JP2002038426A - 位置表示装置及び位置表示システム - Google Patents

位置表示装置及び位置表示システム

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JP2002038426A
JP2002038426A JP2000219979A JP2000219979A JP2002038426A JP 2002038426 A JP2002038426 A JP 2002038426A JP 2000219979 A JP2000219979 A JP 2000219979A JP 2000219979 A JP2000219979 A JP 2000219979A JP 2002038426 A JP2002038426 A JP 2002038426A
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laser beam
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Takashi Toyoda
喬 豊田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種道路、通路、滑走路、航路等で使用で
き、暗闇でも、視界が悪くても、正確な位置を確認する
ことができる位置表示装置及び位置表示システム。 【解決手段】 電球などの光に比べ、指向性に非常に優
れたレーザビームを位置表示装置に用いることで、レー
ザビームの進行経路に存在する、視界を妨げる原因とな
る霧や雨、雪、煙等を発色させることにより、視界が妨
げられる状況下において、位置表示装置の正確な位置を
よりはっきりと観察者に知らせることができる。また、
位置表示装置に用いられるレーザビームで照射される位
置に、透明又は半透明の部材を配置したところ、レーザ
ビームの照射により、この部材が発色するため、これに
より、上記の作用効果に加え、さらに、暗闇において
も、位置表示装置の正確な位置を観察者に知らせること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種道路、線路、
トンネル、建造物内外の通路、滑走路、広場、船舶や航
空機の航路等用の表示手段に関し、より詳しくは、レー
ザを使用した表示手段に関する。
【0002】
【従来の技術】高速道路や山間部道路等の各種道路に
は、ドライバーに道路の幅や境界、カーブの存在などを
視認させるため、路側帯や、上下線、中央分離線用の標
識灯等の標識が設けられている。また、滑走路には、航
空機の操縦士に滑走路を示すための誘導灯が、航路には
船舶に航路を視認させる航路灯が設けられている。これ
らの標識には、特に夜間での視認性を向上するために、
反射板を担持させた部材を設置することや、内部に電球
等を具備させ、標識自体を光らせることも知られてい
る。
【0003】なお、この種の従来の標識や表示、あるい
はマーク等のパターンの形成は周知であるので、特に文
献は挙げない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような標識は、視
界がよいときには、ドライバーや操縦士等の観察者にそ
の標識の位置を知らせて、その機能を果たす。しかしな
がら、濃霧や豪雨、吹雪、火災による煙等により、観察
者の視界が著しく妨げられる状況下においては、標識が
設けられた位置さえも識別することができないという問
題があった。また、内部に設けた電球等の光により標識
自体が光る標識灯や誘導灯にあっては、標識灯等の光に
より標識灯等のまわりを囲む霧や雨雪水、煙等が照らさ
れるため、観察者からは標識灯等を、実際の大きさより
も広い領域にわたって、ぼんやりと識別できるにとどま
り、標識灯等の正確な位置を識別することができないた
め、かえって危険であるという問題があった。
【0005】このような問題は、各種道路上をはじめと
して、建造物内外の廊下等の通路、滑走路、航路など、
天候や火災等により、視界が妨げられる可能性のある、
あらゆる場所に存在する。特に、視界の善し悪しに関わ
らず、観察者に、標識の存在を視認させ、その正確な場
所を知らせる必要がある場合は、重大な問題である。
【0006】本発明の目的は、上記従来技術の問題を解
消し、各種道路、線路、トンネル、建造物内外の通路、
滑走路、各種広場、船舶や航空機の航路等で使用できる
位置表示装置及び位置表示システムであって、暗闇であ
っても、また、視界が悪い場合であっても、標識の正確
な位置を確認することができる位置表示装置及び位置表
示システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために、検討した結果、標識内に電球等を設け
るかわりに、電球等の光に比べ、指向性に非常に優れた
レーザビームを位置表示装置に用いると、レーザビーム
が、レーザビーム特有のシャープな進行経路に存在す
る、視界を妨げる原因となる霧や雨、雪、煙等を発色さ
せる。これにより、視界が妨げられる状況下において、
シャープな光の筋が生じることにより、位置表示装置の
存在と、その正確な位置をよりはっきりと観察者に知ら
せることができることを見いだした。
【0008】また、本発明者は、位置表示装置に用いら
れるレーザビームにより照射される位置に、透明又は半
透明の部材を配置したところ、レーザビームの照射によ
り、この部材が発色するため、これにより、上記の作用
効果に加え、さらに、暗闇においても、位置表示装置の
正確な位置を観察者に知らせることができることを見い
だした。
【0009】また、本発明者は、レーザを用いること
で、電球等のたま切れによる取り替えといった煩雑な作
業がなくなることから、位置表示装置の維持管理が容易
となることを見いだした。
【0010】即ち、本発明の第1の態様では、レーザを
発振させるレーザ発振部と、レーザビームを射出する射
出口とを含むことを特徴とする位置表示装置が提供され
る。
【0011】本発明の第1の態様において、前記レーザ
が、赤外線領域の波長を有することが好ましい。
【0012】また、本発明の第1の態様において、前記
位置表示装置は、前記射出口を覆う透明又は半透明の被
覆部材を含むこともできる。また、前記位置表示装置
が、前記射出口から射出されたレーザビームによって照
射される透明又は半透明の被照射体を含むこともでき
る。この場合、前記被照射体を支持する支持棒を含むこ
ともできる。
【0013】本発明の第2の態様では、複数の位置表示
装置と、電気供給装置への接続部と、前記電気供給装置
への接続部、及び、複数の前記位置表示装置の間に連結
される電気分配線とを有する位置表示システムにおい
て、前記位置表示装置は、前記電気分配線の一端から電
気を受けてレーザを発振させるレーザ発振部と、レーザ
ビームを射出する射出口とを含むことを特徴とする位置
表示システムが提供される。
【0014】本発明の第2の態様において、前記レーザ
が、赤外線領域の波長を有することが好ましい。
【0015】また、本発明の第2の態様において、前記
位置表示装置が、前記射出口を被覆する透明又は半透明
の被覆部材を含むこともできる。また、前記位置表示装
置が、前記射出口から射出されたレーザビームによって
照射される透明又は半透明の被照射体を含むこともでき
る。この場合、前記被照射体を支持する支持棒を含むこ
ともできる。
【0016】また、本発明の第3の態様では、複数の位
置表示装置と、レーザ発振装置と、前記レーザ発振装
置、及び、複数の前記位置表示装置の間に連結される光
ファイバーとを有する位置表示システムにおいて、前記
位置表示装置は、前記光ファイバーの一端であり、レー
ザビームを射出する光拡散端を含むことを特徴とする位
置表示システムが提供される。
【0017】本発明の第3の態様において、前記レーザ
が、赤外線領域の波長を有することが好ましい。
【0018】また、本発明の第3の態様において、前記
位置表示装置が、前記光拡散端を被覆する透明又は半透
明の被覆部材を含むこともできる。また、前記位置表示
装置が、前記光拡散端から射出されたレーザビームによ
って照射される透明又は半透明の被照射体を含むことも
できる。この場合、前記被照射体を支持する支持棒を含
むこともできる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、実施例の図面を参照して詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の第1の態様にかかる位置
表示装置の一例を示す側面模式図であり、図2及び図3
は、図1の位置表示装置の部分断面模式図の例である。
位置表示装置10は、レーザを発振させるレーザ発振部
14と、レーザビームを射出する射出口15とを含む。
【0021】図1の例では、位置表示装置10には、更
に、レーザ発振部14を保持する基体12と、基体12
に設置され、射出口15を覆う被覆部材16とが設けら
れている。また、位置表示装置10には、更に、被照射
体18が設けられている。被照射体18は、射出口15
から射出され、被覆部材16を透過したレーザビームに
よって照射される位置に配置されている。また、位置表
示装置10は、更に、被照射体18を上記位置に固定す
る支持棒20を有する。
【0022】本発明の第1の態様にかかる位置表示装置
は、図1に示すように、レーザ発振部14を支持する基
体12を有するものであってもよいし、基体を有さない
ものであってもよい。また、本態様において、位置表示
装置は、図1に示すように、被覆部材16や被照射体1
8を有するものであってもよいし、また、どちらか一方
のみを有するものであっても、どちらも有さないもので
あってもよい。同様に、本態様において、位置表示装置
は、図1に示すように、支持棒20を有するものであっ
てもよいし、また、支持棒20を有さないものであって
もよい。
【0023】本発明にかかる位置表示装置を設置する場
所としては、各種道路、線路、トンネル、家屋・ビル・
駅舎・地下街などの建造物内外の通路、滑走路、広狭を
問わず各種広場等の路面、壁面、天井面、更には航路等
の海面等、標識を設けることができる場所であればいか
なる場所も対象となる。
【0024】基体12が存在する場合は、位置表示装置
を設置するこれらの場所に埋設されていてもよく、別部
材で固定されていてもよい。例えば、基体12は路面に
埋設されてもよく、また、路面上に固定されてもよい。
また、基体12の側面を壁面に埋設させても、また、壁
面上に固定させてもよい。また、基体12を上にして、
天井面に埋設させてもよいし、また、天井面に固定させ
もよい。また、水面にあっては、別部材によって支持さ
れて浮いていてもよいし、重し(アンカー)をつけてい
ても良い。
【0025】図2(a)〜(d)は、本発明の第1の態
様にかかる位置表示装置のうち、レーザ発振部14及び
射出口15を含む領域の断面模式図の実施態様を示すも
のである。
【0026】図2に示すように、基体12は、レーザ発
振部14に電気を供給できるように、電源22を備えて
いてもよい。この場合、電源22の種類としては、太陽
電池、風力発電機、蓄電池、その他の電源を挙げること
ができ、これらを併用してもよい。また、基体12の外
部に設けられた電源から電気を供給するものであっても
よい。電源22は、レーザ発振部14へ直接電気を供給
しても良いし、適宜電圧変換器を介して供給してもよ
い。
【0027】電源22がある場合は、レーザ発振部14
によって所定のレーザを発振するのに必要な電気を供給
できる電圧が適宜設定される。所定のレーザを発振する
のに必要な電圧は、特に制限されない。経済性を良くす
る観点からは、低電圧が好ましく、例えば、4V〜10
Vであることが好ましく、一般的には、5V〜6Vであ
ることが更に好ましい。
【0028】レーザ発振部14としては、レーザが人体
に当たる可能性がある場合や、その他必要に応じて、人
体に影響を与えない、または与える恐れが極めて少ない
レーザを発振させるものを使用することができる。安全
性に関しては、JIS C6802のレーザ製品の放射
安全基準に準拠する。例えば、X線等の放射線領域より
も長波長側のものを使用することができる。例えば、紫
外線、可視光線、赤外線、マイクロ波領域のレーザを使
用することができ、安全性を高く、経済性を良く、及び
技術的労力を少なくするという観点からは、赤外線領域
のレーザをより有利に使用することができる。例えば、
500nm〜1000nmの波長を持つレーザを挙げる
ことができ、更に好ましくは600nm〜800nmの
波長を持つレーザを挙げることができ、最も好ましく
は、630nm〜670nmの波長を持つレーザを挙げ
ることができる。なお、本明細書において、赤外線領域
には、近赤外線領域及び遠赤外線領域含むものとする。
また、位置表示装置の設置場所、用途に応じて、所望の
色をもつ可視光線領域のレーザを使用することもでき
る。
【0029】また、レーザの出力に関しては、レーザが
人体に当たる可能性がある場合、あるいは、その他の必
要な場合に、人体に影響を与えない、または与える恐れ
が極めて少ない低出力のレーザを使用することができ
る。低出力でも充分に位置表示装置としての機能を発揮
することができるからである。但し、位置表示装置の設
置場所やその用途に応じて、出力の大きいものも使用す
ることができる。
【0030】レーザの種類としては、ルビーレーザ、ガ
ラスレーザ、YAGレーザ、半導体レーザ等の固体レー
ザ;液体レーザ;エキシマレーザ、アルゴンレーザ、C
2レーザ、He−Neレーザ等の気体レーザ等を、特
に制限なく用いることができる。特に、経済性を良く
し、安全性を上げることができるという観点からは、固
体レーザを好適に挙げることができ、例えば、YAGレ
ーザ、半導体レーザ等を好適に挙げることができる。
【0031】レーザ発振部14は、1つでもよいし、複
数個であってもよい。複数個設けることにより、被覆部
材16や被照射体18がある場合は、後述するように、
被覆部材16内や被照射体18内でのレーザビームの乱
反射が促進され、被覆部材16や被照射体18がより明
るく、広い範囲に渡って発色するようになる。
【0032】図2(a)〜(d)に示すように、基体1
2が存在する場合は、レーザ発振部14は、基体12に
設置される。この際、図2(a)〜(c)に示すよう
に、基体12に凹部を設け、その凹部の壁面によりレー
ザ発振部14を固定しても良いし、図2(d)に示すよ
うに、基体12内部空間にレーザ発振部14を設置して
もよい。また、基体12よりレーザ発振部14が完全に
露出していてもよい。レーザ発振部14の設置の仕方は
特に限定されない。
【0033】図1及び図2に示すように、レーザ発振部
14には、レーザビームを射出する射出口15が形成さ
れている。射出口15は1つでもよいし、複数個形成さ
れていてもよい。例えば、図2(c)に示すように、射
出口15a、15b、15cが形成されていてもよい。
複数個設けることにより、被覆部材16や被照射体18
がある場合は、後述するように、被覆部材16内や被照
射体18内でのレーザビームの乱反射が促進され、被覆
部材16や被照射体18がより明るく、広い範囲に渡っ
て発色するようになる。
【0034】射出口15には、レーザビームの指向性を
制御することができるという観点から、レンズ等を設け
ても良い。例えば、被覆部材16や被照射体18があ
り、この被覆部材16内や被照射体18内でのレーザビ
ームの乱反射を促進させて、被覆部材16や被照射体1
8をより明るく、広い範囲に渡って発色させたい場合
は、レーザビームを拡散させるようなレンズを設けるこ
とが好ましく、また、レーザビームの指向性を向上させ
たい場合は、レーザビームをより集光させるレンズを設
けることが好ましい。
【0035】図1に示すように、位置表示装置10は、
射出口15を覆うべく、被覆部材16を設置してもよ
い。被覆部材16の設置方法には、特に制限はなく、図
1に示すように、基体12が存在する場合は、基体12
に設置してもよいし、レーザ発振部14に設置しても良
い。被覆部材16の形状については、特に制限はない
が、雪や水等が被覆部材16の上面にたまることを防ぐ
ことができるという観点からは、断面形状が円形の一部
または円形に近い多角形の一部をなすものであることが
好ましい。また、被覆部材16をより明るく、広い範囲
に渡って発色させたい場合には、被覆部材16の表面に
凹凸を設けたり、被覆部材16自体に気泡等を設けたり
しても良い。
【0036】被覆部材16は、透明材料又は半透明の材
料から構成され、例えば、ガラス、アクリル、その他の
プラスチック材料などの材料から構成される。被覆部材
16には、内側または外側に、レーザビームの照射によ
り所望の色を発色する蛍光塗料、発光塗料等を塗布して
もよく、また、これらを練り込んだ材料を使用しても良
い。また、被覆部材16と基体12とで囲まれる空間
に、レーザビームの照射により所望の色を発色する気体
や液体を封印させてもよい。
【0037】レーザ発振部14で発振したレーザビーム
は、射出口15から射出され、被覆部材16を照射す
る。この際、レーザビームが、レーザビームの当たる面
に対して入射角が0度(入射面の法線に対する角度が0
度)のものが被覆部材16を透過する。一方、入射角が
0度でないレーザビームは、被覆部材16の内面に当た
って乱反射し、被覆部材16を発色させる。被覆部材1
6の発色により、夜間や暗闇においても、位置表示装置
10の正確な位置を観察者に識別させることができるよ
うになる。例えば、レーザビームが可視光線領域外の光
線であっても、レーザビームは被覆部材16を発色させ
るため、観察者に位置表示装置10の位置を知らせるこ
とができる。
【0038】被覆部材16を広い範囲に渡って明るく発
色させたい場合は、被覆部材16内部の乱反射を促進す
ることができるという観点から、図2(a)〜(c)に
示すように、基体12の上面には反射板12aを設ける
ことが好ましい。反射板12aを設けることにより、被
覆部材16と基体12で囲まれる空間においてレーザビ
ームを効率よく反射させることができ、結果として、乱
反射を促進させる。反射板12aは、光を効率よく反射
することができる材料で構成されることが好ましく、例
えば、アルミ板等の金属板から構成される。あるいは、
光を透過させない材料を塗布することで反射板12aを
形成させてもよい。
【0039】また、同様に、乱反射を促進することがで
きるという観点からは、図2(b)に示すように、被覆
部材16の内面には、レーザビームの直進を妨げる位置
に乱反射促進部材16aを設けてもよい。乱反射促進部
材16aは、透明または半透明な材料で構成され、内側
または外側に、レーザビームの照射により所望の色を発
色する蛍光塗料、発光塗料等を塗布してもよく、また、
これらを練り込んだ材料を使用しても構成されてもよ
い。また、内部に、レーザビームの照射により所望の色
を発色する気体や液体を封印させてもよい。
【0040】次に、本発明の第1の態様において、レー
ザビームによって照射される被照射体を組み合わせて使
用した場合について、図3に基づいて説明する。図3
は、図1中の被照射体18の断面模式図である。
【0041】図3に示すように、射出口15から射出さ
れ、被覆部材16を透過したレーザビームが進行する方
向には、被照射体18が配置されている。レーザを射出
する射出口15と、被照射体18との間の距離には特に
制限はなく、観察者にとって被照射体18が見易い位置
に配置されていることが好ましい。また、被照射体18
は、射出口15から射出し、被覆部材16がある場合
は、これを透過したレーザビームの大部分に関して、入
射角が0度となるような位置に配置する。こうすること
で、被照射体18の外面によって反射するレーザビーム
の量を減らし、効率よく被照射体18を発色させること
ができる。
【0042】被照射体18の形状には特に限定はない
が、球形または多面体であることが好ましく、水や雪等
が上面にたまることを防ぐことができるという観点から
は、球形または球形に近い多面体であることが好まし
い。被照射体18は、中空であってもよいし、中が詰ま
っていても良い。また、被照射体18をより明るく、広
い範囲に渡って発色させたい場合は、被照射体18の表
面に凹凸を設けたり、被照射体18自体に気泡等を設け
たりしても良い。
【0043】被照射体18は、透明材料又は半透明の材
料から構成され、例えば、ガラス、アクリル、その他の
プラスチック材料などの材料から構成される。被照射体
18には、内側または外側に、レーザビームの照射によ
って所望の色を発色させる蛍光塗料、発光塗料等を塗布
してもよく、また、これらを練り込んだ材料を使用して
も構成されてもよい。また、被照射体18の内部には、
レーザビームの照射により所望の色を発色する気体や液
体を封印させてもよい。
【0044】レーザビームは、被覆部材16がある場合
は、被覆部材16を透過したあと、被照射体18を照射
する。この際、入射角0度で入射したレーザビームは被
照射体18の内部に入射し、その他のレーザビームは乱
反射して外界に放射される。被照射体18の内部に入射
したレーザビームは、被照射体18内部に当たり、乱反
射して、被照射体18を発色させる。
【0045】被照射体18を広い範囲に渡って明るく発
色させたい場合は、被照射体18内部の乱反射を促進す
ることができるという観点から、被照射体18は、反射
板を有することができる。例えば、図3に示すように、
被照射体18の上部に反射板18aを設けることができ
る。反射板18aを設けることにより、反射板18aに
当たるレーザビームを効率よく反射させると同時に、レ
ーザビームが被照射体18を通り抜けて外界へ放射する
ことを防ぎ、結果として、被照射体18内のレーザビー
ムの乱反射を促進させることができる。反射板18a
は、光を効率よく反射することができる材料で構成され
ることが好ましく、例えば、アルミ板等の金属板等から
構成される。あるいは、光を透過させない材料を塗布す
ることで反射板18aを形成させてもよい。また、反射
板18aの形状は、特に限定されない。板状に限られ
ず、断面形状が円形の一部、又は多角形の一部をなすも
のであってもよい。
【0046】また、同様に、乱反射を促進することがで
きるという観点から、被照射体18の内部には、レーザ
ビームの直進を妨げる位置に乱反射促進部材を設けても
よい。乱反射促進部材は、透明または半透明な材料で構
成され、形状に特に制限はなく、球状であっても、多面
体形状であってもよい。乱反射促進部材は、内側または
外側に、レーザビームの照射により所望の色を発色する
蛍光塗料、発光塗料等を塗布してもよく、また、これら
を練り込んだ材料を使用しても構成されてもよい。ま
た、内部に、レーザビームの照射により所望の色を発色
する気体や液体を封印させてもよい。
【0047】図1に示すように、被照射体18は、支持
棒20によって固定してもよい。支持棒20への固定方
法としては特に制限はなく、公知の固定方法を採用する
ことができる。例えば、被照射体18に螺合部を設け、
支持棒20に螺着する方法、別部材によってビス締めに
より固定する方法、接着剤を介して固定する方法等を採
用することができる。
【0048】また、支持棒20は、路面や壁面、天井面
により固定されていてもよく、基体12に固定されてい
てもよい。支持棒20の基体12への固定方法としては
特に制限はなく、公知の固定方法を採用することができ
る。例えば、支持棒20に螺合部を設け、基体12に螺
着する方法、別部材によってビス締めにより固定する方
法、接着剤を介して固定する方法等を採用することがで
きる。
【0049】上記図示例では、位置表示装置10が、被
照射体18、及びこの被照射体18を支持する支持棒2
0を含む例を示したが、本発明はこれに限定されること
がない。被照射体18が、例えば、壁面や天井面等に固
定されている等の何らかの方法で位置を固定するように
支持されていれば、支持棒20は存在しなくてもよい。
【0050】なお、本態様にかかる位置表示装置におい
て、図1の例は、射出口から射出するレーザの向きは上
向きであるが、本発明はこれに限定されず、横向き、下
向き、斜め方向等、用途に合わせて向きを適宜設定する
ことができる。また、これに合わせて、位置表示装置の
設置方法を適宜選択することができる。
【0051】本発明の第1の態様にかかる位置表示装置
の一例は、以上のように構成される。
【0052】次に、本発明の第1の態様にかかる位置表
示装置の一例の作用について、図4を参照しながら説明
する。図4(a)及び図4(b)は、被照射体を有する
位置表示装置の例である。また、図4(c)は、被照射
体を有さない位置表示装置の例であり、図4(d)は、
被覆部材も被照射体も有さない位置表示装置の例であ
る。また、図4(a)は、大気中に浮遊物がないとき
(視界が良いとき)の位置表示装置の表示状態を示す図
であり、図4(b)、図4(c)及び図4(d)は、大
気中に浮遊物があるとき(視界が悪いとき)の位置表示
装置の表示状態を示す図である。
【0053】レーザ発振部14は、電源から電気を供給
してレーザを発振させる。レーザ発振部14で発振した
レーザは、射出口15から射出される。この際、まず、
射出口15が発色される。続いて、レーザは、被覆部材
16がある場合は、被覆部材16を照射する。射出口1
5から射出されたレーザビームの当たる被覆部材16の
面に対して入射角が0度(入射面の法線に対する角度が
0度)のレーザビームが被覆部材16を透過し、入射角
が0度でないレーザビームは、被覆部材16の内面に当
たって乱反射する。この際、図4(a)に示すように、
後者のレーザビームは、被覆部材16の内面で乱反射し
て被覆部材16を発色させる。被覆部材16に蛍光塗
料、発光塗料等を塗布され、あるいは、練り込まれてい
る場合、また、被覆部材16と基体12とで囲まれる空
間に、レーザビームの照射により所望の色を発色する気
体や液体が封印されている場合は、レーザビームの照射
により、被覆部材16や被覆部材16内の空間が当該所
望の色に発色する。レーザビームが可視光線領域外の波
長を持つ場合であっても、被覆部材16は、レーザビー
ムに照射されて発色する。例えば、レーザビームが赤外
線領域の光である場合、被覆部材16を赤く発色させ
る。これにより、夜間や暗闇中でも、被覆部材16の位
置を正確に観察者に識別させることが可能となる。
【0054】上述したように、射出口15が複数ある場
合、レーザ発振部14が複数ある場合、射出口15に設
けられたレンズによりレーザビームが拡散する場合、ま
た、乱反射促進部材16aが設置されている場合など
は、被覆部材16内のレーザビームの乱反射が促進さ
れ、被覆部材16をより明るく、広い範囲に渡って発色
させることができる。後述する図4(c)に示すよう
に、位置表示装置10が被照射体18を含まない場合に
は、被覆部材16をより明るく、広い範囲に渡って発色
することは特に有効である。
【0055】被覆部材16を透過したレーザビームは、
被照射体18のある方向に大気中を直進する。この際、
基体12に設置された被覆部材16と、被照射体18と
の間に、霧、雨雪水、煙等の異物が存在すると、レーザ
ビームはこれらを発色させて直進する。この様子を図4
(b)に示す。即ち、被覆部材16と、被照射体18と
の間には、大気中に浮遊する異物の存在に応じて、レー
ザビーム特有のシャープな進行経路の範囲で、断続的ま
たは連続的な可視光の筋が生じる。この光の筋の数は、
レーザビームの数に応じて変化する。レーザビームが可
視光線以外の領域である場合も、レーザビームの直進す
る方向に浮遊する異物を発色させ、断続的または連続的
な、光の鋭い筋を生じさせる。例えば、レーザビームが
赤外光である場合、赤い光の筋を生じさせる。
【0056】この光の筋は、視界を悪くする原因となる
大気中に浮遊する異物が多ければ多いほど、はっきりと
確認することができる。これにより、本発明にかかる位
置表示装置の位置を正確に観察者に知らせることができ
る。また、大気中に浮遊する異物に動きがある場合は、
個々の異物が浮遊して、レーザビームの進行経路を通過
するときにのみ光るため、全体として、この光の筋は点
滅するように見え、かえって観察者の注意を引くことが
可能となる。
【0057】被覆部材16を透過し、大気中を直進した
レーザビームは、被照射体18がある場合はこれを照射
する。この際、レーザビームの一部は被照射体18の下
部を乱反射して外界に放射される。被照射体18の下部
を透過した大部分のレーザビームは、被照射体18の内
部や反射板18aがある場合には反射板18a(図3)
に当たり、被照射体18内部で乱反射して、被照射体1
8を発色させる。被照射体18に蛍光塗料、発光塗料等
を塗布され、あるいは、練り込まれている場合、また、
被照射体18で囲まれる空間に、レーザビームの照射に
より所望の色を発色する気体や液体が封印されている場
合は、レーザビームの照射により、被照射体18や被照
射体18内の空間が当該所望の色に発色する。レーザビ
ームが可視光線領域外の波長を持つ場合であっても、被
照射値18は、レーザビームに照射されて発色する。例
えば、レーザビームが赤外線領域の光である場合、被照
射体18は赤く発色する。これにより、夜間や暗闇中で
も、被照射体18の位置を正確に観察者に識別させるこ
とが可能となる。
【0058】被照射体18に反射板18aが設けられて
いない場合は、レーザビームの一部はそのまま被照射体
18を透過し、大気中を直進するが、残りのレーザビー
ムは被照射体18内部で乱反射する。この場合も、上述
と同様の効果が生じ、大気中の浮遊物がレーザビームの
進行経路に存在することによって、その経路に発色が生
じる。
【0059】即ち、図1に示されるような被照射体を含
む位置表示装置にあっては、視界がよく、外界が明るい
場合は、位置表示装置自体の存在を観察者に知らせ、ま
た、被覆部材と被照射体とを発色させることによって、
観察者に位置表示装置の正確な位置を知らせることがで
きる。また、外界が暗い場合は、被覆部材と被照射体と
を発色させることによって、観察者に位置表示装置の正
確な位置を知らせることができる。また、視界が悪い場
合は、被覆部材と被照射体とを発色させることのみなら
ず、被覆部材と被照射体との間に断続的又は連続的な可
視光の筋を生じさせることにより、観察者に位置表示装
置の正確な位置を知らせることができる。
【0060】このような位置表示装置は、各種道路、線
路、トンネル、建造物内外の通路、滑走路、各種広場、
航路等の標識や誘導灯を必要とする場所に、画期的な表
示手段を提供することができる。特に、被照射体を有す
る位置表示装置は、遠くから位置表示装置を視認するこ
とが必要である場合や、位置表示装置の上を車両、人、
航空機、船舶等が通る可能性のない場合により有利に使
用することができ、例えば、各種道路の路側帯、建造物
内外やトンネル内の誘導灯、滑走路の誘導灯、航路の航
路標識等として使用することができる。
【0061】次に、被覆部材15を有し、被照射体を有
さない位置表示装置について、図4(c)に基づいて、
説明する。図4(c)に示すように、射出口15から射
出され、被覆部材16を発色させたレーザビームは、被
覆部材16を透過し、大気中に浮遊する異物を発色さ
せ、可視光線の筋を生じさせながら、大気中を直進す
る。被覆部材16をより広い範囲に渡って発色させたい
場合は、上述したように、被覆部材16内のレーザビー
ムの乱反射を促進させるべく、例えば、射出口15を複
数設ける、レーザ発振部14を複数設ける、射出口15
にレンズを設けてレーザビームを拡散させる、または、
乱反射促進部材16aを設置する等の構成にすることが
好ましい。
【0062】被照射体を含まない位置表示装置にあって
は、視界がよく、外界が明るい場合は、位置表示装置自
体の存在を観察者に知らせ、また、被覆部材を発色させ
ることによって、観察者に位置表示装置の正確な位置を
知らせることができる。また、外界が暗い場合は、被覆
部材を発色させることによって、観察者に位置表示装置
の正確な位置を知らせることができる。また、視界が悪
い場合は、被覆部材を発色させることのみならず、被覆
部材から外界に向かって延びる断続的または連続的な可
視光線の筋を生じさせることにより、観察者に位置表示
装置の正確な位置を知らせることができる。
【0063】このような位置表示装置は、各種道路、線
路、トンネル、建造物内外の通路、滑走路、各種広場、
航路等の標識や誘導灯を必要とする場所に、画期的な表
示手段を提供することができる。特に、被照射体を含ま
ない位置表示装置は、位置表示装置の上を車両、人、航
空機、船舶等が通る可能性のある場合により有利に使用
することができ、例えば、各種道路の中央分離線用の標
識灯、トンネル内や、建造物内外の誘導灯、滑走路の誘
導灯、航路の航路標識等として使用することができる。
【0064】次に、被覆部材も被照射体も有さない位置
表示装置について、図4(d)に基づいて、説明する。
図4(d)に示すように、射出口15から射出されたレ
ーザビームは、射出する際に、射出口15を発色させ、
次いで、大気中に浮遊する異物を発色させ、可視光線の
筋を生じさせながら、大気中を直進する。
【0065】被膜部材も被照射体も含まない位置表示装
置にあっては、視界がよいときは、必要に応じて、位置
表示装置自体の存在で、観察者に位置表示装置の正確な
位置を知らせることができる。また、視界が悪い場合
は、射出口15から外界に向かって延びる断続的または
連続的な可視光線の筋を生じさせることにより、観察者
に位置表示装置の正確な位置を知らせることができる。
【0066】このような位置表示装置は、各種道路、線
路、トンネル、建造物内外の通路、滑走路、各種広場、
航路等で、特に視界が悪い場合に、標識や誘導灯として
位置表示装置の位置を観察者に知らせる必要がある場所
に、画期的な表示手段を提供することができる。被膜部
材も被照射体も含まない位置表示装置は、例えば、廊下
等の建造物内外の通路やトンネル等に設置され、霧雨雪
水や火災等の煙などにより視界が妨げられるときに、車
両や人を安全な方向へ誘導する誘導灯として、より有利
に使用することができる。
【0067】続いて、本発明の第2の態様である位置表
示システムについて説明する。図5は、本発明の第2の
態様にかかる位置表示システムの一例を示す側面模式図
であり、図6は、位置表示システムで用いられる位置表
示装置の一例の断面模式図である。
【0068】図5に示すように、位置表示システム30
は、複数の位置表示装置32と、電気供給装置34へ接
続され、電気供給装置34と各位置表示装置32とを連
結する電気分配線36とを有する。
【0069】電気供給装置34の種類としては、太陽電
池、風力発電機、蓄電池、その他の電源を挙げることが
でき、これらを併用してもよい。電気供給装置34で
は、各位置表示装置32へ、各位置表示装置32で所定
のレーザを発振するのに必要な電気を供給することので
きる電圧が適宜設定される。各位置表示装置32へ供給
される電圧は、特に制限されない。経済性を良くする観
点からは、低電圧が好ましく、例えば、4V〜10Vで
あることが好ましく、一般的には、5V〜6Vであるこ
とが更に好ましい。また、各位置表示装置の設置場所、
用途に応じて、各位置表示装置32へ供給される電圧が
高電圧となるようにしてもよい。
【0070】電気供給装置34の配置場所は、各位置表
示装置32に電気分配線36を介して電気を供給するこ
とができる場所であれば特に制限はない。各位置表示装
置32を設置する場所、例えば、各種道路、線路、トン
ネル、建造物内外の通路、滑走路、各種広場、航路等に
設置してもよいし、各位置表示装置32を設置する場所
から離れた場所に設置してもよい。
【0071】電気分配線36は、電気供給装置34から
必要な電気を各位置表示装置32に供給することができ
るものであればよく、材質や長さ、太さ等に特に制限は
ない。公知のもの広く使用することができる。例えば、
電線として使用される公知の材料を使用することができ
る。
【0072】電気分配線36は、各位置表示装置32が
設置される場所に埋設されて使用されてもよいし、これ
らの場所の路面や壁面、天井面上に固定されて使用され
てもよい。また、既存の電線を利用しても良い。
【0073】図5に示すように、電気分配線36は位置
表示装置32の数に合わせて枝分かれしており、それぞ
れの末端36aは各位置表示装置32に連結されてい
る。なお、各位置表示装置32へ、1つの末端36aを
連結させてもよいし、複数の末端36aを連結させても
よい。
【0074】図6に示すように、各位置表示装置32
は、電気分配線36の末端の一つである末端36aに連
結され、末端36aから電気を受けてレーザを発振させ
るレーザ発振部14と、レーザビームを射出する射出口
15とを有する。図6の例では、各位置表示装置32に
は、更に、レーザ発振部14を保持する基体12と、基
体12に設置され、射出口15を覆う被覆部材16とが
設けられている。また、各位置表示装置32には、更
に、被照射体18が設けられている。被照射体18は、
射出口15から射出され、被覆部材16を透過したレー
ザビームによって照射される位置に配置されている。ま
た、各位置表示装置32は、更に、被照射体18を上記
位置に固定する支持棒20を有する。
【0075】本発明の第2の態様にかかる位置表示シス
テムを構成する各位置表示装置は、図6に示すように、
レーザ発振部14を支持する基体12を有するものであ
ってもよいし、基体を有さないものであってもよい。ま
た、本態様において、各位置表示装置は、図6に示すよ
うに、被覆部材16や被照射体18を有するものであっ
てもよいし、どちらか一方のみを有するものであって
も、どちらも有さないものであってもよい。同様に、本
態様において、各位置表示装置は、図6に示すように、
支持棒20を有するものであってもよいし、また、支持
棒20を有さないものであってもよい。
【0076】レーザ発振部14は、電気分配線36の末
端36aから供給された電気により所定の波長を持つレ
ーザを発振する。レーザ発振部14は、電気分配線36
により直接電気を供給しても良いし、適宜電圧変換器を
介して供給してもよい。なお、基体12は、停電等の緊
急時にでも表示機能を果たすべく、電気供給装置を有し
ていてもよい。
【0077】各位置表示装置32についての説明は、レ
ーザ発振装置への電気の供給の仕方以外は、本発明の第
1の態様にかかる位置表示装置についての説明と同様で
ある。
【0078】本発明の第2の態様にかかる位置表示シス
テムは、各種道路、線路、トンネル、建造物内外の通
路、滑走路、各種広場、航路等の標識や誘導灯を必要と
する場所に、画期的な表示手段を提供することができ
る。特に、ある領域に複数の位置表示装置を連続的に設
ける場合により有利に使用することができ、例えば、各
種道路の路側帯、各種道路の中央分離線用の標識灯、ト
ンネル内の誘導灯、建造物内外の誘導灯、滑走路の誘導
灯、航路の航路標識等として使用することができる。
【0079】続いて、本発明の第3の態様である位置表
示システムについて説明する。図7は、本発明の第3の
態様にかかる位置表示システムの一例を示す側面模式図
であり、図8は、位置表示システムで用いられる位置表
示装置の一例の断面模式図である。
【0080】図7に示すように、位置表示システム40
は、複数の位置表示装置42と、レーザ発振装置44
と、各位置表示装置42とを連結する光ファイバー46
とを有して構成される。
【0081】レーザ発振装置44は、図示しない電源に
より電気を供給し、所定のレーザを発振させる。レーザ
発振装置44では、各位置表示装置42が位置表示装置
として機能するのに必要な出力のレーザを供給すること
ができる出力が適宜設定される。各位置表示装置42へ
配布されるレーザ出力は、レーザが人体に当たる可能性
がある場合や、その他必要に応じて、人体に影響を与え
ない、または与える恐れが極めて少ない低出力のレーザ
を使用することができる。各位置表示装置42は、低出
力でも充分に位置表示装置としての機能を発揮すること
ができるからである。但し、各位置表示装置の設置場所
やその用途に応じて、出力の大きいものも使用すること
ができる。
【0082】レーザ発振装置44の配置場所は、各位置
表示装置42に光ファイバー46を介してレーザを供給
することができる場所であれば特に制限はない。各位置
表示装置42を設置する場所、例えば、各種道路、線
路、トンネル、建造物内外の通路、滑走路、各種広場、
航路等に設置してもよいし、各位置表示装置42を設置
する場所から離れた場所に設置してもよい。
【0083】光ファイバー46は、レーザ発振装置44
から必要なレーザを各位置表示装置42に供給すること
ができるものであればよく、材質や長さ、太さ等に特に
制限はなく、公知のものを使用することができる。例え
ば、プラスチック光ファイバー(POF:Plastic Optical
Fiber)や、ハードポリマークラッド光ファイバー(HPC
F:Hard Polymer Clad Fiber)等を用いることができ
る。光ファイバー46は、位置表示装置42が設置され
る場所に埋設されて使用されてもよいし、これらの場所
の路面や壁面、天井面上等に固定されて使用されてもよ
い。
【0084】図7に示すように、例えば、各位置表示装
置42の数に応じた本数を収束した光ファイバーの束に
よってレーザ発振装置44からレーザを導入し、各位置
表示装置42に各光ファイバー46の末端46aを連結
させることで、各位置表示装置42に必要なレーザを供
給することができる。なお、各位置表示装置42へ、1
つの末端46aを連結させてもよいし、複数の末端46
aを連結させてもよい。
【0085】図8に示すように、各位置表示装置42
は、光ファイバー46の末端の一つである末端46aの
先端に形成された光拡散端46bを有する。図8の例で
は、各位置表示装置42には、更に、末端46aを保持
する基体12と、基体12に設置され、光拡散端46b
を覆う被覆部材16とが設けられている。また、各位置
表示装置42には、更に、被照射体18が設けられてい
る。被照射体18は、光拡散端46bから射出され、被
覆部材16を透過したレーザビームによって照射される
位置に配置されている。また、各位置表示装置42は、
更に、被照射体18を上記位置に固定する支持棒20を
有する。
【0086】本発明の第3の態様にかかる位置表示シス
テムを構成する各位置表示装置は、図8に示すように、
末端46aを支持する基体12を有するものであっても
よいし、基体を有さないものであってもよい。また、本
態様において、各位置表示装置は、図8に示すように、
被覆部材16や被照射体18を有するものであってもよ
いし、どちらか一方のみを有するものであっても、どち
らも有さないものであってもよい。同様に、本態様にお
いて、各位置表示装置は、図8に示すように、支持棒2
0を有するものであってもよいし、また、支持棒20を
有さないものであってもよい。
【0087】光拡散端46bは、レーザビームの指向性
を制御すべく、光ファイバーの末端46aの先端にレン
ズ部46cを設けて構成されていてもよい。例えば、光
ファイバーの末端46aの先端をレンズ状に加工する方
法、あるいは、先端にガラス滴等を付着させてレンズ状
とする方法等を挙げることができる。レンズ部46cを
構成するレンズは、レーザビームが拡散するようなレン
ズであってもよいし、レーザビームをより集光させるレ
ンズであってもよい。また、光ファイバーの末端46a
の切断面をそのまま露呈させてもよい。なお、各位置表
示装置42は、複数の光拡散端46bを有していてもよ
い。
【0088】位置表示装置42についての説明は、レー
ザの供給の仕方以外は、本発明の第1の態様にかかる位
置表示装置についての説明と同様である。
【0089】本発明の第3の態様にかかる位置表示シス
テムは、各種道路、線路、トンネル、建造物内外の通
路、滑走路、各種広場、航路等の標識や誘導灯を必要と
する場所に、画期的な表示手段として提供することがで
きる。特に、ある領域に複数の位置表示装置を連続的に
設ける場合により有利に使用することができ、例えば、
各種道路の路側帯、各種道路の中央分離線用の標識灯、
トンネル内の誘導灯、建造物内の誘導灯、滑走路の誘導
灯、航路の航路標識等として使用することができる。
【0090】以上、本発明の位置表示装置及び位置表示
システムについて説明したが、本発明は上記例示に限定
されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種
の改良および変更を行ってもよいことはもちろんであ
る。
【0091】
【発明の効果】本発明の位置表示装置及び位置表示シス
テムによれば、濃霧や豪雨、吹雪、火災による煙等によ
り、視界の妨げられる状況下でも、位置表示装置の正確
な場所を観察者に知らせることができる位置表示装置及
び位置表示システムが提供される。また、夜間や暗闇に
おいても、位置表示装置の正確な位置を観察者に知らせ
ることができる。このため、夜間や暗闇においても、ま
た、濃霧や豪雨、吹雪、火災による煙等により、視界が
著しく妨げられる状況下においても、位置表示装置の正
確な位置を観察者に知らせる必要がある道路標識、航路
標識、避難誘導用の標識等として、より効果的に使用す
ることができる。また、本発明によれば、レーザを用い
ることで、維持管理が容易な位置表示装置及び位置表示
システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の態様にかかる位置表示装置の
一例を示す側面模式図である。
【図2】(a)(b)(c)(d)は、それぞれ、本発
明の第1の態様にかかる位置表示装置の一例の部分断面
模式図である。
【図3】 図1の位置表示装置の部分断面模式図であ
る。
【図4】(a)(b)(c)(d)は、それぞれ、本発
明の第1の態様にかかる位置表示装置の作用を説明する
ための図である。
【図5】 本発明の第2の態様にかかる位置表示システ
ムの一例を示す側面模式図である。
【図6】 図5で用いられる位置表示装置の断面模式図
である。
【図7】 本発明の第3の態様にかかる位置表示システ
ムの一例を示す側面模式図である。
【図8】 図7で用いられる位置表示装置の断面模式図
である。
【符号の説明】
10 位置表示装置 12 基体 12a,18a 反射板 14 レーザ発振部 15,15a,15b,15c 射出口 16 被覆部材 16a 乱反射促進部材 18 被照射体 20 支持棒 22 電源 30 位置表示システム 32 位置表示装置 34 電気供給装置 36 電気分配線 36a 電気分配線の末端 40 位置表示システム 42 位置表示装置 44 レーザ発振装置 46 光ファイバー 46a 光ファイバーの末端 46b 光拡散端 46c レンズ部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザを発振させるレーザ発振部と、レー
    ザビームを射出する射出口とを含むことを特徴とする位
    置表示装置。
  2. 【請求項2】前記レーザが、赤外線領域の波長を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置表示装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の位置表示装置であ
    って、 前記射出口を覆う透明又は半透明の被覆部材を含むこと
    を特徴とする位置表示装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の位置表示
    装置であって、 前記射出口から射出されたレーザビームによって照射さ
    れる透明又は半透明の被照射体を含むことを特徴とする
    位置表示装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の位置表示装置であって、 前記被照射体を支持する支持棒を含むことを特徴とする
    位置表示装置。
  6. 【請求項6】複数の位置表示装置と、 電気供給装置への接続部と、 前記電気供給装置への接続部、及び、複数の前記位置表
    示装置の間に連結される電気分配線とを有する位置表示
    システムにおいて、前記位置表示装置は、 前記電気分配線の一端から電気を受けてレーザを発振さ
    せるレーザ発振部と、レーザビームを射出する射出口と
    を含むことを特徴とする位置表示システム。
  7. 【請求項7】前記レーザが、赤外線領域の波長を有する
    ことを特徴とする請求項6に記載の位置表示システム。
  8. 【請求項8】請求項6又は7に記載の位置表示システム
    であって、 前記位置表示装置が、前記射出口を覆う透明又は半透明
    の被覆部材を含むことを特徴とする位置表示システム。
  9. 【請求項9】請求項6〜8のいずれかに記載の位置表示
    システムであって、 前記位置表示装置が、前記射出口から射出されたレーザ
    ビームによって照射される透明又は半透明の被照射体を
    含むことを特徴とする位置表示システム。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の位置表示システムであ
    って、 前記被照射体を支持する支持棒を含むことを特徴とする
    位置表示システム。
  11. 【請求項11】複数の位置表示装置と、 レーザ発振装置と、 前記レーザ発振装置、及び、複数の前記位置表示装置の
    間に連結される光ファイバーとを有する位置表示システ
    ムにおいて、前記位置表示装置は、 前記光ファイバーの一端であり、レーザビームを射出す
    る光拡散端を含むことを特徴とする位置表示システム。
  12. 【請求項12】前記レーザが、赤外線領域の波長を有す
    ることを特徴とする請求項11に記載の位置表示システ
    ム。
  13. 【請求項13】請求項11又は12に記載の位置表示シ
    ステムであって、 前記位置表示装置が、前記光拡散端を被覆する透明又は
    半透明の被覆部材を含むことを特徴とする位置表示シス
    テム。
  14. 【請求項14】請求項11〜13のいずれかに記載の位
    置表示システムであって、 前記位置表示装置が、前記光拡散端から射出されたレー
    ザビームによって照射される透明又は半透明の被照射体
    を含むことを特徴とする位置表示システム。
  15. 【請求項15】請求項14に記載の位置表示システムで
    あって、 前記被照射体を支持する支持棒を含むことを特徴とする
    位置表示システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014202060A (ja) * 2013-04-02 2014-10-27 重井 晴雄 吹雪や濃霧での道路境界線や道路状況をポール上部標識に取り付けた、低出力の間欠式レーザーポインターで、積雪物や吹雪の雪、又濃霧での水滴などの浮遊物をスクリーンにして照射し、そのせん光により道路境界や道路の進路状況を目視確認できることで、気象の急変時の安全走行を手助けする間欠式レーザーポインター付き境界標識。
US10263395B2 (en) 2014-11-12 2019-04-16 Tae Jin Kim Airport runway approach lighting apparatus

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