JP2002050841A - 金属ベース板付Al回路基板 - Google Patents
金属ベース板付Al回路基板Info
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Abstract
ース板付Al回路基板が提供する。 【解決手段】セラミックス基板(1)の表面に回路
(2)、裏面に放熱板(3)が形成されてなる回路基板
を、熱膨張係数10ppm以上である金属を主成分とす
るベース板(4)に、Sn−Pb系半田を用いて、半田
(5)付けしてなる接合体において、セラミックス基板
の材質が、窒化アルミニウム又は窒化ケイ素であり、回
路及び放熱板がAl又はAl合金であり、放熱板の厚み
が0.1〜0.2mmであることを特徴とする金属ベー
ス板付Al回路基板。
Description
子部品を搭載したモジュールとして用いられる、耐半田
クラック性に優れた金属ベース板付Al回路基板に関す
るものである。
ュールは、近来のエレクトロニクス技術の発展に伴い高
出力化が進む中、達成すべき課題は、セラミックス回路
基板の高い耐久性とともに、電子部品から発生した熱を
効率よく速やかに系外に逃がすため、伝熱を阻害する半
田クラックを低減することである。
基板としては、セラミックス基板の両面に活性金属など
の接合ろう材を用いて、Cu板を接合した基板がよく用
いられている。しかしながら、ヒートサイクルなどの熱
負荷をかけた際に、セラミックス基板と金属である回路
板および放熱板の熱膨張差に起因する熱応力が発生し、
セラミックス基板と金属板の接合端面において、基板の
クラックが生じる。このクラックは、熱負荷のサイクル
数の増加と共に進展し、極端な場合には、絶縁破壊が起
こる。このような、セラミックス基板のクラックを抑制
するため、金属回路端部の形状を最適化し、熱応力を低
減する技術が提案されているが、基板クラックを完全に
抑制するまでには至っていないのが現状である。
との間の半田においては、金属回路との熱膨張差によっ
て大きな熱応力(歪み)が生じるため、半田がその歪み
に耐え切れず、クラックが発生する。このクラックによ
って、伝熱面積が大幅に減少し、電子部品の温度調節を
困難なものにしている。そこで、モジュールとしての高
い信頼性を確保するために、Al/SiCに代表される
ような、セラミックス基板と同程度の熱膨張係数を有す
る、ベース板を使用する場合がある。しかしながら、こ
のようなベース板は、一般的な金属ベース板と比較して
高価であるため、特殊な用途に限定して使用される場合
が多い。
状況に鑑みてなされたものであり、安価な金属ベース板
を用いて、セラミックス回路基板の耐久性と半田クラッ
クの抑制(耐半田クラック性)を高めることを目的とす
るものである。
ラミックス基板(1)の表面に回路(2)、裏面に放熱
板(3)が形成されてなる回路基板を、熱膨張係数10
ppm以上である金属を主成分とするベース板(4)
に、Sn−Pb系半田を用いて、半田(5)付けしてな
る接合体において、セラミックス基板の材質が、窒化ア
ルミニウム又は窒化ケイ素であり、回路及び放熱板がA
l又はAl合金であり、放熱板の厚みが0.1〜0.2
mmであることを特徴とする金属ベース板付Al回路基
板である。更に、本発明は、金属ベース板付Al回路基
板において、使用する半田のPb含有量が30%以上で
ある、金属ベース板付Al回路基板である。
しく本発明を説明する。図1は、本発明の金属ベース板
付Al回路基板を説明するための説明図であり、図2
は、半田クラック長さ(L)を測定するための説明図で
ある。
(1)としては、窒化アルミニウム又は窒化ケイ素であ
り、高信頼性及び高絶縁性を得ることができる。また、
セラミックス基板の厚みは、通常0.635mmである
が、0.5〜0.3mm程度の薄物でもよい。しかし、
高電圧下での絶縁耐圧を著しく高めたいときには、1〜
3mmの厚物を用いることが好ましい。
放熱板(3)の材質としては、Al又はAl合金であ
り、これらの単体ないしはこれを一層として含むクラッ
ド等の積層体の形態で用いられる。Al、Al合金は、
Cu板と比較して、降伏応力が小さく、塑性変形に富
み、ヒートサイクルなどの熱応力負荷時において、セラ
ミックス基板にかかる熱応力を大幅に低減できる。従っ
て、基板に発生するクラックを抑制することが可能とな
り、高い信頼性が得られる。
0.4〜0.5mmであることが好ましい。一方、放熱
板の厚みは、本発明において、半田クラックを抑制する
最も重要な因子である。半田クラックは、セラミックス
基板と放熱板との熱膨張差から生じる歪みとベース板と
半田の熱膨張差から生じる歪みの差が大きい場合に生じ
る。従って、半田クラックを抑制するためには、この歪
み差を小さくすることが重要となる。
様々な種類の金属を使用することが可能であるが、機械
的特性、熱的特性やコストの面から、一般的には、Cu
やAlを主成分とするベース板が用いられ、その熱膨張
係数は10〜30ppmである。使用する半田の熱膨張
係数も比較的近いため、ベース板と半田の熱膨張差から
生じる歪みは小さなものとなる。従って、半田クラック
を抑制するためには、セラミックス基板と放熱板の熱膨
張差から生じる歪みを小さくすることが重要であり、放
熱板の厚みを小さくすることが有効である。すなわち、
放熱板の厚みは0.1〜0.2mmが良い。放熱板の厚
みが0.2mmより大きくなると、セラミックス基板と
放熱板との熱膨張差から生じる歪みが大きくなり、半田
はこの歪みを吸収しきれず、半田クラックが発生する。
一方、放熱板の厚みが、0.1mmよりも小さい場合に
は、回路厚みとのバランスが崩れることによって、半田
付け時にセラミックス基板自体の反りが大きくなる。従
って、放熱板とベース板の間にボイドを生じる結果とな
り、本発明の目的を達成することができない。
させるには、金属板とセラミックス基板とを接合した
後、エッチングする方法、金属板から打ち抜かれた回路
及び放熱板のパターンをセラミックス基板に接合する方
法等によって、行うことができる。
接合するに際し、金属がAl又はAl合金である場合
は、Al−Cu系、Al−Si系、Al−Si−Mg
系、Al−Ge系、Al−Si−Ge系等の合金を用い
て接合することができるが、Al−Cu系合金を使用す
ることが望ましい。その理由は、次のとおりである。
系、Al−Ge系、あるいはこれらにMgを加えた系に
比べて、高力Al合金や耐熱Al合金として広く普及し
ており、箔化も容易であることからコスト的にも有利で
あることである。
eに比べてCuがAl中に均一に拡散し易いため、局部
的な溶融が生じたり、余分なろう材が押し出されてその
ハミダシが生じ難くなり、比較的短時間で安定した接合
が可能となるからである。
合金はもとより、その他の成分を含んでいてもよい。例
えば、Al、Cu以外に、Mg、Zn、In、Mn、C
r、Ti、Bi等の成分を合計で5%程度以下を含んで
いてもよい。
1〜6%であることが好ましい。1%未満では接合温度
が高くなってAlの融点に近くなってしまい、また6%
超では接合後のろう材の拡散部が特に硬くなって回路基
板の熱履歴に対して不利となる。好ましくは1.5〜5
%である。
用することができるが、箔が好ましく、特に回路の厚み
に対し1/3〜1/30の厚みであることが好ましい。1
/30未満では、十分な接合が難しくなり、また1/3超
では回路が硬くなり回路基板の熱履歴に対して不利とな
る。
合の接合温度は、540〜640℃であるが、接合材の
組成によって適正範囲は異なる。Zn、In等の比較的低
融点成分が添加されていたり、CuやMg等の含有量が
比較的多い場合には、600℃以下でも十分接合でき
る。接合温度が640℃をこえると、接合時にろう接欠
陥が生じ易くなるので、好ましくない。
方向に2〜9MPaで加圧することが特に好ましい。通
常、回路基板の製造においては、金属板とセラミックス
基板の接合時に重しを載せて加圧することが行われてい
るが、その圧力はせいぜい0.01MPa程度である。
この程度の圧力では、セラミックス基板の比較的緩やか
な反りやうねりにしか金属板は追随できない。これに対
し、本発明においては、2〜9MPaと従来技術では非
常識な高い圧力をかけることが好ましい。これによっ
て、セラミックス基板に特に厳しい平滑度や平面度を求
めることなく、通常のレベルのものでもそのまま使用す
ることができ、生産性が向上する。
であり、その方法等は特に限定するものではない。重し
を載せる方法、治具等を用いて機械的に挟み込む方法等
が採用される。
側、金属板、又は回路ないしは放熱板のパターン側のど
ちらに配置してもよく、また合金箔は、あらかじめ金属
板又は回路ないしは放熱板のパターンと積層化しておい
てもよい。
放熱板を形成させた回路基板の場合には、接合材とし
て、2017合金のようなAl−Cu系合金箔を用い、
それを窒化アルミニウム基板の両面に配置し、更にその
上にAl板を積層する。この積層体を加圧しながら、A
lの融点(660℃)よりも低い620℃程度で加熱す
る。これによって、接合不良やろう接欠陥をなくして接
合体を製造することができる。この接合体をエッチング
して回路と放熱板を形成させる。
面に回路、裏面に放熱板が形成されてなる回路基板は、
熱膨張係数10ppm以上である金属を主成分とするベ
ース板に、半田を用いて接合される。
成分とするベース板としては、銅又はアルミニウムが好
ましい。また、ベース板の厚みは、5mm以下であるこ
とが好ましい。
Pb含有量が30%以上、特に35〜70%であるもの
が好ましい。また、半田付けに際しては、放熱板の側面
を覆うように盛り上げて行うことが好ましい。
本発明を説明する。
もので、大きさは35mm角である。熱伝導率は、窒化
アルミニウム基板が170W/mk、窒化ケイ素基板が
70W/mkであり、3点曲げ強度は、窒化アルミニウ
ム基板が400MPa、窒化ケイ素基板が800MPa
である。回路を形成させるための金属板は、厚み0.4
mmのAl(>99.9%)である。放熱板を形成させる
ための金属板は、0.05〜0.4mmのAl(>9
9.9%)である。また、接合材は、Al−4%Cu合
金箔を用い、630℃にて、3MPaに加圧し接合し
た。
んで重ね、カーボン板(厚さ3mm)に挟んでホットプレ
ス装置によりセラミックス基板と垂直方向に均等に加圧
しながら加熱し、サンドイッチ構造の接合体を製造し
た。次いで、エッチングレジストを塗布した後、FeC
l3液でエッチングした。
を2〜5μm施し、銅を主成分とするベース板又はアル
ミニウムを主成分とするベース板に窒素雰囲気中にて、
半田付けした。半田は、放熱板の側面を覆うように盛り
上げて行われた。用いた半田は、表1に示すPb含有量
で、厚さ0.3mmのSn−Pb系板である。
いて、市販の超音波探傷映像装置「HA−701」を用
いて、半田付け後の半田の状態を確認し、ヒートサイク
ル試験を実施した。ヒートサイクル試験においては、−
40〜125℃の熱負荷(1サイクル50分)を与え
て、500回後に取り出し、超音波探傷映像装置にて半
田の状態を確認し、図2に示すように、コーナー部の半
田クラック長さ(L)を基板1枚につき、4箇所測定し
その平均値を半田クラック長さとした。その結果を表1
に示す。
いずれもヒートサイクル後の半田クラック長さが3mm
以下であり、耐半田クラック性の高い基板が得られたの
に対し、比較例では、半田クラックが大きく、実用には
耐え得ないものであった。
クラック性の高い金属ベース板付Al回路基板が提供さ
れる。
図。
Claims (2)
- 【請求項1】 セラミックス基板(1)の表面に回路
(2)、裏面に放熱板(3)が形成されてなる回路基板
を、熱膨張係数10ppm以上である金属を主成分とす
るベース板(4)に、Sn−Pb系半田を用いて、半田
(5)付けしてなる接合体において、セラミックス基板
の材質が、窒化アルミニウム又は窒化ケイ素であり、回
路及び放熱板がAl又はAl合金であり、放熱板の厚み
が0.1〜0.2mmであることを特徴とする金属ベー
ス板付Al回路基板。 - 【請求項2】 半田のPb含有量が30%以上であるこ
とを特徴とする請求項2記載の金属ベース板付Al回路
基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000235110A JP2002050841A (ja) | 2000-08-03 | 2000-08-03 | 金属ベース板付Al回路基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000235110A JP2002050841A (ja) | 2000-08-03 | 2000-08-03 | 金属ベース板付Al回路基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002050841A true JP2002050841A (ja) | 2002-02-15 |
Family
ID=18727378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000235110A Pending JP2002050841A (ja) | 2000-08-03 | 2000-08-03 | 金属ベース板付Al回路基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002050841A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015019106A (ja) * | 2009-07-06 | 2015-01-29 | 株式会社東芝 | 素子搭載用セラミックス基板並びに電子部品 |
-
2000
- 2000-08-03 JP JP2000235110A patent/JP2002050841A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015019106A (ja) * | 2009-07-06 | 2015-01-29 | 株式会社東芝 | 素子搭載用セラミックス基板並びに電子部品 |
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