JP2002042265A - 火災検知器 - Google Patents

火災検知器

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JP2002042265A JP2000230904A JP2000230904A JP2002042265A JP 2002042265 A JP2002042265 A JP 2002042265A JP 2000230904 A JP2000230904 A JP 2000230904A JP 2000230904 A JP2000230904 A JP 2000230904A JP 2002042265 A JP2002042265 A JP 2002042265A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トンネル内に設置される火災検知器につい
て、内蔵される回路基板の設計自由度を損なうことな
く、直撃雷による回路部品の破損等の影響を抑制して、
火災検知機能を良好に維持することができる火災検知器
を提供する。 【解決手段】 火災検知器10Aは、透光性窓16a、
16bが設けられた上部カバー11と、上部カバー11
が着脱可能に取り付けられた取付ベース21とを有し、
検知センサ31a、31bを備えたセンサモジュール1
5a、15bを搭載した主回路基板12が、上部カバー
11の内部に突出して形成された取付部11aに対し
て、非導電性のスペーサ41を介して、上部カバー11
及び取付ベース21に対して電気的に直接接触すること
なく、絶縁性を有するように取り付け固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災検知器に関
し、特に、トンネル内に配設され、該空間内で発生する
火災を検知する火災検知器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用や鉄道用等のトンネル内に
は、通行上の安全を確保するため、照明灯や火災監視設
備、消火設備、避難誘導設備等、様々な設備が設置され
ている。特に、火災監視設備の主要な機器である火災検
知器は、トンネル内での車両火災等を検知し、いち早く
トンネル管理者や車両の運転者等に通報することを目的
として、トンネル内の見通しがきく壁面に所定間隔(た
とえば、25m間隔)で配置されている。
【0003】ここで、トンネル内に設置されている従来
の火災検知器の一例について、図面を参照して説明す
る。図11は、従来、一般的に使用されているトンネル
用火災検知器の概略構成図である。なお、このような火
災検知器の構成は、たとえば、特開平7−175986
号公報や特開平7−160969号公報等に記載されて
いる。
【0004】図11(a)、(b)に示すように、火災
検知器100は、概略、入出力用の信号ケーブル(図示
を省略)が配索される本体ケース101と、該本体ケー
ス101に一体的に取り付けられた上部カバー102
と、該上部カバー102の略中央部においてトンネル内
部方向に突出するように組み付けられたドーム状の透光
性の受光ガラス103と、該受光ガラス103の内部に
収納され、火炎から放射される輻射光を検出する受光素
子を備えた検知センサ部104a、104bと、検知セ
ンサ部104a、104bにより検出された信号を増幅
する増幅回路や火災判断を行う信号処理回路等が搭載さ
れた主回路基板105と、受光ガラス103の周辺に配
置され、該受光ガラス103の汚れ状態等を検知するた
めの試験光CKを投光するチェックランプ(試験光源)
106a、106bが収納されたドーム状のグローブ1
07a、107bと、を有して構成されている。
【0005】このような構成において、単一の上部カバ
ー102(または、受光ガラス103)内に収納された
各々の検知センサ部104a、104bは、図11
(b)に示すように、トンネル内壁面TS(埋込型の場
合)に垂直な中心線LCを概ね境界にして、各々、図面
左方の領域(検知エリア)ALと図面右方の領域(検知
エリア)AR、すなわち、トンネルの長手方向(車線の
上流、下流方向)の各々を個別に監視するように略対称
な検知エリアを設定している。ここで、図11(b)に
おいては、検知センサ部104a、104bにより設定
される検知エリアAL、ARについて、便宜的に、トン
ネル長手方向(図面左右方向)の平面的な拡がりのみを
示したが、実際には、各々の検知エリアAL、ARは、
3次元的(円錐状)な拡がりを有しており、紙面の前後
方向にも拡がりを有している。
【0006】なお、上述した検知エリアAL、ARは、
トンネルの長手方向に対して大きく設定されることによ
り、隣接して設置された同様の火災検知器100の配置
位置まで非監視区域を発生させることなく効率的に監視
することができるため、検知センサ部104a、104
bをトンネル内壁面TSに対して、概ね45度の角度を
有するように設置した構造を有している。
【0007】ここで、上述したような従来のトンネル用
の火災検知器100の組立構造は、たとえば、図12、
図13に示すように、トンネルの長手2方向(車線の上
流方向と下流方向)に対応させて設けられる検知センサ
部104a、104bの受光素子を各々搭載したプリン
ト基板111a、111bが、単一の突状(山形)の取
付基台112に個別に取り付けられ、その取付基台11
2が主回路基板105上の所定の位置に取り付けられ、
さらに、各々のプリント基板111a、111bへの外
部からのノイズを遮断、低減するためのシールドカバー
116を取り付けた構成を有していた。
【0008】なお、通常、プリント基板111a、11
1bには、受光素子のほか、受光回路や増幅回路等を構
成する電気回路部品等が実装される。また、プリント基
板111a、111bと主回路基板105との電気的な
接続は、プリント基板111a、111b側から延伸す
る信号ケーブル113に設けられたコネクタ114と、
主回路基板105側のコネクタ115とを結合すること
により行われる。
【0009】そして、上述したような検知センサ部10
4a、104bを搭載した主回路基板105は、図11
に示すように、上部カバー102と一体的に形成され、
かつ、上部カバー120内部に突出して形成された取付
部108に対して、ビス等の雄ネジを有する締結部材を
用いて直接取り付け固定するように組み付けられてい
た。ここで、上部カバー102及び本体ケース101
は、アルミダイキャスト等の導電性の材質で形成されて
いる。
【0010】一方、このようなトンネル用の火災検知器
は、山間部等の雷発生頻度の高い地域に設置されること
があるため、火災検知器への直接的又は間接的な落雷等
が生じた場合には、複数の火災検知器に異常な過電流が
連鎖的に流れることにより、何台かの火災検知器が同時
に破損して、修理を必要とする可能性があった。そこ
で、従来の火災検知器においては、回路基板に避雷対策
用の素子(アレスタ等;以下、「避雷素子」と記す)を
設けることにより、回路搭載部品への過電流の印加を防
止する構成を有していた。なお、このような避雷素子
は、一旦過電流を受けると、特性の劣化を生じるため、
落雷の度、あるいは、特定の寿命期間(例えば、数年)
毎に交換される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような避雷素子による避雷対策においては、火災検知
器に接続された入出力用の信号ケーブル等を伝わって、
火災検知器内部に侵入する場合のような間接的な過電流
の印加に対しては、比較的高い避雷効果があるものの、
火災検知器への直接的な落雷(直撃雷)の場合のような
直接的な過電流の印加に対しては、間接的な過電流の印
加に比べ避雷効果が期待できないという問題を有してい
た。すなわち、大部分の雷については、避雷素子による
避雷対策で十分であるが、想定していないような大規模
な雷が発生した場合には、避雷素子による避雷対策だけ
ではその影響を防ぎきれず、直接的な過電流の印加の影
響を受ける可能性があった。
【0012】特に、従来の火災検知器にあっては、図1
1(b)に示したように、主回路基板105を上部カバ
ー102の内部に突出するように一体的に複数形成され
た取付部102aに対し、金属製のビス105a等の締
結部材により直接取り付け固定されているとともに、図
14に示すように、上部カバー102と主回路基板10
5が部分的に接触して、あるいは、極めて近接して取り
付け固定されていたため、火災検知器100への直撃雷
による過電流が、上記ビス105aや上部カバー102
の取付部102aから最も近くに配置されている主回路
基板105上の回路部品に放電して、周辺の電気回路部
品が破損するといった直撃雷の影響を受ける可能性があ
るという問題を有していた。
【0013】なお、従来の火災検知器においては、直撃
雷の影響を受ける可能性を極力抑制するために、図14
に示すように、主回路基板105が取り付け固定される
位置、すなわち、ビス105aによる取り付け位置の周
辺に、十分なスペースを有する、回路部品の実装を禁止
する部品実装禁止領域Rpを設けるとともに、ビス10
5aによる取り付け位置の近傍に集積回路(IC)等の
制御部品を配置しないように設計上の制約が設けられて
いるが、この場合、回路設計上の自由度が著しく制限さ
れるうえ、回路基板の実装面積が狭くなるという問題を
有していた。
【0014】本発明は、このような問題点に鑑み、トン
ネル内に設置される火災検知器について、内蔵される回
路基板の設計自由度を損なうことなく、直撃雷による回
路部品の破損等の影響を抑制して、火災検知機能を良好
に維持することができる火災検知器を提供することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る火災検知器は、光エネルギーを電気信号に変換する検
知センサを備え、該検知センサにより所定の検知エリア
を設定し、かつ、トンネル内に設置して、該空間内の火
災を検知する火災検知器において、前記火災検知器は、
前記検知センサの前方に配置される透光性窓が設けられ
た上部カバーと、前記上部カバーが着脱可能に取り付け
られた取付ベースと、とを有して構成され、前記上部カ
バーを前記取付ベースに取り付けることにより形成され
る空間内に、前記透光性窓から入射した光を受光する前
記検知センサを実装したセンサ基板と、前記センサ基板
から出力される前記電気信号に基づいて、所定の電気的
な処理を実行する回路を構成する電気回路部品が実装さ
れた主回路基板と、が配置され、かつ、該センサ基板及
び該主回路基板が、前記上部カバー及び前記取付ベース
に直接接続されていないことを特徴としている。
【0016】すなわち、センサ基板及び主回路基板が、
上部カバー及び取付ベースに電気的に直接接触すること
がないように配置されている。これにより、火災検知器
への直撃雷による過電流が、センサ基板及び主回路基板
上の電気回路へ放電、侵入することが抑制されるので、
回路部品の破損や劣化を招く可能性が極力抑制されて、
火災検知機能を良好に維持することができる(避雷効
果)。また、特に、主回路基板の取付固定部における電
気回路への放電、侵入が抑制されることで、取付固定部
周辺の部品実装禁止領域を小さくして回路基板の実装面
積を広くすることができるとともに、回路設計上の自由
度を向上することができる(設計自由度の向上効果)。
【0017】請求項2記載の発明に係る火災検知器は、
請求項1記載の火災検知器において、前記センサ基板及
び又は前記主回路基板は、前記上部カバー及び前記取付
ベースに対して、非導電性の部材を介在して配置されて
いることを特徴としている。すなわち、センサ基板及び
又は主回路基板が、上部カバー及び取付ベースに対し
て、非導電性の部材を介して電気的に間接的に火災検知
器内に配置されている。これにより、センサ基板及び主
回路基板が上部カバー及び取付ベースに対して所定の位
置関係で配置されるとともに、火災検知器への直撃雷に
よる過電流が、センサ基板及び主回路基板上の電気回路
へ放電、侵入することが抑制されるので、上記請求項1
記載の構成による避雷効果及び設計自由度の向上効果を
得ることができる。
【0018】請求項3記載の発明に係る火災検知器は、
請求項1又は2記載の火災検知器において、前記主回路
基板は、前記上部カバーに一体的に形成された取付部に
対して、非導電性のスペーサを介して取り付け固定され
ていることを特徴としている。すなわち、上記主回路基
板が、上部カバーに対して、非導電性のスペーサを介し
て電気的に間接的に取り付け固定されている。これによ
り、主回路基板が上部カバーに対して所定の位置関係で
取り付け固定されるとともに、火災検知器への直撃雷に
よる過電流が、主回路基板の取付固定部を介して、主回
路基板上の電気回路へ放電、侵入することが抑制される
ので、上記避雷効果及び設計自由度の向上効果を得るこ
とができるとともに、主回路基板に搭載された検知セン
サ(センサ基板)と上部カバーに設けられた透光性窓と
の位置関係をより厳密に確定して、検知センサにより設
定される検知エリアの拡がりを適切に設定することがで
きる。
【0019】請求項4記載の発明に係る火災検知器は、
請求項項1乃至3のいずれかに記載の火災検知器におい
て、前記主回路基板は、前記上部カバー及び前記取付ベ
ースに対して、所定の距離以上、離間して配置されてい
ることを特徴としている。すなわち、上記主回路基板
が、上部カバー及び取付ベースに対して、所定の距離以
上、電気的に離間して配置されている。これにより、火
災検知器への直撃雷による過電流が、上部カバー及び取
付ベースから主回路基板(又は、その電気回路)へ直接
放電、侵入することが抑制されるので、上記避雷効果を
より高めることができる。
【0020】請求項5記載の発明に係る火災検知器は、
請求項1乃至4のいずれかに記載の火災検知器におい
て、前記センサ基板は、前記主回路基板の所定位置に固
定配置される取付基台に取り付けられるとともに、シー
ルドケースで覆われるように構成され、さらに、少なく
とも前記上部カバーとの離間距離が短い箇所に絶縁性部
材が介在されていることを特徴としている。すなわち、
センサ基板は、主回路基板の所定位置に固定配置される
とともに、シールドケースで覆われるように構成され、
特に、上部カバーとの離間距離が短い箇所に絶縁性部材
が介在するように設けられている。これにより、火災検
知器への直撃雷による過電流が上部カバーからセンサ基
板、及び、センサ基板を介して主回路基板(又は、その
電気回路)へ直接放電、侵入する可能性が高くなる箇所
における絶縁性が向上するので、上記避雷効果を一層高
めることができる。
【0021】請求項6記載の発明に係る火災検知器は、
請求項1乃至4のいずれかに記載の火災検知器におい
て、前記火災検知器は、各々異なる方向から入射した光
を受光する前記検知センサを個別に実装した一対のセン
サ基板を備え、該一対のセンサ基板は、各々前記主回路
基板の所定位置に固定配置される個別の取付基台に取り
付けられるとともに、シールドケースで覆われるように
構成され、さらに、少なくとも前記上部カバーとの離間
距離が短い箇所に絶縁性部材が介在されているととも
に、前記一対のセンサ基板相互と前記上部カバーとの間
に密着する遮光部材が設けられていることを特徴として
いる。
【0022】すなわち、一対のセンサ基板と上部カバー
との離間距離が短い箇所に絶縁性部材が介在するように
設けられているとともに、一対のセンサ基板相互と上部
カバーとの間に密着するように絶縁性の遮光部材が設け
られている。これにより、火災検知器への直撃雷による
過電流が、上部カバーからセンサ基板、及び、センサ基
板を介して主回路基板(又は、その電気回路)へ直接放
電、侵入する可能性が高くなる箇所における絶縁性が向
上するので、上記避雷効果を一層高めることができると
ともに、一方のセンサ基板(検知センサ)側から他方の
センサ基板側への光の洩れが遮断されるので、本来の検
知エリア以外からの光を誤検出することが抑制され、良
好な火災検知機能を実現することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら説明する。 <第1の実施形態>図1は、本発明に係る火災検知器の
第1の実施形態を示す概略構成図である。図1(a)、
(b)に示すように、火災検知器10Aは、大別して、
入出力用の信号ケーブル22が配索され、トンネル内
の、たとえば、壁面に設置された所定の検知器箱(図示
を省略)内に取り付け固定される取付ベース21と、該
取付ベース21にボルト21aにより取り付けられた上
部カバー11と、を備え、該上部カバー11の内部に
は、所望の火災検知機能を実現するための電気回路等が
搭載された主回路基板12が設けられている。
【0024】なお、図1に示す火災検知器10Aにおい
ては、上部カバー11、及び、該上部カバー11にボル
ト23aにより密着して取り付けられた絶縁性のモール
ドカバー23によって密閉された空間を有する検知器ユ
ニットを構成し、該検知器ユニット内の密閉空間に上記
主回路基板12が収納されている。また、該検知器ユニ
ット(モールドカバー23)と取付ベース21により形
成される空間には、避雷素子等を搭載した回路部品24
が収納されている。
【0025】以下、火災検知器の主要な構成について具
体的に説明する。まず、火災検知器の外部構造について
説明する。火災検知器10Aは、図1(a)、(b)に
示すように、トンネル内壁面への設置状態において、少
なくともトンネルの長手方向(図1の左右方向)に所定
の曲率半径を有して曲面状に形成された傾斜曲面13
a、13b、及び、傾斜曲面13a、13bの各々の周
縁部(外周)に連続して設けられ、所定の傾斜角度を有
して形成された急傾斜面14a、14bとを有する上部
カバー11と、上部カバー11の内部に収納された主回
路基板12と、火炎から放射される輻射光(赤外線エネ
ルギー)を検知する焦電素子等からなる検知センサ31
a、31bが搭載されたセンサ基板31を備え、主回路
基板12上の所定の位置に、各々独立して個別に取り付
け固定された一対のセンサモジュール15a、15b
と、各々のセンサモジュール15a、15b(検知セン
サ31a、31b)の前方に位置する上部カバー11の
傾斜曲面13a、13bに設けられた個別の透光性窓1
6a、16bと、各透光性窓16a、16bの近傍に個
別の試験光源17a、17bを収納し、設置状態におい
て、その下面側に試験光透光窓18a、18bを備えた
試験用光源収納部19と、を有して構成されている。
【0026】上部カバー11の傾斜曲面13a、13b
は、曲率半径が大きく平面に近似する単一、または、複
合された曲面により構成され、設置状態において、トン
ネル内部方向(図1(b)の上方向)に突出するように
形成されている。また、傾斜曲面13a、13bは、各
々トンネルの長手方向の一方側(図1左側)及び他方側
(図1右側)に位置し、トンネルの一方側及び他方側に
対して所定の傾斜を有するように形成されている。
【0027】すなわち、傾斜曲面13a、13bは、ト
ンネル内壁面への設置状態において、中央(上部カバー
11の略中央の頭頂部11z)から見て上下方向及び左
右方向に向かって、それぞれ設置面方向への突出量が連
続的に小さくなる曲面を有するように構成されている。
そして、各々の傾斜曲面13a、13bの頭頂部(また
は、頂辺)11z寄りには、上記個別の透光性窓16
a、16bが、設置状態において、トンネル内壁面に対
して所定の傾斜角度で設けられている。
【0028】急傾斜面14a、14bは、傾斜曲面13
a、13bの周縁部にあって、傾斜曲面13a、13b
に連続して設けられ、かつ、傾斜曲面13a、13bの
トンネル内壁面に対する傾斜角度(たとえば、20°程
度)に比較して、急峻な傾斜角度(たとえば、60°程
度)を有するように形成されている。また、急傾斜面1
4a、14bは、各々トンネルの長手方向に頂点(また
は、頂辺)14c、14dを有して形成されている。こ
こで、急傾斜面14a、14bの立ち上がり高さ(突出
量)は、頂点14c、14d部分の高さに比較して、上
部カバー11の上下方向における中央付近の高さの方が
高くなるように形成されている。
【0029】透光性窓16a、16bは、上部カバー1
1内に収納されたセンサモジュール15a、15bの汚
れや破損等を防止し、保護する平板状かつ円形状の透明
板、たとえば、サファイアガラス等の赤外線透過ガラス
により構成される。ここで、透光性窓16a、16b
は、トンネル内壁面に対して概ね5°〜30°、望まし
くは、10°〜25°の傾斜角度を有して(斜向して)
設けられている。
【0030】試験光透光窓18a、18bは、透光性窓
16a、16bと同様に、サファイアガラス等の赤外線
透過ガラスにより構成される。火災検知器10Aは、試
験光源17a、17bから個別に投光され、各々試験光
透光窓18a、18b、透光性窓16a、16bを介し
てセンサモジュール15a、15b(検知センサ31
a、31b)に達する試験光の受光出力により、少なく
とも各透光性窓16a、16bの汚れ状態を検出して、
検知感度の低下を電気的またはソフトウェア的な制御手
法により補償する処理を含む機能試験を定期的に行う。
ここで、試験用光源収納部19の下面側に設けられた試
験光透光窓18a、18bは、火災検知器10Aの設置
状態において、トンネル内壁面に対して略平行に設けら
れている。
【0031】このような形状を有する上部カバー11を
備えた火災検知器によれば、トンネル内に生じる気流
(図1の左方を上流側とする)に乗って飛来する汚れ原
因物質は、傾斜曲面13aの上流側の周縁部に設けられ
た急傾斜面14aに直接衝突して、その一部が付着する
とともに、汚れ原因物質が減少した気流のうち、傾斜曲
面13a側に到達した気流、及び、傾斜曲面13aに吹
き付け、傾斜曲面13aの形状に沿って流れる気流が、
さらに、傾斜曲面13aの形状に沿って、前進方向(図
1の右方)及び上下方向に分散されて流れるので、透光
性窓16aに達する気流に含まれる汚れ原因物質を大幅
に低減することができる。
【0032】特に、透光性窓16aの気流上流側に対し
て、傾斜角度の小さい傾斜曲面13a、傾斜角度の大き
い急傾斜面14aを連続して形成、配置し、さらに、ト
ンネル内壁面に対して、透光性窓16aの傾斜角度を小
さく設定(概ね5°〜30°)したことにより、気流の
より上流側において、気流の分散化及び汚れ原因物質の
低減化を図り、透光性窓16aへ達する気流を減らすこ
とができるとともに、気流の直接的な吹き付けを抑制す
ることができるので、透光性窓16aへの汚れ原因物質
の衝突、付着を大幅に低減することができる。
【0033】また、試験光透光窓18a、18bを、設
置状態において、試験用光源収納部19の下面側で、か
つ、トンネル内壁面に対して略平行に設けることによ
り、試験光透光窓18a、18bへの汚れ原因物質の付
着が大幅に抑制され、試験光透光窓18a、18bの汚
れの影響を極めて小さくした上で、透光性窓16a、1
6bの汚れ状態を検出して火災検知器10Aの検知感度
の低下を補償する手法を採用することができる。
【0034】また、上部カバー11の略全域が、凹凸の
ない滑らかな面(平面、曲面等)により凸状に構成さ
れ、加えて、透光性窓16a、16b及び試験光透光窓
18a、18bが上部カバー11を構成する面に対し
て、略隙間なく、連続的な面(略面一)となるように取
り付け固定されているので、透光性窓16a、16b及
び試験光透光窓18a、18bへの汚れの付着が大幅に
抑制されるとともに、透光性窓16a、16b及び試験
光透光窓18a、18bの清掃作業時における清浄化を
簡易かつ良好に行うことができる。
【0035】次いで、本実施形態に係る火災検知器の内
部構造について、図面を参照して説明する。図2は、本
実施形態に係る火災検知器に適用される主回路基板の一
構成例を示す概略構成図である。ここで、図2(a)
は、主回路基板の上面側に取り付け固定されるセンサモ
ジュールの配置を示す上面図であり、図2(b)は、主
回路基板の上部カバーへの取付状態を示す下面図であ
る。なお、図示の都合上、主回路基板に搭載される各種
の回路部品を省略する。
【0036】図1(b)、図2(a)に示すように、主
回路基板の上面側には、各々同一の構成を有するセンサ
モジュール15a、15bが、互いに線対称の位置関係
となるように配置にされている。そして、このような主
回路基板12は、図1(b)に示すように、上部カバー
11の内部に突出して一体的に形成された取付部11a
に対して、非導電性(又は、絶縁性)のスペーサ41を
介してナット12a等の締結部材により取り付け固定さ
れている。なお、図2(a)において、12cは、取付
部11aの位置に対応して設けられ、スペーサ41を挿
入するための貫通穴である。
【0037】ここで、図1(b)、図2(b)に示すよ
うに、主回路基板12の外形形状は、主回路基板12を
上部カバー11内に取り付け固定した状態において、そ
の縁辺部が上部カバー11の内面に接触することなく、
かつ、所定の距離以上、離間するように、例えば、多角
形状(図では、8角形)、理想的には上部カバーの内部
形状に対応した形状(例えば、円形形状)に形成されて
いることが望ましい。なお、図1(b)、図2(b)に
おいて、12bは、主回路基板12に対してモールドカ
バー23に形成された開口部を介して、避雷素子等の回
路部品24を電気的に接続するためのコネクタである。
【0038】次に、本実施形態に係る火災検知器に適用
されるセンサモジュール15a、15bの具体的な構成
について、図面を参照しながら説明する。図3は、本実
施形態に係る火災検知器に適用されるセンサモジュール
の構成例を示す概略図である。なお、図3においては、
説明の都合上、センサモジュール15a、15bを総称
して、センサモジュール15と記す。図1(b)、図2
(a)に示したように、センサモジュール15a、15
bは、各々同一の構成を有し、上部カバー11内に収納
された主回路基板12上の所定の位置に、互いに線対称
の位置関係となるように配置にされている。
【0039】センサモジュール15(15a、15b)
の具体的な構成は、図3(a)、(b)に示すように、
少なくとも所定の波長を有する光エネルギーを受光して
電気信号に変換し、出力する検知センサ31a、31b
が搭載されたセンサ基板31と、該センサ基板31の背
面側を取り付けて、主回路基板12上の所定の位置に固
定するための取付基台32と、センサ基板31に搭載さ
れた検知センサ31a、31bの受光面が露出するよう
に開口部33a、33bが形成され、かつ、センサ基板
31に実装された回路部品(検知センサ31a、31b
を含む)に対する外部からのノイズを遮断、低減するた
めのシールドカバー33と、を有し、これらが順次組み
付けられている。
【0040】ここで、検知センサ31a、31bは、図
3(b)に示すように、それらの中心線がセンサ基板3
1の中心線に一致するように配置されている。なお、図
3に示したセンサモジュール15は、2つの波長帯域に
おける放射線強度を検出して、その相対比に基づいて炎
の有無を検出する2波長式の火災検知器に対応した構成
であって、たとえば、検知センサ31aは、概ね4.5
μm付近の波長帯域の光を検出し、検知センサ31b
は、概ね5.0〜7.0μm付近の波長帯域の光を検出
するように構成されている。
【0041】なお、検知センサ31a、31bには、焦
電素子等の受光素子が内蔵されているとともに、その受
光素子の前方には、所定の波長帯域の光エネルギーを選
択的に透過する光学フィルタが一体的に設けられてい
る。また、センサ基板31は、少なくとも検知センサ3
1a、31bが搭載されていればよく、これに加えて、
例えば、火災検知処理を実行する処理回路の一部または
全部を搭載するものであってもよい。
【0042】そして、このような構成を有するセンサモ
ジュール15(15a、15b)は、図1(b)に示す
ように、トンネルの長手方向(図1の左右方向)に所定
の拡がりを有する検知エリアAa、Baが設定されるよ
うに、トンネルの長手2方向の各々に対して、検知セン
サ31a、31bの受光面が、たとえば、各々45度の
角度を有するように配向して設置される。したがって、
火災検知器10の中心(頭頂部11z)をほぼ境界にし
て、左右方向に対して各々を個別に監視する略対称な検
知エリアAa、Baが設定される。
【0043】ここで、このような火災検知器10により
設定される火災検知エリアは、図1(b)に示したよう
に、センサモジュール15a、15bの傾斜角度、及
び、検知センサ31a、31bと透光性窓16a、16
bとの位置関係等に基づいて、各々の検知エリアAa、
Baの拡がりや境界が規定される。また、図1(b)に
おいて、検知エリアAa、Baの拡がりは、紙面に沿っ
て平面的に示されているが、実際には、紙面に垂直な方
向にも拡がりを有し、全体として円錐状の3次元的な拡
がりを有している。
【0044】次に、本実施形態に係る火災検知器に適用
される入出力用の信号ケーブルと主回路基板との接続構
造について説明する。図1(b)に示すように、信号ケ
ーブル22は、取付ベース21の外側に露出して取り付
けられたケーブルコネクタ26に、防水性の外部コネク
タ25を介して火災検知器10Aの外部と着脱可能に接
続される。一方、取付ベース21の内側に露出するケー
ブルコネクタ26と避雷素子(図示を省略)が搭載され
た回路部品24側のコネクタ27とは、信号ケーブル2
8を介して着脱可能に接続される。ここで、回路部品2
4側のコネクタ27は、基板上に形成された少なくとも
避雷素子及びコネクタ12bを介して主回路基板12に
電気的に接続される。
【0045】ここで、回路部品24に搭載された避雷素
子は、火災検知器10Aに接続された信号ケーブル22
を伝わって、火災検知器10Aの内部に間接的に侵入す
る過電流を抑制、阻止するためのものであって、周知の
避雷素子を適用した構成を有している。そのため、一旦
過電流を受けて、避雷素子が破損又は劣化した場合に
は、交換作業が容易に行えるように回路部品24を着脱
可能に接続した構成を有している。具体的には、回路部
品24は、主回路基板12とコネクタ接続するととも
に、モールドカバー23とナット等の締結部材により取
り付け固定する構成を有している。このような接続構成
により、火災検知器10Aに収納された主回路基板12
とトンネル内に配索されたメインの伝送ケーブルが電気
的に接続されて、火災検知情報等の電気信号や自己診断
用の指令信号等が、管理センターに設けられた防災受信
盤との間で送受信される。
【0046】次に、本実施形態に係る火災検知器の主要
部の組立構造について、図面を参照して説明する。図4
は、本実施形態に係る火災検知器の組立構造を示す概略
図である。図4に示すように、本実施形態に係る火災検
知器10Aの組立構造は、まず、上部カバー11の内部
に一体的に突出して設けられた複数の取付部11aに非
導電性のスペーサ41を取り付け固定する。具体的に
は、取付部11aに形成されたネジ穴11bに対して、
非導電性材料により構成されたスペーサ本体41aの一
方側(図面上方側)に形成された雄ネジ41bを締結固
定する。
【0047】ここで、スペーサ本体41aは、雷により
発生する過電流の放電に対して帯電しにくい材質で構成
されていればよく、例えば、ポリアセタールやフェノー
ル系樹脂等の一般的な非導電性(絶縁性)の樹脂部材
(エンジニアリングプラスチック)を良好に適用するこ
とができる。また、上記締結固定作業を効率的かつ確実
に行うためにスペーサ本体41aの側面は少なくとも一
対の平面が対向するように形成され、スパナやソケット
レンチ等の工具が良好に使用できるように構成されてい
る。
【0048】次いで、上部カバー11にスペーサ41が
締結固定された状態において、スペーサ本体41aの他
方側(図面下方側)に形成された雄ネジ41cに対し、
主回路基板12の取付部11aに対応した位置に開口さ
れた貫通穴12cを嵌合し位置決めした後、ナット12
aにより主回路基板12を締結固定する。ここで、スペ
ーサ本体41aに形成される雄ネジ41b、41cは、
上記樹脂部材を一体成形したものであってもよいし、金
属製のネジ部材をスペーサ本体41aにインサート成形
したものであってもよい。この場合、雄ネジ41b、4
1c相互は、スペーサ本体41aの内部で所定の距離以
上、すなわち、火災検知器10Aへの直撃雷による過電
流を阻止又は著しく減衰することができる程度の実効距
離を有するように、離間して配置されている。
【0049】ここで、スペーサ41は、少なくとも、上
部カバー11及び主回路基板12の間に介在して、主回
路基板12を適切に上部カバー11に取り付け固定する
ことができるものであればよく、例えば、上部カバー1
1側の取付部11aにネジ穴11bに代えて雄ネジが設
けられ、スペーサ本体41aの一方側(図面上方側)に
ネジ穴(雌ネジ)が形成されているものであってもよい
し、また、スペーサ本体41aの他方側(図面下方側)
に雄ネジ41cに代えてネジ穴が形成され、ナット12
aに代えてビスやボルトにより主回路基板12を締結固
定するものであってもよい。
【0050】なお、本実施形態に示したように、センサ
モジュール15a、15bを搭載した主回路基板12を
上部カバー11に取り付け固定する構成においては、図
4に示したように、少なくともスペーサ本体41aの他
方側(主回路基板12取り付け側)に雄ネジ41cが形
成されていることが望ましい。すなわち、主回路基板1
2に形成された複数の貫通穴12cに、スペーサ41の
雄ネジ41cを嵌合し位置決めすることにより、主回路
基板12を高い精度で仮固定することができるととも
に、貫通穴12cから突出する雄ネジ41cにナット1
2aを締結するという簡易な作業により主回路基板12
を確実に取り付け固定することができる。これにより、
主回路基板12の取り付け作業を効率的に行うことがで
きるとともに、主回路基板12に搭載されたセンサモジ
ュール15a、15b(検知センサ31a、31b)と
上部カバー11に設けられた透光性窓16a、16bと
の位置関係を精度よく確定することができるので、所望
の検知エリアの拡がりを有する火災検知器を容易に実現
することができる。
【0051】次いで、上部カバー11に対して、Oリン
グ50、51等の気密性部材を介して、樹脂製のモール
ドカバー23を、ビス23a、23bにより締結固定
し、さらに、モールドカバー23に形成された開口部2
3cを介して、主回路基板12側のコネクタ12bと、
避雷素子等が搭載された回路部品24のコネクタ24b
とを電気的に接続するとともに、ビス24aにより回路
部品24をモールドカバー23に締結固定する。これに
より、上部カバー11、及び、モールドカバー23によ
って密閉された空間を有する検知器ユニットが形成され
る。そして、上記検知器ユニット(上部カバー11)に
対して、Oリング52等の気密性部材を介して、図示を
省略した取付ベース21をボルト21aにより締結固定
することにより図1に示した火災検知器10Aが組立て
られる。
【0052】以上説明したように、本実施形態に係る火
災検知器10Aによれば、主回路基板12が、上部カバ
ー11への取り付け状態において、上部カバー11及び
取付ベース21に対して電気的に直接接触することな
く、絶縁性を有するように構成されている。したがっ
て、上部カバー11や取付ベース21等を、例えば、成
形性や耐久性等に優れたアルミダイキャスト等の導電性
の部材により構成した場合であっても、火災検知器10
Aへの直撃雷による直接的な過電流が、上部カバー11
と主回路基板12との間に介在する非導電性のスペーサ
41により十分弱められ、主回路基板12上の電気回路
に大電流が侵入することを抑制することができるので、
主回路基板12の取付固定部(ナット12aの取付部)
周辺への放電の影響を大幅に抑制して、部品実装禁止領
域Ra(図2(b)参照)を小さくすることができ、主
回路基板12の実装面積を拡大することができるととも
に、集積回路等の制御部品を含む回路部品を配置する際
の設計自由度の向上を図ることができる。
【0053】また、火災検知器10Aへの直撃雷による
過電流が、上部カバー及び取付ベースから主回路基板1
2の縁辺部に放電し、電気回路に侵入することを大幅に
抑制、又は、阻止することができるので、主回路基板1
2に搭載される回路部品が破損や劣化を招く可能性が極
力抑制されて、火災検知機能を良好に維持することがで
きる。
【0054】なお、本実施形態において、スペーサ41
による実質的な主回路基板12と上部カバー11との離
間距離、及び、主回路基板12の縁辺部と上部カバー1
1の内面との離間距離は、例えば、10mm以上離間す
るように構成することにより、概ね9〜10kV程度の
耐圧が得られることが、発明者の検討の結果、判明して
いる。したがって、火災検知器10Aが設置される地域
の気象条件(落雷の規模等)等に基づいて、スペーサ4
1の有効離間距離、及び、主回路基板12の縁辺部と上
部カバー11の内面との離間距離を適宜設定することに
より、直撃雷による回路部品の破損や劣化を極力抑制す
ることができる。
【0055】<第2の実施形態>次に、本発明に係る火
災検知器の第2の実施形態について、図面を参照して説
明する。図5は、本発明に係る火災検知器の第2の実施
形態を示す概略断面図であり、図6は、本実施形態に係
る火災検知器を示す要部概略上面図である。ここで、上
述した第1の実施形態と同等の構成については、同一の
符号を付して、その説明を簡略化又は省略する。
【0056】本実施形態に係る火災検知器においては、
センサモジュールと上部カバーとの間に非導電性の部材
を介在させることにより、センサモジュールと上部カバ
ー間の距離が短い箇所において生じる過電流の放電や侵
入を抑制又は防止する構成を有している。具体的には、
図5に示すように、本実施形態に係る火災検知器10B
は、主回路基板12の上面に搭載されたセンサモジュー
ル15a、15bと上部カバー11との離間距離が最も
近くなる箇所、例えば、図3に示したセンサモジュール
15(15a、15b)を構成するシールドカバー33
の上面に、非導電性のテープ状部材42を配置、又は、
貼付した構成を有している。ここで、テープ状部材42
は、図6に示すように、少なくともセンサモジュール1
5a、15bのシールドカバー33の上面全域を被覆す
るように設けられている。なお、本実施形態において
も、上述した実施形態と同様に、主回路基板12は、上
部カバー11に対して非導電性のスペーサ41を介して
接続されることにより、電気的に直接接触することな
く、絶縁性を有するように構成されている。
【0057】すなわち、上述した第1の実施形態に示し
たように、上部カバー11に設けられた透光性窓16
a、16bへの気流の吹き付けによる汚れ原因物質の付
着を抑制するために、傾斜曲面13a、13b及び透光
性窓16a、16bのトンネル内壁面に対する傾斜角度
を小さくし、滑らかな面を有するように上部カバー11
の外形形状を採用したことにより、トンネル内壁面から
上部カバー11の頭頂部11zまでの高さ寸法が低く構
成されている。これに対して、上部カバー11内に収納
されるセンサモジュール15a、15b(検知センサ3
1a、31b)は、トンネル内部方向(図5の上部方
向)からトンネル内壁面方向(図5の左右方向)に至る
までの広い領域を検知エリアとする必要があるため、た
とえば、45度程度の大きな傾斜角度を有するように配
置されている。
【0058】そのため、上部カバー11の頭頂部11z
近傍において、上部カバー11の内部に収納されるセン
サモジュール15a、15bの最高部となるシールドカ
バー33上面との離間距離が極めて小さくなり、上述し
た第1の実施形態に示したように、主回路基板12と上
部カバー11との離間距離(たとえば、10mm程度)
を確保することができなくなって、火災検知器10Bへ
の直撃雷による過電流が上部カバー11の頭頂部11z
近傍からセンサモジュール15a、15bに放電して、
センサ基板31上の電気回路、さらには、主回路基板1
2上の電気回路にまで侵入して、回路部品を破損する可
能性がある。
【0059】そこで、このような本実施形態に適用され
る外形形状を有する上部カバー11特有の問題を解決す
るため、図5に示すように、センサモジュール15a、
15bの上面を覆うように、非導電性のテープ状部材4
2を介在させることにより、上部カバー11とセンサモ
ジュール15a、15bとの間の絶縁性を向上させて、
直撃雷による過電流の放電、侵入を抑制又は阻止するこ
とができるので、センサ基板31及び主回路基板12に
搭載された回路部品の破損や劣化を一層抑制することが
できる。
【0060】なお、非導電性のテープ状部材42は、上
部カバー11とセンサモジュール15a、15bとの絶
縁性を、上述した実施形態に示した避雷構造(上部カバ
ー11と主回路基板12間に介在するスペーサ41や、
上部カバー11の内面と主回路基板12の縁辺部との間
の所定距離の空間)と実質的に同等程度の絶縁性を有す
るものであればよく、例えば、絶縁性テープを貼付する
ものであってもよいし、その他の非導電性の板状部材や
ブロック部材を設けるものであってもよい。また、非導
電性のテープ状部材42を設ける箇所についても、セン
サモジュール15a、15bの上面に限定されるもので
はなく、雷による過電流の放電に対してより高い耐圧を
必要とする場合には、センサモジュール15a、15b
の側面やその他の箇所に適宜設けるものであってもよ
い。
【0061】<第3の実施形態>次に、本発明に係る火
災検知器の第3の実施形態について、図面を参照して説
明する。図7は、本発明に係る火災検知器の第3の実施
形態を示す概略構成図である。ここで、上述した実施形
態と同等の構成については、同一の符号を付して、その
説明を簡略化又は省略する。
【0062】本実施形態に係る火災検知器においては、
センサモジュールの上面と上部カバーの頭頂部近傍の内
面との間に、非導電性のテープ状部材に加え、双方に密
着する遮光部材を介在させた構成を有している。具体的
には、図7に示すように、本実施形態に係る火災検知器
10Cは、主回路基板12の上面に搭載されたセンサモ
ジュール15a、15bと上部カバー11との離間距離
が最も近くなるセンサモジュール15a、15bのシー
ルドカバー33の上面に、非導電性のテープ状部材42
を被覆するように配置するとともに、該テープ状部材4
2と上部カバー11の頭頂部11z近傍の内面との間
に、弾力性及び非導電性を有する遮光部材43を配置し
た構成を有している。ここで、遮光部材43は、図7に
示すように、少なくともセンサモジュール15a、15
bのシールドカバー33の上面全域と、該上面と対向す
る上部カバー11の頭頂部11z近傍の内面とに均一に
密着するように設けられている。
【0063】すなわち、上述した実施形態に示したよう
に、一対のセンサモジュール15a、15b及び透光性
窓16a、16bにより、各々異なる方向(トンネルの
長手2方向)に独立した検知エリアを有するように設定
された構成においては、一方側の透光性窓(例えば、セ
ンサモジュール15a側の透光性窓16a)から入射し
た光の一部がセンサモジュール15a、15bと上部カ
バー11との隙間部分を介して他方側のセンサモジュー
ル(例えば、センサモジュール15b)側に達し、上部
カバー内部(特に、透光性窓等の光学的な反射特性を有
する部材)において反射して他方側のセンサモジュール
(例えば、センサモジュール15b)により検知されて
しまう可能性がある。
【0064】そこで、本実施形態においては、図7に示
すように、センサモジュール15a、15bの上面と上
部カバー11の頭頂部11z近傍の内面との間に、非導
電性のテープ状部材42に加え、遮光部材43を均一に
密着させることにより、上部カバー11とセンサモジュ
ール15a、15bとの間の絶縁性を向上させて、直撃
雷による過電流の放電、侵入を抑制又は阻止することが
できるとともに、光の漏れを良好に抑制又は阻止して、
火災検知処理における誤検出を抑制することができる。
ここで、遮光部材43としては、非導電性かつ密着性に
優れた部材、例えば、スポンジや合成ゴム等を良好に適
用することができる。なお、遮光部材43は、少なくと
もセンサモジュール15a、15bの上面と上部カバー
11の頭頂部11z近傍の内面との間の隙間部分を遮光
するものであればよいので、上述したような弾力性を有
する部材に限定されるものではなく、例えば、センサモ
ジュール15a、15b相互の境界近傍に遮光板を設け
るものであってもよい。
【0065】<第4の実施形態>次に、本発明に係る火
災検知器の第4の実施形態について、図面を参照して説
明する。図8は、本発明に係る火災検知器の第4の実施
形態を示す概略構成図であり、図9は、本実施形態に係
る火災検知器の組立構造を示す概略図であり、図10
は、本実施形態に係る火災検知器に適用される主回路基
板の取付状態を示す概略図である。ここで、上述した実
施形態と同等の構成については、同一の符号を付して、
その説明を簡略化又は省略する。
【0066】本実施形態に係る火災検知器においては、
上部カバーの下面側に密着して取り付けられる絶縁性を
有する樹脂製のモールドカバーに、主回路基板を取り付
け固定した構成を有している。具体的には、図8に示す
ように、本実施形態に係る火災検知器10Dは、主回路
基板12が、上部カバー11の下面側にビス23aによ
り密着して取り付け固定されるモールドカバー23から
上部カバー11の内面側に突出して形成された基板取付
部44に対して、ナット12a等の締結部材により取り
付け固定されている。
【0067】このような構成を有する火災検知器10D
の組立構造は、図9に示すように、まず、絶縁性を有す
る樹脂製のモールドカバー23の上部に一体的に突出し
て設けられた基板取付部44の取付部本体44aに形成
された雄ネジ44bに、主回路基板12の所定の位置に
開口された貫通穴12cを嵌合した後、ナット12a及
びビス23bにより主回路基板12をモールドカバー2
3に締結固定する。
【0068】ここで、基板取付部44は、モールドカバ
ー23と同一の樹脂材料を用いて一体的に形成されたも
のであってもよいし、絶縁性の樹脂材料を用いて別に形
成されたものを取り付け固定したものであってもよい。
また、基板取付部44の取付部本体44aに形成される
雄ネジ44bは、取付部本体44a(又は、モールドカ
バー23)と同一の材質を用いて一体成形したものであ
ってもよいし、金属製のネジ部材を取付部本体44aに
インサート成形したものでものであってもよい。また、
基板取付部44は、少なくとも、主回路基板12を適切
にモールドカバー23に取り付け固定することができる
ものであればよく、例えば、取付部本体44aに雄ネジ
44bに代えてネジ穴が形成され、ナット12aに代え
てビスやボルトにより主回路基板12を締結固定するも
のであってもよい。
【0069】なお、主回路基板12をモールドカバー2
3に取り付け固定する構成においては、第1の実施形態
に示した場合と同様に、取付部本体44aに雄ネジ44
bが形成されていることが望ましい。すなわち、主回路
基板12に形成された複数の貫通穴12c(図2(a)
参照)に、基板取付部44の雄ネジ44bを嵌合し位置
決めすることにより、主回路基板12を高い精度で仮固
定することができるとともに、貫通穴12cから突出す
る雄ネジ44bにナット12aを締結するという簡易な
作業により主回路基板12を確実に取り付け固定するこ
とができるので、主回路基板12の取り付け作業を効率
的に行うことができるとともに、主回路基板12に搭載
されたセンサモジュール15a、15b(検知センサ3
1a、31b)と上部カバー11に設けられた透光性窓
16a、16bとの位置関係を精度よく確定することが
できるので、所望の検知エリアの拡がりを有する火災検
知器を容易に実現することができる。
【0070】次いで、上部カバー11に対して、Oリン
グ50、51を介して、モールドカバー23をビス23
aにより締結固定し、さらに、モールドカバー23に形
成された開口部23cを介して、主回路基板12側のコ
ネクタ12bと、避雷素子等が搭載された回路部品24
のコネクタ24bとを電気的に接続するとともに、ビス
24aにより回路部品24をモールドカバー23に締結
固定する。これにより、上部カバー11、及び、モール
ドカバー23によって密閉された空間を有する検知器ユ
ニットが形成される。
【0071】そして、上記検知器ユニット(上部カバー
11)に対して、Oリング52を介して、図示を省略し
た取付ベース21をボルト21aにより締結固定するこ
とにより図8に示した火災検知器10Dが組立てられ
る。すなわち、本実施形態に係る火災検知器10Dにお
いても、上述した各実施形態と同様に、主回路基板12
が上部カバー11及び取付ベース21に対して電気的に
直接接触することなく、絶縁性を有するように構成され
ている。
【0072】したがって、火災検知器10Dへの直撃雷
による直接的な過電流が、主回路基板12上の電気回路
へ放電及び侵入する経路が形成されないので、主回路基
板12に搭載される回路部品の破損や劣化を招く可能性
が大幅に抑制されて、火災検知機能を良好に維持するこ
とができる。また、図10に示すように、主回路基板1
2の取付固定部(ナット12aの取付部)周辺への放電
の影響を大幅に抑制して、部品実装禁止領域Rb(図2
(b)参照)を一層小さくすることができるので、主回
路基板12の実装面積をより拡大することができるとと
もに、集積回路等の制御部品を含む回路部品を配置する
際の設計自由度の向上を図ることができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
火災検知器に備えられたセンサ基板及び主回路基板が、
上部カバー及び取付ベースに電気的に直接接触すること
がないように、非導電性のスペーサ等の非導電性の部材
を介在して、あるいは、所定の距離以上、離間して、配
置されているので、火災検知器への直撃雷による過電流
が、主回路基板の取付固定部を介して、主回路基板上の
電気回路へ放電、侵入することが抑制することができ
る。したがって、回路部品の破損や劣化を招く可能性が
極力抑制されて、火災検知機能を良好に維持することが
できる。また、取付固定部周辺の部品実装禁止領域を小
さくして回路基板の実装面積を広くすることができると
ともに、回路設計上の自由度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る火災検知器の第1の実施形態を示
す概略構成図である。
【図2】本実施形態に係る火災検知器に適用される主回
路基板の一構成例を示す概略構成図である。
【図3】本実施形態に係る火災検知器に適用されるセン
サモジュールの構成例を示す概略図である。
【図4】本実施形態に係る火災検知器の組立構造を示す
概略図である。
【図5】本発明に係る火災検知器の第2の実施形態を示
す概略断面図である。
【図6】本実施形態に係る火災検知器を示す要部概略上
面図である。
【図7】本発明に係る火災検知器の第3の実施形態を示
す概略構成図である。
【図8】本発明に係る火災検知器の第4の実施形態を示
す概略構成図である。
【図9】本実施形態に係る火災検知器の組立構造を示す
概略図である。
【図10】本実施形態に係る火災検知器に適用される主
回路基板の取付状態を示す概略図である。
【図11】従来技術におけるトンネル用火災検知器の概
略構成図である。
【図12】従来技術におけるトンネル用火災検知器に適
用される検知センサ部の要部構成図である。
【図13】従来技術におけるトンネル用火災検知器の要
部の組立構造を示す分解図である。
【図14】従来技術におけるトンネル用火災検知器に適
用される主回路基板の取付構造を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
10A〜10D 火災検知器 11 上部カバー 11a 取付部 12a ナット 12 主回路基板 15、15a、15b センサモジュール 21 取付ベース 23 モールドカバー 31 センサ基板 41 スペーサ 41a スペーサ本体 41b、41c、44b 雄ネジ 42 テープ状部材 43 遮光部材 44 基板取付部 44a 取付部本体 Ra、Rb 部品実装禁止領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川端 芳美 東京都品川区上大崎2丁目10番43号 ホー チキ株式会社内 Fターム(参考) 5C085 AA13 AB01 AC03 BA14 BA31 CA08 CA30 DA07 FA16 FA18 FA35 FA38

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光エネルギーを電気信号に変換する検知
    センサを備え、該検知センサにより所定の検知エリアを
    設定し、かつ、トンネル内に設置して、該空間内の火災
    を検知する火災検知器において、 前記火災検知器は、 前記検知センサの前方に配置される透光性窓が設けられ
    た上部カバーと、 前記上部カバーが着脱可能に取り付けられた取付ベース
    と、とを有して構成され、 前記上部カバーを前記取付ベースに取り付けることによ
    り形成される空間内に、前記透光性窓から入射した光を
    受光する前記検知センサを実装したセンサ基板と、前記
    センサ基板から出力される前記電気信号に基づいて、所
    定の電気的な処理を実行する回路を構成する電気回路部
    品が実装された主回路基板と、が配置され、かつ、該セ
    ンサ基板及び該主回路基板が、前記上部カバー及び前記
    取付ベースに直接接続されていないことを特徴とする火
    災検知器。
  2. 【請求項2】 前記センサ基板及び又は前記主回路基板
    は、前記上部カバー及び前記取付ベースに対して、非導
    電性の部材を介在して配置されていることを特徴とする
    請求項1記載の火災検知器。
  3. 【請求項3】 前記主回路基板は、前記上部カバーに一
    体的に形成された取付部に対して、非導電性のスペーサ
    を介して取り付け固定されていることを特徴とする請求
    項1又は2記載の火災検知器。
  4. 【請求項4】 前記主回路基板は、前記上部カバー及び
    前記取付ベースに対して、所定の距離以上、離間して配
    置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の火災検知器。
  5. 【請求項5】 前記センサ基板は、前記主回路基板の所
    定位置に固定配置される取付基台に取り付けられるとと
    もに、シールドケースで覆われるように構成され、さら
    に、少なくとも前記上部カバーとの離間距離が短い箇所
    に絶縁性部材が介在されていることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれかに記載の火災検知器。
  6. 【請求項6】 前記火災検知器は、各々異なる方向から
    入射した光を受光する前記検知センサを個別に実装した
    一対のセンサ基板を備え、 該一対のセンサ基板は、各々前記主回路基板の所定位置
    に固定配置される個別の取付基台に取り付けられるとと
    もに、シールドケースで覆われるように構成され、さら
    に、少なくとも前記上部カバーとの離間距離が短い箇所
    に絶縁性部材が介在されているとともに、前記一対のセ
    ンサ基板相互と前記上部カバーとの間に密着する遮光部
    材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれかに記載の火災検知器。
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KR20230039241A (ko) * 2021-09-14 2023-03-21 김형택 모듈형 불꽃감지기
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