JP2002043697A - 半導体レーザ装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ装置およびその製造方法

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JP2002043697A
JP2002043697A JP2000223647A JP2000223647A JP2002043697A JP 2002043697 A JP2002043697 A JP 2002043697A JP 2000223647 A JP2000223647 A JP 2000223647A JP 2000223647 A JP2000223647 A JP 2000223647A JP 2002043697 A JP2002043697 A JP 2002043697A
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laser structure
layer
forming
conductivity type
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Atsunori Mochida
篤範 持田
Shunichi Onishi
俊一 大西
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた信頼性を有する半導体レーザ装置を提
供すること。 【解決手段】 基板30上に配置された第1半導体レー
ザ構造10と、第1半導体レーザ構造10上に配置さ
れ、第1半導体レーザ構造10の発振波長と異なる発振
波長を有する第2半導体レーザ構造20と、第2半導体
レーザ構造20の側面20aを被覆する絶縁膜50とを
備えた半導体レーザ装置100である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ装置
およびその製造方法に関し、特に、発振波長の異なる2
つのレーザ光を出射可能な半導体レーザ装置およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、多分野での需要の高まりを受け、
色々な種類の半導体レーザの研究開発が進められてい
る。光情報処理分野においては、特に発振波長780n
m帯のAlGaAs系半導体レーザを使用したコンパク
トディスク(CD)等が広く普及している。さらに、高
密度記録が可能で、高精細の画像を長時間再生可能な大
容量のデジタルビデオディスク(DVD)が急速に普及
してきている。このDVD再生用の半導体レーザには、
発振波長650nm帯のAlGaInP系の半導体レー
ザが使用されている。
【0003】現在のDVD機器では、DVDおよびCD
−Rのいずれも再生可能な互換性を有しているものが一
般的であるため、DVD機器の光ピックアップには、D
VD用の650nm帯のAlGaInP系半導体レーザ
に加えて、CD−Rディスクを読み出すための780n
m帯のAlGaAs系半導体レーザを搭載している構成
のものが一般的となっている。しかし、この構成では、
2つのレーザを個別に搭載することとなるため、光ピッ
クアップのサイズが大きくなり、その結果、DVD機器
のサイズも大きくなってしまう。これに対して、2つの
半導体レーザを同一基板上に並べて実装するハイブリッ
ド実装技術、または2つの半導体積層構造を1つの基板
上に並列に作製するモノリシック化技術が開発されてお
り、これらの技術によって、光ピックアップの部品の削
減やサイズの小型化を図ることが検討されている。例え
ば、図13に示すような構成を有するモノリシック2波
長レーザ装置が特開平11−112108号公報に開示
されている。
【0004】図13は、上記公報に開示されたレーザ装
置の構成を模式的に示している。図13に示したレーザ
装置1000は、n型GaAs基板130上に配置され
た第1半導体レーザ構造(発振波長:650nm)11
0と、その上に配置された第2半導体レーザ構造(発振
波長:780nm)120とを備えている。第2半導体
レーザ構造120の側面120aから所定の間隔をおい
て、第1半導体レーザ構造110の上面の一部にp型電
極140が設けられている。p型電極140は、第1半
導体レーザ構造110および第2半導体レーザ構造12
0のそれぞれの共通電極として機能する。なお、基板1
30の底面および第2半導体レーザ構造120の上面に
は、それぞれ、n側電極142および144が設けられ
ている。
【0005】第1半導体レーザ構造110は、基板13
0側から順に、n型クラッド層111、活性層(3We
ll SMQW−SCH活性層)112と、第1のp型
クラッド層113、エッチングストップ層114、n型
電流阻止層115(および第2のp型クラッド層115
a)、p型コンタクト層116とを有している。一方、
第2半導体レーザ構造120は、p型コンタクト層11
6側から順に、p型クラッド層121、活性層122
と、第1のn型クラッド層123、エッチングストップ
層124、p型電流阻止層125(および第2のn型ク
ラッド層125a)、n型コンタクト層126とを有し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の半導体レー
ザ装置1000の場合、第1半導体レーザ構造110の
上面の一部にp型電極140が設けられているため、第
2半導体レーザ構造120の側面120aにプロセス上
の電流リークが生じるおそれがある。すなわち、p型電
極140を作製する際に、電極材料が側面120aに蒸
着して電流リークが生じるおそれがある。また、第2半
導体レーザ構造120の側面120aが露出しているた
め、組み立て上の電流リークが生じる可能性もある。
【0007】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、優れた信頼性を有する半導体
レーザ装置およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体レー
ザ装置は、基板上に配置された第1半導体レーザ構造
と、前記第1半導体レーザ構造上に配置され、前記第1
半導体レーザ構造の発振波長と異なる発振波長を有する
第2半導体レーザ構造と、前記第2半導体レーザ構造の
側面を被覆する絶縁膜とを備えている。
【0009】本発明による他の半導体レーザ装置は、基
板上に配置された第1半導体レーザ構造と、前記第1半
導体レーザ構造上の一部に配置され、前記第1半導体レ
ーザ構造の発振波長と異なる発振波長を有する第2半導
体レーザ構造と、前記第1半導体レーザ構造上のうちの
前記第2半導体レーザ構造が配置された部分以外の領域
の一部に設けられ、第1半導体レーザ構造および第2半
導体レーザ構造のそれぞれの共通電極として機能する電
極と、前記電極が設けられた側の前記第2半導体レーザ
構造の側面と前記電極との間に設けられ、前記第2半導
体レーザ構造の前記側面を被覆する絶縁膜とを備えてい
る。
【0010】ある実施形態では、前記第1半導体レーザ
構造は、それぞれが第1材料の結晶成長によって形成さ
れた複数の層を含み、前記第2半導体レーザ構造は、そ
れぞれが第2材料の結晶成長によって形成された複数の
層を含んでいる。
【0011】ある実施形態では、前記基板は、第1導電
型半導体基板であり、前記第1半導体レーザ構造は、第
1導電型クラッド層と、活性層と、第2導電型クラッド
層とが下層から順に形成された多層構造部分を含んでお
り、前記第2半導体レーザ構造は、第2導電型クラッド
層と、活性層と、第1導電型クラッド層とが下層から順
に形成された多層構造部分を含んでいる。
【0012】ある実施形態では、前記基板は、第1導電
型半導体基板であり、前記第1半導体レーザ構造は、第
1導電型クラッド層と、活性層と、第2導電型クラッド
層とが下層から順に形成された多層構造部分を含んでお
り、前記第2半導体レーザ構造は、第1導電型クラッド
層と、活性層と、第2導電型クラッド層とが下層から順
に形成された多層構造部分を含んでいる。
【0013】前記第1半導体レーザ構造および前記第2
半導体レーザ構造のそれぞれは、II−VI族半導体レーザ
構造またはIII−V族半導体レーザ構造であればよい。
【0014】前記III−V族半導体レーザ構造は、Al
GaInP系半導体レーザ構造、AlGaAs系半導体
レーザ構造、GaN系半導体レーザ構造、およびGaI
nAsP系半導体レーザ構造からなる群から選択された
一つであればよい。
【0015】本発明による半導体レーザ装置の製造方法
は、半導体基板を用意する工程と、前記半導体基板上に
第1半導体レーザ構造を形成する工程と、前記第1半導
体レーザ構造上に第2半導体レーザ構造を形成する工程
と、前記第2半導体レーザ構造の一部を除去することに
よって、前記第2半導体レーザ構造に溝部を形成する工
程と、前記溝部内に露出した前記第2半導体レーザ構造
の側面上に絶縁膜を形成する工程とを包含する。
【0016】ある実施形態では、第1半導体レーザ構造
および第2半導体レーザ構造のそれぞれの共通電極とし
て機能する電極を前記溝部の底面に形成する工程をさら
に包含する。
【0017】ある実施形態では、前記絶縁膜を形成する
工程は、前記溝部内に絶縁材料を堆積することによっ
て、前記溝部内に露出した前記第2半導体レーザ構造の
側面を前記絶縁材料で被覆する工程と、前記第2半導体
レーザ構造の側面と接触している部分以外の前記絶縁材
料の一部を除去する工程とを包含する。
【0018】前記第1半導体レーザ構造を形成する工程
および前記第2半導体レーザ構造を形成する工程は、6
00℃から800℃の範囲内の成長温度で実行されるこ
とが好ましい。
【0019】ある実施形態では、前記半導体基板を用意
する工程は、第1導電型半導体基板を用意する工程であ
り、前記第1半導体レーザ構造を形成する工程および前
記第2半導体レーザ構造を形成する工程は、前記第1導
電型半導体基板上に、第1導電型クラッド層と、活性層
と、第2導電型第1クラッド層と、第1導電型電流阻止
層とを、第1材料の結晶成長によって順次形成する工程
と;前記第1導電型電流阻止層の一部を選択的にエッチ
ングすることによって、前記第1導電型電流阻止層にス
トライプ状の第1開口部を形成する工程と;前記第1開
口部の底面上および前記第1導電型電流阻止層上に第2
導電型第2クラッド層を前記第1材料の結晶成長によっ
て形成する工程と;前記第2導電型第2クラッド層上
に、第2導電型のコンタクトバッファ層を形成する工程
と;前記第2導電型のコンタクトバッファ層上に、第2
導電型クラッド層と、活性層と、第1導電型第1クラッ
ド層と、第2導電型電流阻止層とを、第2材料の結晶成
長によって順次形成する工程と;前記第2導電型電流阻
止層の一部を選択的にエッチングすることによって、前
記第2導電型電流阻止層に、前記第1開口部と平行な方
向のストライプ状の第2開口部を形成する工程と;前記
第2開口部の底面上および前記第2導電型電流阻止層上
に第1導電型第2クラッド層を前記第2材料の結晶成長
によって形成する工程とを包含する。
【0020】ある実施形態では、前記半導体基板を用意
する工程は、第1導電型半導体基板を用意する工程であ
り、前記第1半導体レーザ構造を形成する工程および前
記第2半導体レーザ構造を形成する工程は、前記第1導
電型半導体基板上に、第1導電型クラッド層と、活性層
と、第2導電型第1クラッド層と、第1導電型電流阻止
層とを、第1材料の結晶成長によって順次形成する工程
と;前記第1導電型電流阻止層の一部を選択的にエッチ
ングすることによって、前記第1導電型電流阻止層にス
トライプ状の第1開口部を形成する工程と;前記第1開
口部の底面上および前記第1導電型電流阻止層上に、前
記第1材料から構成された第2導電型第2クラッド層を
形成する工程と;前記第2導電型第2クラッド層上に、
前記第1材料から構成された第2導電型コンタクト層を
形成する工程と;前記第2導電型コンタクト層上にバッ
ファ層を形成する工程と;前記バッファ層上に、第2導
電型バッファ層と、第1導電型クラッド層と、活性層
と、第2導電型第1クラッド層と、第1導電型電流阻止
層とを、第2材料の結晶成長によって順次形成する工程
と;前記第1導電型電流阻止層の一部を選択的にエッチ
ングすることによって、前記第1導電型電流阻止層に、
前記第1開口部と平行な方向に沿ってストライプ状の第
2開口部を形成する工程と;前記第2開口部の底面上お
よび前記第2導電型電流阻止層上に、前記第2材料から
構成された第1導電型第2クラッド層を形成する工程と
を包含する。
【0021】
【発明の実施の形態】図面を参照しながら、本発明によ
る実施形態を説明する。以下の図面においては、説明を
簡単にするために、実質的に同一の機能を有する構成要
素を同一の参照符号で示す。なお、本発明は、以下の実
施形態に限定されない。 (実施形態1)図1および図2を参照しながら、本発明に
よる実施形態1の説明をする。図1は、本実施形態の半
導体レーザ装置100の構成を模式的に示している。
【0022】レーザ装置100は、基板30上に配置さ
れた第1半導体レーザ構造10と、第1半導体レーザ構
造10上に配置された第2半導体レーザ構造20と、第
2半導体レーザ構造20の側面20aを被覆する絶縁膜
50とを備えている。第1半導体レーザ構造10と第2
半導体レーザ構造20とはそれぞれ異なる発振波長を有
している。本実施形態では、基板30上に第1半導体レ
ーザ構造10および第2半導体レーザ構造20が垂直な
方向に順に集積されている。
【0023】第1半導体レーザ構造10上のうちの第2
半導体レーザ構造20が配置された部分以外の領域10
aの一部には、電極40が設けられている。電極40が
設けられた側の第2半導体レーザ構造20の側面20a
と電極40との間に絶縁膜50は位置している。すなわ
ち、電極40は、絶縁膜50の外側に位置している。電
極40は、第1半導体レーザ構造10および第2半導体
レーザ構造20のそれぞれの共通電極として機能し、図
1に示した構成では、電極40は、p型を共通にするp
側Au電極である。電極40は、p型のオーミック接触
をとるためのオーミック電極(例えば、Cr/Pt)4
1を介して、第1半導体レーザ構造10および第2半導
体レーザ構造20に共通のp型コンタクト・バッファ層
17に電気的に接続されている。
【0024】第1半導体レーザ構造10は、それぞれが
第1材料の結晶成長によって形成された複数の層を含ん
でおり、第2半導体レーザ構造20は、それぞれが第2
材料の結晶成長によって形成された複数の層を含んでい
る。本実施形態では、第1半導体レーザ構造10は、A
lGaAs系半導体レーザ構造(発振波長:780nm
帯)であり、第2半導体レーザ構造20は、AlGaI
nP系半導体レーザ構造(発振波長:650nm帯)で
ある。第1半導体レーザ構造10の下に位置する基板3
0は、例えばn型半導体基板である。n型半導体基板3
0としては、n型GaAsの(100)面方位を有する
基板、または(100)面から5〜15°オフした面を
主面とする基板を使用することができる。
【0025】n型GaAs基板30の下面には、n型の
オーミック接触をとるためのオーミック電極(AuGe
/Ni)43およびn側Au電極42が順に形成されて
いる。一方、第2半導体レーザ構造20の上面には、n
型のオーミック接触をとるためのオーミック電極(Au
Ge/Ni)45およびn側Au電極44が順に形成さ
れている。第1半導体レーザ構造10は、n型クラッド
層11と、活性層12と、p型クラッド層13とが下層
から順に形成された多層構造部分を含んでおり、一方、
第2半導体レーザ構造20は、p型クラッド層21と、
活性層22と、n型クラッド層24とが下層から順に形
成された多層構造部分を含んでいる。従って、電極4
0、42、および44をそれぞれ端子70、75、およ
び80とした場合、本実施形態の半導体レーザ装置10
0は、図2に示すような回路構造となる。
【0026】本実施形態の構成を具体的に述べると次の
ようになる。AlGaAs系半導体レーザ構造10は、
n型GaAs基板30上に形成されたn型GaAsバッ
ファ層18、n型AlGaAsクラッド層11、AlG
aAsバルク活性層12、p型AlGaAs第1クラッ
ド層13、n型AlGaAsエッチングストップ層1
4、開口部15aを有するn型AlGaAs電流阻止層
15、p型AlGaAs第2クラッド層16、p型Ga
Asコンタクト・バッファ層17が下層から順に形成さ
れた構造を有している。一方、AlGaInP系半導体
レーザ構造20は、p型GaAsコンタクト・バッファ
層17上に形成されたp型AlGaInPクラッド層2
1、GaInP/AlGaInP量子井戸活性層22、
n型AlGaInP第1クラッド層23、p型GaIn
Pエッチングストップ層24、開口部25aを有するp
型AlInP電流阻止層25、n型AlGaInP第2
クラッド層26、n型GaAsコンタクト層27が下層
から順に形成された構造を有している。開口部15aお
よび25aは、それぞれ電流狭窄となるストライプ状
(短冊状)の窓であり、これによって光導波路を実現す
る。
【0027】AlGaInP系半導体レーザ構造20の
一部には、側面20aを露出する溝60がp−コンタク
ト・バッファ層17の途中まで形成されており、側面2
0a上には絶縁膜50が形成されている。絶縁膜50
は、例えば、窒化シリコン(Sixy)、酸化シリコン
(SiO2)、アルミナ(Al23)などから構成され
ている。本実施形態では、絶縁膜50は、窒化シリコン
から構成されており、絶縁膜50の厚さは3μm〜10
μm程度である。なお、絶縁膜50は、側面20aの全
面を被覆するように形成されていることが好ましいが、
側面の20aの一部を被覆するように形成しても、半導
体レーザ装置の信頼性を従来技術よりも向上させること
ができる。絶縁膜50の側面には、AlGaAs系半導
体レーザ構造10およびAlGaInP系半導体レーザ
構造20のp側電極となる電極(Cr/Pt)41およ
び電極(Au)40が設けられている。
【0028】次に、レーザ装置100の動作について説
明する。p側電極40とn側電極44との間に電流を流
した場合、電流阻止層25には電流が流れずに、開口部
(ストライプ状の窓)25aの部分に選択的に電流が流
れて、発振波長650nm帯を有するAlGaInP系
半導体レーザ構造20の発振を行うことができる。一
方、p側電極40とn側電極42との間に電流を流した
場合、電流阻止層15には電流が流れずに、開口部(ス
トライプ状の窓)15aの部分に選択的に電流が流れ
て、発振波長780nm帯を有するAlGaAs系半導
体レーザ構造10の発振を行うことができる。
【0029】本実施形態では、発振波長650nm帯の
AlGaInP系半導体レーザ構造(第2半導体レーザ
構造)20の側面20aに絶縁膜50が形成されている
ため、プロセス上での電流リークおよび組み立て上での
電流リークを防ぐことができ、その結果、レーザ装置の
歩留まりを上げることが可能となる。
【0030】なお、本実施形態では、第1半導体レーザ
構造10と第2半導体レーザ構造20との組合せとし
て、AlGaAs系半導体レーザ構造とAlGaInP
系半導体レーザ構造との組み合わせを例にして説明した
が、この組合せに限定されず、例えば、II−VI族半導体
レーザ素子、III−V族半導体レーザ素子の群から2種
類を組み合わせて、第1半導体レーザ構造10および第
2半導体レーザ構造20として適用することができる。
III−V族半導体レーザ素子としては、例えば、AlG
aInP系半導体レーザ素子、AlGaAs系半導体レ
ーザ素子、GaN系半導体レーザ素子、およびGaIn
AsP系半導体レーザ素子を挙げることができる。
【0031】次に、図3から図5を参照しながら、本実
施形態の半導体レーザ装置100の製造方法を説明す
る。本実施形態の製造方法は、まず、半導体基板30を
用意した後、その上に、第1半導体レーザ構造10およ
び第2半導体レーザ構造を形成する。次に、第2半導体
レーザ構造20の一部を除去することによって、第2半
導体レーザ構造20に溝部60を形成し、次いで、溝部
60内に露出した第2半導体レーザ構造20の側面20
a上に絶縁膜50を形成する。その後、電極40〜45
を形成することによって、半導体レーザ装置100を得
る。以下、さらに具体的に説明する。
【0032】まず、n型半導体基板(n型GaAs基
板)30を用意した後、図3(a)に示すように、有機
金属成長(MOCVD)法を用いて、800℃程度の成
長温度にて、n型GaAsバッファ層18、n型AlG
aAsクラッド層11、AlGaAsバルク活性層1
2、p型AlGaAs第1クラッド層13、n型AlG
aAsエッチングストップ層14、n型AlGaAs電
流阻止層15を順次結晶成長させる。
【0033】次に、図3(b)に示すように、n型Al
GaAs電流阻止層15の一部を選択的に除去すること
によって、電流狭窄となるストライプ状の窓(開口部)
15aを形成し、それによって導波路を実現する。スト
ライプ状の窓15aの形成は、次のようにすればよい。
まず、電流阻止層15の上に有機レジストを塗布した
後、フォトリソグラフィー法によって、有機レジストを
ストライプ状にパターンニングする。次に、電流阻止層
15の一部をウエットエッチングによって除去すると、
ストライプ状の窓15aが得られる。その後、有機レジ
ストを除去する。
【0034】次に、図3(c)に示すように、例えば、
有機金属成長(MOCVD)法を用いて、800℃程度
の成長温度にて、p型AlGaAs第2クラッド層1
6、p型GaAsコンタクト・バッファ層17を順次形
成することによって、第1半導体レーザ構造10を作製
した後、このまま続けて、第2半導体レーザ構造(65
0nm帯のAlGaInP系半導体レーザ構造)20の
作製を行う。
【0035】第2半導体レーザ構造20の作製は次のよ
うにすればよい。まず、p型AlGaInPクラッド層
21、GaInP/AlGaInP量子井戸活性層2
2、n型AlGaInP第1クラッド層23、p型Ga
InPエッチングストップ層24、p型AlInP電流
阻止層25を順次結晶成長させる。次に、電流阻止層2
5上に有機レジストをストライプ状にパターンニングし
た後、電流阻止層25の一部をウエットエッチングによ
って除去し、それによって、電流狭窄となるストライプ
状の窓(開口部)25aを形成し、導波路を実現する。
その後、有機レジストを除去する。次に、例えば、有機
金属成長(MOCVD)法によって、800℃程度の成
長温度にて、n型AlGaInP第2クラッド層26、
n型GaAsコンタクト層27を順次形成して、第2半
導体レーザ構造20を得る。
【0036】次に、P側電極40を作製する。P側電極
40は、次のようにして作製される。まず、図3(d)
に示すように、n型GaAsコンタクト層27の上に有
機レジストを塗布した後、パターンニングし、次いで、
例えば、ドライエッチング法によって、p型GaAsコ
ンタクト・バッファ層17の途中の深さまでエッチング
する。このエッチングによって、第2半導体レーザ構造
20の側面20aを露出する溝部60が形成されること
になる。その後、有機レジストを除去する。
【0037】次に、図4(a)に示すように、溝部60
内に露出した側面20a上に、絶縁膜(側面保護膜)5
0を形成する。絶縁膜50の形成は、図5(a)〜
(e)に示すようにして行えばよい。
【0038】まず、第2半導体レーザ構造20の一部に
溝部60が形成された図5(a)に示す構成(図3
(d)参照)における第2半導体レーザ構造20の上面
(n型GaAsコンタクト層27)および溝部60の底
面(p型GaAsコンタクト・バッファ層17)の上
に、図5(b)に示すように、例えばプラズマCVD法
を用いてSiO2やSiNなどの絶縁材料52を堆積す
る。SiNの場合の成膜条件を示すと、ガス流量につい
ては、SiH4が20sccm、NH3が100scc
m、N2が200sccmであり、反応圧は0.65T
orr(約87Pa)であり、基板加熱温度は250℃
である。絶縁材料52の堆積は、側面20aの全面を覆
うように行われ、例えば、溝部60の凹部が絶縁材料5
2によって埋まるまで行われる。
【0039】次に、図5(c)に示すように、絶縁膜5
0の上面を規定するレジストパターン54を、有機レジ
ストの塗布およびパターンニングによって作製する。次
いで、図5(d)に示すように、例えば、ウエットエッ
チング法によって、SiO2膜またはSiN膜などの絶
縁膜50を形成し、その後、図5(e)に示すように、
絶縁膜57上の有機レジストを除去する。また、例え
ば、CF4ガスを用いたドライエッチング法などによっ
て絶縁膜50を形成することもできる。このようにし
て、図4(a)に示した構成が得られる。
【0040】次に、図4(b)に示すように、p型のオ
ーミックをとるための電極(Cr/Pt)41およびp
側Au電極40を溝部60の底面に形成する。電極41
および40の形成は、次にようにして行われる。まず、
図4(a)の構成におけるn型GaAsコンタクト層2
7の上面および絶縁膜50の上面を覆うレジストパター
ンを、有機レジストの塗布およびパターニングによって
形成した後、例えば、真空蒸着法を用いて、クロム(C
r)膜、白金(Pt)膜、金(Au)膜を順次蒸着して
上面全体に形成する。その後、このレジストパターン上
に位置するCr膜、Pt膜、Au膜を、例えば、アセト
ン超音波洗浄によってリフトオフすると、p型のオーミ
ックをとるためのCr/Pt電極41および、Au電極
パターン40が得られる。
【0041】次に、絶縁膜50の上面と電極40の上面
に、有機レジストをパターンニングすることによってレ
ジストパターンを作製した後、例えば、真空蒸着法によ
って、AuGe/Ni膜、およびAu膜を上面全体に蒸
着して形成する。このレジストパターンの上に形成され
たAuGe/Ni膜、Au膜を例えば、アセトン超音波
洗浄によりリフトオフして、図4(c)に示すように、
n型のオーミックをとるための電極(AuGe/Ni)
45およびn側Au電極パターン44を形成する。 続
いて、上記工程と同様にして、n型GaAs基板30の
裏面の全面に、例えば真空蒸着法を用いて、n型のオー
ミックをとるための電極(AuGe/Ni)43および
n側Au電極パターン42を形成する。以上の工程を行
うことによって、図1に示した半導体レーザ装置100
を作製することができる。
【0042】本実施形態の製造方法によれば、第2半導
体レーザ構造20の側面20aを絶縁膜50によって被
覆した状態で、共通電極40を作製することができる。
このため、共通電極40の作製の際に、共通電極40の
金属材料が側面20aに蒸着することを防止することが
できるため、歩留まりを向上させることができる。 (実施形態2)図6および図7を参照しながら、本発明
による実施形態2を説明する。本実施形態にかかる半導
体レーザ装置では、第2半導体レーザ構造20において
n型クラッド層と活性層とp型クラッド層とが下層から
順に形成されており、この点が、p型クラッド層と活性
層とn型クラッド層とが下層から順に形成されている上
記実施形態1の半導体レーザ装置100と異なる。な
お、本実施形態および後述する実施形態の説明を簡単に
するために、実施形態1と異なる点を主に説明し、実施
形態1と同様の点の説明は省略または簡略化する。
【0043】図6は、本実施形態における半導体レーザ
装置200の断面を模式的に示している。半導体レーザ
装置200は、上記実施形態1と同様に、n型半導体基
板30上に第1半導体レーザ構造10と第2半導体レー
ザ構造20とが垂直な方向に集積された構成を有してい
る。また、第2半導体レーザ構造20の側面20aに
は、絶縁膜50が形成されており、溝部60の底面に位
置する電極は、n・p型を共通にする電極構造(4
0’、41a、41b)を有している。電極40’、4
2、および39をそれぞれ端子70、75、および80
とした場合、本実施形態の半導体レーザ装置200は、
図7に示すような回路構造となる。
【0044】本実施形態の構成を具体的に述べると次の
ようになる。半導体レーザ装置200は、n型GaAs
基板30上に780nm帯の発振波長を有するAlGa
As系半導体レーザ構造10と、650nm帯の発振波
長を有するAlGaInP系半導体レーザ構造20を有
している。n型GaAs基板30には、n型のオーミッ
クをとるための電極(AuGe/Ni)43、n側Au
電極42が形成されている。
【0045】AlGaAs系半導体レーザ構造10は、
n型GaAs基板30上に、n型GaAsバッファ層1
8、n型AlGaAsクラッド層11、AlGaAsバ
ルク活性層12、p型AlGaAs第1クラッド層1
3、n型AlGaAsエッチングストップ層14、n型
AlGaAs電流阻止層15、p型AlGaAs第2ク
ラッド層16、p型GaAsコンタクト層17、GaA
sバッファ層31を有している。一方、AlGaInP
系半導体レーザ構造20は、GaAsバッファ層31上
に、n型GaAsバッファ層32、n型AlGaInP
クラッド層33、GaInP/AlGaInP量子井戸
活性層34、p型AlGaInP第1クラッド層35、
n型GaInPエッチングストップ層24’、n型Al
InP電流阻止層25’、p型AlGaInP第2クラ
ッド層36、p型GaAsコンタクト層37を有し、そ
の上には、p型のオーミックをとるための電極(Cr/
Pt)38およびp側Au電極39が形成されている。
また、AlGaAs系半導体レーザ構造10およびAl
GaInP系半導体レーザ構造20には、それぞれ、電
流狭窄となるストライプ状の窓15aおよび25aが形
成されており、これによって光導波路が実現される。
【0046】また、半導体レーザ構造20の一部には、
p型GaAsコンタクト層17の上面およびn型GaA
sバッファ層32の途中まで、溝部62が形成されてお
り、溝部62内に露出した側面20a上には、絶縁膜5
0が形成されている。さらに、半導体レーザ構造10に
おけるp型GaAsコンタクト層17上には、p型のオ
ーミックをとるための電極(Cr/Pt)41aが形成
されており、その上には、n・p共通Au電極40’が
形成されている。また、半導体レーザ構造20のn型G
aAsバッファ層32上には、n型のオーミックをとる
ための電極(AuGe/Ni)41bが形成されてお
り、その上には、n・p共通Au電極40’が形成され
ている。
【0047】次に、本実施形態の半導体レーザ装置20
0の動作について説明する。n・p共通Au電極40’
とp側Au電極39との間に電流を流すと、n型AlI
nP電流阻止層25’には電流が流れずに、ストライプ
状の窓25aの部分にのみ電流が流れて、発振波長65
0nm帯のAlGaInP系半導体レーザ構造20の発
振を行うことができる。一方、n・p共通Au電極4
0’とn側Au電極42との間に電流を流すと、n型A
lGaAs電流阻止層15には電流が流れずに、ストラ
イプ状の窓15aの部分にのみ電流が流れて、発振波長
780nm帯のAlGaAs系半導体レーザ構造10の
発振を行うことができる。
【0048】本実施形態でも、上記実施形態1と同様
に、発振波長650nm帯のAlGaInP系半導体レ
ーザ構造(第2半導体レーザ構造)20の側面20aに
絶縁膜50が形成されているため、プロセス上での電流
リークおよび組み立て上での電流リークを防ぐことがで
き、その結果、レーザ装置の歩留まりを上げることが可
能となる。なお、上記実施形態1と同様に、第1半導体
レーザ構造10と第2半導体レーザ構造20との組合せ
は、AlGaAs系半導体レーザ構造とAlGaInP
系半導体レーザ構造との組み合わせに限定されない。
【0049】次に、図8から図11を参照しながら、本
実施形態の半導体レーザ装置200の製造方法を説明す
る。
【0050】まず、図8(a)に示すように、n型Ga
As基板60上に、例えば、有機金属成長(MOCV
D)法によって、800℃程度の成長温度にて、n型G
aAsバッファ層18、n型AlGaAsクラッド層1
1、AlGaAsバルク活性層12、p型AlGaAs
第1クラッド層13、n型AlGaAsエッチングスト
ップ層14、n型AlGaAs電流阻止層15を順次結
晶成長させる。
【0051】次に、図8(b)に示すように、フォトリ
ソグラフィー法を用いて、有機レジストパターンを形成
した後、n型AlGaAs電流阻止層15の一部をウエ
ットエッチングにより除去して、電流狭窄となるストラ
イプ状の窓15aを形成する。その後、有機レジストパ
ターンを除去する。
【0052】次に、図8(c)に示すように、例えば、
有機金属成長(MOCVD)法によって、800℃程度
の成長温度にて、p型AlGaAs第2クラッド層1
6、p型GaAsコンタクト層17を形成して第1半導
体レーザ構造10を完成させた後、このまま続けて、第
2半導体レーザ構造20(650nm帯のAlGaIn
P系半導体レーザ)を作製する。第2半導体レーザ構造
20の作製は次のようにすればよい。まず、第1半導体
レーザ構造10と第2半導体レーザ構造20とをを接続
するGaAsバッファ層31を形成した後、その上に、
n型GaAsバッファ層32、n型AlGaInPクラ
ッド層33、GaInP/AlGaInP量子井戸活性
層34、p型AlGaInP第1クラッド層35、n型
GaInPエッチングストップ層24’、n型AlIn
P電流阻止層25’を順次結晶成長させる。次に、上記
工程と同様にして、n型AlInP電流阻止層25’の
一部を除去して、電流狭窄となるストライプ状の窓25
aを形成する。その後、例えば、有機金属成長(MOC
VD)法によって、800℃程度の成長温度にて、p型
AlGaInP第2クラッド層36、p型GaAsコン
タクト層37を順次形成する。このようにして第2半導
体レーザ構造20を完成させる。
【0053】次に、n・p共通電極40’を作製する。
n・p共通電極40’は次のようにして作製される。ま
ず、図8(d)に示すように、有機レジストをパターン
ニングした後、例えば、ドライエッチング法によって、
n型GaAsバッファ層32の途中の深さまで第2半導
体レーザ構造20の一部をエッチングして、溝部62を
形成する。さらに、同様の方法により、図9(a)に示
すように、p型GaAsコンタクト層68上までエッチ
ングして、溝部64を形成する。
【0054】次に、図9(b)に示すように有機レジス
トをパターンニングして、溝部64内に位置するn型G
aAsバッファ層32の上面にレジストパターン65を
形成する。次いで、例えば、真空蒸着法によって、上面
全面にクロム(Cr)膜、白金(Pt)膜を蒸着して形
成する。レジストパターン65の上に形成されたCr
膜、Pt膜を、例えばアセトン超音波洗浄によってリフ
トオフすると、図10(a)に示すように、p型のオー
ミックをとるための電極(Cr/Pt)41a、38を
形成する。
【0055】次に、電極(Cr/Pt)41aおよび3
8上に有機レジストをパターンニングした後、例えば、
真空蒸着法によって、上面全面にAuGe/Ni膜を蒸
着して形成する。次いで、レジストパターンの上に形成
されたAuGe/Ni膜を例えば、アセトン超音波洗浄
によってリフトオフすると、図10(b)に示すよう
に、溝部62内のn型GaAsバッファ層32の上面
に、n型のオーミックをとるための電極(AuGe/N
i)41bが形成される。
【0056】次に、図10(c)に示すように、例え
ば、真空蒸着法によって、上面全面にAu膜を蒸着し
て、Au膜66および39を形成する。次に、例えばC
VD法によって、上面全面に例えば、SiO2膜または
SiN膜などの材料となる絶縁材料を堆積した後、有機
レジストをパターンニングし、次いで、例えばドライエ
ッチング法によって、図11(a)に示すように、Si
2膜またはSiN膜などの絶縁膜50を形成する。
【0057】次に、図11(b)に示すように、Au膜
38の上面および絶縁膜50の上面にレジストパターン
67を形成する。その後、例えば、真空蒸着法によっ
て、上面全面にAu膜を蒸着して形成し、次いで、例え
ば、アセトン超音波洗浄によってリフトオフすると、図
7(l)に示すように、n・p共通Au電極40’が得
られる。
【0058】最後に、n型GaAs基板30の裏面に、
例えば、真空蒸着法によって裏面全面にn型のオーミッ
クをとるための電極(AuGe/Ni)43、およびn
側Au電極42を形成する。以上の工程を行うことによ
って、本実施形態の半導体レーザ装置200を作製する
ことができる。
【0059】本実施形態の製造方法も、上記実施形態1
と同様に、第2半導体レーザ構造20の側面20aを絶
縁膜50によって被覆した状態で、電極40を作製する
ことができるので、歩留まりを向上させることができ
る。 (実施形態3)図12を参照しながら、本発明による実
施形態3を説明する。第2半導体レーザ構造20の側面
20aに絶縁層50が形成された半導体レーザ装置は、
上記実施形態1および実施形態2の構成に限らず、メサ
型の半導体レーザ装置にも適用可能である。メサ型構造
の場合、第2半導体レーザ構造20の側面20aが傾斜
しているため、上記実施形態1および2の構成よりも、
絶縁膜50の形成が容易になるという利点がある。
【0060】図12(c)に、本実施形態の半導体レー
ザ装置300の構成を模式的に示す。半導体レーザ装置
300は、第2半導体レーザ構造20の側面20aが傾
斜している点以外は、上記実施形態1の半導体レーザ装
置100と実質的に同じである。
【0061】半導体レーザ装置300は、次のようにし
て作製することができる。まず、上記実施形態1の工程
(図3(a)〜(c)参照)にしたがって、第1半導体
レーザ構造10と第2半導体レーザ構造20を作製した
後、図12(a)に示すように、側面20aが傾斜した
溝部68を第2半導体レーザ構造20の一部に形成す
る。次に、図12(b)に示すように、第2半導体レー
ザ構造20の側面20a上に絶縁膜50を形成する。絶
縁膜50の形成は、図5に示した工程と同様にして行え
ばよい。その後、図12(c)に示すように、電極40
〜45を形成すると、半導体レーザ装置300が得られ
る。
【0062】なお、上記実施形態では、第1導電型をn
型とし、第2導電型をp型として説明を行ったが、これ
に限定されず、第1導電型をp型とし、第2導電型をn
型として構成することも可能である。
【0063】
【発明の効果】本発明によると、第2半導体レーザ構造
の側面を被覆する絶縁膜が形成されているので、プロセ
ス上の電流リークおよび組み立て上の電流リークを効果
的に防止することができ、その結果、信頼性に優れた半
導体レーザ装置を提供することができる。また、歩留ま
りを向上させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1にかかる半導体レーザ装置100の
断面図である。
【図2】半導体レーザ装置100の回路構成図である。
【図3】半導体レーザ装置100の製造方法を説明する
ための工程断面図である。
【図4】半導体レーザ装置100の製造方法を説明する
ための工程断面図である。
【図5】絶縁膜50の形成方法を説明するための工程断
面図である。
【図6】実施形態2にかかる半導体レーザ装置200の
断面図である。
【図7】半導体レーザ装置200の回路構成図である。
【図8】半導体レーザ装置200の製造方法を説明する
ための工程断面図である。
【図9】半導体レーザ装置200の製造方法を説明する
ための工程断面図である。
【図10】半導体レーザ装置200の製造方法を説明す
るための工程断面図である。
【図11】半導体レーザ装置200の製造方法を説明す
るための工程断面図である。
【図12】実施形態3にかかる半導体レーザ装置300
の製造方法を説明するための工程断面図である。
【図13】従来の半導体レーザ装置1000の断面図で
ある。
【符号の説明】
10 第1半導体レーザ構造 11 n型AlGaAsクラッド層 12 AlGaAsバルク活性層 13 p型AlGaAs第1クラッド層 14 n型AlGaAsエッチングストップ層 15 n型AlGaAs電流阻止層 15a、25a ストライプ状の窓(開口部) 16 p型AlGaAs第2クラッド層 17 p型GaAsコンタクト・バッファ層 18 n型GaAsバッファ層 20 第2半導体レーザ構造 21 p型AlGaInPクラッド層 22 GaInP/AlGaInP量子井戸活性層 23 n型AlGaInP第1クラッド層 24 p型GaInPエッチングストップ層 24’n型GaInPエッチングストップ層 25 p型AlInP電流阻止層 25’n型AlInP電流阻止層 26 n型AlGaInP第2クラッド層 27 n型GaAsコンタクト層 30 n型GaAs基板(基板) 31 GaAsバッファ層 32 n型GaAsバッファ層 33 n型AlGaInPクラッド層 34 GaInP/AlGaInP量子井戸活性層 35 p型AlGaInP第1クラッド層 36 p型AlGaInP第2クラッド層 37 p型GaAsコンタクト層 43、45 n型のオーミックをとるための電極(Au
Ge/Ni) 40 p側Au電極 40’n・p共通Au電極 41 p型のオーミックをとるための電極(Cr/P
t) 41a p型のオーミックをとるための電極(Cr/P
t) 41b n型のオーミックをとるための電極(AuGe
/Ni) 42、44 n側Au電極 50 絶縁膜(SiO2膜、SiN膜) 70、75、80 端子 60、62、68 溝部 100 半導体レーザ装置 110 第1半導体レーザ構造 111 n型クラッド層 112 3Well SMQW−SCH活性層 113 第1p型クラッド層 114 エッチングストップ層 115 n型電流ブロック層 115a 第2p型クラッド層 116 p型コンタクト層 120 第2半導体レーザ構造 121 p型クラッド層 122 活性層 123 第1n型クラッド層 124 エッチングストップ層 125 p型電流阻止層 125a 第2n型クラッド層 126 n型コンタクト層 140 p側電極 142 n側電極 144 n側電極 200 半導体レーザ装置 300 半導体レーザ装置 1000 半導体レーザ装置

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に配置された第1半導体レーザ構
    造と、 前記第1半導体レーザ構造上に配置され、前記第1半導
    体レーザ構造の発振波長と異なる発振波長を有する第2
    半導体レーザ構造と、 前記第2半導体レーザ構造の側面を被覆する絶縁膜とを
    備えた、半導体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 基板上に配置された第1半導体レーザ構
    造と、 前記第1半導体レーザ構造上の一部に配置され、前記第
    1半導体レーザ構造の発振波長と異なる発振波長を有す
    る第2半導体レーザ構造と、 前記第1半導体レーザ構造上のうちの前記第2半導体レ
    ーザ構造が配置された部分以外の領域の一部に設けら
    れ、第1半導体レーザ構造および第2半導体レーザ構造
    のそれぞれの共通電極として機能する電極と、 前記電極が設けられた側の前記第2半導体レーザ構造の
    側面と前記電極との間に設けられ、前記第2半導体レー
    ザ構造の前記側面を被覆する絶縁膜とを備えた、半導体
    レーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記第1半導体レーザ構造は、それぞれ
    が第1材料の結晶成長によって形成された複数の層を含
    み、 前記第2半導体レーザ構造は、それぞれが第2材料の結
    晶成長によって形成された複数の層を含む、請求項1ま
    たは2に記載の半導体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記基板は、第1導電型半導体基板であ
    り、 前記第1半導体レーザ構造は、第1導電型クラッド層
    と、活性層と、第2導電型クラッド層とが下層から順に
    形成された多層構造部分を含んでおり、 前記第2半導体レーザ構造は、第2導電型クラッド層
    と、活性層と、第1導電型クラッド層とが下層から順に
    形成された多層構造部分を含んでいる、請求項3に記載
    の半導体レーザ装置。
  5. 【請求項5】 前記基板は、第1導電型半導体基板であ
    り、 前記第1半導体レーザ構造は、第1導電型クラッド層
    と、活性層と、第2導電型クラッド層とが下層から順に
    形成された多層構造部分を含んでおり、 前記第2半導体レーザ構造は、第1導電型クラッド層
    と、活性層と、第2導電型クラッド層とが下層から順に
    形成された多層構造部分を含んでいる、請求項3に記載
    の半導体レーザ装置。
  6. 【請求項6】 前記第1半導体レーザ構造および前記第
    2半導体レーザ構造のそれぞれは、II−VI族半導体レー
    ザ構造またはIII−V族半導体レーザ構造である、請求
    項1から4の何れかに記載の半導体レーザ装置。
  7. 【請求項7】 前記III−V族半導体レーザ構造は、A
    lGaInP系半導体レーザ構造、AlGaAs系半導
    体レーザ構造、GaN系半導体レーザ構造、およびGa
    InAsP系半導体レーザ構造からなる群から選択され
    た一つである、請求項6記載の半導体レーザ装置。
  8. 【請求項8】 半導体基板を用意する工程と、 前記半導体基板上に第1半導体レーザ構造を形成する工
    程と、 前記第1半導体レーザ構造上に第2半導体レーザ構造を
    形成する工程と、 前記第2半導体レーザ構造の一部を除去することによっ
    て、前記第2半導体レーザ構造に溝部を形成する工程
    と、 前記溝部内に露出した前記第2半導体レーザ構造の側面
    上に絶縁膜を形成する工程とを包含する、半導体レーザ
    装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 第1半導体レーザ構造および第2半導体
    レーザ構造のそれぞれの共通電極として機能する電極を
    前記溝部の底面に形成する工程をさらに包含する、請求
    項8に記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記絶縁膜を形成する工程は、 前記溝部内に絶縁材料を堆積することによって、前記溝
    部内に露出した前記第2半導体レーザ構造の側面を前記
    絶縁材料で被覆する工程と、 前記第2半導体レーザ構造の側面と接触している部分以
    外の前記絶縁材料の一部を除去する工程とを包含する、
    請求項8または9に記載の半導体レーザ装置の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記第1半導体レーザ構造を形成する
    工程および前記第2半導体レーザ構造を形成する工程
    は、600℃から800℃の範囲内の成長温度で実行さ
    れる、請求項8から10の何れか一つに記載の半導体レ
    ーザ装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記半導体基板を用意する工程は、第
    1導電型半導体基板を用意する工程であり、 前記第1半導体レーザ構造を形成する工程および前記第
    2半導体レーザ構造を形成する工程は、 前記第1導電型半導体基板上に、第1導電型クラッド層
    と、活性層と、第2導電型第1クラッド層と、第1導電
    型電流阻止層とを、第1材料の結晶成長によって順次形
    成する工程と、 前記第1導電型電流阻止層の一部を選択的にエッチング
    することによって、前記第1導電型電流阻止層にストラ
    イプ状の第1開口部を形成する工程と前記第1開口部の
    底面上および前記第1導電型電流阻止層上に第2導電型
    第2クラッド層を前記第1材料の結晶成長によって形成
    する工程と、 前記第2導電型第2クラッド層上に、第2導電型のコン
    タクトバッファ層を形成する工程と、 前記第2導電型のコンタクトバッファ層上に、第2導電
    型クラッド層と、活性層と、第1導電型第1クラッド層
    と、第2導電型電流阻止層とを、第2材料の結晶成長に
    よって順次形成する工程と、 前記第2導電型電流阻止層の一部を選択的にエッチング
    することによって、前記第2導電型電流阻止層に、前記
    第1開口部と平行な方向のストライプ状の第2開口部を
    形成する工程と、 前記第2開口部の底面上および前記第2導電型電流阻止
    層上に第1導電型第2クラッド層を前記第2材料の結晶
    成長によって形成する工程とを包含する、請求項8から
    11の何れか一つに記載の半導体レーザ装置の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記半導体基板を用意する工程は、第
    1導電型半導体基板を用意する工程であり、 前記第1半導体レーザ構造を形成する工程および前記第
    2半導体レーザ構造を形成する工程は、 前記第1導電型半導体基板上に、第1導電型クラッド層
    と、活性層と、第2導電型第1クラッド層と、第1導電
    型電流阻止層とを、第1材料の結晶成長によって順次形
    成する工程と、 前記第1導電型電流阻止層の一部を選択的にエッチング
    することによって、前記第1導電型電流阻止層にストラ
    イプ状の第1開口部を形成する工程と前記第1開口部の
    底面上および前記第1導電型電流阻止層上に、前記第1
    材料から構成された第2導電型第2クラッド層を形成す
    る工程と、 前記第2導電型第2クラッド層上に、前記第1材料から
    構成された第2導電型コンタクト層を形成する工程と、 前記第2導電型コンタクト層上にバッファ層を形成する
    工程と、 前記バッファ層上に、第2導電型バッファ層と、第1導
    電型クラッド層と、活性層と、第2導電型第1クラッド
    層と、第1導電型電流阻止層とを、第2材料の結晶成長
    によって順次形成する工程と、 前記第1導電型電流阻止層の一部を選択的にエッチング
    することによって、前記第1導電型電流阻止層に、前記
    第1開口部と平行な方向に沿ってストライプ状の第2開
    口部を形成する工程と、 前記第2開口部の底面上および前記第2導電型電流阻止
    層上に、前記第2材料から構成された第1導電型第2ク
    ラッド層を形成する工程とを包含する、請求項8から1
    1の何れか一つに記載の半導体レーザ装置の製造方法。
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