JP2002043987A - バス型伝送路短絡故障位置探索方法と装置 - Google Patents

バス型伝送路短絡故障位置探索方法と装置

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JP2002043987A
JP2002043987A JP2000223832A JP2000223832A JP2002043987A JP 2002043987 A JP2002043987 A JP 2002043987A JP 2000223832 A JP2000223832 A JP 2000223832A JP 2000223832 A JP2000223832 A JP 2000223832A JP 2002043987 A JP2002043987 A JP 2002043987A
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transmission line
bus
station
frequency
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Kazuya Fujimori
和哉 藤森
Tomohiko Doken
知彦 道券
Masamitsu Kobayashi
正光 小林
Masakazu Ishikawa
雅一 石川
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バス型伝送路の短絡故障ステーションを、高
い検出精度で、かつ低いコストで検出する。 【解決手段】 正弦波発振器4で発生させた正弦波信号
を伝送路2に入射させて伝送路2上に入射波と反射波の
重なりによる定在波を発生させ、方向性結合器5を介し
て得られる反射波の振幅レベルを振幅レベル検出器6に
より測定するサイクルを、伝送路2に接続された各ステ
ーション1(1−1〜1−n)までの距離で定まる共振
周波数について順次行い、被試験伝送路2の持つ共振周
波数を求め、得られた共振周波数が対応する距離に基づ
いて短絡故障位置(故障ステーション1−i)を特定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のステーショ
ンが共通の伝送線によって接続されているバス型ネット
ワークシステムにおいて、あるステーションのインタフ
ェース・ゲートが短絡故障した場合、故障ステーション
を特定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複数のステーションが接続されるネット
ワークシステムにおいて、伝送路障害箇所を速やかに検
出することは、ダウンタイム短縮の観点から重要な課題
である。特に複数のステーションが共通の伝送線によっ
て接続されるバス型ネットワークシステムでは、一つの
ハードウェア故障がネットワーク全体に影響を与えるた
め、システムの早期復旧のための故障箇所自動検出技術
は欠くことのできない要素である。
【0003】通信障害の原因となるハードウェア故障の
中でも、特にステーションのインタフェース・ゲートが
短絡故障を起こした場合は、伝送路全体が接地されてし
まうため伝送路の駆動が不可能となり、復旧のための故
障ステーションの特定が困難になる。
【0004】伝送路の短絡故障位置の特定については、
例えば、1)特開平7-245629号公報に記載のようにパル
ス反射の到達時間を利用する方式、2)特許第2553939
号に記載のように伝送線路の入力インピーダンスを利用
する方式、3)特許第2516431号に記載のようにパルス
反射波の波形を利用する方式などがある。
【0005】以下、上記各従来技術について詳述する。
【0006】上記従来技術1)の短絡位置探索装置は、
パルス送信部と、このパルス送信部の出力側に接続され
二つの出力端を持つ方向性結合器と、この方向性結合器
の一方の出力端に接続されたパルス受信部と、このパル
ス受信部の出力側に接続されたオシロスコープと、を含
んで構成されている。方向性結合器の他方の出力端が短
絡した伝送路に接続されてパルスを送信するようになっ
ている。
【0007】探索対象の伝送路には、複数のステーショ
ンが接続されてバス型ネットワークを構成しており、前
記複数のステーションの一つで短絡故障が発生している
とする。短絡位置探索装置のパルス送信部で発生したパ
ルスは方向性結合器を介して前記伝送路へ送られ、故障
ステーションの位置で全反射する。これを方向性結合器
を介してパルス受信部へ取り込み、オシロスコープに表
示し、パルスを入射した時点から反射パルスが到達する
までの時間を測定する。ここで測定される時間は障害位
置までの距離をパルスが往復するのに必要な時間である
から、これより障害位置までの距離、すなわち故障ステ
ーションの位置を求めることができる。
【0008】上記従来技術2)の短絡位置探索装置は、
制御部と、この制御部に接続されたインピーダンス測定
部と、インピーダンス測定部に接続されたインピーダン
ス比較部と、インピーダンス比較部に接続されたインピ
ーダンス演算部と、インピーダンス演算部及び前記制御
部に接続されたデータメモリと、を含んで構成されてい
る。前記インピーダンス測定部が、測定対象の伝送路に
接続されるようになっている。
【0009】探索対象の伝送路には、複数のステーショ
ンが接続されてバス型ネットワークを構成しており、前
記複数のステーションの一つで短絡故障が発生している
とする。短絡位置探索装置の制御部は、インピーダンス
測定部により前記伝送路の短絡位置探索装置から見た入
力インピーダンスを測定する一方、データメモリに格納
されている伝送路の物理パラメータ(仮定した故障ステ
ーションまでの距離を含む)をインピーダンス演算部へ
送り、故障ステーションを仮定して伝送路の短絡位置探
索装置から見た入力インピーダンスを理論計算させる。
インピーダンス比較部は上記インピーダンス演算部で計
算された理論インピーダンスとインピーダンス測定部で
測定された実測インピーダンスの一致・不一致を評価す
る。ここで両者が不一致であると評価した場合、仮定し
た故障ステーションを変えて故障ステーションまでの距
離を修正し、インピーダンス演算部において新たな故障
ステーションまでの距離を用いて理論インピーダンスを
演算し、インピーダンス比較部で再評価する。以上のサ
イクルを理論インピーダンスと実測インピーダンスが一
致すると評価されるまで繰り返し、最終的にインピーダ
ンス演算部における理論演算で用いた故障ステーション
までの距離を結果として出力する。
【0010】上記従来技術3)の短絡位置探索装置は、
制御部と、この制御部に接続されたパルス送信部と、こ
のパルス送信部の出力側に接続され二つの出力端を持つ
方向性結合器と、この方向性結合器の一方の出力端に接
続されたパルス受信部と、このパルス受信部の出力側に
接続された波形比較部と、波形比較部に接続された反射
波形演算部と、反射波形演算部及び前記制御部に接続さ
れたデータメモリとを含んで構成されている。方向性結
合器の他方の出力端が短絡した伝送路に接続されてパル
スを送信するようになっている。
【0011】探索対象の伝送路には、複数のステーショ
ンが接続されてバス型ネットワークを構成しており、前
記複数のステーションの一つで短絡故障が発生している
とする。短絡位置探索装置のパルス送信部で発生したパ
ルスは方向性結合器を介して前記伝送路へ送られ、故障
ステーションの位置で全反射し、方向性結合器を介して
パルス受信部へ取り込まれる。一方、制御部はデータメ
モリに格納されている伝送路の物理パラメータ(仮定し
た故障ステーションまでの距離を含む)を反射波形演算
部へ送り、反射パルスの波形を理論計算させる。波形比
較部は上記理論波形と実測波形の一致・不一致を評価す
る。ここで両者が不一致であると評価した場合、制御部
は故障ステーションまでの距離を修正し、反射波形演算
部において理論波形を再演算させ、波形比較部で再評価
する。以上のサイクルを理論波形と実測波形が一致する
と評価されるまで繰り返し、最終的に反射波形演算部に
おける理論演算で用いた故障ステーションまでの距離を
結果として出力する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術1)につ
いては、伝送路が短い場合、例えば数mの伝送路に複数
のステーションが接続されている場合には、入射パルス
と反射パルスの重畳が起こり両者の分離が困難になった
り、両パルスの時間差(位相差)の測定の精度が低いな
どの問題があった。例えば、両パルスの時間差(位相
差)をアナログ的に測定する従来技術1)の例では、両
波形をオシロスコープ上で観測し位相差を読み取る必要
があるが、波形の読み取りに人間が介在することによる
誤差が大きくなる。また、波形をディジタル処理する場
合には波形の測定精度を上げるためにサンプリング周波
数を高くする必要があり、装置としてコストを低く抑え
るのが困難になる。一方、公知例3)(特許第2516431
号)において定量的に指摘されている通り、伝送路が長
い場合にはパルス波形の高周波成分が減衰し波形が大き
く歪むことから、位相差計測の精度を高めることができ
ない。
【0013】上記従来技術2)、3)では実測値から理
論パラメータを同定するという方式をとることにより、
実測波形やインピーダンスのサンプリング、パラメータ
同定の評価、収束計算などの処理の必要が生じ、ハー
ド、ソフト両面において装置としての複雑さが大きい。
また、伝送路の入力インピーダンスや反射波形を計算す
る根拠となる理論において、伝送路の物理モデルの精度
が問題となる。すなわち、伝送路の特性や伝送路が置か
れる状況によっては、現実の伝送路を短期間で精度よく
モデル化できるとは限らず、適用範囲が限定されたり、
伝送路の特性測定と物理モデルの補正とに費やすコスト
が増大する可能性が大きい。
【0014】本発明の目的は、バス型伝送路の短絡故障
ステーションを、高い検出精度で、かつ低いコストで検
出することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】発明者は、伝送路の共振
周波数が、伝送路の長さにより決まること、伝送路に接
続されたステーションが短絡故障した場合、共振周波数
を決める伝送路の長さが短絡位置で決まることに着目し
た。つまり、伝送路の一端から、この伝送路に接続され
た各ステーションまでの距離を測定し、その距離に対応
する共振周波数を予め求めておく。いずれかのステーシ
ョンで短絡故障が発生した場合、予め求めておいた周波
数の正弦波を順に伝送路に送りこむと、短絡故障が発生
したステーションの位置に対応する周波数で共振が生ず
るから故障ステーションを特定できる。
【0016】すなわち、上記目的を達成する本発明は、
複数のステーションが接続されたバス型伝送路における
短絡故障ステーションを特定する方法において、前記
伝送路の一端から各ステーションまでの距離に応じて決
まる該区間の伝送路の共振周波数を求め、この共振周波
数の正弦波信号を前記一端から伝送路に入射させる手順
と、前記伝送路の前記一端から前記入射した正弦波信
号の反射波を取出してその振幅レベルを定量化して記録
する手順と、上記及びの手順を前記各ステーショ
ンについて実施する手順と、伝送路に入射した複数の
周波数の中で振幅レベルが最大値を示す正弦波信号の周
波数に対応する距離にあるステーションを短絡故障した
ステーションとして特定する手順と、を含んでなること
を特徴とする。
【0017】なお、上記及びの手順を前記各ステー
ションについて実施する際に、正弦波信号を伝送路に入
射する順序を、周波数の低い正弦波信号から、順次、周
波数の高い正弦波信号になるように入射させることが望
ましい。
【0018】上記目的はまた、周波数可変正弦波発振
器、方向性結合器、振幅レベル検出器、メモリ、制御・
演算器からなる短絡位置探索装置を前記バス型伝送路の
端部へ接続し、周波数可変正弦波発振器により伝送路を
駆動して伝送路上に定在波を発生させ、方向性結合器を
介して得られる反射波の振幅レベルを検出器により測定
する一連のサイクルを、前記制御・演算器で制御して、
伝送路に接続された最遠端のステーションから短絡位置
探索装置の接続点に隣接するステーションまで、前記メ
モリに格納された各ステーションの距離に応じた周波数
の正弦波信号を用いて各ステーションについて実施し、
その時点で前記バス型伝送路の持つ共振周波数を求める
ことにより短絡故障ステーションを特定することでも達
成される。
【0019】上記目的は更に、複数のステーションが接
続されたバス型伝送路における短絡故障ステーションを
検出する短絡位置探索装置を、指定された周波数の正弦
波信号を発生する正弦波信号発生手段と、該正弦波信号
発生手段が発生した正弦波信号を前記バス型伝送路に入
射させるとともに前記正弦波信号の反射波を前記バス型
伝送路から取込む線路と取込んだ反射波を出力する出力
端を備えた方向性結合手段と、前記方向性結合手段から
出力される反射波を取込んでその振幅レベルを検出する
振幅レベル検出手段と、前記複数のステーションそれぞ
れについて定められた共振周波数を格納している記憶手
段と、発振すべき正弦波信号の周波数を前記記憶手段に
格納されたデータに基づいて前記正弦波信号発生手段に
対して指定するとともに、前記振幅レベル検出手段から
出力される、発振された正弦波信号の反射波の振幅レベ
ルを該反射波のもとである正弦波信号の周波数に対応さ
せて保持し、該周波数に対応するステーションを表す符
号と該周波数に対応する振幅レベルとを組み合わせて出
力する制御・演算手段と、を有して構成することによっ
ても達成される。
【0020】なお、上記短絡位置探索装置は、バス型伝
送路が複数の伝送路から構成されている場合を考慮し、
前記方向性結合手段の前記線路に、正弦波を入射するバ
ス型伝送路を複数のバス型伝送路の中から選択するバス
ライン選択手段を介装し、該バスライン選択手段は、前
記制御・演算手段によりいずれのバス型伝送路を選択す
るかを指示されるよう構成してもよい。
【0021】本発明では検出原理として伝送路上の共振
現象を利用しているため、高精度な障害位置特定が可能
である。すなわち、伝送路の共振周波数を測定するの
で、測定方法は通常の周波数カウンタの原理と同様にな
り、検出に人間が介在することによる誤差の発生を防止
でき、ディジタル処理も容易に実現できる。具体的に
は、本発明のハードウェアは周波数可変正弦波発振器、
方向性結合器、振幅レベル検出器、メモリ、制御・演算
器のみで構成でき、データ処理も上記駆動・測定サイク
ルをステーションの数だけ繰り返し、測定された振幅値
が最大である周波数を検出するのみであるので、装置と
して複雑にならず、高精度でかつ低いコストで、故障ス
テーションを検出することができる。
【0022】以下、本発明の原理について図5を用いて
詳述する。複数のステーション1(1−1〜1−n)が
伝送路2に接続されたバス型ネットワークにおいて、ス
テーション1−iが短絡故障したとする。まず、正弦波
発振器26により伝送路2を駆動する。伝送路2へ入射
された正弦波は伝送路2の特性に応じた減衰量で徐々に
減衰しつつ伝送路2に沿って伝搬するが、故障ステーシ
ョン1−iの位置において伝送路の特性インピーダンス
が急変するため、反射する。反射の度合いは反射係数m
によって次のように定まる。
【0023】 m=(Ze−Zo)/(Ze+Zo) ‥‥‥‥(1) Ze:反射点の特性インピーダンス Zo:伝送路の特性インピーダンス 短絡故障位置では接地によりインピーダンスが非常に低
くなるため、Ze→0として、反射係数mは、下記式
(2)により、−1となる。
【0024】 m=(Ze−Zo)/(Ze+Zo)→−1 ‥‥(2) 以上述べたことから、正弦波発振器26から入力された
正弦波信号は短絡故障ステーション1−iの位置におい
て位相が反転し全反射されること、反射された正弦波信
号は入力された正弦波信号と重なり合うため、伝送路上
に定在波が形成されることがわかる。
【0025】上記定在波の振幅レベルは、共振現象が起
こる周波数、すなわち正弦波発振器26から伝送路2へ
の信号入力位置から故障ステーション1−iの位置まで
の距離Liにより、下記式(3)で定まる固有の波長λ
gを持つ入力周波数において最大となる。
【0026】 Li=λg/4 ‥‥‥‥(3) (λg:伝送路上の波長) 故障位置はいずれかのステーション位置であるので、正
弦波発振器26から伝送路2への信号入力位置から各ス
テーションまでの距離L1〜Lnに対応する波長(式
(3)で決まる波長)を持つ正弦波信号にて伝送路を順
次駆動してゆくと、短絡状態の伝送路と共振する周波数
において反射波の振幅レベルが最大値をとる。したがっ
て、反射波の振幅レベルが最大になる周波数に対応する
距離にあるステーションを故障ステーションとして検出
することができる。
【0027】但し、本発明は共振現象を利用しているた
め、互いに半波長(λg/2)の整数倍だけ離れた位置
における短絡故障は区別することができない問題が発生
する。この点については、検出の一意性を確保するため
に、入力信号の波長の初期値を信号入力点から最も遠い
ステーションまでの距離の4倍に相当する波長に設定し
(式(3)より)、波長を短くする(周波数を大きくす
る)方向へ変化させながら伝送路を調べてゆくことが望
ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の第1の実施の形
態である短絡位置探索装置3を、バス型伝送路(以下、
伝送路という)2とこの伝送路2に接続された複数のス
テーション1(1−1〜1−n)を含んでなるバス型ネ
ットワークへ適用した例を示す。図示の短絡位置探索装
置3は、周波数可変正弦波発振器4と、バッファ9と、
方向性結合器5と、バッファ10と、振幅レベル検出器
6と、制御・演算器8と、メモリ7と、を含んで構成さ
れる。
【0029】正弦波発振手段である周波数可変正弦波発
振器4は、制御・演算器8の制御により正弦波信号を発
生し、この正弦波信号を、バッファ9、方向性結合器5
を介して伝送路2へ入力する。
【0030】制御・演算手段である制御・演算器8は、
メモリ7、振幅レベル検出器6、及び前記周波数可変正
弦波発振器(以下、発振器という)4に接続され、振幅
レベル検出器6からの入力信号の比較演算を行うととも
に、発振器4の発振周波数や発振タイミングを制御し、
出力信号を外部に出力するようになっている。制御・演
算器8は、また装置全体の動作を制御する。
【0031】方向性結合手段である方向性結合器5は、
バッファ9を介して発振器4の出力側に接続され、バッ
ファ10を介して振幅レベル検出器6の入力側に接続さ
れている。また、発振器4から入力された正弦波信号を
伝送路へ入射する線路を備え、この線路を介して伝送路
からの反射波を受信し、受信した反射波を前記バッファ
10を介して振幅レベル検出器6へ送り出すようになっ
ている。
【0032】記憶手段であるメモリ7は、制御・演算器
8に接続され、短絡位置探索装置3を伝送路2に接続す
る位置(駆動点)から各ステーションまでの距離、それ
らの距離に対応した周波数(前記式(3)で決まる周波
数)などが、ステーションを表す符号とともに格納され
る。
【0033】今、ステーション1−iのインタフェース
・ゲートが短絡モードの故障を起こした場合、伝送路2
全体は接地され、正常に機能しなくなる。このネットワ
ーク異常が検知された場合、短絡位置探索装置3を伝送
路2の端部に接続し、オフラインにて短絡故障ステーシ
ョンの位置を検出する。
【0034】短絡位置探索装置3が伝送路に接続され、
装置が起動されて探索開始が指示されると、制御・演算
器8は、メモリ7のデータを参照して、発振器4に正弦
波信号の周波数と発振のタイミングを指示する。
【0035】発振器4は制御・演算器8の制御により指
定された周波数の正弦波信号を発生し、この正弦波信号
はバッファ9、方向性結合器5を介して伝送路2へ入力
される。伝送路2へ入力された正弦波信号は故障位置で
全反射され、伝送路2上に定在波が形成される。反射波
は方向性結合器5、バッファ10を介して振幅レベル検
出器6に取り込まれ、振幅レベルが定量化されて制御・
演算器8へ出力される。定在波の振幅レベルは故障位置
からの反射波の振幅レベルとして検出できるため、制御
・演算器8は、入力された反射波の振幅レベルを記録す
る。この際、振幅レベルが予め設定されたしきい値を越
えるものについてのみ、記録を採るようにし、振幅レベ
ルがしきい値以下のものについては、異常なしと記録す
るようにしてもよい。
【0036】制御・演算器8は、メモリ7に格納された
各ステーションまでの距離に対応した周波数を用いて以
上の一連のサイクルを順次実施する。この一連のサイク
ルが終了し、振幅レベルのデータが揃ったら、データを
まとめて、例えば図3に示すグラフの形で画面に出力す
る。操作者は、その中の最大値を示すデータがどのステ
ーションに対応するものであるかを確認する。故障ステ
ーションに対応する周波数(共振周波数)において反射
波の振幅レベルが最大値をとるので、その周波数に対応
したステーションを故障ステーションとして検出するこ
とができる。この検出手順の一例をフローチャートとし
て図2に示す。
【0037】すなわち、まず、短絡位置探索装置3が伝
送路2に接続される。ステップS1においてステーショ
ン数n、駆動点から各ステーションまでの距離L1〜L
nといった伝送路のデータが入力され、ステップS2に
おいて装置の内部パラメータであるループカウンタkが
0に初期化される。以下、各ステーションに対応した周
波数にて伝送路を駆動し、反射波を検出するステップS
3〜S7の手順が繰り返される。ステップS3において
駆動波長λが数(3)に従い設定され、ステップS4に
おいて設定された波長の正弦波信号が発振され、この正
弦波信号で伝送路2が駆動される。ステップS5で、短
絡位置で反射して戻ってきた反射波が方向性結合器5を
介して振幅レベル検出器6に取込まれる。
【0038】取込まれた反射波の振幅レベルが検出され
て定量化され、制御・演算器8のメモリのXn−kに格
納される。ステップ6ではループカウンタkの値をステ
ーション数nと比較し、すべてのステーションについて
故障を探索したかどうかを判断する。未探索のステーシ
ョンがある場合はステップS7にてループカウンタを一
つ進め、ステップS3へ戻る。すべてのステーションを
探索し終えた場合は、ステップS8において反射波の信
号レベルX1〜Xnを出力し、処理を終える。
【0039】ステップS3において駆動波長λを設定す
る際、先に述べたように、駆動波長の初期値を信号入力
点から最も遠いステーションまでの距離の4倍に相当す
る波長に設定し、波長を短くする(周波数を大きくす
る)方向へ変化させながら、ステップS3〜S7の手順
を繰り返す。
【0040】以上の手順に従って出力された反射波レベ
ルの分布は、例えば図3に模式的に示すように故障ステ
ーション1−iに対応する周波数で伝送路を駆動した場
合の出力Xiにおいて最大値をとる。ここで見られる振
幅レベルのピークは伝送路の共振特性に依存するため、
非常に鋭いものになり、故障ステーションを高精度に検
出することができる。但し、現実的には鋭い共振特性を
考慮し、共振周波数における反射波の振幅レベルを正確
に求めるために図3よりも観測点を多くとり(各ステー
ションの距離に応じて算出された共振周波数の両側の近
い位置に、それぞれ数点採るようにするのが望まし
い)、共振特性をより詳しく観測する必要が生じること
もあり得る。この場合においても、図2のステップS3
で駆動波長をより細かく設定し、ステップS3〜S7よ
りなるループの繰返し数を多くすることで十分に対応す
ることができる。すなわち、本発明の装置構成および故
障位置検出に必要な手順は図1、図2に示した例で十分
であり、ともに複雑なものではなく、低コストで実現す
ることができる。
【0041】図4に本発明の第2の実施の形態を示す。
本実施の形態は、伝送路が複数ある場合に適用した例で
ある。本実施の形態の短絡位置探索装置3’が前記第1
の実施の形態の短絡位置探索装置3と異なるのは、方向
性結合器5とバスラインを接続する線路にバスライン選
択器12が追加、介装され、このバスライン選択器12
を制御・演算器8で制御するようにしている点であっ
て、他の構成は同じであるので、同じ構成については説
明を省略する。
【0042】例えば図4の実施例の様にバックボード上
の複数のバスライン2−1、2−2を有する共通バス2
に複数のプリント基板11−1〜11−nが接続された
システムにおいて、プリント基板11−iの2−2に対
するバスインタフェース・ゲートが短絡モードの故障を
起こした場合、本発明を応用して障害のあるバスライン
2−2と故障したプリント基板11−iの両方を特定す
ることができる。
【0043】すなわち短絡位置探索装置3’を共通バス
2の端部(端部のスロット)に接続して各バスライン2
−1、2−2について順次故障位置検索を行う。バスラ
イン2−1においては、末端で終端されているために共
振現象は起こらず、反射波の振幅レベルにもピークは見
られないため、異常のないことが確認できる。一方、バ
スライン2−2においては前記実施例同様、反射波の振
幅レベルにピークが現われるため、異常が発生している
ことを検出できる。また、最大値を与える周波数から故
障プリント基板11−iを特定することができる。
【0044】追加するバスライン選択器としては、例え
ばマルチプレクサなどを用いることができる。また、バ
スラインの選択をする以外はバスラインの駆動、反射波
の測定、データ処理ともに前記実施例と全く同様に実現
できる。したがって、精度、装置構成、故障位置検出に
必要な演算ともに複雑にはならず、コストを低く抑える
ことができる。
【0045】なお、前記各実施の形態では、振幅レベル
の測定結果をグラフ表示し、操作者が最大振幅を示した
ステーションを確認する構成としてあるが、制御・演算
器8によって最大振幅を示した周波数から故障ステーシ
ョンを検出し、故障ステーションの番号を出力するよう
に構成することも容易である。
【0046】また、前記各実施の形態では、正弦波信号
を生成するのに周波数可変正弦波発振器を用いたが、こ
れは、発振周波数を段階的に切り換えるものであっても
よい。この場合は、検出精度を上げるために、各周波数
を中心にある周波数幅でスキャンできるようにするのが
望ましい。
【0047】本発明に係る短絡位置探索装置は、伝送路
に付属して伝送路装置の一部として設置し、短絡故障が
発生したときには自動的に伝送路に接続されて短絡位置
の探索を開始するようにしてもよいが、短絡位置探索装
置を可搬式のものとしておき、伝送路管理者の需めに応
じて、短絡位置探索装置を自動的に伝送路に接続して短
絡位置の探索を行うようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、伝送路上の共振現象を
利用することにより、精度よく短絡故障位置を検出でき
る。また、装置構成は簡単であり、データ処理も複雑に
ならないため、コストも少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す系統構成図で
ある。
【図2】図1の実施の形態による制御、演算処理の例を
示すフローチャートである。
【図3】図1の実施の形態により得られる出力分布(伝
送路の共振特性)の一例である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す系統構成図で
ある。
【図5】伝送路上の信号の反射と定在波のできる様子を
説明する図である。
【符号の説明】
1 ステーション 2 伝送路 3、3’ 短絡位置探索装置 4 周波数可変正弦波発振器 5 方向性結合器 6 振幅レベル検出器 7 メモリ 8 制御・演算器 9、10 バッファ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 正光 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか事業所内 (72)発明者 石川 雅一 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか事業所内 Fターム(参考) 2G033 AA07 AB01 AB07 AC04 AD20 AE05 AF01 AG14 5K032 AA06 DA01 DB28 EA07 5K042 AA01 BA07 CA06 DA33 EA01 FA21 FA29 FA30 LA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のステーションが接続されたバス型
    伝送路における短絡故障ステーションを特定する方法に
    おいて、 前記伝送路の一端から各ステーションまでの距離に応
    じて決まる該区間の伝送路の共振周波数を求め、この共
    振周波数の正弦波信号を前記一端から伝送路に入射させ
    る手順と、 前記伝送路の前記一端から前記入射した正弦波信号の
    反射波を取出してその振幅レベルを定量化して記録する
    手順と、 上記及びの手順を各ステーションについて実施す
    る手順と、 伝送路に入射した複数の正弦波信号のなかで反射波の
    振幅レベルが最大値を示す正弦波信号の周波数に対応す
    る距離にあるステーションを短絡故障したステーション
    として特定する手順と、 を含んでなることを特徴とするバス型伝送路短絡位置探
    索方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のバス型伝送路短絡位置探
    索方法において、及びの手順を各ステーションにつ
    いて実施する際に、正弦波信号を伝送路に入射する順序
    を、周波数の低い正弦波信号から、順次、周波数の高い
    正弦波信号になるように入射させることを特徴とするバ
    ス型伝送路短絡位置探索方法。
  3. 【請求項3】 複数のステーションが接続されたバス型
    伝送路における短絡故障ステーションを探索する方法に
    おいて、周波数可変正弦波発振器、方向性結合器、振幅
    レベル検出器、メモリ、制御・演算器からなる短絡位置
    探索装置を前記バス型伝送路の端部へ接続し、周波数可
    変正弦波発振器により伝送路を駆動して伝送路上に定在
    波を発生させ、方向性結合器を介して得られる反射波の
    振幅レベルを前記振幅レベル検出器により測定する一連
    のサイクルを、前記制御・演算器で制御して、伝送路に
    接続された最遠端のステーションから短絡位置探索装置
    の接続点に隣接するステーションまで、前記メモリに格
    納された各ステーションの距離に応じた周波数の正弦波
    信号を用いて各ステーションについて実施し、その時点
    で前記バス型伝送路の持つ共振周波数を求めることによ
    り短絡故障ステーションを特定することを特徴とするバ
    ス型伝送路短絡位置探索方法。
  4. 【請求項4】 複数のステーションが接続されたバス型
    伝送路における短絡故障ステーションを検出する短絡位
    置探索装置において、指定された周波数の正弦波信号を
    発生する正弦波信号発生手段と、該正弦波信号発生手段
    が発生した正弦波信号を前記バス型伝送路に入射させる
    とともに前記正弦波信号の反射波を前記バス型伝送路か
    ら取込む線路と取込んだ反射波を出力する出力端を備え
    た方向性結合手段と、前記方向性結合手段から出力され
    る反射波を取込んでその振幅レベルを検出する振幅レベ
    ル検出手段と、前記複数のステーションそれぞれについ
    て定められた共振周波数を格納している記憶手段と、発
    振すべき正弦波信号の周波数を前記記憶手段に格納され
    たデータに基づいて前記正弦波信号発生手段に対して指
    定するとともに、前記振幅レベル検出手段から出力され
    る、発振された正弦波信号の反射波の振幅レベルを該反
    射波のもとである正弦波信号の周波数に対応させて保持
    し、該周波数に対応するステーションを表す符号と該周
    波数に対応する振幅レベルとを組み合わせて出力する制
    御・演算手段と、を有してなることを特徴とする短絡位
    置探索装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の短絡位置探索装置におい
    て、前記方向性結合手段の前記線路に、正弦波を入射す
    るバス型伝送路を複数のバス型伝送路の中から選択する
    バスライン選択手段が介装され、該バスライン選択手段
    は、前記制御・演算手段によりいずれのバス型伝送路を
    選択するかを指示されるよう構成されていることを特徴
    とする短絡位置探索装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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