JP2002043754A - プリント配線板及びプリント配線板の製造方法 - Google Patents
プリント配線板及びプリント配線板の製造方法Info
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Abstract
配線板及びプリント配線板の製造方法を提供する。 【解決手段】 プリント配線板10内にチップコンデン
サ20Aを配置するため、ICチップ90とチップコン
デンサ20Aとの距離が短くなり、ループインダクタン
スを低減することができる。また、厚いコア基板30内
にチップコンデンサ20A、チップ抵抗20Bを収容す
るためプリント配線板を厚くすることがない。コア基板
30内にチップ抵抗20Bを収容するため、プリント配
線板の高集積化を実現できる。
Description
載置するプリント配線板に関し、特にコンデンサ及び抵
抗を内蔵するプリント配線板に関するのもである。
源とICチップ間の配線距離が長く、この配線部分のル
ープインダクタンスは非常に大きいものとなっている。
このため、高速動作時のIC駆動電圧の変動も大きくな
り、ICの誤動作の原因となり得る。また、電源電圧を
安定化させることも困難である。このため、電源供給の
補助として、コンデンサをプリント配線板の表面に実装
している。即ち、電圧変動となるループインダクタンス
は、図26(A)に示す電源からプリント配線板300
内の電源線を介してICチップ270の電源端子272
Pまでの配線長、及び、ICチップ270のアース端子
272Eから電源からプリント配線板300内のアース
線を介して電源までの配線長に依存する。また、逆方向
の電流が流れる配線同志、例えば、電源線とアース線と
の間隔を狭くすることでループインダクタンスを低減で
きる。このため、図26(B)に示すように、プリント
配線板300にチップコンデンサ298を表面実装する
ことで、ICチップ270と電源供給源となるチップコ
ンデンサ292とを結んでいるプリント配線板300内
の電源線とアース線との配線長を短くするとともに、配
線間隔を狭くすることで、ループインダクタンスを低減
することが行われていた。
動電圧変動の原因となる電圧降下の大きさは周波数に依
存する。このため、ICチップの駆動周波数の増加に伴
い、図26(B)を参照して上述したようにチップコン
デンサを表面に実装させてもなおループインダクタンス
を低減できず、IC駆動電圧の変動を十分に抑えること
が難しくなった。
れたものであり、その目的とするところは、ループイン
ダクタンスを低減できるプリント配線板及びプリント配
線板の製造方法を提供することにある。
積化を達成できるプリント配線板及びプリント配線板の
製造方法を提供することにある。
配線板の製造方法では、コア基板内にチップコンデンサ
を収容することが可能となり、ループインダクタンスを
低減させたプリント配線板を提供できる。また、コア基
板内に抵抗を収容することが可能となり、プリント配線
板の高集積化を実現できる。更に、コンデンサと抵抗と
の間の配線距離を短縮することが可能となる。
層間樹脂絶縁層にバイアホールもしくはスルーホールを
施して、導電層である導体回路を形成するビルドアップ
法によって形成する回路を意味している。それらには、
セミアディティブ法、フルアディティブ法のいずれかを
用いることができる。
ンサを配置するため、ICチップとコンデンサとの距離
が短くなり、ループインダクタンスを低減することがで
きる。また、厚みの厚いコア基板内にコンデンサ及び抵
抗を収容するためプリント配線板自体を厚くすることが
ない。
層間樹脂絶縁層にバイアホールもしくはスルーホールを
施して、導電層である導体回路を形成するビルドアップ
法によって形成する回路を意味している。それらには、
セミアディティブ法、フルアディティブ法のいずれかを
用いることができる。
い。コンデンサもしくは抵抗、コア基板間の空隙をなく
すことによって、内蔵されたコンデンサもしくは抵抗
が、挙動することが小さくなるし、コンデンサを起点と
する応力が発生したとしても、該充填された樹脂により
緩和することができる。また、該樹脂には、コンデンサ
とコア基板との接着やマイグレーションの低下させると
いう効果も有する。
抵抗の電極の被覆層から、少なくとも一部が露出してプ
リント配線板に収容し、被覆層から露出した電極にめっ
きにより電気的接続を取ってある。このとき、被覆層か
ら露出した金属は、主成分がCuであるものであること
が望ましい。その理由としては露出した金属に、めっき
で金属層を形成しても接続性が高くなり、接続抵抗を低
減することができる。
ケル、貴金属のいずれかの金属が配設されているものが
望ましい。内蔵したコンデンサにスズや亜鉛などの層
は、バイアホールとの接続部におけるマイグレーション
を誘発しやすいからである。故に、マイグレーションの
発生を防止することもできる。
抗の電極にめっき膜を被覆して、プリント配線板に収容
し、めっき膜を設けた電極にめっきにより電気的接続を
取ってある。めっき膜を設けた電極にめっきにより電気
的接続を取るため、密着性が高く、電極とバイアホール
との接続信頼性を高めることができる。また、マイグレ
ーションの発生を防止することもできる。
図を参照して説明する。先ず、本発明の第1実施形態に
係るプリント配線板の構成について図7、図8を参照し
て説明する。図7は、プリント配線板10の断面を示
し、図8は、図7に示すプリント配線板10にICチッ
プ90を搭載し、ドータボード94側へ取り付けた状態
を示している。
チップコンデンサ20A及びチップ抵抗20Bと、チッ
プコンデンサ20A及びチップ抵抗20Bを収容するコ
ア基板30と、ビルドアップ層80A、80Bを構成す
る層間樹脂絶縁層40、60とからなる。層間樹脂絶縁
層40には、バイアホール46及び導体回路48が形成
され、層間樹脂絶縁層60には、バイアホール66及び
導体回路68が形成されている。
に示すように第1電極21と第2電極22と、該第1、
第2電極に挟まれた誘電体23とから成り、該誘電体2
3には、第1電極21側に接続された第1導電膜24
と、第2電極22側に接続された第2導電膜25とが複
数枚対向配置されている。第1電極21、第2電極22
の表面には、被覆層26が被覆されている。同様に、チ
ップ抵抗20Bは、図15(B)に示すように第1電極
21と第2電極22とが備えられ、第1電極21、第2
電極22の表面には、被覆層26が被覆されている。
0Aのバイアホール66には、ICチップ90のパッド
92S1、92S2、92P1,92P2へ接続するた
めのバンプ76が形成されている。一方、下側のビルド
アップ層80Bのバイアホール66には、ドータボード
94のパッド96S1、96S2、96P1、96P2
へ接続するためのバンプ76が配設されている。コア基
板30にはスルーホール36が形成されている。
は、バンプ76−導体回路68−バイアホール66−ス
ルーホール36−バイアホール66−バンプ76を介し
て、ドータボード94の信号用のパッド96S2に接続
されている。一方、ICチップ90の信号用のパッド9
2S1は、バンプ76−バイアホール66−スルーホー
ル36−バイアホール66−バンプ76を介して、ドー
タボード94の信号用のパッド96S1に接続されてい
る。
は、バンプ76−バイアホール66−導体回路48−バ
イアホール46を介してチップコンデンサ20Aの第1
電極21へ接続されている。一方、ドータボード94の
電源用パッド96P1は、バンプ76−バイアホール6
6−スルーホール36−導体回路48−バイアホール4
6を介してチップコンデンサ20Aの第1電極21へ接
続されている。
は、バンプ76−バイアホール66−導体回路48−バ
イアホール46を介してチップコンデンサ20Aの第2
電極22へ接続されている。一方、ドータボード94の
電源用パッド96P2は、バンプ76−バイアホール6
6−スルーホール36−導体回路48−バイアホール4
6を介してチップコンデンサ20Aの第2電極22へ接
続されている。
Cチップ90の直下にチップコンデンサ20Aを配置す
るため、ICチップとコンデンサとの距離が短くなり、
電力を瞬時的にICチップ側へ供給することが可能にな
る。即ち、ループインダクタンスを決定するループ長さ
を短縮することができる。
ルーホール36を設けてある。このため、コンデンサに
信号を通過させた際に発生する高誘電体によるインピー
ダンス不連続による反射、及び、高誘電体通過による伝
搬遅延を防ぐことができる。
を収容することが可能となり、プリント配線板の高集積
化を実現できる。そして、コンデンサと抵抗との間の配
線距離を短縮することが可能となり、配線の電送速度を
高めることができる。また、厚さの厚いコア基板30内
にチップコンデンサ20A、チップ抵抗20Bを収容す
るため、プリント配線板の厚さを薄く形成することがで
きる。
の基板を用いることはできなかった。該基板は外形加工
性が悪く、コンデンサを収容することができないことが
あり、樹脂で充填させても空隙が生じてしまうためであ
る。
ト配線板の製造方法について、図1〜図6を参照して説
明する。片面に金属膜41を積層した樹脂フィルム40
αを用意する(図1(A))。この樹脂フィルム40α
としては、エポキシ、BT、ポリイミド、オレフィン等
の熱硬化性樹脂、又は、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂と
の混合物を用いることができる。この金属膜41をパタ
ーンエッチングして所定の回路パターン42を形成する
(図1(B))。次に、樹脂フィルム40αの下面の回
路パターン42にチップコンデンサ20A及びチップ抵
抗20Bを半田、導電性ペースト等の接着材料34を介
して接着する(図1(C))。
容するキャビティ31を穿設したコア基板用積層板30
αを用意する(図1(C))。キャビティ31は、ザグ
リ、通孔を形成したプリプレグと通孔を形成していない
プリプレグとの接合、又は、射出成形により形成する。
このコア基板用積層板30αとしては、エポキシ樹脂を
含浸させたプリプレグを積層してなる積層板を用いるこ
とができる。エポキシ以外でも、BT、フェノール樹脂
あるいはガラスクロスなどの強化材を含有しているもの
等、一般的にプリント配線板で使用されるものを用い得
る。なお、ガラスクロスなどの心材を有しない樹脂基板
を用いることもできる。そして、チップコンデンサ20
A及びチップ抵抗20Bを取り付けた樹脂フィルム40
α、コア基板用樹脂積層板30α、更に、もう1枚の樹
脂フィルム40αを積層してからプレスする(図1
(D))。
抵抗20Bと樹脂フィルム40αとの間の隙間は、樹脂
フィルム40αからしみ出る樹脂により充填される。こ
こで、この隙間が十分に充填し得ない際には、図2
(A)に示すように樹脂フィルム40α側の回路パター
ン42間に充填材32αを配設し、図2(B)に示すよ
うに充填することも、また、図2(C)に示すように、
コンデンサ20A及びチップ抵抗20B側に充填材32
αを配置し、図3(D)に示すように充填することも可
能である。
プコンデンサ20A及びチップ抵抗20Bを収容するコ
ア基板30及び層間樹脂絶縁層40を形成する(図3
(A))。なお、コア基板のキャビティ31内に樹脂充
填剤32を充填して、気密性を高めることが好適であ
る。また、ここでは、樹脂フィルム40αには、金属層
のないものを用いて積層させているが、片面に金属層を
配設した樹脂フィルム(RCC)を用いてもよい。即
ち、両面板、片面板、金属膜を有しない樹脂板、樹脂フ
ィルムを用いることができる。
シマレーザあるいはUVレーザにより上面側の層間樹脂
絶縁層40に非貫通孔43からなるバイアホールを穿設
する(図3(B))。また、必要に応じて、バイアホー
ル内のスミアを酸素、窒素などの気体プラズマ処理、コ
ロナ処理などのドライ処理によって、あるいは、過マン
ガン酸などの酸化剤による浸積による処理によって行っ
てもよい。引き続き、層間絶縁層40、コア基板30及
び層間樹脂絶縁層40に対して、ドリル、又は、レーザ
でスルーホール用の通孔33を50〜500μmで穿設
する(図3(C))。
っき液にコア基板30を浸漬し、均一に無電解銅めっき
膜44を析出させる(図4(A))。ここでは、無電解
めっきを用いているが、スパッタにより、銅、ニッケル
等の金属層を形成することも可能である。スパッタはコ
スト的には不利であるが、樹脂層との密着性を改善でき
る利点がある。また、場合によってはスパッタで形成し
た後に、無電解めっき膜を形成させてもよい。樹脂によ
っては、触媒付与が安定しないものには有効であるし、
無電解めっき膜と形成させた方が電解めっきの析出性が
安定するからである。
性ドライフィルムを張り付け、マスクを載置して、露光
・現像処理し、所定パターンのレジスト51を形成す
る。そして、電解めっき液にコア基板30を浸漬し、無
電解めっき膜44を介して電流を流し電解銅めっき膜4
5を析出させる(図4(B))。レジスト50及びレジ
スト51を5%のKOH で剥離した後、レジスト51下の
無電解めっき膜44を硫酸と過酸化水素混合液でエッチ
ングして除去し、層間樹脂絶縁層40にバイアホール4
6及び導体回路48を、一方、コア基板30の通孔33
にスルーホール36を形成する(図4(C))。
ーホール36の導体層の表面に粗化層を設ける。酸化
(黒化)−還元処理、Cu−Ni−Pからなる合金など
の無電解めっき膜、あるいは、第二銅錯体と有機酸塩か
らなるエッチング液などのエッチング処理によって粗化
層を施す。粗化層はRa(平均粗度高さ)=0.01〜
5μmである。特に望ましいのは、0.5〜3μmの範
囲である。なお、ここでは粗化層を形成しているが、粗
化層を形成せず後述するように直接樹脂を充填、樹脂フ
ィルムを貼り付けることも可能である。
8を充填させる。樹脂層としては、エポキシ樹脂等の樹
脂を主成分として導電性のない樹脂、銅などの金属ペー
ストを含有させた導電性樹脂のどちらでもよい。この場
合は、熱硬化性エポキシ樹脂に、シリカなどの熱膨張率
を整合させるために含有させたものを樹脂充填材として
充填させる。スルーホール36への樹脂38の充填後、
樹脂フィルム60αを貼り付ける(図5(A))。な
お、樹脂フィルムを貼り付ける代わりに、樹脂を塗布す
ることも可能である。樹脂フィルム60αを貼り付けた
後、フォト、レーザにより、絶縁層60αに開口径20
〜250μmであるバイアホール63を形成してから熱
硬化させる(図5(B))。その後、コア基板に触媒付
与し、無電解めっきへ浸積して、層間樹脂絶縁層60の
表面に均一に厚さ0.9μmの無電解めっき膜64を析
出させ、その後、所定のパターンをレジスト70で形成
させる(図5(C))。
4を介して電流を流してレジスト70の非形成部に電解
銅めっき膜65を形成する(図6(A))。レジスト7
0を剥離除去した後、めっきレジスト下の無電解めっき
膜64を溶解除去し、無電解めっき膜64及び電解銅め
っき膜65からなるの導体回路68及びバイアホール6
6を得る(図6(B))。
ウム触媒を除去する。更に、第2銅錯体と有機酸とを含
有するエッチング液により、導体回路68及びバイアホ
ール66の表面に粗化面(図示せず)を形成し、さらに
その表面にSn置換を行う。
形成する。基板の両面に、ソルダーレジスト組成物を塗
布し、乾燥処理を行った後、円パターン(マスクパター
ン)が描画されたフォトマスクフィルム(図示せず)を
密着させて載置し、紫外線で露光し、現像処理する。そ
してさらに、加熱処理し、はんだパッド部分(バイアホ
ールとそのランド部分を含む)の開口部72aを有する
ソルダーレジスト層(厚み20μm)72を形成する(図
6(C))。
72aに、半田ペーストを充填する(図示せず)。その
後、開口部72aに充填された半田を 200℃でリフロー
することにより、半田バンプ(半田体)76を形成する
(図7参照)。なお、耐食性を向上させるため、開口部
72aにNi、Au、Ag、Pdなどの金属層をめっ
き、スパッタにより形成することも可能である。
載置及び、ドータボードへの取り付けについて、図8を
参照して説明する。完成したプリント配線板10の半田
バンプ76にICチップ90の半田パッド92S1、9
2S2、92P1、92P2が対応するように、ICチ
ップ90を載置し、リフローを行うことで、ICチップ
90の取り付けを行う。同様に、プリント配線板10の
半田バンプ76にドータボード94のパッド96S1、
96S2、96P1、96P2をリフローすることで、
ドータボード94へプリント配線板10を取り付ける。
変例に係るプリント配線板について、図9を参照して説
明する。第1改変例のプリント配線板は、上述した第1
実施形態とほぼ同様である。但し、この第1改変例のプ
リント配線板では、導電性ピン84が配設され、該導電
性ピン84を介してドータボードとの接続を取るように
形成されている。また、図1(A)を参照して上述した
実施形態では、片面に金属膜41を積層した樹脂フィル
ム40αを用いたが、この第1改変例では、両面に金属
膜を積層した樹脂フィルムを用いてICチップ90側の
層間樹脂絶縁層60を製造してある。即ち、上面の金属
膜をパターンエッチングして回路パターン42を形成し
てある。更に、該回路パターン42の開口42aをコン
フォマルマスクとして用い、レーザにより非貫通孔43
を穿設しバイアホール46を形成してある。
板30に収容されるチップコンデンサ20Aのみを備え
ていたが、第1改変例では、表面及び裏面に大容量のチ
ップコンデンサ86が実装されている。
複雑な演算処理を行う。ここで、ICチップ側に大電力
を供給するために、本実施形態では、プリント配線板に
電源用のチップコンデンサ20A及びチップコンデンサ
86を備えてある。このチップコンデンサによる効果に
ついて、図25を参照して説明する。
電圧を、横軸に時間を取ってある。ここで、二点鎖線C
は、電源用コンデンサを備えないプリント配線板の電圧
変動を示している。電源用コンデンサを備えない場合に
は、大きく電圧が減衰する。破線Aは、表面にチップコ
ンデンサを実装したプリント配線板の電圧変動を示して
いる。上記二点鎖線Cと比較して電圧は大きく落ち込ま
ないが、ループ長さが長くなるので、律速の電源供給が
十分に行えていない。即ち、電力の供給開始時に電圧が
降下している。また、二点鎖線Bは、図7を参照して上
述したチップコンデンサを内蔵するプリント配線板の電
圧降下を示している。ループ長さは短縮できているが、
コア基板30に容量の大きなチップコンデンサを収容す
ることができないため、電圧が変動している。ここで、
実線Eは、図9を参照して上述したコア基板内のチップ
コンデンサ20Aを、また表面に大容量のチップコンデ
ンサ86を実装する第1改変例のプリント配線板の電圧
変動を示している。ICチップの近傍にチップコンデン
サ20Aを、また、大容量のチップコンデンサ86を備
えることで、電圧変動を最小に押さえている。
変例に係るプリント配線板について、図10を参照して
説明する。第2改変例のプリント配線板は、上述した第
1実施形態とほぼ同様である。但し、この第2改変例の
プリント配線板では、チップコンデンサ20A及びチッ
プ抵抗20Bの第1電極21と第2電極22とが、IC
チップ90の電源用パッド92P1、92P2とバンプ
76を介して直接接続されている。この第2改変例で
は、ICチップとチップコンデンサ、ICチップとチッ
プ抵抗との距離を更に短縮させることができる。
リント配線板の構成について図14を参照して説明す
る。この第2実施形態のプリント配線板の構成は、上述
した第1実施形態とほぼ同様である。但し、コア基板3
0へのチップコンデンサ20A及びチップ抵抗20Bの
収容方法が異なる。即ち、第1実施形態では、チップコ
ンデンサ20A、チップ抵抗20Bの第1、第2電極に
半田付けして接続を取ったが、第2実施形態では、第1
電極21及び第2電極22にめっきを施しバイアホール
46を形成して接続を取る。
ついて、先ず図15を参照して説明する。図15(A)
は、第1実施形態のプリント配線板にて用いたチップコ
ンデンサを示している。このチップコンデンサの第1電
極及び第2電極22は、銅を主成分としている金属を焼
成してなるメタライズ層により形成され、外周の被覆層
26はSnによって形成させている。その理由として
は、防錆および半田付け性の向上である。第2実施形態
では、図15(C)に示すように、第1電極21および
第2電極22の上面の被覆層26から金属層を露出させ
ている。また、図14中に示すように、チップ抵抗20
Bの第1電極21および第2電極22の上面の被覆層2
6から金属層を露出させている。このため、めっきから
なるバイアホールとの接続性が高くなる。また、接続抵
抗を低減することができる。
について、図11〜図13を参照して説明する。先ず、
エポキシ樹脂を含浸させたプリプレグ35を4枚積層し
てなる積層板30αにチップコンデンサ、チップ抵抗収
容用の通孔37を形成し、一方、プリプレグ35を2枚
積層してなる積層板30βを用意する(図11
(A))。ここで、プリプレグとして、エポキシ以外で
も、BT、フェノール樹脂あるいはガラスクロスなどの
強化材を含有したものを用い得る。次に、積層板30α
と積層板30βとを重ね、通孔37内に、上述した第
1、第2電極21,22の上面の被覆26を剥いだチッ
プコンデンサ20A及びチップ抵抗20Bを収容させる
(図11(B))。ここで、該通孔37とチップコンデ
ンサ20A及びチップ抵抗20Bとの間に接着剤32を
介在させることが好適である。
ンデンサ20A及びチップ抵抗20Bを収容する積層板
30α、プリプレグ35を2枚積層してなる積層板30
β、更に、樹脂フィルム40αを積層させる(図11
(C))。その後、圧着し、加熱して硬化させること
で、チップコンデンサ20A及びチップ抵抗20Bを収
容するコア基板30及び層間樹脂絶縁層40を形成する
(図11(D))。なお、コア基板30の通孔37内に
樹脂充填剤32を充填して、気密性を高めることが好適
である。
層間樹脂絶縁層40に対して、ドリルでスルーホール用
の300〜500μmの通孔33を穿設する(図12
(A))。そして、CO2レーザ、YAGレーザ、エキ
シマレーザ又はUVレーザにより上面側の層間樹脂絶縁
層40にチップコンデンサ20Aの第1電極21及び第
2電極22へ至る非貫通孔43を穿設する(図12
(B))。その後、デスミヤ処理を施す。引き続き、表
面のパラジウム触媒を付与した後、無電解めっき液にコ
ア基板30を浸漬し、均一に無電解銅めっき膜44を析
出させる(図12(C))。ここでは、無電解めっきを
用いているが、スパッタにより銅、ニッケル等の金属膜
を形成することも可能である。スパッタはコスト的には
不利であるが、樹脂との密着性を改善できる利点があ
る。無電解銅めっき膜44の表面に粗化層を形成するこ
とができる。粗化層はRa(平均粗度高さ)=0.01
〜5μmである。特に望ましいのは、0.5〜3μmの
範囲である。
性ドライフィルムを張り付け、マスクを載置して、露光
・現像処理し、所定パターンのレジスト51を形成する
(図13(A))。そして、電解めっき液にコア基板3
0を浸漬し、無電解めっき膜44を介して電流を流し電
解銅めっき膜45を析出させる(図13(B))。そし
て、レジスト51を5%のKOH で剥離した後、レジスト
51下の無電解めっき膜44を硫酸と過酸化水素混合液
でエッチングして除去し、層間樹脂絶縁層40の非貫通
孔43にバイアホール46、層間樹脂絶縁層40の表面
に導体回路48を、コア基板30の通孔33にスルーホ
ール36を形成する(図13(C))。以降の工程は、
図5〜図7を参照して上述した第1実施形態と同様であ
るため説明を省略する。
変例に係るプリント配線板について、図16を参照して
説明する。第1改変例のプリント配線板10は、上述し
た第2実施形態とほぼ同様である。但し、この第1改変
例のプリント配線板では、チップコンデンサ20Aとチ
ップ抵抗20Bは、図15(D)、図15(E)に示す
ように第1電極21と第2電極22から被覆層26を剥
いだ後、銅めっき膜27が形成されている。
及びチップ抵抗20Bの電極21、22に銅めっき膜2
7を被覆し、めっき膜27を設けた電極21、22に銅
めっきよりなるバイアホール46で電気的接続を取る。
このため、電極21、22とバイアホール46との密着
性が高く、高い接続信頼性を達成している。
変例に係るプリント配線板について、図17を参照して
説明する。第2改変例のプリント配線板10は、上述し
た第2実施形態とほぼ同様である。但し、この第2改変
例のプリント配線板では、導電性ピン84が配設され、
該導電性ピン84を介してドータボードとの接続を取る
ように形成されている。
板30に収容されるチップコンデンサ20A及びチップ
抵抗20Bのみを備えていたが、第2改変例では、表面
及び裏面に大容量のチップコンデンサ86が実装されて
いる。このため、図25を参照して上述したように、I
Cチップの直下にチップコンデンサ20Aを、また、大
容量のチップコンデンサ86を備えることで、電圧変動
を最小に押さえれる。
リント配線板の構成について図19を参照して説明す
る。この第3実施形態のプリント配線板の構成は、上述
した第2実施形態とほぼ同様である。但し、コア基板3
0へのチップコンデンサ20A及びチップ抵抗20Bの
収容方法が異なる。即ち、第2実施形態では、第1電極
21及び第2電極22へICチップ側からのみ接続を取
ったが、第3実施形態では、第1電極21及び第2電極
22へICチップ側及びドータボード側の両面から接続
を取ってある。この構成では、コンデンサ、チップ抵抗
の外部電極が、いわゆるスルーホールの機能を備えてお
り、パッケージ構造を簡単にできるので、高周波のIC
チップに対応することができる。
について、図18を参照して説明する。先ず、エポキシ
樹脂を含浸させたプリプレグを積層してなる積層板30
αにチップコンデンサ、チップ抵抗収容用の通孔37を
形成する(図18(A))。ここで、プリプレグとし
て、エポキシ以外でも、BT、フェノール樹脂あるいは
ガラスクロスなどの強化材を含有している。次に、通孔
37内に第1、第2電極21,22の表面の被覆を剥い
だチップコンデンサ20A及びチップ抵抗20Bを収容
させる(図18(B))。ここで、該通孔37とチップ
コンデンサ20A及びチップ抵抗20Bとの間に接着剤
32を介在させることが好適である。
ンデンサ20A及びチップ抵抗20Bを収容する積層板
30α、更に、樹脂フィルム40αを積層させる(図1
8(C))。その後、圧着し、加熱して硬化させること
で、チップコンデンサ20A及びチップ抵抗20Bを収
容するコア基板30及び層間樹脂絶縁層40を形成する
(図18(D))。なお、コア基板30の通孔37内に
樹脂充填剤32を充填して、気密性を高めることが好適
である。以降の工程は、図12、図13を参照した第2
実施形態、及び、図5〜図7を参照して上述した第1実
施形態と同様であるため説明を省略する。
の別例を示している。図20中に示すようにチップコン
デンサ20A、チップ抵抗20Bの第1電極21,第2
電極22とバイアホール46とを接着材料34を介して
接続することもできる。
変例に係るプリント配線板について、図21を参照して
説明する。第1改変例のプリント配線板10は、上述し
た第3実施形態とほぼ同様である。但し、この改変例の
プリント配線板では、導電性ピン84が配設され、該導
電性ピン84を介してドータボードとの接続を取るよう
に形成されている。
板30に収容されるチップコンデンサ20Aのみを備え
ていたが、第1改変例では、表面及び裏面に大容量のチ
ップコンデンサ86が実装されている。このため、図2
5を参照して上述したように、ICチップの直下にチッ
プコンデンサ20Aを、また、大容量のチップコンデン
サ86を備えることで、電圧変動を最小に押さえれる。
プリント配線板について、図22を参照して説明する。
第2改変例のプリント配線板10は、上述した第3実施
形態とほぼ同様である。但し、この改変例のプリント配
線板では、チップコンデンサ20Aの第1電極21,第
2電極22上にフィルドビア46が形成され、フィルド
ビア66を介してICチップ90のバンプ92と接続さ
れている。
プリント配線板について、図23を参照して説明する。
第3改変例のプリント配線板10は、上述した第3実施
形態とほぼ同様である。但し、この改変例のプリント配
線板では、チップコンデンサ20A、チップ抵抗20B
の第1電極21、第2電極22にフィルドビア46が形
成され、該フィルドビア46の直上に形成されたフィル
ドビア66を介してICチップ90のバンプ92P1、
92P2と接続されている。この第3改変例では、IC
チップとチップコンデンサ、チップ抵抗との距離を更に
縮めることができる。
プリント配線板について、図24を参照して説明する。
第4改変例のプリント配線板10は、上述した第3実施
形態とほぼ同様である。但し、この改変例のプリント配
線板では、チップコンデンサ20A、チップ抵抗20B
の第1電極21,第1電極22を介して、ICチップ9
0側のパッドとドータボード94側のパッド96とが接
続されている。
ビティ又は通孔に、1つのチップコンデンサ20A、チ
ップ抵抗20Bを収容したが、複数個収容することも可
能である。これにより、より高集積化をはかることがで
きる。
を起因とする電気特性の低下することはない。また、コ
ア基板とコンデンサの間に樹脂が充填されているので、
コンデンサなどが起因する応力が発生しても緩和される
し、マイグレーションの発生がない。そのために、コン
デンサの電極とバイアホールの接続部への剥離や溶解な
どの影響がない。そのために、信頼性試験を実施しても
所望の性能を保つことができるのである。また、コンデ
ンサの電極を銅によって被覆している場合にも、マイグ
レーションの発生を防止することができる。
製造工程図である。
製造工程図である。
製造工程図である。
製造工程図である。
製造工程図である。
製造工程図である。
ある。
ある。
板の断面図である。
線板の断面図である。
の製造工程図である。
の製造工程図である。
の製造工程図である。
の断面図である。
は、チップコンデンサ、チップ抵抗の断面図である。
線板の断面図である。
線板の断面図である。
の製造工程図である。
の断面図である。
の断面図である。
リント配線板の断面図である。
リント配線板の断面図である。
リント配線板の断面図である。
リント配線板の断面図である。
すグラフである。
ト配線板のループインダクタンスの説明図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 少なくとも以下(a)〜(c)の工程を
備えることを特徴とするプリント配線板の製造方法: (a)片面あるいは両面に回路パターンを形成した樹脂
板に、接着材料を介して前記回路パターンにコンデンサ
及び抵抗を接続する工程 (b)前記樹脂板に、前記コンデンサ及び前記抵抗を収
容するキャビティを形成した樹脂基板を貼り付け、コア
基板を形成する工程 (c)前記樹脂板に前記コンデンサ及び前記抵抗の電極
へ至る開口を設けてバイアホールを形成する工程 - 【請求項2】 前記(c)工程の前後に、前記樹脂板に
前記樹脂基板を貼り付けてなる前記コア基板に、通孔を
穿設してスルーホールとする工程を経ることを特徴とす
る請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。 - 【請求項3】 少なくとも以下(a)〜(e)の工程を
備えることを特徴とするプリント配線板の製造方法: (a)心材となる樹脂を含有させてなる樹脂材料にコン
デンサ及び抵抗収容用の通孔を形成する工程 (b)前記通孔を形成した樹脂材料に、樹脂材料を貼り
付けて、コンデンサ及び抵抗収容部を有するコア基板を
形成する工程 (c)前記コア基板にコンデンサ及び抵抗を収容する工
程 (d)前記コア基板に樹脂フィルムを貼り付ける工程 (e)前記樹脂フィルムに前記コンデンサ及び前記抵抗
の電極へ至る開口を設けてバイアホールを形成する工程 - 【請求項4】 前記(e)工程の前あるいは後に、前記
樹脂板に前記樹脂基板を貼り付けてなる前記コア基板
に、通孔を穿設してスルーホールとする工程を経ること
を特徴とする請求項3に記載のプリント配線板の製造方
法。 - 【請求項5】 少なくとも以下(a)〜(d)の工程を
備えることを特徴とするプリント配線板の製造方法: (a)コア基板にコンデンサ及び抵抗収容用の通孔を形
成する工程 (b)前記コア基板にコンデンサ及び抵抗を収容する工
程 (c)前記コア基板に樹脂材料を貼り付け、コア基板を
形成する工程 (d)前記コア基板の表面側の樹脂フィルムに前記コン
デンサ及び前記抵抗の電極へ至る開口を設けてバイアホ
ールを形成する工程 - 【請求項6】 前記(d)工程の前あるいは後に、前記
コア基板に、通孔を穿設してスルーホールとする工程を
経ることを特徴とする請求項5に記載のプリント配線板
の製造方法。 - 【請求項7】 コア基板に樹脂絶縁層と導体回路とを積
層してなるプリント配線板であって、 前記コア基板内にコンデンサ及び抵抗を収容させたこと
を特徴とするプリント配線板。 - 【請求項8】 コア基板に樹脂絶縁層と導体回路とを積
層してなるプリント配線板であって、 チップコンデンサ及び抵抗の電極の被覆層を少なくとも
一部を露出させて、前記プリント配線板に収容し、前記
被覆層から露出した電極にめっきにより電気的接続を取
ったことを特徴とするプリント配線板。 - 【請求項9】 前記チップコンデンサ及び抵抗から露出
した電極は、主成分がCuである金属であることを特徴
とする請求項8に記載のプリント配線板。 - 【請求項10】 前記コア基板に樹脂絶縁層と導体回路
とを積層してなるプリント配線板であって、 チップコンデンサ及び抵抗の電極にめっき膜を被覆し
て、前記プリント配線板に収容し、前記めっき膜を設け
た電極にめっきにより電気的接続を取ったことを特徴と
するプリント配線板。
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US9674970B2 (en) | 2010-05-26 | 2017-06-06 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Module board and manufacturing method thereof |
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