JP2002165957A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002165957A
JP2002165957A JP2000363806A JP2000363806A JP2002165957A JP 2002165957 A JP2002165957 A JP 2002165957A JP 2000363806 A JP2000363806 A JP 2000363806A JP 2000363806 A JP2000363806 A JP 2000363806A JP 2002165957 A JP2002165957 A JP 2002165957A
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Withdrawn
Application number
JP2000363806A
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English (en)
Inventor
Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Shigeto Busujima
繁人 毒島
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変表示部材の位置検出を行う検出手段にお
いて障害が発生しても遊技を続行することができるよう
にする。 【解決手段】 ドラムセンサONフラグがセットされて
いるときには、ドラムセンサONフラグをリセットする
とともに、ステップ数カウンタをクリア(=0)し、現
在表示図柄データを初期化する。すなわち、回転ドラム
の所定位置(ドラムセンサがオンする位置)に対応する
現在表示図柄の図柄番号を現在表示図柄データエリアに
セットする。さらに、ドラムモータに対して励磁パター
ンを出力した場合には、ステップ数カウンタを+1す
る。そして、ステップ数カウンタの値が12(1図柄の
移動に応じたステップ数)の倍数(12n:n=正の整
数)になる度に現在表示図柄データを+1する。そし
て、現在表示図柄データが14(H)になった場合に
は、その内容を0に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者の操作に応
じて遊技が行われるパチンコ遊技機やスロット機等の遊
技機に関し、特に、識別情報が配されたドラムやベルト
などの可変表示部材を動作させることにより可変表示を
行う可変表示装置を含む遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。
さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、
可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表
示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与える
ように構成されたものがある。
【0003】遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けら
れた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者
にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利
な状態となるための権利を発生させたりすることや、景
品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態になるこ
とことである。また、入賞等の所定の条件成立に応じて
所定量の遊技球やコインが付与されたり得点が加算され
たりする場合に、それらを価値または有価価値と呼ぶこ
とにする。
【0004】パチンコ遊技機では、特別図柄(識別情
報)を表示する可変表示部の表示結果があらかじめ定め
られた特定の表示態様の組合せとなることを、通常、
「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入
賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技
状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個
(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口
は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数
(例えば16ラウンド)に固定されている。なお、各開
放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、
入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大
入賞口は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所
定の条件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾー
ンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状
態は終了する。
【0005】また、「大当り」の組合せ以外の「はず
れ」の表示態様の組合せのうち、複数の可変表示部の表
示結果のうちの一部が未だに導出表示されていない段階
において、既に表示結果が導出表示されている可変表示
部の表示態様が特定の表示態様の組合せとなる表示条件
を満たしている状態を「リーチ」という。遊技者は、大
当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行
う。
【0006】可変表示装置がドラムやベルト等の回転す
る可変表示部材で構成されている場合には、可変表示部
材の表面に複数の識別情報が貼付されたり印刷され、可
変表示部材の回転中に、1つまたは複数(例えば3つ)
の識別情報が遊技者によって視認されうる位置にくるこ
とによって、その識別情報が表示されることになる。そ
のような構成では、制御手段は、現在どの識別情報が表
示されているのか(視認可能な位置にあるのか)を把握
していなければならない。さもないと、特定の識別情報
を停止表示させるような制御を行うことができない。
【0007】現在どの識別情報が表示されているのかを
把握するために、例えばセンサが用いられる。可変表示
部材がドラムで実現されている場合には、例えば、ドラ
ムの所定位置に無反射部分が設けられる。そして、無反
射部分を検出できるような位置に、例えば反射型フォト
センサによるセンサが設けられている。センサは、無反
射部分を検知すると、そのことを示す検出信号を制御手
段に出力する。制御手段は、検出信号によってドラムの
初期位置すなわち特定の識別情報が所定位置にきたこと
を認識できる。
【0008】上述したように、可変表示部材の所定位置
にはセンサが設けられているのであるが、センサによっ
て検知できるのは初期位置だけである。よって、例えば
遊技制御手段は、センサから検出信号が入力された時点
を基準として、可変表示部材の回転量を計測可能な信号
やデータ(例えば、可変表示部材を駆動するモータの回
転量を示す信号やデータ)をカウンタで計数することに
よって、回転中の任意のタイミングにおける表示識別情
報(遊技者が視認可能な位置にある識別情報、特に表示
領域の中央部にある識別情報)を認識することができ
る。
【0009】そして、センサから検出信号が出力される
度にカウンタの値が初期化される。また、カウンタの値
が、センサから検出信号が出力されるタイミングに応じ
た値になったにもかかわらず、実際にはセンサから検出
信号が出力されないような場合には、センサに故障が発
生したとしてエラー処理、例えば遊技を中断してエラー
であることを報知する処理を行う。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】すると、センサに故障
が発生すると遊技を続行できなくなってしまう。また、
可変表示部材に設けられている無反射部分にごみ等が一
時的に付着して一時的にセンサが検出信号を出力できな
くなったような場合や、センサから遊技制御手段への配
線等にノイズがのって遊技制御手段が一時的にセンサの
検出信号を検知できないような場合でも遊技を続行でき
なくなってしまう。特に、ごみの一時的付着やノイズに
起因して一時的に発生する障害は遊技を続行しても復旧
する可能性があるので、遊技を続行すべきである。しか
し、カウンタの値がセンサから検出信号が出力されるタ
イミングに応じた値になったにもかかわらず実際にはセ
ンサから検出信号が出力されないような場合にエラー処
理を行うように構成している限り、遊技を続行するよう
に制御することはできない。
【0011】そこで、本発明は、可変表示部材の位置検
出を行う検出手段において障害が発生しても遊技を続行
することができ、しかも識別情報の可変表示制御が正常
に続行されうる遊技機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
複数の識別情報が配された可変表示部材を動作させて識
別情報を可変表示可能な可変表示装置を備えた遊技機で
あって、可変表示部材の動作位置が基準位置に到達する
と検出信号を出力する基準位置検出手段と、可変表示部
材を駆動する駆動手段に与えられる駆動信号の出力にも
とづいて更新を行うカウンタと、基準位置検出手段の検
出信号の出力に応じてカウンタを初期化するカウンタ制
御手段とを備え、カウンタ制御手段が、基準位置検出手
段から検出信号が出力されない場合でも、カウンタのカ
ウント値が特定の値になるとカウンタを初期化する制御
を行うことを特徴とする。
【0013】特定の値が、基準位置への到達を示すカウ
ント値であるように構成されていてもよい。
【0014】カウンタとして、例えば、一つの識別情報
分の可変表示部材の動作に対応した分の駆動信号が出力
される度に更新を行う識別情報位置カウンタが含まれ
る。
【0015】カウンタとして、例えば、駆動信号が出力
される度に更新を行う詳細位置カウンタが含まれる。
【0016】可変表示部材を駆動する駆動手段に駆動信
号として複数の励磁パターンが順次出力されることによ
って駆動され、励磁パターンの出力にもとづいて更新を
行うとともに1周期分の複数の励磁パターンが出力され
ると初期化される励磁パターンカウンタをさらに有し、
カウンタ制御手段が、励磁パターンカウンタが初期化さ
れたタイミングで基準位置検出手段からの検出信号の有
無を確認するように構成されていてもよい。
【0017】遊技の進行を制御する遊技制御手段と、遊
技制御手段から送出されるコマンドにもとづいて可変表
示装置の表示制御を行う表示制御手段とを備え、表示制
御手段がカウンタおよびカウンタ制御手段を備えた構成
であってもよい。
【0018】表示制御手段は、電力供給が開始されたと
きに実行する初期化処理で可変表示部材を動作させ、基
準位置検出手段からの検出信号を監視し検出信号が出力
された場合にはカウンタを初期化することが好ましい。
【0019】遊技制御手段が、電力供給が開始されたと
きに表示制御手段に電力供給開始を示すコマンドを送信
し、表示制御手段が、遊技制御手段からのコマンドの受
信に応じて可変表示部材を動作させ、コマンドを受信後
所定期間内における基準位置検出手段からの検出信号の
有無によって基準位置検出手段の検出が正常に行われる
か否かの確認を行うように構成されていてもよい。
【0020】表示制御手段が、基準位置検出手段の検出
が正常に行われないことを確認した場合には基準位置検
出手段の検出が正常に行われない旨の報知処理を行うよ
うに構成されていてもよい。
【0021】表示制御手段が可変表示部材を停止させず
動作を継続させることによって、基準位置検出手段の検
出が正常に行われない旨の報知処理を行うように構成さ
れていてもよい。
【0022】表示制御手段が、基準位置検出手段の検出
が正常に行われるか否かを未確認の状態であった場合で
も、可変表示開始の条件が成立した場合には識別情報の
可変表示を開始させる制御を行うように構成されていて
もよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチ
ンコ遊技機1を正面からみた正面図、図2はパチンコ遊
技機1における遊技盤10を正面からみた正面図、図3
はパチンコ遊技機1を背面からみた背面図である。
【0024】パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成
された外枠(図示せず)と、外枠の左側で開閉可能に支
持された前面枠2、および前面枠2に開閉可能に設けら
れているガラス板保持枠3で構成される。前面枠2に
は、遊技盤10、上皿12、灰皿18を含む下皿16、
操作ハンドル(操作ノブ)19、機構板70および打球
発射装置87も設けられる。
【0025】ガラス板保持枠3には、遊技盤10におけ
る遊技領域25を透視可能にする円形透視窓4が設けら
れ、円形透視窓4の裏面からガラス板(図示せず)が装
着されている。また、ガラス板保持枠3における上部に
は、円形透視窓4の外周に沿って、装飾LED6および
その左右両側方に配された装飾ランプ5a,5bが設け
られている。装飾LED6や装飾ランプ5a,5bは、
遊技状態に応じて点灯または点滅され遊技の雰囲気を盛
り上げる。特に、特定遊技状態の発生や継続を遊技者に
報知する。さらに、ガラス板保持枠3における支持側上
部には、払い出すべき遊技球が不足したことを報知する
球切れランプ7や入賞の発生にもとづいて払い出される
べき遊技球があるたことを報知する賞球ランプ8が設け
られ、ガラス板保持枠3における上部左右には、遊技の
進行に応じた効果音を発生するスピーカ9a,9bが設
けられている。
【0026】ガラス板保持枠3の下部には、開閉可能な
上皿開閉板11が設けられ、上皿開閉板11の表面に
は、複数の皿部材が固着されて成形された上皿12が設
けられている。また、上皿開閉板11における開放側上
部には、左右方向に移動可能な球抜き操作レバー13が
設けられている。球抜き操作レバー13が一方向に移動
されると、上皿12に貯留されている遊技球が、上皿開
閉板11の裏面に形成されている球抜き路(図示せず)
が流下して下皿16に誘導される。
【0027】また、上皿12には、圧電ブザー14が内
蔵されている。圧電ブザー14は、遊技球の貸出異常が
生じたときや遊技球の貸出時に、その旨を報知するため
に報知音を発するものである。さらに、上皿12には、
図示されていないが、パチンコ遊技機1に隣接して設け
られているカードユニット20を操作するための操作部
(球貸スイッチ、返却スイッチ、残高表示器等)が設け
られている。
【0028】前面枠2の下部に取り付けられている下皿
16は、上皿12に貯留しきれない余剰の遊技球を貯留
するものであり、下皿16の前面壁には、操作レバー1
7がスライド可能に取り付けられている。操作レバー1
7が操作されると下皿16に貯留されていた遊技球が下
方に流下し、遊技客等は、流下した遊技球を持ち運び可
能な球箱に移し替えることができる。また、下皿16の
左側には灰皿18が設けられ、右側には操作ハンドル1
9が設けられている。操作ハンドル19は、後述する打
球発射装置87の駆動モータ88の駆動を開始するスイ
ッチを内蔵するとともに、弾発力を調整するものであ
る。
【0029】パチンコ遊技機1に隣接して設けられてい
るカードユニット20は独自の制御回路によって制御さ
れるが、上皿12に設けられている球貸スイッチ、返却
スイッチ、残高表示器や、後述する払出制御基板ボック
スに内蔵される払出制御基板に接続される。なお、カー
ドユニット20は、パチンコ遊技機1に内蔵されていて
もよい。
【0030】次に、遊技盤10の正面構造を図2を参照
して説明する。遊技盤10の表面には、円弧状の誘導レ
ール24が取り付けられている。誘導レール24の内側
が遊技領域25とされる。遊技領域25には、可変表示
装置26や可変入賞球装置51が設けられるとともに、
単に打球を入賞させる入賞口、および打球の流下方向や
速度を変化させる風車や多数の障害釘が設けられる。ま
た、遊技領域25における最下方には、いずれの入賞領
域にも入賞しない打球が取り込まれるアウト口64が設
けられている。
【0031】可変表示装置26は、遊技盤10の正面に
取り付けられる取付基板27と、遊技盤10の裏面に取
り付けられる複数の回転ドラム122A〜122Cを含
む可変表示装置駆動部100とで構成される。可変表示
装置駆動部100の構成および作用については、図7〜
図8を参照して後で詳しく説明する。
【0032】遊技領域25内を落下する打球が可変表示
装置26の下方に配置されている始動入賞口48に入賞
して始動口スイッチ50がオンすると、回転ドラム12
2A〜122Cが回転を開始し、所定時間が経過する
と、左、中、右の順で停止する。停止時に表示される回
転ドラム122A〜122Cの外周に描かれている図柄
(特別図柄)の組合せがあらかじめ定められている大当
り図柄と一致すると大当り遊技状態となる。大当り遊技
状態では、一定時間(例えば25〜29秒)が経過する
まで、または所定個数(例えば15個)の入賞があるま
で、可変入賞球装置51の開閉板53が開放する開放サ
イクルが所定回数(例えば16回)繰り返される。
【0033】可変表示装置26の取付基板27には、回
転ドラム122A〜122Cを透視可能にするための表
示窓28a〜28cが形成される。表示窓28a〜28
cの上部には上部障害突起31が設けられている。ま
た、上部障害突起31において、飾りランプ33が内蔵
される。さらに、飾りLED34,35,36,37も
内蔵される。取付基板27の下方には、回転ドラム12
2A〜122Cを回転させる権利を留保した旨を報知す
る始動記憶表示器29が設けられる。また、始動記憶表
示器29の左右には、下部誘導突起38が設けられる。
下部誘導突起38は、可変表示装置26の左右側方から
流入する遊技球を受け止めて、始動入賞口48に向けて
落下させる。また、下部誘導突起38にも、飾りランプ
39が内蔵されている。
【0034】可変表示装置26は遊技領域25のほぼ中
央に設置され、可変入賞球装置(特別電動役物)51
は、遊技領域25における下部であってアウト口64の
上方に設置される。可変表示装置26の左右上方には、
ランプ41を内蔵する風車40が設置され、可変表示装
置26の左右上部には、通過口42および普通入賞口4
6が設置されている。また、可変表示装置26の上部に
は普通図柄表示器44が設置されている。通過口42に
は、打球の通過を検出するゲートスイッチ43および通
過記憶表示器45が内蔵されている。普通入賞口46に
は、単に装飾効果を発揮する飾りLED47が設けられ
ている。また、普通入賞口46には入賞検出スイッチ4
6aが内蔵されている。
【0035】打球がゲートスイッチ43によって検出さ
れると、普通図柄表示器44の表示結果が所定時間後に
導出され、表示結果があらかじめ定められている当たり
図柄と一致すると、始動入賞口48のソレノイド49が
オンして始動入賞口48に入賞しやすくなる状態にな
る。通過記憶表示器45は、普通図柄表示器44の表示
結果を導出する権利を留保していることを報知するもの
である。
【0036】この実施の形態では、普通図柄表示器44
には2つの普通図柄表示エリアあり(図2に示す例では
左側と右側)、普通図柄変動中ではそれらが交互に点灯
する。そして、変動終了時に当りに対応した方が点灯し
ていた場合に、普通電動役物である始動入賞口48のソ
レノイド49がオンして始動入賞口48に入賞しやすく
なる状態になる。
【0037】また、誘導レール24の先端の遊技領域2
5への入口部分には、遊技領域25に到達した打球が誘
導レール24内に逆流しないようにするための逆流防止
装置63が設けられている。
【0038】可変入賞球装置51は、円形状の遊技領域
25の下半分の形状に対応するような円弧状の飾り板6
2を有する。飾り板62のほぼ中央に、長方形状の入賞
領域52が形成される。そして、入賞領域(大入賞口)
52は、開閉板53によって開閉される。開閉板53
は、ソレノイド54によって開閉される。入賞領域52
は2つに区分され、一方の領域に打球が入賞すると、打
球はV入賞スイッチ55によって検出される。V入賞ス
イッチ55による検出(Vゾーンへの入賞の検出)があ
ると、大当り遊技状態における次の開放サイクルの開始
が保証される。他方の領域に打球が入賞すると、打球は
カウントスイッチ56によって検出される。なお、Vゾ
ーンに入賞した遊技球は、カウントスイッチ56が設け
られている領域側に移送される。
【0039】開閉板53の下方には突出障害部材が設け
られているが、突出障害部材の前面には、大当り遊技状
態における開放サイクルの回数を表示する回数表示器5
7と、1回の開放サイクルにおける開閉板53内への入
賞球数を表示する入賞個数表示器58とが設置されてい
る。また、飾り板62には、複数の飾りLED59,6
0、およびアタッカーランプ61が設けられている。
【0040】図3に示すように、遊技盤10の裏面に
は、可変表示装置26の後面構造物である可変表示装置
駆動部100のドラム収納ボックス101が固定されて
いる。また、ドラム収納ボックス101の周囲を囲むよ
うに、入賞球集合カバー体(図示せず)が取り付けられ
ている。入賞球集合カバー体には、各種の入賞口や入賞
球装置に入賞した入賞球を所定の流路に従って誘導する
誘導経路および入賞球集合樋が形成される。
【0041】入賞球集合カバー体の裏面には、遊技盤1
0に配置される入賞口や入賞球装置等に付設されるスイ
ッチや装飾用発光源の電装部品の配線が接続される第1
中継基板72および第2中継基板73が取り付けられて
いる。第1中継基板72および第2中継基板73は、遊
技盤10に設けられている各種の電装部品と遊技制御回
路基板ボックス82に収納される遊技制御基板(主基
板)とを中継するために設けられている。なお、ドラム
収納ボックス101、第1中継基板72および第2中継
基板73は、機構板70のほぼ中央に設けられている窓
開口71から突出したり、外から視認できるように設置
されている。
【0042】つぎに、機構板70の構成を図3を参照し
て説明する。機構板70は遊技盤10の裏面を覆うよう
に設けられているが、機構板70の背面側の最上部に
は、遊技球として供される多量の遊技球を貯留する球貯
留タンク74が取り付けられている。球貯留タンク74
の下方には、球貯留タンク74から流出する遊技球を複
数列(例えば2列)に整列させながら流下させる誘導レ
ール75が傾斜状に設けられている。誘導レール75の
末端には、窓開口71の側方に配置され、誘導レール7
5からの整列した遊技球を受け入れて、入賞球信号にも
とづいて所定個数の遊技球を払い出す球払出装置76が
接続されている。なお、球払出装置76における上流側
には、球切れ検出スイッチ77(図3において図示せ
ず)が設けられている。球切れ検出スイッチ77がオン
したときには、球切れランプ7が点灯する。
【0043】球払出装置76から払い出された遊技球
は、払出通路を介して上皿12または下皿16に導かれ
る。なお、球払出装置76は、払出制御基板98に搭載
されている払出制御用CPUによって制御される。払出
制御用CPUは、主基板のCPUから賞球個数を示す払
出制御コマンドに応じて球払出装置76を制御する。さ
らに、下皿16の上流側の払出通路の一側には、満タン
スイッチ78が設けられる。満タンスイッチ78がオン
すると、打球発射装置の駆動モータの駆動および球払出
装置76からの遊技球払出が停止される。
【0044】また、機構板70の裏面上部には、ターミ
ナルボックス80が設けられている。ターミナルボック
ス80は、パチンコ遊技機1に電源を供給する電源線
や、遊技場の管理コンピュータと情報信号をやりとりす
るための情報入出力端子81等が設けられた基板が収納
される。さらに、窓開口71の下部に遊技制御基板ボッ
クス82が着脱自在に取り付けられている。遊技制御基
板ボックス82の下方には、払出制御基板ボックス83
が取り付けられている。
【0045】また、図3に示すように、前面枠2の裏面
下部一側に打球発射装置87が取り付けられている。打
球発射装置87は、打球を発射する打球杆89と打球杆
89に往復動作を与える駆動モータ88とで構成され
る。打球発射装置87の設置位置とは反対側に、ガラス
板保持枠3に設けられている電飾部品(装飾ランプ5
a,6bや装飾LED6等)および遊技盤に設けられて
いる電飾部品の動作を制御するランプ制御基板85とが
設置されている。
【0046】図4は、電源基板910の一構成例を示す
ブロック図である。電源基板910は、主基板、表示制
御基板、音声制御基板、ランプ制御基板および払出制御
基板等の電気部品制御基板(遊技機に設けられている電
気部品を制御する電気部品制御手段を搭載した基板)と
独立して設置され、遊技機内の各電気部品制御基板およ
び機構部品が使用する電圧を生成する。この例では、A
C24V、VSL(DC+30V)、DC+21V、DC
+12VおよびDC+5Vを生成する。また、バックア
ップ電源となるコンデンサ916は、DC+5Vすなわ
ち各基板上のIC等を駆動する電源のラインから充電さ
れる。
【0047】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913およびコネクタ915に出力する。DC−D
Cコンバータ913は、+21V、+12Vおよび+5
Vを生成してコネクタ915に出力する。コネクタ91
5は例えば中継基板に接続され、中継基板から各電気部
品制御基板および機構部品に必要な電圧の電力が供給さ
れる。
【0048】ただし、電源基板910に各電気部品制御
基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中
継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給す
るようにしてもよい。また、図4には1つのコネクタ9
15が代表して示されているが、コネクタは、各電気部
品制御基板対応に設けられている。
【0049】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が遮断され
たときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源
バックアップされているRAMすなわち記憶内容保持状
態となりうる記憶手段)に対して記憶状態を保持できる
ように電力を供給するバックアップ電源となる。また、
+5Vラインとバックアップ+5Vラインとの間に、逆
流防止用のダイオード917が挿入される。
【0050】なお、バックアップ電源として、+5V電
源から充電可能な電池を用いてもよい。電池を用いる場
合には、+5V電源から電力供給されない状態が所定時
間継続すると容量がなくなるような充電池が用いられ
る。
【0051】また、電源基板910には、電源監視用I
C902が搭載されている。電源監視用IC902は、
VSL電源電圧を導入し、VSL電源電圧を監視することに
よって電源断の発生を検出する。具体的には、VSL電源
電圧が所定値(この例では+22V)以下になったら、
電源断が生ずるとして電圧低下信号(電源断信号)を出
力する。なお、監視対象の電源電圧は、各電気部品制御
基板に搭載されている回路素子の電源電圧(この例では
+5V)よりも高い電圧であることが好ましい。この例
では、交流から直流に変換された直後の電圧であるVSL
が用いられている。電源監視用IC902からの電圧低
下信号は、主基板331や払出制御基板98等に供給さ
れる。
【0052】電源監視用IC902が電源断を検知する
ための所定値は、通常時の電圧より低いが、各電気部品
制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度の電圧で
ある。また、電源監視用IC902が、CPU等の回路
素子を駆動するための電圧(この例では+5V)よりも
高く、また、交流から直流に変換された直後の電圧を監
視するように構成されているので、CPUが必要とする
電圧に対して監視範囲を広げることができる。従って、
より精密な監視を行うことができる。さらに、監視電圧
としてVSL(+30V)を用いる場合には、遊技機の各
種スイッチに供給される電圧が+12Vであることか
ら、電源瞬断時のスイッチオン誤検出の防止も期待でき
る。すなわち、+30V電源の電圧を監視すると、+3
0V作成の以降に作られる+12Vが落ち始める以前の
段階でそれの低下を検出できる。
【0053】よって、+12V電源の電圧が低下すると
スイッチ出力がオン状態を呈するようになるが、+12
Vより早く低下する+30V電源電圧を監視して電源断
を認識すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電
源復旧待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しない状
態となることができる。
【0054】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電源断
信号を供給することができる。電源断信号を必要とする
電気部品制御基板が幾つあっても電源監視手段は1つ設
けられていればよいので、各電気部品制御基板における
各電気部品制御手段が後述する復帰制御を行っても、遊
技機のコストはさほど上昇しない。
【0055】なお、図4に示された構成では、電源監視
用IC902の検出出力(電源断信号)は、バッファ回
路918,919を介してそれぞれの電気部品制御基板
(例えば主基板と払出制御基板)に伝達されるが、例え
ば、1つの検出出力を中継基板に伝達し、中継基板から
各電気部品制御基板に同じ信号を分配する構成でもよ
い。また、電源断信号を必要とする基板数に応じたバッ
ファ回路を設けてもよい。
【0056】図5は、遊技制御基板ボックス82内に収
納される遊技制御基板(主基板)331に形成される遊
技制御回路の構成を示すブロック図である。なお、図5
には、払出制御基板98、ランプ制御基板85、音声制
御基板97表示制御基板165も示されている。主基板
331は、ターミナルボックス80、払出制御基板ボッ
クス83内に収納される払出制御基板98、音声制御基
板97およびランプ制御基板85と電気的に接続されて
いる。また、主基板331は、表示制御基板165とも
接続されている。
【0057】主基板331には、プログラムに従ってパ
チンコ遊技機1を制御する基本回路353と、ゲートス
イッチ43、入賞口スイッチ46a、始動口スイッチ5
0、V入賞スイッチ55、カウントスイッチ56、満タ
ンスイッチ78および球切れ検出スイッチ77からの信
号を基本回路53に与えるスイッチ回路358と、始動
入賞口48を開放するためのソレノイド49および開閉
板53を開閉するソレノイド21を基本回路353から
の指令に従って駆動するソレノイド回路359とが搭載
されている。
【0058】なお、図5には示されていないが、大入賞
口内の経路を切り換えるための切換ソレノイドに対する
駆動信号も基本回路353から出力され、カウントスイ
ッチ短絡信号もスイッチ回路358を介して基本回路3
53に伝達される。
【0059】また、基本回路353から与えられるデー
タに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示
装置26における可変表示開始に利用された始動入賞球
の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示
す確変情報等をターミナルボックス80に対して出力す
る情報出力回路364が搭載されている。
【0060】基本回路353は、ゲーム制御用のプログ
ラム等を記憶するROM354、ワークメモリとして使
用されるRAM355、制御用のプログラムに従って制
御動作を行うCPU356およびI/Oポート部357
を含む。なお、RAM355、ROM354およびI/
Oポート部357は外付けであってもCPU356に内
蔵されていてもよい。また、RAM354の一部または
全部が、電源基板910からのバックアップ電源でバッ
クアップされている。すなわち、主基板331には、バ
ックアップRAMが存在する。
【0061】さらに、主基板331には、電源投入時に
基本回路353をリセットするためのシステムリセット
回路65と、基本回路353から与えられるアドレス信
号をデコードしてI/Oポート部357のうちのいずれ
かのI/Oポートを選択するための信号を出力するアド
レスデコード回路367とが設けられている。
【0062】なお、この実施の形態では、ランプ制御基
板85に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設
けられている始動記憶表示器29、通過記憶表示器4
5、回転表示器57、入賞個数表示器58および飾りL
EDの表示制御を行うとともに、枠側に設けられている
装飾ランプ・LED5a,5b,6、賞球ランプ8およ
び球切れランプ7の表示制御を行う。また、この実施の
形態では、普通図柄表示器44は表示制御基板に搭載さ
れている表示制御手段によって制御されるが、ランプ制
御手段によって制御されてもよい。
【0063】図6は、表示制御基板165内の回路構成
例を、回転ドラム122A〜122Cを回転させるドラ
ムモータ200A〜200C、回転ドラム122A〜1
22Cの内部に設置されているドラムランプ151A〜
151C、および主基板331の一部とともに示すブロ
ック図である。なお、ドラムランプ151A〜151C
は、実際には、それぞれ複数のルナライト(熱陰極管)
を含む。
【0064】表示制御用CPU401は、制御データR
OM402に格納されたプログラムに従って動作し、主
基板331の出力ポート571,572および出力バッ
ファ回路573から、ノイズフィルタ407および入力
バッファ回路405を介してストローブ信号(INT信
号)が入力されると、入力バッファ回路405を介して
表示制御コマンドを受信する。入力バッファ回路405
として、例えば汎用ICである74HC244を使用す
ることができる。
【0065】そして、表示制御用CPU401は、受信
した表示制御コマンドに従って、ドラムモータ200A
〜200Cの駆動制御およびドラムランプ151A〜1
51Cの点灯制御を行うための信号を、出力ポート51
1を介してモータ駆動回路176およびライト駆動回路
178に与える。モータ駆動回路176およびライト駆
動回路178は、表示制御用CPU401からの信号に
従って、ドラムモータ200A〜200Cおよびドラム
ランプ151A〜151Cを駆動する。
【0066】入力バッファ回路405は、主基板331
から表示制御基板165へ向かう方向にのみ信号を通過
させることができる。従って、表示制御基板165側か
ら主基板331側に信号が伝わる余地はない。表示制御
基板165内の回路に不正改造が加えられても、不正改
造によって出力される信号が主基板331側に伝わるこ
とはない。なお、出力ポート571,572の出力をそ
のまま表示制御基板165に出力してもよいが、単方向
にのみ信号伝達可能な出力バッファ回路573を設ける
ことによって、主基板331から表示制御基板165へ
の一方向性の信号伝達をより確実にすることができる。
【0067】図7は、可変表示装置26の可変表示装置
駆動部100の一構成例を示す分解斜視図、図8は可変
表示装置駆動部100の断面図である。なお、図8は、
回転ドラムユニット120A〜120Cのうちの1つを
代表して示すものであり、図8では、回転ドラムユニッ
ト120A〜120C、プリント配線取付基板121A
〜121C、回転ドラム122A〜122Cは、回転ド
ラムユニット120、プリント配線取付基板121、回
転ドラム122として示されている。
【0068】図7に示すように、可変表示装置26の可
変表示装置駆動部100は、回転ドラムユニット120
A〜120Cと、それらを収納するドラム収納ケース1
01とで構成される。ドラム収納ケース101は、前方
が開放した箱状に形成される。そして、開口から回転ド
ラムユニット120A〜120Cが挿入された後、それ
らを支持する。すなわち、ドラム収納ケース101の上
部および下部には、各回転ドラムユニット120A〜1
20Cに対応する係合溝105が形成されている。一
方、各回転ドラムユニット120A〜120Cにおける
プリント配線取付基板121A〜121Cには係合突部
123が形成され、係合突部123がドラム収納ケース
101に設けられた係合溝105に係合する。
【0069】また、ドラム収納ケース101の開口上下
には、取付片103および係合片104が設けられてい
る。取付片103および係合片104は、ドラム収納ケ
ース101の上部から後方および底面に沿ってあてがわ
れる金属製の取付バンド102の先端を折り曲げて形成
される。そして、取付片103および係合片104が遊
技盤10の裏面に固定されている額縁状の取付板(図示
せず)に装着されることによって、可変表示装置駆動部
100全体が遊技盤10に取り付けられる。
【0070】ドラム収納ケース101の底面には、各回
転ドラムユニット120A〜120Cに対応する接続用
開口112が設けられ、接続用開口112を介して、プ
リント配線取付基板121A〜121Cにおける接続突
片部127と表示制御基板165に設けられるコネクタ
167とが接続される。さらに、ドラム収納ケース10
1の後面には、回転ドラムユニット120A〜120C
が装着されたときに取付部125が臨む係止開口(図示
せず)が形成されている。
【0071】そして、その係止開口に臨んだ取付部12
5が、図8に示すように、ドラム収納ケース101に形
成された穴109にビス111がねじ込まれることによ
って、回転ドラムユニット120A〜120Cは、ドラ
ム収納ケース101に固定される。このとき、放熱板1
10も、取付部125とともにねじ止めされる。放熱板
110は金属で形成され、金属製のプリント配線取付基
板121A〜121Cと接触することにより、プリント
配線取付基板121A〜121Cに蓄積された熱が放熱
板110を介して外部に放出される。
【0072】ドラム収納ケース101の下側裏面には、
表示制御基板165をビス止めするための取付ボス10
6が設けられている。そして、取付ボス106に表示制
御基板165が取り付けられた状態で、表示制御基板1
65を保護するための表示制御基板ボックス160がド
ラム収納ケース101に取り付けられる。取付のため
に、ドラム収納ケース101の底面前方には係合穴10
8が形成され、後面下端には取付穴107が形成されて
いる。
【0073】回転ドラムユニット120A〜120Cに
おける回転ドラム122A〜122Cは、複数の図柄を
有する筒状の図柄表示面を含むドラム状に形成されてい
る。そして、図柄表示面から中心に向かって六角対角線
状に形成されたリールフレームの軸支部が、回転子14
0のD型カット突部143にビスで固定される。回転ド
ラム122A〜122Cを回転駆動するドラムモータ
(ステッピングモータ)が取り付けられるプリント配線
取付基板121A〜121Cの上辺から後部側方にかけ
て、プリント配線取付基板121A〜121C自体の剛
性を高めるために補強凸部124が形成されている。
【0074】また、後端下部には、取付穴126を有す
る取付部125が形成され、底辺後部には、プリント配
線によって形成される導電端子部を有する接続突片部1
27が設けられている。さらに、ドラムランプ151を
収納支持するランプカバー153を取り付けるための取
付穴128が、プリント配線取付基板121A〜121
Cの前方部に設けられている。プリント配線取付基板1
21A〜121Cのほぼ中央部には、回転子140の軸
部を回転自在に支持する軸受137を固定するための軸
取付穴が設けられている。
【0075】プリント配線取付基板121A〜121C
のほぼ中央部に、ステッピングモータの駆動コイルを内
蔵した円筒状のコイルケース135が取り付けられる。
コイルケース135はプリント配線取付基板121A〜
121Cにビス止めされ、駆動コイルの端部はプリント
配線の導電部にはんだ付けされる。回転子140と軸受
137との間には、スプリングワッシャ141および平
ワッシャ142が挟み込まれる。また、軸受137を貫
通してプリント配線取付基板121A〜121Cの裏側
に突出した部分は、ワッシャ146を介してEリング1
47で固定される。
【0076】なお、回転ドラム122A〜122Cは、
回転子140の軸部が軸受137に支持された状態で前
方からモータカバー148が貼られ、モータカバー14
8から前方に突出したD型カット突部143に回転ドラ
ム122A〜122Cがはめられてビス止めされること
により、プリント配線取付基板121A〜121Cに装
着される。
【0077】ドラムランプ151はランプカバー153
によって覆われるが、ランプカバー153は、各ドラム
ランプ151を受け止めるランプ受け台156を有す
る。ランプ受け台156がドラムランプ151を支持し
た状態で、その上下に形成されている取付穴154が取
付穴128にビス155で止められることにより、ラン
プカバー153はプリント配線取付基板121A〜12
1Cに固定される。なお、ドラムランプ151は、装飾
効果を高めるために遊技者から視認しうる図柄に後方か
ら光を照射するものである。図7では、ドラムランプ1
51として3つのライトが示されているが、遊技効果を
増進するために、さらに多くのライトを用いてもよい。
例えば、図8では、5つのライトが例示されている。ま
た、複数のライトのうちには発色が異なるものがある。
例えば、白色ルナライトと赤色ルナライトとが設けられ
る。
【0078】サブ基板ボックス160は、図7に示すよ
うに、上面が開放したボックス状に形成されている。そ
して、その側壁の全周にわたって多数の放熱穴161が
設けられている。表示制御基板165の前方には、ドラ
ム収納ボックス101の係合穴108と係合する係合爪
162が設けられている。また、表示制御基板165の
後方には、ドラム収納ボックス101の取付穴107に
対応する取付穴163が設けられている。サブ基板ボッ
クス160は、係合爪162が係合穴108に挿入され
た後、取付穴163の位置が取付穴107の位置に合っ
た状態で、ビス164によってドラム収納ボックス10
1に装着される。
【0079】サブ基板ボックス160に収納される表示
制御基板165には、ドラム収納ボックス101の取付
ボス106に対応した取付穴166が設けられている。
そして、上面側には、各回転ドラムユニット120A〜
120Cの接続突片部127に接続される複数のコネク
タ167が実装されている。
【0080】次に遊技機の動作について説明する。図9
は、主基板331における遊技制御手段(CPU356
およびその周辺回路)が実行するメイン処理を示すフロ
ーチャートである。遊技機に対して電源が投入され、C
PU356が起動すると、メイン処理において、CPU
356は、まず、必要な初期設定を行う。
【0081】初期設定処理において、CPU356は、
まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割
込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、ス
タックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定
する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタ
の初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0082】この実施の形態で用いられるCPU356
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。さらに、CPU356に
は、マスク可能な割込(INT)のモードとして以下の
3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な
割込が発生すると、CPU356は、自動的に割込禁止
状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容を
スタックにセーブする。
【0083】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU356は、RST命令に対応したアドレスま
たはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU356は自動的に割込モード
0になる。よって、割込モード1または割込モード2に
設定したい場合には、初期設定処理において、割込モー
ド1または割込モード2に設定するための処理を行う必
要がある。
【0084】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0085】割込モード2:CPU356の特定レジス
タ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出
力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合
成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。す
なわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値
とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示
されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びでは
あるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。
各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送
出する機能を有している。
【0086】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU356は割込モード2に設定される。
【0087】そして、電源断時にバックアップRAM領
域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の
停電発生NMI処理)が行われたか否か確認する(ステ
ップS7)。この実施の形態では、不測の電源断が生じ
た場合には、バックアップRAM領域のデータを保護す
るための処理が行われている。そのような保護処理が行
われていた場合をバックアップありとする。バックアッ
プなしを確認したら、CPU356は初期化処理を実行
する。
【0088】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電源断時に
バックアップRAM領域に設定されるバックアップフラ
グの状態によって確認される。この例では、図10に示
すように、バックアップフラグ領域に「55H」が設定
されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、
「55H」以外の値が設定されていればバックアップな
し(オフ状態)を意味する。
【0089】バックアップありを確認したら、CPU3
56は、バックアップRAM領域のデータチェック(こ
の例ではパリティチェック)を行う。不測の電源断が生
じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域の
データは保存されていたはずであるから、チェック結果
は正常になる。チェック結果が正常でない場合には、内
部状態を電源断時の状態に戻すことができないので、停
電復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実
行する。
【0090】チェック結果が正常であれば(ステップS
8)、CPU356は、遊技制御手段の内部状態と表示
制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電源断時の
状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS
9)。そして、バックアップRAM領域に保存されてい
たPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定さ
れ、そのアドレスに復帰する。
【0091】初期化処理では、CPU356は、まず、
RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所
定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、
普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッフ
ァ、払出コマンド格納ポインタなど)に初期値を設定す
る初期値設定処理も行われる。さらに、サブ基板(ラン
プ制御基板85、払出制御基板98、音声制御基板9
7、表示制御基板165)を初期化するための処理を実
行する(ステップS13)。サブ基板を初期化する処理
とは、例えば初期設定のためのコマンドを送出する処理
である。
【0092】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU356に設けられているCTCのレ
ジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわ
ち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ
(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定
処理のステップS1において割込禁止とされているの
で、初期化処理を終える前に割込が許可される(ステッ
プS15)。
【0093】この実施の形態では、CPU356の内蔵
CTCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定され
る。この実施の形態では、繰り返し周期は2msに設定
される。そして、タイマ割込が発生すると、図11に示
すように、CPU356は、例えばタイマ割込が発生し
たことを示すタイマ割込フラグをセットする(ステップ
S12)。
【0094】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、タイマ割込が発生し
たか否かの監視(ステップS17)の確認が行われるル
ープ処理に移行する。なお、ループ内では、表示用乱数
更新処理(ステップS16)も実行される。
【0095】CPU356は、ステップS17におい
て、タイマ割込が発生したことを認識すると、ステップ
S21〜S31の遊技制御処理を実行する。遊技制御処
理において、CPU356は、まず、スイッチ回路58
を介して、ゲートセンサ12、始動口スイッチ17、カ
ウントセンサ23および入賞口スイッチ19a,19
b,24a,24b等のスイッチの状態を入力し、それ
らの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS2
1)。
【0096】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0097】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処
理を行う(ステップS23)。CPU356は、さら
に、停止図柄の種類を決定する乱数等の表示用乱数を更
新する処理を行う(ステップS24)。
【0098】図12は、各乱数を示す説明図である。各
乱数は、以下のように使用される。 (1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する
(大当り判定用=特別図柄決定用) (2)ランダム2−1〜2−3:左右中のはずれ図柄決
定用 (3)ランダム3:大当り時の図柄の組合せを決定する
(大当り図柄決定用=特別図柄判定用) (4)ランダム4:可変表示装置26における図柄の変
動パターンを決定する(変動パターン決定用)
【0099】なお、遊技効果を高めるために、上記
(1)〜(4)の乱数以外の乱数も用いられている。ス
テップS23では、CPU356は、(1)の大当り判
定用乱数および(3)の大当り図柄判定用乱数を生成す
るためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。
すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱
数が表示用乱数である。
【0100】さらに、CPU356は、特別図柄プロセ
ス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制
御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順
序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該
当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図
柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に
更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステ
ップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表
示器44の表示状態を所定の順序で制御するための普通
図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出され
て実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値
は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0101】次いで、CPU356は、特別図柄に関す
る表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定し
て表示制御コマンドを送出する処理を行う(表示制御コ
マンド制御処理:ステップS27)。
【0102】さらに、CPU356は、例えばホール管
理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、
確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行
う(ステップS29)。
【0103】また、CPU356は、所定の条件が成立
したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステ
ップS30)。ソレノイド回路359は、駆動指令に応
じてソレノイド49,54を駆動し、始動入賞口48ま
たは開閉板53を開状態または閉状態とする。
【0104】そして、CPU356は、各入賞口への入
賞を検出するためのスイッチ46a,50,56の検出
出力にもとづく賞球数の設定などを行う賞球処理を実行
する(ステップS31)。具体的には、入賞検出に応じ
て払出制御基板98に払出制御コマンドを出力する。払
出制御基板98に搭載されている払出制御用CPUは、
払出制御コマンドに応じて球払出装置76を駆動する。
【0105】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理では例えば
割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなさ
れ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるが、
タイマ割込処理で遊技制御処理を実行してもよい。
【0106】また、メイン処理には遊技制御処理に移行
すべきか否かを判定する処理が含まれ、CPU356の
内部タイマが定期的に発生するタイマ割込にもとづくタ
イマ割込処理で遊技制御処理に移行すべきか否かを判定
するためのフラグがセット等がなされるので、遊技制御
処理の全てが確実に実行される。つまり、遊技制御処理
の全てが実行されるまでは、次回の遊技制御処理に移行
すべきか否かの判定が行われないので、遊技制御処理中
の全ての各処理が実行完了することは保証されている。
【0107】以上に説明したように、この実施の形態で
は、CTCやPIOを内蔵するCPU356に対して、
初期設定処理で割込モード2が設定される。従って、内
蔵CTCを用いた定期的なタイマ割込処理を容易に実現
できる。また、タイマ割込処理をプログラム上の任意の
位置に設置できる。また、内蔵PIOを用いたスイッチ
検出処理等を容易に割込処理で実現できる。その結果、
プログラム構成が簡略化され、プログラム開発工数が低
減する等の効果を得ることができる。
【0108】図13は、この実施の形態で用いられる左
右中図柄の一例を示す説明図である。図13に示すよう
に、この実施の形態では、左右中図柄として、それぞれ
20の図柄がある。それぞれの図柄には、00(H)〜
13(H)の図柄番号が付されている。可変表示装置2
6における左右中の列は、それぞれ、3つの(但し、各
列における上段および下段には図柄の一部のみが表示さ
れる構成であってもよい。)の図柄を表示可能である。
【0109】図14は、CPU356が実行する特別図
柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャー
トである。図14に示す特別図柄プロセス処理は、図9
のフローチャートにおけるステップS25の具体的な処
理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う
際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)お
よび始動口スイッチ通過確認処理(ステップS311)
を行った後に、内部状態(この例では特別図柄プロセス
フラグ)に応じて、ステップS300〜S309のうち
のいずれかの処理を行う。
【0110】変動短縮タイマ減算処理は、始動入賞記憶
(始動口スイッチ50がオンしたことの記憶)の記憶可
能数(この例では「4」)に対応した個数設けられてい
る変動短縮タイマを減算する処理である。そして、後述
する特別図柄大当り判定処理(ステップS301)にお
いて、例えば、変動短縮タイマの値が0になっていて、
かつ、低確率時では始動入賞記憶数が「4」、高確率時
では始動入賞記憶数が「2」以上であれば、図柄の変動
パターンとして変動時間が短縮されたパターンを用いる
ことに決定される。また、始動口スイッチ通過確認処理
は、始動口スイッチ50がオンしたときに所定の各乱数
値を取得して記憶する処理である。
【0111】ステップS300〜S309において、以
下のような処理が行われる。
【0112】特別図柄通常処理(ステップS300):
始動入賞記憶数を確認し、始動入賞記憶数が0でなけれ
ば、ステップS301に移行するように特別図柄プロセ
スフラグの値を変更する。
【0113】特別図柄大当り判定処理(ステップS30
1):始動入賞があったときに記憶された各種乱数を格
納するバッファ等の内容をシフトする。シフトの結果、
押し出されたバッファの内容にもとづいて大当りとする
か否かを決定する。なお、バッファは、始動入賞の記憶
可能数だけ用意されている。また、シフトによって押し
出されたバッファの内容は、最も前に生じた始動入賞に
応じた内容である。そして、大当りとすることに決定し
た場合には、大当りフラグをセットする。その後、ステ
ップS302に移行するように特別図柄プロセスフラグ
の値を変更する。
【0114】停止図柄設定処理(ステップS302):
可変表示装置26における表示結果である左右中図柄の
停止図柄を決定する。そして、ステップS303に移行
するように特別図柄プロセスフラグの値を変更する。
【0115】変動パターン設定処理(ステップS30
3):可変表示装置26における図柄の変動表示のパタ
ーンすなわち変動パターン(可変表示パターン)を決定
する。そして、決定された変動パターンおよび停止図柄
等を通知するための制御コマンドを表示制御基板165
等に対して出力する。その後、ステップS304に移行
するように特別図柄プロセスフラグの値を変更する。
【0116】特別図柄変動処理(ステップS304):
変動パターンに応じて決められている変動時間が経過し
たか否か確認する。経過していれば、ステップS305
に移行するように特別図柄プロセスフラグの値を変更す
る。
【0117】特別図柄図柄停止処理(ステップS30
5):一定時間(例えば1.000秒)が経過した後、
大当りとすることに決定されている場合には、ステップ
S306に移行するように特別図柄プロセスフラグの値
を変更する。そうでなければ、ステップS300に移行
するように特別図柄プロセスフラグの値を変更する。
【0118】大入賞口開放前処理(ステップS30
6):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的に
は、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイ
ド54を駆動して大入賞口を開放する。そして、ステッ
プS307に移行するように特別図柄プロセスフラグの
値を変更する。
【0119】大入賞口開放中処理(ステップS30
7):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行
う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ステップS30
8に移行するように特別図柄プロセスフラグの値を変更
する。
【0120】特定領域有効時間処理(ステップS30
8):V入賞スイッチ55の通過の有無を監視して、大
当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大
当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウ
ンドがある場合には、ステップS307に移行するよう
に特別図柄プロセスフラグの値を変更する。また、所定
の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかっ
た場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、ス
テップS309に移行するように特別図柄プロセスフラ
グの値を変更する。
【0121】大当り終了処理(ステップS309):大
当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための
表示をランプ制御手段等に行わせる制御を行う。そし
て、ステップS300に移行するように特別図柄プロセ
スフラグの値を変更する。
【0122】図15は、始動口スイッチ通過確認処理
(ステップS311)を示すフローチャートである。打
球が遊技盤10に設けられている始動入賞口48に入賞
すると、始動口スイッチ50がオンする。図15に示す
ように、CPU356は、スイッチ回路358を介して
始動口スイッチ50がオンしたことを判定すると(ステ
ップS41)、始動入賞記憶数が最大値である4に達し
ているかどうか確認する(ステップS42)。始動入賞
記憶数が4に達していなければ、始動入賞記憶数を1増
やし(ステップS43)、大当り判定用乱数等の各乱数
の値を抽出する。そして、それらを始動入賞記憶数の値
に対応した乱数値格納エリアに格納する(ステップS4
4)。なお、始動入賞記憶数が4に達している場合に
は、始動入賞記憶数を増やす処理を行わない。すなわ
ち、この実施の形態では、最大4個の始動入賞口17に
入賞した打球数が記憶可能である。
【0123】CPU356は、ステップS25の特別図
柄プロセス処理において、図16に示すように始動入賞
記憶数の値を確認する(ステップS51)。始動入賞記
憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する乱
数値格納エリアに格納されている値を読み出すとともに
(ステップS52)、始動入賞記憶数の値を1減らし、
かつ、各乱数値格納エリアの値をシフトする(ステップ
S53)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,
3,4)に対応する乱数値格納エリアに格納されている
各値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する乱数値格納
エリアに格納する。
【0124】そして、CPU356は、ステップS52
で読み出した値、すなわち抽出されている大当り判定用
乱数の値にもとづいて当たり/はずれを決定する(ステ
ップS54)。ここでは、大当り判定用乱数は0〜29
9の範囲の値をとることにする。図17に示すように、
低確率時には例えばその値が「3」である場合に「大当
り」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」
と決定する。高確率時には例えばその値が「3」,
「7」,「79」,「103」,「107」のいずれか
である場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である
場合には「はずれ」と決定する。
【0125】大当りと判定されたときには、大当り図柄
決定用乱数(ランダム3)を抽出しその値に従って大当
り図柄を決定する(ステップS55)。この実施の形態
では、抽出されたランダム3の値に応じた大当り図柄テ
ーブルに設定されている図柄番号の各図柄が、大当り図
柄として決定される。大当り図柄テーブルには、複数種
類の大当り図柄の組み合わせのそれぞれに対応した左右
中の図柄番号が設定されている。また、ステップS52
で読み出した値、すなわち抽出されている変動パターン
決定用乱数(ランダム4)の値にもとづいて図柄の変動
パターンを決定する(ステップS56)。
【0126】はずれと判定された場合には、CPU35
6は、大当りとしない場合の停止図柄の決定を行う。こ
の実施の形態では、ステップS52で読み出した値、す
なわち抽出されているランダム2−1の値に従って左図
柄を決定する(ステップS57)。また、ランダム2−
2の値に従って中図柄を決定する(ステップS58)。
そして、ランダム2−3の値に従って右図柄を決定する
(ステップS59)。ここで、決定された中図柄が左右
図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に
1加算した値に対応する図柄を中図柄の停止図柄とし
て、大当り図柄と一致しないようにする。
【0127】さらに、CPU356は、左右図柄が同じ
になった場合には、すなわちリーチが成立することに決
定された場合には、ステップS52で読み出した値、す
なわち抽出されている変動パターン決定用乱数(ランダ
ム4)の値にもとづいて図柄の変動パターンを決定する
(ステップS60)。
【0128】以上のようにして、始動入賞にもとづく図
柄変動の表示態様が大当りとするか、リーチ態様とする
か、はずれとするか決定され、それぞれの停止図柄の組
合せが決定される。
【0129】なお、図16に示された処理は、図14に
示された特別図柄プロセス処理におけるステップS30
1〜S303の処理をまとめて示した場合の処理に相当
する。
【0130】次に、主基板331から表示制御基板16
5に対する表示制御コマンドの送出について説明する。
図18は、主基板331から表示制御基板165に送信
される表示制御コマンドの信号線を示す説明図である。
図18に示すように、この実施の形態では、表示制御コ
マンドは、表示制御信号D0〜D7の8本の信号線で主
基板331から表示制御基板165に送信される。ま
た、主基板331と表示制御基板165との間には、ス
トローブ信号を送信するための表示制御INT信号の信
号線も配線されている。
【0131】この実施の形態では、表示制御コマンドは
2バイト構成であり、図19に示すように、1バイト目
はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はE
XT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭
ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータ
の先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。な
お、図19に示されたコマンド形態は一例であって他の
コマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御
コマンドが2つの制御信号で構成されていることになる
が、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であって
もよいし、3以上の複数であってもよい。
【0132】図20は、表示制御基板165に対する制
御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号
(ストローブ信号)との関係を示すタイミング図であ
る。図21に示すように、MODEまたはEXTのデー
タが出力ポートに出力されてから、所定期間が経過する
と、CPU356は、データ出力を示す信号であるIN
T信号をオン状態にする。また、そこから所定期間が経
過するとINT信号をオフ状態にする。
【0133】なお、ここでは、表示制御コマンドについ
て説明したが、他のサブ基板に送出される各制御コマン
ドも、図19および図20に示された形態と同一であ
る。
【0134】図21は、表示制御基板165に送出され
る表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
図21に示す例において、コマンド8000(H)〜8
0XX(H)は、特別図柄を可変表示する可変表示装置
26における特別図柄の変動パターンを指定する表示制
御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマ
ンドは変動開始指示も兼ねている。
【0135】コマンド91XX、92XXおよび93X
Xは、特別図柄の左中右の停止図柄を指定する表示制御
コマンドである。また、コマンド8F00は、特別図柄
の初期表示を指示するための特別図柄電源投入表示コマ
ンド(電源投入表示コマンド)である。表示制御手段
は、電源投入表示コマンドを受信すると、あらかじめ決
められている特別図柄の組み合わせを可変表示装置26
に表示する制御を行う。そして、コマンドA0XXは、
特別図柄の可変表示の停止を指示する表示制御コマンド
(確定コマンド)である。
【0136】コマンドBXXXは、大当り遊技開始から
大当り遊技終了までの間に送出される表示制御コマンド
である。ただし、普通図柄表示器44がランプ制御手段
で制御される場合には、B1XX(H)およびB2XX
(H)は、表示制御基板165には送出されない。ま
た、コマンドC000(H)は客待ちデモンストレーシ
ョンを指示するコマンドであるが、このコマンドは、可
変表示装置26がCRTやLEDである場合に用いられ
る。
【0137】コマンドC100(H)は、電源投入時に
遊技制御手段のバックアップRAMに電源オフ時の遊技
状態が保存されていて、かつ、電源オフ時に図柄の変動
中であった場合に送出される特別図柄停電復旧コマンド
である。表示制御手段は、特別図柄停電復旧コマンドを
受信すると、指示された左右中図柄を表示する制御を開
始する。指示された左右中図柄とは、特別図柄停電復旧
コマンドに続けて送出される左右中の停止図柄を指定す
るコマンドであり、電源オフの直前に送出されていた左
右中の停止図柄を指定するコマンドと同一のコマンドで
ある。
【0138】コマンドD000(H)〜D400(H)
は、普通図柄の変動パターンに関する表示制御コマンド
である。ただし、普通図柄表示器44がランプ制御手段
で制御される場合には、それらのコマンドは、表示制御
基板165には送出されない。
【0139】表示制御基板165の表示制御手段は、主
基板331の遊技制御手段から上述した表示制御コマン
ドを受信すると図21に示された内容に応じて可変表示
装置26および普通図柄表示器44(表示制御手段が普
通図柄も制御する場合)の表示状態を変更する。
【0140】遊技制御手段から各電気部品制御基板(サ
ブ基板)に制御コマンドを出力しようとするときに、コ
マンド送信テーブルの設定が行われる。図22(A)
は、コマンド送信テーブルの一構成例を示す説明図であ
る。1つのコマンド送信テーブルは3バイトで構成さ
れ、1バイト目にはINTデータが設定される。また、
2バイト目のコマンドデータ1には、制御コマンドの1
バイト目のMODEデータが設定される。そして、3バ
イト目のコマンドデータ2には、制御コマンドの2バイ
ト目のEXTデータが設定される。
【0141】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレ
スを指定するためのデータが設定されるようにしてもよ
い。この実施の形態では、コマンドデータ2のビット7
(ワークエリア参照ビット)が0あれば、コマンドデー
タ2にEXTデータそのものが設定されていることを示
す。なお、そのようなEXTデータはビット7が0であ
るデータである。また、ワークエリア参照ビットが1あ
れば、他の7ビットが、EXTデータが格納されている
テーブルのアドレスを指定するためのオフセットである
ことを示す。
【0142】図22(B)INTデータの一構成例を示
す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払
出制御基板98に払出制御コマンドを送出すべきか否か
を示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことを示す。従って、CPU356
は、例えば賞球処理(メイン処理のステップS31)に
おいて、INTデータに「01(H)」を設定する。ま
た、INTデータにおけるビット1は、表示出制御基板
165に表示制御コマンドを送出すべきか否かを示す。
ビット1が「1」であるならば、表示制御コマンドを送
出すべきことを示す。従って、CPU356は、例えば
表示制御コマンド制御処理(メイン処理のステップS2
7)において、INTデータに「02(H)」を設定す
る。
【0143】INTデータのビット2,3は、それぞ
れ、ランプ制御コマンド、音声制御コマンドを送出すべ
きか否かを示すビットであり、CPU356は、それら
のコマンドを送出すべきタイミングになったら、特別図
柄プロセス処理等で、ポインタが指しているコマンド送
信テーブルに、INTデータ、コマンドデータ1および
コマンドデータ2を設定する。それらのコマンドを送出
するときには、INTデータの該当ビットが「1」に設
定され、コマンドデータ1およびコマンドデータ2にM
ODEデータおよびEXTデータが設定される。
【0144】この実施の形態では、各制御コマンドにつ
いて、それぞれ複数のコマンド送信テーブルが用意さ
れ、使用すべきコマンド送信テーブルはポインタで指定
される。また、複数のコマンド送信テーブルはリングバ
ッファとして使用される。例えば、表示制御コマンドに
ついて、図22(C)に示すように、12個のコマンド
送信テーブルが用意されている。従って、CPU356
は、例えば、表示制御コマンド制御処理において、コマ
ンド送信個数カウンタが指しているコマンド送信テーブ
ルに、INTデータ、コマンドデータ1およびコマンド
データ2を設定する。そして、コマンド送信個数カウン
タを更新する。そして、コマンド送信個数カウンタの値
が12になると、その値を0に戻す。
【0145】図23は、図9に示された遊技制御処理に
おける表示制御コマンド制御処理(ステップS27)の
処理例を示すフローチャートである。表示制御コマンド
制御処理は、コマンド出力処理とINT信号出力処理と
を含む処理である。表示制御コマンド制御処理におい
て、CPU356は、まず、コマンド送信テーブルのア
ドレス(読出ポインタの内容)をスタック等に退避する
(ステップS331)。そして、読出ポインタが指して
いたコマンド送信テーブルのINTデータを引数1にロ
ードする(ステップS332)。引数1は、後述するコ
マンド送信処理に対する入力情報になる。また、コマン
ド送信テーブルを指すアドレスを+1する(ステップS
333)。従って、コマンド送信テーブルを指すアドレ
スは、コマンドデータ1のアドレスに一致する。
【0146】そこで、CPU356は、コマンドデータ
1を読み出して引数2に設定する(ステップS33
4)。引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入
力情報になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコ
ールする(ステップS335)。
【0147】図24は、コマンド送信ルーチンを示すフ
ローチャートである。コマンド送信ルーチンにおいて、
CPU356は、まず、引数1に設定されているデータ
すなわちINTデータを、比較値として決められている
ワークエリアに設定する(ステップS351)。次い
で、送信回数=4を、処理数として決められているワー
クエリアに設定する(ステップS352)。そして、払
出制御信号を出力するためのポート1のアドレスをIO
アドレスにセットする(ステップS353)。この実施
の形態では、ポート1のアドレスは、払出制御信号を出
力するための出力ポートのアドレスである。また、ポー
ト2〜4のアドレスが、表示制御信号、ランプ制御信
号、音声制御信号を出力するための出力ポートのアドレ
スである。
【0148】次に、CPU356は、比較値を1ビット
右にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS355)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことが指定されているときには、最初
のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0149】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS3
56)。最初のシフト処理が行われたときにはIOアド
レスにポート1のアドレスが設定されているので、その
ときに、払出制御コマンドのMODEデータがポート1
に出力される。
【0150】次いで、CPU356は、IOアドレスを
1加算するとともに(ステップS357)、処理数を1
減算する(ステップS358)。加算前にポート1を示
していた場合には、IOアドレスに対する加算処理によ
って、IOアドレスにはポート3のアドレスが設定され
る。ポート2は、表示制御コマンドを出力するためのポ
ートである。そして、CPU356は、処理数の値を確
認し(ステップS359)、値が0になっていなけれ
ば、ステップS354に戻る。ステップS354で再度
シフト処理が行われる。
【0151】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回
目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音
声制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否
かのチェックが行われる。このように、それぞれのシフ
ト処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処
理によってチェックされるコマンド(払出制御コマン
ド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制御
コマンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0152】よって、キャリーフラグが「1」になった
ときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)
に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モ
ジュールで、各電気部品制御手段に対する制御コマンド
の送出処理を行うことができる。
【0153】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力す
べきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に
対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略
化されている。
【0154】次に、CPU356は、シフト処理開始前
のINTデータが格納されている引数1の内容を読み出
し(ステップS360)、読み出したデータをポート0
に出力する(ステップS361)。この実施の形態で
は、ポート0のアドレスは、各制御信号についてのIN
T信号を出力するためのポートであり、ポート0のビッ
ト0〜4が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御
INT信号、ランプ制御INT信号、音声制御INT信
号を出力するためのポートである。INTデータでは、
ステップS351〜S359の処理で出力された制御コ
マンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ
制御コマンド、音声制御コマンド)に応じたINT信号
の出力ビットに対応したビットが「1」になっている。
従って、ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制
御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ラ
ンプ制御コマンド、音声制御コマンド)に対応したIN
T信号がオン状態になる。
【0155】次いで、CPU356は、ウェイトカウン
タに所定値を設定し(ステップS362)、その値が0
になるまで1ずつ減算する(ステップS363,S36
4)。この処理は、図20のタイミング図に示されたI
NT信号(制御信号INT)のオン期間を設定するため
の処理である。ウェイトカウンタの値が0になると、ク
リアデータ(00)を設定して(ステップS365)、
そのデータをポート0に出力する(ステップS36
6)。よって、INT信号はオフ状態になる。そして、
ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS36
2)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップ
S368,S369)。この処理は、1つ目のINT信
号の立ち下がりからEXTデータ出力開始までの期間を
設定するための処理である。
【0156】従って、ステップS367でウェイトカウ
ンタに設定される値は、1つ目のINT信号の立ち下が
りからEXTデータ出力開始までの期間が、制御コマン
ド受信対象となる全ての電気部品制御手段(サブ基板に
搭載されているCPU等)が確実にコマンド受信処理を
行うのに十分な期間になるような値である。また、ウェ
イトカウンタに設定される値は、その期間が、ステップ
S351〜S359の処理に要する時間よりも長くなる
ような値である。
【0157】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU3
56は、図23に示すステップS336で、コマンド送
信テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目
のコマンドデータ2の領域が指定される。CPU356
は、指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロ
ードする(ステップS337)。また、コマンドデータ
2のビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」
であるか否か確認する(ステップS339)。0でなけ
れば、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アド
レスをポインタにセットし(ステップS339)、その
ポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値
を加算してアドレスを算出する(ステップS340)。
そして、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2に
ロードする(ステップS341)。
【0158】コマンド拡張データアドレステーブルに
は、電気部品制御手段に送出されうるEXTデータが順
次設定されている。よって、以上の処理によって、ワー
クエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデ
ータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステー
ブル内のEXTデータが引数2にロードされ、ワークエ
リア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ
2の内容がそのまま引数2にロードされる。なお、コマ
ンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読
み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」で
ある。
【0159】次に、CPU356は、コマンド送信ルー
チンをコールする(ステップS342)。従って、MO
DEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデ
ータが送出される。その後、CPU356は、コマンド
送信テーブルのアドレスを復帰し(ステップS34
3)、コマンド送信テーブルを指す読出ポインタの値を
更新する(ステップS344)。読出ポインタの値が図
23(C)に示すコマンドコマンド送信テーブル12の
位置を越えた場合には、読出ポインタの値が0に戻され
る。
【0160】さらに、コマンド送信テーブルにまだ未送
信の制御コマンドが設定されている場合には、ステップ
S331に戻る。なお、ステップS331に戻る場合に
は、連続して制御コマンドが送出されることになるの
で、制御コマンド間の間隔を空けるためにディレイタイ
ムをおく。また、未送信の制御コマンドが設定されてい
るか否かは、例えば、コマンド送信カウンタの値と読出
ポインタの値とを比較することによって判断される。
【0161】以上のようにして、1つの制御信号出力モ
ジュールであるコマンド制御処理モジュールによって、
2バイト構成の各制御コマンド(払出制御コマンド、表
示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制御コマン
ド)が、対応する電気部品制御手段に送信される。電気
部品制御手段では、取込信号としてのINT信号の立ち
下がりを検出すると制御コマンドの取り込み処理を開始
するのであるが、いずれの電気部品制御手段について
も、取り込み処理が完了する前に遊技制御手段からの新
たな信号が信号線に出力されることはない。すなわち、
各電気部品制御手段において、確実なコマンド受信処理
が行われる。なお、各電気部品制御手段は、INT信号
の立ち上がりで制御コマンドの取り込み処理を開始して
もよい。また、INT信号の極性を図20に示された場
合と逆にしてもよい。
【0162】また、この実施の形態では、複数のコマン
ド送信テーブルがリングバッファとして用いられ、図2
3に示すコマンド制御処理では、読出ポインタが指して
いるコマンド送信テーブルを対象としてコマンド出力制
御が行われ、コマンド送信テーブルにデータを設定する
処理、例えば、遊技制御処理における表示制御コマンド
制御処理では、コマンド送信個数カウンタが指すコマン
ド送信テーブルを対象としてコマンド設定処理が行われ
る。従って、同時に複数のコマンド送出要求が発生して
も、それらの要求にもとづくコマンド出力処理は問題な
く実行される。
【0163】さらに、この実施の形態では、コマンド送
信テーブルに複数の制御コマンドが設定されている場合
には、1回のコマンド制御処理で全ての制御コマンドが
送出される。コマンド制御処理(例えば表示制御コマン
ド制御処理)は2msに1回起動されるので、結局、2
msのメイン処理起動周期において、全ての制御コマン
ドが送出される。また、この実施の形態では、各制御手
段への制御コマンド(表示制御コマンド、ランプ制御コ
マンド、音声制御コマンド、払出制御コマンド)毎に、
それぞれ複数のコマンド送信テーブルが用意されている
ので、例えば、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド
および音声制御コマンドのコマンド送信テーブルに制御
コマンドが設定されている場合には、1回のコマンド制
御処理で全ての表示制御コマンド、ランプ制御コマンド
および音声制御コマンドを送出することも可能である。
すなわち、同時に(1メイン処理起動周期での意味)、
それらの制御コマンドを送出することができる。遊技演
出の進行上、それらの制御コマンドの送出タイミングは
同時に発生するので、このように構成されているのは便
利である。ただし、払出制御コマンドは、遊技演出の進
行とは無関係に発生するので、一般には、表示制御コマ
ンド、ランプ制御コマンドおよび音声制御コマンドと同
時に送出されることはない。
【0164】図25は、図9に示されたメイン処理のサ
ブ基板初期化処理(ステップS13)における表示制御
コマンド送出部分を示すフローチャートである。サブ基
板初期化処理において、CPU356は、まず、コマン
ド送信個数カウンタ(初期値は0)が指すコマンド送信
テーブルのコマンドデータ1に8F(H)を設定し(ス
テップS201)、コマンドデータ2に00(H)を設
定し(ステップS202)、INTデータに02(H)
をセットする(ステップS203)。よって、電源投入
表示コマンドが設定される。そして、CPU356は、
コマンド送信個数カウンタの値を更新(+1)する(ス
テップS204)。次いで、図23に示された表示制御
コマンド制御処理をコールする(ステップS243)。
従って、コマンド送信テーブルに設定された表示制御コ
マンドが送出される。
【0165】表示制御手段は、電源投入表示コマンドを
受信すると、あらかじめ決められている初期表示図柄を
可変表示装置26に表示する。例えば、初期表示図柄と
しての「7」,「ベル」,「7」(図13参照)のはず
れ図柄の組み合わせが表示される。
【0166】図26は、遊技機への電力供給開始時に主
基板331から表示制御基板165に送出される特別図
柄に関する表示制御コマンドの送出例を示すタイミング
図である。図25に示す処理(図9に示すメイン処理の
ステップS13の処理)によって、コマンド送信テーブ
ルに、電源投入表示コマンドが設定される。そして、表
示制御コマンド制御処理(ステップS243)におい
て、そのコマンドが送出される。
【0167】なお、電源投入時ではない通常の遊技制御
中では、図柄の変動を開始させるときに、遊技制御手段
は、可変表示コマンドとしての変動パターンコマンドお
よび左右中図柄を示すコマンドを送出し、変動パターン
に応じて決まる変動時間が経過したときに図柄の変動を
停止させることができるようなタイミングで、特別図柄
図柄停止コマンド(確定コマンド)を送出する。
【0168】次に、遊技状態復旧処理について説明す
る。図27は、図9のステップS9に示された遊技状態
復旧処理の一例を示すフローチャートである。この例で
は、CPU356は、バックアップRAMに保存されて
いた値を各レジスタに復元する(ステップS91)。そ
して、バックアップRAMに保存されていたデータにも
とづいて停電時の遊技状態を確認して復帰させる。すな
わち、バックアップRAMに保存されていたデータにも
とづいて、ソレノイド回路59を介してソレノイド49
やソレノイド54を駆動し、始動入賞口48や開閉板5
3の開閉状態の復旧を行う(ステップS92,S9
3)。また、電源断中でも保存されていた特別図柄プロ
セスフラグおよび普通図柄プロセスフラグの値に応じ
て、電源断時の特別図柄プロセス処理の進行状況および
普通図柄プロセス処理の進行状況に対応した制御コマン
ドを、表示制御基板165、ランプ制御基板85および
音声制御基板97に送出する(ステップS94)。
【0169】以上のように、遊技状態復旧処理では、復
元された内部状態に応じて、各種電気部品の状態復元が
行われるとともに、表示制御基板165、ランプ制御基
板85および音声制御基板97に対して、制御状態を電
源断時の状態に戻すための制御コマンド(電源断時の制
御状態を復旧させるための制御コマンド)が送出され
る。
【0170】遊技状態を電源断時の状態に復帰させる
と、この実施の形態では、CPU356は、前回の電源
断時の割込許可/禁止状態を復帰させるため、バックア
ップRAMに保存されていたパリティフラグの値を確認
する(ステップS95)。パリティフラグがオフ状態で
あれば、割込許可設定を行う(ステップS96)。しか
し、パリティフラグがオン状態であれば、そのまま(ス
テップS1で設定された割込禁止状態のまま)遊技状態
復旧処理を終了する。なお、電源断信号の入力に応じて
実行されるマスク不能割込処理において、割込禁止状態
であった場合にはパリティフラグがオン状態になってい
る。従って、パリティフラグがオン状態である場合に
は、割込許可はなされない。
【0171】遊技状態が復旧されることによって、電源
断時に図柄変動中であった場合には、変動時間の残り時
間が復元されたり、始動入賞記憶数が復元されたりす
る。従って、遊技制御手段は、図柄の変動制御を電源断
時の状態から継続することもできるし、復元された始動
入賞記憶にもとづいて直ちに新たな図柄変動を開始する
ための制御(電源断時に図柄変動中でなかった場合)を
行うこともできる。また、電源断時に図柄変動中であっ
た場合、その変動において停止表示されるべきであった
左右中図柄を示すデータも復元することができる。
【0172】図28〜図31は、図27に示す遊技状態
復旧処理の制御コマンド送出処理(ステップS94)に
おける表示制御コマンド送出処理例を示すフローチャー
トである。遊技状態復旧処理の制御コマンド送出処理に
おいて、CPU356は、まず、前回電源断したときに
特別図柄の変動中であったか否か確認する(ステップS
251)。特別図柄の変動中であったか否かは、復元さ
れたデータから判断できる。特別図柄の変動中であった
場合には、コマンド送信個数カウンタが指すコマンド送
信テーブルのコマンドデータ1にC1(H)を設定し
(ステップS256)、コマンドデータ2に00(H)
を設定し(ステップS257)、INTデータに02
(H)をセットする(ステップS258)。よって、特
別図柄電源復旧表示指定コマンド(復旧コマンド)が設
定される。そして、CPU356は、コマンド送信個数
カウンタの値を更新(+1)する(ステップS25
9)。
【0173】次に、CPU356は、コマンド送信個数
カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデータ
1に91(H)を設定し(ステップS260)、前回電
源断する前に送出した左図柄停止コマンドに対応したデ
ータをコマンドデータ2に設定し(ステップS26
1)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS262)。よって、前回電源断したときの変動にお
いて用いられた左図柄指定コマンドが設定される。そし
て、CPU356は、コマンド送信個数カウンタの値を
更新(+1)する(ステップS263)。
【0174】また、CPU356は、コマンド送信個数
カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデータ
1に92(H)を設定し(ステップS264)、前回電
源断する前に送出した中図柄停止コマンドに対応したデ
ータをコマンドデータ2に設定し(ステップS26
5)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS266)。よって、前回電源断したときの変動にお
いて用いられた中図柄指定コマンドが設定される。そし
て、CPU356は、コマンド送信個数カウンタの値を
更新(+1)する(ステップS267)。
【0175】さらに、CPU356は、コマンド送信個
数カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデー
タ1に93(H)を設定し(ステップS268)、前回
電源断する前に送出した右図柄停止コマンドに対応した
データをコマンドデータ2に設定し(ステップS26
9)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS270)。よって、前回電源断したときの変動にお
いて用いられた右図柄指定コマンドが設定される。そし
て、CPU356は、コマンド送信個数カウンタの値を
更新(+1)する(ステップS271)。
【0176】ステップS260〜S271の処理によっ
て、前回電源断したときの変動において用いられた停止
図柄を表示することを指示する表示制御コマンドが、コ
マンド送信テーブルに設定される。
【0177】ステップS255において、特別図柄変動
中ではなかったことが確認されたら、図29に示すよう
に、CPU356は、まず、コマンド送信個数カウンタ
(初期値は0)が指すコマンド送信テーブルのコマンド
データ1に91(H)を設定し(ステップS205)、
コマンドデータ2に前回電源断する前に最後に送出した
左図柄停止コマンドに対応したデータを設定し(ステッ
プS206A)、INTデータに02(H)をセットす
る(ステップS207)。よって、前回電源断する前に
最後に送出した左図柄指定コマンドが設定される。そし
て、CPU356は、コマンド送信個数カウンタの値を
更新(+1)する(ステップS209)。
【0178】また、CPU356は、コマンド送信個数
カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデータ
1に92(H)を設定し(ステップS209)、コマン
ドデータ2に前回電源断する前に最後に送出した中図柄
停止コマンドに対応したデータを設定し(ステップS2
10A)、INTデータに02(H)をセットする(ス
テップS211)。よって、前回電源断する前に最後に
送出した中図柄指定コマンドが設定される。そして、C
PU356は、コマンド送信個数カウンタの値を更新
(+1)する(ステップS212)。
【0179】さらに、CPU356は、コマンド送信個
数カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデー
タ1に93(H)を設定し(ステップS213)、コマ
ンドデータ2に前回電源断する前に最後に送出した右図
柄停止コマンドに対応したデータを設定し(ステップS
214A)、INTデータに02(H)をセットする
(ステップS215)。よって、前回電源断する前に最
後に送出した右図柄指定コマンドが設定される。そし
て、CPU356は、コマンド送信個数カウンタの値を
更新(+1)する(ステップS216)。
【0180】さらに、CPU356は、コマンド送信個
数カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデー
タ1にA0(H)を設定し(ステップS217)、コマ
ンドデータ2に00(H)を設定し(ステップS21
8)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS219)。よって、特別図柄停止コマンド(確定コ
マンド)が設定される。そして、CPU356は、コマ
ンド送信個数カウンタの値を更新(+1)する(ステッ
プS220)。
【0181】以上の処理によって、左右中の図柄を指定
する図柄指定コマンドと確定コマンドとがコマンド送信
テーブルに設定される。そして、それらのコマンドは、
後述する表示制御コマンド制御処理(ステップS29
8)によって表示制御手段に送出される。
【0182】表示制御手段は受信した左右中停止図柄コ
マンドによる図柄を目指して変動制御を行うので、バッ
クアップデータがあって、電源断時に図柄変動中でなか
った場合には、図柄の初期変動の後、電源断時に表示さ
れていた左右中図柄が表示されることになる。電源復旧
時に図柄の変動は行われるが、停電時等に表示されてい
た図柄がそのまま停止図柄になるので、遊技者等は、停
電等からの復旧処理が行われたことを直ちに認識するこ
とができる。
【0183】そして、表示制御手段が普通図柄の表示制
御を行う遊技機では、以下のような制御を行ってもよ
い。すなわち、CPU356は、前回電源断したときに
普通図柄の変動中であったか否か確認する(ステップS
285)。普通図柄の変動中であったか否かは、復元さ
れたデータから判断できる。普通図柄の変動中であった
場合には、コマンド送信個数カウンタが指すコマンド送
信テーブルのコマンドデータ1にD4(H)を設定し
(ステップS286)、コマンドデータ2に00(H)
を設定し(ステップS287)、INTデータに02
(H)をセットする(ステップS288)。よって、普
通図柄電源復旧表示定コマンドが設定される。そして、
CPU356は、コマンド送信個数カウンタの値を更新
(+1)する(ステップS289)。
【0184】また、CPU356は、コマンド送信個数
カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデータ
1にD1(H)を設定し(ステップS290)、電源断
時に最後に送出した普通図柄左指定の表示制御コマンド
に対応したデータをコマンドデータ2に設定し(ステッ
プS291)、INTデータに02(H)をセットする
(ステップS292)。そして、CPU356は、コマ
ンド送信個数カウンタの値を更新(+1)する(ステッ
プS293)。
【0185】そして、CPU356は、コマンド送信個
数カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデー
タ1にD2(H)を設定し(ステップS294)、電源
断時に最後に送出した普通図柄右指定の表示制御コマン
ドに対応したデータをコマンドデータ2に設定し(ステ
ップS295)、INTデータに02(H)をセットす
る(ステップS296)。そして、CPU356は、コ
マンド送信個数カウンタの値を更新(+1)する(ステ
ップS297)。さらに、コマンド送信個数カウンタが
指すコマンド送信テーブルのコマンドデータ1にD3
(H)を設定し(ステップS381)、コマンドデータ
2に00(H)を設定し(ステップS382)、INT
データに02(H)をセットする(ステップS38
3)。よって、普通図柄停止コマンドが設定される。そ
して、CPU356は、コマンド送信個数カウンタの値
を更新(+1)する(ステップS220)。なお、この
ように普通図柄停止コマンドが送出されるように制御す
るのではなく、普通図柄に関する変動パターンコマンド
が送出されるようにしてもよい。この場合には、停電等
が発生する前の遊技状態が復旧されるので、遊技制御手
段は、普通図柄の変動時間のうち残り時間を計時して、
その時点で普通図柄停止コマンドを送出する。従って、
表示制御手段は、普通図柄について、残り時間について
変動制御を行うことができる。
【0186】次いで、図23に示された表示制御コマン
ド制御処理をコールする(ステップS298)。従っ
て、コマンド送信テーブルに設定された各表示制御コマ
ンドが、順次送出される。なお、この実施の形態では、
コマンド送信テーブルに各表示制御コマンドを設定し、
その後一括して各コマンドが送出されるが、送出コマン
ドをバッファに設定し、バッファに設定される都度、バ
ッファ内のコマンドを送出するように構成してもよい。
【0187】ステップS285において、普通図柄変動
中ではなかったことが確認されたら、図31に示すよう
に、CPU356は、コマンド送信個数カウンタが指す
コマンド送信テーブルのコマンドデータ1にD1(H)
を設定し(ステップS235)、電源断時に最後に送出
した普通図柄左指定の表示制御コマンドに対応したデー
タをコマンドデータ2に設定し(ステップS236
A)、INTデータに02(H)をセットする(ステッ
プS237)。そして、CPU356は、コマンド送信
個数カウンタの値を更新(+1)する(ステップS23
8)。
【0188】そして、CPU356は、コマンド送信個
数カウンタが指すコマンド送信テーブルのコマンドデー
タ1にD2(H)を設定し(ステップS239)、電源
断時に最後に送出した普通図柄右指定の表示制御コマン
ドに対応したデータをコマンドデータ2に設定し(ステ
ップS240A)、INTデータに02(H)をセット
する(ステップS241)。また、CPU356は、コ
マンド送信個数カウンタの値を更新(+1)する(ステ
ップS242)。さらに、コマンド送信個数カウンタが
指すコマンド送信テーブルのコマンドデータ1にD3
(H)を設定し(ステップS381)、コマンドデータ
2に00(H)を設定し(ステップS382)、INT
データに02(H)をセットする(ステップS38
3)。よって、普通図柄停止コマンドが設定される。そ
して、CPU356は、コマンド送信個数カウンタの値
を更新(+1)する(ステップS220)。
【0189】次いで、図23に示された表示制御コマン
ド制御処理をコールする(ステップS243)。従っ
て、コマンド送信テーブルに設定された各表示制御コマ
ンドが、順次送出される。なお、この実施の形態では、
コマンド送信テーブルに各表示制御コマンドを設定し、
その後一括して各コマンドが送出されるが、送出コマン
ドをバッファに設定し、バッファに設定される都度、バ
ッファ内のコマンドを送出するように構成してもよい。
【0190】図32は、遊技機への電力供給開始時に、
バックアップRAMに遊技状態が保存されていて、か
つ、前回の電源断時に特別図柄変動中であった場合に、
主基板331から表示制御基板165に送出される特別
図柄に関する表示制御コマンドの送出例を示すタイミン
グ図である。図29に示す処理(図27に示す遊技状態
復旧処理のステップS94の処理に対応)によって、コ
マンド送信テーブルに、特別図柄停電復旧表示コマンド
および左右中の初期表示図柄を指定するコマンドが設定
される。そして、表示制御コマンド制御処理(ステップ
S298)において、それらのコマンドが順次出力され
る。
【0191】従って、図32に示すように、短時間で、
それらの表示制御コマンドが送出される。具体的には、
全ての表示制御コマンド送出に要する時間は2msの割
込発生間隔よりも短く、また、全ての表示制御コマンド
送出が完了するまで、少なくとも2msのタイマ割込は
かからない。
【0192】また、図33は、遊技機への電力供給開始
時に、バックアップRAMに遊技状態が保存されてい
て、かつ、前回の電源断時に特別図柄変動中でなかった
場合に、主基板331から表示制御基板165に送出さ
れる特別図柄に関する表示制御コマンドの送出例を示す
タイミング図である。図29に示す処理(図27に示す
遊技状態復旧処理のステップS94の処理の後半に対
応)によって、コマンド送信テーブルに、左右中の図柄
を指定する図柄指定コマンドおよび特別図柄停止コマン
ド(確定コマンド)が設定される。そして、表示制御コ
マンド制御処理(ステップS298)において、それら
のコマンドが順次出力される。
【0193】次に、表示制御手段(表示制御用CPU4
01およびその周辺回路)の動作について説明する。図
34は、表示制御基板165におけるドラムモータ20
0A,200B,200Cの駆動に関する部分の一構成
例を示すブロック図である。図34に示すように、主基
板331や表示制御基板165等の各種制御基板とは別
に設けられている電源基板910から、ドラムモータ2
00A,200B,200Cの駆動用として+30V電
圧が表示制御基板165に供給されている。+30V電
圧は、各ドラムモータ200A,200B,200C対
応に設けられているスイッチング回路191A,191
B,191CおよびA−D変換器410に入力される。
【0194】スイッチング回路191A,191B,1
91Cは表示制御用CPU401の内蔵出力ポートから
のスイッチング信号に応じて+30Vパルス波形(PW
M波形)を生成する。例えば、スイッチング回路191
Aにおいて、出力ポートからハイレベルが出力されてい
る期間では、トランジスタTr1とトランジスタTr2
がともに導通し、VA出力端子は0Vとなる。また、出
力ポートからローレベルが出力されている期間では、ト
ランジスタTr1とトランジスタTr2がともに遮断状
態になり、ダイオードを介してVA出力端子に+30V
が現れる(ダイオードによる電圧降下は無視する。)。
【0195】なお、図34にはスイッチング回路191
Aの構成例のみが示されているが、スイッチング回路1
91Bおよびスイッチング回路191Cの構成は、スイ
ッチング回路191Aの構成と同じである。
【0196】表示制御用CPU401は、A−D変換器
410を介して+30電圧を監視する。そして、その値
が+30Vからずれると、スイッチング回路191A,
191B,191Cに与えられるスイッチング信号のデ
ューティ比を調整する。
【0197】また、表示制御用CPU401から、出力
ポート511を介してドラムモータ200A,200
B,200Cの各駆動コイルを駆動するためのモータ駆
動信号が出力される。出力ポート511からのモータ駆
動信号は、駆動回路(増幅回路)176A,176B,
176Cを介してドラムモータ200A,200B,2
00Cの各駆動コイルの一端に印加される。各駆動コイ
ルの他端には、スイッチング回路191A,191B,
191Cによって生成されたPWM波形が印加される。
PWM波形は、各駆動コイルに対する実効的な電源電圧
となる。なお、駆動回路176A,176B,176C
およびスイッチング回路191A,191B,191C
は、駆動手段であるドラムモータ200A,200B,
200Cを制御する駆動制御回路である。
【0198】ドラムモータ200A〜200Cには、位
置検出のためのドラムセンサ(可変表示部材の基準位置
を検出するための基準位置検出手段)139A,139
B,139Cが設置されている。ドラムセンサ139
A,139B,139Cの検出信号は、増幅回路177
および入力ポート521を介して表示制御用CPU40
1に入力される。それぞれの回転ドラム122A〜12
2Cの所定位置に、無反射部分が設けられている。そし
て、無反射部分を検出できるような位置に、例えば反射
型フォトセンサによるドラムセンサ139A,139
B,139Cが設けられている。ドラムセンサ139
A,139B,139Cは、それぞれ、無反射部分を検
知すると、そのことを示す検出信号を出力する。表示制
御用CPU401は、検出信号によって回転ドラム12
2A〜122Cの位置が所定位置にきたことを認識で
き、その位置を基準として、回転中の任意のタイミング
における回転ドラム122A〜122Cの位置を認識す
ることができる。その結果、表示図柄を認識することが
できる。なお、ドラムセンサ139A,139B,13
9Cには、電源基板からの+12V電圧が供給される。
【0199】図35は、表示制御用CPU401が実行
するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処
理では、まず、RAM領域をクリアする等の初期値設定
処理が行われる(ステップS701)。その後、この実
施の形態では、表示制御用CPU401は、タイマ割込
フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ
処理に移行する。なお、ループ内では所定の乱数を発生
するためのカウンタを更新する処理も行われる(ステッ
プS710)。そして、図36に示すように、タイマ割
込が発生すると、表示制御用CPU401は、タイマ割
込フラグをセットする(ステップS711)。メイン処
理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、
表示制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ス
テップS703)、以下の可変表示制御処理を実行する
(ステップS704〜S708)。
【0200】なお、この実施の形態では、タイマ割込は
2ms毎にかかるとする。すなわち、可変表示制御処理
は、2ms毎に起動される。また、この実施の形態で
は、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具
体的な可変表示制御処理はメイン処理において実行され
るが、タイマ割込処理で可変表示制御処理を実行しても
よい。
【0201】可変表示制御処理において、表示制御用C
PU401は、まず、ドラムセンサ139A,139
B,139Cがオンしたか否か判定するセンサ処理を行
う(ステップS704)。さらに、受信した表示制御コ
マンドを解析する(コマンド解析実行処理:ステップS
705)。次いで、表示制御用CPU401は、ドラム
モータ200A,200B,200Cに対して駆動信号
を出力し、所定の回転数分ドラムモータ200A,20
0B,200Cを回転させるモータ制御処理を行う(ス
テップS706)。
【0202】この実施の形態では、ドラムモータ200
A,200B,200Cの駆動方式として1−2相励磁
方式が用いられる。従って、具体的には、モータ制御処
理(ステップS706)において、基準励磁パターンを
含む8種類の励磁パターンデータが繰り返しドラムモー
タ200A,200B,200Cに出力される。また、
この例では、回転ドラム122A〜122Cは、240
ステップ(1図柄あたり12ステップ)の励磁パターン
が与えられると1回転する。従って、1回転するうち
に、240/8=30の基準励磁パターンが各ドラムモ
ータ200A,200B,200Cに与えられる。ま
た、表示制御用CPU401は、12ステップの励磁パ
ターンが出力されると、1図柄分回転したと認識するこ
とができる。
【0203】表示制御手段のRAMには、例えば、左右
中図柄の現在表示図柄を示すデータエリアが用意され
る。そして、モータ制御処理において、12ステップの
励磁パターンが出力されると、現在表示図柄を示すデー
タが+1される。ドラムセンサ139A,139B,1
39Cの検出信号がオンした時点で、現在表示図柄を示
すデータには、その時点で表示される図柄に対応したデ
ータが設定される。すなわち、初期化される。そして、
12ステップの励磁パターンが出力される毎に、現在表
示図柄を示すデータが1図柄分ずつ更新される。
【0204】次いで表示制御用CPU401は、表示制
御プロセス処理を行う(ステップS708)。表示制御
プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのう
ち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行
する。その後、ステップS710に戻る。
【0205】次に、主基板331からの表示制御コマン
ド受信処理について説明する。図37は、主基板331
から受信した表示制御コマンドを格納するためのコマン
ド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例
では、2バイト構成の表示制御コマンドを6個格納可能
なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いら
れる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンド
バッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そ
して、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示
すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受
信個数カウンタは、0〜11の値をとる。
【0206】図38は、割込処理による表示制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板331
からの表示制御用のINT信号は表示制御用CPU40
1の割込端子に入力されている。例えば、主基板331
からのINT信号がオン状態になると、表示制御用CP
U401において割込がかかる。そして、図38に示す
表示制御コマンドの受信処理が開始される。
【0207】表示制御コマンドの受信処理において、表
示制御用CPU401は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS670)。なお、割込が発生す
ると表示制御用CPU401は自動的に割込禁止状態に
設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを
用いている場合には、ステップS670の処理の実行前
に割込禁止命令(DI命令)を発行することが好まし
い。次いで、表示制御コマンドデータの入力に割り当て
られている入力ポートからデータを読み込む(ステップ
S671)。そして、2バイト構成の表示制御コマンド
のうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS
672)。
【0208】1バイト目であるか否かは、受信したコマ
ンドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認さ
れる。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成で
ある表示制御コマンドのうちのMODEデータ(1バイ
ト目)のはずである(図19参照)。そこで、表示制御
用CPU401は、先頭ビットが「1」であれば、有効
な1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受
信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示
す受信コマンドバッファに格納する(ステップS67
3)。
【0209】表示制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS674)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0210】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステッ
プS675)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である表示制御コマンドのうちのEXTデータ
(2バイト目)のはずである(図19参照)。なお、ス
テップS674における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。
【0211】ステップS675において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS676)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS677)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS678)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS679)、
割込許可に設定する(ステップS680)。
【0212】表示制御コマンドは2バイト構成であっ
て、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)と
は、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわ
ち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受
信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受
信側において直ちに検出できる。よって、上述したよう
に、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定する
ことができる。なお、このことは、払出制御コマンド、
ランプ制御コマンドおよび音声制御コマンドについても
同様である。
【0213】図39および図40は、図35に示す表示
制御手段の初期化処理(ステップS701)の具体例を
示すフローチャートである。なお、ここでは、特別図柄
の初期化に着目して説明を行うが、表示制御手段が普通
図柄の表示制御も行う場合には、普通図柄の初期表示制
御も実行される。
【0214】初期化処理において、表示制御用CPU4
01は、まず、レジスタやRAMの初期化を行う(ステ
ップS718)。そして、コマンド解析処理(ステップ
S719)をコールしつつ、主基板331から特別図柄
電源投入表示コマンドまたは特別図柄停電復旧表示コマ
ンドの受信を待つ(ステップS720,S721)。特
別図柄電源投入表示コマンドを受信したら、ドラムモー
タ200A,200B,200Cの駆動を開始する(ス
テップS724)。特別図柄停電復旧表示コマンドを受
信したら、ドラムモータ200A,200B,200C
の駆動を開始する(ステップS724)。このように、
電力供給開始時に実行される初期化処理では、変動パタ
ーンコマンドを最初に受信しなくてもエラーフラグをセ
ットしない。
【0215】また、確定コマンドを受信した場合には
(ステップS722)、エラーフラグをセットした後
(ステップS723)、ドラムモータ200A,200
B,200Cの駆動を開始する(ステップS724)。
このように、電力供給開始時に実行される初期化処理
で、確定コマンドを最初に受信した場合にはエラーフラ
グをセットする。なお、確定コマンドを最初に受信する
場合は、電力供給開始時に、遊技制御手段のバックアッ
プRAMに遊技状態が保存されていて、かつ、前回の電
源断時に特別図柄変動中でなかった場合である。従っ
て、左右中の図柄を指定する図柄指定コマンドと特別図
柄停止コマンド(確定コマンド)とが送出される(図2
9参照)。すなわち、電力供給が開始された後、表示制
御手段が図柄指定コマンドを受信する以前に他のコマン
ドを受信していなかった場合にはエラーフラグがセット
される。そして、ドラムセンサ139A,139B,1
39Cの検出信号が回転ドラム122A〜122Cの無
反射部分を検出するか否か(ドラムセンサがオンするか
否か)を関するための監視タイマをセットする(ステッ
プS725)。
【0216】なお、この段階では、ラムランプ151A
〜151Cは消灯されている。ただし、主基板331か
ら客待ちデモ表示コマンドを受信すると、客待ちデモ表
示用のランプ点灯パターンでドラムランプ151A〜1
51Cはは点灯/消灯することになる。
【0217】そして、コマンド解析処理(ステップS7
26)およびモータ制御処理とドラムランプ処理をコー
ルしつつ(ステップS727)、ドラムセンサがオンす
るのを待つ(ステップS728)。なお、図39には1
つのドラムセンサのオンを待つことが示されているが、
実際には、3つのドラムセンサ139A,139B,1
39Cのそれぞれについて、ステップS726〜S72
9の処理が行われる。また、モータ制御処理(ステップ
S727)は、メイン処理におけるステップS706の
処理と同様であるが、未だ回転ドラム122A〜122
Cの初期位置が検出されていないので、後述する現在表
示図柄データおよびステップ数カウンタについての処理
(後述する図51におけるステップS881〜892)
は実行されない。
【0218】ドラムセンサがオンする前に監視タイマが
タイムアウトした場合には(ステップS731)、ステ
ップS765に移行する。また、主基板331から変動
パターンコマンドを受信した場合には(ステップS73
2)、通常の可変表示制御に移行するための処理を行
う。ここで、特別図柄停電復旧表示コマンドを受信して
いた場合には(ステップS729)、ドラムランプ消灯
要求をセットする(ステップS730)。なお、ドラム
ランプ消灯要求に代えて、ドラムランプが所定の点灯パ
ターンで点滅したり、点灯したり、消灯したりするよう
な要求を行ってもよい。ただし、そのようなパターン
は、通常の図柄変動時に用いられる点灯パターンとは異
なるものである。すなわち、特別図柄停電復旧表示コマ
ンドを受信したことを特定できるような点灯パターンが
用いられる。また、点灯または消灯は、白色ルナライト
のみ、または、赤色ルナライトのみを対象にしてもよ
い。
【0219】ドラムセンサがオンすると、回転ドラムが
所定位置(初期位置すなわち基準位置)にきたことにな
るので、その位置に対応する現在表示図柄を現在表示図
柄データエリアにセットするとともに、ステップ数カウ
ンタを0クリアする(ステップS733)。ステップ数
カウンタとは、ドラムモータに駆動パルスが出力された
ときにカウントアップされるカウンタである。さらに、
主基板331から受信している左右中の停止図柄を示す
データと現在表示図柄データとの差に応じて、停止図柄
を表示した状態でドラムモータの回転を停止するまでに
ドラムモータに与えられるべきパルスステップ数を算出
する(ステップS741)。そして、算出したステップ
数をセットする(ステップS742)。モータ制御処理
では、セットされたステップ数に応じた数の励磁パター
ンをドラムモータに出力する。なお、1図柄あたりのス
テップ数は12である。
【0220】ステップS741において、特別図柄電源
投入表示コマンドを受信していた場合には、あらかじめ
決められている左右中の停止図柄を示すデータと現在表
示図柄データとの差に応じて、停止図柄を表示した状態
でドラムモータの回転を停止するまでにドラムモータに
与えられるべきパルスステップ数を算出する。
【0221】次いで、表示制御用CPU401は、コマ
ンド解析処理(ステップS743)およびモータ制御処
理とドラムランプ処理をコールしつつ(ステップS74
4)、停止図柄を表示した状態になるのを待つ(ステッ
プS745)。停止図柄を表示した状態になる前に主基
板331から変動パターンコマンドを受信した場合には
(ステップS746)、通常の可変表示制御に移行する
ための処理を行う。
【0222】停止図柄を表示した状態になると、主基板
331から特別図柄停電復旧表示コマンドを受信してい
た場合には(ステップS747)、揺れ動作指示フラグ
をセットする(ステップS752)。そして、確定コマ
ンドを受信するか(ステップS754)、変動パターン
指定コマンドを受信するまで(ステップS755)、そ
の状態を維持する。なお、この間、コマンド解析処理、
モータ制御処理およびドラムランプ処理がコールされる
(ステップS753)。
【0223】特別図柄停電復旧表示コマンドを受信して
いない場合には(ステップS747)、ドラムモータの
駆動をオフする(ステップS748)。そして、特別図
柄電源投入表示コマンドを受信していた場合には(ステ
ップS740)、ステップS759に移行し初期化処理
を終了する。そうでない場合には、確定コマンドまたは
変動パターン指定コマンドを受信するのを待つ(ステッ
プS750,S751)。なお、この間、コマンド解析
処理、モータ制御処理およびドラムランプ処理がコール
される(ステップS749)。そして、確定コマンドを
受信したら、表示制御の起動間隔を決めるための2ms
タイマの初期設定を行って(ステップS759)、初期
化処理を終了する。変動パターンコマンドを受信した場
合には、通常の可変表示制御に移行するための処理を行
う。
【0224】表示制御用CPU401は、揺れ動作指示
フラグがオンしているときに、確定コマンドを受信した
ら(ステップS754)、揺れ動作指示フラグをリセッ
トし(ステップS756)、ランプ消灯要求をリセット
し(ステップS757)、ドラムモータの駆動をオフし
(ステップS758)、表示制御の起動間隔を決めるた
めの2msタイマの初期設定を行って(ステップS75
9)、初期化処理を終了する。
【0225】なお、実際にドラムモータの駆動を停止す
るのは、モータ制御処理においてなされることが好まし
い。突然にドラムモータへの通電を断ったのでは、ドラ
ムモータに対して悪影響を及ぼすおそれがあるからであ
る。従って、実際には、ドラムモータ停止要求フラグを
セットしてモータ制御処理をコールする。そして、モー
タ制御処理において、ドラムモータ停止要求フラグのオ
ンが検出されたら、適切なタイミングでドラムモータの
駆動が停止される。なお、適切なタイミングとは、一連
の励磁パターン出力のうちの適正なタイミング(1つの
励磁パターン出力完了時等)である。
【0226】また、モータ制御処理では、揺れ動作指示
フラグがオンしている場合には、ドラムモータ200
A,200B,200Cに対して、所定ステップ数分の
正転用の励磁パターンの出力と所定ステップ数分の逆転
用の励磁パターンの出力とを繰り返す。従って、回転ド
ラム122A〜122Cは揺れ動作を行う。
【0227】図41は、変動パターンコマンドを受信し
た場合に実行される処理であって、通常の制御に移行す
るための処理を示すフローチャートである。その処理に
おいて、表示制御用CPU401は、変動移行報知パタ
ーンを、点灯パターンテーブルとして使用することに決
定する(ステップS760)、点灯パターンテーブルと
は、メイン処理におけるドラムランプ処理(ステップS
707)で用いられるテーブルであり、ドラムランプ処
理では、点灯パターンテーブルとして使用することに決
定されているテーブルに設定されている点灯/消灯パタ
ーンに従ってドラムランプ151A〜151Cの点灯/
消灯を制御する。また、変動移行報知パターンとは、初
期表示制御中に変動パターンデータを受信して図柄変動
制御に移行したことを報知するための点灯/消灯パター
ンが設定されているテーブルである。
【0228】さらに、表示制御用CPU401は、所定
期間ディレイ要求フラグをセットし(ステップS76
1)、ドラムモータの駆動を直ちにオフして(ステップ
S762)、表示制御の起動間隔を決めるための2ms
タイマの初期設定を行って(ステップS763)、メイ
ン処理のステップS704に移行する。
【0229】図42は、初期化処理において、ドラムセ
ンサ139A,139B,139Cの異常が検出された
場合の処理を示すフローチャートである。この処理は、
所定時間内にドラムセンサがオンしなかった場合に実行
される。所定時間内にドラムセンサがオンしなかった場
合には、回転ドラム122A〜122Cの動作が不良で
あったり、ドラムモータ200A,200B,200C
が不良であったり、ドラムセンサ139A,139B,
139Cが不良であったりすることを意味する。そこ
で、表示制御用CPU401は、そのような場合には、
異常を検出したとする。
【0230】従って、表示制御用CPU401は、エラ
ーフラグをセットする(ステップS765)。エラーフ
ラグのセットに応じて、エラーを示す試験用信号が遊技
機外部に出力される。また、コマンド解析処理、モータ
制御処理およびドラムランプ処理をコールしつつ(ステ
ップS766)、変動パターンコマンドの受信をチェッ
クする(ステップS767)。従って、次に変動パター
ンコマンドを受信するまで、ドラムモータ200A,2
00B,200Cは回転し続ける。変動パターンコマン
ドを受信した場合には、通常の可変表示制御に移行する
ための処理を行う。
【0231】以上のように、表示制御手段は、初期化処
理において、基準位置検出手段としてのドラムセンサ1
39A,139B,139Cからの検出信号を監視し検
出信号が出力されたら現在図柄データおよびステップ数
カウンタを初期化する(ステップS733)。従って、
その後に、図柄の変動が行われる際には、現在図柄デー
タおよびステップ数カウンタが初期化されているので、
確実な図柄変動制御を行うことができる。
【0232】また、表示制御手段は、遊技制御手段から
の電源投入時のコマンドを受信後所定期間内におけるド
ラムセンサ139A,139B,139Cからの検出出
力の有無によってドラムセンサ139A,139B,1
39Cの検出が正常に行われるか否かの確認を行う。そ
して、ドラムセンサ139A,139B,139Cの検
出が正常に行われないことを確認した場合にはドラムセ
ンサ139A,139B,139Cの検出が正常に行わ
れない旨の報知処理を行う
【0233】具体的には、電源投入後の初期表示動作に
おいてドラムセンサ異常が検知された場合には、次に変
動パターンコマンドを受信するまで、ドラムモータ20
0A,200B,200Cは回転し続ける。従って、遊
技者や遊技店員は、直ちにドラムセンサ異常が生じたこ
とを認識できる。なお、この実施の形態では、ドラムモ
ータ200A,200B,200Cを回転し続けること
によって、すなわち、図柄の変動を続行することによっ
て、ドラムセンサ異常が生じたことが報知されるが、報
知は他の方法や手段によってなされてもよい。
【0234】さらに、表示制御手段は、ドラムセンサ1
39A,139B,139Cの検出が正常に行われるか
否かを未確認の状態であった場合でも、可変表示開始の
条件が成立した場合には識別情報の可変表示を開始させ
る。すなわち、識別情報の可変表示がドラムセンサ13
9A,139B,139Cの検出に優先して実行される
のであるが、図柄の変動においても、ドラムセンサ13
9A,139B,139Cの検出出力のチェックが行わ
れるので、図柄変動中に最初に検出されたドラムセンサ
139A,139B,139Cの検出出力に応じて、現
在図柄データおよびステップ数カウンタが初期化され
る。
【0235】また、初期化処理によって、遊技機への電
力供給が開始されたときに、主基板331から、左右中
図柄を指定するコマンドおよび確定コマンドを受信した
ら、表示制御手段は、左右中図柄を指定するコマンドで
指定された図柄を初期図柄として表示するための制御を
実行する。また、特別図柄停電復旧表示コマンドおよび
左右中図柄を指定するコマンドを受信したら、表示制御
手段は、左右中図柄を指定するコマンドで指定された図
柄を初期図柄として表示するための制御を実行するとと
もに、確定コマンドを受信するまで図柄を仮停止(揺れ
動作)させる制御を行う。なお、この場合、エラーフラ
グがセットされる。さらに、特別図柄電源投入表示コマ
ンドを受信したら、あらかじめ決められている左右中図
柄を表示するための制御を行う。この場合、エラーフラ
グはセットされない。
【0236】このように、電源投入時に主基板331か
ら受信した特別図柄電源投入表示コマンド、左右中図柄
を指定するコマンドおよび確定コマンド、または、特別
図柄停電復旧表示コマンドおよび左右中図柄を指定する
コマンドにもとづいて初期図柄表示制御が行われること
によって、確実に、かつ、迅速に電源投入時の初期表示
が実現される。
【0237】なお、既に説明したように、遊技制御手段
は、バックアップRAMに遊技状態が保存されていない
場合に、特別図柄電源投入表示コマンドを送出する。バ
ックアップRAMに遊技状態が保存されていたが、保存
されていた遊技状態が図柄変動中でないことを示してい
た場合に、左右中図柄を指定するコマンドおよび確定コ
マンドの順に各コマンドを送出する。また、バックアッ
プRAMに保存されていた遊技状態が図柄変動中であっ
た場合に、特別図柄停電復旧表示コマンドおよび左右中
図柄を指定するコマンドの順に各コマンドを送出する。
なお、バックアップRAMに保存されていた遊技状態が
図柄変動中であった場合に送出される左右中図柄を指定
するコマンドは、電源断前に最後に送出された左右中図
柄を指定するコマンドと同一である。
【0238】さらに、特別図柄停電復旧表示コマンドを
受信した場合には、左右中図柄が、確定コマンドが受信
されるまで、停止図柄で仮停止(揺れ動作)される。従
って、遊技者は、停電復旧処理が行われていることを容
易に視認できる。また、特別図柄停電復旧表示コマンド
を受信した場合には、確定コマンドが受信されるまで、
ドラムランプ消灯要求フラグがセットされている。よっ
て、その間、ドラムランプ処理によって、全てのドラム
ランプ151A〜151Cが消灯される。従って、この
点からも、遊技者は、停電復旧処理が行われていること
を容易に視認できる。
【0239】また、特別図柄停電復旧表示コマンドを受
信した場合に、揺れ動作が停止するまでの時間は、電源
断時に実行中であった図柄変動のうちの未実行であった
変動時間分に相当する。遊技制御手段が特別図柄停電復
旧表示コマンドを送出するのは、遊技状態がバックアッ
プRAMに保存されていて、かつ、保存されていた遊技
状態が図柄変動中であった場合である。遊技制御手段
は、遊技状態復旧処理で遊技状態の復旧処理を行うが、
その処理において、未実行であった変動時間も復元され
る。そして、復元された変動時間が経過したら、図柄の
変動を停止させるためのコマンド(この例では確定コマ
ンド)を表示制御手段に対して送出する。表示制御手段
は、そのコマンドを受信するまで図柄を揺れ変動させ
る。従って、電源断時に実行中であった図柄変動のうち
の未実行であった変動時間に相当する時間が経過する
と、揺れ変動が終了する。
【0240】ただし、未実行であった変動時間が比較的
短かった場合または新たに開始される図柄変動の変動時
間が短かった場合等には、ドラムモータが停止図柄を目
指してまだ回転中であるときに確定コマンドを受信する
ことがある。その場合には、停止図柄が表示されてから
(ステップS745参照)確定コマンドの受信確認が行
われるので、未実行であった変動時間を越えて図柄の変
動が行われる。ドラムモータ回転中に確定コマンドを受
信した場合には、早めに停止図柄を表示させるために、
ドラムモータの回転方向として、現在表示図柄と停止図
柄との間の距離が近い方向を選定するようにしてもよ
い。すなわち、モータの回転を逆転させることを許容し
てもよい。なお、停止図柄を表示するとは、左右中の特
別図柄表示領域の中段に停止図柄を表示させることであ
る。
【0241】また、図柄表示の初期化処理を行っている
ときに、変動パターンコマンドが受信されたときには、
表示制御手段は、初期化処理を中断してステップS70
4に移行する。ステップS704以降の処理は通常の可
変表示制御処理であるから、結局、変動パターンコマン
ドが受信されたときには通常の可変表示制御処理に直ち
に移行する。その結果、不必要な初期化処理の実行が抑
制され、遊技制御の迅速化を図ることができる。
【0242】図43は、コマンド解析処理(ステップS
719,S726,S743等)の具体例を示すフロー
チャートである。主基板331から受信された表示制御
コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマ
ンド解析処理では、受信コマンドバッファに格納されて
いるコマンドの内容が確認される。
【0243】コマンド解析処理において、表示制御用C
PU401は、まず、コマンド受信バッファに受信コマ
ンドが格納されているか否か確認する(ステップS68
1)。格納されているか否かは、コマンド受信カウンタ
の値と読出ポインタとを比較することによって判定され
る。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納さ
れていない場合である。コマンド受信バッファに受信コ
マンドが格納されている場合には、表示制御用CPU4
01は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み
出す(ステップS682)。なお、読み出したら読出ポ
インタの値を+1しておく。
【0244】読み出した受信コマンドが左図柄指定コマ
ンドであれば(ステップS683)、そのコマンドのE
XTデータを左停止図柄格納エリアに格納する(ステッ
プS684)。左停止図柄格納エリアはRAMに形成さ
れているワークエリアである。なお、左図柄指定コマン
ドであるか否かは、2バイトの表示制御コマンドのうち
の1バイト目(MODEデータ)によって直ちに認識で
きる。なお、この時点で、変動パターンコマンドを受信
していない場合にはエラーフラグをセットする(ステッ
プS685)。
【0245】読み出した受信コマンドが中図柄指定コマ
ンドであれば(ステップS686)、そのコマンドのE
XTデータを中停止図柄格納エリアに格納する(ステッ
プS687)。中停止図柄格納エリアはRAMに形成さ
れているワークエリアである。この時点で、変動パター
ンコマンドを受信していない場合にはエラーフラグをセ
ットする(ステップS691)。読み出した受信コマン
ドが右図柄指定コマンドであれば(ステップS68
9)、そのコマンドのEXTデータを右停止図柄格納エ
リアに格納する(ステップS690)。右停止図柄格納
エリアはRAMに形成されているワークエリアである。
この時点で、変動パターンコマンドを受信していない場
合にはエラーフラグをセットする(ステップS69
1)。
【0246】読み出した受信コマンドがその他の表示制
御コマンドである場合には、受信コマンドに対応する受
信フラグをセットする(ステップS695)。
【0247】図44は、図35に示されたメイン処理に
おける表示制御プロセス処理(ステップS708)を示
すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、
表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS800
〜S804のうちのいずれかの処理が行われる。各処理
において、以下のような処理が実行される。
【0248】変動パターンコマンド受信待ち処理(ステ
ップS800):コマンド受信割込処理によって、変動
時間を特定可能な表示制御コマンド(変動パターンコマ
ンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パ
ターンコマンドが受信されたことを示すフラグがセット
されたか否か確認する。そのようなフラグは、受信コマ
ンドバッファに格納された受信コマンドが、変動パター
ンコマンドである場合にセットされる。全図柄変動開始
処理(ステップS801):左右中図柄の変動が開始さ
れるように制御する。
【0249】図柄変動中処理(ステップS802):変
動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タ
イミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視す
る。また、左右図柄の停止制御を行う。
【0250】全図柄停止待ち設定処理(ステップS80
3):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示
制御コマンド(確定コマンド)を受信していたら、図柄
の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を
行う。
【0251】大当り表示処理(ステップS804):変
動時間の終了後、ドラムランプ151A〜151Cを用
いて、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行
う。
【0252】図45は、表示制御プロセス処理における
変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャー
トである。変動パターンコマンド受信待ち処理表示制御
用CPU401は、変動パターンコマンドを受信してい
るか否か確認する(ステップS811)。受信していれ
ば、エラーフラグをリセットしておく(ステップS81
2)。そして、ドラムモータの駆動を開始するとともに
(ステップS813)、表示制御プロセスフラグの値を
全図柄変動開始処理に応じた値にする(ステップS81
4)。
【0253】変動パターンコマンドを受信していない場
合には、確定コマンドを受信したか否か確認する(ステ
ップS820)。確定コマンドを受信した場合には、停
止図柄メモリエリアに格納されている左右中図柄(正確
には左右中図柄の図柄番号)をロードする(ステップS
821)。
【0254】次に、表示制御用CPU401は、左右中
の停止図柄を示すデータ(図柄番号)と現在表示図柄デ
ータを示すデータとの差に応じて、停止図柄を表示した
状態でドラムモータの回転を停止するまでに必要なパル
スステップ数を算出する。また、早めに停止図柄を表示
させるために、ドラムモータの回転方向として、現在表
示図柄と停止図柄との間の距離が近い方向を選定する
(ステップS822)。そして、決定した変動方向をモ
ータ制御処理に通知するために変動方向を指定するデー
タを所定のデータエリアにセットするとともに(ステッ
プS823)、算出したステップ数をモータ制御処理に
通知するために所定のワークエリアにセットする(ステ
ップS824)。また、エラーフラグをセットする(ス
テップS825)。
【0255】なお、停止図柄を表示した状態でドラムモ
ータの回転を停止させるまでの時間は、連続的に図柄変
動がなされる場合のインタバル時間(停止時間=遊技制
御手段における確定コマンド〜次の変動に関する変動パ
ターンコマンド送出)よりも短いことが好ましい。従っ
て、そのときのドラムモータの回転速度が低い場合に
は、例えば、徐々に回転速度を上げて最高速度で回転す
るように制御する。この実施の形態では、例えば、現在
表示図柄と停止図柄との間の距離が最大である場合で
も、上記の停止時間内に停止図柄を表示できるような性
能のドラムモータ200A,200B,200Cが用い
られている。また、変動方向を決定する際に(ステップ
S822)、いずれの方向でも現在表示図柄と停止図柄
との間の距離が同じである場合には、あらかじめ決めら
れた方向を変動方向とする。あらかじめ決められた方向
は、例えば、正転方向(図柄が上から下に変動する方
向)である。
【0256】また、左右中図柄のうち、現在表示図柄と
停止図柄とが同じものである場合には、その図柄に関す
る変動タイマに0を設定する。すなわち、そのような図
柄については変動を行わない。また、左右中図柄のうち
暫定使用フラグがセットされている図柄については、変
動タイマに0を設定してもよい。すなわち、左右中図柄
のうち図柄指定コマンドを受信できていない図柄につい
ては変動させないようにしてもよい。
【0257】また、上記のように変動パターンコマンド
を受信せずに確定コマンドを受信した場合には、エラー
フラグがセットされる。エラーフラグがセットされたと
きには、例えば、エラーを示す試験信号が出力される。
従って、遊技機外部において、エラーが生じたことを容
易に観測できる。なお、電源投入時には、変動パターン
コマンドを受信しなくてもエラーとはしない(ステップ
S723)。既に説明したように、電源投入時は、遊技
制御手段が、変動パターンコマンドを送出せずに確定コ
マンドを送出するからである。
【0258】次いで、ドラムモータの駆動を開始して
(ステップS826)、表示制御プロセスフラグの値を
全図柄停止待ち処理に応じた値にする(ステップS82
7)。
【0259】この実施の形態では、遊技制御手段は、図
柄の変動を開始させるときに変動パターンコマンドおよ
び左右中図柄の図柄指定コマンドを送出し、変動期間の
終了時に確定コマンドを送出するのであるが、変動パタ
ーンコマンドを受信せずに確定コマンドを受信した場合
として、例えば、何らかの理由で変動パターンコマンド
が受信できなかった場合がある。その場合でも、上述し
たように、表示制御手段は、停止図柄が表示されるよう
に図柄の変動制御を行うことができる。
【0260】図46は、表示制御プロセス処理における
全図柄変動開始処理を示すフローチャートである。全図
柄変動開始処理において、表示制御用CPU401は、
まず、所定期間ディレイ中であるか否か確認する(ステ
ップS830)。動作中でなければ、所定期間ディレイ
要求があるか否か確認する(ステップS831)。な
お、所定期間ディレイ要求は、初期化処理におけるステ
ップS761、すなわち、図柄表示の初期化処理中に変
動パターンコマンドを受信した場合にセットされる。
【0261】所定期間ディレイ要求がある場合には、所
定期間ディレイ動作を行うためのディレイタイマをセッ
トする(ステップS832)。このような処理によっ
て、図柄表示の初期化処理中に変動パターンコマンドを
受信した場合に所定期間ドラムモータの駆動が停止さ
れ、図柄の変動は中断される。また、この間、ドラムラ
ンプ点灯パターンとして、変動移行報知パターンが用い
られる。よって、遊技者は、初期化処理中に通常の図柄
変動に移行したことを容易に認識できる。また、後述す
るように、実際に変動(回転)が開始された後では変動
パターンに応じたランプ点灯パターンが用いられる。す
なわち、その段階で、ランプ点灯パターンが変更され
る。よって、遊技者は、実際の図柄変動(初期化処理で
はない)に移行したことも容易に認識できる。
【0262】なお、初期化処理中に変動パターンコマン
ドが受信される場合とは、表示制御手段が初期化処理を
行っているときに始動入賞口48に遊技球が入賞して始
動条件が成立した場合の他に、バックアップRAMに保
存されていた遊技状態を復元したときに始動記憶数が0
でなかった場合もある。遊技制御手段は、始動条件が成
立したり、始動記憶数が0でなかった場合には、図柄変
動を開始させるために直ちに変動パターンコマンドを送
出するが、表示制御手段の側で、初期化処理中に変動パ
ターンコマンドが受信されると直ちに通常の図柄変動に
移行するように構成されているので、遊技者に不利益が
与えられることはない。
【0263】所定期間ディレイ要求がない場合、また
は、あっても所定期間ディレイが終了した場合には、表
示制御用CPU401は、ドラムモータの駆動を開始す
るとともに(ステップS834)、乱数を抽出し、抽出
値に応じてランプ点灯パターンを決定し(ステップS8
35)、決定したパターンが設定されているテーブル
を、ドラムランプ点灯制御のためのランプ制御テーブル
として使用することに決定する(ステップS836)。
【0264】次いで、図柄の変動パターンに応じたプロ
セスデータを選択する(ステップS837)。そして、
選択したプロセスデータの最初に設定されているプロセ
スタイマをセットするとともに(ステップS838)、
プロセスデータにおいて次に設定されているドラムモー
タの回転速度を示すデータを所定のワークエリアにセッ
トする(ステップS839)。ワークエリアにセットさ
れた回転速度を示すデータは、モータ制御処理で参照さ
れる。すなわち、モータ制御処理において、ワークエリ
アにセットされた回転速度を示すデータに応じた周波数
でドラムモータに励磁パターン(所定のパルス波形)が
出力される。
【0265】また、表示制御プロセスフラグの値を図柄
変動中処理に対応した値にする(ステップS837)。
【0266】図47は、プロセスデータの一構成例を示
す説明図である。図47に示す例では、プロセスデータ
には、プロセスタイマと速度を示すデータとが対のデー
タになり、複数対のデータが設定されている。それぞれ
のデータは、1つの変動パターンを構成する各期間とそ
の期間におけるドラムモータ回転速度すなわち変動速度
とを示す。従って、各プロセスタイマのタイムアウト時
点は、ドラムモータの速度切替タイミング(停止タイミ
ングを含む)に相当する。表示制御手段におけるROM
に、図47に示すようなプロセスデータが、各変動パタ
ーンに応じて設定されている。そして、表示制御用CP
U401は、遊技制御手段から指定された変動パターン
に応じたプロセスデータを選択し、選択したプロセスデ
ータに設定されているプロセスタイマを順次設定する。
すなわち、一のプロセスタイマがタイムアウトしたら、
次のプロセスタイマをセットする。また、あるプロセス
タイマが作動しているときには、モータ制御処理におい
て、そのプロセスタイマに対応した速度を示すデータに
もとづいて図柄の変動速度が制御される。
【0267】なお、プロセスデータには、左右中のそれ
ぞれのドラムモータに関する速度とその速度での変動期
間に応じたプロセスタイマ値が設定されている。すなわ
ち、プロセスデータには、左図柄の速度切替タイミン
グ、中図柄の速度切替タイミングおよび右図柄の速度切
替タイミングが設定されている。例えば、1つのプロセ
スデータにおいて、左図柄についてのプロセスタイマと
速度を示すデータの直後に、右図柄についてのプロセス
タイマと速度を示すデータが設定されていることもあ
る。
【0268】図48は、表示制御プロセス処理における
図柄変動中処理を示すフローチャートである。図柄変動
中処理において、表示制御用CPU401は、セットさ
れているプロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認
する(ステップS841)。タイムアウトした場合に
は、プロセスデータにおける次のデータ(タイムアウト
したプロセスタイマに対応する速度を示すデータの次の
データ)をロードする(ステップS842)。ロードし
たデータが終了コードでなければ(ステップS84
3)、ロードしたデータすなわち次のプロセスタイマを
セットする(ステップS844)。そして、プロセスデ
ータにおいて次に設定されているドラムモータの回転速
度を示すデータを所定のワークエリアにセットする(ス
テップS845)。
【0269】ステップS843においてロードしたデー
タが終了コードであった場合には、確定コマンド未受信
フラグをセットして(ステップS847)、ステップS
848に移行する。また、ステップS841においてプ
ロセスタイマがタイムアウトしていない場合には、確定
コマンドを受信したか否か確認する(ステップS84
6)。確定コマンドを受信していればステップS848
に移行する。
【0270】ステップS848〜S850において、表
示制御用CPU401は、停止図柄メモリエリアに格納
されている左右中の停止図柄を示すデータをロードす
る。そして、停止図柄を表示した状態でドラムモータの
回転を停止するまでにドラムモータに与えられるべきパ
ルスステップ数を算出する(ステップS851)。な
お、算出されたステップ数は所定のワークエリアにセッ
トされる。モータ制御処理では、セットされたステップ
数に応じた数の励磁パターンをドラムモータに出力す
る。
【0271】そして、表示制御プロセスフラグの値を全
図柄停止待ち処理に応じた値にする(ステップS85
2)。
【0272】なお、図柄変動中処理において、左右中図
柄のうちの一部を先に停止させる変動パターンがある。
例えば、まず、左図柄を停止させ、次いで右図柄を停止
させるような場合である。そのような変動パターンによ
る変動が行われている場合には、その変動パターンに対
応したプロセスデータにおいて、左図柄や右図柄に関す
る最後のデータとして速度「0」を示すデータを設定し
ておけばよい。
【0273】図49は、表示制御プロセス処理における
全図柄停止待ち処理を示すフローチャートである。全図
柄停止待ち処理において、表示制御用CPU401は、
左右中の停止図柄が表示されたか否か確認する(ステッ
プS861)。停止図柄が表示されたか否かは、現在表
示図柄を示すデータが停止図柄を示すデータと一致した
か否かによって確認することができる。停止図柄が表示
された場合には、表示制御用CPU401は、ドラムモ
ータの駆動を停止してすなわち励磁を解除して(ステッ
プS862)、表示制御プロセスフラグの値を変動パタ
ーンコマンド受信待ち処理に対応した値にする(ステッ
プS863)。
【0274】未だ停止図柄が表示されていない状態にお
いて、確定コマンド未受信フラグがセットされている場
合には、確定コマンドの受信を待つ(ステップS86
5)。確定コマンドを受信する前に、次の図柄変動に関
する変動パターンコマンドを受信した場合には(ステッ
プS866)、ステップS812に移行する。確定コマ
ンドが受信されたら、確定コマンド未受信フラグをリセ
ットしておく(ステップS867)。
【0275】以上のような表示制御プロセス処理によっ
て図柄の変動が制御される。なお、上記の例では、確定
コマンドの受信に応じて表示図柄を、遊技制御手段から
通知され停止図柄メモリエリアに格納されているデータ
にもとづく停止図柄にさせる制御が行われたが、確定コ
マンドを受信するタイミングにおいて、遊技制御手段か
ら通知されている停止図柄が表示図柄となるように制御
するのが好ましい。そのような制御を行うには、例え
ば、1つの変動パターンを構成する各変動期間の1つま
たは複数の期間において、あらかじめ決められている変
動速度よりも遅くしたり速くしたりすればよい。すなわ
ち、確定コマンドが受信されるタイミングで、換言すれ
ば、変動パターンを示す表示制御コマンドで指定される
変動時間(変動開始から最終停止までの期間)が経過す
る時点で停止図柄が表示図柄となるように、変動開始か
ら最終停止までの期間における一部の期間において、変
動速度を、あらかじめ決められている変動速度よりも遅
くしたり速くしたりすればよい。そのような速度調整が
なされていることが目立たないように、速度調整が実行
される期間は、高速変動がなされる期間であることが好
ましい。
【0276】図50は、図35に示された表示制御メイ
ン処理におけるセンサ処理(ステップS704)の一例
を示すフローチャートである。センサ処理において、表
示制御用CPU401は、ドラムセンサA,B,C(1
39A,139B,139C)からの信号を入力ポート
を介して入力し、信号の状態を確認する(ステップS8
71)。ドラムセンサA,B,Cからの信号がオン状態
を示していれば、ドラムセンサONフラグをセットする
(ステップS871,S872)。なお、ドラムセンサ
ONフラグは、左右中の回転ドラム122A〜122C
のそれぞれに対応して設けられている。また、確実にオ
ンしたことを検出するために、複数回連続してオン状態
を検知した場合に、ドラムセンサがオンしたと判断する
ことが望ましい。
【0277】図51は、ステップチェック処理を示すフ
ローチャートである。ステップチェック処理は、図35
に示された表示制御メイン処理におけるモータ制御処理
(ステップS706)において実行される処理である。
すなわち、モータ制御処理において、表示制御用CPU
401は、ワークエリアに設定されている回転速度に応
じた周波数で励磁パターンを各ドラムモータに出力する
とともに、ステップチェック処理を実行する。
【0278】上述したように、この実施の形態では、1
2ステップの励磁パターンが出力されるとドラムモータ
は1図柄分回転するのであるが、ドラムモータに出力さ
れるステップ数をカウントするためのステップ数カウン
タが、RAM領域に用意されている。
【0279】ステップチェック処理において、表示制御
用CPU401は、ドラムセンサONフラグがセットさ
れたか否か確認する(ステップS881)。セットされ
ているときには、ドラムセンサONフラグをリセットす
るとともに(ステップS882)、ステップ数カウンタ
をクリア(=0)し(ステップS883)、現在表示図
柄データを初期化する(ステップS884)。すなわ
ち、回転ドラムの所定位置(ドラムセンサがオンする位
置)に対応する現在表示図柄の図柄番号を現在表示図柄
データエリアにセットする。
【0280】また、表示制御用CPU401は、ドラム
モータに対して励磁パターンを出力した場合には(ステ
ップS885)、ステップ数カウンタを+1する(ステ
ップS886)。そして、ステップ数カウンタの値が1
2の倍数(12n:n=正の整数)になる度に現在表示
図柄データを+1する(ステップS887,S88
8)。そして、現在表示図柄データが14(H)になっ
た場合には、その内容を0に戻す(ステップS889,
S890)。
【0281】そして、ステップ数カウンタの値が12×
20(=240)になった場合には、その値が初期化
(=0)される(ステップS891,S892)。この
実施の形態では、240ステップ分の励磁パターンがド
ラムモータ200A,200B,200Cに与えられる
と回転ドラム122A,122B,122Cが1周す
る。すなわち、次の検出信号がドラムセンサ139A,
139B,139Cから出力されるはずである。よっ
て、ステップS891,S892の処理によって、ドラ
ムセンサ139A,139B,139Cが検出信号を出
力できないような状態でも、妥当なタイミングでステッ
プ数カウンタの初期化を行うことができる。
【0282】以上のように、この実施の形態では、カウ
ンタ制御手段の機能を含む表示制御手段が、ドラムセン
サ139A,139B,139Cが検出信号を出力すべ
き時点で、すなわち、ステップ数カウンタの値が1周し
た時点(240となった時点)で、ドラムセンサ139
A,139B,139Cが検出信号を出力したか否かに
関わらず、ステップ数カウンタを初期化する。よって、
ドラムセンサ139A,139B,139Cに支障があ
る場合でも図柄の変動制御が継続される。
【0283】また、実際にドラムセンサ139A,13
9B,139Cが検出信号を出力した場合には、ステッ
プ数カウンタが初期化される。すなわち、ステップ数カ
ウンタのカウント値とドラムセンサ139A,139
B,139Cによる検出とが矛盾していたような場合に
は、ドラムセンサ139A,139B,139Cの検出
にもとづいてステップ数カウンタのカウント値が正常な
値に戻る。すなわち、ドラムセンサ139A,139
B,139Cの検出が優先されて、ステップ数カウンタ
が初期化される。
【0284】なお、図51に示されたステップチェック
処理ではドラムセンサ異常の検出はなされていないが、
ステップ数カウンタのカウント値が所定周しても、一度
もドラムセンサ139A,139B,139Cから検出
信号が出力されないような場合には、ドラムセンサ異常
としてもよい。
【0285】また、上記の実施の形態では、基準励磁パ
ターンを含む8種類の励磁パターンデータが繰り返しド
ラムモータ200A,200B,200Cに出力され、
12ステップの励磁パターンが出力されるとドラムモー
タ200A,200B,200Cは1図柄分回転すると
したが、励磁パターンデータの種類や1図柄分の励磁パ
ターン数は、ドラムモータ200A,200B,200
Cとして使用されるステッピングモータの駆動方式や回
転ドラム122A〜122Cの構造の違いに応じて、上
記の実施の形態の場合とは異なる値であってもよい。
【0286】さらに、上記の実施の形態では、可変表示
部材の位置の変化(移動)にともなって歩進するカウン
タとして、出力される励磁パターンの数をカウントする
ステップ数カウンタを使用し、ステップ数カウンタの値
にもとづいて現在表示図柄データを更新し、かつ、所定
の条件成立(上記の例では、回転ドラム122A〜12
2Cが1周して初期位置に戻ったことに対応した特定の
値になったこと)に応じてステップ数カウンタと現在表
示図柄データとを初期化する場合を例示したが、可変表
示部材の位置の変化にともなって歩進するカウンタとし
て、さらに他のカウンタを使用してもよい。
【0287】例えば、基準励磁パターンを含む4種類の
励磁パターンデータが繰り返しドラムモータ200A,
200B,200Cに出力され、8ステップの励磁パタ
ーンが出力されるとドラムモータ200A,200B,
200Cは1図柄分回転する場合を考える。また、回転
ドラム122A〜122Cには20の図柄があり、16
0ステップの励磁パターンが出力されるとドラムモータ
200A,200B,200Cは1回転することにす
る。すなわち、20ステップの励磁パターンが出力され
ると1図柄分回転することにする。
【0288】また、例えば基準励磁パターンが出力され
たときにカウンタが初期化されることが好ましいので、
出力される励磁パターンデータをカウントするための励
磁パターンカウンタを使用する。また、0〜19の範囲
で歩進する現在表示図柄カウンタ(上記の実施の形態に
おける現在表示図柄データおよび識別情報位置カウンタ
に相当)を使用するとともに、0〜7の範囲で歩進する
位置図柄カウンタ(詳細位置カウンタに相当)を使用す
る。位置図柄カウンタは、ドラムモータ200A,20
0B,200Cに駆動信号すなわち励磁パターンデータ
が出力される度に歩進して出力ステップ数をカウントす
るものであるが、実質的に、図柄の表示位置をより細か
く検出するためのものである。すなわち、表示制御手段
は、位置図柄カウンタの値によって、1図柄分の1/8
の精度で表示位置を把握することができる。また、表示
制御手段は、例えば位置図柄カウンタのカウント値が1
周して位置図柄カウンタを初期化する際に、現在表示図
柄カウンタのカウント値を歩進させる。
【0289】そして、励磁パターンカウンタは0〜3の
範囲で歩進し、表示制御手段は、励磁パターンカウンタ
の値が4になると値を0(例えば基準励磁パターン出力
に対応)に初期化するとともに、その時点でドラムセン
サのオンをチェックする。ドラムセンサがオン状態であ
れば、位置図柄カウンタおよび現在図柄カウンタの値を
0に初期化する。なお、ドラムセンサがオン状態でなく
ても、位置図柄カウンタの値が8になると値を0に初期
化し、現在図柄カウンタの値が20になると値を0に初
期化する。すなわち、カウント値が特定の値になるとカ
ウンタを初期化する。
【0290】なお、上記の各例では、ドラムセンサがオ
ンすべきタイミングにおいてオン状態にならなかった場
合には各カウンタが初期化されることになるが、必ずし
もそのタイミングで初期化しなくてもよい。例えば、現
在図柄カウンタの値が24になっても(回転ドラム12
2A〜122Cの(1+(1/4))回転分に相当)、
ドラムセンサがオンしないような場合に、現在図柄カウ
ンタの値を4(回転ドラム122A〜122Cの1/4
回転分に相当)に戻すようにしてもよい。
【0291】また、上記の実施の形態のパチンコ遊技機
1は、始動入賞にもとづいて可変表示装置26に可変表
示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせ
になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1
種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開
放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技
価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機
や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図
柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電
動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続す
る第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用でき
る。
【0292】また、遊技媒体が遊技球であるパチンコ遊
技機に限られず、スロット機等においても本発明を適用
することができる。図52はスロット機の一例の前面扉
を正面からみた正面図である。図52に示すように、ス
ロット機500において、中央付近に、パチンコ遊技機
1の遊技盤に相当する遊技パネル501が着脱可能に取
り付けられている。また、遊技パネル501の中央付近
には、複数種類の図柄が可変表示される可変表示領域5
02が設けられている。可変表示領域502の左側に
は、1枚賭けランプ503、2枚賭けランプ504およ
び3枚賭けランプ505が設けられている。また、可変
表示領域502の右側には、ゲームオーバーランプ50
6、リプレイランプ507、ウェイトランプ508、ス
タートランプ509およびメダル投入指示ランプ510
が設けられている。
【0293】可変表示領域502の下部には、7セグメ
ントLEDによるクレジット表示器511、7セグメン
トLEDによるゲーム回数表示器512および7セグメ
ントLEDによるペイアウト表示器513が設けられて
いる。この実施の形態では、可変表示領域502には、
「左」、「中」、「右」の3つの図柄表示エリアがあ
り、各図柄表示エリアに対応してそれぞれ図柄表示リー
ル514a,514b,514cが設けられている。
【0294】遊技パネル501の下部には、遊技者が各
種の操作を行うための各種入力スイッチなどが配される
操作テーブル520が設けられている。操作テーブル5
20の奥側には、コインを1枚ずつBETする(賭け
る)ためのBETスイッチ521、1ゲームで賭けるこ
とのできる最高枚数(例えば3枚)ずつコインをBET
するためのMAXBETスイッチ522、精算スイッチ
523、およびコイン投入口524が設けられている。
コイン投入口524に投入されたコインは、投入コイン
センサ(図示せず)によって検知される。この例では、
コイン投入口524からコインが投入される毎に、例え
ば50枚を上限として、クレジット表示器511に表示
される数値を1つずつ増やす。そして、BETスイッチ
521が押下されてコインが1枚BETされる毎にクレ
ジット表示器511に表示される数値を1減らす。ま
た、MAXBETスイッチ522が押下されてコインが
3枚BETされる毎にクレジット表示器511に表示さ
れる数値を3減らす。
【0295】操作テーブル520の手前側には、スター
トスイッチ525、左リールストップスイッチ526
a、中リールストップスイッチ526b、右リールスト
ップスイッチ526cおよびコイン詰まり解消スイッチ
527が設けられている。操作テーブル520の手前左
右には、それぞれランプ528a,528bが設けられ
ている。操作テーブル520の下部には、着脱可能に取
付けられているタイトルパネル530が設けられてい
る。タイトルパネル530には、スロット機の機種名称
などが描かれる。タイトルパネル530の下部には、効
果音などを出力するスピーカ531が設けられている。
また、タイトルパネル530の下部には、内部記憶可能
な数量(例えば50個)を越えたコインを貯留するコイ
ン貯留皿532が設けられている。
【0296】遊技パネル501の上部には、着脱可能に
取付けられているパネル540が設けられている。パネ
ル540の中央付近には、遊技者に遊技方法や遊技状態
などを報知するLCD(液晶表示装置)541が設けら
れている。例えば、入賞発生時に、キャラクタが所定動
作を行う画像をLCD541に表示することで、後述す
る当選フラグが設定されていることを遊技者に報知す
る。パネル540の上部には、各種情報を報知するため
のランプ542,543,544が設けられている。ま
た、パネル540の外側の左右には、効果音を発する2
つのスピーカ545a,545bが設けられている。さ
らに、遊技パネル501の外側周辺には、遊技効果ラン
プ550,551,552,553が設けられている。
【0297】このようなスロット機において、図柄表示
リール514a,514b,514cに基準位置検出手
段が設けられている場合には、図柄の位置を認識可能に
するためのカウンタを図柄表示リール514a,514
b,514cの回転量に応じて歩進させるとともに、基
準位置検出手段が検出信号を出力しない場合であっても
基準位置検出手段が検出信号を出力すべき時点でカウン
タを初期化するカウンタ制御手段を設けることができ
る。
【0298】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、遊技機を、可
変表示部材の動作位置が基準位置に到達すると検出信号
を出力する基準位置検出手段と、可変表示部材を駆動す
る駆動手段に与えられる駆動信号の出力にもとづいて更
新を行うカウンタと、基準位置検出手段の検出信号の出
力に応じてカウンタを初期化するカウンタ制御手段とを
備え、カウンタ制御手段が、基準位置検出手段から検出
信号が出力されない場合でも、カウンタのカウント値が
特定の値になるとカウンタを初期化する制御を行う構成
にしたので、可変表示部材の位置検出を行う基準位置検
出手段において何らかの理由によって検出が行われない
場合でも遊技を続行することができるという効果があ
る。
【0299】請求項2記載の発明では、遊技機を、特定
の値が可変表示部材の基準位置への到達を示すカウント
値であるように構成したので、基準位置検出手段におい
て何らかの理由によって検出が行われない場合でも、基
準位置でカウンタを初期化することができる。
【0300】請求項3記載の発明では、遊技機を、一つ
の識別情報分の可変表示部材の動作に対応した分の駆動
信号が出力される度に更新を行う識別情報位置カウンタ
が含まれるように構成したので、識別情報位置カウンタ
にもとづいて直ちに表示されている識別情報を認識する
ことができる。また、識別情報位置カウンタが基準位置
検出手段による検出と矛盾していたような場合でも、識
別情報位置カウンタを正常な値に戻すことができる。
【0301】請求項4記載の発明では、遊技機を、駆動
信号が出力される度に更新を行う詳細位置カウンタが含
まれるように構成したので、詳細位置カウンタにもとづ
いて直ちに可変表示部材の詳細位置も認識することがで
きる。また、詳細位置カウンタが基準位置検出手段によ
る検出と矛盾していたような場合でも、詳細位置カウン
タを正常な値に戻すことができる。
【0302】請求項5記載の発明では、遊技機を、励磁
パターンの出力にもとづいて更新を行うとともに1周期
分の複数の励磁パターンが出力されると初期化される励
磁パターンカウンタをさらに有し、カウンタ制御手段
が、励磁パターンカウンタが初期化されたタイミングで
基準位置検出手段からの検出信号の有無を確認するよう
に構成したので、駆動手段に対して基準となる駆動信号
が与えられるタイミングにおいてカウンタを初期化する
ことができ、カウンタの初期化のタイミングを均一にす
ることができる。
【0303】請求項6記載の発明では、遊技機を、遊技
の進行を制御する遊技制御手段と遊技制御手段から送出
されるコマンドにもとづいて可変表示装置の表示制御を
行う表示制御手段とを備え、表示制御手段がカウンタお
よびカウンタ制御手段を備えた構成にしたので、遊技制
御手段はカウンタ制御手段の機能を備えていなくてよ
く、遊技制御手段の負担を軽くすることができる。
【0304】請求項7記載の発明では、遊技機を、表示
制御手段が、電力供給が開始されたときに実行する初期
化処理において可変表示部材を動作させ基準位置検出手
段からの検出信号を監視し検出信号が出力された場合に
はカウンタを初期化するように構成したので、識別情報
の可変表示が行われる際には、基準位置検出手段からの
検出信号にもとづいてカウンタが初期化されているの
で、確実な可変表示装置の制御を行うことができる。
【0305】請求項8記載の発明では、遊技機を、表示
制御手段が、電力供給開始を示すコマンドの受信に応じ
て可変表示部材を動作させ、コマンドを受信後所定期間
内における基準位置検出手段からの検出信号の有無によ
って基準位置検出手段の検出が正常に行われるか否かの
確認を行うように構成したので、基準位置検出手段の異
常を迅速に検出することができる。
【0306】請求項9記載の発明では、遊技機を、表示
制御手段が、基準位置検出手段の検出が正常に行われな
いことを確認した場合には、基準位置検出手段の検出が
正常に行われない旨の報知処理を行うように構成したの
で、遊技者等が直ちに基準位置検出手段の異常を確認す
ることができる。
【0307】請求項10記載の発明では、遊技機を、表
示制御手段が、可変表示部材を停止させず動作を継続さ
せることによって報知処理を行うように構成したので、
遊技者等が容易に基準位置検出手段の異常を確認するこ
とができる。
【0308】請求項11記載の発明では、遊技機を、表
示制御手段が、基準位置検出手段の検出が正常に行われ
るか否かを未確認の状態であった場合でも、可変表示コ
マンドを受信した場合には識別情報の可変表示を開始さ
せるように構成したので、基準位置検出手段の確認より
も可変表示開始の指示が優先されるので、識別情報の可
変表示を迅速に開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 パチンコ遊技機の遊技盤を正面からみた正面
図である。
【図3】 パチンコ遊技機を背面からみた背面図であ
る。
【図4】 電源基板の一構成例を示すブロック図であ
る。
【図5】 主基板における回路構成の一例を示すブロッ
ク図である。
【図6】 表示制御回路の構成の一例を示すブロック図
である。
【図7】 可変表示装置の可変表示装置駆動部の一構成
例を示す分解斜視図である。
【図8】 可変表示装置駆動部の断面図である。
【図9】 主基板におけるCPUが実行するメイン処理
を示すフローチャートである。
【図10】 バックアップフラグと遊技状態復旧処理を
実行するか否かとの関係の一例を示す説明図である。
【図11】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図12】 各乱数を示す説明図である。
【図13】 左右中図柄の一例を示す説明図である。
【図14】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャー
トである
【図15】 始動口スイッチ通過確認処理を示すフロー
チャートである。
【図16】 可変表示の停止図柄を決定する処理および
変動パターンを決定する処理を示すフローチャートであ
る。
【図17】 大当たり判定の処理を示すフローチャート
である。
【図18】 表示制御コマンドの信号線を示す説明図で
ある。
【図19】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図20】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図21】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図22】 コマンド送信テーブルの一構成例を示す説
明図である。
【図23】 表示コマンド制御処理の処理例を示すフロ
ーチャートである。
【図24】 コマンド送信ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図25】 メイン処理のサブ基板初期化処理における
表示制御コマンド送出部分を示すフローチャートであ
る。
【図26】 電力供給開始時に主基板から表示制御基板
に送出される特別図柄に関する表示制御コマンドの送出
例を示すタイミング図である。
【図27】 遊技状態復旧処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図28】 遊技状態復旧処理の制御コマンド送出処理
における表示制御コマンド送出処理例を示すフローチャ
ートである。
【図29】 遊技状態復旧処理の制御コマンド送出処理
における表示制御コマンド送出処理例を示すフローチャ
ートである。
【図30】 遊技状態復旧処理の制御コマンド送出処理
における表示制御コマンド送出処理例を示すフローチャ
ートである。
【図31】 遊技状態復旧処理の制御コマンド送出処理
における表示制御コマンド送出処理例を示すフローチャ
ートである。
【図32】 バックアップRAMに遊技状態が保存され
ていて前回の電源断時に特別図柄変動中であった場合に
主基板から表示制御基板に送出される特別図柄に関する
表示制御コマンドの送出例を示すタイミング図である。
【図33】 バックアップRAMに遊技状態が保存され
ていて前回の電源断時に特別図柄変動中でなかった場合
に主基板から表示制御基板に送出される特別図柄に関す
る表示制御コマンドの送出例を示すタイミング図であ
る。
【図34】 表示制御基板におけるドラムモータの駆動
に関する部分の一構成例を示すブロック図である。
【図35】 表示制御用CPUが実行するメイン処理を
示すフローチャートである。
【図36】 タイマ割込処理を示すフローチャートであ
る。
【図37】 表示制御手段におけるコマンド受信バッフ
ァの構成を示す説明図である。
【図38】 コマンド受信割込処理を示すフローチャー
トである。
【図39】 表示制御用CPUが実行する初期化処理を
示すフローチャートである。
【図40】 表示制御用CPUが実行する初期化処理を
示すフローチャートである。
【図41】 表示制御用CPUが実行する初期化処理を
示すフローチャートである。
【図42】 表示制御用CPUが実行する初期化処理を
示すフローチャートである。
【図43】 コマンド解析処理を示すフローチャートで
ある。
【図44】 表示制御プロセス処理を示すフローチャー
トである。
【図45】 表示制御プロセス処理の変動パターンコマ
ンド受信待ち処理を示すフローチャートである。
【図46】 表示制御プロセス処理の全図柄変動開始処
理を示すフローチャートである。
【図47】 プロセスデータを示す説明図である。
【図48】 表示制御プロセス処理の図柄変動中処理を
示すフローチャートである。
【図49】 表示制御プロセス処理の全図柄停止待ち処
理を示すフローチャートである。
【図50】 センサ処理を示すフローチャートである。
【図51】 ステップチェック処理を示すフローチャー
トである。
【図52】 スロット機を正面から見た正面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 26 可変表示装置 100 可変表示装置駆動部 122A〜122C 回転ドラム 165 表示制御基板 176 モータ駆動回路 200 ドラムモータ(ステッピングモータ) 331 主基板 356 CPU 401 表示制御用CPU

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の識別情報が配された可変表示部材
    を動作させて識別情報を可変表示可能な可変表示装置を
    備えた遊技機であって、 前記可変表示部材の動作位置が基準位置に到達すると検
    出信号を出力する基準位置検出手段と、前記可変表示部
    材を駆動する駆動手段に与えられる駆動信号の出力にも
    とづいて更新を行うカウンタと、前記基準位置検出手段
    の検出信号の出力に応じて前記カウンタを初期化するカ
    ウンタ制御手段とを備え、 該カウンタ制御手段は、前記基準位置検出手段から検出
    信号が出力されない場合でも、前記カウンタのカウント
    値が特定の値になると前記カウンタを初期化する制御を
    行うことを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 特定の値は、基準位置への到達を示すカ
    ウント値である請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 カウンタは、一つの識別情報分の可変表
    示部材の動作に対応した分の駆動信号が出力される度に
    更新を行う識別情報位置カウンタを含む請求項1または
    請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 カウンタは、駆動信号が出力される度に
    更新を行う詳細位置カウンタを含む請求項1ないし請求
    項3記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 可変表示部材を駆動する駆動手段は駆動
    信号として複数の励磁パターンが順次出力されることに
    より駆動され、 前記励磁パターンの出力にもとづいて更新を行うととも
    に、1周期分の前記複数の励磁パターンが出力されると
    初期化される励磁パターンカウンタをさらに有し、 カウンタ制御手段は、前記励磁パターンカウンタが初期
    化されたタイミングで基準位置検出手段からの検出信号
    の有無を確認する請求項1ないし請求項4記載の遊技
    機。
  6. 【請求項6】 遊技の進行を制御する遊技制御手段と、 前記遊技制御手段から送出されるコマンドにもとづいて
    可変表示装置の表示制御を行う表示制御手段とを備え、 前記表示制御手段が、カウンタおよびカウンタ制御手段
    を備えた請求項1ないし請求項5記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 表示制御手段は、電力供給が開始された
    ときに実行する初期化処理で、可変表示部材を動作さ
    せ、基準位置検出手段からの検出信号を監視し検出信号
    が出力された場合にはカウンタを初期化する請求項6記
    載の遊技機。
  8. 【請求項8】 遊技制御手段は、電力供給が開始された
    ときに表示制御手段に電力供給開始を示すコマンドを送
    信し、 表示制御手段は、前記遊技制御手段からの前記コマンド
    の受信に応じて可変表示部材を動作させ、前記コマンド
    を受信後所定期間内における基準位置検出手段からの検
    出信号の有無によって基準位置検出手段の検出が正常に
    行われるか否かの確認を行う請求項6または請求項7記
    載の遊技機。
  9. 【請求項9】 表示制御手段は、基準位置検出手段の検
    出が正常に行われないことを確認した場合には、前記基
    準位置検出手段の検出が正常に行われない旨の報知処理
    を行う請求項8記載の遊技機。
  10. 【請求項10】 表示制御手段は、可変表示部材を停止
    させず動作を継続させることによって、基準位置検出手
    段の検出が正常に行われない旨の報知処理を行う請求項
    9記載の遊技機。
  11. 【請求項11】 表示制御手段は、基準位置検出手段の
    検出が正常に行われるか否かを未確認の状態であった場
    合でも、可変表示開始の条件が成立した場合には識別情
    報の可変表示を開始させる制御を行う請求項8ないし請
    求項10記載の遊技機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007319714A (ja) * 2007-09-10 2007-12-13 Toyomaru Industry Co Ltd 遊技機
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