JP2002045344A - 改良型感知手段を備えた電気生理学カテーテルのための方法および装置 - Google Patents
改良型感知手段を備えた電気生理学カテーテルのための方法および装置Info
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-
- A—HUMAN NECESSITIES
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- A61B5/24—Detecting, measuring or recording bioelectric or biomagnetic signals of the body or parts thereof
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【課題】 心筋組織と接触状態にある電極のサイズを増
大させることなく、マッピングプロセス中に発生される
信号強度を増大させること。 【解決手段】 心筋組織２４の電気生理学的マッピング
を行う方法および装置。感知カテーテル１８の先端部２
０に位置する電極２２は、心筋組織２４と電気的に接触
し、カテーテル１８を介し感知信号を分析・表示装置１
２に伝える。電極２２は生体適合性金属より形成され、
表面を微細組織化する材料によりコーティングされる。
これにより、電極のサイズを大幅に増大させることな
く、心筋組織２４と接触している電極２２の有効表面積
が増大される。
大させることなく、マッピングプロセス中に発生される
信号強度を増大させること。 【解決手段】 心筋組織２４の電気生理学的マッピング
を行う方法および装置。感知カテーテル１８の先端部２
０に位置する電極２２は、心筋組織２４と電気的に接触
し、カテーテル１８を介し感知信号を分析・表示装置１
２に伝える。電極２２は生体適合性金属より形成され、
表面を微細組織化する材料によりコーティングされる。
これにより、電極のサイズを大幅に増大させることな
く、心筋組織２４と接触している電極２２の有効表面積
が増大される。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に医療装置に関
し、詳細には、種々の心臓の病気を診断する装置に関す
る。
し、詳細には、種々の心臓の病気を診断する装置に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来技術では、種々の心疾患を診断する
装置の設計および構築がよく知られている。徴候を表す
特定の慢性疾患は、非常に容易に特定されると共に診断
される。しかし、種々の間欠性伝導疾患では、十分な診
断試験および分析が必要となる可能性がある。
装置の設計および構築がよく知られている。徴候を表す
特定の慢性疾患は、非常に容易に特定されると共に診断
される。しかし、種々の間欠性伝導疾患では、十分な診
断試験および分析が必要となる可能性がある。
【０００３】最も困難な診断の中に、間欠性伝導疾患に
関するものがある。一般に、そのような疾患は、頻脈
（すなわち速すぎる心拍）と同様、徐脈（すなわち遅す
ぎる心拍）や、可能としては心停止（すなわち心拍がな
いこと）、および細動（すなわち制御されていない極度
に速い心拍活動）を生じ得る。そのような症状は極度に
重度なものから致死まで及ぶ。従って、上記症状が非常
用の治療資源を持たない環境で現れてしまう前に、潜在
している病状を診断および治療することが重要である。
関するものがある。一般に、そのような疾患は、頻脈
（すなわち速すぎる心拍）と同様、徐脈（すなわち遅す
ぎる心拍）や、可能としては心停止（すなわち心拍がな
いこと）、および細動（すなわち制御されていない極度
に速い心拍活動）を生じ得る。そのような症状は極度に
重度なものから致死まで及ぶ。従って、上記症状が非常
用の治療資源を持たない環境で現れてしまう前に、潜在
している病状を診断および治療することが重要である。
【０００４】上記の間欠性心臓伝導疾患の診断に特に有
効な現行の方法の１つは、電気生理学的（ＥＰ）マッピ
ングである。この方法によれば、患者はカテーテル実験
室に連れていかれ、そこで心臓の内部にカテーテルを通
される。そのような導電性カテーテルにより、カテーテ
ルの１または複数の電極と接触した状態にある心筋層内
の複数の箇所での電気活動を装置が分析かつ記録するこ
とが可能となる。通常の診断用カテーテルでは、１つの
電極がカテーテルの先端部に配置される。カテーテルの
先端部の配置を変えるごとに、別の心筋位置での電気活
動の測定が許容される。別の形式では、複数の電極が、
心臓内で拡張し該電極を心筋に接触させるバスケット様
の配列で配置される。心筋の電気活動は、心筋層に接触
した電極位置の関数として電気活動を記録することによ
り「マッピング」される。
効な現行の方法の１つは、電気生理学的（ＥＰ）マッピ
ングである。この方法によれば、患者はカテーテル実験
室に連れていかれ、そこで心臓の内部にカテーテルを通
される。そのような導電性カテーテルにより、カテーテ
ルの１または複数の電極と接触した状態にある心筋層内
の複数の箇所での電気活動を装置が分析かつ記録するこ
とが可能となる。通常の診断用カテーテルでは、１つの
電極がカテーテルの先端部に配置される。カテーテルの
先端部の配置を変えるごとに、別の心筋位置での電気活
動の測定が許容される。別の形式では、複数の電極が、
心臓内で拡張し該電極を心筋に接触させるバスケット様
の配列で配置される。心筋の電気活動は、心筋層に接触
した電極位置の関数として電気活動を記録することによ
り「マッピング」される。
【０００５】電気生理学的マッピングにより、診断者は
不適当で疑わしい電気活動を示している心筋層内の物理
的位置を観察することが可能となる。診断後の一般的治
療には、薬物適用による管理、不適当に機能している心
筋組織の焼灼、伝導欠如を治療する医療装置（例えば、
ペースメーカー、電気除細動機）の移植、より侵襲的な
外科手術またはそれらの方法の組み合わせが含まれる。
不適当で疑わしい電気活動を示している心筋層内の物理
的位置を観察することが可能となる。診断後の一般的治
療には、薬物適用による管理、不適当に機能している心
筋組織の焼灼、伝導欠如を治療する医療装置（例えば、
ペースメーカー、電気除細動機）の移植、より侵襲的な
外科手術またはそれらの方法の組み合わせが含まれる。
【０００６】通常、感知電極は、金属製リングか、白金
やステンレス鋼等の生体適合性等級の金属合金製の円筒
形プラグから製造される。デザインによっては、液圧に
よって圧縮した後で火に入れて必要な強度を持たせたミ
クロン（μメートル）サイズの金属粒子から製造された
焼結金属を使用する。
やステンレス鋼等の生体適合性等級の金属合金製の円筒
形プラグから製造される。デザインによっては、液圧に
よって圧縮した後で火に入れて必要な強度を持たせたミ
クロン（μメートル）サイズの金属粒子から製造された
焼結金属を使用する。
【０００７】心筋層と比較的小さい形状の電極との間の
接触に由来する電気信号のレベルが低いため、電気生理
学的マッピングカテーテルに特有の問題が起こる。長期
間の慢性の感知と刺激に使用されている感知電極からの
電気信号の低さに対する解決策の１つは、心筋層と接触
している電極のサイズを大きくすることである。しか
し、電気生理学的マッピングカテーテル用の電極のサイ
ズを大きくすると、心筋層表面には大きな感知の足跡が
付き、これによってマッピングプロセスの解像度が減少
してしまう。
接触に由来する電気信号のレベルが低いため、電気生理
学的マッピングカテーテルに特有の問題が起こる。長期
間の慢性の感知と刺激に使用されている感知電極からの
電気信号の低さに対する解決策の１つは、心筋層と接触
している電極のサイズを大きくすることである。しか
し、電気生理学的マッピングカテーテル用の電極のサイ
ズを大きくすると、心筋層表面には大きな感知の足跡が
付き、これによってマッピングプロセスの解像度が減少
してしまう。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、心筋
組織と接触状態にある電極の足跡を増大させることなく
マッピングプロセス中に発生される信号強度を増大させ
る電気生理学的カテーテルのための方法および装置を提
供することにより、先行技術において見つかっていた多
くの欠点を克服することにある。
組織と接触状態にある電極の足跡を増大させることなく
マッピングプロセス中に発生される信号強度を増大させ
る電気生理学的カテーテルのための方法および装置を提
供することにより、先行技術において見つかっていた多
くの欠点を克服することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項１に記載の発明は、先端部を有するカテー
テルに応答結合された分析・表示装置を有する電気生理
学的マッピングシステムにおいて、その改良が、前記カ
テーテルの前記先端部に物理的に取り付けられると共に
前記分析・表示に応答結合された電極であって、電極は
外表面を有し、前記外表面が微細組織化されていること
を要旨とする。
めに、請求項１に記載の発明は、先端部を有するカテー
テルに応答結合された分析・表示装置を有する電気生理
学的マッピングシステムにおいて、その改良が、前記カ
テーテルの前記先端部に物理的に取り付けられると共に
前記分析・表示に応答結合された電極であって、電極は
外表面を有し、前記外表面が微細組織化されていること
を要旨とする。
【００１０】請求項２に記載の発明は、請求項１に記載
の電気生理学的マッピングシステムにおいて、前記電極
が基層と外側コーティングとをさらに有することを要旨
とする。
の電気生理学的マッピングシステムにおいて、前記電極
が基層と外側コーティングとをさらに有することを要旨
とする。
【００１１】請求項３に記載の発明は、請求項２に記載
の電気生理学的マッピングシステムにおいて、前記外側
コーティングの厚さが数オングストロームから数ミリメ
ートルであることを要旨とする。
の電気生理学的マッピングシステムにおいて、前記外側
コーティングの厚さが数オングストロームから数ミリメ
ートルであることを要旨とする。
【００１２】請求項４に記載の発明は、請求項３に記載
の電気生理学的マッピングシステムにおいて、前記外側
コーティングが窒化チタンをさらに含むことを要旨とす
る。請求項５に記載の発明は、請求項４に記載の電気生
理学的マッピングシステムにおいて、前記基層が導電性
金属をさらに含むことを要旨とする。
の電気生理学的マッピングシステムにおいて、前記外側
コーティングが窒化チタンをさらに含むことを要旨とす
る。請求項５に記載の発明は、請求項４に記載の電気生
理学的マッピングシステムにおいて、前記基層が導電性
金属をさらに含むことを要旨とする。
【００１３】請求項６に記載の発明は、装置であって、
（ａ）分析・表示装置と、（ｂ）前記分析・表示装置と
応答結合され、先端部を有するカテーテルと、（ｃ）前
記カテーテルの前記先端部に応答結合された電極であっ
て、微細組織構造の外表面をさらに有する電極とを備え
たことを要旨とする。
（ａ）分析・表示装置と、（ｂ）前記分析・表示装置と
応答結合され、先端部を有するカテーテルと、（ｃ）前
記カテーテルの前記先端部に応答結合された電極であっ
て、微細組織構造の外表面をさらに有する電極とを備え
たことを要旨とする。
【００１４】請求項７に記載の発明は、請求項６に記載
の装置において、前記電極が基層およびコーティングを
さらに有することを要旨とする。請求項８に記載の発明
は、請求項７に記載の装置において、前記基層が、滑ら
かな表面、多孔性表面、または組織化表面から成る組か
ら選択されることを要旨とする。
の装置において、前記電極が基層およびコーティングを
さらに有することを要旨とする。請求項８に記載の発明
は、請求項７に記載の装置において、前記基層が、滑ら
かな表面、多孔性表面、または組織化表面から成る組か
ら選択されることを要旨とする。
【００１５】請求項９に記載の発明は、請求項６に記載
の装置において、前記電極が、円筒形プラグ型電極、球
形電極、半球形電極、リング型電極、または部分リング
型電極から成る組から選択されることを要旨とする。
の装置において、前記電極が、円筒形プラグ型電極、球
形電極、半球形電極、リング型電極、または部分リング
型電極から成る組から選択されることを要旨とする。
【００１６】請求項１０に記載の発明は、請求項７に記
載の装置において、前記コーティングが窒化チタンまた
は白金黒から成る組から選択されることを要旨とする。
請求項１１に記載の発明は、請求項６に記載の装置にお
いて、前記分析・表示装置が、前記電極によって感知さ
れた電気信号の歪みを防止するのに十分低い入力インダ
クタンスを有することを要旨とする。
載の装置において、前記コーティングが窒化チタンまた
は白金黒から成る組から選択されることを要旨とする。
請求項１１に記載の発明は、請求項６に記載の装置にお
いて、前記分析・表示装置が、前記電極によって感知さ
れた電気信号の歪みを防止するのに十分低い入力インダ
クタンスを有することを要旨とする。
【００１７】請求項１２に記載の発明は、電気生理学的
マッピング方法であって、（ａ）先端部を備えたカテー
テルを準備する工程と、（ｂ）電極基層を前記先端部に
固定工程と、（ｃ）前記電極基層を、微細組織化表面を
与える材料によりコーティングする工程と、（ｄ）前記
カテーテルを分析・表示装置と結合させる工程と、
（ｅ）前記電極が患者の心筋組織と接触するように前記
カテーテルを患者に挿入する工程と、（ｆ）前記分析・
表示装置を用いて、前記カテーテルにより生成された電
気信号に基づいて電気生理学的マップを作成する工程
と、（ｇ）前記カテーテルを除去する工程とから成るこ
とを要旨とする。
マッピング方法であって、（ａ）先端部を備えたカテー
テルを準備する工程と、（ｂ）電極基層を前記先端部に
固定工程と、（ｃ）前記電極基層を、微細組織化表面を
与える材料によりコーティングする工程と、（ｄ）前記
カテーテルを分析・表示装置と結合させる工程と、
（ｅ）前記電極が患者の心筋組織と接触するように前記
カテーテルを患者に挿入する工程と、（ｆ）前記分析・
表示装置を用いて、前記カテーテルにより生成された電
気信号に基づいて電気生理学的マップを作成する工程
と、（ｇ）前記カテーテルを除去する工程とから成るこ
とを要旨とする。
【００１８】請求項１３に記載の発明は、請求項１２に
記載の方法において、前記コーティング工程が、前記材
料を前記基層に焼結させることをさらに含むことを要旨
とする。
記載の方法において、前記コーティング工程が、前記材
料を前記基層に焼結させることをさらに含むことを要旨
とする。
【００１９】請求項１４に記載の発明は、請求項１３に
記載の方法において、前記挿入する工程が、前記電極が
複数の位置で心筋組織に接触するように前記カテーテル
の位置を繰り返し変えることをさらに含むことを要旨と
する。
記載の方法において、前記挿入する工程が、前記電極が
複数の位置で心筋組織に接触するように前記カテーテル
の位置を繰り返し変えることをさらに含むことを要旨と
する。
【００２０】請求項１５に記載の発明は、装置であっ
て、（ａ）分析・表示手段と、（ｂ）先端部からの感知
信号を前記分析・表示手段に結合させるために前記分析
・表示手段と応答結合された手段であって、前記先端部
は心筋に挿入されるように適合されている手段と、
（ｃ）微細組織化表面を提示するために前記先端部と応
答結合されることを要旨とする。
て、（ａ）分析・表示手段と、（ｂ）先端部からの感知
信号を前記分析・表示手段に結合させるために前記分析
・表示手段と応答結合された手段であって、前記先端部
は心筋に挿入されるように適合されている手段と、
（ｃ）微細組織化表面を提示するために前記先端部と応
答結合されることを要旨とする。
【００２１】請求項１６に記載の発明は、請求項１５に
記載の装置において、前記提示手段は、（ａ）基層提供
手段と、（ｂ）前記提供手段を前記微細組織化表面でコ
ーティングする手段とをさらに有することを要旨とす
る。
記載の装置において、前記提示手段は、（ａ）基層提供
手段と、（ｂ）前記提供手段を前記微細組織化表面でコ
ーティングする手段とをさらに有することを要旨とす
る。
【００２２】請求項１７に記載の発明は、請求項１６に
記載の装置において、前記基層提供手段は、滑らかな表
面、多孔性表面、または組織化表面から成る組から選択
された表面をさらに備えることを要旨とする。
記載の装置において、前記基層提供手段は、滑らかな表
面、多孔性表面、または組織化表面から成る組から選択
された表面をさらに備えることを要旨とする。
【００２３】請求項１８に記載の発明は、請求項１７に
記載の装置において、前記基層提供手段は、球形、半球
形、リング形、または部分リング形から成る組から選択
された形状をさらに備えることを要旨とする。
記載の装置において、前記基層提供手段は、球形、半球
形、リング形、または部分リング形から成る組から選択
された形状をさらに備えることを要旨とする。
【００２４】請求項１９に記載の発明は、請求項１８に
記載の装置において、前記コーティング手段は窒化チタ
ンまたは白金黒から成る組から選択されたコーティング
をさらに有することを要旨とする。
記載の装置において、前記コーティング手段は窒化チタ
ンまたは白金黒から成る組から選択されたコーティング
をさらに有することを要旨とする。
【００２５】本発明の技術は、リング型および円筒形プ
ラグ型電極構造のいずれに関しても有効である。本発明
の技術は、実質的にいかなる適当な電極材料または電極
構造にも利用することが可能である。
ラグ型電極構造のいずれに関しても有効である。本発明
の技術は、実質的にいかなる適当な電極材料または電極
構造にも利用することが可能である。
【００２６】本発明の好ましい態様によれば、接触足跡
を認めうるほどに変化させることなく有効表面接触面積
を大いに増大させるために、電極構造の外表面にコーテ
ィングが施される。しかし、慢性の感知および刺激用の
電極とは異なり、該コーティングは、組織の成長または
刺激電流密度の改良により慢性の位置安定性を高めるの
ではなく、急性の感知を最良にするために選択される。
を認めうるほどに変化させることなく有効表面接触面積
を大いに増大させるために、電極構造の外表面にコーテ
ィングが施される。しかし、慢性の感知および刺激用の
電極とは異なり、該コーティングは、組織の成長または
刺激電流密度の改良により慢性の位置安定性を高めるの
ではなく、急性の感知を最良にするために選択される。
【００２７】好ましくは、コーティングは電極構造とは
異なる材料から形成される。窒化チタン（ＴｉＮ）は好
適な材料である。コーティングは数オングストロームか
ら数ミリメートルの厚さで施される。コーティング表面
は、連続的であっても不連続であってもよい。
異なる材料から形成される。窒化チタン（ＴｉＮ）は好
適な材料である。コーティングは数オングストロームか
ら数ミリメートルの厚さで施される。コーティング表面
は、連続的であっても不連続であってもよい。
【００２８】このコーティング表面層は、組織と直接隣
接している有効表面積を実質的に増大させる微細組織構
造を形成する。このように表面接触部を増大させること
により、分極の減小による鮮明な感知信号が生じ、それ
によって容量結合の量が減少すると共に信号対雑音比が
増大する。しかしながら、このような有効表面接触面積
の増大によっても、コーティングされない電極と本質的
に同じ足跡が保持される。それゆえ、マッピングプロセ
スの解像度は悪影響を受けない。
接している有効表面積を実質的に増大させる微細組織構
造を形成する。このように表面接触部を増大させること
により、分極の減小による鮮明な感知信号が生じ、それ
によって容量結合の量が減少すると共に信号対雑音比が
増大する。しかしながら、このような有効表面接触面積
の増大によっても、コーティングされない電極と本質的
に同じ足跡が保持される。それゆえ、マッピングプロセ
スの解像度は悪影響を受けない。
【００２９】本発明の他の目的および本発明に付随する
多くの効果は、以下の詳細な説明を添付図面と関連させ
て考慮しつつ参照することで本発明がより深く理解され
るようになってくるにつれて、容易に理解されるであろ
う。添付図面において、同様な参照符号は全図面を通し
て同様な部分を指す。
多くの効果は、以下の詳細な説明を添付図面と関連させ
て考慮しつつ参照することで本発明がより深く理解され
るようになってくるにつれて、容易に理解されるであろ
う。添付図面において、同様な参照符号は全図面を通し
て同様な部分を指す。
【００３０】
【発明の実施の形態】図１は、電気生理学的マッピング
システム１０全体の好ましい実施形態のうちの主な構成
要素を示す線図である。カテーテル１８の先端部２０
は、本発明の好ましい形式を使用して、適当な血管に挿
入され、電極２２が物理的かつ電気的に心筋組織２４
（部分として示す）と接触するか心筋組織２４ときわめ
て接近した状態になるまで蛍光透視下で進められる。電
極２２は、微細組織化表面を提示するためにカテーテル
１８の先端部２０と応答結合される。電極２２によって
感知された電気活動は、それに対応する信号を生成す
る。該信号は導電性カテーテル１８を介して増幅器１６
に伝えられる。
システム１０全体の好ましい実施形態のうちの主な構成
要素を示す線図である。カテーテル１８の先端部２０
は、本発明の好ましい形式を使用して、適当な血管に挿
入され、電極２２が物理的かつ電気的に心筋組織２４
（部分として示す）と接触するか心筋組織２４ときわめ
て接近した状態になるまで蛍光透視下で進められる。電
極２２は、微細組織化表面を提示するためにカテーテル
１８の先端部２０と応答結合される。電極２２によって
感知された電気活動は、それに対応する信号を生成す
る。該信号は導電性カテーテル１８を介して増幅器１６
に伝えられる。
【００３１】この実施形態では、心筋層の他の部分から
の対応信号を生成するために、電極２２は心筋組織２４
に対して位置を変えられる。別の実施形態（図示せず）
では、当該技術分野において周知のように複数の電極２
２がバスケットまたはらせん配置に配列され、電極２２
の位置を心筋組織２４に対して必ずしも変えなくても複
数の対応信号が同時に生成される。通常の条件下では、
対応信号は増幅器１６による実質的増幅が必要とされる
程度に十分低い振幅を有する。
の対応信号を生成するために、電極２２は心筋組織２４
に対して位置を変えられる。別の実施形態（図示せず）
では、当該技術分野において周知のように複数の電極２
２がバスケットまたはらせん配置に配列され、電極２２
の位置を心筋組織２４に対して必ずしも変えなくても複
数の対応信号が同時に生成される。通常の条件下では、
対応信号は増幅器１６による実質的増幅が必要とされる
程度に十分低い振幅を有する。
【００３２】増幅された信号は増幅器１６からケーブル
１４を介して分析・表示装置１２に伝えられる。分析・
表示手段としての分析・表示装置１２は、増幅された信
号を処理および記録する。増幅された信号が時間の関数
として（すなわち心筋組織２４に対する電極位置とし
て）提示されると、心筋組織２４の電気生理学的マップ
が生成される。分析・表示装置１２は、当業者には周知
のように、市場で容易に入手可能である。しかし、本発
明の電極によって与えられる高品質の信号を変質させた
り歪ませたりすることのないよう、そのような分析・表
示装置１２は低インピーダンス入力を有することが重要
である。一旦手順が完了すると、カテーテル１８は引き
戻され、電極２２は心筋組織２４と物理的または電気的
に接触しない状態に置かれる。
１４を介して分析・表示装置１２に伝えられる。分析・
表示手段としての分析・表示装置１２は、増幅された信
号を処理および記録する。増幅された信号が時間の関数
として（すなわち心筋組織２４に対する電極位置とし
て）提示されると、心筋組織２４の電気生理学的マップ
が生成される。分析・表示装置１２は、当業者には周知
のように、市場で容易に入手可能である。しかし、本発
明の電極によって与えられる高品質の信号を変質させた
り歪ませたりすることのないよう、そのような分析・表
示装置１２は低インピーダンス入力を有することが重要
である。一旦手順が完了すると、カテーテル１８は引き
戻され、電極２２は心筋組織２４と物理的または電気的
に接触しない状態に置かれる。
【００３３】１実施形態では、マッピングシステム１０
を用いて心筋組織２４の電気生理学的マップを形成する
急性手順は、電気生理学的マップを生成した結果として
診断された症状の任意の治療または処置とは別に実行さ
れる。別の実施形態では、カテーテル１８には急性手順
の一部として治療または処置を果たすための焼灼電極ま
たは他の装置が設けられる。この場合、マッピングシス
テム１０は、心筋組織２４の送出中および送出後に使用
されるか、または治療または処置の有効性を確かめるた
めに使用されることが予想される。
を用いて心筋組織２４の電気生理学的マップを形成する
急性手順は、電気生理学的マップを生成した結果として
診断された症状の任意の治療または処置とは別に実行さ
れる。別の実施形態では、カテーテル１８には急性手順
の一部として治療または処置を果たすための焼灼電極ま
たは他の装置が設けられる。この場合、マッピングシス
テム１０は、心筋組織２４の送出中および送出後に使用
されるか、または治療または処置の有効性を確かめるた
めに使用されることが予想される。
【００３４】図２は、電極２２（図１参照）の第１実施
形態である、リング型電極２６の拡大図である。電極２
６は第１の円筒形部分２８および円錐形先端部３０を有
する。円筒形部分２８および円錐形先端部３０はいずれ
も、好ましくはチタンまたは他の適当な生体適合性金属
より製造される。両部分は窒化チタン（ＴｉＮ）により
コーティングされ、図示したような微細組織構造を生じ
る。好ましくは、コーティングの厚さは約５００マイク
ロメートルである。コーティングは、構造の電気伝導度
を保存するために、焼結によって施される。リング型電
極２６の内部には、感知シグナルを増幅器１６（図１参
照）に伝えるための導線またはワイヤ（図示せず）が接
続される。
形態である、リング型電極２６の拡大図である。電極２
６は第１の円筒形部分２８および円錐形先端部３０を有
する。円筒形部分２８および円錐形先端部３０はいずれ
も、好ましくはチタンまたは他の適当な生体適合性金属
より製造される。両部分は窒化チタン（ＴｉＮ）により
コーティングされ、図示したような微細組織構造を生じ
る。好ましくは、コーティングの厚さは約５００マイク
ロメートルである。コーティングは、構造の電気伝導度
を保存するために、焼結によって施される。リング型電
極２６の内部には、感知シグナルを増幅器１６（図１参
照）に伝えるための導線またはワイヤ（図示せず）が接
続される。
【００３５】図３は、電極２２（図１参照）の円筒形形
式である、電極アセンブリ３２の拡大図である。 電極
アセンブリ３２は、好ましくはカテーテル１８の先端部
２０に有効に取り付けられるのに十分な大きさの内部管
腔３６を有するチタン製柱体（シリンダ）である。窒化
チタン（ＴｉＮ）のコーティングは、チタン製柱体の外
表面に焼結されて、図示したような微細組織構造を生成
する。コーティングは他の手段によって取り付けられて
もよいが、電極アセンブリ３２の電気伝導度を保存しな
ければならない。管腔３６の内部には、カテーテル１８
の長さに沿って信号を伝えるために、導線（図示せず）
が電気接続される。
式である、電極アセンブリ３２の拡大図である。 電極
アセンブリ３２は、好ましくはカテーテル１８の先端部
２０に有効に取り付けられるのに十分な大きさの内部管
腔３６を有するチタン製柱体（シリンダ）である。窒化
チタン（ＴｉＮ）のコーティングは、チタン製柱体の外
表面に焼結されて、図示したような微細組織構造を生成
する。コーティングは他の手段によって取り付けられて
もよいが、電極アセンブリ３２の電気伝導度を保存しな
ければならない。管腔３６の内部には、カテーテル１８
の長さに沿って信号を伝えるために、導線（図示せず）
が電気接続される。
【００３６】代わりに、コーティングは白金上の微細組
織化白金（すなわち、白金黒または雨状白金）から構成
されてもよい。別の実施形態において、本発明により得
られた効果をさらに高めるために、ほぼ同じ足跡の多孔
性表面または大いに粗くした表面にコーティングが施さ
れる。
織化白金（すなわち、白金黒または雨状白金）から構成
されてもよい。別の実施形態において、本発明により得
られた効果をさらに高めるために、ほぼ同じ足跡の多孔
性表面または大いに粗くした表面にコーティングが施さ
れる。
【００３７】本発明の好ましい実施形態を述べてきた
が、本明細書に見出される教示が本明細書に添付された
特許請求の範囲内にあるさらに別の実施形態にも適用可
能であることは、当業者には理解されよう。
が、本明細書に見出される教示が本明細書に添付された
特許請求の範囲内にあるさらに別の実施形態にも適用可
能であることは、当業者には理解されよう。
【００３８】
【発明の効果】本発明によれば、電極に微細組織構造を
設けることにより、心筋組織と接触状態にある電極の足
跡を増大させることなく、組織と直接隣接している電極
の有効表面積が実質的に増大される。それにより、マッ
ピングプロセスの解像度を保持しつつ、マッピングプロ
セス中に発生される信号強度を増大させることができ
る。
設けることにより、心筋組織と接触状態にある電極の足
跡を増大させることなく、組織と直接隣接している電極
の有効表面積が実質的に増大される。それにより、マッ
ピングプロセスの解像度を保持しつつ、マッピングプロ
セス中に発生される信号強度を増大させることができ
る。
【図１】電気生理学的マッピングシステム全体のうちの
主な構成要素を示す線図。
主な構成要素を示す線図。
【図２】本発明によるリング型電極を示す拡大図。
【図３】本発明による円筒形プラグ型電極を示す拡大
図。
図。
１２…分析・表示装置、１８…カテーテル、２０…カテ
ーテル先端部、２２，２６，３２…電極、２４…心筋組
織。
ーテル先端部、２２，２６，３２…電極、２４…心筋組
織。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 501174099 スティーブン サヴィジ Ｓｔｅｖｅｎ Ｓａｖａｇｅ アメリカ合衆国 56362 ミネソタ州 ペ イネスヴィル カルーセル ロード 25127 (72)発明者 ロジャー ダール アメリカ合衆国 55304 ミネソタ州 ア ンドーバー ワンハンドレッドフィフティ ース レーン エヌ．ダブリュ． 112 (72)発明者 スティーブン サヴィジ アメリカ合衆国 56362 ミネソタ州 ペ イネスヴィル カルーセル ロード 25127 Ｆターム(参考） 4C027 AA04 CC00 EE01 KK01
Claims (19)
- 【請求項１】先端部を有するカテーテルに応答結合され
た分析・表示装置を有する電気生理学的マッピングシス
テムにおいて、その改良が、 前記カテーテルの前記先端部に物理的に取り付けられる
と共に前記分析・表示に応答結合された電極であって、
電極は外表面を有し、前記外表面が微細組織化されてい
ることから成る電気生理学的マッピングシステム。 - 【請求項２】前記電極が基層と外側コーティングとをさ
らに有する請求項１に記載の電気生理学的マッピングシ
ステム。 - 【請求項３】前記外側コーティングの厚さが数オングス
トロームから数ミリメートルである請求項２に記載の電
気生理学的マッピングシステム。 - 【請求項４】前記外側コーティングが窒化チタンをさら
に含む請求項３に記載の電気生理学的マッピングシステ
ム。 - 【請求項５】前記基層が導電性金属をさらに含む請求項
４に記載の電気生理学的マッピングシステム。 - 【請求項６】装置であって、 （ａ）分析・表示装置と、 （ｂ）前記分析・表示装置と応答結合され、先端部を有
するカテーテルと、 （ｃ）前記カテーテルの前記先端部に応答結合された電
極であって、微細組織構造の外表面をさらに有する電極
とを備えた装置。 - 【請求項７】前記電極が基層およびコーティングをさら
に有する請求項６に記載の装置。 - 【請求項８】前記基層が、滑らかな表面、多孔性表面、
または組織化表面から成る組から選択される請求項７に
記載の装置。 - 【請求項９】前記電極が、円筒形プラグ型電極、球形電
極、半球形電極、リング型電極、または部分リング型電
極から成る組から選択される請求項６に記載の装置。 - 【請求項１０】前記コーティングが窒化チタンまたは白
金黒から成る組から選択される請求項７に記載の装置。 - 【請求項１１】前記分析・表示装置が、前記電極によっ
て感知された電気信号の歪みを防止するのに十分低い入
力インダクタンスを有する請求項６に記載の装置。 - 【請求項１２】電気生理学的マッピング方法であって、 （ａ）先端部を備えたカテーテルを準備する工程と、 （ｂ）電極基層を前記先端部に固定工程と、 （ｃ）前記電極基層を、微細組織化表面を与える材料に
よりコーティングする工程と、 （ｄ）前記カテーテルを分析・表示装置と結合させる工
程と、 （ｅ）前記電極が患者の心筋組織と接触するように前記
カテーテルを患者に挿入する工程と、 （ｆ）前記分析・表示装置を用いて、前記カテーテルに
より生成された電気信号に基づいて電気生理学的マップ
を作成する工程と、 （ｇ）前記カテーテルを除去する工程とから成る方法。 - 【請求項１３】前記コーティング工程が、前記材料を前
記基層に焼結させることをさらに含む請求項１２に記載
の方法。 - 【請求項１４】前記挿入する工程が、前記電極が複数の
位置で心筋組織に接触するように前記カテーテルの位置
を繰り返し変えることをさらに含む請求項１３に記載の
方法。 - 【請求項１５】装置であって、 （ａ）分析・表示手段と、 （ｂ）先端部からの感知信号を前記分析・表示手段に結
合させるために前記分析・表示手段と応答結合された手
段であって、前記先端部は心筋に挿入されるように適合
されている手段と、 （ｃ）微細組織化表面を提示するために前記先端部と応
答結合される手段とから成る装置。 - 【請求項１６】前記提示手段は、 （ａ）基層提供手段と、 （ｂ）前記提供手段を前記微細組織化表面でコーティン
グする手段とをさらに有する請求項１５に記載の装置。 - 【請求項１７】前記基層提供手段は、滑らかな表面、多
孔性表面、または組織化表面から成る組から選択された
表面をさらに備える請求項１６に記載の装置。 - 【請求項１８】前記基層提供手段は、球形、半球形、リ
ング形、または部分リング形から成る組から選択された
形状をさらに備える請求項１７に記載の装置。 - 【請求項１９】前記コーティング手段は窒化チタンまた
は白金黒から成る組から選択されたコーティングをさら
に有する請求項１８に記載の装置。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US09/562,293 US6496712B1 (en) | 2000-05-01 | 2000-05-01 | Method and apparatus for electrophysiology catheter with enhanced sensing |
| US09/562293 | 2000-05-01 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002045344A true JP2002045344A (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=24245660
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001131848A Pending JP2002045344A (ja) | 2000-05-01 | 2001-04-27 | 改良型感知手段を備えた電気生理学カテーテルのための方法および装置 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6496712B1 (ja) |
| EP (1) | EP1151720A1 (ja) |
| JP (1) | JP2002045344A (ja) |
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| JP2022525257A (ja) * | 2019-05-31 | 2022-05-11 | ロバート エフ． リウー， | アブレーションエネルギーを送達するための生体適合性金属デバイス |
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| US20080200773A1 (en) * | 2004-05-26 | 2008-08-21 | Gheorghe Aurel Marie Pop | Catheter and Portable Data Managing Device |
| US20090118612A1 (en) | 2005-05-06 | 2009-05-07 | Sorin Grunwald | Apparatus and Method for Vascular Access |
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