JP2002042113A - 車両通行量測定システム - Google Patents

車両通行量測定システム

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JP2002042113A
JP2002042113A JP2000221086A JP2000221086A JP2002042113A JP 2002042113 A JP2002042113 A JP 2002042113A JP 2000221086 A JP2000221086 A JP 2000221086A JP 2000221086 A JP2000221086 A JP 2000221086A JP 2002042113 A JP2002042113 A JP 2002042113A
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Manabu Ishida
学 石田
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Nomura Research Institute Ltd
Shinmaywa Engineering Ltd
Original Assignee
Nomura Research Institute Ltd
Shinmaywa Engineering Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的低コストの設備で確実に通行量調査が
行え、調査対象領域における詳細な通行量データを取得
できる車両通行量測定システムを提供する。 【解決手段】 車両50の通行する道路60を道路60
横の所定高さから撮像手段で撮像し、この撮像手段で取
得された撮像画像のうち検知線部70について車両検知
手段で解析して通行する車両50を識別し、車両50を
通行量判定手段で所定種類毎にカウントして、調査対象
領域となっている道路60の車線毎の通行量を自動的に
調査測定できることから、撮像手段の設置位置を道路横
として設置構造を簡略化できることとなり、設置コスト
を抑えられると共に、撮像画像のうち車両識別のために
解析する部分を検知線部70に限定して、画像解析処理
の負荷を大幅に軽減でき、システム全体の低コスト化も
図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は通行量調査の対象と
なる道路を撮像して得た画像を解析して通行車両を認識
し、車両の通行量を測定する車両通行量測定システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ある地点における車両の通行量を
調査する場合には、その調査対象となる地点又はその近
辺に調査員を配置し、調査員が目視した車両の数をカウ
ントしていくといった調査方法が一般的に行われてい
た。しかし、こうした人手による車両通行量調査では、
連続した長時間もしくは長期間にわたる調査等が難し
く、詳細な通行量データを得ることが困難であった。ま
た、調査地点を多くすることは人件費等のコスト面で難
しく、多地点の通行量データを同じ日時では得にくいと
いう問題点も有していた。
【0003】このため、近年、人に代る計測装置を用い
て車両の通行量を測定する車両通行量測定システムが種
々提案されていた。こうした従来の車両通行量測定シス
テムの一例として、特開昭61−90300号公報に記
載されているものがあり、これを図19に示す。図19
は従来の車両通行量測定システムにおける車両画像と計
測線との様態を示す説明図である。
【0004】前図に示される従来の車両通行量測定シス
テムは、計測対象の車両画像の走行路101上に複数の
計測線102を設定し、この計測線102のそれぞれに
おける輝度データを抽出し、輝度レベル変化及び輝度パ
ターンを評価して車両103の存在を判定する手段と、
前記輝度パターンから車幅又は車灯間隔を検出して車種
を判定する手段とを有し、車種別の交通量、車速等を計
測するものである。
【0005】撮像した画面には、画面上の車両走行方向
に平行して配列され、且つ画面上の車両の幅よりも小さ
い間隔を有する複数の計測線102が設定され、この計
測線102に沿って画像を抽出し、同一画面における各
計測線102上の輝度データをプロットして得られる輝
度レベルを比較すると、どの計測線102上にどのタイ
ミングで車両103が存在したかを検知できると共に、
車両の幅、すなわち、車種も判定できる。また、この計
測線102と、車両進行方向の別の計測線102とによ
り車両の速度を計測可能となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の車両通行量測定
システムは以上のように構成されていたことから、人手
をかけずに調査対象となる場所の通行量のデータを得る
ことができ、時間帯を問わず且つ長期間にわたって多数
の調査地点で効率的な通行量調査が行えるものの、通行
する車両の撮像を車線の上方から行うため、撮像装置を
車線上方で固定する設備、例えば、車線を跨ぐゲート状
のものなどが必要となり、設置コストがかかってしまう
という課題を有していた。
【0007】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、比較的低コストの設備で確実に通行量調査が
行え、調査対象領域における詳細な通行量データを取得
できる車両通行量測定システムを提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る車両通行量
測定システムは、車両の通行する道路の所定区間におけ
る一又は複数の車線を調査対象領域として前記道路横の
所定高さ位置から撮像し、隣合う複数の車線が並列状態
となっている撮像画像を継続的に取得する撮像手段と、
当該撮像手段から得られる前記調査対象領域の撮像画像
中に、当該撮像画像の各車線毎に車線方向に所定長さ連
続する略梯子状又は格子状パターンの検知線部を設定し
た上で、前記撮像画像のうち前記検知線部の画像を解析
し、所定の基準画像に対する検知線部の画像の変化から
検知線部における車両の有無を検知して所定の車線を通
る車両を識別する車両検知手段と、実際の大きさに対し
てあらかじめ設定された撮像画像の各車線位置毎の縮尺
を用いて、前記車両検知手段で識別された車両の所定寸
法値を導き、車両を少なくとも前記所定寸法値により複
数種類に分類し、車両を前記種類毎にそれぞれカウント
する通行量判定手段とを少なくとも備えるものである。
【0009】このように本発明においては、車両の通行
する道路を道路横の所定高さから撮像手段で撮像し、こ
の撮像手段で取得された撮像画像のうち検知線部につい
て車両検知手段で解析して通行する車両を識別し、車両
を通行量判定手段で所定種類毎にカウントして、調査対
象領域となっている道路の車線毎の通行量を自動的に調
査測定できることにより、撮像手段の設置位置を道路横
として設置構造を簡略化できることとなり、設置コスト
を抑えられると共に、設置条件も緩和されて設置が容易
となり、測定場所の制限が減ってより有効性の高い通行
量測定を行える。また、撮像画像のうち車両識別のため
に実際に解析する部分を検知線部に限定して、画像解析
処理の負荷を大幅に軽減できることとなり、低速且つ低
コストな処理系でも十分処理が行え、システム全体の低
コスト化が図れる。さらに、車線毎に大きさの異なる撮
像画像中の車両について、車線毎にそれぞれ実際の車両
に対して異なる縮尺を用いて車両の所定寸法値が導か
れ、これに基づいて車両が複数種類に分類されることと
なり、車線と撮像手段との距離の違いに関わりなく適切
に車両を分類でき、正確なカウント結果を得られる。
【0010】また、本発明に係る車両通行量測定システ
ムは必要に応じて、前記車両検知手段で車両が識別され
ると同時に車両を含む撮像画像を静止画像として取得
し、前記静止画像を解析して画像中の車両部分を識別し
た後、当該識別した車両部分の形状をあらかじめデータ
ベース化された複数の車両形状モデルとそれぞれ比較照
合し、一致した前記モデルの車両形状に車両を分類する
画像解析手段を備え、前記通行量判定手段が、前記所定
寸法値及び車両形状によって車両を複数種類に分類して
カウントするものである。
【0011】このように本発明においては、画像解析手
段が車両を含む調査対象領域の静止画像を取得し、この
静止画像から車両部分を識別すると共に、識別した車両
の形状に対応する車両形状モデルを導いてその車両形状
に車両を分類し、且つ、通行量判定手段が車両の車両形
状に従った複数種類毎に車両をカウントし、このカウン
ト結果から所定の車両形状と通行量との関係を取得でき
ることにより、車両形状から乗用車と商用車等の分類を
用途に応じてカウント結果に加え、通行量測定結果をよ
り交通状況データとしての活用性に優れたものとするこ
とができる。
【0012】また、本発明に係る車両通行量測定システ
ムは必要に応じて、前記通行量判定手段が、前記車両検
知手段での車両の識別と同時に前記車両検知手段から前
記検知線部の各部での車両検知状態を取得して解析し、
前記所定寸法値として車両の長さ及び高さを導き、当該
車両の長さ及び高さの値によって車両を複数種類に分類
してカウントするものである。
【0013】このように本発明においては、通行量判定
手段で車両の長さ及び高さの各値を導き、これらの値に
基づいて車両を複数種類に分類してカウントし、カウン
ト結果から車両の大きさと通行量との関係を取得できる
ことにより、二つの寸法値から大型車や小型車等の区分
を用途に応じてカウント結果に加え、通行量測定結果を
より交通状況データとしての活用性に優れたものとする
ことができる。
【0014】また、本発明に係る車両通行量測定システ
ムは必要に応じて、前記車両検知手段が、前記検知線部
の画像を解析して、検知線部のうち基準画像から変化し
ている部位が時間経過と共に検知線部を設定している車
線の順方向へ連続的に変位している状態を確認した場合
のみ、検知線部の画像変化を車両の通行として認識する
ものである。
【0015】このように本発明においては、検知線部の
変化部位がその検知線部のある車線の順方向へ時間の経
過と共に変位する状態を車両検知手段で認識すると、車
両が検知されてカウント対象とされることにより、所定
の車線の検知線部に別の車線、特に対向車線を通行する
車両が一部かかる場合でも確実に検知線部のある車線を
通行する車両のみ検知できることとなり、検知した車両
のカウント結果として得られる車両通行量の値の信頼性
を高められる。
【0016】また、本発明に係る車両通行量測定システ
ムは、車両の通行する道路の所定区間における一又は複
数の車線を調査対象領域として前記道路横の所定高さ位
置から撮像し、隣合う複数の車線が並列状態となってい
る撮像画像を継続的に取得する撮像手段と、当該撮像手
段から得られる前記調査対象領域の撮像画像中に、当該
撮像画像の各車線毎に車線方向に所定長さ連続する帯状
の検知領域を設定した上で、前記撮像画像のうち前記検
知領域の画像を解析し、検知領域の画像における車両の
タイヤ部の有無を検知して車両を識別する車両検知手段
と、実際の車両の大きさに対してあらかじめ設定された
撮像画像中各車線毎の車両の縮尺を用いて、前記車両検
知手段で識別された車両における前後タイヤ部間距離及
びタイヤ部径を導き、車両を少なくとも前記前後タイヤ
部間距離及びタイヤ部径により複数種類に分類し、車両
を前記種類毎にそれぞれカウントする通行量判定手段と
を少なくとも備えるものである。
【0017】このように本発明においては、車両の通行
する道路を道路横の所定高さから撮像手段で撮像し、こ
の撮像手段で取得された撮像画像のうち検知領域を車両
検知手段で解析し、タイヤ部の抽出で通行する車両を識
別し、車両を通行量判定手段で所定種類毎にカウントし
て、調査対象領域となっている道路の車線毎の通行量を
自動的に調査測定できることにより、撮像手段の設置位
置を道路横として設置構造を簡略化できることとなり、
設置コストを抑えられると共に、設置条件も緩和されて
設置が容易となり、測定場所の制限が減ってより有効性
の高い通行量測定を行える。また、撮像画像のうち車両
識別のために画像解析で検知する対象を、略リング状で
黒色の単純な物体で且つ移動中でもほとんど変形のない
タイヤに限定して、画像解析処理の負荷を大幅に軽減で
きることとなり、低速且つ低コストな処理系でも十分処
理が行え、システム全体の低コスト化が図れる。さら
に、車線毎に大きさの異なる撮像画像中の車両につい
て、車線毎にそれぞれ実際の車両に対して異なる縮尺を
用いて車両の所定寸法値が導かれ、これに基づいて車両
が所定種類に分類されることとなり、車線と撮像手段と
の距離の違いに関わりなく適切に車両を分類でき、正確
なカウント結果を得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】(本発明の第1の実施形態)以
下、本発明の第1の実施形態に係る車両通行量測定シス
テムを図1ないし図11に基づいて説明する。図1は本
実施形態に係る車両通行量測定システムのブロック構成
図、図2は本実施形態に係る車両通行量測定システムの
カメラ部設置状態説明図、図3は本実施形態に係る車両
通行量測定システムにおける撮像画像中への検知線部設
定状態説明図、図4は本実施形態に係る車両通行量測定
システムにおける基準画像更新タイミング説明図、図5
は本実施形態に係る車両通行量測定システムの基準画像
設定処理フローチャート、図6は本実施形態に係る車両
通行量測定システムにおける車両通行方向識別状態説明
図、図7は本実施形態に係る車両通行量測定システムに
おける測定ラインでの画素変化認識状態説明図、図8は
本実施形態に係る車両通行量測定システムの車両検知処
理フローチャート、図9は本実施形態に係る車両通行量
測定システムにおける縮尺設定プロセス説明図、図10
は本実施形態に係る車両通行量測定システムの縮尺設定
処理フローチャート、図11は本実施形態に係る車両通
行量測定システムの通行量判定処理フローチャートであ
る。
【0019】前記各図において本実施形態に係る車両通
行量測定システム1は、車両50の通行する道路60を
調査対象領域として撮像し、撮像画像を信号出力する撮
像手段としてのカメラ部2と、このカメラ部2から取得
した前記撮像画像の一部を解析し、道路を通行する車両
50を識別する車両検知手段3と、この車両検知手段3
で識別された車両50をその大きさにより複数種類に分
類してこの複数種類毎にカウントする通行量判定手段4
と、前記カメラ部2から出力される撮像画像をはじめ、
前記車両検知手段3で撮像画像から一部抽出される画素
部分の画像データ、さらに通行量判定手段4で得られた
車両の長さ等の各情報を一時的に格納する記憶手段5
と、撮像画像等を必要に応じて表示する表示手段6と、
撮像画像中の車両50をはじめとする各撮像対象物の大
きさと実際の撮像対象物の大きさとの割合(縮尺)を設
定する縮尺設定手段7とを備える構成である。
【0020】前記カメラ部2は、車両の通行する道路6
0の横に配置される所定高さの支持柱61の上部に撮像
方向を道路60側へ向け、道路60を通過する車両50
を斜め上方から撮像する状態で配置される構成であり
(図2参照)、道路60の所定区間における複数の車線
を調査対象領域として撮像し、車線が略水平に位置する
と共に隣合う複数の車線が上下に並んだ状態となってい
る撮像画像を継続的に取得する仕組みである。
【0021】前記車両検知手段3は、前記カメラ部2か
ら得られる撮像画像中に、この撮像画像の各車線毎に車
線方向に所定長さ連続する略梯子状パターンの検知線部
70を設定した上で、撮像画像のうち検知線部70の画
像を解析し、所定の基準画像に対する検知線部70の画
像の変化から検知線部70における車両の有無を検知し
て所定の車線を通る車両を識別する仕組みである。
【0022】撮像画像中に設定される検知線部70は、
撮像画像の各車線位置に車線方向に所定幅で連続してお
り、そのパターンは車線と平行な帯状領域上に車線方向
と直交する測定ライン71、72を複数所定間隔で車線
方向に並列させた略梯子状となっている(図3参照)。
各測定ライン71、72は一画素分の幅を有する線状の
領域で、車両検知手段3はこの各測定ライン71、72
に含まれる画素部分のみを車両検知用の画像として撮像
画像から抽出し、基準画像(主に道路面の画像)に対す
る変化を監視して車両の検知を行う。
【0023】車両検知の基準となる基準画像は、車両検
知手段3でカメラ部2から得た撮像画像から各測定ライ
ン71、72部分における車両等の移動体を含まない場
合における画像を抽出して設定される。測定ライン7
1、72に含まれる各画素について、所定時間画素を監
視してこの時間内で最も高い頻度で現れた画像(輝度)
をその画素の基準画像として設定し、これを一定の間隔
で繰返して基準画像を更新していく(図4参照)。車両
等を検知した場合など、ごく短時間の画像変化が生じた
場合には、基準画像の更新を行わないようにして、誤っ
た基準画像が設定されるのを防いでいるが、光の当り具
合による路面状態の変化や車両の駐車など、所定の期間
より長く以前からの変化状態が続く場合は更新を行い、
新たな基準画像を設定して車両の検知を正しく行える仕
組みとなっている。
【0024】また、車両検知手段3は、各測定ラインを
一つ又は二つおきに車両の方向識別にも利用しており、
この方向識別用に割当てられた各測定ライン72におい
て、測定ライン72での基準画像からの画素変化が時間
経過と共に検知線部70を設定している車線の順方向側
の測定ライン72へ連続的に移り変っていく状態を確認
した場合のみ、検知線部70の画像変化を車両の通行と
して認識する仕組みとなっている(図6参照)。
【0025】前記通行量判定手段4は、実際の車両50
の大きさに対してあらかじめ設定された撮像画像中の各
車線毎の縮尺を用いて、前記車両検知手段3で識別され
た車両50の長さ寸法値を導き、車両をこの長さ寸法値
により異なる複数種類に分類し、車両50を前記種類毎
にそれぞれカウントする仕組みである。この通行量判定
手段4は、車両50が検知線部70終端位置の測定ライ
ン72に達した時点に車両50を検知している測定ライ
ン71、72の数を車両検知手段3から取得し、この測
定ライン71、72の数から導かれる撮像画像上での車
両の長さ寸法値と、あらかじめ求められた縮尺との関係
から、車両50の実際の長さを算出している。
【0026】また、通行量判定手段4は、車両50が検
知線部70始端位置の測定ライン72に達した時点から
検知線部70終端位置の測定ライン72に達した時点ま
での時間と、検知線部70始端位置の測定ライン72と
検知線部70終端位置の測定ライン72との間の撮像画
像上の距離に対応する実際の車線上の距離とを用いて、
車両50の通行速度も算出している。この通行速度の違
いも、車両50をカウントする際の分類の基準に用いて
いる。
【0027】前記縮尺設定手段7は、撮像画像中の各車
線毎の撮像対象物の大きさと実際の撮像対象物の大きさ
との割合、すなわち縮尺を適切に設定し、前記通行量判
定手段4において車両50の長さや車線所定区間の距離
などの値を正確に導けるようにするものであり、前記表
示手段6の所定表示領域に車両50をそれぞれ異なる縮
尺で表した複数のモデル画像を切替自在に表示させ、表
示手段6に同時に表示されている撮像画像中の車両部分
のサイズと同じモデル画像を操作者に選択入力させるこ
とで、既知のモデル画像の縮尺から撮像画像中の所定車
線における車両50をはじめとする撮像対象物の縮尺を
設定し、この縮尺を撮像画像の一画素分に対応する実際
の寸法値という形式で提供する仕組みである(図9参
照)。この縮尺設定手段7で設定された各車線毎の撮像
画像一画素分に対応する実際の寸法値は記憶手段5に格
納される。
【0028】次に、前記構成に基づく本実施形態に係る
車両通行量測定システムにおける基準画像設定、車両検
知、縮尺設定、及び通行量カウントの各処理についてフ
ローチャートを用いて説明する。最初に、車両検知手段
3による基準画像設定処理について、図5に示すフロー
チャートを用いて説明する。なお、以下に説明する一連
の処理は、車両検知手段3によりそれぞれ検知線部70
の各測定ライン71、72部分の一つ一つの画素毎に独
立して行われるものとする。
【0029】まず、カメラ部2が調査対象領域である道
路60の各車線を撮像して得た撮像画像から、車両検知
手段3が所定時点の静止画像を抽出して取得し、この静
止画像のうち検知線部70の各測定ライン71、72部
分の画像を基準画像の初期値として設定し、記憶手段5
に格納する(ステップ101)。この後、車両検知手段
3はカメラ部2から出力された撮像画像を継続的に取得
し、測定ライン71、72部分の各画素の輝度変化につ
いて変化状態を一定時間分記憶手段5に格納しつつ監視
する一方、所定時間間隔で検知線部70の各測定ライン
71、72部分の撮像画像と基準画像とを比較し(ステ
ップ102)、撮像画像の基準画像に対する輝度変化が
あらかじめ設定された所定の類似範囲内に留まっている
か否かを判定する(ステップ103)。撮像画像の輝度
変化が基準画像の類似範囲内に留まっている場合には、
測定ライン71、72の各画素における所定時間前から
の輝度変化状態を記憶手段5から読出して取得し(ステ
ップ104)、前記所定時間前からこの処理時点までの
間で最も高い頻度で現れた輝度を導き(ステップ10
5)、この輝度に対応する画像を新たな基準画像として
記憶手段5に格納し、基準画像を更新する(ステップ1
06)。
【0030】このステップ106の後、カメラ部2から
の撮像画像の出力が終了しているか否かを判定し(ステ
ップ107)、終了している場合は一連の処理を終了す
る。前記ステップ107で撮像画像の出力が終了してお
らず、継続している場合には前記ステップ102に戻っ
て前記各処理を繰返す(ステップ102〜107)。ま
た、前記ステップ103で撮像画像の基準画像に対する
輝度変化が車両50の存在等により前記類似範囲内に留
まらず、著しく変化している場合には、前記ステップ1
07へ移行し、基準画像の更新を行わない。
【0031】続いて、車両検知手段3による車両検知処
理について、図8に示すフローチャートを用いて説明す
る。まず、車両検知手段3は、カメラ部2から調査対象
領域である道路60の撮像画像を取得し、この撮像画像
から検知線部70を抽出し(ステップ111)、検知線
部70の各測定ライン71、72における各画素につい
てそれぞれ基準画像に対する変化を監視する(ステップ
112)。そして、車両検知手段3は、検知線部70始
端位置の測定ライン72について、いずれかの画素が基
準画像に対し所定の類似範囲を超えて変化しているか否
かを判定する(ステップ113)。ここで画素がまだ類
似範囲を超えて変化していない場合には、再度ステップ
113を繰返す。
【0032】前記ステップ113で検知線部70始端位
置の測定ライン72の画素が基準画像から類似範囲を超
えて変化している場合、車両検知手段3は方向判定対象
となる何らかの移動体が存在していると認識すると共
に、検知線部70区間の通行時間測定を開始する(ステ
ップ114)。この後、方向識別用に割当てられた測定
ライン72で、新たにいずれかの測定ライン72の画素
が基準画像に対し所定の類似範囲を超えて変化したか否
かを判定する(ステップ115)。ここで、まだ新たな
測定ライン72での変化が認められない場合には、再度
ステップ115を繰返す。
【0033】前記ステップ115において、所定の測定
ライン72で画素の変化が認められた場合、この新たに
変化が認められた測定ライン72が、直前に同様の変化
を認められた別の測定ライン72に対し、検知線部70
を設定されている車線の順方向側に存在しているか否か
を判定する(ステップ116)。新たに画素変化を認め
られた測定ライン72がより車線順方向側に存在してい
る場合には、この時点で基準画像に対し類似範囲を超え
て変化している全ての測定ライン71、72が間に変化
していない測定ライン71、72を挟まずに連続して並
んだ状態となっているか否か判定し(ステップ11
7)、変化が認められる測定ライン71、72が全て連
続して並んだ状態である場合には、前記で新たに画素の
変化を認められた測定ライン72が検知線部70終端位
置の測定ライン72であるか否かを判定する(ステップ
118)。
【0034】このステップ118で前記新たに画素の変
化を認められた測定ライン72が検知線部70終端位置
の測定ライン72である場合、車両検知手段3は移動体
をカウント対象である車両50と認識し、この時点の撮
像画像を静止画像として記憶手段5に格納する(ステッ
プ119)。さらに、検知線部70区間の通行時間測定
を終了し、測定開始時からの経過時間を通行時間として
取得し、記憶手段5に格納する(ステップ120)。そ
して、この時点で画素の変化が認められている測定ライ
ン71、72の数を取得し、記憶手段5に格納する(ス
テップ121)。
【0035】このステップ121の後、操作者からの入
力でこの車両検知処理の終了が指示されているか否かを
判定し(ステップ122)、終了が指示されている場合
は一連の処理を終了する。前記ステップ122でまだ終
了が指示されていない場合には前記ステップ113に戻
って前記各処理を繰返す(ステップ113〜122)。
【0036】前記ステップ116で、新たに画素変化を
認められた測定ライン72が、直前に画素の変化を認め
られた別の測定ライン72に対し車線順方向側ではなく
車線逆方向側に存在している場合、並びに、前記ステッ
プ117で、変化が認められる測定ライン71、72が
連続して並んでいない場合には、各測定ライン71、7
2での画素の変化を車両50によるものとは認めず、前
記ステップ113に戻り、新規の画素変化を待って処理
を繰返す。また、前記ステップ118で、前記新たに画
素の変化を認められた測定ライン72が検知線部70終
端位置の測定ライン72ではない場合には、前記ステッ
プ115に戻り、別の測定ライン72での画素の変化を
待って処理を繰返す。
【0037】ここで、縮尺設定手段7による縮尺設定処
理について、図10に示すフローチャートを用いて説明
する。前提として、調査対象領域となる道路60の所定
車線に諸寸法が既知の車両50を通行させ、カメラ部2
で車両50を含む車線が撮像され、前記した車両検知処
理(ステップ111〜ステップ121)と同様の処理を
経て、車両検知手段3で車両50を含む静止画像が取得
され、この静止画像が記憶手段5に格納されているもの
とする。
【0038】まず、縮尺設定手段7は、車両50を含む
静止画像を記憶手段5から読出して表示手段6の所定領
域に表示させる(ステップ131)。そして、縮尺を設
定する車線として車両50が通行している所定の車線を
操作者に選択入力させる(ステップ132)。一方、表
示手段6の別の領域には、車両50をそれぞれ異なる縮
尺で表した複数のモデル画像を切替自在に表示させる
(ステップ133)。
【0039】操作者がモデル画像の表示を切替えつつ静
止画像中の車両50と見比べた後、操作者の選択入力で
静止画像中の車両50と同じサイズのモデル画像が設定
されると(ステップ134)、選択したモデル画像の縮
尺が車両50のある車線における車両50の縮尺として
取得され、この縮尺を示す値である撮像画像の一画素分
に対応する実際の寸法値が記憶手段5に格納されて(ス
テップ135)、一連の処理が終了する。
【0040】さらに、通行量判定手段4による通行量カ
ウント処理について、図11に示すフローチャートを用
いて説明する。まず、車両50が車両検知手段3でカウ
ント対象として認識され、車両検知手段3で前記通行時
間や測定ライン数の各値が取得されると、通行量判定手
段4はこれらの各値を車両検知手段3から受取る(ステ
ップ141)。そして、通行量判定手段4は、検知線部
70始端位置から検知線部70終端位置までの撮像画像
中の距離に対応する実際の車線上の距離を、検知線部7
0始端位置から検知線部70終端位置までの画素数とこ
の車線位置における撮像画像の一画素分に対応する実際
の寸法値とを用いて求めた後、この距離と前記通行時間
の値とから車両50の通行速度を算出する(ステップ1
42)。
【0041】このステップ142に続けて、通行量判定
手段4は、基準画像からの画素変化を認められた測定ラ
イン数の値と、あらかじめ設定されている各測定ライン
間の画素数とを用いて、撮像画像中の車両50の長さ寸
法に対応する前記測定ライン71、72の集合の車線方
向の一端側から他端側までの距離を求め、さらにこの距
離と撮像画像の一画素分に対応する実際の寸法値とを用
いて、車両50の実際の長さ寸法を算出する(ステップ
143)。
【0042】この後、通行量判定手段4は、求められた
車両50の通行速度及び長さの値から、あらかじめ設定
された速度及び寸法によって異なる複数種類に車両50
を分類し(ステップ144)、この分類した種類毎の通
行車両として車両50をカウントし、それぞれの通行量
の値に加えて記憶手段5に格納する(ステップ14
5)。
【0043】前記ステップ145において車両50をカ
ウントした後、車両検知手段3による車両検知処理が終
了しているか否かを判定し(ステップ146)、終了し
ている場合には、一連の処理を終了する。一方、車両検
知処理が継続されていれば、前記ステップ141に戻っ
て前記各処理を繰返す(ステップ141〜146)。前
記した各処理に基づく、本実施形態にかかる車両通行量
測定システムによる実際の通行量測定動作について説明
する。カメラ部2が調査対象領域である道路60の各車
線の撮像を開始すると、同時に車両検知手段3による基
準画像設定処理が開始され、主に路面が基準画像として
設定される。この基準画像設定処理はカメラ部2による
撮像が終わるまで繰り返し行われ、時間経過に伴う道路
の路面変化に対応して基準画像を更新していく。
【0044】撮像開始後、車両50の通行量測定を開始
する前に、調査対象領域となる道路60の所定車線に諸
寸法が既知の車両50を通行させ、縮尺設定手段7によ
る縮尺設定処理を実施し、操作者によるモデル画像の選
択で、車両50のある車線における撮像画像の一画素分
に対応する実際の寸法値が縮尺を示す値として設定され
る。
【0045】縮尺設定処理が終了したら、実際の通行量
測定開始となり、車両検知手段3による車両検知処理が
開始される。道路60のカメラ部2による撮像区間に車
両50が進入すると、車両検知手段3において検知線部
70始端位置の測定ライン72で基準画像からの画素変
化が検知され、移動体の存在が認識される。さらに車両
50が進むと、他の測定ライン71、72でも基準画像
からの画素変化が検知される。
【0046】方向識別用に割当てられた測定ライン72
で変化が検知され、移動体(車両50)が車線順方向に
沿って進行していることが認められると(図6参照)、
次に、変化を検知された測定ライン71、72がすべて
連続しているか否か判定される。車両50が単独で走行
している場合は、変化を検知した複数の測定ライン7
1、72が一まとまりに連続するため(図7参照)、車
両検知手段3は次の処理ステップに移行する。ここで
は、自転車などが縦に並んで走行している場合などを誤
ってカウント対象の車両として認識してしまうのを防止
できる。
【0047】車両50がさらに進行し、撮像画像上で検
知線部70終端位置の測定ライン72に達すると、車両
検知手段3はこの検知線部70終端位置の測定ライン7
2における基準画像からの画素変化を検知して、はじめ
て移動体をカウント対象である車両50と認識し、この
時点の撮像画像を静止画像として記憶手段5に格納す
る。そして、車両検知手段3は車両が検知線部70区間
を通るのにかかった時間(通行時間)と、この時点で画
素の変化が認められている測定ライン71、72の数を
それぞれ取得する。車両50と認識した時点の静止画像
は、必要に応じて表示手段6で表示させることもでき
る。
【0048】車両検知手段3で車両50がカウント対象
として認識され、車両検知手段3で前記通行時間や測定
ライン数の各値が取得されると、通行量判定手段4がこ
れらの各値を車両検知手段3から受取り、通行時間及び
測定ライン数の各値と車線位置における撮像画像の一画
素分に対応する実際の寸法値とを用いて、車両50の通
行速度と、車両50の実際の長さ寸法を算出する。
【0049】この後、通行量判定手段4は、車両50の
通行速度及び長さの値から、あらかじめ設定された速度
及び寸法によって異なる複数種類に車両50を分類して
カウントし、各種類毎の通行量の値に追加する。この前
記種類毎の通行量の値は、必要に応じて表示手段6でま
とめて表示させることもできる。こうして、調査対象領
域である道路60を通行した車両50が車線ごとに自動
的にカウントされ、速度及び寸法によって異なる複数種
類に分類された車両50の通行量が得られる。
【0050】このように、本実施の形態に係る車両通行
量測定システムにおいては、車両50の通行する道路6
0を道路60横の所定高さからカメラ部2で撮像し、こ
のカメラ部2で取得された撮像画像のうち検知線部70
について車両検知手段3で解析して通行する車両50を
識別し、車両50を通行量判定手段4で所定種類毎にカ
ウントして、調査対象領域となっている道路60の車線
毎の通行量を自動的に調査測定できることから、撮像画
像のうち車両識別のために実際に解析する部分を検知線
部70に限定して、画像解析処理の負荷を大幅に軽減で
きることとなり、低速且つ低コストな処理系でも十分処
理が行え、システム全体の低コスト化が図れる。また、
撮像画像中の車両50について車線毎にそれぞれ実際の
車両50に対する縮尺を設定することから、車線とカメ
ラ部2との距離の違いに関わりなく適切に車両50を分
類でき、正確なカウント結果を得られる。
【0051】また、本実施の形態に係る車両通行量測定
システムにおいては、検知線部70で画素変化のある測
定ライン71、72がその検知線部70のある車線の順
方向へ時間の経過と共に移り変わる状態を車両検知手段
3で認識してはじめて、車両50をカウント対象とする
ことから、所定の車線の検知線部70に対向車線を通行
する車両50が一部かかる場合でも、確実に検知対象の
車線を通行する車両50のみ検知でき、車両通行量の値
の信頼性を高められる。
【0052】(本発明の第2の実施形態)本発明の第2
の実施形態に係る車両通行量測定システムを図12ない
し図15に基づいて説明する。図12は本実施形態に係
る車両通行量測定システムのブロック構成図、図13は
本実施形態に係る車両通行量測定システムにおける車両
形状判定プロセス説明図、図14は本実施形態に係る車
両通行量測定システムの車両形状判定処理フローチャー
ト、図15は本実施形態に係る車両通行量測定システム
の通行量判定処理フローチャートである。
【0053】前記各図において本実施形態に係る車両通
行量測定システム1は、前記第1の実施形態同様、カメ
ラ部2と、車両検知手段3と、通行量判定手段4と、記
憶手段5と、表示手段6と、縮尺設定手段7とを備える
一方、異なる点として、撮像画像を解析し、全体の画像
中から道路60を通る車両50を識別し、車両50の画
像から車両の形状を判定する画像解析手段8を備え、さ
らに前記通行量判定手段4が、車両50の長さ寸法及び
通行速度による分類と共に、画像解析手段8で判定され
た車両50の形状によっても分類を行い、分類に従って
車両50をカウントする構成とするものである。
【0054】前記画像解析手段8は、車両検知手段3で
車両が識別されると同時にカメラ部2から車両50を含
む撮像画像を静止画像として取得し、前記静止画像を解
析して画像中の車両部分を識別した後、この識別した車
両部分の形状をあらかじめデータベース5aに格納され
た複数の車両形状モデル(セダン、ワゴン、トラック、
バスなど)とそれぞれ比較照合し、略一致したモデルの
車両形状に車両50を分類する仕組みである(図13参
照)。画像解析手段8では、撮像画像から車両50の画
像部分を求め、さらにこの車両50の画像部分から車両
50の輪郭形状を抽出し、この輪郭形状とモデル画像と
について比較・照合を行うことで、形状判定を容易かつ
短時間に行えるようにしている。
【0055】次に、前記構成に基づく本実施形態に係る
車両通行量測定システムにおける車両形状判定処理及び
通行量カウント処理についてそれぞれフローチャートを
用いて説明する。なお、基準画像設定処理、車両検知処
理、及び縮尺設定処理が前記第1の実施形態と同様に行
われるが、これらの処理については説明を省略する。画
像解析手段8による車両形状判定処理について、図14
に示すフローチャートを用いて説明する。まず、車両検
知手段3でカウント対象である車両50が認識され、こ
の時点の撮像画像が静止画像として記憶手段5に格納さ
れると、この静止画像を画像解析手段8も取得する(ス
テップ201)。画像解析手段8は取得した静止画像を
解析し、全体の画像中から車両50の画像部分を識別す
る(ステップ202)。
【0056】この車両50の画像部分に基づいて、画像
解析手段8は車両50の輪郭形状を抽出し、記憶手段5
に格納する(ステップ203)。そして、あらかじめデ
ータベース5aに格納されている車両形状毎のモデル画
像を読み出し、抽出された車両50の輪郭形状がモデル
画像のいずれに一致するか比較、照合する(ステップ2
04)。ここで車両の輪郭形状に最も近いモデル画像の
形状を車両50の形状として設定し、車両50の形状情
報として記憶手段5に格納すると(ステップ205)、
一連の処理が終了する。
【0057】続いて、通行量判定手段4による通行量カ
ウント処理について、図15に示すフローチャートを用
いて説明する。なお、この通行量判定手段4による車両
50の通行速度と長さ寸法とを求める処理(ステップ2
11〜ステップ213)は、前記第1の実施形態におけ
るステップ141〜ステップ143までの処理と同様に
行われるため、これらの処理についての説明を省略す
る。
【0058】前記ステップ213の後、通行量判定手段
4は、求められた車両50の通行速度、長さの各値、及
び画像解析手段8で得られた形状情報から、あらかじめ
設定された速度、寸法及び形状によって異なる複数種類
に車両50を分類し(ステップ214)、この分類した
種類毎の通行車両として車両50をカウントし、それぞ
れの通行量の値に加えて記憶手段5に格納する(ステッ
プ215)。
【0059】前記ステップ215において車両50をカ
ウントした後、車両検知手段3による車両検知処理が終
了しているか否かを判定し(ステップ216)、終了し
ている場合には、一連の処理を終了する。一方、車両検
知処理が継続されていれば、前記ステップ211に戻っ
て前記各処理を繰返す(ステップ211〜216)。前
記した各処理に基づく、本実施形態にかかる車両通行量
測定システムによる実際の通行量測定動作について説明
する。なお、カメラ部2による道路60の各車線の撮像
開始時の基準画像設定処理、及び撮像開始直後の縮尺設
定処理の各動作は、前記第1の実施形態と同様であり、
説明を省略する。
【0060】縮尺設定処理後、実際の通行量測定が開始
し、道路60のカメラ部2による撮像区間に車両50が
進入すると、前記第1の実施形態同様、車両検知手段3
において検知線部70始端位置の測定ライン72で基準
画像からの画素変化が検知され、移動体の存在が認識さ
れる。さらに車両50が進むと、他の測定ライン71、
72でも基準画像からの画素変化が検知される。
【0061】方向識別用に割当てられた測定ライン72
で変化が検知され、移動体が車線順方向に沿って進行し
ていることが認められると、続いて、前記第1の実施形
態同様、変化を検知された測定ライン71、72がすべ
て連続しているか否か判定され、車両50が単独で走行
していて前記測定ラインが連続している場合は、処理は
次の段階へ移行する。
【0062】車両50がさらに進行し、撮像画像上で検
知線部70終端位置の測定ライン72に達すると、車両
検知手段3はここでの基準画像からの画素変化を検知し
て、移動体をカウント対象である車両50と認識し、こ
の時点の撮像画像を静止画像として記憶手段5に格納す
ると共に、車両50の通行時間と、この時点で画素の変
化が認められている測定ライン71の数とをそれぞれ取
得する。
【0063】車両検知手段3でカウント対象である車両
50が認識され、この時点の撮像画像が静止画像として
記憶手段5に格納されると、画像解析手段8がこの静止
画像を取得して解析し、全体の画像中から車両50の画
像部分を識別する。さらに、画像解析手段8はこの車両
50の画像部分から車両50の輪郭形状を抽出し、あら
かじめデータベース5aに格納されている車両形状毎の
モデル画像を読み出して抽出した車両50の輪郭形状と
比較、照合する。そして、画像解析手段8は車両の輪郭
形状に対応するモデル画像の形状を車両50の形状とし
て設定する。
【0064】これと並行して、通行量判定手段4は車両
検知手段3で取得された前記通行時間や測定ライン数の
各値を車両検知手段3から受取り、これら各値と車線位
置における撮像画像の一画素分に対応する実際の寸法値
とを用いて、車両50の通行速度と、車両50の実際の
長さ寸法を算出する。この後、通行量判定手段4は、車
両50の通行速度及び長さの各値、及び、画像解析手段
8で得られた形状情報から、あらかじめ設定された速
度、寸法及び形状によって異なる複数種類に車両50を
分類してカウントし、各種類毎の通行量の値に追加す
る。
【0065】こうして、調査対象領域である道路60を
通行した車両50が車線ごとに自動的にカウントされ、
速度、寸法及び形状によって異なる複数種類に分類され
た車両50の通行量が得られる。このように、本実施の
形態に係る車両通行量測定システムにおいては、車両5
0を含む撮像画像の静止画像を画像解析手段8が取得
し、画像解析手段8が静止画像から車両部分を識別する
と共に、識別した車両50の輪郭形状に対応する車両形
状モデルを導いてその車両形状に車両を分類し、且つ、
通行量判定手段4が車両形状に従った複数種類毎に車両
50をカウントし、このカウント結果から所定の車両形
状と通行量との関係を取得できることにより、車両形状
から乗用車と商用車等の区分を用途に応じてカウント結
果に加え、通行量測定結果をより交通状況データとして
の活用性に優れたものとすることができる。
【0066】なお、前記第1及び第2の各実施形態に係
る車両通行量測定システムにおいては、検知線部70を
車線方向に直交する向きの測定ラインのみ配置した略梯
子状パターンとしているが、これに限らず、検知線部7
0のパターンを、車線方向に直交する測定ラインに加え
て車線方向に平行な測定ラインを複数配置した格子状に
設定する構成とすることもでき、測定ラインが格子状に
配置されることで車両の高さ方向についても車両を検知
でき、車両を検知した測定ラインの数から通行量判定手
段で車両の長さ及び高さの各値を導き、これらの値に基
づいて車両を所定種類に分類してカウントできることと
なり、二つの寸法値から大型車や小型車等の区分を用途
に応じてカウント結果に加え、カウント結果から車両の
大きさと通行量との関係を取得でき、通行量測定結果を
より交通状況データとして活用しやすいものにすること
ができる。
【0067】(本発明の第3の実施形態)本発明の第3
の実施形態に係る車両通行量測定システムを図16ない
し図18に基づいて説明する。図16は本実施形態に係
る車両通行量測定システムにおける車両認識状態説明
図、図17は本実施形態に係る車両通行量測定システム
の車両検知処理フローチャート、図18は本実施形態に
係る車両通行量測定システムの通行量判定処理フローチ
ャートである。
【0068】前記各図において本実施形態に係る車両通
行量測定システム1は、前記第1の実施形態同様、カメ
ラ部2と、車両検知手段3と、通行量判定手段4と、記
憶手段5と、表示手段6と、縮尺設定手段7とを備える
一方、異なる点として、前記車両検知手段3が、撮像画
像の一部を解析し、道路60を通る車両50のタイヤ部
51を抽出した場合に車両50を識別すると共に、前記
通行量判定手段4が、タイヤ部51の径と前後タイヤ部
51の間隔から車両を分類し、この分類に従って車両5
0をカウントする構成とするものである。
【0069】前記車両検知手段3は、カメラ部2から得
られる撮像画像中に、この撮像画像の各車線毎に車線方
向に所定長さ連続する帯状の検知領域80を設定した上
で、撮像画像のうち検知領域80の画像を解析し、検知
領域80の画像における車両50のタイヤ部51の有無
を検知して所定の車線を通る車両50を識別する仕組み
である。
【0070】撮像画像中に設定される検知領域80は、
撮像画像の各車線位置に車線方向に所定幅で連続してい
る帯状の領域で、車両検知手段3はこの検知領域80に
含まれる画素部分のみを車両検知用の画像として撮像画
像から抽出し、特定の画像(タイヤ部51)の出現を監
視して車両の検知を行う(図16参照)。タイヤ部51
はほぼ黒色で且つ略リング状の画像として存在すること
から、あらかじめこの画像の特徴を取得して、これに合
致するパターンが検知領域80に存在するか否かを判定
することで、容易に車両の存在を識別できる仕組みであ
る。また、車両検知手段3は、タイヤ部51の画像及び
その位置から、撮像画像上におけるタイヤ部51の径及
び前後タイヤ部間隔を取得し、通行量判定手段4による
車両の分類が適切に行えるようにしている。
【0071】前記通行量判定手段4は、実際の車両50
の大きさに対してあらかじめ設定された撮像画像中の各
車線毎の縮尺を用いて、前記車両検知手段3で取得され
た撮像画像上でのタイヤ部径及び前後タイヤ部間隔の各
値から実際の車両50のタイヤ部径及び前後タイヤ部間
隔を導き、このタイヤ部径及び前後タイヤ部間隔により
車両50を異なる複数種類に分類し、車両を各種類毎に
カウントする仕組みである。
【0072】次に、前記構成に基づく本実施形態に係る
車両通行量測定システムにおける車両検知及び通行量カ
ウントの各処理についてフローチャートを用いて説明す
る。なお、縮尺設定処理が前記第1の実施形態と同様に
行われるが、この処理については説明を省略する。最初
に、車両検知手段3による車両検知処理について、図1
7に示すフローチャートを用いて説明する。まず、車両
検知手段3は、カメラ部2から調査対象領域である道路
60の撮像画像を取得し、この撮像画像から検知領域8
0を抽出し(ステップ301)、検知領域80の各画素
についてそれぞれあらかじめ設定されたタイヤ部51に
該当する輝度範囲に含まれるか監視し、このタイヤ部5
1に該当する輝度範囲に含まれる画素が、既にタイヤ部
51と認識されている部分以外に存在するか否かを判定
する(ステップ302)。この画素が存在する場合、車
両検知手段3は、この画素が略リング状のタイヤ部51
に対応する形状として複数集合状態で存在するか否かを
判定する(ステップ303)。このステップ303で画
素が略リング状に複数集合状態で存在していない場合、
及び前記ステップ302でタイヤ部51に該当する画像
の画素が存在しない場合には、前記ステップ302へ戻
り、処理を繰返す。
【0073】前記ステップ303で検知領域80におい
て複数の画素が略リング状のタイヤ部51に対応する形
状として集合状態で存在する場合、車両検知手段3はこ
れをタイヤ部51として認識する(ステップ304)と
共に、方向判定対象となる何らかの移動体が存在してい
ると認識し、検知領域80の監視を継続して、この認識
されたタイヤ部51の位置が全体的に車線の順方向側に
移っているか否かを判定する(ステップ305)。ここ
でタイヤ部51の位置が全体的に車線の順方向側に移っ
ていない場合には、タイヤ部51としての認識を取り消
して前記ステップ302へ戻り、新たに処理を繰り返
す。
【0074】前記ステップ305でタイヤ部51の位置
が車線の順方向側に移っている場合には、さらに検知領
域80の監視を継続して、このタイヤ部51より車線逆
方向側で新たにタイヤ部51に該当する輝度範囲に含ま
れる画素が略リング状に複数集合状態で存在する状態と
なっているか否かを判定し(ステップ306)、新たに
前記画素が略リング状に複数集合状態で存在する状態と
なっている場合、車両検知手段3は移動体をカウント対
象である車両50と認識し、この時点の撮像画像を静止
画像として記憶手段5に格納する(ステップ307)。
そして、撮像画像上におけるタイヤ部51の径に対応す
る画素数を取得し、記憶手段5に格納する(ステップ3
08)。また、前後二つのタイヤ部51の間隔に対応す
る画素数も取得し、記憶手段5に格納する(ステップ3
09)。一方、前記ステップ306で新たな画素の略リ
ング状の集合がまだ取得されていない場合には、そのま
まステップ306を繰り返す。
【0075】前記ステップ309の後、操作者からの入
力でこの車両検知処理の終了が指示されているか否かを
判定し(ステップ310)、終了が指示されている場合
は一連の処理を終了する。前記ステップ310でまだ終
了が指示されていない場合には前記ステップ302に戻
って前記各処理を繰返す(ステップ302〜310)。
【0076】続いて、通行量判定手段4による通行量カ
ウント処理について、図18に示すフローチャートを用
いて説明する。まず、車両50が車両検知手段3でカウ
ント対象である車両50として認識され、前記タイヤ部
径や前後タイヤ部間隔の各画素数が取得されると、通行
量判定手段4はこれらの各値を車両検知手段3から受取
る(ステップ311)。そして、通行量判定手段4は、
実際のタイヤ部51の径を、撮像画像上でのタイヤ部径
に対応する画素数と車両50のある車線位置における撮
像画像の一画素分に対応する実際の寸法値とを用いて算
出する(ステップ312)。
【0077】このステップ312に続けて、通行量判定
手段4は、実際の前後タイヤ部間隔を、撮像画像上での
前後タイヤ部間隔に対応する画素数と、車両50のある
車線位置における撮像画像の一画素分に対応する実際の
寸法値とを用いて算出する(ステップ313)。この
後、通行量判定手段4は、求められた車両50のタイヤ
部径及び前後タイヤ部間隔の各値から、あらかじめ設定
された寸法によって異なる複数種類に車両50を分類し
(ステップ314)、この分類した種類毎の通行車両と
して車両50をカウントし、それぞれの通行量の値に加
えて記憶手段5に格納する(ステップ315)。
【0078】前記ステップ315において車両50をカ
ウントした後、車両検知手段3による車両検知処理が終
了しているか否かを判定し(ステップ316)、終了し
ている場合には、一連の処理を終了する。一方、車両検
知処理が継続されていれば、前記ステップ311に戻っ
て前記各処理を繰返す(ステップ311〜316)。前
記した各処理に基づく、本実施形態にかかる車両通行量
測定システムによる実際の通行量測定動作について説明
する。なお、カメラ部2による道路60の各車線の撮像
開始直後の縮尺設定処理動作は、前記第1の実施形態と
同様であり、説明を省略する。
【0079】縮尺設定処理が終了したら、実際の通行量
測定開始となり、車両検知手段3による車両検知処理が
開始される。道路60のカメラ部2による撮像区間に車
両50が進入すると、車両検知手段3は検知領域80の
一部で、タイヤ部51に該当する輝度範囲に含まれる画
素が略リング状のタイヤ部51に対応する形状として複
数集合している状態を検知し、これをタイヤ部51とし
て認識する。
【0080】さらに車両50が進むと、認識されたタイ
ヤ部51の位置が全体的に車線の順方向側に移っている
ことが検知され、この後、検知領域80の継続的な監視
で、このタイヤ部51より車線逆方向側で新たにタイヤ
部51に該当する輝度範囲に含まれる画素が略リング状
に複数集合状態で存在する状態が別のタイヤ部51とし
て検知されると、車両検知手段3はカウント対象である
車両50の存在を認識し、この時点の撮像画像を静止画
像として記憶手段5に格納すると共に、撮像画像上にお
けるタイヤ部51の径に対応する画素数と、前後二つの
タイヤ部51の間隔に対応する画素数とを取得する。
【0081】車両検知手段3で車両50が認識され、前
記タイヤ部径や前後タイヤ部間隔の各画素数が取得され
ると、通行量判定手段4はこれらの各値を車両検知手段
3から受取り、これらの各値と車線位置における撮像画
像の一画素分に対応する実際の寸法値とを用いて、実際
のタイヤ部径と、実際の前後タイヤ部間隔を算出する。
【0082】この後、通行量判定手段4は、車両50の
タイヤ部径及び前後タイヤ部間隔の値から、あらかじめ
設定された寸法によって異なる複数種類に車両50を分
類してカウントし、各種類毎の通行量の値に追加する。
こうして、調査対象領域である道路60を通行した車両
50が車線ごとに自動的にカウントされ、寸法によって
異なる複数種類に分類された車両50の通行量が得られ
る。
【0083】このように、本実施の形態に係る車両通行
量測定システムにおいては、カメラ部2で撮像された撮
像画像のうち検知領域80を車両検知手段3で解析し、
タイヤ部51の抽出で通行する車両50を識別し、車両
50を通行量判定手段4で所定種類毎にカウントして、
調査対象領域となっている道路60の車線毎の通行量を
自動的に調査測定できることから、撮像画像のうち車両
識別のために画像解析で検知する対象を、略リング状で
黒色の単純な物体で且つ移動中でもほとんど変形のない
タイヤ部51に限定して、画像解析処理の負荷を大幅に
軽減できることとなり、低速且つ低コストな処理系でも
十分処理が行え、システム全体の低コスト化が図れる。
【0084】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、車両の通
行する道路を道路横の所定高さから撮像手段で撮像し、
この撮像手段で取得された撮像画像のうち検知線部につ
いて車両検知手段で解析して通行する車両を識別し、車
両を通行量判定手段で所定種類毎にカウントして、調査
対象領域となっている道路の車線毎の通行量を自動的に
調査測定できることにより、撮像手段の設置位置を道路
横として設置構造を簡略化できることとなり、設置コス
トを抑えられると共に、設置条件も緩和されて設置が容
易となり、測定場所の制限が減ってより有効性の高い通
行量測定を行えるという効果を奏する。また、撮像画像
のうち車両識別のために実際に解析する部分を検知線部
に限定して、画像解析処理の負荷を大幅に軽減できるこ
ととなり、低速且つ低コストな処理系でも十分処理が行
え、システム全体の低コスト化が図れるという効果を有
する。さらに、車線毎に大きさの異なる撮像画像中の車
両について、車線毎にそれぞれ実際の車両に対して異な
る縮尺を用いて車両の所定寸法値が導かれ、これに基づ
いて車両が複数種類に分類されることとなり、車線と撮
像手段との距離の違いに関わりなく適切に車両を分類で
き、正確なカウント結果を得られるという効果を有す
る。
【0085】また、本発明によれば、画像解析手段が車
両を含む調査対象領域の静止画像を取得し、この静止画
像から車両部分を識別すると共に、識別した車両の形状
に対応する車両形状モデルを導いてその車両形状に車両
を分類し、且つ、通行量判定手段が車両の車両形状に従
った複数種類毎に車両をカウントし、このカウント結果
から所定の車両形状と通行量との関係を取得できること
により、車両形状から乗用車と商用車等の分類を用途に
応じてカウント結果に加え、通行量測定結果をより交通
状況データとしての活用性に優れたものとすることがで
きるという効果を有する。
【0086】また、本発明によれば、通行量判定手段で
車両の長さ及び高さの各値を導き、これらの値に基づい
て車両を複数種類に分類してカウントし、カウント結果
から車両の大きさと通行量との関係を取得できることに
より、二つの寸法値から大型車や小型車等の区分を用途
に応じてカウント結果に加え、通行量測定結果をより交
通状況データとしての活用性に優れたものとすることが
できるという効果を有する。
【0087】また、本発明によれば、検知線部の変化部
位がその検知線部のある車線の順方向へ時間の経過と共
に変位する状態を車両検知手段で認識すると、車両が検
知されてカウント対象とされることにより、所定の車線
の検知線部に別の車線、特に対向車線を通行する車両が
一部かかる場合でも確実に検知線部のある車線を通行す
る車両のみ検知できることとなり、検知した車両のカウ
ント結果として得られる車両通行量の値の信頼性を高め
られるという効果を有する。
【0088】また、本発明によれば、車両の通行する道
路を道路横の所定高さから撮像手段で撮像し、この撮像
手段で取得された撮像画像のうち検知領域を車両検知手
段で解析し、タイヤ部の抽出で通行する車両を識別し、
車両を通行量判定手段で所定種類毎にカウントして、調
査対象領域となっている道路の車線毎の通行量を自動的
に調査測定できることにより、撮像手段の設置位置を道
路横として設置構造を簡略化できることとなり、設置コ
ストを抑えられると共に、設置条件も緩和されて設置が
容易となり、測定場所の制限が減ってより有効性の高い
通行量測定を行えるという効果を有する。また、撮像画
像のうち車両識別のために画像解析で検知する対象を、
略リング状で黒色の単純な物体で且つ移動中でもほとん
ど変形のないタイヤに限定して、画像解析処理の負荷を
大幅に軽減できることとなり、低速且つ低コストな処理
系でも十分処理が行え、システム全体の低コスト化が図
れるという効果を有する。さらに、車線毎に大きさの異
なる撮像画像中の車両について、車線毎にそれぞれ実際
の車両に対して異なる縮尺を用いて車両の所定寸法値が
導かれ、これに基づいて車両が所定種類に分類されるこ
ととなり、車線と撮像手段との距離の違いに関わりなく
適切に車両を分類でき、正確なカウント結果を得られる
という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る車両通行量測定
システムのブロック構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る車両通行量測定
システムのカメラ部設置状態説明図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る車両通行量測定
システムにおける撮像画像中への検知線部設定状態説明
図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る車両通行量測定
システムにおける基準画像更新タイミング説明図であ
る。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る車両通行量測定
システムの基準画像設定処理フローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る車両通行量測定
システムにおける車両通行方向識別状態説明図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る車両通行量測定
システムにおける測定ラインでの画素変化認識状態説明
図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る車両通行量測定
システムの車両検知処理フローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る車両通行量測定
システムにおける縮尺設定プロセス説明図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る車両通行量測
定システムの縮尺設定処理フローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施形態に係る車両通行量測
定システムの通行量判定処理フローチャートである。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る車両通行量測
定システムのブロック構成図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る車両通行量測
定システムにおける車両形状判定プロセス説明図であ
る。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る車両通行量測
定システムの車両形状判定処理フローチャートである。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る車両通行量測
定システムの通行量判定処理フローチャートである。
【図16】本発明の第3の実施形態に係る車両通行量測
定システムにおける車両認識状態説明図である。
【図17】本発明の第3の実施形態に係る車両通行量測
定システムの車両検知処理フローチャートである。
【図18】本発明の第3の実施形態に係る車両通行量測
定システムの通行量判定処理フローチャートである。
【図19】従来の車両通行量測定システムにおける車両
画像と計測線との様態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 車両通行量測定システム 2 カメラ部 3 車両検知手段 4 通行量判定手段 5 記憶手段 5a データベース 6 表示手段 7 縮尺設定手段 8 画像解析手段 50 車両 51 タイヤ部 60 道路 61 支持柱 70 検知線部 71、72 測定ライン 80 検知領域 101 走行路 102 計測線 103 車両
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月31日(2000.8.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図10】
【図2】
【図3】
【図5】
【図11】
【図4】
【図6】
【図13】
【図14】
【図7】
【図8】
【図9】
【図12】
【図15】
【図16】
【図18】
【図17】
【図19】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA16 DA06 DA12 DA13 DB02 DC03 DC32 DC33 5H180 AA01 CC04 CC24 DD02 EE02 EE07 5L096 BA04 CA04 EA13 FA04 FA06 FA64 GA17 HA03 HA09 JA22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の通行する道路の所定区間における
    一又は複数の車線を調査対象領域として前記道路横の所
    定高さ位置から撮像し、隣合う複数の車線が並列状態と
    なっている撮像画像を継続的に取得する撮像手段と、 当該撮像手段から得られる前記調査対象領域の撮像画像
    中に、当該撮像画像の各車線毎に車線方向に所定長さ連
    続する略梯子状又は格子状パターンの検知線部を設定し
    た上で、前記撮像画像のうち前記検知線部の画像を解析
    し、所定の基準画像に対する検知線部の画像の変化から
    検知線部における車両の有無を検知して所定の車線を通
    る車両を識別する車両検知手段と、 実際の大きさに対してあらかじめ設定された撮像画像の
    各車線位置毎の縮尺を用いて、前記車両検知手段で識別
    された車両の所定寸法値を導き、車両を少なくとも前記
    所定寸法値により複数種類に分類し、車両を前記種類毎
    にそれぞれカウントする通行量判定手段とを少なくとも
    備えることを特徴とする車両通行量測定システム。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の車両通行量測定シ
    ステムにおいて、 前記車両検知手段で車両が識別されると同時に車両を含
    む撮像画像を静止画像として取得し、前記静止画像を解
    析して画像中の車両部分を識別した後、当該識別した車
    両部分の形状をあらかじめデータベース化された複数の
    車両形状モデルとそれぞれ比較照合し、一致した前記モ
    デルの車両形状に車両を分類する画像解析手段を備え、 前記通行量判定手段が、前記所定寸法値及び車両形状に
    よって車両を複数種類に分類してカウントすることを特
    徴とする車両通行量測定システム。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載の車両通行量測定シ
    ステムにおいて、 前記通行量判定手段が、前記車両検知手段での車両の識
    別と同時に前記車両検知手段から前記検知線部の各部で
    の車両検知状態を取得して解析し、前記所定寸法値とし
    て車両の長さ及び高さを導き、当該車両の長さ及び高さ
    の値によって車両を複数種類に分類してカウントするこ
    とを特徴とする車両通行量測定システム。
  4. 【請求項4】 前記請求項1ないし3のいずれかに記載
    の車両通行量測定システムにおいて、 前記車両検知手段が、前記検知線部の画像を解析して、
    検知線部のうち基準画像から変化している部位が時間経
    過と共に検知線部を設定している車線の順方向へ連続的
    に変位している状態を確認した場合のみ、検知線部の画
    像変化を車両の通行として認識することを特徴とする車
    両通行量測定システム。
  5. 【請求項5】 車両の通行する道路の所定区間における
    一又は複数の車線を調査対象領域として前記道路横の所
    定高さ位置から撮像し、隣合う複数の車線が並列状態と
    なっている撮像画像を継続的に取得する撮像手段と、 当該撮像手段から得られる前記調査対象領域の撮像画像
    中に、当該撮像画像の各車線毎に車線方向に所定長さ連
    続する帯状の検知領域を設定した上で、前記撮像画像の
    うち前記検知領域の画像を解析し、検知領域の画像にお
    ける車両のタイヤ部の有無を検知して車両を識別する車
    両検知手段と、 実際の車両の大きさに対してあらかじめ設定された撮像
    画像中各車線毎の車両の縮尺を用いて、前記車両検知手
    段で識別された車両における前後タイヤ部間距離及びタ
    イヤ部径を導き、車両を少なくとも前記前後タイヤ部間
    距離及びタイヤ部径により複数種類に分類し、車両を前
    記種類毎にそれぞれカウントする通行量判定手段とを少
    なくとも備えることを特徴とする車両通行量測定システ
    ム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007317025A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Fujitsu Ltd 車両判別装置及びそのプログラム
JP2008234459A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Sekisui Jushi Co Ltd 渋滞判定装置及び渋滞判定装置を備えた渋滞判定報知システム
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CN113034921A (zh) * 2019-12-25 2021-06-25 丰田自动车株式会社 信息处理装置、信息处理方法以及信息处理系统

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