におけるCPUが実行するメイン処
理を示すフローチャートである。
【図12】 バックアップフラグと遊技状態復旧処理を
実行するか否かとの関係の一例を示す説明図である。
【図13】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図14】 各乱数を示す説明図である。
【図15】 左右中図柄の一例を示す説明図である。
【図16】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャー
トである
【図17】 打球が始動入賞口に入賞したことを判定す
る処理を示すフローチャートである。
【図18】 可変表示の停止図柄を決定する処理および
変動パターンを決定する処理を示すフローチャートであ
る。
【図19】 大当たり判定の処理を示すフローチャート
である。
【図20】 表示制御コマンドの信号線を示す説明図で
ある。
【図21】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図22】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図23】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図24】 コマンド送信テーブルの一構成例を示す説
明図である。
【図25】 表示コマンド制御処理の処理例を示すフロ
ーチャートである。
【図26】 コマンド送信ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図27】 メイン処理のサブ基板初期化処理における
表示制御コマンド送出部分を示すフローチャートであ
る。
【図28】 メイン処理のサブ基板初期化処理における
表示制御コマンド送出部分を示すフローチャートであ
る。
【図29】 電力供給開始時に主基板から表示制御基板
に送出される特別図柄に関する表示制御コマンドの送出
例を示すタイミング図である。
【図30】 電力供給停止時処理の一例を示すフローチ
ャートである。
【図31】 電力供給停止時処理の一例を示すフローチ
ャートである。
【図32】 遊技状態復旧処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図33】 遊技状態復旧処理の制御コマンド送出処理
における表示制御コマンド送出処理例を示すフローチャ
ートである。
【図34】 遊技状態復旧処理の制御コマンド送出処理
における表示制御コマンド送出処理例を示すフローチャ
ートである。
【図35】 遊技状態復旧処理の制御コマンド送出処理
における表示制御コマンド送出処理例を示すフローチャ
ートである。
【図36】 遊技状態復旧処理の制御コマンド送出処理
における表示制御コマンド送出処理例を示すフローチャ
ートである。
【図37】 バックアップRAMに遊技状態が保存され
ていて前回の電源断時に特別図柄変動中であった場合に
主基板から表示制御基板に送出される特別図柄に関する
表示制御コマンドの送出例を示すタイミング図である。
【図38】 表示制御基板におけるドラムモータの駆動
に関する部分の一構成例を示すブロック図である。
【図39】 表示制御基板におけるドラムランプの駆動
に関する部分の一構成例を示すブロック図である。
【図40】 表示制御用CPUが実行するメイン処理を
示すフローチャートである。
【図41】 タイマ割込処理を示すフローチャートであ
る。
【図42】 払出制御手段におけるコマンド受信バッフ
ァの構成を示す説明図である。
【図43】 コマンド受信割込処理を示すフローチャー
トである。
【図44】 表示制御用CPUが実行する初期化処理を
示すフローチャートである。
【図45】 表示制御用CPUが実行する初期化処理を
示すフローチャートである。
【図46】 表示制御用CPUが実行する初期化処理を
示すフローチャートである。
【図47】 表示制御用CPUが実行する初期化処理を
示すフローチャートである。
【図48】 表示制御手段における図柄データ記憶領域
の構成例を示す説明図である。
【図49】 コマンド解析処理を示すフローチャートで
ある。
【図50】 表示制御プロセス処理を示すフローチャー
トである。
【図51】 乱数値とドラムランプ点灯パターンの関係
の一例を示す説明図である。
【図52】 表示制御プロセス処理の変動パターンコマ
ンド受信待ち処理を示すフローチャートである。
【図53】 表示制御プロセス処理の全図柄変動開始処
理を示すフローチャートである。
【図54】 表示制御プロセス処理の図柄変動中処理を
示すフローチャートである。
【図55】 表示制御プロセス処理の図柄変動中処理を
示すフローチャートである。
【図56】 表示制御プロセス処理の全図柄停止待ち処
理を示すフローチャートである。
【図57】 ドラムランプ点灯パターンが設定されたラ
ンプ制御テーブルの一例を示す説明図である。
【図58】 ドラムランプ処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 26 可変表示装置 100 可変表示装置駆動部 122A〜122C 回転ドラム 165 表示制御基板 176 モータ駆動回路 178 ライト駆動回路 200 ドラムモータ(ステッピングモータ) 331 主基板 356 CPU 401 表示制御用CPU

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 識別情報が配された可変表示部材を回転
    動作させ識別情報を可変表示可能な可変表示装置を含
    み、可変表示開始の条件の成立に応じて識別情報の可変
    表示を開始し、識別情報の表示結果があらかじめ定めら
    れた特定表示態様となったことを条件として遊技者に有
    利な特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、 遊技の進行を制御する遊技制御手段と、 前記遊技制御手段から送出されるコマンドにもとづいて
    前記可変表示装置の表示制御を行う表示制御手段とを備
    え、 前記遊技制御手段は、識別情報の可変表示態様を指定す
    るための可変表示コマンドと、識別情報の表示結果を特
    定可能な識別情報指定コマンドと、可変表示の終了を示
    す確定コマンドとを前記表示制御手段に送出することが
    可能であり、 前記表示制御手段は、可変表示コマンドを受信していな
    い状態で確定コマンドを受信した場合には、前記可変表
    示部材を回転動作させ、指定された識別情報を所定期間
    内で停止表示させる所定の制御を行うことを特徴とする
    遊技機。
  2. 【請求項2】 所定期間は、連続して識別情報の可変表
    示が行われる場合の確定コマンド送出のタイミングから
    次の可変表示に関する可変表示コマンドの送出タイミン
    グまでの時間である請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 表示制御手段は、所定の制御において可
    変表示装置に現在表示されている識別情報と指定された
    識別情報との位置関係にもとづいて、現在表示されてい
    る識別情報と指定された識別情報との間の距離が近い方
    向を判定し、判定結果に応じた方向に可変表示部材を回
    転動作させる請求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 表示制御手段は、確定コマンドの受信に
    応じて可変表示部材の回転方向の判定を行う請求項3記
    載の遊技機。
  5. 【請求項5】 表示制御手段は、所定の制御において現
    在表示されている識別情報と指定された識別情報との間
    の距離がいずれの方向にも同じである場合には、あらか
    じめ決められた方向に可変表示部材を回転動作させる請
    求項1ないし請求項4記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 表示制御手段は、所定の制御において可
    変表示装置に現在表示されている識別情報と指定された
    識別情報との間の距離に応じて、指定された識別情報を
    所定期間内で停止表示させるために可変表示部材の回転
    速度を変える請求項1ないし請求項5記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 表示制御手段は、所定の制御において可
    変表示装置に現在表示されている識別情報と指定された
    識別情報とが同じである場合には、可変表示部材を回転
    動作させる制御を行わない請求項1ないし請求項6記載
    の遊技機。
  8. 【請求項8】 表示制御手段は、所定の制御において識
    別情報指定コマンドを受信していない場合には、対応す
    る識別情報に関して可変表示部材を回転動作させる制御
    を行わない請求項1ないし請求項7記載の遊技機。
  9. 【請求項9】 遊技制御手段は、複数のコマンドを格納
    することが可能なリングバッファ形式のコマンド格納エ
    リアを有し、前記コマンド格納エリアからコマンドを読
    み出して表示制御手段に送出する請求項1ないし請求項
    8記載の遊技機。
  10. 【請求項10】 表示制御手段は、受信したコマンドを
    格納することが可能なリングバッファ形式の受信コマン
    ド格納エリアを有し、受信したコマンドを前記受信コマ
    ンド格納エリアに格納するとともに、前記受信コマンド
    格納エリアから読み出したコマンドにもとづいて表示制
    御を行う請求項1ないし請求項9記載の遊技機。
JP2000240485A 2000-08-08 2000-08-08 遊技機 Expired - Lifetime JP4707806B2 (ja)

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