JP2002041065A - 音楽療法における診断支援方法および診断支援装置 - Google Patents

音楽療法における診断支援方法および診断支援装置

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JP2002041065A
JP2002041065A JP2000220484A JP2000220484A JP2002041065A JP 2002041065 A JP2002041065 A JP 2002041065A JP 2000220484 A JP2000220484 A JP 2000220484A JP 2000220484 A JP2000220484 A JP 2000220484A JP 2002041065 A JP2002041065 A JP 2002041065A
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music
pitch
diagnosis support
player
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JP2000220484A
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Masao Toyosawa
正夫 豊澤
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Daiichikosho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音楽療法における診断支援方法を提供する。 【解決手段】 複数用意される音楽療法用楽器と、楽曲
IDの指定入力を受け付けて該当の音楽生成データと歌
詞描出データとを処理して伴奏音楽と歌詞画像とを同期
して音響映像出力する手段と、楽器IDと音高との対応
表の記憶部と登録された演奏者/音高対応表を適宜な記
憶資源に格納するための手段と、音楽生成データの処理
中に各楽器が出力する演奏検出信号から楽器IDを取得
する手段と、その楽器IDに対応付けされている音高を
特定する手段と、特定された音高とその特定起源となっ
た演奏検出信号の受信タイミングとを対応付けして演奏
データを作成する手段と、演奏データと演奏データの生
成誘因となった音楽生成データの楽曲IDと演奏者/音
高対応表とを対応付けした診断支援データを作成する手
段とによって実施される診断支援方法とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は音楽療法における診
断支援方法に関し、とくに、療法の対象者が音楽に合わ
せて楽器を演奏し、その演奏状態によって診断する場合
における支援方法に関する。また、その支援方法を適用
した診断支援装置にも関する。
【0002】
【従来の技術】近年、音楽に合わせて歌ったり身体を動
かしたりする行為が痴呆予防や身体機能の維持・回復な
どに効果があることが認知されるようになってきた。ま
た、その行為を大勢で一緒に行えばお互いの連帯感を強
くするという副次的な効果もあることも知られている。
このような効果をリハビリテーションに適用した療法が
音楽療法である。
【0003】音楽療法の一つにハンドベル法と呼ばれる
療法がある。この療法は複数の人をリハビリテーション
の対象者として行うものであり、色分けされた複数個の
ハンドベルをその対象者にそれぞれ手渡しておく。ある
いは、複数人の対象者がそれぞれ色の異なる手袋をして
ハンドベルを持つ。次に、適当な伴奏音楽を演奏する。
そして、その音楽進行に合わせてハンドベルを持つ人に
適宜な方法によって色を次々と示していく。対象者の中
で、その示された色の着いたハンドベルを持つ人(手袋
をした人)が自身のハンドベルを鳴らす。
【0004】音楽療法を実施する際には、専用のビデオ
映像を使用する。すなわち、伴奏音楽とその伴奏音楽に
合わせて演奏すべきハンドベルの色を指示する表現を含
んだ映像とが収録されたビデオテープを用意し、そのテ
ープを再生して伴奏音楽と色の指示映像とをリハビリ対
象者に視聴させ、音楽療法を実施するのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】当然のことながら、ハ
ンドベルによる音楽療法は医学的根拠に基づいた医療プ
ログラムである。音楽療法の実施中は、音楽療法士と呼
ばれる専門家が全ての演奏者を「診察」し、リハビリテ
ーションの進行具合を記録している。しかし、リハビリ
対象者一人一人に対して十分に的確な診断を行うために
は、リハビリ対象者と同じくらいの人数の音楽療法士が
診察に当たらなくてはならない。そして、例えば、「指
示された色に対して誰がどのように反応したか」「どの
人の操作がどのくらい遅れたか」などを逐次記録して診
断材料を揃える必要がある。しかし、現実には音楽療法
士の数は少なく、いつも十分な人数の療法士を立ち会わ
せることは不可能に近い。
【0006】そこで本発明は、多人数の演奏者を対象と
して音楽療法を実施したときでも演奏者一人一人の演奏
状態を詳細に自動的に記録してリハビリテーションの進
行具合を診断するための支援方法を提供することを目的
としている。また、その方法を適用した診断支援装置を
提供することも目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための第1の発明は、次の音楽療法用楽器(11)と音楽
出力手段(12)と診断支援手段(13)とによって実施さ
れる音楽療法における診断支援方法とした。 (11)音楽療法用楽器 複数用意されて、複数の演奏者のそれぞれによって個別
に演奏操作される。各楽器のそれぞれに固有の楽器ID
が割り当てられており、各楽器は自身が演奏操作状態に
あると、前記楽器IDを含んだ所定形式の演奏検出信号
を出力する演奏状態検出手段を付帯する。 (12)音楽出力手段 楽曲IDに対応付けされた音楽生成データと歌詞描出デ
ータとをそれぞれに適宜な記憶資源に格納している。任
意の楽曲IDを指定する旨のユーザ入力を受け付けて該
当の音楽生成データを処理して伴奏音楽を音響出力する
とともに、その楽曲IDに対応付けされている歌詞描出
データを処理して前記楽器の演奏操作指示の表現を含ん
だ歌詞画像を前記伴奏音楽に同期してディスプレイに映
像出力する。 (13)診断支援手段 楽器IDと音高データとを対応付けした楽器/音高対応
表を格納した音高記憶部と、前記演奏者を識別するため
の演奏者IDと適宜な音高データとの対応付けを演奏者
/音高対応表として登録し、その対応表を適宜な記憶資
源に格納するための演奏者ID登録手段と、前記音楽出
力手段による前記音楽生成データの処理中に前記各楽器
の前記演奏検出信号を受信してその受信信号に含まれて
いる前記楽器IDを取得するID取得手段と、この取得
手段から受け取った楽器IDに対応付けされている音高
を前記楽器/音高対応表により特定する音高特定手段
と、これにより特定された音高とその特定起源となった
演奏検出信号の受信タイミングとを対応付けすることで
前記音楽生成データと同じ信号形式の演奏データを作成
するための演奏データ作成手段と、前記演奏データとこ
の演奏データの生成誘因となった音楽生成データの楽曲
IDと前記演奏者/音高対応表とを対応付けした診断支
援データを作成する診断支援データ作成手段とを含んで
いる。
【0008】第2の発明は第1の発明に記載の診断支援
方法に適用される前記診断支援手段として機能する診断
支援装置であって、前記演奏者ID登録手段と、前記演
奏者/音高対応表を登録するためのユーザ入力を受け付
けるための手段と、前記音高記憶部と、前記演奏者/音
高対応表の記憶部と、前記ID取得手段と、前記音高特
定手段と、前記演奏データ作成手段と、前記診断支援デ
ータ作成手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】また、第2の発明に記載の診断支援装置で
あって、前記診断支援データに基づいて前記演奏データ
における音高ごとの時系列分布と、楽曲IDに対応する
音楽生成データにおける音高ごとの時系列分布と比較
し、各音高に対応付けされている演奏者IDに比較結果
を対応付けした演奏者別診断支援データを作成する手段
を備えた診断支援装置を第3の発明とした。
【0010】さらに、第3の発明に記載の診断支援装置
であって、前記診断支援データの作成機会ごとに前記演
奏者別診断支援データを蓄積してその蓄積データに基づ
いて平均演奏者別診断支援データを作成する手段と、あ
る演奏者IDについて前記平均演奏者別診断支援データ
と新規に作成された演奏者別診断支援データとの比較結
果に基づいて演奏者別現状データを作成する手段とを備
えた診断支援装置を第4の発明とした。
【0011】第5の発明は、第2〜第4の発明いずれか
に記載の診断支援装置であって、楽曲IDごとに基準演
奏データを格納する手段と、前記診断支援データが作成
されると、該当の楽曲IDに対応付けされている演奏デ
ータと前記基準演奏データとを比較し、その比較結果に
基づいて診断評価データを作成する手段とを備えてい
る。
【0012】第6の発明は、第2〜第5の発明いずれか
に記載の診断支援装置であって、第1の発明に記載の前
記音楽出力手段としての機能を含んでいる。
【0013】
【発明の実施の形態】===診断支援方法の概略=== 本発明の診断支援方法は、従来のハンドベル法による音
楽療法に適用することができる。すなわち、複数の演奏
者にそれぞれ音高の異なるハンドベルを手渡しておく。
音響出力される音楽に合わせて伴奏音と同じ音高のハン
ドベルを持つ人がベルを鳴らしていく。
【0014】そして、本発明の診断支援方法は、ハンド
ベルによって演奏された音楽(音符の時系列)に相当す
るデータ(演奏データ)を作成して音響出力された音楽
のデータ(音楽生成データ)と比較することで、どの音
楽に合わせて演奏したときに、どの音高を受け持った演
奏者が、どの伴奏音の出力に対してどのように追従した
かを診断支援データとして記録するものである。この診
断支援データは、各演奏者に対する診断を下すうえでの
重要なデータとなる。
【0015】===診断支援システムの構成=== 本発明の診断支援方法を適用したシステムの実施例とし
て、音楽療法用楽器と診断支援装置とで構成された形態
を挙げる。図1はそのシステムの概略構成図である。音
楽療法用楽器20は同じ形状の複数のハンドベル状楽器
20から構成され、各楽器20はハンドベル法による音
楽療法として使用されるものと同様に音高によって色分
けされている。また、診断支援装置1はよく知られたカ
ラオケ装置と同様の外観をなしており、装置本体40に
スピーカ10やディスプレイ13などが付帯している。
【0016】===音楽療法用楽器=== 音楽療法用楽器20は演奏者の操作によって所定の音高
のベル音が鳴る通常のハンドベルとして機能する一方、
演奏検出装置が適宜な位置に取り付けられて診断支援シ
ステムの付属機器としても機能する。図2はその演奏検
出装置の機能ブロック図を示している。演奏検出装置3
0は、振動センサ31、DSP(Digital Signal Proce
ssor)32、無線信号処理部33、無線送・受信部(3
4、35)とを含んで構成されている。
【0017】無線信号処理部33は受信部35を介して
入力される無線信号をデジタルデータに復調してDSP
32に与えたり、DSP32より出力されるデジタルデ
ータを変調して送信部34に与えたりする。DSP32
は、内部のROMにその楽器固有の楽器IDを格納し、
振動センサ31が出力する信号をA/D変換するととも
に、そのA/D変換されたデジタルデータに楽器IDを
多重する。DSP32にて多重化されたデータ(演奏検
出データ)は無線信号処理部33にて変調され、送信部
34より所定形式の無線信号として送出される。また、
無線信号処理部33を介して診断支援装置と所定のプロ
トコルに従って無線データ通信を行うための各種通信制
御も行う。なお、無線信号の規格としては、周知のIr
DAやBluetoothなどを採用することができ
る。
【0018】===診断支援装置=== 図3は本実施例における診断支援装置の機能ブロック図
を示している。この装置1は、伴奏音楽と演奏すべきハ
ンドベルの色を指示するための表現を含んだ歌詞画像と
を音響映像出力する音楽出力機能と、本発明の要件であ
る診断支援機能とを一体的に備えている。もちろん、こ
れら機能がそれぞれ個別の装置として構成されていても
よい。
【0019】===音楽出力機能=== 音楽出力機能は、MIDIデータを処理して伴奏音楽を
出力するタイプのカラオケ装置とほぼ同様の構成によっ
て実現している。中央制御部2は、内部にCPU、RA
M、ROMを含むマイコンであり、データバス100や
制御バス110を介して周辺各構成部とデータ通信を行
う。ハードディスク装置3は、多数曲分の楽曲につい
て、音楽の生成起源となるMIDI形式の音楽生成デー
タと、その音楽の歌詞画像の生成起源となる歌詞描出デ
ータとを格納している。
【0020】中央制御部2は、リモコン送信器5や操作
パネル6などのユーザインタフェースにて指定入力され
た楽曲の番号(楽曲ID)を操作制御部7を介して受け
取ると、ハードディスク装置3より該当の音楽生成デー
タと歌詞描出データとを取り出して処理する。音楽生成
データはシンセサイザ8に順次転送される。シンセサイ
ザ8にて生成された音楽のオーディオ信号はアンプ9に
入力されて増幅された音声信号がスピーカ10より音響
出力される。
【0021】中央制御部2は、音楽生成データの処理に
同期して歌詞描出データを処理し、音楽に同期した歌詞
画像を生成してビデオRAM11に順次ビットマップ展
開する。そして、映像制御部12がこのビットマップ画
像を映像信号に変換してディスプレイ13に表示出力す
る。
【0022】歌詞画像は一般のカラオケ用途とは異な
り、音楽療法用に作成されたものである。すなわち、歌
詞の一文字ごとに対応する伴奏音の音高に従って適宜な
色に着色されている。この色がハンドベルの色であり、
演奏者は自身の持つハンドベルの色の文字に対応する伴
奏音が出力されるのに合わせてハンドベルを振るのであ
る。なお本願出願人は、演奏者がタイミング良くハンド
ベルを鳴らせるように工夫された歌詞画像を出力できる
音楽療法支援装置を発明し、これを先に出願している
(特願2000−188235号)。
【0023】===診断支援機能=== <ハードウエア>診断支援装置1には、診断支援機能の
ためのハードウエアとして通信インタフェース部14を
備えている。この通信インタフェース部14は無線信号
の送受信部を含んで、各楽器との無線データ通信制御を
行う。そして、各楽器が送出する無線信号を演奏検出デ
ータに復調してこれを中央制御部2に与える。
【0024】<ソフトウエア:楽器/音高対応表と演奏
者の登録>上述したように、診断支援データは、どの音
楽に合わせて演奏したときに、どの音高を受け持った演
奏者が、どの伴奏音の出力に対してどのように追従した
かを記録したデータである。そこで、演奏データと、そ
の演奏データの生成誘因となった音楽生成データの楽曲
IDと、演奏者と音高との対応関係とを含んだデータを
診断支援データとすることとしている。
【0025】まず、演奏データを作成するためには各楽
器とその楽器が鳴らす音高とをあらかじめ対応付けして
おく必要がある。また、どの演奏者がどの楽器を操作し
たのか(どの音高を受け持ったのか)を登録しておく必
要もある。そのために、本実施例では楽器IDに音高を
対応付けした楽器/音高対応表をハードディスク装置3
に格納して用意するとともに、音楽療法の対象者を演奏
者IDによって管理することとし、音楽療法の実施機会
ごとにその演奏者IDとその演奏者が操作した楽器の音
高とを登録することとしている。
【0026】演奏者IDと音高とを対応付けするため
に、まず、演奏者IDと楽器IDとの対応付けをユーザ
入力する。この例では、リモコン送信器5などのユーザ
インタフェースに登録キーを配設し、楽曲IDの指定入
力と同様にして演奏者IDと楽器IDとを続けて入力し
た後、その登録キーを押す。それによって、演奏者ID
と楽器IDとが対応付けされたデータが作成される。次
に、楽器/音高対応表によりこの対応関係を演奏者ID
と音高との対応関係に変換して演奏者/音高対応表を作
成してハードディスク装置3に格納する。図2(A)
(B)に楽器/音高対応表と演奏者/音高対応表の概略
データ構造を示した。
【0027】<診断支援データの作成処理>中央制御部
2はある楽曲IDの指定入力に従って該当の音楽生成デ
ータを処理する。この処理に並行して、通信インタフェ
ース部14を介して入力される演奏検出データを取得
し、その演奏検出データから楽器IDと振動センサが検
出した信号に相当する振動データとを分離/抽出してい
く。楽器IDと振動データは、ハンドベルによる各演奏
音の特徴を記述している。楽器IDからは、楽器/音高
対応表に基づいて音高が特定できる。振動データから
は、その受信タイミングによって、ある演奏者の鳴動持
続時間や次の演奏音が鳴動するまでの時間が特定でき
る。振動データにおける振幅からその演奏音の大きさが
特定できる。
【0028】このように、各鳴動機会に特定される各演
奏音の音高・鳴動持続時間・次の演奏音までの時間・大
きさを、それぞれMIDI規格に準じたノート番号・ゲ
ートタイム・ステップタイム・ベロシティの各データに
変換していくことで、1曲の音楽のハンドベル演奏を記
述したMIDI形式の演奏データが作成される。この演
奏データを該当の楽曲IDと、この演奏データの作成機
会における演奏者/音高対応表とを対応付けし、診断支
援データに作成する。
【0029】作成された診断支援データは、楽曲IDに
対応する音楽生成データと演奏データとを楽譜などにし
て表示するなど、適宜に加工して出力すればよい。音楽
生成データと演奏データとを見比べれば、どの演奏者
(音高)がどの伴奏音に対してどの程度追従しているの
かを確認することができる。
【0030】===その他の実施例・変更例=== 上記実施例では楽器ID・演奏データ・演奏者/音高対
応表をもって診断支援データとしていた。この他に、音
楽生成データと演奏データにおける音高ごとの時系列分
布を作成すれば、演奏者別の診断支援データ(演奏者別
診断支援データ)として活用することができる。それに
よって、特定の演奏者についての演奏追従状態がより把
握しやすくなる。
【0031】さらに、診断支援データの作成機会ごとに
演奏者別診断支援データをハードディスク装置に格納す
るなどして蓄積しておいてもよい。そして、各伴奏音に
対する平均追従時間など適宜なアルゴリズムに基づいて
平均演奏者別診断支援データを作成しておき、ある診断
支援データの作成機会にその平均データとの比較結果に
基づいて演奏者別現状データを作成すれば、演奏者のリ
ハビリテーションの進行具合を把握することができる。
【0032】また、過去に作成された演奏データを楽曲
IDごとに集計してその平均データ(基準演奏データ)
をハードディスク装置などに用意しておくこととしても
よい。そして、その楽曲IDに対応した演奏データが作
成されたとき、その演奏データと基準演奏データとの比
較結果に基づいて診断評価データをを作成することとし
てもよい。それによって、異なる演奏者間でのリハビリ
テーションの進行具合が比較できる。
【0033】なお、上記平均演奏データや基準演奏デー
タは、より多くの医療施設で作成された診断支援データ
に基づいて作成する方がよい。そうすれば、多くの臨床
データが得られる。そこで、診断支援装置にモデム等の
データ通信回線に接続するインタフェースを設け、多数
の装置によって作成された診断支援データを所定のサー
バーコンピュータに集信したり、その集信データをダウ
ンロードしたりすれば診断支援データを異なる装置間で
共有することができる。もちろん、所定のサーバーコン
ピュータを介さずに装置間同士でデータを交換してもよ
い。
【0034】上記実施例における音楽療法用楽器は、振
動センサによってハンドベルの操作状態を検出してい
た。これに限らず、ハンドベルが鳴らす音に反応してそ
の検出信号を送出することとしてもよい。振動センサを
使用するのであれば、ハンドベル自体は音が鳴らない疑
似楽器であってもよく、診断支援装置にて受信された演
奏検出信号をリアルタイムでMIDIデータに変換し、
そのMIDIデータをシンセサイザで音声信号に変換し
て演奏状態を再現することとしてもよい。
【0035】さらに上記実施例では、楽器IDと演奏者
IDとを登録するためのユーザ入力作業が必要であった
が、この登録作業を自動化する構成も可能である。例え
ば、各楽器に演奏者IDを入力するためのユーザインタ
フェースを設け、入力された演奏者IDと入力を受け付
けた楽器IDとを送信すれば、演奏者IDの入力作業も
無くなる。Bluetoothインタフェースを採用す
るとともに演奏者IDと楽器IDの送出プロトコルを用
意しておけば、楽器と装置本体とが所定距離内に接近す
ると双方で通信状態を自動的に確立する。それによっ
て、IDの送信作業も不要となる。
【0036】
【発明の効果】本発明の診断支援方法によれば、ハンド
ベル法による音楽療法において、多人数の演奏者を対象
として音楽療法を実施したとき、療法に立ち会う専門家
が少なくても演奏者一人一人の演奏状態を詳細に自動的
に記録できる。
【0037】また、本発明の方法によって作成される診
断支援データは、伴奏音楽と演奏音楽とを精密に比較で
きるデータであり、リハビリテーションの進行具合を確
実に診断するための資料となる。演奏者別診断支援デー
タに加工すればリハビリテーションの対象者ごとの進行
具合をより把握しやすい。
【0038】過去の療法によって作成された診断支援デ
ータを蓄積することで、診断支援データの作成機会ごと
に特定の演奏者について平均データと比較したり、同じ
楽曲についての平均データと比較したりして、診断材料
を多角的に提供することができる。
【0039】なお、診断支援装置は診断支援手段と音楽
出力手段の機能が分離した形態や一体化した形態など、
医療施設の設置状況に応じて柔軟に対応することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の診断支援方法を適用したシステムの概
略構成図である。
【図2】上記実施例のシステムを構成する音楽療法用楽
器に付帯する演奏検出装置の機能ブロック図である。
【図3】上記実施例のシステムが含む診断支援装置の機
能ブロック図である。
【図4】上記診断支援装置にて処理されるデータの概略
構成図である。(A)は楽器/音高対応表のデータ構造
であり、(B)は演奏者/音高対応表のデータ構造であ
る。
【符号の説明】
1 診断支援装置 2 中央制御部 3 ハードディスク装置 8 シンセサイザ 10 スピーカ 14 通信インタフェース部 20 音楽療法用楽器 30 演奏検出装置 32 DSP 33 無線信号処理部
フロントページの続き Fターム(参考) 5D082 AA01 AA03 AA15 AA24 AA30 5D108 BA04 BA34 BB03 BB06 BD02 BD13 BE06 BG06 BH10 5D378 MM02 MM12 MM38 MM52 MM54 MM68 MM72 MM79 MM93 MM95 MM97 QQ01 QQ08 QQ23 QQ24 QQ26 QQ31 TT03 TT18 TT24 TT35

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の音楽療法用楽器(11)と音楽出力手
    段(12)と診断支援手段(13)とによって実施される音
    楽療法における診断支援方法。 (11)音楽療法用楽器 複数用意されて、複数の演奏者のそれぞれによって個別
    に演奏操作される。各楽器のそれぞれに固有の楽器ID
    が割り当てられており、各楽器は自身が演奏操作状態に
    あると、前記楽器IDを含んだ所定形式の演奏検出信号
    を出力する演奏状態検出手段を付帯する。 (12)音楽出力手段 楽曲IDに対応付けされた音楽生成データと歌詞描出デ
    ータとをそれぞれに適宜な記憶資源に格納している。任
    意の楽曲IDを指定する旨のユーザ入力を受け付けて該
    当の音楽生成データを処理して伴奏音楽を音響出力する
    とともに、その楽曲IDに対応付けされている歌詞描出
    データを処理して前記楽器の演奏操作指示の表現を含ん
    だ歌詞画像を前記伴奏音楽に同期してディスプレイに映
    像出力する。 (13)診断支援手段 楽器IDと音高データとを対応付けした楽器/音高対応
    表を格納した音高記憶部と、前記演奏者を識別するため
    の演奏者IDと適宜な音高データとの対応付けを演奏者
    /音高対応表として登録し、その対応表を適宜な記憶資
    源に格納するための演奏者ID登録手段と、前記音楽出
    力手段による前記音楽生成データの処理中に前記各楽器
    の前記演奏検出信号を受信してその受信信号に含まれて
    いる前記楽器IDを取得するID取得手段と、この取得
    手段から受け取った楽器IDに対応付けされている音高
    を前記楽器/音高対応表により特定する音高特定手段
    と、これにより特定された音高とその特定起源となった
    演奏検出信号の受信タイミングとを対応付けすることで
    前記音楽生成データと同じ信号形式の演奏データを作成
    するための演奏データ作成手段と、前記演奏データとこ
    の演奏データの生成誘因となった音楽生成データの楽曲
    IDと前記演奏者/音高対応表とを対応付けした診断支
    援データを作成する診断支援データ作成手段とを含んで
    いる。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の診断支援方法に適用さ
    れる前記診断支援手段として機能する診断支援装置であ
    って、前記演奏者ID登録手段と、前記演奏者/音高対
    応表を登録するためのユーザ入力を受け付けるための手
    段と、前記音高記憶部と、前記演奏者/音高対応表の記
    憶部と、前記ID取得手段と、前記音高特定手段と、前
    記演奏データ作成手段と、前記診断支援データ作成手段
    とを備えたことを特徴とする。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の診断支援装置であっ
    て、前記診断支援データに基づいて前記演奏データにお
    ける音高ごとの時系列分布と、楽曲IDに対応する音楽
    生成データにおける音高ごとの時系列分布と比較し、各
    音高に対応付けされている演奏者IDに比較結果を対応
    付けした演奏者別診断支援データを作成する手段を備え
    たことを特徴とする。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の診断支援装置であっ
    て、前記診断支援データの作成機会ごとに前記演奏者別
    診断支援データを蓄積してその蓄積データに基づいて平
    均演奏者別診断支援データを作成する手段と、ある演奏
    者IDについて前記平均演奏者別診断支援データと新規
    に作成された演奏者別診断支援データとの比較結果に基
    づいて演奏者別現状データを作成する手段とを備えたこ
    とを特徴とする。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載の診断支
    援装置であって、楽曲IDごとに基準演奏データを格納
    する手段と、前記診断支援データが作成されると、該当
    の楽曲IDに対応付けされている演奏データと前記基準
    演奏データとを比較し、その比較結果に基づいて診断評
    価データを作成する手段とを備えることを特徴とする。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5のいずれかに記載の診断支
    援装置であって、請求項1に記載の前記音楽出力手段と
    しての機能を含んでいることを特徴とする。
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