JP2002042723A - 垂直加速型飛行時間型質量分析装置 - Google Patents

垂直加速型飛行時間型質量分析装置

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JP2002042723A
JP2002042723A JP2000223629A JP2000223629A JP2002042723A JP 2002042723 A JP2002042723 A JP 2002042723A JP 2000223629 A JP2000223629 A JP 2000223629A JP 2000223629 A JP2000223629 A JP 2000223629A JP 2002042723 A JP2002042723 A JP 2002042723A
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ion
grid
ions
reservoir
flight
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Yoshihiro Nukina
貫名義裕
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Jeol Ltd
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Jeol Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】イオン溜を構成している平行な2枚のプレート
(イオン押し出しプレートと第1のグリッド)が仮に帯
電しても、ターンアラウンド効果に基づいてOA/TO
FMSの分解能が低下することのないOA/TOFMS
を提供する。 【解決手段】外部イオン源と、外部イオン源で発生した
イオンを滞在させる空間と、該空間からイオンをパルス
的に加速して取り出すために該空間を挟んで対向配置さ
れるイオン押し出しプレートとグリッドにより構成され
るイオン溜と、グリッドを介して取り出されたイオンを
質量分離する飛行時間型分光部と、質量分離されたイオ
ンを検出するイオン検出器とから成る垂直加速型飛行時
間型質量分析装置において、イオン押し出しプレートと
グリッドを共にほぼ同じ帯電確率を有する金属細線群で
構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、質量分解能に優れ
た垂直加速型飛行時間型質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】EI、CI、ESI、FAB、ICPな
どの外部イオン源と飛行時間型質量分析装置(Time-of-
flight mass spectrometer:TOFMS)とを組み合わ
せて使用する場合、外部イオン源とTOFMS分光部と
の接続部分にイオン溜を設け、イオン溜内にイオンをド
リフトさせることが良く行なわれる。そして、イオン溜
内にイオンを滞留させた上で、ナノ秒オーダーの短時間
の内にイオンに対して電界を印加し、イオンのドリフト
の方向とは直交する方向にイオンをパルス状に押し出し
て、イオンパルスがTOFMSのイオン検出器に到達す
るまでの飛行時間を測定する方法で質量分析が行なわれ
る。このような質量分析装置を垂直加速型飛行時間型質
量分析装置(Orthogonal Acceleration TOFMS:O
A/TOFMS)と呼んでいる。
【0003】図1に、典型的なOA/TOFMSの模式
図を示す。外部イオン源1で生成され、運動エネルギー
を与えられたイオンは、ビームとなってイオン押し出し
プレート3と第1のグリッド4で構成されるイオン溜2
に導入される。イオン押し出しプレート3と第1のグリ
ッド4は、イオン溜2にイオンが導入・蓄積されている
間、いずれも接地電位、または装置のコモン電位に保た
れている。
【0004】導入されたイオンがイオン溜2内をドリフ
トし、イオン溜2のX方向の所定の長さを充満すると、
イオン押し出しプレート3にPush-outパルス電圧(振幅
電圧:UP)を印加し、イオンにドリフト方向(X方
向)とは交差する方向(TOFMSの光軸方向、すなわ
ちY方向)に、均一な運動エネルギーを与える。する
と、イオンは、イオンパルスとなって短時間の内にイオ
ン溜2から完全に排出された後、第1のグリッド4と第
2のグリッド5の電位差U2によって、さらに大きな運
動エネルギーを与えられて、TOFMS分光部6を飛行
する。
【0005】このように、イオン溜2のイオンは、イオ
ン溜2の光軸方向と交差するY方向に2段階で加速され
るので、イオン押し出しプレート3から第2のグリッド
5にかけての部分を2段加速部と呼んでいる。イオン溜
2を排出され、2段加速部で加速されたイオンは、2段
加速部と対向する位置に設けられ、第3のグリッド7お
よび第4のグリッド8を備えたリフレクター電位U4
ミラー反射型のリフレクター部9で反射され、最終的に
e*U0(=数keV〜10keV)の運動エネルギー
を持った状態で、マイクロ・チャンネル・プレート(M
CP)などで構成されたイオン検出器10に到達して検
出される。
【0006】イオンには、イオン押し出しプレート3と
第2のグリッド5の間の電位差U0に対応する一定の運
動エネルギーe*U0が等しく与えられるため、加速終
了時には、質量の小さなイオンほど運動速度が大きく、
質量の大きなイオンほど運動速度が小さい。このような
速度差が生まれる結果、イオンがTOF分光部6および
リフレクター部9を飛行する間に質量分離が行なわれ、
軽いイオンから先にイオン検出器10に到達し、重いイ
オンは遅れてイオン検出器10に到達することになり、
イオンのマススペクトルが測定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】OA/TOFMSで
は、外部イオン源1のイオン加速電圧(Ui)は、一般
に、Ui≦30〜40Vに設定するが、できる限り低く
することが望ましい。その理由は主に3点ある。まず、
第1の理由は、限られた長さ(数十mm)のイオン溜2
における単位長さあたりのイオンの通過時間を小さくす
ることで、イオン溜2内にできるだけ多くのイオンを溜
め込ませることができることである。イオン溜2内に多
くのイオンが溜め込まれれば、その分だけMSの信号強
度が強くなり、感度を稼ぐことができる。
【0008】次に、第2の理由は、TOF分光部6の製
作上のメリットが大きいことである。すなわち、図1で
イオン溜2をY方向に飛び出したイオンの飛行軌道は、
(1)式で与えられるようなY軸に対する傾斜角度θ
TOFを持つ。 θTOF = tan-1{Ui/(UP−U2)}・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) ただし、ここで、UPは、イオン押し出しプレート3に
印加されるPush-outパルス電圧、U2は、第2のグリッ
ド5に印加されている電圧を表わす。Uiの値が小さけ
れば、θTOFもまた小さな値になる。θTOFが小さけれ
ば、イオンの飛行方向はイオン溜2の軸方向(X方向)
に対して直角に近づき、TOF分光部6を含むTOFM
S装置全体がコンパクトにまとまりやすい。
【0009】第3の理由は、Uiの値を小さくすると、
ターンアラウンド効果(Turn aroundeffect)を小さく
できることである。ターンアラウンド効果とは、TOF
分光部6を飛行するイオンが持っているY方向の運動エ
ネルギーのばらつきが、TOFMSスペクトルの線幅を
広げ、質量分解能を低下させる現象のことである。U i
の値を小さくするとターンアラウンド効果を小さく抑え
られる理由は、以下の通りである。
【0010】図2に示すように、外部イオン源1から出
射されたイオンが、仮想クロスポイントを通過し、イオ
ン溜2の幅d1いっぱいにまで広がったイオンビームと
なってイオン溜2に取り込まれる場合のイオンビームの
最大開き角をθiとすると、イオン溜2内でのY方向の
最大速度成分Uyは、(2)式で近似される。 Uy = ±Ui*sinθi ≒ ±Ui*θi・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2) ただし、ここでθiは、0≦θi≪1である。従って、U
yは近似的に(3)式で表わされる。 Uy ≦ |±Ui*θi|・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3) 通常、OA/TOFMSでは、イオンがイオン溜2に入
射する以前に、予め静電収束レンズなどを配置する等の
工夫をすることにより、イオン溜2内を走行するイオン
のY軸に対する角度θiが1/300ラジアン以下、も
しくは1/1000ラジアン程度になるような努力が払
われる。しかし、いくらθiを小さくしても、Uiが大き
くなると、イオン溜2内でのイオンのY方向の速度成分
(Uy)の絶対値は大きくなるのが、(3)式から見て
必然である。
【0011】ここで、UyがOA/TOFMSの質量分
解能に及ぼす影響を具体的に述べる。ターンアラウンド
効果を考慮しない場合のイオン(質量電荷比:m/e)
がイオン検出器10に到達するまでの飛行時間をT
(k)、ターンアラウンド効果を考慮した場合のイオン
がイオン検出器10に到達するまでの飛行時間をT
(K)とすると、T(K)は(4)式で表わされる。
【0012】 T(K) = T(k)−(α*m*Uy)/2*e*U0・・・・・・・・(4) (4)式の第2項がターンアラウンド効果による飛行時
間のずれをもたらし、最終イオン検出位置において、イ
オンの飛行時間幅の広がりを招く要因となり、OA/T
OFMSの質量分解能を低下させることになる。(4)
式のUyは、(2)式より、Uiに比例して増減するた
め、T(K)の時間的広がりを狭めるためには、Ui
低い電圧に設定する方が望ましいことは明らかである。
【0013】ところで、イオンの加速電圧Uiが低い
と、帯電電圧によるイオンの飛行軌道の偏向量が増大す
る。EI、CI、ESI、FAB、ICPなどの各種イ
オン源は、大量の中性粒子やイオンを発生し、イオン溜
2に導入させている。イオン溜2に導入された大量の中
性粒子やイオンの一部は、図2に示すように、イオン溜
2を構成する2枚の平行に置かれたプレート(イオン押
し出しプレート3と第1のグリッド4)に衝突し、付着
することにより、帯電電圧が発生する原因となる。発生
する帯電電圧の大きさは、プレートに使用される材質の
表面に形成される酸化皮膜や、質量分析対象の有機物、
水、有機溶媒などの中性粒子の付着度によって異なる。
【0014】今、イオン溜2を構成している平行な2枚
のプレート(イオン押し出しプレート3と第1のグリッ
ド4)の間のギャップをd1、帯電電位差をUCとする
と、イオン溜2内を走行するイオンビームは次のような
新たな偏向を受ける。すなわち、イオン溜2内のY方向
の所定の位置f*d1(0≦f≦1)をX軸に沿って平
行走行するイオンビームが帯電電位差UCによって第1
のグリッド4の方向に偏向された場合、イオンのイオン
溜2内での最大偏向角度θCは(5)式で与えられる。
【0015】 θC = tan-1√(f*UC/Ui)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5) 例えば、f=0.5、d1=10mm、Ui=10V、UC
=0.05〜0.2Vで一様に帯電電位差があると(ある
いは、平均的にUC=0.05〜0.2Vの帯電電位差が
あるとして取り扱ってもかまわない)、最大偏向角度は
θC≒0.05〜0.1ラジアンになる。
【0016】図3に、ターンアラウンド効果が発生しな
い場合(θC=θi=0、Uy=UC=0)のOA/TOF
MSの分解能のシミュレーション結果、図4に、θC
0.05ラジアンとした場合のOA/TOFMSの分解
能のシミュレーション結果、図5に、θC=0.1ラジア
ンとした場合のOA/TOFMSの分解能のシミュレー
ション結果を示す。尚、このときの計算条件は、図1の
各パラメーターとして、d1=10mm、d2=70m
m、d3=500mm、d4=250mm、U0=550
0Vという値を使用した。各図の横軸は、イオン溜2内
におけるイオンビームのY軸方向の位置、また縦軸は、
OA/TOFMSの分解能R(δ)である。分解能R
(δ)は、(6)式で表わされるように、イオンの平均
飛行時間T(K)と、(4)式の第2項の影響(ターン
アラウンド効果)に伴うT(K)からの飛行時間偏差δ
T(K)との関数である。
【0017】 R(δ) = T(K)/|2*δT(K)|・・・・・・・・・・・・・・・・・・(6) 図3〜図5を比較すると、例えば、同一分解能1000
0を得るためには、図3の条件では、イオンビームの位
置が−2.7〜+3.3mmの範囲にあれば良いのに対
し、図4の条件では−1.0〜+1.0mmの範囲、図5
の条件では−0.5〜+0.5mmの範囲にイオンビーム
の位置を制限しなければならない。これは、イオン溜2
を構成している平行な2枚のプレート(イオン押し出し
プレート3と第1のグリッド4)に、ある量を超える帯
電電位差UCが発生すると、高分解能を得るために、イ
オンビームをイオン溜2の中心付近に細く絞らなければ
ならないことを意味し、それができないならば、帯電電
位差UCの発生を予め抑制しなければならないことを意
味する。
【0018】ところが、現実には、OA/TOFMSに
おいては、分析する試料、溶媒、ガスなどの中性粒子、
分子、イオンが多量にイオン溜2に流入するため、イオ
ン溜2を構成している平行な2枚のプレート(イオン押
し出しプレート3と第1のグリッド4)上に帯電が発生
するのを防止することは困難であり、かつ、イオン溜2
内でイオンビームを細く絞ることもまた容易ではない。
【0019】本発明の目的は、上述した点に鑑み、イオ
ン溜を構成している平行な2枚のプレート(イオン押し
出しプレート3と第1のグリッド4)が仮に帯電して
も、ターンアラウンド効果に基づいてOA/TOFMS
の分解能が低下することのないOA/TOFMSを提供
することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明にかかるOA/TOFMSは、外部イオン源
と、外部イオン源で発生したイオンを滞在させる空間
と、該空間からイオンをパルス的に加速して取り出すた
めに該空間を挟んで対向配置されるイオン押し出しプレ
ートとグリッドにより構成されるイオン溜と、グリッド
を介して取り出されたイオンを質量分離する飛行時間型
分光部と、質量分離されたイオンを検出するイオン検出
器とから成る垂直加速型飛行時間型質量分析装置におい
て、イオン押し出しプレートとグリッドを共にほぼ同じ
帯電確率を有する金属細線群で構成したことを特徴とし
ている。
【0021】また、前記金属細線群は、金属メッシュで
あることを特徴としている。
【0022】また、外部イオン源から供給されるイオン
ビームの中心軸と、イオン溜の中心軸とが、ほぼ一致し
ていることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を説明する。図6(a)は、従来のOA/T
OFMSのイオン溜、図6(b)は、本発明にかかるO
A/TOFMSのイオン溜の一実施例を示したものであ
る。
【0024】従来のOA/TOFMSにおいては、図6
(a)に示すように、イオン押し出しプレート3とし
て、酸化皮膜上の帯電電圧の低い金属プレート、または
該金属プレートに金めっきを施したものが使用されてい
る。また、第1のグリッド4として、金属メッシュ(一
般に市販されているものは、ニッケルや銅の細線で構成
されている)が使用されている。
【0025】第1のグリッド4に使用される金属メッシ
ュのイオン透過係数は、一般に80%前後である。この
ため、従来例(a)の場合は、第1のグリッド4に比べ
て、イオン押し出しプレート3側で圧倒的に帯電しやす
くなり、必然的にイオン押し出しプレート3と第1のグ
リッド4との間に帯電電位差UCを発生する。すでに述
べたように、低い加速電圧Uiで加速されてイオン溜2
内を走行しているイオンビームは、イオン押し出しプレ
ート3と第1のグリッド4のわずかな帯電電圧によって
も、容易に大きく偏向されてしまう。イオンビームが偏
向を受けると、ターンアラウンド効果によって質量分解
能が低下する。
【0026】本発明では、このような事態を避けるた
め、図6(b)に示すように、イオン押し出しプレート
3を、第1のグリッド4と全く同じ形状であり、かつ、
全く同じ材質でできた金属メッシュによって構成する。
このように構成することにより、イオン溜2のイオン押
し出しプレート3と第1のグリッド4の帯電確率は、ほ
ぼ同一のレベルに保たれる。そのため、イオン押し出し
プレート3と第1のグリッド4との間の帯電電位差UC
の発生を相殺、もしくは、大幅に低減することができ
る。帯電電位差UCの発生が抑えられることで、イオン
溜2内を走行する低加速イオンビームは偏向を受けにく
くなり、ターンアラウンド効果による質量分解能の低下
が予防され、長時間に渡って安定した高分解能を維持で
きるOA/TOFMSを提供することができる。
【0027】尚、上記実施例では、イオン押し出しプレ
ート3に、第1のグリッド4と全く同じ形状であり、か
つ、全く同じ材質でできた金属メッシュを採用したが、
本発明はこれに限定されるものではない。例えば、金属
メッシュの代わりに、平行で等間隔に張られた同一金属
細線を用いても構わない。要は、イオン溜2内からTO
F分光部に向けてイオンを排出する際のイオン透過率と
ほぼ同じイオン透過率を持った材料で、イオン押し出し
プレート3と第1のグリッド4を作ることにある。そし
て、ほぼ同じ形状に加工して平行に組み合わせたイオン
溜が提供できれば良い。
【0028】また、上記の効果は、イオン溜2内のY方
向の位置を表わす変数fが0.5の場合に最も大きい
が、0.4≦f≦0.6の範囲でも相応の帯電電位差低減
効果を期待することができる。これは、図1において、
外部イオン源1で生成されるイオンビームの中心軸11
とイオン溜2の中心軸12とを、お互いにほぼ一致させ
た場合に相当する。
【0029】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明のOA/TO
FMSによれば、イオン溜2を構成するイオン押し出し
プレート3と第1のグリッド4を、ほぼ同一の帯電確率
を有する金属メッシュ、または、金属細線群で構成した
ので、イオン押し出しプレート3と第1のグリッド4の
間に発生する帯電電位差が小さくなり、イオン溜2内を
走行する低加速イオンビームが偏向されにくくなった。
その結果、イオンのターンアラウンド効果に由来する質
量分解能の低下を抑制することが可能になり、長期間に
渡って安定した高分解能を維持できるOA/TOFMS
を提供することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のOA/TOFMSを示す図である。
【図2】従来のOA/TOFMSのイオン溜を示す図で
ある。
【図3】イオン溜内におけるイオンビームの位置と分解
能との関係の一例を示す図である。
【図4】イオン溜内におけるイオンビームの位置と分解
能との関係の一例を示す図である。
【図5】イオン溜内におけるイオンビームの位置と分解
能との関係の一例を示す図である。
【図6】本発明のOA/TOFMSのイオン溜の一実施
例を示す図である。
【符号の説明】
1・・・外部イオン源、2・・・イオン溜、3・・・イオン押し
出しプレート、4・・・第1グリッド、5・・・第2グリッ
ド、6・・・TOF分光部、7・・・第3グリッド、8・・・第
4グリッド、9・・・リフレクター部、10・・・イオン検出
器、11・・・イオンビームの中心軸、12・・・イオン溜の
中心軸。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部イオン源と、外部イオン源で発生した
    イオンを滞在させる空間と、該空間からイオンをパルス
    的に加速して取り出すために該空間を挟んで対向配置さ
    れるイオン押し出しプレートとグリッドにより構成され
    るイオン溜と、グリッドを介して取り出されたイオンを
    質量分離する飛行時間型分光部と、質量分離されたイオ
    ンを検出するイオン検出器とから成る垂直加速型飛行時
    間型質量分析装置において、イオン押し出しプレートと
    グリッドを共にほぼ同じ帯電確率を有する金属細線群で
    構成したことを特徴とする垂直加速型飛行時間型質量分
    析装置。
  2. 【請求項2】前記金属細線群は、金属メッシュであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の垂直加速型飛行時間型質
    量分析装置。
  3. 【請求項3】外部イオン源から供給されるイオンビーム
    の中心軸と、イオン溜の中心軸とが、ほぼ一致している
    ことを特徴とする請求項1または2記載の垂直加速型飛
    行時間型質量分析装置。
JP2000223629A 2000-07-25 2000-07-25 垂直加速型飛行時間型質量分析装置 Withdrawn JP2002042723A (ja)

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